JP2004344639A - プレフィルドシリンジ及びこれに用いる仕切用ガスケット - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の仕切用ガスケットを備えていても、各仕切用ガスケットにより区画される複数の内部液室を確実に排出部と連通させることができるとともに、各内部液室内の収容液を容易に排出することができ、しかも製造容易な3室以上のプレフィルドシリンジを提供する。
【解決手段】排出部11を有する外筒12と、外筒12内に液密に配置されるプランジャ用ガスケット15と、外筒12内のプランジャ用ガスケット15と排出部11との間に液密に配置されて前部収容室18と内部液室19a、19b及び前部仕切用ガスケット16Xと、中間仕切用ガスケット16Yと、開閉手段20とを備え、中間仕切用ガスケット16Yと前部仕切用ガスケット16Xとの間の相対位置が接近すると、中間仕切用ガスケット16Yに設けた開閉手段20が開放されるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、外筒内に配置されたプランジャ用ガスケットと仕切用ガスケットとの間に内部液室を区画し、この内部液室に薬液、生理食塩水等の収容液を予め収容しておき、使用時にプランジャ用ガスケットの押圧操作で内部液室の収容液を排出部から排出させることができるプレフィルドシリンジ及びこのプレフィルドシリンジに用いる仕切用ガスケットに関する。
従来、患者への経口栄養補給、経管栄養補給が不可能または不充分な場合、或いは患者の消化吸収機能が著しく低下している場合、アミノ酸、糖、脂肪及び/又は電解質を含有する輸液を患者の大動脈に投与するという高カロリー輸液療法が広く行われている。
高カロリー輸液療法を長期間継続する場合、ビタミン欠乏によるアシドーシスを予防するために、輸液にビタミンを混合して患者に投与される。このビタミンは、製造時から輸液に混合しておくと、滅菌工程や保存中にビタミンが経時的に分解するため、投与時に輸液に混合される。このような場合、ビタミンの混注方法として、ビタミンをビタミン含有液として収容したプレフィルドシリンジを用いて、投与時に輸液に混注することが知られている。
ビタミンは多種類で、それぞれ各種の性質が異なるため、全てのビタミンを一液に含有させておくことが困難である。そのため、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンとを別のビタミン含有液としたり、安定pH域が共通するビタミン毎に別のビタミン含有液としておき、これらの複数種類のビタミン含有液を輸液の投与時に混注する。
この場合、複数種類のビタミン含有液をそれぞれ別のプレフィルドシリンジに収容しておき、輸液の投与時に複数のプレフィルドシリンジから1つの輸液容器に順次混注するのが一般的である。
しかし、このような方法では、一回の輸液の投与に複数回の混注作業が必要で、混注作業に手間を要し、また、混注作業中に微生物による汚染が生じ易い。更には、一部のビタミン含有液の混注を忘れるようなミスや混注作業中に混注針を作業者に刺すような事故も生じやすいという欠点があった。
そのため、一つのプレフィルドシリンジに多数種類のビタミン含有液を隔離した状態で収容しておき、一回の混注作業で、多数種類、好ましくは全種類のビタミンを輸液に混注できるようにすることが望ましい。
従来、混合した状態で保存すると変質し易い2種類の薬剤を、それぞれ隔離した状態で一つに収容できるプレフィルドシリンジが知られている。このようなプレフィルドシリンジでは、先端に排出部を有する外筒内にプランジャ用ガスケットを配置するとともに、このプランジャ用ガスケットと排出部との間に仕切用ガスケットを配置して2つの内部液室を区画した構成を有し、プランジャ用ガスケットを押圧操作することにより仕切用ガスケットを移動させ、これにより各内部液室の各薬剤を排出できるようにしている。
例えば、下記特許文献1では、外筒内面の所定位置に、外筒の一部を外側に膨出して形成されたバイパス溝を有し、仕切用ガスケットがバイパス溝の位置まで移動することにより、仕切用ガスケットの外側にバイパス溝からなる流路が形成され、この流路から後方の内部液室の収容液が排出部側に通液されるように構成されている。
また、下記特許文献2、3では、外筒内面の排出部側に凸条リブや突起が形成され、仕切用ガスケットがこの凸条リブや突起の位置まで移動することにより、仕切用ガスケットの外周形状が変形して外筒内面との間に隙間からなる流路が形成され、この流路から後方の内部液室の収容液が排出部側に通液されるように構成されている。
さらに、下記特許文献4では、仕切用ガスケットに貫通孔を設け、この貫通孔に閉塞体を内蔵し、外筒の排出部に閉塞体の押出部材を突設することにより、仕切用ガスケットが所定位置まで移動すると、押出部材が閉塞体を移動させて流路が形成されるように構成されている。ここでは、貫通孔に閉塞体を収容する前方収容部と後方収容部とを設けるとともに後方収容部に溝状のバイパス路を設け、閉塞体が前方収容部に配置されている間は貫通孔が液密に閉塞され、押出部材で閉塞体を後方収容部に移動させると貫通孔がバイパス路を経由して開通するように構成されている。
特開平8−280800号公報(図2) 特開平9−628号公報(図1) 特開平11−169459号公報(図1) 特開平8−294532号公報(図1)
しかしながら、上述した従来のプレフィルドシリンジでは、内部液室が1室または2室かなく、3種類以上の薬剤をそれぞれ隔離した状態で収容することができず、このため、3種類以上の薬剤をそれぞれ隔離した状態で収容することができるプレフィルドシリンジの開発が望まれていた。
また、上述した従来の2室型のプレフィルドシリンジでは、次のような問題点があった。
すなわち、上記の特許文献1に記載のプレフィルドシリンジでは、筒状部の一部を外側に膨出させた形状で、内面の精度を十分に確保して外筒を形成しなければならず、しかも、排出部側を外側に膨出させてパイパス溝を形成するため、外筒の筒状部と排出部とを別部材で形成して組合わせる必要があり、外筒の製造に手間を要していた。
また、上記の特許文献2、3に記載のプレフィルドシリンジでは、凸状リブや突起により仕切用ガスケットを変形させるため、十分な大きさの流路を形成するには、仕切用ガスケットの変形量を大きくしなければならず、プランジャ用ガスケットの押圧荷重が押圧操作の途中から増加していた。そのため、押圧操作し難く、また、その押圧荷重やその他の僅かな条件の差により、形成される流路の大きさが変化し易く、一定の大きさの流路を安定して形成するのが難しかった。さらに、押圧操作の途中で内部液室内の内圧が上昇するため、2室型で各室の収容液を順次排出するプレフィルドシリンジの場合、この内部液室の収容液が漏れて前部収容室側に流入し易いという欠点も有していた。
さらに、上記の特許文献4に記載のプレフィルドシリンジでは、外筒の筒状部に特殊な形状を形成する必要がなく、また、押圧操作により仕切用ガスケットの外周形状を変形させる必要はないが、貫通孔に内蔵された閉塞体を貫通孔内で移動させるため、貫通孔内に閉塞体が存在する部分の仕切用ガスケットの強度が異なり、この強度の違いにより、仕切用ガスケットと外筒との間のシール性を向上させることが難しかった。
また、閉塞体が前方収容部に配置されている間は、閉塞体により貫通孔の内壁面を弾性変形させて生じる弾性により貫通孔が液密に閉塞されるのに対し、閉塞体が後方収容部に移動してバイパス路を開通させた状態では、バイパス路の流路を確保するために、閉塞体により貫通孔の内壁面をできるだけ弾性変形させないようにする必要があるため、バイパス路が開通する前後で、仕切用ガスケットの強度が変形し易く、バイパス路の形成後に仕切用ガスケットと外筒との間のシール性が低下し易かった。
しかも、バイパス路が大きい程、仕切用ガスケットの強度が低下し易いため、シール性が低下し易く、この結果、仕切用ガスケットのシール性を確保して、内部液室の液密性を確保しつつ、十分な大きさのバイパス路を形成するのが難しいという問題点があった。
また、外筒の筒状部とは別に、押出部材が突設された排出部を形成し、この排出部を外筒の筒状部と組合せて製造するため、外筒の製造に手間を要するという問題点もあった。
さらに、閉塞体が貫通孔に内蔵されているため、製造時に仕切用ガスケット内の所定位置に閉塞体が配置されたか否か、即ち、貫通孔が確実に閉塞されているか否かを外部から確認し難く、製品の信頼性を向上し難いという欠点も有していた。
そこで、本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、3室以上の液室を有するプレフィルドシリンジを提供することにある。
また、本発明の別の目的は、3室以上の液室の収容液を簡単な操作で容易に排出することができるプレフィルドシリンジを提供することにある。
また、本発明の別の目的は、3室以上の液室の収容液を簡単な操作で容易に排出することができ、しかも、内部液室の液密性を低下することなく、内部液室側と排出部側との間を連通する流路を十分な大きさに形成し易いとともに、製造が容易で信頼性を向上し易いプレフィルドシリンジを提供することにある。
また、本発明の別の目的は、3室以上の液室を有し、多種類のビタミンのうち、吸着及び/又は吸収され易い脂溶性ビタミン剤を安定して収容可能なプレフィルドシリンジを提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、3室以上の液室を有し、多種類のビタミン含有液を安定して収容可能なプレフィルドシリンジを提供することにある。
また、本発明の目的は、内部液室の液密性を低下することなく、内部液室側と排出部側との間を連通する流路を十分な大きさに形成し易いとともに、製造が容易で信頼性を向上し易く、特に2室型として好適なプレフィルドシリンジを提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、プランジャ用ガスケットの押圧荷重を低減し易いとともに、押圧操作中に押圧荷重が増加することを抑制でき、押圧操作を行い易く、特に2室型として好適なプレフィルドシリンジを提供することにある。
そして、本発明のさらに他の目的は、上述したプレフィルドシリンジに用いる仕切用ガスケットを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、前部収容室と内部液室とを区画する前部仕切用ガスケットと、
この前部仕切用ガスケットに設けられて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な前部開閉手段と、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間に液密に配置されて、前記内部液室を複数の内部液室に区画する少なくとも一つの中間仕切用ガスケットと、
この中間仕切用ガスケットに設けられて、この中間仕切用ガスケットの両側に形成された前記内部液室間を連通可能な中間開閉手段と、
を備えたプレフィルドシリンジであって、
前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する前部仕切用成形体と、この前部仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記前部開閉手段は、前記前部仕切用ガスケットが第1の領域から前記排出部側の第2の領域まで移動し、前記前部仕切用成形体の移動が規制された後、前記前部仕切用ガスケットが前記前部仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口し、
前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する中間仕切用成形体と、この中間仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記中間開閉手段は、前記中間仕切用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間の相対位置が第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、前記中間仕切用成形体の移動が規制された後、前記中間仕切用ガスケットが前記中間仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、前部収容室と内部液室とを区画する前部仕切用ガスケットと、
この前部仕切用ガスケットに設けられて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な前部開閉手段と、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間に液密に配置されて、前記内部液室を複数の内部液室に区画する少なくとも一つの中間仕切用ガスケットと、
この中間仕切用ガスケットに設けられて、この中間仕切用ガスケットの両側に形成された前記内部液室間を連通可能な中間開閉手段と、
を備えたプレフィルドシリンジであって、
前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する前部仕切用成形体と、この前部仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記前部開閉手段は、前記前部仕切用ガスケットが第1の領域から前記排出部側の第2の領域まで移動し、前記前部仕切用ガスケットの移動が規制された後、前記前部仕切用成形体が前記前部仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口し、
前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する中間仕切用成形体と、この中間仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記中間開閉手段は、前記中間仕切用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間の相対位置が第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、前記中間仕切用ガスケットの移動が規制された後、前記中間仕切用成形体が前記中間仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、前部収容室と内部液室とを区画する前部仕切用ガスケットと、
この前部仕切用ガスケットに設けられて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な前部開閉手段と、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間に液密に配置されて、前記内部液室を複数の内部液室に区画する少なくとも一つの中間仕切用ガスケットと、
この中間仕切用ガスケットに設けられて、この中間仕切用ガスケットの両側に形成された前記内部液室間を連通可能な中間開閉手段と、
を備えたプレフィルドシリンジであって、
前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する前部仕切用成形体と、この前部仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記前部開閉手段は、前記前部仕切用ガスケットが第1の領域から前記排出部側の第2の領域まで移動し、前記前部仕切用成形体の移動が規制された後、前記前部仕切用ガスケットが前記前部仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口し、
前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する中間仕切用成形体と、この中間仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記中間開閉手段は、前記中間仕切用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間の相対位置が第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、前記中間仕切用ガスケットの移動が規制された後、前記中間仕切用成形体が前記中間仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、前部収容室と内部液室とを区画する前部仕切用ガスケットと、
この前部仕切用ガスケットに設けられて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な前部開閉手段と、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間に液密に配置されて、前記内部液室を複数の内部液室に区画する少なくとも一つの中間仕切用ガスケットと、
この中間仕切用ガスケットに設けられて、この中間仕切用ガスケットの両側に形成された前記内部液室間を連通可能な中間開閉手段と、
を備えたプレフィルドシリンジであって、
前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する前部仕切用成形体と、この前部仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記前部開閉手段は、前記前部仕切用ガスケットが第1の領域から前記排出部側の第2の領域まで移動し、前記前部仕切用ガスケットの移動が規制された後、前記前部仕切用成形体が前記前部仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口し、
前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する中間仕切用成形体と、この中間仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記中間開閉手段は、前記中間仕切用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間の相対位置が第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、前記中間仕切用成形体の移動が規制された後、前記中間仕切用ガスケットが前記中間仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、前部収容室と内部液室とを区画する前部仕切用ガスケットと、
前記外筒に対する前記前部仕切用ガスケットの相対位置に基づいて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な前部開閉手段と、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間に液密に配置されて、前記内部液室を複数の内部液室に区画する少なくとも一つの中間仕切用ガスケットと、
この中間仕切用ガスケットに設けられて、この中間仕切用ガスケットの両側に形成された前記内部液室間を連通可能な中間開閉手段と、
を備えたプレフィルドシリンジであって、
前記前部開閉手段は、前記前部仕切用ガスケットが所定位置まで移動すると開放され、
前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する中間仕切用成形体と、この中間仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記中間開閉手段は、前記中間仕切用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間の相対位置が第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、前記中間仕切用成形体の移動が規制された後、前記中間仕切用ガスケットが前記中間仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、前部収容室と内部液室とを区画する前部仕切用ガスケットと、
前記外筒に対する前記前部仕切用ガスケットの相対位置に基づいて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な前部開閉手段と、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間に液密に配置されて、前記内部液室を複数の内部液室に区画する少なくとも一つの中間仕切用ガスケットと、
この中間仕切用ガスケットに設けられて、この中間仕切用ガスケットの両側に形成された前記内部液室間を連通可能な中間開閉手段と、
を備えたプレフィルドシリンジであって、
前記前部開閉手段は、前記前部仕切用ガスケットが所定位置まで移動すると開放され、
前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する中間仕切用成形体と、この中間仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記中間開閉手段は、前記中間仕切用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間の相対位置が第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、前記中間仕切用ガスケットの移動が規制された後、前記中間仕切用成形体が前記中間仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1または3に記載の発明において、
前記前部仕切用ガスケットの前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記前部仕切用成形体とを有し、
前記前部仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記前部仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
前記第2の領域で、前記突出部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記前部仕切用ガスケットが前記前部仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項2または4に記載の発明において、
前記前部仕切用ガスケットの前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記外筒との当接部と、前記前部仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記前部仕切用成形体とを有し、
前記前部仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記内部液室側に収容され、
前記第2の領域で、前記当接部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記前部仕切用成形体が前記前部仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1、4または5の何れか一つに記載の発明において、
前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
前記中間仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記中間仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
前記第2の領域で、前記突出部が前記前部仕切用ガスケットまたは前記排出部側の中間仕切用ガスケットに当接した状態で、前記中間仕切用ガスケットが前記中間仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の両端が両側の前記内部液室に開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項2、3または6の何れか一つに記載の発明において、
前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記排出部側の前記前部仕切用ガスケットまたは前記中間仕切用ガスケットとの当接部と、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
前記中間仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記プランジャ用ガスケット側に収容され、
前記第2の領域で、前記当接部が前記前部仕切用ガスケットまたは前記排出部側の中間仕切用ガスケットに当接した状態で、前記中間仕切用成形体が前記中間仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の両端が両側の前記内部液室に開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記前部仕切用ガスケットの前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記前部仕切用成形体とを有し、
前記前部仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記前部仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
前記第2の領域で、前記突出部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記前部仕切用ガスケットが前記前部仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成され、
前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
前記中間仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記中間仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
前記第2の領域で、前記突出部が前記前部仕切用ガスケットまたは前記排出部側の中間仕切用ガスケットに当接した状態で、前記中間仕切用ガスケットが前記中間仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の両端が両側の前記内部液室に開口するように構成したことを特徴する。
また、請求項12に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記前部仕切用ガスケットの前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記外筒との当接部と、前記前部仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記前部仕切用成形体とを有し、
前記前部仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記内部液室側に収容され、
前記第2の領域で、前記当接部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記前部仕切用成形体が前記前部仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成され、
前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記排出部側の前記前部仕切用ガスケットまたは前記中間仕切用ガスケットとの当接部と、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
前記中間仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記プランジャ用ガスケット側に収容され、
前記第2の領域で、前記当接部が前記前部仕切用ガスケットまたは前記排出部側の中間仕切用ガスケットに当接した状態で、前記中間仕切用成形体が前記中間仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の両端が両側の前記内部液室に開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項13に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、
前記前部仕切用ガスケットの前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記前部仕切用成形体とを有し、
前記前部仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記前部仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
前記第2の領域で、前記突出部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記前部仕切用ガスケットが前記前部仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成され、
