JP2004363700A - 無線lan端末、無線通信端末、ネットワーク接続システム、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】IEEE 802.11シリーズの規格に規定された無線LANインタフェース40と携帯電話インタフェース等の複数の通信システム300,400に接続できる機能を持った無線通信端末200が、携帯電話システム400等を経由して自動的にインターネット600に接続し、同時に無線LANインタフェースカード30を備えた無線LAN端末100との接続を可能にすることによって、無線LAN端末100に固定のAP301の代わりとなるネットワーク接続先を提供する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線LAN端末が無線LANのサービスエリア内からエリア外に移動した時、又はエリア外からエリア内に移動した時、ネットワークへの通信路を自動的に切替えて通信を継続する無線LAN端末、無線通信端末、ネットワーク接続システム、及びプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無線LAN(Wireless Local Area Network)技術を用いた無線アクセスは最近急激に普及してきており、ノート型PC(Personal Computer)やPDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)で広く使われるようになってきている。
【0003】
無線LAN技術については、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11シリーズに規定されており、ネットワーク層プロトコルであるIPv4(Internet Protocol Version 4)やIPv6を上位のプロトコルとして用いることでインターネットへの接続が可能である。
【0004】
無線LAN技術は、主にオフィスや家庭に設置したアクセスポイント(Access Point)を経由して、社内イントラネットやインターネット等のネットワークに接続するために使われる。また、無線LANインタフェースを備えたPCやPDAの間で相互に通信することもできる。さらに、アクセスポイントをホテルや飲食店等に設置して一般の利用者にインターネットアクセス手段を提供する公衆無線アクセスサービスも普及してきている。
【0005】
しかし、いずれのシステムでも、無線LANの電波が届くのは数十メートル程度であり、利用範囲は限られている。そのため、利用者が移動すると通信ができなくなる場合がある。
【0006】
一方、携帯電話回線やPHS(Personal Handyphone System)回線を用いたインターネット接続サービスは、サービスエリアも広く、比較的安定した通信を提供できる。第3世代移動通信システムは、従来よりも高速な通信速度を提供するが、無線LANに比べるとやはり低速であり、また通信費は高額である。
【0007】
ここで、IEEE802.11に基づく無線LAN技術の概要について説明する。
無線LAN技術を用いたネットワークの構成として、イーサネット(Ethernet)等の有線のネットワークメディアに接続されたアクセスポイントを中心に構成する場合と、無線LANインタフェースを備えたPCやPDAが直接通信を行う構成にする場合とがある。
【0008】
本説明では、前者をインフラストラクチャネットワーク、後者をアドホックネットワーク又はIBSS(Independent Basic Service Set)と称し、これら無線LANのグループの名称をSSID(Service Set ID:サービスセット識別子)と称する。また、無線LANの機能を持った端末をSTA(Station:ステーション)と称し、このSTAの中の有線ネットワークへのブリッジの役割を果たすものをAP(Access Point:アクセスポイント)と称する。これより、APはSTAの特別なものであるが、本説明では、以下、STAという記述は、APとは異なり、有線ネットワークに直接接続されないSTAのことを指す。
【0009】
インフラストラクチャネットワークでは、STAは、“scan(走査)”, “join(同期)”,“authentication(認証)”,“association(結合)”という手順を経て、APを介した有線ネットワークとの接続が可能となる。
【0010】
APは、定期的にビーコン(Beacon)と呼ばれる信号を送信しており、STAは一定時間そのチャネルの信号をモニタしていると、APからのビーコン信号を受信することができる。ビーコン信号には、そのAPの属するインフラストラクチャネットワークの情報が含まれている。
【0011】
“scan”には、各チャネルで一定期間ビーコン信号を受信することによってこのようなインフラストラクチャネットワークの情報を得る“passive scan”と、STAからAPへ“probe request”という信号を送信して、APからインフラストラクチャネットワークの情報を含んだ“probe response”を受信する“active scan”がある。
【0012】
STAは、“scan”で接続先のAPが見つかると、“join”によってAPのタイマと同期をとる。
“authentication”は、STAがインフラストラクチャネットワークに加わるための認証を受ける手順であり、STAは共通の暗号鍵を持っているかどうかの認証を受ける。
さらに、“association”で、STAはAPと関連づけて登録される。
【0013】
これに対し、アドホックネットワーク(IBSS)の場合は、“scan”,“join”の手順をとる。IBSSの場合は、APが存在しないので、STAがビーコンを送信する。IBSSに加わるためには、STAからの“scan”でビーコンを受信して、自分が接続しようとしているネットワークが見つかったら、それに同期をとる(join)だけでよい。
【0014】
また、無線通信は容易に傍受される可能性があるため、パケットを暗号化して送信することが望ましい。その暗号化方式としてWEP(Wired Equivalent Privacy)と呼ばれる方式が使われる。WEPはAPやSTA間で共通の暗号鍵を共有する共通鍵暗号の方式で、WEP鍵は認証(authentication)にも用いられる。すなわち、無線LANに参加して通信を行うには、SSIDとWEP鍵をAPやSTAが共有している必要がある。
【0015】
このようにして、無線LANとしての接続が完了したら、ネットワーク層のプロトコルであるIPv4あるいはIPv6の接続が必要になる。
IPv4では、STAは、そのネットワークに所属するIPアドレス,ゲートウエイアドレス,DNS(Domain Name System)サーバアドレス等を取得する必要がある。ネットワーク上にDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバーが存在する場合、これらの情報はDHCPサーバーによって提供される。この情報を用いてネットワーク層の設定を行うことにより、IPv4ネットワークへの接続が完了する。
【0016】
IPv6の場合は、STAは、ネットワークのルータ(router)から定期的に送信されるRA(Router Advertisement)とよばれるパケットによって、ネットワーク情報を得ることができる。STAは、このネットワーク情報からネットワークアドレスを取得し、ネットワークに対応したIPアドレスを生成することで、IPv6のプロトコルを用いたネットワークに接続できる。
【0017】
次に、携帯電話回線を用いたインターネット接続について説明する。
携帯電話回線を用いたインターネット接続は、有線の電話回線を用いたダイヤルアップ接続とほぼ同様である。インタフェースカード等を用いて、PCやPDAと携帯電話とを接続し、ISP(Internet Service Provider:インターネットサービスプロバイダ)の電話番号に発信する。このような電話回線を用いたインターネット接続では、通常、電話回線上にPPP (Point−to−Point Protocol)と呼ばれるプロトコルを用いて、データリンク層の接続を行うと同時に、IPアドレスの割り当てやルーチング情報の更新等が行われる。
【0018】
