JP2004357637A - 雑草の抜き取り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業者の負担を大幅に削減しながら芝生に生えている雑草を、根と共に確実に抜き取ることができる雑草の抜き取り装置を提供する。
【解決手段】杆部2の一端にハンドル部を設け、杆部の他端に抜き取り本体6を設け、ハンドル部を握りながら杆部を鉛直下方に向け、抜き取り本体を回転させながら芝生Sに差し込む動作、引き戻す動作を行うことで、芝生に生えている雑草Wを抜き取る装置である。抜き取り本体6は、両端が開口した中空部材であり、下端の開口周縁に刃8を形成しており、下端側の内周を、ストレートの内径として根Nを周囲の土Eとともに保持する根保持部10とし、根保持部から上端の開口までの内周を、上端の開口に向かうにしたがって漸次拡径して上端の開口から雑草を排出することが可能な排出部12としている。
【選択図】 図5
【解決手段】杆部2の一端にハンドル部を設け、杆部の他端に抜き取り本体6を設け、ハンドル部を握りながら杆部を鉛直下方に向け、抜き取り本体を回転させながら芝生Sに差し込む動作、引き戻す動作を行うことで、芝生に生えている雑草Wを抜き取る装置である。抜き取り本体6は、両端が開口した中空部材であり、下端の開口周縁に刃8を形成しており、下端側の内周を、ストレートの内径として根Nを周囲の土Eとともに保持する根保持部10とし、根保持部から上端の開口までの内周を、上端の開口に向かうにしたがって漸次拡径して上端の開口から雑草を排出することが可能な排出部12としている。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、雑草の抜き取り装置であって、特に、芝生に生えている雑草を根と共に抜き取るのに好適な装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
芝生に生えている雑草を取り除く装置として、人力を必要とする装置や、機械的に作業を行う装置がある。
人力を必要とする装置は、例えば柄の先端にフォーク状の爪や熊手のような器具を備えた根起こし機があるが、かがんだ状態で作業をすることになるので、作業者の負担が大きくなるとともに、作業能率も低下しやすい。そこで、作業の軽減化を図るためには、例えば、特許文献1、特許文献2のように機械的に作業を行う装置が必要である。
【0003】
特許文献1の装置は、ハンドル部を把持して除草しようとする箇所に持ち運び、下降しているリンクの爪先間に開かれた状態で下向きに保持されている草把持爪を雑草の上から差し込み、リンクを上昇させることで爪先間を閉じた草把持爪が除去しようとする雑草を掴み、ハンドル部を左右に捩じって雑草の根切りを行ったうえハンドル部を引き上げることで、雑草を引き抜くようにしている。
【0004】
また、特許文献2の装置は、位置決めバーとその周囲に配置した複数の爪刃とからなる回転刃体と、表面に螺旋溝が形成されて螺合部材との軸方向変位に伴って回転する回転軸体と、この回転軸体の端部を付勢して軸方向変位を可能にするコイルスプリングと、回転軸体を収容する筒胴部と、この筒胴部に取り付けたハンドル部とを備えている。そして、回転刃体を雑草の根に臨ませた状態とし、ハンドル部を押し下げると、コイルスプリングが収縮し、回転軸体が軸方向に変位する際に回転することで回転刃体が回転し、雑草の根を局部的に掘り起こすことができる。
【0005】
【特許文献1】
実開平05−31587号公報
【特許文献1】
実用新案登録第3050027号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献1、特許文献2は、立ったままの状態で操作することができるので、人力を必要とする装置と比較して作業能率が向上する。
しかし、特許文献1の装置は、雑草を掴んだ草把持爪を回転させ、或いは上昇させて雑草を引き抜くようにしているので、雑草の葉や茎等のみが引き抜かれ、根が芝生に残りやすくなり、雑草の再生率が高い芝生となるおそれがある。
【0007】
また、特許文献2の装置は、回転刃体が回転することで雑草の根を局部的に掘り起こすようにしているので、雑草の周囲の芝生の根を傷めるおそれがある。また、この装置は、根が深い雑草の場合には、根を堀り起こすだけとなって根の引き抜き作業は人力作業となるので、作業者の負担を低減することができない。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、作業者の負担を大幅に削減しながら芝生に生えている雑草を根と共に確実に抜き取ることができるとともに、芝生の抜き取り作業及び抜きとった後の作業能率を大幅に向上させることができる雑草の抜き取り装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、杆部の一端にハンドル部を設け、該杆部の他端に抜き取り本体を設け、前記ハンドル部を握りながら前記杆部を鉛直下方に向け、前記抜き取り本体を回転させながら芝生に差し込む動作、引き戻す動作を行うことで、芝生に生えている雑草を抜き取る雑草の抜き取り装置であって、前記抜き取り本体は、両端が開口した中空部材であり、一端の開口周縁に刃を形成しており、該一端側の内周を、ストレートの内径として前記根を周囲の土とともに保持する根保持部とし、前記根保持部から他端の開口までの内周を、該他端の開口に向かうにしたがって漸次拡径して前記他端の開口から前記雑草を排出することが可能な排出部としていることを特徴とする装置である。
【0009】
本発明の抜き取り装置によると、作業者は、抜き取り本体を回転させながら芝生に差し込む動作、引き戻す動作を行うだけで雑草の抜き取り動作を行うことができるので、作業者の負担が低減し、雑草の抜き取り作業の能率が向上する。
また、雑草の根を囲むように抜き取り本体を土中に差し込むと、根保持部が周囲の土とともに根の上部を保持し、抜き取り本体が上方移動することで根を土中から引き抜いていくので、根の引き抜き作業を人的に行う必要がなく、作業者の負担が大幅に低減する。
