JP2004349842A - 合成画像の補正方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】高感度画像、低感度画像、と合成画像を表示画面に並べて表示させるとともに、完成画像にユーザの意図した階調変更を容易に行うことができる。
【解決手段】操作画面31のプレビュー画面33、34には、高感度画像データと低感度画像データからなる高感度画像と低感度画像が表示されている。プレビュー画面35には、高感度画像データと低感度画像データから画像合成された合成画像が表示されている。高感度画像と低感度画像の階調補正部36,37のトーンカーブ36a、37aを、ポインタ41で変形させて階調補正を行う。プレビュー画面33〜35には、階調補正された高感度画像、低感度画像、と合成画像が随時更新されて表示される。
【選択図】 図3
【解決手段】操作画面31のプレビュー画面33、34には、高感度画像データと低感度画像データからなる高感度画像と低感度画像が表示されている。プレビュー画面35には、高感度画像データと低感度画像データから画像合成された合成画像が表示されている。高感度画像と低感度画像の階調補正部36,37のトーンカーブ36a、37aを、ポインタ41で変形させて階調補正を行う。プレビュー画面33〜35には、階調補正された高感度画像、低感度画像、と合成画像が随時更新されて表示される。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高感度画像データと低感度画像データの合成によって生成された合成画像の階調補正を行うものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラ等に用いられているCCDイメージセンサなどの撮像素子は、一般的に写真フイルムと比較して輝度信号の再現能力を表すダイナミックレンジ(再現可能な最小値と最大値の比率)が狭い。そのため、高い感度で撮影された高感度画像では高輝度域が白飛びしたり、低い感度で撮影した低感度画像では低輝度域が黒くつぶれてしまうことがある。そこで、高感度画像の高感度画像データと低感度画像の低感度画像データとの2種類のデータを画像合成することにより、広いダイナミックレンジを持つ合成画像を得る方法がある。
【0003】
その一例として図7(A)に示すように、1画素71中に高感度受光部の主画素71aと、低感度受光部の副画素71bとから構成された特殊なCCDイメージセンサ70を使用して高感度画像データと低感度画像データをそれぞれ取り込む方法がある。図7(B)のグラフに示すように、主画素71aは感度が高いため、副画素71bと比較して少ない入射光量で飽和する。他方、副画素71bは感度が低いため、主画素71aよりも多い入射光量で飽和する。これにより、主画素71aからは前記高感度画像データを、副画素71bからは前記低感度画像データをそれぞれ取り出すことができる。
【0004】
そして、画像合成を実行させる画像処理プログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)に高感度画像データと低感度画像データが転送されて画像合成処理が行われる。この画像合成処理では、高感度画像データ及び低感度画像データのそれぞれの輝度値に基づいて予め定められたパラメータによって自動的に画像合成が行われる。そために、プロカメラマンやハイアマチュアなどのカメラユーザが望む細かいコントラストを合成画像で再現することができない。従って、前記カメラユーザは各画像データに各種補正処理を行うことで、自分の意図した合成画像を生成したいという要望がある。このような要望に答えるために、例えば、階調補正を行う補正パラメータをテーブル化したLUT(ルックアップテーブル)を使用して、高感度画像データと低感度画像データもしくは画像合成された合成画像データに階調補正処理が行なわれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したように画像合成する前の高感度画像データ及び低感度画像データに階調補正を行う際には、高感度画像と低感度画像とを交互にパソコンの画面などに表示させて階調補正を行った後で合成画像を確認している。そのため、ユーザの意図を正確に反映した合成画像を生成するためには、高感度画像と低感度画像を繰り返し表示させて階調補正した後に、合成画像の確認を行わなければならないので、手間がかかるとともに作業性も悪い。また、合成画像に階調補正を行う際には、合成画像データには低輝度域と高輝度域のデータが含まれているので階調補正が複雑になる。そのため、ユーザの意図を正確に反映した合成画像を得るのが難しいという問題があった。
【0006】
また、低感度画像は、画像が暗いためにLUT等を使用して階調補正をしても、補正効果が可視的に分かりにくいという問題もある。
【0007】
本発明は、高感度画像と低感度画像と合成画像を同時に表示させるとともに、ユーザの意図を反映できる合成画像を容易に生成できる合成画像の補正方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の合成画像の補正方法は、一画素内に高感度受光部と低感度受光部とを有した撮像素子によって得られる高感度画像データと低感度画像データとが合成されて生成される合成画像に階調補正を行う合成画像の補正方法であって、前記高感度画像データからの高感度画像、低感度画像データからの低感度画像と、前記合成画像を表示画面に並べて表示し、前記低感度画像を表示する際には、低感度画像の低輝度部を可視確認できるように輝度を上げて表示し、前記高感度画像と低感度画像に対して各々個別に階調補正を行うために、表示画面内で移動操作される補正用オブジェクトを表示し、前記補正用オブジェクトの移動量に応じた階調補正を加えた高感度画像と低感度画像を更新して表示し、前記階調補正後の高感度画像データと低感度画像データを合成した補正後の合成画像を更新して表示するものである。なお、前記補正用オブジェクトがマウス等の操作手段によって任意の個所で傾きが変えられるガンマ曲線であることが好ましい。
