JP2004347775A - 画像処理システム、プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】境界線が発生しないように画像を強調することが可能な画像処理システム、プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法を提供すること。
【解決手段】焦点調節機能を有するレンズユニット198を有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写部190と、投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出部172と、指示位置検出部172によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、指示位置に焦点が合うようにレンズユニット198を駆動する制御部160とを含んでプロジェクタを構成する。
【選択図】 図5
【解決手段】焦点調節機能を有するレンズユニット198を有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写部190と、投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出部172と、指示位置検出部172によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、指示位置に焦点が合うようにレンズユニット198を駆動する制御部160とを含んでプロジェクタを構成する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードウェア的に画像の強調が可能な画像処理システム、プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法に関する。
【0002】
【背景技術】
プロジェクタ等を用いてプレゼンテーション等を行う場合、ユーザーは、いわゆるリモコン等のポインティングデバイスを用いて画像の一部を強調する制御信号をプロジェクタに送信し、プロジェクタは、当該制御信号に基づいて画像の一部に線を引く等の画像処理を行うことによって画像の一部を強調している。
【0003】
例えば、特許文献1では、ポインティングデバイスによって形成される境界線に基づいて原画像を2つの領域に区分し、一方の領域の画素値を変換して画像の強調処理を行っている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−152496号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1の手法のようにソフトウェア的に画像処理を行う場合、一部の領域のみが強調されるため、強調部分と非強調部分との間に境界が発生し、画像の観察者にとって見づらい画像となってしまう。
【0006】
また、プロジェクタの光学部品等の経時劣化によって画像の明るさが徐々に減少することになる。このため、プロジェクタの光学部品等がなるべく経時劣化しないようにすることが求められている。
【0007】
特に、複数のプロジェクタが画像を投写する場合(例えば、左側のプロジェクタが左半分の画像を投写し、右側のプロジェクタが右半分の画像を投写する場合、画像の明るさを確保するために複数のプロジェクタが同じ画像を重ね合わせて投写する場合等)がある。このような場合、経時劣化の問題はより顕著なものとなる。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、境界線が発生しないように画像を強調することが可能な画像処理システム、プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、光学部品の経時劣化を低減することが可能な画像処理システム、プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る画像処理システムは、焦点調節機能を有するレンズユニットを有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段と、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動する制御手段と、
を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るプロジェクタは、焦点調節機能を有するレンズユニットを有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段と、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動する制御手段と、
を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータにより読み取り可能なプログラムであって、
焦点調節機能を有するレンズユニットを有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を有するコンピュータを、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動する制御手段として機能させることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、コンピュータにより読み取り可能なプログラムを記憶した情報記憶媒体であって、
焦点調節機能を有するレンズユニットを有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を有するコンピュータを、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動する制御手段として機能させるためのプログラムを記憶したことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る画像処理方法は、焦点調節機能を有するレンズユニットを介して画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を用いた画像処理方法であって、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出し、
検出した指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動し、
前記画像投写手段を用いて画像を投写することを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、画像処理システム等は、焦点を調節することにより、境界線を発生させずに画像を強調することができる。
【0015】
また、本発明に係る画像処理システムは、光量調節機能を有する光源を有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を含む複数のプロジェクタを用いて画像を投写する画像処理システムにおいて、
前記複数のプロジェクタのうちの少なくとも1台のプロジェクタは、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置の画像領域以外の光量が下がるように各プロジェクタの前記光源の光量を制御する制御手段と、
を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータにより読み取り可能なプログラムであって、
コンピュータを、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置の画像領域以外の光量が下がるように、光量調節機能を有する光源を有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を含む複数のプロジェクタの前記光源の光量を制御する制御手段として機能させることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、コンピュータにより読み取り可能なプログラムを記憶した情報記憶媒体であって、
コンピュータを、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置の画像領域以外の光量が下がるように、光量調節機能を有する光源を有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を含む複数のプロジェクタの前記光源の光量を制御する制御手段として機能させるためのプログラムを記憶したことを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る画像処理方法は、光量調節機能を有する光源を有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を含む複数のプロジェクタを用いて画像を投写する画像処理方法において、
前記複数のプロジェクタのうちの少なくとも1台のプロジェクタを用いて、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出し、
検出した指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置の画像領域以外の光量が下がるように各プロジェクタの前記光源の光量を制御し、
前記複数のプロジェクタを用いて画像を投写することを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、画像処理システム等は、指示位置の画像領域以外の光量が下がるように複数のプロジェクタの光源の光量を制御することにより、光学部品の経時劣化を低減することができる。
【0020】
また、前記画像処理システムおよび前記プロジェクタは、前記画像投写手段によって投写されたカーソル画像を含む画像を撮像する撮像手段を含み、
前記指示位置検出手段は、前記カーソル画像のパターンデータと、前記撮像手段による撮像データとのマッチング処理を行って前記指示位置を検出してもよい。
【0021】
また、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体におけるコンピュータは、前記画像投写手段によって投写されたカーソル画像を含む画像を撮像する撮像手段を含み、
