JP2004363152A - 電子部品及びその処理方法と処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コイル1は、コイルボビン2、コイル線3と、後の工程を経て端子部となる部分4から成る。コイル線3は、一般に、銅を主成分とする線材の表面に樹脂が被覆された被覆線であり、一般にエナメル線と呼ばれている。電子部品としてのコイル1をハンドリングするハンドラ5は、図中の矢印のような可動構造を成し、コイル1をつかんだまま昇降運動できる。マイクロプラズマ源6には、ガス供給装置7と電源8が接続されており、局所的にプラズマを発生させることができ、端子部となる部分4のエナメル被覆を除去することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品及びその処理方法と処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品をプリント基板に実装する方法として、はんだ噴流によるフロー法がよく知られている。電子部品の代表例として、コイルを実装する方法について説明する。
【0003】
図18にコイル1の外観図を示す。コイル1は、コイルボビン2、コイル部3と、後の工程を経て端子部となる部分4から成る。巻線機などを用いて、コイル部3はコイルボビン2に巻きつけられている。コイル部3を構成する導線は、一般に、銅を主成分とする線材の表面に樹脂が被覆された被覆線であり、樹脂としてはポリウレタン系、イミド系、ポリエステル系などが用いられ、被覆線は一般にエナメル線と呼ばれている。
【0004】
図19に示すように、端子部には、はんだメッキ36が形成される。この工程については、後で詳しく述べる。
【0005】
このようなコイルを、図20に示すようにプリント基板20に装着する。プリント基板20に設けられた貫通穴に端子部を挿入し、これをはんだ噴流装置で処理することで、端子部のはんだメッキ36とランド21がはんだ付けされる。はんだ噴流装置については後述する。
【0006】
端子部にはんだをメッキする工程について、図21乃至図25を参照して説明する。図21に示すように、メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。また、はんだメッキ漕37の内部に鉛入りはんだ38(鉛含有率95%)が溶解した状態(400℃)で準備されている。次いで、図22に示すように、端子部となる部分をはんだメッキ漕37に浸すことで、被覆された樹脂が熱により剥離し、エナメルかす39となってはんだ38に溶出する。次いで、図23に示すように、端子部となる部分をはんだメッキ漕37から引き上げると、端子部にはんだメッキ36が固着する。
【0007】
コイルの他の形態として、端子棒を有するものもある。図24にその外観図を示す。コイルボビン2にコイル線が巻きつけられ、コイル部3が形成されている。端子部となる部分41は、コイルボビン2から突出して配置された端子棒40に数回巻きつけられている。図21乃至図23で述べたようなメッキ工程において、端子棒40をはんだメッキ漕に浸すと、端子棒40にはんだメッキが固着する。はんだメッキが固着した端子棒40の断面図を図25に示す。端子棒40の周囲にはんだメッキ36が固着され、樹脂の被覆が除去された線材9がはんだメッキ36を介して端子棒40と一体化される。
【0008】
次に、はんだ噴流装置の動作について、図10を参照して説明する。リード足がない面実装部品やリード足があるディスクリート部品などのはんだ付け部品を混載した基板を所定方向に搬送させながら、この基板に、噴流ノズルから噴出させた溶融はんだを供給して、はんだ付けを行うはんだ噴流装置は既に知られている。この種のはんだ噴流装置には、基板20やはんだ付け部品にフラックスを塗布するフラックス塗布装置23と、フラックスを良好に乾燥させるなどのためにはんだ付け部品や基板20を予熱するパネルヒータなどからなる予熱装置24と、基板20やはんだ付け部品に溶融状態のはんだを供給する溶融はんだ供給部25などとが、基板搬送方向Aに沿って順に配置されており、基板20は、その両側部を把持して搬送する対となった搬送コンベア26により基板搬送経路27に沿って搬送される。
【0009】
溶融はんだ供給部25は、電子部品を載せた基板20に対してはんだ面全面に良好に溶融はんだを供給するための一次噴流ノズル28と、はんだ供給済みの基板20から、余分な溶融はんだを除去するための二次噴流ノズル29とを備えている。これらの噴流ノズル28、29は溶融はんだが溜められているはんだディップ槽30内に浸けられている。こうしたはんだ噴流装置については、特許文献1で詳しく説明されている。
【0010】
一方、素子の端子部分を洗浄するプラズマ洗浄技術が最近用いられるようになってきた。その一例が、特許文献2に述べられている。特許文献2では、液晶表示素子の端子部分を処理する場合について説明されている。図26において、液晶表示素子42は、透明なガラス板或いはプラスチックフィルムからなる一対の基板43を重ね合わせ、枠状のシール材(図示せず)を介して接合し、その両基板43とシール材とで囲まれた空間内に液晶を封入してなる。一方の基板43の一側縁部は他方の基板43の一側縁部から突出し、この突出部分の内面が複数のITO等の透明導電膜からなる端子45が配列する端子部44となっている。端子部44には、例えばフレキシブル構造の駆動回路基板が異方導電性接着剤を介して接合されるが、この際、その端子部44が塵埃や残渣等の異物で汚染されていると、その接合部に機械的な接着不良や電気的な接続不良が生じてしまう。
