JP2004347322A - 電力計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所定の電圧まで降圧させた降圧交流入力を供給する交流電圧制御装置において、負荷の種類に依存せず、正確な消費電力を算出すること。
【解決手段】降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させる整流素子11と電流制御手段12との並列回路と、この並列回路の電流制御手段12を制御して降圧交流入力に電圧降下を生じさせるか否かの切替を所定の間隔で制御するタイマ17と、負荷に流れる負荷電流を検出する電流検出部15と、電流検出部15で検出される電流とこの電流検出時に電流検出部15に入力される電圧とに基づいて負荷で消費される電力を算出する電力量算出部16とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させる整流素子11と電流制御手段12との並列回路と、この並列回路の電流制御手段12を制御して降圧交流入力に電圧降下を生じさせるか否かの切替を所定の間隔で制御するタイマ17と、負荷に流れる負荷電流を検出する電流検出部15と、電流検出部15で検出される電流とこの電流検出時に電流検出部15に入力される電圧とに基づいて負荷で消費される電力を算出する電力量算出部16とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力計測装置に関するものであり、特に、抵抗負荷以外の負荷であっても正確な消費電力を計測して表示する電力計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気事業法第26条は供給電圧の制限を規定しており、この規定を受けた電気事業法施行規則第44条は、維持すべき標準電圧の幅を101V±6V、すなわち、95V〜107Vと規定している。
【0003】
ところで、負荷として用いられる機器は、100V以下(例えば95V程度)でも十分に動作可能なものが多い。したがって、このような機器では、供給電圧を降圧させることによって省エネルギー効果が期待できる。特に、昨今、地球温暖化防止のための省エネルギー活動が叫ばれる中で、工場やオフィスにおける電気機器などを駆動する単相電源の電圧を一定電圧まで降圧し、その降圧成分に相当する電力を節電する節電装置が注目されている。
【0004】
かかる状況において、供給電圧を一定の電圧まで降圧させ、その降圧成分に相当する電力を節電する節電装置に入力側電圧と出力側電圧および負荷による消費電力を測定・演算する機能を付加し、その測定値から計算により省エネルギー電力量を算出して表示する節電装置の開示例がある(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−10642号公報(第3頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に示された節電装置においては、負荷が抵抗負荷の場合には、実際の消費電力を算出して表示し、抵抗負荷以外の負荷、例えば、インバータ電源などを内蔵した負荷(以下「インバータ負荷」という。)の場合には、予め測定しておいた電圧−電力特性から消費電力を参照して表示するようにしていた。
【0007】
しかしながら、インバータ負荷の場合には、負荷の電源のオン/オフや負荷の作動状態の変化により、負荷で消費される電力も大きく異なるため、上記の手法では、負荷の状態に応じて常に正確な消費電力を表示することができないという問題点があった。
【0008】
特に、近年、インバータ負荷の利用が増大しており、これらのインバータ負荷の電圧−電力特性がインバータ負荷自身の特性に依存して複雑な様相を示すものであり、インバータ負荷を含んだ負荷全体の消費電力をその場で正確に測定するとともに、その測定結果を瞬時に表示することが求められている。
【0009】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、負荷の種類に依存せず、正確な消費電力を算出し、かつ、表示することができる電力計測装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる電力計測装置にあっては、所定の電圧まで降圧させた降圧交流入力を負荷に供給する交流電圧制御装置に適用され、あるいは、該交流電圧制御装置と併用され、負荷で消費される消費電力を算出する電力計測装置において、前記降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させる電圧降下手段と、この電圧降下手段を制御して前記降圧交流入力に電圧降下を生じさせるか否かの切替制御を行う制御手段と、前記負荷に流れる負荷電流を検出する電流検出手段と、この電流検出手段で検出される電流と該電流検出時に該電流検出手段に入力される電圧とに基づいて該負荷で消費される消費電力を算出する電力量算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、電圧降下手段は、降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させ、制御手段は、この電圧降下手段を制御して降圧交流入力の電圧を降下させるか否かの切替制御を行い、電力量算出手段は、負荷に流れる負荷電流を検出する電流検出手段において検出される電流と、この電流を検出したときに電流検出手段に入力された電圧との両者を用いて負荷で消費される消費電力を算出するようにしている。
【0012】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記電力量算出手段は、前記電圧降下手段で電圧降下が生じた直後の所定の時間後に前記電流検出手段で検出される電流と該電流検出時に該電流検出手段に入力される電圧とに基づいて該負荷で消費される消費電力を算出することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、電力量算出手段は、電圧降下手段で電圧降下が生じた直後の所定の時間後に電流検出手段で検出される電流と該電流検出時に該電流検出手段に入力される電圧とに基づいて該負荷で消費される消費電力を算出するようにしている。
【0014】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記制御手段は、前記電圧降下手段の切替制御を所定の間隔で定期的に繰り返すことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、制御手段は、電圧降下手段の制御を所定の間隔で定期的に繰り返すようにしているので、消費電力量の算出回数を増加させることができ、算出精度を高めることができる。