IPアドレスの一部はネットワークのアドレスとなっており、ルーチングのための情報として使われる。そのため、接続するネットワークが変わるとIPアドレスも変わることになる。インターネットではIPアドレスに基づいて情報の伝送を行っているので、IPアドレスが変わる通信を継続することができない。この問題を解決する方法としては、モバイルIP(Mobile IP)がある。モバイルIPは、自身のホームネットワークに位置するホームエージェントで移動先のネットワークの情報を随時更新して管理することにより、端末が別のネットワーク上に移動しても同じIPアドレスを使って通信を継続することができるようにするものである。
【0019】
そして、このような無線LANと携帯電話等のネットワークを統合したインターネット接続環境を提供する方法として、特開2000−32032号公報に開示されているシステムがある。
これは、携帯情報端末(PDA)に少なくとも2つのネットワーク接続インタフェース(例えば携帯電話と無線LAN)を備え、これらの切替えを行うものである。
【0020】
携帯電話端末が携帯情報端末の信号を公衆基地局に中継する方法の例としては、特開2001−86557号公報に開示されているシステムがある。
特開2001−86557号公報では、公衆基地局IDと携帯情報端末の対応づけ、又は公衆基地局IDと接続先電話番号の対応づけを携帯電話端末に記憶させておき、利用者が携帯電話をもって移動したときに、これらの対応付けを登録しなおす手間を省く方法が記載されている。
【0021】
【特許文献1】
特開2000−32032号公報
【特許文献2】
特開2001−86557号公報
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、無線LAN技術を用いたAPや携帯電話のネットワークを利用して、無線でPCやPDA等をインターネットに接続することが可能である。
しかし、無線LANは、伝送速度が速く、低価格であるが、サービスエリアが狭い問題があった。また、携帯電話ネットワークは、サービスエリアは広いが、伝送速度や価格の点で無線LAN に劣る問題があった。
【0023】
一般に、ユーザは、PCやPDA等をインターネットに無線接続する場合、コストや利用目的等の面から、その所在地ではどの通信手段を用いるのが好ましいかを判断して、それぞれの通信手段に対応した通信機器を情報携帯端末に接続してインターネット接続を行う。
【0024】
また、無線LAN等の局所的なサービスを利用している際には、ユーザは移動を控える必要があり、移動によって通信が切断された場合には、別の方法での接続の再開をユーザ自身で行う必要がある。
【0025】
しかしながら、例えば、ユーザが出先でその場所が無線LANサービスエリアであるかどうかを判断するために、無線LAN接続を試みるのは面倒であるし、無線LANサービスエリアから出てしまった時に別の手段で接続をやり直すのは非常に煩わしいことである。
【0026】
本発明は、上記問題点に鑑み、携帯情報端末の無線LANインタフェースを利用して無線LAN基地局を経由しイントラネットやインターネットといったネットワークに接続しているユーザが、無線LANサービスエリアの圏外に移動した際に接続が切断されて通信が継続できなくなることを防ぐとともに、その時に別の接続手段を用いて今まで接続していたネットワークに再接続する煩わしさを解消した無線LAN端末、無線通信端末、ネットワーク接続システム、及びプログラムを提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、ネットワーク接続システムを構成する無線LAN端末として、自身と無線LAN接続可能な無線LAN基地局との間の伝送路品質の状態、及び自身と無線LAN接続可能な無線通信端末との間の伝送路品質の状態をそれぞれ検出し、双方伝送路の品質状態の比較結果に応じて、ネットワーク接続のための伝送路を、無線LAN基地局から無線通信端末へ、又は無線通信端末から無線LAN基地局へ接続切替えすることを特徴とする。
【0028】
また、本発明は、ネットワーク接続システムを構成する無線LAN端末として、自身と無線LAN接続可能な無線通信端末が無線LAN上で接続可能な状態になっているか否かを検出し、無線通信端末が無線LAN上で接続可能な状態になっている場合には、無線LAN基地局から無線通信端末へ、又は無線通信端末が無線LAN上で接続可能な状態になっていない場合には、無線通信端末から無線LAN基地局へ接続切替えすることを特徴とする。
【0029】
また、本発明は、ネットワーク接続システムを構成する無線通信端末として、無線LAN端末と無線LAN基地局との間の伝送路品質の状態を検出し、伝送路品質の状態が所定レベルに対して低下したと判断される場合には、無線LANインタフェースを無線LAN端末が無線LAN上で検出できる状態に作動させ、通信インタフェースによって別異の通信回線を介してネットワークに接続して、無線LAN端末からネットワーク上に向けられた信号を通信インタフェースからネットワーク上に送信し、通信インタフェースが受信したネットワーク上の機器から無線LAN端末に向けられた信号を無線LANインタフェースから無線LAN端末に送信することを特徴とする。
【0030】
また、本発明は、上記のように構成された無線LAN端末と無線通信端末との組み合わせによって構成されるネットワーク接続システムであることを特徴とする。
また、本発明は、携帯情報端末のコンピュータ又は携帯型コンピュータを上記のように構成された無線LAN端末として機能させ、又は携帯電話装置のコンピュータ上記のように構成された無線通信端末として機能させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0031】
これら本発明によれば、ユーザが、情報携帯端末等の無線LAN端末を使用しながら、無線LANによる公衆無線アクセスシステムのサービス圏内から圏外に移動しても、ポケット内の携帯電話等からなる無線通信端末が自動的に携帯電話システム等の別異の通信回線システムによって今まで利用していたネットワークに接続し、自動的にネットワークへの接続経路を切替えるので、ユーザは何の操作も行うことなく連続的にネットワーク上の機器に対して通信を行うことができる。さらに、モバイルIP技術を組み合わせることにより、ネットワークの接続経路が変わっても通信を継続して行うことが可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の無線通信端末の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1,図2は、本発明の一実施の形態による無線通信端末を利用したインターネット接続システムの構成図である。
【0033】
100は、PDA(情報携帯端末)である。PDA100は、無線LANインタフェースカード30を備え、公衆無線アクセスシステム300及び携帯電話装置200との無線LAN接続機能を有している。本インターネット接続システム1においては、PDA100は、本発明の一実施の形態による無線LAN端末(以下、第1の端末と称する)として機能する。
【0034】
一方、携帯電話装置200は、図示省略した携帯電話インタフェースの他に、無線LANインタフェース40を内蔵している。携帯電話装置200は、携帯電話インタフェースによる携帯電話機能に加えて、無線LANインタフェース40により、PDA100との無線LAN接続機能も有している。本インターネット接続システム1においては、携帯電話装置200は、本発明の一実施の形態による第2の無線端末(以下、第2の端末と称する)として機能する。
【0035】
301は、公衆無線アクセスシステム300の無線LAN基地局で、アクセスポイント(AP)である。401は、携帯電話システム400の携帯電話基地局である。その上で、310は、公衆無線アクセスシステム300の無線LAN基地局301のサービスエリアを示したものである。これに対し、携帯電話システム400の携帯電話基地局401のサービスエリア410は、この無線LAN基地局301のサービスエリア310全域を、その圏内に含む構成になっている。
【0036】
そして、PDA100は、無線LAN基地局301のサービスエリア310の圏内にある場合は、無線LAN基地局301を介して、公衆無線アクセスシステム300を介してインターネット600に接続可能になっている。なお、本インターネット接続システム1では、説明簡便のため、公衆無線アクセスシステム300の無線LAN基地局301は、そのままインターネット600に接続されているものとする。
【0037】
これに対し、携帯電話装置200は、携帯電話基地局401を介して、携帯電話システム400の基幹ネットワーク400’に接続され、インターネットゲートウエイ500を経由して、インターネット600に接続可能になっている。
【0038】