前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記排出部側の前記前部仕切用ガスケットまたは前記中間仕切用ガスケットとの当接部と、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
前記中間仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記プランジャ用ガスケット側に収容され、
前記第2の領域で、前記当接部が前記前部仕切用ガスケットまたは前記排出部側の中間仕切用ガスケットに当接した状態で、前記中間仕切用成形体が前記中間仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の両端が両側の前記内部液室に開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項14に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
前記前部仕切用ガスケットの前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記外筒との当接部と、前記前部仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記前部仕切用成形体とを有し、
前記前部仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記内部液室側に収容され、
前記第2の領域で、前記当接部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記前部仕切用成形体が前記前部仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成され、
前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
前記中間仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記中間仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
前記第2の領域で、前記突出部が前記前部仕切用ガスケットまたは前記排出部側の中間仕切用ガスケットに当接した状態で、前記中間仕切用ガスケットが前記中間仕切用成形体に対して相対移動することにより、前記流路の両端が両側の前記内部液室に開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項15に記載の発明は、請求項1乃至4または請求項7乃至14の何れか一つに記載の発明において、
前記前部開閉手段及び前記中間開閉手段が、前記前部仕切用ガスケット及び前記中間仕切用ガスケットの面方向の同一位置に配置されていることを特徴とする。
また、請求項16に記載の発明は、請求項7、8、11、12、13、14または15の何れか一つに記載の発明において、
前記前部仕切用成形体の前記密封部が、前記前部仕切用ガスケットの前記内周シール部を貫通した状態で配置されていることを特徴とする。
また、請求項17に記載の発明は、請求項9乃至15の何れか一つに記載の発明において、
前記中間仕切用成形体の前記密封部が、前記中間仕切用ガスケットの前記内周シール部を貫通した状態で配置されていることを特徴とする。
また、請求項18に記載の発明は、請求項7、8、11、12、13、14、15または16の何れか一つに記載の発明において、
前記前部仕切用ガスケットが、前記外筒の内面と液密かつ摺動可能に接する外周シール部を有し、前記内周シール部の少なくとも一部が、前記外周シール部に対応する位置に形成されていることを特徴とする。
また、請求項19に記載の発明は、請求項9、10、11、12、13、14、15または17の何れか一つに記載の発明において、
前記中間仕切用ガスケットが、前記外筒の内面と液密かつ摺動可能に接する外周シール部を有し、前記内周シール部の少なくとも一部が、前記外周シール部に対応する位置に形成されていることを特徴とする。
また、請求項20に記載の発明は、請求項1、3、7、11、13、15、16または18の何れか一つに記載の発明において、
前記前部仕切用成形体の前記内部液室側に、前記貫通孔より大きいフランジ部を有することを特徴とする。
また、請求項21に記載の発明は、請求項1、4、5、9、11、14、15、17または19の何れか一つに記載の発明において、
前記中間仕切用成形体の前記プランジャ用ガスケット側の前記内部液室側に、前記貫通孔より大きいフランジ部を有することを特徴とする。
また、請求項22に記載の発明は、請求項1、4、5、9、11、14、15、17、19または21の何れか一つに記載の発明において、
前記プランジャ用ガスケット側の前記中間仕切用ガスケットの前記プランジャ用ガスケット側端部に、前記中間仕切用成形体の前記プランジャ用ガスケット側に突出する部位を収容可能な凹部を有することを特徴とする。
また、請求項23に記載の発明は、請求項1、4、5、9、11、14、15、17、19または21の何れか一つに記載の発明において、
前記プランジャ用ガスケットの前記内部液室側端部に、前記中間仕切用成形体の前記プランジャ用ガスケット側に突出する部位を収容可能な凹部を有することを特徴とする。
また、請求項24に記載の発明は、請求項1乃至23の何れか一つに記載の発明において、
前記前部仕切用ガスケットの前記前部収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする。
また、請求項25に記載の発明は、請求項1乃至23の何れか一つに記載の発明において、
前記外筒が環状ポリオレフィンから構成されており、前記前部仕切用ガスケットの前記前部収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする。
また、請求項26に記載の発明は、請求項1乃至23の何れか一つに記載の発明において、
前記外筒及び前記前部仕切用成形体が環状ポリオレフィンから構成されており、前記前部仕切用ガスケットの前記前部収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする。
また、請求項27に記載の発明は、請求項1乃至26の何れか一つに記載の発明において、
前記前部収容室及び前記内部液室のうちの少なくとも2室以上に、それぞれ互いに異なる種類のビタミン含有液を収容したことを特徴とする。
また、請求項28に記載の発明は、請求項27に記載の発明において、
前記前部収容室及び前記内部液室のうちの少なくとも1室以上に収容された液に微量元素が含有されていることを特徴とする。
また、請求項29に記載の発明は、請求項1乃至28の何れか一つに記載の発明において、
前記複数の内部液室のうちの最も前記プランジャ用ガスケット側の内部液室に、この内部液室よりも前記排出部側の前記外筒内に残留する収容物を押出すための押出用媒体を収容したことを特徴とする。
また、請求項30に記載の発明は、排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、収容室と内部液室とを区画する仕切用ガスケットと、
この仕切用ガスケットに設けられて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な開閉手段と、
を備えたプレフィルドシリンジであって、
前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する仕切用成形体と、この仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記開閉手段は、前記仕切用ガスケットが第1の領域から前記排出部側の第2の領域まで移動し、前記仕切用成形体の移動が規制された後、前記仕切用ガスケットが前記仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項31に記載の発明は、排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、収容室と内部液室とを区画する仕切用ガスケットと、
この仕切用ガスケットに設けられて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な開閉手段と、
を備えたプレフィルドシリンジであって、
前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する仕切用成形体と、この仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記開閉手段は、前記仕切用ガスケットが第1の領域から前記排出部側の第2の領域まで移動し、前記仕切用ガスケットの移動が規制された後、前記仕切用成形体が前記仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項32に記載の発明は、請求項30に記載の発明において、
前記仕切用ガスケットの前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記仕切用成形体とを有し、
前記仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
前記第2の領域で、前記突出部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記仕切用ガスケットが前記仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項33に記載の発明は、請求項31に記載の発明において、
前記仕切用ガスケットの前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記外筒との当接部と、前記仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記仕切用成形体とを有し、
前記仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記内部液室側に収容され、
前記第2の領域で、前記当接部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記仕切用成形体が前記仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項34に記載の発明は、請求項32または33に記載の発明において、
前記仕切用成形体の前記密封部が、前記仕切用ガスケットの前記内周シール部を貫通した状態で配置されていることを特徴とする。
また、請求項35に記載の発明は、請求項32乃至34の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用ガスケットが、前記外筒の内面と液密かつ摺動可能に接する外周シール部を有し、前記内周シール部の少なくとも一部が、前記外周シール部に対応する位置に形成されていることを特徴とする。
また、請求項36に記載の発明は、請求項30、32、34または35の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用成形体の前記内部液室側に、前記貫通孔より大きいフランジ部を有することを特徴とする。
また、請求項37に記載の発明は、請求項30、32、34、35または36の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用ガスケットの前記内部液室側端部に、前記仕切用成形体の前記内部液室側に突出する部位を収容可能な凹部を有することを特徴とする。
また、請求項38に記載の発明は、請求項30、32、34、35または36の何れか一つに記載の発明において、
前記プランジャ用ガスケットの前記内部液室側端部に、前記仕切用成形体の前記内部液室側に突出する部位を収容可能な凹部を有することを特徴とする。
また、請求項39に記載の発明は、請求項32、34乃至38の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用成形体に形成された前記流路が、前記密封部より前記収容室側の仕切用成形体の表面に連続して設けられた流路溝からなることを特徴とする。
また、請求項40に記載の発明は、請求項32、34乃至38の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用成形体に形成された前記流路が、仕切用成形体の内部に設けられて前記突出部に開口した流路穴と、この流路穴から前記密封部側の仕切用成形体表面に貫通した流路開口とを有することを特徴とする。
また、請求項41に記載の発明は、請求項32、34乃至38の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用成形体の前記密封部から前記収容室側に延長した形状で複数の脚片が設けられ、前記突出部が前記複数の脚片からなるとともに、前記流路が前記複数の脚片の間隙からなることを特徴とする。
また、請求項42に記載の発明は、請求項30乃至41の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用ガスケットの前記収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする。
また、請求項43に記載の発明は、請求項30乃至41の何れか一つに記載の発明において、
前記外筒が環状ポリオレフィンから構成されており、前記仕切用ガスケットの前記収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする。
また、請求項44に記載の発明は、請求項30乃至41の何れか一つに記載の発明において、
前記外筒及び前記仕切用成形体が環状ポリオレフィンから構成されており、前記仕切用ガスケットの前記収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする。
また、請求項45に記載の発明は、請求項30乃至44の何れか一つに記載の発明において、
前記収容室及び前記内部液室に、それぞれ互いに異なる種類のピタミン含有液を収容したことを特徴とする。
また、請求項46に記載の発明は、請求項45に記載の発明において、
前記収容室及び前記内部液室のうちの少なくとも1室以上に収容された液に微量元素が含有されていることを特徴とする。
また、請求項47に記載の発明は、排出部を有するプレフィルドシリンジの外筒内に液密に配置されて、長さ方向に区画された2つの収容室間を連通可能とする開閉手段を備えた仕切用ガスケットであって、
前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する仕切用成形体と、この仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記開閉手段は、前記仕切用成形体の前記排出部側への移動が規制された後、前記仕切用ガスケットが前記仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項48に記載の発明は、排出部を有するプレフィルドシリンジの外筒内に液密に配置されて、長さ方向に区画された2つの収容室間を連通可能とする開閉手段を備えた仕切用ガスケットであって、
前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する仕切用成形体と、この仕切用成形体に形成された流路とを有し、
前記開閉手段は、前記仕切用ガスケットの前記排出部側への移動が規制された後、前記仕切用成形体が前記仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項49に記載の発明は、請求項47に記載の発明において、
前記仕切用ガスケットの前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記仕切用成形体とを有し、
前記仕切用成形体が、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記仕切用ガスケットより排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
前記突出部が前記排出部側の前記外筒または前記排出部側の他の仕切用ガスケットに当接した状態で、前記仕切用ガスケットが前記仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記一方の収容室側に開口し、他端が前記他方の収容室側に開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項50の記載の発明は、請求項48に記載の発明において、
前記仕切用ガスケットの前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記外筒または前記排出部側の他の仕切用ガスケットとの当接部と、前記仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記仕切用成形体とを有し、
前記仕切用成形体が、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記排出部と反対側に収容され、
前記当接部が前記排出部側の前記外筒または前記排出部側の他の仕切用ガスケットに当接した状態で、前記仕切用成形体が前記仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記一方の収容室側に開口し、他端が前記他方の収容室側に開口するように構成したことを特徴とする。
また、請求項51に記載の発明は、請求項49または50に記載の発明において、
前記仕切用成形体の前記密封部が、前記仕切用ガスケットの前記内周シール部を貫通した状態で配置されていることを特徴とする。
また、請求項52に記載の発明は、請求項49乃至51の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用ガスケットが、前記外筒の内面と液密かつ摺動可能に接する外周シール部を有し、前記内周シール部の少なくとも一部が、前記外周シール部に対応する位置に形成されていることを特徴とする。
また、請求項53に記載の発明は、請求項47、49、51または52の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用成形体の前記排出部と反対側端部に、前記貫通孔より大きいフランジ部を有することを特徴とする。
また、請求項54に記載の発明は、請求項47、49、51、52または53の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用ガスケットの前記排出部と反対側端部に、前記仕切用成形体の前記排出部と反対側に突出する部位を収容可能な凹部を有することを特徴とする。
また、請求項55に記載の発明は、請求項49、51乃至54の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用成形体に形成された前記流路が、前記密封部より前記収容室側の仕切用成形体の表面に連続して設けられた流路溝からなることを特徴とする。
また、請求項56に記載の発明は、請求項49、51乃至54の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用成形体に形成された前記流路が、仕切用成形体の内部に設けられて前記突出部に開口した流路穴と、この流路穴から前記密封部側の仕切用成形体表面に貫通した流路開口とを有することを特徴とする。
また、請求項57に記載の発明は、請求項49、51乃至54の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用成形体の前記密封部から前記収容室側に延長した形状で複数の脚片が設けられ、前記突出部が前記複数の脚片からなるとともに、前記流路が前記複数の脚片の間隙からなることを特徴とする。
そして、請求項58に記載の発明は、請求項47乃至57の何れか一つに記載の発明において、
前記仕切用ガスケットの前記排出部側の前記収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットに設けた前部開閉手段は、前部仕切用ガスケットが第1の領域から第2の領域まで移動し、前部仕切用成形体の移動が規制された後、前部仕切用ガスケットが前部仕切用成形体に対して排出部側に相対移動すると、前部仕切用成形体に形成された流路が開口し、さらに、中間仕切用ガスケットに設けた中間開閉手段は、中間仕切用ガスケットと前部仕切用ガスケットとの間の相対位置、または隣接する中間ガスケット間の相対位置が、第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、中間仕切用成形体の移動が規制された後、中間仕切用ガスケットが中間仕切用成形体に対して排出部側に相対移動すると、中間仕切用成形体に形成された流路が開口するように構成したので、前部仕切用ガスケットの前部開閉手段を、外筒との相対位置だけで開放させることができ、また、中間仕切用ガスケットの中間開閉手段を、前部仕切用ガスケットとの相対位置または隣接する中間仕切用ガスケットとの相対位置だけで開放させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットに設けた前部開閉手段は、前部仕切用ガスケットが第1の領域から第2の領域まで移動し、前部仕切用ガスケットの移動が規制された後、前部仕切用成形体が前部仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動すると、前部仕切用成形体に形成された流路が開口し、さらに、中間仕切用ガスケットに設けた中間開閉手段は、中間仕切用ガスケットと前部仕切用ガスケットとの間の相対位置、または隣接する中間ガスケット間の相対位置が、第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、中間仕切用ガスケットの移動が規制された後、中間仕切用成形体が中間仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動すると、中間仕切用成形体に形成された流路が開口するように構成したので、前部仕切用ガスケットの前部開閉手段を、外筒との相対位置だけで開放させることができ、また、中間仕切用ガスケットの中間開閉手段を、前部仕切用ガスケットとの相対位置または隣接する中間仕切用ガスケットとの相対位置だけで開放させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットに設けた前部開閉手段は、前部仕切用ガスケットが第1の領域から第2の領域まで移動し、前部仕切用成形体の移動が規制された後、前部仕切用ガスケットが前部仕切用成形体に対して排出部側に相対移動すると、前部仕切用成形体に形成された流路が開口し、さらに、中間仕切用ガスケットに設けた中間開閉手段は、中間仕切用ガスケットと前部仕切用ガスケットとの間の相対位置、または隣接する中間ガスケット間の相対位置が、第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、中間仕切用ガスケットの移動が規制された後、中間仕切用成形体が中間仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動すると、中間仕切用成形体に形成された流路が開口するように構成したので、前部仕切用ガスケットの前部開閉手段を、外筒との相対位置だけで開放させることができ、また、中間仕切用ガスケットの中間開閉手段を、前部仕切用ガスケットとの相対位置または隣接する中間仕切用ガスケットとの相対位置だけで開放させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットに設けた前部開閉手段は、前部仕切用ガスケットが第1の領域から第2の領域まで移動し、前部仕切用ガスケットの移動が規制された後、前部仕切用成形体が前部仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動すると、前部仕切用成形体に形成された流路が開口し、さらに、中間仕切用ガスケットに設けた中間開閉手段は、中間仕切用ガスケットと前部仕切用ガスケットとの間の相対位置、または隣接する中間ガスケット間の相対位置が、第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、中間仕切用成形体の移動が規制された後、中間仕切用ガスケットが中間仕切用成形体に対して排出部側に相対移動すると、中間仕切用成形体に形成された流路が開口するように構成したので、前部仕切用ガスケットの前部開閉手段を、外筒との相対位置だけで開放させることができ、また、中間仕切用ガスケットの中間開閉手段を、前部仕切用ガスケットとの相対位置または隣接する中間仕切用ガスケットとの相対位置だけで開放させることができる。
このように請求項1乃至4に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットに設けた前部開閉手段は、前部仕切用ガスケットが第1の領域から第2の領域まで移動し、前部仕切用成形体と前部仕切用ガスケットの相対位置が変化すると、前部仕切用成形体に形成された流路が開口し、さらに、中間仕切用ガスケットに設けた中間開閉手段は、中間仕切用ガスケットと前部仕切用ガスケットとの間の相対位置、または隣接する中間ガスケットとの相対位置が、第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、中間仕切用成形体と中間仕切用ガスケットの相対位置が変化すると、中間仕切用成形体に形成された流路が開口するように構成したので、前部仕切用ガスケットの前部開閉手段を、外筒との相対位置だけで開放させることができ、また、中間仕切用ガスケットの中間開閉手段を、前部仕切用ガスケットとの相対位置または隣接する中間仕切用ガスケットとの相対位置だけで開放させることができる。
このため、プランジャの押圧操作により、前部収容室内の収容物の排出に伴って前部仕切用ガスケットが第2の領域まで移動し、前部仕切用成形体と前部仕切用ガスケットの相対位置が変化すると、前部開閉手段が開放し、プランジャの押圧操作をさらに継続し、内部液室内の収容液の排出に伴って中間仕切用ガスケットが第2の領域まで移動し、中間仕切用成形体と中間仕切用ガスケットの相対位置が変化すると、中間開閉手段が開放するため、前部収容室内の収容物が排出されれば前部開閉手段を開放することができ、また、排出部側に隣接する内部液室内の収容液が排出されれば中間開閉手段を開放することができるため、各仕切用ガスケットの開閉手段の開放動作を、他の仕切用ガスケットの動作に影響されることなく、確実に行うことが可能である。
従って、複数の仕切用ガスケットを設けた場合であっても、前部仕切用ガスケットの開閉手段および各中間仕切用ガスケットの中間開閉手段を確実に開放することができて複数の内部液室を確実に排出部まで連通させることができ、また、前部仕切用成形体及び中間仕切用成形体に流路が形成されているため、前部開閉手段や中間開閉手段を開放する際に前部仕切用ガスケットや中間仕切用ガスケットを大きく弾性変形させる必要はなく、このため、複数の仕切用ガスケットを設けていても、プランジャの押圧操作中に押圧荷重が増加するのを抑制することができるとともに、各内部液室内の収容物を容易に排出することができる。
しかも、前部開閉手段は前部仕切用ガスケットに設けられるだけであり、各中間開閉手段はそれぞれ中間仕切用ガスケットに設けられるだけであり、前部仕切用成形体及び中間仕切用成形体に流路が形成されているため、外筒の内部に凸状リブや突起等のような前部仕切用ガスケット及び中間仕切用ガスケットを弾性変形させて流路を形成する構成を設ける必要がなく、また、流路を形成するために、外筒に溝や膨出部等のような特殊な形状を形成する必要がないため容易に外筒を形成することができ、外筒の製造が容易である。
また、中間開閉手段は、この中間仕切用ガスケットと他のガスケットとの相対位置に基づいて開放されるため、各ガスケットを外筒等の構成に拘わらず任意の位置に配置しても開放動作を行うことが可能である。そのため、複数の中間仕切用ガスケットを配置して収容室及び液室を合計3室以上形成しても、配置位置や外筒形状等の他の構成との特別な調整が不要であり、3室以上のプレフィルドシリンジを容易に製造することが可能である。
