JP2004357580A - ヘッジトリマー - Google Patents
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Abstract
【課題】切れ味がよく、首振り角度の調整を簡単に行うことができるヘッジトリマーを提案する。
【解決手段】刃先が互いに逆向きになる前刃と後刃とを備えた略台形状の平面形状になる複数の刃部を基体の片側又は両側にそれぞれ間隔をおいて直列に配置した上下で一対になるバリカン形式の刈り込みブレードと、この刈り込みブレードを保持するとともにその少なくとも一方を前後に往復動させて各ブレードの刃部との相互間に挟み込んで刈り込みを実行する駆動源を備えたトリマー本体と、このトリマー本体に揺動機構を介して首振り自在に連結しトリマー本体をブレードとともに任意の首振り角度でもって支えるグリップとを備えたヘッジトリマーおいて、前記刃部の前刃及び後刃にそれぞれ、刃先に向けて連続的につながる少なくとも2種類の刃面を形成する。
【選択図】 図3
【解決手段】刃先が互いに逆向きになる前刃と後刃とを備えた略台形状の平面形状になる複数の刃部を基体の片側又は両側にそれぞれ間隔をおいて直列に配置した上下で一対になるバリカン形式の刈り込みブレードと、この刈り込みブレードを保持するとともにその少なくとも一方を前後に往復動させて各ブレードの刃部との相互間に挟み込んで刈り込みを実行する駆動源を備えたトリマー本体と、このトリマー本体に揺動機構を介して首振り自在に連結しトリマー本体をブレードとともに任意の首振り角度でもって支えるグリップとを備えたヘッジトリマーおいて、前記刃部の前刃及び後刃にそれぞれ、刃先に向けて連続的につながる少なくとも2種類の刃面を形成する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生け垣や芝生面等の刈り込み作業を行うのに用いて好適なヘッジトリマーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生け垣や芝生面等を刈り込むのに使用されるヘッジトリマーは、一般に複数の刃部を基体の両側にそれぞれ間隔をおいて直列に配置した上下で一対になる刈り込みブレードと、この刈り込みブレードを保持するとともにその何れか一方を前後に往復動させる駆動源を備えた本体と、この本体をブレードとともに支えるグリップにて構成されており、各ブレードの刃部の相互間に刈り込むべき枝や芝生を挟み込むことで刈り込みが行えるようになっている。
【0003】
ところで、この種のヘッジトリマーは、以下に述べるような不具合があり、その改善が望まれていた。
【0004】
すなわち、刈り込みブレードの刃部はその基部が台形状になっていてその基部の両側に設けられた刃は単純に斜めに研削されている(特許文献1参照)が、刈り込みブレードの切れ味が良いとはいえず、やや太い枝等を切るためには駆動源として出力の大きなACモータを採用せざるをえないことから、ヘッジトリマーそのものの重量が重くなり快適な剪定作業に影響を与える不利があった。
【0005】
【特許文献1】
実開平6−86415号公報
【0006】
また、ヘッジトリマーの本体は、角度調整手段を介してグリップに回転自在に支持されるとともに、任意の角度で固定できるように構成されている(特許文献2、特許文献3参照)が、角度調整に際しては締め付けねじや操作ノブを緩めたり締め込んだりする煩雑さがあるうえ、締め付けが不十分な場合には作業中の振動によってノブが緩んで設定角度を保つことができなくなるおそれがあり、逆に力任せに締め込んでしまうと角度調整に際してねじや操作ノブを緩めることができなくなり、とくに、可橈性を有する薄板からなる可動板を曲げることによって角度調整を行うものにおいては、ねじを緩めたり締め込んだりする操作に加えて可動板をある程度の力でもって曲げなければならない操作も伴う。
【0007】
【特許文献2】
実公平5−22051号公報
【0008】
【特許文献3】
特開2002−58341号公報
【0009】
