JP2004344104A - 牛乳の温度監視システムおよび牛乳の温度監視方法 - Google Patents
牛乳の温度監視システムおよび牛乳の温度監視方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】本発明の課題は、酪農家は即座に不適正な牛乳を破棄でき、また不適正になる前に温度を制御して破棄することを防止でき、また、適正管理のための温度履歴を収集・開示することが容易になる牛乳の温度監視システムおよび牛乳の温度監視方法を提供することにある。
【解決手段】本発明は、現在の牛乳バルククーラ内の温度を測定し、または未来の温度をある評価関数によって予測し、その温度が適正温度でないと警告を発すると共に適正管理のための温度履歴を記録することを特徴とするものである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、現在の牛乳バルククーラ内の温度を測定し、または未来の温度をある評価関数によって予測し、その温度が適正温度でないと警告を発すると共に適正管理のための温度履歴を記録することを特徴とするものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品の安全管理、特に牛乳の安全管理にIT技術を適用する分野に属し、また消費者からの安全衛生に対する問い合わせに対し、コンピュータにより牛乳の生産工程と温度を記録することにより、適正な生産工程を証明することができるため安全衛生管理の分野にも属する牛乳の温度監視システムおよび牛乳の温度監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
牛乳を冷蔵して貯蔵する容器(バルククーラ)は、牛乳を冷蔵する施設である。搾乳された直後の牛乳は牛の体温(約36℃)に近い温度であり、雑菌が発生しやすい。できるだけ早く雑菌が発生しにくく、かつ凍らない温度に冷蔵しなければならない。この条件を満たす温度は食品衛生上の規則では、保冷時では0℃から4℃の範囲が適正温度と定められている。バルククーラは搾乳後最初に牛乳を冷蔵する施設であるため、牛乳の安全衛生管理上重要な施設である。
【0003】
図2は従来の搾乳システムを示す構成説明図である。図におて、101は牛、102は乳頭カップ、103はミルククロー、104はパルセータ(脈動器)、105は乳受け容器(ミルクレシーバージャー)、107はトラップ、108は真空タンク、109は真空ポンプ、110は真空パイプ、111は送乳パイプである。
【0004】
前記真空ポンプ109は真空パイプ110により真空タンク108に接続され、真空タンク108は真空パイプ110によりトラップ107に接続される。トラップ107は真空パイプ110により乳受け容器105に接続されると共にパルセータ104を介してミルククロー103に接続される。ミルククロー103は送乳パイプ111により乳受け容器105に接続され、乳受け容器105は送乳パイプ111によりバルククーラ2に接続される。前記ミルククロー103には乳頭カップ102が設けられる。
【0005】
すなわち、乳頭カップ102が牛101に接続されることにより、乳頭カップ102で搾乳された牛乳はミクルクロー103から送乳パイプ111により乳受け容器105を介してパルククーラ2に注入される。乳頭カップ102は複数組み用意されており、同時に複数頭の牛から搾乳することができる。
【0006】
現在のバルククーラ2は、温度の自動制御が施され、通常は牛乳を適正温度に保冷する機能が具備されている。しかし、温度の自動制御が正常に作動しない以下の(1)〜(4)の場合が存在する。
【0007】
(1)バルククーラの冷蔵スイッチの入れ忘れ
(2)停電
(3)牛乳の過剰注入による温度の上昇
(4)温度の自動制御機構の異常動作。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
温度の自動制御が正常に作動しない場合が存在するため、温度の自動制御機構とは、別に牛乳の温度測定を行い、24時間体制で食品衛生上の規則を満たしているか否かを監視する必要が生じる。しかし、酪農家が人手作業で前記監視を行うのは不可能であり、現状では自動監視システムは存在しない。
【0009】
生産者段階に導入されつつあるHACCPにおいては、監視方法は目視検査、温度記録は検査ごとに記録と記載されており、前記のような24時間体制の監視は技術的に確立されていない状況である。酪農家が人手作業で前記監視を行うのは不可能であり、現状では自動監視システムは存在しない。このため自動監視システムの作成は急務である。
【0010】
適正温度は、牛乳の生産工程によって異なる。例えば第1回目の搾乳では牛の体温に近い牛乳を、搾乳後30分以内に0℃から4℃の範囲に冷蔵しなければならない、第2〜4回目の搾乳では第1回目の搾乳条件にさらに、搾乳中は10℃を超えないという条件が付加される。飲用乳と加工乳(チーズ、バターの原料)の違いによっても適正温度は異なる。また将来的に、適正温度が変更される可能性もある。よって全ての適正温度を基準として人手監視することは実際上不可能である。
【0011】
牛乳の温度が規則により定められた温度範囲から外れることが予想される場合、牛乳の温度を適正に保つため酪農家に即座に通報しなければならない。しかし、現状ではこのような通報システムは存在しない。このような自動通報システムの作成は急務である。
【0012】
消費者から牛乳の生産の衛生上の適正管理の証拠を要求された場合、現状では、温度履歴を記録していないため、証明することが不可能である。
【0013】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、現在の牛乳バルククーラ内の温度を測定し、または未来の温度をある評価関数によって予測し、その温度が適正温度でないと警告を発することにより、酪農家は即座に不適正な牛乳を破棄でき、また不適正になる前に温度を制御して破棄することを防止でき、また、適正管理のための温度履歴を収集・開示することが容易になる牛乳の温度監視システムおよび牛乳の温度監視方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の牛乳の温度監視システムは、周囲の壁に牛乳搬入口および牛乳搬出口が設けられ牛乳を冷蔵して貯蔵する容器と、前記容器の壁に設けられ前記容器内の温度を測定する温度センサと、前記温度センサで測定した温度を表示する温度表示器と、前記温度センサにより測定される温度が所定時間毎に入力され前回の測定温度と今回の測定温度より次回の測定温度を予想し、予想した次回の測定温度を規則により定められた最低許容温度および最高許容温度と比較し、予想した次回の測定温度が最低許容温度より低い場合、または予想した次回の測定温度が最高許容温度より高い場合に異常を表示するコンピュータとを具備することを特徴とするものである。
【0015】
また本発明は、前記牛乳の温度監視システムにおいて、予想する次回の測定温度tnextを評価式
tnext=tnow+r(tnow−told)
