JP2004343282A - Array antenna communication apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リアルタイムにアンテナ指向性を変更可能な無線装置の構成に関し、特に、アダプティブ・アレイ無線基地局において用いられる無線装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、移動通信システムにおいて、周波数の有効利用を図るべく種々の伝送チャネル割当方法が提案されており、その一部は既に実用化されている。
【0003】
図3は周波数分割多重接続(FDMA:Frequency Division Multiple Access)、時分割多重接続(TDMA:Time Division Multiple Access)およびPDMAの各種の通信システムにおけるチャネルの配置図である。
【0004】
まず、図3を参照して、FDMA,TDMAおよびPDMAについて簡単に説明する。図3(a)はFDMAを示す図であって、異なる周波数f1〜f4の電波でユーザ1〜4のアナログ信号が周波数分割されて伝送され、各ユーザ1〜4の信号は周波数フィルタによって分離される。
【0005】
図3(b)に示すTDMAにおいては、各ユーザのデジタル化された信号が、異なる周波数f1〜f4の電波で、かつ一定の時間(タイムスロット)ごとに時分割されて伝送され、各ユーザの信号は周波数フィルタと基地局および各ユーザ移動端末装置間の時間同期とにより分離される。
【0006】
一方、最近では、携帯型電話機の普及により電波の周波数利用効率を高めるために、PDMA方式が提案されている。このPDMA方式は、図3(c)に示すように、同じ周波数における1つのタイムスロットを空間的に分割して複数のユーザのデータを伝送するものである。このPDMAでは各ユーザの信号は、周波数フィルタと、基地局および各ユーザ移動端末装置間の時間同期と、アダプティブ・アレイ(adaptive array)などの相互干渉除去装置と、を用いて分離される。
【0007】
図4は、アダプティブ・アレイ無線基地局の動作原理を概念的に示す模式図である。図4において、1つのアダプティブ・アレイ無線基地局1は、n本のアンテナ#1,#2,#3,・・・,#nからなるアレイ・アンテナ2を備えており、その電波が届く範囲を第1の斜線領域3として表わす。一方、隣接する他の無線基地局6の電波が届く範囲を第2の斜線領域7として表わす。
【0008】
領域3内で、ユーザAの端末である携帯電話機4とアダプティブ・アレイ無線基地局1との間で電波信号の送受信が行なわれる(矢印5)。一方、領域7内で、他のユーザBの端末である携帯電話機8と無線基地局6との間で電波信号の送受信が行なわれる(矢印9)。
【0009】
ここで、たまたまユーザAの携帯電話機4の電波信号の周波数とユーザBの携帯電話機8の電波信号の周波数とが等しいとき、ユーザBの位置によっては、ユーザBの携帯電話機8からの電波信号が領域3内で不要な干渉信号となり、ユーザAの携帯電話機4とアダプティブ・アレイ無線基地局1との間の電波信号に混入してしまうことになる。
【0010】
このように、ユーザAおよびBの双方からの混合した電波信号を受信したアダプティブ・アレイ無線基地局1では、何らかの処理を施さなければ、ユーザAおよびBの双方からの信号が混じった信号を出力することとなり、本来通話すべきユーザAの通話が妨げられることになる。
【0011】
そこで、アダプティブ・アレイ無線基地局1では、ユーザBからの信号を出力信号から除去するために、次のような処理を行なっている。図5は、アダプティブ・アレイ無線基地局1の構成を示す概略ブロック図である。
【0012】
まず、ユーザAからの信号をA(t)、ユーザBからの信号をB(t)とすると、図4のアレイ・アンテナ2を構成する第1のアンテナ#1での受信信号x1(t)は、次式のように表わされる。
【数1】
x1(t)=a1×A(t)+b1×B(t)
ここで、a1,b1は、後述するようにリアルタイムで変化する係数である。
【0013】
第2のアンテナ#2での受信信号x2(t)は、次式のように表わされる。
【数2】
x2(t)=a2×A(t)+b2×B(t)
ここで、a2,b2も同様にリアルタイムで変化する係数である。
【0014】
第3のアンテナ#3での受信信号x3(t)は、次式のように表わされる。
【数3】
x3(t)=a3×A(t)+b3×B(t)
ここで、a3,b3も同様にリアルタイムで変化する係数である。
【0015】
同様に、第nのアンテナ#nでの受信信号xn(t)は、次式のように表わされる。
【数4】
xn(t)=an×A(t)+bn×B(t)
ここで、an,bnも同様にリアルタイムで変化する係数である。
【0016】
上記係数a1,a2,a3,・・・,anは、ユーザAからの電波信号に対し、アレイ・アンテナ2を構成するアンテナ#1,#2,#3,・・・,#nのそれぞれの相対位置が異なる(たとえば、各アンテナ同士は互いに、電波信号の波長の5倍、すなわち1メートル程度の間隔をあけて配されている)ことにより、それぞれのアンテナでの受信強度に差が生じることを表わしている。
【0017】
また、上記係数b1,b2,b3,・・・,bnも同様に、ユーザBからの電波信号に対し、アンテナ#1,#2,#3,・・・,#nのそれぞれでの受信強度に差が生じることを表わしている。各ユーザは移動しているため、これらの係数はリアルタイムで変化する。
【0018】
それぞれのアンテナで受信された信号x1(t),x2(t),x3(t),・・・,xn(t)は、対応するスイッチ10−1,10−2,10−3,・・・,10−nを介してアダプティブ・アレイ無線基地局1を構成する受信部1Rに入り、ウェイトベクトル制御部11に与えられるとともに、対応する乗算器12−1,12−2,12−3,・・・,12−nの一方入力にそれぞれ与えられる。
【0019】
これらの乗算器の他方入力には、ウェイトベクトル制御部11からそれぞれのアンテナでの受信信号に対する重みw1,w2,w3,・・・,wnが印加される。これらの重みは、後述するように、ウェイトベクトル制御部11により、リアルタイムで算出される。
【0020】
したがって、アンテナ#1での受信信号x1(t)は、乗算器12−1を経て、w1×(a1A(t)+b1B(t))となり、アンテナ#2での受信信号x2(t)は、乗算器12−2を経て、w2×(a2A(t)+b2B(t))となり、アンテナ#3での受信信号x3(t)は、乗算器12−3を経て、w3×(a3A(t)+b3B(t))となり、さらにアンテナ#nでの受信信号xn(t)は、乗算器12−nを経て、wn×(anA(t)+bnB(t))となる。
【0021】
これらの乗算器12−1,12−2,12−3,・・・,12−nの出力は、加算器13で加算され、その出力は下記のようになる。
【数5】
これを信号A(t)に関する項と信号B(t)に関する項とに分けると、当該出力は、
【数6】
となる。
【0022】
ここで、アダプティブ・アレイ無線基地局1は、ユーザA,Bを識別し、所望のユーザからの信号のみを抽出できるように上記重みw1,w2,w3,・・・,wnを計算する。たとえば、図5の例では、ウェイトベクトル制御部11は、本来通話すべきユーザAからの信号A(t)のみを抽出するために、係数a1,a2,a3,・・・,an,b1,b2,b3,・・・,bnを定数とみなし、信号A(t)の係数が全体として1、信号B(t)の係数が全体として0となるように、重みw1,w2,w3,・・・,wnを計算する。
【0023】
すなわち、ウェイトベクトル制御部11は、下記の連立一次方程式を解くことにより、信号A(t)の係数が1、信号B(t)の係数が0となる重みw1,w2,w3,・・・,wnをリアルタイムで算出する。
【数7】
w1a1+w2a2+w3a3+・・・,+wnan=1
w1b1+w2b2+w3b3+・・・,+wnbn=0
この連立一次方程式の解法の説明は省略するが、先に列挙した文献に記載されているとおり周知であり、現にアダプティブ・アレイ無線基地局において既に実用化されているものである。
【0024】
このように、重みw1,w2,w3,・・・,wnを設定することにより、加算器13の出力信号は
【数8】
(出力信号)=1×A(t)+0×B(t)=A(t)
となる。
【0025】
<1.ユーザの識別、トレーニング信号>
前記のユーザA,Bの識別は次のように行なわれる。図6は、携帯電話機の電波信号のフレーム構成を示す概略図である。携帯電話機の電波信号は、大別して、無線基地局にとって既知の信号系列からなるプリアンブルと、無線基地局にとって未知の信号系列からなるデータ(音声など)とからなる。
【0026】
プリアンブルの信号系列は、当該ユーザが無線基地局にとって通話すべき所望のユーザかどうかを見分けるための情報の信号系列を含んでいる。アダプティブ・アレイ無線基地局1のウェイトベクトル制御部11(図5)は、メモリ14から取出したユーザAに対応したトレーニング信号と、受信した信号系列とを対比し、ユーザAに対応する信号系列を含んでいると思われる信号を抽出するようにウェイトベクトル制御(重みの決定)を行なう。このようにして抽出されたユーザAの信号は、出力信号SRX(t)としてアダプティブ・アレイ無線基地局1から外部出力される。
【0027】
一方、図5において、外部からの入力信号STX(t)は、アダプティブ・アレイ無線基地局1を構成する送信部1Tに入り、乗算器15−1,15−2,15−3,・・・,15−nの一方入力に与えられる。これらの乗算器の他方入力にはそれぞれ、ウェイトベクトル制御部11により先に受信信号に基づいて算出された重みw1,w2,w3,・・・,wnがコピーされて印加される。
【0028】
これらの乗算器によって重み付けされた入力信号は、対応するスイッチ10−1,10−2,10−3,・・・,10−nを介して、対応するアンテナ#1,#2,#3,・・・,#nに送られ、図4の領域3内に送信される。
【0029】
ここで、受信時と同じアレイ・アンテナ2を用いて送信される信号には、受信信号と同様にユーザAをターゲットとする重み付けがされているため、送信された電波信号はあたかもユーザAに対する指向性を有するかのようにユーザAの携帯電話機4により受信される。図7は、このようなユーザAとアダプティブ・アレイ無線基地局1との間での電波信号の授受をイメージ化した図である。現実に電波が届く範囲を示す図4の領域3に対比して、図7の仮想上の領域3aに示すようにアダプティブ・アレイ無線基地局1からはユーザAの携帯電話機4をターゲットとして指向性を伴って電波信号が放射されている状態がイメージされる。
【0030】
上述の通り、PDMA方式では、同一チャネル干渉を除去する技術が必要である。この点で、干渉波に適応的にヌルを向けるアダプティブ・アレイは、希望波のレベルより干渉波のレベルが高い場合でも効果的に干渉波を抑制できるため、有効な手段である。
【0031】
ところで、基地局にアダプティブ・アレイを用いた場合には、受信時の干渉除去だけではなく、送信時に不要な放射を低減することも可能である。このとき、送信時のアレイパターンは、受信時のアレイパターンを用いるか、到来方向推定などの結果から新たに生成する手法が考えられる。後者はFDD(Frequency Division Duplex)、TDD(Time Division Duplex)を問わず適用することができるが、複雑な処理が必要となる。一方、前者をFDDで用いる場合、送受信のアレイパターンが異なるため、アレイ配置やウエイトなどの補正が必要となる。このため、一般には、TDDでの適用が前提となり、外部スロットが連続した環境では良好な特性が得られている。
【0032】
以上説明したように、基地局にアダプティブ・アレイを用いたTDD/PDMA方式では、上り回線で得られたアレイパターン(ウェイトベクトルパターン)を下り回線で使用する際に、角度広がりのある動的なレイリー伝搬度を想定した場合には、上下回線間の時間差により下り回線で誤り率が劣化する場合がある。すなわち、上り回線(アップリンク)でユーザ端末から基地局に電波が送信されてから、逆に基地局から下り回線(ダウンリンク)によりユーザ端末に電波を射出するまでに時間間隔があるため、ユーザ端末の移動速度が無視できない場合には、基地局からの電波の射出方向と実際のユーザ端末の存在する方向との誤差により誤り率が劣化してしまうのである。
【0033】
このような伝搬路の変動を考慮した下り回線用ウエイトの推定法として、上り回線で得られたウェイトベクトル値を用いて一次外挿を行なう手法が非特許文献1や非特許文献2中に提案されている。
【0034】
しかしながら、実際にウエイトの時間変化を観測すると、直線的ではないため従来のウェイトベクトルの一次外挿による方法では誤差が大きいという問題があった。
【0035】
そこで、かかる問題点を解決するために、アダプティブ・アレイのウエイトが各アンテナ素子における応答ベクトルにより一意に表わせることに注目し、応答ベクトルの時間変動を推定することによって間接的にウエイトを推定することにより、角度広がりなど動的なレイリー伝搬路を想定した場合、TDD/PDMA方式においても上下回線間の時間差により発生する下り回線での誤り率が劣化を抑制することを可能とする技術が既に提案されている。
【0036】
<2.上下回線間の時間差による下り回線での誤り率が劣化を抑制する無線装置>
図8は、従来の形態1にかかるPDMA用基地局の無線装置(無線基地局)1000の構成を示す概略ブロック図である。図8の構成においては、ユーザPS1とPS2とを識別するために、4本のアンテナ#1〜#4が設けられている。もちろん、アンテナの本数としては、より一般的にN本(N:自然数)としてもよい。
【0037】
図8の送受信システム1000では、アンテナ#1〜#4からの信号を受けて、対応するユーザ、たとえば、ユーザPS1からの信号を分離するための受信部SR1およびユーザPS1への信号を送信するための送信部ST1が設けられている。アンテナ#1〜#4と受信部SR1および送信部ST1との接続は、スイッチ10−1〜10−4により、選択的に切換えられる。つまり、各アンテナで受信された受信信号RX1(t),RX2(t),RX3(t),RX4(t)は、それぞれ対応するスイッチ10−1,10−2,10−3,10−4を介して受信部SR1に入り、受信ウェイトベクトル計算機20、受信係数ベクトル計算機22に与えられるとともに、対応する乗算器12−1,12−2,12−3,12−4の一方入力にそれぞれ与えられる。
【0038】
これらの乗算器の他方入力には、受信ウェイトベクトル計算機20からそれぞれのアンテナでの受信信号に対する重み係数wrx11,wrx21,wrx31,wrx41が印加される。これらの重み係数は、従来例と同様に、受信ウェイトベクトル計算機20により、リアルタイムで算出される。
【0039】
送信部ST1は、受信係数ベクトル計算機22において算出された受信係数ベクトルを受けて、後に説明するように、送信時での伝搬路を推定、すなわち、送信時点での仮想的な受信係数ベクトルを推定することで送信係数ベクトルを求める送信係数ベクトル推定機32と、送信係数ベクトル推定機32との間でデータを授受し、データを記憶保持するメモリ34と、送信係数ベクトル推定機32の推定結果に基づいて、送信ウェイトベクトルを算出する送信ウェイトベクトル計算機30と、それぞれ一方入力に送信信号を受け、他方入力に送信ウェイトベクトル計算機30からの重み係数wtx11,wtx21,wtx31,wtx41が印加される乗算器15−1,15−2,15−3,15−4とを含む。乗算器15−1,15−2,15−3,15−4からの出力は、スイッチ10−1〜10−4を介して、アンテナ#1〜#4に与えられる。なお、図8には図示していないが、受信部SR1および送信部ST1と同様の構成が、各ユーザに対しても設けられている。
【0040】
<3.アダプティブ・アレイの動作原理>
受信部SR1の動作を簡単に説明すると以下のとおりである。
【0041】
アンテナで受信された受信信号RX1(t),RX2(t),RX3(t),RX4(t)は、以下の式で表される。
【数9】
ここで、信号RXj(t)は、j番目(j=1,2,3,4)のアンテナの受信信号を示し、信号Srxi(t)は、i番目(i=1,2)のユーザが送信した信号を示す。また、係数hjiは、j番目のアンテナに受信された、i番目のユーザからの信号の複素係数を示し、nj(t)は、j番目の受信信号に含まれる雑音を示している。
【0042】
式(1)〜(4)をベクトル形式で表記すると、以下のようになる。
【数10】
ここで、X(t)は入力信号ベクトル、Hiはi番目のユーザの受信係数ベクトル、N(t)は雑音ベクトルをそれぞれ示している。また、[・・・]Tは、[・・・]の転置を示す。
【0043】
アダプティブアレイ・アンテナは、図8に示したように、それぞれのアンテナからの入力信号に重み係数wrx1i〜wrx4iを掛けて合成した信号を受信信号SRx(t)として出力する。
【0044】
さて、以上のような準備の下に、たとえば、1番目のユーザが送信した信号Srx1(t)を抽出する場合のアダプティブ・アレイの動作は以下のようになる。
【0045】
アダプティブ・アレイ100の出力信号y1(t)は、入力信号ベクトルX(t)とウェイトベクトルW1のベクトルの掛算により、以下のような式で表わすことができる。
【数11】
すなわち、ウェイトベクトルW1は、j番目の入力信号RXj(t)に掛け合わされる重み係数wrxj1(j=1,2,3,4)を要素とするベクトルである。
【0046】
ここで式(9)のように表わされたy1(t)に対して、式(5)により表現された入力信号ベクトルX(t)を代入すると、以下のようになる。
【数12】
ここで、アダプティブ・アレイ100が理想的に動作した場合、周知な方法により、ウェイトベクトルW1は次の連立方程式を満たすようにウェイトベクトル制御部11により逐次制御される。
【数13】
式(12)および式(13)を満たすようにウェイトベクトルW1が完全に制御されると、アダプティブ・アレイ100からの出力信号y1(t)は、結局以下の式のように表わされる。