【0009】
また、本発明の合成画像の補正プログラムは、一画素内に高感度受光部と低感度受光部とを有した撮像素子によって得られる高感度画像データと低感度画像データとが合成されて生成される合成画像に階調補正を行う合成画像の補正プログラムであって、前記高感度画像データからの高感度画像、低感度画像データからの低感度画像と、前記合成画像を表示画面に並べて表示するステップと、前記低感度画像を表示させる際には、低感度画像の低輝度部を可視確認できるように輝度を上げるステップと、前記高感度画像と低感度画像に対して各々個別に階調補正を行うために、表示画面内で移動操作される補正用オブジェクトを表示するステップと、前記補正用オブジェクトの移動量に応じた階調補正を高感度画像と低感度画像の各々に加えるステップと、前記階調補正が加えられた高感度画像と低感度画像を更新させて表示するステップと、前記階調補正後の高感度画像データと低感度画像データを合成し、補正後の合成画像を更新させて表示するステップとをコンピュータに実行させるものである。なお、前記補正用オブジェクトはマウス等の操作手段によって任意の個所で傾きを変えられるガンマ曲線であることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に示すデジタルカメラ10は、CCDイメージセンサとして、上述した特殊なCCDイメージセンサ70(図7参照)を備えており、このCCDイメージセンサ70によって、高感度画像データと低感度画像データのそれぞれを取り込む。また、デジタルカメラ10は、CCD−RAW記録モードと通常記録モードを備えている。CCD−RAW記録モードでは、CCDイメージセンサ70から出力されるアナログの撮像信号をA/Dコンバータによってデジタルデータに変換した直後のデータであるCCD−RAWデータ(生データ)が、カメラ内部で画像処理がなされずに、高感度画像データと低感度画像データは一つの画像ファイル11a内に格納されて、ストレージメディア11に記録される。また、通常記録モードでは、高感度画像データと低感度画像データに予め定められたゲイン補正やガンマ補正等の各種補正処理がカメラ本体内で行なわれ、JPEGやTIFF形式などの一般的な画像ファイル11bとしてストレージメディア11に記録される。そして、これらの各画像ファイルはそれぞれ識別できるように異なる拡張子が付与される。
【0011】
CCD−RAWデータは、汎用的な画像処理プログラムでは再生することができないので、専用の画像処理プログラムがインストールされたパソコン12に取り込まれて各種の画像処理が実行されて再生される。パソコン12は、コンピュータ本体13と、画面14と、キーボード16及びマウス17などの入力装置18からなる。
【0012】
図2に示すように、コンピュータ本体13には、CPU21,RAM22,ハードディスクドライブで構成されるデータストレージ23,通信I/F24からなる。通信I/F24は、通信ケーブルを介してデジタルカメラ10と接続して、カメラ本体にセットされたストレージメディア11からコンピュータ本体13内に画像ファイルを取り込む画像入力手段である。RAM22は、CPU21が処理を実行する際の作業用のメモリである。
【0013】
データストレージ23には、画像処理プログラムであるCCD−RAWアプリケーション26がインストールされている。このCCD−RAWアプリケーション26で生成された合成画像は、データストレージ23に出力される。CCD−RAWアプリケーション26は、プログラム本体27,LUT28,操作画面データ30などからなる。
【0014】
このCCD−RAWアプリケーション26は、CCD−RAWデータを記録した画像ファイル11aとJPEG及びTIFF形式のデータを記録した画像ファイル11bとを識別するデータ種識別と、ユーザーの指定に応じて階調補正処理の処理条件を設定する処理条件設定と、設定された処理条件に従って階調補正処理を実行する。更に、高感度画像データと低感度画像データとを画像合成させて広いダイナミックレンジを持つ合成画像を生成するための画像合成処理などをCPU21に実行させる。なお、データ種の識別は、例えば、各ファイルの拡張子に基づいて行われる。
【0015】
LUT28には、高感度用LUT28a、低感度用LUT28bが格納されており、高感度用LUT28aと低感度用LUT28bは、高感度画像データ及び低感度画像データに階調補正を行う際の補正パラメータをテーブル形式に格納したものである。これらの各LUTは、必要に応じてRAM22にロードされて使用される。補正パラメータとしては予め所定の既定値が設定されている。また、この補正パラメータは、CCD−RAWアプリケーション26の処理条件設定によって変更が可能である。そして、CCD−RAWアプリケーション26は変更された処理条件に従って各補正処理を実行する。
【0016】
図3に示すように、CCD−RAWアプリケーション26は、画面14に表示された操作画面31を通じて各種の操作指示を受け付けるGUI(Graphical User Interface)を採用している。CCD−RAWアプリケーション26は、CCD−RAWデータが記録された画像ファイル11aを選択することで起動し、操作画面31が画面14に表示される。
【0017】