より求めることを特徴とするものである。但し、toldは前回の測定温度、tnowは今回の測定温度、rは今回と次回の測定温度の差と、前回と今回の測定温度の差の比率を表すパラメータで、設定範囲は0≦r≦1である。
【0016】
また本発明は、前記牛乳の温度監視システムにおいて、予想した次回の測定温度と比較する温度が、飲用乳の最低許容温度、飲用乳の最高許容温度、加工乳の最低許容温度、または加工乳の最高許容温度であることを特徴とするものである。
【0017】
また本発明は、前記牛乳の温度監視システムにおいて、異常の表示として、「飲用乳温度注意」または「加工乳温度注意」、生産者、バルククーラ名、測定温度、測定日時、およびプロセスより構成される注意メッセージを表示することを特徴とするものである。
【0018】
また本発明の温度監視システムは、周囲の壁に牛乳搬入口および牛乳搬出口が設けられ牛乳を冷蔵して貯蔵する容器と、前記容器の壁に設けられ前記容器内の温度を測定する温度センサと、前記温度センサで測定した温度を表示する温度表示器と、前記温度センサにより測定される温度が牛乳の生産工程毎に入力され、牛乳の生産工程毎に入力された測定温度を、牛乳の生産工程毎に規則により定められた最低許容温度および最高許容温度と比較し、生産者名、バルククーラ名、測定温度、測定日時、生産工程、および飲用乳温度正常/異常または加工乳温度正常/異常を記録するコンピュータとを具備することを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、前記牛乳の温度監視システムにおいて、牛乳の生産工程として、洗浄乾燥、第1回搾乳、第2回搾乳、第3回搾乳、第4回搾乳、保冷、集乳、終了の各工程を含むことを特徴とするものである
また本発明は、前記牛乳の温度監視システムにおいて、牛乳の生産工程が第1回搾乳のときに搾乳開始後、所定時間経過したときの温度が所定温度まで降下しないとき、バルククーラの冷却開始スイッチを入れ忘れと判断し、警告を発生する手段を有することを特徴とするものである。
【0020】
また本発明の牛乳の温度監視方法は、牛乳を冷蔵して貯蔵する容器内の温度を所定時間毎に自動測定し、前回の測定温度と、今回の測定温度より次回の測定温度を評価式より予想し、予想した次回の測定温度が最低許容温度より低い場合、または、予想した次回の測定温度が最高許容温度より高い場合に異常を表示することを特徴とする。
【0021】
また本発明は、前記牛乳の温度監視方法において、予想する次回の測定温度tnextを評価式
tnext=tnow+r(tnow−told)
より求めることを特徴とする。但し、toldは前回の測定温度、tnowは今回の測定温度、rは今回と次回の測定温度の差と、前回と今回の測定温度の差の比率を表すパラメータで、設定範囲は0≦r≦1である。
【0022】
また本発明は、前記牛乳の温度監視方法において、予想した次回の測定温度と比較する温度が、飲用乳の最低許容温度、飲用乳の最高許容温度、加工乳の最低許容温度、または加工乳の最高許容温度であることを特徴とする。
【0023】
また本発明は、前記牛乳の温度監視方法において、異常の表示として、「飲用乳温度注意」または「加工乳温度注意」、生産者、バルククーラ名、測定温度、測定日時、およびプロセスより構成される注意メッセージを表示することを特徴とする。
【0024】
また本発明の牛乳の温度監視方法は、牛乳を冷蔵して貯蔵する容器内の温度を生産工程毎に自動測定し、牛乳の生産工程毎に測定された測定温度を、牛乳の生産工程毎に規則により定められた最低許容温度および最高許容温度と比較し、生産者名、バルククーラ名、測定温度、測定日時、生産工程、および飲用乳温度正常/異常または加工乳温度正常/異常を記録することを特徴とする。
【0025】
また本発明は、前記牛乳の温度監視方法において、牛乳の生産工程として、洗浄乾燥、第1回搾乳、第2回搾乳、第3回搾乳、第4回搾乳、保冷、集乳、終了の各工程を含むことを特徴とする。
【0026】
また本発明は、前記牛乳の温度監視方法において、牛乳の生産工程が第1回搾乳のときに搾乳開始後、所定時間経過したときの温度が所定温度まで降下しないとき、バルククーラの冷却開始スイッチを入れ忘れと判断し、警告を発生することを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態例を詳細に説明する。
【0028】
図1は本発明の実施形態例に係る牛乳の温度管理システムを示す構成説明図である。図1に示すように、牛乳貯蔵室1内にはバルククーラ2が設けられる。バルククーラ2は外壁3および内壁5で構成された外囲器よりなり、外壁3と内壁5の間には冷媒4が流入される。前記外壁3および内壁5で構成された外囲器の上部には牛乳搬入口9が外壁3、内壁5および冷媒4を貫通して設けられ、牛乳搬入口9の上部には牛乳注入口の蓋12が取り付けられる。前記外壁3および内壁5で構成された外囲器の側面下部には牛乳搬出口10が外壁3、内壁5および冷媒4を貫通して設けられ、牛乳搬出口10の先端部には牛乳搬出口の蓋13が設けられる。前記牛乳搬出口10には牛乳搬出口の開閉弁11が設けられ、この開閉弁11には開閉弁の手動操作器27が設けられる。前記バルククーラ内壁5の側面冷媒4側には温度センサ8が取り付けられ、この温度センサ8は温度表示器7に接続されると共にコンピュータ15に接続される。このコンピュータ15は居室または事務室14内に設置される。牛乳搬入口9からバルククーラ内壁5内に注入、貯蔵された牛乳6は冷蔵される。温度センサ8はバルククーラ内壁5の牛乳6側でないほうに設置され、牛乳6の温度を測定する。測定温度は温度センサ8と接続した温度表示器7により表示され、人間が数字として読取ることができる。温度センサ8はコンピュータ15と接続され、コンピュータ15により制御される。
【0029】
バルククーラ内壁5に取り付け牛乳の温度を測定する温度センサ8を測定用温度センサと呼ぶ。測定用温度センサ8をバルククーラ内壁5内の牛乳6側に直接挿入しないのは測定用温度センサ8の汚れが牛乳6に移動することを防止するためである。
【0030】
測定用温度センサ8はコンピュータ15で制御する。このコンピュータ15を制御用コンピュータと呼ぶ。制御用コンピュータ15は内部に時計をもち、所定時間おきに温度センサ8を動作させ温度を測定し、測定温度を制御用コンピュータ15内部に取りこむ。制御用コンピュータ15内部に、生産工程の入力プログラムを用意して、牛乳の生産工程を人手入力できるようにする。人手入力は新しい生産工程が開始される毎に入力する。同一の生産工程が継続する場合には人手入力は行わない。
【0031】
生産工程毎に規則で定められている適正温度範囲を入力する。温度測定前にパラメータとして生産工程毎の最低許容温度と最高許容温度を人手で設定する。ソフトウェア処理により、測定用温度センサから取りこんだ牛乳の測定温度と一回前の測定温度より、評価式を用いて次回の測定温度を予測する。この温度を予測温度とよぶ。予測温度と人手により入力された生産工程の最低許容温度と最高許容温度を比較する。予測温度が最低許容温度と最高許容温度の間にあれば、牛乳は次回測定においても適正温度と予測し、注意は発生しない。予測温度が最低許容温度と最高許容温度の間にない場合、牛乳は次回測定で適正温度でないとみなし、注意を発生する。
