JP2004361125A - 衛星信号受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】衛星信号受信装置において、従来抑圧することのできなかったキャリアマルチパス雑音を抑圧する。
【解決手段】誤差記憶装置55−1〜55−Nにキャリア位相の過去の誤差情報を記憶しておき、測位装置53により測位位置を求めたとき、真値予測装置58により、過去の長時間の測位位置からキャリア位相の真値を予測する。そして、誤差補正装置56−1〜56−Nは、予測した真値に基づき誤差記憶装置55−1〜55−Nに記憶してある前記誤差情報が有効かどうかを判定し、有効と判定した場合には前記誤差情報に基づき、新たに得たキャリア位相を補正して測位装置53に供給する。このようにして、各衛星のキャリアマルチパス雑音を抑圧することができる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえば地すべり地帯や火山活動地帯等に設置され、GPS(Global Positioning System)、GLONASS(Global Orbiting Navigation Satellite System)、ガリレオ等の衛星信号のキャリア(搬送波ともいう。)を利用して、[mm]オーダーの微細な位置変動を検出する衛星信号受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、災害防止等の観点から地すべり発生危険箇所の地盤の微小な位置変動、具体的には、[mm]オーダーの位置変動を長期間モニタリングすることが不可欠とされてきている。
【0003】
微小な位置変動を検出する装置としてGPS等の衛星信号を利用する衛星信号受信装置が知られている。
【0004】
図5は、従来技術に係る衛星信号受信装置10の構成を示している。この衛星信号受信装置10は、各衛星に対応させることの可能なN個の受信モジュール2−1〜2−Nを有し、この受信モジュール2−1〜2−Nは、アンテナ1からの衛星信号を受信し、それぞれコード情報、キャリア情報、および追尾情報を信号として測位装置3に出力する。
【0005】
測位装置3は、受信モジュール2−1〜2−Nからの信号の内、追尾情報を参照し、安定に追尾している衛星のコード情報、キャリア情報を用いて、測位位置を求めている。なお、ここでは説明を簡単にするため、1台の衛星信号受信装置10で示しているが、実際には、[cm]以下の高精度を得るため、2台の受信装置間の差分が用いられる。
【0006】
ところで、GPS衛星等の衛星信号を利用して地すべり発生地帯の微細位置変動検知を行う場合、通常、衛星信号受信装置10の周りが多くの木々に囲まれているため、それらの地物に当たって反射した衛星信号の電波を一緒に受信してしまい多くの、いわゆるキャリアマルチパスが発生する。
【0007】
実際上、キャリアマルチパスは、時間と共に変化するため、その測定結果の1時間平均データでは5[mm]程度の精度しか得られていない。しかしながら、地すべり発生、火山の異常状態を早期に検出するため、1時間平均データで1[mm]程度の位置精度が得られることが望まれている。
【0008】
図6に示すように、衛星19、20からの正しい電波の伝送経路である直接波11、12に対してキャリアマルチパス13、14は異なる伝送経路をとるため、地上15に固定された衛星信号受信装置10により観測したキャリア情報(キャリア位相)に誤差を与えることになる。また、キャリアマルチパス経路は衛星19、20毎に異なる。なお、図6中、参照符号16は、飛行機、車、人、動物あるいは鳥等の一時的な障害物を意味しており、このような一時的な障害物16によっても新たなキャリアマルチパス17が発生する。
【0009】
ここで、固定点で観測する場合を考えると、衛星19、20の地球周回周期時間(GPS衛星の場合約24時間)毎に同じ衛星配置となるため、本願発明者等が観測して作成した図7に示すように、黒丸で表している1日目と黒四角で表している2日目のマルチパスによる測位誤差には強い日周期性が見られる。しかしながら、上述したように、飛行機、車、人、動物あるいは鳥等の一時的な障害物16があった場合、たとえば、衛星19に係わるキャリアマルチパス13の経路がキャリアマルチパス17の経路に一時的に変化する。したがって、図7に示すように、完全な日周期性にはなっていない。
【0010】
この出願では、1[mm]〜1[cm]程度の微細な位置変動がある場合を対象としているため、キャリアマルチパス等があっても位置変動を正確に検出する必要がある。