したがって、本インターネット接続システム1は、PDA100を、無線LAN基地局301を経由して、インターネット600に接続する第1のインターネット接続手段と、PDA100を携帯電話装置200に無線LAN接続した上で、携帯電話基地局401,ゲートウエイ500を経由して、携帯電話システム400の基幹ネットワーク400’を使用してインターネット600に接続する第2のインターネット接続手段とを併せ備えている。
【0039】
これにより、本インターネット接続システム1では、PDA100は、第1,第2のインターネット接続手段のいずれを用いても、インターネット600に接続可能になっている。
【0040】
図1は、この第1の端末のPDA100、及び第2の端末の携帯電話装置200が、公衆無線アクセスシステム300のアクセスポイント301に対応したサービスエリア310の圏内に、いずれもある状況を図示したものである。
【0041】
この状況において、第1の端末のPDA100は、第1のインターネット接続手段により、アクセスポイント301を経由して、インターネット600に接続されているものとし、第2の端末の携帯電話装置200は、例えばアイドル状態(待受け状態)であるものとする。
【0042】
これに対し、図2は、第1の端末のPDA100、及び第2の端末の携帯電話装置200が、アクセスポイント301のサービスエリア310の圏内にいずれもなく、圏外にある状況を図示したものである。
【0043】
この状況では、第1の端末のPDA100は、アクセスポイント301のサービスエリア310の圏外にあるため、第1の端末のPDA100は、第2のインターネット接続手段により、第2の端末の携帯電話装置200,携帯電話基地局401,ゲートウエイ500を経由して、携帯電話システム400の基幹ネットワーク400’を使用してインターネット600に接続されているものとする。
【0044】
ところで、第1の端末としてのPDA100の無線LANインタフェースカード30、及び第2の端末としての携帯電話装置200の無線LANインタフェース40では、アクセスポイント301からの受信信号、及び互いに無線LAN接続可能な相手方の端末100,200からの受信信号を、定期的に“scan”している。
【0045】
その上で、第1の端末としてのPDA100の無線LANインタフェースカード30には、この“scan”によって取得された、アクセスポイント301からの受信信号、及び携帯電話装置200からの受信信号に基づいて、アクセスポイント301との間の無線LAN伝送路の品質、及び携帯電話装置200との間の無線LAN伝送路の品質をそれぞれ測定する手段(伝送路品質測定手段)が備えられている。
【0046】
同様に、第2の端末としての携帯電話装置200の無線LANインタフェース40にも、この“scan”によって取得された、アクセスポイント301からの受信信号、及びPDA100からの受信信号に基づいて、アクセスポイント301との間の無線LAN伝送路の品質、及びPDA100との間の無線LAN伝送路の品質をそれぞれ測定する手段(伝送路品質測定手段)が備えられている。
【0047】
次に、上述した第1の端末としてのPDA100,第2の端末としての携帯電話装置200によって構成されるインターネット接続システム1のインターネット接続手順を例に、第1の端末100及び第2の端末200の実施例について説明する。
【0048】
なお、各実施例の説明では、第1の端末100と第2の端末200との間の無線LAN接続の構成に、アドホックネットワーク(IBSS)を用いて説明するが、各実施例の第1の端末100と第2の端末200との間の無線LAN接続の構成は、これに限定されるものではない。例えば、第2の端末200と第1の端末100が第2の端末200をアクセスポイントとするインフラストラクチャネットワークの形態をとることも可能である。
【0049】
さらに、ネットワーク層のプロトコルとしてIPv4を用いて説明するが、各実施例はこれに限定されるものではない。ネットワーク層のプロトコルとしては次世代のIPv6が次第に使われるようになってきており、各実施例もIPv6を使ったネットワークへの適用が可能である。
【0050】
【実施例】
[実施例1]
以下、図3,図4及び図5を用いて、上述したインターネット接続システム1に係り、第1の端末100及び第2の端末200によるインターネット接続手順の第1の実施例について説明する。
図3,図4及び図5は、この第1の端末100及び第2の端末200が図1と図2とで示される2つの状態を遷移する際に、第1の端末100,第2の端末200の双方間で特別な制御信号のやり取り無しに、インターネット600に対する通信接続の状態を継続させながら遷移する場合の、第1の端末100,第2の端末200それぞれの制御構成を説明するためのシーケンスフローチャートである。
各図においては、縦軸を時間の経過とし、第1の端末100,第2の端末200それぞれの制御手順を示している。
【0051】
そして、本インターネット接続システム1では、第1の端末100と第2の端末200との間で、相手方の端末100,200を新たにインターネット接続させるために、特別な制御情報のやり取りを行うことはない。
【0052】
ただし、第1の端末100と第2の端末200との間では、予め共通のSSIDとWEPキーを共有し、相手のMAC(Media Access Control)アドレスを記憶している。すなわち、“scan”によって得た情報から、第1の端末100及び第2の端末200それぞれは、互いに相手方の端末の情報を得ることは可能になっている。
【0053】
図3は、第1,第2の端末100,200とも公衆無線アクセスシステム300のサービスエリア310の圏外で、図2に示した位置状況にあり、初期状態では、第2の端末200による携帯電話回線400’への接続も、第1,第2の端末100,200間の無線LAN接続も起動されていない状態においての、インターネット接続の説明図である。
第2の端末200は、その無線LANインタフェース40によって、定期的に“scan”を行っている(ステップS2011)。
【0054】
そして、第2の端末200は、接続可能なアクセスポイント(AP)301も、第1の端末100も検出できない場合は、何もしないアイドル状態(すなわち、待受け状態,オンフック状態)になっている(ステップS2012)。
【0055】
第1の端末100は、接続先(すなわち、この場合はAP301又は第2の端末200)を探すために“scan”を行うが(ステップS1011)、接続可能なAP301も、第2の端末200も検出できない場合には、アドホックネットワーク(IBSS)を開始する(ステップS1012)。
【0056】
ここで、IBSSを開始するとは、同じSSIDとWEP鍵を持つ他の端末(すなわち、この場合は第2の端末200)が、当該第1の端末100と接続できるようにすることを意味する。
【0057】
第2の端末200は、定期的な“scan”でIBSSを開始した第1の端末100を検出すると、ISPの電話番号を発呼して、携帯電話回線(携帯電話システム400の基幹ネットワーク)400’を用いて、インターネット600への自身の接続を試みる(ステップS2013)。
【0058】
携帯電話回線400’の接続及びISPへの接続が完了すると、接続先のISPからIPアドレスが第2の端末200に割り振られ,第2の端末200はインターネット600に接続される。
さらに、第2の端末200は、第1の端末100のステップS1012による処理で開始したIBSSに接続を試みる。
【0059】
ここで、第1の端末100と第2の端末200とは、予め共通のSSIDとWEPキーを共有しているので、第2の端末200は第1の端末100と通信が可能になる(ステップS1013,S2014)。
これと同時に第2の端末200は、無線LANインタフェース40に対してDHCPサーバーを起動する。
【0060】
これにより、第1の端末100は、第2の端末200のDCHPサーバーから、プライベートIPアドレスを取得し、第2の端末200との間にプライベートネットワークを形成する。しかしながら、第1の端末100は、第2の端末200と通信を行うことを目的としているのではなく、第2の端末200を経由してインターネット600に接続することを目的とする。そのために、第2の端末200はNAT(Network Address Translation: ネットワークアドレス変換)と呼ばれる方法を用いて第1の端末100から送られた情報をインターネット600に中継する役割を果たす。
このようにして、第1の端末100は、第2の端末200を経由してインターネット600に接続することができる。
