JP2004345729A - 物品案内装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】物品10を搬送する搬送手段14の上方に、その搬送路上方を傾斜して横切るように走行可能な無端索体28が配設される。無端索体28における下側直線軌道部28aと、搬送手段14の物品搬送面16との間に物品通過空間40が画成される。無端索体28に対して複数の案内部材30が走行方向に並設される。モータにより無端索体28を走行駆動して案内部材30を、搬出路側から下側直線軌道部28aに臨ませることで、案内部材群により物品通過空間40が覆われ、物品10の進行が遮られる。すなわち、案内部材群により進行が遮られた物品10は、搬送手段14による搬送に伴って案内部材群に沿って搬出路に向けて案内される。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、物品案内装置に関し、更に詳細には、コンベヤ等の搬送手段により搬送される物品を、該搬送手段の側方に設けた搬出路に案内する物品案内装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ベルトコンベヤ等の搬送手段で搬送される多数の物品を、該搬送手段の側方に設けた複数の搬出路に分配し、この搬出路に設けられた別のベルトコンベヤあるいはシュート等で、該搬出路に接続して配設された横型製袋充填機等の包装機やその他の処理機に物品を供給することが一般に実施されている。前記搬送手段から搬出路への物品の分配にあたって、該搬送手段の物品搬送方向に対して、物品の搬送を妨げるように案内部材を搬送路上に斜めに配置し、この案内部材で物品を搬出路に案内して別のベルトコンベヤやシュートに誘導する物品案内装置がある。
【0003】
前記物品案内装置の一例として、複数のブレードと、該ブレードがそれらの両端で回転可能に連結された複数のカーソルと、これらカーソルを摺動可能に取付けた構造体とを備え、この構造体においてベルトコンベヤに縁部を向けた状態で支持されたブレードにより、進行ラインに沿った物品の流れを妨害すると共に、物品を複数の搬出路に分割するように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。前記物品案内装置は、ブレードおよび構造体に連結されて、搬送方向およびブレード間の相互間隔に対し傾斜角度を付与すべく回転力を加える移動手段と、ブレードの傾斜回転動作および作業機械の運転状況を検出する検出手段と、検出手段の信号に関連してブレードの傾斜回転動作を自動的に起動することにより物品の部分流れを分配する制御手段とを備えている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−25021号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記物品案内装置では、搬出路に物品を案内するためにブレード(案内部材)の位置を変更したり、物品の進行ラインに対するブレードの傾斜角度を変更する機構等が複雑になる問題が指摘される。
【0006】
【発明の目的】
この発明は、従来の技術に係る物品案内装置に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、搬送手段で搬送される物品を、該搬送手段の側方に設けた搬出路に簡易な構成で案内し得る物品案内装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所定の目的を達成するため、本発明に係る物品案内装置は、
搬送手段で載置搬送される物品を、該搬送手段の側方に設けた搬出路に案内する物品案内装置において、
前記搬送手段の上方に配設され、その搬送路上方を横切るように走行可能な無端索体と、
前記無端索体に対してその走行方向に並設され、前記搬送手段上の前記物品が通過する物品通過空間を、物品の進行を遮るように前記搬出路側から覆って該物品を搬出路に案内し得る複数の案内部材と、
前記無端索体を走行駆動する駆動手段とからなる案内機構を備え、
