JP2004350282A - 移動通信ネットワーク - Google Patents

Abstract

【課題】定期航空機、社用飛行機、バス、鉄道などの公共輸送手段内のユーザにデータ通信の無線接続性を拡張すること。
【解決手段】こうして可能になったアクセスは、このような移動中のユーザ間ならびにこのような移動中のユーザと地理に基づくネットワークの間で通信を行うことができるように拡張される。
【選択図】 図１

Description

この発明は、公共の輸送手段などに対する移動通信ネットワークに関するものである。この発明は、より詳しくは、公共の輸送手段上で、移動通信ネットワークを通じて通信する乗客に対する課金のシステムに関するものである。

８０２．１１規格は、２．４ギガヘルツ帯域空間の無線ローカル・エリア・ネットワークについて米国電気電子技術者協会によって作成された一群の仕様である。８０２．１１規格は、煩雑な配線なしに高速でコンピュータと他の機器（gadget）を互いに接続し、またそれらをインターネットに接続する方法であり、基本的には、コードレス電話を基地局に接続する方法の、より高速なバージョンとみなすことができる。８０２．１１規格により、約３００フィート（９１ｍ）離れた電子的な装置が１１メガビット／秒で互いに通信することができ、これは企業のオフィス内のある種の有線ネットワークよりも高速である。

Ｗｉ−Ｆｉとして次第に知られつつある８０２．１１規格を利用する装置は比較的安価である。アクセス・ポイントとしても知られ、安価に購入することができるネットワーク用ハブにより、範囲内に存在する８０２．１１機能を備えたすべての装置の通信が調整され、そのアクセス・ポイントに接続されているインターネットまたは任意のイントラネットあるいはその両方に接続される。ラップトップ・コンピュータその他の装置をこのようなネットワークに「接続」するカードも安価である。いくつかの個人用通信装置は、追加のカードを必要とせずに、８０２．１１規格の通信が利用可能な状態で出荷される。

適度な価格で極めて高速な無線スピードが提供されるということは、時と場所を選ばずに通信が行われる世の中に変わるという大きな意味をもつ。Ｗｉ−Ｆｉは急速に普及しつつある。大学生たちは、自分たちの寮やカフェテリアでネットワークを立ち上げている。サンフランシスコのある地域の住人たちは、自分たちの近隣を対象とした８０２．１１規格のネットワークを構築している。企業の中でもとりわけ、米国スターバックス社、ユナイテッド航空およびホリデイ・インは、自社の顧客の常時接続の要望に応えて８０２．１１規格のネットワークを自社の店舗、空港のラウンジおよびホテルに設置しつつある。米国シナジー・リサーチ・グループ（Synergy Research Group）によれば、２０００年には、無線ローカル・エリア・ネットワークを使用する人たちの数が１５０％も増えたことが報告されている。米国アリゾナ州スコッツデール（Scottsdale）所在の市場調査会社であるカーナーズ・インスタット・グループ（CahnersIn-Stat Group）は、仕事で無線データを使用する人の数は、現在の６６０万人から、２００６年までに３９００万人以上に増えると予測する。この傾向をもたらしているのは、中小規模のビジネス形態で働くすべての人たちのほぼ４人に１人が移動しながら働く人たちであり、こうした人たちは労働時間の少なくとも２０％はオフィスにいないという事実である。無線電子メールはこのような人たちの最も重要な要求であり、そのため電子メール機能が常に動作しているモバイル・コンピュータ製品が継続して非常によく売れている。２００２年の初めの時点で、毎日２５，０００〜５０，０００人が８０２．１１規格のネットワークをインストールし運用すると予測されていた。

８０２．１１規格の後継技術が誕生しつつある。その１つは、低電力で広帯域周波数を用いて、極めて速いスピードでデータを転送する超広帯域無線技術すなわちＵＷＢである。ＵＷＢは、おそらく８０２．１１規格よりも１０倍高速であるが、ここで説明するのと同じ必要性の一部が、依然として問題である。別の技術として、無線周波数機能を、他の機能を実施するシステムの中央処理装置などのチップに直接組み込むことがある。

