JP2004348525A - コンテンツ連携システム、コンテンツ連携方法及びクライアント固有情報取得方法 - Google Patents

コンテンツ連携システム、コンテンツ連携方法及びクライアント固有情報取得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スケジュールやシナリオを作成することなく、異なるクライアントに存在するコンテンツ間の連携を行う手段を提供する。
【解決手段】コンテンツ連携システムAは、コンテンツの登録・解除を行うコンテンツ登録部A1、登録したコンテンツに対応する連携コンポーネントを取得する連携コンポーネント管理部A2、メディアビューワ及び連携コンポーネントの間にメッセージ通信用のパスを設けるとともに、登録したコンテンツを表示するブラウザ部A3、ブラウザ部A3に表示されている複数のコンテンツに対応する連携コンポーネント間における連携メッセージの通信を制御するコンポーネント間通信部A4、コンテンツ連携システム間における連携メッセージの通信を制御するクライアント間通信部A6から構成される。コンテンツ連携システムA、B、Cは、ネットワークを介して接続される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテンツの連携技術に関するものである。特に、ネットワークを介した異なるクライアント上のコンテンツ間の連携に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像、音声、静止画、テキスト、アニメーションなどのマルチメディアコンテンツを連携させる技術として、SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)が広く用いられている。SMILを用いることで、複数のマルチメディアコンテンツを同期させて再生することができる。また、映像や音声とアプリケーションを連携させるシステムとして、例えば、SVMV(Software
Vision Multi−Vision)がある(特許文献1参照)。
SMILやSVMVを用いることにより、複数のマルチメディアコンテンツを連携して提示することが可能になっている。特に、映像や音声コンテンツの再生に同期して、その映像や音声コンテンツの内容に関連した静止画やテキスト、アニメーションなどを提示することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−244889号公報(段落[0035]〜[0045]、図3、図4参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、SMILやSVMVでは、事前にスケジュール(時間とイベントとの関係を記述するドキュメント)やシナリオ(イベントに伴うシステムの状態遷移を記述するドキュメント)を作成することによって、予めコンテンツ間の連携を指定する必要がある。この際、連携内容はスケジュールやシナリオにより固定されてしまう。そのため、SMILやSVMVでは、スケジュールやシナリオに記載されていないコンテンツ間の連携は行えない。また、コンテンツの組み合わせの数に比例して、作成するスケジュールやシナリオが増加するという問題もある。
また、SMILやSVMVで作成されるコンテンツは、コンテンツ、スケジュール、シナリオなどがパッケージされた形で提供されるので、そのパッケージ単体で動作するのが通常である。そのため、SMILやSVMVでは、ネットワークを介して、異なるクライアントに存在するコンテンツ同士を動的に連携させることはできない。
【0005】
そこで、本発明は、前記課題に鑑み、コンテンツ間の連携を記述したスケジュールやシナリオを予め作成することを必要とせず、利用者が任意に選択したコンテンツ間の連携を実現することを目的とする。特に、異なるクライアントに存在するコンテンツ同士の連携を実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明のうち、請求項1に係る発明は、ピア・ツー・ピア型のネットワークに接続されるクライアント上で動作し、その接続されたネットワークを介して異なるクライアント上のコンテンツ間の連携を行うコンテンツ連携システムが、コンテンツの登録・解除を行うコンテンツ登録部と、コンテンツのファイルタイプ別に連携コンポーネントを管理するとともに、コンテンツを登録したときに、その登録したコンテンツのファイルタイプに対応する連携コンポーネントを取得する連携コンポーネント管理部と、登録したコンテンツの表示に使用するメディアビューワ及び連携コンポーネント管理部が取得した連携コンポーネントの間にメッセージ通信用のパスを設けるとともに、メディアビューワを使用することによって登録したコンテンツを表示するブラウザ部と、登録したコンテンツのうち、共有するコンテンツを共有用DBに格納し、その格納したコンテンツをクライアント管理テーブルに基づいて他のクライアントに送信するとともに、ネットワークを介して他のクライアントから受信したコンテンツを共有用DBに格納するクライアント間通信部とを具備したことを特徴とする。
【0007】
この構成において、コンテンツを登録するときには、コンテンツ登録部が、コンテンツ自体ではなく、コンテンツに関する情報(ファイル名、識別用IDなど)をコンテンツ管理テーブルに登録する。そして、コンテンツ連携の準備として、ブラウザ部が、そのコンテンツのファイルタイプに対応するメディアビューワ及び連携コンポーネント管理部が取得した連携コンポーネントの間にメッセージ通信用のパスを設けるとともに、そのコンテンツを表示する。また、コンテンツを共有するときには、クライアント間通信部が、予めコンテンツの共有及び連携を行う相手のクライアントを登録したクライアント管理テーブルを参照して、そのコンテンツを相手のクライアントに送信する。それに対して、ネットワークを介して他のクライアントからコンテンツを受信したクライアント間通信部は、そのコンテンツを共有用DBに格納する。それと同時に、コンテンツ登録部が、その格納したコンテンツを登録し、ブラウザ部が、前記したコンテンツ連携の準備を行う。なお、コンテンツの登録及び共有は、クライアントの利用者の操作によるものとする。以上によれば、コンテンツの登録は、利用者によるコンテンツの登録操作があった場合、及び、コンテンツが共有された場合に行われる。
【0008】
