JP2004351625A - チェックシート - Google Patents
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Abstract
【課題】病院の窓口で渡される従来の問診表に代わるものであって、筆記用具を必要とすることなく、特に子供であっても症状を正確に表すことができるチェックシートを提供すること。
【解決手段】症状の情報を表すための表示領域11〜13が印刷基材上に設けられており、その表示領域をこすることにより、医師に伝えたい症状の情報を表出するようにチェックシートを構成する。従来の問診表のように鉛筆やボールペンなどの筆記用具を必要とすることがなく、簡便さに優れる。特に子供の場合、こする(スクラッチ)という面白さがあるので、嫌がることなく問診させることができ、また言葉では表現しにくい症状や部位であってもより正確に表すことができる。
【選択図】 図2
【解決手段】症状の情報を表すための表示領域11〜13が印刷基材上に設けられており、その表示領域をこすることにより、医師に伝えたい症状の情報を表出するようにチェックシートを構成する。従来の問診表のように鉛筆やボールペンなどの筆記用具を必要とすることがなく、簡便さに優れる。特に子供の場合、こする(スクラッチ)という面白さがあるので、嫌がることなく問診させることができ、また言葉では表現しにくい症状や部位であってもより正確に表すことができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、病院の窓口で渡される問診表としてのチェックシートに係り、詳しくは、病気の症状等を表すことができるチェックシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、病院では、初診で来た人に対して、受付窓口で問診表を渡し、それに症状(病気や傷の状態)や病歴、薬歴、家族歴等を記入してもらうようにしている。これには、医師が実際の問診の際に見ることによって、診察の迅速化を図るという役割がある。このような問診表としては、複数の質問に対して記述式で回答したり、選択式の回答欄に印を付けるといった方式を採っているタイプが一般的である。
【0003】
硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物で画像が印刷された印刷物が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特公平6−78039号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来の問診表は、病院の窓口で渡され、その場で記入するようになっているため、鉛筆やボールペンなどの筆記用具を必要とする。このような筆記用具は、来院する人が常に所持しているとは限らないため、通常は病院の窓口で準備しているが、紛失したり書けなくなったりすることが多いという問題点がある。また、特に子供の場合、記述式の問診表では症状を言葉でうまく表現できないことから、医師に症状が正確に伝わり難いという問題点もある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、病院の窓口で渡される従来の問診表に代わるものであって、筆記用具を必要とすることなく、特に子供であっても使えるチェックシートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のチェックシートは、症状の情報を表すための表示領域が印刷基材上に設けられており、その表示領域をこすることにより、医師に伝えたい症状の情報を表出するようにしたことを特徴とする。
【0008】
そして、上記のチェックシートにおいては、例えば、表示領域に硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物で印刷がされており、該表示領域を硬貨でこすることにより硬貨の削られた金属で印刷部分を着色することで、医師に伝えたい症状の情報を表出する構成を採ることができる。
【0009】
硬貨でこすられる表示領域は、あらかじめ症状の情報が印刷されており、硬貨の削られた金属により症状の情報が表出する態様であってもよい(この態様としては、後に例示するチェックシート10における表示領域12などが挙げられる。すなわち、表示領域12を硬貨でこすることにより、かゆみの程度を表す顔(症状の情報)が着色により表出されてくる態様となっている。)。
【0010】
一方、表示領域には、あらかじめ症状の情報は印刷されていないが、削られた金属の着色によって症状の情報が表示される態様であってもよい(この態様としては、後に例示するチェックシート10における表示領域11,13などが挙げられる。すなわち、例えば表示領域11においては「からだのかゆい部分」を硬貨でこすることにより、かゆい部分が硬貨の削られた金属により着色され、症状の情報が表出されてくる態様となっている。)。
【0011】
なお、硬貨でこすられる表示領域には、上記の2つの態様の一方のみが用いられていてもよく、2つの態様が混在されていてもよい。
【0012】
さらに、表示領域に硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物で印刷がされていないチェックシートにおいても同様の態様を採ることは可能である。
