JP2004354090A - 検出装置及び感度調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光手段から発光された光の反射光を受信し、その受信レベルに基づいて物体の有無を検出する検出装置及び感度調整方法に関し、簡単な構成で感度調整が可能な検出装置及びその調整方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、光を発光する発光手段(32)と、所定の周波数成分の光を検出する受光手段(33)と、受光手段(33)で検出される光の感度を検出し、検出した光の感度に応じて発光手段(32)から発光される光の発光周波数を制御する制御手段(31)とを有することを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明は、光を発光する発光手段(32)と、所定の周波数成分の光を検出する受光手段(33)と、受光手段(33)で検出される光の感度を検出し、検出した光の感度に応じて発光手段(32)から発光される光の発光周波数を制御する制御手段(31)とを有することを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は検出装置及び感度調整方法に係り、特に、発光手段から発光された光の反射光を受信し、その受信レベルに基づいて物体の有無を検出する検出装置及び感度調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光を検出対象に向けて照射し、その反射光を検出することにより、検出する光を受光し、検出対象の有無を検出する検出装置があった。
【0003】
図9は従来の検出装置の一例のブロック構成図を示す。
【0004】
検出装置100は、マイコン111、発光ユニット112、受光ユニット113、感度調整回路114、115、遮蔽機構116、駆動装置117などを含む構成とされていた。
【0005】
マイコン111は、発光ユニット112に38kHzのクロック信号を供給する。発光ユニット112は、発光ダイオードを内蔵しており、マイコン111からのクロック信号により発光ダイオードを駆動し、クロック信号に応じた周波数、38kHzで点滅する光を出射させる。なお、38kHzで点滅させる理由は、通常の受信ユニット113は、38kHzで検出感度が最適になるように予め設定されているためである。発光ユニット112から出射された光は、検出対象101で反射されて、受光ユニット113に入射する。受光ユニット113は、入射光を電気信号に変換し、変換した電気信号から38kHz周波数成分の信号を抽出し、抽出した信号レベルに応じて検出対象101の有無を認識するための検出信号を出力する。検出信号は、例えば、検出対象101が所定の距離の範囲に存在すれば、ハイレベル、所定の距離より離れた位置にあれば、ローレベルとなる。
【0006】
受光ユニット113から出力される検出信号は、マイコン111に供給される。マイコン111は、例えば、受光ユニット113からの検出信号がローレベル、すなわち、検出対象101が所定の距離の範囲内に存在しなければ、出力端子Toutからその旨の通知を図示しないパーソナルコンピュータなどの外部装置に送信する。
【0007】
このような検出装置100では検出対象101の表面素材などにより発光ユニット112から出射された光の反射量が異なり、受光ユニット113での受光結果が異なってしまう。このため、検出対象101の表面素材などによらずに、一定の検出感度で検出対象101を検出できるようにするために、検出感度を調整する必要があった。
【0008】
検出感度を調整する方法としては以下のようなものがある。検出感度の調整方法としては、発光ユニット112から出射される光の発光強度の調整、発光ユニット112や受光ユニット113に内蔵されたアンプのゲイン調整、受光ユニット113での判定レベルの調整、受光ユニット113での反射光の受光面積の調整などがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来、このような検出装置の検出感度調整方法としては、発光ユニットから照射される光量を調整する方法がある。このような調整方法としては、発光ダイオードの個数を換える方法、発光ダイオードに供給する電流、あるいは、印加する電圧を換える方法があった。しかるに、発光ダイオードの個数を換える方法では、発光ダイオードを複数個設けるとともに、発光ダイオード毎にドライバが必要となる。
【0010】
また、発光ダイオードに供給する電流、あるいは、印加する電圧を換える方法では、図9に示すように感度調整回路114、115として、電流、電圧を変更するためにボリュームなどの可変素子や切換回路などが必要となる。また、アンプゲインを調整する場合や判定レベルを調整する場合でも同様に感度調整回路115として、ボリュームやスイッチが必要となる。また、これらの感度調整回路114、115を用いて感度を自動調整する場合には、感度調整回路114、115とマイコン111とでインタフェースをとる必要があった。
【0011】
また、受光面積を調整する方法では受光部分の前にシャッタなどのメカニカルな遮蔽機構116を設ける必要がある。また、それを用いて検出感度を自動調整するためには、遮蔽機構116を駆動するための駆動装置117が必要となる。
【0012】
また、いずれの場合も人手により調整する場合であっても、図9に破線で示すように感度調整回路114、115、遮蔽機構116を人手により調整する必要があるため、調整に手間がかかる。また、人手により調整する場合には、調整後の状態は、感度は固定となり、容易に変更することはできない。さらに、調整する人の存在が通常の使用時とは異なる条件にしてしまうことがある。
