JP2004361896A - 光線条体巻取具および光線条体巻取具を用いた光線条体製造装置、光線条体巻取具の管理方法、光線条体巻取具を用いた光線条体製造方法 - Google Patents
光線条体巻取具および光線条体巻取具を用いた光線条体製造装置、光線条体巻取具の管理方法、光線条体巻取具を用いた光線条体製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】光線条体巻取具の識別を容易に行い、前記光線条体巻取具に巻き取られた光線条体を容易に且つ確実に管理することを可能とする。
【解決手段】光線条体巻取具1は、筒状の胴部3と、この胴部3の両側に設けた一対のフランジ部5と、この一対のフランジ部5の少なくとも一方に設けて前記胴部3に巻き取られる光線条体7の識別情報を記憶するRFID13と、から構成される。RFID13を設けた光線条体巻取具1に光線条体7が巻き付けられる際に、該当する光線条体7の種類を含む光線条体巻取具1の識別情報がRFID読み書き装置で前記RFID13に容易に書き込まれるので、多数の光線条体巻取具1の管理が容易に行われ、管理作業時間が大幅に短縮される。
【選択図】 図1
【解決手段】光線条体巻取具1は、筒状の胴部3と、この胴部3の両側に設けた一対のフランジ部5と、この一対のフランジ部5の少なくとも一方に設けて前記胴部3に巻き取られる光線条体7の識別情報を記憶するRFID13と、から構成される。RFID13を設けた光線条体巻取具1に光線条体7が巻き付けられる際に、該当する光線条体7の種類を含む光線条体巻取具1の識別情報がRFID読み書き装置で前記RFID13に容易に書き込まれるので、多数の光線条体巻取具1の管理が容易に行われ、管理作業時間が大幅に短縮される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ファイバボビンや光ファイバケーブルドラムなどの光線条体巻取具の識別を行い、前記光線条体巻取具に巻き取られた光ファイバ素線、光ファイバテープ心線を含む光ファイバ心線、光ファイバケーブルなどの光線条体(以下、この明細書ではこれらの光ファイバ関連の線条体を「光線条体」という)を管理することが可能な光線条体巻取具および光線条体巻取具を用いた光線条体製造装置、光線条体巻取具の管理方法、光線条体巻取具を用いた光線条体製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光線条体巻取具としては、光ファイバ素線、光ファイバ心線、光ファイバテープ心線などの光線条体を巻き取るための光ファイバボビンや、光ファイバケーブルなどの光線条体を巻き取るための光ケーブルドラムなどがある。
【0003】
図7を参照するに、上記の光ファイバボビン201としては、円筒状の胴部203と、この胴部203の両側に設けた一対の円形フランジ部205と、から構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図8を参照するに、上記の光ケーブルドラム207としては、大きさが上記の光ファイバボビン201より大きいが、光ファイバボビン201とほぼ同様の構成であり、円筒状の胴部209と、この胴部209の両側に設けた一対の円形フランジ部211と、から構成されている。
【0005】
光ファイバ素線、光ファイバ心線、光ファイバテープ心線などの光線条体は、光ファイバボビン201に巻かれてから、この光ファイバボビン201が次工程の例えば光ファイバ心線の製造装置あるいは光ファイバケーブルの製造装置に搬入される。また、光ファイバケーブルなどの光線条体は、光ファイバケーブルの製造装置にて加工されてから光ケーブルドラム207に巻取られる。このとき、例えば上記の光ファイバ心線はシンプルな構造であるが、その製造過程において組み込まれる情報が多いために、この情報はデータベース化されている。
【0006】
このデータベース上のデータと、光ファイバボビン201に巻かれた光線条体としての例えば光ファイバ心線213とを関連づける方法としては、図7に示されているように光ファイバ心線213が巻かれた光ファイバボビン201の円形フランジ部205に、光ファイバ心線の品名、製造社名、製造年、製造番号、ロット番号などの表示内容を印字した表示シール215が貼付けられている。あるいは、必要に応じて、より詳細内容のバーコードが前記表示シール215に印刷されるか、あるいはバーコードを印刷した別シールを前記光ファイバボビン201の円形フランジ部205に貼付けて対応することが多く行われている。
【0007】
なお、光ケーブルドラム207に巻き取られた光ファイバケーブル217などの光線条体と、前記光ファイバケーブル217に関するデータベース上のデータとを関連づける方法も、上述した光ファイバボビン201の場合と同様に、光ケーブルドラム207の円形フランジ部211に、光ファイバケーブル217の品名、製造社名、製造年、製造番号、ロット番号などの表示内容を直接刷り込むか、あるいは前記表示内容を印刷した表示シール219が貼付けられている。あるいは、必要に応じて、より詳細内容のバーコードが前記表示シール219に印刷されるか、あるいはバーコードを印刷した別シールを前記光ファイバドラム207の円形フランジ部211に貼って対応している。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−179340
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の光線条体巻取具においては、光ファイバボビン201や光ケーブルドラム207に表示シール215、219などで表示できる内容は限られているために、必要に応じてバーコードが併用して用いられ、前記表示内容のほか、光学特性の一部あるいは全部がバーコード表示とされている。また、上記のバーコード情報の読み出しには、光学読み取り器(OCR;Optical Character Reader)を用いて行われることとなるが、対象とする物、つまり表示シール215、219がOCRの至近距離になければ読み取ることが不可能である。
【0010】
特に、光ファイバ素線(例えばUV樹脂被覆で外径0.25mmφ)、光ファイバ心線(例えばナイロン被覆で外径0.9mmφ)、光ファイバテープ心線(例えば4、8、12心)などの光線条体を巻いた光ファイバボビン201が保管されている時は、これらの各種光線条体を巻き取った光ファイバボビン201が複数段からなる保管棚の上に置かれている。
【0011】
例えば光ファイバボビン201の保管位置が保管棚の最上段の場合は作業者が踏み台を昇降する必要があり、あるいは最下段の場合は身体を屈曲させる必要があるので、作業効率が悪いという問題点があった。また、表示シール215がバーコードである場合は、表示シール215とOCRが至近距離になければ読み取ることができないために、大量のボビンを扱う場合は、バーコードとOCRを近接させるための機構が大掛かりになる。あるいは、作業効率が悪いという問題点があった。
【0012】
また、バーコードを更新する場合は、光ファイバボビン201に貼りついているバーコードを取り去り、再度新たなバーコードの表示シール215を貼りつける必要がある。以上のようにバーコードを貼って管理をする場合であっても、人力に頼らざるを得ない作業が多いものであった。
【0013】
この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、光線条体巻取具の識別が容易に行われ、前記光線条体巻取具に巻き取られた光線条体を容易に且つ確実に管理することが可能な光線条体巻取具および光線条体巻取具を用いた光線条体製造装置、光線条体巻取具の管理方法、光線条体巻取具を用いた光線条体製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明の光線条体巻取具は、筒状の胴部と、この胴部の両側に設けた一対のフランジ部と、この一対のフランジ部の少なくとも一方に設けて前記胴部に巻き取られる光線条体の識別情報を記憶するRFIDと、から構成されることを特徴とすることを特徴とするものである。
【0015】
したがって、RFIDを設けた光線条体巻取具に光線条体が巻き付けられる際に、該当する光線条体の種類を含む光線条体巻取具の識別情報がRFID読み書き装置で前記RFIDに容易に書き込まれるので、例えば、多数の光線条体巻取具の中から所望する光線条体巻取具がRFIDに記憶された識別情報により容易に見つけ出され、各光線条体巻取具の管理が容易に行われる。その結果、多数の光線条体巻取具の管理作業時間が大幅に短縮される。
【0016】
請求項2によるこの発明の光線条体巻取具は、請求項1記載の光線条体巻取具において、前記RFIDが、外部から非接触で前記識別情報を読み書き可能であることを特徴とするものである。
【0017】
したがって、光線条体巻取具の識別情報は、RFIDに容易に書き込むことができ、この書き込まれた識別情報は、例えばRFID読み書き装置により外部の比較的遠く離れた位置から非接触で短時間に容易に識別される。
【0018】
請求項3によるこの発明の光線条体製造装置は、第1光線条体が巻き取られていると共にこの第1光線条体の識別情報を記憶する第1RFIDを備えた1つ又は複数の送出用の第1光線条体巻取具と、この1つ又は複数の第1光線条体巻取具より送り出される1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体に加工する光線条体加工部と、前記第2光線条体を巻き取ると共にこの第2光線条体の識別情報を記憶する第2RFIDを備えた巻取用の第2光線条体巻取具と、前記1つ又は複数の第1RFIDと前記第2RFIDに対して該当する第1、第2光線条体の識別情報を書き込み及び読み取りを行うRFID読み書き装置と、から構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
したがって、1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体に加工される際に、1つ又は複数の第1光線条体巻取具の第1RFIDのそれぞれの情報がRFID読み書き装置で読み取られ、この情報に基づいて各第1光線条体の種類や条長などの管理が容易に行われるので、第2光線条体の品質管理や加工終了のタイミングなどの管理を自動的に行うことが容易となる。また、第2光線条体巻取具に巻き取られる第2光線条体の情報がRFID読み書き装置で第2光線条体巻取具の第2RFIDに容易に自動的に書き込まれる。結果として、第1、第2光線条体巻取具の情報が容易にしかも正確に識別され管理されながら第2光線条体が効率よく加工される。
【0020】
請求項4によるこの発明の光線条体製造装置は、請求項3記載の光線条体製造装置において、光線条体加工部が、第1光線条体に着色を行う着色加工部であることを特徴とするものである。
【0021】
したがって、第1光線条体に着色を行う着色装置にも適用され、第1、第2光線条体の情報が容易にしかも正確に管理される。
【0022】
請求項5によるこの発明の光線条体製造装置は、請求項3記載の光線条体製造装置において、第1光線条体が光ファイバ素線であり、第2光線条体が光ファイバ心線であり、光線条体加工部が光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線用押出装置であることを特徴とするものである。
【0023】
したがって、光ファイバテープ心線を含む光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線製造装置にも適用され、光ファイバ素線および光ファイバ心線の情報が容易にしかも正確に管理される。
【0024】
請求項6によるこの発明の光線条体製造装置は、請求項3記載の光線条体製造装置において、第1光線条体が光ファイバ素線又は光ファイバ心線であり、第2光線条体が光ファイバケーブルであり、光線条体加工部が光ファイバケーブルを加工する光ケーブル用押出装置であることを特徴とするものである。
【0025】
したがって、光ファイバケーブルを加工する光ファイバケーブル製造装置にも適用され、光ファイバ素線又は光ファイバ心線および光ファイバケーブルの情報が容易にしかも正確に管理される。
【0026】
請求項7によるこの発明の光線条体巻取具の管理方法は、筒状の胴部とこの胴部の両側に設けた一対のフランジ部とからなる光線条体巻取具の前記胴部に巻き取られた光線条体を管理するにあたって、
