JP2004344796A - Co低減触媒及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温耐久後においてもCOとH2の共存するガスからCOを選択的に低減し得るCO低減触媒及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】Pt及びPdの一方又は双方を高表面積基材に担持して成るCO低減触媒である。高表面積基材は、CeとRhと耐火性無機酸化物を含有する。このCO低減触媒を製造する方法である。CeとRhを共沈殿させることにより耐火性無機酸化物に担持し、溶液を除去し、乾燥・焼成して高表面積基材を得る。高表面積基材にPt及びPdの一方又は双方を担持する。
【選択図】 なし
【解決手段】Pt及びPdの一方又は双方を高表面積基材に担持して成るCO低減触媒である。高表面積基材は、CeとRhと耐火性無機酸化物を含有する。このCO低減触媒を製造する方法である。CeとRhを共沈殿させることにより耐火性無機酸化物に担持し、溶液を除去し、乾燥・焼成して高表面積基材を得る。高表面積基材にPt及びPdの一方又は双方を担持する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CO低減触媒及びその製造方法に係り、更に詳細には、少なくとも一酸化炭素(CO)と水素(H2)の共存するガスからCOを選択的に低減する触媒及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、200℃付近の低温域でNOx触媒を作動させるためには、排気ガス雰囲気を一時的に短時間リッチ状態にする(以下「リッチスパイクを入れる」という。)時に発生するH2が有効であるが、同時に発生するCOによりNOx除去効率が低下するするため、COを選択的に低減する必要がある。この反応としては、CO選択酸化反応とCOシフト反応が挙げられ、貴金属を担持したセリア(CeO2)系触媒が効果的であることが確認されている(例えば、特許文献1又は2参照。)。
また、触媒の製造方法に関しても種々の提案がなされている(例えば、特許文献3参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−024749号公報
【特許文献2】
特開2003−013728号公報
【特許文献3】
特開2002−126530号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この触媒系にリッチスパイクにより還元ガスを導入すると、▲1▼CO選択酸化、▲2▼COシフトの順に反応が進行する結果、COが選択的に浄化され、H2/CO比が向上するが、本発明者が検討を加えたところ、この反応活性は初期活性は非常に高いものの、時間とともに徐々に低下することが分かってきた。
原因について調査した結果、▲1▼のCO選択酸化に関しては反応活性の低下が見られないものの、▲2▼のCOシフト反応に関しては反応活性が大幅に低下していることが明らかになった。また、COシフト反応におけるセリア(CeO2)系触媒の活性点は、CeO2から酸素(O)が抜けた格子であるとされているが、この格子に排気ガス中の成分が吸着することによりCO低減性能が低下することも分かった。
【0005】
本発明は、このような知見に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高温耐久後においてもCOとH2の共存するガスからCOを選択的に低減し得るCO低減触媒及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、セリウム(Ce)とロジウム(Rh)を共沈法などにより沈殿させ、この沈殿物をアルミナに担持することなどにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明のCO低減触媒は、白金(Pt)及び/又はパラジウム(Pd)を高表面積基材に担持して成る。かかる高表面積基材は、CeとRhと耐火性無機酸化物を含有する。
また、本発明のCO低減触媒の製造方法は、上述の如きCO低減触媒を製造する方法であって、CeとRhを共沈殿させることにより耐火性無機酸化物に担持し、溶液を除去し、乾燥・焼成して高表面積基材を得、この高表面積基材に、Pt及び/又はPdを担持する方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のCO低減触媒について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
【0009】
上述の如く、本発明のCO低減触媒は、Pt及びPdの一方又は双方を、Ceと、Rhと、耐火性無機酸化物を含有する高表面積基材に担持して成る。
ここで、本発明のCO低減触媒は、一体構造型担体に担持して使用すると有利であり、一体構造型担体としては、例えばコーディエライトなどのセラミックスやフェライト系ステンレスなどの金属等の耐熱性材料から成るモノリス担体やハニカム担体が用いられる。