【0013】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、簡単な構成で感度調整が可能な検出装置及びその調整方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光を発光する発光手段(32)と、所定の周波数成分の光を検出する受光手段(33)と、受光手段(33)で検出される光の感度を検出し、検出した光の感度に応じて発光手段(32)から発光される光の発光周波数を制御する制御手段(31)とを有することを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、受光手段(33)で検出する光の検出感度に応じて発光手段(32)から発光される光の発光周波数を制御することにより、発光手段(32)の発光量や受光手段(33)の増幅率などを変更することなく、感度を調整できるため、感度を調整するための回路や機構が不要となり、簡単な構成で感度の調整を行うことができる。
【0016】
なお、参照符号は、あくまでも参考であり、これによって特許請求の範囲が限定されるものではない。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例のシステム構成図を示す。
【0018】
本実施例のコンピュータシステム1は、検出装置11、パーソナルコンピュータ12から構成されている。また、パーソナルコンピュータ12は、コンピュータ本体21、キーボード22、ディスプレイ23から構成されている。
【0019】
検出装置11は、パーソナルコンピュータ12の操作者を検出するための装置であり、コンピュータ本体21に例えば、USB(universal serial bus)などのインタフェースを介して接続され、操作者の存在をコンピュータ本体21に通知する。
【0020】
図2は検出装置11のブロック構成図を示す。
【0021】
検出装置11は、マイコン31、発光ユニット32、受光ユニット33から構成されている。検出装置11は、発光ユニット32から出射され、操作者で反射した光を受光ユニット33で受光して、操作者の存在を検出する装置である。
【0022】
まず、発光ユニット32について説明する。
【0023】
図3は発光ユニット32のブロック構成図を示す。
【0024】
発光ユニット32は、ドライバ41、発光ダイオード42から構成される。ドライバ41には、マイコン31の出力ポートP1からキャリア周波数のクロック信号が供給される。ドライバ41は、マイコン31からのクロック信号に応じた駆動電流を発光ダイオード42に供給する。発光ダイオード42は、ドライバ41からの駆動電流により発光する。発光ダイオード42で発光された光は、コンピュータシステム1の操作者などの検出対象2が存在する前面方向に放射される。発光ユニット32から出射された光は、操作者などの検出対象2が存在する場合には、検出対象2で反射されて受光ユニット33に入射する。
【0025】
受光ユニット33は、検出対象2からの反射光に応じて検出信号を生成し、マイコン31に通知する。
【0026】
図4は受光ユニット33のブロック構成図を示す。
【0027】
受光ユニット33は、フォトダイオード51、バイアス回路52、ヘッドアンプ53、2ndアンプ54、リミッタアンプ55、バンドパスフィルタ56、検出回路57、コンパレータ58、出力回路59、コンデンサC1、C2から構成されている。
【0028】
フォトダイオード51には、バイアス回路52から所定のバイアス電圧が印加されている。フォトダイオード51は、外光を受光し、受光した光の強度に応じた電流を流す。これによって、フォトダイオード51のカソード電位が光によって変化する。
【0029】
フォトダイオード51のカソード電位は、検出信号としてヘッドアンプ53に供給される。ヘッドアンプ53は、検出信号を増幅する。ヘッドアンプ53で増幅された検出信号は、バイアス回路52及びコンデンサC1を介して2ndアンプ54に供給される。バイアス回路52は、例えば、ヘッドアンプ53から供給される検出信号の略中心値をバイアス電圧としてフォトダイオード51に印加する。
【0030】
2ndアンプ54には、ヘッドアンプ53からの検出信号がコンデンサC1により直流成分がカットされて供給される。2ndアンプ54はヘッドアンプ53からの検出信号を増幅して、コンデンサC2を介してリミッタアンプ55に供給する。
【0031】
リミッタアンプ55には、2ndアンプ54からの検出信号がコンデンサC2により直流成分がカットされて供給される。リミッタアンプ55は、2ndアンプ54からの検出信号を予め設定された所定の上限レベル及び下限レベルに制限する。リミッタアンプ55の出力検出信号は、バンドパスフィルタ56に供給される。
【0032】
バンドパスフィルタ56は、検出信号のうち、例えば、通常、38kHzを中心とした周波数帯域の信号を通過させる。バンドパスフィルタ56により不要な信号が除去される。
【0033】
バンドパスフィルタ56の出力信号は、検出回路57に供給される。検出回路57は、バンドパスフィルタ56の出力信号をパルス波形に波形整形した後、積分する。検出回路57の出力は、コンパレータ58に供給される。
【0034】
コンパレータ58は、検出回路57の出力信号を予め設定された閾値レベルと比較する。コンパレータ58は、例えば、検出回路57の出力信号が閾値レベルより小さければ出力をローレベルとし、検出回路57の出力信号が閾値レベルより大きければ出力をハイレベルとする。コンパレータ58の出力は、出力回路59に供給される。
【0035】
出力回路59は、抵抗R、NPNトランジスタQから構成される。抵抗Rの一端は電源端子Tvccに接続され、他端はトランジスタQのコレクタに接続されている。トランジスタQは、ベースにコンパレータ58の出力が供給され、エミッタが接地端子Tgndに接続されている。トランジスタQはコンパレータ58の出力がハイレベルのときにはオンし、抵抗Rから電流を引き込む。これによって、トランジスタQのコレクタ電位はローレベルとなる。このため、トランジスタQのコレクタに接続された出力端子Toutの出力はローレベルとなる。また、トランジスタQはコンパレータ58の出力がローレベルのときにはオフする。これによって、トランジスタQのコレクタ電位はハイレベルとなる。このため、出力端子Toutの出力はハイレベルとなる。
【0036】
受光ユニット33の出力信号は、マイコン31の入力ポートP1に供給される。マイコン31は、受光ユニット33からの出力がローレベルのときには操作者が検出装置11の前に存在すると判断し、その旨、パーソナルコンピュータ12に通知し、受光ユニット33からの出力がハイレベルのときには操作者は検出装置11の前に存在しないと判断し、その旨パーソナルコンピュータ12に通知する。