プレビュー画面33、34には、CCD−RAWアプリケーション26によって既定のゲイン補正及びガンマ補正が行われた高感度画像データと低感度画像データからなる高感度画像と低感度画像が表示される。なお、低感度画像データには低感度画像の低輝度部をプレビュー画面34で可視確認できるように輝度を上げる表示用ゲイン補正と画像合成するためのゲイン補正の2種類のゲイン補正が行われる。そして、プレビュー画面35には、ゲイン補正50a、50b及びガンマ補正51a、51bが行われた高感度画像データと低感度画像データに基づいて画像合成処理54された合成画像が表示される。プレビュー画面33、34の下には、高感度用LUT28aと低感度用LUT28bによって高感度画像データと低感度画像データに階調補正を行う階調補正部36、37が設けられている。
【0018】
階調補正部36,37には、横軸と縦軸に入力信号レベルと出力信号レベルを取ったガンマ曲線としてトーンカーブ36a、37aが表示される。このトーンカーブ36a、37aは、マウス17のポインタ41を曲線の各部に合わせてドラッグすることで変形される。これにより、予め設定されていた補正パラメータの既定値が変更される。例えばトーンカーブ36aのように山形の形状にすると、プレビュー画面33に表示された高感度画像の低輝度部分が強調される。また、トーンカーブ37aのように逆山形の形状にすると、プレビュー画面34の低感度画像の高輝度部分が強調される。このトーンカーブ36a、37aの形状によって、入力信号の各輝度域に対して割り当てられる出力信号の階調幅が決まるので、トーンカーブ36a、37aの形状を補正することにより、各輝度域のコントラストを調節することができる。
【0019】
したがって、トーンカーブ36a、37aが変形されると、高感度画像データ及び低感度画像データは変形された処理条件に基づいて階調補正が行われ、プレビュー画面33,34には階調補正処理された高感度画像及び低感度画像が更新されて表示される。更に、階調補正された高感度画像データ及び低感度画像データに基づいて画像合成処理された合成画像も、プレビュー画面35に随時更新されて上記の高感度画像と低感度画像と一緒に表示される。
【0020】
プレビュー画面35の合成画像の下には、変更された補正パラメータを確定する決定ボタン43と、補正パラメータを変更前の既定値に戻すためのキャンセルボタン44とが設けられている。マウス17で決定ボタン43をクリック操作すると、CCD−RAWアプリケーション26は、ユーザーによって変形されたトーンカーブ36a、37aに応じて、各LUTの補正パラメータの値を確定する。キャンセルボタン44が押されると、補正パラメータは予め設定されていた既定値に戻るとともに、プレビュー画面33〜35の各画像も更新前の画像に戻される。
【0021】
図4は、高感度画像と低感度画像とを画像合成処理するプロセスを示す。画像ファイル11aが選択されてCCD−RAWアプリケーション26が起動すると、高感度画像データはゲイン補正処理50aが行われ、低感度画像データはゲイン補正処理50b、50cが行われる。ゲイン補正処理50bは画像合成するためのもので、表示用ゲイン補正50cは低感度画像の低輝度部をプレビュー画面34で可視確認できるように輝度を上げて表示させるためのものである。そして、ゲイン補正50a〜50cの行われた高感度画像データと低感度画像データは、それぞれガンマ補正処理51a、51bが行われる。すると、プレビュー画面33、34には高感度画像と表示用のゲイン補正された低感度画像が表示される。なお、ゲイン補正50bが行われた低感度画像データは画像合成処理54に送られる。
【0022】
ガンマ補正51a、51bが行われた高感度画像データと低感度画像データには、画像合成処理54が行われて合成画像データが生成される。この合成画像データは、画素配置処理55、輪郭補正処理56、色補正処理57等の各種補正処理が行われて表示処理52によって、プレビュー画面35に合成画像が表示される。
【0023】
上記画像合成処理54は、ガンマ補正処理51a、51bが行われた高感度画像データと低感度画像データとを次の数式1に基づいて画素単位に合成し、出力する。
【0024】
【数1】
【0025】
上記数式(1)中のdataは合成された合成画像データ、highはガンマ補正後の高感度画像データ、lowはガンマ補正後の低感度画像データ、thは一定の閾値、Pはトータルゲイン、lgain、hgainはゲイン補正する際の高感度画像と低感度画像のゲインの値を示している。なお、式(1)中で使用されているMIN、MAXは演算子であり、MIN(high/th,1)はhigh/th及び1のうち小さい方の数が、MAX(−0.2(high/th,1)+1,P)は−0.2(high/th,1)+1及びPのうち大きい方の数が演算の解である。
【0026】
トータルゲインPは、加算データ全体に対するゲインであり、これを変化させることによりダイナミックレンジの制御を行う。トータルゲインPの値が小さいほどダイナミックレンジは広く、大きいほどダイナミックレンジは狭くなる。具体的には、コントラストの高いシーン(真夏の晴天など)では、P=0.8、曇りや日陰ではP=0.86、室内蛍光灯下ではP=0.9というように、シーンに応じてPの値を変化させる。これにより、ガンマ補正後のデータが12ビットデータである場合、12ビット階調値をより有効に使用できる。
【0027】
Pの値は、デジタルカメラ10自体が各種センサの検出値に基づいて撮像画像のシーンを自動判別して自動的に設定してもよく、また、ユーザが予めデジタルカメラ10にシーンの種類を指定することで設定することもできる。
【0028】
Pの値を変えたときのダイナミックレンジの変化の様子を示す図5において、トータルゲインPの値を大きくしたときの特性線イはダイナミックレンジが小さく、トータルゲインPの値を小さくしていくと、ダイナミックレンジが大きい特性線ロまで変化する。
