JP2004349820A - 画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割することを考慮してビデオ信号を所定の画像圧縮規格に基づいた圧縮符号化処理する。
【解決手段】RTPストリーム化部103は、採用される画像圧縮規格に則りつつMTUを超えない範囲で出力符号量を決定し、出力が決まっている分のビット・ストリームをエントロピー符号化部102から取り出してバッファ105に転送する。このとき、出力符号量に従ってパケット・サイズを出力し、該当する符号化情報エントリの時間情報に従ってタイム・スタンプを決定し、RTPヘッダをバッファに書き込む。
【選択図】 図5
【解決手段】RTPストリーム化部103は、採用される画像圧縮規格に則りつつMTUを超えない範囲で出力符号量を決定し、出力が決まっている分のビット・ストリームをエントロピー符号化部102から取り出してバッファ105に転送する。このとき、出力符号量に従ってパケット・サイズを出力し、該当する符号化情報エントリの時間情報に従ってタイム・スタンプを決定し、RTPヘッダをバッファに書き込む。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームに圧縮符号化する画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、ストリーミングを行なうためにビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割することを考慮して、ビデオ信号を所定の画像圧縮規格に基づいた圧縮符号化処理する画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、画像符号化規格やパケット化の規格の十分な知識なしにストリーミング・システムを組むことができる画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
【0003】
【従来の技術】
近年のインターネットの普及により、コンピュータ・ファイルを始めとした各種のデジタル・コンテンツをネットワーク配信することが盛んに行なわれている。また、xDSL(x Digital Subscriber Line)やCATV(Cable TV)を始めとするブロードバンド・ネットワークの普及により、音楽データや画像データ、電子出版物などのデジタル・データや、さらには動画像などリッチ・コンテンツの配信もユーザにストレスなく伝送できるような仕組みが整いつつある。例えば、ブロードバンド・ネットワークでサウンドやビデオ映像などを配信するとき、ダウンロードしながらリアルタイム再生する「ストリーミング」技術が主流となってきている。
【0004】
他方、イメージやオーディオなどのデータは、冗長性が高く且つサイズが膨大であり、原データのまま記憶装置に格納したりネットワーク上で伝送したりすると、記憶容量や通信負荷が過大となってしまう。このため、この種のデータを蓄積したり伝送したりする際には、原データを一旦符号化して冗長性を取り除く、すなわち圧縮処理を施すのが一般的である。したがって、ストリーミングを行なうためには、蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームを、ネットワークに適したパケットに分割する必要がある。
【0005】
ここで、パケットとビット・ストリームの構造について考察してみる。
【0006】
図1には、パケットの構造を模式的に示している。同図に示すように、IP(Internet Protocol)ヘッダ、UDP(User Datagram Protocol)ヘッダ、RTP(Real Time Protocol)ヘッダなどの通信プロトコル層毎に付加されるヘッダに、ペイロードすなわちデータ本体が続く。パケット毎に同期をとって伝送することにより、受信側では、パケットの先頭から決められたプロトコルに従ってデコードすることができる。パケット伝送方式は、インターネットなどのネットワーク上での情報伝達に広く使用されている。
【0007】
なお、現在代表的なネットワーク・プロトコルであるTCP/IPでは、データ転送を制御するトランスポート層としてUDPやTCPが挙げられる。TCPでは、再送を行なうことで信頼性(データの抜けや重複、誤りがなく、送信データがそのままの順序で正しく受信側に届くこと)が保障されているが、再送に伴う遅延に関しては保証がない。これに対し、UDPでは、パケットの消失、重複、順序などは保証されないが、低遅延の伝送を実現することができる。また、RTPでは、実時間でデータ通信できるような枠組みが与えられている(通常、UDPと組み合わせて用いる)。
【0008】
また、図2には、ビット・ストリームのデータ構造を模式的に示している。図示の通り、ビット・ストリームは字義通りビットの羅列からなるが、特定のビット列が「スタート・コード」と定められており、データ読取側ではこれを認識することで、ビット・ストリームの途中からでもデコードを行なうことができる。例えば、DVD(Digital Versatile Disc)などのパッケージ・メディアへの情報の格納や放送における情報伝送にビット・ストリームが用いられている。
【0009】
上述したように、ストリーミングを行なうためには、蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームを、ネットワークに適したパケットに分割する必要がある。ここで、ビット・ストリームをパケットに分割するルールを定めた規格として、例えばRFC(Request for Comments)3016などが存在する。
【0010】
ところが、この種のルールに則ってビット・ストリームをパケット化するには、スタート・コードの位置と種類を認識する必要がある。したがって、従来の画像符号化装置を用いてストリーミング・システムを構築するためには、画像圧縮化規格とネットワーク・プロトコルの両方の知識が必要となる。
【0011】
図3には、蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割するためのストリーミング装置の構成例を模式的に示している。
【0012】
同図に示すストリーミング装置は、原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームに圧縮符号化する画像符号化装置と、この圧縮符号化ビット・ストリームを例えばRFC3016が定める様式で分割してRTPパケット化するRTPパケット化部と、さらにソケットなど一般的なTCP又はUDP/IPインターフェースを持つネットワーク層としてのパケット化部で構成される。
【0013】
ここで、RTPパケット化部では、画像符号化装置から供給される符号化情報(下表を参照のこと)に基づいて、ビット・ストリームをパケット化する。
【0014】
【表1】
【0015】
PS(Program Stream)やTS(Transport Stream)などのシステム・ストリームを外部で構成することを前提とする符号化装置では、一般に、このような符号化情報を出力する。
【0016】
図4には、RTPパケット化部において、蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割するための処理手順の一例をフローチャートの形式で示している。
【0017】
符号化情報1エントリ分の符号をすべて出力した場合には(ステップS1)、符号化情報を1エントリ取り込む(ステップS2)。
【0018】
ここで、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っているかどうかを判断する(ステップS3)。
【0019】
そして、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っている場合には、さらに、当該エントリの符号量を加えたときのパケット・サイズがMTUを超えるかどうかを判別する(ステップS4)。ここで、MTU(maximum transfer unit)は、ネットワーク・プロトコルのデータリンク層におけるパケットの最大サイズのことである。
【0020】
当該エントリの符号量を加えてもMTUを超えない場合には、当該エントリの符号をすべて出力することに決定する(ステップS5)。他方、当該エントリの符号量を加えるとMTUを超えてしまう場合には、当該エントリの符号をMTUサイズまで出力することに決定する(ステップS6)。
【0021】
そして、ステップS6において当該エントリのMTUまでの符号出力を決定した後、あるいは、ステップS3において当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っていないと判断された場合には、エントリの時間情報に従って、タイム・スタンプを決定しRTPヘッダを出力する(ステップS7)。次いで、出力が決まっている分のビット・ストリームを画像符号化装置から取り出して出力する(ステップS8)。
【0022】
しかしながら、図3及び図4に示すように、画像符号化装置を用いてストリーミングのシステムを構成する場合には、画像符号化規格への十分な知識が必要となり、不便である。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ストリーミングを行なうために、ビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割することを考慮してビデオ信号を所定の画像圧縮規格に基づいた圧縮符号化処理することができる、優れた画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
【0024】
本発明のさらなる目的は、画像符号化規格やパケット化の規格の十分な知識なしにストリーミング・システムを組むことができる優れた画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化装置であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化部と、
出力符号量に従ってパケット・サイズを出力するとともに該出力が決まっている分のビット・ストリームを出力バッファに転送するRTPストリーム化部と、
出力バッファへの出力バイト数がパケット・サイズに到達する毎にパケット同期信号を出力するパケット同期信号出力部と、
を具備することを特徴とする画像符号化装置である。
【0026】
本発明の第1の側面に係る画像符号化装置を用いてストリーミング・システムを構築すれば、パケット同期信号に基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することから、例えばRFC3016などのパケット化の規格の知識なしに、パケットに分割することができる。すなわち、RTPストリームを簡単にパケット分割するインターフェースを用いることで、ネットワークへの送出を低コストで実現することができる。
【0027】
また、本発明の第2の側面は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化装置であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化部と、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、同期バイトとパケット・サイズを含んだ特殊コードを埋め込む同期バイト方式特殊コード付加部と、
を具備することを特徴とする画像符号化装置である。
【0028】