予め当該光線条体巻取具に巻き取った光線条体を識別するための識別情報を記憶せしめるRFIDが前記一対のフランジ部の少なくとも一方に設けられ、前記RFIDに前記識別情報をRFID読み書き装置で書き込み及び読み取りを行うことによって該当する光線条体を識別し管理することを特徴とするものである。
【0027】
したがって、請求項1記載の作用と同様に、RFIDを設けた光線条体巻取具に光線条体が巻き付けられる際に、該当する光線条体の種類を含む光線条体巻取具の識別情報がRFID読み書き装置で前記RFIDに容易に書き込まれるので、例えば、多数の光線条体巻取具の中から所望する光線条体巻取具がRFIDに記憶された識別情報により容易に見つけ出され、各光線条体巻取具の管理が容易に行われる。その結果、多数の光線条体巻取具の管理作業時間が大幅に短縮される。
【0028】
請求項8によるこの発明の光線条体巻取具の管理方法は、請求項7記載の光線条体巻取具の管理方法において、前記RFIDが、外部から非接触で前記識別情報を読み書き可能であることを特徴とするものである。
【0029】
したがって、請求項2記載の作用と同様に、光線条体巻取具の識別情報は、RFIDに容易に書き込むことができ、この書き込まれた識別情報は、例えばRFID読み書き装置により外部の比較的遠く離れた位置から非接触で短時間に容易に識別される。
【0030】
請求項9によるこの発明の光線条体製造方法は、第1光線条体が巻き取られている1つ又は複数の送出用の第1光線条体巻取具に、それぞれ該当する第1光線条体を識別するための識別情報を記憶せしめる第1RFIDが備えられ、光線条体加工部が前記1つ又は複数の第1光線条体巻取具より送り出される1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体に加工し、この第2光線条体を第2光線条体巻取具で巻き取ると共にこの第2光線条体巻取具に前記第2光線条体の識別情報を記憶せしめる第2RFIDが備えられ、前記1つ又は複数の各第1RFIDと前記第2RFIDに対して該当する第1、第2光線条体の識別情報をRFID読み書き装置で書き込み及び読み取りを行うことによって該当する第1、第2光線条体を識別し管理して前記第2光線条体を加工することを特徴とするものである。
【0031】
したがって、請求項3記載の作用と同様に、1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体に加工される際に、1つ又は複数の第1光線条体巻取具の第1RFIDのそれぞれの情報がRFID読み書き装置で読み取られ、この情報に基づいて各第1光線条体の種類や条長などの管理が容易に行われるので、第2光線条体の品質管理や加工終了のタイミングなどの管理を自動的に行うことが容易となる。また、第2光線条体巻取具に巻き取られる第2光線条体の情報がRFID読み書き装置で第2光線条体巻取具の第2RFIDに容易に自動的に書き込まれる。結果として、第1、第2光線条体巻取具の情報が容易にしかも正確に識別され管理されながら第2光線条体が効率よく加工される。
【0032】
請求項10によるこの発明の光線条体製造方法は、請求項9記載の光線条体製造方法において、光線条体加工部が、第1光線条体に着色を行う着色加工部であることを特徴とするものである。
【0033】
したがって、請求項4記載の作用と同様に、第1光線条体に着色を行う着色装置にも適用され、第1、第2光線条体の情報が容易にしかも正確に管理される。
【0034】
請求項11によるこの発明の光線条体製造方法は、請求項9記載の光線条体製造方法において、第1光線条体が光ファイバ素線であり、第2光線条体が光ファイバ心線であり、光線条体加工部が光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線用押出装置であることを特徴とするものである。
【0035】
したがって、請求項5記載の作用と同様に、光ファイバテープ心線を含む光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線製造装置にも適用され、光ファイバ素線および光ファイバ心線の情報が容易にしかも正確に管理される。
【0036】
請求項12によるこの発明の光線条体製造方法は、請求項9記載の光線条体製造方法において、第1光線条体が光ファイバ心線又は光ファイバ心線であり、第2光線条体が光ファイバケーブルであり、光線条体加工部が光ファイバケーブルを加工する光ケーブル用押出装置であることを特徴とするものである。
【0037】
したがって、請求項6記載の作用と同様に、光ファイバケーブルを加工する光ファイバケーブル製造装置にも適用され、光ファイバ素線又は光ファイバ心線および光ファイバケーブルの情報が容易にしかも正確に管理される。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0039】
この実施の形態に係る光線条体巻取具は、光ファイバ素線、光ファイバ心線、光ファイバテープ心線などの光線条体を巻き取るための光ファイバボビンや、光ファイバケーブルなどの光線条体を巻き取るための光ケーブルドラムなどを称するものである。
【0040】
図1を参照するに、上記の光線条体巻取具1としては、光ファイバボビンおよび光ケーブルドラムでは大きさが異なるがほぼ同様の構成であり、ほぼ円筒状の胴部3と、この胴部の両側に設けた一対のほぼ円形のフランジ部5と、から構成されている。ちなみに、光ファイバボビンは小さく、光ケーブルドラムは大きいものである。
【0041】
なお、この実施の形態で用いられる光線条体7としての例えば光ファイバ素線は、例えばUV樹脂(紫外線硬化型樹脂)被覆でシースされた例えば直径0.25mmφの光ファイバ素線が一例としてあげられるが、その他、光ファイバ素線の外径、シース材の種類などが異なる幾種類もの光ファイバ素線がある。
【0042】
また、光線条体7としての例えば光ファイバ心線では、例えば直径0.9mmφのナイロン被覆でシースされた光ファイバ心線が一例としてあげられるが、タイト被覆心線、光ファイバテープ心線、ルースチューブ心線などの各種形態の光ファイバ心線があり、光ファイバ心線の外径、シース材の種類などが異なることにより各種分別される必要がある。
【0043】
また、上記の光ファイバテープ心線では、4、8、12心のテープ心線が一例としてあげられるが、その他、心線数、シース材などが異なる幾種類もの光ファイバテープ心線がある。
【0044】
また、光線条体7としての例えば光ファイバケーブルでは、ストランド形、チューブ形、スロット形、その他の形態の光ファイバケーブルがある。
【0045】
この発明の実施の形態の光線条体巻取具1としては、光線条体7としての例えば光ファイバ素線9を巻き取るための光ファイバボビン11について説明する。
【0046】
光ファイバボビン11は、RFID13 (Radio Frequency Identification)が光ファイバボビン11の一対のフランジ部5のうちの少なくとも一方の表面に例えば接着剤によって貼り付けて固定されている。上記のRFID13によって、当該RFID13を装着した光ファイバボビン11に巻き取られる光ファイバ素線9の品名、製造社名、製造年、製造番号、ロット番号などを含む光ファイバボビン11の識別が行われる。
【0047】
図2を参照するに、上記のRFID13についてより詳しくは、この実施の形態では矩形状平板(例えばカード状)をなす樹脂製のケース15で保護されている。上記のケース15内には、同調用コンデンサと電源用コンデンサとケーブル情報を記憶したIC(Integrated Circuit)チップとを収納したICパッケージ17と、このICパッケージ17に電気的に接続したアンテナコイル19が内蔵されている。アンテナコイル19は微小アンテナの役割を果たすもので、円板状の磁芯部材21と、この磁芯部材21の周囲に渦巻き状に卷回されたコイル本体としての被覆銅線23とからなる。
【0048】
RFID13は、図1に示されているように電磁誘導を用いたRFID読み書き装置としての例えばRFIDリーダ/ライタ機器25にケーブル27で結線されたアンテナ29から発信される無線電波により、アンテナコイル19を経てICパッケージ17内のICチップに記憶された情報が読み出し且つ書き込み可能に構成されている。つまり、RFIDリーダ/ライタ機器25のアンテナ29とRFID13のアンテナコイル19との間で電磁波のやり取りが行われ、RFID13を取り付けた光ファイバボビン11の識別情報を読み取り可能となる。
【0049】
なお、上記のRFID13の情報としては、例えば該当する光ファイバボビン11に巻き取られた光ファイバ素線9の品名、製造社名、製造年、製造番号、ロット番号、条長(光ファイバ素線9の長さ)、光ファイバ素線9の外径、光ファイバ素線9の特性値、光ファイバボビン11の保管位置などの識別情報が、例えばRFIDリーダ/ライタ機器25によって盛り込まれる。
【0050】
なお、この実施の形態では、光ファイバ素線9を巻き取るための光ファイバボビン11について説明したが、その他の各種光ファイバ素線、あるいは光ファイバ心線、光ファイバテープ心線などの各種の光線条体7を巻き取るための光ファイバボビンについても同様に上記のRFID13が取り付けられてRFIDリーダ/ライタ機器25により光ファイバボビンの識別情報を読み取り可能となる。
【0051】
さらに、この実施の形態の光線条体巻取具1としては光ファイバボビン11について説明したが、その他、光ファイバケーブルなどの光線条体7を巻き取るための光ケーブルドラムについても同様である。上記のRFID13が光ケーブルドラムに取り付けられ、RFIDリーダ/ライタ機器25によりRFID13に書き込んで記憶された光ケーブルドラムの識別情報が読み取り可能となる。
【0052】
次に、上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1を管理する方法について説明する。
【0053】
図3を参照するに、上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1としての例えば光ファイバボビン11は、光ファイバ保管庫31の中に収容されている複数段からなる保管棚33に載置されている。つまり、保管棚33には幾種類もの光ファイバ素線9毎に巻き取られた各種光ファイバボビン11が多数個、所定の保管位置に載置されている。
【0054】
上記のような各種の光ファイバボビン11に装着されたRFID13の識別の状態は、図3に示されているように該当する光ファイバボビン11を識別するために、RFIDリーダ/ライタ機器25にケーブル27で結線されたアンテナ29から、134kHzの電磁波が呼び掛け信号として周囲に放射される。なお、上記の電磁波は、通常は135kHz以下であるが、これに限定されない。
【0055】
一方、識別すべき光ファイバボビン11にはRFID13が固定されているので、RFID13は上記のアンテナ29から発信された呼び掛け信号としての134kHzの電磁波をエネルギー源にして電源用コンデンサに蓄積した後に、ICチップに記憶された光ファイバボビン11の識別情報などを含む応答信号としての電磁波を上記アンテナ29に返送する。
【0056】
したがって、RFID13を取り付けた光ファイバボビン11に光線条体7が巻き付けられる際に、該当する光線条体7の種類を含む光ファイバボビン11の情報として、例えば前述したように光線条体7としての光ファイバ素線9の品名、製造社名、製造年、製造番号、ロット番号、条長(光ファイバ素線9の長さ)、光ファイバ素線9の外径、光ファイバ素線9の特性値、光ファイバボビン11の保管位置などの膨大な量の識別情報がRFIDリーダ/ライタ機器25で前記RFID13に容易に書き込みされ、この記憶された識別情報により、光ファイバボビン11の保管管理が容易に行われる。
【0057】
例えば、光ファイバ保管庫31には、RFIDリーダ/ライタ機器25が設置され、各光ファイバボビン11のRFID13とRFIDリーダ/ライタ機器25との間で交信が行われる。このとき、交信される内容は光ファイバ素線9の製造番号と、光ファイバボビン11の保管位置である。
【0058】
これによって、多数の光ファイバボビン11の中から所望する光ファイバボビン11が容易に見つけ出される。しかも、光ファイバボビン11の保管位置が何らかの原因で偶発的に変えられた場合は、従来のようなバーコード表示ではそれを探し出すことは容易ではないが、そのような場合であっても、この実施の形態では従来のようなバーコード表示のように接近する必要がないので、比較的遠く離れた位置からRFIDリーダ/ライタ機器25を用いて前記情報が容易に読み取られ、所望する光ファイバボビン11の位置を即座に検出することが可能である。その結果、光ファイバボビン11の保管管理における保管作業時間が大幅に短縮される。
