JP2004350487A - 電力の貯蔵システム - Google Patents

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Abstract

【課題】金属製の蓄熱材を使用して、極めて効率良く余剰電力を熱エネルギーとして貯蔵できる電力の貯蔵システムを提供する。
【解決手段】断熱された蓄熱槽1内に金属製の蓄熱ユニット20が収納され、前記蓄熱ユニット20は加熱手段2により高温に加熱され、加熱された蓄熱ユニット20を蓄熱槽1内に高温に保持され、前記蓄熱ユニット20内に形成された熱媒体循環路3を通過する熱媒体を使用して熱エネルギーとして取り出す構成とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商用電力において、夜間電力と昼間電力との平準化を図るため、夜間や休日などの電力を熱エネルギーに変換して貯蔵しておき、昼間のピーク電力発生時などに熱エネルギーとして使用する電力の貯蔵システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電力の貯蔵システムとして最も代表的なものとしては、特開平10−68377号公報に示すような揚水発電システムがある。この揚水発電所は、夜間にダムへ水をポンプで汲み上げ、日中の電力消費量の多い時間帯にダムの水で水車発電機を運転して発電を行うものである。
【0003】
また、理論的に最も効率の良い電力の貯蔵システムは、特開平9−23586号公報に示すような超伝導マグネットを使用した超伝導発電システムである。このシステムは、電気抵抗ゼロの超伝導コイルで作ったマグネットに電流を流して磁気エネルギーとして貯蔵しておき、必要に応じて負荷を接続して電力として取り出すものである。
【0004】
さらに、最も一般的で安価であり、一般の家庭にも普及している形態は、特開2001−255014号公報に示すような深夜電力を利用する電気ヒータ式の給温水装置がある。この給温水装置は、図9に示すように、余剰の深夜電力を利用する給温水装置であり、電気ヒータでお湯を沸かして温水とし、この温水を専用の保温槽に貯蔵し、風呂や洗濯、家事などの温水として使用される深夜電力利用電気温水器である。このシステムは、水は比熱が大きく、流体であるためその取扱いが簡単であること、保温の温度が低いために外気との温度差が小さく、発砲スチロールなどの簡易な断熱方法で外部に失われる熱損失を小さく押さえることが可能であり、コスト安価で手軽に採用することができるものである。また、このシステムに使用される給温水装置150は、構造を簡略化するために、保温槽151の周囲に電気ヒータ152を取り付け、所定の温度まで加温して保温するようになっている。そして、温水を使用する場合には、保温槽の上部の取り出し口153より取り出して使用する。また、給水は保温槽の下部の給水口154より水道からの冷水が供給されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の電力の貯蔵システムとしての揚水発電システムにおいては、山間部にダムを築いて行われるので、規模が大きく、立地条件に制限があり、建設期間長く建設費用も莫大になるので、簡単に実現できるものではなかった。
【0006】
また、超伝導コイルを使用した超伝導発電システムは、変換効率が90%以上と、確かに理論的に優れたシステムであるが、実際にこのシステムを作る場合には、超伝導コイルの製作やこの超伝導コイルを絶対零度(−273°C)近くまで冷却するためのヘリウム冷凍機を必要とし、技術的に困難であるとともにその設備には膨大な費用がかかり、簡単には実現できないという問題があった。
【0007】
さらに、図9に示す給温水装置においては、保温槽の下部の給水口より水道からの自動的に冷水が供給されるようになっているので、保温槽の内部には温水と冷水が共存し、温水の温度が低下するという問題があった。さらに、この給温水装置を使用する場合において、最初は保温槽から蛇口まで間に溜まっていた冷水が出てしまうという問題もあった。そこで、この問題を解決する手段として、保温の温度を水の沸点(100°C)近くに設定する方法もあったが、本質的に改善されるものではなかった。
【0008】
