JP2004356006A - 光触媒付放電パネル及びその製造方法 - Google Patents

光触媒付放電パネル及びその製造方法 Download PDF

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Akihiro Kato
陽弘 加藤
Akio Mukai
昭雄 向井
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Abstract

【課題】気密容器を構成する前面基板の外面に配置する光触媒の表面積が大きいと共にその取扱いが容易であり、尚且つ製造容易な光触媒付放電パネルの実現。
【解決手段】紫外線を透過させる透光性材料より成る曲板状の前面基板12と、絶縁性材料より成る平板状の背面基板14とを、所定の間隙を隔てて対向配置し、両基板12,14周縁を封着材16を介して封止して気密容器18を形成し、該気密容器18内に紫外線放射ガス及び一対の放電電極20,20を封入し、さらに、上記前面基板12の外面に、不織布26を構成する繊維28の表面に、アナターゼ型の酸化チタン(TiO)より成る光触媒30を被着・担持させた光触媒シート32を被覆し、また、上記前面基板12の内面に、300nm未満の波長の紫外線を、300〜400nmの波長の紫外線に変換する蛍光体層22を形成した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、透光性材料より成る前面基板と、背面基板とを、所定の間隙を隔てて対向配置し、両基板周縁を封止して気密容器を形成すると共に、気密容器内部に放電ガス及び放電電極を封入し、さらに、上記前面基板の外面に光触媒を配置して成る光触媒付放電パネルに係り、特に、前面基板の外面に配置する光触媒の表面積が大きいと共にその取扱いが容易であり、尚且つ製造容易な光触媒付放電パネル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化チタン(TiO)等の光触媒は、紫外線等の照射を受けると活性化して強力な酸化還元作用を生じ、窒素酸化物(NO)、硫黄酸化物(SO)等の有害化合物や汚濁物等を効果的に分解する作用を発揮するものであることから、この光触媒を、放電パネルの前面基板の外面に配置し、空気や水の浄化を行う試みが成されている。
ところで、上記光触媒による有害化合物や汚濁物等の分解は、これら有害化合物や汚濁物等が光触媒に接触することによって生じる作用である。従って、光触媒による空気や水の浄化能力を向上させるためには、光触媒の表面積をできるだけ拡大することが望ましい。
【0003】
そこで、本出願人は、先に、放電パネルを構成する前面基板の外面に、表面を光触媒で被覆された多数の繊維状体を、上記気前面基板外面に対して立設状態で被着して成る光触媒付放電パネルを提案した(特願2002−148564号)。
図11に示すように、この光触媒付放電パネル70は、絶縁性の紫外線透過材料より成る曲板状の前面基板72と、絶縁性材料より成る平板状の背面基板74とを、所定の間隙を隔てて対向配置し、両基板72,74周縁を封着材76を介して気密に封止して気密容器78を形成し、該気密容器78内に、紫外線放射ガスを充填して成る。
また、上記背面基板74の内面には、一対の帯状の放電電極80,80が所定の間隙を隔てて対向配置されている。
さらに、上記前面基板72の内面には、紫外線波長変換用の蛍光体層82が形成されている。
【0004】
上記前面基板72の外面には、表面をアナターゼ型の酸化チタン(TiO)より成る光触媒84で被覆された多数の繊維状体86が、接着剤88を介して、上記前面基板72外面に対して略垂直に立設状態で被着されている。この繊維状体86は、ガラス繊維や樹脂繊維等の繊維90の表面に光触媒84をコーティングして構成されているものである(図12及び図13)。
【0005】
上記光触媒付放電パネル70にあっては、一対の放電電極80,80間で放電が生成されると、電子が紫外線放射ガスに衝突して様々な波長の紫外線が生成される。生成された紫外線は、蛍光体層82に照射されることにより、光触媒84の活性化に特に適した波長の紫外線(300〜400nm)に変換された後、前面基板72を透過して光触媒84に照射される。この結果、光触媒84が活性化して空気や水の浄化を行うことができるのである。