従って、請求項1乃至4に記載の発明によれば、複数の仕切用ガスケットを設けた場合であっても、各仕切用ガスケットにより区画される複数の内部液室を確実に排出部と連通させることができるとともに、各内部液室内の収容液を容易に排出することができ、しかも製造容易な3室以上のプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、前部開閉手段は、前部仕切用ガスケットが所定位置まで移動すると開放し、さらに、中間仕切用ガスケットに設けた中間開閉手段は、中間仕切用ガスケットと前部仕切用ガスケットとの間の相対位置、または隣接する中間ガスケットとの相対位置が、第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、中間仕切用成形体の移動が規制された後、中間仕切用ガスケットが中間仕切用成形体に対して排出部側に相対移動すると、中間仕切用成形体に形成された流路が開口するように構成したので、前部仕切用ガスケットの前部開閉手段を、外筒との相対位置だけで開放させることができ、また、中間仕切用ガスケットの中間開閉手段を、前部仕切用ガスケットとの相対位置または隣接する中間仕切用ガスケットとの相対位置だけで開放させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、前部開閉手段は、前部仕切用ガスケットが所定位置まで移動すると開放し、さらに、中間仕切用ガスケットに設けた中間開閉手段は、中間仕切用ガスケットと前部仕切用ガスケットとの間の相対位置、または隣接する中間ガスケットとの相対位置が、第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、中間仕切用ガスケットの移動が規制された後、中間仕切用成形体が中間仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動すると、中間仕切用成形体に形成された流路が開口するように構成したので、前部仕切用ガスケットの前部開閉手段を、外筒との相対位置だけで開放させることができ、また、中間仕切用ガスケットの中間開閉手段を、前部仕切用ガスケットとの相対位置または隣接する中間仕切用ガスケットとの相対位置だけで開放させることができる。
このように請求項5及び6に記載の発明によれば、前部開閉手段は、前部仕切用ガスケットが所定位置まで移動すると開放され、さらに、中間仕切用ガスケットに設けた中間開閉手段は、中間仕切用ガスケットと前部仕切用ガスケットとの間の相対位置、または隣接する中間ガスケットとの相対位置が、第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、中間仕切用成形体と中間仕切用ガスケットの相対位置が変化すると、中間仕切用成形体に形成された流路が開口するように構成したので、前部開閉手段を、外筒との相対位置だけで開放させることができ、また、中間仕切用ガスケットの中間開閉手段を、前部仕切用ガスケットとの相対位置または隣接する中間仕切用ガスケットとの相対位置だけで開放させることができる。
このため、プランジャの押圧操作により、前部収容室内の収容物の排出に伴って前部仕切用ガスケットが所定位置まで移動すると前部開閉手段が開放し、プランジャの押圧操作をさらに継続し、内部液室内の収容液の排出に伴って中間仕切用ガスケットが第2の領域まで移動し、中間仕切用成形体と中間仕切用ガスケットの相対位置が変化すると、中間開閉手段が開放するため、前部収容室内の収容物が排出されれば前部開閉手段を開放することができ、また、排出部側に隣接する内部液室内の収容液が排出されれば中間開閉手段を開放することができるため、各仕切用ガスケットの開閉手段の開放動作を、他の仕切用ガスケットの動作に影響されることなく、確実に行うことが可能である。
従って、複数の仕切用ガスケットを設けた場合であっても、前部開閉手段および各中間仕切用ガスケットの中間開閉手段を確実に開放することができて複数の内部液室を確実に排出部まで連通させることができ、また、中間仕切用成形体に流路が形成されているため、中間開閉手段を開放する際に中間仕切用ガスケットを大きく弾性変形させる必要はなく、このため、複数の仕切用ガスケットを設けていても、前部開閉手段の開放後のプランジャの押圧操作中に押圧荷重が増加するのを抑制することができるとともに、各内部液室内の収容物を容易に排出することができる。
また、中間開閉手段は、この中間仕切用ガスケットと他のガスケットとの相対位置に基づいて開放されるため、各ガスケットを外筒等の構成に拘わらず任意の位置に配置しても開放動作を行うことが可能である。そのため、複数の中間仕切用ガスケットを配置して収容室及び液室を合計3室以上形成しても、配置位置や外筒形状等の他の構成との特別な調整が不要である。
従って、請求項5及び6に記載の発明によれば、複数の仕切用ガスケットを設けた場合合であっても、各仕切用ガスケットにより区画される複数の内部液室を確実に排出部と連通させることができるとともに、各内部液室内の収容液を容易に排出することができる3室以上のプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項7に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、前部仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、前部仕切用成形体の突出部が排出部側の外筒に当接し、前部仕切用ガスケットが前部仕切用成形体に対して排出部側に相対移動して、前部仕切用成形体に形成した流路の一端が内部液室側に開口し、他端が排出部側に開口するため、内部液室中の収容液を確実に排出部側に排出することができる。
また、前部開閉手段では、前部仕切用成形体の突出部が前部仕切用ガスケットから外部に突出しているため、前部仕切用成形体の配置位置を外部から容易に確認することができ、プレフィルドシリンジの信頼性を向上することができる。
請求項8に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、前部仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、前部仕切用ガスケットの当接部が排出部側の外筒に当接し、前部仕切用成形体が前部仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動して、前部仕切用成形体に形成した流路の一端が内部液室側に開口し、他端が排出部側に開口するため、内部液室中の収容液を確実に排出部側に排出することができる。
請求項9に記載の発明によれば、中間仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、中間仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、中間仕切用成形体の突出部が前部仕切用ガスケットまたは排出部側の中間仕切用ガスケットに当接し、中間仕切用ガスケットが中間仕切用成形体に対して排出部側に相対移動して、中間仕切用成形体に形成した流路の両端が両側の内部液室に開口するため、内部液室中の収容液を確実に排出部側に排出することができる。
また、中間開閉手段では、中間仕切用成形体の突出部が中間仕切用ガスケットから外部に突出しているため、中間仕切用成形体の配置位置を外部から容易に確認することができ、プレフィルドシリンジの信頼性を向上することができる。
請求項10に記載の発明によれば、中間仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、中間仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、中間仕切用ガスケットの当接部が前部仕切用ガスケットまたは排出部側の中間仕切用ガスケットに当接し、中間仕切用成形体が中間仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動して、中間仕切用成形体に形成した流路の両端が両側の内部液室に開口するため、内部液室中の収容液を確実に排出部側に排出することができる。
請求項11に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、前部仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、前部仕切用成形体の突出部が排出部側の外筒に当接し、前部仕切用ガスケットが前部仕切用成形体に対して排出部側に相対移動して、前部仕切用成形体に形成した流路の一端が内部液室側に開口し、他端が排出部側に開口するため、内部液室中の液を確実に排出部側に排出することができ、さらに、中間仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、中間仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、中間仕切用成形体の突出部が前部仕切用ガスケットまたは排出部側の中間仕切用ガスケットに当接して、中間仕切用ガスケットが中間仕切用成形体に対して排出部側に相対移動して、中間仕切用成形体に形成した流路の両端が両側の内部液室に開口するため、内部液室中の液を確実に排出部側に排出することができる。
また、前部開閉手段及び中間開閉手段では、前部仕切用成形体及び中間仕切用成形体の突出部が前部仕切用ガスケット及び中間仕切用ガスケットから外部に突出しているため、前部仕切用成形体及び中間仕切用成形体の配置位置を外部から容易に確認することができ、プレフィルドシリンジの信頼性を向上することができる。
請求項12に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、前部仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、前部仕切用ガスケットの当接部が排出部側の外筒に当接し、前部仕切用成形体が前部仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動して、前部仕切用成形体に形成した流路の一端が内部液室側に開口し、他端が排出部側に開口するため、内部液室中の液を確実に排出部側に排出することができ、さらに、中間仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、中間仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、中間仕切用ガスケットの当接部が前部仕切用ガスケットまたは排出部側の中間仕切用ガスケットに当接して、中間仕切用成形体が中間仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動して、中間仕切用成形体に形成した流路の両端が両側の内部液室に開口するため、内部液室中の液を確実に排出部側に排出することができる。
請求項13に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、前部仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、前部仕切用成形体の突出部が排出部側の外筒に当接し、前部仕切用ガスケットが前部仕切用成形体に対して排出部側に相対移動して、前部仕切用成形体に形成した流路の一端が内部液室側に開口し、他端が排出部側に開口するため、内部液室中の液を確実に排出部側に排出することができ、さらに、中間仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、中間仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、中間仕切用ガスケットの当接部が前部仕切用ガスケットまたは排出部側の中間仕切用ガスケットに当接して、中間仕切用成形体が中間仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動して、中間仕切用成形体に形成した流路の両端が両側の内部液室に開口するため、内部液室中の液を確実に排出部側に排出することができる。
また、前部開閉手段では、前部仕切用成形体の突出部が前部仕切用ガスケットから外部に突出しているため、前部仕切用成形体の配置位置を外部から容易に確認することができ、プレフィルドシリンジの信頼性を向上することができる。
請求項14に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、前部仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、前部仕切用ガスケットの当接部が排出部側の外筒に当接し、前部仕切用成形体が前部仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動して、前部仕切用成形体に形成した流路の一端が内部液室側に開口し、他端が排出部側に開口するため、内部液室中の液を確実に排出部側に排出することができ、さらに、中間仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、中間仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、中間仕切用成形体の突出部が前部仕切用ガスケットまたは排出部側の中間仕切用ガスケットに当接して、中間仕切用ガスケットが中間仕切用成形体に対して排出部側に相対移動して、中間仕切用成形体に形成した流路の両端が両側の内部液室に開口するため、内部液室中の液を確実に排出部側に排出することができる。
また、中間開閉手段では、中間仕切用成形体の突出部が中間仕切用ガスケットから外部に突出しているため、中間仕切用成形体の配置位置を外部から容易に確認することができ、プレフィルドシリンジの信頼性を向上することができる。
このように請求項11乃至14に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットに設けた前部開閉手段は、前部仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、前部仕切用成形体の密封部により前部仕切用ガスケットの貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、前部仕切用ガスケットが第1の領域から第2の領域まで移動し、前部仕切用成形体の突出部または前部仕切用ガスケットの当接部が排出部側の外筒に当接し、前部仕切用成形体と前部仕切用ガスケットの相対位置が変化すると、前部仕切用成形体に形成された流路が開口する。
また、中間仕切用ガスケットに設けた中間開閉手段は、中間仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、中間仕切用成形体の密封部により中間仕切用ガスケットの貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、中間仕切用ガスケットと中間仕切用ガスケットとの間の相対位置、または隣接する中間ガスケットとの相対位置が、第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、中間仕切用成形体の突出部または中間仕切用ガスケットの当接部が前部仕切用ガスケットまたは排出部側の隣接する中間仕切用ガスケットに当接し、中間仕切用成形体と中間仕切用ガスケットの相対位置が変化すると、中間仕切用成形体に形成された流路が開口する。
よって、前部仕切用ガスケットの前部開閉手段を、外筒との相対位置だけで開放させることができ、また、中間仕切用ガスケットの中間開閉手段を、前部仕切用ガスケットとの相対位置または隣接する中間仕切用ガスケットとの相対位置だけで開放させることができるとともに、内部液室の密封状態を確実に維持することができる。
このため、プランジャの押圧操作により、前部収容室内の収容物の排出に伴って前部仕切用ガスケットが第2の領域まで移動し、前部仕切用成形体と前部仕切用ガスケットの相対位置が変化すると、前部開閉手段が開放し、プランジャの押圧操作をさらに継続し、内部液室内の収容液の排出に伴って中間仕切用ガスケットが第2の領域まで移動し、中間仕切用成形体と中間仕切用ガスケットの相対位置が変化すると、中間開閉手段が開放するため、前部収容室内の収容物が排出されれば前部開閉手段を開放することができ、また、排出部側に隣接する内部液室内の収容液が排出されれば中間開閉手段を開放することができるため、各仕切用ガスケットの開閉手段の開放動作を、他の仕切用ガスケットの動作に影響されることなく、確実に行うことが可能である。
従って、複数の仕切用ガスケットを設けた場合であっても、前部仕切用ガスケットの開閉手段および各中間仕切用ガスケットの中間開閉手段を確実に開放することができて複数の内部液室を確実に排出部まで連通させることができ、また、前部仕切用成形体及び中間仕切用成形体に流路が形成されているため、前部開閉手段や中間開閉手段を開放する際に前部仕切用ガスケットや中間仕切用ガスケットを大きく弾性変形させる必要はなく、このため、複数の仕切用ガスケットを設けていても、プランジャの押圧操作中に押圧荷重が増加するのを抑制することができるとともに、各内部液室内の収容物を容易に排出することができる。
しかも、前部開閉手段は前部仕切用ガスケットに設けられるだけであり、各中間開閉手段はそれぞれ中間仕切用ガスケットに設けられるだけであり、前部仕切用成形体及び中間仕切用成形体に流路が形成されているため、外筒の内部に凸状リブや突起等のような前部仕切用ガスケット及び中間仕切用ガスケットを弾性変形させて流路を形成する構成を設ける必要がなく、また、流路を形成するために、外筒に溝や膨出部等のような特殊な形状を形成する必要がないため容易に外筒を形成することができ、外筒の製造が容易である。
しかも、前部仕切用成形体の突出部または前部仕切用ガスケットの当接部が排出部側の外筒に当接して、前部仕切用成形体と前部仕切用ガスケットの相対位置が変化し、これにより、前部仕切用成形体に形成された流路が開口する構成とし、中間仕切用成形体の突出部または中間仕切用ガスケットの当接部が前部仕切用ガスケットまたは隣接する排出部側の中間仕切用ガスケットに当接して、中間仕切用成形体と中間仕切用ガスケットの相対位置が変化し、これにより、中間仕切用成形体に形成された流路が開口する構成としたため、前部開閉手段及び中間開閉手段を極めて簡素な構成とすることができるとともに、それらの開放動作を確実なものとすることができ、また、外筒内部に凸状リブや突起等のような開閉手段の構成の一部を設ける必要がなく、また、流路を形成するために、外筒に溝や膨出部等のような特殊な形状を形成する必要がないため容易に外筒を形成することができ、外筒の製造が容易であり、また、各ガスケットを外筒等の構成に拘わらず任意の位置に配置しても開放動作を行うことが可能である。
また、中間開閉手段は、この中間仕切用ガスケットと他のガスケットとの相対位置に基づいて開放されるため、各ガスケットを外筒等の構成に拘わらず任意の位置に配置しても開放動作を行うことが可能である。そのため、複数の中間仕切用ガスケットを配置して収容室及び液室を合計3室以上形成しても、配置位置や外筒形状等の他の構成との特別な調整が不要であり、しかも製造容易な3室以上のプレフィルドシリンジを提供することができる。
従って、請求項11乃至14に記載の発明によれば、複数の仕切用ガスケットを設けた場合であっても、各仕切用ガスケットにより区画される複数の内部液室を確実に排出部と連通させることができるとともに、各内部液室内の収容液を容易に排出することができ、しかも製造が容易で構成も簡素な3室以上のプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項15に記載の発明によれば、前部開閉手段及び中間開閉手段が、前部仕切用ガスケット及び中間仕切用ガスケットの面方向の同一位置に配置されているので、中間仕切用成形体または中間仕切用ガスケットを移動が規制された前部仕切用成形態または前部仕切用ガスケットに当接することができるため、中間仕切用成形体または中間仕切用ガスケットの移動がより確実に規制され、中間仕切用成形体に対する中間仕切用ガスケットの相対移動や中間仕切用ガスケットに対する中間仕切用成形体の相対移動がより確実に行われるため、中間開閉手段をより確実に開放させることが可能となる。
請求項16に記載の発明によれば、前部仕切用成形体の密封部が、前部仕切用ガスケットの内周シール部を貫通した状態で配置されているので、前部仕切用ガスケットが第1の領域から第2の領域に移動して前部仕切用成形体が貫通孔に対して相対移動する際、前部仕切用成形体の密封部は内周シール部を弾性変形させることなく摺動することができる。そのため、前部仕切用成形体を移動させるために要する押圧荷重が密封部の摺動抵抗だけであって押圧荷重を小さく抑え易く、その押圧操作中に押圧荷重の増加を抑制することができ、操作性が向上し易い。
請求項17に記載の発明によれば、中間仕切用成形体の密封部が、中間仕切用ガスケットの内周シール部を貫通した状態で配置されているので、中間仕切用ガスケットが第1の領域から第2の領域に移動して中間仕切用成形体が貫通孔に対して相対移動する際、中間仕切用成形体の密封部は内周シール部を弾性変形させることなく摺動することができる。そのため、中間仕切用成形体を移動させるために要する押圧荷重が密封部の摺動抵抗だけであって押圧荷重を小さく抑え易く、その押圧操作中に押圧荷重の増加を抑制することができ、操作性が向上し易い。
請求項18に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットが、外筒の内面と液密かつ摺動可能に接する外周シール部を有し、内周シール部の少なくとも一部が外周シール部に対応する位置に形成されているので、外周シール部に対応する位置の内周シール部に前部仕切用成形体が配置されることにより、外周シール部が外筒の内面に圧接されるため、外周シール部のシール性を確保し易い。
請求項19に記載の発明によれば、中間仕切用ガスケットが、外筒の内面と液密かつ摺動可能に接する外周シール部を有し、内周シール部の少なくとも一部が外周シール部に対応する位置に形成されているので、外周シール部に対応する位置の内周シール部に中間仕切用成形体が配置されることにより、外周シール部が外筒の内面に圧接されるため、外周シール部のシール性を確保し易い。
請求項20に記載の発明によれば、前部仕切用成形体の内部液室側に、貫通孔より大きいフランジ部を有するので、押圧操作の際に内部液室の内圧が上昇して前部仕切用成形体に内圧が負荷されても、フランジ部が前部仕切用ガスケットの内部液室側端部に当接することにより前部仕切用成形体が貫通孔から外れることを確実に防止できる。
請求項21に記載の発明によれば、中間仕切用成形体のプランジャ用ガスケット側の内部液室側に、貫通孔より大きいフランジ部を有するので、押圧操作の際に内部液室の内圧が上昇して中間仕切用成形体に内圧が負荷されても、フランジ部が中間仕切用ガスケットの内部液室側端部に当接することにより中間仕切用成形体が貫通孔から外れることを確実に防止できる。
請求項22に記載の発明によれば、プランジャ用ガスケット側の中間仕切用ガスケットのプランジャ用ガスケット側端部に、中間仕切用成形体のプランジャ用ガスケット側に突出する部位を収容可能な凹部を有するので、プランジャ用ガスケットと中間仕切用ガスケットとの間に形成される隙間を小さく抑えることができ、デッドスペースを減少することにより押圧操作後に内部液室内に残留する収容液の量を少なくすることができる。
請求項23に記載の発明によれば、プランジャ用ガスケットの内部液室側端部に、中間仕切用成形体のプランジャ用ガスケット側に突出する部位を収容可能な凹部を有するので、プランジャ用ガスケットと中間仕切用ガスケットとの間に形成される隙間を小さく抑えることができ、デッドスペースを減少することにより押圧操作後に内部液室内に残留する収容液の量を少なくすることができる。
請求項24に記載の発明によれば、前部仕切用ガスケットの前部収容室に臨む面に、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されているので、多種類のビタミンのうち、吸着及び/又は吸収され易い脂溶性ビタミンを安定して収容することができ、そのため、多種類のビタミン含有液を安定して収容可能なプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項25に記載の発明によれば、外筒が環状ポリオレフィンから構成されており、前部仕切用ガスケットの前部収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されているので、多種類のビタミンのうち、吸着及び/又は吸収され易い脂溶性ビタミンをより安定して収容することができ、そのため、多種類のビタミン含有液をより安定して収容可能なプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項26に記載の発明によれば、外筒及び前部仕切用成形体が環状ポリオレフィンからら構成されており、さらに、前部仕切用ガスケットの前部収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されているので、多種類のビタミンのうち、吸着及び/又は吸収され易い脂溶性ビタミンをより一層安定して収容することができ、そのため、多種類のビタミン含有液をより一層安定して収容可能なプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項27及び28に記載の発明によれば、前部収容室及び複数の内部液室のうちの少なくとも2室以上に、それぞれ互いに異なる種類のピタミン含有液を収容したので、複数の種類のビタミン含有液を1つのプレフィルドシリンジ内に収容しておくことができ、輸液に対する一回の混注操作により、複数の種類のビタミン含有液や微量元素を混注することができる。そのため、多種類のビタミン含有液を簡単な操作で確実に輸液に混注することができる。
請求項29に記載の発明によれば、最もプランジャ用ガスケット側の内部液室に、この内部液室よりも排出部側の外筒内に残留する収容物を押出すための押出用媒体を収容したため、プランジャの押圧操作により、前部仕切用ガスケット及び中間仕切用ガスケットの開閉手段が開放して前部収容室及び内部液室内の薬剤等の収容物が排出された後、最後に押出用媒体が排出されることになり、外筒内に残留する薬剤等の収容物をこの押出用媒体により排出することができ、プレフィルドシリンジ内に残留する薬剤等の収容物の残量を低減若しくは無くすことができる。
請求項30に記載の発明によれば、仕切用ガスケットに設けた開閉手段は、仕切用ガスケットが第1の領域から第2の領域まで移動し、仕切用成形体の移動が規制された後、仕切用ガスケットが仕切用成形体に対して排出部側に相対移動すると、仕切用成形体に形成された流路が開口するように構成したので、仕切用ガスケットの開閉手段を、外筒との相対位置だけで開放させることができる。
請求項31に記載の発明によれば、仕切用ガスケットに設けた開閉手段は、仕切用ガスケットが第1の領域から第2の領域まで移動し、仕切用ガスケットの移動が規制された後、仕切用成形体が仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動すると、仕切用成形体に形成された流路が開口するように構成したので、仕切用ガスケットの開閉手段を、外筒との相対位置だけで開放させることができる。
このように請求項30及び31に記載の発明によれば、仕切用ガスケットに設けた開閉手段は、仕切用ガスケットが第1の領域から第2の領域まで移動し、仕切用成形体と仕切用ガスケットとの相対位置が変化すると、仕切用成形体に形成された流路が開口するように構成したので、仕切用ガスケットの開閉手段を、外筒との相対位置だけで開放させることができる。
また、仕切用成形体に流路が形成されているため、内部液室側と排出部側との間を連通する流路を開口させる際に、仕切用ガスケットを大きく弾性変形させる必要はなく、このため、プランジャの押圧操作中に押圧荷重が増加するのを抑制することができるとともに、流路を大きく、かつ、安定して形成することができる。また、かかる流路を形成するために、外筒の一部を膨出させる必要もない。
さらに、開閉手段は仕切用ガスケットに設けられるだけであり、仕切用成形体に流路が形成されているため、外筒の内部に凸状リブや突起等のような仕切用ガスケットを弾性変形させて流路を形成する構成を設ける必要がなく、外筒の製造も容易である。
請求項32に記載の発明によれば、仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、仕切用成形体の突出部が排出部側の外筒に当接し、仕切用ガスケットが仕切用成形体に対して排出部側に相対移動して、仕切用成形体に形成した流路の一端が内部液室側に開口し、他端が排出部側に開口するため、内部液室中の収容液を確実に排出部側へ排出することができる。
また、開閉手段では、仕切用成形体の突出部が仕切用ガスケットから外部に突出しているため、仕切用成形体の配置位置を外部から容易に確認することができ、プレフィルドシリンジの信頼性を向上することができる。
請求項33に記載の発明によれば、仕切用ガスケットが第1の領域内に相対配置されている間は、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、仕切用ガスケットが第2の領域に移動すると、仕切用ガスケットの当接部が排出部側の外筒に当接し、仕切用成形体が仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動して、仕切用成形体に形成した流路の一端が内部液室側に開口し、他端が排出部側に開口するため、内部液室中の収容液を確実に排出部側へ排出することができる。
請求項34に記載の発明によれば、仕切用成形体の密封部が、仕切用ガスケットの内周シール部を貫通した状態で配置されているので、仕切用ガスケットが第1の領域から第2の領域に移動して仕切用成形体が貫通孔に対して相対移動する際、仕切用成形体の密封部は内周シール部を弾性変形させることなく摺動することができる。そのため、仕切用成形体を移動させるために要する押圧荷重が密封部の摺動抵抗だけであって押圧荷重を小さく抑え易く、その押圧操作中に押圧荷重の増加を抑制することができ、操作性が向上し易い。
