JP2004352523A - 回転式オゾン発生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】放電を起きやすくして安定にオゾンを発生できるようにする。
【解決手段】内周面に電極1を形成した円筒形の固定電極10内に、外周面に電極3を形成した回転子電極11を配置し、両電極1、3間に高電圧を印加して回転子電極を回転させてオゾンを発生させる回転式のオゾン発生装置の前記回転子電極11の外周面に複数の螺旋状の溝26を形成し、その溝26と溝26によって形成される突設部分27に電荷を集めて円筒形の電極1、3の全周にわたって放電が安定して起きるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】内周面に電極1を形成した円筒形の固定電極10内に、外周面に電極3を形成した回転子電極11を配置し、両電極1、3間に高電圧を印加して回転子電極を回転させてオゾンを発生させる回転式のオゾン発生装置の前記回転子電極11の外周面に複数の螺旋状の溝26を形成し、その溝26と溝26によって形成される突設部分27に電荷を集めて円筒形の電極1、3の全周にわたって放電が安定して起きるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転式オゾン発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回転式オゾン発生装置は、例えば、図7の〔特許文献1〕に示すように、内周面に電極1を形成した円筒形の固定電極2内に、外周面に電極3を形成した円筒形の回転子電極4を前記固定電極2と同軸になるように配置し、その同軸上の回転子電極4と固定電極2間に電圧を印加しながら回転子電極4をモータMで回転させ、回転子電極4と固定電極2間に放電を起こして、オゾンを発生させるというものである。
【0003】
また、図7のものでは、回転子電極4にファン5を設け、そのファン5で吸気口6から吸気し、発生したオゾンを排出口7から放出するようになっている。
【0004】
このように、電極2、4を円筒としたことで、並行な放電板を用いたものに比べて小型化が図れるため、効率良くオゾンを発生することができるという特長がある。
【0005】
ところで、円筒型の電極2、4では、電極表面が平滑で電荷が一様に分布するので、放電条件の満たされた固定電極と回転子電極の一部で放電の起きる傾向がある。このように放電に偏りができると不安定になるので、回転子電極を回転させて放電の均一化を図るようにしている。
【0006】
【特許文献1】
実公平3ー48179号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように回転子電極を回転させても平坦な電極面では電荷が一様に分布して放電が起きにくいために、どうしても偏りが生じてしまう問題がある。
【0008】
また、別な問題として、回転子電極に設けたファンによる気流は、ファンの根元付近の高さでは低速なので、その付近で汚れが滞留しやすく、電極表面に汚れが付着しやすいので、しばしば、オーバーホールを行わなければならない問題がある。
【0009】
さらに、上記のものでは、オゾンの発生量の異なる装置を作ろうとすると、それに合わせて大きさの異なる電極を準備しなければならず、コストの掛かる問題がある。
【0010】
そこで、この発明の課題は、放電を起きやすくして安定にオゾンを発生できるようにすること、電極に汚れが付着し難くして連続して運転できるようにすること、使用場所や条件に応じたオゾンの発生量に柔軟に対処できるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明では、内周面に電極を形成した円筒形の固定電極内に、外周面に電極を形成した円筒形の回転子電極を前記固定電極と同軸に配置し、その同軸上に配置した回転子電極と固定電極間に電圧を印加するとともに、前記電圧を印加した回転子電極と固定電極間に送風を行いながら、前記回転子電極をモータでもって回転するようにした回転式オゾン発生装置において、上記回転子電極に突設させた部分を設けた構成を採用したのである。
【0012】
このような構成を採用したことにより、突設させた部分に電荷を集中させることができるので、放電を起こしやすくできる。このとき、突設は、例えば、断面が短冊形の電極部材の中心に軸を通す孔を設け、その短冊の長辺の端面を固定電極の内面に沿った曲線状に成形すれば、断面が楕円の電極を作ることができる。