請求項2に係る発明は、コンテンツ連携システムが、更に、メディアビューワと、連携コンポーネントと、コンポーネント間通信部とを具備し、メディアビューワが、表示したコンテンツへの働きかけが発生したときに、その働きかけに対応するイベント情報を作成し、その作成したイベント情報を連携コンポーネントに送信するとともに、連携コンポーネントから受信した制御情報に記述されている処理をコンテンツに対して実行し、連携コンポーネントが、メディアビューワから受信したイベント情報を連携ルールに基づいて連携メッセージに変換し、その連携メッセージをコンポーネント間通信部に送信するとともに、コンポーネント間通信部から受信した連携メッセージを連携ルールに基づいて制御情報に変換し、その制御情報をメディアビューワに送信し、コンポーネント間通信部が、連携コンポーネントから受信した連携メッセージをクライアント間通信部に送信するとともに、クライアント間通信部から受信した連携メッセージを、そのとき登録されているコンテンツに対応する連携コンポーネントに送信し、クライアント間通信部が、コンポーネント間通信部から受信した連携メッセージをクライアント管理テーブルに基づいて他のクライアントに送信するとともに、ネットワークを介して他のクライアントから受信した連携メッセージをコンポーネント間通信部に送信する構成を有することを特徴とする。
【0009】
この構成において、コンテンツへの働きかけが発生したときに、連携コンポーネントは、その働きかけに対応するイベント情報を連携ルールに基づいて連携メッセージに変換するが、具体的には、イベント情報を連携情報に変換し、その連携情報を記述した連携メッセージを作成する。また、連携コンポーネントは、コンポーネント間通信部から受信した連携メッセージを制御情報に変換するが、具体的には、連携メッセージに記述されている連携情報を取得し、その連携情報を制御情報に変換する。その変換の基になる連携ルールは、「イベント名・連携メソッド名・制御関数名」の組み合わせで記述することを特徴とし、連携コンポーネントは、その連携ルールを参照し、イベント名から連携メソッド名、連携メソッド名から制御関数名への変換を行う。このとき、連携メソッド名をファイルタイプ間で共通にし、イベント名と制御関数名とをファイルタイプ毎に設定することで、多彩な連携を実現することができる。例えば、イベント名に対する連携メッセージをファイルタイプ間で共通にしたり、個別にしたりするために、イベント名と連携メソッド名との対応関係をファイルタイプ毎に設定することができる。また、連携メソッドに対する連携処理の内容をファイルタイプ間で共通にしたり、個別にしたりするために、連携メソッド名と制御関数名との対応関係をファイルタイプ毎に設定することができる。
また、クライアント間通信部は、コンポーネント間通信部を介して、連携コンポーネントと連携メッセージのやりとりを行うとともに、そのクライアント間通信部同士が、ネットワークを介して、予めコンテンツの連携を行う相手のクライアントを登録したクライアント管理テーブルに基づいて、連携メッセージのやりとりを行う。これによって、ネットワークを介した異なるクライアント間において、一方のクライアント上のコンテンツへの働きかけに対応して、他方のクライアント上のコンテンツを変化させることができる。すなわち、異なるクライアント上のコンテンツ間の連携を行うことができる。なお、コンポーネント間通信部において、連携コンポーネントから受信した連携メッセージを折り返すことによって、一つのクライアント内のコンテンツ間の連携を行うこともできる。
ここで、コンテンツへの働きかけとしては、例えば、利用者のコンテンツに対する入力(マウスなどのポインティングデバイスによるクリック操作やドラッグ操作)やコンテンツの状態変化(映像コンテンツにおける再生位置の変化)などがある。
【0010】
請求項3に係る発明は、コンテンツ連携システムの一構成要素であるクライアント間通信部が、コンテンツ連携システムが起動したときに、ネットワークに接続されたクライアント間で、端末情報を送受信するクライアント管理部と、クライアント管理部で受信した他のクライアントの端末情報を管理するクライアント管理テーブルと、コンポーネント間通信部から受信した連携メッセージを他のクライアントに送信するとともに、ネットワークを介して他のクライアントから受信した連携メッセージをコンポーネント間通信部へ送信するメッセージ送受信部と、ネットワークに接続されたクライアント間で、共有するコンテンツを送受信する共有操作部と、共有操作部で送受信するコンテンツを格納する共有用DBとを具備したことを特徴とする。
【0011】
この構成において、クライアント間通信部は、ネットワークに接続されたクライアント間で、端末情報、連携メッセージ及びコンテンツを送受信するが、実際には、クライアント管理部、メッセージ送受信部及び共有操作部がそれぞれの送受信を行う。
ここで、端末情報は、そのクライアントを特定するための情報であり、例えば、そのクライアントのIP(Internet Protocol)アドレスや利用者のユーザ名などである。具体的には、クライアント管理部が、コンテンツの共有及び連携を行う相手のクライアントを特定するために端末情報を送受信し、受信した端末情報をクライアント管理テーブルに登録する。
【0012】
請求項4に係る発明は、ピア・ツー・ピア型のネットワークに接続された異なるクライアント上のコンテンツ間の連携を行うコンテンツ連携システムにおけるコンテンツ連携方法が、コンテンツの共有及び連携を行う相手のクライアントを特定するために、クライアントの端末情報を送受信するステップと、所定のコンテンツを登録するステップと、登録したコンテンツを、受信した端末情報に基づいて他のクライアントに送信するステップと、ネットワークを介して他のクライアントから受信したコンテンツを登録することによって、コンテンツを共有するステップと、コンテンツへの働きかけに対応する連携メッセージを、受信した端末情報に基づいて他のクライアントに送信するステップと、ネットワークを介して他のクライアントから受信した連携メッセージに対応する処理を、登録又は共有したコンテンツに対して実行することによって、コンテンツの連携を行うステップとを含んで実行する方法であることを特徴とする。
【0013】
この方法によれば、まず、ネットワーク上のクライアント同士で、そのクライアントの端末情報を送受信する。そして、コンテンツを登録し、その登録したコンテンツを共有及び連携するときに、コンテンツや連携メッセージを送信する相手先のクライアントを特定するために、先に受信した端末情報を参照する。これによって、ネットワークに接続された異なるクライアント上のコンテンツ間の連携を行う。
【0014】
請求項5に係る発明は、ピア・ツー・ピア型のネットワークに接続された異なるクライアント間で相互にクライアントに固有な情報であるクライアント固有情報の取得を行うクライアント固有情報取得方法が、所定の第1のクライアントにおいて所定のシステムが起動したときに、第1のクライアントが、自身に固有な第1のクライアント固有情報をネットワークに送信するステップと、そのとき既に所定のシステムが起動している第2のクライアントが、ネットワークから受信した第1のクライアント固有情報を記憶するステップと、第2のクライアントが、応答メッセージとして、自身に固有な第2のクライアント固有情報を、ネットワークを介して第1のクライアントに送信するステップと、第1のクライアントが、ネットワークを介して第2のクライアントから受信した第2のクライアント固有情報を記憶するステップとを含む方法であることを特徴とする。
