JP2004343846A - 充電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1台の発電機に対し1台の充電コントローラが必要であり、複数の発電機を設置する場合には充電コントローラも複数となってコストが増加するという課題があった。
【解決手段】複数の風力発電機により発電した電力をそれぞれ整流回路により直流電力に変換し、前記各整流回路の出力端子を共通接続し、前記各整流回路の出力端子の共通接続点と蓄電池との間に配置された制御スイッチを介し、前記各整流回路の出力により蓄電池を充電するシステムである。また、前記整流回路の出力には常時ダミー抵抗が接続されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の発電機により発電した電力の充電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、原子力に替わる太陽光発電や風力発電などによるクリーンエネルギーの利用が増加している。図10は、この風力発電機により発電した電力を畜電器へ充電する従来の充電装置の構成を示す回路図である。この充電装置は、発電機101と、整流回路102と、電圧検出手段103と、充電コントローラ104と、余剰電力用負荷105と、蓄電池106とを備えている。発電機101は三相交流発電機であり、風力により風車を回転させ、その機械的エネルギーを三相交流の電気エネルギーに変換して出力する。整流回路102は、前記発電機101の三相交流出力を直流に変換する。電圧検出手段103は、前記整流回路102の出力の直流電圧を検出する。充電コントローラ104は、前記電圧検出手段103により検出した前記整流回路102の出力端子間の直流電圧が例えば14.5Vを超えると、その直流電力が蓄電池106および余剰電力用負荷105へ供給されるように、直流電力の供給先を切替制御する。そして、前記整流回路102の出力端子間の直流電圧が、例えば、13.5V以下になると余剰電力用負荷105へ直流電力を供給する回路を遮断し、直流電力の供給先が蓄電池106のみなるように直流電力の供給先を切替制御する。余剰電力用負荷105は、例えば、投げ込み用の電気ヒータであり、整流回路102の出力端子間の直流電圧が例えば14.5Vを超えると、整流回路102が出力する直流電力の一部が供給される(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−87993号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の充電装置は以上のように構成されていたので、1台の発電機に対し1台の充電コントローラが必要であり、複数の発電機を設置する場合には充電コントローラも複数となってコストが増加するという課題があった。
また、蓄電池は高価であるため設置する蓄電池の数には限りがあり、蓄電池が過充電にならないように、蓄電池と余剰電力用負荷の容量を発電機の発電量と電力消費量とに応じて決める必要があるという課題があった。
【0005】
本発明の目的は、複数の発電機を用いたときのコスト増加を抑制し、複数の発電機により発電した電力を効率よく充電できる充電装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る充電装置は、複数の発電機と、同極の出力端子が共通接続された、前記各発電機の出力を交流から直流に変換する複数の交直変換装置と、前記交直変換装置の正極および負極の前記出力端子間に並列接続されたダミー抵抗および蓄電池と、風の状況が通常風であるか強風であるかを判定するための風状況判定手段と、前記蓄電池の端子電圧である充電電圧を検出する充電電圧検出手段と、前記蓄電池へ流れ込む充電電流を検出する充電電流検出手段と、前記交直変換装置の出力端子と前記蓄電池との接続/開放を行う第1制御スイッチと、前記風状況判定手段による判定結果、前記充電電圧検出手段の検出結果、前記充電電流検出手段の検出結果のいずれかまたはその組合わせをもとに前記第1制御スイッチを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明の充電装置は、複数の発電機と、同極の出力端子が共通接続された、前記各発電機の出力を交流から直流に変換する複数の交直変換装置と、前記交直変換