【0011】
そこで、プラズマ照射器46を用いて端子部44の表面にプラズマ化したガス気流を照射することによって、端子部44の表面に付着している異物を吹き飛ばしたり、前記異物に作用する化学的結合力を弱くして表面から分離させ、或いは前記異物そのものを化学的に分解して表面より除去して洗浄する。プラズマ照射器46は陽極としてのノズル管47と、このノズル管47内に設けられた陰極としてのトーチ(図示せず)とからなり、ノズル管47の先端部は先細状に絞られた照射口47aとなっている。洗浄時には、ノズル管47内に反応用ガスとして例えば空気(大気)、窒素ガス(N2),アルゴン(Ar)等を供給しながら陽極であるノズル管47と陰極であるトーチとの間にアーク放電を発生させる。これに応じてノズル管47内の反応用ガスは加熱されて電離し、イオンと電子とになってプラズマ状態を形成する。このプラズマ化した反応用ガスはノズル管47のスポット径5mmの照射口47aからプラズマジェット48として噴出し、端子部44の表面に照射される。この際、液晶表示素子42は例えば移動テーブル49の上に載置し、プラズマ照射器46は移動テーブル49の上方の定位置に支持し、移動テーブル49を液晶表示素子42と共に端子部44の長手方向に沿う方向に一定の速度で移動させながらノズル管47の照射口47aから端子部44の表面にプラズマジェット48を照射する。これにより、端子部44の表面の全体の領域に順次プラズマジェット48が当たってその領域の汚染物質が吹き飛ばされたり、前記汚染物質に作用する化学的結合力が弱まって表面から分離し、或いは前記汚染物質そのものが化学的に分解しして汚染物質が順次除去され、端子部44の表面の全体が清浄な状態に洗浄される。
【0012】
そしてこの後、端子部44の上に異方導電性接着剤を介して回路基板を接合する。端子部44の表面は汚染物質が除去された清浄な状態にあり、したがって回路基板を良好な接合状態を保って端子部44に接合することができる。
【0013】
【特許文献1】
特開2000−357865号公報
【特許文献2】
特開2002−28597号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例の電子部品の処理においては、環境に配慮したはんだの鉛フリー化に対応できないという問題点があった。
【0015】
図21乃至図25を参照して説明した端子部へはんだをメッキする工程において、鉛入りはんだを鉛フリーはんだに置き換えると、正常に端子部へはんだをメッキすることができない。鉛フリーはんだは鉛入りはんだに比べて融点が高く、はんだメッキ漕内に鉛フリーはんだを溶解させて保持するには高温が必要となる。また、銅との混晶状態を形成しやすい鉛を含まない。したがって、溶解はんだに端子部となる部分の被覆線を浸すと、被覆された樹脂は剥離するものの、線材が酸化してはんだが線材に固着しない。或いは、線材の線径がφ0.1mm以下と細い場合、線材に熱応力が発生して樹脂が剥離したところが切断されてしまい、端子部となる部分そのものがはんだメッキ漕内に消失してしまう。
【0016】
このような事情から、コイルの端子部においては、やむを得ず鉛入りはんだを用いた処理が行われていた。しかし、この場合、コイルをプリント基板に実装するはんだ噴流装置において、はんだディップ漕に端子部の鉛入りはんだから鉛が溶け出し、はんだディップ漕内のはんだにおける鉛含有率が徐々に上昇してしまう。鉛フリーはんだ付け工程においては、使用するはんだの鉛含有率を管理する必要があり、一般的には1%未満、より厳しい運用においては0.3%未満、0.2%未満といった基準が用いられている。しかし、上記のように鉛が混入すると、はんだ噴流装置を数日乃至数週間運転するごとに、はんだディップ漕内のはんだを総入れ替えして、鉛含有率の管理基準を維持する必要があり、大きな負担となっていた。
【0017】
なお、特許文献2に紹介されているプラズマ洗浄技術は、あくまで導電性部分が露出した端子部を清浄化するための処理技術であり、鉛フリーはんだへの対応については一切述べられていない。
【0018】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、端子部に鉛フリーはんだをメッキした電子部品と、電子部品の端子部に鉛フリーはんだをメッキする処理方法と処理装置、電子部品を鉛フリーはんだ実装工程に適応させる処理方法と処理装置を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本願の第1発明の電子部品は、端子部を有する電子部品であって、端子部が、銅を主成分とする線材の表面に、厚さ100nm未満の銅酸化膜を介して鉛含有率が1%未満のはんだがメッキされて成ることを特徴とする。
【0020】
本願の第2発明の電子部品は、端子部を有する電子部品であって、端子部が、銅を主成分とする線材の微小な凹凸表面に、鉛含有率が1%未満のはんだがメッキされて成ることを特徴とする。
【0021】
本願の第3発明の電子部品は、端子部を有する電子部品であって、端子部が、銅を主成分とする線材の表面に、フラックスを介して鉛含有率が1%未満のはんだがメッキされて成ることを特徴とする。
【0022】
本願の第1、第2または第3発明の電子部品において、好適には、はんだの鉛含有率が0.5%未満であることが望ましい。さらに好適には、はんだの鉛含有率が0.3%未満であることが望ましい。
【0023】
本願の第1、第2または第3発明の電子部品において、端子部が複数の線材から成る撚り線であってもよい。
【0024】