【0015】
この方法によれば、ネットワーク上にある第1のクライアントは、所定のシステムが起動したときに、第1のクライアント固有情報をネットワークに送信する。それに対して、そのとき既に所定のシステムが起動している全てのクライアント(第2のクライアント)が、第1のクライアント固有情報を受信し、記憶するとともに、応答メッセージとして、第2のクライアント固有情報を第1のクライアントに送信する。第1のクライアントは、1以上の第2のクライアント固有情報を受信し、記憶する。以上の一連の手順を、ネットワークに接続されている各クライアントにおいて、所定のシステムが起動するたびに行うことによって、その所定のシステムが起動しているクライアントは、他のクライアントの固有情報を取得する。なお、「所定のシステム」の一例が「コンテンツ連携システム」であり、「クライアント固有情報」の一例が「端末情報」である。
【0016】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
≪コンテンツ連携システムの構成と概要≫
図1は、本発明の実施の形態に係るコンテンツ連携システムのブロック構成とネットワーク接続構成である。コンテンツ連携システムは、PC(Personal Computer)等のクライアント上で動作するシステムであり、そのシステム内でコンテンツ間の連携を実現すると共に、ピア・ツー・ピア(Peer to Peer)型ネットワークを介して複数のシステムに存在するコンテンツ間の連携を実現するものである。以下、各構成要素とその概要について説明する。
【0018】
図1に示すように、コンテンツ連携システムA、コンテンツ連携システムB及びコンテンツ連携システムCは、ネットワークを介して相互に接続されている。コンテンツ連携システムAは、利用者によるコンテンツ連携システムヘのコンテンツの登録・解除操作を受けて、その登録・解除を行うコンテンツ登録部A1と、連携コンポーネントをコンテンツのファイルタイプ別に管理し、コンテンツが登録されたときにそのコンテンツに対応する連携コンポーネントを提供する連携コンポーネント管理部A2と、そのコンテンツの表示のためのメディアビューワ及び連携コンポーネント管理部A2から提供された連携コンポーネントの間にメッセージ通信用のパスを設けるとともに、そのコンテンツを表示するブラウザ部A3と、ブラウザ部A3に複数のコンテンツが表示されているとき、コンテンツ間の連携メッセージの通信を制御するコンポーネント間通信部A4と、各クライアントで動作するコンテンツ連携システム間の通信を制御するクライアント間通信部A6とから構成される。
ブラウザ部A3には、HTML(Hyper Text Markup Language)文書連携コンポーネントA5、WebブラウザなどのHTML文書メディアビューワA7が備わっているものとする。なお、その他のファイルタイプのコンテンツ、例えば、WORD文書や映像コンテンツに対応する連携コンポーネント及びメディアビューワ(WORDアプリケーションや映像プレイヤー)を含むこともある。
【0019】
図3は、本発明の実施の形態に係るコンテンツ登録部のブロック構成図である。図3に示すように、コンテンツ登録部A1は、利用者によるコンテンツ連携システムヘのコンテンツの登録・解除操作を受信する登録・解除操作受信部A12と、コンテンツ連携システム内のコンテンツの登録状況を管理するコンテンツ管理テーブルA13と、そのコンテンツ管理テーブルA13に対してコンテンツの登録・解除を行うコンテンツ管理部A12と、コンテンツが登録されたときにそのコンテンツのファイルタイプを判別し、連携コンポーネント管理部A2に通知するファイルタイプ通知部A14とから構成される。
【0020】
図4は、本発明の実施の形態に係る連携コンポーネント管理部のブロック構成図である。図4に示すように、連携コンポーネント管理部A2は、ファイルタイプ毎に対応する連携コンポーネントを管理する連携コンポーネントDBA23と、コンテンツ登録部A1のファイルタイプ通知部A14から新たに登録されたコンテンツのファイルタイプを受信し、そのファイルタイプに対応する連携コンポーネントを連携コンポーネントDBA23から検索するコンポーネント検索部A21と、コンポーネント検索部A21で検索された連携コンポーネントを連携コンポーネントDBA23から取得し、ブラウザ部A3に送信するコンポーネント配布部A22とから構成される。
【0021】
図5は、本発明の実施の形態に係るHTML文書連携コンポーネント及びHTML文書メディアビューワのブロック構成図である。図5に示すように、HTML文書連携コンポーネントA5は、コンテンツ上で発生したイベント情報(例えば、イベント名とデータ)をそのコンテンツを表示しているHTML文書メディアビューワA7から取得するイベント受信部A51と、そのイベント情報を連携ルール53に基づき連携情報(例えば、連携メソッドとデータ)に変換するイベント・メソッド変換部A52と、その連携情報を記述した連携メッセージを作成し、コンポーネント間通信部A4に送信する連携メッセージ送信部A54と、コンポーネント間通信部A4から送信された連携メッセージを受信し、その連携メッセージに記述されている連携情報を取得する連携メッセージ受信部A55と、その連携情報を連携ルールA53に基づき制御情報(例えば、制御関数名とデータ)に変換するメソッド・関数変換部A56と、その制御情報をHTML文書メディアビューワA7に送信する制御情報送信部A57とから構成される。HTML文書メディアビューワA7は、コンテンツ上で生じたイベントを外部に送信するイベント出力部A71と、外部から制御情報を受信し、その制御情報に記述されている処理をコンテンツに対して実行する外部制御入力部A72とを予め備えているものとする。
【0022】
図7は、本発明の実施の形態に係るコンポーネント間通信部のブロック構成図である。図7に示すように、コンポーネント間通信部A4は、各連携コンポーネントやクライアント間通信部から送信される連携メッセージを受信するメッセージ受信部A41と、コンテンツ登録部A1のコンテンツ管理テーブルA13を参照し、現在コンテンツ連携システムAに登録されている各コンテンツに関する情報を取得するコンテンツID取得部A42と、コンテンツID取得部A42で取得した各IDが示すコンテンツに対応する連携コンポーネントや、クライアント間通信部に対して連携メッセージを送信するメッセージ配信部A43とから構成される。
【0023】