本発明の第2の側面に係る画像符号化装置を用いてストリーミング・システムを構築すれば、特殊コードに基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することから、例えばRFC3016などのパケット化の規格の知識なしに、パケットに分割することができる。すなわち、RTPストリームを簡単にパケット分割するインターフェースを用いることで、ネットワークへの送出を低コストで実現することができる。
【0029】
また、本発明の第3の側面は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化装置であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化部と、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、他の部分では現れないユニーク・コードを埋め込むユニーク・コード付加部と、
を具備することを特徴とする画像符号化装置である。
【0030】
本発明の第3の側面に係る画像符号化装置を用いてストリーミング・システムを構築すれば、ユニーク・コードに基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することから、例えばRFC3016などのパケット化の規格の知識なしに、パケットに分割することができる。すなわち、RTPストリームを簡単にパケット分割するインターフェースを用いることで、ネットワークへの送出を低コストで実現することができる。
【0031】
また、本発明の第4の側面は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化ステップと、
出力符号量に従ってパケット・サイズを出力するとともに該出力が決まっている分のビット・ストリームを出力バッファに転送するRTPストリーム化ステップと、
出力バッファへの出力バイト数がパケット・サイズに到達する毎にパケット同期信号を出力するパケット同期信号出力ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
【0032】
また、本発明の第5の側面は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化ステップと、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、同期バイトとパケット・サイズを含んだ特殊コードを埋め込む同期バイト方式特殊コード付加ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
【0033】
また、本発明の第6の側面は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化ステップと、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、他の部分では現れないユニーク・コードを埋め込むユニーク・コード付加ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
【0034】
本発明の第4乃至第6の各側面に係るコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム上で所定の処理を実現するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムを定義したものである。換言すれば、本発明の第4乃至第6の各側面に係るコンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムにインストールすることによって、コンピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、本発明の第1乃至第3の各側面に係る画像符号化装置と同様の作用効果を得ることができる。
【0035】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
【0037】
本発明に係る画像圧縮装置は、ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームに圧縮符号化するものであるが、ストリーミングを行なうためにビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割することを考慮して、ビデオ信号を圧縮符号化する。
【0038】
図5には、本発明の一実施形態に係る画像符号化装置100の機能構成を模式的に示している。同図に示す画像符号化装置100は、画像情報削減部101と、エントロピー符号化部102と、RTPストリーム化部103と、パケット同期信号出力部104と、バッファ105とで構成される。
【0039】
画像情報削減部101は、入力されるビデオ信号に対し、例えば動き予測により時間的画面相関に基づく情報圧縮や、DCT(離散コサイン変換)による空間的情報圧縮を施し、画像情報の削減を行なう。また、エントロピー符号化部102は、動き保証フレーム間予測やDCT2夜符号化済情報の発生確率の偏りを利用して、ハフマン符号に基づくエントロピー符号化(可変長符号化)を行なう。画像情報削減部101とエントロピー符号化部102は、MPEG(Moving Picture Experts Group)などの一般的な画像圧縮規格に準拠したものでよい。
【0040】
RTPストリーム化部103は、符号化されたビット・ストリームをRTPストリームに変換する。より具体的には、採用される画像圧縮規格に則りつつMTUを超えない範囲で出力符号量を決定し、出力が決まっている分のビット・ストリームをエントロピー符号化部102から取り出してバッファ105に転送する。このとき、RTPストリーム化部103は、出力符号量に従ってパケット・サイズを出力するとともに、該当する符号化情報エントリの時間情報に従ってタイム・スタンプを決定し、RTPヘッダをバッファに書き込む。放送や蓄積系のシステム・ストリーム(PS/TS)を構成する仕組みを元来備えているので、RTPストリームを生成することは低コストで実現することができる。
【0041】
パケット同期信号出力部104は、RTPストリーム化部103からバッファ105に出力されるビット・ストリームの出力バイトがパケット・サイズに到達する毎にパケット同期信号を出力する。このパケット同期信号によって、ビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することができる。
【0042】
図6には、RTPストリーム化部103において実行されるビット・ストリームの変換処理手順をフローチャートの形式で示している。
【0043】
符号化情報1エントリ分の符号をすべて出力した場合には(ステップS11)、符号化情報を1エントリ取り込む(ステップS12)。
【0044】
ここで、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っているかどうかを判断する(ステップS13)。
【0045】
そして、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っている場合には、さらに、当該エントリの符号量を加えたときのパケット・サイズがMTUを超えるかどうかを判別する(ステップS14)。ここで、MTUは、ネットワーク・プロトコルのデータリンク層におけるパケットの最大サイズのことである。
【0046】
当該エントリの符号量を加えてもMTUを超えない場合には、当該エントリの符号をすべて出力することに決定する(ステップS15)。他方、当該エントリの符号量を加えるとMTUを超えてしまう場合には、当該エントリの符号をMTUサイズまで出力することに決定する(ステップS16)。
【0047】
【0048】
そして、ステップS16において当該エントリのMTUまでの符号出力を決定した後、あるいは、ステップS13において当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っていないと判断された場合には、出力符号量に従ってパケット・サイズを出力する(ステップS17)。
【0049】
次いで、エントリの時間情報に従って、タイム・スタンプを決定しRTPヘッダを出力する(ステップS18)。
【0050】
次いで、出力が決まっている分のビット・ストリームをエントロピー符号化部102から取り出して、バッファ105に転送する(ステップS19)。
【0051】
また、図7には、パケット同期信号出力部104において実行されるパケット同期信号の出力処理の手順をフローチャートの形式で示している。
【0052】
まず、パケット同期信号をハイ・レベルにし(ステップS21)、出力バイト数がカウント・アップされると(ステップS22)、パケット同期信号をロー・レベルに転じる(ステップS23)。そして、出力バイト数がパケット・サイズ分だけカウント・アップすると(ステップS24)、ステップS21に戻り、パケット同期信号をハイ・レベルにする。
【0053】
図8には、図5に示した画像符号化装置100を用いて構成されるストリーミング装置200の構成例を模式的に示している。
【0054】
同図に示すストリーミング装置200は、図5に示した画像符号化装置100の後段に、ストリーム分割部211と、パケット化部212が直列的に接続されている。
【0055】
画像符号化装置100は、上述したように、原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化してビット・ストリームを生成するとともに、パケット・サイズ毎にパケット同期信号を出力するようになっている。
【0056】
ストリーム分割部211は、パケット同期信号に基づいて、画像符号化装置100からのビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識してビット・ストリームをRTPパケットに分割する。パケット同期信号に基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することから、例えばRFC3016などのパケット化の規格の知識なしに、パケットに分割することができる。
【0057】
パケット化部212は、ソケットなど一般的なTCP又はUDP/IPインターフェースを持つネットワーク層モジュールとして構成される。
【0058】
図9には、ストリーム分割部211において実行されるビット・ストリームをRTPパケットに分割するための処理手順を、フローチャートの形式で示している。
【0059】
パケット同期信号が立ち上がると(ステップS31)、ビット・ストリームを1バイトだけ読み出して記憶する(ステップS32)。
【0060】
そして、パケット同期信号が次に立ち上がるまで(ステップS33)、ビット・ストリームから1バイト筒読み出して記憶する処理を継続して行なう。
【0061】
そして、パケット同期信号が再び立ち上がると、ビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識し、記憶しておいたビット・ストリームをパケットとして出力する(ステップS34)。このとき、記憶内容をクリアしておく。
【0062】
図10には、本発明の他の実施形態に係る画像符号化装置100−2の機能構成を模式的に示している。同図に示す画像符号化装置100−2は、画像情報削減部101と、エントロピー符号化部102と、同期バイト方式特殊コード付加部106とで構成される。
【0063】