装置の正極および負極の前記出力端子間に並列接続されたダミー抵抗および蓄電池と、風の状況が通常風であるか強風であるかを判定するための風状況判定手段と、前記蓄電池の端子電圧である充電電圧を検出する充電電圧検出手段と、前記蓄電池へ流れ込む充電電流を検出する充電電流検出手段と、前記交直変換装置の出力端子と前記蓄電池との接続/開放を行う第1制御スイッチとを備え、前記風状況判定手段による判定結果、前記充電電圧検出手段の検出結果、前記充電電流検出手段の検出結果のいずれかまたはその組合わせをもとに前記第1制御スイッチを制御し、風の状況が強風であるか、前記蓄電池の端子電圧または前記蓄電池へ流れ込む充電電流が所定の大きさを超えていると前記第1制御スイッチを開状態に制御し、蓄電池へ過大電圧が印加されたり過大電流が流れ込まないようにして蓄電池の劣化を回避する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。この充電装置は、例えば複数の風力発電機により発電した電力をそれぞれ整流回路により直流電力に変換し、前記各整流回路の出力端子を共通接続し、前記各整流回路の出力端子の共通接続点と蓄電池との間に配置された制御スイッチを介し、前記各整流回路の出力により蓄電池を充電するシステムである。また、前記整流回路の出力には常時ダミー抵抗が接続されている構成である。
この充電装置は、三相交流発電機を備えた風力発電機(発電機)1,2,3と、前記各風力発電機1,2,3の三相交流出力をそれぞれ整流する整流回路(交直変換装置)4,5,6と、整流回路4,5,6の各正極側出力端子が共通接続された正極側充電ラインと整流回路4,5,6の各負極側出力端子が共通接続された負極側充電ラインとの間に接続されたダミー抵抗8および蓄電池13を備えている。さらにまた、整流回路4,5,6の各正極側出力端子が共通接続された共通接続点Pと前記正極側充電ラインにおける前記ダミー抵抗8の接続点と間には、ダミー抵抗8や蓄電池13へ流れ込む電流値A1を検出する電流検出手段(出力電流検出手段)7が挿入されている。また、前記ダミー抵抗8にはその両端の電圧値V1を検出するための電圧検出手段(出力電圧検出手段)9が並列接続されている。また、前記正極側充電ラインにおけるダミー抵抗8の接続点と蓄電池13の正極側との間には、直列接続された制御スイッチ(第1制御スイッチ)10と電流検出手段(充電電流検出手段)11が挿入されている。電流検出手段11は、蓄電池13へ流れ込む電流値A2を検出するものである。また、蓄電池13には、その端子間へ印加された電圧V2を検出するための電圧検出手段(充電電圧検出手段)12が並列接続されている。また、制御回路(風状況判定手段、充電電圧検出手段、充電電流検出手段、出力電圧検出手段、出力電流検出手段、復帰手段)51は、電流検出手段7により検出した電流値A1、電流検出手段11により検出した電流値A2、電圧検出手段9により検出した電圧値V1、および電圧検出手段12により検出した電圧値V2をもとに制御スイッチ10の開閉を制御するものであり、例えばマイクロコンピュータにより構成されている。このマイクロコンピュータのメモリには、前記制御スイッチ10の開閉を制御するための制御プログラムが格納されている。
【0009】
次に動作について説明する。
図6は、この第1実施の形態の充電装置の動作を示すフローチャートであり、前記マイクロコンピュータのCPUが前記メモリに格納されている前記制御プログラムを実行することにより実現される。以下、このフローチャートに従って動作を説明する。
この充電装置では、制御スイッチ10は初期状態として閉状態になっている。従って、制御スイッチ10のスイッチONは、制御スイッチ10が閉状態から開状態へ切替制御されることである。また、制御スイッチ10のスイッチOFFは、制御スイッチ10が閉状態にあるときはそのままの状態を維持し、開状態にあるときには閉状態へ切替制御されることである。