【0010】
そして、雑草の根が芝生にほとんど残らず、雑草の再生率が低い芝生となる。
さらに、抜き取り本体を、雑草の葉を囲むように位置に土中に差し込んでいるので、雑草の周囲の芝生の根を傷めるおそれがない。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の雑草の抜き取り装置において、他の抜き取り本体を、前記杆部の他端に着脱自在に連結可能としている。
【0011】
このようにすると、抜き取る雑草の大きさや芝の状態に合わせて作業のし易い抜き取り本体を簡単に選択することができる。また、同形状の抜き取り本体を複数用意しておくことで、刃が欠けた抜き取り本体を交換し、新たな抜き取り本体を直ぐに装着することが可能となる。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の雑草の抜き取り装置において、前記杆部の長さを、立った状態の人が前記抜き取り本体を雑草に近づけることが可能となるような長さに設定した。
【0012】
このようにすると、作業者は、立ったままの状態で抜き取り本体を回転させながら芝生に差し込む動作、引き戻す動作を行うだけで雑草の抜き取り動作を行うことができるので、さらに作業者の負担が低減する。
また、請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の雑草の抜き取り装置において、立った状態の人、或いは車椅子等に座っている人が雑草の抜き取り作業可能となるように、前記杆部の長さを調節可能な構造とした。
【0013】
このようにすると、背の低い子供や、車椅子に座った人であっても、容易に雑草の抜き取り作業を行うことが可能となる。
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の雑草の抜き取り装置において、前記杆部の他端を、前記抜き取り本体の他端側の外周に連結し、前記抜き取り本体の他端の開口部に、抜き取った前記雑草を収納する雑草収納部を接続した。
【0014】
このようにすると、抜き取り本体に抜き取られて排出部から出た雑草は、順次、雑草収納部に収納されていくので、芝生上には雑草が残らず、雑草の清掃作業の簡略化が図られる。
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載の雑草の抜き取り装置において、前記抜き取り本体の外周に連結した前記杆部の他端の端面を、前記抜き取り本体が地表深く差し込まれるのを防止する深差しストッパーとした。
【0015】
このようにすると、深差ストッパーによって抜き取り本体が深く土中に入り込むのが防止されるので、抜き取り本体の差し込み、引き戻し動作が容易となる。
さらに、請求項7記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の雑草の抜き取り装置において、前記杆部を他端が開口した中空部材とし、該他端及び前記抜き取り本体の排出部を接続することで、前記杆部の中空内部を、前記排出部から排出されてきた前記雑草を収納する雑草収納部としている。
このようにすると、請求項5記載の発明と同様に、抜き取り本体に抜き取られて排出部から出た雑草は、順次、雑草収納部に収納されていくので、芝生上には雑草が残らず、雑草の清掃作業の簡略化が図られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る雑草の抜き取り装置の複数の実施形態について、図面を参照して説明する。
「第1実施形態」
図1は、第1実施形態の雑草の抜き取り装置(以下、抜き取り装置と略称する)を立てた状態で示したものである。
本実施形態の抜き取り装置は、棒状部材の杆部2と、杆部2の上端に直交して固定したハンドル部4と、杆部2の下端に固定した抜き取り本体6とで構成されている。杆部の下端からハンドル部4までの長さhは、成人の作業員が立った時の腹や腰までの高さ(800〜900mm)に設定されている。
【0017】
抜き取り本体6は、図2に示すように、両端が開口したステンレス製の中空円筒部材であり、下端の開口周縁に円錐形状の刃8を形成している。また、この抜き取り本体6の内部は、刃8を形成した一端側の内周部をストレートの内径(軸方向の内径が変化しない形状)とし、ストレートの内径から上端の開口までの内周部を、上端の開口に向かうにしたがい漸次拡径したテーパ形状としている。ここで、ストレートの内径とした下端側の内周部を、根保持部10と称し、根保持部10から上端の開口までのテーパ形状の内周部を排出部12と称する。
【0018】
なお、外径が21.7mm、内径が14.3mm、長さが50mmの中空円筒部材により抜き取り本体6を形成した場合には、抜き取り本体6の外周に対する刃8の角度αを、α=15°とし、前記排出部12のテーパ角度βを、β=2°としている。
そして、上記構成の抜き取り本体6の外周に、刃8の先端から所定の距離Lだけ離れた箇所に端面2aが位置するように杆部2が固定されている。
【0019】
次に、本実施形態の抜き取り装置を使用した芝生Sに生えている雑草W,W1…を根N,N1と共に抜き取る作業手順について、図3から図6を参照しながら説明する。
先ず、図3に示すように、ハンドル部4を握った作業者は、立ったままの状態で杆部2を鉛直下方に向け、雑草Wの葉を囲むように抜き取り本体6を配置する。
【0020】
次に、杆部2を回転させながら下降させていく。これにより、図4に示すように、回転した抜き取り本体6は、先端の刃8から土中に差し込まれていき、土中で張っている根Nを取り囲む。ここで、抜き取り本体6が所定の深さだけ土中に入り込むと、抜き取り本体6の外周に位置する杆部2の端面2aが芝生Sに当接し、抜き取り本体6が深く土中に差し込まれるのを防止しているので、前記端面2aは、深差しストッパーとして機能している。
【0021】
