JP2004346122A - 一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた梱包用バンド - Google Patents
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Abstract
【課題】機械特性と透明性に優れる未着色の梱包用バンドや、条件をあまり変更することなく、様々な色に着色され、かつ機械特性に優れる各種の着色梱包バンドを次々に連続して生産することができる一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、及びそれを用いて得られた梱包用バンドを提供すること。
【解決手段】(A)MFR(230℃、21.18N)が0.5〜7g/10分、アイソタクチックペンタッド分率が86〜97モル%のポリプロピレン系樹脂と、その100質量部当たり、(B)核剤0.005〜0.15質量部、及び場合により(C)着色剤を含む一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、並びにそれを用いて得られた梱包用バンドを提供すること。
【選択図】なし
【解決手段】(A)MFR(230℃、21.18N)が0.5〜7g/10分、アイソタクチックペンタッド分率が86〜97モル%のポリプロピレン系樹脂と、その100質量部当たり、(B)核剤0.005〜0.15質量部、及び場合により(C)着色剤を含む一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、並びにそれを用いて得られた梱包用バンドを提供すること。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた梱包用バンドに関する。
さらに詳しくは、本発明は、機械特性と透明性に優れる未着色の梱包用バンドや、条件をあまり変更することなく、様々な色に着色され、かつ機械特性に優れる各種の着色梱包バンドを次々に連続して生産することができる一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、及び該組成物を用いて得られた梱包用バンドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリプロピレンを主成分とし、長さ方向に一軸延伸処理されたバンドは、安価であって引張り強度が大きく、かつ適度な剛性を有する上、熱融着が容易であることから、各種梱包用バンドとして広く用いられている。
また、種々の顔料を配合することにより、目的に応じて色分けし、消費者のニーズに合わせた商品が提供されている。
しかしながら、このポリプロピレンバンドは、一般にポリエステルやナイロン製バンドに比べて透明性に劣るため、透明性が要求される梱包、例えば、新聞紙や、郵便物、書類などを梱包する際に、文字が判読しにくいなどの不具合があった。
また、このポリプロピレンバンドには、通常ホモタイプのポリプロピレンが使用されており、したがって、透明性を向上させようとして立体規則性を下げると、適度な延伸応力が得られず強度が劣るものになるし、一方、強度を上げるために立体規則性を上げると、透明性が劣る上に、延伸可能な温度が上がり、バンド成形条件の調整が困難となるという問題が生じる。
【0003】
ポリプロピレンバンドの透明性を向上させる技術として、プロピレンのホモポリマー成分及びエチレンとプロピレンのコポリマー成分からなる共重合体を用いた一軸延伸バンドが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このバンドは透明性は十分であるものの、強度が不十分であるという問題を有している。
また、プロピレン重合体に脂肪族又は脂環式系石油樹脂を配合してなる結晶性ポリプロピレン樹脂組成物を押出成形後、一軸延伸してなる一軸延伸バンドが開示されており、そして、造核剤を入れた例が比較例に記載されている(例えば、特許文献2参照)。
一般に核剤を添加した(通常、強度や透明性などの点で、0.3質量%程度が最適といわれている。)無延伸のポリプロピレンシートでは、強度や透明性が向上することが知られているが、この比較例では、延伸により強度は発現しているものの、白化が生じて透明性が悪くなったことが記載されている。
【0004】
一方、着色バンドにおいては、黄色、青色、白色などバンドの色を変えるために、ポリプロピレンに配合する着色剤を変えると、延伸が可能となる温度が変わるため、その都度製造条件の変更が必要であった。
また、同じ成形機を用いて各色調のバンドを連続して生産する場合、温度変更の時間ロスや温度変更時にバンド切れなどの不具合が起こり、連続して生産することが困難であるという問題が生じていた。
これは、溶融押出しされた黄色、青色、白色などの着色剤(顔料や染料)を加えた未延伸シート状物を低温で急冷した場合に、それぞれポリプロピレンの結晶化速度や結晶化が異なったり不均一化するためであり、その結果、延伸加工時に延伸加工温度が変わったり、延伸不良が生じていた。
さらに、高強度でかつ耐縦割れ性に優れるポリプロピレン製バンドが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
この公報においては、着色したバンドの製造例が記載されているが、これは単一生産の例であり、各色調のものを連続して生産する際に発生する問題の解決についてはなんら記載されていない。
また、核剤の記載はあるが、リン酸エステル金属塩の記載はない。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−142780号公報
【特許文献2】
特開平2−265928号公報
【特許文献3】
特開平8−90674号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、機械特性と透明性に優れる未着色の梱包用バンドや、条件をあまり変更することなく、様々な色に着色され、かつ機械特性に優れる各種の着色梱包バンドを次々に連続して生産することができる一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、及び該組成物を用いて得られた梱包用バンドを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の性状のポリプロピレン系樹脂に、核剤を所定の割合で配合してなる組成物により、その目的を達成し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)(A)温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)が0.5〜7g/10分であり、かつ13C−NMR法で求めたアイソタクチックペンタッド分率が86〜97モル%であるポリプロピレン系樹脂と、その100質量部当たり、(B)核剤0.005〜0.15質量部を含むことを特徴とする一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、