【0013】
このチェックシートにおいて、表示領域は、あらかじめ症状の情報が印刷されており、こすられることにより表面が削り取られ、下に隠れた症状の情報が表出する態様であってもよい。
【0014】
一方、表示領域にはあらかじめ症状の情報は印刷されていないが、こすられることによりこすられた部分の表面が削り取られることにより、結果として症状の情報を表出することとなる態様であってもよい。
【0015】
なお、こすられる表示領域には、上記2つの態様の一方のみが用いられていてもよく、2つの態様が混在されていてもよい。
【0016】
上記のチェックシートで言う症状の情報としては、担当部局の医師が知りたい情報、例えば、症状のある身体の部位に関する情報、症状の程度に関する情報、症状の出る時間帯に関する情報などが挙げられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係るチェックシートで表出される症状の情報としては、特に限定されないが、例えばアレルギー疾患に伴う自他覚症状、循環器疾患に起因する自他覚症状、癌などの悪性腫瘍に起因する症状および随伴症状などに関する情報が挙げられる。中でも、アレルギー疾患に伴う自他覚症状に関する情報の場合が好ましい。
【0018】
アレルギー疾患に伴う自他覚症状としては特に限定されないが、例えば掻痒(かゆみ)、湿疹、発赤、鼻症状(くしゃみ、鼻汁、鼻閉、咽喉頭症状など)、眼症状(眼のかゆみ、充血、流涙など)などが挙げられる。
【0019】
循環器疾患に起因する自他覚症状における循環器疾患としては、例えば高血圧、狭心症等が挙げられ、それらに起因する自他覚症状としては例えば高血圧による頭痛、頭重感(頭が何となく重い感じ)、めまい、動悸、耳鳴りなど、狭心症に伴う労作時などの胸部の疼痛、胸部の異和感などが挙げられる。
【0020】
悪性腫瘍に起因する症状および随伴症状としては、例えば一般的には、悪性腫瘍に伴う悪心・嘔吐、癌性疼痛などの外来診療で診察可能な症状などが挙げられる。
【0021】
次に、具体例に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0022】
図1および図2に本発明に係るチェックシートの一例を示す。このチェックシートは印刷基材としての用紙に絵柄を印刷した2つ折りタイプのもので、図1は表面側、図2は中面側を示している。
【0023】
図示のチェックシート10は本発明に係るチェックシートの一例であり、皮膚科の窓口で問診表の代わりに使用されるもので、「かゆみスクラッチカード」というべきものである。このチェックシート10は、例えば窓口の人が患者に直接手渡してもよいし、或いは、窓口に設置されたボックス内に2つ折り状態で複数枚を収納しておき、来院した患者が取り出すようにしてもよい。
【0024】
チェックシート10における表面の右半分には表紙としての絵柄が印刷されている。また、表面の左半分には「かゆみスクラッチカードの使い方」が記載されている。そして、チェックシート10における中面の左側には症状の情報としての「からだのかゆい部分」に関する情報(症状のある身体の部位に関する情報)を表すために人形の絵柄からなる表示領域11が設けられており、右側の上半分には症状の情報としての「かゆみの程度」に関する情報(症状の程度に関する情報)を表すために昼と夜に分けてそれぞれ4つの段階からなる表示領域12が設けられ、下半分には症状の情報としての「かゆみの時間帯」に関する情報(症状の出る時間帯に関する情報)を表すために昼と夜に分けてそれぞれ1時間区切りのグラフからなる表示領域13が設けられている。
【0025】
中面の左側にある「からだのかゆい部分」に関する情報を表すための人形の絵柄からなる表示領域11は、硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含む肌色をしたインキ組成物でベタ印刷が施されている。したがって、体のかゆい部分に対応する絵柄の部分を10円玉(他の硬貨でもよい)でこすると、硬貨の金属が削り取られ、こすった絵柄の部分が削り取られた金属により着色する。
【0026】
中面の右側上半分にある「かゆみの程度」に関する情報を表すための4つの段階からなる表示領域12は、通常のインキで罫線と表示領域全体色を印刷するとともに、その表示領域全体色と同じ色ではあるが硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物で段階毎にそれぞれ顔の表情が印刷されている。したがって、患者が感じているかゆみの程度に相当する段階部分を10円玉(他の硬貨でもよい)でこすると、硬貨の金属が削り取られ、こすった部分が削り取られた金属により着色することで、かゆみの程度を表現した顔の絵柄が表出する。なお、図2においては、分かりやすくするために表示領域12の顔の絵柄を表出した状態で描いている。
【0027】
中面の右側下半分にある「かゆみの時間帯」に関する情報を表すための1時間区切りに仕切られた表示領域13は、通常のインキで罫線を印刷するとともに、硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物でベタ印刷が施されている。したがって、かゆい時間帯に相当する段階部分を10円玉(他の硬貨でもよい)でこすると、硬貨の金属が削り取られ、こすった部分が削り取られた金属により着色することで、患者が感じているかゆい時間帯を表すことができる。