次に、ハンドル部4を握りながら杆部2を上方に移動し、抜き取り本体6の引き戻し動作を行う。この動作を行うと、図5に示すように、根Nの上部は、周囲の土Eとともに根保持部10に保持され、抜き取り本体6の上方移動とともに根Nの全体が土中から引き抜かれていく。
次に、抜き取り本体6内に、根N付きの雑草Wを収納したまま、芝生Sの他の位置に生えている別の雑草W1の葉を囲むように抜き取り本体6を配置する。そして、杆部2を回転させながら下降させていくと、図6に示すように、抜き取り本体6が、土中で張っている根N1を取り囲む。この際、抜き取り本体6内に収納されている根N付きの雑草Wは、別の雑草W1の葉に上方に押され、排出部12を通過して上方の開口部から外部に排出されていく。
【0022】
この動作を繰り返すことで、芝生Sに生えている雑草W,W1…を、順次、根N,N1…と共に抜き取っていく。
したがって、本実施形態の抜き取り装置によると、作業者は、立ったままの状態で抜き取り本体を回転させながら芝生Sに差し込む動作、引き戻す動作を行うだけで雑草Wの抜き取り動作を行うことができるので、作業者の負担が低減し、雑草の抜き取り作業の能率を向上させることができる。
【0023】
また、雑草Wの根Nを囲むように土中に差し込んだ抜き取り本体6は、根保持部10が周囲の土とともに根Nの上部を保持し、抜き取り本体6が上方移動することで根Nを土中から引き抜いていくので、従来の装置(特許文献2)のように根の引き抜き作業を人的に行う必要がなく、作業者の負担を大幅に低減することができる。
また、雑草Wの根Nが芝生Sにほとんど残らず、雑草Wの再生率が低い芝生Sとすることができる。
また、位置抜き取り本体6を、雑草Wの葉を囲む位置に配置し、回転させながら下降させて土中に差し込んでいるので、雑草Wの周囲の芝生Sの根を傷めるおそれがない。
【0024】
さらに、抜き取り本体6を土中に差し込むと、杆部2の端面2aが深差ストッパーとして機能して抜き取り本体6が深く土中に入り込むのを防止しているので、抜き取り本体6の差し込み、引き戻し動作を容易に行うことができる。
「第2実施形態及び第3実施形態」
次に、図7及び図8に示すものは、第2及び第3実施形態の抜き取り装置を示すものである。なお、図1に示した第1実施形態の構成と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0025】
図7で示す第2実施形態は、テレスコープ式の杆部20を備えている。杆部20は、抜き取り本体6が固定している最も径の細い第1杆22aと、この第1杆22aが内部に入り込むことが可能な第2杆22bと、この第2杆22bが内部に入り込むことが可能な第3杆22cと、ハンドル部4が固定しており、第3杆22cが内部に入り込むことが可能な第4杆22dと、これら第1杆22a〜第4杆22dのいずれかの伸長状態、或いは、収縮状態をワンタッチで切り換えることが可能な伸縮切替え部24a〜24cを備えている。図7(a)に示すように、全ての杆22a〜22dが伸長したときの杆部20の高さは、成人の作業員が立った時の腹や腰までの高さに設定されている。
【0026】
また、伸縮切替え部24a〜24cの具体的な構成としては、例えば、杆に設けた穴に、バネ力で外側に押圧されている係合凸部を配置した構造としている。そして、杆部20の高さを低く設定するときには、図7(b)に示すように、例えば伸縮切替え部24aの係合凸部をばね力に抗して穴内に押し込む動作を行う。
【0027】
また、図8で示す第3実施形態は、継ぎ足し式の杆部30を備えている。杆部30は、抜き取り本体6が固定している第1杆32aと、第2杆32b及び第3杆32cと、ハンドル部4が固定している第3杆32dとを備えている。そして、第2杆32b、第3杆32c、第4杆32dの下端には、同一形状の雄ねじ部34a、34b、34cが形成されており、第1杆32a、第2杆32b、第3杆32cの上端にも、同一形状の雌ねじ部(図示せず)が形成されている。そして、全ての雄ねじ部34a、34b、34cを第1杆32a、第2杆32b、第3杆32cの雌ねじ部にねじ込み、全ての杆32a〜32dを連結したときの杆部30の高さは、成人の作業員が立った時の腹や腰までの高さに設定されている。そして、杆部30の高さを低く設定するときには、第2杆32b、第3杆32cの一方、或いは両者を使用せずに他の杆同士を連結する。
【0028】
したがって、第2、第3実施形態によると、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、杆部20、30の高さを自由に調整することができるので、背の低い子供や、車椅子に座った人であっても、本実施形態の装置を使用して容易に雑草の抜き取り作業を行うことができる。
「第4実施形態」
次に、図9に示すものは、第4実施形態の抜き取り装置の要部を示すものである。
【0029】
本実施形態では、複数種類の抜き取り本体6、42、44を杆部46に着脱自在に連結可能としている。
すなわち、図9(a)では、抜き取り本体6の外周に、杆部46を構成する下端部46aが固定されており、この下端部46aの上端には雌ねじ部46bが形成されている。そして、杆部46の下端には雄ねじ部46cが形成されており、この雄ねじ部46cを前記雌ねじ部46bに螺合することで、杆部46の下端に抜き取り本体6が固定される。
【0030】
また、図9(b)の抜き取り本体42は、図9(a)で示した抜き取り本体6より径が大きい部材であり、図9(c)の抜き取り本体44は、爪型の刃44aを形成した部材である。これら抜き取り本体42,44の外周には、図9(a)で示した抜き取り本体8と同様に、雌ねじ46bを設けた下端部46aが固定されている。
【0031】
このように、複数種類の抜き取り本体6,42,44を、杆部46に着脱自在に連結可能としたことで、抜き取る雑草Wの大きさや芝生Sの状態に合わせて作業のし易い抜き取り本体を簡単に選択することができる。また、同形状の抜き取り本体6を複数用意しておくことで、刃8が欠けた抜き取り本体6を交換し、新たな抜き取り本体6を直ぐに装着することができる。
【0032】
