JP2004342270A - ヘッド・スタック・アッセンブリ及び磁気ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気ディスク装置の稼動時に、サスペンションとメインFPCの接続部に引剥がし力が作用するのを防止する。また、HSAのサスペンションのリペアを容易にする。
【解決手段】キャリッジ1の支持ピン11に一端が固定されたバネ部材17でもって、メインFPC基板13とサスペンション5の接続部16近傍(ヘッドスライダ側9)をキャリッジ1側に押付ける構造とする。また、バネ部材をクリップ状とし、クリップ状バネ部材21の両端部22をキャリッジ1の凹部24に掛け止め、クリップ状バネ部材21の中間部分23でメインFPC基板13とサスペンション5の接続部16近傍を押付ける構造とする。
【選択図】 図1
【解決手段】キャリッジ1の支持ピン11に一端が固定されたバネ部材17でもって、メインFPC基板13とサスペンション5の接続部16近傍(ヘッドスライダ側9)をキャリッジ1側に押付ける構造とする。また、バネ部材をクリップ状とし、クリップ状バネ部材21の両端部22をキャリッジ1の凹部24に掛け止め、クリップ状バネ部材21の中間部分23でメインFPC基板13とサスペンション5の接続部16近傍を押付ける構造とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコンピュータの外部記憶装置に用いられる磁気ディスク装置及び磁気ディスク装置に搭載されるヘッド・スタック・アッセンブリ(Head Stack Assembly:HSA)に係り、特にHSAのメインFPC(Flexible Printed Circuits)とフレクシャ接続部との剥がれを防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置は、回転する磁気ディスクに対し、サスペンションで支持されたヘッドスライダを浮上させ、情報の記録・再生を行う。記録周波数の帯域向上を目的として、中継FPC(Flexible Printed Circuits)を介してサスペンション本体とメインFPCとを電気的に接続するショートテイルと呼ばれる方式から、ヘッドスライダ側端子部からメインFPC側接続部までの薄膜配線パターン部が一体となったロングテイル方式が主流となってきている。
【0003】
ショートテイル方式における中継FPCは、ポリイミド等のフィルムと配線パターンを接着剤により貼り合わせたもので、その両端の接続部には半球状の金属バンプが形成されている。このバンプとサスペンションのフレクシャ中継端子やメインFPCの端子をはんだで接続する。
【0004】
一方、中継FPCとサスペンションのフレクシャとでは製造工程が異なり、エッチングまたはメッキ技術により金属体上に絶縁層を介して薄膜配線パターンの形成を行うが、この製造方法ではフレクシャの接続部にバンプを形成することが難しい。そこで、ロングテイル方式の場合、一般にフレクシャの薄膜配線パターンの一部が剥き出しとなった、いわゆるフライングリード方式が用いられ、直接、はんだ、またはUSB(Ultrasonic Bonding)によってメインFPC側端子との接続が行われている。
【0005】
特許文献1には、ロングテイル方式サスペンションの磁気ヘッド素子側の端子は磁気ヘッド素子にワイヤボンディングし、逆側のフライングリードはメインFPCのパッドに低酸素雰囲気中ではんだ付けする技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−324823号公報(第3頁、第7頁、図4、図16)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ロングテイル方式のサスペンションのキャリッジアーム側面に沿って配置されるテイル部分は、薄膜配線パターンの下部に絶縁層を介してステンレス等の金属体を有する構造であり、下部に金属体の無い中継FPCに比べ質量が大きくなる。従って、テイル部分を固定しない構造で高速シークを行ったり、暴走時のようにシーク方向に大きな衝撃力が加わる場合には、テイル部に大きな慣性力が作用する。それにより、サスペンションの接続部分に引き剥がし力が加わり、接続部が破断する可能性がある。
【0008】
そこでフライングリード方式ではこれを防止するために接続部を樹脂等で補強する場合がある。しかし、サスペンションのリペアが生じた場合には、補強用の樹脂を取り除いた後、残渣を除去するための洗浄工程や乾燥工程が必要となり、これにより製造工程が増大する結果となる。
【0009】
本発明の目的は、サスペンションとメインFPCの接続部の剥がれを防止し、サスペンションのリペアが容易なヘッド・スタック・アッセンブリを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、サスペンションとメインFPCの接続部の剥がれを防止し、サスペンションのリペアが容易なヘッド・スタック・アッセンブリを搭載した信頼性の高い磁気ディスク装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のヘッド・スタック・アッセンブリは、ピボットに揺動可能に装着され、一端にコイルを有し他端にキャリッジアームを有するキャリッジと、前記キャリッジの側面に取付けられ一端に接続端子を有するメインFPCと、一端が前記キャリッジアームに取付けられたサスペンションと、前記サスペンションを構成する一部材であってサスペンションの先端側に、ヘッドスライダを保持するジンバルと、前記サスペンションの面及びキャリッジアームの側面に沿って配置され、一端が前記ヘッドスライダの電気的接続端子に、他端が前記メインFPCの接続端子に接続される接続部を有するフレクシャと、前記メインFPCの接続端子と前記フレクシャの他端との接続部近傍を前記キャリッジに押付けるバネ部材とを有することを特徴とする。