【0029】
そして、ユーザが階調補正処理53a、53bを行う際には、プレビュー画面33〜35に表示された高感度画像、低感度画像と合成画像を見ながら、高感度画像と低感度画像に対応したトーンカーブ36a、37aを変形させて階調補正処理53a、53bを行う。階調補正処理53a、53bが行われた高感度画像と低感度画像は表示処理52が行われて、それぞれプレビュー画面33、34に更新して表示される。更に、トーンカーブ37a、37aによって階調補正処理53a、53bが行われた高感度画像データと低感度画像データは画像合成処理54に送られて、合成画像データが生成される。この合成画像データには、上述した各種画像処理55〜57が行われて表示処理52によって、合成画像がプレビュー画面35に更新されて表示される。
【0030】
以下、上記構成による作用について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。デジタルカメラ10のCCD−RAW記録モードで記録された画像ファイル11aを選択して起動指示が与えられると、CCD−RAWアプリケーション26が起動する。CCD−RAWアプリケーション26が起動すると、画像ファイル11a内の高感度画像データと低感度画像データの各々にゲイン補正50a〜50cが行われた後、予め設定された補正パラメータによってガンマ補正処理51a、51bが行われる。
【0031】
そして、画面14に操作画面31を表示する。プレビュー画像33、34には、高感度画像データからなる高感度画像と表示用ゲイン補正50cが行われた低感度画像データからなる低感度画像が表示される。階調補正部36,37には、高感度画像と低感度画像に対応したトーカーブ36a、37aがそれぞれ表示される。プレビュー画像35には、高感度画像データと低感度画像データに基づいて画像合成処理され、その後、各種補正処理が施された合成画像が表示される。ユーザは、プレビュー画像33、34の高感度画像と低感度画像とを見ながら、マウス17でガンマ曲線36a、37aを変形させて階調補正を行い、自分の意図する合成画像ができるまで階調補正を繰り返す。この時、階調補正された高感度画像及び低感度画像は随時更新されプレビュー画面33、34に表示されると共に、階調補正された高感度画像データ及び低感度画像データに基づいて画像合成された合成画像も、プレビュー画面35に同時に更新されて表示される。そして、所望の合成画像が生成されると、操作画面31の決定ボタン43によってユーザの指定に応じて変形された階調補正の補正パラメータが確定されて、合成画像がデータストレージ23に出力される。
【0032】
このように、画像合成処理する前の高感度画像と低感度画像を階調補正処理することで、ユーザの意図が正確に反映された合成画像を生成することができる。更に、高感度画像、低感度画像と、合成画像が画面14に同時に表示されるので階調補正や合成画像の確認作業も容易である。また、暗くて見にくい低感度画像の低輝度部を可視確認できるようにゲイン補正を行ってから画面に表示させているので、階調補正による画像の補正効果が可視的に分かりやすくなった。
【0033】
上記実施形態では、画像処理プログラムをパソコンにインストールした形態で説明しているが、本発明の画像処理方法は、この形態に限られず、例えば、専用の画像処理装置によって実現したり、また、画像処理プログラムをデジタルカメラ本体に組み込んで、デジタルカメラで実現するなど、種々の形態に適用可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、高感度画像データと低感度画像データから画像合成を行って合成画像を生成し、高感度画像、低感度画像、及び合成画像を画面に並べて表示させて、高感度画像と低感度画像の階調補を行うとともに、階調補正を行った各画像を更新させて表示させたので、ユーザの意図を正確に反映する合成画像を容易に生成することができる。
【0035】
更に、画面に低感度画像の低輝度部を可視確認できるように輝度を上げて表示したので、低感度画像の階調補正による補正効果を可視的に確認できて、階調補正が行いやすくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】CCD−RAWデータの再生方法の説明図である。
【図2】CCD−RAWアプリケーションとそれがインストールされたパーソナルコンピュータの構成図である。
【図3】CCD−RAWアプリケーションの操作画面の説明図である。
【図4】高感度画像データと低感度画像データの画像処理プロセスの説明図である。
【図5】ダイナミックレンジの変化の様子を示すグラフである。
【図6】CCD−RAWアプリケーションを使用してCCD−RAWデータから合成画像を生成する手順を示すフローチャートである。
【図7】広いダイナミックレンジを持つ画像を生成可能なCCDイメージセンサの説明図である。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
11 ストレージメディア
12 パソコン
26 CCD−RAWアプリケーション
28 LUT
70 CCDイメージセンサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、高感度画像データと低感度画像データの合成によって生成された合成画像の階調補正を行うものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラ等に用いられているCCDイメージセンサなどの撮像素子は、一般的に写真フイルムと比較して輝度信号の再現能力を表すダイナミックレンジ(再現可能な最小値と最大値の比率)が狭い。そのため、高い感度で撮影された高感度画像では高輝度域が白飛びしたり、低い感度で撮影した低感度画像では低輝度域が黒くつぶれてしまうことがある。そこで、高感度画像の高感度画像データと低感度画像の低感度画像データとの2種類のデータを画像合成することにより、広いダイナミックレンジを持つ合成画像を得る方法がある。