先ず、風の状況が通常風か強風かを判定する(ステップS1)。この風の状況判定は、制御スイッチ10を開状態にしてから、電圧検出手段9により検出したダミー抵抗8の端子へ印加された電圧V1と、電流検出手段7により検出したダミー抵抗8へ流れる電流A1が、通常風と強風とを識別するためのしきい値を超えているか超えていないかを判定することで行う。この通常風と強風とを識別するための電圧V1と電流A1のしきい値は、通常風および強風のときにあらかじめ実験的に求めることが出来る。この判定の結果、通常風であるときには、制御スイッチ10を開状態から閉状態に戻してから、さらに電圧検出手段12により検出した蓄電池13の端子間へ印加されている電圧値V2が所定の電圧設定値を超えているか否かを判定し(ステップS2)、前記電圧値V2が前記所定の電圧設定値を下回っていれば、さらに続いて、電流検出手段11により検出した蓄電池13へ流れ込んでいる電流値A2が所定の電流設定値を超えているか否かの判定を行う(ステップS3)。
【0010】
前記ステップS2およびステップS3における前記所定の電圧設定値および電流設定値は、蓄電池13を充電する場合に、蓄電池を劣化させることなく、正常な状態に維持するため守らなければならない最大印加電圧(過大印加電圧)および最大流入電流(過大流入電流)に対応する。従って、前記ステップS2またはステップS3において電圧値V2が前記最大印加電圧を超えているか、あるいは電流値A2が最大流入電流を超えている場合には、蓄電池13を正常な状態に維持するために制御スイッチ10を開状態(スイッチON)に制御し、蓄電池13を正極側充電ラインから切り離す(ステップS11)。
【0011】
前記ステップS3の判定結果が、前記電流値A2が前記所定の電流設定値を下回っているときには、次に、蓄電池13の充電量をチェックするタイミング(例えば、30分に1回)であるか否かを判定する(ステップS4)。この判定は、タイマが示す時刻をチェックし、30分の時間経過を判定するようにしてもよいし、あるいはタイマが30分ごとに出力する割込信号をもとに行なってもよい。この結果、蓄電池13の充電量をチェックするタイミングでなければ、制御スイッチ10を閉状態(スイッチOFF)に制御する(ステップS5)。この結果、蓄電池13の端子電圧と前記共通接続点Pの電圧とに応じた電流が蓄電池13に流れ込む(ステップS6)。
【0012】
一方、ステップS4において、蓄電池13の充電量をチェックするタイミングであれば、制御スイッチ10を開状態(スイッチON)に制御し(ステップS7)、蓄電池13を正極側充電ラインから切り離した状態にして、蓄電池13の端子電圧を電圧検出手段12により検出し、蓄電池13が充電可能状態にあるか、あるいは満充電の状態にあるかを判定する(ステップS8)。この判定は、蓄電池13が満充電になったときの端子電圧はあらかじめ知ることができるため、蓄電池13が満充電になったときの端子電圧に、現在の端子電圧が達しているか否かを判断することで行う。この結果、充電可能状態にあれば、前記ステップS5およびステップS6の動作となる。一方、ステップS8において蓄電池13が満充電の状態にあれば、制御スイッチ10を開状態にしたままでステップS1へ戻る。
【0013】
すなわち、風の状況判定が通常風であるときには、前記電圧値V2および電流値Aがそれぞれ蓄電池13の前記最大印加電圧および前記最大流入電流以下であることを条件に、30分に1回の割合で蓄電池13の充電量のチェックを行いながら、発電機1,2,3の出力により蓄電池13を充電する。なお、この場合、30分に1回の蓄電池13の充電量のチェックにより蓄電池13が満充電となっている場合、次のサイクルでは制御スイッチ10は閉状態に制御されるが、制御スイッチ10が閉状態になっていても蓄電池13には充電電流は流れ込まない。
【0014】
次に、ステップS1において強風と判定した場合について説明する。
ステップS1において強風と判定すると、制御スイッチ10をスイッチON、すなわち開状態に制御する(ステップS11)。この結果、蓄電池13は正極側充電ラインから切り離され、整流器4,5,6の直流出力によりダミー抵抗8へ電流が流れる(ステップS12)。このダミー抵抗8が投げ込み式のヒータである場合、その抵抗値は比較的小さくワット数が大きいことから、強風時に発電機の発電量が過大になっても、その発電エネルギーは投げ込み式のヒータで熱として消費され、強風時の過大発電量に対応可能である。また、抵抗値が比較的小さくワット数の大きい投げ込み式のヒータをダミー抵抗8として用いた場合には、発電機に発生する電気ブレーキ作用も十分大きなものとなり、抵抗値の大きなダミー抵抗8を用いた場合に比べ、強風時の発電機の回転数は抑制され、安全性も向上する。
【0015】