本願の第1、第2または第3発明の電子部品は、とくに、端子部を成す線材と同一材料の線材の表面に樹脂が被覆された被覆線がコイルを構成している場合に格別の効果を奏する。
【0025】
また、とくに、端子部を成す線材の線径がφ0.01mm以上φ0.1mm以下である場合に格別の効果を奏する。
【0026】
本願の第4発明の処理方法は、端子部を有する電子部品の処理方法であって、銅を主成分とし、かつ、表面が樹脂で被覆された被覆線にプラズマを照射するステップを含むことを特徴とする。
【0027】
本願の第5発明の処理方法は、端子部を有する電子部品の処理方法であって、銅を主成分とする線材の表面に樹脂が被覆された被覆線の一部にプラズマを照射するステップと、プラズマを照射した部分で線材を切断するステップと、切断された被覆線を所定の形状に巻いてコイルを形成するステップを含むことを特徴とする。
【0028】
本願の第4または第5発明の処理方法において、好適には、プラズマを照射した部分に、鉛含有率が1%未満のはんだをメッキして端子部を形成するステップを含むことが望ましい。
【0029】
また、好適には、プラズマを照射した部分に、フラックスを塗布するステップと、フラックスを塗布した部分に、鉛含有率が1%未満のはんだをメッキして端子部を形成するステップを含むことが望ましい。
【0030】
本願の第4または第5発明の処理方法において、希ガスを主体とするガスのプラズマを照射してもよいし、希ガスに酸素またはフッ素を含むガスを混合させたガスのプラズマを照射してもよい。また、好適には、大気圧プラズマを照射することが好ましい。
【0031】
本願の第4または第5発明の処理方法は、電子部品の端子部をプリント基板に挿入するステップと、プリント基板をはんだ噴流装置にて処理して電子部品の端子部をプリント基板にはんだ付けするステップとを含む場合にも適用可能である。
【0032】
この場合、好適には、はんだ噴流装置が、鉛含有率が1%未満のはんだをプリント基板に噴出させることが望ましい。
【0033】
本願の第6発明の処理装置は、端子部を有する電子部品の処理装置であって、電子部品または電子部品の端子部をハンドリングするハンドラと、局所的にプラズマを発生させることのできるマイクロプラズマ源と、マイクロプラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、マイクロプラズマ源または電子部品の端子部に電力を供給する電源とを備えたことを特徴とする。
【0034】
本願の第6発明の処理装置において、好適には、はんだメッキ漕と、はんだメッキ槽を加熱するヒーターとを備えることが望ましい。
【0035】
また、好適には、マイクロプラズマ源が、貫通穴が設けられた第一電極と、誘電体と、第二電極を備えることが望ましい。さらに好適には、誘電体に貫通穴が設けられており、第一電極に設けられた貫通穴と実質的に同軸状に配置されていることが望ましい。さらに好適には、第二電極にガス供給穴が設けられ、第一電極及び第二電極に設けられた貫通穴に向けてガスが噴出されるように構成されていることが望ましい。
【0036】
或いは、本願の第6発明の処理装置において、好適には、マイクロプラズマ源が、貫通穴が設けられた誘電体製放電管と、放電管の近傍に設けられた第一電極と、放電管の近傍に設けられた第二電極を備えることが望ましい。
【0037】
或いは、本願の第6発明の処理装置において、好適には、マイクロプラズマ源が、貫通穴が設けられた誘電体製放電管と、放電管の近傍に設けられたコイルまたはアンテナを備えることが望ましい。
【0038】
或いは、本願の第6発明の処理装置において、好適には、マイクロプラズマ源が、凹部を有する誘電体と電極を備えることが望ましい。
【0039】
或いは、本願の第6発明の処理装置において、好適には、マイクロプラズマ源が、凹部を有する電極を備えることが望ましい。
【0040】
本願の第7発明の処理装置は、端子部を有する電子部品の処理装置であって、巻線機と、マイクロプラズマ源と、マイクロプラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、マイクロプラズマ源または電子部品の端子部に電力を供給する電源と、はんだメッキ漕と、はんだメッキ漕を加熱するヒーターと、はんだ噴流装置を備えたことを特徴とする。
【0041】
本願の第7発明の処理装置において、好適には、マイクロプラズマ源が、貫通穴が設けられた第一電極と、誘電体と、第二電極を備えることが望ましい。さらに好適には、誘電体に貫通穴が設けられており、第一電極に設けられた貫通穴と実質的に同軸状に配置されていることが望ましい。さらに好適には、第二電極にガス供給穴が設けられ、第一電極及び第二電極に設けられた貫通穴に向けてガスが噴出されるように構成されていることが望ましい。
【0042】
或いは、本願の第7発明の処理装置において、好適には、マイクロプラズマ源が、貫通穴が設けられた誘電体製放電管と、放電管の近傍に設けられた第一電極と、放電管の近傍に設けられた第二電極を備えることが望ましい。
【0043】
或いは、本願の第7発明の処理装置において、好適には、マイクロプラズマ源が、貫通穴が設けられた誘電体製放電管と、放電管の近傍に設けられたコイルまたはアンテナを備えることが望ましい。
【0044】
或いは、本願の第7発明の処理装置において、好適には、マイクロプラズマ源が、凹部を有する誘電体と電極を備えることが望ましい。
【0045】
或いは、本願の第7発明の処理装置において、好適には、マイクロプラズマ源が、凹部を有する電極を備えることが望ましい。
【0046】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1乃至図11を参照して説明する。