８０１．１１規格の機能の拡張により、地理に基づくネットワーク（geographicallybased network）に伴う移動性の問題への対処がなされたが、まだ対処されていない問題がある。本明細書で用いるとき、地理に基づくネットワークとは、ある地理的な区域全体にわたってその中の固定された位置に設けられた有線および無線アクセス・ポイントによって形成されたデータ通信ネットワークである。このネットワークによって提供されるデータ通信機能を用いると、ある固定された位置における有線接続によって、あるいは、ある固定された位置にある無線アクセス・ポイントとの無線接続を確立することによって、これらの機能にアクセスすることができる。このような移動性は、地理に基づくネットワークによって課される制約の範囲内のユーザに有効なものである。こうした制約の範囲内で、ユーザのシステムおよびアクセス・ポイントの無線機能によって可能になる移動性がユーザに与えられる。

しかし、このような機能は、移動中のユーザには拡張されていない。すなわち、バス、飛行機、鉄道などの交通機関（transit service）を利用して１つの地理的な地域から別の地理的な地域に移動するユーザは、移動に必要な時間中は通信から切り離されることになる。これは、一部のユーザに不都合をもたらす。さらに、ビジネス団体が同時に移動する場合、移動時間中に互いに接続し合うことができないので、有益となり得るグループ作業が損なわれる。

上記に鑑みて、本発明の目的は、上記で説明した移動時間中に通信を確立することである。具体的には、本発明は、定期航空機、社用飛行機、バス、鉄道など公共の輸送手段（public transport vehicle）内のユーザに無線接続性を拡張することを企図する。さらに、本発明は、こうして可能になったアクセスを、このような移動中のユーザ間ならびにこのような移動中のユーザと上記の地理に基づくネットワークの間で通信を行うことができるように拡張することを企図する。

これらの目的を実現するために、本発明は、公共輸送手段内の無線アクセス・ポイントと、このアクセス・ポイントと従来方式の地理に基づくネットワークの間のデータ通信接続とを提供する。

本発明の目的の一部を述べたが、他の目的は、以下の説明を添付の図面と併せ読めば明らかであろう。

以下に、本発明の好ましい実施形態を示す添付の図面を参照して本発明をより詳細に説明するが、以下に続く説明の冒頭に当たって、当業者なら、ここで説明する本発明を改変し、依然として本発明の好ましい結果を得ることができることを理解されたい。したがって、以下に続く説明は、本発明を限定するのではなく、当業者を対象にした広く教示的な開示であると理解されたい。

次に、添付の図面をより詳細に参照すると、図１に、複数の乗客用座席１１の存在によって示されるように、乗客輸送手段１０の内部の概略図が示されている。本発明によれば、この輸送手段は、飛行機、鉄道、バス、フェリーなど大量の乗客輸送用の任意の輸送手段とすることができる。

乗客相互の接続ならびに乗客とこの輸送手段の外部のネットワーク資源との接続を行うことができるネットワークを介した通信を可能にするために、この車両に無線データ通信アクセス・ポイント１２を設ける。アクセス・ポイント１２は、乗客をネットワークに接続する機能が維持される限り、任意の好都合な方式かつ任意の好都合な位置で輸送手段１０の内部に装着することができる。図に示すように、アクセス・ポイント１２は、乗客用車両の頭上すなわち天井あるいはその近くに装着する。このアクセス・ポイントは、有効な通信を維持することができ、かつ乗客に見える必要のない好都合な位置に装着することができる。

このアクセス・ポイントは、このアクセス・ポイントを地理に基づく通信ネットワークに結合するのに効果的なデータ・リンクと、輸送手段の乗客によるアクセス・ポイントを介したデータ通信の使用を検出する使用モニタと、このモニタに結合され、アクセス・ポイントの使用に対して輸送手段の乗客に請求する料金を計算する使用料金計算器とに結合される。図１では、これらのデータ・リンク、モニタおよび計算器は、アクセス・ポイントに隣接し、かつ天井の外側に示すハウジング１４に収容される。適用可能なネットワーキング技術分野の技術者には理解されるように、これらのデータ・リンク、モニタおよび計算器は、このアクセス・ポイント内に合わせて収容することもできるし、図に示すようにそれから離して別々に収容することもできる。また、他の様々な方法で収容することもできる。重要なのは、移動する輸送手段から、それに比較すると位置が固定されているデータ通信ネットワークに至るデータ通信リンクを提供することである。このモニタおよび計算器は、本発明によって提供される設備を乗客が使用することを感知し記録するように適切な命令を実行する従来型プロセッサによって実施し得る。このアクセス・ポイントに接続される乗客が、２人以上の乗客間でその場限りのネットワークを形成することができるだけでなく、データ・リンクを介して輸送手段の範囲外の世界と通信することができることが企図されている。このような移動アクセス機能を実施するサービス・プロバイダは、それを使用中の乗客を特定し、その使用に対して、データ・フロー、使用帯域幅、時間、またはサービス・プロバイダの事業計画によって決められる他のファクタに基づく適当な方式で料金を請求することができる。