【0006】
而して、上記光触媒付放電パネル70にあっては、前面基板72が曲板状であり、前面基板72の外面が曲面と成されているので、前面基板72の外面が平面である場合に比べて、前面基板72外面の表面積を増大させることができ、その分、前面基板72外面に配置される光触媒84の表面積を拡大することができる。
また、上記光触媒付放電パネル70にあっては、光触媒84で被覆された多数の繊維状体86を、前面基板72外面に対して略垂直に立設状態で被着したことから、前面基板72外面の表面積が、被着された多数の繊維状体86の表面積分増大することとなり、この結果、前面基板72外面に配置される光触媒84の表面積を飛躍的に拡大することができる。
【0007】
上記光触媒付放電パネル70において、前面基板72の外面への上記繊維状体86の被着は、静電植毛法を用いて行うことができる。これは、繊維状体86を、静電気を利用して立毛させた状態で、接着剤88の塗布された前面基板72外面に植毛するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記光触媒付放電パネル70は、前面基板72の外面に、光触媒84で被覆された多数の細長い繊維状体86を略垂直に立設状態で被着していたが、前面基板72外面の繊維状体86に触れる等して外力が加えられると、繊維状体86が比較的簡単に剥離してしまうため、その取扱いが不便であった。
また、上記光触媒付放電パネル70は、静電植毛法を用いて、前面基板72外面への繊維状体86の被着を行っていたことから、繊維状体86や前面基板72外面を帯電させるための設備や工程が必要であり、その製造が煩雑であった。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、前面基板の外面に配置する光触媒の表面積が大きいと共にその取扱いが容易であり、尚且つ製造容易な光触媒付放電パネル及びその製造方法の実現にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る光触媒付放電パネルにあっては、透光性材料より成る前面基板と、背面基板とを、所定の間隙を隔てて対向配置し、両基板周縁を封止して気密容器を形成し、該気密容器内に複数の放電電極及び放電ガスを封入すると共に、上記前面基板の外面に光触媒を配置して成る光触媒付放電パネルであって、上記前面基板の外面を曲面と成すと共に、該前面基板の外面に、不織布を構成する繊維に光触媒を担持させた光触媒シートを被覆したことを特徴とする。
【0011】
本発明の光触媒付放電パネルは、前面基板の外面が曲面と成されているので、前面基板の外面が平面である場合に比べて、前面基板外面の表面積を増大させることができ、その分、前面基板外面に配置される光触媒の表面積を拡大することができる。
また、本発明の光触媒付放電パネルにあっては、前面基板の外面に、単位体積当たりの繊維の表面積が極めて大きい不織布を構成する繊維に光触媒を担持せしめて成る光触媒シートを被覆したことから、前面基板の外面に配置する光触媒の表面積を大きく確保することができる。
さらに、本発明の光触媒付放電パネルにあっては、不織布を構成する繊維に光触媒を担持せしめて成る光触媒シートを用い、該光触媒シートを前面基板の外面に被覆したことから、前面基板72の外面に、剥離し易い光触媒84で被覆された繊維状体86を被着した従来の光触媒付放電パネル70に比べて、その取扱いが容易である。
【0012】
多数の繊維の集合体より成る紐を略格子状に織り込むと共に、上記紐の表面に光触媒を担持させて形成した織布を、上記光触媒シートの外面に接合しても良い。この場合、不織布を構成する繊維に光触媒を担持せしめて成る光触媒シートの強度を向上させることができる。
【0013】