【0059】
次に、各種の光線条体7が製造される光線条体製造装置において上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1を用いて各種の光線条体7を管理する方法について説明する。
【0060】
図4(A)〜(C)を参照するに、光ファイバ素線9の多くは、着色工程で光線条体製造装置としての例えば光ファイバ素線着色機35(以下、「着色機」という)により着色される。上記の着色機35には第1RFIDとしての例えばRFID13を装着した第1光線条体巻取具としての例えば送出ボビン37が設けられており、この送出ボビン37には着色前の第1線条体としての例えば光ファイバ素線39が予め管理された条長で巻き取られている。この実施の形態では前記光ファイバ素線39は図4(B)に示されているように石英の光ファイバ41に無色のUV樹脂被覆43がシースされた構成である。ちなみに、この無色の光ファイバ素線39の外径D1は例えば0.245mmである。
【0061】
上記の送出ボビン37が回転されて光ファイバ素線39が線条体加工部としての例えば着色UV樹脂用ダイス45に送り出され、この着色UV樹脂用ダイス45にて、図4(C)に示されているように着色のUV樹脂被覆47が前記光ファイバ素線39の無色のUV樹脂被覆43(1次被覆)の外側に2次被覆でシースされる。次いで、この着色された第2線条体としての例えば光ファイバ素線49はUVランプ51を経て第2光線条体巻取具としての例えば巻取りボビン53に巻き取られる。巻取りボビン53には第2RFIDとしての例えばRFID13が装着されている。ちなみに、前記着色の光ファイバ素線49の外径D2は例えば0.255mmである。
【0062】
上記の着色機35には、図4(A)に示されているようにRFID読み書き装置としての例えばRFIDリーダ/ライタ機器55が組み込まれており、送出ボビン37および巻取りボビン53の各RFID13と交信可能となっている。しかも、RFIDリーダ/ライタ機器55は着色機35を運転制御するための図示しない制御装置に接続されており、着色機35がRFIDリーダ/ライタ機器55の送信情報に基づいて制御装置により運転制御されるように構成されている。
【0063】
上記構成により、着色前の送出ボビン37のRFID13と着色機35のRFIDリーダ/ライタ機器55との間で、送出ボビン37に巻き取られている光ファイバ素線39の条長の情報が交信される。この伝達された送出ボビン37の光ファイバ素線39の条長の情報と、例えば着色UV樹脂用ダイス45を通過した光ファイバ素線39の長さが着色機35の制御装置の演算装置(図示省略)により自動的に計算されて着色終了のタイミングが把握されるので、着色作業が自動化される。
【0064】
また、巻取りボビン53には上記の着色された光ファイバ素線49の外径を計測するための図示しない外径計測器が備えられており、この外径計測器は上述した制御装置に接続されている。なお、前記外径計測器としては、例えば、発光ダイオードとラインイメージセンサ(CCD)を組み合わせた光学式外径計測器が用いられる。
【0065】
上記の外径計測器により計測された光ファイバ素線49の外径のデータが制御装置に送信されると、このデータに基づいて制御装置から着色インク供給圧力等の着色条件を自動的に調整するように着色UV樹脂用ダイス45に指令が与えられるように構成されている。
【0066】
したがって、着色前の光ファイバ素線39には、光ファイバ素線39のロット間で最大でも数μmの微小な外径差があるが、上記の制御機構により着色後の光ファイバ素線49ではロット間の外径差が光ファイバ素線39の場合よりも小さくすることが可能となる。このようにロット間の外径のバラツキが小さくなることは、光ファイバ素線49を用いて例えばテープ心線が作製される時、テープ心線の配列(整列性)に有効となる。
【0067】
また、着色後の巻取りボビン53のRFID13と着色機35のRFIDリーダ/ライタ機器55との間で交信され、制御装置からのデータとして、例えば元となった光ファイバ素線39の情報、着色後の光ファイバ素線49の着色長や外径データ、ボビン位置などの識別情報が巻取りボビン53のRFID13に書き込まれる。
【0068】
次に、各種の光線条体7が製造される光線条体製造装置において上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1を用いて各種の光線条体7を管理する他の方法について説明する。
【0069】
図5(A),(B)を参照するに、光ファイバ心線の製造方法としては、光線条体製造装置としての例えば光ファイバテープ機57(光ファイバ心線製造装置)を用いて光ファイバテープ心線59を製造する方法について説明する。
【0070】
この実施の形態では、8心の光ファイバテープ心線59の製造方法について説明し、この光ファイバテープ心線59は図5(B)に示されているように並列に整列された8心の第1線条体としての例えば光ファイバ素線61の周囲にUV樹脂被覆63でシースされた構成である。なお、光ファイバ素線61には前述した実施の形態の着色機35で着色された着色光ファイバ素線49が用いられている。
【0071】
光ファイバテープ機57は、8個の第1光線条体巻取具としての例えば送出ボビン65が設けられ、送出ボビン65には第1RFIDとしての例えばRFID13が装着されている。8個の送出ボビン65にはそれぞれ光ファイバ素線61が予め管理された条長で巻き取られている。
【0072】
上記の8個の送出ボビン65が回転されて光ファイバ素線61が光ファイバ素線並列化治具67を経て線条体加工部としての例えば光ファイバ心線用押出機69のUV樹脂用ダイス71に送り出され、このUV樹脂用ダイス71にて、図5(B)に示されているようにUV樹脂被覆63が前記8本の光ファイバ素線61の外側にシースされて第2線条体としての例えば光ファイバテープ心線59が成形されて前方へ押し出される。
【0073】
次いで、この光ファイバテープ心線59はUVランプ73を経て第2光線条体巻取具としての例えば巻取りボビン75に巻き取られる。巻取りボビン75には第2RFIDとしての例えばRFID13が装着されている。
【0074】
上記の光ファイバテープ機57には、図5(A)に示されているようにRFID読み書き装置としての例えばRFIDリーダ/ライタ機器77が組み込まれており、送出ボビン65および巻取りボビン75の各RFID13と交信可能となっている。しかも、RFIDリーダ/ライタ機器77は光ファイバテープ機57を運転制御するための図示しない制御装置に接続されており、光ファイバテープ機57がRFIDリーダ/ライタ機器77の送信情報に基づいて制御装置により運転制御されるように構成されている。
【0075】
上記構成により、8個の各送出ボビン65のRFID13と光ファイバテープ機57のRFIDリーダ/ライタ機器77との間で、各送出ボビン65に巻き取られている光ファイバ素線61の条長の情報が交信される。この伝達された各送出ボビン65の光ファイバ素線61の条長の情報と、例えばUV樹脂用ダイス71を通過した光ファイバ素線61の長さが光ファイバテープ機57の制御装置の演算装置により自動的に計算されて、8個の各送出ボビン65のうちの1個の送出ボビン65の光ファイバ素線61がなくなったときのタイミングが把握されるので、光ファイバテープ心線59の製造作業終了が自動化される。
【0076】
しかも、光ファイバテープ心線59の製造終了後に、各送出ボビン65に残った光ファイバ素線61の量が制御装置の演算装置により計算され、この計算値が制御装置からRFIDリーダ/ライタ機器77を介して該当する各送出ボビン65のRFID13に送信され、各送出ボビン65に残った光ファイバ素線61の条長が自動的に更新されることになる。したがって、各送出ボビン65における残った光ファイバ素線61の条長の情報は、光ファイバ保管庫31に備えられているRFIDリーダ/ライタ機器25との交信により、図示しないホストコンピュータのデータベース上に反映されることが可能となる。
【0077】
また、着色後の巻取りボビン75のRFID13と光ファイバテープ機57のRFIDリーダ/ライタ機器77との間で交信され、制御装置からのデータとして、例えば元となった光ファイバ素線61の情報、着色後の光ファイバ素線49の着色長や外径データ、ボビン位置などの識別情報が巻取りボビン75のRFID13に書き込まれる。
【0078】
なお、光ファイバ心線製造装置としては上記の光ファイバテープ機57に限らず、通常の光ファイバ心線を製造する装置など、他の形態の装置であっても、上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1を用いて当該光線条体巻取具1に巻き取られている光線条体7を管理する方法としては同様である。
【0079】
次に、各種の光線条体7が製造される光線条体製造装置において上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1を用いて各種の光線条体7を管理する他の方法について説明する。
【0080】
図6(A)〜(C)を参照するに、光ファイバケーブルの製造方法としては、スロット形光ファイバケーブル79を製造する方法について説明する。
【0081】
この実施の形態に係る光ファイバケーブル79は、図6(C)に示されているように光ファイバケーブル79内に中心部の抗張力体としてのテンションメンバ81を備えたスロットロッド83に複数の光ファイバ心線が収納されており、前記複数の光ファイバ心線としては8本の前述した実施の形態の8心の光ファイバテープ心線59が用いられている。
【0082】
また、この実施の形態で用いられる光線条体製造装置としての例えば光ファイバケーブル製造装置85(以下、「光ケーブル製造装置」という)としては、複数の光ファイバ心線を集合するための集合機87と、この集合機87で集合された光ファイバ心線の周囲にシース樹脂を被覆して光ファイバケーブル79を押出成形するための線条体加工部としての例えば光ケーブル用押出機89と、この押出機89で押し出された光ファイバケーブル79を冷却するための冷却水槽91と、この冷却後の光ファイバケーブル79を巻き取るためのケーブル巻取り装置93と、から構成されている。
【0083】
集合機87には、1個の抗張力体用送出ボビン95と8個の第1光線条体巻取具としての例えば送出ボビン97と撚り合せ制御板99が備えられている。抗張力体用送出ボビン95にはテンションメンバ81を備えたスロットロッド83が巻き取られている。なお、この実施の形態ではスロットロッド83はSZ撚りのスロット溝101が設けられている。また、8個の送出ボビン97にはそれぞれ第1線条体としての例えば光ファイバテープ心線59が予め管理された条長で巻き取られており、各送出ボビン97には第1RFIDとしての例えばRFID13が装着されている。
【0084】
さらに、図6(B)に示されているように、撚り合せ制御板99の中央にはスロットロッド83を通過可能な1個のロッド挿通孔103が設けられ、このロッド挿通孔103の周囲に光ファイバテープ心線59を通過可能な8個のテープ心線挿通孔105が設けられている。なお、撚り合せ制御板99は光ファイバテープ心線59をSZ撚りするために、正逆方向に、つまり図6(B)において時計、反時計回り方向に交互に繰り返し回転するように構成されている。
【0085】
上記の抗張力体用送出ボビン95が回転されてスロットロッド83が送り出されると共に上記の8個の送出ボビン97が回転されて光ファイバテープ心線59が撚り合せ制御板99に送り出される。なお、撚り合せ制御板99は8本の光ファイバテープ心線59がスロットロッド83のSZ撚りの各スロット溝101に挿入されるように正逆方向に交互に回転される。
【0086】
スロットロッド83は8本の光ファイバテープ心線59が各スロット溝101に挿入された状態で押出機89のシース樹脂用ダイス107に送り出される。このシース樹脂用ダイス107にて、図6(C)に示されているようにシース樹脂109がスロットロッド83の外側にシースされて第2線条体としての例えば光ファイバケーブル79が押出成形され前方へ押し出される。次いで、この光ファイバケーブル79は冷却水槽91を経てケーブル巻取り装置93に備えた巻取り用の第2光線条体巻取具としての例えば光ケーブルドラム111に巻き取られる。この光ケーブルドラム111には第2RFIDとしての例えばRFID13が装着されている。
