JP2004500644A - 評価システムの迅速な配置方法とシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】評価システムの迅速な配置方法とシステムを提供する
【解決手段】統合システム(300)は、会社の経験と操作手順と最良の実施例と情報源と競合情報と分析ツールを編成する。その目的は、デューデリジェンス・プロセスの収益性を上げ、進行中のオペレーションを促進することである。本システムは、デューデリジェンス問題で協力して、デューデリジェンスチームでの知識構築に影響を与える方法を取り入れている。本方法は、従来のデューデリジェンス行為からレジストリに記憶され累積された知識をアクセスし、過去のデューデリジェンス行為の統合された分析ビルディングブロックに基づく評価基準を、デューデリジェンス決定に適用し、現在のデューデリジェンス行為から新たに累積された知識を累積知識のレポジトリに格納することを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】統合システム(300)は、会社の経験と操作手順と最良の実施例と情報源と競合情報と分析ツールを編成する。その目的は、デューデリジェンス・プロセスの収益性を上げ、進行中のオペレーションを促進することである。本システムは、デューデリジェンス問題で協力して、デューデリジェンスチームでの知識構築に影響を与える方法を取り入れている。本方法は、従来のデューデリジェンス行為からレジストリに記憶され累積された知識をアクセスし、過去のデューデリジェンス行為の統合された分析ビルディングブロックに基づく評価基準を、デューデリジェンス決定に適用し、現在のデューデリジェンス行為から新たに累積された知識を累積知識のレポジトリに格納することを備える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【関連出願のクロスリファレンス】
本出願は、その援用文献である、1999年12月30日に出願された米国仮出願No.60/173,695の特典を請求するものである。
【0002】
【発明の背景】
本発明は、一般に、金融商品の評価方法、特に、大量の金融商品を迅速に評価する方法に関する。
【0003】
経済状況や計画的/非計画的な資産分割に応じて、もしくは、法的救済処置の結果、ローン、例えば、何万件ものローンやその他の金融商品などの多くの資産が時々売却される。時として数十億ドルに匹敵する資産を含むことがある数千件ものぼる商業ローンやその他の金融商品を、2〜3ヶ月以内に売却しなければならない時がある。もちろん、資産の売り手はポートフォリオ値を最適化したいと願っており、「トランシュ」資産をグループ化することもある。ここで、「トランシュ」という言葉は、外国手形だけに限られるものではなく、国や管轄とは無関係に、資産や金融商品をグループ化したものも含まれる。
【0004】
入札者は、すべてのトランシュ、もしくは、その一部だけに対して入札できる。一般に、入札者はトランシュを獲得するために、そのトランシュに対して最高値で入札する必要がある。特定のトランシュに対する入札価格を決定することに関して、限られた利用可能な限定された時間内にトランシュ内のできるだけ多くの資産を評価するために入札者は引受業者を雇う。入札期限が切れそうなときは、入札者は、その時点でアンダーライトされた資産を評価し、それから引受業者がまだ分析していない資産に対する評価値を外挿する。
【0005】
このプロセスにより、入札者は、トランシュを大幅に過小評価して競争力のない入札を行うかもしれないし、もしくは、アンダーライトされた価値よりも高値で入札し、無制限のリスクを負うことになるかもしれない。もちろん、本目的は、入札者が収益を得ることが可能な価格でトランシュを獲得することであるため、過小評価しすぎてトランシュを失うことは、チャンスを失うことを意味する。
【0006】
現在のところ、企業は、資産と資産ポートフォリオの獲得もしくは販売の査定を迅速なスケジュールで行い、これらの資産の売買に対する提示額を一般的に承認する総合管理チームと職務別首脳によって、長い間隔でタイムゾーンが変えられることがよくある。一般的には、資産の購入に関するデューデリジェンスに関わる従業員とパートナと協力者が比較的短期間召集されてデューデリジェンスを行う。一般的に、デューデリジェンスの活動は、資産に関する情報源に物理的に近いところで行われる。協力する者は、トレーニングを受けていないか、彼らの自由裁量では完全な分析ツールセットに関する知識もないし、同様のことに関する以前の努力から「最高の実施例」を得ることもない。
【0007】
デューデリジェンスに取り組む期間に物理的に遠隔の地で従業員と協力者を強化することは、時間がかかるし費用もかかる。さらに、デューデリジェンスチームの者は、場当たり的にデータを探索し処理するが、これは、一般的に情報源とアンダーライトと分析ツールと報告と完了した分析に関する詳細情報をもつ少数の者達に依存している。デューデリジェンス・スケジュールでは、情報をもつ一部の個人がボトルネックになりデューデリジェンスの費用をつり上げ、付加価値がもっと付けられたデューデリジェンスに投資できたはずの時間が加わることになる。一般的に、資産ポートフォリオの入札に関する主要情報は、うまく管理されている作戦室と呼ばれることがある物理的位置で整理される。
【0008】
周知の作戦室の方法の時間と費用をかけることなく、会社の過去の経験と知識の最高のものをもってきてデューデリジェンス問題に影響を与え、資産購入を考慮する際にチームの知識を効率的に豊富にし、将来の購入検討時に素早く表示することができるレジストリに分析ビルディングブロックを集約することができる協力機構を備えることが好ましい。
【0009】
【発明の簡潔な概要】
模範的な一実施形態では、本発明は、会社の経験と操作手順と最良の実施例と情報源と競合情報と分析ツールを編成する統合システムである。実際に、ツールを使う際の目標は、デューデリジェンス・プロセスのエンティティの収益性を上げ、デューデリジェンスチームメンバーが責任をとる進行中のオペレーションを促進することである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、アンダーライトサイクルを経て、例えば、オークションで資産のポートフォリオ12を買い取るための入札を行うまでの、大きな資産ポートフォリオ12を評価する周知のプロセスを図解10したものである。図1は、反復的でなくオートメーション化もされていない模範的なアンダーライト/外挿プロセス10の上位レベルの概観である。図10では、引受業者が多数の資産からポートフォリオ12をアンダーライト14し、アンダーライトされた第一の部分16と未着手の残り部分18を生成する。資産をアンダーライトする前は、第一の部分16はポートフォリオ12のうちのゼロパーセントであり、残り部分18はそのうちの100パーセントである。アンダーライトプロセスが進行すると、第一の部分16が増加し、残り部分18が減少する。目的は、資産のポートフォリオを買い取るために入札する前に出来るだけ多くの資産をアンダーライトすることである。引受業者のチームは各々、入札直前までアンダーライト14を続ける。概外挿20を行うことで残り部分18を評価する。外挿値20は、アンダーライトされていない推定値24となる。概外挿を行うことで、残り部分18に対する評価値24を生成する。評価値22は、第一の部分16の個々の資産値を単純に合計したものである。しかし、評価値24は、外挿によって生成されたグループ評価値であるため、低く評価されてしまうことがある。次に、評価22と24を合計して、ポートフォリオ資産値26を作る。評価プロセスは、ポートフォリオの各トランシュに対して行われる。
【0011】
図2は、迅速に資産を評価するためのシステム28の一実施形態を示す図である。図2には、資産ポートフォリオ12を評価する際にシステム28がとるプロセス工程が示されている。システム28は、統計的に重要でないか、金融上重要でないと見なされた未着手のわずかな量30を除いた全資産を個々に評価する(「扱う」)。特に、(以下で説明されるように)量30以外のポートフォリオ12の全資産は反復的/適応的評価32を受けて、ポートフォリオ12の資産が個々に評価され、テーブルに個々にリストされ、次に、テーブルから選択され、入札の目的上必要なグループ、即ち、トランシュにグループ化される。図10では、引受業者は、フルアンダーライトされた資産の第一の部分16を作るために、ポートフォリオ12の資産のフルアンダーライト14を開始する。また、引受業者は、ポートフォリオ12の第2の部分36の資産のサンプルもアンダーライト34し、コンピュータ38は、ポートフォリオ12の第三の部分42の価値を統計的に推定する40。また、コンピュータ38は、以下に述べるように、部分16、36、42の資産に割り当てられた価値を示すテーブル(以下に述べる)を繰り返し生成44する。一実施形態のコンピュータ38は、スタンドアロン型コンピュータとして構成されている。他の実施形態のコンピュータ38は、(図14で示されて説明される)ネットワーク、例えば、ワイドエリアネットワーク(WAN)またはローカルエリアネットワーク(LAN)を介して少なくとも一つのクライアントシステムに接続されるサーバとして構成される。
【0012】
引き続き図2を参照すると、例えば、ファジーCミーンズ(means)クラスタリング(“FCM”)と高値/期待値/低値/タイミング値/リスク値(「HELTR」)の合成スコアを用いて、ポートフォリオ12の第三の部分42の、サンプリングもされずアンダーライトもされない部分46が統計推定40されて、2つのカテゴリ48、50が生成される。HELTRは、H:高キャッシュフロー、E:期待キャッシュフロー、L:低キャッシュフロー、T:キャッシュフロータイミング値(例えば、月単位:0〜6、7〜18、19〜36、37〜60)、R:借り手のリスク評価値(9:信用アナリストによって使用されるボクサー(boxer))として定義されている。カテゴリ48は、評価全体に十分な共通性を持つとみなされる。カテゴリ50は、さらにクラスタ52と54に分けられ、また、さらに区分化される。クラスタ52はサブクラスタ56と58に分けられ、クラスタ54はサブクラスタ60、62、64に分けられる。クラスタとサブクラスタは評価ブロック68のボックスとして、「ツリー」図66に示されている。これらの個々の資産値は、入札のためにトランシュ70、72、74に再グループ化される。売り手は、どのような構成セットのトランシュもアセンブルすることができる。
【0013】
ポートフォリオ12の各資産の個別資産データ(不図示)はデータベース76に入力され、それから、反復的/適応的プロセス32用の所定の評価基準80に基づいて選択されたデータ78がサンプリングされる。資産を評価するために評価基準80を確立すると、その確立された評価基準80はデータベース76に格納され、そして、その確立された評価基準を共有するデータベース76内のその他の資産データを評価する際に用いられる。従って、反復的/適応的評価プロセス32は、(以下で説明される)評価を行って82、それを入札用にグループ化する。
【0014】
図3と4は、多数の資産ポートフォリオ12を評価するためのシステム28(図2に示す)の一実施形態の機能概要を示すフロー図85である。評価処理14、34、40(図2参照)は、以下に示す方法で、同時か順番にシステム28で使用される。上述したように、フルアンダーライト14は、第1のタイプの評価処理である。グループ化しサンプリングするアンダーライト処理34では、サンプルをフルアンダーライトするが、これは第2のタイプの評価処理である。統計推定40は第3の評価処理であって、オートメーション化されたグループ化処理と、オートメーション化された評価を行う。処理14、34、40は、以下に述べられるように、設定された目的の評価基準に基づく。
【0015】
ここで使われる「アンダーライト」は、確立された原則に基づいてある者(「引受業者」)が資産を見直し、資産購入のために現在の買取価格を決定するプロセスを意味する。アンダーライト中に、引受業者は、既存の、即ち、確立された評価基準80を用いて評価する。「評価基準」は、資産値に関するルールと、複数のカテゴリに基づく格付けを意味する。例えば、評価基準として、引受業者は借り手の3年分のキャッシュフローの履歴を資産評価に関する情報カテゴリとし、様々なレベルのキャッシュフローに対して一定の格付けをすることができる。
【0016】
フルアンダーライト14には、二つの方法、即ち、フルキャッシュベースの方法86と部分的キャッシュベースの方法88がある。フルキャッシュベースの方法86も部分的キャッシュベースの方法88も、個々にフルリビューされた14資産セット90、92から始まる(図2参照)。このフルレビュー14では、通常、高額のドル、あるいは、その他の適切な通貨に依存して、資産の量をポートフォリオの他の資産と比較して見直すか、もしくは、借り手が周知の者であったり信頼できる者なので、資産に対して素早くフルアンダーライトできる、即ち、資産値に関してほとんど差が無いように市場に対してその資産の値がつけられる場合のその借り手に基づいて見直しが行なわれる。資産セット90は引受業者94によって評価され、セット90の各資産は、現金担保や完全な時価を有する商品のように変動が非常に少ないとの評価値が得られて、完全評価テーブル96に入力される。テーブル96の資産に対して選択された個々の価値は、フルアンダーライトされたグループ値98として格納される。
【0017】
セット92は、チーム94と同じでよい引受業者チーム100によって評価されるが、各資産はディスカウントされた値、即ち、部分的な評価値が与えられ、部分価値テーブル102に入力される。テーブル102内のトランシュの資産に対して選ばれた個々の価値は、フルアンダーライトされたグループ値104の部分的価値として格納される。フルキャッシュベースの方法86と部分的キャッシュベースの方法88用の評価基準80(図2参照)は、コンピュータ38(図2参照)のデジタル記憶メモリ(図示せず)内のデータベース76(図2参照)に格納され、それは、オートメーション化された評価40での教師付学習206と教師無学習208で使用される。
【0018】
サンプリングを行うアンダーライト34は、2つの処理、即ち、フルサンプリング106処理と部分サンプリング108処理によって行われる。フルサンプリング106は大きな資産のカテゴリのために利用され、また、サンプリングされる資産のカテゴリ内のサンプルグループを100%サンプリングする処理110を含む。フルサンプリング処理106の資産は個々にアンダーライトされないが、所定の共通項に基づいてフルサンプリンググループ112内でアンダーライトされる。そして、得られたフルサンプリンググループの評価を行い(不図示)、次に、ルール114に基づいて区別を廃止して、個々のフルサンプル資産値テーブル116を生成する。次に、トランシュ内の資産をグループ化することによって提案されたように、入札に必要なフルサンプリンググループの評価処理118に対して、テーブル116内の個々のフルサンプル資産値を電子的にアップロードする。アンダーライトするサンプルグループの資産の数は、最低1つから何個まででもよい。部分サンプリング108は資産の中間カテゴリ用であり、サンプリングされるグループのクラスタ内から代表的なグループを100%サンプリングし、クラスタ内の他のグループをランダムにサンプリングすることにより、クラスタサンプルグループ120を形成する処理を含む。部分サンプリング108では全グループをサンプリングするが、クラスタサンプルグループ120から外挿することによってその一部は部分的に評価される。部分サンプリング108には、手動でデータを入力125して資産レベルを再アンダーライト122することが含まれるが、それによって、アルファ信用アナリストテーブル126が作成され、次に、それに対して資産クラス調整128が施されて、信用アナリストテーブル130が作成される。上述したように、トランシュのグループ化に基づいて調整された信用アナリストテーブル130から個々の資産が選択されて、トランシュ70(図2参照)の入札時に使用するための部分サンプリング信用値132が作成される。
【0019】
自動評価処理40は、教師付学習プロセス206と教師無学習プロセス208と、統計的推定アルゴリズム134からアップロードしたものを利用して、デジタル記憶装置に格納されたアンダーライトクラスタテーブル136を生成する。教師付学習プロセス206では、価値を設定するために何について問い合わせればよいかを知っている経験を積んだ引受業者はコンピュータを支援して、資産が良い投資であるか否か、また、その資産をどのように評価するかをコンピュータに決定させる。教師無学習プロセス208では、コンピュータが資産を区分化して分類し、データからのフィードバックに基づいて資産の自己評価を客観的に行う。引受業者は定期的に教師無学習プロセス208を見直して、コンピュータが理にかなったアンダーライト結果を出しているかどうかを確認する。コンピュータは、統計的アルゴリズム134を用いて推論する。例えば、一実施形態では、これに限定されるわけではないが、ジェネラルエレクトリック(General Electric)社で開発されて利用されたデザインフォーシックスシグマ(Design For Six Sigma)(「DFSS」)の品質パラダイムを用いているが、これは、多世代製品開発(「MGPD」)モードを使用して高精度の資産データ評価を行うデューデリジェンス(Due Diligence)(「DD」)資産評価プロセスに適用される。学習プロセス206、208は評価の進展につれて蓄積された知識を組み込んで、キャッシュフローのリカバリーやリカバリー確率の計算を進行中の実時間で行う。評価の目的のために、教師付学習プロセス206はビジネスルールを用いることによって、共通点のある資産のクラスタを決定する。教師無学習プロセス208は、処理40によって以前に実行されたデータ評価からのフィードバックを利用して、評価の信頼性が上がっているかどうかを確認する。以下で説明されるが、高速コンピュータを利用することによって、利用可能な全ての原データを確認したり、利用可能なこれらの原データのクラスタ間の相互関係を見つけることが可能となる。
【0020】
以下で説明されるが、模範的な一実施形態では、HELTRスコアリング技術を利用した、原データを教師無で編成するファジークラスタリングミーンズ(「FCM」)プロセスを用いて、ポートフォリオの資産に対する信用スコアの評価額を推定する。手動処理が不可能な時間内に評価する必要のあるポートフォリオ内の資産と大きな資産総数を記述するための高度な分類区分に対応して、このクラスタリング技術が発達してきた。
【0021】
一つの模範的な方法では、まず、コンピュータシステムで、複数の評価スコア(静的な、または、確率的なリカバリー値)を編成する。それから、特定の要因やビジネスの決定に対する評価スコアを調整する。次に、同じ資産について記述した複数の評価スコアを一致させたり、推定された評価値について詳細な調査/オーバライドを行うための全体的な調整が行われる。
【0022】
クラスタ番号とクラスタ名とクラスタの記述属性と確率的リカバリー値(図示された例はHELTRスコアである)と、各クラスタの記述属性の強度に基づく各クラスタの評価に対する引受業者の確信度を電子的な形式で対照させることによって、複数の評価スコアが編成される。クラスタ番号は複数の記述属性の特定のセットのユニークな識別名であり、また、その複数の記述属性は資産に関するものであって、評価に熟練した者がそれを用いて資産価値を評価するための事実を示すものである。
【0023】
記述属性の例としては支払状況や資産の種類や、スコアで表される借り手の信用値や、請求権の所在と順位が含まれるが、これに限定されることはない。一実施形態のクラスタ名は、クラスタの記述属性、即ち、ソースを表す英数字名である。図12には、以下に述べられるような記述属性の一例が示されている。
【0024】
記述属性は、資産の価値を明らかにするために使われたという事実や要因やベクトルである。コンピュータの論理を使って、複製されたクラスタをチェックし、また、もしあれば、アナリストや引受業者に警告を与えることができる。
【0025】
複数の記述属性の多くの組合せによって各資産を記述できるので、同じ資産に対して様々なレベルの評価を行うことができる。確率的リカバリー値や、クレジットスコアや、資産価値を示す数字は、個々の資産レベルで指定された価値を示すものである。購入価格や販売価格を固定値または確率値として算定できるように、様々な記述属性からの全情報が統合される。
【0026】
ここで図示されている本実施形態には、HELTRスコアが用いられる。各クラスタは、ユニークな記述属性のセットと所定のHELTRスコアを備える。
【0027】
全てのクラスタのユニークな属性は、クラスタの価値を評価するのに役立つ。属性の異なる組み合わせにより、高い信頼性、即ち、特定のクラスタのスコアの信頼区間が得られる。例えば、ある資産が、高さ2.5インチ、幅5インチの緑色の紙片に記述されている場合は、人は、この資産に対して0〜1000ドルの価値を与え、その評価にはまったく確信が持てないであろう。もし、この同じ資産が本物の20USドル紙幣であるというもう一つの事実や属性やベクトルが記述されていたなら、人は、この20USドルというクラスタ価値に対して、非常に高い信頼をもつことになる。