【0047】
図1は、端子となる部分の樹脂被覆を除去するためのマイクロプラズマ処理装置の概略構成を示す斜視図である。図1において、コイル1は、コイルボビン2、コイル部3と、後の工程を経て端子部となる部分4から成る。巻線機などを用いて、コイル部3を構成する導線はコイルボビン2に巻きつけられている。コイル部3を構成する導線は、一般に、銅を主成分とする線材の表面に樹脂が被覆された被覆線であり、一般にエナメル線と呼ばれている。電子部品としてのコイル1をハンドリングするハンドラ5は、図中の矢印のような可動構造を成し、コイル1をつかんだまま昇降運動できる。マイクロプラズマ源6には、ガス供給装置7と電源8が接続されており、局所的にプラズマを発生させることができる。
【0048】
図2は、マイクロプラズマ源6と端子部となる部分4の断面図である。メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。マイクロプラズマ源6は、貫通穴が設けられた第一電極11、誘電体12、第二電極13、ガスノズル14から成り、第一電極11と第二電極13の間に電圧を印加することにより、第一電極11に設けられた貫通穴内にプラズマ15が発生する。第一電極11と第二電極13の間に印加する電圧は、数百kHz〜数GHzの高周波電圧でもよいし、高周波をパルス変調したものでもよく、或いは、パルス状の直流電圧でもよい。第一電極11と線材9の間にアーク放電が生じると、線材9が溶解・飛散して消失する恐れがあるため、第二電極13に高電圧を印加して、第一電極11を接地することが好ましい。発生させるプラズマは、希ガスを主体とするガスのプラズマであってもよく、或いは、希ガスに酸素またはフッ素を含むガス(CF4、SF6など)を混合させたガスのプラズマであってもよい。また、このようなプラズマ源は数Paから数気圧まで動作可能であるが、典型的には10000Paから3気圧程度の範囲の圧力で動作する。とくに、大気圧付近での動作は、厳重な密閉構造や特別な排気装置が不要であるとともに、プラズマや活性粒子の拡散が適度に抑制されるため、とくに好ましい。
【0049】
図3は、端子部となる部分にプラズマを照射している状態の断面図である。ハンドラ5を操作して、端子部となる部分4をプラズマ15中に挿入し、プラズマを照射する。すると、プラズマ中の活性粒子が被覆された樹脂10と反応して揮発し、端子となる部分の先端部において線材9が露出する。希ガスは大気圧付近で放電しやすいという利点があるが、酸素またはフッ素を含むガス(CF4、SF6など)を混合させた方が高速に処理できるという利点がある。しかし、Fを含むガスはヘリウムなどの希ガスに比べて高価であるため、端子部となる部分4を挿入したときにだけ供給するようにしてもよい。或いは、端子部となる部分4を挿入してからガスを供給してプラズマを発生させてもよい。このようなプラズマは非平衡プラズマと呼ばれ、電離を担う電子の温度は数万℃と高いが、イオンや中性粒子の温度は数百〜数千℃と低く、被覆した樹脂のみを効果的に揮発させつつ、線材への熱的・機械的ダメージが極めて小さいという利点がある。また、仮に、従来例で示したプラズマ洗浄装置を用いて端子部を処理しても、線材の周囲の一部のみの樹脂が除去されるに過ぎないが、本実施形態においては、線材の全周に渡って樹脂を除去することができるという点において格段に優れている。
【0050】
次に、図4に示すように、ハンドラ5を操作して端子部となる部分4を引き上げる。このとき、線材の材質、温度、酸素や水蒸気の濃度などの処理状況にも依るが、一般に、露出した線材9の表面には薄い自然酸化膜が成長する。その厚さは概ね100nm未満であり、おおよそ5nm〜20nmである。
【0051】
次に、図5に示すように、はんだメッキ漕16の近くに端子部となる部分を移動させる。はんだメッキ漕16の内部に鉛フリーはんだ17(鉛含有率0.1%、錫及び銅を主成分とする)が溶解した状態(260℃)で準備されている。はんだメッキ漕16の周囲には、はんだメッキ槽を加熱するヒーター18が配置されている。鉛はんだにおけるはんだメッキ漕よりも低温となっているのは、樹脂を溶解・剥離させる必要がないためである。このため、極めて細い線材であっても、線材に熱応力が発生して樹脂が剥離したところが切断されたり、端子部となる部分そのものがはんだメッキ漕内に消失してしまうことがない。
【0052】
次いで、図6に示すように、ハンドラを操作して端子部となる部分をはんだメッキ漕16に浸した後、図7に示すように、ハンドラを操作して端子部となる部分を引き上げると、鉛フリーはんだが線材9の先端部にはんだメッキ19が固着する。
【0053】
このようにして、図8に示すような、適切に端子処理されたコイル1ができあがる。
【0054】
次いで、このようなコイルを、図9に示すようにプリント基板20に装着する。プリント基板20に設けられた貫通穴に端子部を挿入する。
【0055】
次に、図10に示すような鉛フリーのはんだ噴流装置22で処理することで、端子部とランド21がはんだ31によって接続され、図11に示すようにはんだ付け処理が完了する。図10において、基板20やはんだ付け部品にフラックスを塗布するフラックス塗布装置23と、フラックスを良好に乾燥させるなどのためにはんだ付け部品や基板20を予熱するパネルヒータなどからなる予熱装置24と、基板20やはんだ付け部品に溶融状態のはんだを供給する溶融はんだ供給部25などとが、基板搬送方向Aに沿って順に配置されており、基板20は、その両側部を把持して搬送する対となった搬送コンベア26により基板搬送経路27に沿って搬送される。