【0061】
すなわち、第1の端末100は、第2の端末200に対して携帯電話装置の発呼要求等を送信すること無しに、IBSSによる第1の端末100と第2の端末200との無線LAN接続を確立するだけで、図2に示した形態でのISPに対する通信状態を実現することができる。
【0062】
図4は、第1の端末100及び第2の端末200が、図1に示す公衆無線アクセスシステム300のサービスエリア310の圏内にある当初位置状況から、図2に示す無線LAN300のサービスエリア310の圏外になる位置状況へ移動する場合においての、インターネット接続の説明図である。
図4では、初期状態としての当初位置状況では、第1の端末100は、アクセスポイント(AP)301と接続中であり、良好な通信状態になっているものとする(ステップS1101)。
また、この当初位置状況で、第2の端末200は前述したアイドル状態になっているものとする(ステップS2101)。
【0063】
この当初位置状況から、第1の端末100及び第2の端末200は、それぞれ“scan”によって接続可能なAP301又は相手方の端末100,200からの受信信号レベルを定期的に測定する(ステップS1102,S2102)。
【0064】
しかし、この当初位置状況では、第1の端末100は、AP301を経由して公衆無線アクセスシステム300によって、インターネット600に良好な接続状態になっているため、第1の端末100及び第2の端末200ともIBBSはストップ状態(停止状態)になっており、第1の端末100及び第2の端末200は、それぞれ“scan”によってAP301の受信信号レベルだけを定期的に測定することになる。
【0065】
これにより、第1の端末100及び第2の端末200は、それぞれの伝送路品質測定手段によって接続可能なAP301からの受信信号レベルの測定を独立に行うことになるが、この場合は、第2の端末200によるAP301の受信信号レベルの測定値(例えば、−41dBm)は、ある程度の誤差の範囲内で、第1の端末100によるAP301の受信信号レベルの測定値(例えば、−40dBm)と一致している。
【0066】
そして、図1に示す当初位置状態から、第1の端末100及び第2の端末200が、図2に示すサービスエリア310の圏外になる位置状況へ向けて移動を始めると、その移動に伴って、第1の端末100及び第2の端末200それぞれによるAP301の受信信号レベルの測定値は減少し始める。
【0067】
そこで、本実施例では、第2の端末200は、AP301からの受信信号レベルが例えば−70dBm以下になった時に(ステップS2103)、携帯電話回線400’を用いてISPの電話番号を発呼して、インターネット600への接続を試みる(ステップS2104)。
【0068】
第2の端末200は、携帯電話回線400’によるISPへの接続が完了すると、接続先のISPからIPアドレスが割り振られ、インターネット600に接続される。
この状態で、第2の端末200はIBSSをスタートし、無線LANインタフェース40に対してDHCPサーバーを起動する(ステップS2105)。
【0069】
一方、第1の端末100は、この間も、定期的に接続可能なAP301叉は第2の端末200に相当する接続先を探しているので、このステップS2105の処理によって第2の端末200がIBSSをスタートすると、すぐに第2の端末200を検出する(ステップS1103)。
【0070】
これにより、第1の端末100は、“scan”によって、その伝送路品質測定手段がAP301の受信信号レベルに加えて、第2の端末200の受信信号レベルも定期的に測定することが可能になる。
【0071】
その結果、第1の端末100は、自身が現在接続しているAP301の受信信号レベルが小さくなっており(例えば、−40dBm⇒−70dBm)、第2の端末200からの受信信号レベル(例えば、−40dBm)の方が大きいことがわかると、AP301との無線LAN接続を切断して、第2の端末200に無線LAN接続を試みる(ステップS1104)。
【0072】
ここで、第1の端末100と第2の端末200は、予め共通のSSIDとWEPキーを共有しているので、第1の端末100は第2の端末200と無線LANによる通信が可能になり、第1の端末100は、第2の端末200のDCHPサーバーからIPアドレスとネットワーク情報を得ることができる。
【0073】
この情報にしたがって、第1の端末100は、AP301を経由した公衆無線アクセスシステム300によるインターネット接続を、自動的に第2の端末200を経由した携帯電話回線400’によるインターネット接続に切替えることができる。
【0074】
すなわち、AP301を経由した公衆無線アクセスシステム300によるインターネット接続中に、AP301によるサービスエリア310の圏外へ第1の端末100が移動してしまった場合、具体的には、例えば、ユーザが歩行しながらPDA100を使用してインターネット600を利用しており、AP301のサービスエリア310の圏外に出てしまった場合でも、ポケット内の携帯電話装置200が自動的にISPに発呼して、PDA100が自動的にインターネット600利用のための接続先をAP301から携帯電話装置200に切替えるので、ユーザは何の操作も行うことなく、連続的にインターネット600に通信を行うことができる。
【0075】
図5は、第1の端末100及び第2の端末200が、図2に示す公衆無線アクセスシステム300のサービスエリア310の圏外にある当初位置状況から、図1に示す公衆無線アクセスシステム300のサービスエリア310の圏内の位置状況へ移動する場合においての、インターネット接続の説明図である。
【0076】
図5では、初期状態としての当初位置状況では、第1の端末100は第2の端末200と無線LAN接続中になっており、第2の端末200を経由した携帯電話回線400’によるインターネット接続が良好な通信状態で行われているものとする。
【0077】
この場合、第1の端末100は、無線LANインタフェースカード30を用いて、第2の端末200と無線LAN接続している(ステップS1201)。
第2の端末200は、無線LANインタフェース40を用いて第1の端末100と無線LAN接続していると同時に、その携帯電話インタフェースを用いて携帯電話回線400’経由でインターネット600に接続しており、第1の端末100からの信号をインターネット600側に中継する役割、及びインターネット600から第1の端末100に宛てられた信号を、第1の端末100に中継する役割を果たしている(ステップS2201)。
【0078】
そのために、第2の端末200はIBSSを既にスタートさせた状態になっており、第1の端末100及び第2の端末200は、それぞれ“scan”によって得た情報から、それぞれの伝送路品質測定手段によって接続可能なAP301からの受信信号レベルの測定を独立に行うとともに、互いに相手方端末100,200からの受信信号レベルの測定を行うことも可能な状態になっている。
【0079】
そこで、第1の端末100及び第2の端末200は、それぞれ接続可能なAP301の受信信号レベル、及び相手方端末100,200からの受信信号レベルを定期的に測定する(ステップS1202,S2202)。
【0080】
アドホックネットワークでは、“scan”によるビーコン信号レベルの測定だけでは相手方端末からの受信信号レベルを確実に測定することは困難であるため、端末間でやり取りされるデータフレームの電力を測定することが望ましい。図中には“scan”のタイミングでデータフレーム受信電力も含めた測定結果が得られるものとしている。
【0081】
当初の時点では、第1の端末100,第2の端末200それぞれの伝送路品質手段による測定値は、いずれも相手方端末100,200からの受信信号レベルが大きく、AP301からの受信信号レベルは小さい。
【0082】
例えば、図5においては、第1の端末100では、第2の端末200からの受信信号レベルは−40dBmであるのに対し、AP301からの受信信号レベルは−80dBmになっている(ステップS1202)。また、第2の端末200では、第1の端末100からの受信信号レベルは−41dBmであるのに対し、AP301からの受信信号レベルは−82dBmになっている(ステップS2202)。
【0083】
その後、ユーザがAP301のサービスエリア310の圏内に向かって移動すると、AP301からの信号の受信レベルは、サービスエリア310が近づくに連れて大きくなる。
【0084】