【数14】
すなわち、出力信号y1(t)には、2人のユーザのうちの第1番目のユーザが送信した信号Srx1(t)が得られることになる。
【0047】
<4.無線装置1000の動作の概要>
図9は、従来の無線装置1000の動作の概要を説明するためのフローチャートである。無線装置1000においては、アダプティブ・アレイのウェイトベクトル(重み係数ベクトル)が各アンテナ素子における受信係数ベクトルにより一意に表わせることに着目し、受信係数ベクトルの時間変動を推定することによって間接的にウエイトを推定する。
【0048】
まず、受信部SR1において、受信信号に基づいて、受信信号の伝搬路の推定を行なう(ステップS100)。伝搬路の推定は、式(1)〜(4)において、ユーザから送られる信号のインパルス応答を求めることに相当する。言い換えると、式(1)〜(4)において、たとえば、受信係数ベクトルH1が推定できれば、ユーザPS1からの信号受信時の伝送路の推定が行なえることになる。
【0049】
続いて、送信係数ベクトル推定機32が、送信時の伝搬路の予測、すなわち、受信時の受信係数ベクトルから送信時点での受信係数ベクトルの予測を行なう(ステップS102)。この予測された受信係数ベクトルが送信時の送信係数ベクトルに相当する。
【0050】
さらに、送信ウェイトベクトル計算機30が、予測された送信係数ベクトルに基づいて、送信ウェイトベクトルの計算を行い、乗算器15−1〜15−4に出力する(ステップS104)。
【0051】
<5.受信係数ベクトル計算機22の動作>
次に、図8に示した従来の形態1における受信係数ベクトル計算機22の動作について説明する。まず、アンテナ素子数を4本、同時に通信するユーザ数を2人とした場合、各アンテナを経て受信回路から出力される信号は、上述した式(1)〜(4)で表わされる。
【0052】
このとき、この式(1)〜(4)で表わされるアンテナの受信信号をベクトルで表記した式を再び記すことにすると、以下の式(5)〜(8)のようになる。
【数15】
ここで、アダプティブ・アレイが良好に動作していると、各ユーザからの信号を分離・抽出しているため、上記信号Srxi(t)(i=1,2)はすべて既知の値となる。
【0053】
このとき、信号Srxi(t)が既知の信号であることを利用して、受信係数ベクトルH1=[h11,h21,h31,h41]およびH2=[h12,h22,h32,h42]を以下に説明するようにして導出することができる。すなわち、受信信号と既知となったユーザ信号、たとえば第1のユーザからの信号Srx1(t)を掛け合わせて、アンサンブル平均(時間平均)を計算すると以下のようになる。
【数16】
式(16)において、E[・・・]は、時間平均を示し、S*(t)は、S(t)の共役複素を示す。
【0054】
この平均をとる時間が十分長い場合、平均値は以下のようになる。
【数17】
ここで、式(18)の値が0となるのは、信号Srx1(t)と信号Srx2(t)に互いに相関がないためである。また、式(19)の値が0となるのは、信号Srx1(t)と雑音信号N(t)との間に相関がないためである。
【0055】
したがって、式(16)のアンサンブル平均は結果として以下に示すように、受信係数ベクトルH1に等しくなる。
【数18】
以上のような手続により、第1番目のユーザPS1から送信された信号の受信係数ベクトルH1を推定することができる。
【0056】
同様にして、入力信号ベクトルX(t)と信号Srx2(t)のアンサンブル平均操作を行なうことで、2番目のユーザPS2から送信された信号の受信係数ベクトルH2を推定することが可能である。
【0057】
上述のようなアンサンブル平均は、たとえば、受信時の1つのタイムスロット内の先頭の所定数のデータシンボル列と最後尾の所定数のデータシンボル列について行われる。
【0058】
<6.送信係数ベクトルの推定>
図10は、送信係数ベクトル推定機32の動作を説明するための概念図である。PDMAバーストとして上下回線にそれぞれ4ユーザずつ割当てた8スロット構成を考える。スロットの構成は、たとえば、先頭の31シンボルを第1のトレーニングシンボル列、後続の68シンボルをデータシンボル列、さらに最後尾の31シンボルを第2のトレーニングシンボル列とする。
【0059】
上述のとおり、上り回線スロットの先頭および最後尾にトレーニングシンボル列を設け、上述の受信係数ベクトル計算機22のアルゴリズムを用いて両方の受信係数ベクトルを算出する。
【0060】
そして、直線外挿により下り回線用の受信係数ベクトルを推定する。すなわち、受信係数ベクトルの要素の任意の1つの時刻tにおける値をf(t)とすると、上り回線スロットの先頭トレーニングシンボル列の時刻t0での値f(t0)と、上り回線スロットの最後尾トレーニングシンボル列の時刻t1での値f(t1)とに基づいて、下り回線スロットの時刻tにおける値f(t)は、以下のように予測できる。
【数19】
なお、以上の説明では、上り回線スロットの先頭と最後尾にトレーニングシンボル列を設け、一次外挿することとしたが、さらに、上り回線スロットの中央部にもトレーニングシンボル列を設け、受信係数ベクトルの上り回線スロット中の3点の値から、時刻tの値f(t)を2次外挿で推定する構成としてもよい。もしくは、上り回線スロット中のトレーニングシンボル列を設ける位置を増やせば、さらに高次の外挿を行なうことも可能である。
【0061】
<7.送信ウェイトベクトルの決定>
以上のようにして送信時点での受信係数ベクトルの推定値が求まると、以下の3通りのいずれかの方法で、送信ウェイトベクトルを求めることができる。
【0062】
i)直交化による方法:
ユーザPS1の時刻t=iT(i:自然数、T:単位時間間隔)におけるウェイトベクトルW(1)(i)=[wtx11、wtx12、wtx13、wtx14]を考える。ユーザPS2にヌルを向けるためには、以下の条件が満たされればよい。
【0063】
ユーザPS2に対して予測した伝搬路(受信係数ベクトル)をV(2)(i)=[h1´(2)(i)、h2´(2)(i)、h3´(2)(i)、h4´(2)(i)]とする。ここで、hp´(q)(i)はq番目のユーザの、p番目のアンテナに対する受信係数ベクトルの時刻iに対する予測値である。同様にして、ユーザPS1に対しても伝搬路V(1)(i)を予測してあるものとする。
【0064】
このとき、W(1)(i)TV(2)(i)=0となるように、W(1)(i)を決定する。拘束条件として、以下の条件c1)、c2)を課す。
c1) W(1)(i)TV(1)(i)=g(一定値)
c2) ‖W(1)(i)‖を最小とする。
条件c2)は、送信電力を最小化することに相当する。
【0065】
ii)擬似相関行列を用いる方法:
ここで、上述の通り、アダプティブ・アレイはいくつかのアンテナ素子と各素子ウエイト値を制御する部分とからなる。一般に、アンテナの入力ベクトルをX(t)、ウェイトベクトルをWと表わすと、出力Y(t)=WTX(t)と参照信号d(t)との平均二乗差を最小にするようにウエイトベクトルを制御した場合(MMSE基準:最小2乗誤差法基準)、最適ウエイトWoptは次式(Wiener解)で与えられる。すなわち、
【数20】
ただし、
【数21】
を満たす必要がある。ここで、YTはYの転置を、Y*はYの複素領域を、E[Y]はアンサンブル平均を表わす。このウエイト値によりアダプティブ・アレイは不要な干渉波を抑圧するようにアレイパターンを生成することになる。
【0066】
ところで、擬似相関行列を用いる方法では、上記式(21)を以下に説明する擬似相関行列により計算する。すなわち、推定された複素受信信号係数h′(k) n(i)を用いて、ユーザkのためのウェイトベクトルW(k)(i)を計算する。第k番目のユーザのアレイ応答ベクトルをV(k)(i)とおくと、以下のように求めることができる。
【数22】
このとき、t=iTにおける仮想受信信号の自己相関行列Rxx(i)はV(k)(i)を用いて次式で表わされる。
【数23】
ただし、NはRxx(i)が整数となるために付加する仮想雑音項であり、この計算では、たとえば、N=1.0×10−5とした。
【0067】
受信信号と参照信号との相関ベクトルrxd(i)は次式で表わされる。
【数24】
したがって式(21),(25),(26)により、時刻t=iTにおける下り回線用ウエイトを求めることができる。なお、式(25)の逆行列演算は逆行列の補助定理により、ユーザkに対して最適に計算できる。特に2ユーザの場合には次のような簡単な式でウエイトが算出される。
【数25】
このように自己相関行列が与えられた時、ウェイトベクトルを計算する方法については、たとえば、非特許文献3に記載されている。
【0068】
iii)ビームをユーザPS1に向ける方法:
ビームをユーザPS1に向けると言う点のみに着目すると、次の式
【数26】
W(1)(i)=V(1)(i)*
を満たせばよい。
【0069】
以上説明したようないずれかの方法で、送信時のウェイトベクトルを決定して送信すれば、角度広がりなど動的なレイリー伝搬路を想定した場合、TDD/PDMA方式においても上下回線間の時間差により発生する下り回線での誤り率の劣化を抑制することが可能である。
【0070】
<8.従来の形態1の変形例>
従来の形態1では、伝搬路の推定を式(20)のアンサンブル平均を用いることにより行なった。図11は、従来の形態1の変形例の、受信係数ベクトル計算機22の他の構成を示す図である。図11に示すとおり、第i番目のアンテナからの信号に、アダプティブ・アレイ・アンテナから出力される1番目のユーザPS1からの信号Srx1(t)の複素共役の信号Srx1(t)*を乗算器40で乗算した後に、狭帯域フィルタ42を通過させると、狭帯域フィルタ42からの出力は、hi1(t)となる。これをすべてのアンテナについて行なえば、ユーザPS1に対する受信係数ベクトルを求めることができる。
【0071】
同様に、第i番目のアンテナからの信号に、アダプティブ・アレイ・アンテナから出力される2番目のユーザPS2からの信号Srx2(t)の複素共役の信号Srx2(t)*を乗算した後に、狭帯域フィルタ(図示せず)を通過させると、狭帯域フィルタからの出力は、hi2(t)となる。これをすべてのアンテナについて行なえば、ユーザPS2に対する受信係数ベクトルを求めることができる。
【0072】
この後の伝搬路の予測および送信ウェイトベクトルの決定の手続きは、従来の形態1と同様に行なうことができる。したがって、このような構成で従来の形態1と同様の効果を奏することが可能である。
【0073】
<9.従来の形態2>
従来の形態1では、伝搬路の推定を式(20)のアンサンブル平均を用いることにより行なった。これに対し、従来の形態2では、アダプティブ・アレイにおける相関ベクトルを用いて、伝搬路の推定を行なう。
【0074】
すなわち、上記の式(21)〜(23)に示したように、アダプティブ・アレイがMMSE基準で動作している場合、最適ウェイトベクトルWoptは、参照信号d(t)、自己相関行列Rxx、および相関ベクトルrxdを用いて以下のように表現される。
【数27】
ここで、相関ベクトルrxdの各成分は、1番目のユーザPS1に対するウェイトベクトルを求めている場合、以下のように書き下せる。
【数28】
つまり、1番目のユーザPS1に対するウェイトベクトルを受信ウェイトベクトル計算機20が求める過程で、導出される相関ベクトルrxdの値を用いることで、ユーザPS1の受信係数ベクトルを求めることができる。
【0075】
したがって、たとえば、上り回線スロットの先頭および最後尾にトレーニングシンボル列が含まれていれば、図10と同様にして、ユーザPS1の伝搬路の推定が、時刻t0およびt1で可能となり、送信時の時刻tでの伝搬路を予測できる。他のユーザについても同様である。この後の伝搬路の予測および送信ウェイトベクトルの決定の手続きは、従来の形態1と同様に行なうことができる。したがって、このような手続きでも従来の形態1と同様の効果を奏することが可能である。
【0076】
<10.従来の形態3>
従来の形態2では、伝搬路の推定を相関ベクトルを用いることにより行なった。ここでは、従来の形態3として、受信係数ベクトル計算機22の他の算出方法について以下に説明する。
【0077】
第1番目のアンテナからの信号RXi(t)の値から、アダプティブ・アレイ・アンテナから出力される1番目のユーザPS1からの信号Srx1(t)と仮想的な受信係数ベクトルh´i1(t)を乗算した結果を引いたものを改めてRXi´(t)とする。すなわち、
【数29】
RXi´(t)=RXi(t)―h´i1(t)・Srx1(t)
従来の形態3の受信係数ベクトル計算機22では、E[|RXi´(t)|2]を最小にするh´i1(t)を以下の逐次的な方法で求める。ここで、1つの上り回線スロット中には、k=0からk=M(たとえば、119)までのデータが含まれているものとする。
【0078】
真の受信係数ベクトルをhi1(t)とするとき、E[|RXi´(t)|2]が最小になるのは、以下の条件を満たすときである。
【数30】
h´i1(t)=hi1(t)
最急降下法を用いると、h´i1(k)(時刻t=kTのときの値、k:自然数)に対する以下の漸化式が得られる。
【数31】
h´i1(k+1)=h´i1(k)
+μ{RXi(k)―h´i1(k)・Srx1(k)}・Srx1*(k)
ここで、定数μは、ステップサイズである。また、特に限定されないが、h´i1(k)の初期値としては、h´i1(0)=0とすればよい。
【0079】
図12は、逐次的に推定を行なう場合に、伝搬路の推定を行なう概念を示す概念図である。図12は、図10と対比される図である。漸化式でh´i1(k)を求めるのに対応して、上り回線スロットにおいて、時刻t0はプリアンブルの終了時点とし、時刻t1は上り回線線スロットの終了時点とする。したがって、トレーニングシンボル列は、上り回線スロットの先頭にのみ存在すればよい。
【0080】
これをすべてのアンテナについて行なえば、ユーザPS1に対する受信係数ベクトルを求め、伝搬路の予測をすることができる。同様の処理をユーザPS2について行なえば、ユーザPS2に対する受信係数ベクトルを求め、伝搬路の予測をすることができる。この後の送信ウェイトベクトルの決定の手続きは、従来の形態1と同様に行なうことができる。したがって、このような構成で従来の形態1と同様の効果を奏することが可能である。
【0081】
なお、以下に説明する他の漸化式による方法でも、同様にして伝搬路の推定を行なうことができる。さらに、図12においては、時刻t0は、プリアンブルの終了時点としたが、時刻t0は、必ずしもこの位置に限定されるわけではない。時刻t0は、トレーニングシンボル列中に存在しても構わないし、また、データシンボル列中に存在しても構わない。また、時刻t1は、上り回線スロットの終了時点としたが、時刻t1も、必ずしもこの位置に限定されるわけではない。
【0082】
<11.従来の形態4>
従来の形態3では、各ユーザごとに受信係数ベクトルを逐次的に求めた。従来の形態4として、受信係数ベクトル計算機22のさらに他の算出方法を以下に説明する。
【0083】
第i番目のアンテナからの信号RXi(t)から、アダプティブ・アレイ・アンテナから出力される1番目のユーザPS1からの信号Srx1(t)と仮想的な受信係数ベクトルh´i1(t)を乗算した結果ならびに2番目のユーザPS1からの信号Srx2(t)と仮想的な受信係数ベクトルh´i2(t)を乗算した結果を引いたものを改めてRXi´(t)とする。すなわち、
【数32】
従来の形態4の受信係数ベクトル計算機22では、E[|RXi´(t)|2]を最小にするh´i1(t)およびh´i2(t)を以下のようにして一括して求める。すなわち、
【数33】
とすると、E[|RXi´(t)|2]のベクトルH´i(t)に関する勾配が0であると言う条件から、真の受信係数ベクトルをHiOPT(t)とするとき、以下の式が導かれる。
【数34】
このようにして、伝搬路の推定を行なう場合の概念は、たとえば、図10に示した概念図と同様に行なえばよい。これをすべてのアンテナについて行なえば、ユーザPS1およびユーザPS2に対する受信係数ベクトルを求め、伝搬路の予測をすることができる。この後の送信ウェイトベクトルの決定の手続きは、従来の形態1と同様に行なうことができる。したがって、このような構成で従来の形態1と同様の効果を奏することが可能である。
【0084】
<12.従来の形態5>
従来の形態5として、受信係数ベクトル計算機22のさらに他の算出方法について説明する。以下に説明するのは、いわゆる再帰的最小2乗法(RLSアルゴリズム:Recursive Least−Squares algorithm)と等価である。
【0085】
第i番目のアンテナからの信号RXi(t)から、アダプティブ・アレイ・アンテナから出力される出力信号ベクトルSRx(t)と仮想的な受信係数ベクトルH´i T(t)を乗算した結果を引いたものを改めてRXi´(t)とする。すなわち、
【数35】
Rxi´(t)=RXi(t)―H´i T(t)SRX(t)
RLSアルゴリズムによれば、以下の式が成り立つ。
【数36】
ここでも、1つの上り回線スロット中には、k=0からk=M(たとえば、119)までのデータが含まれているものとする。ここで、定数λ(0<λ≦1)は、忘却係数である。H´i(t)の各要素の初期値も、特に限定されないが、0とすれば良い。
【0086】
このようにして、伝搬路の推定を行なう場合も、図12に示される概念図と同様にすればよい。これをすべてのアンテナについて行なえば、ユーザPS1に対する受信係数ベクトルを求め、伝搬路の予測をすることができる。同様の処理をユーザPS2について行なえば、ユーザPS2に対する受信係数ベクトルを求め、伝搬路の予測をすることができる。この後の送信ウェイトベクトルの決定の手続きは、従来の形態1と同様に行なうことができる。したがって、このような構成で従来の形態1と同様の効果を奏することが可能である。
【0087】
<13.従来の形態5の変形例>