【0028】
クラスタの価値と信頼度は、ある時点で決定されて記録される。新しい情報が利用可能になると、時々、アナリストはその値を変更したくなる。データフィールドと決定ルールに従って、その値は、手動か、もしくは、コンピュータのコードを介したオートメーション化された手段によって自動的に変更される。前の値は操作されて、新しい情報が反映される。例として、前のクラスタ信頼性が0.1と記録され、このクラスタと全く同じ記述属性をもつ別の資産が「最も可能性のある」価値以上でまさに売れた仮定する。この事象が発生した場合は、クラスタの信頼性を10倍するというルールが働き、修正されたクラスタの信頼性は、0.1 x 10 = 1となる。
【0029】
このプロセスの目的は、各評価ソースに関する信頼性に対する各評価値の大きさを制御して、同じ資産に対する複数のスコアを一致させることである。特定の資産に対する複数のサンプルデータポイントと共に、一例として、HELTRを使うと、
【0030】
【表1】
【0031】
クラスタ一致評価値は、その最高値が.6999、その期待値が.4792、その最低値が.2374であって、そのタイミングは2.6059である。複数の重み値を操作するために、様々な論理を適用することができる。
【0032】
仮定された全体状況から一致スコアが見出される。全体的に前提を変更する必要がある場合は、一致スコアに重み付けするプロセス工程128、138を本方法に備えさせる。
【0033】
この例としては、特定の評価要因の不正が発見されたり、マクロ経済的な変化が発生したり、資産クラスに対して代替可能な市場価値が確立されたり、推定された資産の評価方法の結果の方が利用されるその他の方法の結果よりも損失あったり、もしくは、増加があったりする場合がある。
【0034】
別な実施形態では、ポートフォリオの構成をすばやく理解して記述するために、相互相関ツールを使用する。一般に、このツールを用いることによって、ユーザによって選択された資産ポートフォリオ変数のその他の変数に対する応答を相関づけることができる。このツールによって、2つの属性変数と応答変数間の予期せぬ高相関/低相関関係をすばやく見つけることができる。属性変数には、2つのタイプ、即ち、継続変数とカテゴリ変数がある。相関ツールによって、注目の全変数間の相互相関が計算され、一実施の形態では、それらのビン(bin)、即ち、レベルが2次元マトリクスで与えられるので、ポートフォリオの複数の資産の傾向を簡単に得ることができる。
【0035】
まず、相互相関ツールは、資産ポートフォリオの属性変数を継続変数、もしくは、カテゴリ変数として識別する。各変数に対する集合レベルは、継続変数に対してはビンによって、また、カテゴリ変数に対しては価値によって計算される。
【0036】
このツールを使って相関を求めたいユーザは、応答変数Yr、例えば、期待されるリカバリー、即ち、そのカウント値を選択する。複数の対の属性変数(xl、x2)とそれらのレベル(a、b)の全組合わせについて、応答変数Yrの平均値が、
Yr=sum(Y(xl=a and x2=b))/count(xl=a and x2=b)
から計算される。
【0037】
応答変数の期待値Yexpectは、
Yexpect=(sum(Y(xl=a))*count(xl=a)+sum(Y(x2=b))*count(x2=b)))/(count(xl=a)*count(x2=b))
から計算される。
【0038】
期待値Yexpectから選択された応答変数Yrの偏差値Yerrorは、重みづけされた値xl=aとx2=bを別々に用いることによって、
Yerror= Yr− Yexpect
から計算される。
【0039】
期待値からの差を簡単にわかるようにするため、一実施形態の期待値と偏差値は多次元で表示される。
【0040】
その他の模範的な一実施形態では、以下に述べるように、原データを最終的に入札価格に変換するトランスファ機能プロセスが使われる。処理14、34、40で生成された修正係数を用いて、テーブル136は電気的に調整されて、資産のクレジットスコア138に対して係数調整が施され、また、推定された個々の資産信用値の調整された信用アナリストテーブル140が生成される。トランシュのグループ化によって必要となるテーブル140から個々の資産値が取り出され、推定された信用評価値142が生成される。最終的に、「未着手の」資産のわずかな残りの部分30に対する外挿を行って、未着手資産テーブルを作成する144。1つの未着手の資産評価値を生成するために、テーブル144から複数の値が選択される。
【0041】
フルキャッシュ評価値98と、部分キャッシュ評価値104と、フルサンプリング信用評価値118と、部分信用値132と、推定信用値142と、未着手資産テーブル144から割り当てられた値は蓄積され、また、これらは相互に排他的であって、フルキャッシュ評価値98から推定信用値142までは、連続する優先度を備える。複数の評価値の合計はポートフォリオの値を表す。
【0042】
図4は、システム28(図2に示す)によって実行される入札準備ステージ168のフロー図である。リスク選好ローンレベル評価工程146では、蓄積された評価値98、104、118、132、142、144が結合される。キャッシュフロータイミングテーブル150を使って、決定論的キャッシュフローブリッジ148が作られ、そして、確率論的キャッシュフローブリッジ152が作られる。確率論的キャッシュフローブリッジ152が作成され、それは、特定のしきい値158に達するまで反復的にトランシュモデル156が適用されるトランシュ入札価格案154を確定するために使用される。しきい値158は、例えば、ある値以上の内部収益率(「IRR」)や、特定の収益期間(「TTP」)や、正の純現在価値(「NPV」)である。
【0043】
一般に、NPVは、
NPV = C0+ C1/(1+r) (式A)
として定義される。ここで、C0は時点0での投資額、C1は時点1での期待収益値、rは割引率である。基本的な概念は、今日のドルは明日のドル以上の価値があるということである。
【0044】
保険証券の場合、NPVは、
NPV = ΣP − ΣE − (ΣC)×A/Ew(式B)
のように定義される。ここで、Pは契約料、Eは名目の期待コスト、Cは請求コストである。式Bは、利益と重みづけされた期待リスクの差としての純利益がどのように生成されるかを基本的に示す。尚、総和計算とは特定セグメントの全契約を合計するものである。さらに、すべての契約料と名目コストと請求コストは、式に当てはめられる前に割引される。その結果、収益性スコアが生成される。
【0045】
しきい値条件160が満たされる場合、入札154に対してシミュレーションに基づく開札分析161が施されて、落札が期待できるかどうかが予測される。封緘入札の結果は、各入札者から受けた入札の大きさに依存する。オークションの実行とは、一般公開入札にして、最も高値をつけた入札者に商品を売却することである。伝統的な封緘入札では、入札者は一旦入札したらその入札を変更できず、また、開札されるまで他の入札者の入札がわからないため、オークションの結果を不明瞭にしていた。高値をつければオークションで落札する確率は高くなるが、もしオークションで低価格の落札ができたならば、その利益は低くなる。
【0046】
自由競争による入札をシミュレーションすることによって、最高収益をあげる確率が上がる。このことは、自分自身の財源より先に競争入札者の財源を空にする傾向のある入札/売上価格範囲を設定することによって可能となり、これによって、資金を最もよく保持した状態で最も望ましい資産を得ることが可能となる。ロバストな分析プロセスでは、価格の決定に焦点を合わせている。何故ならば、思惑や性格や一方的な知識に依存しないデータ指向のアプローチによって、純粋に事例に基づくビジネス判断を増やすことができるからである。
【0047】
各入札者は、封緘入札のオークションに対して入札範囲を用意することがある。この入札範囲を統計分布として表現することができる。入札値の分布から確率論的サンプリングを行うことにより、一つのオークションシナリオをシミュレーションできる。さらに、反復サンプリング技術、例えば、モンテカルロ分析を用いて、多くのシナリオがシミュレートされて、その結果の分布が作成される。その結果の分布には、オークション商品の落札確率や利益を得る確率も含まれる。自分自身の入札価格を変更することにより、自分自身の入札価格に対するオークションの落札確率を求めることができる。
【0048】
以下の主要な要素を用いることによって、自由競争入札の結果のシミュレーションを行うことができる。即ち、市場のルールと契約に基づいてコンピュータ化されたビジネスルールのコードや、潜在的競争/市場原理や予想された予算と優先度に基づく好みマトリクスを表すコードや、自分自身の入札能力や、好みや、好みマトリクスにコード化可能なリスク/収益のトレードオフや、コンピュータ化された確率論的最適化処理である。
【0049】
分析工程160では、システム28によって計算された入札値と比べて様々な経済的な入札能力をもつ他社が含まれる自由競争環境をシミュレートする。一実施形態の分析工程160には、例えば、これに限定されないが、資産の合計値がシステム28を用いるエンティティの経済的な能力を超える場合には、入札総量規制が含まれる。一実施形態の分析工程160では、入札リソースが限定されている場合は、様々な組合せのトランシュ上で入札した場合の収益性が評価されることがある。また、分析工程160では、既知の競争相手に対抗して入札した際の過去の履歴や、競合する入札者が好む様々なタイプの資産に関する情報を考慮する。分析工程160ではトランシュ入札値を評価し、次に、管理部162がそれを設定して、最終的にトランシュ入札164が行われる。入札前にすべての評価164を好きなだけ繰り返すことができる。さらに、このプロセスは自己調整的で反復的であるので、システム28によって実行される繰り返しからより大きな価値が見いだされると、トランシュ入札価格164は上昇する傾向がある。
【0050】
フロー図85で示されるプロセスには、評価ステージ166(図3に示す)と入札準備ステージ168(図4に示す)が含まれる。評価ステージ166には、処理14、34、40が含まれる。評価ステージ166は停止するまで継続的に実行され、これには、様々な資産やカテゴリ内の資産の別な価値を見いだす試みを行う自動評価処理40とサンプリング処理34が含まれる。
【0051】
再び図2を参照すると、高速な資産評価に基づいて、ポートフォリオ12の資産内のデータカテゴリ170、172、174が各資産毎に識別されて、データベース76に格納される。反復的/適応的評価プロセス32では選択データ78の一部を取り込み、統計的手法によって選択データ78の一部に評価基準80を適用するので、概外挿20された資産評価値よりも周知の資産評価値の方が増大する。方法28に基づいて、資産は、少なくとも、第1の部分16と第2の部分36と第3の部分、もしくは、残り部分42に分割される。処理14を用いて部分16の資産がフルアンダーライトされて、評価工程98と、フルアンダーライトされた部分的評価値の評価工程104が確定されて、その評価に対する評価基準80が確立される。処理34を用いて、プロセス28は第2の部分36のグループを表す第2の部分36からの多数の資産をサンプリングすることにより、第2の部分36に対するフルサンプリンググループ評価工程118と部分サンプリング信用評価工程132が確定し、その評価に対する追加の評価基準80が確立される。処理40を用いて、図2のコンピュータ38等のオートメーション化されたアナライザによって、部分的教師付学習プロセス206と部分的教師無学習プロセス208が実行される。学習するために、オートメーション化されたアナライザは、第3の部分、もしくは、残り部分42に関して選択されたデータ78と確立された評価基準80を抽出し、次に、データベース76とプロセス206、208から抽出された評価基準80を使って、第3の部分42を複数の部分46に分割し、各部分46をカテゴリ48、50に分割し、カテゴリ50をクラスタ52、54に分割し、また、クラスタ52、54をサブクラスタ56、58、60、62、64に分割する。統計的推定を行うことによって、サブクラスタ56、58、60、62、64の資産に対する個々の資産評価値が確立される。
【0052】
個々の資産評価値はクラスタテーブル136(図3参照)にリストされ、調整138された後に、信用アナリストテーブル140にリストされる。確立された評価基準80は客観的であるが、これは、フルアンダーライト14とサンプルアンダーライト34を行う際に評価基準80が置かれたデータベース76から、その評価基準80が得られるからである。言い換えると、全評価テーブル96と部分評価テーブル102とテーブル116とアルファ信用アナリストテーブル126と調整された信用アナリストテーブル130と調整された信用アナリストテーブル140と未着手資産テーブル144から得られる全資産に関する情報は、コンピュータ38のハードディスク記憶装置178等のデジタル記憶装置のデータベース76に置かれ、処理14、34からの評価基準80を用いて相関関係が処理40によって生成される。処理40の実行中に、許容できる信頼度を備えた、統計的に重要な評価基準80が入力される。つまり、処理40は、評価基準80を評価して確立するために繰り返し学習する。教師付学習プロセス206と教師無学習プロセス208によって、統計的推定評価工程142での正確さが改善されるが、これは、フルアンダーライトされた第1の部分16の資産を、サンプリングに基づいてアンダーライトされた第2の部分36の資産のデータベース76に確立された評価基準80に相関させることによって達成される。第3の部分42の一つ以上の資産に関連する選択されたデータ78は、部分16や部分36の資産について選択されたデータ78と同様にデータベース76に配置され、次に、統計的推定によって、その配置情報から第3の部分42の各資産の評価値が決定される。
【0053】
フロー図85に示されるプロセスの実行中に、資産は個々の資産レベルで評価され、個々の資産評価値は、一つ以上の組み合わせとして表で表される、即ち、グループ化される。様々な入札シナリオに最大の柔軟性を持たせるために、ポートフォリオ12のサブセットは、特定の時間枠内で個別に評価され値づけされる。周知のプロセス10では、例えば、資産会社によってグループ化する場合から、借り手の地理的位置によってグループ化する場合に至るまでの、複数の資産の売り手がその複数の資産を再グループ化する場合は、入札を再評価することは不適切なことがある。何故ならば、概外挿20を行う必要があるからである。システム28を用いる際は、個々の資産評価値が作られて、テーブル96、102、116、130、140、144にリストされるので、これらの評価値を異なる評価工程98、104、113、132、142に電子的に再グループ化することができる。尚、それらの工程の「食物連鎖」の選択評価基準は相互に排他的であり、また、評価を施すアナリストによって選択が可能であり、これについては以下で説明される。売り手が複数の資産をグループ化する場合、売り手のグループ、即ち、トランシュに基づいて容易にグループ化することができ、また、そのトランシュに対して適切な評価146が施される。このように、個々の資産評価値を第3の部分42のために容易に再グループ化して、そのグループ、もしくは、トランシュに対して推定された評価値142を客観的に得ることができる。
【0054】
資産値を確立するために多くの方法を用いることができる。評価の目的に依存するが、異なる複数の評価方法での相対的メリットは、特定の資産に対して望ましい評価技術を確立できることである。一つの方法は「食物連鎖」に類似するものであっても、前提開発方法(assumption development method)を維持しながら、最高信頼区間を有する区間を選択するものである。
【0055】
食物連鎖の入門的な一例では、個人の意見よりも自由市場で同様の資産がいくらで取引されているかによって、金融資産を評価することを人は好む。個人の意見よりも、序列でマーケットツーマーケット(market−to−market)値が選択される。
【0056】
同様に、予測されたキャッシュフローリカバリーをもつポートフォリオの資産を、多くの評価技術によって評価することができる。一般的な目的は、高い確率で将来のキャッシュフローがどうなるかを設定することである。複数の評価方法は、キャッシュフローやキャッシュの等価物を正確に計量する能力や、下がる方向の最小分散値や上がる方向の最大分散値を用いた予測値の順にランク付けされる。
【0057】
メリットがある、もしくは、論理的ビジネスルールを備える利用可能な方法の全てによって資産が評価されるが、そのルールとは、一旦最良の方法が利用されると、より正確な方法では資産額を評価する必要がなくなることがわかっている場合は、繰り返し作業を除外するというものである。
【0058】
資産評価値を最適に予測するために、食物連鎖内の各方法によって資産が評価されるが、この評価は、特定の各資産用に利用可能な最適な方法によって資産が評価されるまで続く。一旦、最高の評価値が得られると、食物連鎖内でより低い(差がより大きい)その他の評価値とは無関係にその評価値が資産に与えられ、その資産は完了状態になる。
【0059】
一例では、食物連鎖を用いて資産のポートフォリオが評価される。食物連鎖の第一の評価方法は、評価目的、即ち、最も正確(最もタイトな信頼区間)な評価値を見つける目的に最も一致する方法である。1つの方法によって資産が評価されるとすぐに、その資産価値は評価テーブルに送られて、食物連鎖内で次に控える工程から削除される。尚、その方法のために、ユニークな資産に対する評価値が設定された。どの評価方法とも調和しなかった元のポートフォリオからの資産リストは、未着手資産テーブル内に保持される。その目的は、この未着手のテーブルをゼロ資産にすることである。
【0060】
食物連鎖の一例を好みの順に以下に示す。即ち、(a)資産を得るための100%手持ちの現金、(b)資産を得るための一部の手持ちの現金、(c)同様な資産に対する流動的市場価値、(d)ダイレクト(direct)アンダーライト、(e)推定されたアンダーライトである。
【0061】
食物連鎖のアプローチによって、最適な確率分布形状を見つける能力が提供され、確率分布の分散(特に、下側のテール部分)が減らされ、購買者の利用可能な全知識を保持した状態で確率分布を素早く確立する能力が提供され、また、発見プロセスのどの地点でも最適な評価値が提供される。
【0062】
図4に示すように、入札準備ステージ168の一般的な枠組みは、落札した投資家は投資を回収するための義務ではなく権利を備えるというオプションとしての評価パラダイムと同様に、入札164価格を決定することである。評価値に対する区別が廃止されて、各トランシュに対する三つの部分が作られる。即ち、貨幣の時間的価値要素、固有の価値要素、可能なキャッシュフロー要素である。貨幣の時間的価値と固有の価値は決定論的に計算され、一度確立されるとほとんど変化がなくなる。貨幣の時間的価値は、低リスクの投資に対する会社の資本コストに、適用可能期間の投資額を掛けて計算されるが、ここで、適用可能期間とは、現在の投資を行うために先行する代替的な投資の機会を表すものである。固有の価値は流動的資産の評価値として周知であり、購買価格よりも高く、資産の権利の取得直後に利用可能になる。一実施形態としては、ポートフォリオの一部として市場価格よりも安く購入された流通証券がある。可能なキャッシュフローの分散は、デューデリジェンス(due diligence)チームが作る前提(assumption)の関数であり、また、原データをキャッシュフローリカバリーストリームに変換するためにそのチームが選択するプロセスである。ここで述べるシステムは、負の変化小さくして評価値を求めるように構成されている。
【0063】
図5は、一般的な最低三点資産評価180を示す三角確率分布のグラフである。プロセス40に基づいて、金融商品ごとに、最低の三つのケースが評価される。縦軸182は増加する確率、横軸184は増加するリカバリー部分をそれぞれ意味する。破産、即ち、額面ライン188で最悪の場合のパーセントと、額面188で最良の場合のパーセント190と、最もありうる場合のパーセントと、額面188のリカバリー値192が示されている。最悪の場合のパーセントの確率186はゼロであり、最良の場合のシナリオでの確率190はゼロであり、リカバリーが最もありえるパーセント192の確率194は点196で示される値である。ライン接続点186、196、190によって定義される曲線200下の領域198の大きさは、資産の評価値を表す。表記資産価値は、額面値188の100 %リカバリー値の100 %確率ライン204が境界となる長方形の領域202に対応し、また、曲線200によって表される資産に帰する額面値188の一部の大きさである。資産に適用され、また、資産価値のリカバリー確率に帰する評価基準80と、当該資産に対して選択されたデータ78に依存して、ポイント186,196、190とライン188、204とそれらによる領域198、202は変化する。横軸184は、額面の割合ではなく、通貨単位(例えば、ドル)で表すこともできる。通貨単位を用いる場合は、異なる複数の資産に対する、曲線200の下の領域198は通貨単位であり、従って、複数の領域198は、それらの大きさ、つまり、入札70、72、74全体の重要度に関して互いに関連がある。資産についてよりわかるようになるに従って、曲線200はより精密になる。評価基準80を確立することによって、ポイント186、196、190とこれによる領域198を確立する、即ち、資産価値の期待値を確立するための支援がなされるときに、曲線200に統計学が適用される。価値に影響を与えるキャッシュフローのタイミングは、タイミング属性のヒストグラムの結果に基づくものであってよい。