請求項35に記載の発明によれば、仕切用ガスケットが、外筒の内面と液密かつ摺動可能に接する外周シール部を有し、内周シール部の少なくとも一部が外周シール部に対応する位置に形成されているので、外周シール部に対応する位置の内周シール部に仕切用成形体が配置されることにより、外周シール部が外筒の内面に圧接されるため、外周シール部のシール性を確保し易い。
請求項36に記載の発明によれば、仕切用成形体の内部液室側に、貫通孔より大きいフランジ部を有するので、押圧操作の際に内部液室の内圧が上昇して仕切用成形体に内圧が負荷されても、フランジ部が仕切用成形体の内部液室側端部に当接することにより、仕切用成形体が貫通孔から外れることを確実に防止できる。
請求項37に記載の発明によれば、仕切用ガスケットの内部液室側端部に、仕切用成形体の内部液室側に突出する部位を収容可能な凹部を有するので、プランジャ用ガスケットと仕切用ガスケットとの間に形成される隙間を小さく抑えることができ、デッドスペースを減少することにより押圧操作後に内部液室内に残留する収容液の量を少なくすることができる。
請求項38に記載の発明によれば、プランジャ用ガスケットの内部液室側端部に、仕切用成形体の内部液室側に突出する部位を収容可能な凹部を有するので、プランジャ用ガスケットと仕切用ガスケットとの間に形成される隙間を小さく抑えることができ、デッドスペースを減少することにより押圧操作後に内部液室内に残留する収容液の量を少なくすることができる。
請求項39に記載の発明によれば、仕切用成形体に形成された流路が、密封部より収容室側の仕切用成形体の表面に連続して設けられた流路溝からなるので、液体流路を大きく形成しても仕切用ガスケットの貫通孔を仕切用成形体により支持することができるため、仕切用ガスケットの強度を確保し易く、容易に大きな液体流路を形成することができる。
請求項40に記載の発明によれば、仕切用成形体に形成された流路が、仕切用成形体の内部に設けられて突出部に開口した流路穴と、この流路穴から密封部側の仕切用成形体表面に貫通した流路開口とを有するので、液体流路を大きく形成しても仕切用ガスケットの貫通孔を仕切用成形体により支持することができるため、仕切用ガスケットの強度を確保し易く、容易に大きな液体流路を形成することができる。
請求項41に記載の発明によれば、仕切用成形体の密封部から収容室側に延長した形状で複数の脚片が設けられ、仕切用成形体の突出部が複数の脚片からなるとともに、流路が複数の脚片の間隙からなるので、押圧操作において、第2の領域で仕切用成形体が仕切用ガスケットの貫通孔に対して相対移動する際、密封部から複数の脚片側に貫通孔の内周シール部が移動すると、内周シール部の弾性により複数の脚片が中心側に傾斜し、内周シール部の摺動抵抗を徐々に減少させることができる。そのため、押圧操作の際、押圧荷重が徐々に減少するため、押圧操作が極めて容易になる。
請求項42に記載の発明によれば、仕切用ガスケットの収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されているので、ビタミンのうち、吸着及び/又は吸収され易い脂溶性ビタミンを安定して収容することができ、そのため、ビタミン含有液を安定して収容可能なプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項43に記載の発明によれば、外筒が環状ポリオレフィンから構成されており、仕切用ガスケットの収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されているので、ビタミンのうち、吸着及び/又は吸収され易い脂溶性ビタミンをより安定して収容することができ、そのため、ビタミン含有液をより安定して収容可能なプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項44に記載の発明によれば、外筒及び仕切用成形体が環状ポリオレフィンから構成されており、仕切用ガスケットの収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されているので、ビタミンのうち、吸着及び/又は吸収され易い脂溶性ビタミンをより一層安定して収容することができ、そのため、ビタミン含有液をより一層安定して収容可能なプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項45及び46に記載の発明によれば、収容室及び内部液室に、それぞれ互いに異なる種類のビタミン含有液を収容したので、2種類のビタミン含有液を1つのプレフィルドシリンジ内に収容しておくことができ、輸液に対する一回の混注操作により、2種類のビタミン含有液や微量元素を混注することができる。そのため、2種類のビタミン含有液を簡単な操作で確実に輸液に混注することができる。
請求項47に記載の発明によれば、プレフィルドシリンジの外筒内に液密に配置される仕切用ガスケットに、2つの収容室間を連通可能とする開閉手段を設け、この開閉手段を、仕切用成形体の排出部側への移動が規制された後、仕切用ガスケットが仕切用成形体に対して排出部側に相対移動することによって流路が開口するように構成したので、このような仕切用ガスケットを用いることにより、外筒との相対位置だけで開閉手段を開放することができるプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項48に記載の発明によれば、プレフィルドシリンジの外筒内に液密に配置される仕切用ガスケットに、2つの収容室間を連通可能とする開閉手段を設け、この開閉手段を、仕切用ガスケットの排出部側への移動が規制された後、仕切用成形体が仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動することによって流路が開口するように構成したので、このような仕切用ガスケットを用いることにより、外筒との相対位置だけで開閉手段を開放することができるプレフィルドシリンジを提供することができる。
このように請求項47及び48に記載の仕切用ガスケットを用いることにより、外筒との相対位置だけで開閉手段を開放することができるプレフィルドシリンジを提供することができる。
また、仕切用成形体に流路が形成されているため、内部液室側と排出部側との間を連通する流路を開口させる際に、仕切用ガスケットを大きく弾性変形させる必要はなく、このため、プランジャの押圧操作中に押圧荷重が増加するのを抑制することができるとともに、流路を大きく、かつ、安定して形成することができる。また、かかる流路を形成するために、外筒の一部を膨出させる必要もない。
さらに、開閉手段は仕切用ガスケットに設けられるだけであり、仕切用成形体に流路が形成されているため、外筒の内部に凸状リブや突起等のような仕切用ガスケットを弾性変形させて流路を形成する構成を設ける必要がなく、外筒の製造も容易である。
請求項49に記載の発明によれば、仕切用ガスケットの開閉手段が、仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された仕切用成形体とを有し、仕切用成形体が、貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、仕切用ガスケットより排出部側に突出する突出部と、内周シール部により閉塞された流路とを有し、突出部が排出部側の外筒または排出部側の他の仕切用ガスケットに当接した状態で、仕切用ガスケットが仕切用成形体に対して排出部側に相対移動することにより、流路の一端が一方の収容室側に開口し、他端が他方の収容室側に開口するように構成したので、このような仕切用ガスケットを用いることにより、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、仕切用成形体の突出部が排出部側の外筒または排出部側の他の仕切用ガスケットに当接し、仕切用ガスケットが仕切用成形体に対して排出部側に相対移動して、仕切用成形体に形成した流路の一端が内部液室側に開口し、他端が排出部側に開口するため、内部液室中の収容液を確実に排出部側へ排出することができる。
また、開閉手段では、仕切用成形体の突出部が仕切用ガスケットから外部に突出しているため、仕切用成形体の配置位置を外部から容易に確認することができ、プレフィルドシリンジの信頼性を向上することができる。
請求項50の記載の発明によれば、仕切用ガスケットの開閉手段が、仕切用ガスケットの排出部側に形成された外筒または排出部側の他の仕切用ガスケットとの当接部と、仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された仕切用成形体とを有し、仕切用成形体が、貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、内周シール部により閉塞された流路とを有するとともに、当接部より前記排出部と反対側に収容され、当接部が排出部側の外筒または排出部側の他の仕切用ガスケットに当接した状態で、仕切用成形体が仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動することにより、流路の一端が一方の収容室側に開口し、他端が他方の収容室側に開口するように構成したので、このような仕切用ガスケットを用いることにより、密封部により貫通孔が密封されて確実に内部液室を密封状態で維持することができ、また、仕切用ガスケットの当接部が排出部側の外筒または排出部側の他の仕切用ガスケットに当接し、仕切用成形体が仕切用ガスケットに対して排出部側に相対移動して、仕切用成形体に形成した流路の一端が内部液室側に開口し、他端が排出部側に開口するため、内部液室中の収容液を確実に排出部側へ排出することができる。
請求項51に記載の発明によれば、仕切用成形体の密封部が、仕切用ガスケットの内周シール部を貫通した状態で配置されているので、このような仕切用ガスケットを用いることにより、仕切用成形体が貫通孔に対して相対移動する際、仕切用成形体の密封部は内周シール部を弾性変形させることなく摺動することができる。そのため、仕切用成形体を移動させるために要する押圧荷重が密封部の摺動抵抗だけであって押圧荷重を小さく抑え易く、その押圧操作中に押圧荷重の増加を抑制することができ、操作性が向上し易い易いプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項52に記載の発明によれば、仕切用ガスケットが、外筒の内面と液密かつ摺動可能に接する外周シール部を有し、内周シール部の少なくとも一部が、外周シール部に対応する位置に形成されているので、このような仕切用ガスケットを用いることにより、外周シール部に対応する位置の内周シール部に仕切用成形体が配置されることにより、外周シール部が外筒の内面に圧接されるため、外周シール部のシール性を確保し易いプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項53に記載の発明によれば、仕切用成形体の前記排出部と反対側端部に、貫通孔より大きいフランジ部を有するので、このような仕切用ガスケットを用いることにより、押圧操作の際に内部液室の内圧が上昇して仕切用成形体に内圧が負荷されても、フランジ部が仕切用成形体の内部液室側端部に当接することにより、仕切用成形体が貫通孔から外れることを確実に防止できるプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項54に記載の発明によれば、仕切用ガスケットの排出部と反対側端部に、仕切用成形体の排出部と反対側に突出する部位を収容可能な凹部を有するので、このような仕切用ガスケットを用いることにより、プランジャ用ガスケットと仕切用ガスケットとの間に形成される隙間を小さく抑えることができ、デッドスペースを減少することにより押圧操作後に内部液室内に残留する収容液の量を少なくすることができるプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項55に記載の発明によれば、仕切用成形体に形成された流路が、密封部より収容室側の仕切用成形体の表面に連続して設けられた流路溝からなるので、このような仕切用ガスケットを用いることにより、液体流路を大きく形成しても仕切用ガスケットの貫通孔を仕切用成形体により支持することができるため、仕切用ガスケットの強度を確保し易く、容易に大きな液体流路を形成することができるプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項56に記載の発明によれば、仕切用成形体に形成された流路が、仕切用成形体の内部に設けられて突出部に開口した流路穴と、この流路穴から密封部側の仕切用成形体表面に貫通した流路開口とを有するので、このような仕切用ガスケットを用いることにより、液体流路を大きく形成しても仕切用ガスケットの貫通孔を仕切用成形体により支持することができるため、仕切用ガスケットの強度を確保し易く、容易に大きな液体流路を形成することができるプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項57に記載の発明によれば、仕切用成形体の密封部から収容室側に延長した形状で複数の脚片が設けられ、突出部が複数の脚片からなるとともに、流路が複数の脚片の間隙からなるので、このような仕切用ガスケットを用いることにより、押圧操作において、仕切用成形体が仕切用ガスケットの貫通孔に対して相対移動する際、密封部から複数の脚片側に貫通孔の内周シール部が移動すると、内周シール部の弾性により複数の脚片が中心側に傾斜し、内周シール部の摺動抵抗を徐々に減少させることができる。そのため、押圧操作の際、押圧荷重が徐々に減少するため、押圧操作が極めて容易になるプレフィルドシリンジを提供することができる。
請求項58に記載の発明によれば、仕切用ガスケットの排出部側の収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されているので、このような仕切用ガスケットを用いることにより、ビタミンのうち、吸着及び/又は吸収され易い脂溶性ビタミンを安定して収容することができ、そのため、ビタミン含有液を安定して収容可能なプレフィルドシリンジを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
図1乃至図3は実施の形態1に係るプレフィルドシリンジを示す。
図において、符合10は3室型のプレフィルドシリンジを示しており、このプレフィルドシリンジ10は、先端側に排出部11を有する外筒12と、外筒12の後端側に配置されたプランジャ14と、プランジャ14の先端側に連結されて外筒12内に液密かつ摺動可能に配置されたプランジャ用ガスケット15と、外筒12内のプランジャ用ガスケット15と排出部11との間の排出部11側に、液密かつ摺動可能に配置された前部仕切用ガスケット16Xと、プランジャ用ガスケット15と前部仕切用ガスケット16Xとの間に、液密かつ摺動可能に配置された中間仕切用ガスケット16Yとを有している。そして、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yには、それぞれ仕切用ガスケット16X、16Yの両側間を連通させることが可能な開閉手段20が、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの面方向の同一位置に設けられている。
また、外筒12の内部には、前部仕切用ガスケット16Xと排出部11との間に前部収容室18が区画され、前部仕切用ガスケット16Xと中間仕切用ガスケット16Yとの間に第1の内部液室19aが区画され、中間仕切用ガスケット16Yとプランジャ用ガスケット15との間に第2の内部液室19bが区画されている。前部収容室18、第1及び第2の内部液室19a、19bの収容物については後述する。
外筒12は、内部が長手方向に一定の断面形状を有する筒状部分12aを備え、先端側が排出部11の端面11aにより閉塞されている。排出部11の端面11aには排出口11cとルアーロック構造部11bとが設けられており、排出口11cの先端がチップキャップ11dにより密封されている。そして、この外筒12は、前部収容室18、第1及び第2の内部液室19a、19bの収容物に対して安定な材料、例えば、各種のガラス、合成樹脂などにより一体に形成されている。
外筒12の材料として使用可能な合成樹脂としては、低密度或いは高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン−1等のポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、エチレン−ビニルアルコール共重合体、アクリロニトリル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどを挙げることができる。
前部収容室18、第1及び第2の内部液室19a、19bに薬剤等、人体に投与される収容物を収容する場合、溶出物などの悪影響を防止ためにはポリオレフィン類が好ましい。
特に121℃高圧蒸気滅菌を施す場合や、脂溶性ビタミン等のように樹脂に吸着及び/又は吸収され易い収容物を収容する場合などには、環状ポリオレフィンを使用するのが好適である。
次に、プランジャ用ガスケット15は、外筒12の内壁面に対応した外周形状を有し、周囲に環状に形成された複数本のリブ状の外周シール部15aが形成されている。このプランジャ用ガスケット15は弾性変形可能な材料から構成されており、外周シール部15aはその弾性により外筒12の内壁面と液密かつ摺動可能に接している。
プランジャ用ガスケット15のガスケット材料としては、例えば、塩素、臭素等のハロゲン化ブチル系ゴム、ジビニルベンゼン共重合部分架橋ブチルゴム、ブチルゴム等のブチル系ゴム、エチレン−ブロピレン共重合ゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー三元共重合ゴム(EPDM)等の非共役ジエン系ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンブタジエン共重合ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムなどの各種ゴム材料、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種エラストマー、または、これらの混合物等、筒内壁面や成形体との間を液密にシール可能な弾性を有する材料を用いることができる。
また、脂溶性ビタミン等のように樹脂に吸着及び/又は吸収され易い収容物を収容する場合には、収容物と接する面にその収容物に対する吸着性及び/又は吸収性を低くするための表面処理を施すのが好ましい。
このような表面処理としては、例えば、収容物に対して安定性の高い耐液性薄膜を形成したり、あるいはハロゲン化処理、放電処理等による表面電位の調整により行うことができる。
耐液性薄膜を形成する場合、その薄膜材料としては、フッ素系樹脂が挙げられ、特に四フッ化ポリエチレン樹脂が好ましい。このような耐液性薄膜を形成するためには、三フッ化エチレンの低重合物、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルポリエーテル等を用いることができる。
そして、このような薄膜材料を用いて耐液性薄膜を形成するには、例えば、ラミネート成形、塗布成形、ディッピング法あるいはプラズマ重合法や真空蒸着法を用いて形成することができる。
次に、前部仕切用ガスケット16Xおよび中間仕切用ガスケット16Yは、図1及び図2に示すように、外筒12の内壁面に対応した外周形状を有し、周囲に環状に形成された複数本のリブ状の外周シール部16aが形成されており、内側には、開閉手段20が設けられている。この前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの材料としては、プランジャ用ガスケット15と同一のものを例示することができ、前部仕切用ガスケット16Xの材料と中間仕切用ガスケット16Yの材料とを同一にしてもよいが、収容物に応じて互いに異ならせてもよい。
その際、前記のように、脂溶性ビタミン等のように樹脂に吸着及び/又は吸収され易い収容物を収容する場合には、前記と同様にして、収容物と接する面にその収容物の吸着性及び/又は吸収性を低くするための表面処理を施すのが好ましい。
また、脂溶性ビタミン等のように樹脂に吸着及び/又は吸収され易い成分が前部収容室18及び内部液室19a、19bのうちの一部だけに収容される場合には、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの上記収容物が収容された収容室に臨む面にだけに表面処理を施すことも可能であり、これにより表面処理を施す面を少なくすることができる。ここで、収容室に臨む面とは、前部仕切用ガスケット16X(中間仕切用ガスケット16Y)の前部収容室18(第1、第2の内部液室19a、19b)に向かい合う面をいい、後述する貫通孔の内周面を含まないことを意味している。尚、貫通孔の内周面にも上記の表面処理を施すことも勿論可能である。
前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの中心側に設けられた各開閉手段20は、それぞれ異なる構造にすることも可能であるが、この実施の形態では同一の構造とされている。これらの開閉手段20は、各仕切用ガスケット16X、16Yに外筒12の長手方向となるように形成された貫通孔21と、貫通孔21に摺動可能に配置された成形体22とを有している。
貫通孔21は、図1及び図2に示すように、成形体22の形状に対応した内周形状を有し、内周面には環状の2本のリブ状の内周シール部21aが形成されている。この内周シール部21aは、外周シール部16aに対応する位置に形成されている。
成形体22は、図1及び図3に示すように、長手方向に一定断面形状を有し、貫通孔21の内周シール部21aと全周にわたり液密かつ摺動可能に接する柱状の密封部23を有しており、また、密封部23は、貫通孔21の内周シール部21aを貫通した状態で配置され、密封部23の内部液室19a(19b)側に、貫通孔21より大きいフランジ部26が形成されている。尚、成形体22の材料としては、外筒12の材料として例示された中から、同一又は異なる材料が選択して用いられている。
この密封部23より排出部11側には、密封部23を貫通孔21に配置された状態で、仕切用ガスケット16X(16Y)の排出部11側端部より排出部11側に突出するように突出部24が設けられている。この実施の形態では、密封部23から連続して突出部24が形成されており、突出部24は、密封部23の外周形状より小さい外周となるように形成された複数のリブ片24aから構成されている。
そして、密封部23より排出部11側の成形体22の表面、ここでは突出部24の表面に、リブ片24aの間に形成された溝状の液体流路25が、成形体22の周方向に略均等に分散して形成されている。この液体流路25は、密封部23が貫通孔21の内周シール部21aに配置された状態では、内部液室19a(19b)側である一端25a側が内周シール部21aにより閉塞されている。また、成形体22のリブ片24aの排出部11側の端部には、排出口11cに対向する位置に切欠き状の凹部24bが形成されており、突出部24が排出部11の端面11aに当接した状態で液体流路25から排出口11cまでの間の流路を確保できるように構成されている。
このような構成のプレフィルドシリンジ10の前部収容室18、第1及び第2の内部液室19a、19bには、それぞれ使用時に連続して排出される物質、或いは混合されて排出される物質がそれぞれ隔離された状態で収容されている。
この収容物としては、互いに隔離した状態で保存され、使用時に同時或いは連続的に排出される各種の気体、液体、粉体等が挙げられ、例えば、薬剤としてもよい。この薬剤としては、プレフィルドシリンジ10から排出して直接人体に投与されるものであっても、一旦、他の容器などに排出されてから人体に投与される薬剤であってもよい。この実施の形態では高カロリー輸液に混注されるビタミン含有液が収容されており、収容されているビタミン含有液を、一旦、高カロリー輸液が収容された容器内に排出されて混合された後、人体に投与される薬剤となっている。
プレフィルドシリンジ10にビタミン含有液を収容する場合、ビタミン類が多数存在するため、ビタミン類の1種又は複数種が混合された状態の互いに異なる複数種類のビタミン含有液とし、各々を異なる室内に収容することができる。この実施の形態のプレフィルドシリンジ10では、1つの前部収容室18と2つの内部液室19a、19bとを有するため、1種乃至3種のビタミン含有液として各室18、19a、19bに収容している。
尚、後述する内部液室を3室以上有する場合にはそれぞれ内部液室の数に応じた種類のビタミン含有液としてそれぞれに収容することができる。
ビタミン類を複数種類のビタミン含有液にするには、ビタミン類を各種の性質に応じて分類し、この分類毎に別のビタミン含有液を調製することができ、例えば、脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンとの分類、単味製剤における安定pH域が重なるビタミン同士を組合せた分類、ビタミンB1のように安定pH域が特に低いものとそれ以外とを区別する分類、ビタミンCのように高い濃度の抗酸化剤が必要となるものとそれ以外とを区別する分類、光、熱等に対する安定性による分類などに基づいて適宜分類することができる。ここでは、ビタミン類を2種に分類する場合には、これらの例示の何れか一つの方法で分離すればよく、3種以上に分類する場合には、これらの例示の2つ又はそれ以上を組合せて分類する必要がある。
例えば、前部収容室18と2つの内部液室19a、19bとの3室に分類して収容する場合には、可溶化剤を用いて滅菌水性媒体に分散したビタミンA、D、E、K等の脂溶性ビタミン及びビタミンB2、Cを含有するビタミン含有液をpH4〜6に調製して一室に収容し、ビタミンB1、B6、B12を含有するビタミン含有液をpHを3〜5に調整して一室に収容し、パンテノール、ビオチン、葉酸、ニコチン酸含有するビタミン含有液をpH5〜7に調製して一室に収容することができる。
ここでは、脂溶性ビタミンを分散させたビタミン含有液を最も排出部11側の前部収容室18に収容するのが好ましい。前部収容室18であれば、収容時は前部仕切用ガスケット16Xのみが脂溶性ビタミンと接触し、さらに、排出時も中間仕切用ガスケット16Yに接触することがないため、他の室に比べて脂溶性ビタミンと接触する仕切用ガスケットの面積が小さく、脂溶性ビタミンが仕切用ガスケット16X、16Yに吸着及び/又は吸収される可能性を最も低くすることができるからである。また、この前部仕切用ガスケット16Xの前部収容室18に臨む面全体に、前述したような耐液性薄膜を形成しておけば、脂溶性ビタミンの吸着及び/又は吸収をより抑えることができる。
また、このようなビタミン類を混注するためのプレフィルドシリンジ10では、このビタミン類とともに或いはビタミン類とは隔離して、鉄、銅、亜鉛、マンガン、ヨウ素等の人体に必須の微量元素を収容することが可能である。
尚、このような混注用のプレフィルドシリンジの場合、直接人体に投与するものとは異なり、前部収容室18や2つの内部液室19a、19bには気体が収容されていてもよい。使用時には、その気体は輸液容器等の別の容器に移動するだけであり、人体に注入されるような危険がないからである。
このような気体としては、例えば、製造時に各室内部に混入される空気等の雰囲気ガスの他、積極的に充填された窒素等の不活性ガス、空気等の他の気体などが挙げられる。
以上のような構成のプレフィルドシリンジ10は次のように使用される。
まず、保存状態では、図1に示すように、プランジャ14が外筒12の後端側に配置されており、前部収容室18及び第1及び第2の内部液室19a、19bには、所定量の収容液がそれぞれ収容されている。
この状態では、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yは、それぞれ第1の領域に配置されている。
ここで、前部仕切用ガスケット16Xの第1の領域とは、前部仕切用ガスケット16Xが前部収容室18を区画するように当初配置された位置から排出部11の近傍までの範囲であり、前部収容室18の収容物のみを排出する区間である。具体的には成形体22が排出部11の端面11aに当接するまでの前部仕切用ガスケット16Xの移動範囲で、突出部24の突出量により定まる。
また、中間仕切用ガスケット16Yの第1の領域とは、中間仕切用ガスケット16Yが第1の内部収容室19aを区画するように当初配置された位置から前部仕切用ガスケット16Xの近傍までの範囲であり、前部収容室18及び第1の内部液室19aの収容物のみを排出する区間である。具体的には中間仕切用ガスケット16Yの成形体22が前部仕切用ガスケット16Xの成形体22の後端部に当接するまでの中間仕切用ガスケット16Yの移動範囲で、突出部24の突出量により定まる。
この第1の領域では、貫通孔21の内周シール部21aに密封部23が内周シール部21aを貫通した状態で配置されて液密に接している。また、突出部24は、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの排出部11側端部より排出部11側に突出している。さらに、液体流路25の第1の内部液室19a側の端部25a及び第2の内部液室19b側の端部25aは、それぞれ内周シール部21aにより閉塞されている。