画像情報削減部101は、入力されるビデオ信号に対し、例えば動き予測により時間的画面相関に基づく情報圧縮や、DCTによる空間的情報圧縮を施し、画像情報の削減を行なう。また、エントロピー符号化部102は、動き保証フレーム間予測やDCT2夜符号化済情報の発生確率の偏りを利用して、ハフマン符号に基づくエントロピー符号化を行なう。画像情報削減部101とエントロピー符号化部102は、MPEGなどの一般的な画像圧縮規格に準拠したものでよい。
【0064】
同期バイト方式特殊コード付加部106は、符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、同期バイトとパケット・サイズからなる特殊コードと、RTPヘッダを埋め込む処理を行なう。
【0065】
図11には、同期バイト方式特殊コード付加部106によるビット・ストリームの変換処理例を示している。同図に示すように、エントロピー符号化部102から出力されるビット・ストリームは、デコード可能なビット列の単位がスタート・コードで区切られた構造である(同上)。また、スタート・コード毎の符号化情報が併せて出力される。同期バイト方式特殊コード付加部106では、このビット・ストリームが符号化情報に基づいて解析され、各パケットの先頭に相当する位置に、同期バイトとパケット・サイズからなる特殊コードと、RTPヘッダが埋め込まれている。図示の例では、ここで、パケット・サイズは次のスタート・コードまでのバイト数とRTPヘッダ・サイズの和に相当する。
【0066】
図12には、特殊コード付ビット・ストリームの構成を示している。図示の通り、ビット・ストリームを分割してなるペイロードには、同期バイトとパケット・サイズからなる特殊コードと、RTPヘッダが付加されている。パケット・サイズは、RTPヘッダとペイロード長に相当する。RTPヘッダ中のタイム・スタンプは、該当する符号化情報レコード(表1を参照のこと)の時間情報より得ることができる。
【0067】
図13には、同期バイト方式特殊コード付加部106において実行されるビット・ストリームの変換処理手順をフローチャートの形式で示している。
【0068】
符号化情報1エントリ分の符号をすべて出力した場合には(ステップS41)、符号化情報を1エントリ取り込む(ステップS42)。
【0069】
ここで、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っているかどうかを判断する(ステップS43)。
【0070】
そして、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っている場合には、さらに、当該エントリの符号量を加えたときのパケット・サイズがMTUを超えるかどうかを判別する(ステップS44)。ここで、MTUは、ネットワーク・プロトコルのデータリンク層におけるパケットの最大サイズのことである。
【0071】
当該エントリの符号量を加えてもMTUを超えない場合には、当該エントリの符号をすべて出力することに決定する(ステップS45)。他方、当該エントリの符号量を加えるとMTUを超えてしまう場合には、当該エントリの符号をMTUサイズまで出力することに決定する(ステップS46)。
【0072】
そして、ステップS46において当該エントリのMTUまでの符号出力を決定した後、あるいは、ステップS43において当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っていないと判断された場合には、同期バイトを出力するとともに(ステップS47)、出力符号量に従ってパケット・サイズを出力する(ステップS48)。
【0073】
次いで、エントリの時間情報に従って、タイム・スタンプを決定しRTPヘッダを出力する(ステップS49)。
【0074】
次いで、出力が決まっている分のビット・ストリームをエントロピー符号化部102から取り出す(ステップS50)。
【0075】
図14には、図10に示した画像符号化装置100−2を用いて構成されるストリーミング装置200−2の構成例を模式的に示している。
【0076】
画像符号化装置100−2は、上述したように、原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、各パケットの先頭に同期バイトとパケット・サイズからなる特殊コードが埋め込まれた形式のビット・ストリームを出力する。
【0077】
同期バイト方式特殊コード検出部213は、ビット・ストリーム中の特殊コードを検出し、特殊コードに記載されているパケット・サイズに基づいてRTPパケット毎に分割する。特殊コードに基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することから、例えばRFC3016などのパケット化の規格の知識なしに、パケットに分割することができる。
【0078】
パケット化部212は、ソケットなど一般的なTCP又はUDP/IPインターフェースを持つネットワーク層モジュールとして構成される。
【0079】
図15には、同期バイト方式特殊コード検出部213において実行されるビット・ストリームをRTPパケットに分割するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
【0080】
まず、特殊コード付ビット・ストリームを1バイトだけ取得する(ステップS51)。そして、この1バイト値が同期バイト値と等しいかどうかを判別する(ステップS52)。同期バイト値と等しくない場合には、システムをリセットする(ステップS55)。
【0081】
他方、同期バイト値と等しい場合には、さらにビット・ストリームから2バイトを取得し、これをパケット・サイズとして認識する(ステップS53)。そして、ビット・ストリームからパケット・サイズ分を取得し、パケット化部211に渡す(ステップS54)。
【0082】
図16には、本発明のさらに他の実施形態に係る画像符号化装置100−3の機能構成を模式的に示している。同図に示す画像符号化装置100−3は、画像情報削減部101と、エントロピー符号化部102と、ユニーク・コード付加部107とで構成される。
【0083】
画像情報削減部101は、入力されるビデオ信号に対し、例えば動き予測により時間的画面相関に基づく情報圧縮や、DCTによる空間的情報圧縮を施し、画像情報の削減を行なう。また、エントロピー符号化部102は、動き保証フレーム間予測やDCT2夜符号化済情報の発生確率の偏りを利用して、ハフマン符号に基づくエントロピー符号化を行なう。画像情報削減部101とエントロピー符号化部102は、MPEGなどの一般的な画像圧縮規格に準拠したものでよい。
【0084】
ユニーク・コード付加部107は、符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、他の部分では現れないユニーク・コードと、RTPヘッダなどを含んだ特殊コードを埋め込む処理を行なう。
【0085】
図17には、ユニーク・コード付加部107によるビット・ストリームの変換処理例を示している。同図に示すように、エントロピー符号化部102から出力されるビット・ストリームは、デコード可能なビット列の単位がスタート・コードで区切られた構造である(同上)。また、スタート・コード毎の符号化情報が併せて出力される。ユニーク・コード付加部107では、このビット・ストリームが符号化情報に基づいて解析され、各パケットの先頭に相当する位置に、他の部分では現れないユニーク・コードと、RTPヘッダが埋め込まれている。画像符号には2バイト以上の0が続くことはない。また、RTPヘッダでは12バイト以上の0が続くことはない。そこで、本実施形態では、12バイトの0の系列でユニーク・コードを構成することにした。
【0086】
図18には、ユニーク・コード付ビット・ストリームの構成を示している。図示の通り、ビット・ストリームを分割してなるペイロードには、ユニーク・コードと、RTPヘッダが付加されている。RTPヘッダ中のタイム・スタンプは、該当する符号化情報レコード(表1を参照のこと)の時間情報より得ることができる。
【0087】
図19には、ユニーク・コード付加部107において実行されるビット・ストリームの変換処理手順をフローチャートの形式で示している。
【0088】
符号化情報1エントリ分の符号をすべて出力した場合には(ステップS61)、符号化情報を1エントリ取り込む(ステップS62)。
【0089】
ここで、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っているかどうかを判断する(ステップS63)。
【0090】
そして、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っている場合には、さらに、当該エントリの符号量を加えたときのパケット・サイズがMTUを超えるかどうかを判別する(ステップS64)。ここで、MTUは、ネットワーク・プロトコルのデータリンク層におけるパケットの最大サイズのことである。
【0091】
当該エントリの符号量を加えてもMTUを超えない場合には、当該エントリの符号をすべて出力することに決定する(ステップS65)。他方、当該エントリの符号量を加えるとMTUを超えてしまう場合には、当該エントリの符号をMTUサイズまで出力することに決定する(ステップS66)。
【0092】
そして、ステップS66において当該エントリのMTUまでの符号出力を決定した後、あるいは、ステップS63において当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っていないと判断された場合には、ユニーク・コードを出力するとともに(ステップS67)、出力符号量に従ってパケット・サイズを出力する(ステップS68)。
【0093】
次いで、エントリの時間情報に従って、タイム・スタンプを決定しRTPヘッダを出力する(ステップS69)。
【0094】
次いで、出力が決まっている分のビット・ストリームをエントロピー符号化部102から取り出す(ステップS70)。
【0095】
図20には、図16に示した画像符号化装置100−3を用いて構成されるストリーミング装置200−3の構成例を模式的に示している。
【0096】
画像符号化装置100−3は、上述したように、原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、各パケットの先頭にユニーク・コードが埋め込まれた形式のビット・ストリームを出力する。
【0097】
ユニーク・コード検出部214は、ビット・ストリーム中のユニーク・コードを検出し、これに基づいてRTPパケット毎に分割する。ユニーク・コードに基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することから、例えばRFC3016などのパケット化の規格の知識なしに、パケットに分割することができる。
【0098】
パケット化部212は、ソケットなど一般的なTCP又はUDP/IPインターフェースを持つネットワーク層モジュールとして構成される。
【0099】
図21には、ユニーク・コード検出部214において実行されるビット・ストリームをRTPパケットに分割するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
【0100】
まず、ユニーク・コード付ビット・ストリームから1バイトだけ取得する(ステップS71)。そして、カウンタ1が14以上かどうかを判別する(ステップS72)。
【0101】
カウンタ1が14未満の場合には、さらに0x00かどうかを判別する(ステップS73)。そして、0x00であればカウンタ1をインクリメントし(ステップS74)、0x00でなければカウンタ1及びカウンタ2をリセットし(ステップS83)、取得したバイトを記憶してから(ステップS84)、ステップS71に戻る。