前記物品通過空間を前記搬出路側から覆っている案内部材群の先端位置を、搬出路側端位置より前記搬送手段における物品搬送方向の上流側に位置するよう構成すると共に、該先端位置を、前記駆動手段により前記無端索体を走行駆動することで変更し得るよう構成したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る物品案内装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。図1に示すように、実施例の搬送手段14としては、ベルトコンベヤが用いられ、その物品搬送面(ベルト面)16に多数の物品10が、該搬送手段14の物品搬送方向に沿って所定間隔で一列に並び、かつ該搬送手段14の幅方向に所定間隔で複数列(実施例では7列)で並んで載置された状態で上流側から搬送されてくる。前記搬送手段14の一側方には、前記物品搬送面16上を搬送される物品10を受け取る搬出路18が、該搬送手段14の物品搬送方向に所要間隔離間して複数(実施例では9箇所)設けられている。前記各搬出路18には、別のベルトコンベヤ(図示せず)が設置され、該搬出路18から図示しない横型製袋充填機等の包装機やその他の処理機に物品10を供給するよう構成されている。
【0009】
前記各搬出路18に対応して、前記搬送手段14により搬送されてくる物品10を、該搬出路18に案内する案内機構20が夫々配設され、これらの案内機構20が全体として物品案内装置12を構成している。前記各案内機構20は、図3に示す如く、中心軸が平行になるように配置された一対の回転体26,26に巻掛けられた無端索体28と、この無端索体28の外方に延出してその走行方向に並設された複数の案内部材30と、該回転体26を介して無端索体28を走行駆動することで、該無端索体28に配設された案内部材30を、前記搬送手段14の搬送路(物品搬送面16)上方を横切るように進退自在に移動させる駆動手段32とから基本的に構成される。
【0010】
より具体的には、一対のスプロケット等の前記回転体26,26は、前記搬送手段14における物品搬送面16の幅方向の寸法以上に離間されて、該回転体26の中心軸が平行になるよう長尺な機枠22に回転自在に配設されている。そして、これら一対の回転体26,26に無端チェン等の前記無端索体28が巻掛けられ、該無端索体28は、少なくとも1つの直線軌道部28aを持つ略長円軌道上を走行可能となる。前記機枠22の長手方向の両端には夫々支持脚24が設けられ、この支持脚24,24を、前記搬送手段14の搬送路(物品搬送面16)を挟む両側に臨むコンベヤフレームの両側縁部15,15に夫々立設することで、該機枠22は前記搬送手段14の物品搬送方向と交差し、かつ前記物品搬送面16から上方に所定高さ離間した状態で該支持脚24,24を介して跨設される。また実施例の前記回転体26,26は、その中心軸が前記搬送手段14の物品搬送面16に対して平行に設置され、実施例の無端索体28は、上下方向に離間して平行な下側直線軌道部28aおよび上側直線軌道部28bを有する略長円軌道上を走行する。両直線軌道部28a,28bは搬送手段14の搬送路(物品搬送面16)上方を横切るよう設定されると共に、該直線軌道部28a,28bが、前記物品搬送面16と平行になるよう前記機枠22が設置される。そして、前記機枠22および無端索体28における前記下側直線軌道部28aの下方には、前記物品搬送面16との間に、該搬送面16上を搬送される物品10の通過が可能な物品通過空間40が画成されるようになっている(図3参照)。
【0011】
前記無端索体28には、その外方、すなわち前記下側直線軌道部28aにあっては下側に延出するように、板状の案内部材30が複数並設されている(図3参照)。この案内部材30は、前記無端索体28において前記直線軌道部28a,28bの長さに相当する長さに亘ってその走行方向に所定間隔で取り付けられる。実施例では、案内部材30の隣り合う面が互いに斜めにカットされ、重なり合った状態で配設されている。そして、前記下側直線軌道部28aは案内用軌道として機能し、該下側直線軌道部28aに複数の案内部材30が位置した際に、隣り合う案内部材30の間に概ね隙間がない密着した状態になり、これら案内部材群が前記搬出路18側から延びる壁状の案内体として前記物品通過空間40を覆い、前記物品搬送面16上を搬送されてくる物品10の進行(通過)を遮るよう設定してある。なお、前記案内部材30における無端索体28からの延出寸法は、前記物品搬送面16に接触しない寸法に設定される。
【0012】