【0016】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、電力量算出手段は、前記電圧降下手段で電圧降下が生じていないときに前記電流検出手段で検出される電流(第1の検出電流)と、この第1の検出電流が流れたときに該電流検出手段に入力される電圧(第1の検出電圧)とを検出してこれらの検出値を保持し、前記電圧降下手段で電圧降下が生じたときに前記電流検出手段で検出される電流(第2の検出電流)と、この第2の検出電流が流れたときに該電流検出手段に入力される電圧(第2の検出電圧)とを検出してこれらの検出値を保持し、これらの保持された第2の検出電流と第1の検出電流との差分値(検出差分電流)と、これらの保持された第2の検出電圧と第1の検出電圧との差分値(検出差分電圧)とを保持し、これらの保持された検出差分電流および検出差分電圧を用いて算出した電圧降下成分による消費電力の変化量(計測削減電力)に基づいて、削減される消費電力の変化量(算出削減電力)を算出することを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、電力量算出手段は、つぎのような処理を行う。まず、電圧降下手段で電圧降下が生じていないときに電流検出手段で検出される電流である第1の検出電流と、この状態において、この電流検出手段に入力される電圧である第1の検出電圧を検出し、これらの第1の検出電流および第1の検出電圧を保持する。つぎに、電圧降下手段で電圧降下が生じたときに電流検出手段で検出される電流である第2の検出電流と、この状態において、この電流検出手段に入力される電圧である第2の検出電圧とを検出して、これらの第2の検出電流および第2の検出電圧を保持する。そして、第2の検出電流と第1の検出電流との差分値である検出差分電流を保持するとともに、第2の検出電圧と第1の検出電圧との差分値である検出差分電圧も保持する。最後に、これらの検出差分電流および検出差分電圧を用いて算出した電圧降下成分による消費電力の変化量である計測削減電力に基づいて、削減される消費電力の変化量である算出削減電力を算出するようにしている。
【0018】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記負荷にインバータ負荷が含まれることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、負荷にインバータ負荷が含まれていても、負荷において消費される消費電力を算出することができる。
【0020】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記電圧降下手段で電圧降下を生じさせたときの降圧電圧と該電圧降下手段で電圧降下を生じさせないときに前記負荷に供給された電圧との比率である降圧率が略0.6%であることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、電圧降下手段で電圧降下を生じさせたときの降圧電圧と、電圧降下手段で電圧降下を生じさせないときに負荷に供給された電圧との比率を降圧率と定義するとき、この降圧率を0.6%程度に設定することによって、算出削減電力を求める状態と計測削減電力を計測している状態との関係をリニアな状態に保持することができる。
【0022】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記電圧降下手段で生ずる電圧降下が略0.6Vであることを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、電圧降下手段で生ずる電圧降下が0.6V程度に設定することによって、算出削減電力を求める状態と計測削減電力を計測している状態との関係をリニアに保つことができるとともに、整流素子の順方向の電圧降下を利用することができる。
【0024】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記電圧降下手段で電圧降下が生じた直後の所定の時間が、数秒程度であることを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、インバータ負荷において消費される消費電力特性の回復を待って、電圧降下が生じてから数秒程度の時間の経過後に消費電力を算出するようにしているので、正確な消費電力を算出することができる。
【0026】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記電圧降下手段は、前記降圧交流入力の正極性および負極性のいずれか一方の極性に対して順方向電圧降下を生じさせる第1の整流素子と、この第1の整流素子と逆並列に接続される第2の整流素子との並列回路を具備し、前記制御手段は、前記第1の整流素子および前記第2の整流素子のいずれか一方の導通/非導通を切替制御することを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、電圧降下手段には降圧交流入力の正極性および負極性のいずれか一方の極性に対して電圧降下を生じさせる第1の整流素子と、この第1の整流素子と逆並列に接続される第2の整流素子との並列回路が備えられ、制御手段は、これらの第1の整流素子および第2の整流素子のいずれか一方の導通/非導通を切替制御するようにしている。
【0028】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記第1の整流素子および前記第2の整流素子のいずれか一つが、電界効果トランジスタであることを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、第1の整流素子および第2の整流素子のいずれか一つが電界効果トランジスタであるため、単一の素子で上記の電圧降下手段を実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる電力計測装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0031】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1にかかる電力計測装置の原理的な構成を示す図である。同図において、交流電圧制御装置1と電力計測装置10とが、交流入力端子である入力端子R1、N1と、交流出力端子である出力端子R2、N2との間に直列に接続されている。電力計測装置10は、整流素子11、電流制御手段12、タイマ17、電流検出部15および電力量算出部16を備えている。なお、同図の中で、電流制御手段12の構成は、整流手段13とスイッチング手段14との並列回路からなる模式的な構成として示している。
【0032】
図1に示す電力計測装置10において、整流素子11と電流制御手段12とが並列に接続された並列回路を構成し、この並列回路の一端が交流電圧制御装置1の一方の出力に接続され、他端が電流検出部15の一端に接続される。電流検出部15の他端は、電力計測装置10の出力端の一端を構成し、出力端子R2に接続される。電力計測装置10の出力端の他端は交流電圧制御装置1の他方の出力をスルーで延長した端子を構成し、出力端子N2に接続される。なお、電流制御手段12のスイッチング手段14のオン/オフが制御されるようにタイマ17が接続される。また、電流検出部15からの電流信号と電流検出部15に入力された電圧信号を用いて出力端子R2−N2間に接続される負荷において消費する消費電力量を算出するように電力量算出部16が接続される。
【0033】
つぎに、電力計測装置10の動作について説明する。まず、図1において、入力端子R1−N1間に供給された交流入力は、交流電圧制御装置1によって電圧が降圧され、電力計測装置10に供給される。電力計測装置10に供給された交流入力(以下「降圧交流入力」という。)は、整流素子11と電流制御手段12の並列回路と電流検出部15とを経由して出力端子R2−N2間に接続される負荷(図示省略)に供給される。なお、電流検出部15では、電流トランスなどを用いることにより、負荷電流に影響を与えない形での電流検出が行われる。
【0034】
タイマ17は、電流制御手段12のスイッチング手段14のオン(クローズ)およびオフ(オープン)の状態の切り替えを制御する。いま、電流制御手段12のスイッチング手段14がオンの状態(以下「第1の状態」という。)のとき、交流電圧制御装置1から出力された降圧交流入力は、電流制御手段12のスイッチング手段14側を迂回する。このとき、降圧交流入力のいずれの極性(入力端子R1側が正の場合/負の場合)に対しても電力計測装置10での電圧降下は発生しない。
【0035】
