JP2004347494A - 超音波によるガス流量計 - Google Patents
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Abstract
【課題】温度や圧力に影響されずに精度よくガス流量を計測することができる超音波によるガス流量計を提供する。
【解決手段】ガスが流通する一定面積を有する流通管21の上流側と下流側のそれぞれに配置した一対の超音波の発信器22,24及び受信器23,25を有する計量部12と、上流側と下流側の発信器22,24から発信した超音波をそれぞれ下流側と上流側の対応する受信器23,25で受信するまでの時間差を計測してガスの流速を算出しこの算出した流速からガスの通過流量を積算する流量計測部26と、流量計測部26で計測した積算流量を表示する表示器20とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】ガスが流通する一定面積を有する流通管21の上流側と下流側のそれぞれに配置した一対の超音波の発信器22,24及び受信器23,25を有する計量部12と、上流側と下流側の発信器22,24から発信した超音波をそれぞれ下流側と上流側の対応する受信器23,25で受信するまでの時間差を計測してガスの流速を算出しこの算出した流速からガスの通過流量を積算する流量計測部26と、流量計測部26で計測した積算流量を表示する表示器20とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス充填装置等に使用されるガスの流量を測定する超音波によるガス流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境エネルギー問題の要請から、ガソリンや軽油等の自動車燃料の代替エネルギーとして、圧縮天然ガス(CNG)あるいは水素ガス等を使用することが検討されている。このような燃料ガスは、圧縮した高圧ガスとしてガス充填装置により自動車に充填している。このガス充填装置において、ガスの充填量を計測するためのガス流量計が必要となるが、高圧ガスである圧縮天然ガスや水素ガスは、圧力及び温度により体積変化が大きく、容積式の流量計を使用した場合には、気密性の保持が困難になり摺動部分からガスが漏れて正確な計量ができなかった。また、質量流量計を使用した場合には、例えば、質量流量に比例するコリオリ力の信号を検知するため、特に、水素ガスのように軽い気体の場合には、検出信号も小さく、ノイズや振動等の影響を受け易く、精度よく充填量を計測することが困難であった。これに対して、本出願人は、複数の圧力レベルのガスを充填したタンクをロードセル等の重量計測計により計量し、これらタンクからガスの圧力差を利用して充填するガス充填装置を開示している(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−159594公報(第2〜3ページ、第1図)
【発明が解決しようとする課題】
従来のガス充填したタンクの重量を重量計測計により測定するガス充填装置では、圧力差を利用してガス充填を行うため、充填量が増えるに従って自動車等に搭載された被充填タンクの圧力が高くなり、小流量充填となるため十分な計量精度を得ることができないおそれがあった。また、タンク自体の重量に比較して、充填される水素ガスの重量が小さいガスの場合には、精度が出にくい不都合があった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、温度や圧力に影響されずに精度よくガス流量を計測することができる超音波によるガス流量計を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明にあっては、ガスが流通する一定面積を有する流通管の上流側と下流側のそれぞれに配置した一対の超音波の発信器及び受信器を有する計量部と、前記上流側と下流側の発信器から発信した超音波をそれぞれ下流側と上流側の対応する受信器で受信するまでの時間差を計測してガスの流速を算出しこの算出した流速からガスの通過流量を積算する流量計測部と、該流量計測部で計測した積算流量を表示する表示器とを備えたことを特徴とするものである。超音波を利用してガスの流速を測定しているため、温度や圧力に影響されずに精度よくガス流量を計測することができる。
【0006】
