JP2004352020A

JP2004352020A - Front wheel supporting mechanism

Info

Publication number: JP2004352020A
Application number: JP2003150566A
Authority: JP
Inventors: 紘二 ▲吉▼岡; Koji Yoshioka
Original assignee: SUS 21 KK; Aruze Corp
Current assignee: SUS 21 KK; Universal Entertainment Corp
Priority date: 2003-05-28
Filing date: 2003-05-28
Publication date: 2004-12-16

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a front wheel supporting mechanism that improves comfortableness, further increases the speed, prevents slip, and prevents powder dust pollution of a tire accompanying the slip or the like. <P>SOLUTION: The front wheel supporting mechanism is disposed in a front fork 5 of a front wheel 6 and supports a suspension device 100 for supporting a front wheel 6. The suspension device 100 comprises a vertically moving suspension 150 that is integrally provided with the front fork 5 and buffers vertical vibration to the front wheel 6, and an eccentric holding body (a longitudinally moving suspension) 10 that is disposed oscillatably at the lower end position of the vertically moving suspension 150 and buffers longitudinal vibration to the front wheel 6. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自転車やバイク等の二輪車等に用いられ、懸架装置を備えている前輪支持機構に関する。
【０００２】
【従来の技術】
走行している車輪には、例えば、タイヤの変形、路面の小さな凹凸、前後輪の速度差等が原因となって、前後方向の衝撃や振動が生じる。この前後力は、路面が悪くなり車速が大きくなる程その影響が大きくなるのであるが、従来の懸架装置は、高速化に伴うこのような前後方向の衝撃や振動に対して、充分な緩衝性能を有していなかった。このような問題を解決すべく、本発明者により、車輪に前後方向の円運動を取り入れた偏心保持体を有する懸架装置（例えば、特許文献１〜３参照）が提案されている。特許文献１、２に記載の懸架装置によれば、前後方向の衝撃や振動に対して充分な緩衝性能を発揮することができ、特許文献３に記載の懸架装置によれば、さらに、上下方向の衝撃や振動に対しても緩衝性能を発揮することができる。
【０００３】
【特許文献１】
特公昭４９−１７１６１号公報
【特許文献２】
特公昭５０−１３５２１号公報
【特許文献３】
特許第２５２４９０８号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、自転車の世界についても高速化の波が押し寄せてきている。これは、日常用の自転車においても例外ではない。すなわち、超軽量の車体や、細くて高圧のタイヤの開発や、多段変速機の進歩等により、自転車においても小型オートバイ並みの速度で走行することが可能になってきており、このような場合、凹凸のある路面等を走行する際に車体に加わる衝撃や振動は非常に大きくなる。走行時に車体に加わる衝撃や振動が大きくなると、乗り心地が悪化して乗員に疲労が生じるだけではなく、前進抵抗力が増加して速度が低下し、さらには、スリップの発生や、スリップ等に伴うタイヤの粉塵公害をも引き起こすおそれがある。このような問題は、自転車においてのみならず、バイク等を含む二輪車や三輪車等においても生じる問題であった。特許文献１〜３の懸架装置は、いずれも前後方向の衝撃や振動に対して充分な緩衝性能を発揮し得るが、上下方向の衝撃や振動に対する緩衝性能については、このような近年の高速化に伴う走行時における衝撃や振動の増大を考慮すれば、未だ改善の余地があった。
【０００５】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、前後方向の衝撃や振動に対する緩衝性能のみならず、上下方向の衝撃や振動に対する緩衝機能を充分に発揮することが可能であり、衝撃や振動による疲労を軽減して乗り心地を改善することができ、さらに、前進抵抗力を軽減してさらなる高速化を図ることができるとともに、スリップを防止することができ、スリップ等に伴うタイヤの粉塵公害を防止することも可能な前輪支持機構を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
（１）前輪（例えば、前輪６）のフロントフォーク（例えば、フロントフォーク５）に設けられ、当該前輪を支持する懸架装置を支持する前輪支持機構であって、
上記懸架装置は、上記フロントフォークと一体的に設けられ、上記前輪に対する上下方向の振動を緩衝する上下動サスペンション（例えば、上下動サスペンション１５０）と、
上記上下動サスペンションの下端位置に揺動自在に設けられ、上記前輪に対する前後方向の振動を緩衝する前後動サスペンション（例えば、偏心保持体１０）とを備えることを特徴とする前輪支持機構（図２、３参照）。
【０００７】
（１）の発明によれば、前後動サスペンションによって前輪に加わる前方からの衝撃を緩和することができるとともに、上下動サスペンションによって前輪に加わる真下からの衝撃を緩和することができるため、衝撃や振動による疲労を軽減して乗り心地を改善することができる。
【０００８】
さらに、前進抵抗力を軽減してさらなる高速化を図ることができるとともに、スリップを防止することができ、スリップ等に伴うタイヤの粉塵公害を防止することも可能になる。
【０００９】
（２）上記（１）に記載の前輪支持機構であって、
上記上下動サスペンション（例えば、上下動サスペンション１５０）は、上記前輪に対して上下方向に設けられた剛性部（例えば、鉛直支持部材４）と、上記剛性部に対して上下方向に摺動自在に設けられた緩衝部（例えば、緩衝部７）と、上記緩衝部の端部位置に設けられた軸支部（例えば、軸支部３０）とを有することを特徴とする（図２参照）。
【００１０】
（２）の発明によれば、緩衝部が剛性部に対して上下方向に摺動自在に設けられているため、すべり摩擦を防止することが可能であり、上下方向の振動や衝撃に対して充分な緩衝性能を発揮することができる。
【００１１】
（３）上記（２）に記載の前輪支持機構であって、
上記前後動サスペンション（例えば、偏心保持体１０）は、その一端部（例えば、軸部２３）を上記軸支部に対して揺動自在に設けるとともに、他端部を上記前輪の車軸（例えば、車軸２２）に対して回動自在に支持することを特徴とする（図３参照）。
【００１２】
（３）の発明によれば、前輪に衝撃が加わったとき、上記一端部を中心として、前輪を後方へ円運動させて逃がすことができるため、前後方向の衝撃や振動に対する緩衝性能と、上下方向の衝撃や振動に対する緩衝性能とをさらに向上させることができる。
【００１３】
（４）上記（１）〜（３）のいずれか１に記載の前輪支持機構であって、
上記上下動サスペンションの上部には、前輪（例えば、前輪６）を制動する制動装置（例えば、制動装置２００）が設けられ、
上記制動装置は、前輪に設けられた制動面（例えば、リムの側面６２ａ）を、上記制動装置が備える制動部材（例えば、ブレーキシュー６３）により制動を行うものであることを特徴とする（図７参照）。
【００１４】
（４）の発明によれば、懸架装置の作用による前輪の移動距離が最も短い部分である車軸の直上方向に、制動装置が設けられているため、例えば、前輪の制動面（例えば、前輪のリムの側面等）の幅を広くしたり、制動装置の制動部材（例えば、前輪のブレーキシュー等）の形状を調整したりするというように専用品を製造することなく、従来から用いられている車輪や制動装置を用いることができ、製造コストを低減することができる。
【００１５】
（５）上記（１）〜（４）のいずれか１に記載の前輪支持機構であって、
上記上下動サスペンションと上記前後動サスペンションとの間に減衰機構が設けられたことを特徴とする。
【００１６】
（５）の発明によれば、懸架装置の作用やハンドル操作等の多方向への運動に伴って発生するおそれがある自励振動や共振等の予期しない不都合な振動を防止することができ、操作性を向上させるとともに安全性を高めることができる。
【００１７】
【発明の実施の形態】
［第１実施形態］
本発明の前輪支持機構の第１実施形態について図面に基づいて説明する。
以下においては、本発明に係る前輪支持機構に好適な実施形態として、本発明を自転車に適用した場合を示す。
【００１８】
図１は、第１実施形態に係る前輪支持機構を備えた自転車を模式的に示す全体側面略図である。
自転車のフロントフォーク５には、前輪６を支持する懸架装置１００が設けられている。この懸架装置１００は、前輪６に対する上下方向の振動を緩衝する上下動サスペンション１５０と、上下動サスペンション１５０の下端位置に設けられた偏心保持体（前後動サスペンション）１０とを備えている。偏心保持体１０は、前輪６に対する前後方向の振動を緩衝するものである。また、上下動サスペンション１５０の上部には、前輪６を制動する制動装置２００が設けられている。
【００１９】
図２は、第１実施形態に係る前輪支持機構を模式的に示す側面図である。
フロントフォーク５に設けられた懸架装置１００は、上下動サスペンション１５０と、偏心保持体１０とを備えている。上下動サスペンション１５０は、前輪６に対して上下方向に設けられた鉛直支持部材（剛性部）４と、鉛直支持部材４に対して上下方向に摺動自在に設けられた緩衝部７と、緩衝部７の端部位置に設けられた軸支部３０とを有するものである。緩衝部７は、ベローズ内にコイルスプリングと油圧ダンパとが設けられて構成される。また、上下動サスペンション１５０の上部には、キャリパブレーキからなる制動装置２００が設けられている。
【００２０】
また、フロントフォーク５の上端側には、円筒形状のヘッドパイプ３が設けられ、ヘッドパイプ３には、ハンドルを備えたハンドル支柱２が差し込まれている。このハンドル支柱２は、引上ボルト（図示せず）の先に付いた臼のくさび作用によって、ハンドル支柱２の芯線を中心にハンドルが旋回可能となるように、ヘッドパイプ３に連結されている。また、図中に示すように、ハンドル支柱２は、その芯線の下側を進行方向側へ向けて傾斜するように設けられている。
【００２１】
第１実施形態に係る前輪支持機構では、上下動サスペンション１５０の緩衝部７が上下方向に設けられているため、すべり摩擦を防止することが可能であり、上下方向の衝撃や振動に対する緩衝性能が低下することがなく、充分に緩衝性能を発揮することができる。第１実施形態においては、上下動サスペンション１５０は、コイルスプリングと油圧ダンパとが設けられた緩衝部を有しているが、本発明の前輪支持機構に適用可能な上下動サスペンションとしては、上下方向の振動や衝撃に対して緩衝性能を有するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、流体バネや非金属バネ等を用いることが可能である。また、流体バネとしては、空気バネや液体バネ等を挙げることができ、非金属バネとしては、ゴムバネ等を挙げることができる。
【００２２】