さらに、ヘッジトリマーの本体を刈り込みブレードとともに保持するグリップは、垣根の高さや作業者の身長に応じて適切な長さになるように伸縮できるようになっているが、従来のヘッジトリマーは伸縮代が必要以上に大きいものが見られ、この場合にはヘッジトリマーの重量増加を招くことから作業性に悪影響を与えることが懸念される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、切れ味がよくトリマー本体の角度調整を簡単に行うことが可能であり、しかも長時間にわたって刈り込み作業を行うことができる軽量化された新規なヘッジトリマーを提案するところにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、刃先が互いに逆向きになる前刃と後刃とを備えた略台形状の平面形状になる複数の刃部を基体の片側又は両側にそれぞれ間隔をおいて直列に配置した上下で一対になるバリカン形式の刈り込みブレードと、この刈り込みブレードを保持するとともにその少なくとも一方を前後に往復動させて各ブレードの刃部との相互間に挟み込んで刈り込みを実行する駆動源を備えたトリマー本体と、このトリマー本体に揺動機構を介して首振り自在に連結しトリマー本体をブレードとともに任意の首振り角度でもって支えるグリップとを備えたヘッジトリマーであって、
前記刃部の前刃及び後刃にそれぞれ、刃先に向けて連続的につながる少なくとも2種類の刃面を形成してなることを特徴とするヘッジトリマーである。
【0012】
上記の構成になるヘッジトリマーにおいて揺動機構は、トリマー本体及びグリップを貫通してそれらを首振り自在に連結するとともにその軸心に沿って押圧可能に弾性支持される枢支軸と、この枢支軸の軸体に保持されトリマー本体及びグリップのそれぞれにスプライン結合して首振り角度を規制する円筒部材と、枢支軸の一端に設けられ該枢支軸をその軸心に沿って押圧することによりスプライン結合を解除して首振りを可能とする押圧ボタンと、枢支軸の他端に着脱自在に保持され該枢支軸を円筒部材とともに支える抜け止め部材からなるものが有利に適合する。
【0013】
また、グリップは、トリマー本体と首振り自在に連結するグリップ基部と、このグリップ基部に沿い移動可能に接続されグリップを伸縮させるスライダーからなり、グリップを最大伸張させた場合における長さが130cmになるものが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
【0015】
図1は本発明に従うヘッジトリマーの実施の形態示した外観斜視図であり、図における番号1、2は互いに上下に重ね合わせてバリカン形式とした一対の刈り込みブレードであり、この刈り込みブレード1、2は図2にその要部の分解斜視図を示す如く基体3に挟持されその両側に略台形状の平面形状になる複数の刃部4a、4b、5a、5bがそれぞれ間隔をおいて直列に設けられている。
【0016】
また、図2における6a、6b、7a、7bは刃部4a、4b、5a、5bにおいてそれぞれ一体に成形された前刃、8a、8b、9a、9bは同じく刃部4a、4b、5a、5bにおいてそれぞれ一体に形成された後刃である。この前刃6a、6b、7a、7b及び後刃8a、8b、9a、9bにはその要部断面を拡大して図3に示すように刃先に向けて連続的につながる2種類の刃面t1、t2、(角度が異なる)が形成されている。
【0017】
図1における番号10は刈り込みブレード1、2につながるトリマー本体であって、このトリマー本体10は図4に示すようにその内部に駆動源(DCモータ)10aを有しており、刈り込みブレード1、2の何れか一方に減速器R/Gを介してつながり駆動源10aの出力を伝達することで刈り込みブレード1、2の少なくとも一方を前後に往復動させ各ブレード1、2の刃部4、5の相互間で垣根の枝を挟み込んで刈り込みを実行する。
【0018】
また、11は作業者の両手で把持してトリマー本体10を刈り込みブレード1、2とともに保持するグリップであり、このグリップ11はトリマー本体10につながるグリップ基部11aと、2箇所の把持部eを有しこのグリップ基部11aの外側でその長手方向に沿って進退移動させて長さLを適宜に伸縮させるスライダー11bからなる。
【0019】
12はトリマー本体10を図5に示すようにグリップ11に対して首振り自在に連結する揺動機構である。
【0020】