すなわち、熱エネルギーを貯蔵する場合には、熱力学のカルノーサイクルの原理より、その熱エネルギーを貯蔵する媒体の温度が高ければ高いほどその効率が高くなる。従って、質の良い熱エネルギーとして貯蔵するためには保温槽の温度を高温に設定することが重要となる。保温槽の熱エネルギーQでカルノーサイクルを運転して仕事のエネルギーWを取り出すことを考えると、熱力学的に仕事として取り出される割合(回収効率η)は保温槽の温度と外気の温度で決定される。各温度での回収効率ηを下記に示す。
Figure 2004350487
【0009】
ところが、水を媒体とするシステムは、上限温度が水の沸点温度100°Cに押さえられるので、極めて効率の悪いシステムということになる。そこで、媒体の温度を高くするためには、水以外の物質が考えられる。水と比較的入手可能な物質として、鉄、銅、鉛を比較したものが下記データである。
Figure 2004350487
【0010】
水の場合は100°Cで沸騰するため、温度を100°C以上にすることは非常に困難であるが、金属の場合は融点まで熱エネルギーを貯蔵することが可能となり、比熱が小さくとも効率的に熱にエネルギーを貯蔵することができる。このデータによれば、鉄の比熱は水に比べて1/10と小さいが、密度が大きいので単位体積当たりの熱量は水に比べてほぼ80%となる。ところが、この鉄を使用して300°Cで保温した場合は、100°Cで保温した場合より2,4倍効率良く貯蔵できるため、ほぼ水の2倍の熱にエネルギーを貯蔵することができることになる。
【0011】
本発明は上述した従来の問題点に鑑みなされたもので、金属の蓄熱材を使用して、極めて効率良く電力を熱エネルギーとして貯蔵できる電力の貯蔵システムを提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の電力の貯蔵システムは、断熱された蓄熱槽内に金属製の蓄熱ユニットが収納され、前記蓄熱ユニットは加熱手段により高温に加熱され、加熱された蓄熱ユニットを蓄熱槽内に高温に保持され、前記蓄熱ユニット内に形成された熱媒体循環路を通過する熱媒体を使用して熱エネルギーとして取り出すことを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明は、断熱された蓄熱槽内に所定形状に形成された金属製の蓄熱ユニットが収納され、前記蓄熱ユニットは深夜または休日の電力を使用した加熱手段を使用して高温に加熱され、加熱された蓄熱ユニットを蓄熱槽内に高温に保持し、昼間の電力消費量のピーク時に前記蓄熱ユニット内に形成された熱媒体循環路を通過する熱媒体を高温に加熱し、熱エネルギーとして取り出すことを特徴としている。
【0014】
また、本発明は、断熱された蓄熱槽内に所定形状に形成された金属製の蓄熱ユニットが収納され、前記蓄熱ユニットは深夜または休日の電力を使用した加熱手段を使用して高温に加熱され、加熱された蓄熱ユニットを蓄熱槽内に高温に保持し、昼間の電力消費量のピーク時に前記蓄熱ユニット内に形成された熱媒体循環路を通過する熱媒体を使用して熱エネルギーとして取り出し、前記蓄熱槽外に設けられた熱交換器により熱交換することを特徴としている。
【0015】
また、本発明は、断熱された蓄熱槽内に金属製の蓄熱ユニットが収納され、前記蓄熱ユニットは加熱手段により高温に加熱され、加熱された蓄熱ユニットを蓄熱槽内に高温に保持され、前記蓄熱ユニット内に形成された熱媒体循環路を通過する熱媒体を使用して高温、高圧の蒸気として取り出し、蒸気タービンを回して発電することを特徴としている。
【0016】
また、本発明における蓄熱ユニットは、内部に熱媒体循環路が設けられ、前記熱媒体循環路に複数のフィンが取り付けられ、前記複数のフィンの間に金属より所定の形状に形成され蓄熱材が取り付けられていることを特徴としている。
【0017】
また、本発明における蓄熱ユニットは、蓄熱ユニットは、内部に熱媒体循環路が設けられ、前記熱媒体循環路に複数のフィンが取り付けられ、前記複数のフィンの間に金属より所定の粒状に形成され蓄熱材が充填されていることを特徴としてもよい。
【0018】
また、本発明における蓄熱ユニットは、内部に熱媒体循環路が設けられ、前記熱媒体循環路に粒状に形成された金属が封入されていることを特徴とすることもできる。