また、第１実施形態に係る前輪支持機構では、ハンドル支柱２が、その芯線の下側を進行方向へ向けて傾斜するように設けられているため、操作性が低下することもない。なお、ハンドル支柱２の傾斜角度、すなわち、ハンドル支柱２の芯線と水平面（前輪接地面）とがなす角（キャスタ角）は、ハンドルの操作性を確保する点から、６０〜７５°であることが望ましく、６６〜７４°であることがより望ましい。
【００２３】
次に、第１実施形態に係る前輪支持機構の前後動サスペンションについて説明する。
図３は、図２に示した偏心保持体（前後動サスペンション）１０のＩ−Ｉ線断面図であり、図４は、図３のＩＩ−ＩＩ線断面図であり、図５は、図３のＩＩＩ矢視図である。また、図６は、図２に示した偏心保持体（前後動サスペンション）１０の分解斜視図である。
【００２４】
偏心保持体１０は、２個のＬ型部材２１と、中空の車軸（下方の軸）２２とで構成されている。車軸２２には、前輪６のハブ６ａがボールベアリング（図示せず）を介して支持されており、前輪６は車軸２２に対して軸回り（図４に示す矢印Ｃ方向）に回転自在の状態となっている。Ｌ型部材２１は、軸部（上方の軸）２３と平板状のアーム２４とからなっている。アーム２４の下端には溝２４ａが形成されており、車軸２２はその両端が溝２４ａに嵌合固定されている。
なお、車軸（下方の軸）２２と、軸部（上方の軸）２３とは平行となっており、アーム２４は、軸部２３に対して直角となっている。ハブ６ａはカム軸６ｂと調節ナット６ｃとによりアーム２４に固定されている。一方、上下動サスペンションの緩衝部７の端部位置には、ハウジング３１が形成されており、ハウジング３１内には弾性体４１及びＬ型部材２１の軸部２３が支持されている。
このＬ型部材２１の軸部２３を支持するハウジング３１、弾性体４１等が軸支部３０を構成するものである。
【００２５】
ハウジング３１は、軸方向（図３における左右方向）に抜けた円筒形状を有している。また、ハウジング３１は、すり割り３２を備えており、締め付けが可能である。この締め付けは、すり割り３２を挟んでハウジング３１の外面に形成されたボス部３２ａ、３２ｂを六角穴付きボルト３２ｃで締め付けることにより行われる。
【００２６】
弾性体４１は、円筒状のものであり、ゴムからなる厚肉の本体４１ａと、本体４１ａの両面に固着された薄肉で金属製の外面部材４１ｂ及び内面部材４１ｃとからなる。本体４１ａは所定の角度範囲内での捻れを許容するものである。軸部２３は、弾性体４１の孔４１ｄに嵌挿されており、キー４２により弾性体４１に対して軸回りに回転不能となっている。一方、弾性体４１は、ハウジング３１をすり割り３２によって締め付けることにより、ハウジング３１に対して回転不能、すなわち、軸回りに回転不能となっている。
なお、キー４２は、断面凸状のものである。内面部材４１ｃの内面には溝４３ａが形成されており、溝４３ａにはキー４２の凸部４２ａが嵌合される。また、軸部２３の外面には溝４３ｂが形成されており、溝４３ｂにはキー４２の基部４２ｂが嵌合される。
【００２７】
４４は、孔４１ｄに嵌挿される円柱部４４ａを有する蓋である。蓋４４は、円柱部４４ａが孔４１ｄにＬ型部材２１とは反対側から嵌挿され、軸部２３にボルト４５により固定されている。すなわち、Ｌ型部材２１は、蓋４４及び六角穴付きボルト４５により弾性体４１に対して軸方向移動不能に固定されている。４６は、アーム２４と弾性体４１との間に配設された円環状の樹脂製の受け板である。Ｌ型部材２１は、ハウジング３１による弾性体４１の固定状態を調節することにより、アーム２４が鉛直に立った状態でハウジング３１に支持され、軸部２３が車軸２２の鉛直上方に位置する。
４８は、軸部２３とは反対側からハウジング３１を塞ぐカバーであり、カバー４８の内周面には、ハウジング３１の外面に嵌合するためのネジ（図示せず）が形成されている。なお、説明の便宜上、図５において、カバー４８は図示していない。
【００２８】
また、ハウジング３１のＬ型部材２１側には、ストッパ部３１ａが一体的に形成されており、図６に示すように、ストッパ部３１ａは、ハウジング３１を厚肉として下側の円弧部分を所定の範囲Ｘだけ切り欠いて形成されている。
【００２９】
このような構成の偏心保持体（前後動サスペンション）１０において、Ｌ型部材２１をハウジング３１に支持させる組立ては以下のように行う（図６参照）。
まず、すり割り３２を緩めた状態でハウジング３１内に、弾性体４１を収納させ、すり割りを締めて固定する。軸部２３に受け板４６を通し、さらに、軸部２３の溝４３ｂにキー４２を嵌合させ、この軸部２３を、キー４２を溝４３ａに嵌合させながら孔４１ｄに嵌挿させる。そして、蓋４４をボルト４５により軸部２３に固定する。
【００３０】
このような偏心保持体（前後動サスペンション）１０では、自転車が平坦な路面を走行している際には、前輪６に対して真下からも前からも衝撃が加わることがないため、Ｌ型部材２１はアーム２４が鉛直に立ったままの状態を維持する。すなわち、偏心保持体（前後動サスペンション）１０は平坦な路面を走行する際には衝撃緩和作用を発揮しない。従って、乗員がペダルを力一杯漕いでも車体が上下動することは殆どなく、乗員が力を充分に発揮することができる。
【００３１】
一方、自転車が路面上の突起を乗り越える際には、前輪６には真下からも前からも衝撃が加わる。前輪６は、前からの衝撃を受けると、弾性体４１の本体４１ａを捻りながら、軸部２３と車軸２２との軸間距離Ｙ（図３参照）を半径とし軸部２３を中心として、後方向に所定の角度だけ揺動する。このように揺動することにより、前からの衝撃は後方へ逃がされる。しかも、上述したように揺動することにより、前輪６は、上方へも移動しているので、真下からの衝撃は上方へ逃がされる。このように偏心保持体（前後動サスペンション）１０によれば、前輪６に加わる前方からの衝撃や真下からの衝撃を緩和することができる。
【００３２】
次に、第１実施形態に係る前輪支持機構の制動装置について説明する。
図７は、図２に示した制動装置２００の部分断面正面図である。図８は、図２に示した制動装置２００の側面図である。
鉛直支持部材４の上端に設けられた制動装置２００は、キャリパブレーキからなり、前輪６のタイヤ６１の内周に設けられたリム６２の側面（制動面）６２ａをブレーキシュー（制動部材）６３により挟圧することにより、制動を行うようになっている。
【００３３】
図９は、第１実施形態に係る前輪支持機構における前輪の移動範囲と制動位置との関係を示す概略図である。
αは、前輪が後方へ円運動した際の車軸及び前輪の位置を示している。βは、衝撃や振動が加わっていない状態における車軸及び前輪の位置を示している。γは、前輪が前方へ円運動した際の車軸及び前輪の位置を示している。
このように、第１実施形態に係る前輪支持機構では、上述したような偏心保持体（前後動サスペンション）１０の作用によって、前輪が前後方向へ円運動をすることとなるが、前輪の移動距離が最も短い部分は、図９に示すように、前輪の車軸の鉛直上方に位置する部分Ｐとなる。第１実施形態に係る前輪支持機構では、鉛直支持部材の上部、すなわち、上記車軸の鉛直上方に位置する部分Ｐに、制動装置が設けられているため、図８に示したリム６２の側面（制動面）６２ａを広くしたり、ブレーキシュー（制動部材）６３の形状を調整したりするというように、専用品を製造する必要がなく、従来から用いられている車軸や制動装置を用いることができ、製造コストを低減することができる。
【００３４】
［第２実施形態］
図１０は、第２実施形態に係る前輪支持機構を備えた自転車を模式的に示す全体側面略図である。
自転車のフロントフォーク３０５には、前輪３０６を支持する懸架装置４００が設けられている。この懸架装置４００は、前輪３０６に対する上下方向の振動を緩衝する上下動サスペンション４５０と、上下動サスペンション４５０の下端位置に設けられた偏心保持体（前後動サスペンション）３１０とを備えている。偏心保持体３１０は、前輪３０６に対する前後方向の振動を緩衝するものである。また、上下動サスペンション４５０の上部には、前輪３０６を制動する制動装置５００が設けられている。
【００３５】
図１１は、第２実施形態に係る前輪支持機構を模式的に示す側面図である。
フロントフォーク３０５に設けられた懸架装置４００は、上下動サスペンション４５０と、偏心保持体３１０とを備えている。上下動サスペンション４５０は、前輪３０６に対して上下方向に設けられた鉛直支持部材（剛性部）３０４と、鉛直支持部材３０４に対して上下方向に摺動自在に設けられた緩衝部３０７と、緩衝部３０７の端部位置に設けられた軸支部３３０とを有するものである。緩衝部３０７は、ベローズ内にコイルスプリングと油圧ダンパとが設けられて構成される。また、上下動サスペンション４５０の上部には、キャリパブレーキからなる制動装置５００が設けられている。
【００３６】
また、第１実施形態と同様に、フロントフォーク３０５の上端側には、円筒形状のヘッドパイプ３０３が設けられ、ヘッドパイプ３０３には、ハンドルを備えたハンドル支柱３０２が差し込まれ、ハンドル支柱３０２の芯線を中心にハンドルが旋回可能となるように連結されている。また、図中に示すように、ハンドル支柱３０２は、その芯線の下側を進行方向側へ向けて傾斜するように設けられている。なお、この傾斜角度（キャスタ角）については、第１実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【００３７】
第２実施形態に係る前輪支持機構では、上下動サスペンション４５０の緩衝部３０７が上下方向に設けられているため、すべり摩擦を防止することが可能であり、上下方向の衝撃や振動に対する緩衝性能が低下することがなく、充分に緩衝性能を発揮することができる。
【００３８】
次に、第２実施形態に係る前輪支持機構の前後動サスペンションについて説明する。
図１２は、図１１に示した偏心保持体（前後動サスペンション）３１０のＩＶ−ＩＶ線断面図であり、図１３は、図１２のＶ−Ｖ線断面図である。
【００３９】
偏心保持体３１０は、２個のＬ型部材３２１と、中空の車軸（上方の軸）３２２とで構成されている。車軸３２２には、前輪３０６のハブ３０６ａがボールベアリング（図示せず）を介して支持されており、前輪３０６は車軸３２２に対して軸回り（図１３に示す矢印Ｄ方向）に回転自在の状態となっている。Ｌ型部材３２１は、軸部（下方の軸）３２３と平板状のアーム３２４とからなっている。アーム３２４の上端部には孔３２４ａが形成されており、車軸３２２はその両端が孔３２４ａに嵌合固定されている。
【００４０】
なお、車軸（上方の軸）３２２と、軸部（下方の軸）３２３とは平行となっており、アーム３２４は、軸部３２３に対して直角となっている。ハブ３０６ａはカム軸３０６ｂと調節ナット３０６ｃとによりアーム３２４に固定されている。一方、上下動サスペンションの緩衝部３０７の端部位置には、ハウジング３１が形成されており、ハウジング３１内には、ベアリング３３２、３３３によりＬ型部材３２１の軸部３２３が支持されている。このＬ型部材３２１の軸部３２３を支持するハウジング３３１、ベアリング３３２、３３３等が軸支部３３０を構成するものである。
【００４１】
ハウジング３３１は、軸方向（図１２における左右方向）に抜けた略円筒形状を有しており、ボールベアリング３３２、３３３を介して、Ｌ型部材３２１の軸部３２３が回転自在に支持されている。ボールベアリング３３３の外周面側には、Ｏリング３３４が配設されている。さらに、軸部３２３の先端には、ボルト３３６によってロータ３３５が固定されている。
３３８は、軸部３２３とは反対側からハウジング３３１を塞ぐカバーであり、カバー３３８の内周面には、ハウジング３３１の外面に嵌合するためのネジ（図示せず）が形成されている。
【００４２】
ハウジング３３１内において、ロータ３３５とカバー３３８との間には、室３３７が形成され、この室３３７内には、例えば、シリコンオイル等の粘性流体が充填される。室３３７の軸部３２３側はＯリング３３４によって封止され、粘性流体のボールベアリング３３３側への流出が防止される。軸部３２３の回転に伴って、その先端に固定されたロータ３３５が回転すると、室３３７に充填された粘性流体の粘性抵抗によって、ロータ３３５の回転に対して抵抗力を加えることができる。すなわち、緩衝部３０７（上下動サスペンション）と、偏心保持体３１０（前後動サスペンション）との間に、減衰機構が設けられているのである。
【００４３】