【0037】
パーソナルコンピュータ12は、検出装置11からの通知に基づいてディスプレイ22の表示画面及びキーボード23の操作をロックする。
【0038】
本実施例では、マイコン31により発光ユニット32から発光される光の発光周波数を制御することにより受光ユニット33の検出感度を調整する。なお、本実施例のコンピュータシステムの構成は、従来と同じであるので、構成についてはその説明は省略する。
【0039】
図5は受光ユニット33の周波数特性図を示す。
【0040】
受光ユニット33を構成するバンドパスフィルタ56は、通常、図5に示すように38kHzをピークにその両側で減衰する特性を有する。このため、受光ユニット33では、図5に示すように発光周波数が38kHzの光で最も感度が良くなる。
【0041】
図6は発光ユニット32から発光される光の発光周波数に応じた受光ユニット33の動作波形図を示す。図6(A)は発光ユニット32を駆動するための駆動信号波形、図6(B)はバンドパスフィルタ56の出力信号波形、図6(C)は検出回路57の出力波形、図6(D)は出力端子Toutの出力電圧Voutの波形を示す。
【0042】
期間T1で図6(A)に示すように略38kHzの発光周波数f1で発光ユニット32を駆動し、光を発光させると、受光ユニット33のバンドパスフィルタ56をほとんど減衰なく通過し、バンドパスフィルタ56から図6(B)に示すような信号が出力される。
【0043】
バンドパスフィルタ56からの図6(B)に示すような信号は、検出回路57で波形整形され、積分される。これによって、図6(B)に示す信号は、図6(C)に示すような積分波形となる。さらに、図6(C)に示す信号は、コンパレータ58に供給され、閾値Lと比較される。コンパレータ58は、図6(D)に示すように、図6(C)に示す信号が閾値Lより小さければハイレベル、大きければローレベルとなる検出パルスを出力する。
【0044】
期間T2で図6(A)に示す発光周波数f1より低い発光周波数f2で発光ユニット32を駆動し、光を発光させ、期間T1で照射した対象と同じ対象に照射する。このとき、受光ユニット33のバンドパスフィルタ56は、発光周波数f1をピークに周波数が低減すると、減衰が大きくなる特性であるので、発光周波数f2に応じた信号は、バンドパスフィルタ56で減衰されて図6(B)に示すような信号とされ、出力される。
【0045】
バンドパスフィルタ56からの図6(B)に示すような信号は、検出回路57で波形整形され、積分される。これによって、図6(C)に示すような積分波形となる。このとき、図6(C)に示すように発光周波数が低下したことにより、積分波形のレベルが低下している。これは、受光ユニット33の検出感度が低下することに相当する。
【0046】
図6(C)に示すように積分波形は期間T1では閾値レベルLを超えて、いたが、発光周波数が低下することにより、期間T2では閾値レベルLを超えることはない。
【0047】
このように同じ対象に同じ距離で光を照射しても受光ユニット33で検出される積分波形の出力レベルを異ならせることができる。すなわち、感度を調整することができる。
【0048】
そこで、本実施例では、マイコン31の出力ポートP1から出力されるクロック信号の周波数を低減することにより発光ユニット32から出力される光の発光周波数を低減させ、受光ユニット33での検出感度を調整する。
【0049】
図7はマイコン31の処理フローチャートを示す。
【0050】
マイコン31は、電源が投入されると、ステップS1−2で初期化処理を行う。初期化処理では、例えば、検出レベル調整用発光周波数タイマの初期化、USB通信プロトコルの初期化、検出機能フラグのオフ、検出確認周期タイマの初期化が行われる。なお、このとき、検出レベル調整用発光周波数タイマの初期化では、発光周波数が、検出感度が最低となる周波数となるようにタイマが設定される。
【0051】
次にマイコン31は、ステップS1−3でパーソナルコンピュータ12からステータスを受信したか否かを判定する。マイコン31は、ステップS1−3でパーソナルコンピュータ12からステータスを受信すると、ステップS1−4で受信したステータスが操作中を示すステータスか否かを判定する。
【0052】
マイコン31は、ステップS1−4の判定結果、ステータスが操作中である旨のステータスである場合には、ステップS1−5で現在設定されている感度、例えば、電源投入直後であれば、設定可能な最低の発光周波数fminで発光ユニット32を発光させる。
【0053】
マイコン31は、ステップS1−6で受信ユニット33からの検出パルスを監視し、検出が成功したか否かを判定する。このとき、マイコン31は受信ユニット33からの検出パルスがローレベルのとき、検出が成功したと判定し、ハイレベルであれば検出に失敗したと判定する。
【0054】
マイコン31は、ステップS1−6で検出に失敗した場合には、ステップS1−7で設定される検出感度を1ステップ上昇させるべく、図5に矢印A方向に発光周波数を変位させ、ステップS1−5に戻る。ステップS1−5〜S1−7は、パーソナルコンピュータ12から操作中である旨を示すステータスを受信したとき、すなわち、操作者がパーソナルコンピュータ12を操作しているときに実行される。このため、通常であれば、検出は成功する状態にある。よって、ステップS1−5〜S1−7の処理を繰り返すことにより、操作者が存在するときに、検出が行われるように検出感度が調整される。
【0055】
また、このとき、検出感度は、マイコン31から発光ユニット32に供給するクロック信号の周波数を設定可能な最低周波数fminから図5、矢印A方向に所定ステップずつ上昇させることにより行われる。なお、このとき、検出感度は、受光ユニット33に内蔵されたバンドパスフィルタ56の設定により検出信号の周波数が38kHzで、最大周波数fmaxとなる。
【0056】
また、マイコン31は、ステップS1−6で操作者の検出が成功した場合には、ステップS1−8で検出機能フラグをオンする。なお、検出機能フラグは、パーソナルコンピュータ12の操作者の検出を行う機能が動作中であることを示すフラグである。
【0057】