前記指示位置検出手段は、前記カーソル画像のパターンデータと、前記撮像手段による撮像データとのマッチング処理を行って前記指示位置を検出してもよい。
【0022】
また、前記画像処理方法では、撮像手段を用いて前記画像投写手段によって投写されたカーソル画像を含む画像を撮像し、
前記カーソル画像のパターンデータと、前記撮像手段による撮像データとのマッチング処理を行って前記指示位置を検出してもよい。
【0023】
これによれば、カーソル画像のパターンデータと、撮像データとのマッチング処理を行って指示位置を検出することにより、より正確に指示位置を検出することができる。
【0024】
また、前記画像処理システムおよび前記プロジェクタは、画像の歪みを調節するために、画像信号を補正する歪み補正手段と、
前記撮像手段による撮像データに基づき、画像投写領域の中心までの焦点距離を導出するとともに、前記歪み補正手段による歪み補正量を導出する歪み補正量導出手段と、
を含み、
前記歪み補正量導出手段は、撮像データに基づく画像の輝度の変化に基づき、画像投写領域の複数の境界点までの最適な焦点距離をそれぞれ判別し、当該焦点距離に基づき、画像投写領域の中心までの焦点距離を導出し、当該焦点距離と、前記画像投写手段の水平方向および垂直方向の半画角とに基づき、複数の境界点の3次元空間上の座標を導出し、当該3次元空間上の座標に基づいて歪み補正量を導出し、
前記歪み補正手段は、当該歪み補正量に基づき、画像信号を補正し、
前記駆動制御手段は、前記指示位置検出手段によって検出された指示位置までの焦点距離となるように、前記レンズユニットの駆動を制御してもよい。
【0025】
また、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体は、コンピュータを、
画像の歪みを調節するために、画像信号を補正する歪み補正手段と、
前記撮像手段による撮像データに基づき、画像投写領域の中心までの焦点距離を導出するとともに、前記歪み補正手段による歪み補正量を導出する歪み補正量導出手段として機能させ、
前記歪み補正量導出手段は、撮像データに基づく画像の輝度の変化に基づき、画像投写領域の複数の境界点までの最適な焦点距離をそれぞれ判別し、当該焦点距離に基づき、画像投写領域の中心までの焦点距離を導出し、当該焦点距離と、前記画像投写手段の水平方向および垂直方向の半画角とに基づき、複数の境界点の3次元空間上の座標を導出し、当該3次元空間上の座標に基づいて歪み補正量を導出し、
前記歪み補正手段は、当該歪み補正量に基づき、画像信号を補正し、
前記駆動制御手段は、前記指示位置検出手段によって検出された指示位置までの焦点距離となるように、前記レンズユニットの駆動を制御してもよい。
【0026】
また、前記画像処理方法では、撮像データに基づく画像の輝度の変化に基づき、画像投写領域の複数の境界点までの最適な焦点距離をそれぞれ判別し、当該焦点距離に基づき、画像投写領域の中心までの焦点距離を導出し、当該焦点距離と、前記画像投写手段の水平方向および垂直方向の半画角とに基づき、複数の境界点の3次元空間上の座標を導出し、当該3次元空間上の座標に基づいて歪み補正量を導出し、
当該歪み補正量に基づき、画像信号を補正し、
検出した指示位置までの焦点距離となるように、前記レンズユニットの駆動を制御してもよい。
【0027】
これによれば、画像処理システム等は、画像の輝度の変化に基づき、画像投写領域の複数の境界点までのそれぞれの最適な焦点距離と、水平方向および垂直方向の半画角とに基づいて複数の境界点の3次元空間上の座標を導出して画像の歪みを補正すると同時に、それぞれの最適な焦点距離に基づく画像投写領域の中心までの焦点距離となるようにレンズユニットを駆動することができる。
【0028】
これにより、画像処理システム等は、画像の歪み補正と画像の強調をほぼ同時に実行することができる。
【0029】
また、前記画像処理システム、前記プロジェクタ、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、前記歪み補正量導出手段は、撮像データに基づく画像投写領域の複数の境界点付近の境界領域における輝度と画素数との関係を示す輝度分布に基づき、当該輝度分布が画像投写領域内の輝度分布と画像投写領域外の輝度分布とに明確に分離していることを条件として最適な焦点距離を判別してもよい。
【0030】
また、前記画像処理方法では、撮像データに基づく画像投写領域の複数の境界点付近の境界領域における輝度と画素数との関係を示す輝度分布に基づき、当該輝度分布が画像投写領域内の輝度分布と画像投写領域外の輝度分布とに明確に分離していることを条件として最適な焦点距離を判別してもよい。
【0031】
また、前記画像処理システム、前記プロジェクタ、前記プログラム、前記情報記憶媒体および前記画像処理方法において、前記画像は、矩形の画像であり、
前記複数の境界点は、当該矩形の画像の各頂点であってもよい。
【0032】
これによれば、画像処理システム等は、矩形の画像の各頂点を対象とすることにより、画像全体を対象とする場合と比べ、より効率的に画像の歪み補正と画像の強調を実行することができる。
【0033】
また、前記画像処理システム、前記プロジェクタ、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、前記画像投写手段は、黒色画像と白色画像を投写し、
前記歪み補正量導出手段は、黒色画像の撮像データと白色画像の撮像データの差分に基づき、投写領域を判別してもよい。
【0034】
また、前記画像処理方法において、前記キャリブレーション画像として、少なくとも黒色画像と白色画像を投写し、
黒色画像の撮像データと白色画像の撮像データの差分に基づき、投写領域を判別してもよい。
【0035】
これによれば、画像処理システム等は、黒色画像の撮像データと白色画像の撮像データの差分に基づき、投写領域を判別することにより、投写領域をより明確に判別することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、プロジェクタに適用した場合を例に採り、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施形態に示す構成の全てが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0037】
(システム全体の説明)
図1は、画像投写時の状態を示す模式図である。
【0038】
プロジェクタ20は、ケーブル40を介してノート型PC90と接続されている。
【0039】
プロジェクタ20は、ノート型PC90からの画像信号に基づき、スクリーン10に対して矩形の画像を投写することにより、矩形の投写領域12を形成する。また、投写領域12には、ノート型PC90を用いたユーザーによる指示位置を示すカーソル画像70が表示される。
【0040】
また、本実施の形態では、撮像手段の一部である色光センサー60は、投写領域12を含むスクリーン10上の領域を撮像する。
【0041】
また、本実施の形態では、プロジェクタ20は、色光センサー60による撮像データに基づく画像の輝度の変化に基づき、投写領域12の境界点である4隅の領域までの最適な焦点距離をそれぞれ判別する。
【0042】
図2は、本実施形態の一例に係る画像の4隅の処理対象を示す模式図である。また、図3は、焦点が合っている場合の画像の状態と輝度分布の関係を示す模式図であり、図3(A)は、焦点が合っている場合の画像の状態を示す模式図であり、図3(B)は、焦点が合っている場合の輝度分布を示す模式図である。また、図4は、焦点が合っていない場合の画像の状態と輝度分布の関係を示す模式図であり、図4(A)は、焦点が合っていない場合の画像の状態を示す模式図であり、図4(B)は、焦点が合っていない場合の輝度分布を示す模式図である。
【0043】
図2に示すように、撮像画像210は、投写領域12に相当する領域212とそれ以外の領域を含んでいる。また、プロジェクタ20は、処理対象として上記4隅の付近の領域である境界領域220〜223を設定している。
【0044】
例えば、焦点が合っている場合、境界領域222においては、領域212とそれ以外の領域とが明確に区分され、輝度分布も領域212とそれ以外の領域とが明確に分離している。
【0045】
一方、例えば、焦点が合っていない場合、境界領域222においては、領域212とそれ以外の領域とが明確に区分されておらず、輝度分布も領域212とそれ以外の領域とが明確に分離していない。
【0046】
なお、明確に分離しているかどうかの判定基準としては、例えば、所定の輝度範囲における総画素数が閾値を超えているかどうかという基準(すなわち、領域212の輝度分布とそれ以外の領域の輝度分布とに分離している)、画素数が閾値を超えていない輝度範囲が他の閾値を超えていない(すなわち、領域212とそれ以外の領域のどちらにも区分できない領域が少ない)という基準等を採用してもよい。
【0047】
このように、本実施の形態では、プロジェクタ20は、色光センサー60による撮像データに基づく画像の輝度の変化に基づき、投写領域12の境界点である4隅の領域までの最適な焦点距離をそれぞれ判別する。
【0048】
そして、本実施の形態では、プロジェクタ20は、当該焦点距離に基づき、投写領域12の中心までの焦点距離を導出し、当該焦点距離と、プロジェクタ20の水平方向および垂直方向の半画角とに基づき、投写領域12の4隅の3次元空間上の座標を導出し、当該3次元空間上の座標に基づいて歪み補正量を導出し、当該歪み補正量に基づき、画像信号を補正する。
【0049】
さらに、本実施の形態では、プロジェクタ20は、図1に示す投写領域12の歪みを補正した状態の投写領域13のカーソル画像70に焦点が合うように、焦点調節機能を有するレンズユニットの駆動を制御する。
【0050】
このようにして、プロジェクタ20は、画像の投写位置を変更することなく、画像の歪み補正と画像の強調をほぼ同時に実行する。また、プロジェクタ20は、境界線を形成することなく、カーソル画像70が指示する画像部分を強調することができる。
【0051】
(機能ブロックの説明)
次に、このような機能を実現するためのプロジェクタ20の機能ブロックについて説明する。
【0052】
図5は、本実施形態の一例に係るプロジェクタ20の機能ブロック図である。
【0053】