【0102】
また、ステップS72において、カウンタ1が14以上であると判別された場合には、さらにカウンタ2が1かどうかを判別する(ステップS75)。
【0103】
カウンタ2が1でない場合には、さらに0x01かどうかを判別する(ステップS75)。そして、0x01である場合には、カウンタ2をインクリメントし、取得したバイトを記憶してから(ステップS84)、ステップS71に戻る。
【0104】
また、0x01でない場合には、さらに0x00かどうかを判別する(ステップS73)。そして、0x00であればカウンタ1をインクリメントし(ステップS74)、0x00でなければカウンタ1及びカウンタ2をリセットし(ステップS83)、取得したバイトを記憶してから(ステップS84)、ステップS71に戻る。
【0105】
また、ステップS75において、カウンタ2が1であると判別された場合には、さらに、0x0fであるかどうかを判別する(ステップS78)。
【0106】
0x0fでない場合には、カウンタ1及びカウンタ2をリセットし(ステップS79)、取得したバイトを記憶してから(ステップS84)、ステップS71に戻る。
【0107】
また、0x0fである場合には、記憶しているコードの最後からユニーク・コード部分を取り除いたものをパケットとして出力する(ステップS80)。但し、始めてユニーク・コードを見つけた場合は出力を行なわない。そして、コード記憶をリセットし(ステップS81)、カウンタ1及びカウンタ2をリセットしてから(ステップS82)、ステップS71に戻る。
【0108】
[追補]
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0109】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明によれば、ストリーミングを行なうために、ビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割することを考慮してビデオ信号を所定の画像圧縮規格に基づいた圧縮符号化処理することができる、優れた画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
【0110】
また、本発明によれば、画像符号化規格やパケット化の規格の十分な知識なしにストリーミング・システムを組むことができる優れた画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
【0111】
画像符号化装置は、放送や蓄積系のシステム・ストリーム(PS/TS)を構成する仕組みを元来備えている。したがって、本発明のように画像符号化装置においてRTPストリームを生成することは低コストで実現することができる。
【0112】
また、本発明によれば、RTPストリームを簡単にパケット分割するインターフェースを用いることで、ネットワークへの送出を低コストで実現することができる。
【0113】
また、本発明のようなRTPストリームを出力する画像符号化装置を用いることにより、画像符号化やRTPストリームに関する詳細な知識なしにストリーミング・システムを構築することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パケットの構造を模式的に示した図である。
【図2】ビット・ストリームのデータ構造を模式的に示した図である。
【図3】蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割するためのストリーミング装置の構成例を模式的に示した図である。
【図4】RTPパケット化部において、蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割するための処理手順の一例を示したフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係る画像圧縮装置100の機能構成を模式的に示した図である。
【図6】RTPストリーム化部103において実行されるビット・ストリームの変換処理手順を示したフローチャートである。
【図7】パケット同期信号出力部104において実行されるパケット同期信号の出力処理の手順を示したフローチャートである。
【図8】図5に示した画像符号化装置100を用いて構成されるストリーミング装置200の構成例を模式的に示した図である。
【図9】ストリーム分割211において実行されるビット・ストリームをRTPパケットに分割するための処理手順を示したフローチャートである。
【図10】本発明の他の実施形態に係る画像符号化装置100−2の機能構成を模式的に示した図である。
【図11】同期バイト方式特殊コード付加部106によるビット・ストリームの変換処理例を示した図である。
【図12】特殊コード付ビット・ストリームの構成を示した図である。
【図13】同期バイト方式特殊コード付加部106において実行されるビット・ストリームの変換処理手順を示したフローチャートである。
【図14】図10に示した画像符号化装置100−2を用いて構成されるストリーミング装置200−2の構成例を模式的に示した図である。
【図15】同期バイト方式特殊コード検出部213において実行されるビット・ストリームをRTPパケットに分割するための処理手順を示したフローチャートである。
【図16】本発明の他の実施形態に係る画像符号化装置100−3の機能構成を模式的に示した図である。
【図17】ユニーク・コード付加部107によるビット・ストリームの変換処理例を示した図である。
【図18】ユニーク・コード付ビット・ストリームの構成を示した図である。
【図19】ユニーク・コード付加部107において実行されるビット・ストリームの変換処理手順を示したフローチャートである。
【図20】図16に示した画像符号化装置100−3を用いて構成されるストリーミング装置200−3の構成例を模式的に示した図である。
【図21】ユニーク・コード検出部214において実行されるビット・ストリームをRTPパケットに分割するための処理手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
100…画像符号化装置
101…画像情報削減部
102…エントロピー符号化部
103…RTPストリーム化部
104…パケット同期信号出力部
105…バッファ
106…同期バイト方式特所コード付加部
107…ユニーク・コード付加部
200…ストリーミング装置
211…ストリーム分割部
212…パケット化部
213…同期バイト方式特殊コード検出部
214…ユニーク・コード検出部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームに圧縮符号化する画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、ストリーミングを行なうためにビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割することを考慮して、ビデオ信号を所定の画像圧縮規格に基づいた圧縮符号化処理する画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、画像符号化規格やパケット化の規格の十分な知識なしにストリーミング・システムを組むことができる画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
【0003】
【従来の技術】
近年のインターネットの普及により、コンピュータ・ファイルを始めとした各種のデジタル・コンテンツをネットワーク配信することが盛んに行なわれている。また、xDSL(x Digital Subscriber Line)やCATV(Cable TV)を始めとするブロードバンド・ネットワークの普及により、音楽データや画像データ、電子出版物などのデジタル・データや、さらには動画像などリッチ・コンテンツの配信もユーザにストレスなく伝送できるような仕組みが整いつつある。例えば、ブロードバンド・ネットワークでサウンドやビデオ映像などを配信するとき、ダウンロードしながらリアルタイム再生する「ストリーミング」技術が主流となってきている。
【0004】
他方、イメージやオーディオなどのデータは、冗長性が高く且つサイズが膨大であり、原データのまま記憶装置に格納したりネットワーク上で伝送したりすると、記憶容量や通信負荷が過大となってしまう。このため、この種のデータを蓄積したり伝送したりする際には、原データを一旦符号化して冗長性を取り除く、すなわち圧縮処理を施すのが一般的である。したがって、ストリーミングを行なうためには、蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームを、ネットワークに適したパケットに分割する必要がある。
【0005】
ここで、パケットとビット・ストリームの構造について考察してみる。
【0006】
図1には、パケットの構造を模式的に示している。同図に示すように、IP(Internet Protocol)ヘッダ、UDP(User Datagram Protocol)ヘッダ、RTP(Real Time Protocol)ヘッダなどの通信プロトコル層毎に付加されるヘッダに、ペイロードすなわちデータ本体が続く。パケット毎に同期をとって伝送することにより、受信側では、パケットの先頭から決められたプロトコルに従ってデコードすることができる。パケット伝送方式は、インターネットなどのネットワーク上での情報伝達に広く使用されている。
【0007】
なお、現在代表的なネットワーク・プロトコルであるTCP/IPでは、データ転送を制御するトランスポート層としてUDPやTCPが挙げられる。TCPでは、再送を行なうことで信頼性(データの抜けや重複、誤りがなく、送信データがそのままの順序で正しく受信側に届くこと)が保障されているが、再送に伴う遅延に関しては保証がない。これに対し、UDPでは、パケットの消失、重複、順序などは保証されないが、低遅延の伝送を実現することができる。また、RTPでは、実時間でデータ通信できるような枠組みが与えられている(通常、UDPと組み合わせて用いる)。
【0008】
また、図2には、ビット・ストリームのデータ構造を模式的に示している。図示の通り、ビット・ストリームは字義通りビットの羅列からなるが、特定のビット列が「スタート・コード」と定められており、データ読取側ではこれを認識することで、ビット・ストリームの途中からでもデコードを行なうことができる。例えば、DVD(Digital Versatile Disc)などのパッケージ・メディアへの情報の格納や放送における情報伝送にビット・ストリームが用いられている。
【0009】
上述したように、ストリーミングを行なうためには、蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームを、ネットワークに適したパケットに分割する必要がある。ここで、ビット・ストリームをパケットに分割するルールを定めた規格として、例えばRFC(Request for Comments)3016などが存在する。
【0010】
ところが、この種のルールに則ってビット・ストリームをパケット化するには、スタート・コードの位置と種類を認識する必要がある。したがって、従来の画像符号化装置を用いてストリーミング・システムを構築するためには、画像圧縮化規格とネットワーク・プロトコルの両方の知識が必要となる。
【0011】
図3には、蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割するためのストリーミング装置の構成例を模式的に示している。