【0032】
以上の処理方法において警報、注意の有無に関わらず測定履歴をすべてコンピュータ15内部に記録する。測定履歴はバルククーラ名、測定温度、生産工程、異常警報の有無、異常警報の内容、注意の有無、注意の内容により構成される。バルククーラ名はバルククーラの識別のために必要であり、1農家に複数のバルククーラがあるときには必須である。
【0033】
生産工程が第1回目の搾乳工程の場合には、発生しやすい事故であるバルククーラの冷却スイッチ入れ忘れを防止するための監視機能を設ける。搾乳開始後所定時間経過したときの温度が所定温度まで降下しないとき、バルククーラの冷却開始スイッチを入れ忘れと判断し、警告を発生する。冷却スイッチ入れ忘れ防止のための基準とする搾乳監視後の監視時間は基準時間パラメータ、温度については基準温度パラメータとして人手設定するものとする。
【0034】
図3は本発明の実施形態例に係る温度監視手順を示すフロチャートである。ステップS000より温度監視はスタートする。ステップS010において基準温度パラメータを人手により設定する。基準温度パラメータの詳細設定手順を図4のステップS012に示す。ステップS011は開始、ステップS013は終了を示す。基準温度パラメータは最低許容温度と最高許容温度により構成される。それぞれは飲用乳用と加工乳用に分かれる。さらに基準温度は生産工程(洗浄乾燥、第1回搾乳、第2回搾乳、第3回搾乳、第4回搾乳、保冷、集乳)に依存するため生産工程毎に基準温度パラメータを用意する。
【0035】
また生産工程が第1回路の搾乳のときには、バルククーラの冷却スイッチの入れ忘れ監視に使用する時間を基準パラメータとして、温度を基準温度パラメータとして用意する。
【0036】
ステップS020により基準パラメータを人手により設定する。基準パラメータの詳細設定手順を図5(a)のステップS022に示す。ステップS021は開始、ステップS023は終了を示す。rは後ほど説明する次回測定の予測温度を評価するためのパラメータである。設定範囲は0≦r≦1とする。今回と次回の測定温度の差と、前回と今回の測定温度の差の比率を表す。設定値は経験によってもいいし、なんらかの理論を基準に演繹したものでもよい。
【0037】
mは後ほど説明するバルククーラ冷却スイッチ入れ忘れ防止のための監視時間を表すパラメータである。第1回目搾乳開始後の時間を表す。
【0038】
ステップS030では測定温度が前回の測定温度toldである。
【0039】
ステップS040により一定時間毎に測定温度センサを動作させ、温度測定を行う。ステップS050では測定温度が今回の測定温度tnowであり、ステップS055では測定時刻が今回の測定時刻timenowである。一定時間が経過しない場合(指定時刻に達しない場合)、温度測定は行わない。
【0040】
ステップS060により前回と異なる牛乳の生産工程を開始する場合には、ステップS070で生産工程を選択し、コンピュータに入力する。生産工程は洗浄乾燥、第1回搾乳、第2回搾乳、第3回搾乳、第4回搾乳、保冷、集乳、終了からどれかひとつを選択可能である。選択した工程は変数processに代入される。前回と同じ生産工程を実施する場合には生産工程の選択はおこなわない。変数prosessは前回の測定と同値である。
【0041】
ステップS080でprocessが第1回搾乳のときは、ステップS090で現在の時刻timenowが第1回目搾乳開始時刻timem1startである。
【0042】
生産工程を判断して、温度監視をするときの基準温度パラメータを設定する。洗浄乾燥工程の場合には、ステップS100により分岐処理され、基準温度パラメータとして、ステップS110にて飲用乳洗浄乾燥最低許容温度(tD min←tD w,min)、飲用乳洗浄乾燥最高許容温度(tD min←tD w,max)、ステップS120にて加工乳洗浄乾燥最低許容温度(tP min←tP w,min)、加工乳洗浄乾燥最高許容温度(tP min←tP w,max)が採用される。
【0043】
第1回搾乳の場合にはステップS200により分岐処理され、ステップS210にて飲用乳第1回搾乳最低許容温度(tD min←tD m1,min)、飲用乳第1回搾乳最高許容温度(tD min←tD m1,max)、ステップS220にて加工乳第1回搾乳最低許容温度(tP min←tP m1,min)、加工乳第1回搾乳最高許容温度(tP min←tP m1,max)が採用される。ステップS230にてバルククーラの冷却スイッチが入れ忘れられているか否かが監視される。図5(b)に示すように、ステップS232にて測定時刻が第1回目搾乳開始時刻timem1startからmswitch時間経過しているか否かが判断される。mswitch時間経過している場合にはステップS233に処理を移す。ステップS233で現在の温度tnowがバルククーラの冷却スイッチ入れ忘れ防止判断基準温度tswitchまで降下していない場合には処理ステップS234に移り、冷却スイッチ入れ忘れ警告を発生する。警告は「バルククーラ冷却スイッチ入れ忘れ」、農家名、バルククーラ名、測定温度、測定日時より構成される。ステップS231は開始、ステップS235は終了を示す。
【0044】
第2回搾乳の場合にはステップS300により分岐処理され、ステップS310にて飲用乳第2回搾乳最低許容温度(tD min←tD m2,min)、飲用乳第2回搾乳最高許容温度(tD min←tD m2,max)、ステップS320にて加工乳第2回搾乳最低許容温度(tP min←tP m2,min)、加工乳第2回搾乳最高許容温度(tP min←tP m2,max)が採用される。
【0045】
第3回搾乳の場合にはステップS400により分岐処理され、ステップS410にて飲用乳第3回搾乳最低許容温度(tD min←tD m3,min)、飲用乳第3回搾乳最高許容温度(tD min←tD m3,max)、ステップS420にて加工乳第3回搾乳最低許容温度(tP min←tP m3,min)、加工乳第3回搾乳最高許容温度(tP min←tP m3,max)が採用される。
【0046】
第4回搾乳の場合にはステップS500により分岐処理され、ステップS510にて飲用乳第4回搾乳最低許容温度(tD min←tD m4,min)、飲用乳第4回搾乳最高許容温度(tD min←tD m4,max)、ステップS520にて加工乳第4回搾乳最低許容温度(tP min←tP m4,min)、加工乳第4回搾乳最高許容温度(tP min←tP m4,max)が採用される。
【0047】
保冷の場合にはステップS600により分岐処理され、ステップS610にて飲用乳保冷最低許容温度(tD min←tD s,min)、飲用乳保冷最高許容温度(tD min←tD s,max)、ステップS620にて加工乳保冷最低許容温度(tP min←tP s,min)、加工乳保冷最高許容温度(tP min←tP s,max)が採用される。