図2は、本発明の実施の形態に係るクライアント間通信部のブロック構成図である。図2に示すように、クライアント間通信部A6は、ネットワークに接続された各クライアントで動作するコンテンツ連携システム間で、各クライアントの端末情報を送受信するクライアント管理部A61と、クライアント管理部A61で受信した他のクライアントの端末情報を管理するクライアント管理テーブルA62と、コンポーネント間通信部A4から連携メッセージを受信し、その連携メッセージを他のクライアントで動作するコンテンツ連携システムに送信するとともに、他のクライアントで動作するコンテンツ連携システムから送信された連携メッセージを受信し、コンポーネント間通信部A4へ送信するメッセージ送受信部A65と、各クライアントで動作するコンテンツ連携システム間でコンテンツを送受信する共有操作部A63と、共有操作部A63で送受信するコンテンツを保管する共有用DBA64とから構成される。
以上、コンテンツ連携システムAのブロック構成について説明したが、コンテンツ連携システムB、Cについても同様であり、図2乃至図5、図7においては、符号AX(Xは数字)をそのままBX、CXに読み替えることができる。
【0024】
≪コンテンツ連携に関する処理概要≫
以上説明した構成を踏まえて、複数のコンテンツ連携システム間でコンテンツ同士を連携させる処理について詳細に説明する。
最初に、その処理の概要を、図9に示すフローチャートに沿って説明する。まず、各クライアントにおいて、コンテンツ連携システムが起動されるが、そのとき、各コンテンツ連携システムは、自クライアントの端末情報を送信すると共に、他のクライアントの端末情報を受信する。これによって、コンテンツの連携を行う相手クライアントの端末情報を取得することができる(ステップS100)。次に、利用者が、自分のクライアントを使って、所望のコンテンツの登録操作を行う。これに対応して、コンテンツ連携システムは、その登録操作を行ったコンテンツを登録する(ステップS200)。続いて、利用者は、所望のコンテンツの共有操作を行う。これに対応して、コンテンツ連携システムは、その共有操作を行ったコンテンツに対して、他のコンテンツ連携システムと共有する処理を行う(ステップS300)。そして、このようにコンテンツを共有したコンテンツ連携システム間においてコンテンツ同士の連携を行う(ステップS400)。
以下、図9の各ステップの処理について詳細に説明する。
【0025】
≪端末情報取得の処理≫
まず、利用者A、B、Cが各クライアントA、B、Cでコンテンツ連携システムA、B、Cを起動したとき、その起動されたコンテンツ連携システムA、B、Cが、ネットワークに接続されている各クライアントで動作するコンテンツ連携システムの情報(クライアントの端末情報)を取得する処理について、図10のフローチャートに沿って説明する。
【0026】
まず、利用者Aがコンテンツ連携システムAを起動した場合(ステップS101)、クライアント間通信部A6のクライアント管理部A61は、クライアントAの端末情報をネットワークに送信する(ステップS102)。このとき、端末情報としては、例えば、クライアントAのIPアドレス及び利用者Aのユーザ名を送信する。その後、ネットワーク上の他のクライアントで動作するコンテンツ連携システムが存在すれば、そのコンテンツ連携システムから応答メッセージが返信される。しかしながら、現時点では、ネットワーク上に接続しているコンテンツ連携システムはクライアントAのコンテンツ連携システムAのみであるため、応答メッセージの受信は発生しない。
【0027】
次に、利用者Bがコンテンツ連携システムBを起動した場合(ステップS103)、クライアント間通信部B6のクライアント管理部B61は、クライアントBの端末情報(クライアントBのIPアドレス及び利用者Bのユーザ名)をネットワークに送信する(ステップS104)。コンテンツ連携システムAでは、クライアント管理部A61が、コンテンツ連携システムBが送信した端末情報を受信し、その端末情報に記述されているクライアントBのIPアドレス及び利用者Bのユーザ名をクライアント管理テーブルA62に登録する(ステップS105)。そして、クライアント管理部A61は、応答メッセージとして、クライアントAの端末情報(クライアントAのIPアドレス及び利用者Aのユーザ名)をクライアントBに送信する(ステップS106)。コンテンツ連携システムBでは、クライアント管理部B61が、コンテンツ連携システムAから送信された端末情報を受信し、その端末情報に記述されているクライアントAのIPアドレス及び利用者Aのユーザ名をクライアント管理テーブルB62に登録する(ステップS107)。
【0028】
次に、利用者Cがコンテンツ連携システムCを起動した場合(ステップS108)、クライアント間通信部C6のクライアント管理部C61は、クライアントCの端末情報(クライアントCのIPアドレス及び利用者Cのユーザ名)をネットワークに送信する(ステップS109)。コンテンツ連携システムA、Bでは、クライアント管理部A61、B61が、コンテンツ連携システムCから受信した端末情報をクライアント管理テーブルA62、B62にそれぞれ登録し(ステップS110)、応答メッセージとして、クライアントA、Bの端末情報をクライアントCにそれぞれ送信する(ステップS111)。コンテンツ連携システムCでは、クライアント管理部C61が、コンテンツ連携システムA、Bから受信した端末情報をクライアント管理テーブルC62に登録する(ステップS112)。
【0029】
このようにして、コンテンツ連携システムA、B、Cは、お互いのクライアントの端末情報を取得し合うことによって、コンテンツや連携メッセージの送信相手先を特定することができる。
ここで、各クライアントがネットワークに端末情報を送信する方法として、ブロードキャスト、マルチキャストすることや、クライアント管理テーブルに登録されているアドレスに順次ユニキャストすることが考えられる。このとき、コンテンツ連携システム起動時におけるクライアントの端末情報の取得によって各クライアントのIPアドレスをクライアント管理テーブルに登録するだけでなく、主要なクライアントのIPアドレスは予め登録しておくことで対処することも考えられる。また、クライアント間で送受信される端末情報として、IPアドレス及び利用者のユーザ名の他に、例えば、クライアントのCPU(Central Processing Unit)の機種名、ネットワーク接続機器の通信速度、コンテンツ連携システムに登録されているコンテンツの数やその内容、更には、利用者の属性情報(性別、年齢、趣味など)などを送信し、クライアント管理テーブルで管理することも考えられる。
【0030】
≪コンテンツ登録の処理≫
続いて、利用者AによるHTML文書コンテンツの登録操作を受けて、コンテンツ連携システムAが、そのコンテンツを登録する処理について、図11のフローチャートに沿って説明する。
【0031】