請求項2に記載の発明にあっては、前記計量部の流通管には、上流側にガス流通路の内壁面に臨ませて、一対の発信器及び受信器が設けられ、その上流側から一定の距離だけ離れて、上流側の一対の発信器及び受信器に対して一定の傾斜角度で対向する下流側の内壁面に臨ませて、一対の発信器及び受信器が設けられていることを特徴とするものである。流通管の対向する内壁面に発信器及び受信器を設けることができる。
【0007】
請求項3に記載の発明にあっては、前記計量部の流通管は、上流側及び下流側の流通路がそれぞれL字型に曲折され、途中が真直ぐに形成された管に形成され、それぞれの曲折された上流側と下流側の互いに対向するガス流通路の内壁面に臨ませて、それぞれ一対の発信器及び受信器が設けられていることを特徴とするものである。超音波の方向とガスの流速方向とを一致させて流量計測を簡単にできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の一実施形態により具体的に説明する。図1〜図3は本発明第1実施形態の超音波によるガス流量計を説明する図であり、図1はガス充填装置の制御動作を説明するブロック図、図2はガス充填装置の構成を説明する図、図3は超音波によるガス流量計の計量部の断面図である。
【0009】
本実施形態のガス充填装置1は、例えば、燃料ガスとなる天然ガスや水素ガス等を充填する装置であり、地上に設置された本体ケース10には、図示しない高圧ガス供給源から配管11を通して供給される高圧ガスの流量を計量するための計量部12と、この計量部12の流出側に接続された高圧ガスの流量を制御する制御弁13とが収納されている。また、本体ケース10の側面には、一端部が制御弁13の流出側に接続され他端部側に充填ノズル15を有する充填ホース14が設けられ、また、本体ケース10の側面に設けられたノズル掛け16に充填ノズル15が掛けられるようになっている。ノズル掛け16の近傍には、充填ノズル15の掛け外しを検知するノズルスイッチ17が設けられている。また、本体ケース10の操作面側には、ガス充填を制御するための操作パネル18と、ガスの充填量を表示するための表示器20が設けられ、また、本体ケース10内には、操作パネル18からの操作信号及びノズルスイッチ17の検知信号により制御弁13の開閉を制御し、計量部12を動作して通過するガス流量を計測するための信号を受信して流量を積算し、その積算流量を表示器20に表示する制御を行う制御装置19が設けられている。
【0010】
計量部12は、ガスが流通する一定の内径(D)を有する流通面積が一定のガスの流通管21からなり、この流通管21の上流側には、超音波を内部の下流側に向けて発信する発信器22と、下流側から送信されてくる超音波を受信する受信器25とが1対となって設けられ、また下流側には、超音波を内部の上流側に向けて発信する発信器24と、上流側から送信されてくる超音波を受信する受信器23とが1対となって設けられている。すなわち、流通管21の上流側には、ガス流通路の内壁面に臨ませて、一対の発信器22及び受信器25が設けられ、その上流側から一定の距離(L)だけ離れて、上流側の一対の発信器22及び受信器25に対して一定の傾斜角度(θ)で対向する下流側の内壁面に臨ませて、一対の発信器24及び受信器23が設けられている。上流側の発信器22から発信された超音波を下流側の受信器23が受信し、下流側の発信器24から発信された超音波を上流側の受信器25が受信するようになっている。この流通管21には、上流側から下流側へ所定の温度と圧力のガスが所定の流通速度(V)で流通するようになっている。
【0011】
制御装置19は、操作パネル18からの充填開始等の操作信号及びノズルスイッチ17の検知信号に基づいて制御弁13を制御する信号を生成するとともに、計量開始信号を生成する弁制御部27と、計量部12の発信器22,24を制御して超音波を発信させ、積算したガス流量を算出し、そのガス流量を表示器20へ表示させる制御を行う流量計測部26とから構成されている。
【0012】