【0087】
上記の光ケーブル製造装置85の集合機87には、図6(A)に示されているようにRFID読み書き装置としての例えばRFIDリーダ/ライタ機器113が組み込まれており、8個の送出ボビン97の各RFID13と交信可能となっている。しかも、RFIDリーダ/ライタ機器113は光ケーブル製造装置85を運転制御するための図示しない制御装置に接続されており、光ケーブル製造装置85がRFIDリーダ/ライタ機器113の送信情報に基づいて制御装置により運転制御されるように構成されている。
【0088】
また、上記の光ケーブル製造装置85の押出機89には、図6(A)に示されているようにRFID読み書き装置としての例えばRFIDリーダ/ライタ機器115が組み込まれており、光ケーブルドラム111のRFID13と交信可能となっている。しかも、RFIDリーダ/ライタ機器115は光ケーブル製造装置85の前記制御装置に接続されている。
【0089】
上記構成により、8個の各送出ボビン97のRFID13と光ケーブル製造装置85のRFIDリーダ/ライタ機器113との間で、各送出ボビン97に巻き取られている光ファイバテープ心線59の条長の情報が交信される。この伝達された各送出ボビン97の光ファイバテープ心線59の条長の情報と、例えばシース樹脂用ダイス107を通過した光ファイバテープ心線59の長さが光ケーブル製造装置85の制御装置の演算装置により自動的に計算されて、8個の各送出ボビン97のうちの1個の送出ボビン97の光ファイバテープ心線59がなくなったときのタイミングが把握されるので、光ファイバケーブル79の製造作業終了が自動化される。
【0090】
しかも、光ファイバケーブル79の製造終了後に、各送出ボビン97に残った光ファイバテープ心線59の量が制御装置の演算装置により計算され、この計算値が制御装置からRFIDリーダ/ライタ機器113を介して該当する各送出ボビン97のRFID13に送信され、各送出ボビン97に残った光ファイバテープ心線59の条長が自動的に更新されることになる。したがって、各送出ボビン97における残った光ファイバテープ心線59の条長の情報は、光ファイバ保管庫31に備えられているRFIDリーダ/ライタ機器113との交信により、図示しないホストコンピュータのデータベース上に反映されることが可能となる。
【0091】
また、巻き取り後の光ケーブルドラム111のRFID13と光ケーブル製造装置85のRFIDリーダ/ライタ機器113との間で交信され、制御装置からのデータとして、例えば元となった光ファイバテープ心線59の情報、光ファイバケーブル79の条長や外径データ、光ケーブルドラム111の置き場所(保管位置)、出荷先などの識別情報が光ケーブルドラム111のRFID13に書き込まれる。これらの識別情報に基づいて出荷時の発送先の最終チェックが確実に行われる。
【0092】
なお、光ファイバケーブル製造装置としては上記の光ケーブル製造装置85に限らず、他の光ファイバケーブルを製造する装置など、他の形態の装置であっても、上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1を用いて当該光線条体巻取具1に巻き取られている光線条体7を管理する方法としては同様である。
【0093】
以上のことから、RFID13が光ファイバボビン、光ケーブルドラムなどの光線条体巻取具1に装着されたことにより、膨大な情報が各光線条体巻取具1のRFID13に書きこみ、読み出しすることが可能となる。その結果、大量の各種の光線条体巻取具1の保管場所においても、各種の光線条体7の製造工程においても、各種の光線条体巻取具1毎に容易にしかも正確な情報のもとに確実に管理することが可能となった。特に、保管中にはやや離れた位置からも該当する光線条体巻取具1を識別できるので作業効率が高くなる。
【0094】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。
【0095】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、請求項1の発明によれば、RFIDを設けた光線条体巻取具に光線条体が巻き付けられる際に、RFID読み書き装置で該当する光線条体の種類を含む光線条体巻取具の識別情報を前記RFIDに容易に書き込むことができるので、例えば、多数の光線条体巻取具の中から所望する光線条体巻取具をRFIDに記憶された識別情報により容易に見つけ出すことができ、各光線条体巻取具の管理を容易に行うことができる。したがって、多数の光線条体巻取具の管理作業時間を大幅に短縮できる。
【0096】
請求項2の発明によれば、光線条体巻取具の識別情報をRFIDに容易に書き込むことができ、例えばRFID読み書き装置により外部の比較的遠く離れた位置から前記識別情報を非接触で短時間に容易に識別できる。
【0097】
請求項3の発明によれば、1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体を加工するとき、1つ又は複数の第1光線条体巻取具の第1RFIDのそれぞれの情報をRFID読み書き装置で読み取ることができ、この情報に基づいて各第1光線条体の種類や条長などの管理を容易に行うことができるので、第2光線条体の品質管理や加工終了のタイミングなどの管理を自動的に容易に行うことができる。また、第2光線条体巻取具に巻き取られる第2光線条体の情報をRFID読み書き装置で第2光線条体巻取具の第2RFIDに容易に自動的に書き込むことができる。結果として、第1、第2光線条体巻取具の情報を容易にしかも正確に識別し管理しながら第2光線条体を効率よく加工できる。
【0098】
請求項4の発明によれば、第1光線条体に着色を行う着色装置にも適用でき、第1、第2光線条体の情報を容易にしかも正確に管理できる。
【0099】
請求項5の発明によれば、光ファイバテープ心線を含む光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線製造装置にも適用でき、光ファイバ素線および光ファイバ心線の情報を容易にしかも正確に管理できる。
【0100】
請求項6の発明によれば、光ファイバケーブルを加工する光ファイバケーブル製造装置にもでき、光ファイバ素線又は光ファイバ心線および光ファイバケーブルの情報が容易にしかも正確に管理できる。
【0101】
請求項7の発明によれば、請求項1記載の効果と同様に、RFIDを設けた光線条体巻取具に光線条体が巻き付けられる際に、RFID読み書き装置で該当する光線条体の種類を含む光線条体巻取具の量の識別情報を前記RFIDに容易に書き込むことができるので、例えば、多数の光線条体巻取具の中から所望する光線条体巻取具をRFIDに記憶された識別情報により容易に見つけ出すことができ、各光線条体巻取具の管理を容易に行うことができる。したがって、多数の光線条体巻取具の管理作業時間を大幅に短縮できる。
【0102】
請求項8の発明によれば、請求項2記載の効果と同様に、光線条体巻取具の識別情報をRFIDに容易に書き込むことができ、例えばRFID読み書き装置により外部の比較的遠く離れた位置から前記識別情報を非接触で短時間に容易に識別できる。
【0103】
請求項9の発明によれば、請求項3記載の効果と同様に、1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体を加工するとき、1つ又は複数の第1光線条体巻取具の第1RFIDのそれぞれの情報をRFID読み書き装置で読み取ることができ、この情報に基づいて各第1光線条体の種類や条長などの管理を容易に行うことができるので、第2光線条体の品質管理や加工終了のタイミングなどの管理を自動的に容易に行うことができる。また、第2光線条体巻取具に巻き取られる第2光線条体の情報をRFID読み書き装置で第2光線条体巻取具の第2RFIDに容易に自動的に書き込むことができる。結果として、第1、第2光線条体巻取具の情報を容易にしかも正確に識別し管理しながら第2光線条体を効率よく加工できる。
【0104】
請求項10の発明によれば、請求項4記載の効果と同様に、第1光線条体に着色を行う着色装置にも適用でき、第1、第2光線条体の情報を容易にしかも正確に管理できる。
【0105】
請求項11の発明によれば、請求項5記載の効果と同様に、光ファイバテープ心線を含む光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線製造装置にも適用でき、光ファイバ素線および光ファイバ心線の情報を容易にしかも正確に管理できる。
【0106】
請求項12の発明によれば、請求項6記載の効果と同様に、光ファイバケーブルを加工する光ファイバケーブル製造装置にもでき、光ファイバ素線又は光ファイバ心線および光ファイバケーブルの情報が容易にしかも正確に管理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の光線条体巻取具および前記光線条体巻取具の管理方法の概略的な説明図である。
【図2】この発明の実施の形態で用いられるRFIDの斜視図である。
【図3】保管棚に収納された多数の光線条体巻取具を管理する方法の概略的な説明図である。
【図4】(A)はこの発明の実施の形態の着色機の概略的な平面図で、(B)は(A)の矢視IV−IV線の断面図で、(C)は(A)の矢視IV’−IV’線の断面図である。
【図5】(A)はこの発明の実施の形態の光ファイバテープ機の概略的な正面図で、(B)は(A)の矢視V−V線の断面図である。
【図6】(A)はこの発明の実施の形態の光ファイバケーブル製造装置の概略的な正面図で、(B)は撚り合せ制御板の拡大図で、(C)は光ファイバケーブルの断面図である。
【図7】従来の光ファイバボビンの斜視図である。
【図8】従来の光ケーブルドラムの斜視図である。
【符号の説明】
1 光線条体巻取具
3 胴部
5 フランジ部
7 光線条体
9 光ファイバ素線(光線条体)
11 光ファイバボビン(光線条体巻取具)
13 RFID
25 RFIDリーダ/ライタ機器(RFID読み書き装置)
31 光ファイバ保管庫
33 保管棚
35 着色機(光線条体製造装置)
37 送出ボビン(第1光線条体巻取具)
39 光ファイバ素線(第1光線条体)
41 光ファイバ
43 UV樹脂被覆(無色)
45 着色UV樹脂用ダイス(光線条体加工部)
47 UV樹脂被覆(着色)
49 光ファイバ素線(第2光線条体)
53 巻取りボビン(第2光線条体巻取具)
55 RFIDリーダ/ライタ機器(RFID読み書き装置)
57 光ファイバテープ機(光線条体製造装置)
59 光ファイバテープ心線(光ファイバテープ機57では第2光線条体、ケーブル製造装置85では第1光線条体)
61 光ファイバ素線(第1光線条体)
65 送出ボビン(第1光線条体巻取具)
69 光ファイバ心線押出機(光線条体加工部)
71 UV樹脂用ダイス
75 巻取りボビン(第2光線条体巻取具)
77 RFIDリーダ/ライタ機器(RFID読み書き装置)
79 光ファイバケーブル(第2光線条体)
85 ケーブル製造装置(光線条体製造装置)
87 集合機
89 光ケーブル用押出機(光線条体加工部)
93 ケーブル巻取り装置
95 抗張力体用送出ボビン
97 送出ボビン(第1光線条体巻取具)
111 光ケーブルドラム(第2光線条体巻取具)
113 RFIDリーダ/ライタ機器(RFID読み書き装置)
115 RFIDリーダ/ライタ機器(RFID読み書き装置)
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ファイバボビンや光ファイバケーブルドラムなどの光線条体巻取具の識別を行い、前記光線条体巻取具に巻き取られた光ファイバ素線、光ファイバテープ心線を含む光ファイバ心線、光ファイバケーブルなどの光線条体(以下、この明細書ではこれらの光ファイバ関連の線条体を「光線条体」という)を管理することが可能な光線条体巻取具および光線条体巻取具を用いた光線条体製造装置、光線条体巻取具の管理方法、光線条体巻取具を用いた光線条体製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光線条体巻取具としては、光ファイバ素線、光ファイバ心線、光ファイバテープ心線などの光線条体を巻き取るための光ファイバボビンや、光ファイバケーブルなどの光線条体を巻き取るための光ケーブルドラムなどがある。
【0003】