(2)さらに、(C)着色剤を含む上記(1)の一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、
(3)(B)成分の核剤がリン酸エステル金属塩である上記(1)又は(2)の一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、及び
(4)上記(1)、(2)又は(3)のポリプロピレン系樹脂組成物を用いて得られたことを特徴とする梱包用バンド、
(5)延伸倍率が4〜30倍である上記(4)の梱包用バンド、
を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物において、(A)成分として用いられるポリプロピレン系樹脂は、以下に示す性状を有する。
まず、JIS K7210−1999に準拠し、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)が0.5〜7g/10分の範囲にある。
このMFRが0.5g/10分未満では延伸可能な未延伸シートの作製が困難であり、7g/10分を超えるとネッキング大きく、有効なシート幅がとれなくなる。
好ましいMFRは0.5〜5g/10分の範囲である。
次に、13C−NMR法で求めたアイソタクチックペンタッド分率が86〜97モル%の範囲である。
このアイソタクチックペンタッド分率が86モル%未満では所望の強度が得られず、一方97モル%を超えると延伸性が悪くなり、高倍率延伸ができにくくなる。
好ましいアイソタクチックペンタッド分率は86〜95モル%の範囲である。
【0009】
ここで、アイソタクチックペンタッド分率とは、プロピレン系重合体分子鎖中の全プロピレンモノマー単位において存在する、5個連続してメソ結合しているプロピレンモノマー単位の割合を示し、「マクロモレキュルズ(Macromolecules)」第8巻、第687ページ(1975年)に記載の方法に従い、13C−NMR[日本電子(株)製JNM EX−400]により、400MHzで測定した値である。
本発明において、(A)成分として用いられるポリプロピレン系樹脂の種類としては、前記性状を有するものであればよく、特に制限されず、例えば、ホモポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体及びこれらの混合物など、いずれも用いることができるし、またチーグラー型触媒、メタロセン系触媒など、いかなる触媒を用いて得られたポリプロピレン系樹脂であってもよい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物における(B)成分の核剤としては、特に制限はなく、従来公知の核剤の中から任意のものを適宜選択して用いることができる。
このような核剤としては、ソルビトール系化合物、リン酸エステル系化合物、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸及びその金属塩、芳香族カルボン酸及びその金属塩、ロジン酸金属塩系化合物、β晶結晶化核剤などが挙げられる。
これらの中でリン酸エステル系化合物が好ましく、特にリン酸エステル金属塩が好ましい。
【0010】
前記ソルビトール系化合物としては、例えば、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3−p−クロロベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトールなどが挙げられる。
リン酸エステル系化合物としては、例えば、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、マグネシウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、亜鉛−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジメチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−オクチルフェニル)フォスフェート、ビス[2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン−6−オキシド]水酸化アルミニウム塩などが挙げられる。
これらの中ではナトリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ビス[2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン−6−オキシド]水酸化アルミニウム塩などが好ましい。
【0011】
炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸及びその金属としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、及びこれらのLi、Na、Mg、Ca、Ba、Al塩などが挙げられる。
芳香族カルボン酸及びその金属塩としては、安息香酸、アリール置換酢酸、芳香族ジカルボン酸、及びこれらの周期表1族、2族、13族に属する金属の塩などが挙げられる。
具体的には、安息香酸、p−イソプロピル安息香酸、o−tert−ブチル安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、モノフェニル酢酸、ジフェニル酢酸、フェニルジメチル酢酸、フタル酸、及びこれらのLi、Na、Mg、Ca、Ba、Al塩などが挙げられる。
ロジン酸金属塩系化合物としては、公知のロジン酸部分金属塩、例えばロジン酸部分ナトリウム塩、ロジン酸部分カリウム塩、ロジン酸部分マグネシウム塩などが挙げられる。
このロジン酸金属塩系化合物としては、天然ロジン、変性ロジン及びこれらの精製物から選ばれる少なくとも一種のロジン酸の部分金属塩が好ましく、前記ロジン酸部分金属塩がデヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、ジヒドロピマル酸及びこれらの誘導体から選ばれる少なくとも一種のロジン酸の部分金属塩であることがより好ましい。
具体的なものとしては、デヒドロアビエチン酸ナトリウム、デヒドロアビエチン酸カリウム、デヒドロアビエチン酸マグネシウム、ジヒドロアビエチン酸ナトリウム、ジヒドロアビエチン酸カリウム、ジヒドロアビエチン酸マグネシウムなどが好適である。
【0012】
一方、β晶結晶化核剤は、ポリプロピレンにβ晶を生成させるものであればよく特に制限されず、公知の化合物を用いることができる。
例えば、キナクリドンキノン、γ−キナクリドン、ヒドロキナクリドン、ピレン、ターフェニルなどが挙げられ、特にキナクリドンキノンは少量の添加量でβ晶を多量に生成するので好ましく用いられる。
これらの(B)成分の核剤は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、その含有量は、(A)成分のポリプロピレン系樹脂100質量部当たり、0.005〜0.15質量部の範囲で選定される。
この含有量が0.005質量部未満では得られる梱包用バンドの強度や透明性が不足し、一方0.15質量部を超えると延伸が困難となったり、延伸時にボイドが発生して、透明性が低下する。