前記案内機構20では、図2に示す如く、前記一方の回転体26は、前記搬出路18の導入口18aにおける前記搬送手段14の物品搬送方向下流側の端部に近接して配置され、他方の回転体26は、前記物品搬送面16を挟んで該搬出路18より前記搬送手段14における物品搬送方向の上流側に配置されている。前記一対の回転体26,26に巻掛けられた無端索体28の下側直線軌道部28aは、当然前記搬送手段14の物品搬送方向上流側から下流側に向かうにつれ、前記搬出路18に向けて傾斜するよう配置される。従って、前記下側直線軌道部28aに前記案内部材群が位置した際に、該案内部材群は、前記搬出路18側から前記搬送手段14の物品搬送方向に対して斜めに壁状に延在し、該案内部材群により進行が妨げられた物品10は、搬送手段14による搬送に伴って案内部材群に沿って搬出路18に向けて案内される。
【0013】
前記搬出路18に近接する位置に設けられた回転体26には、正逆回転可能な駆動手段としてのモータ32が連結され、該モータ32の正逆回転により回転体26を介して無端索体28が正逆方向に走行駆動されて、該無端索体28に配設された前記案内部材30が、前記搬送手段14の搬送路上方を横切るように進退移動する。そして、前記モータ32を一方に回転すると、無端索体28の下側直線軌道部28aに位置する案内部材30が、前記搬出路18から離間する方向に前進移動されて前記物品通過空間40を覆う。またモータ32を他方に回転すると、無端索体28の下側直線軌道部28aに位置する案内部材30が、前記搬出路18に近接する方向に後退移動されて前記物品通過空間40を開放するよう設定される。すなわち、前記モータ32の駆動により下側直線軌道部28aに位置する案内部材群の先端位置(搬出路18から最も離間している先頭の案内部材30)を、物品搬送面16の幅方向に変更することで、該案内部材群により覆う物品通過空間40の領域の大きさを任意に設定変更し得るようになっている。そして、この構成により、前記搬送手段14で搬送されてくる物品10を、複数の前記搬出路18に対して選択して案内することができる。例えば、各モータ32により無端索体28を走行駆動することで、前記各案内機構20における前記案内部材群で覆っている物品通過空間40の領域を、前記物品10の進行を遮るもとの遮らないものとに設定することで、複数の前記搬出路18に対して物品10が選択的に案内される。
【0014】
前記下側直線軌道部28aに臨む案内部材群における先頭の案内部材30の位置は、前記物品10の列に対応して設定される。すなわち、各案内機構20における先頭の案内部材30の位置を前記物品搬送面16の物品幅方向にずらして、上流側の案内機構20における物品通過空間40を覆う領域より下流側の案内機構20における物品通過空間40を覆う領域を広く設定することで、上流側の案内機構20を通過した物品10を下流側の案内機構20を介して対応する搬出路18に案内することができるようになっている。前記先頭の案内部材30の位置は、案内部材30の原点位置を検出するセンサ34と無端索体28の回転と対応してパルス信号を発するパルス発生手段からなる検出手段からの信号に基づいて、図示しない制御手段がモータ32の運転をオン、オフ制御することで任意の位置に位置決めし得るよう構成される。実施例では、案内部材群における最後尾に位置する案内部材30(図3において上側直線軌道部28bに臨んで搬出路18から最も離間する位置の案内部材30)を、搬出路18から離間する側の回転体26の近傍に設けたセンサ34により検出することで(図5参照)原点位置を設定し、パルス発生手段のパルス数に基づき、この原点位置に対する無端索体28の走行量を変化させることで、前記先頭の案内部材30の位置を制御する方法が採用されている。なお、前記先頭の案内部材30の位置を直接検出する別のセンサを複数設ける構成でもよい。
【0015】
【実施例の作用】
次に、実施例に係る物品案内装置12の作用について説明する。なお実施例では、図1に示すように、前記搬送手段14の側方に、その物品搬送方向に離間して9箇所の搬出路18が設けられるのに対し、前記物品搬送面16には幅方向に7列で並んで物品10が搬送され、各列毎の物品10を7箇所の搬出路18に夫々案内機構20で分配する場合で説明する。すなわち、物品10が分配されない2箇所の搬出路18(上流側から3つ目と6つ目)は予備とされ、該搬出路18に対応する案内機構20においては、前記先頭の案内部材30の位置は、当該案内機構20の案内部材群で覆われる前記物品通過空間40の領域が、その直上流側に位置する案内機構20の案内部材群で覆われる物品通過空間40の領域より狭くなるか、これと同程度となる。すなわち、予備の搬出路18に対応する案内機構20における前記先頭の案内部材30は、その直上流側に位置する案内機構20を通過してきた物品10の進行を遮らない位置に位置決めされる。