まず、利用者Aは、クライアントAのデスクトップ上にあるHTML文書アイコンをブラウザ部A3のウインドウ内にドロップする(ステップS201、図14(a)参照)ことで、そのHTML文書コンテンツをコンテンツ連携システムAに登録する。ここで、コンテンツの登録・解除方法としては、ファイルアイコンやWebブラウザ上のハイパーテキストをドラッグして、ブラウザ部A3にドロップすることで登録し、コンテンツが表示されているウインドウを閉じることでそのコンテンツを解除する方法や、ダイアログを用いてコンテンツのファイル名やURL(Uniform Resource Locator)を登録・解除する方法などが考えられる。
このとき、図3に示すコンテンツ登録部A1では、利用者によるHTML文書コンテンツの登録操作を、登録・解除操作受信部A11が受信し、その後、コンテンツ管理部A12がそのHTML文書コンテンツに関する情報(例えば、ファイル名及び識別用ID)をコンテンツ管理テーブルA13に登録する(ステップS202)。また、ファイルタイプ通知部A14は、そのHTML文書コンテンツのファイルタイプ(“HTML”)を判別し、その判別したファイルタイプを連携コンポーネント管理部A2に通知する(ステップS203)。ここで、コンテンツのファイルタイプを判別する手段としては、ファイル名の拡張子を参照する方法や、ファイルのへッダに記載されている属性情報を参照する方法などが考えられる。
【0032】
次に、図4に示す連携コンポーネント管理部A2では、コンポーネント検索部A21が、ファイルタイプ通知部A14から受信したファイルタイプ(“HTML”)に対応する連携コンポーネントを連携コンポーネントDBA23に照会し、コンポーネント配布部A22が、対応する連携コンポーネント、この場合は、HTML文書連携コンポーネントA5を取得し、ブラウザ部A3に送信する(ステップS204)。
【0033】
そして、ブラウザ部A3では、連携コンポーネント管理部A2から受信したHTML文書連携コンポーネントA5をそのHTML文書コンテンツに付与し、HTML文書メディアビューワA7を用いてそのHTML文書をクライアントAのデスクトップに表示する(ステップS206)。ここで、「付与」の実際の処理としては、そのHTML文書を表示しているHTML文書メディアビューワA7と、HTML文書連携コンポーネントA5との間に論理的なパスを設けて、その間におけるメッセージやデータの通信を可能にする(ステップS205)。以下、「付与」を同様の意味で用いる。
【0034】
≪コンテンツ共有の処理≫
次に、コンテンツ連携システムAに登録したHTML文書コンテンツをコンテンツ連携システムB、Cで共有する処理について、図12のフローチャートに沿って説明する。
【0035】
利用者Aは、クライアントAのデスクトップに表示されているHTML文書コンテンツに対して共有操作を行う。このとき、コンテンツの共有操作としては、例えば、そのHTML文書コンテンツが表示されているウィンドウをマウスなどのポインティングデバイスにより右クリックし、そのときに開くメニューから共有操作を選択する方法や、デスクトップ上に共有用アイコンを表示し、その表示した共有用アイコンに、そのHTML文書コンテンツが表示されているウィンドウまたはHTML文書アイコンをドロップする方法などが考えられる。このとき、図2に示すクライアント間通信部A6の共有操作部A63は、利用者によるコンテンツの共有操作を受信し(ステップS301)、その共有操作が行われたHTML文書コンテンツを共有用DBA64に格納する(ステップS302)。そして、クライアント管理テーブルA62に登録されているクライアント上で動作するコンテンツ連携システム(ここでは、コンテンツ連携システムB、C)に対して、そのHTML文書コンテンツを送信する(ステップS303)。
【0036】
これに対して、コンテンツ連携システムB、Cでは、共有操作部B63、C63が、コンテンツ連携システムAから送信されたHTML文書コンテンツを受信し(ステップS304)、そのHTML文書コンテンツを共有用DBB64、C64に保管する(ステップS305)。その後、コンテンツ登録部B1、C1が、共有用DBB64、C64に保管したそのHTML文書コンテンツを呼び出し、コンテンツ連携システムB、C内のコンテンツの登録状況を管理するコンテンツ管理テーブルB13、C13にそのHTML文書コンテンツに関する情報を登録する(ステップS306)。次に、連携コンポーネント管理部B2、C2は、そのHTML文書コンテンツに対応する連携コンポーネント(HTML連携コンポーネントB5、C5)を取得する。そして、ブラウザ部B3、C3が、そのHTML文書コンテンツにHTML連携コンポーネントB5、C5を付与し(ステップS307)、HTML文書メディアビューワB7、C7を用いてそのHTML文書コンテンツをクライアントB、Cのデスクトップに表示する(ステップS308)。以上の処理により、コンテンツ連携システムAが所持するHTML文書コンテンツをコンテンツ連携システムB、Cで共有することができる。
【0037】
このとき、前記のように、所定のコンテンツ連携システムがコンテンツ自体を送信することでコンテンツの共有を実現する以外に、その所定のコンテンツ連携システムの共有用DBを用いたコンテンツの共有処理が考えられる。例えば、所定のコンテンツ連携システムの共有用DBを他のクライアントに公開し、コンテンツの共有操作では、共有するコンテンツをその共有用DBに格納し、コンテンツ自体ではなく、格納したコンテンツのURI(Uniform Resource Identifier、ネットワーク上にある資源を識別する情報)を他のコンテンツ連携システムに送信する。その後、他のコンテンツ連携システムが、受信したURIの示すコンテンツを前記共有用DBからダウンロードすることで、コンテンツの共有を実現することができる。
【0038】
≪コンテンツ連携の処理≫
更に、コンテンツ連携システムA上のHTML文書コンテンツに対する働きかけに連携して、コンテンツ連携システムB、C上のHTML文書コンテンツを変化させる処理について、図13のフローチャートに沿って説明する。
【0039】
まず、利用者Aが、コンテンツ連携システムA上のHTML文書コンテンツに対する働きかけとして、例えば、HTML文書コンテンツ内のある文字列(“富士山”)をドラッグする(ステップS401、図14(b)参照)。このとき、図5に示すHTML文書連携コンポーネントA5のイベント受信部A51は、HTML文書メディアビューワA7上で発生したイベント情報(“Drag,富士山”)を取得する(ステップS402)。その後、イベント・メソッド変換部A52は、連携ルールA53を参照し、イベント名(“Drag”)を連携メソッド名(“SearchText”)に変換する(ステップS403)。そして、連携メッセージ送信部A54は、イベント・メソッド変換部A52で取得した連携情報(“SearchText,富士山”)を記述した連携メッセージを作成し(ステップS404)、コンポーネント間通信部A4に送信する。図6に示す連携ルールでは、event要素に処理するイベント名、method要素に連携メッセージに記述する連携メソッド名、function要素に連携操作として実行する制御関数名を記述している。