強度や透明性、延伸性、延伸時のボイド発生などを考慮すると、この核剤の含有量は0.005〜0.15質量部であり、好ましくは0.005〜0.1質量部であり、更に好ましくは0.005〜0.05質量部であり、特に好ましくは0.005〜0.02質量部の範囲である。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物においては、必要に応じ(C)成分として着色剤を用いることができる。
この着色剤としては特に制限はなく、従来梱包用バンドの着色剤として使用されている公知の着色剤の中から適宜選択して用いることができる。
【0013】
前記着色剤には、染料、無機顔料及び有機顔料などがあるが、予め原料樹脂に配合することを考慮すると無機顔料や有機顔料などの顔料系着色剤の使用が好ましい。
染料としては、アゾ染料、アントラキノン染料、アゾイック染料、ナフトール染料、トリフェニルメタン染料、ポリメチン染料、金属錯塩染料、含金属染料、反応染料、直接染料、ビスアゾ染料、トリスアゾ染料、硫化染料、硫化建染染料、建染染料、インジゴイド染料、アイス染料、媒染染料、酸性媒染染料、蛍光性増白剤、複合染料、有機溶剤溶解染料、塩基性染料、顔料樹脂なっ染料(ピグメントレジンカラー)などが挙げられる。
無機顔料としては、雲母状酸化鉄、鉛白、鉛丹、銀朱、群青、紺青、酸化コバルト、二酸化チタン、二酸化チタン被膜雲母、ストロンチウムクロメート、チタニウム・イエロー、チタンブラック、ジンククロメート、鉄黒、モリブテン赤、モリブテンホワイト、リサージ、リトポン、エメラルドグリーン、ギネー緑、コバルト青、カーボンブラック、ベンガラなどが挙げられる。
【0014】
有機顔料としては、β−ナフトール溶性アゾ顔料、β−ナフトール不溶性アゾ顔料、β−オキシナフトエ酸系アゾ顔料、ナフトールAS系溶性アゾ顔料、ナフトールAS系不溶性アゾ顔料、アセトアセトアニリド系溶性アゾ顔料、アセトアセトアニリド系不溶性アゾ顔料、ピラゾロン系アゾ顔料、ナフトールAS系不縮合アゾ顔料、アセトアセトアニリド系縮合溶性アゾ顔料、フタロシアニンブルー、染色レーキ、さらにはイソインドリノン、キナクリドン、ジオキサジンバイオレット、ペリノン、ペリレン、アズレン系顔料などが挙げられる。
これらの顔料の中でも、二酸化チタン、アゾ顔料、フタロシアニンブルーなどが好ましい。
本発明においては、この(C)成分の顔料は一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
着色剤の含有量としては特に制限はなく、梱包用バンドの所望の色濃度や、使用する着色剤の種類などに応じて適宜選定される。
着色剤の使用方法としては、例えば、予め原料樹脂に着色剤を配合し、溶融混練したのち、成形する方法、あるいは予め原料樹脂の一部や他の樹脂に着色剤を配合し、溶融混練した後に押し出してマスターバッチ化したものを原料樹脂に配合し、成形する方法を採用することができる。
【0015】
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により各種の添加成分を含有させることができる。
この各種添加成分としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂以外の高分子重合体、具体的にはポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ゴムやエラストマーなど、あるいはタルク、炭酸カルシウムなどの無機フィラー、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、中和剤、抗菌剤などを用いることができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、ポリプロピレン系樹脂と、核剤及び所望により用いられる各種添加成分とから構成される組成物、あるいはポリプロピレン系樹脂と、核剤、着色剤及び所望により用いられる各種添加成分とから構成される組成物であって、その調製方法としては特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができる。
例えば、ポリプロピレン系樹脂に、核剤及び所望により用いられる着色剤や各種添加成分をドライブレンドしたのち、あるいは予め核剤及び所望により用いられる着色剤や各種添加成分の少なくとも一部をマスターバッチ化し、このマスターバッチと、残りの添加成分があればその添加成分とをポリプロピレン系樹脂にドライブレンドしたのち、必要に応じてバンバリミキサー、コンティニュアスミキサー、ミキシングミキサー、押出機などにより溶融混練し、ペレット化することにより、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を調製することができる。
【0016】
次に、本発明の梱包用バンドは、このようにして得られたポリプロピレン系樹脂組成物を用い、従来公知の方法に従って製造することができる。
例えば、この組成物をTダイ付押出機に入れ、180〜300℃程度の温度で溶融混練したのち、広幅状ダイ若しくはスリット状ダイより押出し、押出された広幅状シート若しくは帯状物を冷却水槽又は冷却ロールで冷却固化する。
この後、帯状物はそのままに、シート状物は所定の幅にスリットしたのち(これらを原反とする)、長さ方向に一軸延伸処理する。
この一軸延伸処理としては、例えば、熱風加熱炉、加熱ロール、熱板、遠赤外加熱炉などの加熱手段を用い、加熱下で回転速度の異なる二組以上のニップロール間において、長さ方向に1段又は2段以上の多段延伸を行う方法などを採用することができる。
この延伸処理において、延伸の度合いにより、得られるバンドの分子配向の程度が支配され、バンド製品の強度が決定される。
また、延伸工程の前に、延伸を容易にし、均一に延伸できるようにするために、公知の装置や方法により、予め原反を予熱する工程、あるいは延伸で得られたバンドは伸びが小さく、かつ収縮しやすいので、経時による物性の低下を防ぐために、公知の装置や方法により熱処理(アニーリング)する工程や、バンド表面に模様をつけるエンボス工程などを設けることができる。
【0017】
前記延伸処理において、延伸倍率は、通常4〜30倍、好ましくは4〜20倍、より好ましくは4〜12倍の範囲で選定される。
この延伸倍率が4倍未満では延伸による効果的な強度が得られないし、30倍を超えると延伸切れなどのトラブルが発生しやすくなる。
また、延伸温度は、通常100〜200℃、好ましくは110〜190℃の範囲で選定される。
この延伸温度が100℃未満では延伸ができなかったり、均一な延伸ができず、その結果バンドの幅や厚みが不均一となって、製品となりにくいし、200℃を超えると分子鎖の流動を伴う延伸となり、延伸による強度が発現しなかったり、バンド切れが生じたり、延伸ロールに巻き付いたりして、生産上のトラブルを起こす原因となる。
各種の着色バンドを生産する際には、着色剤はもちろんポリプロピレン系樹脂や配合する添加剤の種類も変えることがあるが、この場合、延伸条件はできるだけ差がない方がよい。