【0012】
同図に示すストリーミング装置は、原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームに圧縮符号化する画像符号化装置と、この圧縮符号化ビット・ストリームを例えばRFC3016が定める様式で分割してRTPパケット化するRTPパケット化部と、さらにソケットなど一般的なTCP又はUDP/IPインターフェースを持つネットワーク層としてのパケット化部で構成される。
【0013】
ここで、RTPパケット化部では、画像符号化装置から供給される符号化情報(下表を参照のこと)に基づいて、ビット・ストリームをパケット化する。
【0014】
【表1】
【0015】
PS(Program Stream)やTS(Transport Stream)などのシステム・ストリームを外部で構成することを前提とする符号化装置では、一般に、このような符号化情報を出力する。
【0016】
図4には、RTPパケット化部において、蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割するための処理手順の一例をフローチャートの形式で示している。
【0017】
符号化情報1エントリ分の符号をすべて出力した場合には(ステップS1)、符号化情報を1エントリ取り込む(ステップS2)。
【0018】
ここで、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っているかどうかを判断する(ステップS3)。
【0019】
そして、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っている場合には、さらに、当該エントリの符号量を加えたときのパケット・サイズがMTUを超えるかどうかを判別する(ステップS4)。ここで、MTU(maximum transfer unit)は、ネットワーク・プロトコルのデータリンク層におけるパケットの最大サイズのことである。
【0020】
当該エントリの符号量を加えてもMTUを超えない場合には、当該エントリの符号をすべて出力することに決定する(ステップS5)。他方、当該エントリの符号量を加えるとMTUを超えてしまう場合には、当該エントリの符号をMTUサイズまで出力することに決定する(ステップS6)。
【0021】
そして、ステップS6において当該エントリのMTUまでの符号出力を決定した後、あるいは、ステップS3において当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っていないと判断された場合には、エントリの時間情報に従って、タイム・スタンプを決定しRTPヘッダを出力する(ステップS7)。次いで、出力が決まっている分のビット・ストリームを画像符号化装置から取り出して出力する(ステップS8)。
【0022】
しかしながら、図3及び図4に示すように、画像符号化装置を用いてストリーミングのシステムを構成する場合には、画像符号化規格への十分な知識が必要となり、不便である。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ストリーミングを行なうために、ビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割することを考慮してビデオ信号を所定の画像圧縮規格に基づいた圧縮符号化処理することができる、優れた画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
【0024】
本発明のさらなる目的は、画像符号化規格やパケット化の規格の十分な知識なしにストリーミング・システムを組むことができる優れた画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化装置であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化部と、
出力符号量に従ってパケット・サイズを出力するとともに該出力が決まっている分のビット・ストリームを出力バッファに転送するRTPストリーム化部と、
出力バッファへの出力バイト数がパケット・サイズに到達する毎にパケット同期信号を出力するパケット同期信号出力部と、
を具備することを特徴とする画像符号化装置である。
【0026】
本発明の第1の側面に係る画像符号化装置を用いてストリーミング・システムを構築すれば、パケット同期信号に基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することから、例えばRFC3016などのパケット化の規格の知識なしに、パケットに分割することができる。すなわち、RTPストリームを簡単にパケット分割するインターフェースを用いることで、ネットワークへの送出を低コストで実現することができる。
【0027】
また、本発明の第2の側面は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化装置であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化部と、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、同期バイトとパケット・サイズを含んだ特殊コードを埋め込む同期バイト方式特殊コード付加部と、
を具備することを特徴とする画像符号化装置である。
【0028】
本発明の第2の側面に係る画像符号化装置を用いてストリーミング・システムを構築すれば、特殊コードに基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することから、例えばRFC3016などのパケット化の規格の知識なしに、パケットに分割することができる。すなわち、RTPストリームを簡単にパケット分割するインターフェースを用いることで、ネットワークへの送出を低コストで実現することができる。
【0029】
また、本発明の第3の側面は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化装置であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化部と、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、他の部分では現れないユニーク・コードを埋め込むユニーク・コード付加部と、
を具備することを特徴とする画像符号化装置である。
【0030】
本発明の第3の側面に係る画像符号化装置を用いてストリーミング・システムを構築すれば、ユニーク・コードに基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することから、例えばRFC3016などのパケット化の規格の知識なしに、パケットに分割することができる。すなわち、RTPストリームを簡単にパケット分割するインターフェースを用いることで、ネットワークへの送出を低コストで実現することができる。
【0031】
また、本発明の第4の側面は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化ステップと、
出力符号量に従ってパケット・サイズを出力するとともに該出力が決まっている分のビット・ストリームを出力バッファに転送するRTPストリーム化ステップと、
出力バッファへの出力バイト数がパケット・サイズに到達する毎にパケット同期信号を出力するパケット同期信号出力ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
【0032】
また、本発明の第5の側面は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化ステップと、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、同期バイトとパケット・サイズを含んだ特殊コードを埋め込む同期バイト方式特殊コード付加ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
【0033】
また、本発明の第6の側面は、ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化ステップと、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、他の部分では現れないユニーク・コードを埋め込むユニーク・コード付加ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
【0034】
本発明の第4乃至第6の各側面に係るコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム上で所定の処理を実現するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムを定義したものである。換言すれば、本発明の第4乃至第6の各側面に係るコンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムにインストールすることによって、コンピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、本発明の第1乃至第3の各側面に係る画像符号化装置と同様の作用効果を得ることができる。
【0035】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
【0037】
本発明に係る画像圧縮装置は、ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームに圧縮符号化するものであるが、ストリーミングを行なうためにビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割することを考慮して、ビデオ信号を圧縮符号化する。
【0038】
図5には、本発明の一実施形態に係る画像符号化装置100の機能構成を模式的に示している。同図に示す画像符号化装置100は、画像情報削減部101と、エントロピー符号化部102と、RTPストリーム化部103と、パケット同期信号出力部104と、バッファ105とで構成される。
【0039】
画像情報削減部101は、入力されるビデオ信号に対し、例えば動き予測により時間的画面相関に基づく情報圧縮や、DCT(離散コサイン変換)による空間的情報圧縮を施し、画像情報の削減を行なう。また、エントロピー符号化部102は、動き保証フレーム間予測やDCT2夜符号化済情報の発生確率の偏りを利用して、ハフマン符号に基づくエントロピー符号化(可変長符号化)を行なう。画像情報削減部101とエントロピー符号化部102は、MPEG(Moving Picture Experts Group)などの一般的な画像圧縮規格に準拠したものでよい。
【0040】
RTPストリーム化部103は、符号化されたビット・ストリームをRTPストリームに変換する。より具体的には、採用される画像圧縮規格に則りつつMTUを超えない範囲で出力符号量を決定し、出力が決まっている分のビット・ストリームをエントロピー符号化部102から取り出してバッファ105に転送する。このとき、RTPストリーム化部103は、出力符号量に従ってパケット・サイズを出力するとともに、該当する符号化情報エントリの時間情報に従ってタイム・スタンプを決定し、RTPヘッダをバッファに書き込む。放送や蓄積系のシステム・ストリーム(PS/TS)を構成する仕組みを元来備えているので、RTPストリームを生成することは低コストで実現することができる。