【0028】
硬貨の金属よりも硬度の高い材料としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化クロム等が挙げられる。これらの材料のモース硬度は表1のとおりである。また、硬貨の材料として一般に用いられている金属のモース硬度は表2のとおりである。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物を用いた印刷は、オフセット印刷、UVオフセット印刷、活版印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、UV活版印刷のいずれの印刷法でも可能である。
【0032】
インキ組成物における硬貨の金属よりも硬度の高い材料の割合は10〜80%であるのがより適当である。すなわち、硬貨の金属よりも硬度の高い材料の割合が10%以上であれば、硬貨の金属が削り取られる度合いがより多くなり、また着色がより十分となる。一方、80%以下であればインキ化がより容易となる。
【0033】
印刷基材としては、硬度の高い材料(酸化チタン、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化クロム等)を印刷基材自体にできるだけ含まない材料からなるシート状物、例えば紙やプラスチックを使用するのが望ましい。
【0034】
硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物のインキ被膜は、硬貨でこすると、硬貨の金属が削り取られ、削り取られた金属によって印刷部分が着色され、酸化チタン、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化クロム等からなるインキ被膜は金属により着色し、明瞭に視認し得る状態となる。
【0035】
図1及び図2にて説明したチェックシートは、硬貨の金属による着色を利用して症状の情報を表出するようにしたものであるが、別のタイプとして、本発明のチェックシートは、こすることで表面を削り取って下に隠れた症状の情報が表出するものでもよい。こするものとしては特に限定されないが、例えば、硬貨、爪などが挙げられる。
【0036】
このタイプのチェックシートとしては、印刷基材上に症状の情報を表すための表示領域を設け、その表示領域に例えば前述したのと同様に通常のインキで印刷し、その上に樹脂、植物油、石油系溶剤及び乾燥剤よりなるメジュームにワックスを混入した溶液を塗布してメジューム層を形成し、さらにそのメジューム層の上に不透明なインキで覆うように印刷を施したものが挙げられる。このチェックシートでは、表示領域をこすることにより、上層の印刷インキが削り取られ、透明なメジューム層の下層にある症状の情報が表出する。
【0037】
以上、具体例を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、本発明によるチェックシートは、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。
【0038】
【発明の効果】
本発明のチェックシートは、症状の情報を表すための表示領域が印刷基材上に設けられており、その表示領域をこすることにより、医師に伝えたい症状の情報を表出するようにしたことを特徴としているので、従来の問診表のように鉛筆やボールペンなどの筆記用具を必要とすることがなく、手持ちの硬貨を用いてこするだけでよいため、簡便さに優れているという利点がある。特に子供の場合、こする(スクラッチ)という面白さがあるので、嫌がることなく問診させることができ、また言葉では表現しにくい症状や部位であってもより正確に表すことができる。
【0039】
そして、上記のチェックシートにおいて、表示領域に硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物で印刷がされており、該表示領域を硬貨でこすることにより硬貨の削られた金属で印刷部分を着色することで、医師に伝えたい症状の情報を表出する構成を採ることにより、硬貨でこすっても削りカスが生じないので、衛生上の観点からこの種のゴミを嫌う病院内で、より望ましい構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチェックシートの一例をその表面側で示す平面図である。
【図2】本発明に係るチェックシートの一例をその中面側で示す平面図である。
【符号の説明】
10 チェックシート
11,12,13 表示領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、病院の窓口で渡される問診表としてのチェックシートに係り、詳しくは、病気の症状等を表すことができるチェックシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、病院では、初診で来た人に対して、受付窓口で問診表を渡し、それに症状(病気や傷の状態)や病歴、薬歴、家族歴等を記入してもらうようにしている。これには、医師が実際の問診の際に見ることによって、診察の迅速化を図るという役割がある。このような問診表としては、複数の質問に対して記述式で回答したり、選択式の回答欄に印を付けるといった方式を採っているタイプが一般的である。