図7を参照するに、上記の光ファイバボビン201としては、円筒状の胴部203と、この胴部203の両側に設けた一対の円形フランジ部205と、から構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図8を参照するに、上記の光ケーブルドラム207としては、大きさが上記の光ファイバボビン201より大きいが、光ファイバボビン201とほぼ同様の構成であり、円筒状の胴部209と、この胴部209の両側に設けた一対の円形フランジ部211と、から構成されている。
【0005】
光ファイバ素線、光ファイバ心線、光ファイバテープ心線などの光線条体は、光ファイバボビン201に巻かれてから、この光ファイバボビン201が次工程の例えば光ファイバ心線の製造装置あるいは光ファイバケーブルの製造装置に搬入される。また、光ファイバケーブルなどの光線条体は、光ファイバケーブルの製造装置にて加工されてから光ケーブルドラム207に巻取られる。このとき、例えば上記の光ファイバ心線はシンプルな構造であるが、その製造過程において組み込まれる情報が多いために、この情報はデータベース化されている。
【0006】
このデータベース上のデータと、光ファイバボビン201に巻かれた光線条体としての例えば光ファイバ心線213とを関連づける方法としては、図7に示されているように光ファイバ心線213が巻かれた光ファイバボビン201の円形フランジ部205に、光ファイバ心線の品名、製造社名、製造年、製造番号、ロット番号などの表示内容を印字した表示シール215が貼付けられている。あるいは、必要に応じて、より詳細内容のバーコードが前記表示シール215に印刷されるか、あるいはバーコードを印刷した別シールを前記光ファイバボビン201の円形フランジ部205に貼付けて対応することが多く行われている。
【0007】
なお、光ケーブルドラム207に巻き取られた光ファイバケーブル217などの光線条体と、前記光ファイバケーブル217に関するデータベース上のデータとを関連づける方法も、上述した光ファイバボビン201の場合と同様に、光ケーブルドラム207の円形フランジ部211に、光ファイバケーブル217の品名、製造社名、製造年、製造番号、ロット番号などの表示内容を直接刷り込むか、あるいは前記表示内容を印刷した表示シール219が貼付けられている。あるいは、必要に応じて、より詳細内容のバーコードが前記表示シール219に印刷されるか、あるいはバーコードを印刷した別シールを前記光ファイバドラム207の円形フランジ部211に貼って対応している。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−179340
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の光線条体巻取具においては、光ファイバボビン201や光ケーブルドラム207に表示シール215、219などで表示できる内容は限られているために、必要に応じてバーコードが併用して用いられ、前記表示内容のほか、光学特性の一部あるいは全部がバーコード表示とされている。また、上記のバーコード情報の読み出しには、光学読み取り器(OCR;Optical Character Reader)を用いて行われることとなるが、対象とする物、つまり表示シール215、219がOCRの至近距離になければ読み取ることが不可能である。
【0010】
特に、光ファイバ素線(例えばUV樹脂被覆で外径0.25mmφ)、光ファイバ心線(例えばナイロン被覆で外径0.9mmφ)、光ファイバテープ心線(例えば4、8、12心)などの光線条体を巻いた光ファイバボビン201が保管されている時は、これらの各種光線条体を巻き取った光ファイバボビン201が複数段からなる保管棚の上に置かれている。
【0011】
例えば光ファイバボビン201の保管位置が保管棚の最上段の場合は作業者が踏み台を昇降する必要があり、あるいは最下段の場合は身体を屈曲させる必要があるので、作業効率が悪いという問題点があった。また、表示シール215がバーコードである場合は、表示シール215とOCRが至近距離になければ読み取ることができないために、大量のボビンを扱う場合は、バーコードとOCRを近接させるための機構が大掛かりになる。あるいは、作業効率が悪いという問題点があった。
【0012】
また、バーコードを更新する場合は、光ファイバボビン201に貼りついているバーコードを取り去り、再度新たなバーコードの表示シール215を貼りつける必要がある。以上のようにバーコードを貼って管理をする場合であっても、人力に頼らざるを得ない作業が多いものであった。
【0013】
この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、光線条体巻取具の識別が容易に行われ、前記光線条体巻取具に巻き取られた光線条体を容易に且つ確実に管理することが可能な光線条体巻取具および光線条体巻取具を用いた光線条体製造装置、光線条体巻取具の管理方法、光線条体巻取具を用いた光線条体製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明の光線条体巻取具は、筒状の胴部と、この胴部の両側に設けた一対のフランジ部と、この一対のフランジ部の少なくとも一方に設けて前記胴部に巻き取られる光線条体の識別情報を記憶するRFIDと、から構成されることを特徴とすることを特徴とするものである。
【0015】
したがって、RFIDを設けた光線条体巻取具に光線条体が巻き付けられる際に、該当する光線条体の種類を含む光線条体巻取具の識別情報がRFID読み書き装置で前記RFIDに容易に書き込まれるので、例えば、多数の光線条体巻取具の中から所望する光線条体巻取具がRFIDに記憶された識別情報により容易に見つけ出され、各光線条体巻取具の管理が容易に行われる。その結果、多数の光線条体巻取具の管理作業時間が大幅に短縮される。
【0016】
請求項2によるこの発明の光線条体巻取具は、請求項1記載の光線条体巻取具において、前記RFIDが、外部から非接触で前記識別情報を読み書き可能であることを特徴とするものである。
【0017】
したがって、光線条体巻取具の識別情報は、RFIDに容易に書き込むことができ、この書き込まれた識別情報は、例えばRFID読み書き装置により外部の比較的遠く離れた位置から非接触で短時間に容易に識別される。
【0018】
請求項3によるこの発明の光線条体製造装置は、第1光線条体が巻き取られていると共にこの第1光線条体の識別情報を記憶する第1RFIDを備えた1つ又は複数の送出用の第1光線条体巻取具と、この1つ又は複数の第1光線条体巻取具より送り出される1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体に加工する光線条体加工部と、前記第2光線条体を巻き取ると共にこの第2光線条体の識別情報を記憶する第2RFIDを備えた巻取用の第2光線条体巻取具と、前記1つ又は複数の第1RFIDと前記第2RFIDに対して該当する第1、第2光線条体の識別情報を書き込み及び読み取りを行うRFID読み書き装置と、から構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
したがって、1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体に加工される際に、1つ又は複数の第1光線条体巻取具の第1RFIDのそれぞれの情報がRFID読み書き装置で読み取られ、この情報に基づいて各第1光線条体の種類や条長などの管理が容易に行われるので、第2光線条体の品質管理や加工終了のタイミングなどの管理を自動的に行うことが容易となる。また、第2光線条体巻取具に巻き取られる第2光線条体の情報がRFID読み書き装置で第2光線条体巻取具の第2RFIDに容易に自動的に書き込まれる。結果として、第1、第2光線条体巻取具の情報が容易にしかも正確に識別され管理されながら第2光線条体が効率よく加工される。
【0020】
請求項4によるこの発明の光線条体製造装置は、請求項3記載の光線条体製造装置において、光線条体加工部が、第1光線条体に着色を行う着色加工部であることを特徴とするものである。
【0021】
したがって、第1光線条体に着色を行う着色装置にも適用され、第1、第2光線条体の情報が容易にしかも正確に管理される。
【0022】
請求項5によるこの発明の光線条体製造装置は、請求項3記載の光線条体製造装置において、第1光線条体が光ファイバ素線であり、第2光線条体が光ファイバ心線であり、光線条体加工部が光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線用押出装置であることを特徴とするものである。
【0023】
したがって、光ファイバテープ心線を含む光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線製造装置にも適用され、光ファイバ素線および光ファイバ心線の情報が容易にしかも正確に管理される。
【0024】
請求項6によるこの発明の光線条体製造装置は、請求項3記載の光線条体製造装置において、第1光線条体が光ファイバ素線又は光ファイバ心線であり、第2光線条体が光ファイバケーブルであり、光線条体加工部が光ファイバケーブルを加工する光ケーブル用押出装置であることを特徴とするものである。
【0025】
したがって、光ファイバケーブルを加工する光ファイバケーブル製造装置にも適用され、光ファイバ素線又は光ファイバ心線および光ファイバケーブルの情報が容易にしかも正確に管理される。
【0026】
請求項7によるこの発明の光線条体巻取具の管理方法は、筒状の胴部とこの胴部の両側に設けた一対のフランジ部とからなる光線条体巻取具の前記胴部に巻き取られた光線条体を管理するにあたって、
予め当該光線条体巻取具に巻き取った光線条体を識別するための識別情報を記憶せしめるRFIDが前記一対のフランジ部の少なくとも一方に設けられ、前記RFIDに前記識別情報をRFID読み書き装置で書き込み及び読み取りを行うことによって該当する光線条体を識別し管理することを特徴とするものである。
【0027】
したがって、請求項1記載の作用と同様に、RFIDを設けた光線条体巻取具に光線条体が巻き付けられる際に、該当する光線条体の種類を含む光線条体巻取具の識別情報がRFID読み書き装置で前記RFIDに容易に書き込まれるので、例えば、多数の光線条体巻取具の中から所望する光線条体巻取具がRFIDに記憶された識別情報により容易に見つけ出され、各光線条体巻取具の管理が容易に行われる。その結果、多数の光線条体巻取具の管理作業時間が大幅に短縮される。
【0028】
請求項8によるこの発明の光線条体巻取具の管理方法は、請求項7記載の光線条体巻取具の管理方法において、前記RFIDが、外部から非接触で前記識別情報を読み書き可能であることを特徴とするものである。
【0029】
したがって、請求項2記載の作用と同様に、光線条体巻取具の識別情報は、RFIDに容易に書き込むことができ、この書き込まれた識別情報は、例えばRFID読み書き装置により外部の比較的遠く離れた位置から非接触で短時間に容易に識別される。
【0030】
請求項9によるこの発明の光線条体製造方法は、第1光線条体が巻き取られている1つ又は複数の送出用の第1光線条体巻取具に、それぞれ該当する第1光線条体を識別するための識別情報を記憶せしめる第1RFIDが備えられ、光線条体加工部が前記1つ又は複数の第1光線条体巻取具より送り出される1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体に加工し、この第2光線条体を第2光線条体巻取具で巻き取ると共にこの第2光線条体巻取具に前記第2光線条体の識別情報を記憶せしめる第2RFIDが備えられ、前記1つ又は複数の各第1RFIDと前記第2RFIDに対して該当する第1、第2光線条体の識別情報をRFID読み書き装置で書き込み及び読み取りを行うことによって該当する第1、第2光線条体を識別し管理して前記第2光線条体を加工することを特徴とするものである。
【0031】
したがって、請求項3記載の作用と同様に、1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体に加工される際に、1つ又は複数の第1光線条体巻取具の第1RFIDのそれぞれの情報がRFID読み書き装置で読み取られ、この情報に基づいて各第1光線条体の種類や条長などの管理が容易に行われるので、第2光線条体の品質管理や加工終了のタイミングなどの管理を自動的に行うことが容易となる。また、第2光線条体巻取具に巻き取られる第2光線条体の情報がRFID読み書き装置で第2光線条体巻取具の第2RFIDに容易に自動的に書き込まれる。結果として、第1、第2光線条体巻取具の情報が容易にしかも正確に識別され管理されながら第2光線条体が効率よく加工される。