【0016】
前述した条件における作用を以下に詳述する。説明の便宜上、前記9箇所の搬出路18に対応する案内機構20に関しては、前記搬送手段14における物品搬送方向の上流側から順に第1案内機構20、第2案内機構20〜第9案内機構20と指称すると共に、前記物品10の列に関しては、搬出路18に近接する側から離間する側に順に第1物品列、第2物品列〜第7物品列と指称するものとする。
【0017】
前記物品案内装置12では、各案内機構20の先頭の案内部材30の位置が、対応する物品列の物品10の進行を遮る位置となるよう、対応するモータ32により無端索体28が夫々走行駆動される。すなわち、第1案内機構20における先頭の案内部材30の位置は、第1物品列の物品10の進行を遮る位置に位置決めされ、第2案内機構20における先頭の案内部材30の位置は、第2物品列の物品10の進行を遮る位置に位置決めされ、第4案内機構20における先頭の案内部材30の位置は、第3物品列の物品10の進行を遮る位置に位置決めされ、第5案内機構20における先頭の案内部材30の位置は、第4物品列の物品10の進行を遮る位置に位置決めされ、第7案内機構20における先頭の案内部材30の位置は、第5物品列の物品10の進行を遮る位置に位置決めされ、第8案内機構20における先頭の案内部材30の位置は、第6物品列の物品10の進行を遮る位置に位置決めされ、第9案内機構20における先頭の案内部材30の位置は、第7物品列の物品10の進行を遮る位置に位置決めされる。
【0018】
この状態で前記搬送手段14により搬送されてくる物品10は、図1に示す如く、第1物品列の物品10の進行が、第1案内機構20における下側直線軌道部28aに壁状に臨む案内部材群により遮られ、該物品10は、搬送手段14の搬送に伴って傾斜している当該案内部材群に沿って対応する搬出路18に向けて案内される。次に、第1案内機構20の物品通過空間40を通過した第2物品列の物品10の進行が、第2案内機構20における下側直線軌道部28aに壁状に臨む案内部材群により遮られ、該物品10は、搬送手段14の搬送に伴って傾斜している当該案内部材群に沿って対応する搬出路18に向けて案内される。以後は同様に、第3物品列の物品10が第4案内機構20、第4物品列の物品10が第5案内機構20、第5物品列の物品10が第7案内機構20、第6物品列の物品10が第8案内機構20、第7物品列の物品10が第9案内機構20を介して夫々対応する搬出路18に分配される。但し、前述した予備の搬出路18に対応する第3および第6案内機構20における案内部材群(その先頭の案内部材30)では、搬送手段14で搬送される物品10の進行は遮られず、引続き下流側に搬送されて処理される。
【0019】
次に、前記物品10が分配案内されていた搬出路18に接続する包装機等が、メンテナンス等の何等かの事情で停止した際には、この包装機等からの停止信号により、当該搬出路18への物品10の案内は停止される。そして、この場合は、前記予備としての1基の案内機構20により物品10の分配を行ない得るよう、先頭の案内部材30の位置を変更することで、物品10の搬送を停止することなく包装作業を引続き行ない得る。
【0020】
例えば、図6に示す如く、第5案内機構20による分配案内を停止した場合は、これより上流側に位置する予備の第3案内機構20の先頭の案内部材30の位置を、第3物品列の物品10の進行を遮る位置に位置決めすると共に、第4案内機構20の先頭の案内部材30の位置を、第4物品列の物品10の進行を遮る位置に位置決めする。これにより、第3物品列の物品10が予備の第3案内機構20を介して搬出路18に案内されると共に、第4物品列の物品10が第4案内機構20を介して搬出路18に案内される。すなわち、このように両案内機構20,20の先頭の案内部材30,30の位置を変更することで、第5案内機構20を含んで下流側の各機構20の先頭の案内部材30の位置を変更することなく対応し得る。
【0021】