【0011】
この出願が対象とするキャリアを利用した衛星信号受信装置ではなく、コード情報に対して日周期性誤差を低減する衛星信号受信装置が提案されている(特許文献1〜3参照)。
【0012】
図8は、これらの特許文献1〜3に開示されている衛星信号受信装置30の概略的な構成を示している。図8に示す衛星信号受信装置30において、受信モジュール32−1〜32−Nは、アンテナ31からの衛星信号を受信し、それぞれコード情報および追尾情報を信号として測位装置33に出力する。
【0013】
コード情報に基づき測位装置33から出力された測位位置と、図示しない入力装置から入力された真位置との差分を、誤差補正装置34にて記憶する。誤差補正装置34に記憶されている約24時間前の誤差分により、測位装置33から出力されたコード情報に基づく測位位置を補正することで、具体的には、補正装置35により、測位位置から24時間前の誤差を引いた測位位置を得ることで測位位置の誤差が低減される。
【0014】
キャリアマルチパスも同様に日周期性を持つが、コードとキャリアは全く異なる観測量であり、マルチパスも全く異なる量となるため、図8に示す衛星信号受信装置30で得られるコードマルチパスでキャリアマルチパスを低減することはできない。また、キャリアはコードと異なり、整数値バイアスと呼ばれる整数サイクル分の不確定部分がある。
【0015】
したがって、図8に示す衛星信号受信装置30を、特開平7−5239号公報(特許文献1)の請求項3に「既知の定点で観測して記憶する位置変動の日周期成分を、個々のGPS衛星毎の距離の変動データから抽出して時刻とともに記憶する記憶手段と、個々のGPS衛星毎に距離補正をした後に、位置計算をして補正する補正手段とを具備する」と記載されているように、衛星毎に補正値を求める装置構成に拡張したとしても、キャリアマルチパス自体を推定することはできないという欠点があった。
【0016】
また、特開平11−109018号公報(特許文献2)には、位置が判明している固定点に設置したGPS受信装置のコード情報から算出した、24時間分の誤差補正値を、過去数日分平均した、平均誤差補正値を使用して補正する方法が開示されている。この方法は、正確な位置が分かっている固定点での一時的な変動(振動)等の影響をなくすために、過去のコード情報を平均し、さらに閾値を設けて補正値の評価を行っている。
【0017】
そのため、この出願が対象とする観測点で位置変動がある場合のように、閾値を超過する変動が断続する場合には適用できないという欠点があった。また変動が閾値以内であっても一方向へ移動した場合は、平均誤差補正値に移動分の誤差が含まれるため、正確に補正できない欠点があった。
【0018】
上述した特開平7−5239号公報(特許文献1)には、GPS受信装置を位置が判明している固定点に24時間以上設置して得られた位置情報を利用して精度を向上させる方法が開示されている。この方法は、観測点(位置が変動する箇所)にあるGPS受信装置を位置が判明している固定点に24時間以上設置して、補正値を求める必要があるため、固定点の近傍に一時的な障害物が存在する状態で補正値を求めた場合等において、正しく補正できないという欠点があった。
【0019】
さらに、特開2002−116246号公報(特許文献3)には、固定点に設置したGPS受信装置で補正値を求め、求めた補正値を測定点に設置したGPS受信装置で使用する方法が開示されている。この方法は、観測場所によって異なるキャリアマルチパスを低減できないという欠点があった。
【0020】
【特許文献1】
特開平7−5239号公報(図1、段落[0007]〜[0009])
【特許文献2】
特開平11−109018号公報(図1、図9〜図12、段落[0064]〜[0088])
【特許文献3】
特開2002−116246号公報(図4、図5、段落[0013]、[0017])
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来技術に係る衛星信号受信装置では、キャリアマルチパスを低減することができない、また、閾値を超過する変動が断続する場合には補正が不能になるという問題があった。
【0022】