プロジェクタ20は、画像信号を入力する信号入力部110と、画像の歪みが調節されるように、ノート型PC90からの画像信号を補正する歪み補正部120と、補正された画像信号を出力する信号出力部130と、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写部190と、投写された画像を撮像する撮像部180と、撮像データに基づき、投写領域12の中心までの焦点距離を導出するとともに、歪み補正部120による歪み補正量を導出する歪み補正量導出部140とを含んで構成されている。
【0054】
また、撮像部180は、焦点調節機能を有するレンズユニット184と、レンズユニット184からの光を受光する受光部182とを含んで構成されている。
【0055】
また、画像投写部190は、空間光変調器192と、空間光変調器192を駆動する駆動部194と、光量調節機能を有する光源196と、焦点調節(焦点距離調節および焦点位置調節)機能を有するレンズユニット198とを含んで構成されている。
【0056】
駆動部194は、信号出力部130からの画像信号に基づき、空間光変調器192を駆動する。そして、画像投写部190は、光源196からの光を、空間光変調器192およびレンズユニット198を介して投写する。
【0057】
また、プロジェクタ20は、制御手段の一部として機能し、レンズユニット184およびレンズユニット198を駆動するフォーカスレンズ駆動部162と、歪み補正量導出手段の一部として機能し、指示位置検出手段の一部として機能し、撮像データを解析する画像解析部170と、指示位置検出手段の一部として機能し、解析データに基づき指示位置を検出する指示位置検出部172と、制御手段の一部として機能し、撮像データに基づき、フォーカスレンズ駆動部162を制御する制御部160と、補正用のキャリブレーション画像を生成するキャリブレーション画像生成部150を含んで構成されている。
【0058】
また、上述したプロジェクタ20の各部を実現するためのハードウェアとしては、例えば、以下のものを適用できる。
【0059】
図6は、本実施形態の一例に係るプロジェクタ20のハードウェアブロック図である。
【0060】
例えば、信号入力部110としては、例えばA/Dコンバーター930等、歪み補正部120としては、例えば画像処理回路970、RAM950、CPU910等、信号出力部130としては、例えばD/Aコンバーター940等、キャリブレーション画像生成部150および画像解析部170としては、例えば画像処理回路970、RAM950等、制御部160、フォーカスレンズ駆動部162および指示位置検出部172としては、例えばCPU910、RAM950等、撮像部180としては、例えばCCDカメラ等、空間光変調器192としては、例えば液晶パネル920、液晶パネル920を駆動する液晶ライトバルブ駆動ドライバを記憶するROM960等を用いて実現できる。
【0061】
なお、これらの各部はシステムバス980を介して相互に情報をやりとりすることが可能である。また、色光センサー60は、撮像部180の一部である。
【0062】
また、これらの各部は、その一部または全部を、回路のようにハードウェア的に実現してもよいし、ドライバのようにソフトウェア的に実現してもよい。
【0063】
さらに、指示位置検出部172等としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記憶した情報記憶媒体900からプログラムを読み取って歪み補正部120等の機能をコンピュータに実現させてもよい。
【0064】
このような情報記憶媒体900としては、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、ROM、RAM、HDD等を適用でき、そのプログラムの読み取り方式は接触方式であっても、非接触方式であってもよい。
【0065】
また、情報記憶媒体900に代えて、上述した各機能を実現するためのプログラム等を、伝送路を介してホスト装置等からダウンロードすることによって上述した各機能を実現することも可能である。
【0066】
(画像処理の流れの説明)
次に、これらの各部を用いた画像処理の流れについて説明する。
【0067】
図7は、本実施形態の一例に係る画像処理の流れを示すフローチャートである。
【0068】
まず、ユーザーは、プロジェクタ20を起動し、プロジェクタ20は、キャリブレーション画像を投写する。
【0069】
また、初期状態では、制御部160およびフォーカスレンズ駆動部162は、レンズユニット184、198の焦点距離が最短になるように、レンズユニット184、198の駆動を制御する(ステップS1)。
【0070】
そして、プロジェクタ20は、焦点距離が最遠になるまで(ステップS2)、撮像処理(ステップS3)を実行する。
【0071】
図8は、本実施形態の一例に係る撮像処理の流れを示すフローチャートである。
【0072】
プロジェクタ20は、初回かどうかを判定し(ステップS10)、初回の場合、キャリブレーション画像生成部150は、全黒のキャリブレーション画像を生成し、画像投写部190は、全黒のキャリブレーション画像を投写する(ステップS11)。
【0073】
撮像部180は、全黒のキャリブレーション画像が投写されたスクリーン10を撮像する(ステップS12)。
【0074】
また、キャリブレーション画像生成部150は、全白のキャリブレーション画像を生成し、画像投写部190は、全白のキャリブレーション画像を投写する(ステップS13)。
【0075】
撮像部180は、全白のキャリブレーション画像が投写されたスクリーン10を撮像する(ステップS14)。
【0076】
そして、プロジェクタ20は、初回かどうかを判定し(ステップS15)、初回の場合のみ投写領域を抽出する(ステップS16)。具体的には、画像解析部170は、全白のキャリブレーション画像の撮像データと全黒のキャリブレーション画像の撮像データとの差分に基づいて投写領域12に相当する領域212とそれ以外の領域とを判別する。画像解析部170は、この情報を記憶しておくことにより、以降の処理において、境界領域220〜223を識別することができる。
【0077】
そして、画像解析部170は、領域212の4隅周辺の輝度分布を検出する(ステップS17)。撮像部180は、撮像データとして、例えば画像のXYZ値を出力し、画像解析部170は、当該XYZ値に基づくY値を輝度として取り扱うことにより、輝度分布を検出することができる。
【0078】
なお、ここで、XYZ値とは、国際照明委員会(CIE:Commission Internationale de l’Eclairage)によって定められたデバイス非依存型の表色系であるXYZ表色系における三刺激値の値である。また、XYZ表色系においては、Y値を輝度値として取り扱うことができる。
【0079】
そして、制御部160およびフォーカスレンズ駆動部162は、レンズユニット184、198の焦点距離が一定間隔で変化するように、レンズユニット184、198の駆動を制御する(ステップS18)。
【0080】
以上の撮像処理(ステップS3)を行っている間に、焦点距離が最遠になった場合、画像解析部170は、制御部160に記憶されている焦点距離と、画像解析部170内に記憶された輝度分布に基づいてプロジェクタ20から投写領域12の4隅までの距離を検出する(ステップS4)。
【0081】
そして、制御部160は、当該情報を歪み補正量導出部140に転送する。歪み補正量導出部140は、投写領域12の4隅までの距離に基づき、歪み補正量を導出する(ステップS5)。
【0082】
また、画像解析部170は、液晶ライトバルブ上における画像歪みが補正された状態の領域を示す座標A’、B’、C’、D’の中心の座標の位置と、投写領域12の4隅の座標ABCDとプロジェクタ20との実際の距離を示すL1〜L4とに基づき、画像歪み補正後の投写領域の4隅の座標EFGHの中心Pまでの距離L5を演算する(ステップS6)。
【0083】
そして、制御部160およびフォーカスレンズ駆動部162は、レンズユニット198の焦点距離がL5となるように、レンズユニット198を制御する(ステップS7)。
【0084】
このようにして、歪み補正部120は、台形歪みが補正される補正量で入力信号処理部110からの画像信号を補正する。
【0085】
以上の処理によっていわゆる台形歪みが補正された状態となる。
【0086】
そして、プロジェクタ20は、画像の強調処理を行うため、一定時間ごと(例えば、1秒ごと)にカーソル位置検出処理を行う(ステップS8)。ここで、カーソル位置検出処理について説明する。
【0087】
図9は、本実施形態の一例に係るカーソル位置検出処理の流れを示すフローチャートである。
【0088】
制御部160は、一定時間ごとに投写領域12を撮像するように撮像部180を制御する(ステップS20)。
【0089】
画像解析部170は、撮像部180からの撮像データに基づき、投写領域12部分の撮像データを指示位置検出部172に送る。指示位置検出部172は、当該撮像データを2値化する(ステップS21)。
【0090】
そして、指示位置検出部172は、当該撮像データと、カーソル画像70のカーソル形状に応じたパターンデータに基づき、演算を行う(ステップS22)。
【0091】
図10は、本実施形態の一例に係るパターンデータの模式図である。
【0092】
例えば、カーソル形状が図1に示すような矢印形状である場合、指示位置検出部172は、図10に示すようなパターンデータを用いる。図10に示すように、パターンデータでは、矢印の外枠部分は「−」が設定され、矢印の内部は「+」が設定され、矢印の外部は「0」が設定されている。
【0093】
例えば、2値化された撮像データの各画素部分が0と1の値をとる場合、指示位置検出部172は、以下の演算を行う。
【0094】
指示位置検出部172は、図10に示す「0」の部分は当該部分の撮像データに0を加算し、図10に示す「−」の部分は当該部分の撮像データが0の場合には当該撮像データに1を加算し、図10に示す「+」の部分は当該部分の撮像データが1の場合には当該撮像データに1を加算する。
【0095】
このようにして指示位置検出部172は、撮像データの全画素に対して撮像データとパターンデータとのマッチング処理(フィルタリング処理)を行い、最大値とその位置を記憶する(ステップS23)。
【0096】
そして、指示位置検出部172は、ステップS22〜S23の処理を全画素に対する演算が終了するまで(ステップS24)行う。
【0097】
そして、全画素に対する演算の終了後、指示位置検出部172は、記憶した最大値がしきい値を超えるかどうかを判定する(ステップS25)。
【0098】
プロジェクタ20は、当該最大値がしきい値を超えない場合にはカーソル画像70が投写されていないものとして焦点位置の変更は行わない。