図１２、１３に示した偏心保持体（前後動サスペンション）３１０では、自転車が平坦な路面を走行している際には、前輪３０６に対して真下からも前からも衝撃が加わることがないため、Ｌ型部材３２１は、車体及び乗員の自重により、アーム３２４が垂下した状態を維持する。すなわち、偏心保持体（前後動サスペンション）３１０は、平坦な路面を走行する際には衝撃緩和作用を発揮しない。従って、乗員がペダルを力一杯漕いでも車体が上下動することは殆どなく、乗員が力を充分に発揮することができる。
【００４４】
一方、自転車が路面上の突起を乗り越える際には、前輪３０６には真下からも前からも衝撃が加わる。前輪３０６は、前からの衝撃を受けると、軸部３２３と車軸３２２との軸間距離Ｚ（図１３参照）を半径とし軸部３２３を中心として、後方向に所定の角度だけ揺動する。このように揺動することにより、前からの衝撃は後方へ逃がされる。しかも、上述したように揺動することにより、前輪３０６は、上下方向へも移動しているので、真下からの衝撃は上方へ逃がされる。このように偏心保持体（前後動サスペンション）３１０によれば、前輪３０６に加わる前方からの衝撃や真下からの衝撃を緩和することができる。
【００４５】
本発明においては、上下動サスペンションと前後動サスペンションとの間に減衰機構が設けられていることが望ましい。自励振動や共振等の予期しない不都合な振動を防止することができ、操作性を向上させるとともに安全性を高めることができるからである。
【００４６】
また、減衰機構は、図１２に示すように、軸部３２３の回転に対して抵抗力を加えることが可能な回転減衰機構であることが望ましい。軸部３２３の回転に対して抵抗力を加えることにより、自励振動や共振等の不都合な振動の発生を防止することができ、操作性を向上させるとともに安全性を高めることができるからである。
【００４７】
なお、図１２に示したハウジング３３１内の室３３７に充填される粘性流体は、特に限定されるものではなく、回転減衰機構に用いられる従来公知の粘性流体を用いることができる。また、粘性流体に代えて、例えば、シリコンオイル等を混入させた樹脂板を成形し、室３３７に配設することも可能である。さらに、粘性流体を利用せずに、ロータ３３５とカバー３３８とを直接接触させて摩擦抵抗によってロータ３３５の回転に対して抵抗力を加えることとしてもよい。このようにする場合、ロータ３３５及び／又はカバー３３８を、例えばシリコンオイル等を混入させた樹脂を用いて成形してもよく、また、摩擦力を高めるために、ステアリン酸やオレイン酸アミド等のスリップ剤を混入させてもよい。
【００４８】
また、前輪支持機構に適用可能な回転減衰機構としては、粘性流体を利用したものに限定されず、例えば、フロントフォーク側と偏心保持体側とに、それぞれ対向するように永久磁石を固定し、永久磁石の吸着力と反発力とを利用して、軸部３２３の回転に抵抗力を加える回転減衰機構や、オリフィスを利用した回転減衰機構等を挙げることができる。勿論、このような回転減衰機構は、第１実施形態に係る前輪支持機構にも適用可能することが可能である。
【００４９】
また、第２実施形態に係る前輪支持機構の制動装置５００は、第１実施形態に係る前輪支持機構の制動装置１００と同様の構成を有しており、既に説明済であるので、ここでの説明は省略する。次に、前輪の移動範囲と制動位置との関係について説明する。
図１４は、第２実施形態に係る前輪支持機構における前輪の移動範囲と制動位置との関係を示す概略図である。
α′は、前輪が後方へ円運動した際の車軸及び前輪の位置を示している。β′は、衝撃や振動が加わっていない状態における車軸及び前輪の位置を示している。γ′は、前輪が前方へ円運動した際の車軸及び前輪の位置を示している。
このように、第２実施形態に係る前輪支持機構では、上述したような偏心保持体（前後動サスペンション）３１０の作用によって、前輪が前後方向へ円運動することとなるが、前輪の移動距離が最も短い部分は、図１４に示すように、前輪の車軸の鉛直上方に位置する部分Ｐ′となる。第２実施形態に係る前輪支持機構では、鉛直支持部材の上部、すなわち、上記車軸の鉛直上方に位置する部分Ｐ′に、制動装置が設けられているため、制動面を広くしたり、制動装置の制動部材の形状を調整したりするというように、専用品を製造する必要がなく、従来から用いられている車軸や制動装置を用いることができ、製造コストを低減することができる。
【００５０】
以上、第１、２実施形態について説明したが、さらに、本発明の前輪支持機構においては、以下のような構成を採用することが可能である。
（Ａ）第１、２実施形態に係る前輪支持機構では、偏心保持体が、クランク軸構造を有していたが、本発明の前輪支持機構に係る偏心保持体は、偏心円筒であってもよい。
【００５１】
（Ｂ）第２実施形態に係る前輪支持機構では、図１２に示すように、ハウジング３３１内に、ボールベアリング３３２、３３３を介して、軸部３２３が回転自在に支持されているが、第１実施形態に係る前輪支持機構のように、弾性体を介して軸部が回転可能に支持されるようにしてもよい。
また、本発明の前輪支持機構においては、弾性体とベアリングとが並列に配設され、弾性体及びベアリングを介して軸部が回転可能に支持されるようにすることが可能である。このようにした場合、剛性を高め、共振や自励振動等の不都合な振動の発生を抑制することができる。
【００５２】
図１５は、本発明の前輪支持機構の他の実施形態に係る前後動サスペンションを模式的に示す断面図である。
前後動サスペンションである偏心保持体６１０は、２個のＬ型部材６２１と、中空の車軸（下方の軸）６２２とで構成されている。車軸６２２には、前輪のハブ６０６ａがボールベアリング（図示せず）を介して支持されており、前輪は車軸６２２に対して軸回りに回転自在の状態となっている。Ｌ型部材６２１は、軸部（上方の軸）６２３と平板状のアーム６２４とからなっている。アーム６２４の下端には孔６２４ａが形成されており、車軸６２２はその両端が孔６２４ａに嵌合固定されている。
なお、車軸（下方の軸）６２２と、軸部（上方の軸）６２３と平行となっており、アーム６２４は、軸部６２３に対して直角となっている。ハブ６０６ａはカム軸６０６ｂと調節ナット６０６ｃとによりアーム６２４に固定されている。
【００５３】
上下動サスペンションの緩衝部６０７の下端側には、ハウジング６３１が形成されている。ハウジング６３１は、軸方向（図１５における左右方向）に抜けた円筒形状を有しており、ハウジング６３１の中央部分には、弾性体６４１が設けられている。
弾性体６４１は、円筒状のものであり、ゴムからなる厚肉の本体と、本体の両面に固着された薄肉で金属製の外面部材及び内面部材とからなるものである。本体は、所定の角度範囲内での捻れを許容するものである。また、弾性体６４１の左右の両側には、ベアリング６３２、６３３が設けられている。
【００５４】
軸部６２３は、ベアリング６３２、６３３及び弾性体６４１に嵌合され、さらに、キー（図示せず）により弾性体６４１に対して軸回りに回転不能となるように支持される。６３８は、軸部６２３とは反対側からハウジング６３１を塞ぐカバーであり、このカバー６３８の内周面には、ハウジング６３１の外面に嵌合するためのネジが形成されている。また、軸部６２３の先端側には、蓋６３５がボルト６３６によって固定されている。すなわち、Ｌ型部材６２１は、蓋６３８及びボルト６３６により弾性体６４１に対して軸方向移動不能に固定されている。
【００５５】
図１５に示すように、ベアリング６３２、６３３と弾性体６４１とを併用して軸部（上方の軸）６２３を支持することにより、剛性を高め、弾性体６４１の軸方向（図１５における左右方向）への捻れを防止することができるため、共振や自励振動等の不都合な振動の発生を防止することができる。また、このような構成は、第２実施形態のように、軸部が車軸の下側に位置する場合であっても、採用することが可能である。
【００５６】
また、本発明は、以下のようなものを提供する。
（Ｉ）二輪車のフロントフォーク（例えば、フロントフォーク１００５）に取り付けられて前輪（例えば、前輪１００６）を支持する懸架装置（例えば、懸架装置１１００）を備えた二輪車前輪支持機構であって、
上記懸架装置は、２つの平行な軸を有する偏心保持体（例えば、偏心保持体１０１０）の下方の軸を上記前輪の車軸（例えば、車軸１０２２）とし、この軸の回りに上記前輪を回転自在に支持するとともに、上方の軸（例えば、軸部１０２３）を上記車軸の鉛直上方に位置するように弾性体（例えば、弾性体１０４１）を介して、上記フロントフォークに対して回転可能に支持することにより、上記前輪に上記車軸の軸線まわりの回転運動と、上記偏心保持体の２つの平行な軸間距離を半径とする前後円運動とを可能とするものであり、
上記フロントフォークは、上記懸架装置を介して上記前輪の車軸から鉛直方向に設けられた鉛直支持部材（例えば、鉛直支持部材１００４）を備えるとともに、上記鉛直支持部材には上下懸架装置（例えば、上下懸架装置１００７）が設けられていることを特徴とする二輪車前輪支持機構（図１６参照）。
【００５７】
（Ｉ）の発明によれば、前輪が路面の突起等を乗り越える際に、懸架装置の作用によって前輪を前後円運動させ、前輪を後回りに回動させるとともに、上方へも移動させることができるため、前輪に加わる前方からの衝撃や真下からの衝撃を緩和することができる。
【００５８】
また、フロントフォークを構成する鉛直支持部材には、上下懸架装置が設けられているため、上下方向の振動や衝撃を緩和することができる。
従来の二輪車前輪支持機構では、通常、フロントフォークに設けられる上下懸架装置は斜め方向に向いており、重力によって上下懸架装置の可動部分に対して斜めに荷重が掛かり、当該可動部分がフロントフォーク等と接触してしまうため、充分に緩衝性能を発揮することができなかったが、（Ｉ）の発明においては、上下懸架装置が鉛直方向に設けられているため、上下方向の振動や衝撃に対して充分な緩衝性能を発揮することができる。
【００５９】
このように、上記懸架装置により、前輪に加わる前方からの衝撃や真下からの衝撃を緩和するとともに、鉛直方向に設けられた上下懸架装置により、上下方向の振動や衝撃に対して充分な緩衝性能を発揮することができるため、衝撃や振動による疲労を軽減して乗り心地を改善することができ、さらに、前進抵抗力を軽減してさらなる高速化を図ることができるとともに、スリップを防止することができ、スリップ等に伴うタイヤの粉塵公害を防止することも可能になる。
【００６０】
本発明は、さらに以下のようなものを提供する。
（ＩＩ）二輪車のフロントフォーク（例えば、フロントフォーク１３０５）に取り付けられて前輪（例えば、前輪１３０６）を支持する懸架装置（例えば、懸架装置１４００）を備えた二輪車前輪支持機構であって、
上記懸架装置は、２つの平行な軸を有する偏心保持体（例えば、偏心保持体１３１０）の上方の軸を上記前輪の車軸（例えば、車軸１３２２）とし、この軸の回りに上記前輪を回転自在に支持するとともに、下方の軸（例えば、軸部１３２３）を上記フロントフォークに対して回転自在に支持することにより、上記前輪に上記前輪の車軸まわりの回転運動と、上記偏心保持体の２つの平行な軸間距離を半径とする前後円運動とを可能とするものであり、
上記フロントフォークは、前記下方の軸から鉛直上方に延びた鉛直支持部材（例えば、鉛直支持部材１３０５）を備えるとともに、上記鉛直支持部材には上下懸架装置（例えば、上下懸架装置１３０７）が設けられていることを特徴とする二輪車前輪支持機構（図１７、１８参照）。
【００６１】
（ＩＩ）の発明によれば、上記（Ｉ）の発明と同様に、前輪に加わる前方からの衝撃や真下からの衝撃を緩和するとともに、鉛直方向に設けられた上下懸架装置により、上下方向の振動や衝撃に対して充分な緩衝性能を発揮することができるため、衝撃や振動による疲労を軽減して乗り心地を改善することができ、さらに、前進抵抗力を軽減してさらなる高速化を図ることができるとともに、スリップを防止することができ、スリップ等に伴うタイヤの粉塵公害を防止することも可能になる。
【００６２】
本発明は、さらに以下のようなものを提供する。
（ＩＩＩ）上記（Ｉ）又は（ＩＩ）に記載の二輪車前輪支持機構であって、
上記鉛直支持部材の上部には、前輪を制動する制動装置（例えば、制動装置１２００）が設けられ、