【0003】
その一例として図7(A)に示すように、1画素71中に高感度受光部の主画素71aと、低感度受光部の副画素71bとから構成された特殊なCCDイメージセンサ70を使用して高感度画像データと低感度画像データをそれぞれ取り込む方法がある。図7(B)のグラフに示すように、主画素71aは感度が高いため、副画素71bと比較して少ない入射光量で飽和する。他方、副画素71bは感度が低いため、主画素71aよりも多い入射光量で飽和する。これにより、主画素71aからは前記高感度画像データを、副画素71bからは前記低感度画像データをそれぞれ取り出すことができる。
【0004】
そして、画像合成を実行させる画像処理プログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)に高感度画像データと低感度画像データが転送されて画像合成処理が行われる。この画像合成処理では、高感度画像データ及び低感度画像データのそれぞれの輝度値に基づいて予め定められたパラメータによって自動的に画像合成が行われる。そために、プロカメラマンやハイアマチュアなどのカメラユーザが望む細かいコントラストを合成画像で再現することができない。従って、前記カメラユーザは各画像データに各種補正処理を行うことで、自分の意図した合成画像を生成したいという要望がある。このような要望に答えるために、例えば、階調補正を行う補正パラメータをテーブル化したLUT(ルックアップテーブル)を使用して、高感度画像データと低感度画像データもしくは画像合成された合成画像データに階調補正処理が行なわれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したように画像合成する前の高感度画像データ及び低感度画像データに階調補正を行う際には、高感度画像と低感度画像とを交互にパソコンの画面などに表示させて階調補正を行った後で合成画像を確認している。そのため、ユーザの意図を正確に反映した合成画像を生成するためには、高感度画像と低感度画像を繰り返し表示させて階調補正した後に、合成画像の確認を行わなければならないので、手間がかかるとともに作業性も悪い。また、合成画像に階調補正を行う際には、合成画像データには低輝度域と高輝度域のデータが含まれているので階調補正が複雑になる。そのため、ユーザの意図を正確に反映した合成画像を得るのが難しいという問題があった。
【0006】
また、低感度画像は、画像が暗いためにLUT等を使用して階調補正をしても、補正効果が可視的に分かりにくいという問題もある。
【0007】
本発明は、高感度画像と低感度画像と合成画像を同時に表示させるとともに、ユーザの意図を反映できる合成画像を容易に生成できる合成画像の補正方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の合成画像の補正方法は、一画素内に高感度受光部と低感度受光部とを有した撮像素子によって得られる高感度画像データと低感度画像データとが合成されて生成される合成画像に階調補正を行う合成画像の補正方法であって、前記高感度画像データからの高感度画像、低感度画像データからの低感度画像と、前記合成画像を表示画面に並べて表示し、前記低感度画像を表示する際には、低感度画像の低輝度部を可視確認できるように輝度を上げて表示し、前記高感度画像と低感度画像に対して各々個別に階調補正を行うために、表示画面内で移動操作される補正用オブジェクトを表示し、前記補正用オブジェクトの移動量に応じた階調補正を加えた高感度画像と低感度画像を更新して表示し、前記階調補正後の高感度画像データと低感度画像データを合成した補正後の合成画像を更新して表示するものである。なお、前記補正用オブジェクトがマウス等の操作手段によって任意の個所で傾きが変えられるガンマ曲線であることが好ましい。
【0009】
また、本発明の合成画像の補正プログラムは、一画素内に高感度受光部と低感度受光部とを有した撮像素子によって得られる高感度画像データと低感度画像データとが合成されて生成される合成画像に階調補正を行う合成画像の補正プログラムであって、前記高感度画像データからの高感度画像、低感度画像データからの低感度画像と、前記合成画像を表示画面に並べて表示するステップと、前記低感度画像を表示させる際には、低感度画像の低輝度部を可視確認できるように輝度を上げるステップと、前記高感度画像と低感度画像に対して各々個別に階調補正を行うために、表示画面内で移動操作される補正用オブジェクトを表示するステップと、前記補正用オブジェクトの移動量に応じた階調補正を高感度画像と低感度画像の各々に加えるステップと、前記階調補正が加えられた高感度画像と低感度画像を更新させて表示するステップと、前記階調補正後の高感度画像データと低感度画像データを合成し、補正後の合成画像を更新させて表示するステップとをコンピュータに実行させるものである。なお、前記補正用オブジェクトはマウス等の操作手段によって任意の個所で傾きを変えられるガンマ曲線であることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に示すデジタルカメラ10は、CCDイメージセンサとして、上述した特殊なCCDイメージセンサ70(図7参照)を備えており、このCCDイメージセンサ70によって、高感度画像データと低感度画像データのそれぞれを取り込む。また、デジタルカメラ10は、CCD−RAW記録モードと通常記録モードを備えている。CCD−RAW記録モードでは、CCDイメージセンサ70から出力されるアナログの撮像信号をA/Dコンバータによってデジタルデータに変換した直後のデータであるCCD−RAWデータ(生データ)が、カメラ内部で画像処理がなされずに、高感度画像データと低感度画像データは一つの画像ファイル11a内に格納されて、ストレージメディア11に記録される。また、通常記録モードでは、高感度画像データと低感度画像データに予め定められたゲイン補正やガンマ補正等の各種補正処理がカメラ本体内で行なわれ、JPEGやTIFF形式などの一般的な画像ファイル11bとしてストレージメディア11に記録される。そして、これらの各画像ファイルはそれぞれ識別できるように異なる拡張子が付与される。