【0013】
そして、このようにして突設部分を形成した回転子電極が固定電極内を固定電極との間に一定の間隔を保って回転できるようにすれば、高電圧を印加したことによる放電は、回転子電極の突設部分に集中し、放電効果が大きい。また、その放電は、回転子電極の突設部分の回転に伴って回転子電極の全周にわたって起きるため、連続的に発生させることができる。したがって、回転子電極の突設部分を2、3、4...のように増やせば、よりスムースに放電を行うことができることになり、例えば、円筒形の電極表面に突設部分として無数の溝を形成すれば、溝と溝との間に突設部分を形成することができるので、効果的に安定した放電を行わせることができる。
【0014】
このとき、上記回転子電極の突設を軸方向に並行、かつ、螺旋状に形成した複数条の溝とし、前記溝が回転子電極の回転によって軸方向の気流の流れを生じさせるようにした構成を採用することができる。
【0015】
このような構成を採用することにより、溝と溝との突条部分に電荷を集中させて放電を起こしやすくできる。また、このような溝を螺旋状に設けたことにより、プロペラと同様に軸方向への気流の流れを形成できるため、電極への送風手段を必要としない。さらに、溝自体が気流を起こしているので、その溝に発生する気流でもって電極に付着する汚れなどを下流へ吹き飛ばすことができる。
【0016】
また、上記回転子電極の円筒を外周に溝を形成した複数の円盤で形成し、その円筒を形成する円盤を取り付け取り外し可能として円筒の長さを調整できるようにするとともに、取り付けの際に、前記円筒を形成する各円盤の溝の位相をずらせた構成を採用することができる。
【0017】
このような構成を採用することにより、円盤の数を変えれば任意の大きさの電極を形成できる。また、電極を形成する際、溝の位相をずらせると、電極表面に螺旋状に形成された複数条の溝を形成できるので、気流を効率よく発生させることができる。
【0018】
また、このとき、上記気流の上流に回転子電極を回転させるモータと、フィルタを備えた構成を採用することができる。
【0019】
このような構成を採用することにより、フィルタは電極に取り入れられる空気を清浄するので、長期間にわたってメンテナンスフリーを実現できる。また、モータは、清浄した空気で冷却することができるので発熱を防止できる。
【0020】
このとき、上記回転子電極とモータとを絶縁カップリングを介して接続した構成を採用することができる。
【0021】
このような構成を採用することにより、高電圧が印加される電極と低電圧(先の電圧に比べて)が印加されるモータとを絶縁することができるので、電動機の駆動コイルの絶縁強化を必要としない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
この形態の回転式オゾン発生装置は、図1に示すように、円筒型の固定電極10とモータMによって駆動される回転子電極11とからなっており、外装カバー12で被われた形状となっている。
【0024】
前記外装カバー12は、吸入口13と排出口14とが設けられたもので、吸入口13には、除塵用のフィルタ15が取り付けられている。
【0025】
円筒型の固定電極10は、絶縁性の樹脂で形成された円筒型ホルダー16と円筒型電極17とで構成されている。円筒型ホルダー16は、胴部18と脚部19とからなっており、円筒形の胴部18には、内周面に電極1を形成した円筒型電極17を密着状態に嵌合するようになっている。また、密着状態に嵌合された円筒型電極17には、図1のように、胴部18を貫通して設けた高圧電極20が接しており、高電圧が印加されるようになっている。
【0026】
一方、脚部19は、嵌合部21と支柱部22とからなり、嵌合部21を胴部18の端部に取り付け、支柱部22を基台にネジ止めすることにより胴部18を支持する。また、嵌合部21には、軸受け23が設けられており、後述するように回転子電極11を支持するようになっている。
【0027】
回転子電極11は、回転子軸24とその軸24に嵌められる複数の電極盤25とで構成されている。前記電極盤25は、図2に示すように、中央に回転子軸24を通す孔が形成されたドーナツ形の円盤25で、円盤25の周囲には複数の溝(軸方向に)26を形成して回転子電極11に突設させた部分(溝26と溝26との間)27を設けるようになっている。また、図3のように、必要枚数を回転子軸24に挿通し積層することで、オゾンの発生量に合わせた所要の大きさの電極11を組立られるようになっている。