上記制動装置は、前輪に設けられた制動面（例えば、リムの側面１０６２ａ）を、上記鉛直支持部材に設けられた制動部材（例えば、ブレーキシュー１０６３）により押圧して制動を行うものであることを特徴とする（図１９参照）。
【００６３】
上記（Ｉ）又は（ＩＩ）に記載の二輪車前輪支持機構においては、上記前輪が上記偏心保持体の２つの平行な軸間距離を半径とする前後円運動するため、前輪が所定範囲で移動することとなるが、このような懸架装置の作用による前輪の移動距離が最も短い部分は、前輪の車軸の直上方向に位置する部分となる。
（ＩＩＩ）の発明によれば、鉛直支持部材の上部、すなわち、懸架装置の作用による前輪の移動距離が最も短い部分である車軸の直上方向に、制動装置が設けられているため、例えば、前輪の制動面（例えば、前輪のリムの側面等）の幅を広くしたり、制動装置の制動部材（例えば、前輪のブレーキシュー等）の形状を調整したりするというように専用品を製造することなく、従来から用いられている車輪や制動装置を用いることができ、製造コストを低減することができる。
【００６４】
本発明は、さらに以下のようなものを提供する。
（ＩＶ）上記（Ｉ）〜（ＩＩＩ）のいずれか１に記載の二輪車前輪支持機構であって、
上記フロントフォーク（例えば、フロントフォーク１３０５）と上記偏心保持体（例えば、偏心保持体１３１０）との間には、回転減衰機構が設けられていることを特徴とする（図１８参照）。
【００６５】
上記（Ｉ）〜（ＩＩＩ）に記載の二輪車前輪支持機構においては、懸架装置の作用により前輪が回転運動するとともに前後円運動し、さらに、上下懸架装置の作用により上下運動するため、ハンドル操作による運動もあわせると、前輪は他方向へ同時に運動することになり、例えば、自励振動等、予期しないような不都合な振動が発生するおそれがある。しかしながら、（ＩＶ）の発明によれば、フロントフォークと偏心保持体との間に回転減衰機構が設けられているため、このような不都合な振動の発生を防止することができ、操作性を向上させるとともに安全性を高めることができる。
【００６６】
図１６は、本発明に係る二輪車前輪支持機構の実施形態を模式的に示す側面図である。
フロントフォーク１００５は、上述した鉛直支持部材１００４と、その側面に後上方へ向けて設けられた斜支持部材１０１１とから構成される。鉛直支持部材１００４は、その下端側に、ベローズ内にコイルスプリングと油圧ダンパとを有する上下懸架装置１００７を備えており、上下方向の衝撃や振動を緩衝し軽減することができる。また、鉛直支持部材１００４には、その上端側に、キャリパブレーキからなる制動装置１２００が設けられている。
【００６７】
一方、鉛直支持部材１００４の下端には、弾性体１０４１を備えた偏心保持体１０１０からなる懸架装置１１００が設けられ、懸架装置１１００により前輪１００６の車軸が支持される。
【００６８】
また、フロントフォーク１００５の上端側には、円筒形状のヘッドパイプ１００３が設けられ、ヘッドパイプ１００３には、ハンドルを備えたハンドル支柱１００２が差し込まれている。このハンドル支柱１００２は、引上ボルト（図示せず）の先に付いた臼のくさび作用によって、ハンドル支柱１００２の芯線を中心にハンドルが旋回可能となるように、ヘッドパイプ１００３に連結されている。また、図中に示すように、ハンドル支柱１００２は、その芯線の下側を進行方向側へ向けて傾斜するように設けられている。
【００６９】
図１７は、本発明に係る二輪車前輪支持機構の実施形態を模式的に示す側面図である。
自転車のフロントフォーク１３０５は、懸架装置１４００を介して前輪１３０６を回転自在に支持しており、懸架装置１４００から鉛直上方へ延びた鉛直支持部材１３０４を備えている。また、鉛直支持部材１３０４の上部には、前輪１３０６を制動する制動装置１５００が設けられている。
フロントフォーク１３０５は、上述した鉛直支持部材１３０４と、その側面に後上方へ向けて設けられた斜支持部材１３１１とから構成される。鉛直支持部材１３０４は、その下端側に、ベローズ内にコイルスプリングと油圧ダンパとを有する上下懸架装置１３０７を備えており、上下方向の衝撃や振動を緩衝し軽減することができる。また、鉛直支持部材１３０４には、その上端側に、キャリパブレーキからなる制動装置１５００が設けられている。
【００７０】
また、フロントフォーク１３０５の上端側には、円筒形状のヘッドパイプ１３０３が設けられ、ヘッドパイプ１３０３には、ハンドルを備えたハンドル支柱１３０２が差し込まれ、ハンドル支柱１３０２の芯線を中心にハンドルが旋回可能となるように連結されている。また、図中に示すように、ハンドル支柱１３０２は、その芯線の下側を進行方向側へ向けて傾斜するように設けられている。
【００７１】
図１８は、本発明に係る二輪車前輪支持機構の実施形態を模式的に示す断面図である。
偏心保持体１３１０は、２個のＬ型部材１３２１と、中空の車軸（上方の軸）１３２２とで構成されている。車軸１３２２には、前輪１３０６のハブ１３０６ａがボールベアリング（図示せず）を介して支持されており、前輪１３０６は車軸１３２２に対して軸回りに回転自在の状態となっている。Ｌ型部材１３２１は、軸部（下方の軸）１３２３と平板状のアーム１３２４とからなっている。アーム１３２４の上端部には孔１３２４ａが形成されており、車軸１３２２はその両端が孔１３２４ａに嵌合固定されている。
なお、車軸（上方の軸）１３２２と、軸部（下方の軸）１３２３とは平行となっており、アーム１３２４は、軸部１３２３に対して直角となっている。ハブ１３０６ａはカム軸１３０６ｂと調節ナット１３０６ｃとによりアーム１３２４に固定されている。一方、鉛直支持部材１３０４に設けられた上下懸架装置１３０７の下端には、ハウジング１３３１が形成されている。
【００７２】
ハウジング１３３１は、軸方向（図１８における左右方向）に抜けた略円筒形状を有しており、ボールベアリング１３３２、１３３３を介して、Ｌ型部材１３２１の軸部１３２３が回転自在に支持されている。ボールベアリング１３３３の外周面側には、Ｏリング１３３４が配設されている。さらに、軸部１３２３の先端には、ボルト１３３６によってロータ１３３５が固定されている。
１３３８は、軸部１３２３とは反対側からハウジング１３３１を塞ぐカバーであり、カバー１３３８の内周面には、ハウジング１３３１の外面に嵌合するためのネジ（図示せず）が形成されている。
【００７３】
ハウジング１３３１内において、ロータ１３３５とカバー１３３８との間には、室１３３７が形成され、この室１３３７内には、例えば、シリコンオイル等の粘性流体が充填される。室１３３７の軸部１３２３側はＯリング１３３４によって封止され、粘性流体のボールベアリング１３３３側への流出が防止される。軸部１３２３の回転に伴って、その先端に固定されたロータ１３３５が回転すると、室１３３７に充填された粘性流体の粘性抵抗によって、ロータ１３３５の回転に対して抵抗力を加えることができる。すなわち、鉛直支持部材１３０４（フロントフォーク１３０５）と、偏心保持体１３１０との間のハウジング１３３１内に、回転減衰機構が設けられているのである。
【００７４】
図１９は、本発明に係る二輪車前輪支持機構の実施形態に係る制動装置を模式的に示す断面図である。
鉛直支持部材１００４の上端に設けられた制動装置１２００は、キャリパブレーキからなり、前輪１００６のタイヤ１０６１の内周に設けられたリム１０６２の側面（制動面）１０６２ａをブレーキシュー（制動部材）１０６３により挟圧することにより、制動を行うようになっている。
【００７５】
【発明の効果】
本発明によれば、前後動サスペンションによって前輪に加わる前方からの衝撃を緩和することができるとともに、上下動サスペンションによって前輪に加わる真下からの衝撃を緩和することができるため、衝撃や振動による疲労を軽減して乗り心地を改善することができる。
【００７６】
さらに、前進抵抗力を軽減してさらなる高速化を図ることができるとともに、スリップを防止することができ、スリップ等に伴うタイヤの粉塵公害を防止することも可能になる。
【００７７】
また、本発明によれば、上下動サスペンションが、前輪に対して上下方向に設けられた剛性部と、剛性部に対して上下方向に摺動可能な緩衝部と、緩衝部の端部位置に設けられた軸支部とを有する構成とすると、緩衝部が剛性部に対して上下方向に摺動自在に設けられているため、すべり摩擦を防止することが可能であり、上下方向の振動や衝撃に対して充分な緩衝性能を発揮することができる。
【００７８】
また、本発明によれば、前後動サスペンションの一端部を軸支部に対して揺動自在に設けられるとともに、他端部を前輪の車軸に対して回動自在に支持する構成とすると、前輪に衝撃が加わったとき、上記一端部を中心として、前輪を後方へ円運動させて逃がすことができるため、前後方向の衝撃や振動に対する緩衝性能と、上下方向の衝撃や振動に対する緩衝性能とをさらに向上させることができる。
【００７９】
また、本発明によれば、上下動サスペンションの上部に制動装置が設けられる構成とすると、懸架装置の作用による前輪の移動距離が最も短い部分である車軸の直上方向に、制動装置が設けられているため、例えば、前輪の制動面の幅を広くしたり、制動装置の制動部材の形状を調整したりするというように専用品を製造することなく、従来から用いられている車輪や制動装置を用いることができ、製造コストを低減することができる。
【００８０】
さらに、本発明によれば、上下動サスペンションと前後動サスペンションとの間に減衰機構が設けられた構成とすると、懸架装置の作用やハンドル操作等の多方向への運動に伴って発生するおそれがある自励振動や共振等の予期しない不都合な振動を防止することができ、操作性を向上させるとともに安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】第１実施形態に係る前輪支持機構を備えた自転車を模式的に示す全体側面略図である。
【図２】第１実施形態に係る前輪支持機構を模式的に示す側面図である。
【図３】図２に示した偏心保持体（前後動サスペンション）１０のＩ−Ｉ線断面図である。
【図４】図３のＩＩ−ＩＩ線断面図である。
【図５】図３のＩＩＩ矢視図である。
【図６】図２に示した偏心保持体（前後動サスペンション）１０の分解斜視図である。
【図７】図２に示した制動装置２００の部分断面正面図である。
【図８】図２に示した制動装置２００の側面図である。
【図９】第１実施形態に係る前輪支持機構における前輪の移動範囲と制動位置との関係を示す概略図である。
【図１０】第２実施形態に係る前輪支持機構を備えた自転車を模式的に示す全体側面略図である。
【図１１】第２実施形態に係る前輪支持機構を模式的に示す側面図である。
【図１２】図１１に示した偏心保持体（前後動サスペンション）３１０のＩＶ−ＩＶ線断面図である。
【図１３】図１２のＶ−Ｖ線断面図である。
【図１４】第２実施形態に係る前輪支持機構における前輪の移動範囲と制動位置との関係を示す概略図である。
【図１５】本発明の前輪支持機構の他の実施形態に係る偏心保持体（前後動サスペンション）を模式的に示す断面図である。
【図１６】本発明に係る二輪車前輪支持機構の実施形態を模式的に示す側面図である。
【図１７】本発明に係る二輪車前輪支持機構の実施形態を模式的に示す側面図である。
【図１８】本発明に係る二輪車前輪支持機構の実施形態を模式的に示す断面図である。
【図１９】本発明に係る二輪車前輪支持機構の実施形態に係る制動装置を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
２、３０２ハンドル支柱
３、３０３ヘッドパイプ
４、３０４、６０４鉛直支持部材
５、３０５フロントフォーク
６、３０６前輪
７、３０７、６０７緩衝部
１０、３１０、６１０偏心保持体（前後動サスペンション）
２２、３２２、６２２車軸
２３、３２３、６２３軸部
６２リム
６２ａリムの側面（制動面）
６３ブレーキシュー（制動部材）
１００、４００懸架装置
１５０、４５０上下動サスペンション
２００、５００制動装置[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a front wheel support mechanism that is used in, for example, two-wheeled vehicles such as bicycles and motorcycles and that includes a suspension device.