この揺動機構12はその断面を図6に示す如く、トリマー本体10及びグリップ11を貫通して該トリマー本体10を揺動可能に連結する枢支軸12aと、グリップ基部11aの内側に一端を座着して枢支軸12aをその軸心に沿って押圧可能に弾性支持するスプリング12bと、スプライン歯sを有し枢支軸12aの軸部にスプリング12bを挟むように保持されトリマー本体10及びグリップ11のそれぞれに設けられた溝部s1、s2でスプライン結合して首振り角度を一定に保持する円筒部材12cと、枢支軸12aの一端に一体的に設けられ該枢支軸12aをその軸心Pに沿って押圧することによりスプライン結合を解除してトリマー本体10の首振りを可能とする押圧ボタン12dと、枢支軸12aの他端に着脱自在に取り付けられトリマー本体10及びグリップ11の貫通姿勢を維持する抜け止め部材12eからなっている。
【0021】
上記の抜け止め部材12eはその外周にスプライン歯s3を設けることができるもので、トリマー本体10及びグリップ11に予め設けた溝部s4、s5においてスプライン結合させることで円筒部材12cと同様に首振り角度を一定に保持しスプライン結合の解除によりトリマー本体10の首振りを可能とする(スプライン結合とその結合の解除は円筒部材12cと共に動作する)ものであり、これにより円筒部材12cとの相互間で枢支軸12aをバランスよく支持することができる。枢支軸12a、スプリング12b、円筒部材12c、押圧ボタン12d、抜け止め部材12eの分解斜視図を図7に示す。
【0022】
上記の構成になるヘッジトリマーにおいて刃部4a、4b、5a、5bの前刃6a、6b、7a、7b及び後刃8a、8b、9a、9bにそれぞれ2種類の刃t1、t2を設けることで刈り込みブレード1、2の切れ味が改善され、大出力の駆動源(ACモータ)に代え、出力の小さい小型で軽量な駆動源(DCモータ)を適用することができ(トリマー本体10の小型、軽量化が可能)、グリップ11を最長に伸ばした場合でも作業者の腕にかかる負担が軽減されるため快適な刈り込み作業を行うことができる。
【0023】
また、トリマー本体10とグリップ11とを連結する揺動機構12において、押圧ボタン12cにより枢支軸12aをその軸心Pに沿って押すと、該押圧ボタン12cを押している間中、スプライン結合が解除された状態になり首振り角度を任意に変更することができ、押圧を解除すべ該押圧ボタン12cから手を離すと枢支軸12は弾性力によって元の位置に復帰してトリマー本体10とグリップ11はスプライン結合されて調整にかかる首振り角度が固定される。
【0024】
グリップ11については、その長さを伸縮できるようにして、グリップ11を最も伸張させた場合における長は130cm程度とするが、その理由は、一般家庭における標準的な生垣のサイズは高さが2m、奥行きが45cm程度であり、これを身長が160cm程度の作業者(主に女性)が刈り込み作業を行う場合、生垣の上面が水平に刈り込まれていることを目視でもって確認できるようにするためにはトリマー本体10の首振り角度を45°位の角度とするのが理想的であり、グリップ11を最も伸張させたときの長さを130cm程度とすることでその角度を維持しながら快適に刈り込み作業を行うことができるからである。
【0025】
本発明の実施の形態で示したところの円筒部材12c及び抜け止め部材12はその外周に設けたスプライン歯s、s3の刃数は適宜に設定できる(1枚でもよい)もので、形状も歯車状のもの以外に正四角形や正六角形等の多角形状のものが適用でき、この点については限定されない。
【0026】
また、刈り込みブレード1、2については刃部を両側に備えたものを例として示したが、該刃部は片側にのみ配列したものを適用できるのは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば以下の効果が期待できる。
【0028】
刈り込みブレードの切れ味が改善されるため、該ブレードを作動させる駆動源を出力の小さい小型のものに代替でき、ヘッジトリマーの軽量化によって快適な刈り込み作業が実現できる。
【0029】
押圧ボタンを押すだけの簡単な操作でトリマー本体の首振り角度が変更でき、変更後はスプライン結合によって該角度を安定的に保持されるので、刈り込み作業中の振動によって角度が簡単に変動してしまうことがない。
【0030】
グリップを最も伸ばしたときの長さを130cm程度とすることで、理想的な首振り角度を維持しながら快適な刈り込み作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うヘッジトリマーの外観斜視図である。