【0041】
パケット同期信号出力部104は、RTPストリーム化部103からバッファ105に出力されるビット・ストリームの出力バイトがパケット・サイズに到達する毎にパケット同期信号を出力する。このパケット同期信号によって、ビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することができる。
【0042】
図6には、RTPストリーム化部103において実行されるビット・ストリームの変換処理手順をフローチャートの形式で示している。
【0043】
符号化情報1エントリ分の符号をすべて出力した場合には(ステップS11)、符号化情報を1エントリ取り込む(ステップS12)。
【0044】
ここで、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っているかどうかを判断する(ステップS13)。
【0045】
そして、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っている場合には、さらに、当該エントリの符号量を加えたときのパケット・サイズがMTUを超えるかどうかを判別する(ステップS14)。ここで、MTUは、ネットワーク・プロトコルのデータリンク層におけるパケットの最大サイズのことである。
【0046】
当該エントリの符号量を加えてもMTUを超えない場合には、当該エントリの符号をすべて出力することに決定する(ステップS15)。他方、当該エントリの符号量を加えるとMTUを超えてしまう場合には、当該エントリの符号をMTUサイズまで出力することに決定する(ステップS16)。
【0047】
【0048】
そして、ステップS16において当該エントリのMTUまでの符号出力を決定した後、あるいは、ステップS13において当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っていないと判断された場合には、出力符号量に従ってパケット・サイズを出力する(ステップS17)。
【0049】
次いで、エントリの時間情報に従って、タイム・スタンプを決定しRTPヘッダを出力する(ステップS18)。
【0050】
次いで、出力が決まっている分のビット・ストリームをエントロピー符号化部102から取り出して、バッファ105に転送する(ステップS19)。
【0051】
また、図7には、パケット同期信号出力部104において実行されるパケット同期信号の出力処理の手順をフローチャートの形式で示している。
【0052】
まず、パケット同期信号をハイ・レベルにし(ステップS21)、出力バイト数がカウント・アップされると(ステップS22)、パケット同期信号をロー・レベルに転じる(ステップS23)。そして、出力バイト数がパケット・サイズ分だけカウント・アップすると(ステップS24)、ステップS21に戻り、パケット同期信号をハイ・レベルにする。
【0053】
図8には、図5に示した画像符号化装置100を用いて構成されるストリーミング装置200の構成例を模式的に示している。
【0054】
同図に示すストリーミング装置200は、図5に示した画像符号化装置100の後段に、ストリーム分割部211と、パケット化部212が直列的に接続されている。
【0055】
画像符号化装置100は、上述したように、原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化してビット・ストリームを生成するとともに、パケット・サイズ毎にパケット同期信号を出力するようになっている。
【0056】
ストリーム分割部211は、パケット同期信号に基づいて、画像符号化装置100からのビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識してビット・ストリームをRTPパケットに分割する。パケット同期信号に基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することから、例えばRFC3016などのパケット化の規格の知識なしに、パケットに分割することができる。
【0057】
パケット化部212は、ソケットなど一般的なTCP又はUDP/IPインターフェースを持つネットワーク層モジュールとして構成される。
【0058】
図9には、ストリーム分割部211において実行されるビット・ストリームをRTPパケットに分割するための処理手順を、フローチャートの形式で示している。
【0059】
パケット同期信号が立ち上がると(ステップS31)、ビット・ストリームを1バイトだけ読み出して記憶する(ステップS32)。
【0060】
そして、パケット同期信号が次に立ち上がるまで(ステップS33)、ビット・ストリームから1バイト筒読み出して記憶する処理を継続して行なう。
【0061】
そして、パケット同期信号が再び立ち上がると、ビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識し、記憶しておいたビット・ストリームをパケットとして出力する(ステップS34)。このとき、記憶内容をクリアしておく。
【0062】
図10には、本発明の他の実施形態に係る画像符号化装置100−2の機能構成を模式的に示している。同図に示す画像符号化装置100−2は、画像情報削減部101と、エントロピー符号化部102と、同期バイト方式特殊コード付加部106とで構成される。
【0063】
画像情報削減部101は、入力されるビデオ信号に対し、例えば動き予測により時間的画面相関に基づく情報圧縮や、DCTによる空間的情報圧縮を施し、画像情報の削減を行なう。また、エントロピー符号化部102は、動き保証フレーム間予測やDCT2夜符号化済情報の発生確率の偏りを利用して、ハフマン符号に基づくエントロピー符号化を行なう。画像情報削減部101とエントロピー符号化部102は、MPEGなどの一般的な画像圧縮規格に準拠したものでよい。
【0064】
同期バイト方式特殊コード付加部106は、符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、同期バイトとパケット・サイズからなる特殊コードと、RTPヘッダを埋め込む処理を行なう。
【0065】
図11には、同期バイト方式特殊コード付加部106によるビット・ストリームの変換処理例を示している。同図に示すように、エントロピー符号化部102から出力されるビット・ストリームは、デコード可能なビット列の単位がスタート・コードで区切られた構造である(同上)。また、スタート・コード毎の符号化情報が併せて出力される。同期バイト方式特殊コード付加部106では、このビット・ストリームが符号化情報に基づいて解析され、各パケットの先頭に相当する位置に、同期バイトとパケット・サイズからなる特殊コードと、RTPヘッダが埋め込まれている。図示の例では、ここで、パケット・サイズは次のスタート・コードまでのバイト数とRTPヘッダ・サイズの和に相当する。
【0066】
図12には、特殊コード付ビット・ストリームの構成を示している。図示の通り、ビット・ストリームを分割してなるペイロードには、同期バイトとパケット・サイズからなる特殊コードと、RTPヘッダが付加されている。パケット・サイズは、RTPヘッダとペイロード長に相当する。RTPヘッダ中のタイム・スタンプは、該当する符号化情報レコード(表1を参照のこと)の時間情報より得ることができる。
【0067】
図13には、同期バイト方式特殊コード付加部106において実行されるビット・ストリームの変換処理手順をフローチャートの形式で示している。
【0068】
符号化情報1エントリ分の符号をすべて出力した場合には(ステップS41)、符号化情報を1エントリ取り込む(ステップS42)。
【0069】
ここで、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っているかどうかを判断する(ステップS43)。
【0070】
そして、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っている場合には、さらに、当該エントリの符号量を加えたときのパケット・サイズがMTUを超えるかどうかを判別する(ステップS44)。ここで、MTUは、ネットワーク・プロトコルのデータリンク層におけるパケットの最大サイズのことである。
【0071】
当該エントリの符号量を加えてもMTUを超えない場合には、当該エントリの符号をすべて出力することに決定する(ステップS45)。他方、当該エントリの符号量を加えるとMTUを超えてしまう場合には、当該エントリの符号をMTUサイズまで出力することに決定する(ステップS46)。
【0072】
そして、ステップS46において当該エントリのMTUまでの符号出力を決定した後、あるいは、ステップS43において当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っていないと判断された場合には、同期バイトを出力するとともに(ステップS47)、出力符号量に従ってパケット・サイズを出力する(ステップS48)。
【0073】
次いで、エントリの時間情報に従って、タイム・スタンプを決定しRTPヘッダを出力する(ステップS49)。
【0074】
次いで、出力が決まっている分のビット・ストリームをエントロピー符号化部102から取り出す(ステップS50)。
【0075】
図14には、図10に示した画像符号化装置100−2を用いて構成されるストリーミング装置200−2の構成例を模式的に示している。
【0076】
画像符号化装置100−2は、上述したように、原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、各パケットの先頭に同期バイトとパケット・サイズからなる特殊コードが埋め込まれた形式のビット・ストリームを出力する。
【0077】
同期バイト方式特殊コード検出部213は、ビット・ストリーム中の特殊コードを検出し、特殊コードに記載されているパケット・サイズに基づいてRTPパケット毎に分割する。特殊コードに基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することから、例えばRFC3016などのパケット化の規格の知識なしに、パケットに分割することができる。
【0078】
パケット化部212は、ソケットなど一般的なTCP又はUDP/IPインターフェースを持つネットワーク層モジュールとして構成される。
【0079】
図15には、同期バイト方式特殊コード検出部213において実行されるビット・ストリームをRTPパケットに分割するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
【0080】
まず、特殊コード付ビット・ストリームを1バイトだけ取得する(ステップS51)。そして、この1バイト値が同期バイト値と等しいかどうかを判別する(ステップS52)。同期バイト値と等しくない場合には、システムをリセットする(ステップS55)。
【0081】
他方、同期バイト値と等しい場合には、さらにビット・ストリームから2バイトを取得し、これをパケット・サイズとして認識する(ステップS53)。そして、ビット・ストリームからパケット・サイズ分を取得し、パケット化部211に渡す(ステップS54)。
【0082】
図16には、本発明のさらに他の実施形態に係る画像符号化装置100−3の機能構成を模式的に示している。同図に示す画像符号化装置100−3は、画像情報削減部101と、エントロピー符号化部102と、ユニーク・コード付加部107とで構成される。
【0083】