マイコン31は、ステップS1−8で検出機能フラグをオンすると、ステップS1−9で検出タイミングかを判定する。なお、検出タイミングは、ステップS1−1で初期化された検出確認周期タイマにより計時される周期毎に発生する。マイコン31はステップS1−9で検出タイミングになると、ステップS1−10で設定された出力ポートからステップS1−5〜S1−7で設定された発光周波数のパルスを出力し、発光ユニット32から発光周波数で光を出射させる。
【0058】
マイコン31は、ステップS1−11で受信ユニット33からの検出パルスを監視し、操作者が検出されたか否かを判定する。マイコン31はステップS1−12で操作者がパーソナルコンピュータ12の前に存在しない、すなわち、受信ユニット33からの検出パルスがハイレベルのときには、ステップS1−12で検出機能フラグをオフし、ステップS1−13で検出感度を初期化し、ステップS1−14でパーソナルコンピュータ12にロック許可コードを通知する。
【0059】
また、マイコン31は、ステップS1−3でパーソナルコンピュータ12が操作中である旨のステータスを受信していない場合には、ステップS1−15で検出機能フラグの状態を判定する。マイコン31はステップS1−15で検出機能フラグがオフであると、ステップS1−9に移行し、処理を続行する。また、マイコン31はステップS1−15で検出機能フラグがオフであると、ステップS1−3に戻って処理を続行する。
【0060】
次にパーソナルコンピュータ12の処理について説明する。
【0061】
図8はパーソナルコンピュータ12の処理フローチャートを示す。
【0062】
パーソナルコンピュータ12は、ステップS2−1でキーボード22により入力動作があると、ステップS2−2で検出装置11に操作中である旨を示すステータスを通知する。
【0063】
次にパーソナルコンピュータ12は、ステップS2−3で検出装置11からロック許可コードを受信すると、ステップS2−4でロック状態に移行する。ロック状態は、例えば、ディスプレイ23に表示される画面を固定画面としたり、キーボード22の入力をログオン用のパスワードの入力以外はロック状態としたりする状態である。
【0064】
パーソナルコンピュータ12は、ステップS2−5でパスワードなどが入力されロック状態が解除されると、ステップS2−2に戻って処理を続行する。また、パーソナルコンピュータ12は、ステップS2−3で検出装置11からロック許可コードを受信しなければ、ステップS2−1に戻って処理を続行する。
【0065】
以上のようにパーソナルコンピュータ12は、検出装置11からのロック許可コードが通知されたとき、すなわち、操作者がパーソナルコンピュータ12の前に存在しないときには、ロック状態となり、パスワードを入力しない限り操作が行えないようになる。また、パーソナルコンピュータ12は、検出装置11によりログオンが許可された操作者が操作を行っている間は操作が可能となる。したがって、パーソナルコンピュータ12へのログオンが許可された操作者が操作している間は操作可能となり、ログオンが許可された操作者がパーソナルコンピュータ12の前を離れた場合などに検出装置11がこれを検出し、パーソナルコンピュータ12をロック状態とし、操作不能とするので、セキュリティー性を向上させることができる。
【0066】
本実施例によれば、発光ユニット32、及び、受光ユニット33の設定を変更することなく、検出感度を調整することができる。このため、発光ユニット32、及び、受光ユニット33に感度調整のための回路を接続する必要がなく、また、検出感度も常に最適な状態に自動調整されるので、簡単な回路構成で、確実に操作者を検出できる。
【0067】
なお、本実施例では、マイコン31の出力ポートP1から出力される信号の周波数を中心周波数38kHzより低い側の周波数帯で変移させることにより、受信ユニット33の検出感度の調整を行ったが、38kHzより高い側の周波数帯で調整を行うようにしてもよい。また、両方に跨って調整するようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、受光手段で検出する光の検出感度に応じて発光手段から発光される光の発光周波数を制御することにより、発光手段の発光量や受光手段の増幅率などを変更することなく、感度を調整できるため、感度を調整するための回路や機構が不要となり、簡単な構成で感度の調整を行うことができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図2】検出装置11のブロック構成図である。
【図3】発光ユニット32のブロック構成図である。
【図4】受光ユニット32のブロック構成図である。
【図5】受光ユニット33の周波数特性図である。
【図6】発光ユニット32から発光される光の発光周波数に応じた受光ユニット33の動作波形図である。
【図7】マイコン31の処理フローチャートである。
【図8】パーソナルコンピュータ12の処理フローチャートである。
【図9】従来の検出装置の一例のブロック構成図である。
【符号の説明】
1 コンピュータシステム
11 検出装置、12 パーソナルコンピュータ
21 コンピュータ本体、22 キーボード、23 ディスプレイ
31 マイコン、32 発光ユニット、33 受光ユニット
41 ドライバ、42 発光ダイオード
51 フォトダイオード、52 バイアス回路、53 ヘッドアンプ
54 2ndアンプ、55 リミッタアンプ、56 バンドパスフィルタ
57 検出回路、58 コンパレータ、59 出力回路
【発明の属する技術分野】
本発明は検出装置及び感度調整方法に係り、特に、発光手段から発光された光の反射光を受信し、その受信レベルに基づいて物体の有無を検出する検出装置及び感度調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光を検出対象に向けて照射し、その反射光を検出することにより、検出する光を受光し、検出対象の有無を検出する検出装置があった。
【0003】
図9は従来の検出装置の一例のブロック構成図を示す。
【0004】
検出装置100は、マイコン111、発光ユニット112、受光ユニット113、感度調整回路114、115、遮蔽機構116、駆動装置117などを含む構成とされていた。
【0005】
