JP2004349401A - 透光性薄膜太陽電池の外観補修方法 - Google Patents

透光性薄膜太陽電池の外観補修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】建築物の用途に利用される透光性薄膜太陽電池の外観不良となる欠陥を低コストで簡便に補修し得る方法を提供する。
【解決手段】透明絶縁基板(2)上に順に積層された透明電極層(3)、半導体光電変換層(4)、および裏面金属電極層(5)を含みかつ透光用溝(8)または穴を含む透光性薄膜太陽電池の外観補修方法において、裏面金属電極層(5)の剥離欠落部分を銀色のUV硬化性塗料(21)を利用して外観補修することを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は透光性薄膜太陽電池の外観補修方法に関し、特に、建築物の用途に利用される透光性薄膜太陽電池の外観不良となる欠陥を低コストで簡便に補修し得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、炭酸ガス排出による地球温暖化防止の観点から、クリーンエネルギ源として、半導体太陽電池の利用の拡大が期待されている。半導体太陽電池の中でも、半導体結晶ウエハを利用する結晶系太陽電池に比べて、気相堆積による半導体薄膜を利用する薄膜系太陽電池は低コストで大面積に作製され得るので、特にその利用の拡大が期待されている。
【0003】
図4から図7において、従来の典型的な薄膜太陽電池の構造が模式的に図解されている。図4は薄膜太陽電池の背面を表す平面図であり、図5は図4中の線分Aに沿った断面図であり、図6は図4中の線分Bに沿った断面図であり、そして図7は図4中の点線Cに沿って切り出した部分の斜視図である。なお、本願の図面において、同一の参照符号は同一部分または相当部分を表している。
【0004】
これらの図4から図7に図解された薄膜太陽電池1においては、ガラスなどの透明絶縁基板2上に透明電極層3、半導体光電変換層4、および裏面金属電極層5がスパッタやCVD(化学気相堆積)などを利用して順次積層されている。ガラス基板2としては、近年では約1m平方の大きさのものまで用いられている。透明電極層3としてはZnO、SnO、ITO(インジュウム錫酸化物)などが用いられ、金属電極層5としてはAg、Alなどが主に用いられている。各層3、4、5の堆積とエッチングまたはレーザスクライブなどによるパターニングとを繰り返して複数の短冊状光電変換セル16が形成されており、それらの短冊状セル16は短軸方向に電気的に直列接続された集積構造にされている。
【0005】
すなわち、隣接するセル16間において裏面電極層5はセル間分離溝6によって分離されているが、一つのセル16の透明電極3は隣のセル16の裏面電極5に接続されている(図7参照)。また、各層3、4、5は、周縁分離溝11によって、発電領域13と非発電領域14とに分離されている(図1参照)。このような周縁分離溝11は、各層3、4、5の周縁端部における透明電極3と裏面電極5との短絡欠陥などを分離するために設けられる。このような場合、発電領域内において、セル間分離溝6によって1%未満の透光性は存在している。
【0006】
直列接続された複数セル中の両端のセル上には、バスバー(母線)電極12が設けられ、全セルからの出力電流はこれらのバスバー電極12から取り出される(図4参照)。両バスバー電極12の一方は、図5に示されているように、接続溝7を介して半田層17によって透明電極3に接続されている。そして、他方のバスバー電極12は、半田層によって裏面電極5に接続されればよい。
【0007】
従来では、建築物用の大型の薄膜太陽電池は、ビルの屋上や家屋の屋根上に設置されるのが一般的である。しかし、最近では、日照空間の利用効率の改善の観点から、ビルの屋上や家屋の屋根上のみならず建築物の壁面上に薄膜太陽電池が設置されている。また、建築物の窓自体や採光屋根自体さらに商店街のアーケードの屋根自体などにも薄膜太陽電池を利用することが試みられている。ここで、建築物の採光屋根自体や窓自体またはアーケードの屋根自体などに薄膜太陽電池を利用する場合には、建築物内部やアーケードの照明光として、薄膜太陽電池が部分的に太陽光を透過する必要がある。