そこで、本実施例では、第2の端末200で観測されたAP301の受信レベルが、例えば−65dBm以上になった時に(ステップS2203)、第2の端末200は、アドホックネットワーク(IBSS)の送信電力TXを、例えば、[(第1の端末100からの受信レベル) − (AP301からの受信レベル) + 5dB]だけ低下させる。この場合は、[−39dB−(−62dB)+ 5dB=28dB]だけ低下させる(ステップS2204)。
【0085】
したがって、第1の端末100は、この第2の端末200によるIBSSの送信電力TXの低下によって第2の端末200からの受信レベルが低下することとなり(例えば、−40dBm⇒−68dBm)、AP301からの受信レベル(例えば、55dBm)が、第2の端末200からの受信レベル(例えば、68dBm)より大きくなったことを検出する(ステップS1203)。これにより、第1の端末100は、第2の端末200との無線LAN接続を切断して、AP301との無線LAN接続に切替える(ステップS1204)。
【0086】
第2の端末200は、第1の端末100との無線LAN接続が切れたことを確認して、IBSSをストップ状態にし、携帯電話回線400’を切断し、アイドル状態に戻る(ステップS2205)。
【0087】
したがって、第1の端末100は、当初位置状況における第2の端末200を経由した携帯電話回線400’によるインターネット接続を、自動的にAP301を経由した公衆無線アクセスシステム300によるインターネット接続に切替えることができる。
【0088】
すなわち、第2の端末200を経由した携帯電話回線400’によるインターネット接続中に、AP301によるサービスエリア310の圏内の位置状態へ第1の端末100が移動してきた場合、具体的には、例えば、ユーザが歩行しながら、PDA100をポケット内の携帯電話装置200に接続し、携帯電話回線400’経由でインターネット600を利用している場合、AP301のサービスエリア310の圏内に入った場合には、携帯電話装置200が自動的にPDA100に両者間の接続を解消させ、PDA100は自動的にインターネット600利用のための接続先をAP301経由に切替えるので、ユーザは何の操作も行うことなく連続的にインターネット600に通信を行うことができる。
【0089】
以上、本実施例の第1の端末100及び第2の端末200を利用したインターネット接続システム1によれば、公衆無線アクセスシステム300のサービスエリア310の圏内では、携帯電話回線400’によるインターネット接続に対し、公衆無線アクセスシステム300によるインターネット接続を優先的に実施することができる。
【0090】
また、公衆無線アクセスシステム300のサービスエリア310の圏内から圏外へ移動する場合、その逆に圏外から圏内へ移動する場合も、第1の端末100,第2の端末200の双方間で特別な制御信号のやり取り無しに、インターネット600に対する通信接続の状態を継続させながら、公衆無線アクセスシステム300によるインターネット接続と携帯電話回線400’によるインターネット接続との間で自動的に遷移させることができる。
これにより、インターネット接続中の移動によって、その接続が切断されて通信が継続できなくなることが防げるとともに、その時に別の接続手段を用いてインターネットに再接続する煩わしさも解消することができる。
【0091】
[実施例2]
前述した実施例1の第1の端末100及び第2の端末200によるインターネット接続システム1では、第1の端末100とアクセスポイント(AP)301との間の回線品質が低下していることを受けて、第2のインターネット接続手段によって、携帯電話回線400’を用いた第2の端末200によるインターネット接続を開始するものであった。
【0092】
このようなインターネット接続システム1は、公衆無線アクセスシステム300のサービスエリア310の圏内では、第1のインターネット接続手段によって公衆無線アクセスシステム300経由でインターネット600に接続されるため、第2のインターネット接続手段によりインターネット接続を開始する第2の端末200が、接続時間について課金される場合に有効である。
【0093】
しかし、第2のインターネット接続手段が、通信パケット量に対して課金されるシステムや定額性のシステムからなる第2の端末200を利用するものであるならば、第2のインターネット接続手段による接続を頻繁に切断する必要はない。例えば、実施例1によるインターネット接続システム1において、携帯電話回線400’を用いたインターネット600への接続が、通信パケット量に対して課金されるシステムや定額性のシステムであるならば、携帯電話回線400’を用いたインターネット600への接続・切断処理を減らすことで、切替え処理の時間を短縮でき、また無駄な通信パケットのやり取りを減らすことができる。
【0094】
以下、図6,図7及び図8を用いて、前述したインターネット接続システム1に係り、第1の端末100及び第2の端末200によるインターネット接続手順の第2の実施例について説明する。
【0095】
図6,図7及び図8は、この第1の端末100及び第2の端末200が図1と図2とで示される2つの状態を遷移する際に、第1の端末100,第2の端末200の双方間で特別な制御信号のやり取り無しに、インターネット600に対する通信接続の状態を継続させながら遷移する場合の、第1の端末100,第2の端末200それぞれの制御構成を説明するためのシーケンスフローチャートである。
【0096】
図6は、第1,第2の端末100,200とも公衆無線アクセスシステム300のサービスエリア310の圏外で、図2に示した位置状況であるが、初期状態では、携帯電話回線400’への接続も、第1,第2の端末100,200間の無線LAN接続も起動されていない状態においての、インターネット接続の別の説明図である。
【0097】
まず、ユーザは、第1の端末100の使用を開始するに際して、図3により説明した場合とは別に、まず、第2の端末200を用いて、ISPの電話番号を発呼して、携帯電話回線400’によるインターネット600への接続を試みる(ステップS2301)。
【0098】
携帯電話回線400’の接続及びISPへの接続が完了すると、接続先のISPからIPアドレスが第2の端末200に割り振られ,第2の端末200はインターネット600に接続される。
【0099】
第2の端末200は、このインターネット600へ接続する間も、その無線LANインタフェース40によって、定期的に“scan”を行っている(ステップS2302)。しかしながら、第2の端末200は、当初は接続可能なアクセスポイント(AP)301も、第1の端末100も検出できない。
【0100】
一方、第1の端末100も、その起動開始により、無線LANインタフェースカード30によって、同様に定期的に“scan”を行い(ステップS1301)、接続先(すなわち、この場合はAP301又は第2の端末200)を探しているが、接続可能なAP301も、第2の端末200も検出できない場合には、アドホックネットワーク(IBSS)を開始する(ステップS1302)。
【0101】
これにより、IBSSを開始した第1の端末100は、第2の端末200の定期的な“scan”で検出可能になり、第2の端末200は、この定期的な“scan”で第1の端末100を検出すると(ステップS2303)、第1の端末100の開始したIBSS に接続を試みる。
【0102】
ここで、第1の端末100と第2の端末200とは、予め共通のSSIDとWEPキーを共有しているので、第2の端末200は第1の端末100と通信が可能になる(ステップS1303,S2304)。これと同時に第2の端末200は、無線LANインタフェース40に対してDHCPサーバーを起動する。
【0103】
これにより、第1の端末100は、既にインターネット600に接続されている第2の端末200のDCHPサーバーから、プライベートIPアドレスを取得し、第2の端末200との間にプライベートネットワークを形成する。第2の端末200はNAT(ネットワークアドレス変換)を用いて第1の端末100から送られた情報をインターネット600に中継する役割を果たす。
このようにして、第1の端末100は、第2の端末200を経由して携帯電話回線400’によりインターネット600に接続することができる。
【0104】
すなわち、第1の端末100は、第2の端末200に対して携帯電話装置の発呼要求等を送信すること無しに、IBSSによる第1の端末100と第2の端末200との無線LAN接続を確立するだけで、図2に示した形態でのISPに対する通信状態を実現することができる。
【0105】