【0056】
溶融はんだ供給部25は、電子部品を載せた基板20に対してはんだ面全面に良好に溶融はんだを供給するための一次噴流ノズル28と、はんだ供給済みの基板20から、余分な溶融はんだを除去するための二次噴流ノズル29とを備えている。これらの噴流ノズル28、29は溶融はんだが溜められているはんだディップ槽30内に浸けられている。
【0057】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図12を参照して説明する。図12は、端子部にプラズマを照射するためのマイクロプラズマ源の一例を示す断面図である。図12において、メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。マイクロプラズマ源6は、貫通穴が設けられた第一電極11、貫通穴が設けられた誘電体12、第二電極13、ガスノズル14から成る。誘電体12に設けられた貫通穴は、第一電極11に設けられた貫通穴と実質的に同軸状に配置されている。第一電極11と第二電極13の間に電圧を印加することにより、第一電極11及び誘電体12に設けられた貫通穴内にプラズマ15が発生する。第一電極11と第二電極13の間に印加する電圧は、数百kHz〜数GHzの高周波電圧でもよいし、高周波をパルス変調したものでもよく、或いは、パルス状の直流電圧でもよい。第一電極11と線材9の間にアーク放電が生じると、線材9が溶解・飛散して消失する恐れがあるため、第二電極13に高電圧を印加して、第一電極11を接地することが好ましい。
【0058】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、図13を参照して説明する。図13は、端子部にプラズマを照射するためのマイクロプラズマ源の一例を示す断面図である。図13において、メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。マイクロプラズマ源6は、貫通穴が設けられた第一電極11、貫通穴が設けられた誘電体12、第二電極13、ガス供給穴32から成る。誘電体12に設けられた貫通穴は、第一電極11に設けられた貫通穴と実質的に同軸状に配置されている。ガス供給穴32からは、第一電極11及び第二電極13に設けられた貫通穴に向けてガスが噴出される。第一電極11と第二電極13の間に電圧を印加することにより、第一電極11及び誘電体12に設けられた貫通穴内にプラズマ15が発生する。第一電極11と第二電極13の間に印加する電圧は、数百kHz〜数GHzの高周波電圧でもよいし、高周波をパルス変調したものでもよく、或いは、パルス状の直流電圧でもよい。第一電極11と線材9の間にアーク放電が生じると、線材9が溶解・飛散して消失する恐れがあるため、第二電極13に高電圧を印加して、第一電極11を接地することが好ましい。このような構成では、ガス供給穴32から吹き出したガスが全てプラズマが発生している空間中を通過するため、ガスの利用効率が高いという利点がある。
【0059】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について、図14を参照して説明する。図14は、端子部にプラズマを照射するためのマイクロプラズマ源の一例を示す断面図である。図14において、メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。マイクロプラズマ源6は、貫通穴が設けられた誘電体製放電管33と、放電管の近傍に設けられた第一電極11と、放電管の近傍に設けられた第二電極13とから成り、ガスは図中下方から上方へ向けて放電管33内に供給される。第一電極11と第二電極13の間に電圧を印加することにより、放電管33内にプラズマ15が発生する。第一電極11と第二電極13の間に印加する電圧は、数百kHz〜数GHzの高周波電圧でもよいし、高周波をパルス変調したものでもよく、或いは、パルス状の直流電圧でもよい。第一電極11と線材9の間にアーク放電が生じると、線材9が溶解・飛散して消失する恐れがあるため、第二電極13に高電圧を印加して、第一電極11を接地することが好ましい。このような構成では、プラズマが電極と接触しないため、電極の寿命が長いという利点がある。
【0060】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について、図15参照して説明する。図15は、端子部にプラズマを照射するためのマイクロプラズマ源の一例を示す断面図である。図15において、メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。マイクロプラズマ源6は、貫通穴が設けられた誘電体製放電管33と、放電管の近傍に設けられたコイル34とから成り、ガスは図中下方から上方へ向けて放電管33内に供給される。コイル34に高周波電圧を印加して、コイル34に大きな電流を流すことにより、誘導結合性のプラズマ15が放電管33内に発生する。コイル34に印加する電圧は、数百kHz〜数GHzの高周波電圧でもよいし、高周波をパルス変調したものでもよく、或いは、パルス状の直流電圧でもよい。また、コイル34が過熱しないように、コイル34の内部または外部に冷媒を流すことが好ましい。このような構成では、電極が不要なため、プラズマ源の寿命が長くなるという利点がある。コイル34は、一般に一端が高周波電源に、他端が接地されるが、他端を開放したアンテナを用いてもよい。
【0061】