【0032】
請求項10によるこの発明の光線条体製造方法は、請求項9記載の光線条体製造方法において、光線条体加工部が、第1光線条体に着色を行う着色加工部であることを特徴とするものである。
【0033】
したがって、請求項4記載の作用と同様に、第1光線条体に着色を行う着色装置にも適用され、第1、第2光線条体の情報が容易にしかも正確に管理される。
【0034】
請求項11によるこの発明の光線条体製造方法は、請求項9記載の光線条体製造方法において、第1光線条体が光ファイバ素線であり、第2光線条体が光ファイバ心線であり、光線条体加工部が光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線用押出装置であることを特徴とするものである。
【0035】
したがって、請求項5記載の作用と同様に、光ファイバテープ心線を含む光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線製造装置にも適用され、光ファイバ素線および光ファイバ心線の情報が容易にしかも正確に管理される。
【0036】
請求項12によるこの発明の光線条体製造方法は、請求項9記載の光線条体製造方法において、第1光線条体が光ファイバ心線又は光ファイバ心線であり、第2光線条体が光ファイバケーブルであり、光線条体加工部が光ファイバケーブルを加工する光ケーブル用押出装置であることを特徴とするものである。
【0037】
したがって、請求項6記載の作用と同様に、光ファイバケーブルを加工する光ファイバケーブル製造装置にも適用され、光ファイバ素線又は光ファイバ心線および光ファイバケーブルの情報が容易にしかも正確に管理される。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0039】
この実施の形態に係る光線条体巻取具は、光ファイバ素線、光ファイバ心線、光ファイバテープ心線などの光線条体を巻き取るための光ファイバボビンや、光ファイバケーブルなどの光線条体を巻き取るための光ケーブルドラムなどを称するものである。
【0040】
図1を参照するに、上記の光線条体巻取具1としては、光ファイバボビンおよび光ケーブルドラムでは大きさが異なるがほぼ同様の構成であり、ほぼ円筒状の胴部3と、この胴部の両側に設けた一対のほぼ円形のフランジ部5と、から構成されている。ちなみに、光ファイバボビンは小さく、光ケーブルドラムは大きいものである。
【0041】
なお、この実施の形態で用いられる光線条体7としての例えば光ファイバ素線は、例えばUV樹脂(紫外線硬化型樹脂)被覆でシースされた例えば直径0.25mmφの光ファイバ素線が一例としてあげられるが、その他、光ファイバ素線の外径、シース材の種類などが異なる幾種類もの光ファイバ素線がある。
【0042】
また、光線条体7としての例えば光ファイバ心線では、例えば直径0.9mmφのナイロン被覆でシースされた光ファイバ心線が一例としてあげられるが、タイト被覆心線、光ファイバテープ心線、ルースチューブ心線などの各種形態の光ファイバ心線があり、光ファイバ心線の外径、シース材の種類などが異なることにより各種分別される必要がある。
【0043】
また、上記の光ファイバテープ心線では、4、8、12心のテープ心線が一例としてあげられるが、その他、心線数、シース材などが異なる幾種類もの光ファイバテープ心線がある。
【0044】
また、光線条体7としての例えば光ファイバケーブルでは、ストランド形、チューブ形、スロット形、その他の形態の光ファイバケーブルがある。
【0045】
この発明の実施の形態の光線条体巻取具1としては、光線条体7としての例えば光ファイバ素線9を巻き取るための光ファイバボビン11について説明する。
【0046】
光ファイバボビン11は、RFID13 (Radio Frequency Identification)が光ファイバボビン11の一対のフランジ部5のうちの少なくとも一方の表面に例えば接着剤によって貼り付けて固定されている。上記のRFID13によって、当該RFID13を装着した光ファイバボビン11に巻き取られる光ファイバ素線9の品名、製造社名、製造年、製造番号、ロット番号などを含む光ファイバボビン11の識別が行われる。
【0047】
図2を参照するに、上記のRFID13についてより詳しくは、この実施の形態では矩形状平板(例えばカード状)をなす樹脂製のケース15で保護されている。上記のケース15内には、同調用コンデンサと電源用コンデンサとケーブル情報を記憶したIC(Integrated Circuit)チップとを収納したICパッケージ17と、このICパッケージ17に電気的に接続したアンテナコイル19が内蔵されている。アンテナコイル19は微小アンテナの役割を果たすもので、円板状の磁芯部材21と、この磁芯部材21の周囲に渦巻き状に卷回されたコイル本体としての被覆銅線23とからなる。
【0048】
RFID13は、図1に示されているように電磁誘導を用いたRFID読み書き装置としての例えばRFIDリーダ/ライタ機器25にケーブル27で結線されたアンテナ29から発信される無線電波により、アンテナコイル19を経てICパッケージ17内のICチップに記憶された情報が読み出し且つ書き込み可能に構成されている。つまり、RFIDリーダ/ライタ機器25のアンテナ29とRFID13のアンテナコイル19との間で電磁波のやり取りが行われ、RFID13を取り付けた光ファイバボビン11の識別情報を読み取り可能となる。
【0049】
なお、上記のRFID13の情報としては、例えば該当する光ファイバボビン11に巻き取られた光ファイバ素線9の品名、製造社名、製造年、製造番号、ロット番号、条長(光ファイバ素線9の長さ)、光ファイバ素線9の外径、光ファイバ素線9の特性値、光ファイバボビン11の保管位置などの識別情報が、例えばRFIDリーダ/ライタ機器25によって盛り込まれる。
【0050】
なお、この実施の形態では、光ファイバ素線9を巻き取るための光ファイバボビン11について説明したが、その他の各種光ファイバ素線、あるいは光ファイバ心線、光ファイバテープ心線などの各種の光線条体7を巻き取るための光ファイバボビンについても同様に上記のRFID13が取り付けられてRFIDリーダ/ライタ機器25により光ファイバボビンの識別情報を読み取り可能となる。
【0051】
さらに、この実施の形態の光線条体巻取具1としては光ファイバボビン11について説明したが、その他、光ファイバケーブルなどの光線条体7を巻き取るための光ケーブルドラムについても同様である。上記のRFID13が光ケーブルドラムに取り付けられ、RFIDリーダ/ライタ機器25によりRFID13に書き込んで記憶された光ケーブルドラムの識別情報が読み取り可能となる。
【0052】
次に、上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1を管理する方法について説明する。
【0053】
図3を参照するに、上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1としての例えば光ファイバボビン11は、光ファイバ保管庫31の中に収容されている複数段からなる保管棚33に載置されている。つまり、保管棚33には幾種類もの光ファイバ素線9毎に巻き取られた各種光ファイバボビン11が多数個、所定の保管位置に載置されている。
【0054】
上記のような各種の光ファイバボビン11に装着されたRFID13の識別の状態は、図3に示されているように該当する光ファイバボビン11を識別するために、RFIDリーダ/ライタ機器25にケーブル27で結線されたアンテナ29から、134kHzの電磁波が呼び掛け信号として周囲に放射される。なお、上記の電磁波は、通常は135kHz以下であるが、これに限定されない。
【0055】
一方、識別すべき光ファイバボビン11にはRFID13が固定されているので、RFID13は上記のアンテナ29から発信された呼び掛け信号としての134kHzの電磁波をエネルギー源にして電源用コンデンサに蓄積した後に、ICチップに記憶された光ファイバボビン11の識別情報などを含む応答信号としての電磁波を上記アンテナ29に返送する。
【0056】
したがって、RFID13を取り付けた光ファイバボビン11に光線条体7が巻き付けられる際に、該当する光線条体7の種類を含む光ファイバボビン11の情報として、例えば前述したように光線条体7としての光ファイバ素線9の品名、製造社名、製造年、製造番号、ロット番号、条長(光ファイバ素線9の長さ)、光ファイバ素線9の外径、光ファイバ素線9の特性値、光ファイバボビン11の保管位置などの膨大な量の識別情報がRFIDリーダ/ライタ機器25で前記RFID13に容易に書き込みされ、この記憶された識別情報により、光ファイバボビン11の保管管理が容易に行われる。
【0057】
例えば、光ファイバ保管庫31には、RFIDリーダ/ライタ機器25が設置され、各光ファイバボビン11のRFID13とRFIDリーダ/ライタ機器25との間で交信が行われる。このとき、交信される内容は光ファイバ素線9の製造番号と、光ファイバボビン11の保管位置である。
【0058】
これによって、多数の光ファイバボビン11の中から所望する光ファイバボビン11が容易に見つけ出される。しかも、光ファイバボビン11の保管位置が何らかの原因で偶発的に変えられた場合は、従来のようなバーコード表示ではそれを探し出すことは容易ではないが、そのような場合であっても、この実施の形態では従来のようなバーコード表示のように接近する必要がないので、比較的遠く離れた位置からRFIDリーダ/ライタ機器25を用いて前記情報が容易に読み取られ、所望する光ファイバボビン11の位置を即座に検出することが可能である。その結果、光ファイバボビン11の保管管理における保管作業時間が大幅に短縮される。
【0059】
次に、各種の光線条体7が製造される光線条体製造装置において上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1を用いて各種の光線条体7を管理する方法について説明する。
【0060】
図4(A)〜(C)を参照するに、光ファイバ素線9の多くは、着色工程で光線条体製造装置としての例えば光ファイバ素線着色機35(以下、「着色機」という)により着色される。上記の着色機35には第1RFIDとしての例えばRFID13を装着した第1光線条体巻取具としての例えば送出ボビン37が設けられており、この送出ボビン37には着色前の第1線条体としての例えば光ファイバ素線39が予め管理された条長で巻き取られている。この実施の形態では前記光ファイバ素線39は図4(B)に示されているように石英の光ファイバ41に無色のUV樹脂被覆43がシースされた構成である。ちなみに、この無色の光ファイバ素線39の外径D1は例えば0.245mmである。
【0061】
上記の送出ボビン37が回転されて光ファイバ素線39が線条体加工部としての例えば着色UV樹脂用ダイス45に送り出され、この着色UV樹脂用ダイス45にて、図4(C)に示されているように着色のUV樹脂被覆47が前記光ファイバ素線39の無色のUV樹脂被覆43(1次被覆)の外側に2次被覆でシースされる。次いで、この着色された第2線条体としての例えば光ファイバ素線49はUVランプ51を経て第2光線条体巻取具としての例えば巻取りボビン53に巻き取られる。巻取りボビン53には第2RFIDとしての例えばRFID13が装着されている。ちなみに、前記着色の光ファイバ素線49の外径D2は例えば0.255mmである。
【0062】
上記の着色機35には、図4(A)に示されているようにRFID読み書き装置としての例えばRFIDリーダ/ライタ機器55が組み込まれており、送出ボビン37および巻取りボビン53の各RFID13と交信可能となっている。しかも、RFIDリーダ/ライタ機器55は着色機35を運転制御するための図示しない制御装置に接続されており、着色機35がRFIDリーダ/ライタ機器55の送信情報に基づいて制御装置により運転制御されるように構成されている。
【0063】
上記構成により、着色前の送出ボビン37のRFID13と着色機35のRFIDリーダ/ライタ機器55との間で、送出ボビン37に巻き取られている光ファイバ素線39の条長の情報が交信される。この伝達された送出ボビン37の光ファイバ素線39の条長の情報と、例えば着色UV樹脂用ダイス45を通過した光ファイバ素線39の長さが着色機35の制御装置の演算装置(図示省略)により自動的に計算されて着色終了のタイミングが把握されるので、着色作業が自動化される。