なお、予備の搬出路18の位置および物品10の分配案内を停止する案内機構20の位置によっては、当該案内機構20における先頭の案内部材30の位置を、今まで進行を遮っていた物品列の通過を許容する位置まで搬出路18側へ後退移動させると共に、該案内機構20より下流側に位置して物品10を分配案内していた各案内機構20における各先頭の案内部材30を、物品列の一列分だけ搬出路18側に後退移動することで対応し得る。
【0022】
実施例の物品案内装置12の案内機構20では、前記モータ32による回転により無端索体28を走行させ、該無端索体28に設けられている案内部材30の位置を変更することができる。すなわち、迅速に案内部材30による物品10の進行を遮る位置を変更することができる。また、前記搬送手段14の搬送路(物品搬送面16)上方で案内部材30を直線的に移動するだけで、物品10を複数の搬送路18に選択的に案内し得るから、従来例で挙げた案内装置に比べて機構を簡素化してコンパクト化を図り得る。
【0023】
【変更例】
本願は前述した実施例の構成に限定されるものでなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
1.搬送手段14として、ベルトコンベヤに代えてスラットコンベヤやローラコンベヤ等、物品10を非拘束状態で載置搬送する他の手段を採用することが可能である。
2.搬出路18について、包装機等への移送手段としてはベルトコンベヤに限定されず、これに代えて例えばスラットコンベヤやローラコンベヤ、または搬出路18に包装機等の物品導入部(導入コンベヤ)を直接接続する構成であってもよい。
3.搬送手段14から包装機等に向けて下方傾斜するシュートを搬出路18に配設することで、案内機構20により案内されて搬出路18に至った物品10を移送する手段も取り得る。
4.案内部材30が配設される無端索体28は、無端チェンに限定されるものでなく、ベルト等であってもよい。
5.案内部材30の無端索体28からの延出長さは、物品搬送面16上を搬送されてくる物品10の進行を遮る寸法、すなわち案内部材30と物品搬送面16との離間間隔が、該物品10の高さ寸法より小さくなっていればよい。従って、無端索体28の下側直線軌道部28aは、前記物品搬送面16に対して平行でなく、上下方向に傾斜していてもよく、またこの直線軌道に代えて曲線軌道等としてもよい。
6.実施例の案内部材30は板状のものを採用したが、例えばブロック形状等、物品10の進行を遮り、搬出路18に向けて物品10を円滑に案内し得る形状であれば特に限定されない。また案内部材30の無端索体28における走行方向の配設間隔は、下側直線軌道部28aに案内部材30が位置した際に、物品搬送面16上の物品10を該案内部材30に沿って搬出路18に案内し得る間隔であれば、隣り合う案内部材30が離間していてもよい。
7.案内機構20における先頭の案内部材30の位置を検出する検出手段としては、該案内部材30を直接検出するセンサを、各物品列に対応する位置に設ける構成を採用し得る。
8.実施例のように、案内機構20を複数備えた分配装置としての使用態様の他、例えば案内機構20を1基配設し、特定の物品(例えば不良品)を搬送手段14から排出する選別装置としての使用態様や、前記搬送手段14で搬送される物品10の全部または一部の搬送経路を搬出路18に向けて切替える切替装置としての使用態様に採用することもできる。
9.実施例では、1基の案内機構20で案内する搬送手段14上の物品列は1列分とする態様であったが、複数列分の物品10を搬出路18に案内する態様でもよい。また、各案内機構20で案内する物品列の数は異なっていてもよい。
10.実施例では、搬送手段14で搬送される物品列の列数に対し、搬出路18をこれより多く設け、これらの搬出路18に対して選択的に物品列を分配したが、搬送手段14で搬送される物品列の列数と搬出路18の数とを同数とし、何れかの搬出路18に物品10を案内しない場合は、他の搬出路18に振り分ける態様を採り得る。
