JP2004346252A - ポリマー組成物およびポリマーアロイ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、アスペクト比の大きい微細粒子が低配合率で均一に分散された、補強効果の大きく、耐熱性が向上し、成形が容易なポリマー組成物を、廉価に提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のポリマー組成物は、微細粒子有機物および/または微細粒子無機物を0.1から60質量%含有し、それらが斑なく分散しており、マトリックスポリマーがそれら微細粒子の1次凝集および/または2次凝集内に入り組んだ連続相を形成していることを特徴とするポリマー組成物およびそれを用いたポリマーアロイである。
【解決手段】本発明のポリマー組成物は、微細粒子有機物および/または微細粒子無機物を0.1から60質量%含有し、それらが斑なく分散しており、マトリックスポリマーがそれら微細粒子の1次凝集および/または2次凝集内に入り組んだ連続相を形成していることを特徴とするポリマー組成物およびそれを用いたポリマーアロイである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は射出成形品、モールド成形品、ブロー成形品、回転成形品、押出し成形品、紡糸成形品等の成形品、特に紡糸成形品に使用できるポリマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウィスカーは直径が約1,000nmと小さいが、アスペクト比が大きく、補強材としての使用が種々提案されている。機械研News、1999、No.9の報告に「ホウ酸アルミニウムウィスカーをポリアミドに30〜50重量%配合する方法が提案され、50重量%配合した例でブランクに比べて約2倍の引張強力を示す。」、また「ウィスカーが均一に分散されれば補強効果が大きいが、従来の方法では困難である。」と記載されている。
【0003】
カーボンナノチューブは直径が2〜50nmでウィスカーよりさらに小さくアスペクト比が100以上と著しく大きい微細粒子である。例えば特開平2−232244号公報に「導電性にすぐれたゴム組成物」が記載されている。この公報では「シランカップリング剤を使用し、カーボンナノチューブを1〜50重量%混合したゴム組成物」と記載されている。カーボンナノチューブは導電性が優れた結晶であり、数質量%含有することにより導電性が得られる。
【0004】
また、特開平2−235945号公報に「ゴム組成物」が記載されている。この公報では「凝集体の大きさが径で0.10から0.25mmであるカーボンナノチューブをゴムに混合したゴム組成物」と記載されている。
【0005】
一方、微細粒子は表面張力が大きく凝集力が大きいため、1次凝集、2次凝集を起こしやすい。一般的には粘度の低い媒体に分散させ、次にサンドグラインダー等で凝集を解除し、配合する方法が多く採用される。しかし、この方法では直接ポリマーのような高粘度のマトリックスに分散することは困難である。唯一実用的な方法は前記2つの公報にも記載されているようなローラーミルを使用する方法である。ローラーミルによりポリマーを折りたたみながら、2次凝集を解除することができる。この方法の利点は微細粒子が層状に平面上に分散し、多層に積層されるため、微細粒子相互の接触が多くなることである。接触点が多いことは導電性を付与する場合に利点であるが、交絡が多く、流れが悪い欠点になる。また、ローラーは点接触であるため、マトリックスポリマーが微細粒子1次凝集または、および2次凝集内に入り組んだ連続相を形成することは困難である。
【0006】
【非特許文献1】機械研News、1999、No.9
【特許文献1】特開平2−232244号公報
【特許文献2】特開平2−235945号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、マトリックスポリマーを微細粒子1次凝集および/または2次凝集内に押し込む方法を研究した結果、マトリックスポリマーの粘度を低くし、高圧下、微細粒子を混合することにより達成できることを見出し、本発明を完成したものであって、その目的とするところは、アスペクト比の大きい微細粒子が低配合率で均一に分散された、補強効果が大きく、成形が容易なポリマー組成物を、廉価に提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的は、微細粒子有機物および/または微細粒子無機物を0.1から60質量%含有し、それらが斑なく分散しており、マトリックスポリマーがそれら微細粒子の1次凝集、および/または2次凝集内に入り組んだ連続相を形成していることを特徴とするポリマー組成物,微細粒子がアスペクト比が10以上のものであることを特徴とする当該ポリマー組成物,または、当該ポリマー組成物の少なくとも1種を含有することを特徴とするポリマーアロイによって、達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に使用する微細粒子有機物としては、例えば乳化重合物がある。一般的にはラテックス、または2次凝集した粉末として市販されている。この乳化重合物の例としてはポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン等の付加重合物がある。また、高分子ウィスカーがある。