大きな差があると、ある配合の組成物はある条件で延伸可能であっても、別の配合の組成物では上記条件で延伸不可能となり、各種の着色バンドを次々に連続して生産できない事態が招来する。
しかし、本発明においては、核剤、好ましくはリン酸エステル金属塩を前記範囲で配合することにより、着色剤などを変えても延伸条件の差は小さく、各種の着色製品を連続して生産することができる。
【0018】
本発明の梱包用バンドの厚みについては、特に制限はないが、0.2〜2mmの範囲が好ましく、特に0.25〜1.5mmの範囲が好ましい。
また、該バンドの幅についても特に制限はないが、通常3〜50mm、好ましくは4〜25mmの範囲で選定される。
本発明の梱包用バンドは、例えば、新聞紙、郵便物、小包、書類、証券類などの軽包装用や、パレット建材、鋼板、機械類などの重梱包などの用途に、さらには手縛り用バンドや自動結束用バンドとして使用することができる。
【0019】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られた梱包用バンドの物性は、以下に示す方法に従って測定した。
(1)引張り強度
JIS K7113−1995に準拠して測定した。
(2)全ヘイズ値
JIS K7105−1981に準拠して全ヘイズ値を測定し、透明性を評価した。
また、ポリプロピレンのMFR及びアイソタクチックペンタッド分率は、明細書本文記載の方法で測定した値である。
【0020】
実施例1
ポリプロピレン(ホモポリプロピレン、MFR2g/10分、アイソタクチックペンタッド分率90モル%)100質量部、核剤A[旭電化社製「アデカスタブNA−11」、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]0.01質量部、酸化防止剤C[チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製「イルガノックス1010」]0.1質量部と酸化防止剤D[チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製「イルガフォス168」]0.1質量部及び中和剤E[日本油脂社製、カルシウムステアレート]0.1質量部を二軸押出機により樹脂温度230℃で溶融混練してポリプロピレン樹脂組成物を調製した。
次に、この組成物を250℃に設定したTダイを備えた押出機に入れ、帯状に溶融押出し、水温20℃の水槽で冷却固化した。
続いて、この帯状物を150℃で予熱し、170℃で、長手方向に10倍に一軸処理し、170℃でアニール処理を1分間行ったのち、幅15.5mm、厚さ0.6mmの梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0021】
実施例2
実施例1において、核剤Aを核剤B[旭電化社製「アダカスタブNA−21」、ビス(2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン−6−オキシド)水酸化アルミニウム塩]に変えた以外は、実施例1と同様に実施して梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0022】
実施例3
実施例1において、核剤Aの配合量を0.05質量部に変更し、かつ延伸温度及びアニール温度をそれぞれ180℃に変更した以外は、実施例1と同様にして梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0023】
実施例4
実施例1において、核剤Aの配合量を0.1質量部に変更し、帯状物を170℃で予熱し、190℃で、長手方向に10倍に一軸処理し、190℃でアニール処理を1分間行った以外は、実施例1と同様にして梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0024】
実施例5
実施例1において、ホモポリプロピレンのアイソタクチックペンタッド分率を97モル%に変更した以外は、実施例4と同様にして梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0025】
比較例1
実施例1において、核剤Aを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0026】
比較例2
実施例1において、核剤Aの配合量を0.2質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
(注)
1)核剤A:旭電化社製「アデカスタブNA−11」、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート
2)核剤B:旭電化社製「アデカスタブNA−21」、ビス(2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサンホスホシン−6−オキシド)水酸化アルミニウム塩
3)酸化防止剤C:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製「イルガノックス1010」
4)酸化防止剤D:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製「イルガノックス168」
5)中和剤E:日本油脂社製、カルシウムステアレート
【0029】
実施例6
実施例1のポリプロピレン樹脂組成物に対し、フタロシアニンブルー10質量%含有マスターバッチ10質量部をさらにドライブレンドし、着色剤入り組成物▲1▼を調製した。
同様にして、実施例1の樹脂組成物に対し、縮合アゾイエロー10質量%含有マスターバッチ10質量部を、また、二酸化チタン50質量%を含有するマスターバッチ2質量部をそれぞれドライブレンドし、組成物▲2▼及び▲3▼を調製した。
次に、これらを実施例1と同一の条件で組成物▲1▼、▲2▼、▲3▼の順で連続して延伸処理した。
その結果、いずれの組成物を使用した場合でもバンドが途中で切れることなく、連続的に生産が可能であった。配合組成を第2表に示す。
【0030】
比較例3
実施例6において、実施例1の組成物の代わりに比較例1の組成物を用いた以外は、実施例6と同様にして組成物▲4▼、▲5▼、▲6▼を作製し、さらにこの順番で延伸処理を行った。
その結果、組成物▲4▼はロールに巻き付いてバンドが切れ生産できなかった。
また、▲5▼は延伸が可能でバンドの生産ができたが、▲6▼は延伸できなかった。
したがって、連続して生産することが不可能であった。
配合組成を第2表に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
(注)
1)顔料F:フタロシアニンブルーを含むマスターバッチ
2)顔料G:縮合アゾイエローを含むマスターバッチ
3)顔料H:二酸化チタンを含むマスターバッチ
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、機械特性と透明性に優れる未着色の梱包用バンドや、条件をあまり変更することなく、様々な色に着色され、かつ機械特性に優れる各種の着色梱包バンドを次々に連続して生産することができる一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、及び該組成物を用いて得られた梱包用バンドを提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた梱包用バンドに関する。