11.実施例では、搬送手段14の物品搬送方向に沿って並ぶと共に物品搬送面16の幅方向に並んだ状態(該幅方向に広がった状態)で搬送手段14に載置して搬送される物品10を、該搬送手段14の側方に設けた搬出路18に案内する態様について説明したが、物品搬送面16の幅方向において、物品10がランダムな状態(物品搬送方向に沿って並ばない状態)、または物品搬送方向および物品搬送面16の幅方向に共に不規則かつ密集した状態等、該幅方向に広がった状態で物品10が搬送手段14上に載置される場合でも、本発明の物品案内装置12で好適に物品10を分配することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明の請求項1に係る物品案内装置によれば、無端索体に配設した案内部材により物品の進行を遮って搬出路に案内する構成としたから、案内機構を簡素化することができ、コンパクト化を図り得る。また案内部材の位置変更は、無端索体を走行するだけで迅速に行なうことができる。更に、案内部材の位置変更により、物品の進行を遮ったり許容し得る範囲を任意に変更可能であるから、分配装置、選別装置、切替装置等に対応可能である。
【0025】
また請求項2に係る物品案内装置によれば、搬送手段の一側方に設けた複数の搬出路に対して選択的に、案内機構を介して物品を分配することができる。更に請求項3に係る物品案内装置によれば、列をなして搬送される物品を、その列毎に案内機構を介して対応する搬出路に案内し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る物品案内装置を示す平面図である。
【図2】実施例に係る物品案内装置の案内機構を示す平面図である。
【図3】実施例に係る物品案内装置の案内機構を示す側面図である。
【図4】実施例に係る物品案内装置の案内機構を示す要部断面図である。
【図5】実施例に係る物品案内装置の案内機構を示す要部断面図である。
【図6】実施例に係る物品案内装置の案内機構の別の物品分配状況を示す平面図である。
【符号の説明】
10 物品
14 搬送手段
18 搬出路
20 案内機構
26 回転体
28 無端索体
30 案内部材
32 モータ(駆動手段)
40 物品通過空間
Claims (3)
- 搬送手段(14)で載置搬送される物品(10)を、該搬送手段(14)の側方に設けた搬出路(18)に案内する物品案内装置において、
前記搬送手段(14)の上方に配設され、その搬送路上方を横切るように走行可能な無端索体(28)と、
前記無端索体(28)に対してその走行方向に並設され、前記搬送手段(14)上の前記物品(10)が通過する物品通過空間(40)を、物品(10)の進行を遮るように前記搬出路(18)側から覆って該物品(10)を搬出路(18)に案内し得る複数の案内部材(30)と、
前記無端索体(28)を走行駆動する駆動手段(32)とからなる案内機構(20)を備え、
前記物品通過空間(40)を前記搬出路(18)側から覆っている案内部材群の先端位置を、搬出路(18)側端位置より前記搬送手段(14)における物品搬送方向の上流側に位置するよう構成すると共に、該先端位置を、前記駆動手段(32)により前記無端索体(28)を走行駆動することで変更し得るよう構成した
ことを特徴とする物品案内装置。 - 前記搬送手段(14)の一側方に、複数の前記搬出路(18)が該搬送手段(14)の物品搬送方向に離間して設けられると共に、各搬出路(18)に対応して前記案内機構(20)が夫々配設され、
前記各駆動手段(32)により無端索体(28)を走行駆動することで、前記各案内機構(20)における前記案内部材群で覆っている物品通過空間(40)の領域を、前記物品(10)の進行を遮るもとの遮らないものとに設定して、複数の前記搬出路(18)に対して物品(10)が選択的に案内されるようにすると共に、
前記物品(10)が案内される搬出路(18)に対応する案内機構(20)については、上流側の案内機構(20)における物品通過空間(40)を覆う領域より下流側の案内機構(20)における物品通過空間(40)を覆う領域を広く設定し、上流側の案内機構(20)を通過した物品(10)を下流側の案内機構(20)を介して対応する搬出路(18)に案内し得るようにした請求項1記載の物品案内装置。 - 前記搬送手段(14)上の前記物品(10)は、該搬送手段(14)の物品搬送方向に沿って並んだ列をなし、かつ該列が該搬送手段(14)の幅方向に複数並んだ状態で搬送され、該物品(10)は、各列毎に前記各案内機構(20)により対応する搬出路(18)に案内されるようになっている請求項2記載の物品案内装置。
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