【0028】
すなわち、この形態の回転子電極11は、図1に示すように、回転子軸24の一方にストッパー片28を設け、他方にネジ29を形成したもので、図1及び3のように、隣り合う電極盤25の溝26同士の位相をずらせて、溝26が連続した螺旋状となるようにして、ストッパー28とカラー30とで両端を止めたのち、締めつけナット31で固定するようになっている。
【0029】
ちなみに、ナット31は締めつけ方向を回転子電極11の回転方向と同じ向きで締めつけ状態となるようにして、緩まないようにしてある。
【0030】
このように組み立てられる回転子電極11は、固定電極10内に挿通して円筒形ホルダー16の脚部19の軸受け23で支持させる。すると、固定電極10と同軸に設けられるようになっており、固定電極10と等間隔を保って(固定電極10と衝突せずに)回転可能となり、放電も安定して行える。
【0031】
また、回転子電極11は回転すると、螺旋状の溝26がプロペラと同様に軸方向へ、例えば図4に示すように、気流の流れを起こす。
【0032】
モータMは、電動機保持台32に載置して吸入口13側に配置し、モータMの回転軸が回転子軸24と高さが同じとなるようにしており、絶縁カップリング33を介して回転子軸24と接続している。
【0033】
この絶縁カップリング33は、モータMの駆動コイルを、図1のように摺動子電極34で回転子軸24に印加される高電圧から絶縁するためのもので、この絶縁によりモータM自体の絶縁強化を図るためのコストの上昇を排除できる。
【0034】
また、モータMは、図5に示すように、気流の上流(吸入口13)側となる向きに、回転子電極11を回転させて吸入した冷たい空気でもって冷却されるので、発熱を抑えて長期間の連続使用にも対処できるようにしてある。
【0035】
この形態は、上記のように構成されており、このオゾン発生装置では、使用する場所や条件に応じたオゾンの放出量に合わせて回転子電極11の電極盤25の数を変えて電極11の大きさを変える。このように電極盤25の数を変えるだけで使用場所や条件に応じて柔軟に電極11の大きさ(電極盤25の厚みで)を簡単に変えられるので、使いやすく低コスト化も図れる(従来の円筒形の電極のように場所や条件ごとに寸法の違う電極を準備する必要がない)。
【0036】
準備ができると、高圧電極20と摺動子電極34間に高電圧を印加し、モータMを回転させる。すると、回転子電極11の溝26と溝26とによって形成された突設(条)部分27に電荷を集中させることができるので、放電が全周にわたって安定して起きて効率良くオゾンを発生することができる。
【0037】
また、螺旋状の溝26が、プロペラと同様に軸方向への気流の流れを起こすので、電極10、11への送風手段を設けなくとも電極10、11で発生したオゾンを排出口14から放出できる。
【0038】
このとき、気流は溝26自体が起こしているので、その溝26に発生する気流でもって電極11に付着する汚れなどを下流へ吹き飛ばすことができる。そのため、メンテナンスフリーで長期間の使用が可能である。さらに、このとき、外装カバー12に設けたフィルタ15で埃や塵を排除しているので、埃や塵の多い環境でも使用することができ、設置場所を選ばない。また、フィルタ15を設けたことにより、フィルタ15を設けない場合に比べて、より一層、メンテナンスフリーで長期間の使用が可能である。
【0039】
このとき、モータMは、絶縁カップリング33によって、回転子電極11と絶縁されているので、放電用の高電圧から保護されており、ショートなどを起こさず安定して回転子電極11を駆動することができる。また、モータMは、吸入した外気でもって冷却されているので発熱による故障の発生も防止できる。
【0040】
このように、効率良くオゾンを発生させることができ、また、長期間の使用にも対応でき、しかも使用場所や使用条件に応じて簡単に電極の大きさも変更できるので、脱臭庫、消毒保管庫、病院などの他、オフィスや家庭など、脱臭、消毒や殺菌などを行う場所や箇所に使用できる。
【0041】
なお、この形態では、回転子電極11に突設部分27を設けるのに溝26を用いたが、突設部分27は溝26だけによって形成されるものではない。これ以外に、回転子電極11の形状を変えて、例えば、図6(a)〜(d)に示すように、突設部分27を設けたものでも良い。