[0002]
[Prior art]
For example, impacts and vibrations in the front-rear direction are generated on running wheels due to deformation of tires, small unevenness on a road surface, speed difference between front and rear wheels, and the like. The effect of the front-rear force increases as the road surface becomes worse and the vehicle speed increases, but the conventional suspension system has sufficient shock-absorbing performance against such front-rear shocks and vibrations due to high speed. Did not have. In order to solve such a problem, the present inventor has proposed a suspension device having an eccentric holding member that incorporates a circular motion in the front-rear direction on wheels (for example, see Patent Documents 1 to 3). According to the suspensions described in Patent Literatures 1 and 2, it is possible to exhibit sufficient shock absorbing performance against impact and vibration in the front-rear direction, and according to the suspension described in Patent Literature 3, furthermore, It can also exhibit cushioning performance against shocks and vibrations.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-B-49-17161
[Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No. 50-13521
[Patent Document 3]
Japanese Patent No. 2524908
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in recent years, a wave of speeding up has been rushing also in the bicycle world. This is no exception in everyday bicycles. In other words, with the development of ultra-lightweight car bodies, thin and high-pressure tires, and the development of multi-stage transmissions, it has become possible to run bicycles at the same speed as small motorcycles. The impact and vibration applied to the vehicle body when traveling on an uneven road surface or the like become extremely large. When the impact or vibration applied to the vehicle body during traveling increases, not only does riding comfort deteriorate, causing occupants to fatigue, but also the forward resistance increases and the speed decreases. There is also a risk of causing tire dust pollution. Such a problem occurs not only in bicycles but also in motorcycles and tricycles including motorcycles. Each of the suspensions of Patent Documents 1 to 3 can exhibit sufficient shock-absorbing performance against shocks and vibrations in the front-back direction. Considering the increase in shock and vibration during traveling due to the above, there is still room for improvement.
[0005]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above-described problems, and has as its object not only a shock absorbing function against shocks and vibrations in the front-rear direction, but also a sufficient function of damping shocks and vibrations in the vertical direction. It is possible to improve the ride comfort by reducing the fatigue due to shock and vibration, and to further reduce the forward resistance to further increase the speed, and to prevent the slip, etc. It is an object of the present invention to provide a front wheel support mechanism capable of preventing dust pollution of a tire accompanying the above.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, the present invention provides the following.
(1) A front wheel support mechanism provided on a front fork (for example, front fork 5) of a front wheel (for example, front wheel 6) and supporting a suspension device that supports the front wheel,
A vertically moving suspension (for example, a vertically moving suspension 150) which is provided integrally with the front fork and buffers vibration in a vertical direction with respect to the front wheel;
A front-wheel support mechanism (FIG. 2) which includes a front-rear suspension (for example, an eccentric holding body 10) that is swingably provided at a lower end position of the vertical suspension and buffers vibration in the front-rear direction with respect to the front wheel. 3).
[0007]
According to the invention of (1), the impact from the front applied to the front wheels can be reduced by the front-rear suspension, and the impact from just below applied to the front wheels can be alleviated by the up-down suspension. And the ride comfort can be improved.
[0008]
Furthermore, the forward resistance can be reduced to further increase the speed, and the slip can be prevented, and the dust pollution of the tire due to the slip or the like can be prevented.
[0009]
(2) The front wheel support mechanism according to (1),
The vertical movement suspension (for example, the vertical movement suspension 150) is provided with a rigid portion (for example, the vertical support member 4) provided in the vertical direction with respect to the front wheel, and is slidable in the vertical direction with respect to the rigid portion. It is characterized by having a provided buffer portion (for example, the buffer portion 7) and a pivot portion (for example, the pivot portion 30) provided at an end position of the buffer portion (see FIG. 2).
[0010]
According to the invention of (2), since the shock-absorbing portion is provided so as to be slidable in the vertical direction with respect to the rigid portion, it is possible to prevent sliding friction and to prevent vibration and impact in the vertical direction. Sufficient buffer performance can be exhibited.
[0011]
(3) The front wheel support mechanism according to (2),
The front-rear suspension (e.g., the eccentric support 10) has one end (e.g., the shaft portion 23) provided to be swingable with respect to the shaft support portion, and the other end of the suspension (e.g., the axle of the front wheel). 22) is rotatably supported (see FIG. 3).
[0012]
According to the invention of (3), when an impact is applied to the front wheel, the front wheel can be caused to escape by making a circular motion backward around the above-mentioned one end, so that the shock absorbing performance against shock and vibration in the front-rear direction and the vertical It is possible to further improve the shock absorbing performance against impact and vibration in the direction.
[0013]
(4) The front wheel support mechanism according to any one of (1) to (3),
A braking device (for example, a braking device 200) for braking a front wheel (for example, the front wheel 6) is provided on an upper part of the vertical suspension.
The braking device is characterized in that a braking surface (for example, a side surface 62a of a rim) provided on a front wheel is braked by a braking member (for example, a brake shoe 63) provided for the braking device (FIG. 7).
[0014]
According to the invention of (4), since the braking device is provided immediately above the axle, which is the portion where the moving distance of the front wheel by the action of the suspension device is the shortest, for example, the braking surface of the front wheel (for example, the front wheel It is conventionally used without manufacturing a dedicated product such as widening the width of a rim or the like or adjusting the shape of a braking member of a braking device (for example, a brake shoe of a front wheel). Wheels and braking devices can be used, and manufacturing costs can be reduced.
[0015]
(5) The front wheel support mechanism according to any one of (1) to (4),
A damping mechanism is provided between the vertical movement suspension and the front-rear movement suspension.
[0016]
According to the invention of (5), unexpected inconvenient vibrations such as self-excited vibrations and resonances which may be generated due to the operation of the suspension device and the movement in multiple directions such as the operation of the steering wheel can be prevented. Operability can be improved and safety can be improved.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
[First Embodiment]
A first embodiment of a front wheel support mechanism of the present invention will be described with reference to the drawings.
Hereinafter, a case where the present invention is applied to a bicycle will be described as a preferred embodiment of the front wheel support mechanism according to the present invention.
[0018]
FIG. 1 is a schematic overall side view schematically showing a bicycle provided with a front wheel support mechanism according to the first embodiment.
The front fork 5 of the bicycle is provided with a suspension device 100 for supporting the front wheel 6. The suspension device 100 includes a vertically movable suspension 150 that buffers vertical vibrations with respect to the front wheel 6, and an eccentric holder (a longitudinally movable suspension) 10 provided at a lower end position of the vertically movable suspension 150. The eccentric retainer 10 buffers the front-rear vibration with respect to the front wheel 6. A braking device 200 that brakes the front wheel 6 is provided above the vertically movable suspension 150.
[0019]
FIG. 2 is a side view schematically showing the front wheel support mechanism according to the first embodiment.
The suspension device 100 provided on the front fork 5 includes a vertically movable suspension 150 and the eccentric holder 10. The vertical suspension 150 includes a vertical support member (rigid portion) 4 provided in the vertical direction with respect to the front wheel 6, a buffer portion 7 provided slidably in the vertical direction with respect to the vertical support member 4, And a shaft support portion 30 provided at an end position of the portion 7. The buffer unit 7 is configured by providing a coil spring and a hydraulic damper in a bellows. A braking device 200 including a caliper brake is provided above the vertical suspension 150.
[0020]
A cylindrical head pipe 3 is provided on the upper end side of the front fork 5, and the handle post 2 having a handle is inserted into the head pipe 3. The handle post 2 is connected to the head pipe 3 so that the handle can be turned around the center line of the handle post 2 by a wedge action of a mill attached to the tip of a pull-up bolt (not shown). . Further, as shown in the figure, the handle support 2 is provided so that the lower side of the core line is inclined toward the traveling direction.
[0021]
In the front wheel supporting mechanism according to the first embodiment, since the buffering portion 7 of the vertical movement suspension 150 is provided in the vertical direction, it is possible to prevent sliding friction, and the shock absorbing performance against vertical shock and vibration is improved. The buffer performance can be sufficiently exhibited without lowering. In the first embodiment, the vertical suspension 150 has a buffer provided with a coil spring and a hydraulic damper. However, the vertical suspension applicable to the front wheel support mechanism of the present invention includes a vertical suspension. The material is not particularly limited as long as it has a buffering performance against the vibration and shock of, for example, a fluid spring or a non-metallic spring can be used. In addition, examples of the fluid spring include an air spring and a liquid spring, and examples of the non-metal spring include a rubber spring.
[0022]
Further, in the front wheel support mechanism according to the first embodiment, the handle post 2 is provided so that the lower side of the core wire is inclined toward the traveling direction, so that the operability does not decrease. In addition, the inclination angle of the handle support 2, that is, the angle (caster angle) between the core wire of the handle support 2 and the horizontal plane (front wheel ground surface) is 60 to 75 ° from the viewpoint of ensuring the operability of the handle. , And more preferably 66 to 74 °.
[0023]
Next, a front-rear movement suspension of the front wheel support mechanism according to the first embodiment will be described.
FIG. 3 is a cross-sectional view taken along line II of the eccentric holding body (forward and backward moving suspension) 10 shown in FIG. 2, FIG. 4 is a cross-sectional view taken along line II-II of FIG. 3, and FIG. FIG. FIG. 6 is an exploded perspective view of the eccentric support (forward and backward moving suspension) 10 shown in FIG.
[0024]
The eccentric holder 10 is composed of two L-shaped members 21 and a hollow axle (lower shaft) 22. The hub 6a of the front wheel 6 is supported on the axle 22 via a ball bearing (not shown), and the front wheel 6 is rotatable around the axle 22 (in the direction of arrow C shown in FIG. 4). It has become. The L-shaped member 21 includes a shaft portion (upper shaft) 23 and a flat arm 24. A groove 24a is formed at the lower end of the arm 24, and both ends of the axle 22 are fitted and fixed in the groove 24a.