また、本発明に係る光触媒付放電パネルの製造方法は、高融点材料より成る繊維を低融点材料より成る繊維で被覆して形成した複合繊維より成るシート状の集積体を形成する工程と、上記複合繊維より成るシート状の集積体を、前面基板の外面に被覆する工程と、上記複合繊維を構成する低融点材料より成る繊維の融点より高く、且つ、高融点材料より成る繊維の融点より低い温度で、上記複合繊維の集積体を加熱して低融点材料より成る繊維のみを溶融させ、高融点材料より成る繊維の交差部分を、溶融した低融点材料より成る繊維を介して接着することにより、不織布を形成すると共に、粒子状の光触媒を、溶融した低融点材料より成る繊維を介して、不織布を構成する繊維の表面に接着して光触媒シートを形成し、更に、光触媒シートを、溶融した低融点材料より成る繊維を介して、前面基板の外面に接着する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の光触媒付放電パネルの製造方法にあっては、高融点材料より成る繊維を低融点材料より成る繊維で被覆した複合繊維を用い、低融点材料より成る繊維のみを溶融させて接着剤として機能させることにより、不織布の形成、不織布を構成する繊維に光触媒を担持させた光触媒シートの形成、光触媒シートと前面基板外面との接着を略同時に行うことができるので、極めて製造容易である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明に係る光触媒付放電パネルの実施形態を説明する。
図1及び図2は、本発明に係る第1の光触媒付放電パネル10を示すものであり、該第1の光触媒付放電パネル10は、石英ガラス等の紫外線を透過させる透光性絶縁材料より成る曲板状の前面基板12と、ガラス等の絶縁性材料より成る平板状の背面基板14とを、所定の間隙を隔てて対向配置し、両基板12,14周縁を低融点ガラス等の封着材16を介して気密に封止して気密容器18を形成し、該気密容器18内に、放電ガスとして、アルゴン、キセノン等の希ガスの単体又は混合ガスと水銀とを混合してなる紫外線放射ガス、或いは、キセノンを主体とした紫外線放射ガスを充填して成る。
【0015】
また、上記背面基板14の内面には、一対の帯状の放電電極20,20が所定の間隙を隔てて対向配置されている。また、放電電極20,20の一端は、封着材16を貫通して気密容器18外部へ導出されている。この放電電極20は、42−6合金やFe−Ni合金等で構成することができる。
さらに、上記前面基板12の内面には、後述する紫外線波長変換用の蛍光体層22が形成されている。
上記の通り、前面基板12が曲板状であるため、前面基板12の外面は曲面と成されている。
【0016】
上記前面基板12の外面には、図3乃至図6に示すように、不織布26を構成する繊維28の表面に、アナターゼ型の酸化チタン(TiO)より成る光触媒30を被着・担持させた光触媒シート32が被覆されている。
尚、光触媒30は、図6に示したように、繊維28の表面に緻密な膜状態で被着・担持される場合の他、繊維28表面の光触媒30の粒子間に微小な隙間が存在する状態で粗く被着・担持される場合もある。
【0017】
不織布26は、多数の繊維28が立体的に絡み合って形成されるものであり、繊維28間に多数の空隙34(図5参照)が形成されるため通気性、通水性に優れており、また、多数の繊維28が立体的に絡み合っているため、単位体積当たりの繊維28の表面積が極めて大きいものである。
尚、不織布26を構成する繊維28の繊維密度や、不織布の厚さ、目付等を適宜調整することにより、不織布26を構成する繊維28の総表面積を任意に増減可能である。
【0018】
上記繊維28は、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン等の樹脂繊維、ガラス繊維、金属繊維等の短繊維から成り、その直径は5〜20μm、長さは0.5〜20mm程度である。
尚、長さが50〜100mm程度の長繊維から成る繊維28を用いることも勿論可能である。
【0019】
上記蛍光体層22は、放電電極20,20間の放電によって紫外線放射ガスから放射される様々な波長の紫外線の中で、300nm未満の波長の紫外線を、光触媒30の活性化に特に適した300〜400nmの波長の紫外線に変換するために設けられたものである。
上記蛍光体層22は、例えば、(CaZn)(PO:Tl、Ca(PO:Tl、SrB:Eu、(Ba,Sr,Mg)Si:Pb、BaSi:Pb、YPO:Ce、Ce(Mg,Ba)Al1119、LaPO:Ce等の少なくとも1種を含む材料で構成することができる。
このように、上記蛍光体層22を設けたことにより、紫外線放射ガスから放射され、上記光触媒30に照射される各種波長の紫外線の中で、該光触媒30の活性化にあまり寄与しない波長(300nm未満の波長)の紫外線が、光触媒30の活性化に特に適した波長の紫外線(300〜400nm)に変換されるので、光触媒30の活性化を促進することができる。