【0010】
また、微細粒子無機物としては、例えばカーボンナノチューブ、カーボンフラーレン、炭化珪素ウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、シリカゲル、酸化チタン等がある。カーボンナノチューブはアーク放電法(トーチアーク放電法、アークジェットプラズマ法、真空陰極アーク放電法)、レーザー蒸着法等により製造される。製造方法の選択によりコイル状の製品も得られ、例えばCNRI社等から市販されているものを使用できる。
【0011】
微細粒子の種類は、目標性能により異なる。例えば補強材として使用する場合にはアスペクト比が大きく、表面積が大きいほど好ましく、微細粒子の中ではウィスカーが好ましく、カーボンナノチューブが最も好ましい。また、繊維状物の補強にはカーボンナノチューブがさらに好ましい。特に、一般に使用される繊維の太さは細いものだと数万nmしかないため、直径数十nm,例えば具体的には中空内径が4〜10nm、外形が8〜50nmの多層カーボンナノチューブ、外形が1〜4nmの単層カーボンナノチューブ等のカーボンナノチューブを補強材として使用することが、異物混入による応力集中を招くことなく補強効果を発揮することができるため好ましい。
【0012】
微細粒子の含有量も、目標性能により異なる。成形品を作る場合には、成形品材料であるポリマー組成物またはポリマーアロイ中に、微細粒子を0.1質量%以上含有していることが必要であり、好ましくは0.5質量%以上である。しかし、繊維の場合には、特に補強効果が必要であるため、微細粒子を1質量%以上含有していることが好ましい。一般的なマトリックスポリマーを用いる場合、1質量%以上含有させることで、1.5dN/Tex以上の強度を得ることができるからである。ポリマー組成物をマスターバッチの形態で用いる場合には、微細粒子の含有量が多いほど経済的であるが、ポリマーアロイにする際の希釈比率が小さい程、斑ができにくいため、通常60質量%以下が好ましい。
【0013】
1および2次元補強材として使用する場合は、アスペクト比が大きいものほど好ましく、例えば10以上、好ましくは50以上、特に好ましくは100以上である。
【0014】
アスペクト比が10以上、または50以上の微細粒子としては、具体的にはウィスカーが挙げられ、また、アスペクト比が100以上の微細粒子としては、具体的にはカーボンナノチューブが挙げられる。
【0015】
微細粒子の分散性を向上するため、予め前処理としてカーボンナノチューブ等の表面処理または化学修飾を行っても良い。表面処理の方法としては、例えば界面活性剤を被覆する方法等が挙げられる。また、化学修飾の方法としては、例えばグラフト重合法等が挙げられる。
【0016】
本発明のポリマー組成物は、マトリックスポリマーの粘度を低くし、高圧下、微細粒子を混合し、マトリックスポリマーを微細粒子1次凝集および/または2次凝集内に押し込むことによって、製造することができる。
【0017】
マトリックスポリマーを微細粒子1次凝集または、および2次凝集内に押し込み、混合する際の圧力は、1MPa以上が好ましい。より好ましくは2MPa、さらに好ましくは3MPa以上である。
【0018】
混合する際の温度はマトリックスポリマーにより異なるが、高温が好ましく、特に融点より10℃以上高温であることが好ましいい。具体的には、例えば150℃以上が好ましい。
【0019】
また、国際出願特許公報WO 03/014217 A1号公報に記載されているように押し出し機の中で炭酸ガスの超臨界または亜臨界状態の場を、微細粒子の混合に使用することが好ましい。このような場ではマトリックスポリマーの粘度を下げ、流動性を著しく向上することができ、微細粒子の均一分散混合に適しているからである。
【0020】
炭酸ガスの超臨界は、臨界条件が約30℃、7MPaが一般的には絶対条件的目安とされているが、実際にはこの温度と圧はPV=RTの式で表されるように、温度が高くなるとより低圧でマトリックスポリマーが類似した挙動を示すことが認められるため、かかる絶対条件に限定されるものではない。
【0021】
使用する分散混合機は、一般的な1軸押し出し機を使用することができる。押し出し機のメルト部に炭酸ガス注入部を付属していることが好ましい。押し出し機のフィルターとダイスの間に環境科学工業(株)製のラモンドスーパーミキサーまたはスタティックミキサーを20段以上取り付けることにより、分散性を向上することができる。この中では圧損が大きいが装置的に場所を取らないラモンドスーパーミキサーがより好ましい。