一方、電流制御手段12のスイッチング手段14がオフの状態(以下「第2の状態」という。)のとき、交流電圧制御装置1から出力された降圧交流入力の極性によって負荷に供給される交流出力の経路が異なる。すなわち、入力端子R1側が正極性の場合には、電流制御手段12の整流手段13側を通過し、入力端子R1側が負極性の場合には、整流素子11側を通過する。このとき、整流素子11と整流手段13とが、順方向の電圧降下特性がほぼ同一となる素子(例えば0.6V程度の電圧降下)を用いるとすれば、降圧交流入力のいずれの極性においても電力計測装置10での電圧降下は、ほぼ同一の値(約0.6V)となる。
【0036】
電力量算出部16は、第1の状態のときに電流検出部15で検出される電流(以下「第1の検出電流」という。)と、その状態において電流検出部15に入力される電圧(以下「第1の検出電圧」という。)を検出し、これらの検出値を保持する。
【0037】
また、電力量算出部16は、第2の状態のときに電流検出部15で検出される電流(以下「第2の検出電流」という。)と、その状態において電流検出部15に入力される電圧(以下「第2の検出電圧」という。)を検出し、これらの検出値を保持する。
【0038】
さらに、電力量算出部16は、第2の検出電流と第1の検出電流との差分値(以下「検出差分電流」という。)を保持するとともに、第2の検出電圧と第1の検出電圧との差分値(以下「検出差分電圧」という。)を保持する。この検出差分電流は、整流素子11または整流手段13の電圧降下成分によって変化した電流成分であり、また、この検出差分電圧は、整流素子11または整流手段13の電圧降下成分によって変化した電圧成分である。
【0039】
そして、電力量算出部16は、これらの検出差分電流および検出差分電圧を用いて電圧降下成分による消費電力の変化量(以下「計測削減電力」という。)を算出する。そして、この計測削減電力に基づいて、基準電圧と実際に供給されている電圧(上記でいうところの降圧交流入力電圧)との差電圧に対して削減される消費電力の変化量(以下「算出削減電力」という。)を算出する。
【0040】
なお、この算出削減電力を算出するための条件は、実際の消費電力の削減量を求めようとしている状態、すなわち、算出削減電力を求める状態と、実際に計測している状態、すなわち、計測削減電力を計測している状態とが、リニアな関係にあることを前提としている。
【0041】
いま、基準電圧に対する降圧交流入力の降圧電圧の比率を降圧率と定義すれば、上記の算出削減電力を求める状態は、基準電圧が100Vであり、降圧交流入力の降圧電圧が95Vなので、基準電圧に対する降圧率は(100−95)/100×100=5%である。また、上記の計測削減電力を算出している状態は、基準電圧が95Vであり、降圧電圧が0.6Vなので、基準電圧に対する降圧率は0.6/95×100=0.63%である。この程度の降圧率の範囲内では、両者の関係がリニアな関係にあるとみなしても問題はない。
【0042】
このように、上記で求めた計測削減電力と算出削減電力とを用いれば、実用的な範囲での任意の降圧率における消費電力を求めることができる。
【0043】
なお、タイマ17は、スイッチング手段14をオンさせる長いオン信号と、スイッチング手段14をオフさせる短いオフ信号を出力し、このオン/オフ信号の出力を定期的に繰り返すようにすればよい。このような定期的なオン/オフ信号を繰り返すことによって、消費電力量の算出回数を増加させることができ、算出精度を高めることができる。
【0044】
なお、電流制御手段12の整流手段13および整流素子11で降圧される電圧を0.6V程度に設定しているが、上述の降圧率と削減電力の測定精度との関係では降圧率(あるいは降圧電圧)を高く設定した方がよい(例えば1V程度)。しかしながら、以下に示すような理由で、この降圧電圧をあまり高い電圧(1V以上の電圧)に設定することができない。以下、その理由について詳述する。
【0045】
図2は、降圧電圧が供給された場合の時間と消費電力との関係を模式的に示したグラフである。同図において、K1は抵抗負荷の場合の特性を表したカーブであり、K2はインバータ負荷の場合の特性を表したカーブである。抵抗負荷の場合には、同図のK1が示すように、降圧前の消費電力をP0とし、消費電力の低減成分である低減消費電力をΔPとすると、降圧後の消費電力はP0−ΔPとなり、消費電力を低減させることができる。また、この低減消費電力ΔPは、時間に対する依存性もない。
【0046】
一方、インバータ負荷の場合には、図2のK2が示すように、降圧交流入力が供給された直後では、消費電力は一旦低下するが、時間時間の経過とともに消費電力は増加する。同図のK2では、降圧後の消費電力と降圧前の消費電力とが同程度になる例を示しているが、インバータ負荷の種類によっては、逆に、降圧後の消費電力が降圧前の消費電力に比べて増大するものもある。
【0047】
この傾向は、パーソナルコンピュータなどの定格出力を供給するインバータ電源を内蔵した機器に多い。これらの機器に内蔵されている電源では、電圧の低下を検知すると、機器の動作に支障がないように電源から供給される電流を増加させるように作用する。その結果、負荷で消費される降圧後の消費電力が降圧前の消費電力よりも増大するものもある。
【0048】
また、図2に示すK2は、インバータ負荷において、Δtの時間に、一旦低下した消費電力が回復する特性をも示している。この回復時間は、降圧電圧の大きさに依存する。降圧電圧が大きい場合には、回復時間も増大することになる。典型的な例を挙げると、上述したような0.6V程度の降圧電圧であれば、数秒程度の時間で回復する。一方、3〜4V程度の降圧電圧を与えると、電流の増加が4〜5分程度継続し、これらの時間経過後でなければ、正確な消費電力の測定ができない。
【0049】
この現象は、別な不具合を引き起こす。上述したように、計測削減電力を求める場合には、強制的に僅かな電圧降下を生じさせ、その際に生じた検出差分電流および検出差分電圧を用いて消費電力の変化量を計測するようにしている。
【0050】
しかしながら、例えば、上記のように電流が増加している途中において、検出差分電流および検出差分電圧を計測しても正しい計測結果を得ることができない。
【0051】
一方、電流が安定した状態で計測しようとすると計測のタイミングをコントロールすることができない。また、この場合でも、供給電圧の降圧からの時間が長くなると、その間に他の負荷の電源がオン/オフされたり、他の負荷の作動状況が変化したりするので、結果として、電流が安定した状態での計測ができないことになる。
【0052】
さらに、計測削減電力を用いて、より正確な算出削減電力を求める場合には、計測のタイミングをコントロールするとともに計測回数を増加させる必要がある。そのためには、図2のK2に示される消費電力の回復特性のカーブの立ち上がり時間を短くする必要がある。すなわち、整流素子11および電流制御手段12の整流手段13で決定される降圧電圧を小さくする必要がある。また、降圧電圧が小さければ、照明機器に与えるちらつきなどを防止することもできる。
【0053】
その一方で、降圧電圧を極端に小さくすると、電流検出部15において計測される計測電流の計測精度に影響を与える。したがって、上述してきた消費電力の回復特性と電流検出部15での計測精度との両立を図るためには、0.6V程度の降圧電圧を持たせることが好適となる。
【0054】
以上説明したように、この実施の形態にかかる電力計測装置によれば、電圧降下手段は、降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させ、制御手段は、この電圧降下手段を制御して降圧交流入力の電圧を降下させるか否かの切替制御を所定の間隔定期的に繰り返し、電力量算出手段は、負荷に流れる負荷電流を検出する電流検出手段において検出される電流と、この電流を検出したときに電流検出手段に入力された電圧との両者を用いて負荷で消費される消費電力を算出するようにしているので、負荷の種類に依存せず、正確な消費電力を算出することができる。
【0055】