【0048】
集乳の場合にはステップS700により分岐処理され、ステップS710にて飲用乳集乳最低許容温度(tD min←tD c,min)、飲用乳集乳最高許容温度(tD min←tD c,max)、ステップS720にて加工乳集乳最低許容温度(tP min←tP c,min)、加工乳集乳最高許容温度(tP min←tP c,max)が採用される。
【0049】
温度測定を終了させる場合には、ステップS800により分岐処理され、ステップS3000でバルククーラ温度監視システムは終了する。
【0050】
基準温度パラメータが採用されたのち、ステップS1000の温度異常検出通報ルーチンに処理は進む。詳細処理手順を図6(a)に示す。ステップS1010は開始、ステップS1140は終了を示す。ステップS1100にて、前回の測定温度toldと今回の測定温度tnowにより次回の予測測定温度tnextが評価式
tnext=tnow+r(tnow−told)
により表される。この値を予測温度と呼ぶ。予測温度が、飲用乳最低許容温度tD minと飲用乳最高許容温度tD maxと比較される。予測温度がこれらの間の値でない場合には、ステップS1110の注意メッセージ1を発生する。注意メッセージ1の詳細は図6(b)のステップS1112である。メッセージは「飲用乳温度注意」、農家名、バルククーラ名、測定温度、測定日時、processにより構成される。ステップS1111は開始、ステップS1113は終了を示す。
【0051】
ステップS1120にて、前回の測定温度toldと今回の測定温度tnowにより次回の予測測定温度tnextが評価式
tnext=tnow+r(tnow−told)
により表される。予測温度が、加工乳最低許容温度tP minと加工乳最高許容温度tP maxと比較される。予測温度がこれらの間の値でない場合には、ステップS1130の注意メッセージ2を発生する。注意メッセージ2の詳細は図6(c)のステップS1132である。メッセージは「加工乳温度注意」、農家名、バルククーラ名、測定温度、測定日時、processにより構成される。ステップS1131は開始、ステップS1133は終了を示す。
【0052】
ステップS2010にて測定温度を変数toldに格納し、ステップS040に処理を移す。
【0053】
なお、本発明は、上記実施形態例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、バルククーラ内の牛乳の温度が適正温度でない場合、酪農家は即座に通報をうけることができる。このため不適正な牛乳のみを廃棄できる。新しく搾乳した牛乳を不適正な牛乳に混入することを防止できる。
【0055】
さらに次回測定温度を予測しているため、牛乳が不適正になるまえに、バルククーラの温度を制御することにより、牛乳の廃棄を防止できる可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係る牛乳の温度管理システムを示す構成説明図である。
【図2】従来の搾乳システムを示す構成説明図である。
【図3】本発明の実施形態例に係る温度監視手順を示すフロチャートである。
【図4】本発明の実施形態例に係る基準温度パラメータ設定手順を示すフロチャートである。
【図5】(a)は本発明の実施形態例に係る基準パラメータ設定手順を示すフロチャート、(b)は本発明の実施形態例に係る冷却スイッチ入忘防止監視手順を示すフロチャートである。
【図6】(a)は本発明の実施形態例に係る温度異常検出通報ルーチンを示すフロチャート、(b)は本発明の実施形態例に係る注意メッセージ1を示すフロチャート、(c)は本発明の実施形態例に係る注意メッセージ2を示すフロチャートである。
【符号の説明】
1 牛乳貯蔵室
2 バルククーラ(牛乳を冷蔵して貯蔵する容器)
3 バルククーラ外壁
4 冷媒
5 バルククーラ内壁
6 牛乳
7 温度表示器
8 温度センサ
9 牛乳搬入口
10 牛乳搬出口
11 牛乳搬出口の開閉弁
12 牛乳注入口の蓋
13 牛乳搬出口の蓋
14 居室または事務室
15 コンピュータ
27 開閉弁の手動操作器
101 牛
102 乳頭カップ
103 ミルククロー
104 パルセータ(脈動器)
105 乳受け容器(ミルクレシーバージャー)
107 トラップ
108 真空タンク
109 真空ポンプ
110 真空パイプ
111 送乳パイプ
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品の安全管理、特に牛乳の安全管理にIT技術を適用する分野に属し、また消費者からの安全衛生に対する問い合わせに対し、コンピュータにより牛乳の生産工程と温度を記録することにより、適正な生産工程を証明することができるため安全衛生管理の分野にも属する牛乳の温度監視システムおよび牛乳の温度監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
牛乳を冷蔵して貯蔵する容器(バルククーラ)は、牛乳を冷蔵する施設である。搾乳された直後の牛乳は牛の体温(約36℃)に近い温度であり、雑菌が発生しやすい。できるだけ早く雑菌が発生しにくく、かつ凍らない温度に冷蔵しなければならない。この条件を満たす温度は食品衛生上の規則では、保冷時では0℃から4℃の範囲が適正温度と定められている。バルククーラは搾乳後最初に牛乳を冷蔵する施設であるため、牛乳の安全衛生管理上重要な施設である。
【0003】
図2は従来の搾乳システムを示す構成説明図である。図におて、101は牛、102は乳頭カップ、103はミルククロー、104はパルセータ(脈動器)、105は乳受け容器(ミルクレシーバージャー)、107はトラップ、108は真空タンク、109は真空ポンプ、110は真空パイプ、111は送乳パイプである。
【0004】
前記真空ポンプ109は真空パイプ110により真空タンク108に接続され、真空タンク108は真空パイプ110によりトラップ107に接続される。トラップ107は真空パイプ110により乳受け容器105に接続されると共にパルセータ104を介してミルククロー103に接続される。ミルククロー103は送乳パイプ111により乳受け容器105に接続され、乳受け容器105は送乳パイプ111によりバルククーラ2に接続される。前記ミルククロー103には乳頭カップ102が設けられる。
【0005】
すなわち、乳頭カップ102が牛101に接続されることにより、乳頭カップ102で搾乳された牛乳はミクルクロー103から送乳パイプ111により乳受け容器105を介してパルククーラ2に注入される。乳頭カップ102は複数組み用意されており、同時に複数頭の牛から搾乳することができる。
【0006】
現在のバルククーラ2は、温度の自動制御が施され、通常は牛乳を適正温度に保冷する機能が具備されている。しかし、温度の自動制御が正常に作動しない以下の(1)〜(4)の場合が存在する。
【0007】
(1)バルククーラの冷蔵スイッチの入れ忘れ
(2)停電
(3)牛乳の過剰注入による温度の上昇
(4)温度の自動制御機構の異常動作。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