The axle (lower shaft) 22 and the shaft (upper shaft) 23 are parallel to each other, and the arm 24 is perpendicular to the shaft 23. The hub 6a is fixed to the arm 24 by a cam shaft 6b and an adjusting nut 6c. On the other hand, a housing 31 is formed at an end position of the buffer portion 7 of the up-down movement suspension, and the elastic body 41 and the shaft portion 23 of the L-shaped member 21 are supported inside the housing 31.
The housing 31, the elastic body 41, and the like that support the shaft portion 23 of the L-shaped member 21 constitute the shaft support portion 30.
[0025]
The housing 31 has a cylindrical shape extending in the axial direction (the left-right direction in FIG. 3). Further, the housing 31 has a slot 32 and can be tightened. This tightening is performed by tightening the bosses 32a and 32b formed on the outer surface of the housing 31 with the slit 32 therebetween with a hexagon socket head cap screw 32c.
[0026]
The elastic body 41 has a cylindrical shape and includes a thick main body 41a made of rubber, and a thin metal outer surface member 41b and an inner surface member 41c fixed to both surfaces of the main body 41a. The main body 41a allows twisting within a predetermined angle range. The shaft portion 23 is fitted into the hole 41 d of the elastic body 41, and cannot be rotated around the axis with respect to the elastic body 41 by the key 42. On the other hand, the elastic body 41 cannot be rotated with respect to the housing 31, that is, cannot be rotated around the axis by tightening the housing 31 with the slit 32.
The key 42 has a convex cross section. A groove 43a is formed on the inner surface of the inner surface member 41c, and the protrusion 42a of the key 42 is fitted into the groove 43a. A groove 43b is formed on the outer surface of the shaft 23, and a base 42b of the key 42 is fitted into the groove 43b.
[0027]
Reference numeral 44 denotes a lid having a columnar portion 44a inserted into the hole 41d. The lid 44 has a cylindrical portion 44 a fitted into the hole 41 d from the side opposite to the L-shaped member 21, and is fixed to the shaft portion 23 by a bolt 45. That is, the L-shaped member 21 is fixed to the elastic body 41 by the lid 44 and the hexagon socket head bolt 45 so as not to be movable in the axial direction. Reference numeral 46 denotes an annular resin receiving plate disposed between the arm 24 and the elastic body 41. The L-shaped member 21 is supported by the housing 31 with the arm 24 standing vertically by adjusting the fixed state of the elastic body 41 by the housing 31, and the shaft portion 23 is positioned vertically above the axle 22.
Reference numeral 48 denotes a cover for closing the housing 31 from the side opposite to the shaft portion 23, and a screw (not shown) for fitting to the outer surface of the housing 31 is formed on the inner peripheral surface of the cover 48. For convenience of explanation, the cover 48 is not shown in FIG.
[0028]
A stopper 31a is integrally formed on the L-shaped member 21 side of the housing 31, and as shown in FIG. Is cut out only in the range X.
[0029]
In the eccentric holding body (fore-and-aft movement suspension) 10 having such a configuration, the assembly for supporting the L-shaped member 21 on the housing 31 is performed as follows (see FIG. 6).
First, the elastic body 41 is housed in the housing 31 with the slit 32 loosened, and the slit is fastened and fixed. The receiving plate 46 is passed through the shaft 23, and the key 42 is fitted into the groove 43b of the shaft 23, and the shaft 23 is fitted into the hole 41d while the key 42 is fitted into the groove 43a. Then, the lid 44 is fixed to the shaft portion 23 with bolts 45.
[0030]
With such an eccentric support (forward and backward movement suspension) 10, when the bicycle is traveling on a flat road surface, no impact is applied to the front wheel 6 from directly below or from the front. 21 keeps the arm 24 standing vertically. In other words, the eccentric support (forward / backward moving suspension) 10 does not exhibit an impact reducing effect when traveling on a flat road surface. Therefore, even if the occupant pedals as much as possible, the vehicle body hardly moves up and down, and the occupant can sufficiently exert his / her power.
[0031]
On the other hand, when the bicycle gets over the protrusion on the road surface, the front wheel 6 receives an impact from directly below and from the front. When the front wheel 6 receives an impact from the front, it twists the main body 41a of the elastic body 41 and sets the radius of the inter-axis distance Y (see FIG. 3) between the shaft portion 23 and the axle 22 as the radius around the shaft portion 23. Swings in the direction by a predetermined angle. By swinging in this manner, the impact from the front is released to the rear. In addition, since the front wheel 6 is also moved upward by swinging as described above, the impact from immediately below is released upward. As described above, according to the eccentric support (forward-backward suspension) 10, it is possible to reduce the impact from the front and the impact from directly below that are applied to the front wheel 6.
[0032]
Next, a braking device for a front wheel support mechanism according to the first embodiment will be described.
FIG. 7 is a partial cross-sectional front view of the braking device 200 shown in FIG. FIG. 8 is a side view of the braking device 200 shown in FIG.
The braking device 200 provided at the upper end of the vertical support member 4 is composed of a caliper brake, and the side surface (braking surface) 62 a of the rim 62 provided on the inner periphery of the tire 61 of the front wheel 6 is controlled by a brake shoe (braking member) 63. Braking is performed by pinching.
[0033]
FIG. 9 is a schematic diagram showing the relationship between the range of movement of the front wheels and the braking position in the front wheel support mechanism according to the first embodiment.
α indicates the positions of the axle and the front wheel when the front wheel makes a circular motion backward. β indicates the positions of the axle and the front wheel in a state where no impact or vibration is applied. γ indicates the positions of the axle and the front wheel when the front wheel makes a forward circular motion.
As described above, in the front wheel support mechanism according to the first embodiment, the front wheel makes a circular motion in the front-rear direction due to the action of the eccentric holding body (front-rear suspension) 10 as described above. Is the portion P located vertically above the axle of the front wheel, as shown in FIG. In the front wheel support mechanism according to the first embodiment, since the braking device is provided on the upper portion of the vertical support member, that is, on the portion P located vertically above the axle, the side surface of the rim 62 shown in FIG. It is not necessary to manufacture a dedicated product such as widening the braking surface 62a or adjusting the shape of the brake shoe (braking member) 63, and it is possible to use a conventionally used axle or braking device. As a result, manufacturing costs can be reduced.
[0034]
[Second embodiment]
FIG. 10 is a schematic overall side view schematically showing a bicycle provided with a front wheel support mechanism according to the second embodiment.
A suspension device 400 for supporting a front wheel 306 is provided on a front fork 305 of the bicycle. The suspension device 400 includes a vertical suspension 450 that buffers vertical vibration of the front wheel 306, and an eccentric holder (a front-rear suspension) 310 provided at a lower end position of the vertical suspension 450. The eccentric holder 310 buffers vibration in the front-rear direction with respect to the front wheel 306. A braking device 500 for braking the front wheel 306 is provided above the vertical suspension 450.
[0035]
FIG. 11 is a side view schematically showing a front wheel support mechanism according to the second embodiment.
The suspension device 400 provided on the front fork 305 includes a vertically movable suspension 450 and an eccentric holder 310. The vertical movement suspension 450 includes a vertical support member (rigid portion) 304 provided vertically with respect to the front wheel 306, a buffer portion 307 provided vertically slidably with respect to the vertical support member 304, And a shaft support part 330 provided at an end position of the part 307. The buffer unit 307 is configured by providing a coil spring and a hydraulic damper in a bellows. A braking device 500 including a caliper brake is provided above the vertically movable suspension 450.
[0036]
Further, similarly to the first embodiment, a cylindrical head pipe 303 is provided on the upper end side of the front fork 305, and a handle post 302 having a handle is inserted into the head pipe 303, and the handle post 302 The handle is connected so as to be pivotable about the core wire. Further, as shown in the figure, the handle support 302 is provided so that the lower side of the core line is inclined toward the traveling direction. The inclination angle (caster angle) is the same as in the first embodiment, and a description thereof will be omitted.
[0037]
In the front wheel support mechanism according to the second embodiment, since the buffer portion 307 of the vertical movement suspension 450 is provided in the vertical direction, sliding friction can be prevented, and the shock absorbing performance against vertical shock and vibration can be reduced. The buffer performance can be sufficiently exhibited without lowering.
[0038]
Next, a front-rear movement suspension of the front wheel support mechanism according to the second embodiment will be described.
FIG. 12 is a cross-sectional view taken along line IV-IV of the eccentric retainer (forward-backward movement suspension) 310 shown in FIG. 11, and FIG. 13 is a cross-sectional view taken along line VV in FIG.
[0039]
The eccentric holder 310 includes two L-shaped members 321 and a hollow axle (upper shaft) 322. A hub 306a of a front wheel 306 is supported on the axle 322 via a ball bearing (not shown). It has become. The L-shaped member 321 includes a shaft portion (lower shaft) 323 and a flat arm 324. A hole 324a is formed at the upper end of the arm 324, and both ends of the axle 322 are fitted and fixed in the hole 324a.
[0040]
The axle (upper shaft) 322 and the shaft (lower shaft) 323 are parallel to each other, and the arm 324 is perpendicular to the shaft 323. The hub 306a is fixed to the arm 324 by a cam shaft 306b and an adjustment nut 306c. On the other hand, a housing 31 is formed at an end position of the buffer portion 307 of the vertical movement suspension. In the housing 31, a shaft portion 323 of the L-shaped member 321 is supported by bearings 332 and 333. The housing 331 that supports the shaft portion 323 of the L-shaped member 321, the bearings 332, 333, and the like constitute the shaft support portion 330.
[0041]
The housing 331 has a substantially cylindrical shape extending in the axial direction (the left-right direction in FIG. 12), and the shaft portion 323 of the L-shaped member 321 is rotatably supported via ball bearings 332 and 333. . An O-ring 334 is provided on the outer peripheral surface side of the ball bearing 333. Further, a rotor 335 is fixed to a tip of the shaft portion 323 by a bolt 336.
Reference numeral 338 denotes a cover that closes the housing 331 from the side opposite to the shaft portion 323, and a screw (not shown) for fitting to the outer surface of the housing 331 is formed on the inner peripheral surface of the cover 338.
[0042]
In the housing 331, a chamber 337 is formed between the rotor 335 and the cover 338, and this chamber 337 is filled with a viscous fluid such as silicon oil. The shaft 323 side of the chamber 337 is sealed by an O-ring 334, and the viscous fluid is prevented from flowing out to the ball bearing 333 side. When the rotor 335 fixed to the tip of the shaft 323 rotates with the rotation of the shaft portion 323, a resistance force against the rotation of the rotor 335 can be applied by viscous resistance of the viscous fluid filled in the chamber 337. That is, a damping mechanism is provided between the buffer 307 (vertical suspension) and the eccentric holder 310 (front-rear suspension).
[0043]
In the eccentric holder (forward and backward movement suspension) 310 shown in FIGS. 12 and 13, the impact is not applied to the front wheel 306 from directly below or from the front when the bicycle is traveling on a flat road surface. The L-shaped member 321 maintains the state in which the arm 324 hangs down due to the weight of the vehicle body and the occupant. In other words, the eccentric holder (front-rear suspension) 310 does not exhibit an impact reducing effect when traveling on a flat road surface. Therefore, even if the occupant pedals as much as possible, the vehicle body hardly moves up and down, and the occupant can sufficiently exert his / her power.
[0044]
On the other hand, when the bicycle rides over the protrusion on the road surface, an impact is applied to the front wheel 306 from directly below or from the front. When the front wheel 306 receives a shock from the front, the front wheel 306 swings rearward by a predetermined angle around the shaft 323 with the inter-axis distance Z (see FIG. 13) between the shaft 323 and the axle 322 as a radius. By swinging in this manner, the impact from the front is released to the rear. Moreover, since the front wheel 306 is also moved in the vertical direction by swinging as described above, the impact from immediately below is released upward. As described above, according to the eccentric holding body (forward / backward moving suspension) 310, it is possible to reduce the impact applied to the front wheel 306 from the front and from below.