【0012】
前記バネ部材はL字状を成し、一端が前記キャリッジに設けられた支持ピンに固定され、他端で前記接続部近傍を前記キャリッジに押圧する構成とする。
【0013】
前記バネ部材はクリップ状を成し、両端が前記キャリッジに掛け止められ、中間部分で前記接続部近傍を前記キャリッジ側に押圧する構成とする。
【0014】
上記他の目的を達成するために本発明の磁気ディスク装置は、回転軸に装着された磁気ディスクと、ピボットに揺動可能に装着され、一端にコイルを有し他端にキャリッジアームを有するキャリッジと、前記キャリッジの側面に取付けられ一端に接続端子を有するメインFPCと、一端が前記キャリッジアームに取付けられたサスペンションと、前記サスペンションを構成する一部材であってサスペンションの先端側に、ヘッドスライダを保持するジンバルと、前記サスペンションの面及びヘッドアームの側面に沿って配置され、一端が前記ヘッドスライダの電気的接続端子に、他端が前記メインFPCの接続端子に接続される接続部を有するフレクシャと、前記メインFPCの接続端子と前記フレクシャの他端との接続部近傍を前記キャリッジに押付けるバネ部材とを有することを特徴とする。
【0015】
前記バネ部材はL字状を成し、一端が前記キャリッジに設けられた支持ピンに固定され、他端で前記接続部近傍を前記キャリッジに押圧する構成とする。
【0016】
前記バネ部材はクリップ状を成し、両端が前記キャリッジに掛け止められ、中間部分で前記接続部近傍を前記キャリッジ側に押圧する構成とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図により説明する。図1は本発明の第1の実施例を示すHSAの斜視図である。図2の(a)はヘッドスライダ側から見たHSAを構成するヘッド・ジンバル・アッセンブリ(Head Gimbal Assembly:HGA)の平面図で、HGAは一般にサスペンションにヘッドスライダを取付け電気的に接続した組立体を示す。(b)はサスペンションを構成する一部品であるフレクシャの平面図である。図3は本発明の第1の実施例によるHSAを搭載した磁気ディスク装置の構成図である。
【0018】
キャリッジ1は押し出し成形や機械加工によって複数本のキャリッジアーム2やその他の形状を形成する。これに駆動力を発生するコイル3を取付け、キャリッジ1をピボット4に揺動可能に装着する。キャリッジアーム2の先端にはサスペンション5が取付けられ、サスペンション5にはその構成部品の一つであるフレクシャ6がスポット溶接等で固着されている。フレクシャ6には2対の薄膜配線パターン7とその先端にジンバル8が形成されており、ジンバル8には磁気ヘッド(図示せず)を具備したヘッドスライダ9が接着剤などにより取付けられる。
【0019】
ヘッドスライダ9からの信号線はジンバル8の面でフレクシャ6の一端25に接続され、そのフレクシャ6の他端には薄膜配線パターン7が剥き出しとなったフライングリード10が形成されている。なお、HGAにおけるフレクシャ6のフライングリード10近傍部分は、キャリッジ1の側面と平行に取付けるため略90°の曲げ加工が行われる。
【0020】
一方、キャリッジ1の側面からは2本の支持ピン11が突き出ており、2本の支持ピン11の先端にはルーフブラケット12が取付けられる。また、キャリッジ1の側面にはメインFPC基板13が取付けられる。メインFPC基板13にはプリアンプ14が搭載されており、メインFPC基板13の一端側には図3に示すように、可撓性配線パターン部15が可動部となる折り曲げ部を構成してヘッド・ディスク・アッセンブリ(Head Disk Assembly:HDA)30側のコネクタ20に接続される。メインFPC基板13の反対側には図示されないが接続端子部が形成されている。
【0021】
フレクシャ6はサスペンション5の面及びキャリッジアーム1の側面に沿って配置され、フライングリード10ははんだによってメインFPC基板13の接続端子部上に接続される。図1ではその接続部16が見えている。次に2本の支持ピン11にルーフブラケット12と2枚のバネ部材17の一端をねじ固定する。バネ部材17はL字形状をしており、反対側の端部は板材18で連結されている。この板材18がメインFPC基板13とフレクシャ6の接続部16よりヘッドスライダ9側のフレクシャ6のテイル部19に接触し、テイル部19をメインFPC基板13側あるいはキャリッジ1側に押付けている。板材18は振動によってフレクシャ6の薄膜配線パターン7が傷つくのを防止するためのもので、例えば樹脂等で構成される。しかし、板材18を用いずにバネ部材17のフレクシャ6との接触部分を円筒状に折り返してコの字状の一枚のバネ部材17で構成する構造としても良い。