【0040】
次に、図7に示すコンポーネント間通信部A4では、メッセージ受信部A41がHTML文書連携コンポーネントA5から送信された連携メッセージを受信し、その後、コンテンツID取得部A42が、コンテンツ管理部A1のコンテンツ管理テーブルA13を参照し、現在コンテンツ連携システムAに登録されているコンテンツ(ここでは、HTML文書コンテンツ)のIDを取得する。そして、メッセージ配信部A43が、その取得したIDのコンテンツに付与された連携コンポーネント(ここでは、HTML文書連携コンポーネントA5)及びクライアント間通信部A6に対して連携メッセージを送信する。
【0041】
そして、図2に示すクライアント間通信部A6のメッセージ送受信部A65は、コンポーネント間通信部A4から送信された連携メッセージを受信し、クライアント管理テーブルA62に登録されているクライアント上で動作するコンテンツ連携システム(ここでは、コンテンツ連携システムB、C)に、その連携メッセージを送信する(ステップS405)。ここで、連携メッセージには、コンテンツ連携システムAの端末情報(クライアントAのIPアドレス及び利用者Aのユーザ名)及び連携情報(“SearchText,富士山”)を記述する。
【0042】
その後、コンテンツ連携システムAでは、図5に示すHTML文書連携コンポーネントA5の連携メッセージ受信部A55が、コンポーネント間通信部A4から送信された連携メッセージを受信し、その連携メッセージに記述されている連携情報(“SearchText,富士山”)を取得する(ステップS406)。次に、メソッド・関数変換部A56が、連携ルールA53を参照し、連携メソッド名(“SearchText”)を制御関数名(“SearchHtmlText”)に変換する(ステップS407)。そして、制御情報送信部A57が、制御情報(“SearchHtmltext,富士山”)をHTML文書メディアビューワA7に送信する。HTML文書メディアビューワA7の外部制御入力部A72は、受信した制御情報に記述されている処理を実行する(ステップS408)。ここでは、HTML文書コンテンツ中に記述されている“富士山”という文字列を検索し、ハイライト表示する(図14(c)参照)。
【0043】
次に、コンテンツ連携システムB、Cでは、コンテンツ連携システムAから送信された連携メッセージをクライアント間通信部B6、C6が受信し(ステップS409)、その連携メッセージをコンポーネント間通信部B4、C4に送信する。そして、コンポーネント間通信部B4、C4は、受信した連携メッセージをHTML文書連携コンポーネントB5、C5に送信する。その後、HTML文書連携コンポーネントB5、C5は、HTML文書連携コンポーネントA5と同様の処理(ステップS410、S411)を経て、受信した連携メッセージを変換した制御情報に記述された処理を、HTML文書コンテンツに対して実行する(ステップS412)。ここでは、HTML文書コンテンツ中で“富士山”が記述されている部分を検索し、その部分をハイライト表示する(図14(c)参照)。
【0044】
以上の処理により、利用者Aによるコンテンツ連携システムA上のHTML文書コンテンツに対する働きかけによって生じたイベント情報は、連携メッセージとして、ネットワークに接続されたコンテンツ連携システムB、Cに伝えられ、その連携メッセージに対応する変化が各コンテンツで発生する。このように、コンテンツ連携システムが連携メッセージを相互に通信し合うことで、異なるクライアントに存在するコンテンツ間の連携が可能となる。
【0045】
なお、本発明の実施の形態に係るコンテンツ連携システムはコンピュータ及びプログラムによって実現することができ、そのプログラムをコンピュータによる読み取り可能な記録媒体に記録することでその記録媒体によって提供することが可能である。また、そのプログラムをネットワークを通して提供することも可能である。
【0046】
≪その他の実施の形態≫
以上本発明について好適な実施の形態について一例を示したが、本発明は前記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。例えば、以下のような実施の形態が考えられる。
(1)前記実施の形態では、コンテンツ連携システムA、B、C間でコンテンツ連携システムAが所持するHTML文書コンテンツを共有し、コンテンツ連携システムA上のHTML文書コンテンツに対する働きかけに連携して、コンテンツ連携システムB、C上のHTML文書コンテンツが変化することを説明したが、本発明はその実施の形態に限定されるものではない。例えば、コンテンツ連携システムB上に、共有したHTML文書コンテンツに加えて、WORD文書コンテンツが存在し、そのWORD文書コンテンツに“富士山”という文字列が含まれていた場合、コンテンツ連携システムA上のHTML文書コンテンツに対する働きかけに連携して、コンテンツ連携システムB上のHTML文書コンテンツの表示が変化するとともに、WORD文書コンテンツの表示も変化するように処理する。ここでは、WORD文書コンテンツ中の“富士山”が記述されている部分をハイライト表示させることが考えられる。このように、本発明では、連携するコンテンツは、共有するコンテンツに限定されず、多彩な連携が実現可能である。
【0047】
(2)前記実施の形態では、コンテンツ連携システムは3つとして記載したが、3つに限定されるものではない。図8に示すように、複数のコンテンツ連携システムが網の目状にネットワーク接続されることで、そのネットワーク接続されているコンテンツ連携システム上にある全てのコンテンツ間の連携を実現することができる。
【0048】
(3)前記実施の形態では、コンテンツ連携システムAのクライアント間通信部A6から、コンテンツ連携システムB、Cに連携メッセージやコンテンツを送信するとき、クライアント管理テーブルA62に記載されている全クライアントに対して送信処理を行っているが、利用者が予め送信先を任意に指定しておくことも考えられる。例えば、利用者が、クライアント管理テーブルA62を参照し、送信先を選択するダイアログを表示し、そのダイアログで送信先を指定する方法や、クライアント管理テーブルA62に、別途チェック項目を設け、所望の送信先をチェックする方法などが考えられる。