【0019】
さらに、本発明の電力の貯蔵システムにおける金属は、鉄であることを特徴とするものである。
【0020】
さらにまた、本発明のは、断熱された蓄熱槽内に配置された粒状に形成された金属製の蓄熱体と、前記蓄熱体中に配設された熱媒体循環路と、前記蓄熱体を加熱するヒータと、前記蒸気パイプに水を注入し蓄熱槽外の熱交換機に接続された循環パイプと、前記循環パイプの途中に設けられたバッファタンクと、が備えられていることを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係る電力の貯蔵システムの実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明に係る電力の貯蔵システムの第1の実施の形態を示すブロック構成図、図2は図1の電力の貯蔵システムに使用する蓄熱槽を示す断面図、図3は図1の電力の貯蔵システムに使用する蓄熱ユニットを示す要部の拡大断面、図4は図3のA−A面の切断平面図、図5は図3のB−B面の切断平面図、図6は本発明に係る電力の貯蔵システムの第2の実施の形態を示すブロック構成図、図7は本発明に係る電力の貯蔵システムの第3の実施の形態を示すブロック構成図、図8は本発明に係る電力の貯蔵システムの第4の実施の形態を示すブロック構成図である。
【0022】
本発明の第1の実施の形態を示す電力の貯蔵システムAは、図1に示すように、真空断熱された蓄熱槽1内に、金属製の蓄熱体ユニット20が配置され、この蓄熱体10を深夜または休日の電力により加熱手段であるヒータ2を使用して高温に加熱し、加熱した蓄熱体ユニット20を蓄熱槽1内に保持し、昼間の電力消費量のピーク時に前記蓄熱体ユニット20に形成された熱媒体循環路3を通過する熱媒体を使用して熱エネルギーとして取り出し、蓄熱槽1外に設けられた熱交換機4により使用する水道水などを所定の温度に加熱するものである。
【0023】
この電力の貯蔵システムに使用される蓄熱槽1は、図2に示すように、外殻1aと内殻1bの間に断熱真空層1cを有しており、内部に大気層を介して金属材料から形成された蓄熱ユニット20を備えたものである。蓄熱槽1の外殻1aはステンレス材料より形成されたもので、上下方向が丸みを帯びた円筒形に加工されている。下部には脚部5が形成され、台座6に取り付けられる。この外殻1aの内壁は鏡面に仕上げられており、蓄熱ユニット20から漏れてくる輻射熱を反射して断熱効果を高めている。内殻1bもステンレス材料から形成されたもので、蓄熱ユニット20を収納固定するため円筒形に加工されている。この内殻1bは、内部に密閉された大気層が加熱されて膨張しても、空気漏れなど発生しないような厚さや強度を持つものである。
【0024】
さらに、この蓄熱体槽1には、蓄熱槽1内の真空度を常に一定に保ため、バルブ12が取り付けられており、ホースを介して真空ポンプ13に接続されている。この蓄熱槽1が必要とする真空度は10−1Pa以下であり、図示しない真空計によって監視されており、真空度が下がれば自動的にスイッチが入り、バキュームポンプ13が作動して必要な真空度が確保されるようになっている。
【0025】
また、蓄熱槽1に収納される蓄熱体ユニット20は、図2に示すように、断熱性材料の支柱により支持されている。この蓄熱ユニット20の中に熱媒体循環路3が設けられており、給水パイプ10で熱媒体循環路3に供給された水は、この熱媒体循環路3中を通過することにより加熱されて高温、高圧ので蒸気となり、蒸気パイプ11により熱交機器4に導入されるものである。この蓄熱ユニット20を加熱するヒータ2は、シーズヒータなどからなり、中央部に配置され効率良く蓄熱体ユニット20を加熱するようになっている。
【0026】
また、蓄熱ユニット20は、蓄熱槽1の大きさにより、複数のブロックに分割されるもので、図3に示すものは4分割された蓄熱体ユニット20のブロックを示すもので、熱媒体循環路3であるステンレスなどから加工された循環パイプ21に複数のフィン22,22・・・が溶接などで取り付けられている。このフィン22は、図4に示すように、熱伝導性の良好な銅やアルミニウム合金からなどから略扇形に加工されたもので、この実施例では4分割なので、扇形の開き角度は約90度となっている。因みに、2分割の場合には開き角度が180度となり、3分割の場合は120度である。即ち、開き角度θと分割数nとの関係はθ=360/n(度)となるものである。