【0022】
本発明で使用するマトリックスポリマーは、一般的なポリマー,例えばポリオレフィン(低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソプレンおよびこれらの共重合物等)、ポリスチレン、ABS、ポリウレタン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリエチレンアジペートコテレフタレートおよびこれらの共重合物等)、ポリアミド(ポリカプロラクタム、ポリヘキサメチレンアジペート等)、ポリカーボネート、ポリエチレンベンツイミド、ポリベンツイミダゾール、ポリパラジアミノベンツテレフタル酸アミド等、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテル(ポリメチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PSF)等の2次元ポリマーを使用することができる。また、エポキシ樹脂等の2液反応型、フェノール樹脂等の低分子型の3次元ポリマーも、熱硬化前に同様に分散混合することで、使用することができる。
【0023】
炭酸ガスの注入量は、マトリックスポリマーの種類により適宜選択する必要がある。
【0024】
マトリックスポリマーが縮重合ポリマーの場合は、炭酸ガス、水、モノマー、オキシカルボン酸、ジオール、ジカルボン酸、アミノ酸、ジアミン等を配合することにより、上記超臨界、または亜臨界場での分散混合時分子量が著しく低下、粘度が低下するため、炭酸ガス量は微量で良い。好ましくは0.01質量%以上である。
【0025】
一方、マトリックスポリマーがポリオレフィン等共役結合を有するポリマーの場合は、共役結合しているため、分子量低下は多くを望めない。従って、流動性を良くするためキャリアーである炭酸ガス量は多くすることが好ましい。炭酸ガス量が多いほど流動性は向上するが炭酸ガス量があまり多すぎない方が、ダイスを出た時発泡しないため好ましく、例えばダイスを出る時が1質量%以下であることが好ましい。但し、逆テーパーの押し出し機スクリュー部分等、機械的に段階的減圧する場合、初期の炭酸ガス量は1質量%を越えても良い。
【0026】
マトリックスポリマーがポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンのような縮重合物の場合、分散混合時低下した分子量は真空加熱重合、固相重合等により回復することができる。
【0027】
マトリックスポリマーが微細粒子の1次凝集および/または2次凝集内に入り組んだ連続相を形成している分散状況は、走査型電子顕微鏡または走査型プローブ顕微鏡による液体窒素で冷却後の破断面観察で確認できる。このような構造を形成することで軟化点が向上する。ガラス転位点は変化しないが、ビカット軟化点のような実用上の軟化点が10℃以上上昇する。
【0028】
カーボンナノチューブは、チューブ状であるため、モノマー、オリゴマーが中に入り込むことができ、これらが後重合で外のポリマーと繋がり、鳩目構造を形成することができる。一般に異物が混入した場合、マトリックスが延伸されるとマトリックスと異物の界面で空隙が生じることがある。鳩目構造が形成されることにより、濡れが良くなり、補強効果が大きくなる。また、延伸解離による補強効果の低下を防止することができる。
【0029】
本発明のポリマー組成物は、そのまま、成型品の材料として用いることもできるが、ポリマーアロイ原料であるマスターバッチとしても使用することができる。マスターバッチの微細粒子の含有量は、多いほど経済的であるが、ポリマーアロイにする際の希釈比率は、小さい程、斑ができにくく好ましいため、通常60質量%以下が好ましい。
【0030】
ポリマーアロイに用いられる補強材として本発明のポリマー組成物を使用する場合の含有量は、微細粒子の含有量を十分にし、強度を付与する観点からは、ポリマーアロイ全体を100質量%とした場合に、1〜5質量%が好ましく使用されるが、斑ができにくいという観点からは、希釈倍率は通常30倍以下が好ましい。
【0031】
本発明におけるポリマーアロイとは、ブレンド,共重合,ブロック共重合,グラフト共重合,異種ポリマー同士の水素結合や疎水結合で連なったポリマーコンプレックス,異種ポリマー同士の網状構造が絡み合った相互貫入高分子網目(IPN)等を含むものである。
【0032】
本発明のポリマー組成物またはポリマーアロイには、製品に悪影響の出ない範囲で一般に使用される添加剤、例えばタッキング防止剤、防汚剤、防虫剤、抗菌剤、耐熱剤、耐光剤、酸化防止剤、静電防止剤、着色剤、光り分解促進剤等を使用することができる。これらの添加剤は本発明のポリマー組成物またはポリマーアロイにドライブレンドで添加しても良く、また本発明のポリマー組成物またはポリマーアロイ製造時に添加しても良い。
【0033】
【発明の効果】