【0064】
例えば、キャッシュフローリカバリータイミングは、0−6ヶ月、7−12ヶ月、13−18ヶ月等の三つのビンに分けられる。アルゴリズム134を利用してオートメーション化されたアナライザ38は感度スタディを行って、評価値とタイミング間でのトレードオフに基づき、ビンの幅を選択することができる。尚、そのトレードオフは、引受業者が決定できる標準リカバリー値/レートと比較される。模範的な一実施形態では、割引率が25%よりも大きい場合、最低4つのビンを使用しなければならない。割引率が10から25の場合、可能性のあるリカバリー期間をカバーするために最低6つのビンを使用しなければならない。
【0065】
処理40によって、引受業者が金融商品の価値を評価するために利用できるその他のデータソースが選択される。この観点から、処理14、34内で、アンダーライトチーム94、100、114、122、144によって確立された基準80は有用である。フロー図85で示されるプロセスに基づいて、原データはリカバリー値に変えられ、原データを評価するために1つのルールセットが選択され、このルールセットは評価基準80の形態で評価データベースにコード化される。処理14、34、40での評価中に複数回のヒットが発生して1つのクラスタとの接触がある毎に、合意の予測値が作られて、クラスタに適用される。システム28によって、トランシュレベルでのキャッシュフローの確率分布とタイミングが決定される。このことは、原データが取り込まれ、そのデータからトランシュ内の個々の資産の評価値が生成され、まとめられるという前提を正当化する、資産レベルの評価トランスファ機能146を開発することによって達成される。
【0066】
すべてのリカバリーが同質ということはないので、キャッシュフローのリカバリーを可変にする方法を提供する。個々の資産は、グループイクスポージャによってクラスタ化される。伝統的には、クラスタリングが施される予定のかなり大きなサンプルがまだ残っていることを認識しながら、できるだけ大きな額面が許容時間内にアンダーライトされる。額面の2.65%+145の大きさのサンプルと差の回帰分析を利用して、クラスタリングのための準備金が推定される。これにより、サンプルの大きさは、100件の資産の額面に対しては30となり、1,000件の資産の額面に対して150となり、5,000件の資産の額面に対しては400となり、10,000件の資産の額面に対しては500となり、20,000件の資産の額面に対しては600となる。
【0067】
統計的推定処理40の実行中、ポートフォリオ12の第3の部分42に残っている資産は、記述的アンダーライト属性、もしくは、基準80によってクラスタ化され、各クラスタとアンダーライトされたサンプルからランダムサンプルが取り出される。一実施形態では、資産レベルの平均分散が10%以下になる場合、処理40のクラスタからのサンプリングを停止する。他の実施形態では、トランシュレベルの平均分散が15%以下になると、サンプリングを停止する。潜在的な単位売上げがポートフォリオ全体よりも小さい場合は、ポートフォリオの平均分散は停止点としては使用されない。処理40でのクラスタサンプリングでのリカバリー評価値は、該当するクラスタ集合上で推定される。システム28を使用する場合は、三つ以上のユニークなクラスタを介して推定資産評価の各々に着手することが目標である。処理40の実行中、クラスタのアンダーライトを行う信頼性と記述属性の適合性に対して重み付けがなされる。
【0068】
これに限定されることはないが、一例として、0は、このクラスタの記述属性から意味のある評価値が提供されることに関する信頼性がないことを意味し、1は、各商品を個々にアンダーライトするときに、このクラスタの記述属性から正確な評価値が提供されることに関して完全に信頼性があることを意味し、1と0の間の数は、評価値について部分的な信頼性があることを意味する。これらの値は、調整された信用アナリストテーブル130内で照合される。処理40では、資産レベルでのキャッシュフローは、調整された信用アナリストテーブル140内のマクロ経済係数によって調整される。一実施形態では、マクロ経済係数は主要資産のクラス、例えば、これに限定されることはないが、不動産用モーゲージや商業設備ローンに関連している。この係数は、例えば、これに限定されることはないが、法律制度、国内総生産(「GDP」)予測値、保証会社、収集効率、借り手グループの規約等に広く適用することができる。
【0069】
ポートフォリオをサンプリングする一つの方法には、主要資産の特徴や借り手の特徴や担保の特徴に、影響が大きかったりリスクを生み出してしまう属性がないかどうか探索することが含まれる。以下のテーブルAは、資産評価シナリオでのポートフォリオ属性リストの一例である。
【0070】
【表2】
【0071】
属性を「ダミー変数」に符号化することにより、資産属性は区分化される。例えば、共通の資産属性が「借り手はこの12ヶ月で支払いを行ったか?」という質問で、答えがはいの場合は、「1」、そうでなければ、「0」として変数を符号化する。同様に、「ダミー変数」は、その他の資産属性にも使用される。
【0072】
符号化された資産属性を処理する統計処理を使って、ポートフォリオを同様の資産グループに区分化することによって、区分化処理が実行される。このアルゴリズムの一つがKミーンズクラスタリングである。一例では、3つの資産属性、即ち、未払い元本残高(UPB)と支払確率と0から1までの等級と、不動産担保によって保証される確率である担保付スコアが用いられ、資産を同様の属性を有する五つのグループに分類することができる。
一旦、資産がグループ化されると、サンプリングされて、アンダーライトの見直しをさらに行うために提供されるサンプルの数が計算される。これは、
【0073】
【数1】
【0074】
n = サンプルサイズ
N = クラスタサイズ
xi= サンプルiのUPB
yi= サンプルiのリカバリー値
【0075】
【数2】
【0076】
【数3】
【0077】
ここで、hは、
【0078】
【数4】
【0079】
を推定するための推定Yの誤差許容度。
【0080】
【数5】
【0081】
確率が(1 − 1/k2)以上(kはチェビシェフの公式の定数)で
【0082】
【数6】
【0083】
に基づき、各セグメント(k)のリカバリー合計値に関する計算書を作成することの信頼性レベルを確立し、各セグメント(h)のリカバリー合計値を人が推定する精度を確立し、先験的なリカバリーの推定レベルと、その推定範囲を合計未払い残高(UPB)(R)の割合として提供することによって計算される。
【0084】
nに対して式Cを解くことにより、所定のクラスタに対して必要なサンプルサイズが得られる。さらに、式Cを解くことにより、ユーザは、確率:(1 − 1/k2)を用いて計算されたサンプルサイズnを得ることができ、また、それに関連するアンダーライトされた価値から、誤差h以内でクラスタリカバリー合計値を推定できる。ここでは、セグメントリカバリー合計の推定値は、式Dによって決定されると仮定している。
【0085】
実際には、利用可能なデータがない場合は、リカバリー合計値の変動性を推定することは難しい。スプレッドシートツールでは、モンテカルロシミュレーションによりデータを生成し、その結果を分析して、好ましいサンプルサイズが得られるようにユーザを導くことによって、上述の処理を実施する。
【0086】
テーブルBは、20件のローンのグループについての調査からのアウトプットの一例を示すものである。尚、UPBの推定(期待)リカバリー値は20%から30%であって、UPBの範囲は1MMから2MMである。75%の信頼性で、20件のローンのリカバリー合計が10%以内と推定するには、8つのサンプルが必要である。
【0087】
テーブルB:サンプルサイズスプレッドシートウィザード
【0088】
【表3】
【0089】
適切な分散調整が施された予測値が各資産に対して生成され、ポートフォリオの全資産を含むように評価テーブルが構成される。一実施形態ではトランシュである売上単位の連続確率を用いて、リカバリー値が評価される。システム28を用いる場合は、内部収益率(「IRR」)と分散が評価される。所定のIRRに対して小分散のトランシュが好ましい。プロジェクトの割引率を使って、各トランシュの純現在価値(「NPV」)が0より大きい確率が算定される。資本オポチュニティコストと、FXスワップコストと、予測キャッシュフローリカバリーの分散に固有な一般的不確実性のリスクとから割引率が決定される。プロジェクトが負のNPVを有するという確実性が5%以上であることが明らかである場合は、入札は行われない。以下の決定基準を用いて、トランシュ毎に取引が評価される。即ち、IRRと、トランシュ内のIRRのリスク分散と、トランシュの支払い推定能力とその意思と、収益期間(「TPP」)と、トランシュによる元金回収リスクの分散と、ゼロリスクレートに割引かれたトランシュ毎の期待キャッシュフローのNPVである。
【0090】
自由競争入札環境で、資産ポートフォリオの内容について交渉できない場合は、強い金銭的なインセンティブを備える投資家、もしくは、売り手は、財政的構成全体に最大のリスク/収益を提供する取引で利用可能な資産合計のうちの一部だけを選ぶ。最小のリスク/収益の予測値で、上がる方の複数の最大確率のうちでより高い確率の資産をうまく処理することは、投資家にとってさらに魅力的である。
【0091】
ポートフォリオ全体は、売買可能なサブポートフォリオ、即ち、トランシュに個別に分けられる。各トランシュは、以前の分析から予測されたキャッシュフロー確率分布と期間を備える。次に、これらのトランシュには試験的な価格がつけられる。新たな資産は、売り手や買い手の既存の資産のパフォーマンスと組合せられて、(明らかにされる、それに関連する相互相関を利用した)モンテカルロ法のケース生成処理が施される。
【0092】
トランシュ選択プロセスには、購入目的ではなく、トランシュをランダムに選択することが含まれる。一旦ポートフォリオの効果が特定のパターンをとると、拘束条件下で確率論的な最適化を行うことによって、いくらでどのトランシュを購入するかの選択を最適に行うことができる。
【0093】
NPVを用いた場合は、悲観的なケースシナリオを考慮してPVを得る際に起こりがちな2重の割引きに関連する影響から、誤った方向に導かれる場合がある。この制限を克服するために収益期間を用いるか、もしくは、評価を行うための分析によって求められたように割引を行う際に、限界資本費用、即ち、ゼロリスクレートを用いることができる。
【0094】
推定評価処理40の教師付学習プロセス206と、部分サンプリング処理108の工程120、122、126は、そのプロセスが自動化されているという点を除き、引受業者が実際にそのプロセスに関与するという点で似ている。図6は、区分化可能な金融商品資産をオートメーションでアンダーライトするプロセス210を示すフロー図である。まず、共通属性により、金融商品のクラスタが定義される212。属性に基づいて定義されたクラスタから選択されたサンプルの価値についてエキスパートの意見214が与えられる。この意見はサンプルアンダーライトプロセス216で利用され、その価値の属性の組み合わせがあるかどうかがチェックされる218。プロセス210は、使用する個々の属性を選択して設定し220、次に、個々の資産をクラスタに分類する222。各クラスタ資産をクラスタ評価する224。クラスタ評価によって、複数の評価値の区分がルール226に基づいて撤回されて、信用アナリストテーブル228が作成される。
【0095】
図7は、複数のモジュールを含む教師無学習208の模範的な一実施形態のフロー図である。データ取得モジュール230は、どこででも利用可能な適切なデータ78を収集する。変数選択モジュール232は、信用の見直しを行ったり、様々な資産グループを分割する際に最も細かな差を区別できる能力を利用して、クリティカルと考えられる資産関連変数を識別する。階層区分化モジュール234は、アナリストによって選択されたクリティカル変数に基づいて、資産のポートフォリオ全体を複数のビンに区分化する。FCMモジュール236は、資産データの本来の構造に基づいて、各ビンをさらに複数のクラスタに分類する。アンダーライトリビューモジュール238は、推定されたキャッシュフローとリスクスコア138(図3に示す)を各クラスタに割り当てる。次に、処理40で調整された複数のクラスタからの複数の資産の信用アナリストテーブル136内の個々の資産価値に、このスコアが与えられて、調整された信用アナリストテーブル140が作成される。このプロセスは反復的で継続的であり、コンピュータによって実行可能であるので、他の場所で標準のアンダーライトがなされている一方でそれを継続することができる。
【0096】
図8は、図3と図4で述べたプロセスの代わりに用いられる、別の模範的な推定評価プロセス240を示す。代替のプロセス240では、7工程のプロセスを用い、フルアンダーライトと部分アンダーライトと推定評価を組み合わせてそれらを利用することによって、不動産ローンのポートフォリオを迅速に評価することができる。第1に、リスクに基づいて資産をサンプリングする242。第2に、資産をアンダーライトし244、評価値を記録する。第3に、以下に述べるように、FCM等によって複数の市場価値クラスタを形成する246。第4に、アンダーライトされた資産に対する回帰モデルを構築する248。アンダーライトされた資産に対して構築された248複数のモデルからベストモデルを選択する250。第6に、選択したモデルの総数を計算する252。第7に、アンダーライトされていない、もしくは、推論評価されたポートフォリオ12の部分42に、選択されたモデル250を適用するが、ここでは、その総数で重み付けすることによって、アンダーライトされていない各資産価値が予測される。プロセス240で作成された個々の資産価値は、調整された信用アナリストテーブル140(図3参照)に置かれる。
【0097】
資産をサンプリングする242ときは、引受業者は、詳細な見直しを行う資産を選択するために、階層化サンプリング法を利用する。階層は、複数の担保属性から構成される。不動産ポートフォリオの担保属性の例としては、担保の用途(商業用、もしくは、住宅用)や、以前の評価額や、(以前の評価額や土地面積やビル面積や現在の評価額やコートオークションでの実勢価格や財産の種類や財産の所在から推定される)市場価値クラスタが含まれる。一般に、資産は逆のやり方でサンプリングされる、即ち、未払い元本残高(「UPB」)や、前評価額(「PAA」)が減る順にわざわざ並べられたリストから資産が選択される。
【0098】
アンダーライト244は手動の大きなプロセスであって、この中では、エキスパートである引受業者は、価値の概念を担保付き資産に置いている。アンダーライトされた評価額は、データベース76(図2に示す)等のマスタデータベーステーブルに格納される。一般に、通貨単位(例えば、100,000個のKRW)での、その時の相場で評価値が要約される。
【0099】
図9は、システム28で用いられるプロセスのオートメーション化された部分の高レベルの概要290である。オートメーション化処理は引受業者によって用いられるものであって、処理34に基づくフルアンダーライトを支援する(図3参照)。複数の金融商品をデューデリジェンスに基づき評価する際の費用と不確実性を下げるために、また、デューデリジェンスに基づく複数の評価にかかるコストとその変動性を下げるために、処理34で得られた知識は推定評価処理40に適用される。一つのキャッシュフローモデルに評価値が与えられるが、このモデルには、資産レベル評価値146と決定論的キャッシュフローブリッジ148と確率論的キャッシュフローブリッジ152とキャッシュフローテーブル150が含まれる。ゲーム戦略160と管理調整162での処理が、その結果の入札評価値154に対して施されて、最終的に入札164が行われる。
【0100】
図10は、クラスタを形成する246模範的な一実施形態のフロー図である。クラスタを形成する246際に、引受業者は、例えば、アルゴリズム134(図3に示す)等のアルゴリズムによる支援を受けながら、分類/回帰ツリー(Classification And Regression Tree)(「CART」)ベースモデルを使って分析を行う。尚、このモデルは、担保用途/市場価格(Collateral Usage and Market Value)(「CUMV」)グループが、前評価額(「PAA」)をドライビング変数として利用して、UW資産をグループ化した結果得られたものである。
【0101】
CARTに基づくモデルのパフォーマンスを評価する二つの方法が以下で説明される。第1の方法では、エラー率と呼ばれる、CARTに基づく方法での2乗誤差(SSE)とシンプルモデルでの2乗誤差の比を用いる。シンプルモデルとは、全資産に対して平均資産価格を割り当てるモデルである。第2の方法では、
R2= 1 − (SSE/SST) ここで、SSTは2乗和で定義される決定係数R2を計算する。
【0102】
R2は、各セグメント内の単一資産の、その全体に対する寄与度であって、特定セグメント内の資産についてR2値が大きいと、寄与度も大きくなる。複数の異なるポートフォリオセグメントは二つの方法に基づいてランク付けされている。即ち、モデルの予測能力が各ポートフォリオセグメントでいかに良いものであるかを示す方法と、例えば、各トランシュの価格づけの際に入札者に満足レベルを与える方法である。
【0103】
【表4】
【0104】
第一の工程では、関連するポートフォリオのセグメント化の定義を行う。例えば、企業や未払い残高(UPB)額や地域や顧客のリスクに基づいて予め定義された複数のトランシュが、セグメント化されたものであってもよい。上のテーブルCは、トランシュと資産ランキング(BまたはC)に基づいて定義されたセグメントの一例である。
【0105】
テーブルCは、ポートフォリオの研究からのアウトプットの一例であって、5つのトランシュと2つの異なる資産タイプ(BとC)が含まれる。本テーブルは、エラー率が複数の異なるセグメントに対してどのようにランク付けされるかを示している。また、各資産に対するR2値は、各セグメント内のタイプCの資産に対して計算されたものである。
【0106】
第二の工程では、CARTモデルとシンプルモデル(平均価格の外挿)で、注目の各ポートフォリオセグメントのSSE値を計算する。エラー率は、シンプルモデルに基づくSSE値によって割られたCARTモデルに基づくSSE値から計算される。エラー率が1より小さい場合は、シンプルモデルよりもCARTベースモデルの方がよい推定値を出すことができる。また、エラー率の測定基準に基づいて各セグメントで最適なモデルを選択し、CARTモデルとシンプルモデルを「ハイブリッドに」組合せて、より優れたモデルを作ることができることが、別なメリットである。
【0107】
第三の工程では、各ポートフォリオセグメント内の各資産に対するR2値を計算する。資産毎のR2値は、(セグメント毎のSST − セグメント毎のSSE)/(全資産に対する総SST値 x 各セグメントの資産数)として計算される。
【0108】
最後に、第二の工程で計算されたエラー率と第三の工程で計算されたR2値に基づいて、全セグメントがランク付けされる。二つの測定基準であるエラー率とR2値の両方で、上位にランク付けされたセグメントに対する価格値を予測する場合はそのモデルは正確に働くので、これらの測定基準を用いることによって、より優れたモデルが組み立てられる。
【0109】
テーブルDは、二つのパフォーマンスをもつ測定基準に基づいて、(テーブルCからの)タイプCの資産に関する5つのトランシュの相対的ランキングを示す。
【0110】
【表5】
【0111】
図10は、FCMを用いて複数のクラスタを形成246し、モデリング用にクラスタを選択する模範的な一実施形態を示すフロー図である。コンピュータ38(図2に示す)は、選択されたデータ78を取り出し、クラスタを作成するためのFCM分析を実施することによって、クラスタを形成246する。
【0112】
図11は、モデルの構築248と、最適なモデルの選択250と、総数の算出252を示し、ここでは、データベース76を利用して6個のモデルが構築される。コンピュータ38(図3に示す)がこのプロセスを実行する。
【0113】
フルアンダーライト14とサンプルに基づくアンダーライト34と、推定による評価を行う資産に対して優先順位をつける際に引受業者を支援するために、モデルの構築248が用いられる。
【0114】
図11の下の部分は、モデルの構築248dに基づいて、6個のモデルから最適なモデルを選択250するための模範的な一実施形態を示すテーブルである。本モデルは、どの変数がXの変数として使われるかによって異なる。すべてのモデルは、CUMVクラスタ(これらは全資産に対して存在する)を使用する。モデルの構築248からのモデルは、市場価値(「MAV」)258だけでなく、コートオークション価値(「CAV」)を予測するために使用される。その他の実施形態(不図示)では、その他の価値を予測するために他のモデルが使用される。