さらに詳しくは、本発明は、機械特性と透明性に優れる未着色の梱包用バンドや、条件をあまり変更することなく、様々な色に着色され、かつ機械特性に優れる各種の着色梱包バンドを次々に連続して生産することができる一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、及び該組成物を用いて得られた梱包用バンドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリプロピレンを主成分とし、長さ方向に一軸延伸処理されたバンドは、安価であって引張り強度が大きく、かつ適度な剛性を有する上、熱融着が容易であることから、各種梱包用バンドとして広く用いられている。
また、種々の顔料を配合することにより、目的に応じて色分けし、消費者のニーズに合わせた商品が提供されている。
しかしながら、このポリプロピレンバンドは、一般にポリエステルやナイロン製バンドに比べて透明性に劣るため、透明性が要求される梱包、例えば、新聞紙や、郵便物、書類などを梱包する際に、文字が判読しにくいなどの不具合があった。
また、このポリプロピレンバンドには、通常ホモタイプのポリプロピレンが使用されており、したがって、透明性を向上させようとして立体規則性を下げると、適度な延伸応力が得られず強度が劣るものになるし、一方、強度を上げるために立体規則性を上げると、透明性が劣る上に、延伸可能な温度が上がり、バンド成形条件の調整が困難となるという問題が生じる。
【0003】
ポリプロピレンバンドの透明性を向上させる技術として、プロピレンのホモポリマー成分及びエチレンとプロピレンのコポリマー成分からなる共重合体を用いた一軸延伸バンドが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このバンドは透明性は十分であるものの、強度が不十分であるという問題を有している。
また、プロピレン重合体に脂肪族又は脂環式系石油樹脂を配合してなる結晶性ポリプロピレン樹脂組成物を押出成形後、一軸延伸してなる一軸延伸バンドが開示されており、そして、造核剤を入れた例が比較例に記載されている(例えば、特許文献2参照)。
一般に核剤を添加した(通常、強度や透明性などの点で、0.3質量%程度が最適といわれている。)無延伸のポリプロピレンシートでは、強度や透明性が向上することが知られているが、この比較例では、延伸により強度は発現しているものの、白化が生じて透明性が悪くなったことが記載されている。
【0004】
一方、着色バンドにおいては、黄色、青色、白色などバンドの色を変えるために、ポリプロピレンに配合する着色剤を変えると、延伸が可能となる温度が変わるため、その都度製造条件の変更が必要であった。
また、同じ成形機を用いて各色調のバンドを連続して生産する場合、温度変更の時間ロスや温度変更時にバンド切れなどの不具合が起こり、連続して生産することが困難であるという問題が生じていた。
これは、溶融押出しされた黄色、青色、白色などの着色剤(顔料や染料)を加えた未延伸シート状物を低温で急冷した場合に、それぞれポリプロピレンの結晶化速度や結晶化が異なったり不均一化するためであり、その結果、延伸加工時に延伸加工温度が変わったり、延伸不良が生じていた。
さらに、高強度でかつ耐縦割れ性に優れるポリプロピレン製バンドが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
この公報においては、着色したバンドの製造例が記載されているが、これは単一生産の例であり、各色調のものを連続して生産する際に発生する問題の解決についてはなんら記載されていない。
また、核剤の記載はあるが、リン酸エステル金属塩の記載はない。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−142780号公報
【特許文献2】
特開平2−265928号公報
【特許文献3】
特開平8−90674号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、機械特性と透明性に優れる未着色の梱包用バンドや、条件をあまり変更することなく、様々な色に着色され、かつ機械特性に優れる各種の着色梱包バンドを次々に連続して生産することができる一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、及び該組成物を用いて得られた梱包用バンドを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の性状のポリプロピレン系樹脂に、核剤を所定の割合で配合してなる組成物により、その目的を達成し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)(A)温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)が0.5〜7g/10分であり、かつ13C−NMR法で求めたアイソタクチックペンタッド分率が86〜97モル%であるポリプロピレン系樹脂と、その100質量部当たり、(B)核剤0.005〜0.15質量部を含むことを特徴とする一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、
(2)さらに、(C)着色剤を含む上記(1)の一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、
(3)(B)成分の核剤がリン酸エステル金属塩である上記(1)又は(2)の一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、及び
(4)上記(1)、(2)又は(3)のポリプロピレン系樹脂組成物を用いて得られたことを特徴とする梱包用バンド、
(5)延伸倍率が4〜30倍である上記(4)の梱包用バンド、
を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物において、(A)成分として用いられるポリプロピレン系樹脂は、以下に示す性状を有する。
まず、JIS K7210−1999に準拠し、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)が0.5〜7g/10分の範囲にある。
このMFRが0.5g/10分未満では延伸可能な未延伸シートの作製が困難であり、7g/10分を超えるとネッキング大きく、有効なシート幅がとれなくなる。
好ましいMFRは0.5〜5g/10分の範囲である。
次に、13C−NMR法で求めたアイソタクチックペンタッド分率が86〜97モル%の範囲である。
このアイソタクチックペンタッド分率が86モル%未満では所望の強度が得られず、一方97モル%を超えると延伸性が悪くなり、高倍率延伸ができにくくなる。
好ましいアイソタクチックペンタッド分率は86〜95モル%の範囲である。