【0008】
太陽光の一部を透過し得る薄膜太陽電池の一例は、例えば特許文献1の特開平5−251723号公報において開示されている。
【0009】
図8と図9において、透光性薄膜太陽電池の一例が模式的に図解されている。図8は透光性薄膜太陽電池の背面を表す平面図であり、図9は図8中の点線Dに沿って切り出した部分の斜視図である。図8中の線分AとBに沿った断面構造は、それぞれ図5と図6に対応している。図8の透光性薄膜太陽電池1aでは、発電領域15において太陽光が部分的に透過し得る。
【0010】
その発電領域15が部分的に太陽光を透過し得るのは、図9に示されているように、複数の光透過用溝8が形成されているからである。すなわち、半導体層4と金属電極層5が光透過用溝8によって除去されている。ただし、光透過用溝8はセル間分離溝6に交差して形成されており、セル間分離溝6の両側のセルは互の電気的直列接続が維持されている。なお、光透過用溝の代わりに、光透過用穴が形成されてもよいことは言うまでもない。
【0011】
【特許文献1】
特開平5−251723号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
建築物の窓自体や採光屋根自体またはアーケードの屋根自体などに透光性薄膜太陽電池を設置して太陽光の一部を照明光として利用しようとする場合、透光性薄膜太陽電池には、その発電性能や採光性のみならず、良好な外観も求められることになる。なぜならば、建築物における採光部は人の目の注意を引くからである。すなわち、外観が良好でない透光性薄膜太陽電池は、その商品価値が劣って販売に適さないことになる。
【0013】
ところで、透光性薄膜太陽電池の作製工程においては、例えば光透過用溝を形成するためのレーザスクライブやその後の洗浄などの処理が行われる。そして、それらの処理の際に、透光性薄膜太陽電池に外観上の欠陥が導入されることがある。
【0014】
図10と図11において、そのような透光性薄膜太陽電池における外観上の欠陥の一例が模式的に図解されている。すなわち、図10は外観上の欠陥を含む透光性薄膜太陽電池の一部を模式的な斜視図で示しており、図11は図10中の破線Eに沿った模式的断面を示している。すなわち、図10と図11の例示では、裏面金属電極層5において、剥離欠落部9が生じている。このような場合、その剥離欠落部9は、裏面金属電極層5の銀色ではなくて、半導体光電変換層4の外観を呈することになる。
【0015】
そして、そのような剥離欠落部9は、透光性薄膜太陽電池における銀色の統一的背面外観において、違和感を生じる赤色欠陥として目立つことになる。このような外観上の欠陥9は、透光性薄膜太陽電池の商品価値を低下させ、消費者に忌避されることになる。したがって、裏面金属電極層5における微小な剥離欠落部9は、透光性薄膜太陽電池の発電性能に対しては重大な問題でないとしても、透光性薄膜太陽電池の商品性において重大な問題となる。
【0016】
なお、裏面金属電極層5における剥離欠落部9があまりに大きい場合には、外観上の問題のみならず発電性能においても問題を生じるので、そのような透光性薄膜太陽電池は外観上の補修をしても販売には適さないものである。
【0017】
上述のような先行技術の状況に鑑み、本発明は、建築物の用途に利用される透光性薄膜太陽電池の外観不良となる欠陥を低コストで簡便に補修し得る方法を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、透明絶縁基板上に順に積層された透明電極層、半導体光電変換層、および裏面金属電極層を含みかつ透光用溝または穴を含む透光性薄膜太陽電池の外観補修方法において、裏面金属電極層の剥離欠落部分を銀色のUV硬化性塗料を利用して外観補修することを特徴としている。
【0019】
なお、裏面金属電極層下の半導体光電変換層にも剥離欠落部が存在する場合には、半導体光電変換層の剥離欠落部を赤色系のUV硬化性塗料で補修して、その上に銀色のUV硬化性塗料を塗布して補修することが好ましい。