流量計測部26は、発信器制御手段28と、時間計測手段29と、流速算出手段30と、流量算出手段31とから構成されている。発信器制御手段28は、弁制御部27からの計量開始信号に基づいて、計量部12における上流側の発信器22及び下流側の発信器24を動作させて超音波を発信させ、また充填中に一定の時間間隔で超音波を繰り返し発信させる部分である。時間計測手段29は、上流側の発信器22から発信された超音波を下流側の受信器23で受信し、また下流側の発信器24から発信された超音波を上流側の受信器25で受信し、それぞれ発信から受信までの時間を測定しその時間差を計測する部分である。この時間計測手段29では、ガスが流通管21を上流側から下流側に向けて一定の速度(V)で流通するときに、上流側の発信器22から発信された超音波の速度は、傾斜角度(θ)に応じた速度(V)のガス流通方向の成分が加わり、下流側の受信器23で受信されるまでの時間(T1)は短くなり、また下流側の発信器24から発信された超音波の速度は、傾斜角度(θ)に応じた速度(V)のガス流通方向の成分が減じられ、下流側の受信器23で受信されるまでの時間(T2)は長くなること利用して、その時間差(T2−T1)を計測する部分である。この時間差はガスの流速に依存し、流速が大きいほど大きくなり、流速が小さいほど小さくなる。流速算出手段30は、時間計測手段29で計測した時間差に基づいてガス流速(V)を算出する部分である。流量算出手段31は、流速算出手段30で算出したガス流速(V)及び流通管21の一定の内径(D)を有する流通面積に基づいて、ガス流量を算出するとともに計測開始からの積算流量を算出する部分である。なお、この流量算出手段31では、ガスの圧力及び温度に基づいて、例えば、積算流量を0℃で1気圧に換算した値に補正することが好ましい。そのために、計量部12に圧力計及び温度計を設け、それらの計測値により補正するようにしてもよい。
【0013】
以上説明したように、本実施形態のガス充填装置1に使用される超音波によるガス流量計では、ガスが流通する一定面積を有する流通管21の上流側に一対の発信器22及び受信器25を設け、その上流側から一定の距離(L)だけ離れて一定の傾斜角度(θ)で対向する下流側に一対の発信器24及び受信器23を配置した計量部12を設け、流量計測部26の発信器制御手段28により、発信器22,24から超音波を発信させ、時間計測手段29により超音波を対応する受信器23,25で受信するまでの時間差を算出し、流速算出手段30によりガスの流速を算出し、流量算出手段31によりガスの積算流量を算出し、この積算流量を表示器20に表示するため、容積式の流量計のようなガス漏れの問題がなく、質量流量計のように検出信号が小さくなったり、ノイズや振動等の影響を受けることなく、また小流量充填になってもガス流速を計測することで計量精度を得ることができ、温度や圧力に影響されずに精度よくガス流量を計測することができる。
【0014】
図4は本発明第2実施形態の超音波によるガス流量計を説明する図であり、計量部の断面図である。なお、第1実施形態に対応する部分及び部材は同一の符号を記す。
【0015】
この実施形態の超音波によるガス流量計は、計量部32の流通管33が上流側及び下流側の流通路がそれぞれL字型に曲折され、途中が真直ぐに形成された一定の内径(D)を有する流通面積が一定の管に形成されている。この流通管33のそれぞれの曲折された上流側と下流側の互いに対向するガス流通路の内壁面に臨ませて、一対の発信器22及び受信器25と、一対の発信器24及び受信器23とが一定の距離(L)だけ離れて設けられている。すなわち、第1実施形態と同等に上流側の発信器22から発信された超音波を下流側の受信器23が受信し、下流側の発信器24から発信された超音波を上流側の受信器25が受信するようになっている。他の部分の構成は、第1実施形態と同様である。
【0016】
この本実施形態の超音波によるガス流量計では、第1実施形態と同様に、発信器制御手段28により、計量部32の発信器22,24から超音波を発信させ、時間計測手段29により超音波を対応する受信器23,25で受信するまでの時間差を算出し、流量算出手段31によりガスの積算流量を算出し、この積算流量を表示器20に表示するため、超音波を利用してガス流速を計測することで計量精度を得ることができ、温度や圧力に影響されずに精度よくガス流量を計測することができる。この実施形態では上流側及び下流側の発信器22,24と受信器23,25との間の超音波の方向とガスの流速方向とが一致するため時間差計測に傾斜角度を考慮する必要がなくなる。
【0017】