【0042】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成したことにより、放電を全周にわたって起きやすくできる。そのため、安定して放電を行わせて、効率よくオゾンを発生させることができる。また、電極表面の汚れを防止して長期間の使用もできる。さらに、電極の大きさを柔軟にかえられるので、低コスト化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の断面図
【図2】実施形態の要部の一部拡大図
【図3】実施形態の要部の一部拡大図
【図4】実施形態の作用説明図
【図5】実施形態の作用説明図
【図6】(a)〜(d)回転子電極の他の態様を示す断面図
【図7】従来例の断面図
【符号の説明】
1 電極
2 固定電極
3 電極
4 回転子電極
10 固定電極
11 回転子電極
15 フィルタ
25 電極盤
26 溝
27 突設部分
33 絶縁カップリング
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転式オゾン発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回転式オゾン発生装置は、例えば、図7の〔特許文献1〕に示すように、内周面に電極1を形成した円筒形の固定電極2内に、外周面に電極3を形成した円筒形の回転子電極4を前記固定電極2と同軸になるように配置し、その同軸上の回転子電極4と固定電極2間に電圧を印加しながら回転子電極4をモータMで回転させ、回転子電極4と固定電極2間に放電を起こして、オゾンを発生させるというものである。
【0003】
また、図7のものでは、回転子電極4にファン5を設け、そのファン5で吸気口6から吸気し、発生したオゾンを排出口7から放出するようになっている。
【0004】
このように、電極2、4を円筒としたことで、並行な放電板を用いたものに比べて小型化が図れるため、効率良くオゾンを発生することができるという特長がある。
【0005】
ところで、円筒型の電極2、4では、電極表面が平滑で電荷が一様に分布するので、放電条件の満たされた固定電極と回転子電極の一部で放電の起きる傾向がある。このように放電に偏りができると不安定になるので、回転子電極を回転させて放電の均一化を図るようにしている。
【0006】
【特許文献1】
実公平3ー48179号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように回転子電極を回転させても平坦な電極面では電荷が一様に分布して放電が起きにくいために、どうしても偏りが生じてしまう問題がある。
【0008】
また、別な問題として、回転子電極に設けたファンによる気流は、ファンの根元付近の高さでは低速なので、その付近で汚れが滞留しやすく、電極表面に汚れが付着しやすいので、しばしば、オーバーホールを行わなければならない問題がある。
【0009】
さらに、上記のものでは、オゾンの発生量の異なる装置を作ろうとすると、それに合わせて大きさの異なる電極を準備しなければならず、コストの掛かる問題がある。
【0010】
そこで、この発明の課題は、放電を起きやすくして安定にオゾンを発生できるようにすること、電極に汚れが付着し難くして連続して運転できるようにすること、使用場所や条件に応じたオゾンの発生量に柔軟に対処できるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明では、内周面に電極を形成した円筒形の固定電極内に、外周面に電極を形成した円筒形の回転子電極を前記固定電極と同軸に配置し、その同軸上に配置した回転子電極と固定電極間に電圧を印加するとともに、前記電圧を印加した回転子電極と固定電極間に送風を行いながら、前記回転子電極をモータでもって回転するようにした回転式オゾン発生装置において、上記回転子電極に突設させた部分を設けた構成を採用したのである。
【0012】
このような構成を採用したことにより、突設させた部分に電荷を集中させることができるので、放電を起こしやすくできる。このとき、突設は、例えば、断面が短冊形の電極部材の中心に軸を通す孔を設け、その短冊の長辺の端面を固定電極の内面に沿った曲線状に成形すれば、断面が楕円の電極を作ることができる。
【0013】