【0011】
CCD−RAWデータは、汎用的な画像処理プログラムでは再生することができないので、専用の画像処理プログラムがインストールされたパソコン12に取り込まれて各種の画像処理が実行されて再生される。パソコン12は、コンピュータ本体13と、画面14と、キーボード16及びマウス17などの入力装置18からなる。
【0012】
図2に示すように、コンピュータ本体13には、CPU21,RAM22,ハードディスクドライブで構成されるデータストレージ23,通信I/F24からなる。通信I/F24は、通信ケーブルを介してデジタルカメラ10と接続して、カメラ本体にセットされたストレージメディア11からコンピュータ本体13内に画像ファイルを取り込む画像入力手段である。RAM22は、CPU21が処理を実行する際の作業用のメモリである。
【0013】
データストレージ23には、画像処理プログラムであるCCD−RAWアプリケーション26がインストールされている。このCCD−RAWアプリケーション26で生成された合成画像は、データストレージ23に出力される。CCD−RAWアプリケーション26は、プログラム本体27,LUT28,操作画面データ30などからなる。
【0014】
このCCD−RAWアプリケーション26は、CCD−RAWデータを記録した画像ファイル11aとJPEG及びTIFF形式のデータを記録した画像ファイル11bとを識別するデータ種識別と、ユーザーの指定に応じて階調補正処理の処理条件を設定する処理条件設定と、設定された処理条件に従って階調補正処理を実行する。更に、高感度画像データと低感度画像データとを画像合成させて広いダイナミックレンジを持つ合成画像を生成するための画像合成処理などをCPU21に実行させる。なお、データ種の識別は、例えば、各ファイルの拡張子に基づいて行われる。
【0015】
LUT28には、高感度用LUT28a、低感度用LUT28bが格納されており、高感度用LUT28aと低感度用LUT28bは、高感度画像データ及び低感度画像データに階調補正を行う際の補正パラメータをテーブル形式に格納したものである。これらの各LUTは、必要に応じてRAM22にロードされて使用される。補正パラメータとしては予め所定の既定値が設定されている。また、この補正パラメータは、CCD−RAWアプリケーション26の処理条件設定によって変更が可能である。そして、CCD−RAWアプリケーション26は変更された処理条件に従って各補正処理を実行する。
【0016】
図3に示すように、CCD−RAWアプリケーション26は、画面14に表示された操作画面31を通じて各種の操作指示を受け付けるGUI(Graphical User Interface)を採用している。CCD−RAWアプリケーション26は、CCD−RAWデータが記録された画像ファイル11aを選択することで起動し、操作画面31が画面14に表示される。
【0017】
プレビュー画面33、34には、CCD−RAWアプリケーション26によって既定のゲイン補正及びガンマ補正が行われた高感度画像データと低感度画像データからなる高感度画像と低感度画像が表示される。なお、低感度画像データには低感度画像の低輝度部をプレビュー画面34で可視確認できるように輝度を上げる表示用ゲイン補正と画像合成するためのゲイン補正の2種類のゲイン補正が行われる。そして、プレビュー画面35には、ゲイン補正50a、50b及びガンマ補正51a、51bが行われた高感度画像データと低感度画像データに基づいて画像合成処理54された合成画像が表示される。プレビュー画面33、34の下には、高感度用LUT28aと低感度用LUT28bによって高感度画像データと低感度画像データに階調補正を行う階調補正部36、37が設けられている。
【0018】
階調補正部36,37には、横軸と縦軸に入力信号レベルと出力信号レベルを取ったガンマ曲線としてトーンカーブ36a、37aが表示される。このトーンカーブ36a、37aは、マウス17のポインタ41を曲線の各部に合わせてドラッグすることで変形される。これにより、予め設定されていた補正パラメータの既定値が変更される。例えばトーンカーブ36aのように山形の形状にすると、プレビュー画面33に表示された高感度画像の低輝度部分が強調される。また、トーンカーブ37aのように逆山形の形状にすると、プレビュー画面34の低感度画像の高輝度部分が強調される。このトーンカーブ36a、37aの形状によって、入力信号の各輝度域に対して割り当てられる出力信号の階調幅が決まるので、トーンカーブ36a、37aの形状を補正することにより、各輝度域のコントラストを調節することができる。
【0019】
したがって、トーンカーブ36a、37aが変形されると、高感度画像データ及び低感度画像データは変形された処理条件に基づいて階調補正が行われ、プレビュー画面33,34には階調補正処理された高感度画像及び低感度画像が更新されて表示される。更に、階調補正された高感度画像データ及び低感度画像データに基づいて画像合成処理された合成画像も、プレビュー画面35に随時更新されて上記の高感度画像と低感度画像と一緒に表示される。