温度の自動制御が正常に作動しない場合が存在するため、温度の自動制御機構とは、別に牛乳の温度測定を行い、24時間体制で食品衛生上の規則を満たしているか否かを監視する必要が生じる。しかし、酪農家が人手作業で前記監視を行うのは不可能であり、現状では自動監視システムは存在しない。
【0009】
生産者段階に導入されつつあるHACCPにおいては、監視方法は目視検査、温度記録は検査ごとに記録と記載されており、前記のような24時間体制の監視は技術的に確立されていない状況である。酪農家が人手作業で前記監視を行うのは不可能であり、現状では自動監視システムは存在しない。このため自動監視システムの作成は急務である。
【0010】
適正温度は、牛乳の生産工程によって異なる。例えば第1回目の搾乳では牛の体温に近い牛乳を、搾乳後30分以内に0℃から4℃の範囲に冷蔵しなければならない、第2〜4回目の搾乳では第1回目の搾乳条件にさらに、搾乳中は10℃を超えないという条件が付加される。飲用乳と加工乳(チーズ、バターの原料)の違いによっても適正温度は異なる。また将来的に、適正温度が変更される可能性もある。よって全ての適正温度を基準として人手監視することは実際上不可能である。
【0011】
牛乳の温度が規則により定められた温度範囲から外れることが予想される場合、牛乳の温度を適正に保つため酪農家に即座に通報しなければならない。しかし、現状ではこのような通報システムは存在しない。このような自動通報システムの作成は急務である。
【0012】
消費者から牛乳の生産の衛生上の適正管理の証拠を要求された場合、現状では、温度履歴を記録していないため、証明することが不可能である。
【0013】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、現在の牛乳バルククーラ内の温度を測定し、または未来の温度をある評価関数によって予測し、その温度が適正温度でないと警告を発することにより、酪農家は即座に不適正な牛乳を破棄でき、また不適正になる前に温度を制御して破棄することを防止でき、また、適正管理のための温度履歴を収集・開示することが容易になる牛乳の温度監視システムおよび牛乳の温度監視方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の牛乳の温度監視システムは、周囲の壁に牛乳搬入口および牛乳搬出口が設けられ牛乳を冷蔵して貯蔵する容器と、前記容器の壁に設けられ前記容器内の温度を測定する温度センサと、前記温度センサで測定した温度を表示する温度表示器と、前記温度センサにより測定される温度が所定時間毎に入力され前回の測定温度と今回の測定温度より次回の測定温度を予想し、予想した次回の測定温度を規則により定められた最低許容温度および最高許容温度と比較し、予想した次回の測定温度が最低許容温度より低い場合、または予想した次回の測定温度が最高許容温度より高い場合に異常を表示するコンピュータとを具備することを特徴とするものである。
【0015】
また本発明は、前記牛乳の温度監視システムにおいて、予想する次回の測定温度tnextを評価式
tnext=tnow+r(tnow−told)
より求めることを特徴とするものである。但し、toldは前回の測定温度、tnowは今回の測定温度、rは今回と次回の測定温度の差と、前回と今回の測定温度の差の比率を表すパラメータで、設定範囲は0≦r≦1である。
【0016】
また本発明は、前記牛乳の温度監視システムにおいて、予想した次回の測定温度と比較する温度が、飲用乳の最低許容温度、飲用乳の最高許容温度、加工乳の最低許容温度、または加工乳の最高許容温度であることを特徴とするものである。
【0017】
また本発明は、前記牛乳の温度監視システムにおいて、異常の表示として、「飲用乳温度注意」または「加工乳温度注意」、生産者、バルククーラ名、測定温度、測定日時、およびプロセスより構成される注意メッセージを表示することを特徴とするものである。
【0018】
また本発明の温度監視システムは、周囲の壁に牛乳搬入口および牛乳搬出口が設けられ牛乳を冷蔵して貯蔵する容器と、前記容器の壁に設けられ前記容器内の温度を測定する温度センサと、前記温度センサで測定した温度を表示する温度表示器と、前記温度センサにより測定される温度が牛乳の生産工程毎に入力され、牛乳の生産工程毎に入力された測定温度を、牛乳の生産工程毎に規則により定められた最低許容温度および最高許容温度と比較し、生産者名、バルククーラ名、測定温度、測定日時、生産工程、および飲用乳温度正常/異常または加工乳温度正常/異常を記録するコンピュータとを具備することを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、前記牛乳の温度監視システムにおいて、牛乳の生産工程として、洗浄乾燥、第1回搾乳、第2回搾乳、第3回搾乳、第4回搾乳、保冷、集乳、終了の各工程を含むことを特徴とするものである
また本発明は、前記牛乳の温度監視システムにおいて、牛乳の生産工程が第1回搾乳のときに搾乳開始後、所定時間経過したときの温度が所定温度まで降下しないとき、バルククーラの冷却開始スイッチを入れ忘れと判断し、警告を発生する手段を有することを特徴とするものである。
【0020】
また本発明の牛乳の温度監視方法は、牛乳を冷蔵して貯蔵する容器内の温度を所定時間毎に自動測定し、前回の測定温度と、今回の測定温度より次回の測定温度を評価式より予想し、予想した次回の測定温度が最低許容温度より低い場合、または、予想した次回の測定温度が最高許容温度より高い場合に異常を表示することを特徴とする。
【0021】
また本発明は、前記牛乳の温度監視方法において、予想する次回の測定温度tnextを評価式
tnext=tnow+r(tnow−told)
より求めることを特徴とする。但し、toldは前回の測定温度、tnowは今回の測定温度、rは今回と次回の測定温度の差と、前回と今回の測定温度の差の比率を表すパラメータで、設定範囲は0≦r≦1である。
【0022】
また本発明は、前記牛乳の温度監視方法において、予想した次回の測定温度と比較する温度が、飲用乳の最低許容温度、飲用乳の最高許容温度、加工乳の最低許容温度、または加工乳の最高許容温度であることを特徴とする。
【0023】
また本発明は、前記牛乳の温度監視方法において、異常の表示として、「飲用乳温度注意」または「加工乳温度注意」、生産者、バルククーラ名、測定温度、測定日時、およびプロセスより構成される注意メッセージを表示することを特徴とする。
【0024】
また本発明の牛乳の温度監視方法は、牛乳を冷蔵して貯蔵する容器内の温度を生産工程毎に自動測定し、牛乳の生産工程毎に測定された測定温度を、牛乳の生産工程毎に規則により定められた最低許容温度および最高許容温度と比較し、生産者名、バルククーラ名、測定温度、測定日時、生産工程、および飲用乳温度正常/異常または加工乳温度正常/異常を記録することを特徴とする。
【0025】
また本発明は、前記牛乳の温度監視方法において、牛乳の生産工程として、洗浄乾燥、第1回搾乳、第2回搾乳、第3回搾乳、第4回搾乳、保冷、集乳、終了の各工程を含むことを特徴とする。