なお、上記実施形態において、計量部12,32における流通管21,33の形状、流通面積及び長さ等は任意にでき、実施形態に限定されない。また、流通するガスも限定されない。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の超音波によるガス流量計では、ガスが流通する一定面積を有する流通管の上流側と下流側のそれぞれに配置した一対の超音波の発信器及び受信器を有する計量部と、上流側と下流側の発信器から発信した超音波をそれぞれ下流側と上流側の対応する受信器で受信するまでの時間差を計測してガスの流速を算出しこの算出した流速からガスの通過流量を積算する流量計測部と、流量計測部で計測した積算流量を表示する表示器とを備えたことで、超音波を利用してガスの流速を測定し、温度や圧力に影響されずに精度よくガス流量を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態のガス充填装置の制御動作を説明するブロック図である。
【図2】本発明第1実施形態のガス充填装置の構成を説明する図である。
【図3】本発明第1実施形態の超音波によるガス流量計の計量部の断面図である。
【図4】本発明第2実施形態の超音波によるガス流量計の計量部の断面図である。
【符号の説明】
1 ガス充填装置
10 本体ケース
11 配管
12 計量部
13 制御弁
14 充填ホース
15 充填ノズル
16 ノズル掛け
17 ノズルスイッチ
18 操作パネル
19 制御装置
20 表示器
21 流通管
22 発信器
23 受信器
24 発信器
25 受信器
26 流量計測部
27 弁制御部
28 発信器制御手段
29 時間計測手段
30 流速算出手段
31 流量算出手段
32 計量部
33 流通管
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス充填装置等に使用されるガスの流量を測定する超音波によるガス流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境エネルギー問題の要請から、ガソリンや軽油等の自動車燃料の代替エネルギーとして、圧縮天然ガス(CNG)あるいは水素ガス等を使用することが検討されている。このような燃料ガスは、圧縮した高圧ガスとしてガス充填装置により自動車に充填している。このガス充填装置において、ガスの充填量を計測するためのガス流量計が必要となるが、高圧ガスである圧縮天然ガスや水素ガスは、圧力及び温度により体積変化が大きく、容積式の流量計を使用した場合には、気密性の保持が困難になり摺動部分からガスが漏れて正確な計量ができなかった。また、質量流量計を使用した場合には、例えば、質量流量に比例するコリオリ力の信号を検知するため、特に、水素ガスのように軽い気体の場合には、検出信号も小さく、ノイズや振動等の影響を受け易く、精度よく充填量を計測することが困難であった。これに対して、本出願人は、複数の圧力レベルのガスを充填したタンクをロードセル等の重量計測計により計量し、これらタンクからガスの圧力差を利用して充填するガス充填装置を開示している(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−159594公報(第2〜3ページ、第1図)
【発明が解決しようとする課題】
従来のガス充填したタンクの重量を重量計測計により測定するガス充填装置では、圧力差を利用してガス充填を行うため、充填量が増えるに従って自動車等に搭載された被充填タンクの圧力が高くなり、小流量充填となるため十分な計量精度を得ることができないおそれがあった。また、タンク自体の重量に比較して、充填される水素ガスの重量が小さいガスの場合には、精度が出にくい不都合があった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、温度や圧力に影響されずに精度よくガス流量を計測することができる超音波によるガス流量計を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明にあっては、ガスが流通する一定面積を有する流通管の上流側と下流側のそれぞれに配置した一対の超音波の発信器及び受信器を有する計量部と、前記上流側と下流側の発信器から発信した超音波をそれぞれ下流側と上流側の対応する受信器で受信するまでの時間差を計測してガスの流速を算出しこの算出した流速からガスの通過流量を積算する流量計測部と、該流量計測部で計測した積算流量を表示する表示器とを備えたことを特徴とするものである。超音波を利用してガスの流速を測定しているため、温度や圧力に影響されずに精度よくガス流量を計測することができる。