図7は、第1の端末100及び第2の端末200が、図1に示す公衆無線アクセスシステム300のサービスエリア310の圏内にある当初位置状況から、図2に示す無線LAN300のサービスエリア310の圏外となる位置状況へ移動した場合においての、インターネット接続の別の説明図である。
【0106】
図7では、初期状態としての当初位置状況では、第1の端末100は、アクセスポイント(AP)301と既に接続中の状態にあり、良好な通信状態になっているものとする(ステップS1401)。
【0107】
また、第2の端末200は、携帯電話回線400’を用いてインターネット600へ接続中の状態にあり、その接続先のISPからIPアドレスとネットワーク情報が割り振られている(ステップS2401)。
【0108】
この状態において、第1の端末100及び第2の端末200は、定期的な“scan”をそれぞれ行っており、接続可能なAP301や相手方端末100,200の受信信号レベルを定期的に測定している(ステップS1402,S2402)。
【0109】
しかし、この当初位置状態では、第1の端末100は、AP301を経由して公衆無線アクセスシステム300によって、インターネット600に良好な接続状態になっているため、第1の端末100及び第2の端末200ともIBBSはストップ状態(停止状態)になっており、第1の端末100及び第2の端末200は、それぞれ“scan”によってAP301の受信信号レベルだけを定期的に測定することになる。すなわち、第2の端末200は、第1の端末100に対してネットワークインタフェースとして接続を行うことはできない。
【0110】
これにより、第1の端末100及び第2の端末200は、それぞれの伝送路品質測定手段によって接続可能なAP301の受信信号レベルの測定だけを独立に行うことになるが、この場合は、第2の端末200によるAP301の受信信号レベルの測定値(例えば、−41dBm)は、ある程度の誤差の範囲内で、第1の端末100によるAP301の受信信号レベルの測定値(例えば、−40dBm)と一致している。
【0111】
そして、図1に示す当初位置状況から、第1の端末100及び第2の端末200が図2に示すサービスエリア310の圏外の位置状況へ向けて移動を始めると、その移動に伴って、第1の端末100及び第2の端末200それぞれによるAP301の受信信号レベルの測定値は減少し始める。
【0112】
そこで、本実施例では、既に携帯電話回線400’を用いてインターネット600への接続中の状態にある第2の端末200は、AP301の受信信号レベルが例えば−70dBm以下になった時に(ステップS2403)、IBSSをスタートする(ステップS2404)。
【0113】
第2の端末200は、IBSSをスタートすると同時に、無線LANインタフェース40に対してDHCPサーバーを起動する。
第1の端末100は、ステップS1402で説明したとおり、定期的に接続可能なAP301あるいは第2の端末200に相当する接続先を探しているので、第2の端末200がIBSSをスタートすると、すぐに第2の端末200を検出する(ステップS1403)。
【0114】
さらに、第1の端末100が現在接続しているAP301の受信信号レベルが小さくなっており(例えば、−40dBm⇒−80dBm)、第2の端末200からの受信信号レベル(例えば、−40dBm)の方が大きいことがわかると、AP301との接続を切断して、第2の端末200に無線LAN接続を試みる(ステップS1404)。
【0115】
ここで、第1の端末100と第2の端末200とは予め共通のSSIDとWEPキーを共有しているので、第1の端末100は第2の端末200と通信が可能になり、第2の端末200のDCHPサーバーから既に取得されているIPアドレスとネットワーク情報を得ることができる。
【0116】
この情報にしたがって、第1の端末100は、第2の端末200を経由したインターネット接続に切替えることができる(ステップS1405,S2405)。すなわち、図2の状態になる。
【0117】
したがって、第2の端末200は、アクセスポイント(AP)301との間の回線品質が低下しているのを検出した場合に(ステップS2403)、それから携帯電話回線400’を用いてISPの電話番号を発呼して、インターネット600への接続を試みること無しに、IBSSをスタートするだけなので、切替え処理の時間を短縮でき、また無駄な通信パケットのやり取りを減らすことができる。
【0118】
図8は、第1の端末100及び第2の端末200が、図2に示す公衆無線アクセスシステム300のサービスエリア310の圏外にある当初位置状況から、図1に示す無線LAN300のサービスエリア310の圏内になる位置状況へ移動した場合においての、インターネット接続の別の説明図である。
【0119】
図8では、初期状態としての当初位置状況では、第1の端末100は、無線LANインタフェースカード30を用いて、第2の端末200と無線LAN接続している(ステップS1501)。
【0120】
第2の端末200は、無線LANインタフェース40を用いて、第1の端末100と接続していると同時に、携帯電話インタフェースを用いてインターネット600に接続しており、第1の端末100からの信号をインターネット600側に中継する役割、及びインターネット600から第1の端末100に宛てられた信号を第1の端末100に中継する役割を果たしている(ステップS2501)。
【0121】
これとともに、第1の端末100及び第2の端末200は、それぞれ接続可能なAP301や相手方端末100,200の受信信号レベルを定期的に測定している(ステップS1502,S2502)。
【0122】
当初の時点では互いの端末100,200の受信信号レベルが大きく、それに比して、公衆無線アクセスシステム300のAP301からのレベルは小さい。例えば、図8においては、第1の端末100では、第2の端末200からの受信信号レベルは−40dBmであるのに対し、AP301からの受信信号レベルは−80dBmになっている。また、第2の端末200では、第1の端末100からの受信信号レベルは−41dBmであるのに対し、AP301からの受信信号レベルは−82dBmになっている。
【0123】
その後、ユーザがAP301のサービスエリア310の周辺に移動すると、AP301の信号の受信レベルが大きくなる。
そこで、第2の端末200で観測されたAP301の受信信号レベルが、例えば−65dBm以上になった時に(ステップS2503)、第2の端末200はIBSSの送信電力TXを、例えば[(第1の端末100からの受信レベル) − (AP301からの受信レベル) + 5dB]だけ低下させる。この場合は、[−39dB−(62dB)+ 5dB=28dB]だけ低下させる(ステップS2504)。
【0124】
これにより、第1の端末100は、AP301からの受信レベル(例えば、−55dBm)が第2の端末200からの受信レベル(例えば、−68dBm)より大きくなったことを検出するので(ステップS1503)、第2の端末200との無線LAN接続を切断して(ステップS1504)、AP301との無線LAN接続に切替える(ステップS1505)。
【0125】
第2の端末200は、第1の端末100との無線LAN接続が切れたことを確認してIBSSを停止する(ステップS2505)。
そして、本実施例では、この時、第2の端末200は、ISPとの携帯電話回線400’は接続したままで、インターネット600との接続状態を保持し、アイドル状態には戻らない。
【0126】
したがって、第2の端末200は、アクセスポイント(AP)301との間の回線品質が良好な状態になったのを検出した場合は(ステップS2503)、IBSSを停止するだけなので、携帯電話回線400’を用いたインターネット600への切断処理を減らすことで、無駄な通信パケットのやり取りを減らすことができる。
【0127】
以上、本実施例の第1の端末100及び第2の端末200を利用したインターネット接続システム1によれば、携帯電話回線400’を用いたインターネット600への接続・切断処理を減らすことで、切替え処理の時間を短縮でき、また無駄な通信パケットのやり取りを減らすことができ、通信パケット量に対して課金されるシステムや定額性のシステムの場合に好適である。
【0128】
[実施例3]
前述した実施例1,2による第1の端末100及び第2の端末200のインターネット接続手順では、第1の端末100は、公衆無線アクセスシステム300によるAP301と第2の端末200との受信信号レベル(電力)を比較して、インターネット600への接続先を切替える構成であった。
【0129】
本実施例におけるインターネット接続システム1の第1の端末100は、AP301に対する無線LAN接続よりも、第2の端末200との無線LAN接続を優先して行う構成になっている。