【0003】
硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物で画像が印刷された印刷物が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特公平6−78039号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来の問診表は、病院の窓口で渡され、その場で記入するようになっているため、鉛筆やボールペンなどの筆記用具を必要とする。このような筆記用具は、来院する人が常に所持しているとは限らないため、通常は病院の窓口で準備しているが、紛失したり書けなくなったりすることが多いという問題点がある。また、特に子供の場合、記述式の問診表では症状を言葉でうまく表現できないことから、医師に症状が正確に伝わり難いという問題点もある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、病院の窓口で渡される従来の問診表に代わるものであって、筆記用具を必要とすることなく、特に子供であっても使えるチェックシートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のチェックシートは、症状の情報を表すための表示領域が印刷基材上に設けられており、その表示領域をこすることにより、医師に伝えたい症状の情報を表出するようにしたことを特徴とする。
【0008】
そして、上記のチェックシートにおいては、例えば、表示領域に硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物で印刷がされており、該表示領域を硬貨でこすることにより硬貨の削られた金属で印刷部分を着色することで、医師に伝えたい症状の情報を表出する構成を採ることができる。
【0009】
硬貨でこすられる表示領域は、あらかじめ症状の情報が印刷されており、硬貨の削られた金属により症状の情報が表出する態様であってもよい(この態様としては、後に例示するチェックシート10における表示領域12などが挙げられる。すなわち、表示領域12を硬貨でこすることにより、かゆみの程度を表す顔(症状の情報)が着色により表出されてくる態様となっている。)。
【0010】
一方、表示領域には、あらかじめ症状の情報は印刷されていないが、削られた金属の着色によって症状の情報が表示される態様であってもよい(この態様としては、後に例示するチェックシート10における表示領域11,13などが挙げられる。すなわち、例えば表示領域11においては「からだのかゆい部分」を硬貨でこすることにより、かゆい部分が硬貨の削られた金属により着色され、症状の情報が表出されてくる態様となっている。)。
【0011】
なお、硬貨でこすられる表示領域には、上記の2つの態様の一方のみが用いられていてもよく、2つの態様が混在されていてもよい。
【0012】
さらに、表示領域に硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物で印刷がされていないチェックシートにおいても同様の態様を採ることは可能である。
【0013】
このチェックシートにおいて、表示領域は、あらかじめ症状の情報が印刷されており、こすられることにより表面が削り取られ、下に隠れた症状の情報が表出する態様であってもよい。
【0014】
一方、表示領域にはあらかじめ症状の情報は印刷されていないが、こすられることによりこすられた部分の表面が削り取られることにより、結果として症状の情報を表出することとなる態様であってもよい。
【0015】
なお、こすられる表示領域には、上記2つの態様の一方のみが用いられていてもよく、2つの態様が混在されていてもよい。
【0016】
上記のチェックシートで言う症状の情報としては、担当部局の医師が知りたい情報、例えば、症状のある身体の部位に関する情報、症状の程度に関する情報、症状の出る時間帯に関する情報などが挙げられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係るチェックシートで表出される症状の情報としては、特に限定されないが、例えばアレルギー疾患に伴う自他覚症状、循環器疾患に起因する自他覚症状、癌などの悪性腫瘍に起因する症状および随伴症状などに関する情報が挙げられる。中でも、アレルギー疾患に伴う自他覚症状に関する情報の場合が好ましい。
【0018】
アレルギー疾患に伴う自他覚症状としては特に限定されないが、例えば掻痒(かゆみ)、湿疹、発赤、鼻症状(くしゃみ、鼻汁、鼻閉、咽喉頭症状など)、眼症状(眼のかゆみ、充血、流涙など)などが挙げられる。
【0019】
循環器疾患に起因する自他覚症状における循環器疾患としては、例えば高血圧、狭心症等が挙げられ、それらに起因する自他覚症状としては例えば高血圧による頭痛、頭重感(頭が何となく重い感じ)、めまい、動悸、耳鳴りなど、狭心症に伴う労作時などの胸部の疼痛、胸部の異和感などが挙げられる。
【0020】
悪性腫瘍に起因する症状および随伴症状としては、例えば一般的には、悪性腫瘍に伴う悪心・嘔吐、癌性疼痛などの外来診療で診察可能な症状などが挙げられる。
【0021】
次に、具体例に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0022】