【0099】
また、当該最大値がしきい値を超えている場合、制御部160は、指示位置検出部172に記憶された当該最大値となった座標位置を指示位置として、当該指示位置に焦点が合うようにフォーカスレンズ駆動部162を制御する(ステップS26)。フォーカスレンズ駆動部162は、当該指示位置に焦点が合うようにレンズユニット198を駆動する。
【0100】
そして、画像投写部190は、補正された画像信号に基づき、カーソル画像70の指示する画像部分に焦点が合うように調節された状態で画像を投写する(ステップS9)。
【0101】
以上のように、本実施形態によれば、プロジェクタ20は、焦点位置が指示位置になるように調節することにより、境界線を発生させずに指示位置部分の画像をハードウェア的に強調することができる。
【0102】
したがって、プロジェクタ20は、画像処理による強調処理と比べてより自然な強調処理を行うことができる。また、強調用の画像データを記憶する必要がないため、プロジェクタ20は、記憶領域における画像データによる占有量を低減することができる。
【0103】
また、本実施形態によれば、プロジェクタ20は、カーソル画像70のパターンデータと、撮像データとのマッチング処理を行って指示位置を検出することにより、単に先端位置を検出する手法と比べ、ノイズの影響を受けにくいため、より正確に指示位置を検出することができる。
【0104】
また、本実施形態によれば、プロジェクタ20は、画像の輝度の変化に基づき、投写領域12の4隅までのそれぞれの最適な焦点距離と、水平方向および垂直方向の半画角とに基づいて4隅の3次元空間上の座標を導出して画像の歪みを補正すると同時に、それぞれの最適な焦点距離に基づく投写領域12の中心までの焦点距離となるようにレンズユニット198を駆動することができる。
【0105】
これにより、プロジェクタ20は、画像の歪み補正と画像の強調をほぼ同時に実行することができる。
【0106】
さらに、本実施形態によれば、プロジェクタ20は、矩形の画像の各頂点を対象とすることにより、画像全体を対象とする場合と比べ、より効率的に画像の歪み補正と画像の強調を実行することができる。
【0107】
(変形例)
以上、本発明を適用した好適な実施の形態について説明してきたが、本発明の適用は上述した実施例に限定されない。
【0108】
例えば、プロジェクタ20は、上述した実施例ではカーソル画像70の指示する画像部分を強調したが、例えば、カーソル画像70の指示するウインドウ画像単位で強調してもよい。
【0109】
図11は、ウインドウ画像の中心に焦点を合わせる場合の模式図である。
【0110】
例えば、図11に示すように、2つのウインドウ画像が重なっている場合、制御部160は、手前のウインドウ画像の中心に焦点が合うようにフォーカスレンズ駆動部162を制御してもよい。
【0111】
これによれば、プロジェクタ20は、ウインドウ画像単位で強調処理を行うことができる。
【0112】
また、上述した実施例では、プロジェクタ20は、焦点の位置を調整するレンズ制御処理を行うことにより、画像の一部を強調したが、例えば、複数のプロジェクタ20−1、20−2を用いて画像を投写する場合に、光源196の光量を制御する光量制御処理を行うことによって画像の一部を強調することも可能である。
【0113】
図12は、複数のプロジェクタ20−1、20−2を用いて画像を投写する場合の模式図である。
【0114】
ここでは、2台のプロジェクタ20−1、20−2を用い、プロジェクタ20−1がスクリーン10の左部分10−1に画像を投写し、プロジェクタ20−2がスクリーン10の右部分10−2に画像を投写しているものと仮定する。
【0115】
そして、図1に示すように、スクリーン10の左部分10−1にカーソル画像70がある場合、プロジェクタ20−2の制御部160は、光源196の光量を低下させるように光源196を制御する。
【0116】
これにより、スクリーン10の左部分10−1が右部分10−2と比べて明るい状態となり、スクリーン10の左部分10−1が強調される。これにより、プロジェクタ20−1、20−2は、カーソル画像70のある投写領域12の左部分を強調することができる。
【0117】
これによっても、プロジェクタ20−1、20−2は、焦点位置を調節する場合と同様に、ハードウェア的に画像の一部を強調することができる。
【0118】
また、特に、複数のプロジェクタ20が画像を同時に投写する場合、1台以上のプロジェクタ20の光量を低下させることにより、当該プロジェクタ20の光学部品の経時劣化を低減することができる。
【0119】
なお、この場合、光源196を制御する制御部160の機能や、指示位置検出部172の機能は、1台のプロジェクタ20が有していればよく、必ずしもすべてのプロジェクタ20にこれらの機能を搭載する必要はない。
【0120】
また、本発明は、複数のプロジェクタ20がそれぞれ別の領域に画像を投写する場合だけでなく、複数のプロジェクタ20が同じ領域に画像を重ね合わせて投写する場合にも適用可能である。また、本発明は、3台以上のプロジェクタ20を用いて画像を投写する場合にも有効である。
【0121】
また、プロジェクタ20は、光量を低下させる光量制御処理だけでなく、指示位置部分の光量を上げる光量制御処理を行ってもよい。
【0122】
さらに、プロジェクタ20は、上述した焦点制御処理と光量制御処理を同時に行ってもよい。これによれば、画像の強調効果を高めることができる。
【0123】
また、上述した実施例では撮像部180を用いたが、マウス等を用いている場合、撮像部180を設けずに、ノート型PC90からの指示位置情報に基づいて指示位置を検出するように指示位置検出部172を構成してもよい。
【0124】
また、上述した実施例では、最短の焦点距離から最遠の焦点距離まで焦点距離を変更しながらキャリブレーション画像の投写、撮像、画像処理を繰り返し実行したが、例えば、投写領域12の4隅の最適な焦点距離が検出された時点でキャリブレーション画像の投写等を終了してもよい。
【0125】
また、上述した実施例では、画像処理システムとしてプロジェクタ20を用いたが、本発明は、プロジェクタ20以外にもCRT(Cathode Ray Tube)、LED(Light Emitting Diode)等の種々の光源を用いた画像処理システムに有効である。
【0126】
また、プロジェクタ20としては、例えば、液晶プロジェクタ、DMD(Digital Micromirror Device)を用いたプロジェクタ等を用いてもよい。なお、DMDは米国テキサスインスツルメンツ社の商標である。
【0127】
また、上述したプロジェクタ20の機能は、例えば、プロジェクタ単体で実現してもよいし、複数の処理装置で分散して(例えば、プロジェクタとPCとで分散処理)実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像投写時の状態を示す模式図である。
【図2】本実施形態の一例に係る画像の4隅の処理対象を示す模式図である。
【図3】焦点が合っている場合の画像の状態と輝度分布の関係を示す模式図であり、図3(A)は、焦点が合っている場合の画像の状態を示す模式図であり、図3(B)は、焦点が合っている場合の輝度分布を示す模式図である。
【図4】焦点が合っていない場合の画像の状態と輝度分布の関係を示す模式図であり、図4(A)は、焦点が合っていない場合の画像の状態を示す模式図であり、図4(B)は、焦点が合っていない場合の輝度分布を示す模式図である。
【図5】本実施形態の一例に係るプロジェクタの機能ブロック図である。
【図6】本実施形態の一例に係るプロジェクタのハードウェアブロック図である。
【図7】本実施形態の一例に係る画像処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本実施形態の一例に係る撮像処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】本実施形態の一例に係るカーソル位置検出処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本実施形態の一例に係るパターンデータの模式図である。
【図11】ウインドウ画像の中心に焦点を合わせる場合の模式図である。
【図12】複数のプロジェクタを用いて画像を投写する場合の模式図である。
【符号の説明】
10 スクリーン、12 投写領域、20 プロジェクタ(画像処理システム)、60 色光センサー、120 歪み補正部、140 歪み補正量導出部(歪み補正量導出手段)、160 制御部(制御手段)、162 フォーカスレンズ駆動部(制御手段)、170 画像解析部(歪み補正量導出手段)、172 指示位置検出部、190 画像投写部、196 光源、198 レンズユニット、180 撮像部、900 情報記憶媒体
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードウェア的に画像の強調が可能な画像処理システム、プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法に関する。
【0002】
【背景技術】
プロジェクタ等を用いてプレゼンテーション等を行う場合、ユーザーは、いわゆるリモコン等のポインティングデバイスを用いて画像の一部を強調する制御信号をプロジェクタに送信し、プロジェクタは、当該制御信号に基づいて画像の一部に線を引く等の画像処理を行うことによって画像の一部を強調している。
【0003】
例えば、特許文献1では、ポインティングデバイスによって形成される境界線に基づいて原画像を2つの領域に区分し、一方の領域の画素値を変換して画像の強調処理を行っている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−152496号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1の手法のようにソフトウェア的に画像処理を行う場合、一部の領域のみが強調されるため、強調部分と非強調部分との間に境界が発生し、画像の観察者にとって見づらい画像となってしまう。
【0006】
また、プロジェクタの光学部品等の経時劣化によって画像の明るさが徐々に減少することになる。このため、プロジェクタの光学部品等がなるべく経時劣化しないようにすることが求められている。
【0007】