この発明はこのような種々の課題を考慮してなされたものであり、キャリアマルチパスを低減することを可能とする衛星信号受信装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この発明の衛星信号受信装置は、衛星信号のキャリアを利用して受信位置の変動を検出する衛星信号受信装置において、キャリア位相の過去の誤差情報を記憶する誤差記憶装置と、新たに得たキャリア位相から測位位置を求める測位装置と、過去の長時間の測位位置からキャリア位相の真値を予測する真値予測装置と、予測したキャリア位相の真値に基づき前記誤差情報が有効かどうかを判定し、有効と判定した場合には前記キャリア位相の過去の誤差情報及び真値予測情報に基づき、前記新たに得たキャリア位相を補正する誤差補正装置とを有することを特徴とする(請求項1記載の発明)。
【0024】
この発明によれば、従来不可能であった、キャリアマルチパスを低減することができる。
【0025】
なお、この発明の衛星信号受信装置は、前記誤差記憶装置に、キャリア位相の過去の誤差情報に代替して測位位置の過去の誤差情報を記憶し、前記真値予測装置は、過去の長時間の測位位置から真位置を予測する真位置予測装置に代替し、前記誤差補正装置は、予測した真位置に基づき前記誤差情報が有効かどうかを判定し、有効と判定した場合には前記誤差情報に基づき、前記新たに得た測位位置を補正するようにしてもよい(請求項2記載の発明)。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0027】
図1は、この発明の一実施形態に係るキャリアを利用する衛星信号受信装置50の構成を示している。この衛星信号受信装置50は、基本的には、衛星からの信号を受信するアンテナ51と、アンテナ51により受信された衛星信号から各衛星のキャリア位相を推定してキャリア情報を出力するための衛星キャリア推定装置57−1〜57−Nと、衛星キャリア推定装置57−1〜57−Nから出力されるキャリア情報に基づき測位位置を求める測位装置53と、過去の長時間の測位位置からキャリア位相の真値を予測する真値予測装置58とから構成されている。ここで、過去の長時間の測位位置とは、例えば、GPSの場合、最新観測時点を基準として、1時間前から24時間前までの1分毎の測位位置、特に好ましくは、1時間前から24時間以上での1分毎の測位位置を意味する。
【0028】
ここで、衛星キャリア推定装置57−1〜57−Nの数は、測位しようとする衛星数によって決定する。GPS衛星の場合には、通常8〜12である。
【0029】
この衛星信号受信装置50では、アンテナ51及び受信モジュール52−1〜52−Nで各衛星から送信される電波のキャリアを受信し、キャリア情報を出力する。キャリアマルチパスが存在する場合、キャリア情報の出力にはキャリアマルチパス雑音が含まれる。
【0030】
キャリアマルチパス雑音が含まれる各衛星のキャリア情報の補正を行うため、真値予測装置58を設けるとともに、受信モジュール52−1〜52−Nと測位装置53との間に誤差記憶装置55−1〜55−Nおよび誤差補正装置56−1〜56−Nを設けている。
【0031】
測位装置53は、各衛星キャリア推定装置57−1〜57−Nから供給される各衛星のキャリア情報に基づき測位演算を行い、測位位置を求める。
【0032】
真値予測装置58では、測位装置53から出力される現在の測位位置結果と過去に出力された測位位置結果を基に整数値バイアスを含むキャリア位相の真値を、統計学的手法を用いて予測する。
【0033】
予測するキャリア位相の真値(予測真値)は、衛星の地球周回周期時間程度あるいはそれ以上の長い周期での真位置変動を観測した結果を利用して、数時間(2〜6時間)程度の短時間での予測を求めることで、変動を予測した真位置値を算出し、この予測した真位置から逆算してキャリア位相の真値を予測する。
【0034】
算出された予測真値は、各衛星キャリア推定装置57−1〜57−Nの誤差記憶装置55−1〜55−Nの一方の入力に供給される。なお、衛星の測位環境が悪くキャリア情報および位置情報の欠測が起こり得る場合は、真値予測装置58の結果からトレンド(傾向)を求め、そのトレンドから得られる値で欠測したキャリア情報およびコード情報を補うようにしてもよい。
【0035】
誤差記憶装置55−1〜55−Nは、受信モジュール52−1〜52−Nからのキャリア情報が他方の入力に供給されるので、このキャリア情報と上記予測された真値との差を、観測時刻と共に、誤差情報として記憶する。また、誤差記憶装置55−1〜55−Nには、誤差情報以外に、キャリア情報、コード情報、真値予測装置58の情報および誤差補正装置56−1〜56−Nで使用する上記トレンドの情報等各種情報を記憶しておく。
【0036】