【0027】
また、蓄熱ユニット20は、複数のフィン22,22・・・の間に複数の蓄熱材23,23・・・が取り付けられている。この蓄熱材23は、図5に示すように、比熱の大きい鉄(Fe)や酸化マグネシウム(MgO)からフィン22と同様に略扇形に加工されたもので、フィンの間に挿入できるように、循環パイプ21の切り込みを設けてある。この蓄熱材23はヒータ2からの熱を夜間に吸収して蓄熱しておき、昼間にフィン22を介して循環パイプ21を加熱するので、循環パイプ21を流れる熱媒体である水を加熱して蒸気に変えるものである。
【0028】
また、電力の貯蔵システムAには、図1に示すように、蓄熱槽1の外に熱交換器4、バッファタンク7、復水器8、循環ポンプ9を備えている。熱交換器4は、内部に熱交換用のファンコイルユニットのような熱交換モジュール14が収納されており、この熱交換モジュール14の水入口にはバルブ15と流量検出スイッチ16を介して水道の給水配管が接続されており、出口側には給湯配管が接続されている。この流量検出スイッチ16からは、タイマ17に配線されており、流量検出スイッチ16で給水配管に水道水が供給されていることを検出すると、タイマ17が作動し、一般家庭等に供給される交流電源18よりヒータ2に電流が流れ、ヒータ2を加熱するようになっている。
【0029】
熱交換器4に接続されるバッファタンク7は、熱媒体の循環系統において、加熱されて蒸気の圧力が高くなるので、熱交換器4を通過した蒸気の圧力を下げるものである。このバッファタンク7には、図示しない空気抜弁と安全弁が取り付けられている。熱交換器4には、復水器8が接続されており、熱交換器4を通った蒸気がこの復水器8で冷却されて水に復水されるようになっている。また、この復水器8には図示しない給水センサが取り付けられ、水道などに接続されている。そして、復水器8の給水レベルが所定以下になると、自動的に水道水などが供給されるようになっている。
【0030】
また、給水パイプ10の途中に設置されている給水ポンプ9は、インバータモータなどを使用しており、前記流量検出スイッチ16に備えられた流量計と温度計により蓄熱槽1に流れる給水量を制御できるようになっている。即ち、あまり多くの水を蓄熱槽1内の熱媒体循環路3に送ると、循環系統の圧力が過度に上昇するので、これを防ぐものである。
【0031】
このように構成された電力の貯蔵システムAは、図1に示すように、タイマ17を作動させてコストの安い深夜電力などを利用してヒータ2を加熱し、蓄熱ユニット20の蓄熱材23を所定温度まで加熱してその熱を貯蔵する。そして、お湯の使用時において、給水パイプから蓄熱ユニット20の循環パイプ21に流れた水は、蓄熱材23の熱でフィン22介して循環パイプ21が加熱されるので、水から高温、高圧の蒸気に変化し、蒸気パイプ11より熱交換器4に導かれる。
【0032】
熱交換器4においては、高温の蒸気で熱交換モジュール14を加熱するので、熱交換モジュール14を流れる水道水は所定温度まで加熱され、お湯となって供給されるものである。熱交換器4を通過した蒸気は、熱交換することにより温度が下がり、さらに、バッファタンク7により圧力が下げられ、復水器8により冷却されて水に復元するものである。復水した水は、循環ポンプ9により、再度蓄熱槽1に送られる。
【0033】
また、図6は本発明に係る電力の貯蔵システムの第2の実施の形態を示すものである。この電力の貯蔵システムBは、前述した電力の貯蔵システムAにおける蓄熱ユニットの蓄熱材を特定の形状のブロックより粒子状に変え、循環パイプ31の中に封入したものである。そのため、循環パイプ31を前述した循環パイプ21よりも太く形成して鉄や酸化マグネシウムから形成した粒子状の蓄熱材32を封入し、循環パイプ31を折り返した形状にしたものである。その結果、循環パイプ31の入口31aより流入した水は、循環パイプ31の中で高温の蓄熱材32の粒子と接触することにより、気化されて高温、高圧の蒸気となり、循環パイプ31の出口31bより流出し、熱交換器4(図1参照)へと導入されるものである。
【0034】