特に、複数のプロジェクタが画像を投写する場合(例えば、左側のプロジェクタが左半分の画像を投写し、右側のプロジェクタが右半分の画像を投写する場合、画像の明るさを確保するために複数のプロジェクタが同じ画像を重ね合わせて投写する場合等)がある。このような場合、経時劣化の問題はより顕著なものとなる。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、境界線が発生しないように画像を強調することが可能な画像処理システム、プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、光学部品の経時劣化を低減することが可能な画像処理システム、プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る画像処理システムは、焦点調節機能を有するレンズユニットを有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段と、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動する制御手段と、
を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るプロジェクタは、焦点調節機能を有するレンズユニットを有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段と、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動する制御手段と、
を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータにより読み取り可能なプログラムであって、
焦点調節機能を有するレンズユニットを有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を有するコンピュータを、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動する制御手段として機能させることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、コンピュータにより読み取り可能なプログラムを記憶した情報記憶媒体であって、
焦点調節機能を有するレンズユニットを有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を有するコンピュータを、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動する制御手段として機能させるためのプログラムを記憶したことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る画像処理方法は、焦点調節機能を有するレンズユニットを介して画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を用いた画像処理方法であって、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出し、
検出した指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動し、
前記画像投写手段を用いて画像を投写することを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、画像処理システム等は、焦点を調節することにより、境界線を発生させずに画像を強調することができる。
【0015】
また、本発明に係る画像処理システムは、光量調節機能を有する光源を有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を含む複数のプロジェクタを用いて画像を投写する画像処理システムにおいて、
前記複数のプロジェクタのうちの少なくとも1台のプロジェクタは、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置の画像領域以外の光量が下がるように各プロジェクタの前記光源の光量を制御する制御手段と、
を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータにより読み取り可能なプログラムであって、
コンピュータを、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置の画像領域以外の光量が下がるように、光量調節機能を有する光源を有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を含む複数のプロジェクタの前記光源の光量を制御する制御手段として機能させることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、コンピュータにより読み取り可能なプログラムを記憶した情報記憶媒体であって、
コンピュータを、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置の画像領域以外の光量が下がるように、光量調節機能を有する光源を有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を含む複数のプロジェクタの前記光源の光量を制御する制御手段として機能させるためのプログラムを記憶したことを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る画像処理方法は、光量調節機能を有する光源を有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を含む複数のプロジェクタを用いて画像を投写する画像処理方法において、
前記複数のプロジェクタのうちの少なくとも1台のプロジェクタを用いて、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出し、
検出した指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置の画像領域以外の光量が下がるように各プロジェクタの前記光源の光量を制御し、
前記複数のプロジェクタを用いて画像を投写することを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、画像処理システム等は、指示位置の画像領域以外の光量が下がるように複数のプロジェクタの光源の光量を制御することにより、光学部品の経時劣化を低減することができる。
【0020】
また、前記画像処理システムおよび前記プロジェクタは、前記画像投写手段によって投写されたカーソル画像を含む画像を撮像する撮像手段を含み、
前記指示位置検出手段は、前記カーソル画像のパターンデータと、前記撮像手段による撮像データとのマッチング処理を行って前記指示位置を検出してもよい。
【0021】
また、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体におけるコンピュータは、前記画像投写手段によって投写されたカーソル画像を含む画像を撮像する撮像手段を含み、
前記指示位置検出手段は、前記カーソル画像のパターンデータと、前記撮像手段による撮像データとのマッチング処理を行って前記指示位置を検出してもよい。
【0022】
また、前記画像処理方法では、撮像手段を用いて前記画像投写手段によって投写されたカーソル画像を含む画像を撮像し、
前記カーソル画像のパターンデータと、前記撮像手段による撮像データとのマッチング処理を行って前記指示位置を検出してもよい。
【0023】
これによれば、カーソル画像のパターンデータと、撮像データとのマッチング処理を行って指示位置を検出することにより、より正確に指示位置を検出することができる。
【0024】
また、前記画像処理システムおよび前記プロジェクタは、画像の歪みを調節するために、画像信号を補正する歪み補正手段と、
前記撮像手段による撮像データに基づき、画像投写領域の中心までの焦点距離を導出するとともに、前記歪み補正手段による歪み補正量を導出する歪み補正量導出手段と、
を含み、
前記歪み補正量導出手段は、撮像データに基づく画像の輝度の変化に基づき、画像投写領域の複数の境界点までの最適な焦点距離をそれぞれ判別し、当該焦点距離に基づき、画像投写領域の中心までの焦点距離を導出し、当該焦点距離と、前記画像投写手段の水平方向および垂直方向の半画角とに基づき、複数の境界点の3次元空間上の座標を導出し、当該3次元空間上の座標に基づいて歪み補正量を導出し、
前記歪み補正手段は、当該歪み補正量に基づき、画像信号を補正し、
前記駆動制御手段は、前記指示位置検出手段によって検出された指示位置までの焦点距離となるように、前記レンズユニットの駆動を制御してもよい。
【0025】
また、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体は、コンピュータを、
画像の歪みを調節するために、画像信号を補正する歪み補正手段と、
前記撮像手段による撮像データに基づき、画像投写領域の中心までの焦点距離を導出するとともに、前記歪み補正手段による歪み補正量を導出する歪み補正量導出手段として機能させ、
前記歪み補正量導出手段は、撮像データに基づく画像の輝度の変化に基づき、画像投写領域の複数の境界点までの最適な焦点距離をそれぞれ判別し、当該焦点距離に基づき、画像投写領域の中心までの焦点距離を導出し、当該焦点距離と、前記画像投写手段の水平方向および垂直方向の半画角とに基づき、複数の境界点の3次元空間上の座標を導出し、当該3次元空間上の座標に基づいて歪み補正量を導出し、
前記歪み補正手段は、当該歪み補正量に基づき、画像信号を補正し、
前記駆動制御手段は、前記指示位置検出手段によって検出された指示位置までの焦点距離となるように、前記レンズユニットの駆動を制御してもよい。
【0026】
また、前記画像処理方法では、撮像データに基づく画像の輝度の変化に基づき、画像投写領域の複数の境界点までの最適な焦点距離をそれぞれ判別し、当該焦点距離に基づき、画像投写領域の中心までの焦点距離を導出し、当該焦点距離と、前記画像投写手段の水平方向および垂直方向の半画角とに基づき、複数の境界点の3次元空間上の座標を導出し、当該3次元空間上の座標に基づいて歪み補正量を導出し、
当該歪み補正量に基づき、画像信号を補正し、
検出した指示位置までの焦点距離となるように、前記レンズユニットの駆動を制御してもよい。
【0027】