次に、タイマを起動させ、所定時間(例えば10分)の経過を待ち、前記所定時間が経過すると制御スイッチ10を開状態から閉状態に切り替える。この結果、蓄電池13には充電電流が流れる(ステップS15)。なお、制御スイッチ10を開状態から閉状態に切り替えるのにタイマを用いたが、電圧検出手段9により検出した電圧値V1をもとに制御スイッチ10を開状態から閉状態に切り替えるタイミングを決めてもよい。
すなわち、風の状況が強風のときには制御スイッチ10を開状態に切り替え、蓄電池13を正極側充電ラインから切り離し、蓄電池13へ過大電圧が印加されたり過大電流が流れ込まないようにして蓄電池13の劣化を回避する。
【0016】
この第1実施の形態によれば、1つの制御部51により複数の発電機を用いて蓄電池13へ充電を行うことが出来るだけでなく、発電機の出力により蓄電池13の端子間へ印加される電圧値が所定の電圧設定値を超えるか、または、蓄電池13へ流れ込む電流値が所定の電流設定値を超えると蓄電池13を正極側充電ラインから切り離し、蓄電池13の劣化が早まるのを回避する。この結果、複数の発電機を用いたときのコスト増加を抑制し、複数の発電機により発電した電力を効率よく充電できる充電装置を提供できる効果がある。
【0017】
図2は、本発明の第2実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。なお、図2において図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。この第2実施の形態の充電装置が前記第1実施の形態の充電装置と異なる点は、前記第1実施の形態の充電装置がダミー抵抗8を用いていたのに対し、この第2実施の形態では水の電気分解装置21を用いたことである。
【0018】
このため、この第2実施の形態の充電装置では、強風時に発電機の発電量が増加し、蓄電池13へ過大電流が流れ込むようになると、制御スイッチ10は開状態となり、電気分解装置21では水の電気分解が激しく行われることで水素が発生する。
【0019】
この水素の蓄積は比較的容易であることから、この貯えた水素を燃料電池へ供給することで再度発電することが可能であり、エネルギーの再利用という観点から発電効率を向上できる。さらに、この燃料電池により発電を行う際には水と熱が発生するが、この水を再度電気分解装置21へ戻すことで、電気分解装置21へ供給する水量が減り、またメンテナンスに要する作業量も軽減される。また、淡水が得られ難い場所では、電気分解装置21に海水を供給することで、燃料電池からは淡水が排出されることになる。また、燃料電池で発生する熱を住宅の床暖房に利用することも可能である。
【0020】
図3は、本発明による第3実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。なお、図3において図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。この第3実施の形態の充電装置が前記第1実施の形態の充電装置と異なる点は、前記第1実施の形態の充電装置が1台の蓄電池13を用いていたのに対し、この第3実施の形態の充電装置では3台の蓄電池13を用いたことである。この第3実施の形態の充電装置でも、図6の前記ステップS3における前記所定の電流設定値は、蓄電池13を充電する場合に、蓄電池を劣化させることなく、正常な状態に維持するため守らなければならない最大流入電流(過大流入電流)に対応するが、この電流値は前記第1実施の形態の場合に比べ3倍大きな値となる。
この第3実施の形態においても、前記第1実施の形態と同様な効果が期待できる。
【0021】
図4は、本発明による第4実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。なお、図4において図2と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。この第4実施の形態の充電装置が前記第2実施の形態の充電装置と異なる点は、前記第2実施の形態の充電装置が1台の蓄電池13を用いていたのに対し、この第4実施の形態の充電装置では3台の蓄電池13を用いたことである。この第4実施の形態の充電装置でも、図6の前記ステップS3における前記所定の電流設定値は、蓄電池13を充電する場合に、蓄電池を劣化させることなく、正常な状態に維持するため守らなければならない最大流入電流(過大流入電流)に対応するが、この電流値は前記第2実施の形態の場合に比べ3倍大きな値となる。