なお、抜き取り本体の刃の形状は、図9(a)で示す円錐刃や、図9(c)で示す爪型の刃の他に、櫛刃、平刃等が考えられ、雑草Wの大きさ、形状に応じて種々の形状の刃を用意しておくことが好ましい。
「第5実施形態」
次に、図10に示すものは、第5実施形態の抜き取り装置を示すものである。
【0033】
本実施形態では、抜きとった雑草Wを収納する収納袋50を備えている。この収納袋50は、抜き取り本体6の他端の開口に接続しているとともに、固定具52を使用して杆部2の所定の位置に一体に設けられている。
このような構造とすることで、抜き取り本体6に抜き取られて排出部12から出た雑草Wは、順次、収納袋50内に収納されていくので、芝生S上には雑草Wが残らず、雑草Wの清掃作業の簡略化を図ることができる。
「第6実施形態」
さらに、図11に示すものは、第6実施形態の抜き取り装置を示すものである。
【0034】
本実施形態の杆部54は、下端が開口した中空部材であり、ハンドル部4の近くに、楕円形状に開口した雑草排出部54aを設けている。そして、この杆部54の下端が、抜き取り本体6の上端の開口部に接続していることで、杆部54及び抜き取り本体6が同軸に一体化されている。
このような構造とすることで、抜き取り本体6に抜き取られて排出部12から出た雑草Wは、順次、杆部54内に収納されていく。そして、杆部54内に所定の量だけ雑草Wがストックされると、雑草置き場等にて雑草排出部54aから雑草Wを排出することで、杆部54内を空にすることができる。したがって、本実施形態も、第5実施形態と同様に、芝生S上には雑草Wが残らず、雑草Wの清掃作業の簡略化を図ることができる。
【0035】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、作業者は、抜き取り本体を回転させながら芝生に差し込む動作、引き戻す動作を行うだけで雑草の抜き取り動作を行うことができるので、作業者の負担が低減し、雑草の抜き取り作業の能率を向上させることができる。
また、雑草の根を囲むように抜き取り本体を土中に差し込むと、根保持部が周囲の土とともに根の上部を保持し、抜き取り本体が上方移動することで根を土中から引き抜いていくので、根の引き抜き作業を人的に行う必要がなく、作業者の負担を大幅に低減することができる。
しかも、雑草の根が芝生にほとんど残らず、雑草の再生率が低い芝生とすることができる。
【0036】
また、抜き取り本体を、雑草の葉を囲むように位置に土中に差し込んでいるので、雑草の周囲の芝生の根を傷めるおそれがない。
また、請求項2記載の発明によると、抜き取る雑草の大きさや芝の状態に合わせて作業のし易い抜き取り本体を簡単に選択することができる。また、同形状の抜き取り本体を複数用意しておくことで、刃が欠けた抜き取り本体を交換し、新たな抜き取り本体を直ぐに装着することができる。
【0037】
また、請求項3記載の発明によると、作業者は、立ったままの状態で抜き取り本体を回転させながら芝生に差し込む動作、引き戻す動作を行うだけで雑草の抜き取り動作を行うことができるので、さらに作業者の負担を低減させることができる。
また、請求項4記載の発明によると、背の低い子供や、車椅子に座った人でも、容易に雑草の抜き取り作業を行うことができる。
【0038】
また、請求項5記載の発明によると、抜き取り本体に抜き取られて排出部から出た雑草は、順次、雑草収納部に収納されていくので、芝生上には雑草が残らず、雑草の清掃作業の簡略化を図ることができる。
また、請求項6記載の発明によると、深差ストッパーによって抜き取り本体が深く土中に入り込むのが防止されるので、抜き取り本体の差し込み、引き戻し動作を容易に行うことができる。
さらに、請求項7記載の発明によると、請求項5記載の発明と同様に、抜き取り本体に抜き取られて排出部から出た雑草は、順次、雑草収納部に収納されていくので、芝生上には雑草が残らず、雑草の清掃作業の簡略化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の雑草の抜き取り装置を示す図である。
【図2】図1におけるII−II線矢視図である。
【図3】第1実施形態の雑草の抜き取り装置の抜き取り本体を雑草の葉を囲むように配置した状態を示す図である。
【図4】第1実施形態において抜き取り本体を回転させながら地中に差し込んだ状態を示す図である。
【図5】第1実施形態における抜き取り本体の根保持部が、根の上部を土と共に保持した状態を示す図である。
【図6】第1実施形態において引き抜かれた雑草が、抜き取り本体の上部開口部から排出されている状態を示す図である。
【図7】本発明に係るテレスコープ式の杆部を備えた第2実施形態の雑草の抜き取り装置を示す図である。
【図8】本発明に係る継ぎ足し式の杆部を備えた第3実施形態の雑草の抜き取り装置を示す図である。
【図9】本発明に係る杆部に着脱自在の抜き取り本体を備えた第4実施形態の雑草の抜き取り装置を示す図である。
【図10】本発明に係る抜き取った雑草を収納する雑草収納部を備えた第5実施形態の雑草の抜き取り装置を示す図である。
【図11】本発明に係る抜き取った雑草を収納する雑草収納部を中空の杆部とした第6実施形態の雑草の抜き取り装置を示す図である。
【符号の説明】
2a 杆の端面(深差しストッパー)
2,20、30,46 杆部
4 ハンドル部
6,42,44 抜き取り本体
8.、44a 刃
10 根保持部
12 排出部
46a 杆部の下端部
46b 雌ねじ部
46c 雄ねじ部
50 収納袋(雑草収納部)
54 中空形状の杆部(雑草収納部)
54a 雑草排出部
N,N1 雑草の根
S 芝生
W,W1 雑草
N,N1 雑草の根
【発明の属する技術分野】
本発明は、雑草の抜き取り装置であって、特に、芝生に生えている雑草を根と共に抜き取るのに好適な装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
芝生に生えている雑草を取り除く装置として、人力を必要とする装置や、機械的に作業を行う装置がある。