そして、このようにして突設部分を形成した回転子電極が固定電極内を固定電極との間に一定の間隔を保って回転できるようにすれば、高電圧を印加したことによる放電は、回転子電極の突設部分に集中し、放電効果が大きい。また、その放電は、回転子電極の突設部分の回転に伴って回転子電極の全周にわたって起きるため、連続的に発生させることができる。したがって、回転子電極の突設部分を2、3、4...のように増やせば、よりスムースに放電を行うことができることになり、例えば、円筒形の電極表面に突設部分として無数の溝を形成すれば、溝と溝との間に突設部分を形成することができるので、効果的に安定した放電を行わせることができる。
【0014】
このとき、上記回転子電極の突設を軸方向に並行、かつ、螺旋状に形成した複数条の溝とし、前記溝が回転子電極の回転によって軸方向の気流の流れを生じさせるようにした構成を採用することができる。
【0015】
このような構成を採用することにより、溝と溝との突条部分に電荷を集中させて放電を起こしやすくできる。また、このような溝を螺旋状に設けたことにより、プロペラと同様に軸方向への気流の流れを形成できるため、電極への送風手段を必要としない。さらに、溝自体が気流を起こしているので、その溝に発生する気流でもって電極に付着する汚れなどを下流へ吹き飛ばすことができる。
【0016】
また、上記回転子電極の円筒を外周に溝を形成した複数の円盤で形成し、その円筒を形成する円盤を取り付け取り外し可能として円筒の長さを調整できるようにするとともに、取り付けの際に、前記円筒を形成する各円盤の溝の位相をずらせた構成を採用することができる。
【0017】
このような構成を採用することにより、円盤の数を変えれば任意の大きさの電極を形成できる。また、電極を形成する際、溝の位相をずらせると、電極表面に螺旋状に形成された複数条の溝を形成できるので、気流を効率よく発生させることができる。
【0018】
また、このとき、上記気流の上流に回転子電極を回転させるモータと、フィルタを備えた構成を採用することができる。
【0019】
このような構成を採用することにより、フィルタは電極に取り入れられる空気を清浄するので、長期間にわたってメンテナンスフリーを実現できる。また、モータは、清浄した空気で冷却することができるので発熱を防止できる。
【0020】
このとき、上記回転子電極とモータとを絶縁カップリングを介して接続した構成を採用することができる。
【0021】
このような構成を採用することにより、高電圧が印加される電極と低電圧(先の電圧に比べて)が印加されるモータとを絶縁することができるので、電動機の駆動コイルの絶縁強化を必要としない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
この形態の回転式オゾン発生装置は、図1に示すように、円筒型の固定電極10とモータMによって駆動される回転子電極11とからなっており、外装カバー12で被われた形状となっている。
【0024】
前記外装カバー12は、吸入口13と排出口14とが設けられたもので、吸入口13には、除塵用のフィルタ15が取り付けられている。
【0025】
円筒型の固定電極10は、絶縁性の樹脂で形成された円筒型ホルダー16と円筒型電極17とで構成されている。円筒型ホルダー16は、胴部18と脚部19とからなっており、円筒形の胴部18には、内周面に電極1を形成した円筒型電極17を密着状態に嵌合するようになっている。また、密着状態に嵌合された円筒型電極17には、図1のように、胴部18を貫通して設けた高圧電極20が接しており、高電圧が印加されるようになっている。
【0026】
一方、脚部19は、嵌合部21と支柱部22とからなり、嵌合部21を胴部18の端部に取り付け、支柱部22を基台にネジ止めすることにより胴部18を支持する。また、嵌合部21には、軸受け23が設けられており、後述するように回転子電極11を支持するようになっている。
【0027】
回転子電極11は、回転子軸24とその軸24に嵌められる複数の電極盤25とで構成されている。前記電極盤25は、図2に示すように、中央に回転子軸24を通す孔が形成されたドーナツ形の円盤25で、円盤25の周囲には複数の溝(軸方向に)26を形成して回転子電極11に突設させた部分(溝26と溝26との間)27を設けるようになっている。また、図3のように、必要枚数を回転子軸24に挿通し積層することで、オゾンの発生量に合わせた所要の大きさの電極11を組立られるようになっている。