本発明のポリマー組成物またはポリマーアロイは、補強材含有量が少なくても、成形性、機械特性、耐熱性に優れたFRPを製造することができ、汎用的な成形法、例えば紡糸、射出成形、回転成形、真空・プレス成形、ブロー成形、押出し、紡糸成形等の成形方法を使用し、各種成形品を製造することができる。特に繊維補強材としてカーボンナノチューブを使用した本発明のポリマー組成物またはポリマーアロイは、廉価な高強度、高弾性率繊維を提供することができる。
【0034】
【実施例】
実施例1
予め混合しておいたアスペクト比100以上5,000未満のカーボンナノチューブと流動パラフィンを、カーボンナノチューブ1質量%,流動パラフィン2質量%となるように、マトリックスポリマーである付加重合ポリマー(MI値22のLDPE)にドライブレンドした。
【0035】
供給部、炭酸ガス供給部、せん断混練り圧縮反応部、減圧部、真空ポンプ吸引ベント部、混練り圧縮部、フィルター部、ラモンドスーパーミキサーから構成される40mm径ベント付き押出し機を使用し、索状に取り出し、水冷、カットし、本発明のポリマー組成物ペレットを製造した。炭酸ガス供給量は1質量%、上記せん断混練り圧縮反応部の分散混合温度は180℃、圧力は3Mpa、炭酸ガスの亜臨界状態下、滞留時間1分という条件で行った。
【0036】
参考品としてLDPEのみのペレットを使用した。
【0037】
20mm押し出し機を使用し、紡糸温度250℃、巻き取り速度3,000m/分で165dTex、48フィラメントのマルチフィラメントを製造した。
【0038】
本発明のポリマー組成物を使用したマルチフィラメントは、単糸切れもなく、表面も滑らかであり引張強度が8.3MPaと優れた補強効果を示した。これに対して、参考品の引っ張り強度は1.9MPaであった。
【0039】
マルチフィラメントの側面,および液体窒素で冷却後破断した面を、走査型電子顕微鏡で撮影し、カーボンナノチューブの分散状況を1万倍で確認したが、いずれの面においても、分散が良いためカーボンナノチューブは見当たらなかった。本発明のポリマー組成物ペレットと参考品ペレットの、ビカット軟化点を測定した結果、参考品は95℃であったが、本発明品は153℃と耐熱性が著しく向上した。
【0040】
実施例2〜4
ポリマー組成物中のカーボンナノチューブ含有量を各々0.1、4、60質量%とする以外は、実施例1と同様にして、本発明のポリマー組成物ペレットを製造した。
【0041】
次にポリマーアロイ中の微細粒子の含有量が下記の値となるように、ポリマー組成物を必要に応じてLDPEで希釈し、本発明のポリマーアロイを製造した。これを用いて165dTex、48フィラメントのマルチフィラメントを製造した。本発明のポリマーアロイを使用したマルチフィラメントは、単糸切れもなく、表面も滑らかであり引張強度は下記表1のとおり、優れた補強効果を示した。
【0042】
【表1】
【0043】
実施例5
マトリックスポリマーを極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレート、流動パラフィンをビスエタノールテレフタレート、炭酸ガスを0.1質量%、分散混合温度を270℃に変更した以外は、実施例4と同様にして、本発明のポリマー組成物ペレットを製造した。
【0044】
固相重合により極限粘度を0.62に上げた後、極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートで実施例4と同様の希釈倍率で希釈し、本発明のポリマーアロイを製造した。これを用いて165dTex、48フィラメントのマルチフィラメントを製造した。本発明のポリマーアロイを使用したマルチフィラメントは、単糸切れもなく、表面も滑らかであり引張強度は16.1MPaと優れた補強効果を示した。
【0045】
実施例6
カーボンナノチューブの替わりにアスペクト比10〜20のホウ酸アルミニウムウィスカー20質量%を、ポリエチレンテレフタレートの替わりにポリカプロラクタムを、ビスエタノールテレフタレートの替わりにカプロラクタムを使用する以外は実施例5と同様にして、本発明のポリマー組成物ペレットを製造した。
【0046】
次に鞘に通常のポリカプロラクタム、芯に本発明のポリマー組成物を使用し、芯鞘の面積比が1:1の複合口金で、165dTex、48フィラメントの芯鞘型複合マルチフィラメントを製造した。本発明のポリマー組成物を芯に使用したマルチフィラメントは、単糸切れもなく、引張強度は7.9MPaと優れた補強効果を示した。
【発明の属する技術分野】
本発明は射出成形品、モールド成形品、ブロー成形品、回転成形品、押出し成形品、紡糸成形品等の成形品、特に紡糸成形品に使用できるポリマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウィスカーは直径が約1,000nmと小さいが、アスペクト比が大きく、補強材としての使用が種々提案されている。機械研News、1999、No.9の報告に「ホウ酸アルミニウムウィスカーをポリアミドに30〜50重量%配合する方法が提案され、50重量%配合した例でブランクに比べて約2倍の引張強力を示す。」、また「ウィスカーが均一に分散されれば補強効果が大きいが、従来の方法では困難である。」と記載されている。