画像情報削減部101は、入力されるビデオ信号に対し、例えば動き予測により時間的画面相関に基づく情報圧縮や、DCTによる空間的情報圧縮を施し、画像情報の削減を行なう。また、エントロピー符号化部102は、動き保証フレーム間予測やDCT2夜符号化済情報の発生確率の偏りを利用して、ハフマン符号に基づくエントロピー符号化を行なう。画像情報削減部101とエントロピー符号化部102は、MPEGなどの一般的な画像圧縮規格に準拠したものでよい。
【0084】
ユニーク・コード付加部107は、符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、他の部分では現れないユニーク・コードと、RTPヘッダなどを含んだ特殊コードを埋め込む処理を行なう。
【0085】
図17には、ユニーク・コード付加部107によるビット・ストリームの変換処理例を示している。同図に示すように、エントロピー符号化部102から出力されるビット・ストリームは、デコード可能なビット列の単位がスタート・コードで区切られた構造である(同上)。また、スタート・コード毎の符号化情報が併せて出力される。ユニーク・コード付加部107では、このビット・ストリームが符号化情報に基づいて解析され、各パケットの先頭に相当する位置に、他の部分では現れないユニーク・コードと、RTPヘッダが埋め込まれている。画像符号には2バイト以上の0が続くことはない。また、RTPヘッダでは12バイト以上の0が続くことはない。そこで、本実施形態では、12バイトの0の系列でユニーク・コードを構成することにした。
【0086】
図18には、ユニーク・コード付ビット・ストリームの構成を示している。図示の通り、ビット・ストリームを分割してなるペイロードには、ユニーク・コードと、RTPヘッダが付加されている。RTPヘッダ中のタイム・スタンプは、該当する符号化情報レコード(表1を参照のこと)の時間情報より得ることができる。
【0087】
図19には、ユニーク・コード付加部107において実行されるビット・ストリームの変換処理手順をフローチャートの形式で示している。
【0088】
符号化情報1エントリ分の符号をすべて出力した場合には(ステップS61)、符号化情報を1エントリ取り込む(ステップS62)。
【0089】
ここで、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っているかどうかを判断する(ステップS63)。
【0090】
そして、当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っている場合には、さらに、当該エントリの符号量を加えたときのパケット・サイズがMTUを超えるかどうかを判別する(ステップS64)。ここで、MTUは、ネットワーク・プロトコルのデータリンク層におけるパケットの最大サイズのことである。
【0091】
当該エントリの符号量を加えてもMTUを超えない場合には、当該エントリの符号をすべて出力することに決定する(ステップS65)。他方、当該エントリの符号量を加えるとMTUを超えてしまう場合には、当該エントリの符号をMTUサイズまで出力することに決定する(ステップS66)。
【0092】
そして、ステップS66において当該エントリのMTUまでの符号出力を決定した後、あるいは、ステップS63において当該エントリの残りの符号を当該パケットに出力することが規格に則っていないと判断された場合には、ユニーク・コードを出力するとともに(ステップS67)、出力符号量に従ってパケット・サイズを出力する(ステップS68)。
【0093】
次いで、エントリの時間情報に従って、タイム・スタンプを決定しRTPヘッダを出力する(ステップS69)。
【0094】
次いで、出力が決まっている分のビット・ストリームをエントロピー符号化部102から取り出す(ステップS70)。
【0095】
図20には、図16に示した画像符号化装置100−3を用いて構成されるストリーミング装置200−3の構成例を模式的に示している。
【0096】
画像符号化装置100−3は、上述したように、原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、各パケットの先頭にユニーク・コードが埋め込まれた形式のビット・ストリームを出力する。
【0097】
ユニーク・コード検出部214は、ビット・ストリーム中のユニーク・コードを検出し、これに基づいてRTPパケット毎に分割する。ユニーク・コードに基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識することから、例えばRFC3016などのパケット化の規格の知識なしに、パケットに分割することができる。
【0098】
パケット化部212は、ソケットなど一般的なTCP又はUDP/IPインターフェースを持つネットワーク層モジュールとして構成される。
【0099】
図21には、ユニーク・コード検出部214において実行されるビット・ストリームをRTPパケットに分割するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
【0100】
まず、ユニーク・コード付ビット・ストリームから1バイトだけ取得する(ステップS71)。そして、カウンタ1が14以上かどうかを判別する(ステップS72)。
【0101】
カウンタ1が14未満の場合には、さらに0x00かどうかを判別する(ステップS73)。そして、0x00であればカウンタ1をインクリメントし(ステップS74)、0x00でなければカウンタ1及びカウンタ2をリセットし(ステップS83)、取得したバイトを記憶してから(ステップS84)、ステップS71に戻る。
【0102】
また、ステップS72において、カウンタ1が14以上であると判別された場合には、さらにカウンタ2が1かどうかを判別する(ステップS75)。
【0103】
カウンタ2が1でない場合には、さらに0x01かどうかを判別する(ステップS75)。そして、0x01である場合には、カウンタ2をインクリメントし、取得したバイトを記憶してから(ステップS84)、ステップS71に戻る。
【0104】
また、0x01でない場合には、さらに0x00かどうかを判別する(ステップS73)。そして、0x00であればカウンタ1をインクリメントし(ステップS74)、0x00でなければカウンタ1及びカウンタ2をリセットし(ステップS83)、取得したバイトを記憶してから(ステップS84)、ステップS71に戻る。
【0105】
また、ステップS75において、カウンタ2が1であると判別された場合には、さらに、0x0fであるかどうかを判別する(ステップS78)。
【0106】
0x0fでない場合には、カウンタ1及びカウンタ2をリセットし(ステップS79)、取得したバイトを記憶してから(ステップS84)、ステップS71に戻る。
【0107】
また、0x0fである場合には、記憶しているコードの最後からユニーク・コード部分を取り除いたものをパケットとして出力する(ステップS80)。但し、始めてユニーク・コードを見つけた場合は出力を行なわない。そして、コード記憶をリセットし(ステップS81)、カウンタ1及びカウンタ2をリセットしてから(ステップS82)、ステップS71に戻る。
【0108】
[追補]
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0109】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明によれば、ストリーミングを行なうために、ビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割することを考慮してビデオ信号を所定の画像圧縮規格に基づいた圧縮符号化処理することができる、優れた画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
【0110】
また、本発明によれば、画像符号化規格やパケット化の規格の十分な知識なしにストリーミング・システムを組むことができる優れた画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
【0111】
画像符号化装置は、放送や蓄積系のシステム・ストリーム(PS/TS)を構成する仕組みを元来備えている。したがって、本発明のように画像符号化装置においてRTPストリームを生成することは低コストで実現することができる。
【0112】
また、本発明によれば、RTPストリームを簡単にパケット分割するインターフェースを用いることで、ネットワークへの送出を低コストで実現することができる。
【0113】
また、本発明のようなRTPストリームを出力する画像符号化装置を用いることにより、画像符号化やRTPストリームに関する詳細な知識なしにストリーミング・システムを構築することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パケットの構造を模式的に示した図である。
【図2】ビット・ストリームのデータ構造を模式的に示した図である。
【図3】蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割するためのストリーミング装置の構成例を模式的に示した図である。
【図4】RTPパケット化部において、蓄積形や放送系で用いられている画像圧縮規格に準拠したビット・ストリームをネットワークに適したパケットに分割するための処理手順の一例を示したフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係る画像圧縮装置100の機能構成を模式的に示した図である。
【図6】RTPストリーム化部103において実行されるビット・ストリームの変換処理手順を示したフローチャートである。
【図7】パケット同期信号出力部104において実行されるパケット同期信号の出力処理の手順を示したフローチャートである。
【図8】図5に示した画像符号化装置100を用いて構成されるストリーミング装置200の構成例を模式的に示した図である。
【図9】ストリーム分割211において実行されるビット・ストリームをRTPパケットに分割するための処理手順を示したフローチャートである。
【図10】本発明の他の実施形態に係る画像符号化装置100−2の機能構成を模式的に示した図である。
【図11】同期バイト方式特殊コード付加部106によるビット・ストリームの変換処理例を示した図である。
【図12】特殊コード付ビット・ストリームの構成を示した図である。
【図13】同期バイト方式特殊コード付加部106において実行されるビット・ストリームの変換処理手順を示したフローチャートである。
【図14】図10に示した画像符号化装置100−2を用いて構成されるストリーミング装置200−2の構成例を模式的に示した図である。
【図15】同期バイト方式特殊コード検出部213において実行されるビット・ストリームをRTPパケットに分割するための処理手順を示したフローチャートである。
【図16】本発明の他の実施形態に係る画像符号化装置100−3の機能構成を模式的に示した図である。
【図17】ユニーク・コード付加部107によるビット・ストリームの変換処理例を示した図である。
【図18】ユニーク・コード付ビット・ストリームの構成を示した図である。
【図19】ユニーク・コード付加部107において実行されるビット・ストリームの変換処理手順を示したフローチャートである。
【図20】図16に示した画像符号化装置100−3を用いて構成されるストリーミング装置200−3の構成例を模式的に示した図である。
【図21】ユニーク・コード検出部214において実行されるビット・ストリームをRTPパケットに分割するための処理手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