【図2】刈り込みブレードの要部の分解斜視図である。
【図3】刃部の要部を断面で示した図である。
【図4】トリマー本体の内部を示した図である。
【図5】トリマー本体を揺動させた状態を示した図である。
【図6】揺動機構の断面を示した図である。
【図7】揺動機構を構成する部材の分解状態で示した外観斜視図である。
【符号の説明】
1 刈り込みブレード
2 刈り込みブレード
3 基体
4a 刃部
4b 刃部
5a 刃部
5b 刃部
6a 前刃
6b 前刃
7a 前刃
7b 前刃
8a 後刃
8b 後刃
9a 後刃
9b 後刃
10トリマー本体
10a 駆動源
11 グリップ
11a グリップ基部
11b スライダー
12 揺動機構
12a 枢支軸
12b スプリング
12c 円筒部材
12d 押圧ボタン
12e 抜け止め部材
t 刃面
t1 刃面
P 軸心
R/G 減速器
s スプライン歯
s1 溝部
s2 溝部
s3 溝部
【発明の属する技術分野】
本発明は、生け垣や芝生面等の刈り込み作業を行うのに用いて好適なヘッジトリマーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生け垣や芝生面等を刈り込むのに使用されるヘッジトリマーは、一般に複数の刃部を基体の両側にそれぞれ間隔をおいて直列に配置した上下で一対になる刈り込みブレードと、この刈り込みブレードを保持するとともにその何れか一方を前後に往復動させる駆動源を備えた本体と、この本体をブレードとともに支えるグリップにて構成されており、各ブレードの刃部の相互間に刈り込むべき枝や芝生を挟み込むことで刈り込みが行えるようになっている。
【0003】
ところで、この種のヘッジトリマーは、以下に述べるような不具合があり、その改善が望まれていた。
【0004】
すなわち、刈り込みブレードの刃部はその基部が台形状になっていてその基部の両側に設けられた刃は単純に斜めに研削されている(特許文献1参照)が、刈り込みブレードの切れ味が良いとはいえず、やや太い枝等を切るためには駆動源として出力の大きなACモータを採用せざるをえないことから、ヘッジトリマーそのものの重量が重くなり快適な剪定作業に影響を与える不利があった。
【0005】
【特許文献1】
実開平6−86415号公報
【0006】
また、ヘッジトリマーの本体は、角度調整手段を介してグリップに回転自在に支持されるとともに、任意の角度で固定できるように構成されている(特許文献2、特許文献3参照)が、角度調整に際しては締め付けねじや操作ノブを緩めたり締め込んだりする煩雑さがあるうえ、締め付けが不十分な場合には作業中の振動によってノブが緩んで設定角度を保つことができなくなるおそれがあり、逆に力任せに締め込んでしまうと角度調整に際してねじや操作ノブを緩めることができなくなり、とくに、可橈性を有する薄板からなる可動板を曲げることによって角度調整を行うものにおいては、ねじを緩めたり締め込んだりする操作に加えて可動板をある程度の力でもって曲げなければならない操作も伴う。
【0007】
【特許文献2】
実公平5−22051号公報
【0008】
【特許文献3】
特開2002−58341号公報
【0009】
さらに、ヘッジトリマーの本体を刈り込みブレードとともに保持するグリップは、垣根の高さや作業者の身長に応じて適切な長さになるように伸縮できるようになっているが、従来のヘッジトリマーは伸縮代が必要以上に大きいものが見られ、この場合にはヘッジトリマーの重量増加を招くことから作業性に悪影響を与えることが懸念される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、切れ味がよくトリマー本体の角度調整を簡単に行うことが可能であり、しかも長時間にわたって刈り込み作業を行うことができる軽量化された新規なヘッジトリマーを提案するところにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、刃先が互いに逆向きになる前刃と後刃とを備えた略台形状の平面形状になる複数の刃部を基体の片側又は両側にそれぞれ間隔をおいて直列に配置した上下で一対になるバリカン形式の刈り込みブレードと、この刈り込みブレードを保持するとともにその少なくとも一方を前後に往復動させて各ブレードの刃部との相互間に挟み込んで刈り込みを実行する駆動源を備えたトリマー本体と、このトリマー本体に揺動機構を介して首振り自在に連結しトリマー本体をブレードとともに任意の首振り角度でもって支えるグリップとを備えたヘッジトリマーであって、