【0003】
カーボンナノチューブは直径が2〜50nmでウィスカーよりさらに小さくアスペクト比が100以上と著しく大きい微細粒子である。例えば特開平2−232244号公報に「導電性にすぐれたゴム組成物」が記載されている。この公報では「シランカップリング剤を使用し、カーボンナノチューブを1〜50重量%混合したゴム組成物」と記載されている。カーボンナノチューブは導電性が優れた結晶であり、数質量%含有することにより導電性が得られる。
【0004】
また、特開平2−235945号公報に「ゴム組成物」が記載されている。この公報では「凝集体の大きさが径で0.10から0.25mmであるカーボンナノチューブをゴムに混合したゴム組成物」と記載されている。
【0005】
一方、微細粒子は表面張力が大きく凝集力が大きいため、1次凝集、2次凝集を起こしやすい。一般的には粘度の低い媒体に分散させ、次にサンドグラインダー等で凝集を解除し、配合する方法が多く採用される。しかし、この方法では直接ポリマーのような高粘度のマトリックスに分散することは困難である。唯一実用的な方法は前記2つの公報にも記載されているようなローラーミルを使用する方法である。ローラーミルによりポリマーを折りたたみながら、2次凝集を解除することができる。この方法の利点は微細粒子が層状に平面上に分散し、多層に積層されるため、微細粒子相互の接触が多くなることである。接触点が多いことは導電性を付与する場合に利点であるが、交絡が多く、流れが悪い欠点になる。また、ローラーは点接触であるため、マトリックスポリマーが微細粒子1次凝集または、および2次凝集内に入り組んだ連続相を形成することは困難である。
【0006】
【非特許文献1】機械研News、1999、No.9
【特許文献1】特開平2−232244号公報
【特許文献2】特開平2−235945号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、マトリックスポリマーを微細粒子1次凝集および/または2次凝集内に押し込む方法を研究した結果、マトリックスポリマーの粘度を低くし、高圧下、微細粒子を混合することにより達成できることを見出し、本発明を完成したものであって、その目的とするところは、アスペクト比の大きい微細粒子が低配合率で均一に分散された、補強効果が大きく、成形が容易なポリマー組成物を、廉価に提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的は、微細粒子有機物および/または微細粒子無機物を0.1から60質量%含有し、それらが斑なく分散しており、マトリックスポリマーがそれら微細粒子の1次凝集、および/または2次凝集内に入り組んだ連続相を形成していることを特徴とするポリマー組成物,微細粒子がアスペクト比が10以上のものであることを特徴とする当該ポリマー組成物,または、当該ポリマー組成物の少なくとも1種を含有することを特徴とするポリマーアロイによって、達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に使用する微細粒子有機物としては、例えば乳化重合物がある。一般的にはラテックス、または2次凝集した粉末として市販されている。この乳化重合物の例としてはポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン等の付加重合物がある。また、高分子ウィスカーがある。
【0010】
また、微細粒子無機物としては、例えばカーボンナノチューブ、カーボンフラーレン、炭化珪素ウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、シリカゲル、酸化チタン等がある。カーボンナノチューブはアーク放電法(トーチアーク放電法、アークジェットプラズマ法、真空陰極アーク放電法)、レーザー蒸着法等により製造される。製造方法の選択によりコイル状の製品も得られ、例えばCNRI社等から市販されているものを使用できる。
【0011】
微細粒子の種類は、目標性能により異なる。例えば補強材として使用する場合にはアスペクト比が大きく、表面積が大きいほど好ましく、微細粒子の中ではウィスカーが好ましく、カーボンナノチューブが最も好ましい。また、繊維状物の補強にはカーボンナノチューブがさらに好ましい。特に、一般に使用される繊維の太さは細いものだと数万nmしかないため、直径数十nm,例えば具体的には中空内径が4〜10nm、外形が8〜50nmの多層カーボンナノチューブ、外形が1〜4nmの単層カーボンナノチューブ等のカーボンナノチューブを補強材として使用することが、異物混入による応力集中を招くことなく補強効果を発揮することができるため好ましい。
【0012】