100…画像符号化装置
101…画像情報削減部
102…エントロピー符号化部
103…RTPストリーム化部
104…パケット同期信号出力部
105…バッファ
106…同期バイト方式特所コード付加部
107…ユニーク・コード付加部
200…ストリーミング装置
211…ストリーム分割部
212…パケット化部
213…同期バイト方式特殊コード検出部
214…ユニーク・コード検出部
Claims (17)
- ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化装置であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化部と、
出力符号量に従ってパケット・サイズを出力するとともに該出力が決まっている分のビット・ストリームを出力バッファに転送するRTPストリーム化部と、
出力バッファへの出力バイト数がパケット・サイズに到達する毎にパケット同期信号を出力するパケット同期信号出力部と、
を具備することを特徴とする画像符号化装置。 - 前記RTPストリーム化部は、前記画像圧縮規格及び/又はパケット最大サイズに基づいて出力符号量を決定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。 - ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化方法であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化ステップと、
出力符号量に従ってパケット・サイズを出力するとともに該出力が決まっている分のビット・ストリームを出力バッファに転送するRTPストリーム化ステップと、
出力バッファへの出力バイト数がパケット・サイズに到達する毎にパケット同期信号を出力するパケット同期信号出力ステップと、
を具備することを特徴とする画像符号化方法。 - 前記RTPストリーム化ステップでは、前記画像圧縮規格及び/又はパケット最大サイズに基づいて出力符号量を決定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像符号化方法。 - ビデオ信号のストリーミングを行なうストリーミング装置であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化してビット・ストリームを生成するとともに、パケット・サイズ毎にパケット同期信号を出力する画像符号化手段と、
パケット同期信号に基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識してビット・ストリームをパケットに分割するストリーム分割手段と、
を具備することを特徴とするストリーミング装置。 - 前記画像符号化手段は、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化部と、
出力符号量に従ってパケット・サイズを出力するとともに該出力が決まっている分のビット・ストリームを出力バッファに転送するRTPストリーム化部と、
出力バッファへの出力バイト数がパケット・サイズに到達する毎にパケット同期信号を出力するパケット同期信号出力部と、
を備えることを特徴とする請求項5に記載のストリーミング装置。 - ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化装置であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化部と、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、同期バイトとパケット・サイズを含んだ特殊コードを埋め込む同期バイト方式特殊コード付加部と、
を具備することを特徴とする画像符号化装置。 - ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化方法であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化ステップと、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、同期バイトとパケット・サイズを含んだ特殊コードを埋め込む同期バイト方式特殊コード付加ステップと、
を具備することを特徴とする画像符号化方法。 - ビデオ信号のストリーミングを行なうストリーミング装置であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、各パケットの先頭に同期バイトとパケット・サイズを含んだ特殊コードを挿入した形式のビット・ストリームを出力する画像符号化手段と、
同期バイトに基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識し、特殊コードに記載されているパケット・サイズに従ってビット・ストリームをパケットに分割するパケット化手段と、
を具備することを特徴とするストリーミング装置。 - 前記画像符号化手段は、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化部と、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、同期バイトとパケット・サイズを含んだ特殊コードを埋め込む同期バイト方式特殊コード付加部と、
を備えることを特徴とする請求項9に記載のストリーミング装置。 - ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化装置であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化部と、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、他の部分では現れないユニーク・コードを埋め込むユニーク・コード付加部と、
を具備することを特徴とする画像符号化装置。 - ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化方法であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化ステップと、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、他の部分では現れないユニーク・コードを埋め込むユニーク・コード付加ステップと、
を具備することを特徴とする画像符号化方法。 - ビデオ信号のストリーミングを行なうストリーミング装置であって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、各パケットの先頭に他の部分では現れないユニーク・コードを挿入した形式のビット・ストリームを出力する画像符号化手段と、
ユニーク・コードに基づいてビット・ストリーム中のパケットの切れ目を認識し、ビット・ストリームをパケットに分割するパケット化手段と、
を具備することを特徴とするストリーミング装置。 - 前記画像符号化手段は、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化部と、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、他の部分では現れないユニーク・コードを埋め込むユニーク・コード付加部と、
を備えることを特徴とする請求項13に記載のストリーミング装置。 - ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化ステップと、
出力符号量に従ってパケット・サイズを出力するとともに該出力が決まっている分のビット・ストリームを出力バッファに転送するRTPストリーム化ステップと、
出力バッファへの出力バイト数がパケット・サイズに到達する毎にパケット同期信号を出力するパケット同期信号出力ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラム。 - ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化ステップと、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、同期バイトとパケット・サイズを含んだ特殊コードを埋め込む同期バイト方式特殊コード付加ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラム。 - ビデオ信号を圧縮符号化する画像符号化処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
原ビデオ入力信号を蓄積形や放送系で用いられている所定の画像圧縮規格に基づいて圧縮符号化し、スタート・コード毎にデコード可能なビット・ストリーム並びにスタート・コード毎のバイト数及び時間情報からなる符号化情報を出力する画像符号化ステップと、
符号化情報に基づいて、ビット・ストリーム中の各パケットの先頭に相当する位置に、他の部分では現れないユニーク・コードを埋め込むユニーク・コード付加ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003142081A JP2004349820A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003142081A JP2004349820A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004349820A true JP2004349820A (ja) | 2004-12-09 |
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ID=33530270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003142081A Pending JP2004349820A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 画像符号化装置及び画像符号化方法、ストリーミング装置、並びにコンピュータ・プログラム |
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JP (1) | JP2004349820A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006229977A (ja) * | 2005-02-18 | 2006-08-31 | Thomson Licensing | インターネットプロトコルを用いたシリアルバスを介したデータ電送を実行するための方法及び当該方法を利用するための装置 |
-
2003
- 2003-05-20 JP JP2003142081A patent/JP2004349820A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006229977A (ja) * | 2005-02-18 | 2006-08-31 | Thomson Licensing | インターネットプロトコルを用いたシリアルバスを介したデータ電送を実行するための方法及び当該方法を利用するための装置 |
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