【0028】
すなわち、この形態の回転子電極11は、図1に示すように、回転子軸24の一方にストッパー片28を設け、他方にネジ29を形成したもので、図1及び3のように、隣り合う電極盤25の溝26同士の位相をずらせて、溝26が連続した螺旋状となるようにして、ストッパー28とカラー30とで両端を止めたのち、締めつけナット31で固定するようになっている。
【0029】
ちなみに、ナット31は締めつけ方向を回転子電極11の回転方向と同じ向きで締めつけ状態となるようにして、緩まないようにしてある。
【0030】
このように組み立てられる回転子電極11は、固定電極10内に挿通して円筒形ホルダー16の脚部19の軸受け23で支持させる。すると、固定電極10と同軸に設けられるようになっており、固定電極10と等間隔を保って(固定電極10と衝突せずに)回転可能となり、放電も安定して行える。
【0031】
また、回転子電極11は回転すると、螺旋状の溝26がプロペラと同様に軸方向へ、例えば図4に示すように、気流の流れを起こす。
【0032】
モータMは、電動機保持台32に載置して吸入口13側に配置し、モータMの回転軸が回転子軸24と高さが同じとなるようにしており、絶縁カップリング33を介して回転子軸24と接続している。
【0033】
この絶縁カップリング33は、モータMの駆動コイルを、図1のように摺動子電極34で回転子軸24に印加される高電圧から絶縁するためのもので、この絶縁によりモータM自体の絶縁強化を図るためのコストの上昇を排除できる。
【0034】
また、モータMは、図5に示すように、気流の上流(吸入口13)側となる向きに、回転子電極11を回転させて吸入した冷たい空気でもって冷却されるので、発熱を抑えて長期間の連続使用にも対処できるようにしてある。
【0035】
この形態は、上記のように構成されており、このオゾン発生装置では、使用する場所や条件に応じたオゾンの放出量に合わせて回転子電極11の電極盤25の数を変えて電極11の大きさを変える。このように電極盤25の数を変えるだけで使用場所や条件に応じて柔軟に電極11の大きさ(電極盤25の厚みで)を簡単に変えられるので、使いやすく低コスト化も図れる(従来の円筒形の電極のように場所や条件ごとに寸法の違う電極を準備する必要がない)。
【0036】
準備ができると、高圧電極20と摺動子電極34間に高電圧を印加し、モータMを回転させる。すると、回転子電極11の溝26と溝26とによって形成された突設(条)部分27に電荷を集中させることができるので、放電が全周にわたって安定して起きて効率良くオゾンを発生することができる。
【0037】
また、螺旋状の溝26が、プロペラと同様に軸方向への気流の流れを起こすので、電極10、11への送風手段を設けなくとも電極10、11で発生したオゾンを排出口14から放出できる。
【0038】
このとき、気流は溝26自体が起こしているので、その溝26に発生する気流でもって電極11に付着する汚れなどを下流へ吹き飛ばすことができる。そのため、メンテナンスフリーで長期間の使用が可能である。さらに、このとき、外装カバー12に設けたフィルタ15で埃や塵を排除しているので、埃や塵の多い環境でも使用することができ、設置場所を選ばない。また、フィルタ15を設けたことにより、フィルタ15を設けない場合に比べて、より一層、メンテナンスフリーで長期間の使用が可能である。
【0039】
このとき、モータMは、絶縁カップリング33によって、回転子電極11と絶縁されているので、放電用の高電圧から保護されており、ショートなどを起こさず安定して回転子電極11を駆動することができる。また、モータMは、吸入した外気でもって冷却されているので発熱による故障の発生も防止できる。
【0040】
このように、効率良くオゾンを発生させることができ、また、長期間の使用にも対応でき、しかも使用場所や使用条件に応じて簡単に電極の大きさも変更できるので、脱臭庫、消毒保管庫、病院などの他、オフィスや家庭など、脱臭、消毒や殺菌などを行う場所や箇所に使用できる。
【0041】
なお、この形態では、回転子電極11に突設部分27を設けるのに溝26を用いたが、突設部分27は溝26だけによって形成されるものではない。これ以外に、回転子電極11の形状を変えて、例えば、図6(a)〜(d)に示すように、突設部分27を設けたものでも良い。