従来の形態5では、図12に示した概念にしたがって、伝搬路の予測を時刻t0と時刻t1の2点のデータから行なった。従来の形態5の変形例では、上り回線スロット区間で逐次求めたデータシンボル数+1個のインパルス応答から回帰曲線を計算し、一次外挿する。
【0088】
図13は、上り回線スロット区間で逐次求めたインパルス応答から回帰曲線を計算し、伝搬路(インパルス応答)を推定する概念を示す概念図である。2点のみの外挿と比較してデータ数の大幅な増加により推定誤差を小さく抑えることが可能である。
【0089】
なお、回帰曲線による外挿方法としては、上述のような一次外挿に限定されることなく、より高次の外挿曲線を用いることや、サイン・コサイン関数等の周期関数による回帰をし外挿を行なうことも可能である。
【0090】
<14.従来の形態6>
従来の形態6として、受信係数ベクトル計算機22のさらに他の算出方法について以下に説明する。以下に説明するのは、いわゆる最急降下法(LMSアルゴリズム)と等価である。
【0091】
従来の形態5と同様にして、第i番目のアンテナからの信号RXi(t)から、アダプティブ・アレイ・アンテナから出力される出力信号ベクトルSRX(t)と仮想的な受信係数ベクトルH´i T(t)を乗算した結果を引いたものを改めてRXi´(t)とする。すなわち、
【数37】
RXi´(t)=RXi(t)―H´iT(t)SRX(t)
LMSアルゴリズムによれば、以下の式が成り立つ。
【数38】
H´i(k+1)=H´i(k)+μSRX*(k)RXi´(k)
ここでも、1つの上り回線スロット中には、k=0からk=M(たとえば、119)までのデータが含まれているものとする。
【0092】
ここで、定数μは、ステップサイズであり、収束条件から以下の関係を満たす必要がある。
【数39】
0<μ<1/λmax
ここで、λmaxは、相関行列Rxxの最大固有値である。また、H´i(t)の各要素の初期値も、特に限定されないが、0とすれば良い。
【0093】
このようにして、伝搬路の推定を行なう場合も、図12に示される概念図と同様にすればよい。これをすべてのアンテナについて行なえば、ユーザPS1に対する受信係数ベクトルを求め、伝搬路の予測をすることができる。同様の処理をユーザPS2について行なえば、ユーザPS2に対する受信係数ベクトルを求め、伝搬路の予測をすることができる。この後の送信ウェイトベクトルの決定の手続きは、従来の形態1と同様に行なうことができる。したがって、このような構成で従来の形態1と同様の効果を奏することが可能である。
【0094】
なお、従来の形態6でも従来の形態5の変形例と同様に、上り回線スロット区間で逐次求めたデータシンボル数+1個のインパルス応答から回帰曲線を計算し、一次外挿する構成とすることも可能である。さらに、伝搬路の推定方法としては、以上説明したような従来の形態1〜従来の形態6の方法に限定されず、例えば、直接解法(SMI:sample matrix inversion)等を用いることも可能である。SMI方式の場合は、図10に示した概念にしたがって、伝搬路の予測を行なうことができる。
【0095】
<15.従来の形態7>
従来の形態7として、受信係数ベクトル計算機22のさらに他の算出方法について以下に説明する。以下に説明するのは、いわゆるARモデル(Autoregressive model)と等価である。
【0096】
以下では、受信係数ベクトルの要素の一つを代表的にf(t)で表わすことにする。すなわち、図14は、従来の形態7のARモデルを示す第1の概念図である。図14に示すように、要素f(t)の時間変化をARモデルとみなす。ここで、v(t)は、予測誤差(白色ガウス雑音)である。
【0097】
図15は、従来の形態7のARモデルを示す第2の概念図である。さらに、図15に示すように、フィルタA(z)の逆特性をもつフィルタによりARモデルを作ることができる。ARモデルの入力に上記v(t)を入力すれば、要素f(t)が再生でき、さらに、未知の白色雑音を入力すれば、要素f(t)の未来を予測することができる。
【0098】
図16は、図14に示したフィルタA(z)の構成を示す概略ブロック図である。図16において、乗算係数a0〜aMは、E[|v(k)|2]を最小にするように決定される。{f(k)}がM次のARモデルであれば、{v(k)}は、白色ガウス過程となる。図17は、ARモデルにおけるフィルタA(z)の逆フィルタW(z)の構成を示す概略ブロック図である。kが観測区間内のときは、上記図16の誤差フィルタ出力v(k)を図17の入力とする。観測区間を超えた時は、入力としては白色ガウス雑音を与える。このよう算出方法でも、他の方法と同様に、従来の形態1と同様の効果が奏される。
【0099】
<16.従来の形態8>
図18は、従来の形態8のPDMA用基地局の無線装置(無線基地局)2000の構成を示す概略ブロック図である。図8に示した従来の形態1の無線装置(無線基地局)1000の構成と異なる点は、受信係数ベクトル計算機22からの出力を受けて、ユーザ端末の移動速度を判定する移動速度判定器52と、受信ウェイトベクトル計算機20の出力と送信ウェイトベクトル計算機30の出力とを受けて、移動速度判定器52の判定結果に応じて選択的に乗算器15−1〜15−4に与える切替スイッチ54とをさらに備える構成となっていることである。それ以外の構成は、従来の形態1〜7のいずれかの無線装置(無線基地局)の構成と同様である。
【0100】
すなわち、上述のとおり、ユーザ端末の移動速度が小さい領域では、伝搬路の推定、伝搬路の予測という過程における予測誤差のために、むしろ、このような予測を行なわずに、図5の従来の構成のように受信ウェイトベクトルをそのまま送信ウェイトベクトルとして用いた方が良い可能性がある。
【0101】
そこで、従来の形態8の無線装置2000では、予め定めておいた移動速度よりも、端末が低速で移動していると移動速度判定器52が判断した場合には、切替スイッチ54により、受信ウェイトベクトルがそのまま乗算器15−1〜15−4に与えられる。端末が予め定めておいた移動速度よりも速く移動していると移動速度判定器52が判断した場合には、切替スイッチ54により、送信ウェイトベクトル計算機30の出力が乗算器15−1〜15−4に与えられる。以上のような構成とすることで、端末の広い移動速度範囲にわたって、誤り率の低いデータ伝送が可能となる。
【0102】
<17.従来の形態9>
図19は、従来の形態9のPDMA用基地局の無線装置(無線基地局)3000の構成を示す概略ブロック図である。図8に示した従来の形態1の無線装置1000の構成と異なる点は、アレイアンテ#1〜#4からの信号を受けて受信信号のレベルを計算する受信レベル計算機56と、受信レベル計算機56からの出力を受けて、ユーザ端末の受信レベルを判定する受信レベル判定器58と、受信ウェイトベクトル計算機20の出力と送信ウェイトベクトル計算機30の出力とを受けて、受信レベル判定器56の判定結果に応じて選択的に乗算器15−1〜15−4に与える切替スイッチ54とをさらに備える構成となっていることである。それ以外の構成は、従来の形態1〜7のいずれかの無線装置の構成と同様である。
【0103】
すなわち、ユーザ端末からの受信信号のレベルが小さい領域では、伝搬路の推定、伝搬路の予測という過程における予測誤差のために、むしろ、このような予測を行なわずに、図5の従来の構成のように受信ウェイトベクトルをそのまま送信ウェイトベクトルとして用いた方が良い可能性がある。
【0104】
そこで、従来の形態9の無線装置3000では、予め定めておいた受信レベルよりも、端末からの受信信号のレベルが低いと受信レベル判定器58が判断した場合には、切替スイッチ54により、受信ウェイトベクトルがそのまま乗算器15−1〜15−4に与えられる。予め定めておいた受信レベルよりも、端末からの受信信号のレベルが高いと受信レベル判定器58が判断した場合には、切替スイッチ54により、送信ウェイトベクトル計算機30の出力が乗算器15−1〜15−4に与えられる。
【0105】
以上のような構成とすることで、広い受信信号レベルの範囲にわたって、誤り率の低いデータ伝送が可能となる。なお、たとえば、ユーザPS1からの信号の受信信号レベルは、受信係数ベクトルから以下の式により求められる。
【数40】
他のユーザからの受信信号レベルについても同様である。
【0106】
<18.従来の形態10>
図20は、従来の形態10のPDMA用基地局の無線装置(無線基地局)4000の構成を示す概略ブロック図である。図19に示した従来の形態9の無線装置(無線基地局)3000の構成と異なる点は、受信レベル判定器58が、受信レベルの判定機能に加えて、従来の形態8の移動速度判定器52と同様の移動速度判定機能を有する、端末移動速度判定/受信レベル判定器60となっていることである。その他の構成は、従来の形態9の無線装置(無線基地局)3000の構成と同様である。
【0107】
以上のような構成とすることで、移動端末の広い移動速度の範囲と広い受信信号レベルの範囲にわたって、誤り率の低いデータ伝送が可能となる。
【0108】
上記従来技術によれば、アダプティブ・アレイの受信係数ベクトルの時間変動を推定することによって間接的にウエイトの変動を推定することにより、角度広がりなど動的なレイリー伝搬路においても、上下回線間の時間差により発生する下り回線での誤り率が劣化を抑制することが可能である。
【0109】
さらに、上記従来例によれば、移動端末の広い移動速度の範囲または/および広い受信信号レベルの範囲にわたって、誤り率の低いデータ伝送が可能となる。
【0110】
【非特許文献1】
加藤、大鐘、小川、伊藤、信学論(B−II)、1998年1月、vol.J81−B−II、no.1、p.1−9
【非特許文献2】
土居、大鐘、唐沢、信学技報、1997年1月、vol.RCS97−68、p.27−32
【非特許文献3】
田中、大鐘、小川、伊藤、1998年10月、信学技報、vol.RCS98−117,p.103−108
【0111】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例の場合、伝搬路の推定が送信アダプティブ・アレイ・アンテナの性能を決める主要要因であることは間違いない。ここで、伝搬路の推定には、先頭のトレーニングシンボルおよび最後尾のトレーニングシンボルを基にした外挿を用いている。ここで、トレーニングシンボル長が長く充分なサンプル点があれば雑音に対する平均化が図られ、一次関数以上の高次の回帰曲線に基づく推定が可能である。しかしながら、一般にこのトレーニングシンボル長は充分長いとは言えず、特に先頭のトレーニングシンボルおよび最後尾のトレーニングシンボルから伝搬路推定するとなれば、回帰直線による伝搬路推定が一般的となり、ノイズの含まれる信号から回帰直線を求める操作が煩雑となると言う問題があった。
【0112】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、アダプティブ・アレイのウエイトが各アンテナ素子における応答ベクトルにより一意に表わせることに注目し、応答ベクトルの時間変動を推定時間差分信号を平均化することによって間接的にウエイトを推定することにより、角度広がりなど動的なレイリー伝搬路を想定した場合、TDD/PDMA方式においても上下回線間の時間差により発生する下り回線での誤り率が劣化を抑制することが可能な無線装置を提供することをその目的とする。
【0113】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるアレイアンテナ通信装置は、リアルタイムにアンテナ指向性を変更し、複数の端末との間で信号の送受信を時分割で行なうアレイアンテナ通信装置であって、離散的に配置された複数のアンテナと、信号の送受信時に前記複数のアンテナを共用する送信回路および受信回路とを備え、前記受信回路は、受信信号の受信時に、前記複数のアンテナからの信号に基づいて、前記複数の端末のうち特定の端末からの信号を分離するための受信信号分離回路と、前記受信信号の受信時に、前記複数のアンテナからの信号をサンプリングした信号の時間差分としての時間差分信号に基づいて、前記特定の端末からの伝搬路を平均化する受信伝搬路平均回路と、を含み、前記送信回路は、前記受信伝搬路平均回路の平均結果に基づいて、送信信号の送信時の伝搬路の設定を行う送信伝搬路設定回路と、前記送信伝搬路設定回路の設定結果に基づいて、前記送信信号の送信時の前記アンテナ指向性を更新する送信指向性制御回路と、を含む。
【0114】
また、上記本発明にかかるアレイアンテナ通信装置では、前記特定の端末からの前記送受信される信号の上り回線スロットは、前記上り回線スロットの所定の大きさのトレーニングデータ領域を含み、前記受信伝搬路平均回路は、前記トレーニングデータ領域における時間差分信号に基づいて前記特定の端末からの伝搬路の平均値を導出し、前記送信伝搬路設定回路は、前記平均値により前記送信信号の送信時の伝搬路を予測するのが好適である。
【0115】
また、上記本発明にかかるアレイアンテナ通信装置では、前記受信伝搬路平均回路は、前記トレーニングデータ領域における時間差分信号に基づいて、前記特定の端末からの伝搬路の前記特定端末からのインパルス応答に相当する受信係数ベクトルを導出するのが好適である。
【0116】
また、上記本発明にかかるアレイアンテナ通信装置では、前記受信伝搬路平均回路は、前記複数のアンテナからの受信信号の時間差分信号の各々と、前記受信信号分離回路により分離された前記特定の端末からの時間差分信号とのアンサンブル平均により、前記受信係数ベクトルを導出するのが好適である。
【0117】
また、上記本発明にかかるアレイアンテナ通信装置では、前記特定の端末からの前記送受信される信号の上り回線スロットは、前記上り回線スロットに設けられ所定の数のトレーニングデータを有するトレーニングデータ領域と、前記特定の端末からの情報をそれぞれ表現する複数のデータを有するデータ領域と、を含み、前記受信伝搬路平均回路は、前記トレーニングデータ領域および前記データ領域における時間差分信号に基づいて、前記特定の端末からの伝搬路の時間的に順次配置される複数の平均値を導出し、前記送信伝搬路設定回路は、前記複数の平均値により前記送信信号の送信時の伝搬路を設定するのが好適である。
【0118】
また、上記本発明にかかるアレイアンテナ通信装置では、前記受信伝搬路平均回路は、前記トレーニングデータ領域および前記データ領域における複数の時間差分信号に基づいて、前記特定の端末からの伝搬路の前記特定端末からのインパルス応答に相当する複数の受信係数ベクトルを逐次的に導出するのが好適である。
【0119】
また、上記本発明にかかるアレイアンテナ通信装置では、前記複数の受信係数ベクトルの逐次的な導出は最急降下法によるのが好適である。
【0120】
また、上記本発明にかかるアレイアンテナ通信装置では、前記複数の受信係数ベクトルの逐次的な導出は再帰的最小2乗法によるのが好適である。
【0121】
また、上記本発明にかかるアレイアンテナ通信装置では、前記特定の端末からの前記送受信される信号の上り回線スロットは、前記上り回線スロットに設けられ所定数のトレーニングデータを有するトレーニングデータ領域と、前記特定の端末からの情報をそれぞれ表現する複数のデータを有するデータ領域とを含み、前記受信伝搬路平均回路は、前記トレーニングデータ領域および前記データ領域における時間差分信号に基づいて、前記特定の端末からの伝搬路の複数の推定値を導出し、前記送信伝搬路設定回路は、前記複数の平均値を回帰し、回帰結果に基づいて外挿することで、前記送信信号の送信時の伝搬路を予測するのが好適である。
【0122】
また、上記本発明にかかるアレイアンテナ通信装置では、前記受信伝搬路平均回路は、前記トレーニングデータ領域および前記データ領域における複数の時間差分信号に基づいて、前記特定の端末からの伝搬路の前記特定端末からのインパルス応答に相当する複数の受信係数ベクトルを逐次的に導出するのが好適である。
【0123】
また、上記本発明にかかるアレイアンテナ通信装置では、前記複数の受信係数ベクトルの逐次的な導出は最急降下法によるのが好適である。
【0124】
また、上記本発明にかかるアレイアンテナ通信装置では、前記複数の受信係数ベクトルの逐次的な導出は再帰的最小2乗法によるのが好適である。
【0125】
また、上記本発明にかかるアレイアンテナ通信装置では、受信信号分離回路は、前記複数のアンテナからの受信信号を受けて、前記特定の端末からの時間差分信号を分離するための受信ウェイトベクトルをリアルタイムに導出する受信ウェイトベクトル計算部と、前記複数のアンテナからの受信時間差分信号をそれぞれ一方入力に受け、他方入力にはそれぞれ前記受信ウェイトベクトルの対応する要素を受ける複数の第1の乗算器と、前記複数の乗算器からの信号を加算する加算器とを含み、前記送信指向性制御回路は、前記送信伝搬路平均回路からの推定結果に基づいて、送信ウェイトベクトルを導出する送信ウェイトベクトル計算部と、送信信号を一方入力に受け、他方入力にそれぞれ前記送信ウェイトベクトルを受けて前記複数のアンテナにそれぞれ与える複数の第2の乗算器とを含むのが好適である。
【0126】
【発明の実施の形態】
従来の技術の説明中、<5.受信係数ベクトル計算機22の動作>に示したように、式(5)〜式(8)における信号Srxi(t)(i=1,2)は既知の値としてSrxi(t)を受信信号X(t)に掛け合わせ、アンサンブル平均を計算する式(16)により受信係数ベクトルH1を求めている。ここで、受信信号X(t)は式(5)で表現されている。User1に対する受信係数ベクトルH1の内訳について調べた場合、伝搬路に起因するベクトルに加えて、マルチパスを構成する素波に着目すれば、それぞれの素波はUser1の移動に伴うドプラー周波数偏移による位相変化、User1と基地局の基準クロックの差に基づく送受周波数差による位相変化により構成されている。
【0127】
定量的に調べるために、一例として、PHSシステムにおいて、送受信時間間隔を2.5msec、送受信周波数を2GHzとし、第1のトレーニングシンボルと第2のトレーニングシンボル間が最大0.625msec離れていると仮定し、User1が時速100kmで移動している場合を想定する。すると、送受信時間間隔:2.5msecでUser1が移動する距離は、6.9cmに過ぎない。たとえ基地局から10mの地点をUser1が移動していたとしても、その角度変化は最大0.4°に過ぎず、したがって、アダプティブ・アレイ・アンテナの指向性パターンの送受信時間間隔での変更はほぼ零に近い値である。