また、貫通孔21内に成形体22の密封部23が配置されているため、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの内側には実質的に中空部分はなく、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yが十分な強度を有して、外周シール部16aが外筒12の内壁面に十分な圧力で圧接されている。そのため、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yのシール性が十分に確保され、第1及び第2の内部液室19a、19bが確実に密封状態で維持されている。
そして、前部収容室18に収容された収容液と第1及び第2の内部液室19a、19bに収容された収容液とを排出口11cから排出させるには、まず、プレフィルドシリンジ10の排出部11のチップキャップ11dを除去し、ルアーロック構造部11bに図示しない注射針や送液用チューブを連結もしくは医療容器のコネクターに直接連結する。
そして、この状態でプランジャ14を排出部11側に押圧操作する。
これにより、図4(a)に示すように、第1及び第2の内部液室19a、19b内の収容液を介して前部仕切用ガスケット16Xが第1及び第2の内部液室19a、19b内の内圧により第1の領域を移動する。この前部仕切用ガスケット16Xの移動により、前部収容室18の収容液が加圧されて排出口11cから排出される。この押圧操作中には、フランジ部26は内部液室19a、19b内の内圧が負荷された状態で、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yのプランジャ14側端部に当接しており、成形体22は、貫通孔21内で当初の相対位置で維持され、第1及び第2の内部液室19a、19bは液密に閉塞された状態で維持される。そのため、第1及び第2の内部液室19a、19bの収容液は、排出部11側の前部収容室18側に流出しないで各内部液室19a、19b内に保持される。
そして、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、前部仕切用ガスケット16Xが第2の領域に到達する。
ここで、前部仕切用ガスケット16Xの第2の領域とは、排出部11の近傍の範囲であり、前部内部液室19aの収容液を排出する区間である。具体的には、前部仕切用ガスケット16Xの成形体22が排出部11の端面11aに当接した後の範囲である。
すると、図4(b)に示すように、成形体22の突出部24が排出部11の端面11aに当接して移動が規制される。その後、前部仕切用ガスケット16Xが成形体22に対して排出部11側に相対移動することにより、成形体22が貫通孔21に対して相対移動する。そして、この成形体22の貫通孔21に対する移動により、密封部23が第1の内部液室19a内に相対移動し、液体流路25の第1の内部液室19a側の端部25aが第1の内部液室19a側に開口して、開閉手段20が開放される。これにより、第1の内部液室19aと排出口11cとが連通される。
その後、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、液体流路25から第1の内部液室19a内の収容液が流出して、排出口11c側に排出される。この押圧操作中には、中間仕切用ガスケット16Yでは、フランジ部26は第2の内部液室19b内の内圧が負荷された状態で、中間仕切用ガスケット16Yのプランジャ14側端部に当接しており、成形体22は、貫通孔21内で当初の相対位置で維持され、第2の内部液室19bは液密に閉塞された状態で維持される。そのため、第2の内部液室19bの収容液は、第1の内部液室19aに流出しないで第2の内部液室19b内に保持される。
そして、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、中間仕切用ガスケット16Yが第2の領域に到達する。
ここで、中間仕切用ガスケット16Yの第2の領域とは、前部仕切用ガスケット16Xの近傍の範囲であり、第1の内部液室19aの収容液を排出する区間である。具体的には、中間仕切用ガスケット16Yの成形体22が前部仕切用ガスケット16Xの成形体22の後端部に当接した後の範囲である。
すると、図4(c)に示すように、中間仕切用ガスケット16Yの成形体22の突出部24が前部仕切用ガスケット16Xの成形体22の後端部に当接して移動が規制される。
その後、図4(d)に示すように、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、中間仕切用ガスケット16Yの成形体22が前部仕切用ガスケット16Xの成形体22に当接した状態のまま、中間仕切用ガスケット16Yが成形体22に対して排出部11側に相対移動する。これにより、第1の内部液室内19a内の収容液が実質的に全て排出口11cから排出される。同時に、中間仕切用ガスケット16Yが移動することにより、成形体22が貫通孔21に対して相対移動する。そして、この成形体22の貫通孔21に対する相対移動により、密封部23が第2の内部液室19b内に移動し、液体流路25の第2の内部液室19b側の端部25aが第2の内部液室19b側に開口して、開閉手段20が開放される。これにより、第2の内部液室19bと排出口11cとが連通される。
その後、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、プランジャ用ガスケット15が移動して液体流路25から第2の内部液室19b内の収容液を流出させ、排出口11c側に排出される。これにより、プレフィルドシリンジ10の実質的に全ての薬剤の排出が完了する。
以上のようなプレフィルドシリンジ10によれば、前部仕切用ガスケット16Xに、前部収容室18と第1の内部液室19aとを連通可能な開閉手段20を設け、この開閉手段20を、前部仕切用ガスケット16Xに形成した貫通孔21と、この貫通孔21を液密に閉塞する密封部23と液体流路25を有する成形体22とから構成し、前部仕切用ガスケット16Xが前部収容室18内の収容物の排出にともない、第1の領域から第2の領域まで移動し、前部仕切用ガスケット16Xの成形体22が排出部11の端面11aに当接して成形体22の移動が規制された後、前部仕切用ガスケット16Xが成形体22に対して排出部11側に相対移動すると、前部仕切用ガスケット16Xの開閉手段20が開放されるように構成し、さらに、中間仕切用ガスケット16Yに、第1の内部液室19aと第2の内部液室19bとを連通可能な開閉手段20を設け、この開閉手段20を、中間仕切用ガスケット16Yに形成した貫通孔21と、この貫通孔21を液密に閉塞する密封部23と液体流路25を有する成形体22とから構成し、中間仕切用ガスケット16Yと前部仕切用ガスケット16Xとの間の相対位置が、第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、成形体22の移動が規制された後、中間仕切用ガスケット16Yが成形体22に対して排出部11側に相対移動すると、開閉手段20が開放されるように構成したので、中間仕切用ガスケット16Yの開閉手段20を、排出部側に隣接している前部仕切用ガスケット16Xとの相対位置だけで開閉させることができる。
そのため、中間仕切用ガスケット16Yの排出部11側に隣接する第1の内部液室19aの収容液が排出されれば、中間仕切用ガスケット16Yの開閉手段20を開放することができ、中間仕切用ガスケット16Yの開閉手段20を開放するための動作を、他の仕切用ガスケットの動作に影響されることなく、確実に排出部11側から行うことが可能である。従って、プレフィルドシリンジ10の外筒12等の他の部材との相互の調整を行うことなく、中間仕切用ガスケット16Yを任意の位置に容易に設けて複数の内部液室19a、19bを形成することができ、また、中間仕切用ガスケット16Yの開閉手段20を確実に開放することができて複数の内部液室19a、19bを確実に排出部11まで連通させることができる。また、開閉手段20を開放する際に、仕切用ガスケット16X、16Yを大きく弾性変形させる必要はなく、このため、複数の仕切用ガスケット16X、16Yを設けていても、プランジャ14の押圧操作中に押圧荷重が増加するのを抑制することができるとともに、各内部液室19a、19b内の収容液を容易に排出することができる。
しかも、各開閉手段20は、それぞれの仕切用ガスケット16X、16Yに設けられるだけであり、成形体22に液体流路25が設けられているため、外筒12の内部に凸状リブや突起等のような仕切用ガスケット16X、16Yを弾性変形させて流路を形成する構成を設ける必要がなく、また、流路を形成するために外筒12に溝や膨出部等の特殊な形状を形成する必要がなく、外筒12の形状をシンプルにして容易に外筒12を形成することができる。
従って、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yを容易に配置できて製造が容易であり、また、複数の内部液室19a、19bを確実に排出部11と連通させることができるとともに、各内部液室19a、19b内の収容液を容易に排出することができ、しかも、外筒12の製造も容易なプレフィルドシリンジ10となっている。
また、前部仕切用ガスケット16Xが第1の領域に相対配置されている間は、密封部23により貫通孔21が密封されて確実に前部収容室18、内部液室19aを密封状態で維持することができ、また、中間仕切用ガスケット16Yが第1の領域に相対配置されている間は、密封部23により貫通孔21が密封されて確実に内部液室19a、19bを密封状態で維持することができる。そして、前部仕切用ガスケット16Xが第2の領域に移動すると、前部仕切用ガスケット16Xの成形体22の突出部24が端面11aに当接して、前部仕切用ガスケット16Xの成形体22が貫通孔21に対して相対移動し、液体流路25の一端が内部液室19a側に開口するため、内部液室19aの収容液を確実に排出部11側に排出することができ、また、中間仕切用ガスケット16Yが第2の領域に移動すると、中間仕切用ガスケット16Yの成形体22の突出部24が前部仕切用ガスケット16Xの成形体22の後端部に当接して、中間仕切用ガスケット16Yの成形体22が貫通孔21に対して相対移動し、液体流路25の一端が内部液室19b側に開口するため、内部液室19bの収容液を確実に排出部11側に排出することができる。このとき、成形体22に液体流路25が形成されているので、液体流路25を大きく形成しても、貫通孔21を成形体22により支持することができて、前部仕切用ガスケット16Xや中間仕切用ガスケット16Yの弾性により液体流路25が収縮したり、前部仕切用ガスケット16Xや中間仕切用ガスケット16Yの強度を低下させることがなく、そのため、内部液室19a、19bの液密性を低下することなく、十分な大きさの液体流路を安定して形成することが容易である。
さらに、開閉手段20が、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの面方向の同一位置に配置されているので、中間仕切用ガスケット16Yの成形体22の突出部24は、排出部11側への移動が規制された前部仕切用ガスケット16Xの成形体22の第1の内部液室19a側端部に当接させることができるため、中間仕切用ガスケット16Yの成形体22の移動がより確実に規制され、成形体22に対する中間仕切用ガスケット16Yの相対移動がより確実に行われるため、中間仕切用ガスケット16Yの開閉手段20をより確実に開放させることが可能となる。
また、前部収容室18及び複数の内部液室19a、19bに、それぞれ互いに異なる3種類のビタミン含有液を収容したので、複数の種類のビタミン含有液を1つのプレフィルドシリンジ10内に収容しておくことができ、輸液に対する一回の混注操作により、複数の種類のビタミン含有液や微量元素を混注することができる。そのため、多種類のビタミン含有液を簡単な操作で確実に輸液に混注することができる。
さらに、密封部23が内周シール部21aを貫通した状態で配置されているので、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yが第1の領域から第2の領域に移動して貫通孔21が成形体22に対して相対移動する際、成形体22の密封部23が内周シール部21aを弾性変形させることなく摺動することができる。そのため、成形体22に対して貫通孔21を移動させるために要する押圧荷重が密封部23の摺動抵抗だけであり、押圧荷重を小さく抑え易いとともに、その押圧操作中に押圧荷重が増加することがなく、押圧操作の操作性をより向上し易い。
また、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの貫通孔21全体に成形体22が存在するため、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの強度を確保し易く、外周シール部16aのシール性を確保し易い。
特に、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの内周シール部21aが外周シール部16aに対応する位置に形成されているため、外周シール部16aを外筒12の内壁面に圧接するための前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの強度を確保し易く、外周シール部16aのシール性をより確保し易い。
また、成形体22の第1及び第2の内部液室19a、19b側に、貫通孔21より大きいフランジ部26を有しているため、プランジャ14の押圧操作の際に第1及び第2の内部液室19a、19bの内圧が上昇して成形体22に内圧が負荷されても、フランジ部26が前部仕切用ガスケット16Xの第1の内部液室19a側端部に、また、中間仕切用ガスケット16Yの第2の内部液室19b側端部に当接して、成形体22が貫通孔21から外れることを確実に防止できる。
そして、開閉手段20では、成形体22の突出部24が前部仕切用ガスケット16Xや中間仕切用ガスケット16Yから外部に露出しているため、成形体22の配置位置(配置精度)を外部から容易に確認することができ、プレフィルドシリンジ10の確実な検査を容易に行うことができて、プレフィルドシリンジ10の製品としての信頼性を向上することができる。
また、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yが第2の領域に配置された状態では、貫通孔21内全体に成形体22が配置されるため、貫通孔21内のデッドスペースを少なくすることができる。
また、上記では、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの貫通孔21の内周シール部21aがリブ状に形成された例について説明したが、内周シール部21aは成形体22の密封部23と液密かつ摺動可能に当接するものであればよく、一定の断面形状を有する孔であってもよい。
さらに、上記では、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの内周シール部21aが外周シール部16aと重なる位置に形成された例を示したが、外周シール部16aのシール性が確保できればよい。
また、上記では、成形体22として、密封部23から連続して突出部24が形成されている例を示したが、密封部23と突出部24との間が離間した形状の成形体22であってもよい。
さらに、成形体22として、フランジ部26を有する例を示したが、プランジャ14の押圧操作時に第1及び第2の内部液室19a、19bの内圧により、成形体22が前部仕切用ガスケット16Xや中間仕切用ガスケット16Yの貫通孔21から脱離しない条件で使用できれば、フランジ部26を設けなくてもよい。
尚、この実施の形態では、前部収容室18及び複数の内部液室19a、19bのそれぞれに、全てビタミン含有液を収容したが、前部収容室18及び内部液室19aにビタミン含有液を収容し、最もブランジャ14側の第2の内部液室19bに窒素等の不活性ガス、空気、その他の気体、生理食塩水などの押出用媒体を収容してもよい。このようにすれば、順次、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの開閉手段20が開放されることにより、最後に押出用媒体を排出することができるため、前部収容室18及び内部液室19a内に残留したビタミン含有液などの薬剤をプレフィルドシリンジ10から押出用媒体により排出させることができ、プレフィルドシリンジ10内に残留する薬液量を低減若しくは無くすことができる。
また、上記では、医療用の用途に用いたが、他の用途に用いるプレフィルドシリンジであっても、本発明を適用することが可能である。
[実施の形態2]
図5に実施の形態2に係るプレフィルドシリンジ10を示す。
このプレフィルドシリンジ10ではプランジャ用ガスケット15と前部仕切用ガスケット16Xとの間に、2つの中間仕切用ガスケット16Y、16Zを配置しており、前部収容室18の他に3つの内部液室19a、19b、19cが形成されている。ここでは2つの中間仕切用ガスケット16Y、16Zは実施の形態1と同一の構成を有しており、それぞれ同様の開閉手段20を備えている。
3つの内部液室19a、19b、19c及び前部収容室18には、4種類のビタミン含有液がそれぞれ隔離された状態で収容されている。各ビタミン含有液の種類は適宜選択可能であるが、例えばビタミンA、D、E、K、B2を可溶化剤を用いて分散させてpH4〜6に調整した液と、ビタミンB1、B6、B12を含有してpH3〜5に調整した液と、ビタミンCを含有してpH5.6〜7.4に調整した液と、パンテノール、ビオチン、葉酸、ニコチン酸を含有してpH5〜7に調整した液とに分類してもよい。
このようなプレフィルドシリンジ10によれば、より多数の種類のビタミン含有液に分類したので、各ビタミン含有液をより安定に保存することが可能となる。
尚、この実施形態では、中間仕切ガスケットの数及び内部液室の数をそれぞれ3個とし、4種類のビタミン含有液を収容したが、中間仕切ガスケットの数及び内部液室の数は何ら限定されず、増加することが可能であり、さらに多くの種類に分類したビタミン含有液を互いに隔離した状態で収容するようにしてもよく、よりビタミン含有液を安定に保存することができる。
また、前部収容室18および内部液室19aに種類の異なるビタミン含有液を収容し、内部液室19bに微量元素を含有した生理食塩水を収容し、そして、内部液室19cに窒素等の不活性ガス、空気、その他の気体、生理食塩水などの押出用媒体を収容してもよい。
[実施の形態3]
次に、実施の形態3について説明する。
この実施の形態のプレフィルドシリンジは、中間仕切用ガスケットとして図6及び図7に示す仕切用ガスケット32を用いる他は、実施の形態1のプレフィルドシリンジ10と同一の構成を有するものである。
ここでは、貫通孔31に成形体22が、実施の形態1と同様に配置されて開閉手段20が形成されており、仕切用ガスケット32の第2の内部液室19b側の端部32aには、第1の領域において第2の内部液室19b側に配置される成形体22のフランジ部26を収容可能で、更に、第2の領域において第2の内部液室19b側に突出するフランジ部26及び密封部23が収容可能な凹部34が形成されている。尚、仕切用ガスケット32の外周には環状の3本のリブからなる外周シール部36が設けられている。なお、外周シール部36のリブは3本に限定されることはなく、例えば2本であってもよいし、また、4本以上であってもよい。
このようなプレフィルドシリンジ10によれば、仕切用ガスケット32に、成形体22の第2の内部液室19b側に押圧操作時に突出する部位、即ち、この実施の形態では、フランジ部26及び密封部23を収容可能な凹部34を有するので、成形体22が第2の内部収容室19b側に突出するように構成されていても、第2の領域でプランジャ用ガスケット15と仕切用ガスケット32とを当接または近接させた際、両者の間に形成される間隙を小さく抑えることができる。そのため、第2の内部液室19b内の収容液が残留されるデッドスペースを少なく抑えることができ、押圧操作で排出できる第2の内部液室19bの収容液の量を確保し易い。
尚、成形体22にフランジ部26を設けることにより生じるデッドスペースを抑えるための構成として、この実施の形態では、仕切用ガスケット32に凹部34を設けたものを例示したが、図8に示すように、プランジャ用ガスケット38の第2の内部液室19b側の端面38aに、成形体22の密封部23及びフランジ部26を収容可能な凹部39を形成することも可能であり、また、仕切用ガスケット32及びプランジャ用ガスケット38の双方に凹部を設けることも可能である。
また、この実施の形態では、フランジ部26を設けた例について説明したが、フランジ部26を設けない成形体22であっても、第2の領域において第2の内部液室19b側に突出する部位を有する場合には、凹部を設けることによりデッドスペースを抑えることが可能である。
[実施の形態4]
この実施の形態のプレフィルドシリンジは、図9に示すような成形体40を前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの貫通孔21に配置している他は、実施の形態1のプレフィルドシリンジ10と同一の構成を有するものである。
この成形体40では、突出部42の先端側に開口するように成形体40の内部に設けられた流路穴44と、流路穴44から密封部46側の成形体40の表面に貫通して設けた流路開口47とから液体流路48が形成されている。
また、この成形体40では密封部46と突出部42とは、共に、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの貫通孔21の内周シール部21aと液密に当接する同一形状で、連続して形成されている。
このような成形体40を用いたプレフィルドシリンジ10によれば、成形体40の内部に流路穴44により液体流路48を形成したので、液体流路48を大きく形成しても前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの貫通孔21を成形体40により支持することができるため、前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの強度を確保し易く、容易に大きな液体流路48を形成することができる。
また、密封部46及び突出部42が同一形状で連続して形成されているため、押圧操作時の押圧荷重の変化がなくて安定した操作が行えるとともに、成形体40の製造が容易である。
尚、この実施の形態においても、各種の変形は可能であり、例えば図10に示すように、密封部46より突出部42の外径を小さくしたり、また、図11に示すように、突出部42を多数のリブ42aにより構成することにより、貫通孔21に対して成形体40をより相対移動し易くして、押圧操作時に押圧荷重を減少させるようにすることも可能である。
[実施の形態5]
この実施の形態のプレフィルドシリンジは、図12に示すような成形体50を前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの貫通孔21に配置している他は、実施の形態1のプレフィルドシリンジ10と同一の構成を有するものである。
この成形体50では、密封部51から排出部11側に延長した形状で複数の脚片52が設けられており、複数の脚片52の外周面52aが前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yから排出部11側に突出する突出部となるとともに、隣接する脚片52の間の間隙53および対向する脚片52の間の間隙54が液体流路となっている。
このような成形体50を有するプレフィルドシリンジによれば、押圧操作において、第2の領域で成形体50が前部仕切用ガスケット16X及び中間仕切用ガスケット16Yの貫通孔21に対して相対移動する際、密封部51から複数の脚片52側に貫通孔21の内周シール部21aが移動すると、内周シール部21aの弾性により複数の脚片52が中心側に傾斜し、内周シール部21aの摺動抵抗を徐々に減少させることができる。そのため、押圧操作の際、押圧荷重が徐々に減少するため、押圧操作が極めて容易になる。
[実施の形態6]
図13及び図14は、実施の形態6のプレフィルドシリンジを示す。
この実施の形態のプレフィルドシリンジ10は、前部仕切用ガスケット及び中間仕切用ガスケット並びに各々に設けられた開閉手段が異なる他は、実施の形態1と同一の構成を有するものである。尚、図14において、(a)は前部仕切用ガスケット55X(中間仕切用ガスケット55Y)の開閉手段20aが開放前の状態を示し、(b)は同開閉手段20aが開放後の状態を示している。
ここでは、前部仕切用ガスケット55X及び中間仕切用ガスケット55Yは同一の構成を有しており、図14(a)に示すように、中心部に貫通孔57を備えた円筒形状を有し、外周側に外筒12と摺動可能に液密に接する3本のリング状の外周シール部55aと、一部が外周シール部55aに対応する位置に形成された一定断面形状の孔からなる内周シール部57aと、排出部11側の端部にリング状に突出して形成された当接部56とを備えている。
また、成形体60は、貫通孔57の内周シール部57aに摺動可能に配置されており、貫通孔57の内周シール部57aに液密に接する密封部62と、当接部56内に配置されるとともに、この当接部56より薄肉に形成され、貫通孔57の端部に係止可能な係止部63と、内部に形成されて内部液室19a(19b)側に開口する流路穴64及びこの流路穴64から密封部62の表面に開口するように設けられた流路開口65とからなる液体流路66とを備えている。
ここでは、成形体60の密封部62に対する内周シール部57aの摺動抵抗は、前部仕切用ガスケット55X及び中間仕切用ガスケット55Yの外周シール部55aと外筒12内壁面との摺動抵抗より大きく設定されており、プランジャ14の押圧操作時の内部液室19a、19bの内圧により前部仕切用ガスケット55X及び中間仕切用ガスケット55Yが排出部11側に移動する間の内圧では、成形体60が貫通孔57に対して相対移動せず、それよりも大きな内圧が負荷されると摺動して相対移動するように設定されている。
また、成形体60が図14(a)に示す初期の位置に配置され、貫通孔57に対して相対移動する前には、成形体60の密封部62が貫通穴57の内部シール部57a内に配置され、液体流路66の流路開口65が内部シール部57aにより閉塞されている。そして、内部液室19a(19b)の内圧が上昇して、成形体60が貫通孔57に対して相対移動すると、図14(b)に示すように、液体流路66の流路孔64が内部液室19a(19b)側に開口した状態で、流路開口65が排出部11側に開口するように構成されている。
次に、このような開閉手段20aを有するプレフィルドシリンジ10において、プランジャ14の押圧操作により、前部収容室18の収容液と第1及び第2の内部液室19a、19bの収容液とを排出する工程について説明する。
まず、保存状態では、図13(a)に示すように、プランジャ14が外筒12の後端側に配置されており、前部収容室18及び第1及び第2の内部液室19a、19bには、所定量の収容液がそれぞれ収容されている。
この状態では、前部仕切用ガスケット55X及び中間仕切用ガスケット55Yは、それぞれ第1の領域に配置されている。
ここで、前部仕切用ガスケット55Xの第1の領域とは、前部仕切用ガスケット55Xが前部収容室18を区画するように当初配置された位置から排出部11の近傍までの範囲であり、前部収容室18の収容物のみを排出する区間である。具体的には、前部仕切用ガスケット55Xの当接部56が排出部11の端面11aに当接するまでの前部仕切用ガスケット55Xの移動範囲で、当接部56の突出量により定まる。
また、中間仕切用ガスケット55Yの第1の領域とは、中間仕切用ガスケット55Yが第1の内部収容室19aを区画するように当初配置された位置から前部仕切用ガスケット55Xの近傍までの範囲であり、前部収容室18及び第1の内部液室19aの収容物のみを排出する区間である。具体的には中間仕切用ガスケット55Yの当接部56が前部仕切用ガスケット55Xの第1の内部収容室19a側端面に当接するまでの中間仕切用ガスケット55Yの移動範囲で、当接部56の突出量により定まる。
この第1の領域では、貫通孔57の内周シール部57aに密封部62が内周シール部57を貫通した状態で配置されて液密に接している。係止部63は貫通孔57の端部に配置されている。更に、液体流路66の流路開口65は内周シール部57により閉塞されている。
また、外周シール部55aが外筒12の内壁面に十分な圧力で圧接されているため、前部仕切用ガスケット55Xおよび中間仕切用ガスケット55Yのシール性が十分に確保され、第1及び第2の内部液室19a、19bが確実に密封状態で維持されている。
そして、前部収容室18に収容された収容液と第1及び第2の内部液室19a、19bに収容された収容液とを排出口11cから排出させるには、まず、プレフィルドシリンジ10の排出部11のチップキャップ11dを除去し、ルアーロック構造部11bに図示しない注射針や送液用チューブを連結もしくは医療容器のコネクターに直接連結する。
そして、この状態でプランジャ14を排出部11側に押圧操作する。
これにより、図13(a)に示すように、第1及び第2の内部液室19a、19b内の収容液を介して前部仕切用ガスケット55Xが第1及び第2の内部液室19a、19b内の内圧により第1の領域を移動する。この前部仕切用ガスケット55Xの移動により、前部収容室18の収容液が加圧されて排出口11cから排出される。この押圧操作中には、成形体60は、貫通孔57内で当初の相対位置で維持され、第1及び第2の内部液室19a、19bは液密に閉塞された状態で維持される。そのため、第1及び第2の内部液室19a、19bの収容液は、排出部11側の前部収容室18側に流出しないで各内部液室19a、19b内に保持される。