【0042】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成したことにより、放電を全周にわたって起きやすくできる。そのため、安定して放電を行わせて、効率よくオゾンを発生させることができる。また、電極表面の汚れを防止して長期間の使用もできる。さらに、電極の大きさを柔軟にかえられるので、低コスト化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の断面図
【図2】実施形態の要部の一部拡大図
【図3】実施形態の要部の一部拡大図
【図4】実施形態の作用説明図
【図5】実施形態の作用説明図
【図6】(a)〜(d)回転子電極の他の態様を示す断面図
【図7】従来例の断面図
【符号の説明】
1 電極
2 固定電極
3 電極
4 回転子電極
10 固定電極
11 回転子電極
15 フィルタ
25 電極盤
26 溝
27 突設部分
33 絶縁カップリング
Claims (5)
- 内周面に電極を形成した円筒形の固定電極内に、外周面に電極を形成した円筒形の回転子電極を前記固定電極と同軸に配置し、その同軸上に配置した回転子電極と固定電極間に電圧を印加するとともに、前記電圧を印加した回転子電極と固定電極間に送風を行いながら、前記回転子電極をモータでもって回転するようにした回転式オゾン発生装置において、
上記回転子電極に突設させた部分を設けた回転式オゾン発生装置。 - 上記回転子電極の突設を軸方向に並行、かつ、螺旋状に形成した複数条の溝とし、前記溝が回転子電極の回転によって軸方向の気流の流れを生じさせるようにした請求項1に記載の回転式オゾン発生装置。
- 上記回転子電極の円筒を外周に溝を形成した複数の円盤で形成し、その円筒を形成する円盤を取り付け取り外し可能として円筒の長さを調整できるようにするとともに、取り付けの際に、前記円筒を形成する各円盤の溝の位相をずらせた請求項2に記載の回転式オゾン発生装置。
- 上記気流の上流に回転子電極を回転させるモータと、フィルタを備えた請求項1乃至3のいずれかに記載の回転式オゾン発生装置。
- 上記回転子電極とモータとを絶縁カップリングを介して接続した請求項1乃至4のいずれかに記載の回転式オゾン発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003149061A JP2004352523A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 回転式オゾン発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003149061A JP2004352523A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 回転式オゾン発生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004352523A true JP2004352523A (ja) | 2004-12-16 |
Family
ID=34045272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003149061A Pending JP2004352523A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 回転式オゾン発生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004352523A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105396692A (zh) * | 2014-09-16 | 2016-03-16 | 孙红梅 | 设有旋转电晕电极的空气净化器 |
-
2003
- 2003-05-27 JP JP2003149061A patent/JP2004352523A/ja active Pending
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CN105396692A (zh) * | 2014-09-16 | 2016-03-16 | 孙红梅 | 设有旋转电晕电极的空气净化器 |
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