【0115】
最適なモデルの選択250では、検討中のK個の回帰モデル(ここでは、K = 6)から最適なモデルが選択される。各UW資産に対する最適なモデルが、以下の測定基準:
【0116】
【数7】
【0117】
に基づいて選択される。ここで、yは予測されるUW値であり、
【0118】
【外1】
【0119】
は、k番目の回帰モデルによる予測であって、k = 1, 2, …, Kである。
【0120】
総数の算出252では、各CUMVクラスタ内でK個のモデルのそれぞれが選択される回数がカウントされる。図11には、CAVとMAVのモデリングシナリオでの回数が含まれる。その他のモデリングシナリオはその他の実施形態で使用される。
【0121】
モデル254を適用する場合は、非UW資産の各々に対する予測値を生成する全モデルから得られる加重平均予測値が利用される。計算されたカウント値252の頻度から複数の重み値が構成され、また、モデリングプロセスから予測値が得られる。一実施形態では、モデルを構築するために、商業用統計分析ソフトウェア(SAS)システムが使用される。SASシステムを使用することによって、非UW資産の各々に対して、各モデルでのUW予測値が得られる。尚、そのモデルでは、非UW資産の各々は入力変数、即ち、現在の「X変数」を備える。その他のモデリングパッケージもこの特徴を備えている。以下の方程式Eはこの処理の詳細を示す。
【0122】
【数8】
【0123】
式Cでは、モデルkによって資産lの予測値を作る場合、Ilk= 1となり、そうでなければIlk= 0になる。fijkは、i番目のCUMVタイプ(i = 1, 2)とj番目のCUMVクラスタ(j = 1, 2, 3)のUW資産に対してモデルkが選択される回数である。
【0124】
【外2】
【0125】
は、モデルkでのylに対する予測値である。各モデリング方法からの寄与は1つだけであって、そのモデルでは資産は予測値をもち、その各々は、同じCUMVクラスタの全UW資産に対するモデリング方法が選択された回数によって重み付けられることに注意されたい。
【0126】
また、方程式Eの
【0127】
【外3】
【0128】
の代りに対応する統計量を用いて、平均予測を実施するために下位の信頼限界(「LCL」)と上位の信頼限界(「UCL」)を推定するためにプロセス240が利用される。
【0129】
再び、図3を参照すると、教師付学習プロセス206と教師無学習プロセス208はクラスタリングを利用する。「クラスタリング」とは、データセットのパターン間の関係を評価するためのツールであり、これは、複数の異なるクラスタに属するパターンよりも、1つのクラスタ内の複数のパターンの方が互いに似ているように、複数のパターンを複数のグループ、即ち、複数のクラスタに組織化することによってなされる。即ち、クラスタリングの目的は、大きなデータセットからデータ本来のグループを抽出して、システムのふるまいの簡潔な表現を作りだすことである。教師無学習工程208は、評価のために自動的に資産をグループ化するための知識工学と、ファジークラスタリング方法(「FCM」)を用いている。FCMは広く使用され、統計的モデリングに適用されている周知の方法である。この方法は、クラスタ内距離を最小にし、クラスタ間距離を最大にすることを目的としている。一般に、ユークリッド距離が用いられる。
【0130】
同時に、FCM248(図10参照)は、クラスタ内距離を最小にし、クラスタ間距離を最大にする。一般に、ユークリッド距離が用いられる。FCMは、コスト関数を最小にする反復最適化アルゴリズムである。
【0131】
【数9】
【0132】
ここで、nはデータポイントの数、cはクラスタの数、Xkはk番目のデータポイント、Viはi番目のクラスタのセントロイド、μikはi番目のクラスタのk番目のデータのメンバーシップの程度、mは1より大きな定数(一般にm = 2)である。尚、μikは実数で、[0, 1]で境界付けられている。μik= 1は、i番目のデータがk番目のクラスタに限定されていることを意味するが、μik= 0は、i番目のデータがk番目のクラスタに限定されていないことを意味する。もし、μik= 0.5ならば、i番目のデータは0.5の程度にk番目のクラスタの一部であることを意味する。直観的には、各データポイントが特定のクラスタに確実に属し、部分的にも他のクラスタとのメンバーシップ関係がない場合は、コスト関数は最小になるだろう。即ち、各データポイントをそれが属するクラスタに割り当てる際の曖昧さが存在しない。
【0133】
メンバーシップの程度μikは、
【0134】
【数10】
【0135】
によって定義される。
【0136】
直観的には、クラスタセントロイドVi内のデータポイントXkのメンバーシップの程度μikは、XkがViに接近するにつれて増加する。同時に、μikはXkがVj(他のクラスタ)から離れるにつれて小さくなる。
【0137】
i番目のクラスタのセントロイドViは、
【0138】
【数11】
【0139】
によって定義される。
【0140】
直観的には、i番目のクラスタセントロイドViは、Xk座標の加重和であり、ここで、kはデータポイントの数を表す。
【0141】
まず、所望のクラスタ数cと各クラスタセントロイドVi(i = 1, 2, …, c)に対する初期推定では、FCMはViに対して、コスト関数の極小値または鞍点のいずれかを示す1つの解に収束させる。ほとんどの非線形最適化問題の解の品質と同様に、FCMの解の品質は、初期値、つまり、数cと初期クラスタセントロイド(Vi)の選択に大きく依存する。
【0142】
模範的な一実施形態では、ポートフォリオ12全体が教師無ファジークラスタリングによってセグメント化され、各クラスタはアンダーライトのエキスパートによって見直される。これによって、フルアンダーライト14やサンプルに基づくアンダーライト34を行う金融商品を選択する際に引受業者が支援される。別の方法では、このFCMを部分42に適用することができる。その結果、調整138(図3参照)の目的で、各クラスタにはHELTR合成スコアが割り当てられる。本質的には、HELTR合成スコアは、キャッシュフローの期待値とその範囲の両方と、そのタイミングと、各クラスタに関するリスクを表現したものである。
【0143】
図2を参照すると、模範的な一実施形態では、ポートフォリオ12全体に対するフルアンダーライト部分16の割合は、それら複数の資産の25%であり、また、全資産の額面の60%である。これらの資産のフルアンダーライトは、その大きさと価値によって保証される。しかし、このアンダーライトは、全引受業者に対して公正で均一であるので、アンダーライトが大きな入札の違いを引き起こすことはない。しかし、模範的な一実施形態では、部分36と42を備える残りの40%はそれらの複数の資産の75%を構成するが、額面の40%だけが、アンダーライトされるまで非常に投機的な部分である。部分36、42fで値が見いだせる範囲内で、例えば、これに限定されることはないが、概外挿値を5%超える値が見いだされることがあり、ここでは、全ポートフォリオの入札、もしくは、全トランシュの入札での成功と失敗の差を意味する差が存在し、これは、数億ドルの利益差を意味する差である。
【0144】
保険証券の場合、処理40では、統計学を用いて三つの基本的な質問に答える試みを行う。即ち、(a)我々はどうやってデータを集めるのか?(b)我々は集めたデータをどう要約するのか?(c)我々のデータをどのくらい正確に要約するのか?である。アルゴリズム134は、質問(c)に答えるものであり、高度な理論的証明のないコンピュータに基づく方法である。保険証券の推定評価用アルゴリズム134は、伝統的な統計的分析には複雑すぎる統計的推定に適している。保険証券評価アルゴリズム134では、復元抽出を繰り返し行うことによって、推定の統計分布をシミュレートする。このアルゴリズムは、一般に、主に三つの工程から構成される。即ち、(I) 復元抽出、(II)注目の統計値の評価、(III)標準偏差の推定、である。
【0145】
保険アルゴリズム134では、NPVの標準誤差の推定は以下のように行われる。各複数のリスクモデルのそれぞれと、それらのモデルの各セグメントに関して、セグメント内にN個の保険証券があると仮定すると、n個のサンプル(例えば、n = 100)が復元抽出によって選択される。この例では、各サンプルはN個の保険証券を含む。各サンプルと、過去の全保険証券に対しては、
【0146】
【数12】
【0147】
次に、最近の保険証券の純現在価値が、
【0148】
【数13】
【0149】
によって生成される。n個のNPV価値に対するサンプル標準偏差を計算する。式Iでは、Actは実際の請求額であって、Wtdexpは個々の保険証券に対する期待重み付き請求額である。
【0150】
図12は、信用スコア付け138のための模範的な一評価基準80と模範的なルールセットのテーブルである。その他の評価基準は、金融商品の種類、特定の入札条件、または、入札者のその他の希望や好みによって選択される。
【0151】
図13は、ツリー図66(図2の下の部分参照)と同様の詳細なツリー図260である。図13では、(a)担保付かどうか、(b)リボルビングかどうか、(c)最新の支払がゼロであったかどうかによって分けられる。その結果、通常、「シェイカーツリー(shaker tree)」として周知の6つのクラスタ262、264、266、268、270、272に分けられる。
【0152】
図14は、本発明の一実施形態の模範的なシステム300を示す。システム300は、サーバ302として構成される少なくとも一つのコンピュータと、ネットワークを形成するためにサーバ302に接続されたその他の複数のコンピュータ304を備える。一実施形態でのコンピュータ304は、ウェブブラウザを含むクライアントシステムであり、サーバ302はインターネット経由でコンピュータ304にアクセスできる。また、サーバ302はコンピュータである。ローカルエリアネットワーク(LAN)やワイドエリアネットワーク(WAN)やダイヤルイン接続やケーブルモデムや特殊な高速ISDNライン等のネットワークを含む多くのインタフェースを通して、コンピュータ304はインターネットに相互接続されている。コンピュータ304は、インターネットに相互接続できる装置であり、インターネットには、ウェブに基づく電話や無線ウェブや衛星回線を含むその他のウェブに基づき接続可能な機器が含まれる。サーバ302は、集中型データベース76(図2に示す)に接続されたデータベースサーバ306を含み、集中型データベース76は、資産ポートフォリオのデータ記述セットを含む。一実施形態の集中型データベース76は、データベースサーバ306に格納され、ユーザによって複数のコンピュータ304のうちの一台からアクセスされるが、これは複数のコンピュータ304のうちの一台を介してサーバサブシステム302にログオンすることによる。別の実施形態では、集中型データベース76がサーバ302からリモートで格納される。さらに、上述の資産評価方法のための情報を受信して格納するようにサーバ302は構成される。
【0153】
システム300はネットワークシステムとして説明されたが、ここで説明された資産ポートフォリオの査定/操作方法とそのアルゴリズムは、その他のコンピュータにネットワーク接続されていないスタンドアロン型のコンピュータシステムでも実行できると考えられる。
【0154】
図15は、システム300で実施するデューデリジェンスツールとプロセスを示す図320である。図320は、辞書322とツールライブラリ324と取引ピッチレポジトリ326とリンク328とダッシュボード330を含むデューデリジェンス情報のレポジトリを示し、これによって、デューデリジェンスに関する概観をアクセスすることができる。作業空間332によって、デューデリジェンスチームによって編成されるデューデリジェンス情報を記憶することができる。結果領域(Post Mortum)334には、入札結果を含む従来の経験の過去に記憶された結果が含まれる。取引査定領域336は、比較のための以前と現在の取引の査定の記憶が含まれる。
【0155】
仮想作戦室と略式で呼ばれるシステムは図320で示されているが、これには、誰が機能的責任をとり、個人としてのチームメンバーがどのようにデューデリジェンスチームと調和してゆき、雑多な情報を得るには誰とコンタクトをとるのかをチームメンバーがわかることができるように、デューデリジェンスの役割と責任の高レベルマップとそれに関連する記述事項が含まれる。また、チームからの入力情報を使って主要な受け渡しタイミングを作成できるように、ガントチャートとPERTチャートとテキストとして構成されたタスクとマイルストン付きプロジェクト・スケジュールが含まれ、グローバルデューデリジェンスチームにとって利用可能になる。プロジェクト・スケジュールは、スケジュール通りにデューデリジェンスを維持して、「もし、−だったらどうするか」のスケジュール変更を考慮する管理機構として働く。
【0156】
ダッシュボード330のプロジェクトフィードバック機構には、主要なデューデリジェンス引渡し、例えば、完了したアンダーライトのタイプと量と、プロジェクト総予算額と引渡しステータスを追跡するための簡単にわかるグラフィカルインディケータセットが含まれる。認定されたりっぱなローカルとグローバルな日付と、休日と休暇と認定された引渡しを備えるプロジェクト・カレンダーがフィードバック機構内にあり、電話番号とeメールとアドレス情報を含むデューデリジェンスチームメンバーと協力者のためのコンタクト情報がある。グローバルチームが完成させる重要なタスクを得て、そのステータスの可視性を維持することができるように、プロジェクト「トゥードゥー(to do)」リストとステータスが考慮される。
【0157】
(図14に示される)システム300は、協力者が楽々と検索できて簡単に情報にアクセスできるようにプロジェクトファイルと情報を維持する様々な機能のための共有記憶領域を備える。情報源とその用途を特定するための中央情報フローマップが、デューデリジェンスチームの目的上必要な意思決定を行うために利用される。一例としては、入札価格を設定するために、関係する計算とデータ操作を行うことによって生データの変換が行なわれる。
【0158】
金融モデルとデータ操作と、デューデリジェンスの用途で利用可能なビジネスプロセスツールのための中央レポジトリはシステム300に含まれ、過去のデューデリジェンス行為からビジネスの照合と成文化ができるように、さもなければ、チームが、会社が過去の経験から得た知識と教訓を実施したり、その記憶を呼び戻すことができるように、歴史的な「最良の実施例」のための中央レポジトリが存在する。中央「ゴールドスタンダード」データベースは、デューデリジェンスに関連する全ての評価情報と事実のためのものである。このデータベースは、データの完全さについてチェックされ、管理支援部によってアクセスが制限される。アンダーライト・データは中央に格納され、オンサイトのプレゼンスによって全てのアンダーライトがなされることはないが、間接的に実行することができる。
【0159】
本発明は様々な特定の実施形態で説明されたが、当業者であれば、請求項の精神と範囲の中で本発明を変更して実施できることがわかっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、ローンのポートフォリオを評価する周知のプロセスを示したフロー図である。
【図2】
図2は、本発明の一実施形態に基づき、ローンのポートフォリオを評価することを示したフロー図である。
【図3A】
図3Aは、ローンを分散のカテゴリに分割して、多数のローンのポートフォリオを迅速に評価する第一部分の一実施形態を詳細に示すフロー図である。
【図3B】
図3Bは、ローンを分散のカテゴリに分割して、多数のローンのポートフォリオを迅速に評価する第一部分の一実施形態を詳細に示すフロー図である。
【図4】
図4は、単独の単位から、トランシュの単位、もしくは、ポートフォリオの単位に至る単位でまとめられた大きなローンのポートフォリオを迅速に評価するプロセスの第2部分を示すフロー図である。
【図5】
図5は、リカバリー値が推定される模範的な資産の確率分布を示す。
【図6】
図6は、図3のプロセスの教師付学習工程のフロー図である。
【図7】
図7は、図3のプロセスの教師無学習工程のフロー図である。
【図8】
図8は、教師無学習プロセスの実施形態である。
【図9】
図9は、世代1(第1のパス)の高速ローン評価プロセスの実施形態である。
【図10】
図10は、図8の教師無学習で使われるファジークラスタリングのフロー図である。
【図11A】
図11Aは、高速ローン評価プロセスのためのモデル選択、および、モデルの重み付けの例を示す一対のテーブルである。
【図11B】
図11Bは、高速ローン評価プロセスのためのモデル選択、および、モデルの重み付けの例を示す一対のテーブルである。
【図12】
図12は、高速ローン評価プロセスのための模範的な属性を示すテーブルである。
【図13】
図13は、高速ローン評価プロセスのための模範的なクラスタリング方法のクラスタ図である。
【図14】
図14は、システムの図である。
【図15】
図15は、デューデリジェンス・ツールとプロセスを示す図である。
【関連出願のクロスリファレンス】
本出願は、その援用文献である、1999年12月30日に出願された米国仮出願No.60/173,695の特典を請求するものである。
【0002】
【発明の背景】
本発明は、一般に、金融商品の評価方法、特に、大量の金融商品を迅速に評価する方法に関する。
【0003】
経済状況や計画的/非計画的な資産分割に応じて、もしくは、法的救済処置の結果、ローン、例えば、何万件ものローンやその他の金融商品などの多くの資産が時々売却される。時として数十億ドルに匹敵する資産を含むことがある数千件ものぼる商業ローンやその他の金融商品を、2〜3ヶ月以内に売却しなければならない時がある。もちろん、資産の売り手はポートフォリオ値を最適化したいと願っており、「トランシュ」資産をグループ化することもある。ここで、「トランシュ」という言葉は、外国手形だけに限られるものではなく、国や管轄とは無関係に、資産や金融商品をグループ化したものも含まれる。
【0004】
入札者は、すべてのトランシュ、もしくは、その一部だけに対して入札できる。一般に、入札者はトランシュを獲得するために、そのトランシュに対して最高値で入札する必要がある。特定のトランシュに対する入札価格を決定することに関して、限られた利用可能な限定された時間内にトランシュ内のできるだけ多くの資産を評価するために入札者は引受業者を雇う。入札期限が切れそうなときは、入札者は、その時点でアンダーライトされた資産を評価し、それから引受業者がまだ分析していない資産に対する評価値を外挿する。
【0005】
このプロセスにより、入札者は、トランシュを大幅に過小評価して競争力のない入札を行うかもしれないし、もしくは、アンダーライトされた価値よりも高値で入札し、無制限のリスクを負うことになるかもしれない。もちろん、本目的は、入札者が収益を得ることが可能な価格でトランシュを獲得することであるため、過小評価しすぎてトランシュを失うことは、チャンスを失うことを意味する。
【0006】
現在のところ、企業は、資産と資産ポートフォリオの獲得もしくは販売の査定を迅速なスケジュールで行い、これらの資産の売買に対する提示額を一般的に承認する総合管理チームと職務別首脳によって、長い間隔でタイムゾーンが変えられることがよくある。一般的には、資産の購入に関するデューデリジェンスに関わる従業員とパートナと協力者が比較的短期間召集されてデューデリジェンスを行う。一般的に、デューデリジェンスの活動は、資産に関する情報源に物理的に近いところで行われる。協力する者は、トレーニングを受けていないか、彼らの自由裁量では完全な分析ツールセットに関する知識もないし、同様のことに関する以前の努力から「最高の実施例」を得ることもない。
【0007】
デューデリジェンスに取り組む期間に物理的に遠隔の地で従業員と協力者を強化することは、時間がかかるし費用もかかる。さらに、デューデリジェンスチームの者は、場当たり的にデータを探索し処理するが、これは、一般的に情報源とアンダーライトと分析ツールと報告と完了した分析に関する詳細情報をもつ少数の者達に依存している。デューデリジェンス・スケジュールでは、情報をもつ一部の個人がボトルネックになりデューデリジェンスの費用をつり上げ、付加価値がもっと付けられたデューデリジェンスに投資できたはずの時間が加わることになる。一般的に、資産ポートフォリオの入札に関する主要情報は、うまく管理されている作戦室と呼ばれることがある物理的位置で整理される。
【0008】
周知の作戦室の方法の時間と費用をかけることなく、会社の過去の経験と知識の最高のものをもってきてデューデリジェンス問題に影響を与え、資産購入を考慮する際にチームの知識を効率的に豊富にし、将来の購入検討時に素早く表示することができるレジストリに分析ビルディングブロックを集約することができる協力機構を備えることが好ましい。
【0009】
【発明の簡潔な概要】