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について、図16参照して説明する。図16は、端子部にプラズマを照射するためのマイクロプラズマ源の一例を示す断面図である。図16において、メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。マイクロプラズマ源6は、凹部を有する誘電体12と、電極35とから成り、ガスはガス供給穴32から誘電体12の凹部に供給される。電極35に高周波電圧を印加すると、誘電体12の凹部にプラズマ15が発生する。電極35に印加する電圧は、数百kHz〜数GHzの高周波電圧でもよいし、高周波をパルス変調したものでもよく、或いは、パルス状の直流電圧でもよい。このような構成では、電極35と線材9の間に強いストリーマ状の放電が起きる場合があり、アークに移行しないよう条件を調整すれば、極めて高速に処理できるという利点がある。
【0062】
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態について、図17参照して説明する。図17は、端子部にプラズマを照射するためのマイクロプラズマ源の一例を示す断面図である。図17において、メッキ処理前は、端子部となる部分4は被覆線の形態を有し、銅を主成分とする線材9の表面に、樹脂10が被覆されている。マイクロプラズマ源6は、凹部を有する電極35から成り、ガスはガス供給穴32から電極35の凹部に供給される。電極35に高周波電圧を印加すると、電極35の凹部にプラズマ15が発生する。電極35に印加する電圧は、数百kHz〜数GHzの高周波電圧でもよいし、高周波をパルス変調したものでもよく、或いは、パルス状の直流電圧でもよい。このような構成では、電極35と線材9の間に強いストリーマ状の放電が起きる場合があり、アークに移行しないよう条件を調整すれば、極めて高速に処理できるという利点がある。
【0063】
以上述べた本発明の実施形態において、プラズマ源としていくつかの構成例を示したが、様々なプラズマ源を用いることができる。
【0064】
また、マイクロプラズマ源にて処理する際に、線材に直流電圧または高周波電力を供給することにより、プラズマ中のイオンを引き込む作用を強めることも可能である。この場合、処理速度が大きくなるという利点がある。
【0065】
また、鉛含有率が0.1%のはんだを端子部にメッキする場合を例示したが、本発明は、鉛含有率が1%未満のはんだがメッキされている電子部品を提供可能である。このような電子部品を用いることにより、はんだ噴流装置内のはんだディップ漕への鉛の混入を実質的に激減させることが可能となる。しかし、はんだ噴流装置内のはんだディップ漕への鉛の混入をさらに小さくするには、はんだの鉛含有率が0.5%未満であることが好ましく、さらに、はんだの鉛含有率が0.3%未満であることが好ましい。
【0066】
また、線材を被覆している樹脂をマイクロプラズマにより除去する際の条件を適切に調整することにより、樹脂を除去した後の線材の表面に微小な凹凸を形成することが可能となる。このような微小な凹凸表面には、鉛入りはんだよりも濡れ性が悪い鉛フリーはんだであっても付着しやすくなり、信頼性の高い端子部の形成が可能となる。
【0067】
また、線材を被覆している樹脂をマイクロプラズマにより除去した後、端子部にフラックスを塗布し、次いで鉛含有率の小さいはんだをメッキしてもよく、このような処理により、信頼性の高い端子部が得られる。
【0068】
また、以上述べた本発明の実施形態においては、各端子部が単一の線材から成る場合を例示したが、端子部が複数の線材から成る撚り線であっても、本発明の適用は可能である。プラズマはガス状であるため、撚り線の隙間にも活性粒子を作用させることができるため、撚り線のままマイクロプラズマ処理することによっても、適切な端子状態を得ることが可能である。
【0069】
また、本発明は、とくに端子部を成す線材の線径がφ0.01mm以上φ0.1mm以下である場合に格別の効果を奏する。線径がφ0.01mm未満の線材は取扱が困難であり、本発明で述べたような処理は適さない。一方、線径が0.1mmよりも大きい場合は、刃物状の工具を用いて樹脂の被覆を削り取ることも可能であり、プラズマ処理は必ずしも必要ではない。
【0070】
また、電子部品としてのコイルを形成した後、端子部をプラズマ処理する場合を例示したが、被覆線の状態で端子を処理した後、コイルを形成してもよい。この場合、銅を主成分とする線材の表面に樹脂が被覆された被覆線の一部にプラズマを照射するステップと、プラズマを照射した部分で線材を切断するステップと、切断された被覆線を所定の形状に巻いてコイルを形成するステップを含む処理方法を用いる。
【0071】
また、はんだ噴流装置のはんだディップ漕内のはんだにおける鉛含有率が0.1%である場合を例示したが、はんだ噴流装置のはんだディップ漕内のはんだにおける鉛含有率が1%未満である場合に本発明は格別の効果を奏する。このような鉛含有率が低い場合において、とくに端子部からの鉛の混入に敏感であるためである。
【0072】
また、端子部を有する電子部品の処理装置として、巻線機と、マイクロプラズマ源と、マイクロプラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、マイクロプラズマ源または電子部品の端子部に電力を供給する電源と、はんだメッキ漕と、はんだメッキ漕を加熱するヒーターと、はんだ噴流装置を備えた処理装置を構成することで、一連の処理を短時間で処理することが可能である。
【0073】
また、コイルの他の形態として、端子棒を有するものについても、本発明は適用可能である。