【0128】
一方、マルチパスの素波のドプラー周波数偏移量は基地局方向の移動のときに最大となり、そのときのドプラー周波数偏移量は185Hzで、第1のトレーニングシンボルと第2のトレーニングシンボル間の最大時間差0.625msecの間で位相において41.6°変化する。さらに、PHSの場合、User1と基地局の基準クロックの差に基づく送受周波数差は、基地局、移動局それぞれ±3ppmが想定されるため、移動局からの信号は基地局で復調される際、最大±6ppmとなり、周波数差にして±12kHz、第1のトレーニングシンボルと第2のトレーニングシンボル間の最大時間差0.625msecの間での位相変化量は±2700°となる。以上の点を考慮すると、受信係数ベクトルH1を求める際の困難さは、伝搬路の変化に伴う指向性の変化と言うより、むしろ伝搬路推定を行うための受信データに問題があることがわかる。
【0129】
一般にこれらの基地局で観測される周波数偏移をキャンセルする方法としてAFC(自動周波数制御)があり、受信信号からキャリア周波数を推定して局部周波数発信器の周波数を調整する方法が一般的にとられている。しかし、AFCは受信信号からキャリア周波数を推定するため、この収束には時間を要し、その収束時間以内においては正確な受信係数ベクトルH1を推定できないという問題があった。
【0130】
ここで、本発明の趣旨をより明確化すべく、本発明に関連する公知技術として同期検波および遅延検波について説明する。
【0131】
データ変調された信号を復調する場合の検波方式として、同期検波と遅延検波がある。そのうち、同期検波とは、変調信号に変調波中心周波数に同期した搬送波を乗算することにより、復調信号を得る検波方式である。復調のために、本来変調時に用いた変調波中心周波数の搬送波を用いるため、検波後のデータ誤り率特性は良好な値を持つ。ただし、変調波中心周波数に同期した搬送波を乗算するためには受信側で変調波中心周波数を推定する必要があり、この推定精度がこの同期検波の復調特性を決めることとなる。
【0132】
一方、遅延検波は、受信信号と、1シンボル遅延させた受信信号との複素乗算を行い、変調波の1シンボル間の差(位相、場合によっては振幅変化量を含む)を測定することにより検波する方法である。遅延検波の場合、搬送波再生が不要であるため、簡易な構成に出来る。一方、復調するための参照信号が1シンボル前の信号そのものであるため、キャリア再生する同期検波と比較して受信誤り率特性は劣化する問題がある。
【0133】
移動通信においては、伝搬路の変動が大きく、同期検波においては充分なキャリア再生を行うだけの時間が確保できない場合がある。これに対し、遅延検波の場合は、1シンボル前の信号そのものを参照信号として用いるためこのシンボル間での伝搬路の変化のみが問題となるから、遅延検波方式の方が優れた特性が得られる場合が多い。すなわち、検波方式そのものの特性というよりも検波に用いるキャリア周波数の性質がより大きく検波特性に反映するのである。
【0134】
ここで、本発明に関するアレイアンテナ通信装置の伝搬路の推定について、同期検波と遅延検波との関係を考慮しつつ説明する。
【0135】
図1は本発明の実施形態にかかるアレイアンテナ通信装置10のブロック図である。B−1はアンテナ、B−2は送受切替器、B−3は受信信号差動化器で、受信信号差動化器B−3内のB−3−1は遅延素子である。B−4は受信重み付け器、B−5は加算器、B−6は参照信号差動化器、B−7は受信アダプティブ処理部、B−8は送信アダプティブ処理部、B−9は送信重み付け器である。
【0136】
アンテナB−1から入力された受信信号は、送受切替器B−2を通って、受信信号差動化器B−3に入力される。ここで、遅延素子B−3−1にて単位時間の遅延を与えられた信号との差をとり出力される。この出力信号は受信重み付け器B−4にて各アンテナからの信号各々に対して重み付けが行われて加算器B−5にて加算され受信信号として出力される。ここで、加算器B−5の出力と、各アンテナ受信重み付け器B−4の前段の信号を受信アダプティブ処理部に取り込み、受信出力信号と参照信号を参照信号差動化器B−6にて差動化した信号と比較する等して、受信信号に含まれる希望信号の差動化信号を参照信号の差動化信号と比較することにより、複数のアンテナからの信号に適切な重み付けをB−4で行うことにより、希望信号の差動化信号を加算重畳するように合成し、かつ干渉信号に対してはその差動化信号の和が零となるように合成することにより、受信信号に含まれる希望信号の差動信号を加算混合し、干渉信号もしくは雑音を取り除くアダプティブ処理を行う。
【0137】
さらに詳しくは、差動信号を求める時間差をΔt、時刻tのアンテナiからの入力される希望信号(複素表現)をXi(t)、時刻tのアンテナiからの入力される干渉信号(複素表現)をYi(t)、アンテナiの重み付け値をWiとしたとき、複数のアンテナで受信される希望波信号の差動化信号の和SD(t)の振幅が最大となるWi(すなわち|SD(t)|が最大となるWi)であって、かつ、アンテナで受信される干渉信号の差動化信号の和SA(t)の振幅が最小となるWi(すなわち、|SA(t)|が最小となるWi)を求めればよい。ここに、
【数41】
SD(t)=Σ{WiXi(t)−WiXi(t−Δt)}
SA(t)=Σ{WiYi(t)−WiYi(t−Δt)}
である。
【0138】
ここで、伝搬環境が時不変、または伝搬環境の変化率が差動化時間差Δtに対して充分遅い場合においては、ΣWiXi(t)の振幅が最大、ΣWiYi(t)の振幅が最小となるときに、SD(t)の振幅は最大、SA(t)の振幅は最小となる。逆に、任意のXi(t)、Yi(t)に対してSD(t)の振幅が最大、SA(t)の振幅が最小となるのは、ΣWiXi(t)の振幅が最大、ΣWiYi(t)の振幅が最小となる場合に限られる。このため、差動化信号に基づく最適重み付け値Wiは、差動化しない信号に基づく最適重み付け値Wiと一致する。
【0139】
以上の性質から、図1の実施例での最適重み付け値は、図21の差動化しない構成での重み付け値と一致する。この最適化された重み付け値Wiをもとにして、送信側重み付け値を決定し、送信信号を送信重み付け器B−9で重み付けて各アンテナから送信することにより、送受アダプティブ・アレイ・アンテナが実現される。以上の関係は、平均2乗誤差を最小とするLMSアルゴリズムや、従来値を回帰的に利用するRLSアルゴリズムにおいても同様の結果をもたらす。
【0140】
このような構成とすることにより、従来例と比較して以下の効果が得られる。図2(a)は受信信号がQPSKで変調されている場合のIQ平面での信号点を白丸で示し、またI軸上の信号点一つから次の信号点への遷移を矢印で示す。IQ平面上の遷移ルートは最小位相推移の変調か、あるいは信号のロールオフ率等で決まる。ここで、受信信号と参照信号の間にキャリア周波数の差がない場合においては、受信信号に含まれる希望信号の信号点と参照信号の信号点は一致し(振幅が等しい場合)、これら2信号の相関値は最大となる。一方、伝搬路におけるドプラー周波数偏移、もしくは基地局移動局間の基準クロックの周波数差がある場合においては、図2(b)に示すように、白丸の信号点はハッチングを施した丸印の信号点に推移する。ここでシンボル・レートをfs、周波数差をΔfとしたとき、1シンボルの間で位相点の回転する量θは、2πΔf/fsラジアンで表現される。ここで、第1のトレーニングデータ区間がN1シンボルであった場合、N1・θが2πラジアンと比べて無視できない数値の場合、従来方法においては、第1のトレーニングデータ区間での伝搬路推定値では、参照信号との位相誤差が最大N1・θとなり、相互相関値は自己相関値と一致せず、伝搬路推定値に誤差を含む結果となったのと比較して、本発明に関わる方式においては、差動化時間Δtをシンボル時間幅と等しくとってもθの変化のみで、第1のトレーニング区間においても全て一定値θの位相差が生じるのみで、シンボルの経過にしたがって位相誤差がθの整数倍となることはない。したがって従来方法で生じた伝搬路の推定を回帰直線による外挿で求める必要はなく、伝搬路は周波数差に依存せず一定値となり差動結果の平均により容易に算定できる。ここでは、差動時間差をシンボル時間としたが、それ以下(例えば1/Mとする)とすることにより、各差動化信号の位相誤差はθ/Mとなり、より正確に伝搬路の設定を行うことができる。
【0141】
ここで、周波数誤差をキャンセルする公知の方法として、自動周波数制御(AFC)を用いる方法がある。すなわち、周波数差に基づく信号点の回転を調べ、この信号点の回転が零となるように基地局局部発信器の周波数を変化させ、信号点の回転をキャンセルする方法である。しかし、このAFCは周波数差を正確に求めるために周波数差補正の収束時間が長く、その間は精度の高いアダプティブ・アンテナ動作ができないという問題点がある。これに対し、本発明による方法によれば、特にAFCを動作させることなくアダプティブ処理が可能で、データ復調に伴う信号点の推移推定という、アダプティブ・アレイ・アンテナ回路の後段の信号を用いずとも、データ復調の前段処理が可能となり、信号・干渉波比を改善した後、データ復調を可能とする利点がある。
【0142】
特に、AFCを用いて参照信号を同期させて処理する同期検波と同様の方式と比べると、本発明による方式は、遅延検波と同様の方式となるため、伝搬路が定常状態である場合、即ち固定伝搬路の場合には、同期方式に比べて若干の劣化を伴うことになる。しかしながら、移動通信の場合、伝搬路が時間的に変化し、キャリアの同期が容易でない場合においては、本発明による方法が有効である。
【0143】
なお、上記受信信号差動化器B−3、受信信号差動化器B−3内の遅延素子B−3−1、受信重み付け器B−4、加算器B−5、参照信号差動化器B−6、受信アダプティブ処理部B−7、送信アダプティブ処理部B−8、送信重み付け器B−9等については、それぞれ独立した素子によって構成してもよいが、DSP等でソフトウェアで処理する場合や、FPGA等の汎用論理素子によって構成する場合においても、これらが同様に機能する場合には同様の効果が得られるのは言うまでもない。また、図1では参照信号を入力信号として参照信号差動化器B−6で差動化したが、事前に参照信号を差動化した信号をメモリ等に蓄積して利用してもよいことは言うまでもない。
【0144】
なお、図1の構成に関しては、送信部、受信部等の本来の目的である周波数変換を行うブロック等は当然必要となるが、本発明の趣旨を説明する上で直接関係しないため図示および説明を省略した。
【0145】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、移動通信におけるドプラー周波数偏移、もしくは基地局、移動局間の基準クロックの周波数差に伴うアダプティブ・アレイ・アンテナの動作を回帰直線による外挿という方法ではなく、平均化等の極めて簡易な方法により簡単に伝搬路を設定回路に設定できるという、顕著な効果が得られる。また、その誤差が少なく、AFCによる周波数差の補正を行う事前にアダプティブ・アレイ動作が可能になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるアレイアンテナ通信装置の要部概略を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態にかかるアレイアンテナ通信装置における信号点の推移の一例を示す図である。
【図3】周波数分割多重接続,時分割多重接続および経路分割多重接続(PDMA:Path Division Multiple Access)の各種の通信システムにおけるチャネルの配置図である。
【図4】アダプティブアレイ無線基地局の基本動作を概念的に示す模式図である。
【図5】アダプティブアレイ無線基地局の構成を示す概略ブロック図である。
【図6】携帯電話機の電波信号のフレーム構成を示す概略図である。
【図7】アダプティブアレイ無線基地局とユーザとの間の電波信号の授受をイメージ化した模式図である。
【図8】従来の形態1のPDMA用基地局の無線装置(無線基地局)1000の構成を示す概略ブロック図である。
【図9】無線装置(無線基地局)1000の動作の概要を説明するためのフローチャートである。
【図10】送信係数ベクトル推定機32の動作を説明するための概念図である。
【図11】従来の形態1の変形例の、受信係数ベクトル計算機22の他の構成を示す図である。
【図12】逐次的に推定を行なう場合に、伝搬路の推定を行なう概念を示す概念図である。
【図13】上り回線スロット区間で逐次求めたインパルス応答から回帰曲線を計算し、伝搬路を推定する概念を示す概念図である。
【図14】従来の形態7のARモデルを示す第1の概念図である。
【図15】従来の形態7のARモデルを示す第2の概念図である。
【図16】図14に示したフィルタA(z)の構成を示す概略ブロック図である。
【図17】ARモデルにおけるフィルタA(z)の逆フィルタW(z)の構成を示す概略ブロック図である。
【図18】従来の形態8のPDMA用基地局の無線装置(無線基地局)2000の構成を示す概略ブロック図である。
【図19】従来の形態9のPDMA用基地局の無線装置(無線基地局)3000の構成を示す概略ブロック図である。
【図20】従来の形態10のPDMA用基地局の無線装置(無線基地局)4000の構成を示す概略ブロック図である。
【図21】差動化を行わないアレイアンテナ通信装置の要部概略を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 アレイアンテナ通信装置、B−1 アンテナ、B−2 送受切替器、B−3 受信信号差動化器、B−3−1 遅延素子、B−4 受信重み付け器、B−5 加算器、B−6 参照信号差動化器、B−7 受信アダプティブ処理部、B−8 送信アダプティブ処理部、B−9 送信重み付け器。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a configuration of a wireless device capable of changing antenna directivity in real time, and particularly to a configuration of a wireless device used in an adaptive array wireless base station.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in a mobile communication system, various transmission channel allocating methods have been proposed for effective use of frequency, and some of them have already been put to practical use.
[0003]
FIG. 3 is an arrangement diagram of channels in various communication systems of Frequency Division Multiple Access (FDMA), Time Division Multiple Access (TDMA), and PDMA.
[0004]
First, FDMA, TDMA and PDMA will be briefly described with reference to FIG. FIG. 3A is a diagram illustrating FDMA, in which analog signals of
[0005]
In the TDMA shown in FIG. 3 (b), the digitized signal of each user is transmitted by radio waves of different frequencies f1 to f4 and is time-division-divided at regular time intervals (time slots). The signals are separated by a frequency filter and time synchronization between the base station and each user mobile terminal.
[0006]
On the other hand, recently, a PDMA system has been proposed in order to increase the frequency use efficiency of radio waves due to the spread of portable telephones. In the PDMA method, as shown in FIG. 3C, one time slot at the same frequency is spatially divided to transmit data of a plurality of users. In this PDMA, the signals of each user are separated using a frequency filter, time synchronization between a base station and each user mobile terminal, and a mutual interference canceling device such as an adaptive array.
[0007]