[0045]
In the present invention, it is desirable that a damping mechanism be provided between the up-down movement suspension and the back-and-forth movement suspension. This is because unexpected undesired vibrations such as self-excited vibration and resonance can be prevented, and operability and safety can be improved.
[0046]
As shown in FIG. 12, the damping mechanism is preferably a rotation damping mechanism that can apply a resistance to the rotation of the shaft 323. By applying a resistance to the rotation of the shaft portion 323, it is possible to prevent occurrence of undesired vibrations such as self-excited vibration and resonance, thereby improving operability and safety. .
[0047]
The viscous fluid filled in the chamber 337 in the housing 331 shown in FIG. 12 is not particularly limited, and a conventionally known viscous fluid used for a rotation damping mechanism can be used. Further, instead of the viscous fluid, for example, a resin plate in which silicon oil or the like is mixed may be formed and disposed in the chamber 337. Further, without using a viscous fluid, the rotor 335 and the cover 338 may be brought into direct contact with each other to apply a resistance to the rotation of the rotor 335 by frictional resistance. In such a case, the rotor 335 and / or the cover 338 may be molded using a resin mixed with, for example, silicone oil, and in order to increase frictional force, such as stearic acid or oleic amide. A slip agent may be mixed.
[0048]
Further, the rotation damping mechanism applicable to the front wheel supporting mechanism is not limited to a mechanism using a viscous fluid, and for example, a permanent magnet is fixed to the front fork side and the eccentric holder side so as to face each other, A rotation damping mechanism that applies a resisting force to the rotation of the shaft portion 323 using the attraction force and the repulsion force of the magnet, a rotation damping mechanism that uses an orifice, and the like can be given. Of course, such a rotation damping mechanism can be applied to the front wheel support mechanism according to the first embodiment.
[0049]
Further, the braking device 500 of the front wheel support mechanism according to the second embodiment has the same configuration as the braking device 100 of the front wheel support mechanism according to the first embodiment, and has already been described. Description is omitted. Next, the relationship between the movement range of the front wheels and the braking position will be described.
FIG. 14 is a schematic diagram illustrating the relationship between the movement range of the front wheels and the braking position in the front wheel support mechanism according to the second embodiment.
α ′ indicates the positions of the axle and the front wheel when the front wheel makes a circular motion backward. β ′ indicates the positions of the axle and the front wheel when no impact or vibration is applied. γ ′ indicates the positions of the axle and the front wheel when the front wheel makes a forward circular motion.
As described above, in the front wheel support mechanism according to the second embodiment, the front wheel makes a circular motion in the front-rear direction by the action of the eccentric holding body (front-rear suspension) 310 as described above. The shortest portion is a portion P 'located vertically above the axle of the front wheel, as shown in FIG. In the front wheel support mechanism according to the second embodiment, since the braking device is provided at the upper part of the vertical support member, that is, at the portion P 'located vertically above the axle, the braking surface can be increased or the braking device can be increased. There is no need to manufacture a dedicated product such as adjusting the shape of the braking member, and a conventionally used axle or braking device can be used, and the manufacturing cost can be reduced.
[0050]
Although the first and second embodiments have been described above, the following configuration can be further adopted in the front wheel support mechanism of the present invention.
(A) In the front wheel supporting mechanism according to the first and second embodiments, the eccentric holding body has a crankshaft structure. However, the eccentric holding body according to the front wheel supporting mechanism of the present invention may be an eccentric cylinder. Good.
[0051]
(B) In the front wheel support mechanism according to the second embodiment, as shown in FIG. 12, a shaft portion 323 is rotatably supported in a housing 331 via ball bearings 332, 333. As in the front wheel support mechanism according to the embodiment, the shaft portion may be rotatably supported via an elastic body.
Further, in the front wheel support mechanism of the present invention, the elastic body and the bearing are arranged in parallel, and the shaft can be rotatably supported via the elastic body and the bearing. In this case, rigidity can be increased, and occurrence of undesired vibration such as resonance and self-excited vibration can be suppressed.
[0052]
FIG. 15 is a cross-sectional view schematically showing a front-rear suspension according to another embodiment of the front wheel support mechanism of the present invention.
The eccentric holder 610, which is a back-and-forth movement suspension, includes two L-shaped members 621 and a hollow axle (lower axis) 622. The axle 622 supports a front wheel hub 606a via a ball bearing (not shown), and the front wheel is rotatable around the axle 622. The L-shaped member 621 includes a shaft (upper shaft) 623 and a flat arm 624. A hole 624a is formed at the lower end of the arm 624, and both ends of the axle 622 are fitted and fixed in the hole 624a.
The axle (lower shaft) 622 and the shaft (upper shaft) 623 are parallel to each other, and the arm 624 is perpendicular to the shaft 623. The hub 606a is fixed to the arm 624 by a cam shaft 606b and an adjusting nut 606c.
[0053]
A housing 631 is formed on the lower end side of the buffer portion 607 of the vertical suspension. The housing 631 has a cylindrical shape that extends in the axial direction (the left-right direction in FIG. 15), and an elastic body 641 is provided at the center of the housing 631.
The elastic body 641 is cylindrical and has a thick main body made of rubber, and a thin metal outer surface member and an inner surface member fixed to both surfaces of the main body. The main body allows torsion within a predetermined angle range. Further, bearings 632 and 633 are provided on both left and right sides of the elastic body 641.
[0054]
The shaft portion 623 is fitted to the bearings 632 and 633 and the elastic body 641, and is further supported by a key (not shown) so as to be unable to rotate around the axis with respect to the elastic body 641. Reference numeral 638 denotes a cover for closing the housing 631 from the side opposite to the shaft portion 623, and a screw for fitting to the outer surface of the housing 631 is formed on the inner peripheral surface of the cover 638. Further, a lid 635 is fixed to a tip end side of the shaft portion 623 with a bolt 636. That is, the L-shaped member 621 is fixed to the elastic body 641 by the lid 638 and the bolt 636 so as not to move in the axial direction.
[0055]
As shown in FIG. 15, by supporting the shaft (upper shaft) 623 using the bearings 632 and 633 and the elastic body 641 together, the rigidity is increased and the axial direction of the elastic body 641 (the horizontal direction in FIG. 15). ) Can be prevented, so that undesirable vibrations such as resonance and self-excited vibration can be prevented. Further, such a configuration can be employed even when the shaft portion is located below the axle as in the second embodiment.
[0056]
Further, the present invention provides the following.
(I) A motorcycle front wheel support mechanism including a suspension device (for example, a suspension device 1100) attached to a front fork (for example, a front fork 1005) of a motorcycle and supporting a front wheel (for example, a front wheel 1006),
In the suspension device, an axle (for example, axle 1022) of the front wheel is used as an axis below an eccentric support (for example, eccentric support 1010) having two parallel axes, and the front wheel is rotatable around this axis. And an upper shaft (for example, shaft portion 1023) is rotatably supported on the front fork via an elastic body (for example, elastic body 1041) so as to be located vertically above the axle. This allows the front wheel to perform a rotational motion about the axis of the axle and a front-rear circular motion having a radius equal to a distance between two parallel axes of the eccentric holder.
The front fork includes a vertical support member (for example, a vertical support member 1004) provided vertically from the axle of the front wheel via the suspension device, and a vertical suspension device (for example, a vertical A motorcycle front wheel support mechanism provided with a suspension device 1007) (see FIG. 16).
[0057]
According to the invention of (I), when the front wheel passes over a protrusion or the like on the road surface, the front wheel can be moved forward and backward by the action of the suspension device, and the front wheel can be rotated backward and also moved upward. Therefore, it is possible to reduce the impact from the front and the impact from directly below the front wheel.
[0058]
Further, since the vertical support member constituting the front fork is provided with the vertical suspension device, it is possible to reduce vibration and impact in the vertical direction.
In the conventional motorcycle front wheel support mechanism, the vertical suspension provided on the front fork is usually directed obliquely, and a load is applied obliquely to the movable part of the vertical suspension by gravity, and the movable part is mounted on the front fork or the like. However, in the invention of (I), the vertical suspension device is provided in the vertical direction, so that the vertical suspension and the vertical vibration and impact are prevented. And sufficient buffer performance can be exhibited.
[0059]
As described above, the above-mentioned suspension device reduces the impact from the front and the impact from directly below the front wheel, and the vertical suspension device has a sufficient shock absorbing performance against the vibration and the impact in the vertical direction. To reduce fatigue due to shock and vibration, improve ride comfort, and further reduce forward resistance to increase speed and prevent slippage. It is also possible to prevent dust pollution of the tire due to slip or the like.
[0060]
The present invention further provides the following.
(II) A two-wheeled vehicle front wheel support mechanism including a suspension device (for example, a suspension device 1400) attached to a front fork (for example, a front fork 1305) of a motorcycle and supporting a front wheel (for example, a front wheel 1306),
In the suspension device, an axis above an eccentric holder (for example, eccentric holder 1310) having two parallel axes is used as an axle (for example, axle 1322) of the front wheel, and the front wheel is rotatable about this axis. And a lower shaft (for example, a shaft portion 1323) is rotatably supported by the front fork, so that the front wheel has a rotational motion around the axle of the front wheel, It enables a fore-and-aft circular motion with the radius between the parallel axes as a radius,
The front fork includes a vertical support member (for example, a vertical support member 1305) extending vertically upward from the lower shaft, and a vertical suspension device (for example, a vertical suspension device 1307) is provided on the vertical support member. A front wheel support mechanism for a motorcycle (see FIGS. 17 and 18).
[0061]
According to the invention of (II), similarly to the invention of (I), the front impact applied to the front wheel and the impact from directly below are alleviated, and the vertical suspension device provided in the vertical direction allows the vertical suspension to be provided. Sufficient cushioning performance against vibrations and shocks can be exhibited, so that fatigue due to shocks and vibrations can be reduced and riding comfort can be improved.Further speed reduction by reducing forward resistance In addition, slip can be prevented, and dust pollution of the tire due to slip or the like can be prevented.
[0062]
The present invention further provides the following.
(III) The motorcycle front wheel support mechanism according to (I) or (II),
A braking device (for example, a braking device 1200) for braking the front wheels is provided above the vertical support member,
The braking device performs braking by pressing a braking surface (eg, a side surface 1062a of a rim) provided on a front wheel by a braking member (eg, a brake shoe 1063) provided on the vertical support member. (See FIG. 19).
[0063]
In the two-wheeled vehicle front wheel support mechanism according to the above (I) or (II), the front wheel moves forward and backward in a predetermined range because the front wheel makes a forward and backward circular motion having a radius between two parallel axes of the eccentric holder. That is, the portion where the moving distance of the front wheel is shortest due to the operation of the suspension device is a portion located just above the axle of the front wheel.
According to the invention of (III), since the braking device is provided in the upper part of the vertical support member, that is, just above the axle, which is the portion where the moving distance of the front wheel by the action of the suspension device is the shortest, for example, the front wheel Manufacturing a dedicated product such as increasing the width of the braking surface (for example, the side surface of the rim of the front wheel) or adjusting the shape of the braking member (for example, the brake shoe of the front wheel) of the braking device. Instead, a conventionally used wheel or braking device can be used, and the manufacturing cost can be reduced.
[0064]
The present invention further provides the following.