人力を必要とする装置は、例えば柄の先端にフォーク状の爪や熊手のような器具を備えた根起こし機があるが、かがんだ状態で作業をすることになるので、作業者の負担が大きくなるとともに、作業能率も低下しやすい。そこで、作業の軽減化を図るためには、例えば、特許文献1、特許文献2のように機械的に作業を行う装置が必要である。
【0003】
特許文献1の装置は、ハンドル部を把持して除草しようとする箇所に持ち運び、下降しているリンクの爪先間に開かれた状態で下向きに保持されている草把持爪を雑草の上から差し込み、リンクを上昇させることで爪先間を閉じた草把持爪が除去しようとする雑草を掴み、ハンドル部を左右に捩じって雑草の根切りを行ったうえハンドル部を引き上げることで、雑草を引き抜くようにしている。
【0004】
また、特許文献2の装置は、位置決めバーとその周囲に配置した複数の爪刃とからなる回転刃体と、表面に螺旋溝が形成されて螺合部材との軸方向変位に伴って回転する回転軸体と、この回転軸体の端部を付勢して軸方向変位を可能にするコイルスプリングと、回転軸体を収容する筒胴部と、この筒胴部に取り付けたハンドル部とを備えている。そして、回転刃体を雑草の根に臨ませた状態とし、ハンドル部を押し下げると、コイルスプリングが収縮し、回転軸体が軸方向に変位する際に回転することで回転刃体が回転し、雑草の根を局部的に掘り起こすことができる。
【0005】
【特許文献1】
実開平05−31587号公報
【特許文献1】
実用新案登録第3050027号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献1、特許文献2は、立ったままの状態で操作することができるので、人力を必要とする装置と比較して作業能率が向上する。
しかし、特許文献1の装置は、雑草を掴んだ草把持爪を回転させ、或いは上昇させて雑草を引き抜くようにしているので、雑草の葉や茎等のみが引き抜かれ、根が芝生に残りやすくなり、雑草の再生率が高い芝生となるおそれがある。
【0007】
また、特許文献2の装置は、回転刃体が回転することで雑草の根を局部的に掘り起こすようにしているので、雑草の周囲の芝生の根を傷めるおそれがある。また、この装置は、根が深い雑草の場合には、根を堀り起こすだけとなって根の引き抜き作業は人力作業となるので、作業者の負担を低減することができない。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、作業者の負担を大幅に削減しながら芝生に生えている雑草を根と共に確実に抜き取ることができるとともに、芝生の抜き取り作業及び抜きとった後の作業能率を大幅に向上させることができる雑草の抜き取り装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、杆部の一端にハンドル部を設け、該杆部の他端に抜き取り本体を設け、前記ハンドル部を握りながら前記杆部を鉛直下方に向け、前記抜き取り本体を回転させながら芝生に差し込む動作、引き戻す動作を行うことで、芝生に生えている雑草を抜き取る雑草の抜き取り装置であって、前記抜き取り本体は、両端が開口した中空部材であり、一端の開口周縁に刃を形成しており、該一端側の内周を、ストレートの内径として前記根を周囲の土とともに保持する根保持部とし、前記根保持部から他端の開口までの内周を、該他端の開口に向かうにしたがって漸次拡径して前記他端の開口から前記雑草を排出することが可能な排出部としていることを特徴とする装置である。
【0009】
本発明の抜き取り装置によると、作業者は、抜き取り本体を回転させながら芝生に差し込む動作、引き戻す動作を行うだけで雑草の抜き取り動作を行うことができるので、作業者の負担が低減し、雑草の抜き取り作業の能率が向上する。
また、雑草の根を囲むように抜き取り本体を土中に差し込むと、根保持部が周囲の土とともに根の上部を保持し、抜き取り本体が上方移動することで根を土中から引き抜いていくので、根の引き抜き作業を人的に行う必要がなく、作業者の負担が大幅に低減する。
【0010】
そして、雑草の根が芝生にほとんど残らず、雑草の再生率が低い芝生となる。
さらに、抜き取り本体を、雑草の葉を囲むように位置に土中に差し込んでいるので、雑草の周囲の芝生の根を傷めるおそれがない。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の雑草の抜き取り装置において、他の抜き取り本体を、前記杆部の他端に着脱自在に連結可能としている。
【0011】
このようにすると、抜き取る雑草の大きさや芝の状態に合わせて作業のし易い抜き取り本体を簡単に選択することができる。また、同形状の抜き取り本体を複数用意しておくことで、刃が欠けた抜き取り本体を交換し、新たな抜き取り本体を直ぐに装着することが可能となる。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の雑草の抜き取り装置において、前記杆部の長さを、立った状態の人が前記抜き取り本体を雑草に近づけることが可能となるような長さに設定した。
【0012】
このようにすると、作業者は、立ったままの状態で抜き取り本体を回転させながら芝生に差し込む動作、引き戻す動作を行うだけで雑草の抜き取り動作を行うことができるので、さらに作業者の負担が低減する。
また、請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の雑草の抜き取り装置において、立った状態の人、或いは車椅子等に座っている人が雑草の抜き取り作業可能となるように、前記杆部の長さを調節可能な構造とした。
【0013】
このようにすると、背の低い子供や、車椅子に座った人であっても、容易に雑草の抜き取り作業を行うことが可能となる。
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の雑草の抜き取り装置において、前記杆部の他端を、前記抜き取り本体の他端側の外周に連結し、前記抜き取り本体の他端の開口部に、抜き取った前記雑草を収納する雑草収納部を接続した。
【0014】