なお、ここでいうところの電圧降下手段とは、整流素子11と電流制御手段12との並列回路に対応するものであり、制御手段とは、タイマ17に対応するものである。
【0056】
また、この実施の形態によれば、電圧降下手段には降圧交流入力の正極性および負極性のいずれか一方の極性に対して順方向電圧降下を生じさせる第1の整流素子と、この第1の整流素子と逆並列に接続される第2の整流素子との並列回路が備えられ、制御手段は、これらの第1の整流素子および第2の整流素子のいずれか一方の導通/非導通を切替制御するようにしているので、負荷の種類に依存せず、正確な消費電力を算出する電力計測装置を簡易な構成で実現することができる。
【0057】
なお、ここでいうところの第1の整流素子とは、整流素子11に対応するものであり、第2の整流素子とは、電流制御手段12に対応するものである。
【0058】
また、この実施の形態の電力計測装置10では、表示部の記述を省略しているが、電力量算出部16や、電力量算出部16とは別に、表示部を設けてもよい。このようにすれば、電力量算出部16よって算出された算出削減電力を表示することによって、削減効果をユーザに瞬時に提供することができる。
【0059】
また、この実施の形態の電力計測装置10では、交流電圧制御装置1の直後に接続する構成としているが、交流電圧制御装置1内に組み込む構成とすることもできる。
【0060】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2にかかる電力計測装置の構成を示す図である。この実施の形態の電力計測装置は、図1に示した電力計測装置10の電流制御手段12をNチャネルエンハンスメント型の電界効果トランジスタであるFET18に置換したものである。なお、その他の構成は、図1に示す実施の形態1と同一の構成であり、同一構成部分にはそれぞれ同一符号を付して示している。
【0061】
図3において、FET18のソースが整流素子11のカソードと接続され、ドレインが整流素子11のアノードと接続されて並列回路を構成する。この並列回路において、FET18のソースが接続されている一端が交流電圧制御装置1の一方の出力に接続され、FET18のドレインが接続されている他端が、電流検出部15の一端に接続される。また、FET18のソースおよびゲートには、タイマ17が接続される。
【0062】
FET18は、タイマ17からの制御信号によってオン/オフが制御される。いま、FET18がオフの場合には、FET18の寄生ダイオードおよび整流素子11とによる逆並列回路が構成されることになる。したがって、交流電圧制御装置1から供給される降圧交流入力のいずれの極性に対しても、所定の電圧降下(0.6V程度)が生ずる。一方、FET18がオンの場合には、降圧交流入力のいずれの極性に対しても導通状態になるので、電圧降下は生じない。
【0063】
このようにして、実施の形態1の状態と同じ状態に設定することができ、負荷において消費される消費電力の算出および表示を実施の形態1と同様な手段により実現することができる。
【0064】
なお、タイマ17は、FET18をオンさせるときにはオン信号を出力し、FET18をオフさせるときにはこのオン信号の出力を停止し、このオン信号の出力/停止を定期的に繰り返すようにすればよい。このような定期的なオン信号の出力/停止を繰り返すことによって、電力量の算出回数を増加させることができ、算出精度を高めることができる。
【0065】
また、この実施の形態では、FET18としてNチャネルエンハンスメント型の電界効果トランジスタを用いる場合について説明したが、これに限られるものではなく、例えば、Pチャネルエンハンスメント型の電界効果トランジスタを用いてもよい。この場合には、タイマ17によるバイアスのかけ方が逆になるだけであり、上述の手段に基づいて負荷における消費電力を算出し、表示することができる。
【0066】
また、FET18は、例えば、Nチャネルディプレッション型の電界効果トランジスタを用いてもよい。この場合には、タイマ17は、FET18をオフさせるときにはオフ信号を出力し、FET18をオンさせるときにはこのオフ信号の出力を停止し、このオフ信号の出力/停止を定期的に繰り返すようにすればよい。このような定期的なオフ信号の出力/停止を繰り返すことによって、電力量の算出回数を増加させることができ、算出精度を高めることができる。
【0067】
以上説明したように、この実施の形態にかかる電力計測装置によれば、整流素子と電界効果トランジスタの逆並列回路は、降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させ、タイマは、この逆並列回路を制御して降圧交流入力の電圧を降下させるか否かの切替制御を所定の間隔で繰り返し行い、電力量算出部は、負荷に流れる負荷電流を検出する電流検出部において検出される電流と、この電流を検出したときに電流検出部に入力された電圧とを用いて負荷で消費される消費電力を算出するようにしているので、負荷の種類に依存せず、しかも簡易な構成で、正確な消費電力を算出することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる電力計測装置によれば、降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させ、降圧交流入力の電圧を降下させるか否かの切替を所定の間隔で制御し、電流検出手段において検出される負荷電流と、電流検出手段に入力された負荷電圧とを用いて負荷で消費される電力を算出するようにしているので、負荷の種類に依存せず、かつ、正確な消費電力を算出することができるという効果を奏する。
【0069】
また、この発明にかかる電力計測装置によれば、整流素子と電界効果トランジスタの逆並列回路を用いて、降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させるようにしているので、負荷の種類に依存せず、しかも簡易な構成で、正確な消費電力を算出することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1にかかる電力計測装置の原理的な構成を示す図である。
【図2】降圧電圧が供給された場合の時間と消費電力との関係を模式的に示したグラフである。
【図3】この発明の実施の形態2にかかる電力計測装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 交流電圧制御装置
10 電力計測装置
11 整流素子
12 電流制御手段
13 整流手段
14 スイッチング手段
15 電流検出部
16 電力量算出部
17 タイマ
R1,N1 入力端子
R2,N2 出力端子
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力計測装置に関するものであり、特に、抵抗負荷以外の負荷であっても正確な消費電力を計測して表示する電力計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気事業法第26条は供給電圧の制限を規定しており、この規定を受けた電気事業法施行規則第44条は、維持すべき標準電圧の幅を101V±6V、すなわち、95V〜107Vと規定している。
【0003】
ところで、負荷として用いられる機器は、100V以下(例えば95V程度)でも十分に動作可能なものが多い。したがって、このような機器では、供給電圧を降圧させることによって省エネルギー効果が期待できる。特に、昨今、地球温暖化防止のための省エネルギー活動が叫ばれる中で、工場やオフィスにおける電気機器などを駆動する単相電源の電圧を一定電圧まで降圧し、その降圧成分に相当する電力を節電する節電装置が注目されている。
【0004】