【0130】
すなわち、本実施例におけるインターネット接続システム1の第1の端末100は、定期的な“scan”によって第2の端末200の信号を受信した場合には、AP301と無線LAN接続中であっても、第2の端末200に無線LAN接続を切替える構成になっている。そして、第2の端末200との無線LAN接続中は、第1の端末100は、定期的な“scan”を行わない構成になっている。
また、第1の端末100は、第2の端末200との無線LAN接続が切れると、定期的な“scan”を行い、接続先を探す構成になっている。
【0131】
以下、図9,図10及び図11を用いて、前述したインターネット接続システム1に係り、第1の端末100及び第2の端末200によるインターネット接続手順の第3の実施例について説明する。
【0132】
図9,図10及び図11は、この第1の端末100及び第2の端末200が図1と図2とで示される2つの状態を遷移する際に、第1の端末100,第2の端末200の双方間で特別な制御信号のやり取り無しに、インターネット600に対する通信接続の状態を継続させながら遷移する場合の、第1の端末100,第2の端末200それぞれの制御構成を説明するためのシーケンスフローチャートである。
【0133】
図9は、第1,第2の端末100,200とも公衆無線アクセスシステム300のサービスエリア310の圏外で、図2に示した位置状況であるが、初期状態では、携帯電話回線400’への接続も、第1,第2の端末100,200間の無線LAN接続も起動されていない状態においての、インターネット接続のさらに別の説明図である。
図9では、第2の端末200の動作は、図6の場合と変わらない。第1の端末100は、第2の端末200との接続中は定期的な“scan”を行わない(ステップS1604)。
【0134】
図10では、第1の端末100及び第2の端末200が、図1に示す公衆無線アクセスシステム300のサービスエリア310の圏内にある当初位置状況から、図2に示す無線LAN300のサービスエリア310の圏外となる位置状況へ移動した場合においての、インターネット接続のさらに別の説明図である。
【0135】
図10でも、第2の端末200の動作は、図7の場合と変わらない。また、第1の端末100の動作も図7と同様であるが、第1の端末100は、“scan”によって第2の端末200が検出された時(ステップS1703)、第1の端末100が現在接続しているAP301の受信信号レベルと第2の端末200からの受信信号レベルとの比較判断を行うこと無しに、無条件にAP301にとの接続を切断して、第2の端末200に接続を切替える(ステップS1704,S1705)。
【0136】
図11は、第1の端末100及び第2の端末200が、図2に示す公衆無線アクセスシステム300のサービスエリア310の圏外にある当初位置状況から、図1に示す無線LAN300のサービスエリア310の圏内になる位置状況へ移動した場合においての、インターネット接続のさらに別の説明図である。
【0137】
図11では、第1の端末100が、無線LANインタフェースカード30を用いて、第2の端末200と無線LAN接続している当初状況にあっては(ステップS1801)、第1の端末100は、定期的な“scan”を行っていない(ステップS1802)。すなわち、第1の端末100は第2の端末200を経由して安定した通信が行われている状態では、新たな接続先を探す必要はない。
【0138】
第2の端末200は、十分な受信信号レベルのAP301を検出した時には(ステップS2803)、IBSSの送信電力TXを低下させること無しに、いきなりIBSSを停止し、第1の端末100との無線LAN接続を切断する(ステップS2804)。
【0139】
なお、この第2の端末200でのIBSSの停止及び無線LAN接続の切断は、第1の端末100において、例えば上位レイヤでのパケット廃棄率やデータフレームの受信信号電力等に基づいて確認することができる。
【0140】
この結果、第1の端末100は、第2の端末200との無線LAN接続の切断により(ステップS1803)、新たな接続先を見つけるために“scan”を開始し(ステップS1804)、“scan”によって見つかったAP301に接続を切替える(ステップS1805)。
【0141】
本実施例によれば、第1の端末100の公衆無線アクセスシステム300への接続/切断を、第2の端末200側で判断する構成にすることにより、第1の端末100は、第2の端末200経由で携帯電話回線400’を用いてインターネット接続されている状態では、自身で公衆無線アクセスシステム300のAP301の“scan”を行う必要が無いため、接続切替えの判断を簡単化できる。
【0142】
なお、本発明の無線通信端末、ネットワーク接続システム、及びプログラムは、以上説明した実施の形態に限定されるものではない。
例えば、無線通信端末によるネットワーク接続システム1は、インターネット接続システムを例に説明したが、社内等のイントラネットワークであってもよい。また、このネットワーク接続システム1についても、各実施例における第1の端末100と第2の端末200との組み合わせに限るものではない。そのために、各実施例における第1の端末100,第2の端末200それぞれの構成も、種々変形可能である。
【0143】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、無線LANインタフェースとこの無線LANインタフェースによる無線LANとは別異の通信回線への接続手段を備えた無線LAN端末が、無線LANインタフェースを備えた無線通信端末と、この無線通信端末が無線LANインタフェースによる無線LANを介して接続可能なネットワークとの間の、中継機能を果たすことによって、無線LAN端末が無線LANのサービスエリアの内外、無線LANのサービスエリア間を移動した場合でも、通信を継続することが可能になる。
【0144】
また、本発明によれば、無線LANインタフェースとこの無線LANインタフェースによる無線LANとは別異の通信回線への接続手段を備えた無線通信端末が、無線LANインタフェースを備えた無線LAN端末と無線LAN基地局との間の通信品質を監視して、自動的に無線LAN端末とネットワークとの間の中継接続を行うので、無線LAN端末を操作しているユーザはこの中継接続に関して気を留める必要がない。
【0145】
さらに、本発明によれば、無線通信端末を別異の通信回線を介してネットワークに常時接続しておく構成とすることにより、無線通信端末を用いたネットワークへの接続/切断処理を減らすこともでき、ネットワークに対する接続・切断のための切替え処理の時間を短縮でき、また無駄な通信パケットのやりとりを減らすことができる。
【0146】
さらに、本発明によれば、無線通信端末を用いた無線LAN端末のネットワークへの接続/切断を、無線通信端末側で判断する構成にすることにより、無線LAN端末は、無線通信端末を用いてネットワークに接続されている状態では、自身で無線LAN回線の“scan”を行う必要が無いため、接続切替えの判断を簡単化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による無線通信端末を利用したインターネット接続システムの一の状況における構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態による無線通信端末を利用したインターネット接続システムの別の状況における構成図である。
【図3】第1,第2の端末とも公衆無線アクセスシステムのサービスエリアの圏外にあり、初期状態では、第2の端末による携帯電話回線も、両者間の無線LANの接続も起動されていない状態においての、インターネット接続の説明図である。
【図4】第1,第2の端末が、公衆無線アクセスシステムのサービスエリアの圏内にある当初位置状況から、そのサービスエリアの圏外になる位置状況へ移動する場合においての、インターネット接続の説明図である。
【図5】第1,第2の端末が、公衆無線アクセスシステムのサービスエリアの圏外にある当初位置状況から、そのサービスエリアの圏内の位置状況へ移動する場合においての、インターネット接続の説明図である。
【図6】第1,第2の端末とも公衆無線アクセスシステムのサービスエリアの圏外にあり、初期状態では、第2の端末による携帯電話回線も、両者間の無線LANの接続も起動されていない状態においての、インターネット接続の別の説明図である。