この第4実施の形態においても、前記第2実施の形態と同様な効果が期待できる。
【0022】
図5は、本発明による第5実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。なお、図5において図3と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。この第5実施の形態の充電装置が前記第3実施の形態の充電装置と異なる点は、蓄電池13に充電された直流電力を負荷32へ供給する放電制御装置31を備えたことである。
この第5実施の形態においても、前記第3実施の形態と同様な効果が期待できる。
【0023】
図7は、本発明の第6実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。図7において図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。この第6実施の形態の充電装置が前記第1実施の形態の充電装置と異なる点は、正極側充電ラインからダミー抵抗8を切り離すための制御スイッチ(第2制御スイッチ)60が追加されていることである。
また、制御回路(風状況判定手段、充電電圧検出手段、充電電流検出手段、出力電圧検出手段、出力電流検出手段)52は、電流検出手段7により検出した電流値A1、電流検出手段11により検出した電流値A2、電圧検出手段9により検出した電圧値V1、および電圧検出手段12により検出した電圧値V2をもとに制御スイッチ60と制御スイッチ10の開閉を制御するものであり、例えばマイクロコンピュータにより構成されている。このマイクロコンピュータのメモリには、前記制御スイッチ60および制御スイッチ10の開閉を制御するための制御プログラムが格納されている。
【0024】
次に動作について説明する。
図9は、この第6実施の形態の充電装置の動作を示すフローチャートであり、前記マイクロコンピュータのCPUが前記メモリに格納されている前記制御プログラムを実行することにより実現される。以下、このフローチャートに従って動作を説明する。図9において図6と同一または相当のステップについては同一の符号を付し説明を省略する。この充電装置では、制御スイッチ60は初期状態として開状態になっている。従って、制御スイッチ60のON動作は、制御スイッチ60が開状態から閉状態へ切替制御されることである。
また、前記ステップS2またはステップS3において電圧値V2が前記最大印加電圧を超えているか、あるいは電流値A2が最大流入電流を超えている場合には、制御スイッチ60を閉状態(スイッチON)に制御し、ダミー抵抗8と蓄電池13が正極側充電ラインに並列接続されるようにする(ステップS19)。
また、ステップS1において強風と判定すると、制御スイッチ60をスイッチON、すなわち閉状態に制御する(ステップS19)。この結果、蓄電池13とダミー抵抗8が正極側充電ラインへ並列接続され、整流器4,5,6の直流出力により蓄電池13とダミー抵抗8へ電流が流れる(ステップS20)。このダミー抵抗8が投げ込み式のヒータである場合、その抵抗値は比較的小さくワット数が大きいことから、強風時に発電機の発電量が過大になっても、その発電エネルギーは投げ込み式のヒータで熱として消費され、強風時の過大発電量に対応可能である。また、抵抗値が比較的小さくワット数の大きい投げ込み式のヒータをダミー抵抗8として用いた場合には、発電機に発生する電気ブレーキ作用も十分大きなものとなり、抵抗値の大きなダミー抵抗8を用いた場合に比べ、強風時の発電機の回転数は抑制され、安全性も向上する。
【0025】
次に、タイマを起動させ(ステップS21、ステップS22)、所定時間(例えば5秒)が経過するまでは制御スイッチ10を開状態に維持し(ステップS24)、前記所定時間が経過するまでの間、蓄電池13を正極側充電ラインから切り離し、蓄電池13へ電流が流れ込まないようにする。また前記所定時間が経過すると制御スイッチ60を閉状態から開状態に切り替える(ステップS23)。さらに、制御スイッチ10を開状態から閉状態に切り替える(ステップS25)。この結果、蓄電池13には充電電流が流れる(ステップS26)。