これによれば、画像処理システム等は、画像の輝度の変化に基づき、画像投写領域の複数の境界点までのそれぞれの最適な焦点距離と、水平方向および垂直方向の半画角とに基づいて複数の境界点の3次元空間上の座標を導出して画像の歪みを補正すると同時に、それぞれの最適な焦点距離に基づく画像投写領域の中心までの焦点距離となるようにレンズユニットを駆動することができる。
【0028】
これにより、画像処理システム等は、画像の歪み補正と画像の強調をほぼ同時に実行することができる。
【0029】
また、前記画像処理システム、前記プロジェクタ、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、前記歪み補正量導出手段は、撮像データに基づく画像投写領域の複数の境界点付近の境界領域における輝度と画素数との関係を示す輝度分布に基づき、当該輝度分布が画像投写領域内の輝度分布と画像投写領域外の輝度分布とに明確に分離していることを条件として最適な焦点距離を判別してもよい。
【0030】
また、前記画像処理方法では、撮像データに基づく画像投写領域の複数の境界点付近の境界領域における輝度と画素数との関係を示す輝度分布に基づき、当該輝度分布が画像投写領域内の輝度分布と画像投写領域外の輝度分布とに明確に分離していることを条件として最適な焦点距離を判別してもよい。
【0031】
また、前記画像処理システム、前記プロジェクタ、前記プログラム、前記情報記憶媒体および前記画像処理方法において、前記画像は、矩形の画像であり、
前記複数の境界点は、当該矩形の画像の各頂点であってもよい。
【0032】
これによれば、画像処理システム等は、矩形の画像の各頂点を対象とすることにより、画像全体を対象とする場合と比べ、より効率的に画像の歪み補正と画像の強調を実行することができる。
【0033】
また、前記画像処理システム、前記プロジェクタ、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、前記画像投写手段は、黒色画像と白色画像を投写し、
前記歪み補正量導出手段は、黒色画像の撮像データと白色画像の撮像データの差分に基づき、投写領域を判別してもよい。
【0034】
また、前記画像処理方法において、前記キャリブレーション画像として、少なくとも黒色画像と白色画像を投写し、
黒色画像の撮像データと白色画像の撮像データの差分に基づき、投写領域を判別してもよい。
【0035】
これによれば、画像処理システム等は、黒色画像の撮像データと白色画像の撮像データの差分に基づき、投写領域を判別することにより、投写領域をより明確に判別することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、プロジェクタに適用した場合を例に採り、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施形態に示す構成の全てが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0037】
(システム全体の説明)
図1は、画像投写時の状態を示す模式図である。
【0038】
プロジェクタ20は、ケーブル40を介してノート型PC90と接続されている。
【0039】
プロジェクタ20は、ノート型PC90からの画像信号に基づき、スクリーン10に対して矩形の画像を投写することにより、矩形の投写領域12を形成する。また、投写領域12には、ノート型PC90を用いたユーザーによる指示位置を示すカーソル画像70が表示される。
【0040】
また、本実施の形態では、撮像手段の一部である色光センサー60は、投写領域12を含むスクリーン10上の領域を撮像する。
【0041】
また、本実施の形態では、プロジェクタ20は、色光センサー60による撮像データに基づく画像の輝度の変化に基づき、投写領域12の境界点である4隅の領域までの最適な焦点距離をそれぞれ判別する。
【0042】
図2は、本実施形態の一例に係る画像の4隅の処理対象を示す模式図である。また、図3は、焦点が合っている場合の画像の状態と輝度分布の関係を示す模式図であり、図3(A)は、焦点が合っている場合の画像の状態を示す模式図であり、図3(B)は、焦点が合っている場合の輝度分布を示す模式図である。また、図4は、焦点が合っていない場合の画像の状態と輝度分布の関係を示す模式図であり、図4(A)は、焦点が合っていない場合の画像の状態を示す模式図であり、図4(B)は、焦点が合っていない場合の輝度分布を示す模式図である。
【0043】
図2に示すように、撮像画像210は、投写領域12に相当する領域212とそれ以外の領域を含んでいる。また、プロジェクタ20は、処理対象として上記4隅の付近の領域である境界領域220〜223を設定している。
【0044】
例えば、焦点が合っている場合、境界領域222においては、領域212とそれ以外の領域とが明確に区分され、輝度分布も領域212とそれ以外の領域とが明確に分離している。
【0045】
一方、例えば、焦点が合っていない場合、境界領域222においては、領域212とそれ以外の領域とが明確に区分されておらず、輝度分布も領域212とそれ以外の領域とが明確に分離していない。
【0046】
なお、明確に分離しているかどうかの判定基準としては、例えば、所定の輝度範囲における総画素数が閾値を超えているかどうかという基準(すなわち、領域212の輝度分布とそれ以外の領域の輝度分布とに分離している)、画素数が閾値を超えていない輝度範囲が他の閾値を超えていない(すなわち、領域212とそれ以外の領域のどちらにも区分できない領域が少ない)という基準等を採用してもよい。
【0047】
このように、本実施の形態では、プロジェクタ20は、色光センサー60による撮像データに基づく画像の輝度の変化に基づき、投写領域12の境界点である4隅の領域までの最適な焦点距離をそれぞれ判別する。
【0048】
そして、本実施の形態では、プロジェクタ20は、当該焦点距離に基づき、投写領域12の中心までの焦点距離を導出し、当該焦点距離と、プロジェクタ20の水平方向および垂直方向の半画角とに基づき、投写領域12の4隅の3次元空間上の座標を導出し、当該3次元空間上の座標に基づいて歪み補正量を導出し、当該歪み補正量に基づき、画像信号を補正する。
【0049】
さらに、本実施の形態では、プロジェクタ20は、図1に示す投写領域12の歪みを補正した状態の投写領域13のカーソル画像70に焦点が合うように、焦点調節機能を有するレンズユニットの駆動を制御する。
【0050】
このようにして、プロジェクタ20は、画像の投写位置を変更することなく、画像の歪み補正と画像の強調をほぼ同時に実行する。また、プロジェクタ20は、境界線を形成することなく、カーソル画像70が指示する画像部分を強調することができる。
【0051】
(機能ブロックの説明)
次に、このような機能を実現するためのプロジェクタ20の機能ブロックについて説明する。
【0052】
図5は、本実施形態の一例に係るプロジェクタ20の機能ブロック図である。
【0053】
プロジェクタ20は、画像信号を入力する信号入力部110と、画像の歪みが調節されるように、ノート型PC90からの画像信号を補正する歪み補正部120と、補正された画像信号を出力する信号出力部130と、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写部190と、投写された画像を撮像する撮像部180と、撮像データに基づき、投写領域12の中心までの焦点距離を導出するとともに、歪み補正部120による歪み補正量を導出する歪み補正量導出部140とを含んで構成されている。
【0054】
また、撮像部180は、焦点調節機能を有するレンズユニット184と、レンズユニット184からの光を受光する受光部182とを含んで構成されている。
【0055】
また、画像投写部190は、空間光変調器192と、空間光変調器192を駆動する駆動部194と、光量調節機能を有する光源196と、焦点調節(焦点距離調節および焦点位置調節)機能を有するレンズユニット198とを含んで構成されている。
【0056】
駆動部194は、信号出力部130からの画像信号に基づき、空間光変調器192を駆動する。そして、画像投写部190は、光源196からの光を、空間光変調器192およびレンズユニット198を介して投写する。
【0057】
また、プロジェクタ20は、制御手段の一部として機能し、レンズユニット184およびレンズユニット198を駆動するフォーカスレンズ駆動部162と、歪み補正量導出手段の一部として機能し、指示位置検出手段の一部として機能し、撮像データを解析する画像解析部170と、指示位置検出手段の一部として機能し、解析データに基づき指示位置を検出する指示位置検出部172と、制御手段の一部として機能し、撮像データに基づき、フォーカスレンズ駆動部162を制御する制御部160と、補正用のキャリブレーション画像を生成するキャリブレーション画像生成部150を含んで構成されている。
【0058】
また、上述したプロジェクタ20の各部を実現するためのハードウェアとしては、例えば、以下のものを適用できる。
【0059】
図6は、本実施形態の一例に係るプロジェクタ20のハードウェアブロック図である。
【0060】
例えば、信号入力部110としては、例えばA/Dコンバーター930等、歪み補正部120としては、例えば画像処理回路970、RAM950、CPU910等、信号出力部130としては、例えばD/Aコンバーター940等、キャリブレーション画像生成部150および画像解析部170としては、例えば画像処理回路970、RAM950等、制御部160、フォーカスレンズ駆動部162および指示位置検出部172としては、例えばCPU910、RAM950等、撮像部180としては、例えばCCDカメラ等、空間光変調器192としては、例えば液晶パネル920、液晶パネル920を駆動する液晶ライトバルブ駆動ドライバを記憶するROM960等を用いて実現できる。
【0061】
なお、これらの各部はシステムバス980を介して相互に情報をやりとりすることが可能である。また、色光センサー60は、撮像部180の一部である。
【0062】
また、これらの各部は、その一部または全部を、回路のようにハードウェア的に実現してもよいし、ドライバのようにソフトウェア的に実現してもよい。
【0063】
さらに、指示位置検出部172等としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記憶した情報記憶媒体900からプログラムを読み取って歪み補正部120等の機能をコンピュータに実現させてもよい。
【0064】