微細粒子の含有量も、目標性能により異なる。成形品を作る場合には、成形品材料であるポリマー組成物またはポリマーアロイ中に、微細粒子を0.1質量%以上含有していることが必要であり、好ましくは0.5質量%以上である。しかし、繊維の場合には、特に補強効果が必要であるため、微細粒子を1質量%以上含有していることが好ましい。一般的なマトリックスポリマーを用いる場合、1質量%以上含有させることで、1.5dN/Tex以上の強度を得ることができるからである。ポリマー組成物をマスターバッチの形態で用いる場合には、微細粒子の含有量が多いほど経済的であるが、ポリマーアロイにする際の希釈比率が小さい程、斑ができにくいため、通常60質量%以下が好ましい。
【0013】
1および2次元補強材として使用する場合は、アスペクト比が大きいものほど好ましく、例えば10以上、好ましくは50以上、特に好ましくは100以上である。
【0014】
アスペクト比が10以上、または50以上の微細粒子としては、具体的にはウィスカーが挙げられ、また、アスペクト比が100以上の微細粒子としては、具体的にはカーボンナノチューブが挙げられる。
【0015】
微細粒子の分散性を向上するため、予め前処理としてカーボンナノチューブ等の表面処理または化学修飾を行っても良い。表面処理の方法としては、例えば界面活性剤を被覆する方法等が挙げられる。また、化学修飾の方法としては、例えばグラフト重合法等が挙げられる。
【0016】
本発明のポリマー組成物は、マトリックスポリマーの粘度を低くし、高圧下、微細粒子を混合し、マトリックスポリマーを微細粒子1次凝集および/または2次凝集内に押し込むことによって、製造することができる。
【0017】
マトリックスポリマーを微細粒子1次凝集または、および2次凝集内に押し込み、混合する際の圧力は、1MPa以上が好ましい。より好ましくは2MPa、さらに好ましくは3MPa以上である。
【0018】
混合する際の温度はマトリックスポリマーにより異なるが、高温が好ましく、特に融点より10℃以上高温であることが好ましいい。具体的には、例えば150℃以上が好ましい。
【0019】
また、国際出願特許公報WO 03/014217 A1号公報に記載されているように押し出し機の中で炭酸ガスの超臨界または亜臨界状態の場を、微細粒子の混合に使用することが好ましい。このような場ではマトリックスポリマーの粘度を下げ、流動性を著しく向上することができ、微細粒子の均一分散混合に適しているからである。
【0020】
炭酸ガスの超臨界は、臨界条件が約30℃、7MPaが一般的には絶対条件的目安とされているが、実際にはこの温度と圧はPV=RTの式で表されるように、温度が高くなるとより低圧でマトリックスポリマーが類似した挙動を示すことが認められるため、かかる絶対条件に限定されるものではない。
【0021】
使用する分散混合機は、一般的な1軸押し出し機を使用することができる。押し出し機のメルト部に炭酸ガス注入部を付属していることが好ましい。押し出し機のフィルターとダイスの間に環境科学工業(株)製のラモンドスーパーミキサーまたはスタティックミキサーを20段以上取り付けることにより、分散性を向上することができる。この中では圧損が大きいが装置的に場所を取らないラモンドスーパーミキサーがより好ましい。
【0022】
本発明で使用するマトリックスポリマーは、一般的なポリマー,例えばポリオレフィン(低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソプレンおよびこれらの共重合物等)、ポリスチレン、ABS、ポリウレタン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリエチレンアジペートコテレフタレートおよびこれらの共重合物等)、ポリアミド(ポリカプロラクタム、ポリヘキサメチレンアジペート等)、ポリカーボネート、ポリエチレンベンツイミド、ポリベンツイミダゾール、ポリパラジアミノベンツテレフタル酸アミド等、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテル(ポリメチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PSF)等の2次元ポリマーを使用することができる。また、エポキシ樹脂等の2液反応型、フェノール樹脂等の低分子型の3次元ポリマーも、熱硬化前に同様に分散混合することで、使用することができる。
【0023】
炭酸ガスの注入量は、マトリックスポリマーの種類により適宜選択する必要がある。
【0024】
マトリックスポリマーが縮重合ポリマーの場合は、炭酸ガス、水、モノマー、オキシカルボン酸、ジオール、ジカルボン酸、アミノ酸、ジアミン等を配合することにより、上記超臨界、または亜臨界場での分散混合時分子量が著しく低下、粘度が低下するため、炭酸ガス量は微量で良い。好ましくは0.01質量%以上である。
【0025】