【0009】
ここで、アイソタクチックペンタッド分率とは、プロピレン系重合体分子鎖中の全プロピレンモノマー単位において存在する、5個連続してメソ結合しているプロピレンモノマー単位の割合を示し、「マクロモレキュルズ(Macromolecules)」第8巻、第687ページ(1975年)に記載の方法に従い、13C−NMR[日本電子(株)製JNM EX−400]により、400MHzで測定した値である。
本発明において、(A)成分として用いられるポリプロピレン系樹脂の種類としては、前記性状を有するものであればよく、特に制限されず、例えば、ホモポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体及びこれらの混合物など、いずれも用いることができるし、またチーグラー型触媒、メタロセン系触媒など、いかなる触媒を用いて得られたポリプロピレン系樹脂であってもよい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物における(B)成分の核剤としては、特に制限はなく、従来公知の核剤の中から任意のものを適宜選択して用いることができる。
このような核剤としては、ソルビトール系化合物、リン酸エステル系化合物、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸及びその金属塩、芳香族カルボン酸及びその金属塩、ロジン酸金属塩系化合物、β晶結晶化核剤などが挙げられる。
これらの中でリン酸エステル系化合物が好ましく、特にリン酸エステル金属塩が好ましい。
【0010】
前記ソルビトール系化合物としては、例えば、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3−p−クロロベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトールなどが挙げられる。
リン酸エステル系化合物としては、例えば、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、マグネシウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、亜鉛−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジメチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−オクチルフェニル)フォスフェート、ビス[2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン−6−オキシド]水酸化アルミニウム塩などが挙げられる。
これらの中ではナトリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ビス[2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン−6−オキシド]水酸化アルミニウム塩などが好ましい。
【0011】
炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸及びその金属としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、及びこれらのLi、Na、Mg、Ca、Ba、Al塩などが挙げられる。
芳香族カルボン酸及びその金属塩としては、安息香酸、アリール置換酢酸、芳香族ジカルボン酸、及びこれらの周期表1族、2族、13族に属する金属の塩などが挙げられる。
具体的には、安息香酸、p−イソプロピル安息香酸、o−tert−ブチル安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、モノフェニル酢酸、ジフェニル酢酸、フェニルジメチル酢酸、フタル酸、及びこれらのLi、Na、Mg、Ca、Ba、Al塩などが挙げられる。
ロジン酸金属塩系化合物としては、公知のロジン酸部分金属塩、例えばロジン酸部分ナトリウム塩、ロジン酸部分カリウム塩、ロジン酸部分マグネシウム塩などが挙げられる。
このロジン酸金属塩系化合物としては、天然ロジン、変性ロジン及びこれらの精製物から選ばれる少なくとも一種のロジン酸の部分金属塩が好ましく、前記ロジン酸部分金属塩がデヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、ジヒドロピマル酸及びこれらの誘導体から選ばれる少なくとも一種のロジン酸の部分金属塩であることがより好ましい。
具体的なものとしては、デヒドロアビエチン酸ナトリウム、デヒドロアビエチン酸カリウム、デヒドロアビエチン酸マグネシウム、ジヒドロアビエチン酸ナトリウム、ジヒドロアビエチン酸カリウム、ジヒドロアビエチン酸マグネシウムなどが好適である。
【0012】
一方、β晶結晶化核剤は、ポリプロピレンにβ晶を生成させるものであればよく特に制限されず、公知の化合物を用いることができる。
例えば、キナクリドンキノン、γ−キナクリドン、ヒドロキナクリドン、ピレン、ターフェニルなどが挙げられ、特にキナクリドンキノンは少量の添加量でβ晶を多量に生成するので好ましく用いられる。
これらの(B)成分の核剤は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、その含有量は、(A)成分のポリプロピレン系樹脂100質量部当たり、0.005〜0.15質量部の範囲で選定される。
この含有量が0.005質量部未満では得られる梱包用バンドの強度や透明性が不足し、一方0.15質量部を超えると延伸が困難となったり、延伸時にボイドが発生して、透明性が低下する。
強度や透明性、延伸性、延伸時のボイド発生などを考慮すると、この核剤の含有量は0.005〜0.15質量部であり、好ましくは0.005〜0.1質量部であり、更に好ましくは0.005〜0.05質量部であり、特に好ましくは0.005〜0.02質量部の範囲である。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物においては、必要に応じ(C)成分として着色剤を用いることができる。
この着色剤としては特に制限はなく、従来梱包用バンドの着色剤として使用されている公知の着色剤の中から適宜選択して用いることができる。
【0013】
前記着色剤には、染料、無機顔料及び有機顔料などがあるが、予め原料樹脂に配合することを考慮すると無機顔料や有機顔料などの顔料系着色剤の使用が好ましい。
染料としては、アゾ染料、アントラキノン染料、アゾイック染料、ナフトール染料、トリフェニルメタン染料、ポリメチン染料、金属錯塩染料、含金属染料、反応染料、直接染料、ビスアゾ染料、トリスアゾ染料、硫化染料、硫化建染染料、建染染料、インジゴイド染料、アイス染料、媒染染料、酸性媒染染料、蛍光性増白剤、複合染料、有機溶剤溶解染料、塩基性染料、顔料樹脂なっ染料(ピグメントレジンカラー)などが挙げられる。
無機顔料としては、雲母状酸化鉄、鉛白、鉛丹、銀朱、群青、紺青、酸化コバルト、二酸化チタン、二酸化チタン被膜雲母、ストロンチウムクロメート、チタニウム・イエロー、チタンブラック、ジンククロメート、鉄黒、モリブテン赤、モリブテンホワイト、リサージ、リトポン、エメラルドグリーン、ギネー緑、コバルト青、カーボンブラック、ベンガラなどが挙げられる。