このような情報記憶媒体900としては、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、ROM、RAM、HDD等を適用でき、そのプログラムの読み取り方式は接触方式であっても、非接触方式であってもよい。
【0065】
また、情報記憶媒体900に代えて、上述した各機能を実現するためのプログラム等を、伝送路を介してホスト装置等からダウンロードすることによって上述した各機能を実現することも可能である。
【0066】
(画像処理の流れの説明)
次に、これらの各部を用いた画像処理の流れについて説明する。
【0067】
図7は、本実施形態の一例に係る画像処理の流れを示すフローチャートである。
【0068】
まず、ユーザーは、プロジェクタ20を起動し、プロジェクタ20は、キャリブレーション画像を投写する。
【0069】
また、初期状態では、制御部160およびフォーカスレンズ駆動部162は、レンズユニット184、198の焦点距離が最短になるように、レンズユニット184、198の駆動を制御する(ステップS1)。
【0070】
そして、プロジェクタ20は、焦点距離が最遠になるまで(ステップS2)、撮像処理(ステップS3)を実行する。
【0071】
図8は、本実施形態の一例に係る撮像処理の流れを示すフローチャートである。
【0072】
プロジェクタ20は、初回かどうかを判定し(ステップS10)、初回の場合、キャリブレーション画像生成部150は、全黒のキャリブレーション画像を生成し、画像投写部190は、全黒のキャリブレーション画像を投写する(ステップS11)。
【0073】
撮像部180は、全黒のキャリブレーション画像が投写されたスクリーン10を撮像する(ステップS12)。
【0074】
また、キャリブレーション画像生成部150は、全白のキャリブレーション画像を生成し、画像投写部190は、全白のキャリブレーション画像を投写する(ステップS13)。
【0075】
撮像部180は、全白のキャリブレーション画像が投写されたスクリーン10を撮像する(ステップS14)。
【0076】
そして、プロジェクタ20は、初回かどうかを判定し(ステップS15)、初回の場合のみ投写領域を抽出する(ステップS16)。具体的には、画像解析部170は、全白のキャリブレーション画像の撮像データと全黒のキャリブレーション画像の撮像データとの差分に基づいて投写領域12に相当する領域212とそれ以外の領域とを判別する。画像解析部170は、この情報を記憶しておくことにより、以降の処理において、境界領域220〜223を識別することができる。
【0077】
そして、画像解析部170は、領域212の4隅周辺の輝度分布を検出する(ステップS17)。撮像部180は、撮像データとして、例えば画像のXYZ値を出力し、画像解析部170は、当該XYZ値に基づくY値を輝度として取り扱うことにより、輝度分布を検出することができる。
【0078】
なお、ここで、XYZ値とは、国際照明委員会(CIE:Commission Internationale de l’Eclairage)によって定められたデバイス非依存型の表色系であるXYZ表色系における三刺激値の値である。また、XYZ表色系においては、Y値を輝度値として取り扱うことができる。
【0079】
そして、制御部160およびフォーカスレンズ駆動部162は、レンズユニット184、198の焦点距離が一定間隔で変化するように、レンズユニット184、198の駆動を制御する(ステップS18)。
【0080】
以上の撮像処理(ステップS3)を行っている間に、焦点距離が最遠になった場合、画像解析部170は、制御部160に記憶されている焦点距離と、画像解析部170内に記憶された輝度分布に基づいてプロジェクタ20から投写領域12の4隅までの距離を検出する(ステップS4)。
【0081】
そして、制御部160は、当該情報を歪み補正量導出部140に転送する。歪み補正量導出部140は、投写領域12の4隅までの距離に基づき、歪み補正量を導出する(ステップS5)。
【0082】
また、画像解析部170は、液晶ライトバルブ上における画像歪みが補正された状態の領域を示す座標A’、B’、C’、D’の中心の座標の位置と、投写領域12の4隅の座標ABCDとプロジェクタ20との実際の距離を示すL1〜L4とに基づき、画像歪み補正後の投写領域の4隅の座標EFGHの中心Pまでの距離L5を演算する(ステップS6)。
【0083】
そして、制御部160およびフォーカスレンズ駆動部162は、レンズユニット198の焦点距離がL5となるように、レンズユニット198を制御する(ステップS7)。
【0084】
このようにして、歪み補正部120は、台形歪みが補正される補正量で入力信号処理部110からの画像信号を補正する。
【0085】
以上の処理によっていわゆる台形歪みが補正された状態となる。
【0086】
そして、プロジェクタ20は、画像の強調処理を行うため、一定時間ごと(例えば、1秒ごと)にカーソル位置検出処理を行う(ステップS8)。ここで、カーソル位置検出処理について説明する。
【0087】
図9は、本実施形態の一例に係るカーソル位置検出処理の流れを示すフローチャートである。
【0088】
制御部160は、一定時間ごとに投写領域12を撮像するように撮像部180を制御する(ステップS20)。
【0089】
画像解析部170は、撮像部180からの撮像データに基づき、投写領域12部分の撮像データを指示位置検出部172に送る。指示位置検出部172は、当該撮像データを2値化する(ステップS21)。
【0090】
そして、指示位置検出部172は、当該撮像データと、カーソル画像70のカーソル形状に応じたパターンデータに基づき、演算を行う(ステップS22)。
【0091】
図10は、本実施形態の一例に係るパターンデータの模式図である。
【0092】
例えば、カーソル形状が図1に示すような矢印形状である場合、指示位置検出部172は、図10に示すようなパターンデータを用いる。図10に示すように、パターンデータでは、矢印の外枠部分は「−」が設定され、矢印の内部は「+」が設定され、矢印の外部は「0」が設定されている。
【0093】
例えば、2値化された撮像データの各画素部分が0と1の値をとる場合、指示位置検出部172は、以下の演算を行う。
【0094】
指示位置検出部172は、図10に示す「0」の部分は当該部分の撮像データに0を加算し、図10に示す「−」の部分は当該部分の撮像データが0の場合には当該撮像データに1を加算し、図10に示す「+」の部分は当該部分の撮像データが1の場合には当該撮像データに1を加算する。
【0095】
このようにして指示位置検出部172は、撮像データの全画素に対して撮像データとパターンデータとのマッチング処理(フィルタリング処理)を行い、最大値とその位置を記憶する(ステップS23)。
【0096】
そして、指示位置検出部172は、ステップS22〜S23の処理を全画素に対する演算が終了するまで(ステップS24)行う。
【0097】
そして、全画素に対する演算の終了後、指示位置検出部172は、記憶した最大値がしきい値を超えるかどうかを判定する(ステップS25)。
【0098】
プロジェクタ20は、当該最大値がしきい値を超えない場合にはカーソル画像70が投写されていないものとして焦点位置の変更は行わない。
【0099】
また、当該最大値がしきい値を超えている場合、制御部160は、指示位置検出部172に記憶された当該最大値となった座標位置を指示位置として、当該指示位置に焦点が合うようにフォーカスレンズ駆動部162を制御する(ステップS26)。フォーカスレンズ駆動部162は、当該指示位置に焦点が合うようにレンズユニット198を駆動する。
【0100】
そして、画像投写部190は、補正された画像信号に基づき、カーソル画像70の指示する画像部分に焦点が合うように調節された状態で画像を投写する(ステップS9)。
【0101】
以上のように、本実施形態によれば、プロジェクタ20は、焦点位置が指示位置になるように調節することにより、境界線を発生させずに指示位置部分の画像をハードウェア的に強調することができる。
【0102】
したがって、プロジェクタ20は、画像処理による強調処理と比べてより自然な強調処理を行うことができる。また、強調用の画像データを記憶する必要がないため、プロジェクタ20は、記憶領域における画像データによる占有量を低減することができる。
【0103】
また、本実施形態によれば、プロジェクタ20は、カーソル画像70のパターンデータと、撮像データとのマッチング処理を行って指示位置を検出することにより、単に先端位置を検出する手法と比べ、ノイズの影響を受けにくいため、より正確に指示位置を検出することができる。
【0104】
また、本実施形態によれば、プロジェクタ20は、画像の輝度の変化に基づき、投写領域12の4隅までのそれぞれの最適な焦点距離と、水平方向および垂直方向の半画角とに基づいて4隅の3次元空間上の座標を導出して画像の歪みを補正すると同時に、それぞれの最適な焦点距離に基づく投写領域12の中心までの焦点距離となるようにレンズユニット198を駆動することができる。
【0105】
これにより、プロジェクタ20は、画像の歪み補正と画像の強調をほぼ同時に実行することができる。
【0106】
さらに、本実施形態によれば、プロジェクタ20は、矩形の画像の各頂点を対象とすることにより、画像全体を対象とする場合と比べ、より効率的に画像の歪み補正と画像の強調を実行することができる。
【0107】
(変形例)
以上、本発明を適用した好適な実施の形態について説明してきたが、本発明の適用は上述した実施例に限定されない。
【0108】
例えば、プロジェクタ20は、上述した実施例ではカーソル画像70の指示する画像部分を強調したが、例えば、カーソル画像70の指示するウインドウ画像単位で強調してもよい。
【0109】
図11は、ウインドウ画像の中心に焦点を合わせる場合の模式図である。
【0110】
例えば、図11に示すように、2つのウインドウ画像が重なっている場合、制御部160は、手前のウインドウ画像の中心に焦点が合うようにフォーカスレンズ駆動部162を制御してもよい。
【0111】
これによれば、プロジェクタ20は、ウインドウ画像単位で強調処理を行うことができる。
【0112】
また、上述した実施例では、プロジェクタ20は、焦点の位置を調整するレンズ制御処理を行うことにより、画像の一部を強調したが、例えば、複数のプロジェクタ20−1、20−2を用いて画像を投写する場合に、光源196の光量を制御する光量制御処理を行うことによって画像の一部を強調することも可能である。
【0113】