模範的な一実施形態では、本発明は、会社の経験と操作手順と最良の実施例と情報源と競合情報と分析ツールを編成する統合システムである。実際に、ツールを使う際の目標は、デューデリジェンス・プロセスのエンティティの収益性を上げ、デューデリジェンスチームメンバーが責任をとる進行中のオペレーションを促進することである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、アンダーライトサイクルを経て、例えば、オークションで資産のポートフォリオ12を買い取るための入札を行うまでの、大きな資産ポートフォリオ12を評価する周知のプロセスを図解10したものである。図1は、反復的でなくオートメーション化もされていない模範的なアンダーライト/外挿プロセス10の上位レベルの概観である。図10では、引受業者が多数の資産からポートフォリオ12をアンダーライト14し、アンダーライトされた第一の部分16と未着手の残り部分18を生成する。資産をアンダーライトする前は、第一の部分16はポートフォリオ12のうちのゼロパーセントであり、残り部分18はそのうちの100パーセントである。アンダーライトプロセスが進行すると、第一の部分16が増加し、残り部分18が減少する。目的は、資産のポートフォリオを買い取るために入札する前に出来るだけ多くの資産をアンダーライトすることである。引受業者のチームは各々、入札直前までアンダーライト14を続ける。概外挿20を行うことで残り部分18を評価する。外挿値20は、アンダーライトされていない推定値24となる。概外挿を行うことで、残り部分18に対する評価値24を生成する。評価値22は、第一の部分16の個々の資産値を単純に合計したものである。しかし、評価値24は、外挿によって生成されたグループ評価値であるため、低く評価されてしまうことがある。次に、評価22と24を合計して、ポートフォリオ資産値26を作る。評価プロセスは、ポートフォリオの各トランシュに対して行われる。
【0011】
図2は、迅速に資産を評価するためのシステム28の一実施形態を示す図である。図2には、資産ポートフォリオ12を評価する際にシステム28がとるプロセス工程が示されている。システム28は、統計的に重要でないか、金融上重要でないと見なされた未着手のわずかな量30を除いた全資産を個々に評価する(「扱う」)。特に、(以下で説明されるように)量30以外のポートフォリオ12の全資産は反復的/適応的評価32を受けて、ポートフォリオ12の資産が個々に評価され、テーブルに個々にリストされ、次に、テーブルから選択され、入札の目的上必要なグループ、即ち、トランシュにグループ化される。図10では、引受業者は、フルアンダーライトされた資産の第一の部分16を作るために、ポートフォリオ12の資産のフルアンダーライト14を開始する。また、引受業者は、ポートフォリオ12の第2の部分36の資産のサンプルもアンダーライト34し、コンピュータ38は、ポートフォリオ12の第三の部分42の価値を統計的に推定する40。また、コンピュータ38は、以下に述べるように、部分16、36、42の資産に割り当てられた価値を示すテーブル(以下に述べる)を繰り返し生成44する。一実施形態のコンピュータ38は、スタンドアロン型コンピュータとして構成されている。他の実施形態のコンピュータ38は、(図14で示されて説明される)ネットワーク、例えば、ワイドエリアネットワーク(WAN)またはローカルエリアネットワーク(LAN)を介して少なくとも一つのクライアントシステムに接続されるサーバとして構成される。
【0012】
引き続き図2を参照すると、例えば、ファジーCミーンズ(means)クラスタリング(“FCM”)と高値/期待値/低値/タイミング値/リスク値(「HELTR」)の合成スコアを用いて、ポートフォリオ12の第三の部分42の、サンプリングもされずアンダーライトもされない部分46が統計推定40されて、2つのカテゴリ48、50が生成される。HELTRは、H:高キャッシュフロー、E:期待キャッシュフロー、L:低キャッシュフロー、T:キャッシュフロータイミング値(例えば、月単位:0〜6、7〜18、19〜36、37〜60)、R:借り手のリスク評価値(9:信用アナリストによって使用されるボクサー(boxer))として定義されている。カテゴリ48は、評価全体に十分な共通性を持つとみなされる。カテゴリ50は、さらにクラスタ52と54に分けられ、また、さらに区分化される。クラスタ52はサブクラスタ56と58に分けられ、クラスタ54はサブクラスタ60、62、64に分けられる。クラスタとサブクラスタは評価ブロック68のボックスとして、「ツリー」図66に示されている。これらの個々の資産値は、入札のためにトランシュ70、72、74に再グループ化される。売り手は、どのような構成セットのトランシュもアセンブルすることができる。
【0013】
ポートフォリオ12の各資産の個別資産データ(不図示)はデータベース76に入力され、それから、反復的/適応的プロセス32用の所定の評価基準80に基づいて選択されたデータ78がサンプリングされる。資産を評価するために評価基準80を確立すると、その確立された評価基準80はデータベース76に格納され、そして、その確立された評価基準を共有するデータベース76内のその他の資産データを評価する際に用いられる。従って、反復的/適応的評価プロセス32は、(以下で説明される)評価を行って82、それを入札用にグループ化する。
【0014】
図3と4は、多数の資産ポートフォリオ12を評価するためのシステム28(図2に示す)の一実施形態の機能概要を示すフロー図85である。評価処理14、34、40(図2参照)は、以下に示す方法で、同時か順番にシステム28で使用される。上述したように、フルアンダーライト14は、第1のタイプの評価処理である。グループ化しサンプリングするアンダーライト処理34では、サンプルをフルアンダーライトするが、これは第2のタイプの評価処理である。統計推定40は第3の評価処理であって、オートメーション化されたグループ化処理と、オートメーション化された評価を行う。処理14、34、40は、以下に述べられるように、設定された目的の評価基準に基づく。
【0015】
ここで使われる「アンダーライト」は、確立された原則に基づいてある者(「引受業者」)が資産を見直し、資産購入のために現在の買取価格を決定するプロセスを意味する。アンダーライト中に、引受業者は、既存の、即ち、確立された評価基準80を用いて評価する。「評価基準」は、資産値に関するルールと、複数のカテゴリに基づく格付けを意味する。例えば、評価基準として、引受業者は借り手の3年分のキャッシュフローの履歴を資産評価に関する情報カテゴリとし、様々なレベルのキャッシュフローに対して一定の格付けをすることができる。
【0016】
フルアンダーライト14には、二つの方法、即ち、フルキャッシュベースの方法86と部分的キャッシュベースの方法88がある。フルキャッシュベースの方法86も部分的キャッシュベースの方法88も、個々にフルリビューされた14資産セット90、92から始まる(図2参照)。このフルレビュー14では、通常、高額のドル、あるいは、その他の適切な通貨に依存して、資産の量をポートフォリオの他の資産と比較して見直すか、もしくは、借り手が周知の者であったり信頼できる者なので、資産に対して素早くフルアンダーライトできる、即ち、資産値に関してほとんど差が無いように市場に対してその資産の値がつけられる場合のその借り手に基づいて見直しが行なわれる。資産セット90は引受業者94によって評価され、セット90の各資産は、現金担保や完全な時価を有する商品のように変動が非常に少ないとの評価値が得られて、完全評価テーブル96に入力される。テーブル96の資産に対して選択された個々の価値は、フルアンダーライトされたグループ値98として格納される。
【0017】
セット92は、チーム94と同じでよい引受業者チーム100によって評価されるが、各資産はディスカウントされた値、即ち、部分的な評価値が与えられ、部分価値テーブル102に入力される。テーブル102内のトランシュの資産に対して選ばれた個々の価値は、フルアンダーライトされたグループ値104の部分的価値として格納される。フルキャッシュベースの方法86と部分的キャッシュベースの方法88用の評価基準80(図2参照)は、コンピュータ38(図2参照)のデジタル記憶メモリ(図示せず)内のデータベース76(図2参照)に格納され、それは、オートメーション化された評価40での教師付学習206と教師無学習208で使用される。
【0018】
サンプリングを行うアンダーライト34は、2つの処理、即ち、フルサンプリング106処理と部分サンプリング108処理によって行われる。フルサンプリング106は大きな資産のカテゴリのために利用され、また、サンプリングされる資産のカテゴリ内のサンプルグループを100%サンプリングする処理110を含む。フルサンプリング処理106の資産は個々にアンダーライトされないが、所定の共通項に基づいてフルサンプリンググループ112内でアンダーライトされる。そして、得られたフルサンプリンググループの評価を行い(不図示)、次に、ルール114に基づいて区別を廃止して、個々のフルサンプル資産値テーブル116を生成する。次に、トランシュ内の資産をグループ化することによって提案されたように、入札に必要なフルサンプリンググループの評価処理118に対して、テーブル116内の個々のフルサンプル資産値を電子的にアップロードする。アンダーライトするサンプルグループの資産の数は、最低1つから何個まででもよい。部分サンプリング108は資産の中間カテゴリ用であり、サンプリングされるグループのクラスタ内から代表的なグループを100%サンプリングし、クラスタ内の他のグループをランダムにサンプリングすることにより、クラスタサンプルグループ120を形成する処理を含む。部分サンプリング108では全グループをサンプリングするが、クラスタサンプルグループ120から外挿することによってその一部は部分的に評価される。部分サンプリング108には、手動でデータを入力125して資産レベルを再アンダーライト122することが含まれるが、それによって、アルファ信用アナリストテーブル126が作成され、次に、それに対して資産クラス調整128が施されて、信用アナリストテーブル130が作成される。上述したように、トランシュのグループ化に基づいて調整された信用アナリストテーブル130から個々の資産が選択されて、トランシュ70(図2参照)の入札時に使用するための部分サンプリング信用値132が作成される。
【0019】
自動評価処理40は、教師付学習プロセス206と教師無学習プロセス208と、統計的推定アルゴリズム134からアップロードしたものを利用して、デジタル記憶装置に格納されたアンダーライトクラスタテーブル136を生成する。教師付学習プロセス206では、価値を設定するために何について問い合わせればよいかを知っている経験を積んだ引受業者はコンピュータを支援して、資産が良い投資であるか否か、また、その資産をどのように評価するかをコンピュータに決定させる。教師無学習プロセス208では、コンピュータが資産を区分化して分類し、データからのフィードバックに基づいて資産の自己評価を客観的に行う。引受業者は定期的に教師無学習プロセス208を見直して、コンピュータが理にかなったアンダーライト結果を出しているかどうかを確認する。コンピュータは、統計的アルゴリズム134を用いて推論する。例えば、一実施形態では、これに限定されるわけではないが、ジェネラルエレクトリック(General Electric)社で開発されて利用されたデザインフォーシックスシグマ(Design For Six Sigma)(「DFSS」)の品質パラダイムを用いているが、これは、多世代製品開発(「MGPD」)モードを使用して高精度の資産データ評価を行うデューデリジェンス(Due Diligence)(「DD」)資産評価プロセスに適用される。学習プロセス206、208は評価の進展につれて蓄積された知識を組み込んで、キャッシュフローのリカバリーやリカバリー確率の計算を進行中の実時間で行う。評価の目的のために、教師付学習プロセス206はビジネスルールを用いることによって、共通点のある資産のクラスタを決定する。教師無学習プロセス208は、処理40によって以前に実行されたデータ評価からのフィードバックを利用して、評価の信頼性が上がっているかどうかを確認する。以下で説明されるが、高速コンピュータを利用することによって、利用可能な全ての原データを確認したり、利用可能なこれらの原データのクラスタ間の相互関係を見つけることが可能となる。
【0020】
以下で説明されるが、模範的な一実施形態では、HELTRスコアリング技術を利用した、原データを教師無で編成するファジークラスタリングミーンズ(「FCM」)プロセスを用いて、ポートフォリオの資産に対する信用スコアの評価額を推定する。手動処理が不可能な時間内に評価する必要のあるポートフォリオ内の資産と大きな資産総数を記述するための高度な分類区分に対応して、このクラスタリング技術が発達してきた。
【0021】
一つの模範的な方法では、まず、コンピュータシステムで、複数の評価スコア(静的な、または、確率的なリカバリー値)を編成する。それから、特定の要因やビジネスの決定に対する評価スコアを調整する。次に、同じ資産について記述した複数の評価スコアを一致させたり、推定された評価値について詳細な調査/オーバライドを行うための全体的な調整が行われる。
【0022】
クラスタ番号とクラスタ名とクラスタの記述属性と確率的リカバリー値(図示された例はHELTRスコアである)と、各クラスタの記述属性の強度に基づく各クラスタの評価に対する引受業者の確信度を電子的な形式で対照させることによって、複数の評価スコアが編成される。クラスタ番号は複数の記述属性の特定のセットのユニークな識別名であり、また、その複数の記述属性は資産に関するものであって、評価に熟練した者がそれを用いて資産価値を評価するための事実を示すものである。
【0023】
記述属性の例としては支払状況や資産の種類や、スコアで表される借り手の信用値や、請求権の所在と順位が含まれるが、これに限定されることはない。一実施形態のクラスタ名は、クラスタの記述属性、即ち、ソースを表す英数字名である。図12には、以下に述べられるような記述属性の一例が示されている。
【0024】
記述属性は、資産の価値を明らかにするために使われたという事実や要因やベクトルである。コンピュータの論理を使って、複製されたクラスタをチェックし、また、もしあれば、アナリストや引受業者に警告を与えることができる。
【0025】
複数の記述属性の多くの組合せによって各資産を記述できるので、同じ資産に対して様々なレベルの評価を行うことができる。確率的リカバリー値や、クレジットスコアや、資産価値を示す数字は、個々の資産レベルで指定された価値を示すものである。購入価格や販売価格を固定値または確率値として算定できるように、様々な記述属性からの全情報が統合される。
【0026】
ここで図示されている本実施形態には、HELTRスコアが用いられる。各クラスタは、ユニークな記述属性のセットと所定のHELTRスコアを備える。
【0027】
全てのクラスタのユニークな属性は、クラスタの価値を評価するのに役立つ。属性の異なる組み合わせにより、高い信頼性、即ち、特定のクラスタのスコアの信頼区間が得られる。例えば、ある資産が、高さ2.5インチ、幅5インチの緑色の紙片に記述されている場合は、人は、この資産に対して0〜1000ドルの価値を与え、その評価にはまったく確信が持てないであろう。もし、この同じ資産が本物の20USドル紙幣であるというもう一つの事実や属性やベクトルが記述されていたなら、人は、この20USドルというクラスタ価値に対して、非常に高い信頼をもつことになる。
【0028】
クラスタの価値と信頼度は、ある時点で決定されて記録される。新しい情報が利用可能になると、時々、アナリストはその値を変更したくなる。データフィールドと決定ルールに従って、その値は、手動か、もしくは、コンピュータのコードを介したオートメーション化された手段によって自動的に変更される。前の値は操作されて、新しい情報が反映される。例として、前のクラスタ信頼性が0.1と記録され、このクラスタと全く同じ記述属性をもつ別の資産が「最も可能性のある」価値以上でまさに売れた仮定する。この事象が発生した場合は、クラスタの信頼性を10倍するというルールが働き、修正されたクラスタの信頼性は、0.1 x 10 = 1となる。
【0029】
このプロセスの目的は、各評価ソースに関する信頼性に対する各評価値の大きさを制御して、同じ資産に対する複数のスコアを一致させることである。特定の資産に対する複数のサンプルデータポイントと共に、一例として、HELTRを使うと、
【0030】
【表1】
【0031】
クラスタ一致評価値は、その最高値が.6999、その期待値が.4792、その最低値が.2374であって、そのタイミングは2.6059である。複数の重み値を操作するために、様々な論理を適用することができる。
【0032】
仮定された全体状況から一致スコアが見出される。全体的に前提を変更する必要がある場合は、一致スコアに重み付けするプロセス工程128、138を本方法に備えさせる。
【0033】
この例としては、特定の評価要因の不正が発見されたり、マクロ経済的な変化が発生したり、資産クラスに対して代替可能な市場価値が確立されたり、推定された資産の評価方法の結果の方が利用されるその他の方法の結果よりも損失あったり、もしくは、増加があったりする場合がある。
【0034】
別な実施形態では、ポートフォリオの構成をすばやく理解して記述するために、相互相関ツールを使用する。一般に、このツールを用いることによって、ユーザによって選択された資産ポートフォリオ変数のその他の変数に対する応答を相関づけることができる。このツールによって、2つの属性変数と応答変数間の予期せぬ高相関/低相関関係をすばやく見つけることができる。属性変数には、2つのタイプ、即ち、継続変数とカテゴリ変数がある。相関ツールによって、注目の全変数間の相互相関が計算され、一実施の形態では、それらのビン(bin)、即ち、レベルが2次元マトリクスで与えられるので、ポートフォリオの複数の資産の傾向を簡単に得ることができる。
【0035】
まず、相互相関ツールは、資産ポートフォリオの属性変数を継続変数、もしくは、カテゴリ変数として識別する。各変数に対する集合レベルは、継続変数に対してはビンによって、また、カテゴリ変数に対しては価値によって計算される。
【0036】
このツールを使って相関を求めたいユーザは、応答変数Yr、例えば、期待されるリカバリー、即ち、そのカウント値を選択する。複数の対の属性変数(xl、x2)とそれらのレベル(a、b)の全組合わせについて、応答変数Yrの平均値が、
Yr=sum(Y(xl=a and x2=b))/count(xl=a and x2=b)
から計算される。
【0037】
応答変数の期待値Yexpectは、
Yexpect=(sum(Y(xl=a))*count(xl=a)+sum(Y(x2=b))*count(x2=b)))/(count(xl=a)*count(x2=b))
から計算される。
【0038】
期待値Yexpectから選択された応答変数Yrの偏差値Yerrorは、重みづけされた値xl=aとx2=bを別々に用いることによって、
Yerror= Yr− Yexpect
から計算される。
【0039】
期待値からの差を簡単にわかるようにするため、一実施形態の期待値と偏差値は多次元で表示される。
【0040】
その他の模範的な一実施形態では、以下に述べるように、原データを最終的に入札価格に変換するトランスファ機能プロセスが使われる。処理14、34、40で生成された修正係数を用いて、テーブル136は電気的に調整されて、資産のクレジットスコア138に対して係数調整が施され、また、推定された個々の資産信用値の調整された信用アナリストテーブル140が生成される。トランシュのグループ化によって必要となるテーブル140から個々の資産値が取り出され、推定された信用評価値142が生成される。最終的に、「未着手の」資産のわずかな残りの部分30に対する外挿を行って、未着手資産テーブルを作成する144。1つの未着手の資産評価値を生成するために、テーブル144から複数の値が選択される。
【0041】
フルキャッシュ評価値98と、部分キャッシュ評価値104と、フルサンプリング信用評価値118と、部分信用値132と、推定信用値142と、未着手資産テーブル144から割り当てられた値は蓄積され、また、これらは相互に排他的であって、フルキャッシュ評価値98から推定信用値142までは、連続する優先度を備える。複数の評価値の合計はポートフォリオの値を表す。
【0042】
図4は、システム28(図2に示す)によって実行される入札準備ステージ168のフロー図である。リスク選好ローンレベル評価工程146では、蓄積された評価値98、104、118、132、142、144が結合される。キャッシュフロータイミングテーブル150を使って、決定論的キャッシュフローブリッジ148が作られ、そして、確率論的キャッシュフローブリッジ152が作られる。確率論的キャッシュフローブリッジ152が作成され、それは、特定のしきい値158に達するまで反復的にトランシュモデル156が適用されるトランシュ入札価格案154を確定するために使用される。しきい値158は、例えば、ある値以上の内部収益率(「IRR」)や、特定の収益期間(「TTP」)や、正の純現在価値(「NPV」)である。
【0043】
一般に、NPVは、
NPV = C0+ C1/(1+r) (式A)
として定義される。ここで、C0は時点0での投資額、C1は時点1での期待収益値、rは割引率である。基本的な概念は、今日のドルは明日のドル以上の価値があるということである。
【0044】
保険証券の場合、NPVは、