【0014】
有機顔料としては、β−ナフトール溶性アゾ顔料、β−ナフトール不溶性アゾ顔料、β−オキシナフトエ酸系アゾ顔料、ナフトールAS系溶性アゾ顔料、ナフトールAS系不溶性アゾ顔料、アセトアセトアニリド系溶性アゾ顔料、アセトアセトアニリド系不溶性アゾ顔料、ピラゾロン系アゾ顔料、ナフトールAS系不縮合アゾ顔料、アセトアセトアニリド系縮合溶性アゾ顔料、フタロシアニンブルー、染色レーキ、さらにはイソインドリノン、キナクリドン、ジオキサジンバイオレット、ペリノン、ペリレン、アズレン系顔料などが挙げられる。
これらの顔料の中でも、二酸化チタン、アゾ顔料、フタロシアニンブルーなどが好ましい。
本発明においては、この(C)成分の顔料は一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
着色剤の含有量としては特に制限はなく、梱包用バンドの所望の色濃度や、使用する着色剤の種類などに応じて適宜選定される。
着色剤の使用方法としては、例えば、予め原料樹脂に着色剤を配合し、溶融混練したのち、成形する方法、あるいは予め原料樹脂の一部や他の樹脂に着色剤を配合し、溶融混練した後に押し出してマスターバッチ化したものを原料樹脂に配合し、成形する方法を採用することができる。
【0015】
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により各種の添加成分を含有させることができる。
この各種添加成分としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂以外の高分子重合体、具体的にはポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ゴムやエラストマーなど、あるいはタルク、炭酸カルシウムなどの無機フィラー、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、中和剤、抗菌剤などを用いることができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、ポリプロピレン系樹脂と、核剤及び所望により用いられる各種添加成分とから構成される組成物、あるいはポリプロピレン系樹脂と、核剤、着色剤及び所望により用いられる各種添加成分とから構成される組成物であって、その調製方法としては特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができる。
例えば、ポリプロピレン系樹脂に、核剤及び所望により用いられる着色剤や各種添加成分をドライブレンドしたのち、あるいは予め核剤及び所望により用いられる着色剤や各種添加成分の少なくとも一部をマスターバッチ化し、このマスターバッチと、残りの添加成分があればその添加成分とをポリプロピレン系樹脂にドライブレンドしたのち、必要に応じてバンバリミキサー、コンティニュアスミキサー、ミキシングミキサー、押出機などにより溶融混練し、ペレット化することにより、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を調製することができる。
【0016】
次に、本発明の梱包用バンドは、このようにして得られたポリプロピレン系樹脂組成物を用い、従来公知の方法に従って製造することができる。
例えば、この組成物をTダイ付押出機に入れ、180〜300℃程度の温度で溶融混練したのち、広幅状ダイ若しくはスリット状ダイより押出し、押出された広幅状シート若しくは帯状物を冷却水槽又は冷却ロールで冷却固化する。
この後、帯状物はそのままに、シート状物は所定の幅にスリットしたのち(これらを原反とする)、長さ方向に一軸延伸処理する。
この一軸延伸処理としては、例えば、熱風加熱炉、加熱ロール、熱板、遠赤外加熱炉などの加熱手段を用い、加熱下で回転速度の異なる二組以上のニップロール間において、長さ方向に1段又は2段以上の多段延伸を行う方法などを採用することができる。
この延伸処理において、延伸の度合いにより、得られるバンドの分子配向の程度が支配され、バンド製品の強度が決定される。
また、延伸工程の前に、延伸を容易にし、均一に延伸できるようにするために、公知の装置や方法により、予め原反を予熱する工程、あるいは延伸で得られたバンドは伸びが小さく、かつ収縮しやすいので、経時による物性の低下を防ぐために、公知の装置や方法により熱処理(アニーリング)する工程や、バンド表面に模様をつけるエンボス工程などを設けることができる。
【0017】
前記延伸処理において、延伸倍率は、通常4〜30倍、好ましくは4〜20倍、より好ましくは4〜12倍の範囲で選定される。
この延伸倍率が4倍未満では延伸による効果的な強度が得られないし、30倍を超えると延伸切れなどのトラブルが発生しやすくなる。
また、延伸温度は、通常100〜200℃、好ましくは110〜190℃の範囲で選定される。
この延伸温度が100℃未満では延伸ができなかったり、均一な延伸ができず、その結果バンドの幅や厚みが不均一となって、製品となりにくいし、200℃を超えると分子鎖の流動を伴う延伸となり、延伸による強度が発現しなかったり、バンド切れが生じたり、延伸ロールに巻き付いたりして、生産上のトラブルを起こす原因となる。
各種の着色バンドを生産する際には、着色剤はもちろんポリプロピレン系樹脂や配合する添加剤の種類も変えることがあるが、この場合、延伸条件はできるだけ差がない方がよい。
大きな差があると、ある配合の組成物はある条件で延伸可能であっても、別の配合の組成物では上記条件で延伸不可能となり、各種の着色バンドを次々に連続して生産できない事態が招来する。
しかし、本発明においては、核剤、好ましくはリン酸エステル金属塩を前記範囲で配合することにより、着色剤などを変えても延伸条件の差は小さく、各種の着色製品を連続して生産することができる。
【0018】
本発明の梱包用バンドの厚みについては、特に制限はないが、0.2〜2mmの範囲が好ましく、特に0.25〜1.5mmの範囲が好ましい。
また、該バンドの幅についても特に制限はないが、通常3〜50mm、好ましくは4〜25mmの範囲で選定される。
本発明の梱包用バンドは、例えば、新聞紙、郵便物、小包、書類、証券類などの軽包装用や、パレット建材、鋼板、機械類などの重梱包などの用途に、さらには手縛り用バンドや自動結束用バンドとして使用することができる。
【0019】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られた梱包用バンドの物性は、以下に示す方法に従って測定した。
(1)引張り強度
JIS K7113−1995に準拠して測定した。
(2)全ヘイズ値
JIS K7105−1981に準拠して全ヘイズ値を測定し、透明性を評価した。
また、ポリプロピレンのMFR及びアイソタクチックペンタッド分率は、明細書本文記載の方法で測定した値である。
【0020】
実施例1