【0020】
また、ピンの先端部に付与されたUV硬化性塗料が剥離欠落部へ所望の回数だけ塗布されることが好ましい。さらに、剥離欠落部に塗布されたUV硬化性塗料は、光ファイバを介して照射されるUV光によって硬化させられることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
透光性薄膜太陽電池の一般的な製造工程の例として、レーザ加工装置による透光用溝または穴の加工後に、
(1) 洗浄を実施、
(2) 洗浄に加えてアニールを実施、
(3) 洗浄工程としのブラシ洗浄に加えてアニールを実施
のいずれかを行うことによって、その太陽電池の高い出力性能を得ることができる。そのような高い出力特性の確保のために、アニール処理(例えば150℃で20分以上)は必須の工程である。そして、ブラシ洗浄工程とアニール処理を併用することが、透光性薄膜太陽電池の製造にもっとも好ましい。
【0022】
また、透光性薄膜太陽電池においては多数の透光用溝または穴を発電領域中に設けるので、セルに欠陥が生じて電流リークが生じやすい傾向にある。したがって、その非晶質半導体光電変換層が通常の膜厚よりも厚い330nm程度の場合に、いわゆるステブラーロンスキー効果による光劣化後の出力特性が最大になる。すなわち、透光性薄膜太陽電池の場合には、非晶質半導体光電変換層が300〜350nmの厚さ範囲内にあることが好ましい。
【0023】
図10および図11に示されているような裏面銀電極層5の剥離欠落部9を補修する方法として、本発明者らはまず、アルミ微粒子を含む銀色の常温乾燥性の塗料を利用することを試みた。常温乾燥性塗料が最初に試みられたのは、それが常温において一日程度放置されるだけで塗膜として十分に固化し、簡便に使用し得るからである。なお、前述のように、剥離欠落部9があまりに大面積の場合には、透光性薄膜太陽電池が規定の光電変換特性を満たさず、外観補修をしても意味がない。すなわち、剥離欠落部9を外観補修する価値があるのは、その欠陥部9がせいぜい数mm程度以下の大きさの場合である。
【0024】
例えば、1mmのように小面積の剥離欠落部9を塗料で埋める場合、その塗料を通常の刷毛または筆で塗布することは困難である。したがって、そのように小面積の剥離欠落部9に塗料を塗布するために、ピンの先端が利用され得る。例えば、0.5mm径程度の円筒形のピンの先端に少量の塗料を付着させて、そのピンの先端で剥離欠落部9を軽くたたくようにして塗料を塗布することができる。このようなピン先端による塗料の塗布を所望回数だけ繰り返すことによって、小面積の欠陥部9を埋めるように塗料を塗布することができる。
【0025】
図3は、このようにして剥離欠落部9に塗布された常温乾燥性塗料20を模式的な断面図で示している。ここで、アルミ紛のような金属紛を含む常温乾燥性塗料20は、もともとかなり高い粘度を有している。さらに、常温乾燥性塗料は、塗布作業の時間の経過とともにその粘度が増加する。その結果、図3に示されているように、ピンの先端を利用して剥離欠落部9へ複数回塗布された塗料膜20は、かなり大きな表面凹凸を生じやすいことが分かった。
【0026】
そして、そのような表面凹凸を有する塗料膜20は、同じ銀色を有していても平滑な裏面銀電極層5と異なる外観を呈し、透光性薄膜太陽電池の商品性を低下させる。また、透光性薄膜太陽電池の裏面銀電極層側は例えばEVA(エチレンビニルアセテート)などからなる封止樹脂層を介して背面ガラス板で保護されるが、塗料膜20の表面凹凸はその封止性を低下させる。
【0027】
そこで、本発明者らは、金属粉を含む常温乾燥性塗料20以外で、剥離欠落部9を補修するのにより適した塗料に関して検討した。すなわち、常温乾燥性塗料の他に、熱硬化性の塗料が存在する。熱硬化性塗料では、熱で硬化される前において、塗布後の時間が経過してもほとんど粘度が増加しない。したがって、熱硬化性塗料を利用すれば、図3における常温乾燥性塗料20のように大きな表面凹凸が生じることを回避することができる。しかしながら、熱硬化性塗料を硬化させるためには、その塗料に対して加熱処理が必要であって、補修工程が煩雑になる。
【0028】