(IV) The motorcycle front wheel support mechanism according to any one of (I) to (III),
A rotation damping mechanism is provided between the front fork (for example, front fork 1305) and the eccentric holder (for example, eccentric holder 1310) (see FIG. 18).
[0065]
In the two-wheeled vehicle front wheel support mechanism described in the above (I) to (III), the front wheel rotates and moves back and forth by the action of the suspension device, and furthermore, moves up and down by the action of the vertical suspension device. When the movement is adjusted, the front wheels also move in the other direction at the same time. For example, unexpected and inconvenient vibration such as self-excited vibration may occur. However, according to the invention of (IV), since the rotation damping mechanism is provided between the front fork and the eccentric holder, it is possible to prevent the occurrence of such undesired vibrations and improve the operability. And increase safety.
[0066]
FIG. 16 is a side view schematically showing an embodiment of the motorcycle front wheel support mechanism according to the present invention.
The front fork 1005 includes the above-described vertical support member 1004 and an oblique support member 1011 provided on a side surface of the front fork toward the rear upper side. The vertical support member 1004 is provided at its lower end with a vertical suspension device 1007 having a coil spring and a hydraulic damper in a bellows, so that shocks and vibrations in the vertical direction can be buffered and reduced. The vertical support member 1004 is provided at its upper end with a braking device 1200 including a caliper brake.
[0067]
On the other hand, at the lower end of the vertical support member 1004, a suspension device 1100 including an eccentric holder 1010 having an elastic body 1041 is provided, and the suspension device 1100 supports the axle of the front wheel 1006.
[0068]
Further, a cylindrical head pipe 1003 is provided on the upper end side of the front fork 1005, and a handle post 1002 having a handle is inserted into the head pipe 1003. The handle post 1002 is connected to the head pipe 1003 so that the handle can be turned around the center line of the handle post 1002 by a wedge action of a mill attached to the tip of a pull-up bolt (not shown). . Further, as shown in the figure, the handle support 1002 is provided so that the lower side of the core wire is inclined toward the traveling direction.
[0069]
FIG. 17 is a side view schematically showing an embodiment of the motorcycle front wheel support mechanism according to the present invention.
A front fork 1305 of the bicycle rotatably supports a front wheel 1306 via a suspension device 1400, and includes a vertical support member 1304 extending vertically upward from the suspension device 1400. A braking device 1500 that brakes the front wheel 1306 is provided above the vertical support member 1304.
The front fork 1305 includes the above-described vertical support member 1304 and an oblique support member 1311 provided on a side surface of the front fork so as to extend rearward and upward. The vertical support member 1304 is provided at its lower end with a vertical suspension device 1307 having a coil spring and a hydraulic damper in a bellows, and can buffer and reduce vertical shocks and vibrations. The vertical support member 1304 is provided at its upper end with a braking device 1500 including a caliper brake.
[0070]
Further, a cylindrical head pipe 1303 is provided on the upper end side of the front fork 1305, and a handle post 1302 having a handle is inserted into the head pipe 1303, and the handle can be turned around the center line of the handle post 1302. It is connected so that it becomes. Further, as shown in the figure, the handle support 1302 is provided so that the lower side of the core wire is inclined toward the traveling direction.
[0071]
FIG. 18 is a cross-sectional view schematically showing an embodiment of the motorcycle front wheel support mechanism according to the present invention.
The eccentric holder 1310 includes two L-shaped members 1321 and a hollow axle (upper shaft) 1322. The hub 1306a of the front wheel 1306 is supported on the axle 1322 via a ball bearing (not shown), and the front wheel 1306 is rotatable around the axis with respect to the axle 1322. The L-shaped member 1321 includes a shaft (lower shaft) 1323 and a flat arm 1324. A hole 1324a is formed at the upper end of the arm 1324, and both ends of the axle 1322 are fitted and fixed in the holes 1324a.
The axle (upper shaft) 1322 and the shaft (lower shaft) 1323 are parallel to each other, and the arm 1324 is perpendicular to the shaft 1323. The hub 1306a is fixed to the arm 1324 by a cam shaft 1306b and an adjusting nut 1306c. On the other hand, a housing 1331 is formed at the lower end of the vertical suspension device 1307 provided on the vertical support member 1304.
[0072]
The housing 1331 has a substantially cylindrical shape extending in the axial direction (the left-right direction in FIG. 18), and the shaft portion 1323 of the L-shaped member 1321 is rotatably supported via ball bearings 1332 and 1333. . An O-ring 1334 is provided on the outer peripheral surface side of the ball bearing 1333. Further, a rotor 1335 is fixed to a tip of the shaft portion 1323 by a bolt 1336.
Reference numeral 1338 denotes a cover for closing the housing 1331 from the side opposite to the shaft portion 1323. On the inner peripheral surface of the cover 1338, screws (not shown) for fitting to the outer surface of the housing 1331 are formed.
[0073]
In the housing 1331, a chamber 1337 is formed between the rotor 1335 and the cover 1338, and this chamber 1337 is filled with a viscous fluid such as silicon oil. The shaft 1323 side of the chamber 1337 is sealed by an O-ring 1334 to prevent the viscous fluid from flowing out to the ball bearing 1333 side. When the rotor 1335 fixed to the tip of the shaft 1323 rotates with the rotation of the shaft 1323, a resistance force can be applied to the rotation of the rotor 1335 by viscous resistance of the viscous fluid filled in the chamber 1337. That is, a rotation damping mechanism is provided in the housing 1331 between the vertical support member 1304 (front fork 1305) and the eccentric holder 1310.
[0074]
FIG. 19 is a sectional view schematically showing a braking device according to an embodiment of the motorcycle front wheel support mechanism according to the present invention.
The braking device 1200 provided on the upper end of the vertical support member 1004 is composed of a caliper brake, and the side surface (braking surface) 1062a of the rim 1062 provided on the inner periphery of the tire 1061 of the front wheel 1006 is controlled by a brake shoe (braking member) 1063. Braking is performed by pinching.
[0075]
【The invention's effect】
According to the present invention, the front-rear suspension can reduce the impact from the front applied to the front wheels, and the vertical suspension can reduce the impact from directly below the front wheels. It can reduce and improve the ride comfort.
[0076]
Furthermore, the forward resistance can be reduced to further increase the speed, and the slip can be prevented, and the dust pollution of the tire due to the slip or the like can be prevented.
[0077]
Further, according to the present invention, the up-down movement suspension includes a rigid portion provided in the up-down direction with respect to the front wheel, a buffer portion slidable in the up-down direction with respect to the rigid portion, and an end position of the buffer portion. In the configuration having the provided shaft support portion, the shock-absorbing portion is provided so as to be slidable in the vertical direction with respect to the rigid portion, so that it is possible to prevent sliding friction, and to prevent vibration and impact in the vertical direction. Can exhibit sufficient buffering performance.
[0078]
According to the present invention, when one end of the front-rear suspension is swingably provided with respect to the shaft support, and the other end is rotatably supported on the axle of the front wheel, When a shock is applied, the front wheel can be moved backward in a circular motion around the one end to escape, so that the shock absorbing performance against shock and vibration in the front-back direction and the shock absorbing performance against shock and vibration in the vertical direction are further improved. Can be improved.
[0079]
Further, according to the present invention, when the braking device is provided on the upper portion of the vertically moving suspension, the braking device is provided immediately above the axle, which is a portion where the moving distance of the front wheel by the action of the suspension device is the shortest. Because, for example, the width of the braking surface of the front wheel is widened, or the shape of the braking member of the braking device is adjusted, without manufacturing a dedicated product, the conventionally used wheels and braking device can be used. It can be used, and the manufacturing cost can be reduced.
[0080]
Furthermore, according to the present invention, if a damping mechanism is provided between the up-down movement suspension and the back-and-forth movement suspension, there is a possibility that the damping mechanism may be generated due to the operation of the suspension device or the movement in multiple directions such as the operation of the steering wheel. It is possible to prevent unexpected and undesired vibrations such as certain self-excited vibrations and resonance, thereby improving operability and safety.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic side view schematically showing a bicycle including a front wheel support mechanism according to a first embodiment.
FIG. 2 is a side view schematically showing the front wheel support mechanism according to the first embodiment.
FIG. 3 is a cross-sectional view of the eccentric holding body (forward and backward moving suspension) 10 shown in FIG.
FIG. 4 is a sectional view taken along line II-II of FIG.
FIG. 5 is a view taken in the direction of the arrow III in FIG. 3;
FIG. 6 is an exploded perspective view of the eccentric support (forward-backward suspension) 10 shown in FIG. 2;
FIG. 7 is a partial sectional front view of the braking device 200 shown in FIG.
FIG. 8 is a side view of the braking device 200 shown in FIG.
FIG. 9 is a schematic diagram illustrating a relationship between a moving range of a front wheel and a braking position in the front wheel support mechanism according to the first embodiment.
FIG. 10 is an overall side schematic view schematically showing a bicycle provided with a front wheel support mechanism according to a second embodiment.
FIG. 11 is a side view schematically showing a front wheel support mechanism according to a second embodiment.
12 is a cross-sectional view taken along line IV-IV of the eccentric support (forward-backward suspension) 310 shown in FIG. 11;
FIG. 13 is a sectional view taken along line VV of FIG.
FIG. 14 is a schematic diagram illustrating a relationship between a movement range of a front wheel and a braking position in a front wheel support mechanism according to a second embodiment.
FIG. 15 is a cross-sectional view schematically showing an eccentric support (front-rear suspension) according to another embodiment of the front wheel support mechanism of the present invention.
FIG. 16 is a side view schematically showing an embodiment of a motorcycle front wheel support mechanism according to the present invention.
FIG. 17 is a side view schematically showing an embodiment of a motorcycle front wheel support mechanism according to the present invention.
FIG. 18 is a cross-sectional view schematically showing an embodiment of a motorcycle front wheel support mechanism according to the present invention.
FIG. 19 is a cross-sectional view schematically showing a braking device according to an embodiment of the motorcycle front wheel support mechanism according to the present invention.
[Explanation of symbols]
2,302 handle support
3,303 head pipe
4,304,604 Vertical support member
5,305 front fork
6,306 Front wheel
7, 307, 607 buffer
10, 310, 610 Eccentric holder (back and forth moving suspension)
22, 322, 622 axle
23, 323, 623 Shaft
62 rim
62a Side of rim (braking surface)
63 Brake shoe (braking member)
100, 400 suspension system
150, 450 Vertical suspension
200,500 braking device

Claims

A front wheel support mechanism provided on a front fork of the front wheel and having a suspension device for supporting the front wheel,
A vertically moving suspension that is provided integrally with the front fork and buffers vibration in a vertical direction with respect to the front wheel;
A longitudinally movable suspension that is swingably provided at a lower end position of the vertically movable suspension and buffers vibration in a longitudinal direction with respect to the front wheel;
A front wheel support mechanism comprising:

The up-down movement suspension,
A rigid portion provided vertically with respect to the front wheel;
A buffer portion slidably provided in the vertical direction with respect to the rigid portion,
A shaft support provided at an end position of the buffer,
The front wheel support mechanism according to claim 1, further comprising:

The longitudinal movement suspension,
3. The front wheel support mechanism according to claim 2, wherein one end of the front wheel support is swingably provided with respect to the shaft support, and the other end is rotatably supported with respect to the axle of the front wheel.

A braking device for braking the front wheels is provided on an upper portion of the vertically moving suspension,
The front wheel support mechanism according to any one of claims 1 to 3, wherein the braking device brakes a braking surface provided on a front wheel by a braking member included in the braking device.

The front wheel support mechanism according to any one of claims 1 to 4, wherein a damping mechanism is provided between the up-down movement suspension and the front-back movement suspension.