ポリプロピレン(ホモポリプロピレン、MFR2g/10分、アイソタクチックペンタッド分率90モル%)100質量部、核剤A[旭電化社製「アデカスタブNA−11」、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]0.01質量部、酸化防止剤C[チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製「イルガノックス1010」]0.1質量部と酸化防止剤D[チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製「イルガフォス168」]0.1質量部及び中和剤E[日本油脂社製、カルシウムステアレート]0.1質量部を二軸押出機により樹脂温度230℃で溶融混練してポリプロピレン樹脂組成物を調製した。
次に、この組成物を250℃に設定したTダイを備えた押出機に入れ、帯状に溶融押出し、水温20℃の水槽で冷却固化した。
続いて、この帯状物を150℃で予熱し、170℃で、長手方向に10倍に一軸処理し、170℃でアニール処理を1分間行ったのち、幅15.5mm、厚さ0.6mmの梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0021】
実施例2
実施例1において、核剤Aを核剤B[旭電化社製「アダカスタブNA−21」、ビス(2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン−6−オキシド)水酸化アルミニウム塩]に変えた以外は、実施例1と同様に実施して梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0022】
実施例3
実施例1において、核剤Aの配合量を0.05質量部に変更し、かつ延伸温度及びアニール温度をそれぞれ180℃に変更した以外は、実施例1と同様にして梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0023】
実施例4
実施例1において、核剤Aの配合量を0.1質量部に変更し、帯状物を170℃で予熱し、190℃で、長手方向に10倍に一軸処理し、190℃でアニール処理を1分間行った以外は、実施例1と同様にして梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0024】
実施例5
実施例1において、ホモポリプロピレンのアイソタクチックペンタッド分率を97モル%に変更した以外は、実施例4と同様にして梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0025】
比較例1
実施例1において、核剤Aを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0026】
比較例2
実施例1において、核剤Aの配合量を0.2質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして梱包用バンドを作製した。
この梱包用バンドの引張り強度と全ヘイズ値を第1表に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
(注)
1)核剤A:旭電化社製「アデカスタブNA−11」、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート
2)核剤B:旭電化社製「アデカスタブNA−21」、ビス(2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサンホスホシン−6−オキシド)水酸化アルミニウム塩
3)酸化防止剤C:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製「イルガノックス1010」
4)酸化防止剤D:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製「イルガノックス168」
5)中和剤E:日本油脂社製、カルシウムステアレート
【0029】
実施例6
実施例1のポリプロピレン樹脂組成物に対し、フタロシアニンブルー10質量%含有マスターバッチ10質量部をさらにドライブレンドし、着色剤入り組成物▲1▼を調製した。
同様にして、実施例1の樹脂組成物に対し、縮合アゾイエロー10質量%含有マスターバッチ10質量部を、また、二酸化チタン50質量%を含有するマスターバッチ2質量部をそれぞれドライブレンドし、組成物▲2▼及び▲3▼を調製した。
次に、これらを実施例1と同一の条件で組成物▲1▼、▲2▼、▲3▼の順で連続して延伸処理した。
その結果、いずれの組成物を使用した場合でもバンドが途中で切れることなく、連続的に生産が可能であった。配合組成を第2表に示す。
【0030】
比較例3
実施例6において、実施例1の組成物の代わりに比較例1の組成物を用いた以外は、実施例6と同様にして組成物▲4▼、▲5▼、▲6▼を作製し、さらにこの順番で延伸処理を行った。
その結果、組成物▲4▼はロールに巻き付いてバンドが切れ生産できなかった。
また、▲5▼は延伸が可能でバンドの生産ができたが、▲6▼は延伸できなかった。
したがって、連続して生産することが不可能であった。
配合組成を第2表に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
(注)
1)顔料F:フタロシアニンブルーを含むマスターバッチ
2)顔料G:縮合アゾイエローを含むマスターバッチ
3)顔料H:二酸化チタンを含むマスターバッチ
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、機械特性と透明性に優れる未着色の梱包用バンドや、条件をあまり変更することなく、様々な色に着色され、かつ機械特性に優れる各種の着色梱包バンドを次々に連続して生産することができる一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物、及び該組成物を用いて得られた梱包用バンドを提供することができる。
Claims (5)
- (A)温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)が0.5〜7g/10分であり、かつ13C−NMR法で求めたアイソタクチックペンタッド分率が86〜97モル%であるポリプロピレン系樹脂と、その100質量部当たり、(B)核剤0.005〜0.15質量部を含むことを特徴とする一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物。
- さらに、(C)着色剤を含む請求項1記載の一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物。
- (B)成分の核剤がリン酸エステル金属塩である請求項1又は2記載の一軸延伸バンド用ポリプロピレン系樹脂組成物。
- 請求項1、2又は3記載のポリプロピレン系樹脂組成物を用いて得られたことを特徴とする梱包用バンド。
- 延伸倍率が4〜30倍である請求項4記載の梱包用バンド。
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