一方、マトリックスポリマーがポリオレフィン等共役結合を有するポリマーの場合は、共役結合しているため、分子量低下は多くを望めない。従って、流動性を良くするためキャリアーである炭酸ガス量は多くすることが好ましい。炭酸ガス量が多いほど流動性は向上するが炭酸ガス量があまり多すぎない方が、ダイスを出た時発泡しないため好ましく、例えばダイスを出る時が1質量%以下であることが好ましい。但し、逆テーパーの押し出し機スクリュー部分等、機械的に段階的減圧する場合、初期の炭酸ガス量は1質量%を越えても良い。
【0026】
マトリックスポリマーがポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンのような縮重合物の場合、分散混合時低下した分子量は真空加熱重合、固相重合等により回復することができる。
【0027】
マトリックスポリマーが微細粒子の1次凝集および/または2次凝集内に入り組んだ連続相を形成している分散状況は、走査型電子顕微鏡または走査型プローブ顕微鏡による液体窒素で冷却後の破断面観察で確認できる。このような構造を形成することで軟化点が向上する。ガラス転位点は変化しないが、ビカット軟化点のような実用上の軟化点が10℃以上上昇する。
【0028】
カーボンナノチューブは、チューブ状であるため、モノマー、オリゴマーが中に入り込むことができ、これらが後重合で外のポリマーと繋がり、鳩目構造を形成することができる。一般に異物が混入した場合、マトリックスが延伸されるとマトリックスと異物の界面で空隙が生じることがある。鳩目構造が形成されることにより、濡れが良くなり、補強効果が大きくなる。また、延伸解離による補強効果の低下を防止することができる。
【0029】
本発明のポリマー組成物は、そのまま、成型品の材料として用いることもできるが、ポリマーアロイ原料であるマスターバッチとしても使用することができる。マスターバッチの微細粒子の含有量は、多いほど経済的であるが、ポリマーアロイにする際の希釈比率は、小さい程、斑ができにくく好ましいため、通常60質量%以下が好ましい。
【0030】
ポリマーアロイに用いられる補強材として本発明のポリマー組成物を使用する場合の含有量は、微細粒子の含有量を十分にし、強度を付与する観点からは、ポリマーアロイ全体を100質量%とした場合に、1〜5質量%が好ましく使用されるが、斑ができにくいという観点からは、希釈倍率は通常30倍以下が好ましい。
【0031】
本発明におけるポリマーアロイとは、ブレンド,共重合,ブロック共重合,グラフト共重合,異種ポリマー同士の水素結合や疎水結合で連なったポリマーコンプレックス,異種ポリマー同士の網状構造が絡み合った相互貫入高分子網目(IPN)等を含むものである。
【0032】
本発明のポリマー組成物またはポリマーアロイには、製品に悪影響の出ない範囲で一般に使用される添加剤、例えばタッキング防止剤、防汚剤、防虫剤、抗菌剤、耐熱剤、耐光剤、酸化防止剤、静電防止剤、着色剤、光り分解促進剤等を使用することができる。これらの添加剤は本発明のポリマー組成物またはポリマーアロイにドライブレンドで添加しても良く、また本発明のポリマー組成物またはポリマーアロイ製造時に添加しても良い。
【0033】
【発明の効果】
本発明のポリマー組成物またはポリマーアロイは、補強材含有量が少なくても、成形性、機械特性、耐熱性に優れたFRPを製造することができ、汎用的な成形法、例えば紡糸、射出成形、回転成形、真空・プレス成形、ブロー成形、押出し、紡糸成形等の成形方法を使用し、各種成形品を製造することができる。特に繊維補強材としてカーボンナノチューブを使用した本発明のポリマー組成物またはポリマーアロイは、廉価な高強度、高弾性率繊維を提供することができる。
【0034】
【実施例】
実施例1
予め混合しておいたアスペクト比100以上5,000未満のカーボンナノチューブと流動パラフィンを、カーボンナノチューブ1質量%,流動パラフィン2質量%となるように、マトリックスポリマーである付加重合ポリマー(MI値22のLDPE)にドライブレンドした。
【0035】
供給部、炭酸ガス供給部、せん断混練り圧縮反応部、減圧部、真空ポンプ吸引ベント部、混練り圧縮部、フィルター部、ラモンドスーパーミキサーから構成される40mm径ベント付き押出し機を使用し、索状に取り出し、水冷、カットし、本発明のポリマー組成物ペレットを製造した。炭酸ガス供給量は1質量%、上記せん断混練り圧縮反応部の分散混合温度は180℃、圧力は3Mpa、炭酸ガスの亜臨界状態下、滞留時間1分という条件で行った。
【0036】
参考品としてLDPEのみのペレットを使用した。
【0037】
20mm押し出し機を使用し、紡糸温度250℃、巻き取り速度3,000m/分で165dTex、48フィラメントのマルチフィラメントを製造した。
【0038】
本発明のポリマー組成物を使用したマルチフィラメントは、単糸切れもなく、表面も滑らかであり引張強度が8.3MPaと優れた補強効果を示した。これに対して、参考品の引っ張り強度は1.9MPaであった。
【0039】