NPV = ΣP − ΣE − (ΣC)×A/Ew(式B)
のように定義される。ここで、Pは契約料、Eは名目の期待コスト、Cは請求コストである。式Bは、利益と重みづけされた期待リスクの差としての純利益がどのように生成されるかを基本的に示す。尚、総和計算とは特定セグメントの全契約を合計するものである。さらに、すべての契約料と名目コストと請求コストは、式に当てはめられる前に割引される。その結果、収益性スコアが生成される。
【0045】
しきい値条件160が満たされる場合、入札154に対してシミュレーションに基づく開札分析161が施されて、落札が期待できるかどうかが予測される。封緘入札の結果は、各入札者から受けた入札の大きさに依存する。オークションの実行とは、一般公開入札にして、最も高値をつけた入札者に商品を売却することである。伝統的な封緘入札では、入札者は一旦入札したらその入札を変更できず、また、開札されるまで他の入札者の入札がわからないため、オークションの結果を不明瞭にしていた。高値をつければオークションで落札する確率は高くなるが、もしオークションで低価格の落札ができたならば、その利益は低くなる。
【0046】
自由競争による入札をシミュレーションすることによって、最高収益をあげる確率が上がる。このことは、自分自身の財源より先に競争入札者の財源を空にする傾向のある入札/売上価格範囲を設定することによって可能となり、これによって、資金を最もよく保持した状態で最も望ましい資産を得ることが可能となる。ロバストな分析プロセスでは、価格の決定に焦点を合わせている。何故ならば、思惑や性格や一方的な知識に依存しないデータ指向のアプローチによって、純粋に事例に基づくビジネス判断を増やすことができるからである。
【0047】
各入札者は、封緘入札のオークションに対して入札範囲を用意することがある。この入札範囲を統計分布として表現することができる。入札値の分布から確率論的サンプリングを行うことにより、一つのオークションシナリオをシミュレーションできる。さらに、反復サンプリング技術、例えば、モンテカルロ分析を用いて、多くのシナリオがシミュレートされて、その結果の分布が作成される。その結果の分布には、オークション商品の落札確率や利益を得る確率も含まれる。自分自身の入札価格を変更することにより、自分自身の入札価格に対するオークションの落札確率を求めることができる。
【0048】
以下の主要な要素を用いることによって、自由競争入札の結果のシミュレーションを行うことができる。即ち、市場のルールと契約に基づいてコンピュータ化されたビジネスルールのコードや、潜在的競争/市場原理や予想された予算と優先度に基づく好みマトリクスを表すコードや、自分自身の入札能力や、好みや、好みマトリクスにコード化可能なリスク/収益のトレードオフや、コンピュータ化された確率論的最適化処理である。
【0049】
分析工程160では、システム28によって計算された入札値と比べて様々な経済的な入札能力をもつ他社が含まれる自由競争環境をシミュレートする。一実施形態の分析工程160には、例えば、これに限定されないが、資産の合計値がシステム28を用いるエンティティの経済的な能力を超える場合には、入札総量規制が含まれる。一実施形態の分析工程160では、入札リソースが限定されている場合は、様々な組合せのトランシュ上で入札した場合の収益性が評価されることがある。また、分析工程160では、既知の競争相手に対抗して入札した際の過去の履歴や、競合する入札者が好む様々なタイプの資産に関する情報を考慮する。分析工程160ではトランシュ入札値を評価し、次に、管理部162がそれを設定して、最終的にトランシュ入札164が行われる。入札前にすべての評価164を好きなだけ繰り返すことができる。さらに、このプロセスは自己調整的で反復的であるので、システム28によって実行される繰り返しからより大きな価値が見いだされると、トランシュ入札価格164は上昇する傾向がある。
【0050】
フロー図85で示されるプロセスには、評価ステージ166(図3に示す)と入札準備ステージ168(図4に示す)が含まれる。評価ステージ166には、処理14、34、40が含まれる。評価ステージ166は停止するまで継続的に実行され、これには、様々な資産やカテゴリ内の資産の別な価値を見いだす試みを行う自動評価処理40とサンプリング処理34が含まれる。
【0051】
再び図2を参照すると、高速な資産評価に基づいて、ポートフォリオ12の資産内のデータカテゴリ170、172、174が各資産毎に識別されて、データベース76に格納される。反復的/適応的評価プロセス32では選択データ78の一部を取り込み、統計的手法によって選択データ78の一部に評価基準80を適用するので、概外挿20された資産評価値よりも周知の資産評価値の方が増大する。方法28に基づいて、資産は、少なくとも、第1の部分16と第2の部分36と第3の部分、もしくは、残り部分42に分割される。処理14を用いて部分16の資産がフルアンダーライトされて、評価工程98と、フルアンダーライトされた部分的評価値の評価工程104が確定されて、その評価に対する評価基準80が確立される。処理34を用いて、プロセス28は第2の部分36のグループを表す第2の部分36からの多数の資産をサンプリングすることにより、第2の部分36に対するフルサンプリンググループ評価工程118と部分サンプリング信用評価工程132が確定し、その評価に対する追加の評価基準80が確立される。処理40を用いて、図2のコンピュータ38等のオートメーション化されたアナライザによって、部分的教師付学習プロセス206と部分的教師無学習プロセス208が実行される。学習するために、オートメーション化されたアナライザは、第3の部分、もしくは、残り部分42に関して選択されたデータ78と確立された評価基準80を抽出し、次に、データベース76とプロセス206、208から抽出された評価基準80を使って、第3の部分42を複数の部分46に分割し、各部分46をカテゴリ48、50に分割し、カテゴリ50をクラスタ52、54に分割し、また、クラスタ52、54をサブクラスタ56、58、60、62、64に分割する。統計的推定を行うことによって、サブクラスタ56、58、60、62、64の資産に対する個々の資産評価値が確立される。
【0052】
個々の資産評価値はクラスタテーブル136(図3参照)にリストされ、調整138された後に、信用アナリストテーブル140にリストされる。確立された評価基準80は客観的であるが、これは、フルアンダーライト14とサンプルアンダーライト34を行う際に評価基準80が置かれたデータベース76から、その評価基準80が得られるからである。言い換えると、全評価テーブル96と部分評価テーブル102とテーブル116とアルファ信用アナリストテーブル126と調整された信用アナリストテーブル130と調整された信用アナリストテーブル140と未着手資産テーブル144から得られる全資産に関する情報は、コンピュータ38のハードディスク記憶装置178等のデジタル記憶装置のデータベース76に置かれ、処理14、34からの評価基準80を用いて相関関係が処理40によって生成される。処理40の実行中に、許容できる信頼度を備えた、統計的に重要な評価基準80が入力される。つまり、処理40は、評価基準80を評価して確立するために繰り返し学習する。教師付学習プロセス206と教師無学習プロセス208によって、統計的推定評価工程142での正確さが改善されるが、これは、フルアンダーライトされた第1の部分16の資産を、サンプリングに基づいてアンダーライトされた第2の部分36の資産のデータベース76に確立された評価基準80に相関させることによって達成される。第3の部分42の一つ以上の資産に関連する選択されたデータ78は、部分16や部分36の資産について選択されたデータ78と同様にデータベース76に配置され、次に、統計的推定によって、その配置情報から第3の部分42の各資産の評価値が決定される。
【0053】
フロー図85に示されるプロセスの実行中に、資産は個々の資産レベルで評価され、個々の資産評価値は、一つ以上の組み合わせとして表で表される、即ち、グループ化される。様々な入札シナリオに最大の柔軟性を持たせるために、ポートフォリオ12のサブセットは、特定の時間枠内で個別に評価され値づけされる。周知のプロセス10では、例えば、資産会社によってグループ化する場合から、借り手の地理的位置によってグループ化する場合に至るまでの、複数の資産の売り手がその複数の資産を再グループ化する場合は、入札を再評価することは不適切なことがある。何故ならば、概外挿20を行う必要があるからである。システム28を用いる際は、個々の資産評価値が作られて、テーブル96、102、116、130、140、144にリストされるので、これらの評価値を異なる評価工程98、104、113、132、142に電子的に再グループ化することができる。尚、それらの工程の「食物連鎖」の選択評価基準は相互に排他的であり、また、評価を施すアナリストによって選択が可能であり、これについては以下で説明される。売り手が複数の資産をグループ化する場合、売り手のグループ、即ち、トランシュに基づいて容易にグループ化することができ、また、そのトランシュに対して適切な評価146が施される。このように、個々の資産評価値を第3の部分42のために容易に再グループ化して、そのグループ、もしくは、トランシュに対して推定された評価値142を客観的に得ることができる。
【0054】
資産値を確立するために多くの方法を用いることができる。評価の目的に依存するが、異なる複数の評価方法での相対的メリットは、特定の資産に対して望ましい評価技術を確立できることである。一つの方法は「食物連鎖」に類似するものであっても、前提開発方法(assumption development method)を維持しながら、最高信頼区間を有する区間を選択するものである。
【0055】
食物連鎖の入門的な一例では、個人の意見よりも自由市場で同様の資産がいくらで取引されているかによって、金融資産を評価することを人は好む。個人の意見よりも、序列でマーケットツーマーケット(market−to−market)値が選択される。
【0056】
同様に、予測されたキャッシュフローリカバリーをもつポートフォリオの資産を、多くの評価技術によって評価することができる。一般的な目的は、高い確率で将来のキャッシュフローがどうなるかを設定することである。複数の評価方法は、キャッシュフローやキャッシュの等価物を正確に計量する能力や、下がる方向の最小分散値や上がる方向の最大分散値を用いた予測値の順にランク付けされる。
【0057】
メリットがある、もしくは、論理的ビジネスルールを備える利用可能な方法の全てによって資産が評価されるが、そのルールとは、一旦最良の方法が利用されると、より正確な方法では資産額を評価する必要がなくなることがわかっている場合は、繰り返し作業を除外するというものである。
【0058】
資産評価値を最適に予測するために、食物連鎖内の各方法によって資産が評価されるが、この評価は、特定の各資産用に利用可能な最適な方法によって資産が評価されるまで続く。一旦、最高の評価値が得られると、食物連鎖内でより低い(差がより大きい)その他の評価値とは無関係にその評価値が資産に与えられ、その資産は完了状態になる。
【0059】
一例では、食物連鎖を用いて資産のポートフォリオが評価される。食物連鎖の第一の評価方法は、評価目的、即ち、最も正確(最もタイトな信頼区間)な評価値を見つける目的に最も一致する方法である。1つの方法によって資産が評価されるとすぐに、その資産価値は評価テーブルに送られて、食物連鎖内で次に控える工程から削除される。尚、その方法のために、ユニークな資産に対する評価値が設定された。どの評価方法とも調和しなかった元のポートフォリオからの資産リストは、未着手資産テーブル内に保持される。その目的は、この未着手のテーブルをゼロ資産にすることである。
【0060】
食物連鎖の一例を好みの順に以下に示す。即ち、(a)資産を得るための100%手持ちの現金、(b)資産を得るための一部の手持ちの現金、(c)同様な資産に対する流動的市場価値、(d)ダイレクト(direct)アンダーライト、(e)推定されたアンダーライトである。
【0061】
食物連鎖のアプローチによって、最適な確率分布形状を見つける能力が提供され、確率分布の分散(特に、下側のテール部分)が減らされ、購買者の利用可能な全知識を保持した状態で確率分布を素早く確立する能力が提供され、また、発見プロセスのどの地点でも最適な評価値が提供される。
【0062】
図4に示すように、入札準備ステージ168の一般的な枠組みは、落札した投資家は投資を回収するための義務ではなく権利を備えるというオプションとしての評価パラダイムと同様に、入札164価格を決定することである。評価値に対する区別が廃止されて、各トランシュに対する三つの部分が作られる。即ち、貨幣の時間的価値要素、固有の価値要素、可能なキャッシュフロー要素である。貨幣の時間的価値と固有の価値は決定論的に計算され、一度確立されるとほとんど変化がなくなる。貨幣の時間的価値は、低リスクの投資に対する会社の資本コストに、適用可能期間の投資額を掛けて計算されるが、ここで、適用可能期間とは、現在の投資を行うために先行する代替的な投資の機会を表すものである。固有の価値は流動的資産の評価値として周知であり、購買価格よりも高く、資産の権利の取得直後に利用可能になる。一実施形態としては、ポートフォリオの一部として市場価格よりも安く購入された流通証券がある。可能なキャッシュフローの分散は、デューデリジェンス(due diligence)チームが作る前提(assumption)の関数であり、また、原データをキャッシュフローリカバリーストリームに変換するためにそのチームが選択するプロセスである。ここで述べるシステムは、負の変化小さくして評価値を求めるように構成されている。
【0063】
図5は、一般的な最低三点資産評価180を示す三角確率分布のグラフである。プロセス40に基づいて、金融商品ごとに、最低の三つのケースが評価される。縦軸182は増加する確率、横軸184は増加するリカバリー部分をそれぞれ意味する。破産、即ち、額面ライン188で最悪の場合のパーセントと、額面188で最良の場合のパーセント190と、最もありうる場合のパーセントと、額面188のリカバリー値192が示されている。最悪の場合のパーセントの確率186はゼロであり、最良の場合のシナリオでの確率190はゼロであり、リカバリーが最もありえるパーセント192の確率194は点196で示される値である。ライン接続点186、196、190によって定義される曲線200下の領域198の大きさは、資産の評価値を表す。表記資産価値は、額面値188の100 %リカバリー値の100 %確率ライン204が境界となる長方形の領域202に対応し、また、曲線200によって表される資産に帰する額面値188の一部の大きさである。資産に適用され、また、資産価値のリカバリー確率に帰する評価基準80と、当該資産に対して選択されたデータ78に依存して、ポイント186,196、190とライン188、204とそれらによる領域198、202は変化する。横軸184は、額面の割合ではなく、通貨単位(例えば、ドル)で表すこともできる。通貨単位を用いる場合は、異なる複数の資産に対する、曲線200の下の領域198は通貨単位であり、従って、複数の領域198は、それらの大きさ、つまり、入札70、72、74全体の重要度に関して互いに関連がある。資産についてよりわかるようになるに従って、曲線200はより精密になる。評価基準80を確立することによって、ポイント186、196、190とこれによる領域198を確立する、即ち、資産価値の期待値を確立するための支援がなされるときに、曲線200に統計学が適用される。価値に影響を与えるキャッシュフローのタイミングは、タイミング属性のヒストグラムの結果に基づくものであってよい。
【0064】
例えば、キャッシュフローリカバリータイミングは、0−6ヶ月、7−12ヶ月、13−18ヶ月等の三つのビンに分けられる。アルゴリズム134を利用してオートメーション化されたアナライザ38は感度スタディを行って、評価値とタイミング間でのトレードオフに基づき、ビンの幅を選択することができる。尚、そのトレードオフは、引受業者が決定できる標準リカバリー値/レートと比較される。模範的な一実施形態では、割引率が25%よりも大きい場合、最低4つのビンを使用しなければならない。割引率が10から25の場合、可能性のあるリカバリー期間をカバーするために最低6つのビンを使用しなければならない。
【0065】
処理40によって、引受業者が金融商品の価値を評価するために利用できるその他のデータソースが選択される。この観点から、処理14、34内で、アンダーライトチーム94、100、114、122、144によって確立された基準80は有用である。フロー図85で示されるプロセスに基づいて、原データはリカバリー値に変えられ、原データを評価するために1つのルールセットが選択され、このルールセットは評価基準80の形態で評価データベースにコード化される。処理14、34、40での評価中に複数回のヒットが発生して1つのクラスタとの接触がある毎に、合意の予測値が作られて、クラスタに適用される。システム28によって、トランシュレベルでのキャッシュフローの確率分布とタイミングが決定される。このことは、原データが取り込まれ、そのデータからトランシュ内の個々の資産の評価値が生成され、まとめられるという前提を正当化する、資産レベルの評価トランスファ機能146を開発することによって達成される。
【0066】
すべてのリカバリーが同質ということはないので、キャッシュフローのリカバリーを可変にする方法を提供する。個々の資産は、グループイクスポージャによってクラスタ化される。伝統的には、クラスタリングが施される予定のかなり大きなサンプルがまだ残っていることを認識しながら、できるだけ大きな額面が許容時間内にアンダーライトされる。額面の2.65%+145の大きさのサンプルと差の回帰分析を利用して、クラスタリングのための準備金が推定される。これにより、サンプルの大きさは、100件の資産の額面に対しては30となり、1,000件の資産の額面に対して150となり、5,000件の資産の額面に対しては400となり、10,000件の資産の額面に対しては500となり、20,000件の資産の額面に対しては600となる。
【0067】
統計的推定処理40の実行中、ポートフォリオ12の第3の部分42に残っている資産は、記述的アンダーライト属性、もしくは、基準80によってクラスタ化され、各クラスタとアンダーライトされたサンプルからランダムサンプルが取り出される。一実施形態では、資産レベルの平均分散が10%以下になる場合、処理40のクラスタからのサンプリングを停止する。他の実施形態では、トランシュレベルの平均分散が15%以下になると、サンプリングを停止する。潜在的な単位売上げがポートフォリオ全体よりも小さい場合は、ポートフォリオの平均分散は停止点としては使用されない。処理40でのクラスタサンプリングでのリカバリー評価値は、該当するクラスタ集合上で推定される。システム28を使用する場合は、三つ以上のユニークなクラスタを介して推定資産評価の各々に着手することが目標である。処理40の実行中、クラスタのアンダーライトを行う信頼性と記述属性の適合性に対して重み付けがなされる。
【0068】
これに限定されることはないが、一例として、0は、このクラスタの記述属性から意味のある評価値が提供されることに関する信頼性がないことを意味し、1は、各商品を個々にアンダーライトするときに、このクラスタの記述属性から正確な評価値が提供されることに関して完全に信頼性があることを意味し、1と0の間の数は、評価値について部分的な信頼性があることを意味する。これらの値は、調整された信用アナリストテーブル130内で照合される。処理40では、資産レベルでのキャッシュフローは、調整された信用アナリストテーブル140内のマクロ経済係数によって調整される。一実施形態では、マクロ経済係数は主要資産のクラス、例えば、これに限定されることはないが、不動産用モーゲージや商業設備ローンに関連している。この係数は、例えば、これに限定されることはないが、法律制度、国内総生産(「GDP」)予測値、保証会社、収集効率、借り手グループの規約等に広く適用することができる。
【0069】
ポートフォリオをサンプリングする一つの方法には、主要資産の特徴や借り手の特徴や担保の特徴に、影響が大きかったりリスクを生み出してしまう属性がないかどうか探索することが含まれる。以下のテーブルAは、資産評価シナリオでのポートフォリオ属性リストの一例である。
【0070】
【表2】
【0071】
属性を「ダミー変数」に符号化することにより、資産属性は区分化される。例えば、共通の資産属性が「借り手はこの12ヶ月で支払いを行ったか?」という質問で、答えがはいの場合は、「1」、そうでなければ、「0」として変数を符号化する。同様に、「ダミー変数」は、その他の資産属性にも使用される。
【0072】
符号化された資産属性を処理する統計処理を使って、ポートフォリオを同様の資産グループに区分化することによって、区分化処理が実行される。このアルゴリズムの一つがKミーンズクラスタリングである。一例では、3つの資産属性、即ち、未払い元本残高(UPB)と支払確率と0から1までの等級と、不動産担保によって保証される確率である担保付スコアが用いられ、資産を同様の属性を有する五つのグループに分類することができる。
一旦、資産がグループ化されると、サンプリングされて、アンダーライトの見直しをさらに行うために提供されるサンプルの数が計算される。これは、