【0026】
また本発明は、前記牛乳の温度監視方法において、牛乳の生産工程が第1回搾乳のときに搾乳開始後、所定時間経過したときの温度が所定温度まで降下しないとき、バルククーラの冷却開始スイッチを入れ忘れと判断し、警告を発生することを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態例を詳細に説明する。
【0028】
図1は本発明の実施形態例に係る牛乳の温度管理システムを示す構成説明図である。図1に示すように、牛乳貯蔵室1内にはバルククーラ2が設けられる。バルククーラ2は外壁3および内壁5で構成された外囲器よりなり、外壁3と内壁5の間には冷媒4が流入される。前記外壁3および内壁5で構成された外囲器の上部には牛乳搬入口9が外壁3、内壁5および冷媒4を貫通して設けられ、牛乳搬入口9の上部には牛乳注入口の蓋12が取り付けられる。前記外壁3および内壁5で構成された外囲器の側面下部には牛乳搬出口10が外壁3、内壁5および冷媒4を貫通して設けられ、牛乳搬出口10の先端部には牛乳搬出口の蓋13が設けられる。前記牛乳搬出口10には牛乳搬出口の開閉弁11が設けられ、この開閉弁11には開閉弁の手動操作器27が設けられる。前記バルククーラ内壁5の側面冷媒4側には温度センサ8が取り付けられ、この温度センサ8は温度表示器7に接続されると共にコンピュータ15に接続される。このコンピュータ15は居室または事務室14内に設置される。牛乳搬入口9からバルククーラ内壁5内に注入、貯蔵された牛乳6は冷蔵される。温度センサ8はバルククーラ内壁5の牛乳6側でないほうに設置され、牛乳6の温度を測定する。測定温度は温度センサ8と接続した温度表示器7により表示され、人間が数字として読取ることができる。温度センサ8はコンピュータ15と接続され、コンピュータ15により制御される。
【0029】
バルククーラ内壁5に取り付け牛乳の温度を測定する温度センサ8を測定用温度センサと呼ぶ。測定用温度センサ8をバルククーラ内壁5内の牛乳6側に直接挿入しないのは測定用温度センサ8の汚れが牛乳6に移動することを防止するためである。
【0030】
測定用温度センサ8はコンピュータ15で制御する。このコンピュータ15を制御用コンピュータと呼ぶ。制御用コンピュータ15は内部に時計をもち、所定時間おきに温度センサ8を動作させ温度を測定し、測定温度を制御用コンピュータ15内部に取りこむ。制御用コンピュータ15内部に、生産工程の入力プログラムを用意して、牛乳の生産工程を人手入力できるようにする。人手入力は新しい生産工程が開始される毎に入力する。同一の生産工程が継続する場合には人手入力は行わない。
【0031】
生産工程毎に規則で定められている適正温度範囲を入力する。温度測定前にパラメータとして生産工程毎の最低許容温度と最高許容温度を人手で設定する。ソフトウェア処理により、測定用温度センサから取りこんだ牛乳の測定温度と一回前の測定温度より、評価式を用いて次回の測定温度を予測する。この温度を予測温度とよぶ。予測温度と人手により入力された生産工程の最低許容温度と最高許容温度を比較する。予測温度が最低許容温度と最高許容温度の間にあれば、牛乳は次回測定においても適正温度と予測し、注意は発生しない。予測温度が最低許容温度と最高許容温度の間にない場合、牛乳は次回測定で適正温度でないとみなし、注意を発生する。
【0032】
以上の処理方法において警報、注意の有無に関わらず測定履歴をすべてコンピュータ15内部に記録する。測定履歴はバルククーラ名、測定温度、生産工程、異常警報の有無、異常警報の内容、注意の有無、注意の内容により構成される。バルククーラ名はバルククーラの識別のために必要であり、1農家に複数のバルククーラがあるときには必須である。
【0033】
生産工程が第1回目の搾乳工程の場合には、発生しやすい事故であるバルククーラの冷却スイッチ入れ忘れを防止するための監視機能を設ける。搾乳開始後所定時間経過したときの温度が所定温度まで降下しないとき、バルククーラの冷却開始スイッチを入れ忘れと判断し、警告を発生する。冷却スイッチ入れ忘れ防止のための基準とする搾乳監視後の監視時間は基準時間パラメータ、温度については基準温度パラメータとして人手設定するものとする。
【0034】
図3は本発明の実施形態例に係る温度監視手順を示すフロチャートである。ステップS000より温度監視はスタートする。ステップS010において基準温度パラメータを人手により設定する。基準温度パラメータの詳細設定手順を図4のステップS012に示す。ステップS011は開始、ステップS013は終了を示す。基準温度パラメータは最低許容温度と最高許容温度により構成される。それぞれは飲用乳用と加工乳用に分かれる。さらに基準温度は生産工程(洗浄乾燥、第1回搾乳、第2回搾乳、第3回搾乳、第4回搾乳、保冷、集乳)に依存するため生産工程毎に基準温度パラメータを用意する。
【0035】
また生産工程が第1回路の搾乳のときには、バルククーラの冷却スイッチの入れ忘れ監視に使用する時間を基準パラメータとして、温度を基準温度パラメータとして用意する。
【0036】
ステップS020により基準パラメータを人手により設定する。基準パラメータの詳細設定手順を図5(a)のステップS022に示す。ステップS021は開始、ステップS023は終了を示す。rは後ほど説明する次回測定の予測温度を評価するためのパラメータである。設定範囲は0≦r≦1とする。今回と次回の測定温度の差と、前回と今回の測定温度の差の比率を表す。設定値は経験によってもいいし、なんらかの理論を基準に演繹したものでもよい。
【0037】
mは後ほど説明するバルククーラ冷却スイッチ入れ忘れ防止のための監視時間を表すパラメータである。第1回目搾乳開始後の時間を表す。
【0038】
ステップS030では測定温度が前回の測定温度toldである。
【0039】
ステップS040により一定時間毎に測定温度センサを動作させ、温度測定を行う。ステップS050では測定温度が今回の測定温度tnowであり、ステップS055では測定時刻が今回の測定時刻timenowである。一定時間が経過しない場合(指定時刻に達しない場合)、温度測定は行わない。
【0040】
ステップS060により前回と異なる牛乳の生産工程を開始する場合には、ステップS070で生産工程を選択し、コンピュータに入力する。生産工程は洗浄乾燥、第1回搾乳、第2回搾乳、第3回搾乳、第4回搾乳、保冷、集乳、終了からどれかひとつを選択可能である。選択した工程は変数processに代入される。前回と同じ生産工程を実施する場合には生産工程の選択はおこなわない。変数prosessは前回の測定と同値である。
【0041】
ステップS080でprocessが第1回搾乳のときは、ステップS090で現在の時刻timenowが第1回目搾乳開始時刻timem1startである。
【0042】