図12は、複数のプロジェクタ20−1、20−2を用いて画像を投写する場合の模式図である。
【0114】
ここでは、2台のプロジェクタ20−1、20−2を用い、プロジェクタ20−1がスクリーン10の左部分10−1に画像を投写し、プロジェクタ20−2がスクリーン10の右部分10−2に画像を投写しているものと仮定する。
【0115】
そして、図1に示すように、スクリーン10の左部分10−1にカーソル画像70がある場合、プロジェクタ20−2の制御部160は、光源196の光量を低下させるように光源196を制御する。
【0116】
これにより、スクリーン10の左部分10−1が右部分10−2と比べて明るい状態となり、スクリーン10の左部分10−1が強調される。これにより、プロジェクタ20−1、20−2は、カーソル画像70のある投写領域12の左部分を強調することができる。
【0117】
これによっても、プロジェクタ20−1、20−2は、焦点位置を調節する場合と同様に、ハードウェア的に画像の一部を強調することができる。
【0118】
また、特に、複数のプロジェクタ20が画像を同時に投写する場合、1台以上のプロジェクタ20の光量を低下させることにより、当該プロジェクタ20の光学部品の経時劣化を低減することができる。
【0119】
なお、この場合、光源196を制御する制御部160の機能や、指示位置検出部172の機能は、1台のプロジェクタ20が有していればよく、必ずしもすべてのプロジェクタ20にこれらの機能を搭載する必要はない。
【0120】
また、本発明は、複数のプロジェクタ20がそれぞれ別の領域に画像を投写する場合だけでなく、複数のプロジェクタ20が同じ領域に画像を重ね合わせて投写する場合にも適用可能である。また、本発明は、3台以上のプロジェクタ20を用いて画像を投写する場合にも有効である。
【0121】
また、プロジェクタ20は、光量を低下させる光量制御処理だけでなく、指示位置部分の光量を上げる光量制御処理を行ってもよい。
【0122】
さらに、プロジェクタ20は、上述した焦点制御処理と光量制御処理を同時に行ってもよい。これによれば、画像の強調効果を高めることができる。
【0123】
また、上述した実施例では撮像部180を用いたが、マウス等を用いている場合、撮像部180を設けずに、ノート型PC90からの指示位置情報に基づいて指示位置を検出するように指示位置検出部172を構成してもよい。
【0124】
また、上述した実施例では、最短の焦点距離から最遠の焦点距離まで焦点距離を変更しながらキャリブレーション画像の投写、撮像、画像処理を繰り返し実行したが、例えば、投写領域12の4隅の最適な焦点距離が検出された時点でキャリブレーション画像の投写等を終了してもよい。
【0125】
また、上述した実施例では、画像処理システムとしてプロジェクタ20を用いたが、本発明は、プロジェクタ20以外にもCRT(Cathode Ray Tube)、LED(Light Emitting Diode)等の種々の光源を用いた画像処理システムに有効である。
【0126】
また、プロジェクタ20としては、例えば、液晶プロジェクタ、DMD(Digital Micromirror Device)を用いたプロジェクタ等を用いてもよい。なお、DMDは米国テキサスインスツルメンツ社の商標である。
【0127】
また、上述したプロジェクタ20の機能は、例えば、プロジェクタ単体で実現してもよいし、複数の処理装置で分散して(例えば、プロジェクタとPCとで分散処理)実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像投写時の状態を示す模式図である。
【図2】本実施形態の一例に係る画像の4隅の処理対象を示す模式図である。
【図3】焦点が合っている場合の画像の状態と輝度分布の関係を示す模式図であり、図3(A)は、焦点が合っている場合の画像の状態を示す模式図であり、図3(B)は、焦点が合っている場合の輝度分布を示す模式図である。
【図4】焦点が合っていない場合の画像の状態と輝度分布の関係を示す模式図であり、図4(A)は、焦点が合っていない場合の画像の状態を示す模式図であり、図4(B)は、焦点が合っていない場合の輝度分布を示す模式図である。
【図5】本実施形態の一例に係るプロジェクタの機能ブロック図である。
【図6】本実施形態の一例に係るプロジェクタのハードウェアブロック図である。
【図7】本実施形態の一例に係る画像処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本実施形態の一例に係る撮像処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】本実施形態の一例に係るカーソル位置検出処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本実施形態の一例に係るパターンデータの模式図である。
【図11】ウインドウ画像の中心に焦点を合わせる場合の模式図である。
【図12】複数のプロジェクタを用いて画像を投写する場合の模式図である。
【符号の説明】
10 スクリーン、12 投写領域、20 プロジェクタ(画像処理システム)、60 色光センサー、120 歪み補正部、140 歪み補正量導出部(歪み補正量導出手段)、160 制御部(制御手段)、162 フォーカスレンズ駆動部(制御手段)、170 画像解析部(歪み補正量導出手段)、172 指示位置検出部、190 画像投写部、196 光源、198 レンズユニット、180 撮像部、900 情報記憶媒体
Claims (9)
- 焦点調節機能を有するレンズユニットを有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段と、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動する制御手段と、
を含むことを特徴とする画像処理システム。 - 光量調節機能を有する光源を有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を含む複数のプロジェクタを用いて画像を投写する画像処理システムにおいて、
前記複数のプロジェクタのうちの少なくとも1台のプロジェクタは、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置の画像領域以外の光量が下がるように各プロジェクタの前記光源の光量を制御する制御手段と、
を含むことを特徴とする画像処理システム。 - 請求項1、2のいずれかにおいて、
前記画像投写手段によって投写されたカーソル画像を含む画像を撮像する撮像手段を含み、
前記指示位置検出手段は、前記カーソル画像のパターンデータと、前記撮像手段による撮像データとのマッチング処理を行って前記指示位置を検出することを特徴とする画像処理システム。 - 請求項1に従属する請求項3において、
画像の歪みを調節するために、画像信号を補正する歪み補正手段と、
前記撮像手段による撮像データに基づき、画像投写領域の中心までの焦点距離を導出するとともに、前記歪み補正手段による歪み補正量を導出する歪み補正量導出手段と、
を含み、
前記歪み補正量導出手段は、撮像データに基づく画像の輝度の変化に基づき、画像投写領域の複数の境界点までの最適な焦点距離をそれぞれ判別し、当該焦点距離に基づき、画像投写領域の中心までの焦点距離を導出し、当該焦点距離と、前記画像投写手段の水平方向および垂直方向の半画角とに基づき、複数の境界点の3次元空間上の座標を導出し、当該3次元空間上の座標に基づいて歪み補正量を導出し、
前記歪み補正手段は、当該歪み補正量に基づき、画像信号を補正し、
前記駆動制御手段は、前記指示位置検出手段によって検出された指示位置までの焦点距離となるように、前記レンズユニットの駆動を制御することを特徴とする画像処理システム。 - 焦点調節機能を有するレンズユニットを有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段と、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動する制御手段と、
を含むことを特徴とするプロジェクタ。 - コンピュータにより読み取り可能なプログラムであって、
焦点調節機能を有するレンズユニットを有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を有するコンピュータを、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動する制御手段として機能させることを特徴とするプログラム。 - コンピュータにより読み取り可能なプログラムを記憶した情報記憶媒体であって、
焦点調節機能を有するレンズユニットを有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を有するコンピュータを、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出する指示位置検出手段と、
当該指示位置検出手段によって検出された指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動する制御手段として機能させるためのプログラムを記憶したことを特徴とする情報記憶媒体。 - 焦点調節機能を有するレンズユニットを介して画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を用いた画像処理方法であって、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出し、
検出した指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置に焦点が合うように前記レンズユニットを駆動し、
前記画像投写手段を用いて画像を投写することを特徴とする画像処理方法。 - 光量調節機能を有する光源を有し、画像信号に基づき、画像を投写する画像投写手段を含む複数のプロジェクタを用いて画像を投写する画像処理方法において、
前記複数のプロジェクタのうちの少なくとも1台のプロジェクタを用いて、
投写画像におけるユーザーによる指示位置を検出し、
検出した指示位置の画像領域を強調するために、前記指示位置の画像領域以外の光量が下がるように各プロジェクタの前記光源の光量を制御し、
前記複数のプロジェクタを用いて画像を投写することを特徴とする画像処理方法。
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