図1および図2に本発明に係るチェックシートの一例を示す。このチェックシートは印刷基材としての用紙に絵柄を印刷した2つ折りタイプのもので、図1は表面側、図2は中面側を示している。
【0023】
図示のチェックシート10は本発明に係るチェックシートの一例であり、皮膚科の窓口で問診表の代わりに使用されるもので、「かゆみスクラッチカード」というべきものである。このチェックシート10は、例えば窓口の人が患者に直接手渡してもよいし、或いは、窓口に設置されたボックス内に2つ折り状態で複数枚を収納しておき、来院した患者が取り出すようにしてもよい。
【0024】
チェックシート10における表面の右半分には表紙としての絵柄が印刷されている。また、表面の左半分には「かゆみスクラッチカードの使い方」が記載されている。そして、チェックシート10における中面の左側には症状の情報としての「からだのかゆい部分」に関する情報(症状のある身体の部位に関する情報)を表すために人形の絵柄からなる表示領域11が設けられており、右側の上半分には症状の情報としての「かゆみの程度」に関する情報(症状の程度に関する情報)を表すために昼と夜に分けてそれぞれ4つの段階からなる表示領域12が設けられ、下半分には症状の情報としての「かゆみの時間帯」に関する情報(症状の出る時間帯に関する情報)を表すために昼と夜に分けてそれぞれ1時間区切りのグラフからなる表示領域13が設けられている。
【0025】
中面の左側にある「からだのかゆい部分」に関する情報を表すための人形の絵柄からなる表示領域11は、硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含む肌色をしたインキ組成物でベタ印刷が施されている。したがって、体のかゆい部分に対応する絵柄の部分を10円玉(他の硬貨でもよい)でこすると、硬貨の金属が削り取られ、こすった絵柄の部分が削り取られた金属により着色する。
【0026】
中面の右側上半分にある「かゆみの程度」に関する情報を表すための4つの段階からなる表示領域12は、通常のインキで罫線と表示領域全体色を印刷するとともに、その表示領域全体色と同じ色ではあるが硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物で段階毎にそれぞれ顔の表情が印刷されている。したがって、患者が感じているかゆみの程度に相当する段階部分を10円玉(他の硬貨でもよい)でこすると、硬貨の金属が削り取られ、こすった部分が削り取られた金属により着色することで、かゆみの程度を表現した顔の絵柄が表出する。なお、図2においては、分かりやすくするために表示領域12の顔の絵柄を表出した状態で描いている。
【0027】
中面の右側下半分にある「かゆみの時間帯」に関する情報を表すための1時間区切りに仕切られた表示領域13は、通常のインキで罫線を印刷するとともに、硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物でベタ印刷が施されている。したがって、かゆい時間帯に相当する段階部分を10円玉(他の硬貨でもよい)でこすると、硬貨の金属が削り取られ、こすった部分が削り取られた金属により着色することで、患者が感じているかゆい時間帯を表すことができる。
【0028】
硬貨の金属よりも硬度の高い材料としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化クロム等が挙げられる。これらの材料のモース硬度は表1のとおりである。また、硬貨の材料として一般に用いられている金属のモース硬度は表2のとおりである。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物を用いた印刷は、オフセット印刷、UVオフセット印刷、活版印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、UV活版印刷のいずれの印刷法でも可能である。
【0032】
インキ組成物における硬貨の金属よりも硬度の高い材料の割合は10〜80%であるのがより適当である。すなわち、硬貨の金属よりも硬度の高い材料の割合が10%以上であれば、硬貨の金属が削り取られる度合いがより多くなり、また着色がより十分となる。一方、80%以下であればインキ化がより容易となる。
【0033】
印刷基材としては、硬度の高い材料(酸化チタン、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化クロム等)を印刷基材自体にできるだけ含まない材料からなるシート状物、例えば紙やプラスチックを使用するのが望ましい。
【0034】
硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物のインキ被膜は、硬貨でこすると、硬貨の金属が削り取られ、削り取られた金属によって印刷部分が着色され、酸化チタン、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化クロム等からなるインキ被膜は金属により着色し、明瞭に視認し得る状態となる。
【0035】
図1及び図2にて説明したチェックシートは、硬貨の金属による着色を利用して症状の情報を表出するようにしたものであるが、別のタイプとして、本発明のチェックシートは、こすることで表面を削り取って下に隠れた症状の情報が表出するものでもよい。こするものとしては特に限定されないが、例えば、硬貨、爪などが挙げられる。