このように構成された電力の貯蔵システムBは、熱媒体の水が循環パイプ31内で直接高温の蓄熱材32と接触するので、効率良く気化されエネルギー効率に優れた電力の貯蔵システムにすることができる。この電力の貯蔵システムBは、前述の電力の貯蔵システムAと同様に、タイマ17を作動させてコストの安い深夜電力などを利用してヒータ2を加熱し、蓄熱ユニット20の蓄熱材23を所定温度まで加熱してその熱を貯蔵するものである。
【0035】
また、図7は本発明に係る電力の貯蔵システムの第3の実施の形態を示すものである。この電力の貯蔵システムCは、前述した電力の貯蔵システムAにおける蓄熱ユニットの蓄熱材を特定の形状のブロックより鉄や酸化マグネシウムから形成した粒子に変え、循環パイプの一端を開放したものである。そのため、蓄熱ユニット40の循環パイプ41を入口側41aより複数本に分岐して43の中を貫通させ、出口側41bを開放したものである。また、循環パイプ41には、横方向に複数のフィン42,42,42・・・が取り付けられており、これらのフィン42,42,42・・・は熱伝導性の良好な銅やアルミニウム合金から形成形勢されているので、蓄熱体2からの熱を効率良く循環パイプ41に伝導し、循環パイプ41の水を気化して蒸気に変えるようにしたものである。
【0036】
このように構成された電力の貯蔵システムCは、循環パイプ41の入口41aより流入した水は、循環パイプ41の中で蓄熱材43により加熱され、気化され蒸気となり循環パイプ41の出口41bより高圧の蒸気となり噴出するものである。さらに、蓄熱槽1の天頂部には、蒸気パイプ44が取り付けられており、蓄熱体槽1で発生した高温の蒸気を熱交換機4に導くようになっている。熱交換機4は内部にファンコイルユニットを備えており、蒸気パイプ44からの高温の蒸気が給湯用の配管の水を所定の温度まで加熱できるようになっている。
【0037】
また、図8に示す電力の貯蔵システムDは、火力発電所や原子力発電所、或いは大規模な風力発電所に使用される場合を想定したもので、火力発電所や原子力発電所の夜間などで発電する余剰電力や風力発電所の余剰電力を蓄熱ユニットに熱として貯蔵し、昼間のピーク時や風の停止時に蒸気に変換して発電を行うものである。
【0038】
この電力の貯蔵システムDは、前述した電力の貯蔵システムA,B,C,Dと同様に、蓄熱槽1内に蓄熱ユニット50が収納され、蓄熱ユニット50にはヒータ2が取り付けられ、内部に熱媒体循環路3が設けられている。蓄熱ユニット50で高温、高圧の蒸気となった熱媒体は、蒸気パイプ51でタービン52に導入され、タービン52を回して、発電機53で発電する。タービン52を回した熱媒体は、バッファタンク54で圧力を下げられ、復水器55で水となり、循環ポンプ56で再度蓄熱槽1内に送られものである。
【0039】
本発明は、上述した発明の実施の形態に限定されるものではなく、請求の範囲内において、様々な態様が可能なことは勿論である。例えば、蓄熱材に用いられる金属は鉄に限定されるものではなく、酸化マグネシゥム(MgO)などを使用してもよい。また、電力の貯蔵システムを使用される場所も、一般家庭に限定されるものではなく、中規模な事務所や店舗、工場などでも使用できることは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、本発明の電力の貯蔵システムは、金属製の蓄熱ユニットを深夜または休日の電力により加熱手段を使用して高温に加熱し、加熱した蓄熱ユニットを蓄熱槽内に保持し、昼間の電力消費量のピーク時に前記蓄熱ユニットに形成された流路を通過する媒体を使用して熱エネルギーとして取り出す構成としたことにより、極めて効率良く電力を熱エネルギーとして貯蔵できるので、大規模なものはピーク発電所の代替えにも使用することができ、小規模なものは家庭用の電気温水器の代わりに使用できるので、極めて優れた電力の貯蔵システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電力の貯蔵システムの第1の実施の形態を示すブロック構成図である。
【図2】図1の電力の貯蔵システムに使用する蓄熱槽を示す断面図である。
【図3】図1の電力の貯蔵システムに使用する蓄熱ユニットを示す要部の拡大断面図である。
【図4】図3のA−A面の切断平面図である。
【図5】図3のB−B面の切断平面図である。