【0064】
また、巻取りボビン53には上記の着色された光ファイバ素線49の外径を計測するための図示しない外径計測器が備えられており、この外径計測器は上述した制御装置に接続されている。なお、前記外径計測器としては、例えば、発光ダイオードとラインイメージセンサ(CCD)を組み合わせた光学式外径計測器が用いられる。
【0065】
上記の外径計測器により計測された光ファイバ素線49の外径のデータが制御装置に送信されると、このデータに基づいて制御装置から着色インク供給圧力等の着色条件を自動的に調整するように着色UV樹脂用ダイス45に指令が与えられるように構成されている。
【0066】
したがって、着色前の光ファイバ素線39には、光ファイバ素線39のロット間で最大でも数μmの微小な外径差があるが、上記の制御機構により着色後の光ファイバ素線49ではロット間の外径差が光ファイバ素線39の場合よりも小さくすることが可能となる。このようにロット間の外径のバラツキが小さくなることは、光ファイバ素線49を用いて例えばテープ心線が作製される時、テープ心線の配列(整列性)に有効となる。
【0067】
また、着色後の巻取りボビン53のRFID13と着色機35のRFIDリーダ/ライタ機器55との間で交信され、制御装置からのデータとして、例えば元となった光ファイバ素線39の情報、着色後の光ファイバ素線49の着色長や外径データ、ボビン位置などの識別情報が巻取りボビン53のRFID13に書き込まれる。
【0068】
次に、各種の光線条体7が製造される光線条体製造装置において上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1を用いて各種の光線条体7を管理する他の方法について説明する。
【0069】
図5(A),(B)を参照するに、光ファイバ心線の製造方法としては、光線条体製造装置としての例えば光ファイバテープ機57(光ファイバ心線製造装置)を用いて光ファイバテープ心線59を製造する方法について説明する。
【0070】
この実施の形態では、8心の光ファイバテープ心線59の製造方法について説明し、この光ファイバテープ心線59は図5(B)に示されているように並列に整列された8心の第1線条体としての例えば光ファイバ素線61の周囲にUV樹脂被覆63でシースされた構成である。なお、光ファイバ素線61には前述した実施の形態の着色機35で着色された着色光ファイバ素線49が用いられている。
【0071】
光ファイバテープ機57は、8個の第1光線条体巻取具としての例えば送出ボビン65が設けられ、送出ボビン65には第1RFIDとしての例えばRFID13が装着されている。8個の送出ボビン65にはそれぞれ光ファイバ素線61が予め管理された条長で巻き取られている。
【0072】
上記の8個の送出ボビン65が回転されて光ファイバ素線61が光ファイバ素線並列化治具67を経て線条体加工部としての例えば光ファイバ心線用押出機69のUV樹脂用ダイス71に送り出され、このUV樹脂用ダイス71にて、図5(B)に示されているようにUV樹脂被覆63が前記8本の光ファイバ素線61の外側にシースされて第2線条体としての例えば光ファイバテープ心線59が成形されて前方へ押し出される。
【0073】
次いで、この光ファイバテープ心線59はUVランプ73を経て第2光線条体巻取具としての例えば巻取りボビン75に巻き取られる。巻取りボビン75には第2RFIDとしての例えばRFID13が装着されている。
【0074】
上記の光ファイバテープ機57には、図5(A)に示されているようにRFID読み書き装置としての例えばRFIDリーダ/ライタ機器77が組み込まれており、送出ボビン65および巻取りボビン75の各RFID13と交信可能となっている。しかも、RFIDリーダ/ライタ機器77は光ファイバテープ機57を運転制御するための図示しない制御装置に接続されており、光ファイバテープ機57がRFIDリーダ/ライタ機器77の送信情報に基づいて制御装置により運転制御されるように構成されている。
【0075】
上記構成により、8個の各送出ボビン65のRFID13と光ファイバテープ機57のRFIDリーダ/ライタ機器77との間で、各送出ボビン65に巻き取られている光ファイバ素線61の条長の情報が交信される。この伝達された各送出ボビン65の光ファイバ素線61の条長の情報と、例えばUV樹脂用ダイス71を通過した光ファイバ素線61の長さが光ファイバテープ機57の制御装置の演算装置により自動的に計算されて、8個の各送出ボビン65のうちの1個の送出ボビン65の光ファイバ素線61がなくなったときのタイミングが把握されるので、光ファイバテープ心線59の製造作業終了が自動化される。
【0076】
しかも、光ファイバテープ心線59の製造終了後に、各送出ボビン65に残った光ファイバ素線61の量が制御装置の演算装置により計算され、この計算値が制御装置からRFIDリーダ/ライタ機器77を介して該当する各送出ボビン65のRFID13に送信され、各送出ボビン65に残った光ファイバ素線61の条長が自動的に更新されることになる。したがって、各送出ボビン65における残った光ファイバ素線61の条長の情報は、光ファイバ保管庫31に備えられているRFIDリーダ/ライタ機器25との交信により、図示しないホストコンピュータのデータベース上に反映されることが可能となる。
【0077】
また、着色後の巻取りボビン75のRFID13と光ファイバテープ機57のRFIDリーダ/ライタ機器77との間で交信され、制御装置からのデータとして、例えば元となった光ファイバ素線61の情報、着色後の光ファイバ素線49の着色長や外径データ、ボビン位置などの識別情報が巻取りボビン75のRFID13に書き込まれる。
【0078】
なお、光ファイバ心線製造装置としては上記の光ファイバテープ機57に限らず、通常の光ファイバ心線を製造する装置など、他の形態の装置であっても、上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1を用いて当該光線条体巻取具1に巻き取られている光線条体7を管理する方法としては同様である。
【0079】
次に、各種の光線条体7が製造される光線条体製造装置において上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1を用いて各種の光線条体7を管理する他の方法について説明する。
【0080】
図6(A)〜(C)を参照するに、光ファイバケーブルの製造方法としては、スロット形光ファイバケーブル79を製造する方法について説明する。
【0081】
この実施の形態に係る光ファイバケーブル79は、図6(C)に示されているように光ファイバケーブル79内に中心部の抗張力体としてのテンションメンバ81を備えたスロットロッド83に複数の光ファイバ心線が収納されており、前記複数の光ファイバ心線としては8本の前述した実施の形態の8心の光ファイバテープ心線59が用いられている。
【0082】
また、この実施の形態で用いられる光線条体製造装置としての例えば光ファイバケーブル製造装置85(以下、「光ケーブル製造装置」という)としては、複数の光ファイバ心線を集合するための集合機87と、この集合機87で集合された光ファイバ心線の周囲にシース樹脂を被覆して光ファイバケーブル79を押出成形するための線条体加工部としての例えば光ケーブル用押出機89と、この押出機89で押し出された光ファイバケーブル79を冷却するための冷却水槽91と、この冷却後の光ファイバケーブル79を巻き取るためのケーブル巻取り装置93と、から構成されている。
【0083】
集合機87には、1個の抗張力体用送出ボビン95と8個の第1光線条体巻取具としての例えば送出ボビン97と撚り合せ制御板99が備えられている。抗張力体用送出ボビン95にはテンションメンバ81を備えたスロットロッド83が巻き取られている。なお、この実施の形態ではスロットロッド83はSZ撚りのスロット溝101が設けられている。また、8個の送出ボビン97にはそれぞれ第1線条体としての例えば光ファイバテープ心線59が予め管理された条長で巻き取られており、各送出ボビン97には第1RFIDとしての例えばRFID13が装着されている。
【0084】
さらに、図6(B)に示されているように、撚り合せ制御板99の中央にはスロットロッド83を通過可能な1個のロッド挿通孔103が設けられ、このロッド挿通孔103の周囲に光ファイバテープ心線59を通過可能な8個のテープ心線挿通孔105が設けられている。なお、撚り合せ制御板99は光ファイバテープ心線59をSZ撚りするために、正逆方向に、つまり図6(B)において時計、反時計回り方向に交互に繰り返し回転するように構成されている。
【0085】
上記の抗張力体用送出ボビン95が回転されてスロットロッド83が送り出されると共に上記の8個の送出ボビン97が回転されて光ファイバテープ心線59が撚り合せ制御板99に送り出される。なお、撚り合せ制御板99は8本の光ファイバテープ心線59がスロットロッド83のSZ撚りの各スロット溝101に挿入されるように正逆方向に交互に回転される。
【0086】
スロットロッド83は8本の光ファイバテープ心線59が各スロット溝101に挿入された状態で押出機89のシース樹脂用ダイス107に送り出される。このシース樹脂用ダイス107にて、図6(C)に示されているようにシース樹脂109がスロットロッド83の外側にシースされて第2線条体としての例えば光ファイバケーブル79が押出成形され前方へ押し出される。次いで、この光ファイバケーブル79は冷却水槽91を経てケーブル巻取り装置93に備えた巻取り用の第2光線条体巻取具としての例えば光ケーブルドラム111に巻き取られる。この光ケーブルドラム111には第2RFIDとしての例えばRFID13が装着されている。
【0087】
上記の光ケーブル製造装置85の集合機87には、図6(A)に示されているようにRFID読み書き装置としての例えばRFIDリーダ/ライタ機器113が組み込まれており、8個の送出ボビン97の各RFID13と交信可能となっている。しかも、RFIDリーダ/ライタ機器113は光ケーブル製造装置85を運転制御するための図示しない制御装置に接続されており、光ケーブル製造装置85がRFIDリーダ/ライタ機器113の送信情報に基づいて制御装置により運転制御されるように構成されている。
【0088】
また、上記の光ケーブル製造装置85の押出機89には、図6(A)に示されているようにRFID読み書き装置としての例えばRFIDリーダ/ライタ機器115が組み込まれており、光ケーブルドラム111のRFID13と交信可能となっている。しかも、RFIDリーダ/ライタ機器115は光ケーブル製造装置85の前記制御装置に接続されている。
【0089】
上記構成により、8個の各送出ボビン97のRFID13と光ケーブル製造装置85のRFIDリーダ/ライタ機器113との間で、各送出ボビン97に巻き取られている光ファイバテープ心線59の条長の情報が交信される。この伝達された各送出ボビン97の光ファイバテープ心線59の条長の情報と、例えばシース樹脂用ダイス107を通過した光ファイバテープ心線59の長さが光ケーブル製造装置85の制御装置の演算装置により自動的に計算されて、8個の各送出ボビン97のうちの1個の送出ボビン97の光ファイバテープ心線59がなくなったときのタイミングが把握されるので、光ファイバケーブル79の製造作業終了が自動化される。
【0090】
しかも、光ファイバケーブル79の製造終了後に、各送出ボビン97に残った光ファイバテープ心線59の量が制御装置の演算装置により計算され、この計算値が制御装置からRFIDリーダ/ライタ機器113を介して該当する各送出ボビン97のRFID13に送信され、各送出ボビン97に残った光ファイバテープ心線59の条長が自動的に更新されることになる。したがって、各送出ボビン97における残った光ファイバテープ心線59の条長の情報は、光ファイバ保管庫31に備えられているRFIDリーダ/ライタ機器113との交信により、図示しないホストコンピュータのデータベース上に反映されることが可能となる。
【0091】
また、巻き取り後の光ケーブルドラム111のRFID13と光ケーブル製造装置85のRFIDリーダ/ライタ機器113との間で交信され、制御装置からのデータとして、例えば元となった光ファイバテープ心線59の情報、光ファイバケーブル79の条長や外径データ、光ケーブルドラム111の置き場所(保管位置)、出荷先などの識別情報が光ケーブルドラム111のRFID13に書き込まれる。これらの識別情報に基づいて出荷時の発送先の最終チェックが確実に行われる。