このようにすると、抜き取り本体に抜き取られて排出部から出た雑草は、順次、雑草収納部に収納されていくので、芝生上には雑草が残らず、雑草の清掃作業の簡略化が図られる。
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載の雑草の抜き取り装置において、前記抜き取り本体の外周に連結した前記杆部の他端の端面を、前記抜き取り本体が地表深く差し込まれるのを防止する深差しストッパーとした。
【0015】
このようにすると、深差ストッパーによって抜き取り本体が深く土中に入り込むのが防止されるので、抜き取り本体の差し込み、引き戻し動作が容易となる。
さらに、請求項7記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の雑草の抜き取り装置において、前記杆部を他端が開口した中空部材とし、該他端及び前記抜き取り本体の排出部を接続することで、前記杆部の中空内部を、前記排出部から排出されてきた前記雑草を収納する雑草収納部としている。
このようにすると、請求項5記載の発明と同様に、抜き取り本体に抜き取られて排出部から出た雑草は、順次、雑草収納部に収納されていくので、芝生上には雑草が残らず、雑草の清掃作業の簡略化が図られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る雑草の抜き取り装置の複数の実施形態について、図面を参照して説明する。
「第1実施形態」
図1は、第1実施形態の雑草の抜き取り装置(以下、抜き取り装置と略称する)を立てた状態で示したものである。
本実施形態の抜き取り装置は、棒状部材の杆部2と、杆部2の上端に直交して固定したハンドル部4と、杆部2の下端に固定した抜き取り本体6とで構成されている。杆部の下端からハンドル部4までの長さhは、成人の作業員が立った時の腹や腰までの高さ(800〜900mm)に設定されている。
【0017】
抜き取り本体6は、図2に示すように、両端が開口したステンレス製の中空円筒部材であり、下端の開口周縁に円錐形状の刃8を形成している。また、この抜き取り本体6の内部は、刃8を形成した一端側の内周部をストレートの内径(軸方向の内径が変化しない形状)とし、ストレートの内径から上端の開口までの内周部を、上端の開口に向かうにしたがい漸次拡径したテーパ形状としている。ここで、ストレートの内径とした下端側の内周部を、根保持部10と称し、根保持部10から上端の開口までのテーパ形状の内周部を排出部12と称する。
【0018】
なお、外径が21.7mm、内径が14.3mm、長さが50mmの中空円筒部材により抜き取り本体6を形成した場合には、抜き取り本体6の外周に対する刃8の角度αを、α=15°とし、前記排出部12のテーパ角度βを、β=2°としている。
そして、上記構成の抜き取り本体6の外周に、刃8の先端から所定の距離Lだけ離れた箇所に端面2aが位置するように杆部2が固定されている。
【0019】
次に、本実施形態の抜き取り装置を使用した芝生Sに生えている雑草W,W1…を根N,N1と共に抜き取る作業手順について、図3から図6を参照しながら説明する。
先ず、図3に示すように、ハンドル部4を握った作業者は、立ったままの状態で杆部2を鉛直下方に向け、雑草Wの葉を囲むように抜き取り本体6を配置する。
【0020】
次に、杆部2を回転させながら下降させていく。これにより、図4に示すように、回転した抜き取り本体6は、先端の刃8から土中に差し込まれていき、土中で張っている根Nを取り囲む。ここで、抜き取り本体6が所定の深さだけ土中に入り込むと、抜き取り本体6の外周に位置する杆部2の端面2aが芝生Sに当接し、抜き取り本体6が深く土中に差し込まれるのを防止しているので、前記端面2aは、深差しストッパーとして機能している。
【0021】
次に、ハンドル部4を握りながら杆部2を上方に移動し、抜き取り本体6の引き戻し動作を行う。この動作を行うと、図5に示すように、根Nの上部は、周囲の土Eとともに根保持部10に保持され、抜き取り本体6の上方移動とともに根Nの全体が土中から引き抜かれていく。
次に、抜き取り本体6内に、根N付きの雑草Wを収納したまま、芝生Sの他の位置に生えている別の雑草W1の葉を囲むように抜き取り本体6を配置する。そして、杆部2を回転させながら下降させていくと、図6に示すように、抜き取り本体6が、土中で張っている根N1を取り囲む。この際、抜き取り本体6内に収納されている根N付きの雑草Wは、別の雑草W1の葉に上方に押され、排出部12を通過して上方の開口部から外部に排出されていく。
【0022】
この動作を繰り返すことで、芝生Sに生えている雑草W,W1…を、順次、根N,N1…と共に抜き取っていく。
したがって、本実施形態の抜き取り装置によると、作業者は、立ったままの状態で抜き取り本体を回転させながら芝生Sに差し込む動作、引き戻す動作を行うだけで雑草Wの抜き取り動作を行うことができるので、作業者の負担が低減し、雑草の抜き取り作業の能率を向上させることができる。
【0023】
また、雑草Wの根Nを囲むように土中に差し込んだ抜き取り本体6は、根保持部10が周囲の土とともに根Nの上部を保持し、抜き取り本体6が上方移動することで根Nを土中から引き抜いていくので、従来の装置(特許文献2)のように根の引き抜き作業を人的に行う必要がなく、作業者の負担を大幅に低減することができる。
また、雑草Wの根Nが芝生Sにほとんど残らず、雑草Wの再生率が低い芝生Sとすることができる。
また、位置抜き取り本体6を、雑草Wの葉を囲む位置に配置し、回転させながら下降させて土中に差し込んでいるので、雑草Wの周囲の芝生Sの根を傷めるおそれがない。
【0024】
さらに、抜き取り本体6を土中に差し込むと、杆部2の端面2aが深差ストッパーとして機能して抜き取り本体6が深く土中に入り込むのを防止しているので、抜き取り本体6の差し込み、引き戻し動作を容易に行うことができる。
「第2実施形態及び第3実施形態」