【図6】本発明に係る電力の貯蔵システムの第2の実施の形態を示すブロック構成図である。
【図7】本発明に係る電力の貯蔵システムの第3の実施の形態を示すブロック構成図である。
【図8】本発明に係る電力の貯蔵システムの第4の実施の形態を示すブロック構成図である。
【図9】従来の電力の貯蔵システムの給温水装置を示す正面図である。
【符号の説明】
A 電力の貯蔵システム
B 電力の貯蔵システム
C 電力の貯蔵システム
D 電力の貯蔵システム
1 蓄熱槽
2 ヒータ
3 熱媒体循環路
4 熱交換器
5 脚部
6 台座
7 バッファタンク
8 復水器
9 循環ポンプ
10 給水パイプ
11 蒸気パイプ
12 バルブ
13 バキュームポンプ
14 熱交換モジュール
15 バルブ
16 流量検出スイッチ
17 タイマ
18 電源
20 蓄熱ユニット
21 循環パイプ
22 フィン
23 蓄熱材
30 蓄熱ユニット
40 蓄熱ユニット
50 蓄熱ユニット

Claims (9)

  1. 断熱された蓄熱槽内に金属製の蓄熱ユニットが収納され、前記蓄熱ユニットは加熱手段により高温に加熱され、加熱された蓄熱ユニットを蓄熱槽内に高温に保持され、前記蓄熱ユニット内に形成された熱媒体循環路を通過する熱媒体を使用して熱エネルギーとして取り出すことを特徴とする電力貯蔵システム。
  2. 断熱された蓄熱槽内に所定形状に形成された金属製の蓄熱ユニットが収納され、前記蓄熱ユニットは深夜または休日の電力を使用した加熱手段を使用して高温に加熱され、加熱された蓄熱ユニットを蓄熱槽内に高温に保持し、昼間の電力消費量のピーク時に前記蓄熱ユニット内に形成された熱媒体循環路を通過する熱媒体を高温に加熱し、熱エネルギーとして取り出すことを特徴とする電力貯蔵システム。
  3. 断熱された蓄熱槽内に所定形状に形成された金属製の蓄熱ユニットが収納され、前記蓄熱ユニットは深夜または休日の電力を使用した加熱手段を使用して高温に加熱され、加熱された蓄熱ユニットを蓄熱槽内に高温に保持し、昼間の電力消費量のピーク時に前記蓄熱ユニット内に形成された熱媒体循環路を通過する熱媒体を使用して熱エネルギーとして取り出し、前記蓄熱槽外に設けられた熱交換器により熱交換することを特徴とする電力貯蔵システム。
  4. 断熱された蓄熱槽内に金属製の蓄熱ユニットが収納され、前記蓄熱ユニットは加熱手段により高温に加熱され、加熱された蓄熱ユニットを蓄熱槽内に高温に保持され、前記蓄熱ユニット内に形成された熱媒体循環路を通過する熱媒体を使用して高温、高圧の蒸気として取り出し、蒸気タービンを回して発電することを特徴とする電力貯蔵システム。
  5. 前記蓄熱ユニットは、内部に熱媒体循環路が設けられ、前記熱媒体循環路に複数のフィンが取り付けられ、前記複数のフィンの間に金属より所定の形状に形成され蓄熱材が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の電力の貯蔵システム。
  6. 前記蓄熱ユニットは、内部に熱媒体循環路が設けられ、前記熱媒体循環路に複数のフィンが取り付けられ、前記複数のフィンの間に金属より所定の粒状に形成され蓄熱材が充填されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の電力の貯蔵システム。
  7. 前記蓄熱ユニットは、内部に熱媒体循環路が設けられ、前記熱媒体循環路に粒状に形成された金属が封入されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の電力の貯蔵システム。
  8. 前記金属は、鉄であることを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載の電力の貯蔵システム。
  9. 断熱された蓄熱槽内に配置された粒状に形成された金属製の蓄熱体と、前記蓄熱体中に配設された熱媒体循環路と、前記蓄熱体を加熱するヒータと、前記蒸気パイプに水を注入し蓄熱槽外の熱交換機に接続された循環パイプと、前記循環パイプの途中に設けられたバッファタンクと、が備えられていることを特徴とする電力の貯蔵システム。
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