【0092】
なお、光ファイバケーブル製造装置としては上記の光ケーブル製造装置85に限らず、他の光ファイバケーブルを製造する装置など、他の形態の装置であっても、上記のRFID13を装着した光線条体巻取具1を用いて当該光線条体巻取具1に巻き取られている光線条体7を管理する方法としては同様である。
【0093】
以上のことから、RFID13が光ファイバボビン、光ケーブルドラムなどの光線条体巻取具1に装着されたことにより、膨大な情報が各光線条体巻取具1のRFID13に書きこみ、読み出しすることが可能となる。その結果、大量の各種の光線条体巻取具1の保管場所においても、各種の光線条体7の製造工程においても、各種の光線条体巻取具1毎に容易にしかも正確な情報のもとに確実に管理することが可能となった。特に、保管中にはやや離れた位置からも該当する光線条体巻取具1を識別できるので作業効率が高くなる。
【0094】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。
【0095】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、請求項1の発明によれば、RFIDを設けた光線条体巻取具に光線条体が巻き付けられる際に、RFID読み書き装置で該当する光線条体の種類を含む光線条体巻取具の識別情報を前記RFIDに容易に書き込むことができるので、例えば、多数の光線条体巻取具の中から所望する光線条体巻取具をRFIDに記憶された識別情報により容易に見つけ出すことができ、各光線条体巻取具の管理を容易に行うことができる。したがって、多数の光線条体巻取具の管理作業時間を大幅に短縮できる。
【0096】
請求項2の発明によれば、光線条体巻取具の識別情報をRFIDに容易に書き込むことができ、例えばRFID読み書き装置により外部の比較的遠く離れた位置から前記識別情報を非接触で短時間に容易に識別できる。
【0097】
請求項3の発明によれば、1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体を加工するとき、1つ又は複数の第1光線条体巻取具の第1RFIDのそれぞれの情報をRFID読み書き装置で読み取ることができ、この情報に基づいて各第1光線条体の種類や条長などの管理を容易に行うことができるので、第2光線条体の品質管理や加工終了のタイミングなどの管理を自動的に容易に行うことができる。また、第2光線条体巻取具に巻き取られる第2光線条体の情報をRFID読み書き装置で第2光線条体巻取具の第2RFIDに容易に自動的に書き込むことができる。結果として、第1、第2光線条体巻取具の情報を容易にしかも正確に識別し管理しながら第2光線条体を効率よく加工できる。
【0098】
請求項4の発明によれば、第1光線条体に着色を行う着色装置にも適用でき、第1、第2光線条体の情報を容易にしかも正確に管理できる。
【0099】
請求項5の発明によれば、光ファイバテープ心線を含む光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線製造装置にも適用でき、光ファイバ素線および光ファイバ心線の情報を容易にしかも正確に管理できる。
【0100】
請求項6の発明によれば、光ファイバケーブルを加工する光ファイバケーブル製造装置にもでき、光ファイバ素線又は光ファイバ心線および光ファイバケーブルの情報が容易にしかも正確に管理できる。
【0101】
請求項7の発明によれば、請求項1記載の効果と同様に、RFIDを設けた光線条体巻取具に光線条体が巻き付けられる際に、RFID読み書き装置で該当する光線条体の種類を含む光線条体巻取具の量の識別情報を前記RFIDに容易に書き込むことができるので、例えば、多数の光線条体巻取具の中から所望する光線条体巻取具をRFIDに記憶された識別情報により容易に見つけ出すことができ、各光線条体巻取具の管理を容易に行うことができる。したがって、多数の光線条体巻取具の管理作業時間を大幅に短縮できる。
【0102】
請求項8の発明によれば、請求項2記載の効果と同様に、光線条体巻取具の識別情報をRFIDに容易に書き込むことができ、例えばRFID読み書き装置により外部の比較的遠く離れた位置から前記識別情報を非接触で短時間に容易に識別できる。
【0103】
請求項9の発明によれば、請求項3記載の効果と同様に、1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体を加工するとき、1つ又は複数の第1光線条体巻取具の第1RFIDのそれぞれの情報をRFID読み書き装置で読み取ることができ、この情報に基づいて各第1光線条体の種類や条長などの管理を容易に行うことができるので、第2光線条体の品質管理や加工終了のタイミングなどの管理を自動的に容易に行うことができる。また、第2光線条体巻取具に巻き取られる第2光線条体の情報をRFID読み書き装置で第2光線条体巻取具の第2RFIDに容易に自動的に書き込むことができる。結果として、第1、第2光線条体巻取具の情報を容易にしかも正確に識別し管理しながら第2光線条体を効率よく加工できる。
【0104】
請求項10の発明によれば、請求項4記載の効果と同様に、第1光線条体に着色を行う着色装置にも適用でき、第1、第2光線条体の情報を容易にしかも正確に管理できる。
【0105】
請求項11の発明によれば、請求項5記載の効果と同様に、光ファイバテープ心線を含む光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線製造装置にも適用でき、光ファイバ素線および光ファイバ心線の情報を容易にしかも正確に管理できる。
【0106】
請求項12の発明によれば、請求項6記載の効果と同様に、光ファイバケーブルを加工する光ファイバケーブル製造装置にもでき、光ファイバ素線又は光ファイバ心線および光ファイバケーブルの情報が容易にしかも正確に管理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の光線条体巻取具および前記光線条体巻取具の管理方法の概略的な説明図である。
【図2】この発明の実施の形態で用いられるRFIDの斜視図である。
【図3】保管棚に収納された多数の光線条体巻取具を管理する方法の概略的な説明図である。
【図4】(A)はこの発明の実施の形態の着色機の概略的な平面図で、(B)は(A)の矢視IV−IV線の断面図で、(C)は(A)の矢視IV’−IV’線の断面図である。
【図5】(A)はこの発明の実施の形態の光ファイバテープ機の概略的な正面図で、(B)は(A)の矢視V−V線の断面図である。
【図6】(A)はこの発明の実施の形態の光ファイバケーブル製造装置の概略的な正面図で、(B)は撚り合せ制御板の拡大図で、(C)は光ファイバケーブルの断面図である。
【図7】従来の光ファイバボビンの斜視図である。
【図8】従来の光ケーブルドラムの斜視図である。
【符号の説明】
1 光線条体巻取具
3 胴部
5 フランジ部
7 光線条体
9 光ファイバ素線(光線条体)
11 光ファイバボビン(光線条体巻取具)
13 RFID
25 RFIDリーダ/ライタ機器(RFID読み書き装置)
31 光ファイバ保管庫
33 保管棚
35 着色機(光線条体製造装置)
37 送出ボビン(第1光線条体巻取具)
39 光ファイバ素線(第1光線条体)
41 光ファイバ
43 UV樹脂被覆(無色)
45 着色UV樹脂用ダイス(光線条体加工部)
47 UV樹脂被覆(着色)
49 光ファイバ素線(第2光線条体)
53 巻取りボビン(第2光線条体巻取具)
55 RFIDリーダ/ライタ機器(RFID読み書き装置)
57 光ファイバテープ機(光線条体製造装置)
59 光ファイバテープ心線(光ファイバテープ機57では第2光線条体、ケーブル製造装置85では第1光線条体)
61 光ファイバ素線(第1光線条体)
65 送出ボビン(第1光線条体巻取具)
69 光ファイバ心線押出機(光線条体加工部)
71 UV樹脂用ダイス
75 巻取りボビン(第2光線条体巻取具)
77 RFIDリーダ/ライタ機器(RFID読み書き装置)
79 光ファイバケーブル(第2光線条体)
85 ケーブル製造装置(光線条体製造装置)
87 集合機
89 光ケーブル用押出機(光線条体加工部)
93 ケーブル巻取り装置
95 抗張力体用送出ボビン
97 送出ボビン(第1光線条体巻取具)
111 光ケーブルドラム(第2光線条体巻取具)
113 RFIDリーダ/ライタ機器(RFID読み書き装置)
115 RFIDリーダ/ライタ機器(RFID読み書き装置)
Claims (12)
- 筒状の胴部と、この胴部の両側に設けた一対のフランジ部と、この一対のフランジ部の少なくとも一方に設けて前記胴部に巻き取られる光線条体の識別情報を記憶するRFIDと、から構成されることを特徴とする光線条体巻取具。
- 前記RFIDが、外部から非接触で前記識別情報を読み書き可能であることを特徴とする請求項1記載の光線条体巻取具。
- 第1光線条体が巻き取られていると共にこの第1光線条体の識別情報を記憶する第1RFIDを備えた1つ又は複数の送出用の第1光線条体巻取具と、この1つ又は複数の第1光線条体巻取具より送り出される1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体に加工する光線条体加工部と、前記第2光線条体を巻き取ると共にこの第2光線条体の識別情報を記憶する第2RFIDを備えた巻取用の第2光線条体巻取具と、前記1つ又は複数の第1RFIDと前記第2RFIDに対して該当する第1、第2光線条体の識別情報を書き込み及び読み取りを行うRFID読み書き装置と、から構成されていることを特徴とする光線条体製造装置。
- 光線条体加工部が、第1光線条体に着色を行う着色加工部であることを特徴とする請求項3記載の光線条体製造装置。
- 第1光線条体が光ファイバ素線であり、第2光線条体が光ファイバ心線であり、光線条体加工部が光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線用押出装置であることを特徴とする請求項3記載の光線条体製造装置。
- 第1光線条体が光ファイバ素線又は光ファイバ心線であり、第2光線条体が光ファイバケーブルであり、光線条体加工部が光ファイバケーブルを加工する光ケーブル用押出装置であることを特徴とする請求項3記載の光線条体製造装置。
- 筒状の胴部とこの胴部の両側に設けた一対のフランジ部とからなる光線条体巻取具の前記胴部に巻き取られた光線条体を管理するにあたって、
予め当該光線条体巻取具に巻き取った光線条体を識別するための識別情報を記憶せしめるRFIDが前記一対のフランジ部の少なくとも一方に設けられ、前記RFIDに前記識別情報をRFID読み書き装置で書き込み及び読み取りを行うことによって該当する光線条体を識別し管理することを特徴とする光線条体巻取具の管理方法。 - 前記RFIDが、外部から非接触で前記識別情報を読み書き可能であることを特徴とする請求項7記載の光線条体巻取具の管理方法。
- 第1光線条体が巻き取られている1つ又は複数の送出用の第1光線条体巻取具に、それぞれ該当する第1光線条体を識別するための識別情報を記憶せしめる第1RFIDが備えられ、光線条体加工部が前記1つ又は複数の第1光線条体巻取具より送り出される1つ又は複数の第1光線条体から第2光線条体に加工し、この第2光線条体を第2光線条体巻取具で巻き取ると共にこの第2光線条体巻取具に前記第2光線条体の識別情報を記憶せしめる第2RFIDが備えられ、前記1つ又は複数の各第1RFIDと前記第2RFIDに対して該当する第1、第2光線条体の識別情報をRFID読み書き装置で書き込み及び読み取りを行うことによって該当する第1、第2光線条体を識別し管理して前記第2光線条体を加工することを特徴とする光線条体製造方法。
- 光線条体加工部が、第1光線条体に着色を行う着色加工部であることを特徴とする請求項9記載の光線条体製造方法。
- 第1光線条体が光ファイバ素線であり、第2光線条体が光ファイバ心線であり、光線条体加工部が光ファイバ心線を加工する光ファイバ心線用押出装置であることを特徴とする請求項9記載の光線条体製造方法。
- 第1光線条体が光ファイバ心線又は光ファイバ心線であり、第2光線条体が光ファイバケーブルであり、光線条体加工部が光ファイバケーブルを加工する光ケーブル用押出装置であることを特徴とする請求項9記載の光線条体製造方法。
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