同様に、クライアント間通信部B6、C6で、コンテンツ連携システムAから送信された連携メッセージや共有するコンテンツを受信するとき、送信元であるコンテンツ連携システムにより、連携メッセージやコンテンツの受信の可否を操作することが考えられる。例えば、連携メッセージやコンテンツの受信時に、送信元のコンテンツ連携システムとメッセージの内容を記述したダイアログを表示し、利用者に受信の可否を求める方法や、クライアント管理テーブルA62に、別途チェック項目を設け、チェックされているコンテンツ連携システムからのみ受信する方法などが考えられる。また、クライアント管理テーブルA62に別途チェック項目を設ける場合、チェックされているコンテンツ連携システムからの受信を拒否するようにしてもよい。
【0049】
(4)前記実施の形態では、コンテンツのファイルタイプ毎に連携コンポーネントを用意し、ファイルタイプ別に連携コンポーネントの付与を行っているが、このとき、多種多様な連携コンポーネントを用意し、コンテンツ毎に付与する連携コンポーネントを変化させることで、同一のファイルタイプのコンテンツでも多彩な連携が可能となる。このとき、付与する連携コンポーネントの選択方法としては、選択ダイアログを表示し、利用者に選択させることなどが考えられる。
【0050】
(5)前記実施の形態では、クライアントにおいてコンテンツ連携システムが起動したときに、端末情報を送受信するように記載したが、連携ルールを含めて送受信することが考えられる。クライアント間で必ずしも連携ルールを同じにする必要はないが、例えば、極力最新の連携ルールを利用するために、各クライアントで設定する連携ルールに改訂番号を付しておき、他のクライアントから受信した連携ルールの改訂番号が、現在の連携ルールの改訂番号より大きい場合には、現在の連携ルールを受信した連携ルールに更新するようにしてもよい。
【0051】
(6)前記実施の形態では、他のクライアントにコンテンツや連携メッセージを送信するときに、クライアント管理テーブルに登録されているクライアントを送信する相手先とするように記載したが、登録されているクライアントの一部を送信先とすることが考えられる。例えば、クライアントのユーザ名の頭文字が、コンテンツのファイル名の頭文字に一致するような端末情報のクライアント(IPアドレス)に対して、コンテンツや連携メッセージを送信するようにしてもよい。この実施の形態を有効に活用するには、クライアントのユーザ名及びコンテンツのファイル名の付与方法を体系的に整理しておくことが肝要である。
【0052】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、ネットワーク上のあるクライアントで登録したコンテンツを、他のクライアントと共有するので、ネットワーク上のクライアント間のコンテンツ連携を可能にするソフトウエア環境を提供することができる。
【0053】
請求項2に係る発明によれば、ネットワーク上のあるクライアントでコンテンツへの働きかけが発生したときに、他のクライアントでその働きかけに対応した処理をコンテンツに対して実行するので、異なるクライアントに存在するコンテンツ同士の連携を行うことができる。特に、連携ルールを利用することによって、コンテンツ間の連携を記述したスケジュールやシナリオを予め作成することを必要とせず、コンテンツ間の連携を実現することができる。
【0054】
請求項3に係る発明によれば、ネットワーク上のクライアント間で、端末情報、連携メッセージ及びコンテンツを送受信するので、クライアント間におけるコンテンツの共有及び連携を行うための基本通信機能を提供することができる。
【0055】
請求項4に係る発明によれば、まず、クライアントの端末情報の送受信を行い、次に、コンテンツを登録し、続いて、受信した端末情報に基づいて、登録したコンテンツの共有及び連携を行うので、ピア・ツー・ピア型ネットワーク上のクライアント間のコンテンツ連携を手順に従って実現することができる。
【0056】
請求項5に係る発明によれば、所定のシステムが起動しているクライアントは、他のクライアントの固有情報を取得するので、ピア・ツー・ピア型ネットワークに接続される所定のシステムは、情報を送信する相手先のクライアントを特定することができる。換言すれば、ピア・ツー・ピア型ネットワークに接続される所定のシステムであっても、そのネットワークに接続される他のクライアントの固有情報を取得することによって、ブロードキャストに依存することなく、所定の相手先のクライアントに情報を送信することができる。また、この方法を利用することによって、クライアント間で任意の情報を共有することができる。
【0057】
以上説明した本発明によれば、コンテンツ間の連携を記述したスケジュールやシナリオを予め作成することを必要とせず、利用者が任意に選択したコンテンツ間の連携を実現できる。特に、異なるクライアントに存在するコンテンツ同士の連携を、サーバを用いることなく、各クライアント間での連携メッセージの相互通信により実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るコンテンツ連携システムのブロック構成とネットワーク接続構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るクライアント間通信部のブロック構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るコンテンツ登録部のブロック構成図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る連携コンポーネント管理部のブロック構成図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るHTML文書メディアビューワ及びHTML文書連携コンポーネントのブロック構成図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る連携ルールの例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るコンポーネント間通信部のブロック構成図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るネットワーク接続構成の例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るコンテンツ連携に関する処理概要を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態に係る端末情報取得の処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態に係るコンテンツ登録の処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態に係るコンテンツ共有の処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態に係るコンテンツ連携の処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態に係るコンテンツ連携システムのデスクトップの表示内容を示す図である。