生産工程を判断して、温度監視をするときの基準温度パラメータを設定する。洗浄乾燥工程の場合には、ステップS100により分岐処理され、基準温度パラメータとして、ステップS110にて飲用乳洗浄乾燥最低許容温度(tD min←tD w,min)、飲用乳洗浄乾燥最高許容温度(tD min←tD w,max)、ステップS120にて加工乳洗浄乾燥最低許容温度(tP min←tP w,min)、加工乳洗浄乾燥最高許容温度(tP min←tP w,max)が採用される。
【0043】
第1回搾乳の場合にはステップS200により分岐処理され、ステップS210にて飲用乳第1回搾乳最低許容温度(tD min←tD m1,min)、飲用乳第1回搾乳最高許容温度(tD min←tD m1,max)、ステップS220にて加工乳第1回搾乳最低許容温度(tP min←tP m1,min)、加工乳第1回搾乳最高許容温度(tP min←tP m1,max)が採用される。ステップS230にてバルククーラの冷却スイッチが入れ忘れられているか否かが監視される。図5(b)に示すように、ステップS232にて測定時刻が第1回目搾乳開始時刻timem1startからmswitch時間経過しているか否かが判断される。mswitch時間経過している場合にはステップS233に処理を移す。ステップS233で現在の温度tnowがバルククーラの冷却スイッチ入れ忘れ防止判断基準温度tswitchまで降下していない場合には処理ステップS234に移り、冷却スイッチ入れ忘れ警告を発生する。警告は「バルククーラ冷却スイッチ入れ忘れ」、農家名、バルククーラ名、測定温度、測定日時より構成される。ステップS231は開始、ステップS235は終了を示す。
【0044】
第2回搾乳の場合にはステップS300により分岐処理され、ステップS310にて飲用乳第2回搾乳最低許容温度(tD min←tD m2,min)、飲用乳第2回搾乳最高許容温度(tD min←tD m2,max)、ステップS320にて加工乳第2回搾乳最低許容温度(tP min←tP m2,min)、加工乳第2回搾乳最高許容温度(tP min←tP m2,max)が採用される。
【0045】
第3回搾乳の場合にはステップS400により分岐処理され、ステップS410にて飲用乳第3回搾乳最低許容温度(tD min←tD m3,min)、飲用乳第3回搾乳最高許容温度(tD min←tD m3,max)、ステップS420にて加工乳第3回搾乳最低許容温度(tP min←tP m3,min)、加工乳第3回搾乳最高許容温度(tP min←tP m3,max)が採用される。
【0046】
第4回搾乳の場合にはステップS500により分岐処理され、ステップS510にて飲用乳第4回搾乳最低許容温度(tD min←tD m4,min)、飲用乳第4回搾乳最高許容温度(tD min←tD m4,max)、ステップS520にて加工乳第4回搾乳最低許容温度(tP min←tP m4,min)、加工乳第4回搾乳最高許容温度(tP min←tP m4,max)が採用される。
【0047】
保冷の場合にはステップS600により分岐処理され、ステップS610にて飲用乳保冷最低許容温度(tD min←tD s,min)、飲用乳保冷最高許容温度(tD min←tD s,max)、ステップS620にて加工乳保冷最低許容温度(tP min←tP s,min)、加工乳保冷最高許容温度(tP min←tP s,max)が採用される。
【0048】
集乳の場合にはステップS700により分岐処理され、ステップS710にて飲用乳集乳最低許容温度(tD min←tD c,min)、飲用乳集乳最高許容温度(tD min←tD c,max)、ステップS720にて加工乳集乳最低許容温度(tP min←tP c,min)、加工乳集乳最高許容温度(tP min←tP c,max)が採用される。
【0049】
温度測定を終了させる場合には、ステップS800により分岐処理され、ステップS3000でバルククーラ温度監視システムは終了する。
【0050】
基準温度パラメータが採用されたのち、ステップS1000の温度異常検出通報ルーチンに処理は進む。詳細処理手順を図6(a)に示す。ステップS1010は開始、ステップS1140は終了を示す。ステップS1100にて、前回の測定温度toldと今回の測定温度tnowにより次回の予測測定温度tnextが評価式
tnext=tnow+r(tnow−told)
により表される。この値を予測温度と呼ぶ。予測温度が、飲用乳最低許容温度tD minと飲用乳最高許容温度tD maxと比較される。予測温度がこれらの間の値でない場合には、ステップS1110の注意メッセージ1を発生する。注意メッセージ1の詳細は図6(b)のステップS1112である。メッセージは「飲用乳温度注意」、農家名、バルククーラ名、測定温度、測定日時、processにより構成される。ステップS1111は開始、ステップS1113は終了を示す。
【0051】
ステップS1120にて、前回の測定温度toldと今回の測定温度tnowにより次回の予測測定温度tnextが評価式
tnext=tnow+r(tnow−told)
により表される。予測温度が、加工乳最低許容温度tP minと加工乳最高許容温度tP maxと比較される。予測温度がこれらの間の値でない場合には、ステップS1130の注意メッセージ2を発生する。注意メッセージ2の詳細は図6(c)のステップS1132である。メッセージは「加工乳温度注意」、農家名、バルククーラ名、測定温度、測定日時、processにより構成される。ステップS1131は開始、ステップS1133は終了を示す。
【0052】
ステップS2010にて測定温度を変数toldに格納し、ステップS040に処理を移す。
【0053】
なお、本発明は、上記実施形態例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、バルククーラ内の牛乳の温度が適正温度でない場合、酪農家は即座に通報をうけることができる。このため不適正な牛乳のみを廃棄できる。新しく搾乳した牛乳を不適正な牛乳に混入することを防止できる。
【0055】
さらに次回測定温度を予測しているため、牛乳が不適正になるまえに、バルククーラの温度を制御することにより、牛乳の廃棄を防止できる可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係る牛乳の温度管理システムを示す構成説明図である。
【図2】従来の搾乳システムを示す構成説明図である。
【図3】本発明の実施形態例に係る温度監視手順を示すフロチャートである。
【図4】本発明の実施形態例に係る基準温度パラメータ設定手順を示すフロチャートである。
【図5】(a)は本発明の実施形態例に係る基準パラメータ設定手順を示すフロチャート、(b)は本発明の実施形態例に係る冷却スイッチ入忘防止監視手順を示すフロチャートである。
【図6】(a)は本発明の実施形態例に係る温度異常検出通報ルーチンを示すフロチャート、(b)は本発明の実施形態例に係る注意メッセージ1を示すフロチャート、(c)は本発明の実施形態例に係る注意メッセージ2を示すフロチャートである。
【符号の説明】
1 牛乳貯蔵室
2 バルククーラ(牛乳を冷蔵して貯蔵する容器)
3 バルククーラ外壁
4 冷媒
5 バルククーラ内壁