また、かかるPtやPdのような貴金属は、CO低減反応、即ちCO選択酸化反応、COシフト反応の活性点として作用するため、反応温度を大幅に低下させ、更にCO低減性能も向上させる。特に、PtはCOとの親和性が高いため、他の貴金属よりも効果的に作用するので好ましい。
【0010】
更に、本発明に用いる高表面積基材には、アルミニウム(Al)、ランタン(La)又はジルコニウム(Zr)及びこれらの任意の組合せに係る金属をCeに対し10〜50モル%更に含ませることもできる。このような好適な割合でAlやLaやZrを含有させることにより、CeとRhは、より高表面積を維持することが可能となる。一方、10モル%未満では、上述の十分な効果が期待できず、50モル%を超えると、CeのCO低減性能に悪影響を及ぼす可能性がある。
なお、高表面積基材に含まれる耐火性無機酸化物としては、高表面積を有するアルミナであることが望ましく、活性アルミナ、又は酸化セリウムを5〜30%含有する活性アルミナであることが更に望ましい。このようなアルミナを用いることにより、触媒成分を高分散の状態で担持でき、シンタリングを防止することができる。
上述のような高表面積基材に含まれるCeは、酸素吸蔵能などを発揮することによりCO低減性能に優れ、効果的なCO低減を実行することができる。しかし、NOxなどの被毒によりCO低減性能が徐々に低下するので、本発明ではCeとともにNOx浄化性能を有するRhを含有させ、これにより、NOxの被毒を有効に抑制した。
【0011】
次に、本発明のCO低減触媒の製造方法について説明する。
上述の如く、本発明のCO低減触媒の製造方法は、上記本発明のCO低減触媒を製造する方法であって、CeとRhを含有する溶液を耐火性無機酸化物に含浸し、次いで、このCeとRhを共沈殿させることにより耐火性無機酸化物に担持し、溶液を除去し、乾燥・焼成して高表面積基材を得、この高表面積基材に、Pt及びPdの一方又は双方を担持して本発明のCO低減触媒を得るものである。
【0012】
CeとRhを共沈殿させることにより、RhをCe中に均一に高分散した状態で存在させることができ、NOx被毒を大幅に抑制することが可能となる。
また、共沈物のみでは、初期・耐久後において高い表面積が得られず、活性点の数が減少してしまう。そこで、本発明では、共沈物を耐火性無機酸化物上に固定化することにより、耐久性を向上させ、耐久後においても十分な活性点の数を維持できるようにしており、その結果、耐久後においてもCO低減性能の低下を抑制できる。
しかし、上述のような共沈物を焼成して酸化物にした後に、耐火性無機酸化物と物理的に混合すると、十分な耐久性が得られないので、本発明の製造方法においては、上述のような共沈物を沈殿形成と同時に耐火性無機酸化物上に直接固定化し、次いで焼成する。これにより、耐久性を確実に向上させることができる。
【0013】
また、本発明の製造方法においては、CeとRhを共沈殿させるに際し、アルカリ性の沈殿形成剤を加えて溶液のpHを7〜10とすることが好ましい。
用いる沈殿形成剤は、アルカリ性の化合物であれば特に限定されるものではないが、代表的にはアンモニアなどを挙げることができる。
沈殿時のpHに関しては、沈殿形成時のpHが上記範囲であると、好適な表面積及び収量を確保することができる。pHが低いと高表面積の酸化物が得られるものの、沈殿物が少量で、十分な量を得られない可能性が高い。一方、pHが高いと沈殿物の量は多いものの、結晶性が高くなるために高表面積の酸化物を得ることが困難となる。
【0014】
更に、本発明の製造方法においては、上述した耐火性無機酸化物を用いればよいが、活性アルミナ中に高分散状態で存在するCeと、共沈殿により生成するRhやCeを含む共沈物とが、高い親和性をもって活性アルミナ上に担持されると、担持すべきCeの分散性を更に向上させることができ、これにより耐久性がいっそう向上すると考えられることから、上述した酸化セリウム含有活性アルミナを用いることが、特に望ましい。
【0015】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0016】
(実施例1)[Rh−Ce共沈殿]
Pt/Ce/Al2O3にRhを添加する際に、RhとCeを共沈殿し、担持して本例のCO低減触媒を得た。
【0017】
(比較例1)[Rh−Ce共含浸]
Rh添加する際に、RhとCeを共含浸し、担持させた以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のCO低減触媒を得た。
【0018】
(比較例2)[Rhなし]
Rhを添加せず、Ceを含浸により担持させた以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のCO低減触媒を得た。
【0019】
[性能評価]