かかる状況において、供給電圧を一定の電圧まで降圧させ、その降圧成分に相当する電力を節電する節電装置に入力側電圧と出力側電圧および負荷による消費電力を測定・演算する機能を付加し、その測定値から計算により省エネルギー電力量を算出して表示する節電装置の開示例がある(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−10642号公報(第3頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に示された節電装置においては、負荷が抵抗負荷の場合には、実際の消費電力を算出して表示し、抵抗負荷以外の負荷、例えば、インバータ電源などを内蔵した負荷(以下「インバータ負荷」という。)の場合には、予め測定しておいた電圧−電力特性から消費電力を参照して表示するようにしていた。
【0007】
しかしながら、インバータ負荷の場合には、負荷の電源のオン/オフや負荷の作動状態の変化により、負荷で消費される電力も大きく異なるため、上記の手法では、負荷の状態に応じて常に正確な消費電力を表示することができないという問題点があった。
【0008】
特に、近年、インバータ負荷の利用が増大しており、これらのインバータ負荷の電圧−電力特性がインバータ負荷自身の特性に依存して複雑な様相を示すものであり、インバータ負荷を含んだ負荷全体の消費電力をその場で正確に測定するとともに、その測定結果を瞬時に表示することが求められている。
【0009】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、負荷の種類に依存せず、正確な消費電力を算出し、かつ、表示することができる電力計測装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる電力計測装置にあっては、所定の電圧まで降圧させた降圧交流入力を負荷に供給する交流電圧制御装置に適用され、あるいは、該交流電圧制御装置と併用され、負荷で消費される消費電力を算出する電力計測装置において、前記降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させる電圧降下手段と、この電圧降下手段を制御して前記降圧交流入力に電圧降下を生じさせるか否かの切替制御を行う制御手段と、前記負荷に流れる負荷電流を検出する電流検出手段と、この電流検出手段で検出される電流と該電流検出時に該電流検出手段に入力される電圧とに基づいて該負荷で消費される消費電力を算出する電力量算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、電圧降下手段は、降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させ、制御手段は、この電圧降下手段を制御して降圧交流入力の電圧を降下させるか否かの切替制御を行い、電力量算出手段は、負荷に流れる負荷電流を検出する電流検出手段において検出される電流と、この電流を検出したときに電流検出手段に入力された電圧との両者を用いて負荷で消費される消費電力を算出するようにしている。
【0012】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記電力量算出手段は、前記電圧降下手段で電圧降下が生じた直後の所定の時間後に前記電流検出手段で検出される電流と該電流検出時に該電流検出手段に入力される電圧とに基づいて該負荷で消費される消費電力を算出することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、電力量算出手段は、電圧降下手段で電圧降下が生じた直後の所定の時間後に電流検出手段で検出される電流と該電流検出時に該電流検出手段に入力される電圧とに基づいて該負荷で消費される消費電力を算出するようにしている。
【0014】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記制御手段は、前記電圧降下手段の切替制御を所定の間隔で定期的に繰り返すことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、制御手段は、電圧降下手段の制御を所定の間隔で定期的に繰り返すようにしているので、消費電力量の算出回数を増加させることができ、算出精度を高めることができる。
【0016】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、電力量算出手段は、前記電圧降下手段で電圧降下が生じていないときに前記電流検出手段で検出される電流(第1の検出電流)と、この第1の検出電流が流れたときに該電流検出手段に入力される電圧(第1の検出電圧)とを検出してこれらの検出値を保持し、前記電圧降下手段で電圧降下が生じたときに前記電流検出手段で検出される電流(第2の検出電流)と、この第2の検出電流が流れたときに該電流検出手段に入力される電圧(第2の検出電圧)とを検出してこれらの検出値を保持し、これらの保持された第2の検出電流と第1の検出電流との差分値(検出差分電流)と、これらの保持された第2の検出電圧と第1の検出電圧との差分値(検出差分電圧)とを保持し、これらの保持された検出差分電流および検出差分電圧を用いて算出した電圧降下成分による消費電力の変化量(計測削減電力)に基づいて、削減される消費電力の変化量(算出削減電力)を算出することを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、電力量算出手段は、つぎのような処理を行う。まず、電圧降下手段で電圧降下が生じていないときに電流検出手段で検出される電流である第1の検出電流と、この状態において、この電流検出手段に入力される電圧である第1の検出電圧を検出し、これらの第1の検出電流および第1の検出電圧を保持する。つぎに、電圧降下手段で電圧降下が生じたときに電流検出手段で検出される電流である第2の検出電流と、この状態において、この電流検出手段に入力される電圧である第2の検出電圧とを検出して、これらの第2の検出電流および第2の検出電圧を保持する。そして、第2の検出電流と第1の検出電流との差分値である検出差分電流を保持するとともに、第2の検出電圧と第1の検出電圧との差分値である検出差分電圧も保持する。最後に、これらの検出差分電流および検出差分電圧を用いて算出した電圧降下成分による消費電力の変化量である計測削減電力に基づいて、削減される消費電力の変化量である算出削減電力を算出するようにしている。
【0018】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記負荷にインバータ負荷が含まれることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、負荷にインバータ負荷が含まれていても、負荷において消費される消費電力を算出することができる。
【0020】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記電圧降下手段で電圧降下を生じさせたときの降圧電圧と該電圧降下手段で電圧降下を生じさせないときに前記負荷に供給された電圧との比率である降圧率が略0.6%であることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、電圧降下手段で電圧降下を生じさせたときの降圧電圧と、電圧降下手段で電圧降下を生じさせないときに負荷に供給された電圧との比率を降圧率と定義するとき、この降圧率を0.6%程度に設定することによって、算出削減電力を求める状態と計測削減電力を計測している状態との関係をリニアな状態に保持することができる。
【0022】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記電圧降下手段で生ずる電圧降下が略0.6Vであることを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、電圧降下手段で生ずる電圧降下が0.6V程度に設定することによって、算出削減電力を求める状態と計測削減電力を計測している状態との関係をリニアに保つことができるとともに、整流素子の順方向の電圧降下を利用することができる。