【0073】
【数1】
【0074】
n = サンプルサイズ
N = クラスタサイズ
xi= サンプルiのUPB
yi= サンプルiのリカバリー値
【0075】
【数2】
【0076】
【数3】
【0077】
ここで、hは、
【0078】
【数4】
【0079】
を推定するための推定Yの誤差許容度。
【0080】
【数5】
【0081】
確率が(1 − 1/k2)以上(kはチェビシェフの公式の定数)で
【0082】
【数6】
【0083】
に基づき、各セグメント(k)のリカバリー合計値に関する計算書を作成することの信頼性レベルを確立し、各セグメント(h)のリカバリー合計値を人が推定する精度を確立し、先験的なリカバリーの推定レベルと、その推定範囲を合計未払い残高(UPB)(R)の割合として提供することによって計算される。
【0084】
nに対して式Cを解くことにより、所定のクラスタに対して必要なサンプルサイズが得られる。さらに、式Cを解くことにより、ユーザは、確率:(1 − 1/k2)を用いて計算されたサンプルサイズnを得ることができ、また、それに関連するアンダーライトされた価値から、誤差h以内でクラスタリカバリー合計値を推定できる。ここでは、セグメントリカバリー合計の推定値は、式Dによって決定されると仮定している。
【0085】
実際には、利用可能なデータがない場合は、リカバリー合計値の変動性を推定することは難しい。スプレッドシートツールでは、モンテカルロシミュレーションによりデータを生成し、その結果を分析して、好ましいサンプルサイズが得られるようにユーザを導くことによって、上述の処理を実施する。
【0086】
テーブルBは、20件のローンのグループについての調査からのアウトプットの一例を示すものである。尚、UPBの推定(期待)リカバリー値は20%から30%であって、UPBの範囲は1MMから2MMである。75%の信頼性で、20件のローンのリカバリー合計が10%以内と推定するには、8つのサンプルが必要である。
【0087】
テーブルB:サンプルサイズスプレッドシートウィザード
【0088】
【表3】
【0089】
適切な分散調整が施された予測値が各資産に対して生成され、ポートフォリオの全資産を含むように評価テーブルが構成される。一実施形態ではトランシュである売上単位の連続確率を用いて、リカバリー値が評価される。システム28を用いる場合は、内部収益率(「IRR」)と分散が評価される。所定のIRRに対して小分散のトランシュが好ましい。プロジェクトの割引率を使って、各トランシュの純現在価値(「NPV」)が0より大きい確率が算定される。資本オポチュニティコストと、FXスワップコストと、予測キャッシュフローリカバリーの分散に固有な一般的不確実性のリスクとから割引率が決定される。プロジェクトが負のNPVを有するという確実性が5%以上であることが明らかである場合は、入札は行われない。以下の決定基準を用いて、トランシュ毎に取引が評価される。即ち、IRRと、トランシュ内のIRRのリスク分散と、トランシュの支払い推定能力とその意思と、収益期間(「TPP」)と、トランシュによる元金回収リスクの分散と、ゼロリスクレートに割引かれたトランシュ毎の期待キャッシュフローのNPVである。
【0090】
自由競争入札環境で、資産ポートフォリオの内容について交渉できない場合は、強い金銭的なインセンティブを備える投資家、もしくは、売り手は、財政的構成全体に最大のリスク/収益を提供する取引で利用可能な資産合計のうちの一部だけを選ぶ。最小のリスク/収益の予測値で、上がる方の複数の最大確率のうちでより高い確率の資産をうまく処理することは、投資家にとってさらに魅力的である。
【0091】
ポートフォリオ全体は、売買可能なサブポートフォリオ、即ち、トランシュに個別に分けられる。各トランシュは、以前の分析から予測されたキャッシュフロー確率分布と期間を備える。次に、これらのトランシュには試験的な価格がつけられる。新たな資産は、売り手や買い手の既存の資産のパフォーマンスと組合せられて、(明らかにされる、それに関連する相互相関を利用した)モンテカルロ法のケース生成処理が施される。
【0092】
トランシュ選択プロセスには、購入目的ではなく、トランシュをランダムに選択することが含まれる。一旦ポートフォリオの効果が特定のパターンをとると、拘束条件下で確率論的な最適化を行うことによって、いくらでどのトランシュを購入するかの選択を最適に行うことができる。
【0093】
NPVを用いた場合は、悲観的なケースシナリオを考慮してPVを得る際に起こりがちな2重の割引きに関連する影響から、誤った方向に導かれる場合がある。この制限を克服するために収益期間を用いるか、もしくは、評価を行うための分析によって求められたように割引を行う際に、限界資本費用、即ち、ゼロリスクレートを用いることができる。
【0094】
推定評価処理40の教師付学習プロセス206と、部分サンプリング処理108の工程120、122、126は、そのプロセスが自動化されているという点を除き、引受業者が実際にそのプロセスに関与するという点で似ている。図6は、区分化可能な金融商品資産をオートメーションでアンダーライトするプロセス210を示すフロー図である。まず、共通属性により、金融商品のクラスタが定義される212。属性に基づいて定義されたクラスタから選択されたサンプルの価値についてエキスパートの意見214が与えられる。この意見はサンプルアンダーライトプロセス216で利用され、その価値の属性の組み合わせがあるかどうかがチェックされる218。プロセス210は、使用する個々の属性を選択して設定し220、次に、個々の資産をクラスタに分類する222。各クラスタ資産をクラスタ評価する224。クラスタ評価によって、複数の評価値の区分がルール226に基づいて撤回されて、信用アナリストテーブル228が作成される。
【0095】
図7は、複数のモジュールを含む教師無学習208の模範的な一実施形態のフロー図である。データ取得モジュール230は、どこででも利用可能な適切なデータ78を収集する。変数選択モジュール232は、信用の見直しを行ったり、様々な資産グループを分割する際に最も細かな差を区別できる能力を利用して、クリティカルと考えられる資産関連変数を識別する。階層区分化モジュール234は、アナリストによって選択されたクリティカル変数に基づいて、資産のポートフォリオ全体を複数のビンに区分化する。FCMモジュール236は、資産データの本来の構造に基づいて、各ビンをさらに複数のクラスタに分類する。アンダーライトリビューモジュール238は、推定されたキャッシュフローとリスクスコア138(図3に示す)を各クラスタに割り当てる。次に、処理40で調整された複数のクラスタからの複数の資産の信用アナリストテーブル136内の個々の資産価値に、このスコアが与えられて、調整された信用アナリストテーブル140が作成される。このプロセスは反復的で継続的であり、コンピュータによって実行可能であるので、他の場所で標準のアンダーライトがなされている一方でそれを継続することができる。
【0096】
図8は、図3と図4で述べたプロセスの代わりに用いられる、別の模範的な推定評価プロセス240を示す。代替のプロセス240では、7工程のプロセスを用い、フルアンダーライトと部分アンダーライトと推定評価を組み合わせてそれらを利用することによって、不動産ローンのポートフォリオを迅速に評価することができる。第1に、リスクに基づいて資産をサンプリングする242。第2に、資産をアンダーライトし244、評価値を記録する。第3に、以下に述べるように、FCM等によって複数の市場価値クラスタを形成する246。第4に、アンダーライトされた資産に対する回帰モデルを構築する248。アンダーライトされた資産に対して構築された248複数のモデルからベストモデルを選択する250。第6に、選択したモデルの総数を計算する252。第7に、アンダーライトされていない、もしくは、推論評価されたポートフォリオ12の部分42に、選択されたモデル250を適用するが、ここでは、その総数で重み付けすることによって、アンダーライトされていない各資産価値が予測される。プロセス240で作成された個々の資産価値は、調整された信用アナリストテーブル140(図3参照)に置かれる。
【0097】
資産をサンプリングする242ときは、引受業者は、詳細な見直しを行う資産を選択するために、階層化サンプリング法を利用する。階層は、複数の担保属性から構成される。不動産ポートフォリオの担保属性の例としては、担保の用途(商業用、もしくは、住宅用)や、以前の評価額や、(以前の評価額や土地面積やビル面積や現在の評価額やコートオークションでの実勢価格や財産の種類や財産の所在から推定される)市場価値クラスタが含まれる。一般に、資産は逆のやり方でサンプリングされる、即ち、未払い元本残高(「UPB」)や、前評価額(「PAA」)が減る順にわざわざ並べられたリストから資産が選択される。
【0098】
アンダーライト244は手動の大きなプロセスであって、この中では、エキスパートである引受業者は、価値の概念を担保付き資産に置いている。アンダーライトされた評価額は、データベース76(図2に示す)等のマスタデータベーステーブルに格納される。一般に、通貨単位(例えば、100,000個のKRW)での、その時の相場で評価値が要約される。
【0099】
図9は、システム28で用いられるプロセスのオートメーション化された部分の高レベルの概要290である。オートメーション化処理は引受業者によって用いられるものであって、処理34に基づくフルアンダーライトを支援する(図3参照)。複数の金融商品をデューデリジェンスに基づき評価する際の費用と不確実性を下げるために、また、デューデリジェンスに基づく複数の評価にかかるコストとその変動性を下げるために、処理34で得られた知識は推定評価処理40に適用される。一つのキャッシュフローモデルに評価値が与えられるが、このモデルには、資産レベル評価値146と決定論的キャッシュフローブリッジ148と確率論的キャッシュフローブリッジ152とキャッシュフローテーブル150が含まれる。ゲーム戦略160と管理調整162での処理が、その結果の入札評価値154に対して施されて、最終的に入札164が行われる。
【0100】
図10は、クラスタを形成する246模範的な一実施形態のフロー図である。クラスタを形成する246際に、引受業者は、例えば、アルゴリズム134(図3に示す)等のアルゴリズムによる支援を受けながら、分類/回帰ツリー(Classification And Regression Tree)(「CART」)ベースモデルを使って分析を行う。尚、このモデルは、担保用途/市場価格(Collateral Usage and Market Value)(「CUMV」)グループが、前評価額(「PAA」)をドライビング変数として利用して、UW資産をグループ化した結果得られたものである。
【0101】
CARTに基づくモデルのパフォーマンスを評価する二つの方法が以下で説明される。第1の方法では、エラー率と呼ばれる、CARTに基づく方法での2乗誤差(SSE)とシンプルモデルでの2乗誤差の比を用いる。シンプルモデルとは、全資産に対して平均資産価格を割り当てるモデルである。第2の方法では、
R2= 1 − (SSE/SST) ここで、SSTは2乗和で定義される決定係数R2を計算する。
【0102】
R2は、各セグメント内の単一資産の、その全体に対する寄与度であって、特定セグメント内の資産についてR2値が大きいと、寄与度も大きくなる。複数の異なるポートフォリオセグメントは二つの方法に基づいてランク付けされている。即ち、モデルの予測能力が各ポートフォリオセグメントでいかに良いものであるかを示す方法と、例えば、各トランシュの価格づけの際に入札者に満足レベルを与える方法である。
【0103】
【表4】
【0104】
第一の工程では、関連するポートフォリオのセグメント化の定義を行う。例えば、企業や未払い残高(UPB)額や地域や顧客のリスクに基づいて予め定義された複数のトランシュが、セグメント化されたものであってもよい。上のテーブルCは、トランシュと資産ランキング(BまたはC)に基づいて定義されたセグメントの一例である。
【0105】
テーブルCは、ポートフォリオの研究からのアウトプットの一例であって、5つのトランシュと2つの異なる資産タイプ(BとC)が含まれる。本テーブルは、エラー率が複数の異なるセグメントに対してどのようにランク付けされるかを示している。また、各資産に対するR2値は、各セグメント内のタイプCの資産に対して計算されたものである。
【0106】
第二の工程では、CARTモデルとシンプルモデル(平均価格の外挿)で、注目の各ポートフォリオセグメントのSSE値を計算する。エラー率は、シンプルモデルに基づくSSE値によって割られたCARTモデルに基づくSSE値から計算される。エラー率が1より小さい場合は、シンプルモデルよりもCARTベースモデルの方がよい推定値を出すことができる。また、エラー率の測定基準に基づいて各セグメントで最適なモデルを選択し、CARTモデルとシンプルモデルを「ハイブリッドに」組合せて、より優れたモデルを作ることができることが、別なメリットである。
【0107】
第三の工程では、各ポートフォリオセグメント内の各資産に対するR2値を計算する。資産毎のR2値は、(セグメント毎のSST − セグメント毎のSSE)/(全資産に対する総SST値 x 各セグメントの資産数)として計算される。
【0108】
最後に、第二の工程で計算されたエラー率と第三の工程で計算されたR2値に基づいて、全セグメントがランク付けされる。二つの測定基準であるエラー率とR2値の両方で、上位にランク付けされたセグメントに対する価格値を予測する場合はそのモデルは正確に働くので、これらの測定基準を用いることによって、より優れたモデルが組み立てられる。
【0109】
テーブルDは、二つのパフォーマンスをもつ測定基準に基づいて、(テーブルCからの)タイプCの資産に関する5つのトランシュの相対的ランキングを示す。
【0110】
【表5】
【0111】
図10は、FCMを用いて複数のクラスタを形成246し、モデリング用にクラスタを選択する模範的な一実施形態を示すフロー図である。コンピュータ38(図2に示す)は、選択されたデータ78を取り出し、クラスタを作成するためのFCM分析を実施することによって、クラスタを形成246する。
【0112】
図11は、モデルの構築248と、最適なモデルの選択250と、総数の算出252を示し、ここでは、データベース76を利用して6個のモデルが構築される。コンピュータ38(図3に示す)がこのプロセスを実行する。
【0113】
フルアンダーライト14とサンプルに基づくアンダーライト34と、推定による評価を行う資産に対して優先順位をつける際に引受業者を支援するために、モデルの構築248が用いられる。
【0114】
図11の下の部分は、モデルの構築248dに基づいて、6個のモデルから最適なモデルを選択250するための模範的な一実施形態を示すテーブルである。本モデルは、どの変数がXの変数として使われるかによって異なる。すべてのモデルは、CUMVクラスタ(これらは全資産に対して存在する)を使用する。モデルの構築248からのモデルは、市場価値(「MAV」)258だけでなく、コートオークション価値(「CAV」)を予測するために使用される。その他の実施形態(不図示)では、その他の価値を予測するために他のモデルが使用される。
【0115】
最適なモデルの選択250では、検討中のK個の回帰モデル(ここでは、K = 6)から最適なモデルが選択される。各UW資産に対する最適なモデルが、以下の測定基準:
【0116】
【数7】
【0117】
に基づいて選択される。ここで、yは予測されるUW値であり、
【0118】
【外1】
【0119】
は、k番目の回帰モデルによる予測であって、k = 1, 2, …, Kである。
【0120】
総数の算出252では、各CUMVクラスタ内でK個のモデルのそれぞれが選択される回数がカウントされる。図11には、CAVとMAVのモデリングシナリオでの回数が含まれる。その他のモデリングシナリオはその他の実施形態で使用される。
【0121】
モデル254を適用する場合は、非UW資産の各々に対する予測値を生成する全モデルから得られる加重平均予測値が利用される。計算されたカウント値252の頻度から複数の重み値が構成され、また、モデリングプロセスから予測値が得られる。一実施形態では、モデルを構築するために、商業用統計分析ソフトウェア(SAS)システムが使用される。SASシステムを使用することによって、非UW資産の各々に対して、各モデルでのUW予測値が得られる。尚、そのモデルでは、非UW資産の各々は入力変数、即ち、現在の「X変数」を備える。その他のモデリングパッケージもこの特徴を備えている。以下の方程式Eはこの処理の詳細を示す。
【0122】
【数8】
【0123】
式Cでは、モデルkによって資産lの予測値を作る場合、Ilk= 1となり、そうでなければIlk= 0になる。fijkは、i番目のCUMVタイプ(i = 1, 2)とj番目のCUMVクラスタ(j = 1, 2, 3)のUW資産に対してモデルkが選択される回数である。
【0124】
【外2】
【0125】
は、モデルkでのylに対する予測値である。各モデリング方法からの寄与は1つだけであって、そのモデルでは資産は予測値をもち、その各々は、同じCUMVクラスタの全UW資産に対するモデリング方法が選択された回数によって重み付けられることに注意されたい。
【0126】
また、方程式Eの
【0127】
【外3】
【0128】
の代りに対応する統計量を用いて、平均予測を実施するために下位の信頼限界(「LCL」)と上位の信頼限界(「UCL」)を推定するためにプロセス240が利用される。
【0129】
再び、図3を参照すると、教師付学習プロセス206と教師無学習プロセス208はクラスタリングを利用する。「クラスタリング」とは、データセットのパターン間の関係を評価するためのツールであり、これは、複数の異なるクラスタに属するパターンよりも、1つのクラスタ内の複数のパターンの方が互いに似ているように、複数のパターンを複数のグループ、即ち、複数のクラスタに組織化することによってなされる。即ち、クラスタリングの目的は、大きなデータセットからデータ本来のグループを抽出して、システムのふるまいの簡潔な表現を作りだすことである。教師無学習工程208は、評価のために自動的に資産をグループ化するための知識工学と、ファジークラスタリング方法(「FCM」)を用いている。FCMは広く使用され、統計的モデリングに適用されている周知の方法である。この方法は、クラスタ内距離を最小にし、クラスタ間距離を最大にすることを目的としている。一般に、ユークリッド距離が用いられる。
【0130】
同時に、FCM248(図10参照)は、クラスタ内距離を最小にし、クラスタ間距離を最大にする。一般に、ユークリッド距離が用いられる。FCMは、コスト関数を最小にする反復最適化アルゴリズムである。
【0131】
【数9】
【0132】
ここで、nはデータポイントの数、cはクラスタの数、Xkはk番目のデータポイント、Viはi番目のクラスタのセントロイド、μikはi番目のクラスタのk番目のデータのメンバーシップの程度、mは1より大きな定数(一般にm = 2)である。尚、μikは実数で、[0, 1]で境界付けられている。μik= 1は、i番目のデータがk番目のクラスタに限定されていることを意味するが、μik= 0は、i番目のデータがk番目のクラスタに限定されていないことを意味する。もし、μik= 0.5ならば、i番目のデータは0.5の程度にk番目のクラスタの一部であることを意味する。直観的には、各データポイントが特定のクラスタに確実に属し、部分的にも他のクラスタとのメンバーシップ関係がない場合は、コスト関数は最小になるだろう。即ち、各データポイントをそれが属するクラスタに割り当てる際の曖昧さが存在しない。
【0133】
メンバーシップの程度μikは、
【0134】
【数10】
【0135】
によって定義される。
【0136】
直観的には、クラスタセントロイドVi内のデータポイントXkのメンバーシップの程度μikは、XkがViに接近するにつれて増加する。同時に、μikはXkがVj(他のクラスタ)から離れるにつれて小さくなる。
【0137】
i番目のクラスタのセントロイドViは、
【0138】
【数11】
【0139】
によって定義される。
【0140】
直観的には、i番目のクラスタセントロイドViは、Xk座標の加重和であり、ここで、kはデータポイントの数を表す。
【0141】
まず、所望のクラスタ数cと各クラスタセントロイドVi(i = 1, 2, …, c)に対する初期推定では、FCMはViに対して、コスト関数の極小値または鞍点のいずれかを示す1つの解に収束させる。ほとんどの非線形最適化問題の解の品質と同様に、FCMの解の品質は、初期値、つまり、数cと初期クラスタセントロイド(Vi)の選択に大きく依存する。
【0142】
模範的な一実施形態では、ポートフォリオ12全体が教師無ファジークラスタリングによってセグメント化され、各クラスタはアンダーライトのエキスパートによって見直される。これによって、フルアンダーライト14やサンプルに基づくアンダーライト34を行う金融商品を選択する際に引受業者が支援される。別の方法では、このFCMを部分42に適用することができる。その結果、調整138(図3参照)の目的で、各クラスタにはHELTR合成スコアが割り当てられる。本質的には、HELTR合成スコアは、キャッシュフローの期待値とその範囲の両方と、そのタイミングと、各クラスタに関するリスクを表現したものである。