【0020】
尚、上記蛍光体層22は、前面基板12の外面に形成しても良い。この場合には、前面基板12の外面に形成した蛍光体層22の表面に、上記光触媒シート32を被覆すれば良い。
【0021】
以下において、前面基板12の外面に上記光触媒シート32を被覆して、上記第1の光触媒付放電パネル10を製造する方法について説明する。
先ず、ポリプロピレン等の高融点材料より成る繊維28を、ポリエチレン等の低融点材料より成る繊維36で被覆した所定長さの複合繊維38(図7参照)を多数準備し、カード法やエアレイ法等を用いて、これら多数の複合繊維38より成るシート状の集積体(ウェブ)を形成する。
【0022】
次に、上記シート状の集積体を、前面基板12の外面に被覆し、この状態で、上記複合繊維38を構成する低融点材料より成る繊維36の融点より高く、且つ、高融点材料より成る繊維28の融点より低い温度で、複合繊維38より成る上記シート状の集積体を加熱して低融点材料より成る繊維36のみを溶融させると共に、粒子状の光触媒30を上記集積体に吹き付ける。
【0023】
この結果、高融点材料より成る繊維28の交差部分が、溶融した低融点材料より成る繊維36を介して接着することにより、不織布26が形成されると共に、粒子状の光触媒30が、溶融した低融点材料より成る繊維36を介して、不織布26を構成する繊維28の表面に接着・担持されて上記光触媒シート32が形成され、更に、光触媒シート32が、溶融した低融点材料より成る繊維36を介して、前面基板12の外面に接着して上記第1の光触媒付放電パネル10が完成する。
【0024】
上記製造方法にあっては、高融点材料より成る繊維28を低融点材料より成る繊維36で被覆した複合繊維38を用い、低融点材料より成る繊維36のみを溶融させて接着剤として機能させることにより、不織布26の形成、不織布26を構成する繊維28の表面へ光触媒30を担持させた光触媒シート32の形成、光触媒シート32と前面基板12外面との接着を略同時に行うことができるので、極めて製造容易である。
【0025】
尚、上記製造方法以外にも、例えば、光触媒の分散液中に不織布26を浸漬した後乾燥、焼成させることにより、不織布26を構成する繊維28の表面に光触媒30を被着・担持させて光触媒シート32を形成した後、該光触媒シート32を、接着剤を介して、前面基板12の外面に被覆しても良い。
【0026】
上記第1の光触媒付放電パネル10にあっては、一対の放電電極20,20間で放電が生成されると、電子が紫外線放射ガスに衝突して様々な波長の紫外線が生成される。生成された紫外線は、蛍光体層22に照射されることにより、光触媒30の活性化に特に適した波長の紫外線(300〜400nm)に変換された後、前面基板12を透過して、光触媒シート32の不織布26を構成する繊維28表面の光触媒30に照射される。この結果、光触媒30が活性化して空気や水の浄化を行うことができるのである。
【0027】
而して、上記第1の光触媒付放電パネル10にあっては、前面基板12が曲板状であり、前面基板12の外面が曲面と成されているので、前面基板の外面が平面である場合に比べて、前面基板12外面の表面積を増大させることができ、その分、前面基板12外面に配置される光触媒30の表面積を拡大することができる。
また、上記第1の光触媒付放電パネル10にあっては、前面基板12の外面に、単位体積当たりの繊維28の表面積が極めて大きい不織布26を構成する繊維28の表面に光触媒30を担持せしめて成る光触媒シート32を被覆したことから、前面基板12の外面に配置する光触媒30の表面積を大きく確保することができる。しかも、不織布26は通気性、通水性に優れていることから、光触媒30と、空気や水との接触効率が良好である。
さらに、第1の光触媒付放電パネル10にあっては、不織布26を構成する繊維28の表面に光触媒30を担持せしめて成る光触媒シート32を用い、該光触媒シート32を前面基板12の外面に被覆したことから、前面基板72の外面に、剥離し易い光触媒84で被覆された繊維状体86を被着した従来の光触媒付放電パネル70に比べて、その取扱いが容易である。
【0028】