上記各例のCO低減触媒を用いて、温度とCO転化率の関係について評価した。得られた結果を表1に示す。また、図1は、得られた結果(CO転化率)を温度に対してプロットし、滑らかな曲線でつないだグラフである。
【0020】
【表1】
【0021】
表1より、本発明の範囲に属する実施例1は、本発明外の比較例1又は2よりもCO転化率が優れていることが分かる。これより、本発明のCO低減触媒の製造方法により製造した触媒の方が、Rhをより良好に分散していることが分かる。
また、現時点では、CO転化率が優れているという観点から、実施例1が最も良好な結果をもたらすものと思われる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、CeとRhを共沈法などにより沈殿させ、この沈殿物をアルミナに担持することなどとしたため、高温耐久後においてもCOとH2の共存するガスからCOを選択的に低減し得るCO低減触媒及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各例のCO低減触媒を用いた場合のCO転化率を示すグラフである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、CO低減触媒及びその製造方法に係り、更に詳細には、少なくとも一酸化炭素(CO)と水素(H2)の共存するガスからCOを選択的に低減する触媒及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、200℃付近の低温域でNOx触媒を作動させるためには、排気ガス雰囲気を一時的に短時間リッチ状態にする(以下「リッチスパイクを入れる」という。)時に発生するH2が有効であるが、同時に発生するCOによりNOx除去効率が低下するするため、COを選択的に低減する必要がある。この反応としては、CO選択酸化反応とCOシフト反応が挙げられ、貴金属を担持したセリア(CeO2)系触媒が効果的であることが確認されている(例えば、特許文献1又は2参照。)。
また、触媒の製造方法に関しても種々の提案がなされている(例えば、特許文献3参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−024749号公報
【特許文献2】
特開2003−013728号公報
【特許文献3】
特開2002−126530号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この触媒系にリッチスパイクにより還元ガスを導入すると、▲1▼CO選択酸化、▲2▼COシフトの順に反応が進行する結果、COが選択的に浄化され、H2/CO比が向上するが、本発明者が検討を加えたところ、この反応活性は初期活性は非常に高いものの、時間とともに徐々に低下することが分かってきた。
原因について調査した結果、▲1▼のCO選択酸化に関しては反応活性の低下が見られないものの、▲2▼のCOシフト反応に関しては反応活性が大幅に低下していることが明らかになった。また、COシフト反応におけるセリア(CeO2)系触媒の活性点は、CeO2から酸素(O)が抜けた格子であるとされているが、この格子に排気ガス中の成分が吸着することによりCO低減性能が低下することも分かった。
【0005】
本発明は、このような知見に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高温耐久後においてもCOとH2の共存するガスからCOを選択的に低減し得るCO低減触媒及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、セリウム(Ce)とロジウム(Rh)を共沈法などにより沈殿させ、この沈殿物をアルミナに担持することなどにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明のCO低減触媒は、白金(Pt)及び/又はパラジウム(Pd)を高表面積基材に担持して成る。かかる高表面積基材は、CeとRhと耐火性無機酸化物を含有する。
また、本発明のCO低減触媒の製造方法は、上述の如きCO低減触媒を製造する方法であって、CeとRhを共沈殿させることにより耐火性無機酸化物に担持し、溶液を除去し、乾燥・焼成して高表面積基材を得、この高表面積基材に、Pt及び/又はPdを担持する方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のCO低減触媒について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
【0009】
上述の如く、本発明のCO低減触媒は、Pt及びPdの一方又は双方を、Ceと、Rhと、耐火性無機酸化物を含有する高表面積基材に担持して成る。
ここで、本発明のCO低減触媒は、一体構造型担体に担持して使用すると有利であり、一体構造型担体としては、例えばコーディエライトなどのセラミックスやフェライト系ステンレスなどの金属等の耐熱性材料から成るモノリス担体やハニカム担体が用いられる。