【0006】
請求項2に記載の発明にあっては、前記計量部の流通管には、上流側にガス流通路の内壁面に臨ませて、一対の発信器及び受信器が設けられ、その上流側から一定の距離だけ離れて、上流側の一対の発信器及び受信器に対して一定の傾斜角度で対向する下流側の内壁面に臨ませて、一対の発信器及び受信器が設けられていることを特徴とするものである。流通管の対向する内壁面に発信器及び受信器を設けることができる。
【0007】
請求項3に記載の発明にあっては、前記計量部の流通管は、上流側及び下流側の流通路がそれぞれL字型に曲折され、途中が真直ぐに形成された管に形成され、それぞれの曲折された上流側と下流側の互いに対向するガス流通路の内壁面に臨ませて、それぞれ一対の発信器及び受信器が設けられていることを特徴とするものである。超音波の方向とガスの流速方向とを一致させて流量計測を簡単にできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の一実施形態により具体的に説明する。図1〜図3は本発明第1実施形態の超音波によるガス流量計を説明する図であり、図1はガス充填装置の制御動作を説明するブロック図、図2はガス充填装置の構成を説明する図、図3は超音波によるガス流量計の計量部の断面図である。
【0009】
本実施形態のガス充填装置1は、例えば、燃料ガスとなる天然ガスや水素ガス等を充填する装置であり、地上に設置された本体ケース10には、図示しない高圧ガス供給源から配管11を通して供給される高圧ガスの流量を計量するための計量部12と、この計量部12の流出側に接続された高圧ガスの流量を制御する制御弁13とが収納されている。また、本体ケース10の側面には、一端部が制御弁13の流出側に接続され他端部側に充填ノズル15を有する充填ホース14が設けられ、また、本体ケース10の側面に設けられたノズル掛け16に充填ノズル15が掛けられるようになっている。ノズル掛け16の近傍には、充填ノズル15の掛け外しを検知するノズルスイッチ17が設けられている。また、本体ケース10の操作面側には、ガス充填を制御するための操作パネル18と、ガスの充填量を表示するための表示器20が設けられ、また、本体ケース10内には、操作パネル18からの操作信号及びノズルスイッチ17の検知信号により制御弁13の開閉を制御し、計量部12を動作して通過するガス流量を計測するための信号を受信して流量を積算し、その積算流量を表示器20に表示する制御を行う制御装置19が設けられている。
【0010】
計量部12は、ガスが流通する一定の内径(D)を有する流通面積が一定のガスの流通管21からなり、この流通管21の上流側には、超音波を内部の下流側に向けて発信する発信器22と、下流側から送信されてくる超音波を受信する受信器25とが1対となって設けられ、また下流側には、超音波を内部の上流側に向けて発信する発信器24と、上流側から送信されてくる超音波を受信する受信器23とが1対となって設けられている。すなわち、流通管21の上流側には、ガス流通路の内壁面に臨ませて、一対の発信器22及び受信器25が設けられ、その上流側から一定の距離(L)だけ離れて、上流側の一対の発信器22及び受信器25に対して一定の傾斜角度(θ)で対向する下流側の内壁面に臨ませて、一対の発信器24及び受信器23が設けられている。上流側の発信器22から発信された超音波を下流側の受信器23が受信し、下流側の発信器24から発信された超音波を上流側の受信器25が受信するようになっている。この流通管21には、上流側から下流側へ所定の温度と圧力のガスが所定の流通速度(V)で流通するようになっている。
【0011】
制御装置19は、操作パネル18からの充填開始等の操作信号及びノズルスイッチ17の検知信号に基づいて制御弁13を制御する信号を生成するとともに、計量開始信号を生成する弁制御部27と、計量部12の発信器22,24を制御して超音波を発信させ、積算したガス流量を算出し、そのガス流量を表示器20へ表示させる制御を行う流量計測部26とから構成されている。
【0012】