【0024】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記電圧降下手段で電圧降下が生じた直後の所定の時間が、数秒程度であることを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、インバータ負荷において消費される消費電力特性の回復を待って、電圧降下が生じてから数秒程度の時間の経過後に消費電力を算出するようにしているので、正確な消費電力を算出することができる。
【0026】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記電圧降下手段は、前記降圧交流入力の正極性および負極性のいずれか一方の極性に対して順方向電圧降下を生じさせる第1の整流素子と、この第1の整流素子と逆並列に接続される第2の整流素子との並列回路を具備し、前記制御手段は、前記第1の整流素子および前記第2の整流素子のいずれか一方の導通/非導通を切替制御することを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、電圧降下手段には降圧交流入力の正極性および負極性のいずれか一方の極性に対して電圧降下を生じさせる第1の整流素子と、この第1の整流素子と逆並列に接続される第2の整流素子との並列回路が備えられ、制御手段は、これらの第1の整流素子および第2の整流素子のいずれか一方の導通/非導通を切替制御するようにしている。
【0028】
つぎの発明にかかる電力計測装置にあっては、前記第1の整流素子および前記第2の整流素子のいずれか一つが、電界効果トランジスタであることを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、第1の整流素子および第2の整流素子のいずれか一つが電界効果トランジスタであるため、単一の素子で上記の電圧降下手段を実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる電力計測装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0031】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1にかかる電力計測装置の原理的な構成を示す図である。同図において、交流電圧制御装置1と電力計測装置10とが、交流入力端子である入力端子R1、N1と、交流出力端子である出力端子R2、N2との間に直列に接続されている。電力計測装置10は、整流素子11、電流制御手段12、タイマ17、電流検出部15および電力量算出部16を備えている。なお、同図の中で、電流制御手段12の構成は、整流手段13とスイッチング手段14との並列回路からなる模式的な構成として示している。
【0032】
図1に示す電力計測装置10において、整流素子11と電流制御手段12とが並列に接続された並列回路を構成し、この並列回路の一端が交流電圧制御装置1の一方の出力に接続され、他端が電流検出部15の一端に接続される。電流検出部15の他端は、電力計測装置10の出力端の一端を構成し、出力端子R2に接続される。電力計測装置10の出力端の他端は交流電圧制御装置1の他方の出力をスルーで延長した端子を構成し、出力端子N2に接続される。なお、電流制御手段12のスイッチング手段14のオン/オフが制御されるようにタイマ17が接続される。また、電流検出部15からの電流信号と電流検出部15に入力された電圧信号を用いて出力端子R2−N2間に接続される負荷において消費する消費電力量を算出するように電力量算出部16が接続される。
【0033】
つぎに、電力計測装置10の動作について説明する。まず、図1において、入力端子R1−N1間に供給された交流入力は、交流電圧制御装置1によって電圧が降圧され、電力計測装置10に供給される。電力計測装置10に供給された交流入力(以下「降圧交流入力」という。)は、整流素子11と電流制御手段12の並列回路と電流検出部15とを経由して出力端子R2−N2間に接続される負荷(図示省略)に供給される。なお、電流検出部15では、電流トランスなどを用いることにより、負荷電流に影響を与えない形での電流検出が行われる。
【0034】
タイマ17は、電流制御手段12のスイッチング手段14のオン(クローズ)およびオフ(オープン)の状態の切り替えを制御する。いま、電流制御手段12のスイッチング手段14がオンの状態(以下「第1の状態」という。)のとき、交流電圧制御装置1から出力された降圧交流入力は、電流制御手段12のスイッチング手段14側を迂回する。このとき、降圧交流入力のいずれの極性(入力端子R1側が正の場合/負の場合)に対しても電力計測装置10での電圧降下は発生しない。
【0035】
一方、電流制御手段12のスイッチング手段14がオフの状態(以下「第2の状態」という。)のとき、交流電圧制御装置1から出力された降圧交流入力の極性によって負荷に供給される交流出力の経路が異なる。すなわち、入力端子R1側が正極性の場合には、電流制御手段12の整流手段13側を通過し、入力端子R1側が負極性の場合には、整流素子11側を通過する。このとき、整流素子11と整流手段13とが、順方向の電圧降下特性がほぼ同一となる素子(例えば0.6V程度の電圧降下)を用いるとすれば、降圧交流入力のいずれの極性においても電力計測装置10での電圧降下は、ほぼ同一の値(約0.6V)となる。
【0036】
電力量算出部16は、第1の状態のときに電流検出部15で検出される電流(以下「第1の検出電流」という。)と、その状態において電流検出部15に入力される電圧(以下「第1の検出電圧」という。)を検出し、これらの検出値を保持する。
【0037】
また、電力量算出部16は、第2の状態のときに電流検出部15で検出される電流(以下「第2の検出電流」という。)と、その状態において電流検出部15に入力される電圧(以下「第2の検出電圧」という。)を検出し、これらの検出値を保持する。
【0038】
さらに、電力量算出部16は、第2の検出電流と第1の検出電流との差分値(以下「検出差分電流」という。)を保持するとともに、第2の検出電圧と第1の検出電圧との差分値(以下「検出差分電圧」という。)を保持する。この検出差分電流は、整流素子11または整流手段13の電圧降下成分によって変化した電流成分であり、また、この検出差分電圧は、整流素子11または整流手段13の電圧降下成分によって変化した電圧成分である。
【0039】
そして、電力量算出部16は、これらの検出差分電流および検出差分電圧を用いて電圧降下成分による消費電力の変化量(以下「計測削減電力」という。)を算出する。そして、この計測削減電力に基づいて、基準電圧と実際に供給されている電圧(上記でいうところの降圧交流入力電圧)との差電圧に対して削減される消費電力の変化量(以下「算出削減電力」という。)を算出する。
【0040】
なお、この算出削減電力を算出するための条件は、実際の消費電力の削減量を求めようとしている状態、すなわち、算出削減電力を求める状態と、実際に計測している状態、すなわち、計測削減電力を計測している状態とが、リニアな関係にあることを前提としている。
【0041】
いま、基準電圧に対する降圧交流入力の降圧電圧の比率を降圧率と定義すれば、上記の算出削減電力を求める状態は、基準電圧が100Vであり、降圧交流入力の降圧電圧が95Vなので、基準電圧に対する降圧率は(100−95)/100×100=5%である。また、上記の計測削減電力を算出している状態は、基準電圧が95Vであり、降圧電圧が0.6Vなので、基準電圧に対する降圧率は0.6/95×100=0.63%である。この程度の降圧率の範囲内では、両者の関係がリニアな関係にあるとみなしても問題はない。