【0143】
図2を参照すると、模範的な一実施形態では、ポートフォリオ12全体に対するフルアンダーライト部分16の割合は、それら複数の資産の25%であり、また、全資産の額面の60%である。これらの資産のフルアンダーライトは、その大きさと価値によって保証される。しかし、このアンダーライトは、全引受業者に対して公正で均一であるので、アンダーライトが大きな入札の違いを引き起こすことはない。しかし、模範的な一実施形態では、部分36と42を備える残りの40%はそれらの複数の資産の75%を構成するが、額面の40%だけが、アンダーライトされるまで非常に投機的な部分である。部分36、42fで値が見いだせる範囲内で、例えば、これに限定されることはないが、概外挿値を5%超える値が見いだされることがあり、ここでは、全ポートフォリオの入札、もしくは、全トランシュの入札での成功と失敗の差を意味する差が存在し、これは、数億ドルの利益差を意味する差である。
【0144】
保険証券の場合、処理40では、統計学を用いて三つの基本的な質問に答える試みを行う。即ち、(a)我々はどうやってデータを集めるのか?(b)我々は集めたデータをどう要約するのか?(c)我々のデータをどのくらい正確に要約するのか?である。アルゴリズム134は、質問(c)に答えるものであり、高度な理論的証明のないコンピュータに基づく方法である。保険証券の推定評価用アルゴリズム134は、伝統的な統計的分析には複雑すぎる統計的推定に適している。保険証券評価アルゴリズム134では、復元抽出を繰り返し行うことによって、推定の統計分布をシミュレートする。このアルゴリズムは、一般に、主に三つの工程から構成される。即ち、(I) 復元抽出、(II)注目の統計値の評価、(III)標準偏差の推定、である。
【0145】
保険アルゴリズム134では、NPVの標準誤差の推定は以下のように行われる。各複数のリスクモデルのそれぞれと、それらのモデルの各セグメントに関して、セグメント内にN個の保険証券があると仮定すると、n個のサンプル(例えば、n = 100)が復元抽出によって選択される。この例では、各サンプルはN個の保険証券を含む。各サンプルと、過去の全保険証券に対しては、
【0146】
【数12】
【0147】
次に、最近の保険証券の純現在価値が、
【0148】
【数13】
【0149】
によって生成される。n個のNPV価値に対するサンプル標準偏差を計算する。式Iでは、Actは実際の請求額であって、Wtdexpは個々の保険証券に対する期待重み付き請求額である。
【0150】
図12は、信用スコア付け138のための模範的な一評価基準80と模範的なルールセットのテーブルである。その他の評価基準は、金融商品の種類、特定の入札条件、または、入札者のその他の希望や好みによって選択される。
【0151】
図13は、ツリー図66(図2の下の部分参照)と同様の詳細なツリー図260である。図13では、(a)担保付かどうか、(b)リボルビングかどうか、(c)最新の支払がゼロであったかどうかによって分けられる。その結果、通常、「シェイカーツリー(shaker tree)」として周知の6つのクラスタ262、264、266、268、270、272に分けられる。
【0152】
図14は、本発明の一実施形態の模範的なシステム300を示す。システム300は、サーバ302として構成される少なくとも一つのコンピュータと、ネットワークを形成するためにサーバ302に接続されたその他の複数のコンピュータ304を備える。一実施形態でのコンピュータ304は、ウェブブラウザを含むクライアントシステムであり、サーバ302はインターネット経由でコンピュータ304にアクセスできる。また、サーバ302はコンピュータである。ローカルエリアネットワーク(LAN)やワイドエリアネットワーク(WAN)やダイヤルイン接続やケーブルモデムや特殊な高速ISDNライン等のネットワークを含む多くのインタフェースを通して、コンピュータ304はインターネットに相互接続されている。コンピュータ304は、インターネットに相互接続できる装置であり、インターネットには、ウェブに基づく電話や無線ウェブや衛星回線を含むその他のウェブに基づき接続可能な機器が含まれる。サーバ302は、集中型データベース76(図2に示す)に接続されたデータベースサーバ306を含み、集中型データベース76は、資産ポートフォリオのデータ記述セットを含む。一実施形態の集中型データベース76は、データベースサーバ306に格納され、ユーザによって複数のコンピュータ304のうちの一台からアクセスされるが、これは複数のコンピュータ304のうちの一台を介してサーバサブシステム302にログオンすることによる。別の実施形態では、集中型データベース76がサーバ302からリモートで格納される。さらに、上述の資産評価方法のための情報を受信して格納するようにサーバ302は構成される。
【0153】
システム300はネットワークシステムとして説明されたが、ここで説明された資産ポートフォリオの査定/操作方法とそのアルゴリズムは、その他のコンピュータにネットワーク接続されていないスタンドアロン型のコンピュータシステムでも実行できると考えられる。
【0154】
図15は、システム300で実施するデューデリジェンスツールとプロセスを示す図320である。図320は、辞書322とツールライブラリ324と取引ピッチレポジトリ326とリンク328とダッシュボード330を含むデューデリジェンス情報のレポジトリを示し、これによって、デューデリジェンスに関する概観をアクセスすることができる。作業空間332によって、デューデリジェンスチームによって編成されるデューデリジェンス情報を記憶することができる。結果領域(Post Mortum)334には、入札結果を含む従来の経験の過去に記憶された結果が含まれる。取引査定領域336は、比較のための以前と現在の取引の査定の記憶が含まれる。
【0155】
仮想作戦室と略式で呼ばれるシステムは図320で示されているが、これには、誰が機能的責任をとり、個人としてのチームメンバーがどのようにデューデリジェンスチームと調和してゆき、雑多な情報を得るには誰とコンタクトをとるのかをチームメンバーがわかることができるように、デューデリジェンスの役割と責任の高レベルマップとそれに関連する記述事項が含まれる。また、チームからの入力情報を使って主要な受け渡しタイミングを作成できるように、ガントチャートとPERTチャートとテキストとして構成されたタスクとマイルストン付きプロジェクト・スケジュールが含まれ、グローバルデューデリジェンスチームにとって利用可能になる。プロジェクト・スケジュールは、スケジュール通りにデューデリジェンスを維持して、「もし、−だったらどうするか」のスケジュール変更を考慮する管理機構として働く。
【0156】
ダッシュボード330のプロジェクトフィードバック機構には、主要なデューデリジェンス引渡し、例えば、完了したアンダーライトのタイプと量と、プロジェクト総予算額と引渡しステータスを追跡するための簡単にわかるグラフィカルインディケータセットが含まれる。認定されたりっぱなローカルとグローバルな日付と、休日と休暇と認定された引渡しを備えるプロジェクト・カレンダーがフィードバック機構内にあり、電話番号とeメールとアドレス情報を含むデューデリジェンスチームメンバーと協力者のためのコンタクト情報がある。グローバルチームが完成させる重要なタスクを得て、そのステータスの可視性を維持することができるように、プロジェクト「トゥードゥー(to do)」リストとステータスが考慮される。
【0157】
(図14に示される)システム300は、協力者が楽々と検索できて簡単に情報にアクセスできるようにプロジェクトファイルと情報を維持する様々な機能のための共有記憶領域を備える。情報源とその用途を特定するための中央情報フローマップが、デューデリジェンスチームの目的上必要な意思決定を行うために利用される。一例としては、入札価格を設定するために、関係する計算とデータ操作を行うことによって生データの変換が行なわれる。
【0158】
金融モデルとデータ操作と、デューデリジェンスの用途で利用可能なビジネスプロセスツールのための中央レポジトリはシステム300に含まれ、過去のデューデリジェンス行為からビジネスの照合と成文化ができるように、さもなければ、チームが、会社が過去の経験から得た知識と教訓を実施したり、その記憶を呼び戻すことができるように、歴史的な「最良の実施例」のための中央レポジトリが存在する。中央「ゴールドスタンダード」データベースは、デューデリジェンスに関連する全ての評価情報と事実のためのものである。このデータベースは、データの完全さについてチェックされ、管理支援部によってアクセスが制限される。アンダーライト・データは中央に格納され、オンサイトのプレゼンスによって全てのアンダーライトがなされることはないが、間接的に実行することができる。
【0159】
本発明は様々な特定の実施形態で説明されたが、当業者であれば、請求項の精神と範囲の中で本発明を変更して実施できることがわかっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、ローンのポートフォリオを評価する周知のプロセスを示したフロー図である。
【図2】
図2は、本発明の一実施形態に基づき、ローンのポートフォリオを評価することを示したフロー図である。
【図3A】
図3Aは、ローンを分散のカテゴリに分割して、多数のローンのポートフォリオを迅速に評価する第一部分の一実施形態を詳細に示すフロー図である。
【図3B】
図3Bは、ローンを分散のカテゴリに分割して、多数のローンのポートフォリオを迅速に評価する第一部分の一実施形態を詳細に示すフロー図である。
【図4】
図4は、単独の単位から、トランシュの単位、もしくは、ポートフォリオの単位に至る単位でまとめられた大きなローンのポートフォリオを迅速に評価するプロセスの第2部分を示すフロー図である。
【図5】
図5は、リカバリー値が推定される模範的な資産の確率分布を示す。
【図6】
図6は、図3のプロセスの教師付学習工程のフロー図である。
【図7】
図7は、図3のプロセスの教師無学習工程のフロー図である。
【図8】
図8は、教師無学習プロセスの実施形態である。
【図9】
図9は、世代1(第1のパス)の高速ローン評価プロセスの実施形態である。
【図10】
図10は、図8の教師無学習で使われるファジークラスタリングのフロー図である。
【図11A】
図11Aは、高速ローン評価プロセスのためのモデル選択、および、モデルの重み付けの例を示す一対のテーブルである。
【図11B】
図11Bは、高速ローン評価プロセスのためのモデル選択、および、モデルの重み付けの例を示す一対のテーブルである。
【図12】
図12は、高速ローン評価プロセスのための模範的な属性を示すテーブルである。
【図13】
図13は、高速ローン評価プロセスのための模範的なクラスタリング方法のクラスタ図である。
【図14】
図14は、システムの図である。
【図15】
図15は、デューデリジェンス・ツールとプロセスを示す図である。
Claims (36)
- デューデリジェンスチーム内での有効な知識構築に影響を与えるデューデリジェンス問題で協力する方法であって、
従来のデューデリジェンス行為からレポジトリに格納され累積された知識をアクセスする工程と、
過去のデューデリジェンス行為の統合された分析ビルディングブロックに基づく評価基準を、デューデリジェンス決定に適用する工程と、
現在のデューデリジェンス行為から新たに累積された知識を累積知識のレポジトリに格納する工程を備える方法。 - 前記レポジトリに格納され累積された知識をアクセスする工程は、ビジネスプロセスとコンピュータシステムと分析ツールと金融モデルとデータ操作ツールとビジネスプロセスツールと方法と分析のうちの少なくとも1つを含む1式をアクセスする工程をさらに備える、請求項1の方法。
- 前記レポジトリに格納され累積された知識をアクセスする工程は、誰が機能的責任をとり、個人としてのチームメンバーがどのようにデューデリジェンスチームと調和してゆき、情報を得るには誰とコンタクトをとるのかをチームメンバーがわかることができるように、デューデリジェンスチーム内での役割と責任の高レベルマップとそれに関連する記述事項をアクセスする工程をさらに備える、請求項1の方法。
- 統合された分析ビルディングブロックに基づく評価基準をデューデリジェンス決定に適用する工程は、デューデリジェンスチームメンバーからの入力情報を使ってデューデリジェンスプロジェクトの始めから主要な受け渡しタイミングを作成できるように、ガントチャートとPERTチャートとテキストのうちの少なくとも1つとして構成されたタスクとマイルストン付きデューデリジェンスプロジェクト・スケジュールをアクセスする工程をさらに備える、請求項1の方法。
- 完了したアンダーライトのタイプと量と、プロジェクト総予算額と引渡しステータスのうちの少なくとも1つの主要なデューデリジェンス引渡しを追跡するためのグラフィカルインディケータを含むプロジェクトフィードバック機構をアクセスする工程をさらに備える、請求項1の方法。
- 前記プロジェクトフィードバック機構をアクセスする工程は、認定されたりっぱなローカルな日付とグローバルな日付を備えるデューデリジェンスプロジェクト・カレンダーをアクセスする工程をさらに備える、請求項5の方法。
- 電話番号とeメールアドレスと郵便アドレス情報のうちの少なくとも1つのデューデリジェンスチームメンバーと協力者のコンタクト情報を格納する工程をさらに備える、請求項1の方法。
- デューデリジェンスプロジェクト・トゥードゥーリスト(to do list)と前記トゥードゥーリストの項目のステータスを格納する工程をさらに備える、請求項1の方法。
- 前記新たに累積された知識を格納する工程は、チームメンバーと協力者が情報をアクセスし検索することができるように、様々なデューデリジェンス機能のための共有記憶場所を生成してプロジェクトファイルと情報を格納する工程をさらに備える、請求項1の方法。
- 前記新たに累積された知識を格納する工程は、デューデリジェンス決定を行うために利用される情報のソースと用途を特定する情報フローマップを生成する工程をさらに備える、請求項1の方法。
- 前記新たに累積された知識を格納する工程は、過去の過去のデューデリジェンス行為から対照され成文化された歴史的に最高の業務をアクセスする工程をさらに備える、請求項1の方法。
- 前記格納され累積された知識をアクセスする工程は、デューデリジェンスに関連する評価情報と事実のデータベースをアクセスして、資産ポートフォリオを査定する工程をさらに備える、請求項1の方法。
- デューデリジェンスチームがデューデリジェンス問題で協力して有効な知識の構築を可能にするシステム(300)であって、
少なくとも1つのコンピュータ(304)と、
従来のデューデリジェンス行為から累積された知識のレポジトリを備えて構成され、過去のデューデリジェンス行為の統合された分析ビルディングブロックをデューデリジェンス決定評価基準に適用し、現在のデューデリジェンス行為から新たに累積された知識を累積知識のレポジトリに格納する、少なくとも1つのサーバ(302)と、
前記少なくとも1つのコンピュータを前記サーバに接続するネットワークを備えるシステム(300)。 - 前記サーバ(302)は、ビジネスプロセスとコンピュータシステムと分析ツールと金融モデルとデータ操作ツールとビジネスプロセスツールと方法と分析のうちの少なくとも1つを含む1式を備える、請求項13のシステム(300)。
- 前記サーバ(302)は、誰が機能的責任をとり、個人としてのチームメンバーがどのようにデューデリジェンスチームと調和してゆき、情報を得るには誰とコンタクトをとるのかをチームメンバーがわかることができるように、デューデリジェンスチーム内での役割と責任の高レベルマップとそれに関連する記述事項を備える、請求項13のシステム(300)。
- 前記サーバ(302)は、デューデリジェンスチームメンバーからの入力情報を使ってデューデリジェンスプロジェクトの始めから主要な受け渡しタイミングを作成できるように、ガントチャートとPERTチャートとテキストのうちの少なくとも1つとして構成されたタスクとマイルストン付きデューデリジェンスプロジェクト・スケジュールを備える、請求項13のシステム(300)。
- 前記サーバ(302)は、完了したアンダーライトのタイプと量と、プロジェクト総予算額と引渡しステータスのうちの少なくとも1つの主要なデューデリジェンス引渡しを追跡するためのグラフィカルインディケータを含むプロジェクトフィードバック機構を備える、請求項13のシステム(300)。
- 前記サーバ(302)は、認定されたりっぱなローカルな日付とグローバルな日付を備えるデューデリジェンスプロジェクト・カレンダーを備える、請求項17のシステム(300)。
- 前記サーバ(302)は、電話番号とeメールアドレスと郵便アドレス情報のうちの少なくとも1つのデューデリジェンスチームメンバーと協力者のコンタクト情報を備える、請求項13のシステム(300)。
- 前記サーバ(302)は、デューデリジェンスプロジェクト・トゥードゥーリスト(to do list)と前記トゥードゥーリストの項目のステータスを備える、請求項13のシステム(300)。
- 前記サーバ(302)は、チームメンバーと協力者が情報をアクセスし検索することができるように、プロジェクトファイルと情報を格納する、様々なデューデリジェンス機能のための共有記憶場所を備える、請求項13のシステム(300)。
- 前記サーバ(302)は、デューデリジェンス決定を行うために利用される情報のソースと用途を特定する情報フローマップを備える、請求項13のシステム(300)。
- 前記サーバ(302)は、過去の過去のデューデリジェンス行為から対照され成文化された歴史的に最高の業務を備える、請求項13のシステム(300)。
- 前記サーバ(302)は、デューデリジェンスに関連する評価情報と事実のデータベースを備えて、資産ポートフォリオを査定する、請求項13のシステム(300)。
- 有効な知識構築によってデューデリジェンス問題で協力するデューデリジェンスチームを提供するように構成されるコンピュータ(38)であって、
従来のデューデリジェンス行為から累積された知識をレポジトリに格納し、
過去のデューデリジェンス行為の統合された分析ビルディングブロックを、デューデリジェンス決定評価基準に適用し、
現在のデューデリジェンス行為から新たに累積された知識を累積知識のレポジトリに格納するようにプログラムされたコンピュータ。 - ビジネスプロセスとコンピュータシステムと分析ツールと金融モデルとデータ操作ツールとビジネスプロセスツールと方法と分析のうちの少なくとも1つを含む1式を用いてプログラムされた、請求項25のコンピュータ(38)。
- 誰が機能的責任をとり、個人としてのチームメンバーがどのようにデューデリジェンスチームと調和してゆき、情報を得るには誰とコンタクトをとるのかをチームメンバーがわかることができるように、デューデリジェンスチーム内での役割と責任の高レベルマップとそれに関連する記述事項を備えてプログラムされた、請求項25のコンピュータ(38)。
- デューデリジェンスチームメンバーからの入力情報を使ってデューデリジェンスプロジェクトの始めから主要な受け渡しタイミングを作成できるように、ガントチャートとPERTチャートとテキストのうちの少なくとも1つとして構成されたタスクとマイルストン付きデューデリジェンスプロジェクト・スケジュールを備えてプログラムされた、請求項25のコンピュータ(38)。
- 完了したアンダーライトのタイプと量と、プロジェクト総予算額と引渡しステータスのうちの少なくとも1つの主要なデューデリジェンス引渡しを追跡するためのグラフィカルインディケータを含むプロジェクトフィードバック機構を備えてプログラムされた、請求項25のコンピュータ(38)。
- 認定されたりっぱなローカルな日付とグローバルな日付を備えるデューデリジェンスプロジェクト・カレンダーを備えてプログラムされた、請求項29のコンピュータ(38)。
- 電話番号とeメールアドレスと郵便アドレス情報のうちの少なくとも1つのデューデリジェンスチームメンバーと協力者のコンタクト情報を備えてプログラムされた、請求項25のコンピュータ(38)。
- デューデリジェンスプロジェクト・トゥードゥーリスト(to do list)と前記トゥードゥーリストの項目のステータスを備えてプログラムされた、請求項25のコンピュータ(38)。
- チームメンバーと協力者が情報をアクセスし検索することができるように、様々なデューデリジェンス機能のための共有記憶場所を備えて、プロジェクトファイルと情報を格納するようにプログラムされた、請求項25のコンピュータ(38)。
- デューデリジェンス決定を行うために利用される情報のソースと用途を特定する情報フローマップを備えてプログラムされた、請求項25のコンピュータ(38)。
- 過去の過去のデューデリジェンス行為から対照され成文化された歴史的に最高の業務を備えてプログラムされた、請求項25のコンピュータ(38)。
- デューデリジェンスに関連する評価情報と事実のデータベースを備えて、資産ポートフォリオを査定するようにプログラムされた、請求項25のコンピュータ(38)。
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