FIG. 4 is a schematic diagram conceptually showing the operation principle of the adaptive array radio base station. In FIG. 4, one adaptive array
[0008]
In the
[0009]
Here, when the frequency of the radio signal of the
[0010]
As described above, the adaptive array
[0011]
Therefore, the adaptive array
[0012]
First, assuming that a signal from the user A is A (t) and a signal from the user B is B (t), a received signal x1 (t) from the
(Equation 1)
x1 (t) = a1 × A (t) + b1 × B (t)
Here, a1 and b1 are coefficients that change in real time as described later.
[0013]
The received signal x2 (t) at the
(Equation 2)
x2 (t) = a2 × A (t) + b2 × B (t)
Here, a2 and b2 are also coefficients that change in real time.
[0014]
The received signal x3 (t) at the
(Equation 3)
x3 (t) = a3 × A (t) + b3 × B (t)
Here, a3 and b3 are also coefficients that change in real time.
[0015]
Similarly, the received signal xn (t) at the n-th antenna #n is represented by the following equation.
(Equation 4)
xn (t) = an × A (t) + bn × B (t)
Here, an and bn are also coefficients that change in real time.
[0016]
The coefficients a1, a2, a3,..., An correspond to the
[0017]
Similarly, the above-mentioned coefficients b1, b2, b3,..., Bn indicate the reception intensities of the
[0018]
The signals x1 (t), x2 (t), x3 (t),..., Xn (t) received by the respective antennas correspond to the corresponding switches 10-1, 10-2, 10-3,. , 10-n, enters the receiving
[0019]
Weights w1, w2, w3,..., Wn for the signals received by the respective antennas are applied from the weight
[0020]
Therefore, the received signal x1 (t) at the
[0021]
The outputs of these multipliers 12-1, 12-2, 12-3,..., 12-n are added by an
(Equation 5)
When this is divided into a term relating to the signal A (t) and a term relating to the signal B (t), the output becomes
(Equation 6)
Becomes
[0022]
Here, the adaptive array
[0023]
That is, the weight
(Equation 7)
w1a1 + w2a2 + w3a3 +..., + wnan = 1
w1b1 + w2b2 + w3b3 +..., + wnbn = 0
Although the explanation of the solution of this simultaneous linear equation is omitted, it is well known as described in the above-listed documents, and has already been put to practical use in adaptive array radio base stations.
[0024]
Thus, by setting the weights w1, w2, w3,..., Wn, the output signal of the
(Equation 8)
(Output signal) = 1 × A (t) + 0 × B (t) = A (t)
Becomes
[0025]
<1. User identification, training signal>
The identification of the users A and B is performed as follows. FIG. 6 is a schematic diagram showing a frame configuration of a radio signal of a mobile phone. A radio signal of a mobile phone is roughly divided into a preamble consisting of a signal sequence known to the radio base station and data (such as voice) consisting of a signal sequence unknown to the radio base station.
[0026]
The signal sequence of the preamble includes a signal sequence of information for identifying whether the user is a desired user to talk to the radio base station. The weight vector control unit 11 (FIG. 5) of the adaptive array
[0027]
On the other hand, in FIG.TX(T) enters the transmitting section 1T constituting the adaptive array
[0028]
The input signals weighted by these multipliers are passed through the corresponding switches 10-1, 10-2, 10-3,..., 10-n to the corresponding
[0029]
Here, since the signal transmitted using the
[0030]
As described above, the PDMA method requires a technique for removing co-channel interference. In this regard, the adaptive array that adaptively directs nulls to the interference wave is an effective means because the interference wave can be effectively suppressed even when the level of the interference wave is higher than the level of the desired wave.
[0031]
By the way, when an adaptive array is used for a base station, it is possible not only to eliminate interference at the time of reception but also to reduce unnecessary radiation at the time of transmission. At this time, as an array pattern at the time of transmission, a method of using an array pattern at the time of reception or a method of newly generating an array pattern from a result of arrival direction estimation or the like is considered. The latter can be applied irrespective of FDD (Frequency Division Duplex) or TDD (Time Division Duplex), but requires complicated processing. On the other hand, when the former is used in FDD, the array pattern for transmission / reception is different, so correction of array arrangement, weight, and the like is required. For this reason, in general, application in TDD is premised, and good characteristics are obtained in an environment where external slots are continuous.
[0032]
As described above, in the TDD / PDMA system using the adaptive array for the base station, when an array pattern (weight vector pattern) obtained on the uplink is used on the downlink, a dynamic pattern having an angular spread is used. Assuming Rayleigh propagation, the error rate may be degraded on the downlink due to the time difference between the uplink and downlink. That is, since there is a time interval between the transmission of radio waves from the user terminal to the base station on the uplink (uplink) and the emission of radio waves from the base station to the user terminal on the downlink (downlink). If the moving speed of the terminal cannot be ignored, the error rate deteriorates due to an error between the direction in which the radio wave is emitted from the base station and the direction in which the actual user terminal exists.
[0033]
As a method of estimating the weight for the downlink in consideration of the fluctuation of the propagation path, a method of performing a linear extrapolation using the weight vector value obtained in the uplink is proposed in
[0034]
However, when the time change of the weight is actually observed, there is a problem that the error is large in the conventional method of linear extrapolation of the weight vector because the weight is not linear.
[0035]
In order to solve such a problem, attention is paid to the fact that the weight of the adaptive array can be uniquely represented by the response vector of each antenna element, and the weight is estimated indirectly by estimating the time variation of the response vector. As a result, when a dynamic Rayleigh propagation path such as an angular spread is assumed, a technology that can suppress the deterioration of the error rate in the downlink caused by the time difference between the uplink and downlink in the TDD / PDMA scheme has already been developed. Proposed.
[0036]
<2. Wireless device that suppresses deterioration of error rate in downlink due to time difference between uplink and downlink>
FIG. 8 is a schematic block diagram showing a configuration of a wireless device (wireless base station) 1000 of a PDMA base station according to the first embodiment. In the configuration of FIG. 8, four
[0037]
In transmitting /
[0038]
Weighting coefficients wrx11, wrx21, wrx31, wrx41 for the signals received by the respective antennas are applied from the reception
[0039]
Upon receiving the reception coefficient vector calculated by the reception
[0040]
<3. Operating principle of adaptive array>
The operation of the receiving unit SR1 is briefly described as follows.
[0041]
Received signal RX received by antenna1(T), RX2(T), RX3(T), RX4(T) is represented by the following equation.
(Equation 9)
Here, the signal RXj(T) shows the received signal of the j-th (j = 1, 2, 3, 4) antenna, and the signal Srxi(T) indicates a signal transmitted by the i-th (i = 1, 2) user. Also, the coefficient hjiDenotes the complex coefficient of the signal from the i-th user received on the j-th antenna, and nj(T) indicates noise included in the j-th received signal.
[0042]
Expressions (1) to (4) are expressed in vector format as follows.
(Equation 10)
Here, X (t) is an input signal vector, HiRepresents a reception coefficient vector of the i-th user, and N (t) represents a noise vector. [...] T indicates transposition of [...].