流量計測部26は、発信器制御手段28と、時間計測手段29と、流速算出手段30と、流量算出手段31とから構成されている。発信器制御手段28は、弁制御部27からの計量開始信号に基づいて、計量部12における上流側の発信器22及び下流側の発信器24を動作させて超音波を発信させ、また充填中に一定の時間間隔で超音波を繰り返し発信させる部分である。時間計測手段29は、上流側の発信器22から発信された超音波を下流側の受信器23で受信し、また下流側の発信器24から発信された超音波を上流側の受信器25で受信し、それぞれ発信から受信までの時間を測定しその時間差を計測する部分である。この時間計測手段29では、ガスが流通管21を上流側から下流側に向けて一定の速度(V)で流通するときに、上流側の発信器22から発信された超音波の速度は、傾斜角度(θ)に応じた速度(V)のガス流通方向の成分が加わり、下流側の受信器23で受信されるまでの時間(T1)は短くなり、また下流側の発信器24から発信された超音波の速度は、傾斜角度(θ)に応じた速度(V)のガス流通方向の成分が減じられ、下流側の受信器23で受信されるまでの時間(T2)は長くなること利用して、その時間差(T2−T1)を計測する部分である。この時間差はガスの流速に依存し、流速が大きいほど大きくなり、流速が小さいほど小さくなる。流速算出手段30は、時間計測手段29で計測した時間差に基づいてガス流速(V)を算出する部分である。流量算出手段31は、流速算出手段30で算出したガス流速(V)及び流通管21の一定の内径(D)を有する流通面積に基づいて、ガス流量を算出するとともに計測開始からの積算流量を算出する部分である。なお、この流量算出手段31では、ガスの圧力及び温度に基づいて、例えば、積算流量を0℃で1気圧に換算した値に補正することが好ましい。そのために、計量部12に圧力計及び温度計を設け、それらの計測値により補正するようにしてもよい。
【0013】
以上説明したように、本実施形態のガス充填装置1に使用される超音波によるガス流量計では、ガスが流通する一定面積を有する流通管21の上流側に一対の発信器22及び受信器25を設け、その上流側から一定の距離(L)だけ離れて一定の傾斜角度(θ)で対向する下流側に一対の発信器24及び受信器23を配置した計量部12を設け、流量計測部26の発信器制御手段28により、発信器22,24から超音波を発信させ、時間計測手段29により超音波を対応する受信器23,25で受信するまでの時間差を算出し、流速算出手段30によりガスの流速を算出し、流量算出手段31によりガスの積算流量を算出し、この積算流量を表示器20に表示するため、容積式の流量計のようなガス漏れの問題がなく、質量流量計のように検出信号が小さくなったり、ノイズや振動等の影響を受けることなく、また小流量充填になってもガス流速を計測することで計量精度を得ることができ、温度や圧力に影響されずに精度よくガス流量を計測することができる。
【0014】
図4は本発明第2実施形態の超音波によるガス流量計を説明する図であり、計量部の断面図である。なお、第1実施形態に対応する部分及び部材は同一の符号を記す。
【0015】
この実施形態の超音波によるガス流量計は、計量部32の流通管33が上流側及び下流側の流通路がそれぞれL字型に曲折され、途中が真直ぐに形成された一定の内径(D)を有する流通面積が一定の管に形成されている。この流通管33のそれぞれの曲折された上流側と下流側の互いに対向するガス流通路の内壁面に臨ませて、一対の発信器22及び受信器25と、一対の発信器24及び受信器23とが一定の距離(L)だけ離れて設けられている。すなわち、第1実施形態と同等に上流側の発信器22から発信された超音波を下流側の受信器23が受信し、下流側の発信器24から発信された超音波を上流側の受信器25が受信するようになっている。他の部分の構成は、第1実施形態と同様である。
【0016】
この本実施形態の超音波によるガス流量計では、第1実施形態と同様に、発信器制御手段28により、計量部32の発信器22,24から超音波を発信させ、時間計測手段29により超音波を対応する受信器23,25で受信するまでの時間差を算出し、流量算出手段31によりガスの積算流量を算出し、この積算流量を表示器20に表示するため、超音波を利用してガス流速を計測することで計量精度を得ることができ、温度や圧力に影響されずに精度よくガス流量を計測することができる。この実施形態では上流側及び下流側の発信器22,24と受信器23,25との間の超音波の方向とガスの流速方向とが一致するため時間差計測に傾斜角度を考慮する必要がなくなる。
【0017】