前記刃部の前刃及び後刃にそれぞれ、刃先に向けて連続的につながる少なくとも2種類の刃面を形成してなることを特徴とするヘッジトリマーである。
【0012】
上記の構成になるヘッジトリマーにおいて揺動機構は、トリマー本体及びグリップを貫通してそれらを首振り自在に連結するとともにその軸心に沿って押圧可能に弾性支持される枢支軸と、この枢支軸の軸体に保持されトリマー本体及びグリップのそれぞれにスプライン結合して首振り角度を規制する円筒部材と、枢支軸の一端に設けられ該枢支軸をその軸心に沿って押圧することによりスプライン結合を解除して首振りを可能とする押圧ボタンと、枢支軸の他端に着脱自在に保持され該枢支軸を円筒部材とともに支える抜け止め部材からなるものが有利に適合する。
【0013】
また、グリップは、トリマー本体と首振り自在に連結するグリップ基部と、このグリップ基部に沿い移動可能に接続されグリップを伸縮させるスライダーからなり、グリップを最大伸張させた場合における長さが130cmになるものが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
【0015】
図1は本発明に従うヘッジトリマーの実施の形態示した外観斜視図であり、図における番号1、2は互いに上下に重ね合わせてバリカン形式とした一対の刈り込みブレードであり、この刈り込みブレード1、2は図2にその要部の分解斜視図を示す如く基体3に挟持されその両側に略台形状の平面形状になる複数の刃部4a、4b、5a、5bがそれぞれ間隔をおいて直列に設けられている。
【0016】
また、図2における6a、6b、7a、7bは刃部4a、4b、5a、5bにおいてそれぞれ一体に成形された前刃、8a、8b、9a、9bは同じく刃部4a、4b、5a、5bにおいてそれぞれ一体に形成された後刃である。この前刃6a、6b、7a、7b及び後刃8a、8b、9a、9bにはその要部断面を拡大して図3に示すように刃先に向けて連続的につながる2種類の刃面t1、t2、(角度が異なる)が形成されている。
【0017】
図1における番号10は刈り込みブレード1、2につながるトリマー本体であって、このトリマー本体10は図4に示すようにその内部に駆動源(DCモータ)10aを有しており、刈り込みブレード1、2の何れか一方に減速器R/Gを介してつながり駆動源10aの出力を伝達することで刈り込みブレード1、2の少なくとも一方を前後に往復動させ各ブレード1、2の刃部4、5の相互間で垣根の枝を挟み込んで刈り込みを実行する。
【0018】
また、11は作業者の両手で把持してトリマー本体10を刈り込みブレード1、2とともに保持するグリップであり、このグリップ11はトリマー本体10につながるグリップ基部11aと、2箇所の把持部eを有しこのグリップ基部11aの外側でその長手方向に沿って進退移動させて長さLを適宜に伸縮させるスライダー11bからなる。
【0019】
12はトリマー本体10を図5に示すようにグリップ11に対して首振り自在に連結する揺動機構である。
【0020】
この揺動機構12はその断面を図6に示す如く、トリマー本体10及びグリップ11を貫通して該トリマー本体10を揺動可能に連結する枢支軸12aと、グリップ基部11aの内側に一端を座着して枢支軸12aをその軸心に沿って押圧可能に弾性支持するスプリング12bと、スプライン歯sを有し枢支軸12aの軸部にスプリング12bを挟むように保持されトリマー本体10及びグリップ11のそれぞれに設けられた溝部s1、s2でスプライン結合して首振り角度を一定に保持する円筒部材12cと、枢支軸12aの一端に一体的に設けられ該枢支軸12aをその軸心Pに沿って押圧することによりスプライン結合を解除してトリマー本体10の首振りを可能とする押圧ボタン12dと、枢支軸12aの他端に着脱自在に取り付けられトリマー本体10及びグリップ11の貫通姿勢を維持する抜け止め部材12eからなっている。
【0021】