誤差補正装置56−1〜56−Nは、受信モジュール52−1〜52−Nからのキャリア情報と、誤差記憶装置55−1〜55−Nから得られる衛星の地球周回周期時間前の誤差情報を基に誤差補正値を算出し、算出した誤差補正値が有効かどうかを判定する。この場合、たとえば、誤差補正値による補正により予測する真値に近づく場合には有効とする等の判定を行い、有効な場合には補正、すなわちキャリア位相の補正を行う。すなわち、受信したキャリア位相から算出した誤差補正値を差し引いて、測位装置53に補正後のキャリア情報であるキャリア位相を供給する。なお、補正は、各衛星のキャリア情報毎に行われる。
【0037】
ここで、衛星がGPS衛星の場合、その1周回周期は約12時間であるが、地球が自転しているために地球表面のある観測点から見て、GPS衛星が再び同じ位置に現れるのが約24時間周期となり、これを「地球周回周期」と定義している。
【0038】
誤差記憶装置55−1〜55−Nに、衛星の地球周回周期時間前の誤差情報が存在しない場合には、誤差記憶装置55−1〜55−Nに記憶している情報を利用して誤差補正値を割り出すようにしてもよい。たとえば、衛星がGPS衛星の場合には、48時間前のデータを利用して補正値を割り出す、もしくは欠測補間を行い補間したデータで補正値を割り出す、あるいは過去の補正値からトレンドを求める等の手法により誤差補正値を割り出すことができる。図2により、上述した衛星信号受信装置50の動作を再度説明する。
【0039】
ステップS1で、現在と過去の測位衛星番号、方向余弦データ、キャリア情報等の入力を測位装置53に対して行う。
【0040】
ステップS2では、キャリア情報に異常がないかどうかを評価し、異常があれは除去を行う。なお、実際上、キャリア情報の異常について、衛星ヘルス情報により異常判断を行い、さらに、キャリア情報の時間変化・バイアスエラーを監視し所定の閾値を超過した場合に異常と判断する。
【0041】
ステップS3では、真値予測装置58で真値予測を行い、誤差記憶装置55−1〜55−Nに真値予測情報を供給する。そして、誤差補正装置56−1〜56−Nにおいて、誤差記憶装置55−1〜55−Nに記憶されている真値予測情報を取り込む。真値予測情報は、真値予測装置58で算出された情報である。
【0042】
次いで、ステップS4で誤差補正装置56−1〜56−Nにおいて真値予測情報およびキャリア情報等から補正値の割り出しを行う。
【0043】
ステップS5で割り出された補正値が有効であるかどうかの評価を行い、補正値が有効である場合のみ、ステップS6で補正処理を行う。この場合、誤差補正装置56−1〜56−Nは、受信モジュール52−1〜52−Nから供給されたキャリア情報を補正して測位装置53に供給する。
【0044】
測位装置53では、補正後のキャリア情報に基づきキャリア位相を求め、測位位置を演算する。
【0045】
ここで、測位装置53におけるキャリア位相の求め方および測位位置の求め方を説明する。ここでは、原理説明のため1衛星1次元の場合を例として、図3を参照して説明する。図3において、衛星60からの衛星信号を受信する衛星信号受信装置50が地点Aと地点Bに設置されているものとする。地点Aは、たとえば岩盤の上等、位置の動かない固定点(既知位置)とし、地点Bは、変位を測定するための観測点とする。
【0046】
ここで、地点A、B間の基線長をL、地点Bでの方向余弦に対応する仰角(衛星毎に異なるが、衛星信号中のエフェメリスデータから求めることができる。)をθ、キャリアの1波長をλ(たとえば、19cm)、キャリア位相φの整数値バイアスをMとすれば、キャリア位相φは、次の(1)式で表される。
φ=(Lcosθ−M)/λ …(1)
【0047】
したがって、基線長Lおよび整数値バイアスMを、地点Bの真位置値予測値(真位置値予測座標値)を代入して求めた値とすれば、各衛星のキャリア位相φの予測真値を求めることができる。地点Bの位置が更新されるとき、基線長Lも更新される。
【0048】
以上説明したように、この実施形態のキャリアを利用する衛星信号受信装置50では、誤差記憶装置55−1〜55−Nにキャリア位相の過去の誤差情報を記憶しておき、測位装置53により測位位置を求めたとき、真値予測装置58により、求めた測位位置からキャリア位相の真値を予測する。そして、誤差補正装置56−1〜56−Nは、予測したキャリア位相の真値に基づき誤差記憶装置55−1〜55−Nに記憶してある前記の誤差情報が有効かどうかを判定し、有効と判定した場合には前記誤差情報に基づき、新たに得たキャリア位相を補正して測位装置53に供給するようにしている。このため、各衛星のキャリアマルチパス雑音を抑圧することができる。