図２に、流れ図の形で、ここで説明するサービスを提供する方法を示す。この方法は、公共輸送手段内に無線データ通信用アクセス・ポイントを設けることによってデータ通信を可能にするステップと、このアクセス・ポイントと地理に基づくデータ通信ネットワークの間にデータ通信経路を設けることによってデータ通信を可能にするステップと、このアクセス・ポイントを介して交換される通信を監視するステップと、通信の使用に基づいて、このアクセス・ポイントを介して通信を行う輸送手段の乗客に料金を請求するステップとを有する。この監視ステップは、２人以上の乗客間ならびに乗客とこのアクセス・ポイントが接続された地理に基づくネットワークの間で交換される通信を監視するステップを含み得る。この公共輸送手段は、飛行機、船舶一般（boat or watercraft）、鉄道およびバスを含めて乗客を輸送することができる任意の輸送手段とし得るが、これらに限定されるものではない。

上記図面および本仕様書で、本発明の好ましい実施形態を述べた。特定の用語を用いて説明したが、それらの用語は、限定するのではなく、単に一般的かつ説明的な意味で用いられている。

本発明を実施する公共輸送手段を示す概略図である。 本発明の実施形態を示す概略的な流れ図である。

符号の説明

１０ 乗客輸送手段
１１ 乗客用座席
１２ 無線データ通信アクセス・ポイント
１４ ハウジング

Claims (16)

1. 公共輸送手段内に無線データ通信用アクセス・ポイントを設けることによってデータ通信を可能にするステップと、
   前記アクセス・ポイントと地理に基づくデータ通信ネットワークの間にデータ通信経路を設けることによってデータ通信を可能にするステップと、
   前記アクセス・ポイントを介して交換される通信を監視するステップと、
   通信の使用に基づいて、前記アクセス・ポイントを介して通信を行う輸送手段の乗客に料金を請求するステップとを有する、方法。
2. 前記監視ステップが、輸送手段の乗客間で交換される通信を監視するステップを有する、請求項１に記載の方法。
3. 前記監視ステップが、輸送手段の乗客と前記地理に基づく通信ネットワークの間で交換される通信を監視するステップを有する、請求項１に記載の方法。
4. 前記監視ステップが、輸送手段の乗客間で交換される通信を監視するステップをさらに有する、請求項３に記載の方法。
5. 無線データ通信を可能にするステップが、バスの中にアクセス・ポイントを装着するステップを有する、請求項１に記載の方法。
6. 無線データ通信を可能にするステップが、飛行機の中にアクセス・ポイントを装着するステップを有する、請求項１に記載の方法。
7. 無線データ通信を可能にするステップが、船舶の中にアクセス・ポイントを装着するステップを有する、請求項１に記載の方法。
8. 無線データ通信を可能にするステップが、列車の中にアクセス・ポイントを装着するステップを有する、請求項１に記載の方法。
9. 公共の輸送手段と、
   前記輸送手段内にあり、輸送手段の乗客とのデータ通信を可能にする無線アクセス・ポイントと、
   前記アクセス・ポイントを地理に基づく通信ネットワークに結合するのに効果的なデータ・リンクと、
   前記アクセス・ポイントに接続され、輸送手段の乗客による前記アクセス・ポイントを介したデータ通信の使用を検出する使用モニタと、
   前記モニタに結合され、前記アクセス・ポイントの使用に対して前記輸送手段の乗客に請求する料金を計算する使用料金計算器とを備える、装置。
10. 前記公共の輸送手段がバスである、請求項９に記載の装置。
11. 前記公共の輸送手段が飛行機である、請求項９に記載の装置。
12. 前記公共の輸送手段が船舶である、請求項９に記載の装置。
13. 前記公共の輸送手段が鉄道である、請求項９に記載の装置。
14. 前記使用モニタが、輸送手段の乗客間で交換される通信を監視する回路を備える、請求項９に記載の装置。
15. 前記使用モニタが、輸送手段の乗客と前記地理に基づく通信ネットワークの間で交換される通信を監視する回路を備える、請求項９に記載の装置。
16. 前記使用モニタが、輸送手段の乗客間で交換される通信を監視する回路をさらに備える、請求項１５に記載の装置。

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