[0043]
As shown in FIG. 8, the adaptive array antenna multiplies an input signal from each antenna by a weighting coefficient wrx1i to wrx4i and synthesizes the received signal to obtain a reception signal SR.xOutput as (t).
[0044]
Now, under the above preparation, for example, the signal Srx transmitted by the first user1The operation of the adaptive array when extracting (t) is as follows.
[0045]
The output signal y1 (t) of the adaptive array 100 can be represented by the following equation by multiplying the input signal vector X (t) and the weight vector W1.
(Equation 11)
That is, the weight vector W1 is the j-th input signal RXjThis is a vector having a weight coefficient wrxj1 (j = 1, 2, 3, 4) as an element multiplied by (t).
[0046]
Here, when the input signal vector X (t) expressed by Expression (5) is substituted for y1 (t) expressed by Expression (9), the following is obtained.
(Equation 12)
Here, if the adaptive array 100 operates ideally, the weight vector W1Are successively controlled by the weight
(Equation 13)
The weight vector W is set so as to satisfy the equations (12) and (13).1Is completely controlled, the output signal y1 (t) from the adaptive array 100 is eventually expressed by the following equation.
[Equation 14]
That is, the signal Srx1 (t) transmitted by the first user of the two users is obtained as the output signal y1 (t).
[0047]
<4. Overview of Operation of
FIG. 9 is a flowchart for explaining the outline of the operation of the
[0048]
First, the receiving unit SR1 estimates the propagation path of the received signal based on the received signal (step S100). The estimation of the propagation path corresponds to obtaining the impulse response of the signal sent from the user in the equations (1) to (4). In other words, in the equations (1) to (4), for example, the reception coefficient vector H1Can be estimated, the transmission path at the time of receiving a signal from the user PS1 can be estimated.
[0049]
Subsequently, the transmission
[0050]
Further, the transmission
[0051]
<5. Operation of reception
Next, the operation of the reception
[0052]
At this time, if the expressions representing the received signals of the antennas represented by the expressions (1) to (4) are represented by vectors again, the following expressions (5) to (8) are obtained.
(Equation 15)
Here, if the adaptive array is operating well, the signal from each user is separated and extracted.i(T) (i = 1, 2) are all known values.
[0053]
At this time, the signal SrxiUtilizing that (t) is a known signal, the reception coefficient vector H1= [H11, H21, H31, H41] And H2= [H12, H22, H32, H42] Can be derived as described below. That is, the received signal and the known user signal, for example, the signal Srx from the first user1(T) is multiplied to calculate the ensemble average (time average) as follows.
(Equation 16)
In Expression (16), E [...] indicates a time average, and*(T) indicates the conjugate complex of S (t).
[0054]
If the averaging time is sufficiently long, the average value is as follows.
[Equation 17]
Here, the value of equation (18) becomes 0 because the signal Srx1(T) and signal Srx2This is because (t) has no correlation with each other. The value of equation (19) becomes 0 because the signal Srx1This is because there is no correlation between (t) and the noise signal N (t).
[0055]
Therefore, the ensemble average of equation (16) results in the reception coefficient vector H1Is equal to
(Equation 18)
By the above procedure, the reception coefficient vector H of the signal transmitted from the first user PS11Can be estimated.
[0056]
Similarly, the input signal vector X (t) and the signal Srx2By performing the ensemble averaging operation of (t), the reception coefficient vector H of the signal transmitted from the second user PS2 is obtained.2Can be estimated.
[0057]
The above-described ensemble averaging is performed, for example, on a predetermined number of data symbol strings at the beginning and a predetermined number of data symbol strings at the end of one time slot at the time of reception.
[0058]
<6. Estimation of transmission coefficient vector>
FIG. 10 is a conceptual diagram for explaining the operation of the transmission
[0059]
As described above, a training symbol sequence is provided at the beginning and end of the uplink slot, and both reception coefficient vectors are calculated using the algorithm of the reception
[0060]
Then, a reception coefficient vector for the downlink is estimated by linear extrapolation. That is, assuming that the value of any one of the elements of the reception coefficient vector at time t is f (t), the value f (t0) at time t0 of the head training symbol sequence of the uplink slot and the end of the uplink slot are Based on the value f (t1) at time t1 of the training symbol sequence, the value f (t) at time t of the downlink slot can be predicted as follows.
[Equation 19]
In the above description, a training symbol sequence is provided at the beginning and end of the uplink slot and linear extrapolation is performed. However, a training symbol sequence is further provided at the center of the uplink slot, and a reception coefficient vector is provided. , The value f (t) at time t may be estimated by quadratic extrapolation from the values of three points in the uplink slot. Alternatively, it is possible to perform a higher-order extrapolation by increasing the position where the training symbol sequence is provided in the uplink slot.
[0061]
<7. Determination of transmission weight vector>
When the estimated value of the reception coefficient vector at the time of transmission is obtained as described above, the transmission weight vector can be obtained by any of the following three methods.
[0062]
i) Orthogonalization method:
Weight vector W at time t = iT (i: natural number, T: unit time interval) of user PS1(1)(I) = [wtx11, Wtx12, WtxThirteen, Wtx14]think of. In order to turn a null to the user PS2, the following condition may be satisfied.
[0063]
The propagation path (reception coefficient vector) predicted for the user PS2 is V(2)(I) = [h1 ′(2)(I), h2 '(2)(I), h3 '(2)(I), h4 '(2)(I)]. Where hp '(Q)(I) is the predicted value of the reception coefficient vector for the p-th antenna of the q-th user at time i. Similarly, for the user PS1, the propagation path V(1)It is assumed that (i) has been predicted.
[0064]
At this time, W(1)(I) TV(2)(I) W(1)Determine (i). The following conditions c1) and c2) are imposed as constraints.
c1) W (1) (i) TV (1) (i) = g (constant value)
c2) {W (1) (i)} is minimized.
Condition c2) corresponds to minimizing transmission power.
[0065]
ii) Method using pseudo-correlation matrix:
Here, as described above, the adaptive array includes several antenna elements and a part for controlling the weight value of each element. In general, when an input vector of an antenna is represented by X (t) and a weight vector is represented by W, an output Y (t) = WTWhen the weight vector is controlled so as to minimize the mean square difference between X (t) and the reference signal d (t) (MMSE criterion: Least square error method criterion), the optimal weight WoptIs given by the following equation (Wiener solution). That is,
(Equation 20)
However,
(Equation 21)
Need to be satisfied. Where YTIs the transpose of Y, Y*Represents the complex domain of Y, and E [Y] represents the ensemble average. With this weight value, the adaptive array generates an array pattern so as to suppress unnecessary interference waves.
[0066]
By the way, in the method using the pseudo correlation matrix, the above equation (21) is calculated by the pseudo correlation matrix described below. That is, the estimated complex reception signal coefficient h ′(K) nUsing (i), weight vector W for user k(K)Calculate (i). Let the array response vector of the kth user be V(K)(I) can be obtained as follows.
(Equation 22)
At this time, the autocorrelation matrix R of the virtual reception signal at t = iTxx(I) is V(K)It is expressed by the following equation using (i).
(Equation 23)
Where N is Rxx(I) is a virtual noise term added to be an integer. In this calculation, for example, N = 1.0 × 10-5And
[0067]
Correlation vector r between received signal and reference signalxd(I) is represented by the following equation.
[Equation 24]
Therefore, the downlink weight at time t = iT can be obtained from equations (21), (25), and (26). Note that the inverse matrix operation of the equation (25) can be optimally calculated for the user k by the lemma of the inverse matrix. In particular, in the case of two users, the weight is calculated by the following simple formula.
(Equation 25)
A method of calculating a weight vector when an autocorrelation matrix is given in this way is described in
[0068]
iii) Method of directing beam to user PS1:
Focusing only on pointing the beam to the user PS1, the following equation is obtained.
(Equation 26)
W (1)(I)= V(1)(I)*
Should be satisfied.
[0069]
If a weight vector at the time of transmission is determined and transmitted by any of the methods described above, and a dynamic Rayleigh propagation path such as an angular spread is assumed, even in the TDD / PDMA system, the time difference between the upper and lower channels is caused by the time difference. It is possible to suppress the degradation of the error rate in the downlink that occurs.
[0070]
<8. Modification of
In the first embodiment, the propagation path is estimated by using the ensemble average of Expression (20). FIG. 11 is a diagram illustrating another configuration of the reception
[0071]
Similarly, a signal Srx from the second user PS2 output from the adaptive array antenna is added to the signal from the ith antenna.2Complex conjugate signal Srx of (t)2(T)*, After passing through a narrow band filter (not shown), the output from the narrow band filter is hi2(T). By performing this for all antennas, a reception coefficient vector for the user PS2 can be obtained.
[0072]
Subsequent procedures for predicting the propagation path and determining the transmission weight vector can be performed in the same manner as in the first embodiment. Therefore, with such a configuration, the same effect as that of the first embodiment can be obtained.
[0073]
<9.
In the first embodiment, the propagation path is estimated by using the ensemble average of Expression (20). On the other hand, in the second embodiment, the propagation path is estimated using the correlation vector in the adaptive array.
[0074]
That is, as shown in the above equations (21) to (23), when the adaptive array operates based on the MMSE standard, the optimal weight vector WoptIs the reference signal d (t), the autocorrelation matrix Rxx, And the correlation vector rxdIs expressed as follows using
[Equation 27]
Here, the correlation vector rxdIn the case where a weight vector for the first user PS1 is obtained, each component of can be written as follows.
[Equation 28]
That is, the correlation vector r derived in the process of the reception
[0075]
Therefore, for example, if the training symbol sequence is included at the beginning and end of the uplink slot, the propagation path of user PS1 can be estimated at times t0 and t1, as in FIG. The propagation path at time t can be predicted. The same applies to other users. Subsequent procedures for predicting the propagation path and determining the transmission weight vector can be performed in the same manner as in the first embodiment. Therefore, even with such a procedure, it is possible to achieve the same effect as the first embodiment.
[0076]
<10.
In the second embodiment, the propagation path is estimated by using the correlation vector. Here, as the third conventional example, another calculation method of the reception
[0077]
From the value of the signal RXi (t) from the first antenna, a signal Srx1 (t) from the first user PS1 output from the adaptive array antenna and a virtual reception coefficient vector h ′i1A value obtained by subtracting the result of multiplication by (t) is set as RXi '(t). That is,
(Equation 29)
RXi '(t) = RXi (t) -h'i1(T) · Srx1 (t)
In the reception
[0078]
Let h be the true reception coefficient vectori1(T), E [| RXi ′ (t) |2] Is minimized when the following condition is satisfied.
[Equation 30]
h 'i1(T) = hi1(T)
Using the steepest descent method, h 'i1The following recurrence formula for (k) (value at time t = kT, k: natural number) is obtained.
[Equation 31]
h 'i1(K + 1) = h 'i1(K)
+ Μ {RXi (k) -h 'i1(K) · Srx1 (k)} · Srx1*(K)
Here, the constant μ is a step size. Although not particularly limited, h ′i1The initial value of (k) is h ′i1It is sufficient to set (0) = 0.
[0079]
FIG. 12 is a conceptual diagram showing a concept of estimating a propagation path when performing estimation sequentially. FIG. 12 is a diagram to be compared with FIG. H 'in the recurrence formulai1In response to obtaining (k), in the uplink slot, time t0 is the end of the preamble and time t1 is the end of the uplink slot. Therefore, the training symbol sequence need only be present at the head of the uplink slot.
[0080]
If this is performed for all antennas, the reception coefficient vector for the user PS1 can be obtained, and the propagation path can be predicted. If the same processing is performed for the user PS2, the reception coefficient vector for the user PS2 can be obtained, and the propagation path can be predicted. The subsequent procedure for determining the transmission weight vector can be performed in the same manner as in the first embodiment. Therefore, with such a configuration, it is possible to achieve the same effects as in the first embodiment.
[0081]
It is to be noted that the propagation path can be estimated in a similar manner by using a method based on another recurrence formula described below. Further, in FIG. 12, the time t0 is the end point of the preamble, but the time t0 is not necessarily limited to this position. The time t0 may be present in the training symbol sequence, or may be present in the data symbol sequence. Time t1 is the end of the uplink slot, but time t1 is not necessarily limited to this position.
[0082]
<11.
In the third conventional example, the reception coefficient vector is sequentially obtained for each user. As a fourth conventional example, still another calculation method of the reception
[0083]
From the signal RXi (t) from the i-th antenna, a signal Srx1 (t) from the first user PS1 output from the adaptive array antenna and a virtual reception coefficient vector h ′i1(T) and the signal Srx2 (t) from the second user PS1 and the virtual reception coefficient vector h ′i2A value obtained by subtracting the result of multiplication by (t) is set as RXi '(t). That is,
(Equation 32)
In the reception
[Equation 33]
Then, the vector H ′ of E [| RXi ′ (t) | 2]iFrom the condition that the gradient with respect to (t) is 0, the true reception coefficient vector is HiOPTWhen (t) is used, the following equation is derived.
[Equation 34]
In this way, the concept of estimating the propagation path may be performed, for example, in the same manner as the conceptual diagram shown in FIG. If this is performed for all antennas, it is possible to obtain reception coefficient vectors for the user PS1 and the user PS2 and predict the propagation path. The subsequent procedure for determining the transmission weight vector can be performed in the same manner as in the first embodiment. Therefore, with such a configuration, it is possible to achieve the same effects as in the first embodiment.
[0084]
<12.
As the fifth conventional example, still another calculation method of the reception
[0085]
From the signal RXi (t) from the i-th antenna, an output signal vector SRx (t) output from the adaptive array antenna and a virtual reception coefficient vector H ′i TA value obtained by subtracting the result of multiplication by (t) is set as RXi '(t). That is,
(Equation 35)
Rxi '(t) = RXi (t) -H'i T(T) SRX (t)
According to the RLS algorithm, the following equation holds.
[Equation 36]
Here, it is also assumed that one uplink slot contains data from k = 0 to k = M (eg, 119). Here, the constant λ (0 <λ ≦ 1) is a forgetting factor. H 'iThe initial value of each element in (t) is not particularly limited, but may be 0.
[0086]
In this way, the estimation of the propagation path may be performed in the same manner as the conceptual diagram shown in FIG. If this is performed for all antennas, the reception coefficient vector for the user PS1 can be obtained, and the propagation path can be predicted. If the same processing is performed for the user PS2, the reception coefficient vector for the user PS2 can be obtained, and the propagation path can be predicted. The subsequent procedure for determining the transmission weight vector can be performed in the same manner as in the first embodiment. Therefore, with such a configuration, it is possible to achieve the same effects as in the first embodiment.
[0087]
<13. Modification of
In the fifth conventional example, the propagation path is predicted from the data at two points at time t0 and time t1, according to the concept shown in FIG. In a modification of the fifth conventional example, a regression curve is calculated from the number of data symbols + 1 sequentially obtained in an uplink slot section and an impulse response, and a linear extrapolation is performed.