【0049】
なお、過去の誤差情報としては、キャリア位相の誤差情報ではなく、キャリア位相の誤差情報とともに測位位置の誤差情報を記憶しておき、さらに、真値予測装置58は、測位装置53で求められた測位位置から真位置を予測し、誤差補正装置56−1〜56−Nは、キャリア位相を補正するのではなく、予測した真位置に基づき前記誤差情報が有効かどうかを判定し、有効と判定した場合には前記測位位置の誤差情報に基づき、前記新たに得た測位位置を補正するように構成を変更することができる。
【0050】
また、図1例の衛星信号受信装置50は、オンライン処理で行うようにしているが、この発明は、オンライン処理に限らず、オフライン処理として過去に蓄積されたキャリア情報を補正させても良い。
【0051】
その場合は、図4に示すように、図1例の受信モジュール52−1〜52−Nを測位装置53に接続し、誤差補正装置56を通さないときの測位装置53の入力データであるキャリア情報をデータベースであるキャリア情報蓄積装置59に蓄積し、このキャリア情報蓄積装置59から、受信モジュール52−1〜52−Nに代替して、過去のキャリア情報を時系列で誤差補正装置56と誤差記憶装置55に出力すれば補正処理をオンライン処理と同様に行うことができる。
【0052】
なお、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、従来技術に係る衛星受信装置では、位置が変動した際に正しく補正することができなかった日周期性の各衛星のキャリアマルチパス雑音に対し、キャリア位相の過去の誤差を記憶する誤差記憶装置、測位位置を求める測位装置、測位位置情報から真値を予測する真値予測装置により、キャリアマルチパス雑音を抑圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る衛星信号受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1例の動作説明に供されるフローチャートである。
【図3】キャリア位相の求め方等の説明図である。
【図4】この発明の他の実施形態に係る衛星信号受信装置の構成を示すブロック図である。
【図5】従来技術に係る衛星信号受信装置の構成を示すブロック図である。
【図6】衛星信号受信装置の設置例を示す説明図である。
【図7】キャリアマルチパスの影響による誤差例の相関を示す説明図である。
【図8】従来技術に係る誤差補正処理が適用された衛星信号受信装置のブロック図である。
【符号の説明】
1、31、51…アンテナ
2−1〜2−N、32−1〜32−N、52−1〜52−N…受信モジュール
3、33、53…測位装置 10、30、50…衛星信号受信装置
11、12…直接波 13、14、17…キャリアマルチパス
15…地上 19、20、60…衛星
55、55−1〜55−N…誤差記憶装置
56、56−1〜56−N…誤差補正装置
57−1〜57−N…衛星キャリア推定装置
58…真値予測装置 59…キャリア情報蓄積装置

Claims (2)

  1. 衛星信号のキャリアを利用して受信位置の変動を検出する衛星信号受信装置において、
    キャリア位相の過去の誤差情報を記憶する誤差記憶装置と、
    新たに得たキャリア位相から測位位置を求める測位装置と、
    過去の長時間の測位位置からキャリア位相の真値を予測する真値予測装置と、
    予測したキャリア位相の真値に基づき前記誤差情報が有効かどうかを判定し、有効と判定した場合には前記キャリア位相の過去の誤差情報及び真値予測情報に基づき、前記新たに得たキャリア位相を補正する誤差補正装置と
    を有することを特徴とする衛星信号受信装置。
  2. 衛星信号のキャリアを利用して受信位置の変動を検出する衛星信号受信装置において、
    測位位置の過去の誤差情報を記憶する誤差記憶装置と、
    新たに得たキャリア位相から新たな測位位置を求める測位装置と、
    過去の長時間の測位位置から真位置を予測する真位置予測装置と、
    予測した真位置に基づき前記誤差情報が有効かどうかを判定し、有効と判定した場合には前記誤差情報に基づき、前記新たに得た測位位置を補正する誤差補正装置と
    を有することを特徴とする衛星信号受信装置。
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