そして、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、前部仕切用ガスケット55Xが第2の領域に到達する。
ここで、前部仕切用ガスケット55Xの第2の領域とは、排出部11の近傍の範囲であり、前部内部液室19aの収容液を排出する区間である。具体的には、前部仕切用ガスケット55Xの当接部56が排出部11の端面11aに当接した後の範囲である。
すると、図13(b)に示すように、前部仕切用ガスケット55Xの当接部56が排出部11の端面11aに当接して移動が規制される。その後、成形体60が第1の内部液室19a内の内圧により仕切用ガスケット55Xに対して排出部11側に相対移動することにより、成形体60が貫通孔57に対して相対移動する。そして、図13(c)に示すように、この成形体60の貫通孔57に対する移動により、液体流路66の流路開口65が排出部11側に開口して、開閉手段20aが開放される。これにより、第1の内部液室19aと排出口11cとが連通される。
その後、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、液体流路66から第1の内部液室19a内の収容液が流出し、排出口11c側に排出される。この押圧操作中には、中間仕切用ガスケット55Yでは、成形体60は貫通孔57内で当初の相対位置で維持され、第2の内部液室19bは液密に閉塞された状態で維持される。そのため、第2の内部液室19bの収容液は、第1の内部液室19aに流出しないで第2の内部液室19b内に保持される。
そして、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、図13(d)に示すように、中間仕切用ガスケット55Yが第2の領域に到達する。
ここで、中間仕切用ガスケット55Yの第2の領域とは、前部仕切用ガスケット55Xの近傍の範囲であり、第1の内部液室19aの収容液を排出する区間である。具体的には、中間仕切用ガスケット55Yの当接部56が前部仕切用ガスケット55Xの後端部に当接した後の範囲である。
すると、中間仕切用ガスケット55Yの当接部56が前部仕切用ガスケット55Xの後端部に当接し、移動が規制される。その後、図13(e)に示すように、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、プランジャ用ガスケット15が移動することにより、中間仕切用ガスケット55Yが前部仕切用ガスケット55Xに当接した状態のまま、成形体60が第2の内部液室19b内の内圧により中間仕切用ガスケット55Yに対して排出部11側に相対移動する。これにより、第1の内部液室内19a内の収容液が実質的に全て排出口11cから排出される。同時に、成形体60が中間仕切用ガスケット55Yに対して移動することにより、成形体60が貫通孔57に対して相対移動する。そして、この成形体60の貫通孔57に対する移動により、密封部62が第1の内部液室19a内に移動し、液体流路66の流路開口65が第1の内部液室19a側に開口して、開閉手段40が開放される。これにより、第2の内部液室19bと排出口11cとが連通する。
その後、図13(f)に示すように、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、プランジャ用ガスケット15が移動して液体流路66から第2の内部液室19b内の収容液を流出させ、排出口11c側に排出される。
これにより、プレフィルドシリンジ10の全ての薬剤の排出を完了する。
以上のようなプレフィルドシリンジ10によれば、前部仕切用ガスケット55Xに前部収容室18と第1の内部液室19aとを連通可能な開閉手段20aを設け、この開閉手段20aを、前部仕切用ガスケット55Xに形成した貫通孔57と、この貫通孔57を液密に閉塞する密封部62と液体流路66を有する成形体60とから構成し、前部仕切用ガスケット55Xが前部収容室18内の収容物の排出にともない、第1の領域から第2の領域まで移動し、前部仕切用ガスケット55Xの当接部56が排出部11の端面11aに当接して前部仕切用ガスケット55Xの移動が規制された後、成形体60が前部仕切用ガスケット55Xに対して排出部11側に相対移動すると、前部仕切用ガスケット55Xの開閉手段20aが開放されるように構成し、さらに、中間仕切用ガスケット55Yに第1の内部液室19aと第2の内部液室19bとを連通可能な開閉手段20aを設け、この開閉手段20aを、中間仕切用ガスケット55Yに形成した貫通孔57と、この貫通孔57を液密に閉塞する密封部62と液体流路66を有する成形体60とから構成し、中間仕切用ガスケット55Yと前部仕切用ガスケット55Xとの間の相対位置が、第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、中間仕切用ガスケット55Yの移動が規制された後、成形体60が中間仕切用ガスケット55Yに対して排出部11側に相対移動すると、中間仕切用ガスケット55Yの開閉手段20aが開放されるように構成したので、中間仕切用ガスケット16Yの開閉手段20aを、排出部側に隣接している前部仕切用ガスケット55Xとの相対位置だけで開閉させることができる。
そのため、中間仕切用ガスケット55Yの排出部11側に隣接する第1の内部液室19aの収容液が排出されれば、中間仕切用ガスケット55Yの開閉手段20aを開放することができ、中間仕切用ガスケット55Yの開閉手段20aを開放するための動作を、他の仕切用ガスケットの動作に影響されることなく、確実に排出部11側から行うことが可能である。従って、プレフィルドシリンジ10の外筒12等の他の部材との相互の調整を行うことなく、中間仕切用ガスケット55Yを任意の位置に容易に設けて複数の内部液室19a、19bを形成することができ、また、中間仕切用ガスケット55Yの開閉手段20aを確実に開放することができて複数の内部液室19a、19bを確実に排出部11まで連通させることができる。また、開閉手段20aを開放する際に、仕切用ガスケット55X、55Yを大きく弾性変形させる必要はなく、このため、複数の仕切用ガスケット55X、55Yを設けていても、プランジャ14の押圧操作中に押圧力が増加するのを抑制することができるとともに、各内部液室19a、19b内の収容液を容易に排出することができる。
しかも、各開閉手段20aは、それぞれの仕切用ガスケット55X、55Yに設けられるだけであり、成形体60に液体流路66が設けられているため、外筒12の内部に凸状リブや突起等のような仕切用ガスケット55X、55Yを弾性変形させて流路を形成する構成を設ける必要がなく、また、流路を形成するために外筒12に溝や膨出部等の特殊な形状を形成する必要がなく、外筒12の形状をシンプルにして容易に外筒12を形成することができる。
従って、前部仕切用ガスケット55X及び中間仕切用ガスケット55Yを容易に配置できて製造が容易であり、また、複数の内部液室19a、19bを確実に排出部11と連通させることができるとともに、各内部液室19a、19b内の収容液を容易に排出することができ、しかも、外筒12の製造も容易なプレフィルドシリンジ10となっている。
また、前部仕切用ガスケット55Xが第1の領域に相対配置されている間は、密封部62により貫通孔57が密封されて確実に前部収容室18、内部液室19aを密封状態で維持することができ、また、中間仕切用ガスケット55Yが第1の領域に相対配置されている間は、密封部62により貫通孔57が密封されて確実に内部液室19a、19bを密封状態で維持することができる。そして、前部仕切用ガスケット55Xが第2の領域に移動すると、前部仕切用ガスケット55Xの当接部56が排出部11側の端面11aに当接して、成形体60が貫通孔57に対して相対移動し、液体流路66の流路開口65が前部収容室18側に開口するため、内部液室19aの収容液を確実に排出部11側に排出することができ、また、中間仕切用ガスケット55Yが第2の領域に移動すると、中間仕切用ガスケット55Yの当接部56が前部仕切用ガスケット55Xの後端部に当接して、中間仕切用ガスケット55Yの成形体60が貫通孔57に対して相対移動し、液体流路66の流路開口65が第1の内部液室19a側に開口するため、内部液室19bの収容液を確実に排出部11側に排出することができる。このとき、成形体60に液体流路66が形成されているので、液体流路66を大きく形成しても、貫通孔57を成形体60により支持することができて、前部仕切用ガスケット55Xや中間仕切用ガスケット55Yの弾性により液体流路66が収縮したり、前部仕切用ガスケット55Xや中間仕切用ガスケット55Yの強度を低下させることがなく、そのため、内部液室19a、19bの液密性を低下することなく、十分な大きさの液体流路を安定して形成することが容易である。
さらに、開閉手段20aが、前部仕切用ガスケット55X及び中間仕切用ガスケット55Yの面方向の同一位置に配置されているので、中間仕切用ガスケット55Yの当接部56は、排出部11側への移動が規制された前部仕切用ガスケット55Xの第1の内部液室19a側端部に当接させることができるため、中間仕切用ガスケット55Yの移動がより確実に規制され、中間仕切用ガスケット55Yに対する成形体60の相対移動がより確実に行われるため、中間仕切用ガスケット55Yの開閉手段20aをより確実に開放させることが可能となる。
さらに、密封部62が内周シール部57aを貫通した状態で配置されているので、前部仕切用ガスケット55X及び中間仕切用ガスケット55Yが第1の領域から第2の領域に移動して成形体60が貫通孔57に対して相対移動する際、成形体60の密封部62が内周シール部57aを弾性変形させることなく摺動することができる。そのため、成形体60を移動させるために要する押圧荷重が密封部62の摺動抵抗だけであり、押圧荷重を小さく抑え易いとともに、その押圧操作中に押圧荷重が増加することがなく、押圧操作の操作性をより向上し易い。
また、前部仕切用ガスケット55X及び中間仕切用ガスケット55Yの貫通孔57全体に成形体60が存在するため、前部仕切用ガスケット55X及び中間仕切用ガスケット55Yの強度を確保し易く、外周シール部55aのシール性を確保し易い。
特に、前部仕切用ガスケット55X及び中間仕切用ガスケット55Yの内周シール部57aが外周シール部55aに対応する位置に形成されているため、外周シール部55aを外筒12の内壁面に圧接するための前部仕切用ガスケット55X及び中間仕切用ガスケット55Yの強度を確保し易く、外周シール部55aのシール性をより確保し易い。
尚、この実施の形態においても、前部収容室18及び複数の内部液室19a、19bのそれぞれに、全てビタミン含有液を収容したが、前部収容室18及び内部液室19aにビタミン含有液を収容し、最もブランジャ14側の第2の内部液室19bに窒素等の不活性ガス、空気、その他の気体、生理食塩水などの押出用媒体を収容してもよい。このようにすれば、順次、前部仕切用ガスケット55X及び中間仕切用ガスケット55Yの開閉手段20aが開放されることにより、最後に押出用媒体を排出することができるため、前部収容室18及び内部液室19a内に残留したビタミン含有液などの薬剤をプレフィルドシリンジ10から押出用媒体により排出させることができ、プレフィルドシリンジ10内に残留する薬液量を低減若しくは無くすことができる。
また、上記では、医療用の用途に用いたが、他の用途に用いるプレフィルドシリンジであっても、本発明を適用することが可能である。
さらに、この実施の形態においても、中間仕切ガスケットの数及び内部液室の数をそれぞれ2個としたが、中間仕切ガスケットの数は何ら限定されず、全く同様に配置することにより増加することが可能であり、さらに多くの内部液室を形成することができ、より多種類の収容物を安定に保存することができる。
[実施の形態7]
図15は実施の形態7に係るプレフィルドシリンジを示す。
この実施の形態のプレフィルドシリンジ10は、前部仕切用ガスケット及びその開閉手段として実施の形態3と同一のものを使用し、中間仕切用ガスケット及びその開閉手段として実施の形態6と同一のものを用いており、その他は実施の形態1と同様である。
このようなプレフィルドシリンジでは、次のように各収容物を排出することができる。
まず、保存状態では、図15(a)に示すように、プランジャ14が外筒12の後端側に配置されており、前部収容室18及び第1及び第2の内部液室19a、19bには、所定量の収容液がそれぞれ収容されている。
この状態では、前部仕切用ガスケット32X及び中間仕切用ガスケット55Yは、それぞれ第1の領域に配置されている。
そして、プランジャ14を排出部11側に押圧操作することにより、図15(a)に示すように、第1及び第2の内部液室19a、19b内の収容液を介して前部仕切用ガスケット32Xが第1及び第2の内部液室19a、19b内の内圧により第1の領域を移動する。この前部仕切用ガスケット32Xの移動により、前部収容室18の収容液が加圧されて排出口11cから排出される。この押圧操作中には、前部仕切用ガスケット32Xの成形体22は貫通孔31内で当初の相対位置で維持され、また、中間仕切用ガスケット55Yの成形体60は貫通孔57内で当初の相対位置で維持されており、第1及び第2の内部液室19a、19bは液密に閉塞された状態で維持される。そのため、第1及び第2の内部液室19a、19bの収容液は、排出部11側の前部収容室18側に流出しないで各内部液室19a、19b内に保持される。
そして、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、前部仕切用ガスケット32Xが第2の領域に到達する。
すると、図15(b)に示すように、成形体22の突出部24が排出部11の端面11aに当接して移動が規制される。その後、前部仕切用ガスケット32Xが成形体22に対して排出部11側に相対移動することにより、成形体22が貫通孔31に対して相対移動する。そして、この成形体22の貫通孔31に対する移動により、密封部23が凹部34内に相対移動し、図15(c)に示すように、成形体22に形成された液体流路25の第1の内部液室19a側の端部25aが凹部34側に開口して、開閉手段20が開放される。これにより、第1の内部液室19aと排出口11cとが連通される。
その後、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、成形体22の液体流路25から第1の内部液室19a内の収容液が流出して、排出口11c側に排出される。この押圧操作中には、中間仕切用ガスケット55Yでは、成形体60は貫通孔57内で当初の相対位置で維持され、第2の内部液室19bは液密に閉塞された状態で維持される。そのため、第2の内部液室19bの収容液は、第1の内部液室19aに流出しないで第2の内部液室19b内に保持される。
そして、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、図15(d)に示すように、中間仕切用ガスケット55Yが第2の領域に到達する。
すると、中間仕切用ガスケット55Yの当接部56が前部仕切用ガスケット32Xの後端部に当接し、移動が規制される。その後、図15(e)に示すように、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、中間仕切用ガスケット55Yが前部仕切用ガスケット32Xに当接した状態のまま、成形体60が第2の内部液室19b内の内圧により中間仕切用ガスケット55Yに対して排出部11側に相対移動する。これにより、第1の内部液室内19a内の収容液が実質的に全て排出口11cから排出される。同時に、成形体60が移動することにより、成形体60が貫通孔57に対して相対移動する。そして、この成形体60の貫通孔57に対する移動により、密封部62が第1の内部液室19a内に移動し、液体流路66の流路開口65が第1の内部液室19a側に開口して、開閉手段20aが開放される。これにより、第2の内部液室19bと排出口11cとが連通される。
その後、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、プランジャ用ガスケット15が移動して液体流路66から第2の内部液室19b内の収容液を流出させ、排出口11c側に排出される。これにより、プレフィルドシリンジ10の全ての薬剤の排出を完了することができる。
そして、このようなプレフィルドシリンジ10であっても、実施の形態1と略同様の効果を得ることができる。
[実施の形態8]
図16は実施の形態8に係るプレフィルドシリンジを示す。
この実施の形態のプレフィルドシリンジ10は、前部仕切用ガスケット及びその開閉手段として、成形体60の排出口11側の端面形状を除き、実施の形態6と同一のものを使用し、中間仕切用ガスケット及びその開閉手段として実施の形態3と同一のものを用いており、その他は実施の形態1と同様である。尚、この実施の形態においては、成形体60の排出口11側の端面には、凸部60aが周方向に適宜間隔を設けて複数個形成されており、この凸部60aにより、成形体60の端面が排出口11cの前部収容室18側の開口部を閉塞するのを防止することができる。
このようなプレフィルドシリンジ10では、次のように各収容物を排出することができる。
まず、保存状態では、図16(a)に示すように、プランジャl4が外筒12の後端側に配置されており、前部収容室18及び第1及び第2の内部液室19a、19bには、所定量の収容液がそれぞれ収容されている。
この状態では、前部仕切用ガスケット55X及び中間仕切用ガスケット32Yは、それぞれ第1の領域に配置されている。
この第1の領域では、図14(a)に示すように、前部仕切用ガスケット55Xの貫通孔57の内周シール部57aに、成形体60の密封部62が内周シール部57aを貫通した状態で配置されて液密に接しており、成形体60の係止部63は貫通孔57の端部に配置されている。更に、液体流路66の流路開口65は内周シール部57aにより閉塞されている。さらに、外周シール部55a及び中間仕切用ガスケット32Yの外周シール部36が外筒12の内壁面に十分な圧力で圧接されているため、前部仕切用ガスケット55Xおよび中間仕切用ガスケット32Yのシール性が十分に確保され、第1及び第2の内部液室19a、19bが確実に密封状態で維持されている。
そして、前部収容室18に収容された収容液と第1及び第2の内部液室19a、19bに収容された収容液とを排出口11cから排出させるには、まず、プレフィルドシリンジ10の排出部11のチップキャップ11dを除去し、ルアーロック構造部11bに図示しない注射針や送液用チューブを連結もしくは医療容器のコネクターに直接連結する。
そして、この状態でプランジャ14を排出部11側に押圧操作する。
これにより、図16(a)に示すように、第1及び第2の内部液室19a、19b内の収容液を介して前部仕切用ガスケット55Xが第1及び第2の内部液室19a、19b内の内圧により第1の領域を移動する。この前部仕切用ガスケット55Xの移動により、前部収容室18の収容液が加圧されて排出口11cから排出される。この押圧操作中には、成形体60は、貫通孔57内で当初の相対位置で維持され、第1及び第2の内部液室19a、19bは液密に閉塞された状態で維持される。そのため、第1及び第2の内部液室19a、19bの収容液は、排出部11側の前部収容室18側に流出しないで各内部液室19a、19b内に保持される。
そして、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、前部仕切用ガスケット55Xが第2の領域に到達する。
すると、図16(b)に示すように、前部仕切用ガスケット55Xの当接部56が排出部11の端面11aに当接して移動が規制される。その後、成形体60が仕切用ガスケット55Xに対して排出部11側に相対移動することにより、成形体60が第1の内部液室19a内の内圧により貫通孔57に対して相対移動する。そして、図16(c)に示すように、この成形体60の貫通孔57に対する移動により、液体流路66の流路開口65が排出部11側に開口して、開閉手段20aが開放される。これにより、第1の内部液室19aと排出口11cとが連通される。
その後、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、液体流路66から第1の内部液室19a内の収容液が流出して、排出口11c側に排出される。この押圧操作中には、中間仕切用ガスケット32Yでは、成形体22は貫通孔21内で当初の相対位置で維持され、第2の内部液室19bは液密に閉塞された状態で維持される。そのため、第2の内部液室19bの収容液は、第1の内部液室19aに流出しないで第2の内部液室19b内に保持される。
そして、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、図16(d)に示すように、中間仕切用ガスケット32Yが第2の領域に到達する。
すると、中間仕切用ガスケット32Yの成形体22の突出部24が前部仕切用ガスケット55Xの後端部に当接し、移動が規制される。その後、図16(e)に示すように、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、成形体22が前部仕切用ガスケット55Xの後端部分に当接した状態のまま、中間仕切用ガスケット32Yが成形体22に対して排出部11側に相対移動する。これにより、第1の内部液室内19a内の収容液が実質的に全て排出口11cから排出される。同時に、中間仕切用ガスケット32Yが移動することにより、成形体22が貫通孔21に対して相対移動する。そして、この成形体22の貫通孔21に対する移動により、密封部23が第2の内部液室19b内に移動し、液体流路25の第2の内部液室19b側の端部25aが第2の内部液室19b側に開口して、開閉手段20が開放される。これにより、第2の内部液室19bと排出口11cとが連通される。
その後、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、プランジャ用ガスケット15が移動して液体流路25から第2の内部液室19b内の収容液を流出させ、排出口11c側に排出される。これにより、プレフィルドシリンジ10の全ての薬剤の排出が完了することができる。
そして、このようなプレフィルドシリンジ10であっても、実施の形態1と略同様の効果を得ることができる。
尚、実施の形態7では、成形体22の移動が規制された後、ガスケットが移動することにより液体流路25が開口する前部仕切用ガスケット32Xと、ガスケットの移動が規制された後、成形体60が移動することにより流体流路66が開口する中間仕切用ガスケット55Yとを、それぞれ一個づつ配置した例について説明した。また、実施の形態8では、ガスケットの移動が規制された後、成形体60が移動することにより流体流路66が開口する前部仕切用ガスケット55Xと、成形体22の移動が規制された後、ガスケットが移動することにより液体流路25が開口する中間仕切用ガスケット32Yとを、それぞれ一個づつ配置した例について説明した。
しかしながら、これらのガスケット及び開閉手段は、他の構成に拘わらず、単独で密封及び開放可能な構成であるため、その数、配置順序、或いはその組合せ形式は何ら限定されることはない。例えば、これらを任意に複数個用いることも可能である。一方又は双方を複数個用いる場合には、その配置順序を任意に変更することも可能である。
このようにすれば、両ガスケット数の和に応じた数の内部液室を形成することができ、より多種類の収容物を安定に保存することが可能となる。
[その他の実施の形態]
図17乃至図24は更に異なる種々の実施の形態のプレフィルドシリンジを示す。
これらの実施の形態では、第1乃至第5の実施の形態又は第6の実施の形態の中間仕切用ガスケットを使用し、前部仕切用ガスケット及びその開閉手段として従来の2室タイプのプレフィルドシリンジに用いられるものを使用している。
まず、図17は、実施の形態3の中間仕切用ガスケット32Y及び成形体22を配置し、排出部11側に略円盤形状の前部仕切用ガスケット70を配置するとともに、外筒12の排出部11側内壁面に薄肉状のバイパス溝72を設けている。このようなプレフィルドシリンジ10では、図17(a)に示す初期の状態からプランジャ14を押圧操作して、前部仕切用ガスケット70が排出部11側に近接すると、前部液室18の収容液を排出後、図17(b)に示すように前部仕切用ガスケット70がバイパス溝72の位置に達すると、このバイパス溝72を介して内部液室19a、19bが排出部11に連通される。その後は、実施の形態1と同様である。
図18は、図17に示したプレフィルドシリンジ10において、実施の形態3の中間仕切用ガスケット16Y及び成形体22に代えて、実施の形態6の中間仕切用ガスケット55Y及び成形体60を配置している。
尚、図17及び図18において、外筒12の排出部11側内壁面に形成した薄肉状のバイパス溝72に代えて、外筒12の排出部11側の壁部に外側へ膨出する所定長のバイパス路を形成してもよい。
図19は、実施の形態3の中間仕切用ガスケット32Y及び成形体22を配置し、排出部11側に略円盤形状の前部仕切用ガスケット74を配置している。この前部仕切用ガスケット74の排出部11側の端面の周囲の一部には、外筒12の排出部11の端面11aに当接することにより、前部仕切用ガスケット74を変形或いは変位させることが可能な突起部76が設けられている。
このようなプレフィルドシリンジ10では、図19(a)に示す初期の状態からプランジャ14を押圧操作して、前部仕切用ガスケット74が排出部11側に近接すると、前部液室18の収容液を排出後、図19(b)に示すように、前部仕切用ガスケット74の端面の突起部76が排出部11側の端面11aに当接することにより、前部仕切用ガスケット74と外筒12の内面との間に間隙が形成され、この間隙を介して内部液室19a、19bが排出部11に連通される。その後は、実施の形態1と同様である。
図20は、図19に示したプレフィルドシリンジ10において、実施の形態3の中間仕切用ガスケット32Y及び成形体22に代えて、実施の形態6の中間仕切用ガスケット55Y及び成形体60を配置している。
図21は、実施の形態3の中間仕切用ガスケット32Y及び成形体22を配置し、排出部11側に略円盤形状の前部仕切用ガスケット74を配置している。また、外筒12の排出部11側の内壁面には、排出部側程高さが高くなる複数のリブ78が形成されている。
このようなプレフィルドシリンジ10では、図21(a)に示す初期の状態からプランジャ14を押圧操作して、前部仕切用ガスケット74が排出部11側に近接すると、前部液室18の収容液を排出後、図21(b)に示すように、前部仕切用ガスケット74がリブ78により変形されることにより、前部仕切用ガスケット74と外筒12の内面との間に間隙が形成され、この間隙を介して内部液室19a、19bが排出部11に連通される。その後は、実施の形態1と同様である。
図22は、図21に示したプレフィルドシリンジ10において、実施の形態3の中間仕切用ガスケット32Y及び成形体22に代えて、実施の形態6の中間仕切用ガスケット55Y及び成形体60を配置している。
図23は、実施の形態3の中間仕切用ガスケット32Y及び成形体22を配置し、排出部11側に略円盤形状の前部仕切用ガスケット75を配置している。また、前部仕切用ガスケット75には、貫通孔80が設けられ、この貫通孔80に閉塞体82が内蔵され、外筒12の排出部11に閉塞体82の押出部材84が突設されている。更に、貫通孔80には、閉塞体82を収容する前方収容部80aと後方収容部80bとが設けられるとともに、後方収容部80bを迂回するように、第1の内部液室19aと貫通孔80とを連通するバイパス路86が設けられている。
このようなプレフィルドシリンジ10では、図23(a)に示す初期の状態からプランジャ14を押圧操作して、前部仕切用ガスケット74が排出部11側に近接すると、前部液室18の収容液を排出後、図23(b)に示すように、押出部材84が閉塞体82を移動させてバイパス路86が形成され、このバイパス路86を介して内部液室19a、19bが排出部11に連通される。その後は、実施の形態1と同様である。
図24は、図23に示したプレフィルドシリンジ10において、実施の形態3の中間仕切用ガスケット32Y及び成形体22に代えて、実施の形態6の中間仕切用ガスケット55Y及び成形体60を配置している。
尚、図17乃至図24に示すプレフィルドシリンジ10において、中間仕切用ガスケット32Y(55Y)の第1の領域とは、中間仕切用ガスケット32Y(55Y)が第1の内部収容室19aを区画するように当初配置された位置から前部仕切用ガスケット70(74、75)の近傍までの範囲であり、前部収容室18及び第1の内部液室19aの収容物のみを排出する区間である。具体的には中間仕切用ガスケット32Yの成形体22または中間仕切用ガスケット55Yの当接部56が前部仕切用ガスケット70(74、75)の後端部に当接するまでの中間仕切用ガスケット32Y(55Y)の移動範囲であり、突出部24または当接部56の突出量により定まる。
また、中間仕切用ガスケット32Y(55Y)の第2の領域とは、前部仕切用ガスケット70(74、75)の近傍の範囲であり、第1の内部液室19aの収容液を排出する区間である。具体的には、中間仕切用ガスケット32Yの成形体22または中間仕切用ガスケット55Yの当接部56が前部仕切用ガスケット70(74、75)の後端部に当接した後の範囲である。
以上のような図17乃至図24に示すプレフィルドシリンジであっても、3室を有するプレフィルドシリンジとして使用することができ、3種の収容物を隔離して保存し、使用時に連続的に排出することが可能である。