上記の抜け止め部材12eはその外周にスプライン歯s3を設けることができるもので、トリマー本体10及びグリップ11に予め設けた溝部s4、s5においてスプライン結合させることで円筒部材12cと同様に首振り角度を一定に保持しスプライン結合の解除によりトリマー本体10の首振りを可能とする(スプライン結合とその結合の解除は円筒部材12cと共に動作する)ものであり、これにより円筒部材12cとの相互間で枢支軸12aをバランスよく支持することができる。枢支軸12a、スプリング12b、円筒部材12c、押圧ボタン12d、抜け止め部材12eの分解斜視図を図7に示す。
【0022】
上記の構成になるヘッジトリマーにおいて刃部4a、4b、5a、5bの前刃6a、6b、7a、7b及び後刃8a、8b、9a、9bにそれぞれ2種類の刃t1、t2を設けることで刈り込みブレード1、2の切れ味が改善され、大出力の駆動源(ACモータ)に代え、出力の小さい小型で軽量な駆動源(DCモータ)を適用することができ(トリマー本体10の小型、軽量化が可能)、グリップ11を最長に伸ばした場合でも作業者の腕にかかる負担が軽減されるため快適な刈り込み作業を行うことができる。
【0023】
また、トリマー本体10とグリップ11とを連結する揺動機構12において、押圧ボタン12cにより枢支軸12aをその軸心Pに沿って押すと、該押圧ボタン12cを押している間中、スプライン結合が解除された状態になり首振り角度を任意に変更することができ、押圧を解除すべ該押圧ボタン12cから手を離すと枢支軸12は弾性力によって元の位置に復帰してトリマー本体10とグリップ11はスプライン結合されて調整にかかる首振り角度が固定される。
【0024】
グリップ11については、その長さを伸縮できるようにして、グリップ11を最も伸張させた場合における長は130cm程度とするが、その理由は、一般家庭における標準的な生垣のサイズは高さが2m、奥行きが45cm程度であり、これを身長が160cm程度の作業者(主に女性)が刈り込み作業を行う場合、生垣の上面が水平に刈り込まれていることを目視でもって確認できるようにするためにはトリマー本体10の首振り角度を45°位の角度とするのが理想的であり、グリップ11を最も伸張させたときの長さを130cm程度とすることでその角度を維持しながら快適に刈り込み作業を行うことができるからである。
【0025】
本発明の実施の形態で示したところの円筒部材12c及び抜け止め部材12はその外周に設けたスプライン歯s、s3の刃数は適宜に設定できる(1枚でもよい)もので、形状も歯車状のもの以外に正四角形や正六角形等の多角形状のものが適用でき、この点については限定されない。
【0026】
また、刈り込みブレード1、2については刃部を両側に備えたものを例として示したが、該刃部は片側にのみ配列したものを適用できるのは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば以下の効果が期待できる。
【0028】
刈り込みブレードの切れ味が改善されるため、該ブレードを作動させる駆動源を出力の小さい小型のものに代替でき、ヘッジトリマーの軽量化によって快適な刈り込み作業が実現できる。
【0029】
押圧ボタンを押すだけの簡単な操作でトリマー本体の首振り角度が変更でき、変更後はスプライン結合によって該角度を安定的に保持されるので、刈り込み作業中の振動によって角度が簡単に変動してしまうことがない。
【0030】
グリップを最も伸ばしたときの長さを130cm程度とすることで、理想的な首振り角度を維持しながら快適な刈り込み作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うヘッジトリマーの外観斜視図である。
【図2】刈り込みブレードの要部の分解斜視図である。
【図3】刃部の要部を断面で示した図である。
【図4】トリマー本体の内部を示した図である。
【図5】トリマー本体を揺動させた状態を示した図である。
【図6】揺動機構の断面を示した図である。
【図7】揺動機構を構成する部材の分解状態で示した外観斜視図である。
【符号の説明】
1 刈り込みブレード
2 刈り込みブレード
3 基体
4a 刃部
4b 刃部
5a 刃部
5b 刃部
6a 前刃
6b 前刃
7a 前刃
7b 前刃
8a 後刃
8b 後刃
9a 後刃
9b 後刃