また、かかるPtやPdのような貴金属は、CO低減反応、即ちCO選択酸化反応、COシフト反応の活性点として作用するため、反応温度を大幅に低下させ、更にCO低減性能も向上させる。特に、PtはCOとの親和性が高いため、他の貴金属よりも効果的に作用するので好ましい。
【0010】
更に、本発明に用いる高表面積基材には、アルミニウム(Al)、ランタン(La)又はジルコニウム(Zr)及びこれらの任意の組合せに係る金属をCeに対し10〜50モル%更に含ませることもできる。このような好適な割合でAlやLaやZrを含有させることにより、CeとRhは、より高表面積を維持することが可能となる。一方、10モル%未満では、上述の十分な効果が期待できず、50モル%を超えると、CeのCO低減性能に悪影響を及ぼす可能性がある。
なお、高表面積基材に含まれる耐火性無機酸化物としては、高表面積を有するアルミナであることが望ましく、活性アルミナ、又は酸化セリウムを5〜30%含有する活性アルミナであることが更に望ましい。このようなアルミナを用いることにより、触媒成分を高分散の状態で担持でき、シンタリングを防止することができる。
上述のような高表面積基材に含まれるCeは、酸素吸蔵能などを発揮することによりCO低減性能に優れ、効果的なCO低減を実行することができる。しかし、NOxなどの被毒によりCO低減性能が徐々に低下するので、本発明ではCeとともにNOx浄化性能を有するRhを含有させ、これにより、NOxの被毒を有効に抑制した。
【0011】
次に、本発明のCO低減触媒の製造方法について説明する。
上述の如く、本発明のCO低減触媒の製造方法は、上記本発明のCO低減触媒を製造する方法であって、CeとRhを含有する溶液を耐火性無機酸化物に含浸し、次いで、このCeとRhを共沈殿させることにより耐火性無機酸化物に担持し、溶液を除去し、乾燥・焼成して高表面積基材を得、この高表面積基材に、Pt及びPdの一方又は双方を担持して本発明のCO低減触媒を得るものである。
【0012】
CeとRhを共沈殿させることにより、RhをCe中に均一に高分散した状態で存在させることができ、NOx被毒を大幅に抑制することが可能となる。
また、共沈物のみでは、初期・耐久後において高い表面積が得られず、活性点の数が減少してしまう。そこで、本発明では、共沈物を耐火性無機酸化物上に固定化することにより、耐久性を向上させ、耐久後においても十分な活性点の数を維持できるようにしており、その結果、耐久後においてもCO低減性能の低下を抑制できる。
しかし、上述のような共沈物を焼成して酸化物にした後に、耐火性無機酸化物と物理的に混合すると、十分な耐久性が得られないので、本発明の製造方法においては、上述のような共沈物を沈殿形成と同時に耐火性無機酸化物上に直接固定化し、次いで焼成する。これにより、耐久性を確実に向上させることができる。
【0013】
また、本発明の製造方法においては、CeとRhを共沈殿させるに際し、アルカリ性の沈殿形成剤を加えて溶液のpHを7〜10とすることが好ましい。
用いる沈殿形成剤は、アルカリ性の化合物であれば特に限定されるものではないが、代表的にはアンモニアなどを挙げることができる。
沈殿時のpHに関しては、沈殿形成時のpHが上記範囲であると、好適な表面積及び収量を確保することができる。pHが低いと高表面積の酸化物が得られるものの、沈殿物が少量で、十分な量を得られない可能性が高い。一方、pHが高いと沈殿物の量は多いものの、結晶性が高くなるために高表面積の酸化物を得ることが困難となる。
【0014】
更に、本発明の製造方法においては、上述した耐火性無機酸化物を用いればよいが、活性アルミナ中に高分散状態で存在するCeと、共沈殿により生成するRhやCeを含む共沈物とが、高い親和性をもって活性アルミナ上に担持されると、担持すべきCeの分散性を更に向上させることができ、これにより耐久性がいっそう向上すると考えられることから、上述した酸化セリウム含有活性アルミナを用いることが、特に望ましい。
【0015】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0016】
(実施例1)[Rh−Ce共沈殿]
Pt/Ce/Al2O3にRhを添加する際に、RhとCeを共沈殿し、担持して本例のCO低減触媒を得た。
【0017】
(比較例1)[Rh−Ce共含浸]
Rh添加する際に、RhとCeを共含浸し、担持させた以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のCO低減触媒を得た。
【0018】
(比較例2)[Rhなし]
Rhを添加せず、Ceを含浸により担持させた以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のCO低減触媒を得た。
【0019】
[性能評価]