尚、これらの変形例では、中間仕切用ガスケット32Y(55Y)を1個配置したが、中間仕切用ガスケット32Y(55Y)を複数配置することも可能であり、また、中間仕切用ガスケットを複数配置する場合には、中間仕切用ガスケット32Yと中間仕切用ガスケット55Yを併用することもできる。
上述した実施の形態1乃至8及び図17乃至図24に示すその他の実施の形態では、3室以上のプレフィルドシリンジについて説明したが、次に2室型及び1室型のプレフィルドシリンジの実施の形態について説明する。
[実施の形態9]
図25は実施の形態9に係るプレフィルドシリンジを示す。尚、図25において図1と同一の構成部材には、同一の符合を付してその説明を省略する。
図において、符合100は2室型のプレフィルドシリンジを示しており、このプレフィルドシリンジ100は、仕切用ガスケット16として図1乃至図3に示す前部仕切用ガスケット16Xと同一構成のものを用いており、外筒12の内部は、仕切用ガスケット16と排出部11との間に前部収容室18が区画され、プランジャ用ガスケット15と仕切用ガスケット16との間に内部液室19が区画されている。
この内部液室19には液体が収容され、前部収容室18には使用時に内部液室19の液体と連続して排出される液体や使用時に混合される物質等が収容されており、この実施の形態では、前部収容室18に造影剤が収容され、内部液室19に生理食塩水が収容されている。
以上のような構成のプレフィルドシリンジ100は、次のように使用される。
まず、保存状態では、図25に示すように、プランジャ14が外筒12の後端側に配置されており、前部収容室18及び内部液室19には、所定量の収容液がそれぞれ収容されている。そして、この状態では、仕切用ガスケット16は第1の領域に配置されている。
ここで、第1の領域とは、仕切用ガスケット16が各室18、19を区画するように当初配置された位置から排出部11の近傍までの範囲であり、前部収容室18の収容物のみを排出する区間である。具体的には成形体22が排出部11の端面11aに当接するまでの仕切用ガスケット16の移動範囲で、突出部24の突出量により定まる。
この第1の領域では、貫通孔21の内周シール部21aに密封部23が内周シール部21aを貫通した状態で配置されて液密に接している。また、突出部24は、仕切用ガスケット16の排出部11側端部より排出部11側に突出している。さらに、液体流路25の内部液室19側の端部25aは、内周シール部21aにより閉塞されている。
また、貫通孔21内に成形体22の密封部23が配置されているため、仕切用ガスケット16の内側には実質的に中空部分はなく、仕切用ガスケット16が十分な強度を有して、外周シール部16aが外筒12の内壁面に十分な圧力で圧接されている。そのため、仕切用ガスケット16のシール性が十分に確保され、内部液室19が確実に密封状態で維持されている。
そして、前部収容室18に収容された収容液と内部液室19に収容された収容液とを排出口11cから排出させるには、まず、プレフィルドシリンジ100の排出部11のチップキャップ11dを除去し、ルアーロック構造部11bに図示しない注射針や送液用チューブを連結もしくは医療容器のコネクターに直接連結する。
そして、この状態でプランジャ14を排出部11側に押圧操作する。
これにより、図26(a)に示すように、内部液室19内の収容液を介して仕切用ガスケット16が内部液室19内の内圧により第1の領域を移動し、この仕切用ガスケット16の移動により、前部収容室18の収容液が加圧されて排出口11cから排出される。この押圧操作中には、フランジ部26は内部液室19内圧が負荷された状態で、仕切用ガスケット16の内部液室19側端部に当接しており、成形体22は、貫通孔21内で当初の相対位置で維持され、内部液室19は液密に閉塞された状態で維持される。そのため、内部液室19の収容液は、排出部11側の前部収容室18側に流出しないで内部液室19内に保持される。
そして、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、仕切用ガスケット16が第2の領域に到達する。
ここで、第2の領域とは、排出部11の近傍の範囲であり、内部液室19の収容液を排出する区間である。具体的には、成形体22が排出部11の端面11aに当接した後の範囲である。
すると、図26(b)に示すように、成形体22の突出部24が排出部11の端面11aに当接し、その後、図26(c)に示すように、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、成形体22が排出部11の端面11aに当接した状態のまま、仕切用ガスケット16だけが排出部11側に移動する。これにより、前部収容室18内の収容液が実質的に全て排出口11cから排出される。同時に、仕切用ガスケット16のみが移動することにより、成形体22が貫通孔21に対して相対移動する。そして、この成形体22の貫通孔21に対する移動により、密封部23が内部液室19内に相対移動し、液体流路25の内部液室19側の端部25aが内部液室19側に開口して、開閉手段20が開放される。これにより、内部液室19と排出口11cとが連通される。その後、図26(d)に示すように、プランジャ14がさらに排出部11側に押圧操作されると、液体流路25から内部液室19内の収容液を流出させて、排出口11c側に排出させる。これにより、プレフィルドシリンジ100の実質的に全ての収容液の排出が完了する。
以上のようなプレフィルドシリンジ100によれば、成形体22が第1の領域に配置されている間には、内部液室19を密封状態で維持することができ、プランジャ14の押圧操作により、仕切用ガスケット16が第1の領域を移動して第2の領域に達するまでの間には、前部収容室18内の収容液を排出口11cから排出でき、仕切用ガスケット16が第2の領域に移動した後には、成形体22の液体流路25が内部液室19に開口して内部液室19内の収容液を排出口11cから排出することができるため、前部収容室18内の収容液と内部液室19内の収容液とを順に連続して排出することが可能である。
そして、プランジャ14の押圧操作の際、第2の領域では、成形体22に液体流路25が形成されているため、仕切用ガスケット16を大きく弾性変形させる必要がないため、プランジャ14の押圧操作中に押圧荷重が増加するのを抑制することができるとともに、液体流路25を大きく安定して形成することができる。しかも、貫通孔21の内部に成形体22が配置されるため、液体流路25を大きく形成しても仕切用ガスケット16の弾性により流路が収縮され難く、また、仕切用ガスケット16の強度を確保することが可能である。そのため、内部液室19の液密性を低下することなく、内部液室19内の収容液を排出するための十分な大きさの流路を確保することが容易である。
その結果、前部収容室18内の収容液と内部液室19内の収容液とを連続して一気に排出し易くでき、前部収容室18の造影剤を注入して、プレフィルドシリンジ100内やその後のチューブ等の経路に残留する造影剤を内部液室19の生理食塩水で押出すような連続した押出操作を短時間で行うことが可能であり、従来のように造影剤と生理食塩水を切り替えて押出すような押出操作に比べて、造影剤の使用量全量の効果を十分に発揮させることが可能となる。
また、従来のように内部液室19の収容液を排出するための流路を形成するために、外筒12の一部を膨出させたり、外筒12の内部に凸状リブや突起等のような仕切用ガスケット16を弾性変形させて流路を形成する構成を設ける必要がなく、さらに、外筒12を一体に形成できて、従来のように筒状部分12aと排出部11とを別部材として成形して組合せる必要もないため、従来から一般的に使用されている外筒12を用いることが可能であり、外筒12の製造も容易である。
そして、密封部23が内周シール部21aを貫通した状態で配置されているので、仕切用ガスケット16が第1の領域から第2の領域に移動して成形体22が貫通孔21に対して相対移動する際、成形体22の密封部23は内周シール部21aを弾性変形させることなく摺動することができる。そのため、成形体22を移動させるために要するプランジャ14の押圧荷重が密封部23の摺動抵抗だけであり、プランジャ14の押圧荷重を小さく抑え易いとともに、その押圧操作中に押圧荷重が増加することがなく、プランジャ14の押圧操作の操作性をより向上し易い。
また、仕切用ガスケット16の貫通孔21全体に成形体22が存在するため、仕切用ガスケット16の強度を確保し易く、外周シール部16aのシール性を確保し易い。そのため、造影剤のように高い圧力で排出させるもののように押圧操作時に内部液室19に高い圧力が負荷され易いプレフィルドシリンジでは、内部液室19の収容液が前部液室18に漏洩することを防止し易い。
特に、仕切用ガスケット16の内周シール部21aが外周シール部16aに対応する位置に形成されているため、外周シール部16aを外筒12の内壁面に圧接するための仕切用ガスケット16の強度を確保し易く、外周シール部16aのシール性をより確保し易い。
また、成形体22の内部液室19側に、貫通孔21より大きいフランジ部26を有しているため、プランジャ14の押圧操作の際に内部液室19の内圧が上昇して成形体22に内圧が負荷されても、フランジ部26が仕切用ガスケット16の内部液室19側端部に当接して、成形体22が貫通孔21から外れることを確実に防止できる。
そして、開閉手段20では、仕切用ガスケット16から外部に突出部24が露出しているため、成形体22の配置位置(配置精度)を外部から容易に確認することができ、プレフィルドシリンジ100の確実な検査を容易に行うことができて、製品の信頼性を向上することができる。
また、仕切用ガスケット16が第2の領域に配置された状態では、貫通孔21内全体に成形体22が配置されるため、貫通孔21内のデッドスペースを少なくすることができる。
尚、上記実施の形態では、前部収容室18に造影剤を収容するとともに、内部液室19に生理食塩水を収容した例について説明したが、各室18、19の収容物は何ら限定されず、適宜選択できる。
また、上記では、仕切用ガスケット16の貫通孔21の内周シール部21aがリブ状に形成された例について説明したが、内周シール部21aは成形体22の密封部23と液密かつ摺動可能に当接するものであればよく、一定の断面形状を有する孔であってもよい。
さらに、上記では、仕切用ガスケット16の内周シール部21aが外周シール部16aと重なる位置に形成された例を示したが、外周シール部16aのシール性が確保できればよい。
また、上記では、成形体22として、密封部23から連続して突出部24が形成されている例を示したが、密封部23と突出部24との間が離間した形状の成形体22であってもよい。
さらに、成形体22として、フランジ部26を有する例を示したが、プランジャ14の押圧操作時に内部液室19の内圧により、成形体22が仕切用ガスケット16の貫通孔21から脱離しない条件で使用できれば、フランジ部26を設けなくてもよい。
また、脂溶性ビタミン等の吸着及び/又は吸着され易い収容物を収容する場合には、前記の実施の形態1で説明した場合と同様に、収容物と接する面にその収容物の吸着性を低くするための表面処理を施すことが好ましい。
尚、脂溶性ビタミン等の吸着及び/又は収着され易い成分が1種類のみの場合は、この収容物を前部収容室18に収容することにより、仕切用ガスケット16の上記収容物が収容された前部収容室18に臨む面にだけに表面処理を施すことも可能であり、これにより表面処理を施す面を少なくすることができる。
また、前部収容室18及び内部液室19に、それぞれ互いに異なる2種類のビタミン含有液を収容しておけば、2種類のビタミン含有液を1つのプレフィルドシリンジ100内に収容しておくことができ、輸液に対する一回の混注操作により、2種類のビタミン含有液や微量元素を混注することができる。そのため、2種類のビタミン含有液を簡単な操作で確実に輸液に混注することができる。
また、上記では、医療用の用途に用いたが、他の用途に用いるプレフィルドシリンジであっても、本発明を適用することが可能である。
[実施の形態10]
図27は実施の形態10に係るプレフィルドシリンジを示す。尚、図27において図25と同一の構成部材には、同一の符合を付してその説明を省略する。
このプレフィルドシリンジ100は1室型であり、実施の形態9とは異なり、仕切用ガスケット16の排出部11側には収容室が形成されておらず(収容物が収容されておらず)、プランジャ用ガスケット15と仕切用ガスケット16との間の内部液室19だけに収容液が収容されている。また、排出部11の排出口11cの先端には、チップキャップ11dは装着されておらず、仕切用ガスケット16の開閉手段20により、内部液室19の内部が外部から密封されている。その他は実施の形態9と同様である。
このようなプレフィルドシリンジ100であっても、内部液室19内の収容液を排出させる押圧操作では、実施の形態9と同様の効果が得られる。
尚、上記の実施の形態9及び10にあっては、仕切用ガスケットとして図2に記載のものを、また、成形体として図3に記載のものを用いたものを例示したが、仕切用ガスケットは、図6及び図7に示す仕切用ガスケット32を用いることもでき、また、成形体は、図9乃至図11に示す成形体40や図12に示す成形体50を用いることもできる。
さらに、仕切用ガスケットとして図14に示す仕切用ガスケット55Xを用いてもよく、また、プランジャ用ガスケットとして図8に示すプランジャ用ガスケット38を用いることもできる。
本発明の実施の形態1に係る3室型のプレフィルドシリンジを示す縦断面図である。 図1に示すプレフィルドシリンジの仕切用ガスケットを示し、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 図1に示すプレフィルドシリンジの成形体を示し、(a)は斜視図、(b)は底面図である。 図1に示すプレフィルドシリンジの断面図であり、(a)〜(d)は押圧操作に基づく各仕切用ガスケット等の位置を示す。 本発明の実施の形態2に係る4室型のプレフィルドシリンジを示す縦断面図である。 本発明の実施の形態3に係るプレフィルドシリンジに用いる仕切用ガスケットの斜視図である。 図6に示す仕切用ガスケットを用いた開閉手段の一例を示す断面図である。 プランジャ用ガスケットの他の例を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係るプレフィルドシリンジに用いる成形体を示し、(a)は斜視図、(b)は底面図である。 本発明の実施の形態4に係るプレフィルドシリンジに用いる成形体の変形例を示し、(a)は斜視図、(b)は底面図である。 本発明の実施の形態4に係るプレフィルドシリンジに用いる成形体の他の変形例を示し、(a)は斜視図、(b)は底面図である。 本発明の実施の形態5に係るプレフィルドシリンジに用いる成形体を示し、(a)は斜視図、(b)は底面図である。 本発明の実施の形態6に係るプレフィルドシリンジの一部断面図であり、(a)〜(f)は排出操作に基づく各仕切用ガスケット等の位置を示す。 図13に示すプレフィルドシリンジの仕切用ガスケットの開閉手段の断面図であり、(a)は開放前、(b)は開放後を示す。 本発明の実施の形態7に係るプレフィルドシリンジの一部断面図であり、(a)〜(f)は排出操作に基づく各仕切用ガスケット等の位置を示す。 本発明の実施の形態8に係るプレフィルドシリンジの一部断面図であり、(a)〜(f)は排出操作に基づく各仕切用ガスケット等の位置を示す。 本発明の他の実施の形態に係るプレフィルドシリンジの一部断面図であり、(a)は前部開放手段の開放前、(b)は前部開放手段の開放後を示す。 図17に示すプレフィルドシリンジの変形例の一部断面図であり、(a)は前部開放手段の開放前、(b)は前部開放手段の開放後を示す。 本発明の他の実施の形態に係るプレフィルドシリンジの一部断面図であり、(a)は前部開放手段の開放前、(b)は前部開放手段の開放後を示す。 図19に示すプレフィルドシリンジの変形例の一部断面図であり、(a)は前部開放手段の開放前、(b)は前部開放手段の開放後を示す。 本発明の他の実施の形態に係るプレフィルドシリンジの一部断面図であり、(a)は前部開放手段の開放前、(b)は前部開放手段の開放後を示す。 図21に示すプレフィルドシリンジの変形例の一部断面図であり、(a)は前部開放手段の開放前、(b)は前部開放手段の開放後を示す。 本発明の他の実施の形態に係るプレフィルドシリンジの一部断面図であり、(a)は前部開放手段の開放前、(b)は前部開放手段の開放後を示す。 図23に示すプレフィルドシリンジの変形例の一部断面図であり、(a)は前部開放手段の開放前、(b)は前部開放手段の開放後を示す。 本発明の実施の形態9に係る2室型のプレフィルドシリンジを示す縦断面図である。 図25に示すプレフィルドシリンジの断面図であり、(a)〜(d)は押圧操作に基づく仕切用ガスケット等の位置を示す。 本発明の実施の形態10に係る1室型のプレフィルドシリンジを示す縦断面図である。
符号の説明
10、100 プレフィルドシリンジ
11 排出部
12 外筒
15 プランジャ用ガスケット
16 仕切用ガスケット
16X、55X、70、74、75 前部仕切用ガスケット
16Y、32Y、55Y 中間仕切用ガスケット
16a、36 外周シール部
18 前部収容室
19 内部液室
19a 第1の内部液室
19b 第2の内部液室
20、20a 開閉手段
21、57 貫通孔
21a、57a 内周シール部
22、40、50、60 成形体
23、46、51、62 密封部
24 突出部
25、48、54、66 液体流路
26 フランジ部
34 凹部
56 当接部

Claims (58)

  1. 排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、前部収容室と内部液室とを区画する前部仕切用ガスケットと、
    この前部仕切用ガスケットに設けられて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な前部開閉手段と、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間に液密に配置されて、前記内部液室を複数の内部液室に区画する少なくとも一つの中間仕切用ガスケットと、
    この中間仕切用ガスケットに設けられて、この中間仕切用ガスケットの両側に形成された前記内部液室間を連通可能な中間開閉手段と、
    を備えたプレフィルドシリンジであって、
    前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する前部仕切用成形体と、この前部仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記前部開閉手段は、前記前部仕切用ガスケットが第1の領域から前記排出部側の第2の領域まで移動し、前記前部仕切用成形体の移動が規制された後、前記前部仕切用ガスケットが前記前部仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口し、
    前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する中間仕切用成形体と、この中間仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記中間開閉手段は、前記中間仕切用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間の相対位置が第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、前記中間仕切用成形体の移動が規制された後、前記中間仕切用ガスケットが前記中間仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とするプレフィルドシリンジ。
  2. 排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、前部収容室と内部液室とを区画する前部仕切用ガスケットと、
    この前部仕切用ガスケットに設けられて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な前部開閉手段と、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間に液密に配置されて、前記内部液室を複数の内部液室に区画する少なくとも一つの中間仕切用ガスケットと、
    この中間仕切用ガスケットに設けられて、この中間仕切用ガスケットの両側に形成された前記内部液室間を連通可能な中間開閉手段と、
    を備えたプレフィルドシリンジであって、
    前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する前部仕切用成形体と、この前部仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記前部開閉手段は、前記前部仕切用ガスケットが第1の領域から前記排出部側の第2の領域まで移動し、前記前部仕切用ガスケットの移動が規制された後、前記前部仕切用成形体が前記前部仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口し、
    前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する中間仕切用成形体と、この中間仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記中間開閉手段は、前記中間仕切用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間の相対位置が第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、前記中間仕切用ガスケットの移動が規制された後、前記中間仕切用成形体が前記中間仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とするプレフィルドシリンジ。
  3. 排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、前部収容室と内部液室とを区画する前部仕切用ガスケットと、
    この前部仕切用ガスケットに設けられて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な前部開閉手段と、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間に液密に配置されて、前記内部液室を複数の内部液室に区画する少なくとも一つの中間仕切用ガスケットと、
    この中間仕切用ガスケットに設けられて、この中間仕切用ガスケットの両側に形成された前記内部液室間を連通可能な中間開閉手段と、
    を備えたプレフィルドシリンジであって、
    前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する前部仕切用成形体と、この前部仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記前部開閉手段は、前記前部仕切用ガスケットが第1の領域から前記排出部側の第2の領域まで移動し、前記前部仕切用成形体の移動が規制された後、前記前部仕切用ガスケットが前記前部仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口し、
    前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する中間仕切用成形体と、この中間仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記中間開閉手段は、前記中間仕切用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間の相対位置が第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、前記中間仕切用ガスケットの移動が規制された後、前記中間仕切用成形体が前記中間仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とするプレフィルドシリンジ。
  4. 排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、前部収容室と内部液室とを区画する前部仕切用ガスケットと、
    この前部仕切用ガスケットに設けられて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な前部開閉手段と、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間に液密に配置されて、前記内部液室を複数の内部液室に区画する少なくとも一つの中間仕切用ガスケットと、
    この中間仕切用ガスケットに設けられて、この中間仕切用ガスケットの両側に形成された前記内部液室間を連通可能な中間開閉手段と、
    を備えたプレフィルドシリンジであって、
    前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する前部仕切用成形体と、この前部仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記前部開閉手段は、前記前部仕切用ガスケットが第1の領域から前記排出部側の第2の領域まで移動し、前記前部仕切用ガスケットの移動が規制された後、前記前部仕切用成形体が前記前部仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口し、
    前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する中間仕切用成形体と、この中間仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記中間開閉手段は、前記中間仕切用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間の相対位置が第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、前記中間仕切用成形体の移動が規制された後、前記中間仕切用ガスケットが前記中間仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とするプレフィルドシリンジ。
  5. 排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、前部収容室と内部液室とを区画する前部仕切用ガスケットと、
    前記外筒に対する前記前部仕切用ガスケットの相対位置に基づいて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な前部開閉手段と、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間に液密に配置されて、前記内部液室を複数の内部液室に区画する少なくとも一つの中間仕切用ガスケットと、
    この中間仕切用ガスケットに設けられて、この中間仕切用ガスケットの両側に形成された前記内部液室間を連通可能な中間開閉手段と、
    を備えたプレフィルドシリンジであって、
    前記前部開閉手段は、前記前部仕切用ガスケットが所定位置まで移動すると開放され、
    前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する中間仕切用成形体と、この中間仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記中間開閉手段は、前記中間仕切用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間の相対位置が第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、前記中間仕切用成形体の移動が規制された後、前記中間仕切用ガスケットが前記中間仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とするプレフィルドシリンジ。
  6. 排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、前部収容室と内部液室とを区画する前部仕切用ガスケットと、
    前記外筒に対する前記前部仕切用ガスケットの相対位置に基づいて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な前部開閉手段と、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間に液密に配置されて、前記内部液室を複数の内部液室に区画する少なくとも一つの中間仕切用ガスケットと、
    この中間仕切用ガスケットに設けられて、この中間仕切用ガスケットの両側に形成された前記内部液室間を連通可能な中間開閉手段と、
    を備えたプレフィルドシリンジであって、
    前記前部開閉手段は、前記前部仕切用ガスケットが所定位置まで移動すると開放され、