【0036】
このタイプのチェックシートとしては、印刷基材上に症状の情報を表すための表示領域を設け、その表示領域に例えば前述したのと同様に通常のインキで印刷し、その上に樹脂、植物油、石油系溶剤及び乾燥剤よりなるメジュームにワックスを混入した溶液を塗布してメジューム層を形成し、さらにそのメジューム層の上に不透明なインキで覆うように印刷を施したものが挙げられる。このチェックシートでは、表示領域をこすることにより、上層の印刷インキが削り取られ、透明なメジューム層の下層にある症状の情報が表出する。
【0037】
以上、具体例を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、本発明によるチェックシートは、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。
【0038】
【発明の効果】
本発明のチェックシートは、症状の情報を表すための表示領域が印刷基材上に設けられており、その表示領域をこすることにより、医師に伝えたい症状の情報を表出するようにしたことを特徴としているので、従来の問診表のように鉛筆やボールペンなどの筆記用具を必要とすることがなく、手持ちの硬貨を用いてこするだけでよいため、簡便さに優れているという利点がある。特に子供の場合、こする(スクラッチ)という面白さがあるので、嫌がることなく問診させることができ、また言葉では表現しにくい症状や部位であってもより正確に表すことができる。
【0039】
そして、上記のチェックシートにおいて、表示領域に硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物で印刷がされており、該表示領域を硬貨でこすることにより硬貨の削られた金属で印刷部分を着色することで、医師に伝えたい症状の情報を表出する構成を採ることにより、硬貨でこすっても削りカスが生じないので、衛生上の観点からこの種のゴミを嫌う病院内で、より望ましい構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチェックシートの一例をその表面側で示す平面図である。
【図2】本発明に係るチェックシートの一例をその中面側で示す平面図である。
【符号の説明】
10 チェックシート
11,12,13 表示領域
Claims (5)
- 症状の情報を表すための表示領域が印刷基材上に設けられており、その表示領域をこすることにより、医師に伝えたい症状の情報を表出するようにしたことを特徴とするチェックシート。
- 表示領域に硬貨の金属よりも硬度の高い材料を含むインキ組成物で印刷がされており、該表示領域を硬貨でこすることにより硬貨の削られた金属で印刷部分を着色することで、医師に伝えたい症状の情報を表出するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のチェックシート。
- 症状の情報が、症状のある身体の部位に関する情報であることを特徴とする請求項1又は2に記載のチェックシート。
- 症状の情報が、症状の程度に関する情報であることを特徴とする請求項1又は2に記載のチェックシート。
- 症状の情報が、症状の出る時間帯に関する情報であることを特徴とする請求項1又は2に記載のチェックシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003148779A JP2004351625A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | チェックシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003148779A JP2004351625A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | チェックシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004351625A true JP2004351625A (ja) | 2004-12-16 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003148779A Pending JP2004351625A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | チェックシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004351625A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2017051574A (ja) * | 2015-09-09 | 2017-03-16 | 内田 亘 | かゆみの位置図 |
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JPH0678039B2 (ja) * | 1986-06-17 | 1994-10-05 | 大日本印刷株式会社 | 印刷物 |
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