マイコン111は、発光ユニット112に38kHzのクロック信号を供給する。発光ユニット112は、発光ダイオードを内蔵しており、マイコン111からのクロック信号により発光ダイオードを駆動し、クロック信号に応じた周波数、38kHzで点滅する光を出射させる。なお、38kHzで点滅させる理由は、通常の受信ユニット113は、38kHzで検出感度が最適になるように予め設定されているためである。発光ユニット112から出射された光は、検出対象101で反射されて、受光ユニット113に入射する。受光ユニット113は、入射光を電気信号に変換し、変換した電気信号から38kHz周波数成分の信号を抽出し、抽出した信号レベルに応じて検出対象101の有無を認識するための検出信号を出力する。検出信号は、例えば、検出対象101が所定の距離の範囲に存在すれば、ハイレベル、所定の距離より離れた位置にあれば、ローレベルとなる。
【0006】
受光ユニット113から出力される検出信号は、マイコン111に供給される。マイコン111は、例えば、受光ユニット113からの検出信号がローレベル、すなわち、検出対象101が所定の距離の範囲内に存在しなければ、出力端子Toutからその旨の通知を図示しないパーソナルコンピュータなどの外部装置に送信する。
【0007】
このような検出装置100では検出対象101の表面素材などにより発光ユニット112から出射された光の反射量が異なり、受光ユニット113での受光結果が異なってしまう。このため、検出対象101の表面素材などによらずに、一定の検出感度で検出対象101を検出できるようにするために、検出感度を調整する必要があった。
【0008】
検出感度を調整する方法としては以下のようなものがある。検出感度の調整方法としては、発光ユニット112から出射される光の発光強度の調整、発光ユニット112や受光ユニット113に内蔵されたアンプのゲイン調整、受光ユニット113での判定レベルの調整、受光ユニット113での反射光の受光面積の調整などがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来、このような検出装置の検出感度調整方法としては、発光ユニットから照射される光量を調整する方法がある。このような調整方法としては、発光ダイオードの個数を換える方法、発光ダイオードに供給する電流、あるいは、印加する電圧を換える方法があった。しかるに、発光ダイオードの個数を換える方法では、発光ダイオードを複数個設けるとともに、発光ダイオード毎にドライバが必要となる。
【0010】
また、発光ダイオードに供給する電流、あるいは、印加する電圧を換える方法では、図9に示すように感度調整回路114、115として、電流、電圧を変更するためにボリュームなどの可変素子や切換回路などが必要となる。また、アンプゲインを調整する場合や判定レベルを調整する場合でも同様に感度調整回路115として、ボリュームやスイッチが必要となる。また、これらの感度調整回路114、115を用いて感度を自動調整する場合には、感度調整回路114、115とマイコン111とでインタフェースをとる必要があった。
【0011】
また、受光面積を調整する方法では受光部分の前にシャッタなどのメカニカルな遮蔽機構116を設ける必要がある。また、それを用いて検出感度を自動調整するためには、遮蔽機構116を駆動するための駆動装置117が必要となる。
【0012】
また、いずれの場合も人手により調整する場合であっても、図9に破線で示すように感度調整回路114、115、遮蔽機構116を人手により調整する必要があるため、調整に手間がかかる。また、人手により調整する場合には、調整後の状態は、感度は固定となり、容易に変更することはできない。さらに、調整する人の存在が通常の使用時とは異なる条件にしてしまうことがある。
【0013】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、簡単な構成で感度調整が可能な検出装置及びその調整方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光を発光する発光手段(32)と、所定の周波数成分の光を検出する受光手段(33)と、受光手段(33)で検出される光の感度を検出し、検出した光の感度に応じて発光手段(32)から発光される光の発光周波数を制御する制御手段(31)とを有することを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、受光手段(33)で検出する光の検出感度に応じて発光手段(32)から発光される光の発光周波数を制御することにより、発光手段(32)の発光量や受光手段(33)の増幅率などを変更することなく、感度を調整できるため、感度を調整するための回路や機構が不要となり、簡単な構成で感度の調整を行うことができる。
【0016】
なお、参照符号は、あくまでも参考であり、これによって特許請求の範囲が限定されるものではない。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例のシステム構成図を示す。
【0018】
本実施例のコンピュータシステム1は、検出装置11、パーソナルコンピュータ12から構成されている。また、パーソナルコンピュータ12は、コンピュータ本体21、キーボード22、ディスプレイ23から構成されている。
【0019】
検出装置11は、パーソナルコンピュータ12の操作者を検出するための装置であり、コンピュータ本体21に例えば、USB(universal serial bus)などのインタフェースを介して接続され、操作者の存在をコンピュータ本体21に通知する。
【0020】
図2は検出装置11のブロック構成図を示す。
【0021】
検出装置11は、マイコン31、発光ユニット32、受光ユニット33から構成されている。検出装置11は、発光ユニット32から出射され、操作者で反射した光を受光ユニット33で受光して、操作者の存在を検出する装置である。
【0022】
まず、発光ユニット32について説明する。
【0023】
図3は発光ユニット32のブロック構成図を示す。
【0024】