【図7】第1,第2の端末が、公衆無線アクセスシステムのサービスエリアの圏内にある当初位置状況から、そのサービスエリアの圏外になる位置状況へ移動する場合においての、インターネット接続の別の説明図である。
【図8】第1,第2の端末が、公衆無線アクセスシステムのサービスエリアの圏外にある当初位置状況から、そのサービスエリアの圏内の位置状況へ移動する場合においての、インターネット接続の別の説明図である。
【図9】第1,第2の端末とも公衆無線アクセスシステムのサービスエリアの圏外にあり、初期状態では、第2の端末による携帯電話回線も、両者間の無線LANの接続も起動されていない状態においての、インターネット接続のさらに別の説明図である。
【図10】第1,第2の端末が、公衆無線アクセスシステムのサービスエリアの圏内にある当初位置状況から、そのサービスエリアの圏外になる位置状況へ移動する場合においての、インターネット接続のさらに別の説明図である。
【図11】第1,第2の端末が、公衆無線アクセスシステムのサービスエリアの圏外にある当初位置状況から、そのサービスエリアの圏内の位置状況へ移動する場合においての、インターネット接続のさらに別の説明図である。
【符号の説明】
1 インターネット接続システム
30 無線LANインタフェースカード
40 無線LANインタフェース
100 PDA(無線LAN端末、第1の端末)
200 携帯電話装置(無線通信端末、第2の端末)
300 公衆無線アクセスシステム
301 基地局(アクセスポイント)
310 サービスエリア
400 携帯電話システム
401 基地局
410 サービスエリア
500 インターネットゲートウエイ
600 インターネット
Claims (17)
- 無線LAN基地局を介してネットワークと接続可能な無線LAN端末が無線LAN上における作動を検出して無線LAN接続する無線LANインタフェースと、
無線LANとは別異の通信回線に接続する通信インタフェースと、
無線LAN端末と無線LAN基地局との間の伝送路品質の状態を検出する伝送路品質検出手段と、
該伝送路品質検出手段の検出出力に基づき、伝送路品質の状態が所定レベルに対して低下したと判断される場合には、前記無線LANインタフェースを無線LAN端末が無線LAN上で検出できる状態に作動させ、前記通信インタフェースを別異の通信回線を介してネットワークに接続する接続手段と、
前記無線LANインタフェースが受信した無線LAN端末からネットワーク上に向けられた信号を、前記通信インタフェースからネットワーク上に送信し、前記通信インタフェースが受信したネットワーク上の機器から無線LAN端末に向けられた信号を、前記無線LANインタフェースから無線LAN端末に送信する中継手段と
を備えていることを特徴とする無線通信端末。 - 前記伝送路品質検出手段の検出出力に基づき、伝送路品質の状態が所定レベル以上になったと判断される場合には、前記中継手段は、ネットワーク上の機器から無線LAN端末に向けられた信号の前記無線LANインタフェースからの送信出力を低下させる
ことを特徴とする請求項1記載の無線通信端末。 - 無線LAN端末から無線LAN接続を停止させるための信号が前記無線LANインタフェースで受信された場合、又は前記中継手段による信号の中継が所定時間に亘って無かった場合は、前記無線LANインタフェースを無線LAN端末が接続不能な状態にするとともに、前記通信インタフェースによる別異の通信回線を介してのネットワークへの接続を切断する中継停止手段
を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の無線通信端末。 - 前記伝送路品質検出手段の検出出力に基づき、伝送路品質の状態が所定レベル以上になったと判断される場合には、前記無線LANインタフェースを無線LAN端末が接続不能な状態にするとともに、前記通信インタフェースによる別異の通信回線を介してのネットワークへの接続を切断する中継停止手段
を備えていることを特徴とする請求項1記載の無線通信端末。 - 無線LAN基地局を介してネットワークと接続可能な無線LAN端末が無線LAN上における作動を検出して無線LAN接続する無線LANインタフェースと、
無線LANとは別異の通信回線を介して予めネットワークに接続されている通信インタフェースと、
無線LAN端末と無線LAN基地局との間の伝送路品質の状態を検出する伝送路品質検出手段と、
該伝送路品質検出手段の検出出力に基づき、伝送路品質の状態が所定レベルに対して低下したと判断される場合には、前記無線LANインタフェースを無線LAN端末が無線LAN上で検出できる状態に作動させる接続手段と、
前記無線LANインタフェースが受信した無線LAN端末からネットワーク上に向けられた信号を、前記通信インタフェースからネットワーク上に送信し、前記通信インタフェースが受信したネットワーク上の機器から無線LAN端末に向けられた信号を、前記無線LANインタフェースから無線LAN端末に送信する中継手段と
を備えていることを特徴とする無線通信端末。 - 前記伝送路品質検出手段の検出出力に基づき、伝送路品質の状態が所定レベル以上になったと判断される場合には、前記中継手段は、ネットワーク上の機器から無線LAN端末に向けられた信号の前記無線LANインタフェースからの送信出力を低下させる
を備えていることを特徴とする請求項5記載の無線通信端末。 - 無線LAN端末から無線LAN接続を停止させるための信号が前記無線LANインタフェースで受信された場合、又は前記中継手段による信号の中継が所定時間に亘って無かった場合は、前記無線LANインタフェースを無線LAN端末が接続不能な状態にする無線LAN切断手段
を備えていることを特徴とする請求項5又は6記載の無線通信端末。 - 前記伝送路品質検出手段の検出出力に基づき、伝送路品質の状態が所定レベル以上になったと判断される場合には、前記無線LANインタフェースを無線LAN端末が接続不能な状態にする無線LAN切断手段
を備えていることを特徴とする請求項5記載の無線通信端末。 - 前記伝送路品質検出手段は、定期的に接続可能な無線LAN基地局を走査し、無線LAN基地局からの送信信号の受信電界強度又は信号対干渉電力比を測定して、無線LAN端末と無線LAN基地局との間の伝送路品質の状態を検出する
ことを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載の無線通信端末。 - 無線LAN基地局又は無線通信端末に無線LAN接続する無線LANインタフェースと、
自身と無線LAN接続可能な無線LAN基地局との間の伝送路品質の状態、及び自身と無線LAN接続可能な無線通信端末との間の伝送路品質の状態を定期的にそれぞれ検出する伝送路品質検出手段と、
該伝送路品質検出手段によって検出された双方伝送路の品質状態の比較結果に応じて、無線LAN基地局から無線通信端末への前記無線LANインタフェースの接続切替え作動を、又は無線通信端末から無線LAN基地局への前記無線LANインタフェースの接続切替え作動を制御する無線LANインタフェース接続制御手段と
を備えていることを特徴とする無線LAN端末。 - 無線LAN基地局又は無線通信端末に無線LAN接続する無線LANインタフェースと、
自身と無線LAN接続可能な無線通信端末が無線LAN上で接続可能な状態になっているか否かを検出する接続検出手段と、無線通信端末が無線LAN上で接続可能な状態になっている場合には、無線LAN基地局から無線通信端末への前記無線LANインタフェースの接続切替え作動を、又は無線通信端末が無線LAN上で接続可能な状態になっていない場合には、無線通信端末から無線LAN基地局への前記無線LANインタフェースの接続切替え作動を制御する無線LANインタフェース接続制御手段と
を備えていることを特徴とする無線LAN端末。 - 請求項1〜8いずれかに記載の無線通信端末と、請求項10に記載の無線LAN端末とによって構成されるネットワーク接続システム。
- 請求項1〜8いずれかに記載の無線通信端末と、請求項11に記載の無線LAN端末とによって構成されるネットワーク接続システム。
- 携帯電話装置のコンピュータに請求項1記載の無線通信端末としての機能を実現させるためのプログラム。
- 携帯電話装置のコンピュータに請求項5記載の無線通信端末としての機能を実現させるためのプログラム。
- 携帯情報端末のコンピュータ又は携帯型コンピュータに請求項11記載の無線LAN端末としての機能を実現させるためのプログラム。
- 携帯情報端末のコンピュータ又は携帯型コンピュータに請求項12記載の無線LAN端末としての機能を実現させるためのプログラム。
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