すなわち、風の状況が強風のときには制御スイッチ60を閉状態に切り替え、ダミー抵抗8に電流が流れ込むようにすることで、蓄電池13へ過大電圧が印加されたり過大電流が流れ込まないようにして蓄電池13の劣化を回避する。
【0026】
この第6実施の形態によれば、1つの制御部52により複数の発電機を用いて蓄電池13へ充電を行うことが出来るだけでなく、風の状況が強風、あるいは発電機の出力により蓄電池13の端子間へ印加される電圧値が所定の電圧設定値を超えるか、または、蓄電池13へ流れ込む電流値が所定の電流設定値を超えるとダミー抵抗8が正極側充電ラインに接続されるようにする。また、タイマを作動させ、タイマがタイムアップするまでの期間はダミー抵抗8にのみ電流が流れるようにして電気ブレーキを作用させ、さらに前記タイマがタイムアップするとダミー抵抗8を正極側充電ラインから切り離し、蓄電池13のみに電流が流れるようにし、電気ブレーキ作用と充電を交互に行うようにして蓄電池13の劣化が早まるのを回避する。この結果、複数の発電機を用いたときのコスト増加を抑制し、複数の発電機により発電した電力を効率よく充電できる充電装置を提供できる効果がある。
【0027】
図8は、本発明による第7実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。なお、図8において図7と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。この第7実施の形態の充電装置が前記第6実施の形態の充電装置と異なる点は、蓄電池13が3つに増えたことと、蓄電池13に充電された直流電力を負荷32へ供給する放電制御装置31を備えたことである。
この第7実施の形態の充電装置でも、図9の前記ステップS3における前記所定の電流設定値は、蓄電池13を充電する場合に、蓄電池を劣化させることなく、正常な状態に維持するための最大流入電流(過大流入電流)に対応するが、この電流値は前記第6実施の形態の場合に比べ3倍大きな値となる。
この第7実施の形態においても、前記第6実施の形態と同様な効果が期待できる。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の発電機を用いることが出来、さらに複数の発電機を用いたときのコスト増加を抑制し、複数の発電機により発電した電力を効率よく充電できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の第2実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。
【図3】本発明の第3実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。
【図4】本発明の第4実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。
【図5】本発明の第5実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第1実施の形態の充電装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第6実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。
【図8】本発明の第7実施の形態の充電装置の構成を示す回路図である。
【図9】本発明の第6実施の形態の充電装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】風力発電機により発電した電力を畜電器へ充電する従来の充電装置の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1,2,3 風力発電機(発電機)
4,5,6 整流回路(交直変換装置)
7 電流検出手段(出力電流検出手段)
8 ダミー抵抗
9 電圧検出手段(出力電圧検出手段)
10 制御スイッチ(第1制御スイッチ)
11 電流検出手段(充電電流検出手段)
12 電圧検出手段(充電電圧検出手段)
13 蓄電池
21 電気分解装置
51 制御回路(風状況判定手段、充電電圧検出手段、充電電流検出手段、出力電圧検出手段、出力電流検出手段、復帰手段)
52 制御回路(風状況判定手段、充電電圧検出手段、充電電流検出手段、出力電圧検出手段、出力電流検出手段)
60 制御スイッチ(第2制御スイッチ)