発光ユニット32は、ドライバ41、発光ダイオード42から構成される。ドライバ41には、マイコン31の出力ポートP1からキャリア周波数のクロック信号が供給される。ドライバ41は、マイコン31からのクロック信号に応じた駆動電流を発光ダイオード42に供給する。発光ダイオード42は、ドライバ41からの駆動電流により発光する。発光ダイオード42で発光された光は、コンピュータシステム1の操作者などの検出対象2が存在する前面方向に放射される。発光ユニット32から出射された光は、操作者などの検出対象2が存在する場合には、検出対象2で反射されて受光ユニット33に入射する。
【0025】
受光ユニット33は、検出対象2からの反射光に応じて検出信号を生成し、マイコン31に通知する。
【0026】
図4は受光ユニット33のブロック構成図を示す。
【0027】
受光ユニット33は、フォトダイオード51、バイアス回路52、ヘッドアンプ53、2ndアンプ54、リミッタアンプ55、バンドパスフィルタ56、検出回路57、コンパレータ58、出力回路59、コンデンサC1、C2から構成されている。
【0028】
フォトダイオード51には、バイアス回路52から所定のバイアス電圧が印加されている。フォトダイオード51は、外光を受光し、受光した光の強度に応じた電流を流す。これによって、フォトダイオード51のカソード電位が光によって変化する。
【0029】
フォトダイオード51のカソード電位は、検出信号としてヘッドアンプ53に供給される。ヘッドアンプ53は、検出信号を増幅する。ヘッドアンプ53で増幅された検出信号は、バイアス回路52及びコンデンサC1を介して2ndアンプ54に供給される。バイアス回路52は、例えば、ヘッドアンプ53から供給される検出信号の略中心値をバイアス電圧としてフォトダイオード51に印加する。
【0030】
2ndアンプ54には、ヘッドアンプ53からの検出信号がコンデンサC1により直流成分がカットされて供給される。2ndアンプ54はヘッドアンプ53からの検出信号を増幅して、コンデンサC2を介してリミッタアンプ55に供給する。
【0031】
リミッタアンプ55には、2ndアンプ54からの検出信号がコンデンサC2により直流成分がカットされて供給される。リミッタアンプ55は、2ndアンプ54からの検出信号を予め設定された所定の上限レベル及び下限レベルに制限する。リミッタアンプ55の出力検出信号は、バンドパスフィルタ56に供給される。
【0032】
バンドパスフィルタ56は、検出信号のうち、例えば、通常、38kHzを中心とした周波数帯域の信号を通過させる。バンドパスフィルタ56により不要な信号が除去される。
【0033】
バンドパスフィルタ56の出力信号は、検出回路57に供給される。検出回路57は、バンドパスフィルタ56の出力信号をパルス波形に波形整形した後、積分する。検出回路57の出力は、コンパレータ58に供給される。
【0034】
コンパレータ58は、検出回路57の出力信号を予め設定された閾値レベルと比較する。コンパレータ58は、例えば、検出回路57の出力信号が閾値レベルより小さければ出力をローレベルとし、検出回路57の出力信号が閾値レベルより大きければ出力をハイレベルとする。コンパレータ58の出力は、出力回路59に供給される。
【0035】
出力回路59は、抵抗R、NPNトランジスタQから構成される。抵抗Rの一端は電源端子Tvccに接続され、他端はトランジスタQのコレクタに接続されている。トランジスタQは、ベースにコンパレータ58の出力が供給され、エミッタが接地端子Tgndに接続されている。トランジスタQはコンパレータ58の出力がハイレベルのときにはオンし、抵抗Rから電流を引き込む。これによって、トランジスタQのコレクタ電位はローレベルとなる。このため、トランジスタQのコレクタに接続された出力端子Toutの出力はローレベルとなる。また、トランジスタQはコンパレータ58の出力がローレベルのときにはオフする。これによって、トランジスタQのコレクタ電位はハイレベルとなる。このため、出力端子Toutの出力はハイレベルとなる。
【0036】
受光ユニット33の出力信号は、マイコン31の入力ポートP1に供給される。マイコン31は、受光ユニット33からの出力がローレベルのときには操作者が検出装置11の前に存在すると判断し、その旨、パーソナルコンピュータ12に通知し、受光ユニット33からの出力がハイレベルのときには操作者は検出装置11の前に存在しないと判断し、その旨パーソナルコンピュータ12に通知する。
【0037】
パーソナルコンピュータ12は、検出装置11からの通知に基づいてディスプレイ22の表示画面及びキーボード23の操作をロックする。
【0038】
本実施例では、マイコン31により発光ユニット32から発光される光の発光周波数を制御することにより受光ユニット33の検出感度を調整する。なお、本実施例のコンピュータシステムの構成は、従来と同じであるので、構成についてはその説明は省略する。
【0039】
図5は受光ユニット33の周波数特性図を示す。
【0040】
受光ユニット33を構成するバンドパスフィルタ56は、通常、図5に示すように38kHzをピークにその両側で減衰する特性を有する。このため、受光ユニット33では、図5に示すように発光周波数が38kHzの光で最も感度が良くなる。
【0041】
図6は発光ユニット32から発光される光の発光周波数に応じた受光ユニット33の動作波形図を示す。図6(A)は発光ユニット32を駆動するための駆動信号波形、図6(B)はバンドパスフィルタ56の出力信号波形、図6(C)は検出回路57の出力波形、図6(D)は出力端子Toutの出力電圧Voutの波形を示す。
【0042】
期間T1で図6(A)に示すように略38kHzの発光周波数f1で発光ユニット32を駆動し、光を発光させると、受光ユニット33のバンドパスフィルタ56をほとんど減衰なく通過し、バンドパスフィルタ56から図6(B)に示すような信号が出力される。
【0043】
バンドパスフィルタ56からの図6(B)に示すような信号は、検出回路57で波形整形され、積分される。これによって、図6(B)に示す信号は、図6(C)に示すような積分波形となる。さらに、図6(C)に示す信号は、コンパレータ58に供給され、閾値Lと比較される。コンパレータ58は、図6(D)に示すように、図6(C)に示す信号が閾値Lより小さければハイレベル、大きければローレベルとなる検出パルスを出力する。
【0044】