【0042】
このように、上記で求めた計測削減電力と算出削減電力とを用いれば、実用的な範囲での任意の降圧率における消費電力を求めることができる。
【0043】
なお、タイマ17は、スイッチング手段14をオンさせる長いオン信号と、スイッチング手段14をオフさせる短いオフ信号を出力し、このオン/オフ信号の出力を定期的に繰り返すようにすればよい。このような定期的なオン/オフ信号を繰り返すことによって、消費電力量の算出回数を増加させることができ、算出精度を高めることができる。
【0044】
なお、電流制御手段12の整流手段13および整流素子11で降圧される電圧を0.6V程度に設定しているが、上述の降圧率と削減電力の測定精度との関係では降圧率(あるいは降圧電圧)を高く設定した方がよい(例えば1V程度)。しかしながら、以下に示すような理由で、この降圧電圧をあまり高い電圧(1V以上の電圧)に設定することができない。以下、その理由について詳述する。
【0045】
図2は、降圧電圧が供給された場合の時間と消費電力との関係を模式的に示したグラフである。同図において、K1は抵抗負荷の場合の特性を表したカーブであり、K2はインバータ負荷の場合の特性を表したカーブである。抵抗負荷の場合には、同図のK1が示すように、降圧前の消費電力をP0とし、消費電力の低減成分である低減消費電力をΔPとすると、降圧後の消費電力はP0−ΔPとなり、消費電力を低減させることができる。また、この低減消費電力ΔPは、時間に対する依存性もない。
【0046】
一方、インバータ負荷の場合には、図2のK2が示すように、降圧交流入力が供給された直後では、消費電力は一旦低下するが、時間時間の経過とともに消費電力は増加する。同図のK2では、降圧後の消費電力と降圧前の消費電力とが同程度になる例を示しているが、インバータ負荷の種類によっては、逆に、降圧後の消費電力が降圧前の消費電力に比べて増大するものもある。
【0047】
この傾向は、パーソナルコンピュータなどの定格出力を供給するインバータ電源を内蔵した機器に多い。これらの機器に内蔵されている電源では、電圧の低下を検知すると、機器の動作に支障がないように電源から供給される電流を増加させるように作用する。その結果、負荷で消費される降圧後の消費電力が降圧前の消費電力よりも増大するものもある。
【0048】
また、図2に示すK2は、インバータ負荷において、Δtの時間に、一旦低下した消費電力が回復する特性をも示している。この回復時間は、降圧電圧の大きさに依存する。降圧電圧が大きい場合には、回復時間も増大することになる。典型的な例を挙げると、上述したような0.6V程度の降圧電圧であれば、数秒程度の時間で回復する。一方、3〜4V程度の降圧電圧を与えると、電流の増加が4〜5分程度継続し、これらの時間経過後でなければ、正確な消費電力の測定ができない。
【0049】
この現象は、別な不具合を引き起こす。上述したように、計測削減電力を求める場合には、強制的に僅かな電圧降下を生じさせ、その際に生じた検出差分電流および検出差分電圧を用いて消費電力の変化量を計測するようにしている。
【0050】
しかしながら、例えば、上記のように電流が増加している途中において、検出差分電流および検出差分電圧を計測しても正しい計測結果を得ることができない。
【0051】
一方、電流が安定した状態で計測しようとすると計測のタイミングをコントロールすることができない。また、この場合でも、供給電圧の降圧からの時間が長くなると、その間に他の負荷の電源がオン/オフされたり、他の負荷の作動状況が変化したりするので、結果として、電流が安定した状態での計測ができないことになる。
【0052】
さらに、計測削減電力を用いて、より正確な算出削減電力を求める場合には、計測のタイミングをコントロールするとともに計測回数を増加させる必要がある。そのためには、図2のK2に示される消費電力の回復特性のカーブの立ち上がり時間を短くする必要がある。すなわち、整流素子11および電流制御手段12の整流手段13で決定される降圧電圧を小さくする必要がある。また、降圧電圧が小さければ、照明機器に与えるちらつきなどを防止することもできる。
【0053】
その一方で、降圧電圧を極端に小さくすると、電流検出部15において計測される計測電流の計測精度に影響を与える。したがって、上述してきた消費電力の回復特性と電流検出部15での計測精度との両立を図るためには、0.6V程度の降圧電圧を持たせることが好適となる。
【0054】
以上説明したように、この実施の形態にかかる電力計測装置によれば、電圧降下手段は、降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させ、制御手段は、この電圧降下手段を制御して降圧交流入力の電圧を降下させるか否かの切替制御を所定の間隔定期的に繰り返し、電力量算出手段は、負荷に流れる負荷電流を検出する電流検出手段において検出される電流と、この電流を検出したときに電流検出手段に入力された電圧との両者を用いて負荷で消費される消費電力を算出するようにしているので、負荷の種類に依存せず、正確な消費電力を算出することができる。
【0055】
なお、ここでいうところの電圧降下手段とは、整流素子11と電流制御手段12との並列回路に対応するものであり、制御手段とは、タイマ17に対応するものである。
【0056】
また、この実施の形態によれば、電圧降下手段には降圧交流入力の正極性および負極性のいずれか一方の極性に対して順方向電圧降下を生じさせる第1の整流素子と、この第1の整流素子と逆並列に接続される第2の整流素子との並列回路が備えられ、制御手段は、これらの第1の整流素子および第2の整流素子のいずれか一方の導通/非導通を切替制御するようにしているので、負荷の種類に依存せず、正確な消費電力を算出する電力計測装置を簡易な構成で実現することができる。
【0057】
なお、ここでいうところの第1の整流素子とは、整流素子11に対応するものであり、第2の整流素子とは、電流制御手段12に対応するものである。
【0058】
また、この実施の形態の電力計測装置10では、表示部の記述を省略しているが、電力量算出部16や、電力量算出部16とは別に、表示部を設けてもよい。このようにすれば、電力量算出部16よって算出された算出削減電力を表示することによって、削減効果をユーザに瞬時に提供することができる。
【0059】
また、この実施の形態の電力計測装置10では、交流電圧制御装置1の直後に接続する構成としているが、交流電圧制御装置1内に組み込む構成とすることもできる。
【0060】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2にかかる電力計測装置の構成を示す図である。この実施の形態の電力計測装置は、図1に示した電力計測装置10の電流制御手段12をNチャネルエンハンスメント型の電界効果トランジスタであるFET18に置換したものである。なお、その他の構成は、図1に示す実施の形態1と同一の構成であり、同一構成部分にはそれぞれ同一符号を付して示している。
【0061】
図3において、FET18のソースが整流素子11のカソードと接続され、ドレインが整流素子11のアノードと接続されて並列回路を構成する。この並列回路において、FET18のソースが接続されている一端が交流電圧制御装置1の一方の出力に接続され、FET18のドレインが接続されている他端が、電流検出部15の一端に接続される。また、FET18のソースおよびゲートには、タイマ17が接続される。
【0062】
FET18は、タイマ17からの制御信号によってオン/オフが制御される。いま、FET18がオフの場合には、FET18の寄生ダイオードおよび整流素子11とによる逆並列回路が構成されることになる。したがって、交流電圧制御装置1から供給される降圧交流入力のいずれの極性に対しても、所定の電圧降下(0.6V程度)が生ずる。一方、FET18がオンの場合には、降圧交流入力のいずれの極性に対しても導通状態になるので、電圧降下は生じない。