Claims (10)

  1. 発電機により発電した電力を充電するための充電装置において、
    複数の発電機と、
    同極の出力端子が共通接続された、前記各発電機の出力を交流から直流に変換する複数の交直変換装置と、
    前記交直変換装置の正極および負極の前記出力端子間に並列接続されたダミー抵抗および蓄電池と、
    風の状況が通常風であるか強風であるかを判定するための風状況判定手段と、
    前記蓄電池の端子電圧である充電電圧を検出する充電電圧検出手段と、
    前記蓄電池へ流れ込む充電電流を検出する充電電流検出手段と、
    前記交直変換装置の出力端子と前記蓄電池との接続/開放を行う第1制御スイッチと、
    前記風状況判定手段による判定結果、前記充電電圧検出手段の検出結果、前記充電電流検出手段の検出結果のいずれかまたはその組合わせをもとに前記第1制御スイッチを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする充電装置。
  2. 前記第1制御スイッチが開状態にあるときには前記ダミー抵抗へ流れる電流を検出し、前記第1制御スイッチが閉状態にあるときには前記ダミー抵抗へ流れる電流および前記蓄電池へ流れ込む電流を検出する出力電流検出手段と、前記ダミー抵抗両端の端子電圧を検出する出力電圧検出手段を有し、前記風状況判定手段は、前記出力電流検出手段が検出した前記ダミー抵抗へ流れる電流値や、前記出力電圧検出手段が検出した前記ダミー抵抗両端の端子電圧値が所定の大きさを超えていると風の状況が強風と判定し、前記制御手段は、前記風状況判定手段による判定結果、前記充電電圧検出手段の検出結果、前記充電電流検出手段の検出結果のいずれかまたはその組合わせをもとに前記第1制御スイッチを制御することを特徴とする請求項1記載の充電装置。
  3. 前記制御手段は、前記風状況判定手段による判定結果が通常風であり、前記充電電圧検出手段および前記充電電流検出手段が検出した充電電圧値および充電電流値が所定の大きさを超えていると、前記第1制御スイッチを開状態へ制御することを特徴とする請求項1または2記載の充電装置。
  4. 前記制御手段は、前記風状況判定手段による判定結果が強風であると前記第1制御スイッチを開状態へ制御することを特徴とする請求項1または2記載の充電装置。
  5. 前記第1制御スイッチを開状態から閉状態へ復帰させるための復帰手段を備えていることを特徴とする請求項3または4記載の充電装置。
  6. 前記制御手段は、前記第1制御スイッチが開状態にあるときの前記充電電圧検出手段が検出した前記蓄電池の端子電圧をもとに前記蓄電池が満充電にあるか充電可能な状態にあるかを判定し、充電可能な状態にあると前記第1制御スイッチを開状態から閉状態に制御することを特徴とする請求項1記載の充電装置。
  7. 前記交直変換装置の前記出力端子に対する前記ダミー抵抗の接続/開放を行うための第2制御スイッチを有し、前記制御手段は、前記風状況判定手段による判定結果が強風であると、前記第2制御スイッチを開状態から閉状態に制御し、さらに前記第1制御スイッチを閉状態から開状態に制御し、所定の時間経過後、前記第2制御スイッチを閉状態から開状態に制御し、さらに前記第1制御スイッチを開状態から閉状態に制御することを特徴とする請求項1または2記載の充電装置。
  8. 前記交直変換装置の前記出力端子に対する前記ダミー抵抗の接続/開放を行うための第2制御スイッチを有し、前記制御手段は、前記風状況判定手段による判定結果が通常風であり、前記充電電圧検出手段および前記充電電流検出手段が検出した充電電圧値および充電電流値が所定の大きさを超えていると、前記第2制御スイッチを開状態から閉状態に制御し、さらに前記第1制御スイッチを閉状態から開状態に制御し、所定の時間経過後、前記第2制御スイッチを閉状態から開状態に制御し、さらに前記第1制御スイッチを開状態から閉状態に制御することを特徴とする請求項1または2記載の充電装置。
  9. 前記ダミー抵抗は投げ込み式ヒータであることを特徴とする請求項1から8のうちの何れか1項記載の充電装置。
  10. 前記ダミー抵抗は電気分解装置であることを特徴とする請求項1から8のうちの何れか1項記載の充電装置。
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