【0074】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本願の第1発明の電子部品によれば、端子部を有する電子部品であって、端子部が、銅を主成分とする線材の表面に、厚さ100nm未満の銅酸化膜を介して鉛含有率が1%未満のはんだがメッキされて成るため、端子部に鉛フリーはんだをメッキした電子部品を提供することができる。
【0075】
また、本願の第2発明の電子部品によれば、端子部を有する電子部品であって、端子部が、銅を主成分とする線材の微小な凹凸表面に、鉛含有率が1%未満のはんだがメッキされて成るため、端子部に鉛フリーはんだをメッキした電子部品を提供することができる。
【0076】
また、本願の第3発明の電子部品によれば、端子部を有する電子部品であって、端子部が、銅を主成分とする線材の表面に、フラックスを介して鉛含有率が1%未満のはんだがメッキされて成るため、端子部に鉛フリーはんだをメッキした電子部品を提供することができる。
【0077】
また、本願の第4発明の処理方法によれば、端子部を有する電子部品の処理方法であって、銅を主成分とし、かつ、表面が樹脂で被覆された被覆線にプラズマを照射するステップを含むため、電子部品の端子部に鉛フリーはんだをメッキすることができる。
【0078】
また、本願の第5発明の処理方法によれば、端子部を有する電子部品の処理方法であって、銅を主成分とする線材の表面に樹脂が被覆された被覆線の一部にプラズマを照射するステップと、プラズマを照射した部分で線材を切断するステップと、切断された被覆線を所定の形状に巻いてコイルを形成するステップを含むため、電子部品の端子部に鉛フリーはんだをメッキすることができる。
【0079】
また、本願の第6発明の処理装置によれば、端子部を有する電子部品の処理装置であって、電子部品または電子部品の端子部をハンドリングするハンドラと、局所的にプラズマを発生させることのできるマイクロプラズマ源と、マイクロプラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、マイクロプラズマ源または電子部品の端子部に電力を供給する電源とを備えたため、電子部品の端子部に鉛フリーはんだをメッキすることができる。
【0080】
また、本願の第7発明の処理装置によれば、端子部を有する電子部品の処理装置であって、巻線機と、マイクロプラズマ源と、マイクロプラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、マイクロプラズマ源または電子部品の端子部に電力を供給する電源と、はんだメッキ漕と、はんだメッキ漕を加熱するヒーターと、はんだ噴流装置を備えたため、電子部品を鉛フリーはんだ実装工程に適応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態で用いたマイクロプラズマ処理装置の概略構成を示す斜視図
【図2】マイクロプラズマ源と端子部となる部分の断面図
【図3】端子部となる部分にプラズマを照射している状態を示す断面図
【図4】端子部となる部分を引き上げた状態を示す断面図
【図5】はんだメッキ漕の近くに端子部となる部分を移動させた状態を示す断面図
【図6】端子部となる部分をはんだメッキ漕に浸した状態を示す断面図
【図7】端子部となる部分を引き上げた状態を示す断面図
【図8】端子処理されたコイルの外観を示す斜視図
【図9】コイルをプリント基板に装着した状態を示す断面図
【図10】はんだ噴流装置の概略構成を示す断面図
【図11】はんだ付け処理が完了した状態を示す断面図
【図12】本発明の第2実施形態で用いたマイクロプラズマ源の概略構成を示す断面図
【図13】本発明の第3実施形態で用いたマイクロプラズマ源の概略構成を示す断面図
【図14】本発明の第4実施形態で用いたマイクロプラズマ源の概略構成を示す断面図
【図15】本発明の第5実施形態で用いたマイクロプラズマ源の概略構成を示す断面図
【図16】本発明の第6実施形態で用いたマイクロプラズマ源の概略構成を示す断面図
【図17】本発明の第7実施形態で用いたマイクロプラズマ源の概略構成を示す断面図
【図18】コイルの外観を示す斜視図
【図19】端子処理されたコイルの外観を示す斜視図
【図20】コイルをプリント基板に装着した状態を示す断面図
【図21】従来例においてはんだメッキ漕の近くに端子部となる部分を移動させた状態を示す断面図
【図22】従来例において端子部となる部分をはんだメッキ漕に浸した状態を示す断面図
【図23】従来例において端子部となる部分を引き上げた状態を示す断面図
【図24】端子棒を有するコイルの外観を示す斜視図
【図25】はんだメッキが固着した端子棒の断面図
【図26】プラズマ洗浄装置の概略構成を示す斜視図
【符号の説明】
1 コイル
2 コイルボビン
3 コイル部
4 端子部となる部分
5 ハンドラ
6 マイクロプラズマ源
7 ガス供給装置
8 高周波電源
Claims (34)
- 端子部を有する電子部品であって、端子部が、銅を主成分とする線材の表面に、厚さ100nm未満の銅酸化膜を介して鉛含有率が1%未満のはんだがメッキされて成ることを特徴とする電子部品。
- 端子部を有する電子部品であって、端子部が、銅を主成分とする線材の微小な凹凸表面に、鉛含有率が1%未満のはんだがメッキされて成ることを特徴とする電子部品。
- 端子部を有する電子部品であって、端子部が、銅を主成分とする線材の表面に、フラックスを介して鉛含有率が1%未満のはんだがメッキされて成ることを特徴とする電子部品。