【0063】
このようにして、実施の形態1の状態と同じ状態に設定することができ、負荷において消費される消費電力の算出および表示を実施の形態1と同様な手段により実現することができる。
【0064】
なお、タイマ17は、FET18をオンさせるときにはオン信号を出力し、FET18をオフさせるときにはこのオン信号の出力を停止し、このオン信号の出力/停止を定期的に繰り返すようにすればよい。このような定期的なオン信号の出力/停止を繰り返すことによって、電力量の算出回数を増加させることができ、算出精度を高めることができる。
【0065】
また、この実施の形態では、FET18としてNチャネルエンハンスメント型の電界効果トランジスタを用いる場合について説明したが、これに限られるものではなく、例えば、Pチャネルエンハンスメント型の電界効果トランジスタを用いてもよい。この場合には、タイマ17によるバイアスのかけ方が逆になるだけであり、上述の手段に基づいて負荷における消費電力を算出し、表示することができる。
【0066】
また、FET18は、例えば、Nチャネルディプレッション型の電界効果トランジスタを用いてもよい。この場合には、タイマ17は、FET18をオフさせるときにはオフ信号を出力し、FET18をオンさせるときにはこのオフ信号の出力を停止し、このオフ信号の出力/停止を定期的に繰り返すようにすればよい。このような定期的なオフ信号の出力/停止を繰り返すことによって、電力量の算出回数を増加させることができ、算出精度を高めることができる。
【0067】
以上説明したように、この実施の形態にかかる電力計測装置によれば、整流素子と電界効果トランジスタの逆並列回路は、降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させ、タイマは、この逆並列回路を制御して降圧交流入力の電圧を降下させるか否かの切替制御を所定の間隔で繰り返し行い、電力量算出部は、負荷に流れる負荷電流を検出する電流検出部において検出される電流と、この電流を検出したときに電流検出部に入力された電圧とを用いて負荷で消費される消費電力を算出するようにしているので、負荷の種類に依存せず、しかも簡易な構成で、正確な消費電力を算出することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる電力計測装置によれば、降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させ、降圧交流入力の電圧を降下させるか否かの切替を所定の間隔で制御し、電流検出手段において検出される負荷電流と、電流検出手段に入力された負荷電圧とを用いて負荷で消費される電力を算出するようにしているので、負荷の種類に依存せず、かつ、正確な消費電力を算出することができるという効果を奏する。
【0069】
また、この発明にかかる電力計測装置によれば、整流素子と電界効果トランジスタの逆並列回路を用いて、降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させるようにしているので、負荷の種類に依存せず、しかも簡易な構成で、正確な消費電力を算出することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1にかかる電力計測装置の原理的な構成を示す図である。
【図2】降圧電圧が供給された場合の時間と消費電力との関係を模式的に示したグラフである。
【図3】この発明の実施の形態2にかかる電力計測装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 交流電圧制御装置
10 電力計測装置
11 整流素子
12 電流制御手段
13 整流手段
14 スイッチング手段
15 電流検出部
16 電力量算出部
17 タイマ
R1,N1 入力端子
R2,N2 出力端子
Claims (10)
- 所定の電圧まで降圧させた降圧交流入力を負荷に供給する交流電圧制御装置に適用され、あるいは、該交流電圧制御装置と併用され、負荷で消費される消費電力を算出する電力計測装置において、
前記降圧交流入力の正極性および負極性のいずれの極性に対しても所定かつ略同一の電圧降下を発生させる電圧降下手段と、
この電圧降下手段を制御して前記降圧交流入力に電圧降下を生じさせるか否かの切替制御を行う制御手段と、
前記負荷に流れる負荷電流を検出する電流検出手段と、
この電流検出手段で検出される電流と該電流検出時に該電流検出手段に入力される電圧とに基づいて該負荷で消費される消費電力を算出する電力量算出手段と、
を備えたことを特徴とする電力計測装置。 - 前記電力量算出手段は、前記電圧降下手段で電圧降下が生じた直後の所定の時間後に前記電流検出手段で検出される電流と該電流検出時に該電流検出手段に入力される電圧とに基づいて該負荷で消費される消費電力を算出することを特徴とする請求項1に記載の電力計測装置。
- 前記制御手段は、前記電圧降下手段の切替制御を所定の間隔で定期的に繰り返すことを特徴とする請求項2に記載の電力計測装置。
- 前記電力量算出手段は、
前記電圧降下手段で電圧降下が生じていないときに前記電流検出手段で検出される電流(第1の検出電流)と、
この第1の検出電流が流れたときに該電流検出手段に入力される電圧(第1の検出電圧)と、
を検出してこれらの検出値を保持し、
前記電圧降下手段で電圧降下が生じたときに前記電流検出手段で検出される電流(第2の検出電流)と、
この第2の検出電流が流れたときに該電流検出手段に入力される電圧(第2の検出電圧)と、
を検出してこれらの検出値を保持し、
これらの保持された第2の検出電流と第1の検出電流との差分値(検出差分電流)と、
これらの保持された第2の検出電圧と第1の検出電圧との差分値(検出差分電圧)と、
を保持し、
これらの保持された検出差分電流および検出差分電圧を用いて算出した電圧降下成分による消費電力の変化量(計測削減電力)に基づいて、削減される消費電力の変化量(算出削減電力)を算出することを特徴とする請求項3に記載の電力計測装置。 - 前記負荷にインバータ負荷が含まれることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の電力計測装置。
- 前記電圧降下手段で電圧降下を生じさせたときの降圧電圧と該電圧降下手段で電圧降下を生じさせないときに前記負荷に供給された電圧との比率である降圧率が略0.6%であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つに記載の電力計測装置。
- 前記電圧降下手段で生ずる電圧降下が略0.6Vであることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つに記載の電力計測装置。
- 前記電圧降下手段で電圧降下が生じた直後の所定の時間が数秒程度であることを特徴とする請求項6または7に記載の電力計測装置。
- 前記電圧降下手段は、
前記降圧交流入力の正極性および負極性のいずれか一方の極性に対して順方向電圧降下を生じさせる第1の整流素子と、
この第1の整流素子と逆並列に接続される第2の整流素子と、
の並列回路を具備し、
前記制御手段は、前記第1の整流素子および前記第2の整流素子のいずれか一方の導通/非導通を切替制御することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の電力計測装置。 - 前記第1の整流素子および前記第2の整流素子のいずれか一つが、電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の電力計測装置。
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