期間T2で図6(A)に示す発光周波数f1より低い発光周波数f2で発光ユニット32を駆動し、光を発光させ、期間T1で照射した対象と同じ対象に照射する。このとき、受光ユニット33のバンドパスフィルタ56は、発光周波数f1をピークに周波数が低減すると、減衰が大きくなる特性であるので、発光周波数f2に応じた信号は、バンドパスフィルタ56で減衰されて図6(B)に示すような信号とされ、出力される。
【0045】
バンドパスフィルタ56からの図6(B)に示すような信号は、検出回路57で波形整形され、積分される。これによって、図6(C)に示すような積分波形となる。このとき、図6(C)に示すように発光周波数が低下したことにより、積分波形のレベルが低下している。これは、受光ユニット33の検出感度が低下することに相当する。
【0046】
図6(C)に示すように積分波形は期間T1では閾値レベルLを超えて、いたが、発光周波数が低下することにより、期間T2では閾値レベルLを超えることはない。
【0047】
このように同じ対象に同じ距離で光を照射しても受光ユニット33で検出される積分波形の出力レベルを異ならせることができる。すなわち、感度を調整することができる。
【0048】
そこで、本実施例では、マイコン31の出力ポートP1から出力されるクロック信号の周波数を低減することにより発光ユニット32から出力される光の発光周波数を低減させ、受光ユニット33での検出感度を調整する。
【0049】
図7はマイコン31の処理フローチャートを示す。
【0050】
マイコン31は、電源が投入されると、ステップS1−2で初期化処理を行う。初期化処理では、例えば、検出レベル調整用発光周波数タイマの初期化、USB通信プロトコルの初期化、検出機能フラグのオフ、検出確認周期タイマの初期化が行われる。なお、このとき、検出レベル調整用発光周波数タイマの初期化では、発光周波数が、検出感度が最低となる周波数となるようにタイマが設定される。
【0051】
次にマイコン31は、ステップS1−3でパーソナルコンピュータ12からステータスを受信したか否かを判定する。マイコン31は、ステップS1−3でパーソナルコンピュータ12からステータスを受信すると、ステップS1−4で受信したステータスが操作中を示すステータスか否かを判定する。
【0052】
マイコン31は、ステップS1−4の判定結果、ステータスが操作中である旨のステータスである場合には、ステップS1−5で現在設定されている感度、例えば、電源投入直後であれば、設定可能な最低の発光周波数fminで発光ユニット32を発光させる。
【0053】
マイコン31は、ステップS1−6で受信ユニット33からの検出パルスを監視し、検出が成功したか否かを判定する。このとき、マイコン31は受信ユニット33からの検出パルスがローレベルのとき、検出が成功したと判定し、ハイレベルであれば検出に失敗したと判定する。
【0054】
マイコン31は、ステップS1−6で検出に失敗した場合には、ステップS1−7で設定される検出感度を1ステップ上昇させるべく、図5に矢印A方向に発光周波数を変位させ、ステップS1−5に戻る。ステップS1−5〜S1−7は、パーソナルコンピュータ12から操作中である旨を示すステータスを受信したとき、すなわち、操作者がパーソナルコンピュータ12を操作しているときに実行される。このため、通常であれば、検出は成功する状態にある。よって、ステップS1−5〜S1−7の処理を繰り返すことにより、操作者が存在するときに、検出が行われるように検出感度が調整される。
【0055】
また、このとき、検出感度は、マイコン31から発光ユニット32に供給するクロック信号の周波数を設定可能な最低周波数fminから図5、矢印A方向に所定ステップずつ上昇させることにより行われる。なお、このとき、検出感度は、受光ユニット33に内蔵されたバンドパスフィルタ56の設定により検出信号の周波数が38kHzで、最大周波数fmaxとなる。
【0056】
また、マイコン31は、ステップS1−6で操作者の検出が成功した場合には、ステップS1−8で検出機能フラグをオンする。なお、検出機能フラグは、パーソナルコンピュータ12の操作者の検出を行う機能が動作中であることを示すフラグである。
【0057】
マイコン31は、ステップS1−8で検出機能フラグをオンすると、ステップS1−9で検出タイミングかを判定する。なお、検出タイミングは、ステップS1−1で初期化された検出確認周期タイマにより計時される周期毎に発生する。マイコン31はステップS1−9で検出タイミングになると、ステップS1−10で設定された出力ポートからステップS1−5〜S1−7で設定された発光周波数のパルスを出力し、発光ユニット32から発光周波数で光を出射させる。
【0058】
マイコン31は、ステップS1−11で受信ユニット33からの検出パルスを監視し、操作者が検出されたか否かを判定する。マイコン31はステップS1−12で操作者がパーソナルコンピュータ12の前に存在しない、すなわち、受信ユニット33からの検出パルスがハイレベルのときには、ステップS1−12で検出機能フラグをオフし、ステップS1−13で検出感度を初期化し、ステップS1−14でパーソナルコンピュータ12にロック許可コードを通知する。
【0059】
また、マイコン31は、ステップS1−3でパーソナルコンピュータ12が操作中である旨のステータスを受信していない場合には、ステップS1−15で検出機能フラグの状態を判定する。マイコン31はステップS1−15で検出機能フラグがオフであると、ステップS1−9に移行し、処理を続行する。また、マイコン31はステップS1−15で検出機能フラグがオフであると、ステップS1−3に戻って処理を続行する。
【0060】
次にパーソナルコンピュータ12の処理について説明する。
【0061】
図8はパーソナルコンピュータ12の処理フローチャートを示す。
【0062】
パーソナルコンピュータ12は、ステップS2−1でキーボード22により入力動作があると、ステップS2−2で検出装置11に操作中である旨を示すステータスを通知する。
【0063】
次にパーソナルコンピュータ12は、ステップS2−3で検出装置11からロック許可コードを受信すると、ステップS2−4でロック状態に移行する。ロック状態は、例えば、ディスプレイ23に表示される画面を固定画面としたり、キーボード22の入力をログオン用のパスワードの入力以外はロック状態としたりする状態である。