【0020】
プレビュー画面35の合成画像の下には、変更された補正パラメータを確定する決定ボタン43と、補正パラメータを変更前の既定値に戻すためのキャンセルボタン44とが設けられている。マウス17で決定ボタン43をクリック操作すると、CCD−RAWアプリケーション26は、ユーザーによって変形されたトーンカーブ36a、37aに応じて、各LUTの補正パラメータの値を確定する。キャンセルボタン44が押されると、補正パラメータは予め設定されていた既定値に戻るとともに、プレビュー画面33〜35の各画像も更新前の画像に戻される。
【0021】
図4は、高感度画像と低感度画像とを画像合成処理するプロセスを示す。画像ファイル11aが選択されてCCD−RAWアプリケーション26が起動すると、高感度画像データはゲイン補正処理50aが行われ、低感度画像データはゲイン補正処理50b、50cが行われる。ゲイン補正処理50bは画像合成するためのもので、表示用ゲイン補正50cは低感度画像の低輝度部をプレビュー画面34で可視確認できるように輝度を上げて表示させるためのものである。そして、ゲイン補正50a〜50cの行われた高感度画像データと低感度画像データは、それぞれガンマ補正処理51a、51bが行われる。すると、プレビュー画面33、34には高感度画像と表示用のゲイン補正された低感度画像が表示される。なお、ゲイン補正50bが行われた低感度画像データは画像合成処理54に送られる。
【0022】
ガンマ補正51a、51bが行われた高感度画像データと低感度画像データには、画像合成処理54が行われて合成画像データが生成される。この合成画像データは、画素配置処理55、輪郭補正処理56、色補正処理57等の各種補正処理が行われて表示処理52によって、プレビュー画面35に合成画像が表示される。
【0023】
上記画像合成処理54は、ガンマ補正処理51a、51bが行われた高感度画像データと低感度画像データとを次の数式1に基づいて画素単位に合成し、出力する。
【0024】
【数1】
【0025】
上記数式(1)中のdataは合成された合成画像データ、highはガンマ補正後の高感度画像データ、lowはガンマ補正後の低感度画像データ、thは一定の閾値、Pはトータルゲイン、lgain、hgainはゲイン補正する際の高感度画像と低感度画像のゲインの値を示している。なお、式(1)中で使用されているMIN、MAXは演算子であり、MIN(high/th,1)はhigh/th及び1のうち小さい方の数が、MAX(−0.2(high/th,1)+1,P)は−0.2(high/th,1)+1及びPのうち大きい方の数が演算の解である。
【0026】
トータルゲインPは、加算データ全体に対するゲインであり、これを変化させることによりダイナミックレンジの制御を行う。トータルゲインPの値が小さいほどダイナミックレンジは広く、大きいほどダイナミックレンジは狭くなる。具体的には、コントラストの高いシーン(真夏の晴天など)では、P=0.8、曇りや日陰ではP=0.86、室内蛍光灯下ではP=0.9というように、シーンに応じてPの値を変化させる。これにより、ガンマ補正後のデータが12ビットデータである場合、12ビット階調値をより有効に使用できる。
【0027】
Pの値は、デジタルカメラ10自体が各種センサの検出値に基づいて撮像画像のシーンを自動判別して自動的に設定してもよく、また、ユーザが予めデジタルカメラ10にシーンの種類を指定することで設定することもできる。
【0028】
Pの値を変えたときのダイナミックレンジの変化の様子を示す図5において、トータルゲインPの値を大きくしたときの特性線イはダイナミックレンジが小さく、トータルゲインPの値を小さくしていくと、ダイナミックレンジが大きい特性線ロまで変化する。
【0029】
そして、ユーザが階調補正処理53a、53bを行う際には、プレビュー画面33〜35に表示された高感度画像、低感度画像と合成画像を見ながら、高感度画像と低感度画像に対応したトーンカーブ36a、37aを変形させて階調補正処理53a、53bを行う。階調補正処理53a、53bが行われた高感度画像と低感度画像は表示処理52が行われて、それぞれプレビュー画面33、34に更新して表示される。更に、トーンカーブ37a、37aによって階調補正処理53a、53bが行われた高感度画像データと低感度画像データは画像合成処理54に送られて、合成画像データが生成される。この合成画像データには、上述した各種画像処理55〜57が行われて表示処理52によって、合成画像がプレビュー画面35に更新されて表示される。
【0030】
以下、上記構成による作用について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。デジタルカメラ10のCCD−RAW記録モードで記録された画像ファイル11aを選択して起動指示が与えられると、CCD−RAWアプリケーション26が起動する。CCD−RAWアプリケーション26が起動すると、画像ファイル11a内の高感度画像データと低感度画像データの各々にゲイン補正50a〜50cが行われた後、予め設定された補正パラメータによってガンマ補正処理51a、51bが行われる。
【0031】