上記各例のCO低減触媒を用いて、温度とCO転化率の関係について評価した。得られた結果を表1に示す。また、図1は、得られた結果(CO転化率)を温度に対してプロットし、滑らかな曲線でつないだグラフである。
【0020】
【表1】
【0021】
表1より、本発明の範囲に属する実施例1は、本発明外の比較例1又は2よりもCO転化率が優れていることが分かる。これより、本発明のCO低減触媒の製造方法により製造した触媒の方が、Rhをより良好に分散していることが分かる。
また、現時点では、CO転化率が優れているという観点から、実施例1が最も良好な結果をもたらすものと思われる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、CeとRhを共沈法などにより沈殿させ、この沈殿物をアルミナに担持することなどとしたため、高温耐久後においてもCOとH2の共存するガスからCOを選択的に低減し得るCO低減触媒及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各例のCO低減触媒を用いた場合のCO転化率を示すグラフである。
Claims (6)
- 白金及び/又はパラジウムを高表面積基材に担持して成るCO低減触媒において、
高表面積基材が、セリウムとロジウムと耐火性無機酸化物を含有することを特徴とするCO低減触媒。 - 高表面積基材が、アルミニウム、ランタン及びジルコニウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属をセリウムに対し10〜50モル%更に含むことを特徴とする請求項1に記載のCO低減触媒。
- 耐火性無機酸化物が、活性アルミナ、又は酸化セリウムを5〜30%含む活性アルミナであることを特徴とする請求項1又は2に記載のCO低減触媒。
- 請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のCO低減触媒を製造するに当たり、
セリウムとロジウムを含有する溶液を耐火性無機酸化物に含浸し、
次いで、このセリウムとロジウムを共沈殿させることにより耐火性無機酸化物に担持し、溶液を除去し、乾燥・焼成して高表面積基材を得、
更に、この得られた高表面積基材に、白金及び/又はパラジウムを担持することを特徴とするCO低減触媒の製造方法。 - セリウムとロジウムを共沈殿させるに際し、アルカリ性の沈殿形成剤を加えて溶液のpHを7〜10とすることを特徴とする請求項4に記載のCO低減触媒の製造方法。
- 耐火性無機酸化物が、アルミナ及び/又はセリウム含有アルミナを含むことを特徴とする請求項4又は5に記載のCO低減触媒の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003145871A JP2004344796A (ja) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | Co低減触媒及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003145871A JP2004344796A (ja) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | Co低減触媒及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004344796A true JP2004344796A (ja) | 2004-12-09 |
Family
ID=33532892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003145871A Pending JP2004344796A (ja) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | Co低減触媒及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004344796A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7608561B2 (en) | 2005-10-26 | 2009-10-27 | Mazda Motor Corporation | Exhaust gas purifying catalyst |
-
2003
- 2003-05-23 JP JP2003145871A patent/JP2004344796A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7608561B2 (en) | 2005-10-26 | 2009-10-27 | Mazda Motor Corporation | Exhaust gas purifying catalyst |
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