【0064】
パーソナルコンピュータ12は、ステップS2−5でパスワードなどが入力されロック状態が解除されると、ステップS2−2に戻って処理を続行する。また、パーソナルコンピュータ12は、ステップS2−3で検出装置11からロック許可コードを受信しなければ、ステップS2−1に戻って処理を続行する。
【0065】
以上のようにパーソナルコンピュータ12は、検出装置11からのロック許可コードが通知されたとき、すなわち、操作者がパーソナルコンピュータ12の前に存在しないときには、ロック状態となり、パスワードを入力しない限り操作が行えないようになる。また、パーソナルコンピュータ12は、検出装置11によりログオンが許可された操作者が操作を行っている間は操作が可能となる。したがって、パーソナルコンピュータ12へのログオンが許可された操作者が操作している間は操作可能となり、ログオンが許可された操作者がパーソナルコンピュータ12の前を離れた場合などに検出装置11がこれを検出し、パーソナルコンピュータ12をロック状態とし、操作不能とするので、セキュリティー性を向上させることができる。
【0066】
本実施例によれば、発光ユニット32、及び、受光ユニット33の設定を変更することなく、検出感度を調整することができる。このため、発光ユニット32、及び、受光ユニット33に感度調整のための回路を接続する必要がなく、また、検出感度も常に最適な状態に自動調整されるので、簡単な回路構成で、確実に操作者を検出できる。
【0067】
なお、本実施例では、マイコン31の出力ポートP1から出力される信号の周波数を中心周波数38kHzより低い側の周波数帯で変移させることにより、受信ユニット33の検出感度の調整を行ったが、38kHzより高い側の周波数帯で調整を行うようにしてもよい。また、両方に跨って調整するようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、受光手段で検出する光の検出感度に応じて発光手段から発光される光の発光周波数を制御することにより、発光手段の発光量や受光手段の増幅率などを変更することなく、感度を調整できるため、感度を調整するための回路や機構が不要となり、簡単な構成で感度の調整を行うことができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図2】検出装置11のブロック構成図である。
【図3】発光ユニット32のブロック構成図である。
【図4】受光ユニット32のブロック構成図である。
【図5】受光ユニット33の周波数特性図である。
【図6】発光ユニット32から発光される光の発光周波数に応じた受光ユニット33の動作波形図である。
【図7】マイコン31の処理フローチャートである。
【図8】パーソナルコンピュータ12の処理フローチャートである。
【図9】従来の検出装置の一例のブロック構成図である。
【符号の説明】
1 コンピュータシステム
11 検出装置、12 パーソナルコンピュータ
21 コンピュータ本体、22 キーボード、23 ディスプレイ
31 マイコン、32 発光ユニット、33 受光ユニット
41 ドライバ、42 発光ダイオード
51 フォトダイオード、52 バイアス回路、53 ヘッドアンプ
54 2ndアンプ、55 リミッタアンプ、56 バンドパスフィルタ
57 検出回路、58 コンパレータ、59 出力回路
Claims (6)
- 光を発光する発光手段と、
所定の周波数成分の光を検出する受光手段と、
前記受光手段で検出される光の感度を検出し、検出した光の感度に応じて前記発光手段から発光される光の発光周波数を制御する制御手段とを有することを特徴とする検出装置。 - 前記受光手段は、前記所定の周波数成分の光の検出信号を通過させるフィルタ回路を有し、
前記制御手段は、前記感度に応じて前記発光手段の発光周波数を前記所定の周波数成分より低い周波数側に変位させることを特徴とする請求項1記載の検出装置。 - 前記受光手段は、前記所定の周波数成分の光の検出信号を通過させるフィルタ回路を有し、
前記制御手段は、前記感度に応じて前記発光手段の発光周波数を前記所定の周波数成分より高い周波数側に変位させることを特徴とする請求項1記載の検出装置。 - 前記制御手段は、上位装置からのステータスに基づいて前記検出対象が検出可能な状態を認識したとき、前記第1の発光周波数を前記感度が最小となる周波数に設定し、
前記検出対象が検出されるまで、順次に、前記感度が上昇するように前記第1の発光周波数を変化させ、
前記検出対象が検出された周波数を前記第1の発光周波数に設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の検出装置。 - 第1の発光周波数で発光された光の、検出対象での反射光のうち第2の発光周波数成分の検出信号を検出し、該検出信号レベルに応じて検出対象を検出する検出装置の感度調整方法であって、
前記第1の発光周波数を変化させることにより受光感度を調整することを特徴とする検出装置の感度調整方法。 - 前記検出対象を検出可能な状態を検出し、
前記検出対象が検出可能な状態で、前記第1の発光周波数を前記感度が最小となる周波数に設定し、
前記検出対象が検出されるまで、順次に、前記感度が上昇するように前記第1の発光周波数を変化させ、
前記検出対象が検出された周波数を前記第1の発光周波数に設定することを特徴とする請求項5記載の検出装置の感度調整方法。
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Cited By (1)
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JP2011095231A (ja) * | 2009-11-02 | 2011-05-12 | Sharp Corp | 光検出装置及び電子機器 |
-
2003
- 2003-05-27 JP JP2003149370A patent/JP2004354090A/ja active Pending
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