- はんだの鉛含有率が0.5%未満であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の電子部品。
- はんだの鉛含有率が0.3%未満であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の電子部品。
- 端子部が複数の線材から成る撚り線であることを特徴とする1〜3の何れか一項に記載の電子部品。
- 端子部を成す線材と同一材料の線材の表面に樹脂が被覆された被覆線がコイルを構成していることを特徴とする1〜3の何れか一項に記載の電子部品。
- 端子部を成す線材の線径がφ0.01mm以上φ0.1mm以下であることを特徴とする1〜3の何れか一項に記載の電子部品。
- 端子部を有する電子部品の処理方法であって、銅を主成分とし、かつ、表面が樹脂で被覆された被覆線にプラズマを照射するステップを含むことを特徴とする処理方法。
- 端子部を有する電子部品の処理方法であって、銅を主成分とする線材の表面に樹脂が被覆された被覆線の一部にプラズマを照射するステップと、プラズマを照射した部分で線材を切断するステップと、切断された被覆線を所定の形状に巻いてコイルを形成するステップを含むことを特徴とする処理方法。
- プラズマを照射した部分に、鉛含有率が1%未満のはんだをメッキして端子部を形成するステップを含むことを特徴とする請求項9または10記載の処理方法。
- プラズマを照射した部分に、フラックスを塗布するステップと、フラックスを塗布した部分に、鉛含有率が1%未満のはんだをメッキして端子部を形成するステップを含むことを特徴とする請求項9または10記載の処理方法。
- 希ガスを主体とするガスのプラズマを照射することを特徴とする請求項9または10記載の処理方法。
- 希ガスに酸素またはフッ素を含むガスを混合させたガスのプラズマを照射することを特徴とする請求項9または10記載の処理方法。
- 大気圧プラズマを照射することを特徴とする請求項9または10記載の処理方法。
- 電子部品の端子部をプリント基板に挿入するステップと、プリント基板をはんだ噴流装置にて処理して電子部品の端子部をプリント基板にはんだ付けするステップとを含むことを特徴とする請求項9または10記載の処理方法。
- はんだ噴流装置が、鉛含有率が1%未満のはんだをプリント基板に噴出させることを特徴とする請求項16記載の処理方法。
- 端子部を有する電子部品の処理装置であって、電子部品または電子部品の端子部をハンドリングするハンドラと、局所的にプラズマを発生させることのできるマイクロプラズマ源と、マイクロプラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、マイクロプラズマ源または電子部品の端子部に電力を供給する電源とを備えたことを特徴とする処理装置。
- はんだメッキ漕と、はんだメッキ槽を加熱するヒーターとを備えたことを特徴とする請求項18記載の処理装置。
- マイクロプラズマ源が、貫通穴が設けられた第一電極と、誘電体と、第二電極を備えたことを特徴とする請求項18記載の処理装置。
- 誘電体に貫通穴が設けられており、第一電極に設けられた貫通穴と実質的に同軸状に配置されていることを特徴とする請求項20記載の処理装置。
- 第二電極にガス供給穴が設けられ、第一電極及び第二電極に設けられた貫通穴に向けてガスが噴出されるように構成されていることを特徴とする請求項21記載の処理装置。
- マイクロプラズマ源が、貫通穴が設けられた誘電体製放電管と、放電管の近傍に設けられた第一電極と、放電管の近傍に設けられた第二電極を備えたことを特徴とする請求項18記載の処理装置。
- マイクロプラズマ源が、貫通穴が設けられた誘電体製放電管と、放電管の近傍に設けられたコイルまたはアンテナを備えたことを特徴とする請求項18記載の処理装置。
- マイクロプラズマ源が、凹部を有する誘電体と電極を備えたことを特徴とする請求項18記載の処理装置。
- マイクロプラズマ源が、凹部を有する電極を備えたことを特徴とする請求項18記載の処理装置。
- 端子部を有する電子部品の処理装置であって、巻線機と、マイクロプラズマ源と、マイクロプラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、マイクロプラズマ源または電子部品の端子部に電力を供給する電源と、はんだメッキ漕と、はんだメッキ漕を加熱するヒーターと、はんだ噴流装置を備えたことを特徴とする処理装置。
- マイクロプラズマ源が、貫通穴が設けられた第一電極と、誘電体と、第二電極を備えたことを特徴とする請求項27記載の処理装置。
- 誘電体に貫通穴が設けられており、第一電極に設けられた貫通穴と実質的に同軸状に配置されていることを特徴とする請求項28記載の処理装置。
- 第二電極にガス供給穴が設けられ、第一電極及び第二電極に設けられた貫通穴に向けてガスが噴出されるように構成されていることを特徴とする請求項29記載の処理装置。
- マイクロプラズマ源が、貫通穴が設けられた誘電体製放電管と、放電管の近傍に設けられた第一電極と、放電管の近傍に設けられた第二電極を備えたことを特徴とする請求項27記載の処理装置。
- マイクロプラズマ源が、貫通穴が設けられた誘電体製放電管と、放電管の近傍に設けられたコイルまたはアンテナを備えたことを特徴とする請求項27記載の処理装置。
- マイクロプラズマ源が、凹部を有する誘電体と電極を備えたことを特徴とする請求項27記載の処理装置。
- マイクロプラズマ源が、凹部を有する電極を備えたことを特徴とする請求項27記載の処理装置。
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