次に、図7及び図8に示すものは、第2及び第3実施形態の抜き取り装置を示すものである。なお、図1に示した第1実施形態の構成と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0025】
図7で示す第2実施形態は、テレスコープ式の杆部20を備えている。杆部20は、抜き取り本体6が固定している最も径の細い第1杆22aと、この第1杆22aが内部に入り込むことが可能な第2杆22bと、この第2杆22bが内部に入り込むことが可能な第3杆22cと、ハンドル部4が固定しており、第3杆22cが内部に入り込むことが可能な第4杆22dと、これら第1杆22a〜第4杆22dのいずれかの伸長状態、或いは、収縮状態をワンタッチで切り換えることが可能な伸縮切替え部24a〜24cを備えている。図7(a)に示すように、全ての杆22a〜22dが伸長したときの杆部20の高さは、成人の作業員が立った時の腹や腰までの高さに設定されている。
【0026】
また、伸縮切替え部24a〜24cの具体的な構成としては、例えば、杆に設けた穴に、バネ力で外側に押圧されている係合凸部を配置した構造としている。そして、杆部20の高さを低く設定するときには、図7(b)に示すように、例えば伸縮切替え部24aの係合凸部をばね力に抗して穴内に押し込む動作を行う。
【0027】
また、図8で示す第3実施形態は、継ぎ足し式の杆部30を備えている。杆部30は、抜き取り本体6が固定している第1杆32aと、第2杆32b及び第3杆32cと、ハンドル部4が固定している第3杆32dとを備えている。そして、第2杆32b、第3杆32c、第4杆32dの下端には、同一形状の雄ねじ部34a、34b、34cが形成されており、第1杆32a、第2杆32b、第3杆32cの上端にも、同一形状の雌ねじ部(図示せず)が形成されている。そして、全ての雄ねじ部34a、34b、34cを第1杆32a、第2杆32b、第3杆32cの雌ねじ部にねじ込み、全ての杆32a〜32dを連結したときの杆部30の高さは、成人の作業員が立った時の腹や腰までの高さに設定されている。そして、杆部30の高さを低く設定するときには、第2杆32b、第3杆32cの一方、或いは両者を使用せずに他の杆同士を連結する。
【0028】
したがって、第2、第3実施形態によると、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、杆部20、30の高さを自由に調整することができるので、背の低い子供や、車椅子に座った人であっても、本実施形態の装置を使用して容易に雑草の抜き取り作業を行うことができる。
「第4実施形態」
次に、図9に示すものは、第4実施形態の抜き取り装置の要部を示すものである。
【0029】
本実施形態では、複数種類の抜き取り本体6、42、44を杆部46に着脱自在に連結可能としている。
すなわち、図9(a)では、抜き取り本体6の外周に、杆部46を構成する下端部46aが固定されており、この下端部46aの上端には雌ねじ部46bが形成されている。そして、杆部46の下端には雄ねじ部46cが形成されており、この雄ねじ部46cを前記雌ねじ部46bに螺合することで、杆部46の下端に抜き取り本体6が固定される。
【0030】
また、図9(b)の抜き取り本体42は、図9(a)で示した抜き取り本体6より径が大きい部材であり、図9(c)の抜き取り本体44は、爪型の刃44aを形成した部材である。これら抜き取り本体42,44の外周には、図9(a)で示した抜き取り本体8と同様に、雌ねじ46bを設けた下端部46aが固定されている。
【0031】
このように、複数種類の抜き取り本体6,42,44を、杆部46に着脱自在に連結可能としたことで、抜き取る雑草Wの大きさや芝生Sの状態に合わせて作業のし易い抜き取り本体を簡単に選択することができる。また、同形状の抜き取り本体6を複数用意しておくことで、刃8が欠けた抜き取り本体6を交換し、新たな抜き取り本体6を直ぐに装着することができる。
【0032】
なお、抜き取り本体の刃の形状は、図9(a)で示す円錐刃や、図9(c)で示す爪型の刃の他に、櫛刃、平刃等が考えられ、雑草Wの大きさ、形状に応じて種々の形状の刃を用意しておくことが好ましい。
「第5実施形態」
次に、図10に示すものは、第5実施形態の抜き取り装置を示すものである。
【0033】
本実施形態では、抜きとった雑草Wを収納する収納袋50を備えている。この収納袋50は、抜き取り本体6の他端の開口に接続しているとともに、固定具52を使用して杆部2の所定の位置に一体に設けられている。
このような構造とすることで、抜き取り本体6に抜き取られて排出部12から出た雑草Wは、順次、収納袋50内に収納されていくので、芝生S上には雑草Wが残らず、雑草Wの清掃作業の簡略化を図ることができる。
「第6実施形態」
さらに、図11に示すものは、第6実施形態の抜き取り装置を示すものである。
【0034】
本実施形態の杆部54は、下端が開口した中空部材であり、ハンドル部4の近くに、楕円形状に開口した雑草排出部54aを設けている。そして、この杆部54の下端が、抜き取り本体6の上端の開口部に接続していることで、杆部54及び抜き取り本体6が同軸に一体化されている。
このような構造とすることで、抜き取り本体6に抜き取られて排出部12から出た雑草Wは、順次、杆部54内に収納されていく。そして、杆部54内に所定の量だけ雑草Wがストックされると、雑草置き場等にて雑草排出部54aから雑草Wを排出することで、杆部54内を空にすることができる。したがって、本実施形態も、第5実施形態と同様に、芝生S上には雑草Wが残らず、雑草Wの清掃作業の簡略化を図ることができる。
【0035】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、作業者は、抜き取り本体を回転させながら芝生に差し込む動作、引き戻す動作を行うだけで雑草の抜き取り動作を行うことができるので、作業者の負担が低減し、雑草の抜き取り作業の能率を向上させることができる。
また、雑草の根を囲むように抜き取り本体を土中に差し込むと、根保持部が周囲の土とともに根の上部を保持し、抜き取り本体が上方移動することで根を土中から引き抜いていくので、根の引き抜き作業を人的に行う必要がなく、作業者の負担を大幅に低減することができる。