【符号の説明】
A、B、C…コンテンツ連携システム
A1、B1、C1…コンテンツ登録部
A2、B2、C2…連携コンポーネント管理部
A3、B3、C3…ブラウザ部
A4、B4、C4…コンポーネント間通信部
A5、B5、C5…HTML文書連携コンポーネント
A6、B6、C6…クライアント間通信部
A7、B7、C7…HTML文書メディアビューワ

Claims (5)

  1. ピア・ツー・ピア型のネットワークに接続されるクライアント上で動作し、その接続されたネットワークを介して異なるクライアント上のコンテンツ間の連携を行うコンテンツ連携システムであって、
    前記コンテンツ連携システムは、
    コンテンツの登録・解除を行うコンテンツ登録部と、
    コンテンツのファイルタイプ別に連携コンポーネントを管理するとともに、コンテンツを登録したときに、その登録したコンテンツのファイルタイプに対応する連携コンポーネントを取得する連携コンポーネント管理部と、
    前記登録したコンテンツの表示に使用するメディアビューワ及び前記連携コンポーネント管理部が取得した連携コンポーネントの間にメッセージ通信用のパスを設けるとともに、前記メディアビューワを使用することによって前記登録したコンテンツを表示するブラウザ部と、
    前記登録したコンテンツのうち、共有するコンテンツを共有用DBに格納し、その格納したコンテンツをクライアント管理テーブルに基づいて他のクライアントに送信するとともに、前記ネットワークを介して他のクライアントから受信したコンテンツを共有用DBに格納するクライアント間通信部と、
    を具備したことを特徴とするコンテンツ連携システム。
  2. 前記コンテンツ連携システムは、更に、メディアビューワと、連携コンポーネントと、コンポーネント間通信部とを具備し、
    前記メディアビューワは、前記表示したコンテンツへの働きかけが発生したときに、その働きかけに対応するイベント情報を作成し、その作成したイベント情報を前記連携コンポーネントに送信するとともに、前記連携コンポーネントから受信した制御情報に記述されている処理をコンテンツに対して実行し、
    前記連携コンポーネントは、前記メディアビューワから受信したイベント情報を連携ルールに基づいて連携メッセージに変換し、その連携メッセージを前記コンポーネント間通信部に送信するとともに、前記コンポーネント間通信部から受信した連携メッセージを前記連携ルールに基づいて制御情報に変換し、その制御情報を前記メディアビューワに送信し、
    前記コンポーネント間通信部は、前記連携コンポーネントから受信した連携メッセージを前記クライアント間通信部に送信するとともに、前記クライアント間通信部から受信した連携メッセージを、そのとき登録されているコンテンツに対応する連携コンポーネントに送信し、
    前記クライアント間通信部は、前記コンポーネント間通信部から受信した連携メッセージをクライアント管理テーブルに基づいて他のクライアントに送信するとともに、前記ネットワークを介して他のクライアントから受信した連携メッセージを前記コンポーネント間通信部に送信する
    構成を有することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ連携システム。
  3. 前記クライアント間通信部は、
    前記コンテンツ連携システムが起動したときに、前記ネットワークに接続されたクライアント間で、端末情報を送受信するクライアント管理部と、
    前記クライアント管理部で受信した他のクライアントの端末情報を管理するクライアント管理テーブルと、
    前記コンポーネント間通信部から受信した連携メッセージを他のクライアントに送信するとともに、前記ネットワークを介して他のクライアントから受信した連携メッセージを前記コンポーネント間通信部へ送信するメッセージ送受信部と、
    前記ネットワークに接続されたクライアント間で、共有するコンテンツを送受信する共有操作部と、
    前記共有操作部で送受信するコンテンツを格納する共有用DBと、
    を具備したことを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ連携システム。
  4. ピア・ツー・ピア型のネットワークに接続された異なるクライアント上のコンテンツ間の連携を行うコンテンツ連携システムにおけるコンテンツ連携方法であって、
    前記コンテンツ連携システムが、
    コンテンツの共有及び連携を行う相手のクライアントを特定するために、クライアントの端末情報を送受信するステップと、
    所定のコンテンツを登録するステップと、
    前記登録したコンテンツを、前記受信した端末情報に基づいて他のクライアントに送信するステップと、
    前記ネットワークを介して他のクライアントから受信したコンテンツを登録することによって、コンテンツを共有するステップと、
    コンテンツへの働きかけに対応する連携メッセージを、前記受信した端末情報に基づいて他のクライアントに送信するステップと、
    前記ネットワークを介して他のクライアントから受信した連携メッセージに対応する処理を、前記登録又は共有したコンテンツに対して実行することによって、コンテンツの連携を行うステップと、
    を含んで実行することを特徴とするコンテンツ連携方法。
  5. ピア・ツー・ピア型のネットワークに接続された異なるクライアント間で相互にクライアントに固有な情報であるクライアント固有情報の取得を行うクライアント固有情報取得方法であって、
    所定の第1のクライアントにおいて所定のシステムが起動したときに、
    前記第1のクライアントが、自身に固有な第1のクライアント固有情報を前記ネットワークに送信するステップと、
    そのとき既に前記所定のシステムが起動している第2のクライアントが、前記ネットワークから受信した前記第1のクライアント固有情報を記憶するステップと、
    前記第2のクライアントが、応答メッセージとして、自身に固有な第2のクライアント固有情報を、前記ネットワークを介して前記第1のクライアントに送信するステップと、
    前記第1のクライアントが、前記ネットワークを介して前記第2のクライアントから受信した前記第2のクライアント固有情報を記憶するステップと、
    を含むことを特徴とするクライアント固有情報取得方法。
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