    前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する中間仕切用成形体と、この中間仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記中間開閉手段は、前記中間仕切用ガスケットと前記前部仕切用ガスケットとの間の相対位置が第1の領域からこの第1の領域より近接した第2の領域まで変位し、前記中間仕切用ガスケットの移動が規制された後、前記中間仕切用成形体が前記中間仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とするプレフィルドシリンジ。
  7. 前記前部仕切用ガスケットの前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記前部仕切用成形体とを有し、
    前記前部仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記前部仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
    前記第2の領域で、前記突出部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記前部仕切用ガスケットが前記前部仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成したことを特徴とする請求項1または3に記載のプレフィルドシリンジ。
  8. 前記前部仕切用ガスケットの前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記外筒との当接部と、前記前部仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記前部仕切用成形体とを有し、
    前記前部仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記内部液室側に収容され、
    前記第2の領域で、前記当接部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記前部仕切用成形体が前記前部仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成したことを特徴とする請求項2または4に記載のプレフィルドシリンジ。
  9. 前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
    前記中間仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記中間仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
    前記第2の領域で、前記突出部が前記前部仕切用ガスケットまたは前記排出部側の中間仕切用ガスケットに当接した状態で、前記中間仕切用ガスケットが前記中間仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の両端が両側の前記内部液室に開口するように構成したことを特徴とする請求項1、4または5の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  10. 前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記排出部側の前記前部仕切用ガスケットまたは前記中間仕切用ガスケットとの当接部と、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
    前記中間仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記プランジャ用ガスケット側に収容され、
    前記第2の領域で、前記当接部が前記前部仕切用ガスケットまたは前記排出部側の中間仕切用ガスケットに当接した状態で、前記中間仕切用成形体が前記中間仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の両端が両側の前記内部液室に開口するように構成したことを特徴とする請求項2、3または6の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  11. 前記前部仕切用ガスケットの前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記前部仕切用成形体とを有し、
    前記前部仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記前部仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
    前記第2の領域で、前記突出部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記前部仕切用ガスケットが前記前部仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成され、
    前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
    前記中間仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記中間仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
    前記第2の領域で、前記突出部が前記前部仕切用ガスケットまたは前記排出部側の中間仕切用ガスケットに当接した状態で、前記中間仕切用ガスケットが前記中間仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の両端が両側の前記内部液室に開口するように構成したことを特徴する請求項1に記載のプレフィルドシリンジ。
  12. 前記前部仕切用ガスケットの前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記外筒との当接部と、前記前部仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記前部仕切用成形体とを有し、
    前記前部仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記内部液室側に収容され、
    前記第2の領域で、前記当接部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記前部仕切用成形体が前記前部仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成され、
    前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記排出部側の前記前部仕切用ガスケットまたは前記中間仕切用ガスケットとの当接部と、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
    前記中間仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記プランジャ用ガスケット側に収容され、
    前記第2の領域で、前記当接部が前記前部仕切用ガスケットまたは前記排出部側の中間仕切用ガスケットに当接した状態で、前記中間仕切用成形体が前記中間仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の両端が両側の前記内部液室に開口するように構成したことを特徴とする請求項2に記載のプレフィルドシリンジ。
  13. 前記前部仕切用ガスケットの前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記前部仕切用成形体とを有し、
    前記前部仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記前部仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
    前記第2の領域で、前記突出部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記前部仕切用ガスケットが前記前部仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成され、
    前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
    前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記排出部側の前記前部仕切用ガスケットまたは前記中間仕切用ガスケットとの当接部と、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
    前記中間仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記プランジャ用ガスケット側に収容され、
    前記第2の領域で、前記当接部が前記前部仕切用ガスケットまたは前記排出部側の中間仕切用ガスケットに当接した状態で、前記中間仕切用成形体が前記中間仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の両端が両側の前記内部液室に開口するように構成したことを特徴とする請求項3に記載のプレフィルドシリンジ。
  14. 前記前部仕切用ガスケットの前記前部開閉手段が、前記前部仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記外筒との当接部と、前記前部仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記前部仕切用成形体とを有し、
    前記前部仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記内部液室側に収容され、
    前記第2の領域で、前記当接部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記前部仕切用成形体が前記前部仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成され、
    前記中間仕切用ガスケットの少なくとも一つの前記中間開閉手段が、前記中間仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記中間仕切用成形体とを有し、
    前記中間仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記中間仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
    前記第2の領域で、前記突出部が前記前部仕切用ガスケットまたは前記排出部側の中間仕切用ガスケットに当接した状態で、前記中間仕切用ガスケットが前記中間仕切用成形体に対して相対移動することにより、前記流路の両端が両側の前記内部液室に開口するように構成したことを特徴とする請求項4に記載のプレフィルドシリンジ。
  15. 前記前部開閉手段及び前記中間開閉手段が、前記前部仕切用ガスケット及び前記中間仕切用ガスケットの面方向の同一位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4または請求項7乃至14の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  16. 前記前部仕切用成形体の前記密封部が、前記前部仕切用ガスケットの前記内周シール部を貫通した状態で配置されていることを特徴とする請求項7、8、11、12、13、14または15の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  17. 前記中間仕切用成形体の前記密封部が、前記中間仕切用ガスケットの前記内周シール部を貫通した状態で配置されていることを特徴とする請求項9乃至15の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  18. 前記前部仕切用ガスケットが、前記外筒の内面と液密かつ摺動可能に接する外周シール部を有し、前記内周シール部の少なくとも一部が、前記外周シール部に対応する位置に形成されていることを特徴とする請求項7、8、11、12、13、14、15または16の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  19. 前記中間仕切用ガスケットが、前記外筒の内面と液密かつ摺動可能に接する外周シール部を有し、前記内周シール部の少なくとも一部が、前記外周シール部に対応する位置に形成されていることを特徴とする請求項9、10、11、12、13、14、15または17の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  20. 前記前部仕切用成形体の前記内部液室側に、前記貫通孔より大きいフランジ部を有することを特徴とする請求項1、3、7、11、13、15、16または18の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  21. 前記中間仕切用成形体の前記プランジャ用ガスケット側の前記内部液室側に、前記貫通孔より大きいフランジ部を有することを特徴とする請求項1、4、5、9、11、14、15、17または19の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  22. 前記プランジャ用ガスケット側の前記中間仕切用ガスケットの前記プランジャ用ガスケット側端部に、前記中間仕切用成形体の前記プランジャ用ガスケット側に突出する部位を収容可能な凹部を有することを特徴とする請求項1、4、5、9、11、14、15、17、19または21の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  23. 前記プランジャ用ガスケットの前記内部液室側端部に、前記中間仕切用成形体の前記プランジャ用ガスケット側に突出する部位を収容可能な凹部を有することを特徴とする請求項1、4、5、9、11、14、15、17、19または21の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  24. 前記前部仕切用ガスケットの前記前部収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至23の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  25. 前記外筒が環状ポリオレフィンから構成されており、前記前部仕切用ガスケットの前記前部収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至23の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  26. 前記外筒及び前記前部仕切用成形体が環状ポリオレフィンから構成されており、前記前部仕切用ガスケットの前記前部収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至23の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  27. 前記前部収容室及び前記内部液室のうちの少なくとも2室以上に、それぞれ互いに異なる種類のピタミン含有液を収容したことを特徴とする請求項1乃至26の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  28. 前記前部収容室及び前記内部液室のうちの少なくとも1室以上に収容された液に微量元素が含有されていることを特徴とする請求項27に記載のプレフィルドシリンジ。
  29. 前記複数の内部液室のうちの最も前記プランジャ用ガスケット側の内部液室に、この内部液室よりも前記排出部側の前記外筒内に残留する収容物を押出すための押出用媒体を収容したことを特徴とする請求項1乃至28の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  30. 排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、収容室と内部液室とを区画する仕切用ガスケットと、
    この仕切用ガスケットに設けられて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な開閉手段と、
    を備えたプレフィルドシリンジであって、
    前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する仕切用成形体と、この仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記開閉手段は、前記仕切用ガスケットが第1の領域から前記排出部側の第2の領域まで移動し、前記仕切用成形体の移動が規制された後、前記仕切用ガスケットが前記仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とするプレフィルドシリンジ。
  31. 排出部を有する外筒と、この外筒内に液密に配置されるプランジャ用ガスケットと、
    前記外筒内の前記プランジャ用ガスケットと前記排出部との間に液密に配置されて、収容室と内部液室とを区画する仕切用ガスケットと、
    この仕切用ガスケットに設けられて、前記内部液室と前記排出部とを連通可能な開閉手段と、
    を備えたプレフィルドシリンジであって、
    前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する仕切用成形体と、この仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記開閉手段は、前記仕切用ガスケットが第1の領域から前記排出部側の第2の領域まで移動し、前記仕切用ガスケットの移動が規制された後、前記仕切用成形体が前記仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とするプレフィルドシリンジ。
  32. 前記仕切用ガスケットの前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記仕切用成形体とを有し、
    前記仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記仕切用ガスケットより前記排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
    前記第2の領域で、前記突出部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記仕切用ガスケットが前記仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成したことを特徴とする請求項30に記載のプレフィルドシリンジ。
  33. 前記仕切用ガスケットの前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記外筒との当接部と、前記仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記仕切用成形体とを有し、
    前記仕切用成形体が、前記第1の領域で、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記内部液室側に収容され、
    前記第2の領域で、前記当接部が前記排出部側の前記外筒に当接した状態で、前記仕切用成形体が前記仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記内部液室側に開口し、他端が前記排出部側に開口するように構成したことを特徴とする請求項31に記載のプレフィルドシリンジ。
  34. 前記仕切用成形体の前記密封部が、前記仕切用ガスケットの前記内周シール部を貫通した状態で配置されていることを特徴とする請求項32または33に記載のプレフィルドシリンジ。
  35. 前記仕切用ガスケットが、前記外筒の内面と液密かつ摺動可能に接する外周シール部を有し、前記内周シール部の少なくとも一部が、前記外周シール部に対応する位置に形成されていることを特徴とする請求項32乃至34の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  36. 前記仕切用成形体の前記内部液室側に、前記貫通孔より大きいフランジ部を有することを特徴とする請求項30、32、34または35の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  37. 前記仕切用ガスケットの前記内部液室側端部に、前記仕切用成形体の前記内部液室側に突出する部位を収容可能な凹部を有することを特徴とする請求項30、32、34、35または36の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  38. 前記プランジャ用ガスケットの前記内部液室側端部に、前記仕切用成形体の前記内部液室側に突出する部位を収容可能な凹部を有することを特徴とする請求項30、32、34、35または36の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  39. 前記仕切用成形体に形成された前記流路が、前記密封部より前記収容室側の仕切用成形体の表面に連続して設けられた流路溝からなることを特徴とする請求項32、34乃至38の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  40. 前記仕切用成形体に形成された前記流路が、仕切用成形体の内部に設けられて前記突出部に開口した流路穴と、この流路穴から前記密封部側の仕切用成形体表面に貫通した流路開口とを有することを特徴とする請求項32、34乃至38の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  41. 前記仕切用成形体の前記密封部から前記収容室側に延長した形状で複数の脚片が設けられ、前記突出部が前記複数の脚片からなるとともに、前記流路が前記複数の脚片の間隙からなることを特徴とする請求項32、34乃至38の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  42. 前記仕切用ガスケットの前記収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする請求項30乃至41の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  43. 前記外筒が環状ポリオレフィンから構成されており、前記仕切用ガスケットの前記収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする請求項30乃至41の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  44. 前記外筒及び前記仕切用成形体が環状ポリオレフィンから構成されており、前記仕切用ガスケットの前記収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする請求項30乃至41の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  45. 前記収容室及び前記内部液室に、それぞれ互いに異なる種類のピタミン含有液を収容したことを特徴とする請求項30乃至44の何れか一つに記載のプレフィルドシリンジ。
  46. 前記収容室及び前記内部液室のうちの少なくとも1室以上に収容された液に微量元素が含有されていることを特徴とする請求項45に記載のプレフィルドシリンジ。
  47. 排出部を有するプレフィルドシリンジの外筒内に液密に配置されて、長さ方向に区画された2つの収容室間を連通可能とする開閉手段を備えた仕切用ガスケットであって、
    前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する仕切用成形体と、この仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記開閉手段は、前記仕切用成形体の前記排出部側への移動が規制された後、前記仕切用ガスケットが前記仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とする仕切用ガスケット。
  48. 排出部を有するプレフィルドシリンジの外筒内に液密に配置されて、長さ方向に区画された2つの収容室間を連通可能とする開閉手段を備えた仕切用ガスケットであって、
    前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットに形成された貫通孔と、この貫通孔を液密に閉塞する仕切用成形体と、この仕切用成形体に形成された流路とを有し、
    前記開閉手段は、前記仕切用ガスケットの前記排出部側への移動が規制された後、前記仕切用成形体が前記仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することによって前記流路が開口するように構成したことを特徴とする仕切用ガスケット。
  49. 前記仕切用ガスケットの前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記仕切用成形体とを有し、
    前記仕切用成形体が、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記仕切用ガスケットより排出部側に突出する突出部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有し、
    前記突出部が前記排出部側の前記外筒または前記排出部側の他の仕切用ガスケットに当接した状態で、前記仕切用ガスケットが前記仕切用成形体に対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記一方の収容室側に開口し、他端が前記他方の収容室側に開口するように構成したことを特徴とする請求項47に記載の仕切用ガスケット。
  50. 前記仕切用ガスケットの前記開閉手段が、前記仕切用ガスケットの前記排出部側に形成された前記外筒または前記排出部側の他の仕切用ガスケットとの当接部と、前記仕切用ガスケットに形成された前記貫通孔と、この貫通孔に摺動可能に配置された前記仕切用成形体とを有し、
    前記仕切用成形体が、前記貫通孔の内周シール部に液密に接する密封部と、前記内周シール部により閉塞された前記流路とを有するとともに、前記当接部より前記排出部と反対側に収容され、
    前記当接部が前記排出部側の前記外筒または前記排出部側の他の仕切用ガスケットに当接した状態で、前記仕切用成形体が前記仕切用ガスケットに対して前記排出部側に相対移動することにより、前記流路の一端が前記一方の収容室側に開口し、他端が前記他方の収容室側に開口するように構成したことを特徴とする請求項49に記載の仕切用ガスケット。
  51. 前記仕切用成形体の前記密封部が、前記仕切用ガスケットの前記内周シール部を貫通した状態で配置されていることを特徴とする請求項49または50に記載の仕切用ガスケット。
  52. 前記仕切用ガスケットが、前記外筒の内面と液密かつ摺動可能に接する外周シール部を有し、前記内周シール部の少なくとも一部が、前記外周シール部に対応する位置に形成されていることを特徴とする請求項49乃至51の何れか一つに記載の仕切用ガスケット。
  53. 前記仕切用成形体の前記排出部と反対側端部に、前記貫通孔より大きいフランジ部を有することを特徴とする請求項47、49、51または52の何れか一つに記載の仕切用ガスケット。
  54. 前記仕切用ガスケットの前記排出部と反対側端部に、前記仕切用成形体の前記排出部と反対側に突出する部位を収容可能な凹部を有することを特徴とする請求項47、49、51、52または53の何れか一つに記載の仕切用ガスケット。
  55. 前記仕切用成形体に形成された前記流路が、前記密封部より前記収容室側の仕切用成形体の表面に連続して設けられた流路溝からなることを特徴とする請求項49、51乃至54の何れか一つに記載の仕切用ガスケット。
  56. 前記仕切用成形体に形成された前記流路が、仕切用成形体の内部に設けられて前記突出部に開口した流路穴と、この流路穴から前記密封部側の仕切用成形体表面に貫通した流路開口とを有することを特徴とする請求項49、51乃至54の何れか一つに記載の仕切用ガスケット
  57. 前記仕切用成形体の前記密封部から前記収容室側に延長した形状で複数の脚片が設けられ、前記突出部が前記複数の脚片からなるとともに、前記流路が前記複数の脚片の間隙からなることを特徴とする請求項49、51乃至54の何れか一つに記載の仕切用ガスケット。
  58. 前記仕切用ガスケットの前記排出部側の前記収容室に臨む面には、脂溶性ビタミンに対して吸着及び/又は吸収の起り難い表面処理が施されていることを特徴とする請求項47乃至57の何れか一つに記載の仕切用ガスケット。
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