本発明らは、熱硬化性塗料よりさらに好ましい補修用塗料を求めて検討し、紫外線(UV)硬化性塗料が補修用塗料として最も好ましいことを見出した。
【0029】
図1は図3に類似しているが、図1においてはアルミ紛を含む常温乾燥性塗料20の代わりに銀色顔料を含むUV硬化性塗料21が用いられている。そのようなUV硬化性塗料21は、常温乾燥性塗料20の場合と同様に、ピンの先端を用いて剥離欠落部9に複数回塗布することができる。
【0030】
金属紛を含む常温乾燥性塗料に比べて、銀色顔料を含むUV硬化性塗料は、紫外線を照射する前においては、UV硬化性塗料の塗布中にその粘度が増大することがない。したがって、図1と図2を比較すれば分かるように、UV硬化性塗料21の補修膜の表面は、常温乾燥性塗料20の補修膜に比べて平坦性が良好になる。また、UV硬化性塗料を硬化させるためには、熱硬化性塗料の場合のように加熱を必要とせず、単に紫外線を照射するだけで短時間で硬化させることができる。
【0031】
例えば、1000mW/cmの紫外線照射強度によって、わずかに2〜3秒間でUV硬化性塗料を硬化させることができる。そのような紫外線照射は、紫外線ランプからの光を直接照射してもよいが、光ファイバを介して小面積のUV硬化性塗料領域21へ集中的に照射することがより好ましい。
【0032】
なお、UV硬化型塗料は、(A)重合性オリゴマー、(B)重合性モノマー、(C)光重合開始剤、および(D)フィラーを含む組成で得ることができる。
【0033】
(A)重合性オリゴマーの例としては、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリシリコン(メタ)アクリレートオリゴマー、マレイミド樹脂、および不飽和ポリエステル樹脂などを利用し得る。
【0034】
(B)重合性モノマーの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリオキシエチレンジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイル)トリイソシアヌレート、スチレン、メチルスチレン、およびN−ビニルピロリドンなどを利用し得る。
【0035】
(C)光重合開始剤の例としては、2,2−ジメトキシ−1,2ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルーフェニルーケトン、および2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンなどを利用し得る。
【0036】
(D)フィラーの例としては、酸化チタン、Al粉、およびAg粉などを利用し得る。
【0037】
通常、UV硬化型塗料では、(A)重合性オリゴマーおよび(B)重合性モノマーの合計量に対して、0.1〜10質量%の(C)光重合開始剤と0.1〜200質量%の(D)フィラーが含められる。また、UV硬化型塗料には、紫外線吸収剤や光安定化剤がさらに含められてもよい。他方、(B)重合性モノマーは揮発成分として作業環境を劣化させるので、UV硬化型塗料の粘度低減や硬化塗膜の改質の必要性が少ない場合には、必ずしも加える必要はない。
【0038】
図2は図1に類似しているが、図2においては裏面銀電極層5の一部が剥離欠落しているのみならず、その下の半導体光電変換層4の一部も剥離欠落している。そして、半導体光電変換層4の剥離欠落剥離部は赤色系の顔料を含むUV硬化性塗料23によって補修され、その上に銀色UV硬化性塗料21が塗布されている。半導体光電変換層4の剥離欠落剥離部に赤色系UV硬化性塗料23が用いられるのは、透光性薄膜太陽電池を前面ガラス基板2側から見た場合に、その半導体光電変換層4が一般に赤色系の色彩を呈しているからである。
【0039】
すなわち、図2に示されているように裏面銀電極層5のみならず半導体光電変換層4にも剥離欠落部が存在する場合において、赤色系UV硬化性塗料23と銀色UV硬化性塗料21との2層補修塗膜を利用することによって、透光性薄膜太陽電池の前面と背面とのいずれの方向からみても欠陥が補修された外観を得ることができる。
【0040】