[0088]
FIG. 13 is a conceptual diagram showing a concept of calculating a regression curve from impulse responses sequentially obtained in an uplink slot section and estimating a propagation path (impulse response). Compared to extrapolation of only two points, the estimation error can be reduced by a large increase in the number of data.
[0089]
Note that the extrapolation method using a regression curve is not limited to the above-described linear extrapolation, but may use a higher-order extrapolation curve or perform regression using a periodic function such as a sine / cosine function. Insertion can also be performed.
[0090]
<14.
As a sixth conventional example, another calculation method of the reception
[0091]
In the same manner as in the conventional example 5, the output signal vector SRX (t) output from the adaptive array antenna and the virtual reception coefficient vector H ′ are obtained from the signal RXi (t) from the i-th antenna.i TA value obtained by subtracting the result of multiplication by (t) is set as RXi '(t). That is,
(37)
RXi '(t) = RXi (t) -H'iT (t) SRX (t)
According to the LMS algorithm, the following equation holds.
[Equation 38]
H 'i(K + 1) = H 'i(K) + μSRX*(K) RXi '(k)
Here, it is also assumed that one uplink slot contains data from k = 0 to k = M (eg, 119).
[0092]
Here, the constant μ is a step size, and needs to satisfy the following relationship from the convergence condition.
[Equation 39]
0 <μ <1 / λmax
Here, λmax is a correlation matrix RxxIs the largest eigenvalue of Also, H 'iThe initial value of each element in (t) is not particularly limited, but may be 0.
[0093]
In this way, the estimation of the propagation path may be performed in the same manner as the conceptual diagram shown in FIG. If this is performed for all antennas, the reception coefficient vector for the user PS1 can be obtained, and the propagation path can be predicted. If the same processing is performed for the user PS2, the reception coefficient vector for the user PS2 can be obtained, and the propagation path can be predicted. The subsequent procedure for determining the transmission weight vector can be performed in the same manner as in the first embodiment. Therefore, with such a configuration, it is possible to achieve the same effects as in the first embodiment.
[0094]
Note that, similarly to the modification of the
[0095]
<15.
As a seventh conventional example, another calculation method of the reception
[0096]
Hereinafter, one of the elements of the reception coefficient vector is typically represented by f (t). That is, FIG. 14 is a first conceptual diagram showing an AR model according to the seventh embodiment. As shown in FIG. 14, a time change of the element f (t) is regarded as an AR model. Here, v (t) is a prediction error (white Gaussian noise).
[0097]
FIG. 15 is a second conceptual diagram showing an AR model according to the
[0098]
FIG. 16 is a schematic block diagram showing the configuration of the filter A (z) shown in FIG. In FIG. 16, a multiplication coefficient a0~ AMIs E [| v (k) |2] Is minimized. If {f (k)} is an M-order AR model, {v (k)} is a white Gaussian process. FIG. 17 is a schematic block diagram illustrating a configuration of an inverse filter W (z) of the filter A (z) in the AR model. When k is within the observation interval, the error filter output v (k) in FIG. 16 is used as the input in FIG. When the observation interval is exceeded, white Gaussian noise is given as input. With this calculation method as well, similar to the other methods, the same effects as in the first embodiment can be obtained.
[0099]
<16.
FIG. 18 is a schematic block diagram showing a configuration of a radio apparatus (radio base station) 2000 of a PDMA base station according to the eighth embodiment. The difference from the configuration of the wireless device (radio base station) 1000 of the first embodiment shown in FIG. 8 is that the moving
[0100]
That is, as described above, in the region where the moving speed of the user terminal is low, the prediction error in the process of estimating the propagation path and estimating the propagation path is not performed. There is a possibility that it is better to use the reception weight vector as it is as the transmission weight vector as in the configuration.
[0101]
Therefore, in the
[0102]
<17.
FIG. 19 is a schematic block diagram showing a configuration of a wireless device (wireless base station) 3000 of a PDMA base station according to the ninth embodiment. The difference from the configuration of the
[0103]
That is, in the region where the level of the signal received from the user terminal is small, the prediction error in the process of estimating the propagation path and estimating the propagation path is not performed. It may be better to use the reception weight vector as it is as the transmission weight vector.
[0104]
Therefore, in the
[0105]
With the above configuration, data transmission with a low error rate can be performed over a wide range of received signal levels. Note that, for example, the reception signal level of the signal from the user PS1 is obtained from the reception coefficient vector by the following equation.
(Equation 40)
The same applies to the signal levels received from other users.
[0106]
<18.
FIG. 20 is a schematic block diagram showing a configuration of a radio apparatus (radio base station) 4000 of a PDMA base station according to the
[0107]
With the above configuration, data transmission with a low error rate can be performed over a wide range of moving speed of the mobile terminal and a wide range of received signal levels.
[0108]
According to the above prior art, by estimating the weight variation indirectly by estimating the time variation of the reception coefficient vector of the adaptive array, even in a dynamic Rayleigh propagation path such as angular spread, the It is possible to suppress the deterioration of the error rate in the downlink caused by the time difference.
[0109]
Further, according to the above conventional example, data transmission with a low error rate can be performed over a wide range of moving speed of the mobile terminal and / or a wide range of received signal level.
[0110]
[Non-patent document 1]
Kato, Ohgane, Ogawa, Ito, IEICE (B-II), January 1998, vol. J81-B-II, no. 1, p. 1-9
[Non-patent document 2]
Doi, Ohgane, Karasawa, IEICE Technical Report, January 1997, vol. RCS 97-68, p. 27-32
[Non-Patent Document 3]
Tanaka, Ohgane, Ogawa, Ito, October 1998, IEICE Technical Report, vol. RCS 98-117, p. 103-108
[0111]
[Problems to be solved by the invention]
In the case of the above conventional example, the estimation of the propagation path is undoubtedly the main factor that determines the performance of the transmission adaptive array antenna. Here, extrapolation based on the first training symbol and the last training symbol is used for estimating the propagation path. Here, if the training symbol length is long and there are sufficient sample points, noise averaging is achieved, and estimation based on a higher-order regression curve of a linear function or more is possible. However, in general, the training symbol length cannot be said to be sufficiently long. In particular, if the propagation path is estimated from the first training symbol and the last training symbol, the propagation path estimation based on the regression line becomes general, and the signal containing noise is used. There is a problem that the operation of obtaining a regression line from the above becomes complicated.
[0112]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems, and it has been noticed that the weight of the adaptive array can be uniquely represented by the response vector of each antenna element, and the time variation of the response vector is reduced. When a dynamic Rayleigh propagation path such as an angular spread is assumed by indirectly estimating the weight by averaging the estimated time difference signal, the downlink generated due to the time difference between the upper and lower channels also in the TDD / PDMA system. It is an object of the present invention to provide a radio apparatus capable of suppressing the error rate from deteriorating.
[0113]
[Means for Solving the Problems]
The array antenna communication device according to the present invention is an array antenna communication device that changes antenna directivity in real time and performs transmission / reception of signals with a plurality of terminals in a time-division manner. An antenna, comprising a transmitting circuit and a receiving circuit that share the plurality of antennas when transmitting and receiving signals, the receiving circuit, when receiving a received signal, based on signals from the plurality of antennas, based on the signals from the plurality of antennas, A reception signal separation circuit for separating a signal from a specific terminal, and upon receiving the reception signal, based on a time difference signal as a time difference between signals obtained by sampling signals from the plurality of antennas, And a receiving channel averaging circuit for averaging the channels from the terminals. A transmission propagation path setting circuit for setting a propagation path at the time of signal transmission, and a transmission directivity control circuit for updating the antenna directivity at the time of transmitting the transmission signal based on a setting result of the transmission propagation path setting circuit And
[0114]
Further, in the array antenna communication apparatus according to the present invention, the uplink slot of the transmitted / received signal from the specific terminal includes a training data area of a predetermined size of the uplink slot, The averaging circuit derives an average value of the propagation path from the specific terminal based on the time difference signal in the training data area, and the transmission propagation path setting circuit uses the average value to transmit the transmission signal at the time of transmission. It is preferred to predict the road.
[0115]
Further, in the array antenna communication device according to the present invention, the reception channel average circuit is configured to generate an impulse response from the specific terminal on a channel from the specific terminal based on a time difference signal in the training data area. Preferably, a corresponding reception coefficient vector is derived.
[0116]
Further, in the array antenna communication apparatus according to the present invention, the reception propagation path averaging circuit may be configured such that each of the time difference signals of the reception signals from the plurality of antennas is separated from the specific terminal separated by the reception signal separation circuit. It is preferable to derive the reception coefficient vector by ensemble averaging with a time difference signal from.
[0117]
Further, in the array antenna communication apparatus according to the present invention, an uplink slot of the transmitted / received signal from the specific terminal includes a training data area provided in the uplink slot and having a predetermined number of training data, A data area having a plurality of data each representing information from the specific terminal, the reception channel average circuit, based on the time difference signal in the training data area and the data area, the specific It is preferable to derive a plurality of average values arranged sequentially in time of the propagation path from the terminal, and the transmission propagation path setting circuit sets a propagation path when transmitting the transmission signal by the plurality of average values. It is.
[0118]
Further, in the array antenna communication apparatus according to the present invention, the reception channel averaging circuit may be configured to specify the channel from the specific terminal based on a plurality of time difference signals in the training data area and the data area. It is preferable to sequentially derive a plurality of reception coefficient vectors corresponding to an impulse response from the terminal.
[0119]
In the array antenna communication apparatus according to the present invention, it is preferable that the successive derivation of the plurality of reception coefficient vectors be performed by a steepest descent method.
[0120]
In the array antenna communication apparatus according to the present invention, it is preferable that the successive derivation of the plurality of reception coefficient vectors be performed by a recursive least squares method.
[0121]
In the array antenna communication apparatus according to the present invention, an uplink slot of the transmitted / received signal from the specific terminal includes a training data area provided in the uplink slot and having a predetermined number of training data, A data area having a plurality of data each representing information from a specific terminal, the reception channel average circuit, based on the time difference signal in the training data area and the data area, from the specific terminal The transmission channel setting circuit derives a plurality of estimated values of the propagation channel, and the transmission channel setting circuit regresses the plurality of average values and extrapolates based on the regression result to obtain a transmission channel at the time of transmitting the transmission signal. It is preferable to predict.
[0122]
Further, in the array antenna communication apparatus according to the present invention, the reception channel averaging circuit may be configured to specify the channel from the specific terminal based on a plurality of time difference signals in the training data area and the data area. It is preferable to sequentially derive a plurality of reception coefficient vectors corresponding to an impulse response from the terminal.
[0123]
In the array antenna communication apparatus according to the present invention, it is preferable that the successive derivation of the plurality of reception coefficient vectors be performed by a steepest descent method.
[0124]
In the array antenna communication apparatus according to the present invention, it is preferable that the successive derivation of the plurality of reception coefficient vectors be performed by a recursive least squares method.
[0125]
Further, in the array antenna communication apparatus according to the present invention, the reception signal separation circuit receives a reception signal from the plurality of antennas and generates a reception weight vector for separating a time difference signal from the specific terminal in real time. A receiving weight vector calculating unit, and a plurality of first multipliers each of which receives reception time difference signals from the plurality of antennas at one input and receives the corresponding element of the reception weight vector at the other input. An adder for adding signals from the plurality of multipliers, wherein the transmission directivity control circuit calculates a transmission weight vector based on an estimation result from the transmission channel average circuit. Receiving the transmission signal at one input and receiving the transmission weight vector at the other input, respectively, and It is preferred that a plurality of second multipliers to provide each burner.
[0126]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the description of the conventional technique, <5. Operation of Received
[0127]
In order to quantitatively investigate, as an example, in a PHS system, it is assumed that a transmission / reception time interval is 2.5 msec, a transmission / reception frequency is 2 GHz, and the first training symbol and the second training symbol are separated by a maximum of 0.625 msec. Assume that User1 is moving at a speed of 100 km / h. Then, the distance that User1 moves at the transmission / reception time interval: 2.5 msec is only 6.9 cm. Even if
[0128]
On the other hand, the amount of Doppler frequency shift of the multipath elementary wave becomes maximum when moving in the direction of the base station, and the amount of Doppler frequency shift at that time is 185 Hz, which is the difference between the first training symbol and the second training symbol. The phase changes by 41.6 ° during the maximum time difference of 0.625 msec. Furthermore, in the case of PHS, since the transmission / reception frequency difference based on the difference between User1 and the reference clock of the base station is assumed to be ± 3 ppm for each of the base station and the mobile station, when the signal from the mobile station is demodulated by the base station, The maximum is ± 6 ppm, the frequency difference is ± 12 kHz, and the amount of phase change during the maximum time difference of 0.625 msec between the first training symbol and the second training symbol is ± 2700 °. Considering the above points, the reception coefficient vector H1It can be understood that the difficulty in obtaining the is not a change in directivity due to a change in the propagation path, but rather a problem in received data for performing propagation path estimation.
[0129]
Generally, there is AFC (Automatic Frequency Control) as a method of canceling the frequency shift observed in these base stations, and a method of estimating a carrier frequency from a received signal and adjusting the frequency of a local frequency oscillator is generally used. Have been. However, since the AFC estimates the carrier frequency from the received signal, the convergence requires time, and there has been a problem that the accurate reception coefficient vector H1 cannot be estimated within the convergence time.
[0130]
Here, in order to clarify the gist of the present invention, synchronous detection and delay detection will be described as known techniques related to the present invention.
[0131]
Detection methods for demodulating a data-modulated signal include synchronous detection and delay detection. Synchronous detection is a detection method in which a demodulated signal is obtained by multiplying a modulated signal by a carrier synchronized with a modulated wave center frequency. For demodulation, the carrier of the modulation wave center frequency originally used at the time of modulation is used, so that the data error rate characteristic after detection has a good value. However, in order to multiply the carrier wave synchronized with the modulated wave center frequency, it is necessary to estimate the modulated wave center frequency on the receiving side, and the estimation accuracy determines the demodulation characteristics of the synchronous detection.
[0132]
On the other hand, the differential detection performs a complex multiplication of a received signal and a received signal delayed by one symbol, and detects a difference (including a phase and, in some cases, an amplitude change amount) between one symbol of the modulated wave to perform detection. How to In the case of differential detection, since a carrier wave regeneration is unnecessary, a simple configuration can be achieved. On the other hand, since the reference signal for demodulation is the signal itself one symbol before, there is a problem that the reception error rate characteristic is deteriorated as compared with the synchronous detection for carrier reproduction.
[0133]
In mobile communication, the propagation path fluctuates greatly, and it may not be possible to secure sufficient time for carrier recovery in synchronous detection. On the other hand, in the case of the differential detection, since the signal itself one symbol before is used as a reference signal, only the change in the propagation path between the symbols becomes a problem. Therefore, the characteristic superior to the differential detection method is obtained. Often. In other words, the characteristics of the carrier frequency used for detection are more greatly reflected on the detection characteristics than the characteristics of the detection method itself.