そして、画面14に操作画面31を表示する。プレビュー画像33、34には、高感度画像データからなる高感度画像と表示用ゲイン補正50cが行われた低感度画像データからなる低感度画像が表示される。階調補正部36,37には、高感度画像と低感度画像に対応したトーカーブ36a、37aがそれぞれ表示される。プレビュー画像35には、高感度画像データと低感度画像データに基づいて画像合成処理され、その後、各種補正処理が施された合成画像が表示される。ユーザは、プレビュー画像33、34の高感度画像と低感度画像とを見ながら、マウス17でガンマ曲線36a、37aを変形させて階調補正を行い、自分の意図する合成画像ができるまで階調補正を繰り返す。この時、階調補正された高感度画像及び低感度画像は随時更新されプレビュー画面33、34に表示されると共に、階調補正された高感度画像データ及び低感度画像データに基づいて画像合成された合成画像も、プレビュー画面35に同時に更新されて表示される。そして、所望の合成画像が生成されると、操作画面31の決定ボタン43によってユーザの指定に応じて変形された階調補正の補正パラメータが確定されて、合成画像がデータストレージ23に出力される。
【0032】
このように、画像合成処理する前の高感度画像と低感度画像を階調補正処理することで、ユーザの意図が正確に反映された合成画像を生成することができる。更に、高感度画像、低感度画像と、合成画像が画面14に同時に表示されるので階調補正や合成画像の確認作業も容易である。また、暗くて見にくい低感度画像の低輝度部を可視確認できるようにゲイン補正を行ってから画面に表示させているので、階調補正による画像の補正効果が可視的に分かりやすくなった。
【0033】
上記実施形態では、画像処理プログラムをパソコンにインストールした形態で説明しているが、本発明の画像処理方法は、この形態に限られず、例えば、専用の画像処理装置によって実現したり、また、画像処理プログラムをデジタルカメラ本体に組み込んで、デジタルカメラで実現するなど、種々の形態に適用可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、高感度画像データと低感度画像データから画像合成を行って合成画像を生成し、高感度画像、低感度画像、及び合成画像を画面に並べて表示させて、高感度画像と低感度画像の階調補を行うとともに、階調補正を行った各画像を更新させて表示させたので、ユーザの意図を正確に反映する合成画像を容易に生成することができる。
【0035】
更に、画面に低感度画像の低輝度部を可視確認できるように輝度を上げて表示したので、低感度画像の階調補正による補正効果を可視的に確認できて、階調補正が行いやすくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】CCD−RAWデータの再生方法の説明図である。
【図2】CCD−RAWアプリケーションとそれがインストールされたパーソナルコンピュータの構成図である。
【図3】CCD−RAWアプリケーションの操作画面の説明図である。
【図4】高感度画像データと低感度画像データの画像処理プロセスの説明図である。
【図5】ダイナミックレンジの変化の様子を示すグラフである。
【図6】CCD−RAWアプリケーションを使用してCCD−RAWデータから合成画像を生成する手順を示すフローチャートである。
【図7】広いダイナミックレンジを持つ画像を生成可能なCCDイメージセンサの説明図である。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
11 ストレージメディア
12 パソコン
26 CCD−RAWアプリケーション
28 LUT
70 CCDイメージセンサ
Claims (4)
- 一画素内に高感度受光部と低感度受光部とを有した撮像素子によって得られる高感度画像データと低感度画像データとが合成されて生成される合成画像に階調補正を行う合成画像の補正方法であって、
前記高感度画像データからの高感度画像、低感度画像データからの低感度画像と、前記合成画像を表示画面に並べて表示し、
前記低感度画像を表示させる際には、低感度画像の低輝度部を可視確認できるように輝度を上げ、
前記高感度画像と低感度画像に対して各々個別に階調補正を行うために、表示画面内で移動操作される補正用オブジェクトを表示し、
前記補正用オブジェクトの移動量に応じた階調補正を加えた高感度画像と低感度画像を更新させて表示し、
前記階調補正後の高感度画像データと低感度画像データを合成した補正後の合成画像を更新させて表示することを特徴とする合成画像の補正方法。 - 前記補正用オブジェクトがマウス等の操作手段によって任意の個所で傾きが変えられるガンマ曲線であることを特徴とする請求項1記載の合成画像の補正方法。
- 一画素内に高感度受光部と低感度受光部とを有した撮像素子によって得られる高感度画像データと低感度画像データとが合成されて生成される合成画像に階調補正を行う合成画像の補正プログラムであって、
前記高感度画像データからの高感度画像、低感度画像データからの低感度画像と、前記合成画像を表示画面に並べて表示するステップと、
前記低感度画像を表示させる際には、低感度画像の低輝度部を可視確認できるように輝度を上げるステップと、
前記高感度画像と低感度画像に対して各々個別に階調補正を行うために、表示画面内で移動操作される補正用オブジェクトを表示するステップと、
前記補正用オブジェクトの移動量に応じた階調補正を高感度画像と低感度画像の各々に加えるステップと、
前記階調補正が加えられた高感度画像と低感度画像を更新させて表示するステップと、
前記階調補正後の高感度画像データと低感度画像データを合成し、補正後の合成画像を更新させて表示するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする合成画像の補正プログラム。 - 前記補正用オブジェクトはマウス等の操作手段によって任意の個所で傾きを変えられるガンマ曲線であることを特徴とする請求項3記載の合成画像の補正プログラム。
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