しかも、雑草の根が芝生にほとんど残らず、雑草の再生率が低い芝生とすることができる。
【0036】
また、抜き取り本体を、雑草の葉を囲むように位置に土中に差し込んでいるので、雑草の周囲の芝生の根を傷めるおそれがない。
また、請求項2記載の発明によると、抜き取る雑草の大きさや芝の状態に合わせて作業のし易い抜き取り本体を簡単に選択することができる。また、同形状の抜き取り本体を複数用意しておくことで、刃が欠けた抜き取り本体を交換し、新たな抜き取り本体を直ぐに装着することができる。
【0037】
また、請求項3記載の発明によると、作業者は、立ったままの状態で抜き取り本体を回転させながら芝生に差し込む動作、引き戻す動作を行うだけで雑草の抜き取り動作を行うことができるので、さらに作業者の負担を低減させることができる。
また、請求項4記載の発明によると、背の低い子供や、車椅子に座った人でも、容易に雑草の抜き取り作業を行うことができる。
【0038】
また、請求項5記載の発明によると、抜き取り本体に抜き取られて排出部から出た雑草は、順次、雑草収納部に収納されていくので、芝生上には雑草が残らず、雑草の清掃作業の簡略化を図ることができる。
また、請求項6記載の発明によると、深差ストッパーによって抜き取り本体が深く土中に入り込むのが防止されるので、抜き取り本体の差し込み、引き戻し動作を容易に行うことができる。
さらに、請求項7記載の発明によると、請求項5記載の発明と同様に、抜き取り本体に抜き取られて排出部から出た雑草は、順次、雑草収納部に収納されていくので、芝生上には雑草が残らず、雑草の清掃作業の簡略化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の雑草の抜き取り装置を示す図である。
【図2】図1におけるII−II線矢視図である。
【図3】第1実施形態の雑草の抜き取り装置の抜き取り本体を雑草の葉を囲むように配置した状態を示す図である。
【図4】第1実施形態において抜き取り本体を回転させながら地中に差し込んだ状態を示す図である。
【図5】第1実施形態における抜き取り本体の根保持部が、根の上部を土と共に保持した状態を示す図である。
【図6】第1実施形態において引き抜かれた雑草が、抜き取り本体の上部開口部から排出されている状態を示す図である。
【図7】本発明に係るテレスコープ式の杆部を備えた第2実施形態の雑草の抜き取り装置を示す図である。
【図8】本発明に係る継ぎ足し式の杆部を備えた第3実施形態の雑草の抜き取り装置を示す図である。
【図9】本発明に係る杆部に着脱自在の抜き取り本体を備えた第4実施形態の雑草の抜き取り装置を示す図である。
【図10】本発明に係る抜き取った雑草を収納する雑草収納部を備えた第5実施形態の雑草の抜き取り装置を示す図である。
【図11】本発明に係る抜き取った雑草を収納する雑草収納部を中空の杆部とした第6実施形態の雑草の抜き取り装置を示す図である。
【符号の説明】
2a 杆の端面(深差しストッパー)
2,20、30,46 杆部
4 ハンドル部
6,42,44 抜き取り本体
8.、44a 刃
10 根保持部
12 排出部
46a 杆部の下端部
46b 雌ねじ部
46c 雄ねじ部
50 収納袋(雑草収納部)
54 中空形状の杆部(雑草収納部)
54a 雑草排出部
N,N1 雑草の根
S 芝生
W,W1 雑草
N,N1 雑草の根
Claims (7)
- 杆部の一端にハンドル部を設け、該杆部の他端に抜き取り本体を設け、前記ハンドル部を握りながら前記杆部を鉛直下方に向け、前記抜き取り本体を回転させながら芝生に差し込む動作、引き戻す動作を行うことで、芝生に生えている雑草を抜き取る雑草の抜き取り装置であって、
前記抜き取り本体は、両端が開口した中空部材であり、一端の開口周縁に刃を形成しており、該一端側の内周を、ストレートの内径として前記根を周囲の土とともに保持する根保持部とし、前記根保持部から他端の開口までの内周を、該他端の開口に向かうにしたがって漸次拡径して前記他端の開口から前記雑草を排出することが可能な排出部としていることを特徴とする雑草の抜き取り装置。 - 他の抜き取り本体を、前記杆部の他端に着脱自在に連結可能としたことを特徴とする請求項1記載の雑草の抜き取り装置。
- 前記杆部の長さを、立った状態の人が前記抜き取り本体を雑草に近づけることが可能となるような長さに設定したことを特徴とする請求項1又は2記載の雑草の抜き取り装置。
- 立った状態の人、或いは車椅子等に座っている人が雑草の抜き取り作業可能となるように、前記杆部の長さを調節可能な構造としたことを特徴とする請求項1又は2記載の雑草の抜き取り装置。
- 前記杆部の他端を、前記抜き取り本体の他端側の外周に連結し、前記抜き取り本体の他端の開口部に、抜き取った前記雑草を収納する雑草収納部を接続したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の雑草の抜き取り装置。
- 前記抜き取り本体の外周に連結した前記杆部の他端の端面を、前記抜き取り本体が地表深く差し込まれるのを防止する深差しストッパーとしたことを特徴とする請求項5記載の雑草の抜き取り装置。
- 前記杆部を、他端が開口した中空部材とし、該他端及び前記抜き取り本体の排出部を接続することで、前記杆部の中空内部を、前記排出部から排出されてきた前記雑草を収納する雑草収納部とすることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の雑草の抜き取り装置。
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2003
- 2003-06-06 JP JP2003162800A patent/JP2004357637A/ja active Pending
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