マルチフィラメントの側面,および液体窒素で冷却後破断した面を、走査型電子顕微鏡で撮影し、カーボンナノチューブの分散状況を1万倍で確認したが、いずれの面においても、分散が良いためカーボンナノチューブは見当たらなかった。本発明のポリマー組成物ペレットと参考品ペレットの、ビカット軟化点を測定した結果、参考品は95℃であったが、本発明品は153℃と耐熱性が著しく向上した。
【0040】
実施例2〜4
ポリマー組成物中のカーボンナノチューブ含有量を各々0.1、4、60質量%とする以外は、実施例1と同様にして、本発明のポリマー組成物ペレットを製造した。
【0041】
次にポリマーアロイ中の微細粒子の含有量が下記の値となるように、ポリマー組成物を必要に応じてLDPEで希釈し、本発明のポリマーアロイを製造した。これを用いて165dTex、48フィラメントのマルチフィラメントを製造した。本発明のポリマーアロイを使用したマルチフィラメントは、単糸切れもなく、表面も滑らかであり引張強度は下記表1のとおり、優れた補強効果を示した。
【0042】
【表1】
【0043】
実施例5
マトリックスポリマーを極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレート、流動パラフィンをビスエタノールテレフタレート、炭酸ガスを0.1質量%、分散混合温度を270℃に変更した以外は、実施例4と同様にして、本発明のポリマー組成物ペレットを製造した。
【0044】
固相重合により極限粘度を0.62に上げた後、極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートで実施例4と同様の希釈倍率で希釈し、本発明のポリマーアロイを製造した。これを用いて165dTex、48フィラメントのマルチフィラメントを製造した。本発明のポリマーアロイを使用したマルチフィラメントは、単糸切れもなく、表面も滑らかであり引張強度は16.1MPaと優れた補強効果を示した。
【0045】
実施例6
カーボンナノチューブの替わりにアスペクト比10〜20のホウ酸アルミニウムウィスカー20質量%を、ポリエチレンテレフタレートの替わりにポリカプロラクタムを、ビスエタノールテレフタレートの替わりにカプロラクタムを使用する以外は実施例5と同様にして、本発明のポリマー組成物ペレットを製造した。
【0046】
次に鞘に通常のポリカプロラクタム、芯に本発明のポリマー組成物を使用し、芯鞘の面積比が1:1の複合口金で、165dTex、48フィラメントの芯鞘型複合マルチフィラメントを製造した。本発明のポリマー組成物を芯に使用したマルチフィラメントは、単糸切れもなく、引張強度は7.9MPaと優れた補強効果を示した。
Claims (3)
- 微細粒子有機物および/または微細粒子無機物を0.1から60質量%含有し、それらが斑なく分散しており、マトリックスポリマーがそれら微細粒子の1次凝集および/または2次凝集内に入り組んだ連続相を形成していることを特徴とするポリマー組成物。
- 微細粒子がアスペクト比が10以上のものであることを特徴とする請求項1記載のポリマー組成物。
- 請求項1または2記載のポリマー組成物の少なくとも1種を含有することを特徴とするポリマーアロイ。
Priority Applications (1)
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JP2003146963A JP2004346252A (ja) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | ポリマー組成物およびポリマーアロイ |
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JP (1) | JP2004346252A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010007705A1 (ja) * | 2008-07-18 | 2010-01-21 | 株式会社イノアック技術研究所 | 一次元構造体とゼロ次元構造体との複合化のためのプロセス及びその複合物 |
-
2003
- 2003-05-23 JP JP2003146963A patent/JP2004346252A/ja not_active Withdrawn
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WO2010007705A1 (ja) * | 2008-07-18 | 2010-01-21 | 株式会社イノアック技術研究所 | 一次元構造体とゼロ次元構造体との複合化のためのプロセス及びその複合物 |
JPWO2010007705A1 (ja) * | 2008-07-18 | 2012-01-05 | 株式会社イノアック技術研究所 | 一次元構造体とゼロ次元構造体との複合化のためのプロセス及びその複合物 |
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