尚、不織布26を構成する繊維28の表面に光触媒30を担持せしめて成る上記光触媒シート32の強度を向上させるため、図8に示すように、表面に光触媒30を担持させたシート状の織布40を光触媒シート32の外面に接合した上で、斯かる織布40の接合された光触媒シート32を、前面基板12の外面に被覆するようにしても良い。
この織布40は、樹脂繊維、ガラス繊維、金属繊維等の多数の繊維(図示せず)を縒る等して形成した繊維の集合体より成る紐42を、略格子状に織り込むと共に、該織布40を構成する紐42の表面に光触媒30を担持させることにより形成されている(図9)。この織布40は、紐42間に多数の空隙44が形成されるように粗織りされているため、通気性に優れている。
図8においては、光触媒シート32の底面に上記織布40を接合した場合が示されているが、光触媒シート32の上面に上記織布40を接合したり、或いは、光触媒シート32の外面を上記織布40で被覆した状態で接合しても良い。
【0029】
上記織布40と光触媒シート32の外面との接合は、例えば、接着剤(図示せず)を介して行うことができる。
また、上記した複合繊維38を用いて第1の光触媒付放電パネル10を製造する場合においては、溶融した低融点材料より成る繊維36を介して、高融点材料より成る繊維28の交差部分を接着することにより不織布26を形成すると共に、粒子状の光触媒30を溶融した低融点材料より成る繊維36を介して、不織布26を構成する繊維28の表面に接着・担持させ、更に、光触媒シート32の底面を、溶融した低融点材料より成る繊維36を介して、前面基板12外面に接着すると共に、上記織布40を、溶融した低融点材料より成る繊維36を介して、光触媒シート32の上面に接合すれば良い。
【0030】
図10は、本発明に係る第2の光触媒付放電パネル50を示すものである。この第2の光触媒付放電パネル50は、背面基板52として、上記前面基板12と同じく、石英ガラス等の紫外線を透過させる透光性絶縁材料より成る曲板状のものを用い、該背面基板52の外面に、不織布26を構成する繊維28の表面に、アナターゼ型の酸化チタン(TiO)より成る光触媒30を被着・担持させた上記光触媒シート32を被覆すると共に、放電電極20の形成された背面基板42の内面に、紫外線波長変換用の上記蛍光体層22を形成した点に特徴を有するものである。
【0031】
上記第2の光触媒付放電パネル50にあっては、不織布26を構成する繊維28の表面に光触媒30を担持させた上記光触媒シート32が、前面基板12の外面のみならず、背面基板52の外面にも被着されているので、パネルの両面(前面基板12の外面及び背面基板52の外面)において、光触媒30による空気や水の浄化を行うことができる。
【0032】
尚、この第2の光触媒付放電パネル50にあっても、第1の光触媒付放電管10の場合と同様に、表面に光触媒30を担持させたシート状の織布40を光触媒シート32の外面に接合した上で、斯かる織布40の接合された光触媒シート32を、前面基板12及び背面基板52の外面に被覆するようにしても良い。
【0033】
上記光触媒30は、TiO、ZnO、SrTiO、BaTiO、Fe等、光触媒作用を有する金属酸化物で構成されるが、上記アナターゼ型の酸化チタンが、光触媒活性に優れており最も好適に使用できる。
また、上記光触媒30は、紫外線の照射を受けて活性化する光触媒だけでなく、可視光の照射を受けて活性化する可視光型光触媒を用いることもできる。この場合、上記第1の光触媒付放電パネル10の前面基板12、第2の光触媒付放電パネル50の前面基板12及び背面基板52は、可視光型光触媒を活性化させる波長の可視光を透過させる透光性材料で構成されると共に、気密容器18内には、可視光型光触媒を活性化させる波長の可視光を放射する放電ガスが充填され、また、上記紫外線波長変換用の蛍光体層22は不要となる。
【0034】
上記においては、不織布26を構成する繊維28の「表面」に光触媒30を担持せしめた場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、セルロース系の化学繊維であり、多数の孔を備えた多孔質構造を有するレーヨン繊維に粒子状の光触媒30を練り混むことにより、繊維28に光触媒30を担持させても良い。この場合、光触媒30は、レーヨン繊維で構成された繊維28の表面のみならず、レーヨン繊維中にも担持されることとなるが、上記の通り、レーヨン繊維は多孔質構造であるため、孔を介して、繊維28中に練り混まれた光触媒30にも光触媒活性化作用を有する波長の光を照射して活性化できると共に、空気や水と接触させて浄化を行うことができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の光触媒付放電パネルは、前面基板の外面が曲面と成されているので、前面基板の外面が平面である場合に比べて、前面基板外面の表面積を増大させることができ、その分、前面基板外面に配置される光触媒の表面積を拡大することができる。