6 牛乳
7 温度表示器
8 温度センサ
9 牛乳搬入口
10 牛乳搬出口
11 牛乳搬出口の開閉弁
12 牛乳注入口の蓋
13 牛乳搬出口の蓋
14 居室または事務室
15 コンピュータ
27 開閉弁の手動操作器
101 牛
102 乳頭カップ
103 ミルククロー
104 パルセータ(脈動器)
105 乳受け容器(ミルクレシーバージャー)
107 トラップ
108 真空タンク
109 真空ポンプ
110 真空パイプ
111 送乳パイプ
Claims (14)
- 周囲の壁に牛乳搬入口および牛乳搬出口が設けられ牛乳を冷蔵して貯蔵する容器と、
前記容器の壁に設けられ前記容器内の温度を測定する温度センサと、
前記温度センサで測定した温度を表示する温度表示器と、
前記温度センサにより測定される温度が所定時間毎に入力され前回の測定温度と今回の測定温度より次回の測定温度を予想し、予想した次回の測定温度を規則により定められた最低許容温度および最高許容温度と比較し、予想した次回の測定温度が最低許容温度より低い場合、または予想した次回の測定温度が最高許容温度より高い場合に異常を表示するコンピュータと
を具備することを特徴とする牛乳の温度監視システム。 - 予想する次回の測定温度tnextを評価式
tnext=tnow+r(tnow−told)
より求めることを特徴とする請求項1記載の牛乳の温度監視システム。
但し、toldは前回の測定温度、tnowは今回の測定温度、rは今回と次回の測定温度の差と、前回と今回の測定温度の差の比率を表すパラメータで、設定範囲は0≦r≦1である。 - 予想した次回の測定温度と比較する温度が、飲用乳の最低許容温度、飲用乳の最高許容温度、加工乳の最低許容温度、または加工乳の最高許容温度であることを特徴とする請求項1または2に記載の牛乳の温度監視システム。
- 異常の表示として、「飲用乳温度注意」または「加工乳温度注意」、生産者、バルククーラ名、測定温度、測定日時、およびプロセスより構成される注意メッセージを表示することを特徴とする請求項3に記載の牛乳の温度監視システム。
- 周囲の壁に牛乳搬入口および牛乳搬出口が設けられ牛乳を冷蔵して貯蔵する容器と、
前記容器の壁に設けられ前記容器内の温度を測定する温度センサと、
前記温度センサで測定した温度を表示する温度表示器と、
前記温度センサにより測定される温度が牛乳の生産工程毎に入力され、牛乳の生産工程毎に入力された測定温度を、牛乳の生産工程毎に規則により定められた最低許容温度および最高許容温度と比較し、生産者名、バルククーラ名、測定温度、測定日時、生産工程、および飲用乳温度正常/異常または加工乳温度正常/異常を記録するコンピュータと
を具備することを特徴とする牛乳の温度監視システム。 - 牛乳の生産工程として、洗浄乾燥、第1回搾乳、第2回搾乳、第3回搾乳、第4回搾乳、保冷、集乳、終了の各工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の牛乳の温度監視システム。
- 牛乳の生産工程が第1回搾乳のときに搾乳開始後、所定時間経過したときの温度が所定温度まで降下しないとき、バルククーラの冷却開始スイッチを入れ忘れと判断し、警告を発生する手段を有することを特徴とする請求項6に記載の牛乳の温度監視システム。
- 牛乳を冷蔵して貯蔵する容器内の温度を所定時間毎に自動測定し、前回の測定温度と、今回の測定温度より次回の測定温度を評価式より予想し、予想した次回の測定温度が最低許容温度より低い場合、または、予想した次回の測定温度が最高許容温度より高い場合に異常を表示することを特徴とする牛乳の温度監視方法。
- 予想する次回の測定温度tnextを評価式
tnext=tnow+r(tnow−told)
より求めることを特徴とする請求項8記載の牛乳の温度監視方法。
但し、toldは前回の測定温度、tnowは今回の測定温度、rは今回と次回の測定温度の差と、前回と今回の測定温度の差の比率を表すパラメータで、設定範囲は0≦r≦1である。 - 請求項8または9に記載の牛乳の温度監視方法において、予想した次回の測定温度と比較する温度が、飲用乳の最低許容温度、飲用乳の最高許容温度、加工乳の最低許容温度、または加工乳の最高許容温度であることを特徴とする牛乳の温度監視方法。
- 異常の表示として、「飲用乳温度注意」または「加工乳温度注意」、生産者、バルククーラ名、測定温度、測定日時、およびプロセスより構成される注意メッセージを表示することを特徴とする請求項10に記載の牛乳の温度監視方法。
- 牛乳を冷蔵して貯蔵する容器内の温度を生産工程毎に自動測定し、牛乳の生産工程毎に測定された測定温度を、牛乳の生産工程毎に規則により定められた最低許容温度および最高許容温度と比較し、生産者名、バルククーラ名、測定温度、測定日時、生産工程、および飲用乳温度正常/異常または加工乳温度正常/異常を記録することを特徴とする牛乳の温度監視方法。
- 牛乳の生産工程として、洗浄乾燥、第1回搾乳、第2回搾乳、第3回搾乳、第4回搾乳、保冷、集乳、終了の各工程を含むことを特徴とする請求項12に記載の牛乳の温度監視方法。
- 牛乳の生産工程が第1回搾乳のときに搾乳開始後、所定時間経過したときの温度が所定温度まで降下しないとき、バルククーラの冷却開始スイッチを入れ忘れと判断し、警告を発生することを特徴とする請求項13に記載の牛乳の温度監視方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009519037A (ja) * | 2005-12-16 | 2009-05-14 | デラヴァール ホルディング アクチボラゲット | 搾乳システムと、この搾乳システム内でエラーメッセージを生成して通信する方法 |
JP2011041482A (ja) * | 2009-08-19 | 2011-03-03 | Orion Machinery Co Ltd | 乳量計 |
KR20170000501A (ko) * | 2015-06-24 | 2017-01-03 | 이미자 | 진단기능을 가진 원유 냉각기 |
CN109845647A (zh) * | 2018-12-29 | 2019-06-07 | 于飞 | 一种高品质牦牛乳挤奶器 |
-
2003
- 2003-05-23 JP JP2003146671A patent/JP2004344104A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009519037A (ja) * | 2005-12-16 | 2009-05-14 | デラヴァール ホルディング アクチボラゲット | 搾乳システムと、この搾乳システム内でエラーメッセージを生成して通信する方法 |
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CN109845647A (zh) * | 2018-12-29 | 2019-06-07 | 于飞 | 一种高品质牦牛乳挤奶器 |
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