10トリマー本体
10a 駆動源
11 グリップ
11a グリップ基部
11b スライダー
12 揺動機構
12a 枢支軸
12b スプリング
12c 円筒部材
12d 押圧ボタン
12e 抜け止め部材
t 刃面
t1 刃面
P 軸心
R/G 減速器
s スプライン歯
s1 溝部
s2 溝部
s3 溝部
Claims (3)
- 刃先が互いに逆向きになる前刃と後刃とを備えた略台形状の平面形状になる複数の刃部を基体の片側又は両側にそれぞれ間隔をおいて直列に配置した上下で一対になるバリカン形式の刈り込みブレードと、この刈り込みブレードを保持するとともにその少なくとも一方を前後に往復動させて各ブレードの刃部との相互間に挟み込んで刈り込みを実行する駆動源を備えたトリマー本体と、このトリマー本体に揺動機構を介して首振り自在に連結しトリマー本体をブレードとともに任意の首振り角度でもって支えるグリップとを備えたヘッジトリマーであって、
前記刃部の前刃及び後刃にそれぞれ、刃先に向けて連続的につながる少なくとも2種類の刃面を形成してなることを特徴とするヘッジトリマー。 - 揺動機構が、トリマー本体及びグリップを貫通して該トリマー本体を首振り自在に連結するとともその軸心に沿って押圧可能に弾性支持される枢支軸と、この枢支軸の軸体に保持されトリマー本体及びグリップのそれぞれにスプライン結合して首振り角度を規制する円筒部材と、枢支軸の一端に設けられ該枢支軸をその軸心に沿って押圧することによりスプライン結合を解除して首振りを可能とする押圧ボタンと、枢支軸の他端に着脱自在に保持され枢支軸を円筒部材とともに支える抜け止め部材からなる請求項1記載のヘッジトリマー。
- グリップが、トリマー本体と首振り自在に連結するグリップ基部と、このグリップ基部に沿い移動可能に接続されグリップを伸縮させるスライダーからなり、グリップを最大伸張させた場合における長が130cmになる請求項1又は2記載のヘッジトリマー。
Priority Applications (1)
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JP2003159663A JP2004357580A (ja) | 2003-06-04 | 2003-06-04 | ヘッジトリマー |
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JP2003159663A JP2004357580A (ja) | 2003-06-04 | 2003-06-04 | ヘッジトリマー |
Publications (1)
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Cited By (2)
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US20100101096A1 (en) * | 2008-10-27 | 2010-04-29 | Yamaoka toshinari | Power tool with a rotatable working head |
CN104798612A (zh) * | 2014-01-24 | 2015-07-29 | 苏州宝时得电动工具有限公司 | 修边机 |
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2003
- 2003-06-04 JP JP2003159663A patent/JP2004357580A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US20100101096A1 (en) * | 2008-10-27 | 2010-04-29 | Yamaoka toshinari | Power tool with a rotatable working head |
US8793886B2 (en) * | 2008-10-27 | 2014-08-05 | Chervon Limited | Power tool with a rotatable working head |
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