ついでながら、透光性薄膜太陽電池の構成部材として、意匠性のあるガラスおよび意匠性のある封止材を用いることによって、容易に美観に優れる透光性薄膜太陽電池を得ることができる。意匠性のあるガラスとしては、(1)着色ガラス、(2)表面ブラストガラス、(3)表面にフィルムや塗料などを付着させたガラスなどを用いることができる。意匠性のある封止材としては、(1)着色樹脂、(2)絵やロゴを含む樹脂層やフィルムなどを用いることができる。
【0041】
また、本発明の補修法が適用される透光性薄膜太陽電池の用途としては、投影表現用スクリーンとして用いることができる。この場合、本発明の補修法が適用された透光性薄膜太陽電池は、解像度と輝度のバランス、発電性能、および生産性に優れたものとし得る。透光用溝の幅は10μm〜500μmであることが好ましく、その溝数は300本以上であって開口率が5%〜50%であることが好ましい。約1m平方の透光性薄膜太陽電池においては、透光用溝の間隔は0.5mm〜2mmであることが好ましい。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、建築物の用途に利用される透光性薄膜太陽電池の外観不良となる欠陥を低コストで簡便に補修し得る方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透光性薄膜太陽電池の外観補修の一例を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明による透光性薄膜太陽電池の外観補修の他の例を示す模式的な断面図である。
【図3】本発明者らが検討した透光性薄膜太陽電池の外観補修の一例を示す模式的な断面図である。
【図4】非透光性薄膜太陽電池の背面側を示す模式的な平面図である。
【図5】図4中の線分Aに沿った模式的断面図である。
【図6】図4中の線分B沿った模式的断面図である。
【図7】図4中の点線Cに沿って切り出した部分の模式的な斜視図である。
【図8】透光性薄膜太陽電池の背面側を示す模式的な平面図である。
【図9】図8中の点線Dに沿って切り出した部分の一例の模式的な斜視図である。
【図10】図8中の点線Dに沿って切り出した部分が裏面金属電極層において剥離欠落部を含む例の模式的な斜視図である。
【図11】図10中の破線Eに沿った模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 非透光性薄膜太陽電池、1a 透光性薄膜太陽電池、2 透明絶縁基板、3 透明電極層、4 半導体光電変換層、5 裏面金属電極層、6 セル間分離溝、7 接続溝、8 光透過用溝、11 周縁分離溝、12バスバー電極、13発電領域、14 非発電領域、15 透光性発電領域、16 光電変換セル、17 半田層、20 常温乾燥性塗料、21 銀色UV硬化性塗料、23 赤色系UV硬化性塗料。

Claims (4)

  1. 透明絶縁基板上に順に積層された透明電極層、半導体光電変換層、および裏面金属電極層を含みかつ透光用溝または穴を含む透光性薄膜太陽電池の外観補修方法であって、前記金属電極層の剥離欠落部分を銀色のUV硬化性塗料を利用して外観補修することを特徴とする透光性薄膜太陽電池の外観補修方法。
  2. 前記金属電極層下の前記半導体光電変換層にも剥離欠落部が存在する場合に、前記半導体光電変換層の剥離欠落部を赤色系のUV硬化性塗料で補修して、その上に前記銀色のUV硬化性塗料を塗布して補修することを特徴とする請求項1に記載の透光性薄膜太陽電池の外観補修方法。
  3. ピンの先端部に付与された前記UV硬化性塗料を前記剥離欠落部へ所望の回数だけ塗布することを特徴とする請求項1または2に記載の透光性薄膜太陽電池の外観補修方法。
  4. 前記剥離欠落部に塗布された前記UV硬化性塗料は、光ファイバを介して照射されるUV光によって硬化させられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の透光性薄膜太陽電池の外観補修方法。
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