[0134]
Here, the estimation of the propagation path of the array antenna communication device according to the present invention will be described in consideration of the relationship between synchronous detection and delay detection.
[0135]
FIG. 1 is a block diagram of an array
[0136]
The reception signal input from the antenna B-1 passes through the transmission / reception switch B-2 and is input to the reception signal differentiator B-3. Here, the difference from the signal delayed by a unit time in the delay element B-3-1 is obtained and output. This output signal is weighted for each signal from each antenna by the reception weighting device B-4, added by the adder B-5, and output as a reception signal. Here, the output of the adder B-5 and the signal of the preceding stage of each antenna reception weighting device B-4 are taken into the reception adaptive processing section, and the reception output signal and the reference signal are converted by the reference signal differentiator B-6. By comparing the differential signal of the desired signal included in the received signal with the differential signal of the reference signal, for example, by comparing with the differential signal, appropriate weighting is applied to signals from a plurality of antennas. -4, the differential signal of the desired signal is synthesized so as to be added and superimposed, and the interference signal is synthesized such that the sum of the differential signals becomes zero, thereby obtaining the received signal. Performs an adaptive process of adding and mixing the differential signal of the desired signal included in the above, and removing an interference signal or noise.
[0137]
More specifically, the time difference for obtaining the differential signal is Δt, the desired signal (complex expression) input from antenna i at time t is Xi (t), the interference signal input from antenna i at time t (complex expression). ) Is Yi (t) and the weighting value of antenna i is Wi, Wi (ie, | SD) where the amplitude of the sum SD (t) of the differential signals of the desired wave signals received by the plurality of antennas is maximum (T) | is the maximum, and the amplitude of the sum SA (t) of the differential signal of the interference signal received by the antenna is the minimum (ie, | SA (t) | May be obtained to minimize Wi. here,
(Equation 41)
SD (t) = {WiXi (t) −WiXi (t−Δt)}
SA (t) = {WiYi (t) −WiYi (t−Δt)}
It is.
[0138]
Here, when the propagation environment is time-invariant, or when the change rate of the propagation environment is sufficiently slow with respect to the differential time difference Δt, the amplitude of ΣWiXi (t) is maximum and the amplitude of ΣWiYi (t) is minimum. In addition, the amplitude of SD (t) is maximum and the amplitude of SA (t) is minimum. Conversely, the amplitude of SD (t) is maximum and the amplitude of SA (t) is minimum for any Xi (t) and Yi (t) because the amplitude of ΣWiXi (t) is maximum and ΣWiYi ( Only when the amplitude of t) is minimized. Therefore, the optimum weight value Wi based on the differential signal is equal to the optimum weight value Wi based on the signal that is not differentiated.
[0139]
From the above properties, the optimal weight value in the embodiment of FIG. 1 matches the weight value in the non-differential configuration of FIG. A transmission-side weighting value is determined based on the optimized weighting value Wi, and a transmission signal is weighted by a transmission weighting unit B-9 and transmitted from each antenna, thereby realizing a transmission / reception adaptive array antenna. Is done. The above relationship produces the same result in the LMS algorithm that minimizes the mean square error and the RLS algorithm that recursively uses the conventional value.
[0140]
With such a configuration, the following effects can be obtained as compared with the conventional example. In FIG. 2A, signal points on the IQ plane when the received signal is modulated by QPSK are indicated by white circles, and transitions from one signal point on the I axis to the next signal point are indicated by arrows. The transition route on the IQ plane is determined by the modulation of the minimum phase transition or the roll-off rate of the signal. Here, when there is no difference in carrier frequency between the received signal and the reference signal, the signal point of the desired signal and the signal point of the reference signal included in the received signal match (when the amplitudes are equal), and these two signals Has the maximum correlation value. On the other hand, when there is a Doppler frequency shift in the propagation path or a frequency difference of the reference clock between the base station mobile stations, as shown in FIG. 2 (b), white circle signal points are indicated by hatched circles. Transition to a signal point. Here, assuming that the symbol rate is fs and the frequency difference is Δf, the rotation amount θ of the phase point between one symbol is expressed by 2πΔf / fs radians. Here, if the first training data section is N1 symbols, and if N1 · θ is a value that cannot be ignored compared to 2π radians, in the conventional method, the channel estimation value in the first training data section is , The maximum phase error with the reference signal is N1 · θ, the cross-correlation value does not match the auto-correlation value, and the result that the channel estimation value includes an error Is that, even if the differential time Δt is equal to the symbol time width, only the change in θ and only a phase difference of a constant value θ occurs in the first training interval, and the phase error becomes an integer of θ as the symbol elapses. It will not be doubled. Therefore, there is no need to estimate the propagation path generated by the conventional method by extrapolation using a regression line, and the propagation path becomes a constant value independent of the frequency difference and can be easily calculated by averaging the differential results. Here, the differential time difference is set to the symbol time, but by making it less (for example, 1 / M), the phase error of each differential signal becomes θ / M, and the setting of the propagation path can be performed more accurately. It can be carried out.
[0141]
Here, as a known method for canceling the frequency error, there is a method using automatic frequency control (AFC). That is, a method of checking the rotation of the signal point based on the frequency difference, changing the frequency of the base station local oscillator so that the rotation of the signal point becomes zero, and canceling the rotation of the signal point. However, this AFC has a problem that the convergence time of the frequency difference correction is long in order to accurately obtain the frequency difference, and during that time, the adaptive antenna operation cannot be performed with high accuracy. On the other hand, according to the method of the present invention, the adaptive processing can be performed without operating the AFC, and the transition of the signal point due to the data demodulation can be estimated without using the signal at the subsequent stage of the adaptive array antenna circuit. This makes it possible to perform pre-processing of data demodulation, and has the advantage of enabling data demodulation after improving the signal-to-interference ratio.
[0142]
In particular, when compared with a method similar to synchronous detection in which a reference signal is processed synchronously using AFC, the method according to the present invention is a method similar to differential detection, and therefore, when the propagation path is in a steady state, In the case of the fixed propagation path, there is a slight deterioration as compared with the synchronous system. However, in the case of mobile communication, the method according to the present invention is effective when the propagation path changes with time and carrier synchronization is not easy.
[0143]
The reception signal differentiator B-3, the delay element B-3-1 in the reception signal differentiator B-3, the reception weighter B-4, the adder B-5, and the reference signal differentiator. The unit B-6, the reception adaptive processing unit B-7, the transmission adaptive processing unit B-8, the transmission weighting unit B-9, etc. may be constituted by independent elements, but are processed by software using a DSP or the like. It is needless to say that the same effect can be obtained in the case where they function in the same way or when they are configured by general-purpose logic elements such as FPGA. Further, in FIG. 1, the reference signal is used as an input signal and the reference signal is differentiated by the reference signal differentiator B-6. However, a signal obtained by previously differentiating the reference signal may be stored in a memory or the like and used. Needless to say.
[0144]
In the configuration of FIG. 1, blocks for performing frequency conversion, which is an original purpose, such as a transmission unit and a reception unit, are naturally necessary. However, since they are not directly related to the purpose of the present invention, they are not shown and explained. Was omitted.
[0145]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a method of extrapolating a Doppler frequency shift in mobile communication or an operation of an adaptive array antenna according to a frequency difference of a reference clock between a base station and a mobile station by a regression line is described. Instead, a remarkable effect is obtained in that the propagation path can be easily set in the setting circuit by an extremely simple method such as averaging. Further, there is an advantage that the error is small and an adaptive array operation can be performed before the frequency difference is corrected by AFC.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram schematically illustrating a main part of an array antenna communication device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram illustrating an example of transition of signal points in the array antenna communication device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 3 is an arrangement diagram of channels in various communication systems of frequency division multiple access, time division multiple access, and path division multiple access (PDMA).
FIG. 4 is a schematic diagram conceptually showing a basic operation of an adaptive array radio base station.
FIG. 5 is a schematic block diagram illustrating a configuration of an adaptive array wireless base station.
FIG. 6 is a schematic diagram showing a frame configuration of a radio signal of a mobile phone.
FIG. 7 is a schematic diagram illustrating transmission and reception of a radio signal between an adaptive array wireless base station and a user.
FIG. 8 is a schematic block diagram illustrating a configuration of a wireless device (wireless base station) 1000 of a PDMA base station according to a first conventional example.
FIG. 9 is a flowchart illustrating an outline of an operation of a wireless device (wireless base station) 1000;
FIG. 10 is a conceptual diagram for explaining the operation of a transmission
FIG. 11 is a diagram showing another configuration of the reception
FIG. 12 is a conceptual diagram showing a concept of estimating a propagation path when performing estimation sequentially.
FIG. 13 is a conceptual diagram showing a concept of calculating a regression curve from impulse responses sequentially obtained in an uplink slot section and estimating a propagation path.
FIG. 14 is a first conceptual diagram showing an AR model according to a
FIG. 15 is a second conceptual diagram showing an AR model according to the seventh embodiment of the present invention.
FIG. 16 is a schematic block diagram showing a configuration of a filter A (z) shown in FIG.
FIG. 17 is a schematic block diagram illustrating a configuration of an inverse filter W (z) of a filter A (z) in an AR model.
FIG. 18 is a schematic block diagram illustrating a configuration of a radio apparatus (radio base station) 2000 of a PDMA base station according to
FIG. 19 is a schematic block diagram showing a configuration of a wireless device (wireless base station) 3000 of a PDMA base station according to the ninth conventional example.
FIG. 20 is a schematic block diagram showing a configuration of a radio apparatus (radio base station) 4000 of a PDMA base station according to the tenth conventional example.
FIG. 21 is a block diagram schematically illustrating a main part of an array antenna communication device that does not perform differential operation.
[Explanation of symbols]
Claims (13)
離散的に配置された複数のアンテナと、
信号の送受信時に前記複数のアンテナを共用する送信回路および受信回路とを備え、
前記受信回路は、
受信信号の受信時に、前記複数のアンテナからの信号に基づいて、前記複数の端末のうち特定の端末からの信号を分離するための受信信号分離回路と、
前記受信信号の受信時に、前記複数のアンテナからの信号をサンプリングした信号の時間差分としての時間差分信号に基づいて、前記特定の端末からの伝搬路を平均化する受信伝搬路平均回路と、を含み、
前記送信回路は、
前記受信伝搬路平均回路の平均結果に基づいて、送信信号の送信時の伝搬路の設定を行う送信伝搬路設定回路と、
前記送信伝搬路設定回路の設定結果に基づいて、前記送信信号の送信時の前記アンテナ指向性を更新する送信指向性制御回路と、を含む、
アレイアンテナ通信装置。An array antenna communication device that changes antenna directivity in real time and performs transmission and reception of signals with a plurality of terminals in a time-division manner,
A plurality of discretely arranged antennas,
A transmission circuit and a reception circuit that share the plurality of antennas when transmitting and receiving signals, and
The receiving circuit,
Upon receiving a received signal, based on signals from the plurality of antennas, a received signal separation circuit for separating a signal from a specific terminal among the plurality of terminals,
At the time of receiving the received signal, based on a time difference signal as a time difference of a signal obtained by sampling signals from the plurality of antennas, a reception channel average circuit that averages the channel from the specific terminal, Including
The transmission circuit,
Based on the averaging result of the receiving channel average circuit, a transmission channel setting circuit that sets a channel when transmitting a transmission signal,
A transmission directivity control circuit that updates the antenna directivity when transmitting the transmission signal, based on a setting result of the transmission propagation path setting circuit,
Array antenna communication device.
前記受信伝搬路平均回路は、前記トレーニングデータ領域における時間差分信号に基づいて前記特定の端末からの伝搬路の平均値を導出し、
前記送信伝搬路設定回路は、前記平均値により前記送信信号の送信時の伝搬路を予測することを特徴とする請求項1に記載のアレイアンテナ通信装置。The uplink slot of the transmitted / received signal from the specific terminal includes a training data area of a predetermined size of the uplink slot,
The receiving channel average circuit derives an average value of the channel from the specific terminal based on the time difference signal in the training data area,
2. The array antenna communication device according to claim 1, wherein the transmission propagation path setting circuit predicts a propagation path when transmitting the transmission signal based on the average value.
前記受信伝搬路平均回路は、前記トレーニングデータ領域および前記データ領域における時間差分信号に基づいて、前記特定の端末からの伝搬路の時間的に順次配置される複数の平均値を導出し、
前記送信伝搬路設定回路は、前記複数の平均値により前記送信信号の送信時の伝搬路を設定することを特徴とする請求項1に記載のアレイアンテナ通信装置。The uplink slot of the transmitted / received signal from the specific terminal is a training data area provided in the uplink slot and having a predetermined number of training data, and a plurality of information representing information from the specific terminal. A data area having data; and
The receiving channel average circuit, based on the time difference signal in the training data area and the data area, to derive a plurality of average values arranged sequentially in time of the channel from the specific terminal,
2. The array antenna communication device according to claim 1, wherein the transmission channel setting circuit sets a transmission channel when transmitting the transmission signal based on the plurality of average values.
前記受信伝搬路平均回路は、前記トレーニングデータ領域および前記データ領域における時間差分信号に基づいて、前記特定の端末からの伝搬路の複数の推定値を導出し、
前記送信伝搬路設定回路は、前記複数の平均値を回帰し、回帰結果に基づいて外挿することで、前記送信信号の送信時の伝搬路を予測することを特徴とする請求項1記載のアレイアンテナ通信装置。The uplink slot of the transmitted / received signal from the specific terminal includes a training data area provided in the uplink slot and having a predetermined number of training data, and a plurality of data each representing information from the specific terminal. And a data area having
The receiving channel average circuit, based on the time difference signal in the training data area and the data area, to derive a plurality of estimated values of the channel from the specific terminal,
2. The transmission channel setting circuit according to claim 1, wherein the transmission channel setting circuit predicts a channel at the time of transmitting the transmission signal by regressing the plurality of average values and extrapolating based on a result of the regression. Array antenna communication device.
前記送信指向性制御回路は、前記送信伝搬路平均回路からの推定結果に基づいて、送信ウェイトベクトルを導出する送信ウェイトベクトル計算部と、送信信号を一方入力に受け、他方入力にそれぞれ前記送信ウェイトベクトルを受けて前記複数のアンテナにそれぞれ与える複数の第2の乗算器とを含むことを特徴とする請求項1に記載のアレイアンテナ通信装置。A reception signal separation circuit receives a reception signal from the plurality of antennas, and derives a reception weight vector for separating a time difference signal from the specific terminal in real time, and a reception weight vector calculation unit, A plurality of first multipliers each receiving a reception time difference signal from an antenna at one input and receiving a corresponding element of the reception weight vector at the other input, and an adder for adding signals from the plurality of multipliers Vessel and
The transmission directivity control circuit includes a transmission weight vector calculation unit that derives a transmission weight vector based on an estimation result from the transmission channel average circuit, a transmission signal received at one input, and the transmission weight The array antenna communication device according to claim 1, further comprising: a plurality of second multipliers that receive a vector and respectively provide the plurality of antennas to the plurality of antennas.
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