また、本発明の光触媒付放電パネルにあっては、前面基板の外面に、単位体積当たりの繊維の表面積が極めて大きい不織布を構成する繊維に光触媒を担持せしめて成る光触媒シートを被覆したことから、前面基板の外面に配置する光触媒の表面積を大きく確保することができる。
さらに、本発明の光触媒付放電パネルにあっては、不織布を構成する繊維に光触媒を担持せしめて成る光触媒シートを用い、該光触媒シートを前面基板の外面に被覆したことから、前面基板72の外面に、剥離し易い光触媒84で被覆された繊維状体86を被着した従来の光触媒付放電パネル70に比べて、その取扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の光触媒付放電パネルを模式的に示す断面図である。
【図2】図1のA−A部分断面図である。
【図3】光触媒シートを模式的に示すに斜視図である。
【図4】光触媒シートを模式的に示す部分拡大図である。
【図5】光触媒シートを構成する繊維を模式的に示す拡大図である。
【図6】光触媒シートを構成する繊維を模式的に示す断面図である。
【図7】複合繊維を示す概略断面図である。
【図8】表面に光触媒を担持させた織布を、光触媒シートの外面に接合した状態を模式的に示す正面図である。
【図9】表面に光触媒を担持させた織布を模式的に示す平面図である。
【図10】本発明に係る第2の光触媒付放電パネルを模式的に示す断面図である。
【図11】従来の光触媒付放電パネルを示す断面図である。
【図12】従来の光触媒付放電パネルにおける繊維状体の拡大縦断面図である。
【図13】従来の光触媒付放電パネルにおける繊維状体の拡大横断面図である。
【符号の説明】
10 第1の光触媒付放電パネル
12 前面基板
14 背面基板
18 気密容器
20 放電電極
22 蛍光体層
26 不織布
28 繊維
30 光触媒
32 光触媒シート
38 複合繊維
40 織布
50 第2の光触媒付放電パネル
52 背面基板

Claims (3)

  1. 透光性材料より成る前面基板と、背面基板とを、所定の間隙を隔てて対向配置し、両基板周縁を封止して気密容器を形成し、該気密容器内に複数の放電電極及び放電ガスを封入すると共に、上記前面基板の外面に光触媒を配置して成る光触媒付放電パネルであって、上記前面基板の外面を曲面と成すと共に、該前面基板の外面に、不織布を構成する繊維に光触媒を担持させた光触媒シートを被覆したことを特徴とする光触媒付放電パネル。
  2. 多数の繊維の集合体より成る紐を略格子状に織り込むと共に、上記紐の表面に光触媒を担持させて形成した織布を、上記光触媒シートの外面に接合したことを特徴とする請求項1に記載の光触媒付放電パネル。
  3. 請求項1に記載の光触媒付放電パネルの製造方法であって、
    高融点材料より成る繊維を低融点材料より成る繊維で被覆して形成した複合繊維より成るシート状の集積体を形成する工程と、
    上記複合繊維より成るシート状の集積体を、前面基板の外面に被覆する工程と、
    上記複合繊維を構成する低融点材料より成る繊維の融点より高く、且つ、高融点材料より成る繊維の融点より低い温度で、上記複合繊維の集積体を加熱して低融点材料より成る繊維のみを溶融させ、高融点材料より成る繊維の交差部分を、溶融した低融点材料より成る繊維を介して接着することにより、上記不織布を形成すると共に、粒子状の光触媒を、溶融した低融点材料より成る繊維を介して、不織布を構成する繊維の表面に接着して上記光触媒シートを形成し、更に、光触媒シートを、溶融した低融点材料より成る繊維を介して、前面基板の外面に接着する工程と、
    を備えたことを特徴とする光触媒付放電パネルの製造方法。
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