なお、上記実施形態において、計量部12,32における流通管21,33の形状、流通面積及び長さ等は任意にでき、実施形態に限定されない。また、流通するガスも限定されない。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の超音波によるガス流量計では、ガスが流通する一定面積を有する流通管の上流側と下流側のそれぞれに配置した一対の超音波の発信器及び受信器を有する計量部と、上流側と下流側の発信器から発信した超音波をそれぞれ下流側と上流側の対応する受信器で受信するまでの時間差を計測してガスの流速を算出しこの算出した流速からガスの通過流量を積算する流量計測部と、流量計測部で計測した積算流量を表示する表示器とを備えたことで、超音波を利用してガスの流速を測定し、温度や圧力に影響されずに精度よくガス流量を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態のガス充填装置の制御動作を説明するブロック図である。
【図2】本発明第1実施形態のガス充填装置の構成を説明する図である。
【図3】本発明第1実施形態の超音波によるガス流量計の計量部の断面図である。
【図4】本発明第2実施形態の超音波によるガス流量計の計量部の断面図である。
【符号の説明】
1 ガス充填装置
10 本体ケース
11 配管
12 計量部
13 制御弁
14 充填ホース
15 充填ノズル
16 ノズル掛け
17 ノズルスイッチ
18 操作パネル
19 制御装置
20 表示器
21 流通管
22 発信器
23 受信器
24 発信器
25 受信器
26 流量計測部
27 弁制御部
28 発信器制御手段
29 時間計測手段
30 流速算出手段
31 流量算出手段
32 計量部
33 流通管
Claims (3)
- ガスが流通する一定面積を有する流通管の上流側と下流側のそれぞれに配置した一対の超音波の発信器及び受信器を有する計量部と、前記上流側と下流側の発信器から発信した超音波をそれぞれ下流側と上流側の対応する受信器で受信するまでの時間差を計測してガスの流速を算出しこの算出した流速からガスの通過流量を積算する流量計測部と、該流量計測部で計測した積算流量を表示する表示器とを備えたことを特徴とする超音波によるガス流量計。
- 前記計量部の流通管には、上流側にガス流通路の内壁面に臨ませて、一対の発信器及び受信器が設けられ、その上流側から一定の距離だけ離れて、上流側の一対の発信器及び受信器に対して一定の傾斜角度で対向する下流側の内壁面に臨ませて、一対の発信器及び受信器が設けられていることを特徴とする請求項1記載の超音波によるガス流量計。
- 前記計量部の流通管は、上流側及び下流側の流通路がそれぞれL字型に曲折され、途中が真直ぐに形成された管に形成され、それぞれの曲折された上流側と下流側の互いに対向するガス流通路の内壁面に臨ませて、それぞれ一対の発信器及び受信器が設けられていることを特徴とする請求項1記載の超音波によるガス流量計。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003145690A JP2004347494A (ja) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | 超音波によるガス流量計 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003145690A JP2004347494A (ja) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | 超音波によるガス流量計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008166417A (ja) * | 2006-12-27 | 2008-07-17 | Shinko Electric Ind Co Ltd | リードフレーム及びその製造方法、及び半導体装置 |
CN103868555A (zh) * | 2012-12-11 | 2014-06-18 | 南京理工大学 | 一种用于超声波流量计的循环时差检测方法 |
-
2003
- 2003-05-23 JP JP2003145690A patent/JP2004347494A/ja active Pending
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