【0022】
上記第1の実施例によるHSAを搭載した磁気ディスク装置の構成を図3に示す。磁気ディスク装置はヘッド・ディスク・アッセンブリ(HDA)30と信号処理基板40で構成される。HDA30はデータを記録する磁気ディスク31と、磁気ディスク31を装着したスピンドル32と、磁気ディスク31に対してデータの記録及び再生を行うヘッドスライダ9を具備するHSAと、キャリッジ1に揺動運動を与えるボイス・コイル・モータ(Voice Coil Motor:VCM)33とで構成される。HDA30の基本的な動作は、サスペンション5先端のジンバル8に保持されたヘッドスライダ9が、回転する磁気ディスク31上に微小隙間を保って浮上し、VCM33によってキャリッジ1をピボット4を中心として回転させることにより、ヘッドスライダ9を磁気ディスク31の半径方向に移動し、データの記録再生を行う。
【0023】
信号処理基板40は信号処理回路41と、ハードディスクコントローラ(HDC)42と、外部装置に接続するインタフェース43とで構成される。HDA30と信号処理基板40との電気的接続はコネクタ20とコネクタ44にて行われる。
【0024】
磁気ディスク装置の稼動時に、HSAが高速シークを行ったり、暴走した場合、フレクシャ6のテイル部19にシーク方向に慣性力が作用するが、上記バネ部材17がフレクシャ6のテイル部19をメインFPC基板13側あるいはキャリッジ1側に押付けているために、フレクシャ6とメインFPC基板13の接続部16に引剥がし力が加わるのを防ぐことができる。従って、信頼性の高い磁気ディスク装置を実現することが可能となる。また、フレクシャ6とメインFPC基板13の接続部16を補強用の樹脂で覆う必要がなくなるので、サスペンション5のリペアが生じた場合、簡単に交換することができる。
【0025】
図4に本発明の他の実施例によるHSAの斜視図を示す。上記第1の実施例との違いはバネ部材21の形状と取付け方であり、HSAの基本構成は上記図1に示された第1の実施例とほぼ同じである。メインFPC基板13の接続端子部とフレクシャ6のフライングリード10とをはんだ接合した後、接続部16の近傍で、ヘッドスライダ9寄りの部分に、クリップ状バネ部材21の両端22をキャリッジ1に形成された凹部24に掛け止め、クリップ状バネ部材21の中間部分23でフレクシャ6のテイル部19をメインFPC13側あるいはキャリッジ1側に押付ける構造である。
【0026】
上記他の実施例によるHSAを図3に示す磁気ディスク装置に搭載した場合においても、前記第1の実施例と同様の効果が得られる。なお上記実施例では、フレクシャとメインFPCの接続には、接続端子部とフライングリードを用いたが、その接続形態は他の方法でも良い。また、バネ部材は上記実施例と同じ機能を満たす構造、材質であれば、その構造、材質は変更可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上の説明のとおり本発明によれば、磁気ディスク装置の稼動時に、サスペンションとメインFPCの接続部に引剥がし力が加わるのを防ぐことができる。従って、信頼性の高い磁気ディスク装置を実現することが可能となる。また、サスペンションとメインFPCの接続部を補強用の樹脂で覆う必要がなくなるので、HSAのサスペンションのリペアが生じた場合、簡単に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるHSAの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例によるHGA及びフレクシャの構成を示す平面図である。
【図3】本発明の実施例によるHSAを搭載した磁気ディスク装置を示す構成図である。
【図4】本発明の他の実施例によるHSAの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…キャリッジ、2…キャリッジアーム、3…コイル、4…ピボット、5…サスペンション、6…フレクシャ、8…ジンバル、9…ヘッドスライダ、10…フライングリード、11…支持ピン、13…メインFPC、16…接続部、17…バネ部材、18…板材、19…テイル部、21…クリップ状バネ部材、22…クリップ状バネ部材の両端部、23…クリップ状バネ部材の中間部分、24…凹部、31…磁気ディスク。
【発明の属する技術分野】
本発明はコンピュータの外部記憶装置に用いられる磁気ディスク装置及び磁気ディスク装置に搭載されるヘッド・スタック・アッセンブリ(Head Stack Assembly:HSA)に係り、特にHSAのメインFPC(Flexible Printed Circuits)とフレクシャ接続部との剥がれを防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置は、回転する磁気ディスクに対し、サスペンションで支持されたヘッドスライダを浮上させ、情報の記録・再生を行う。記録周波数の帯域向上を目的として、中継FPC(Flexible Printed Circuits)を介してサスペンション本体とメインFPCとを電気的に接続するショートテイルと呼ばれる方式から、ヘッドスライダ側端子部からメインFPC側接続部までの薄膜配線パターン部が一体となったロングテイル方式が主流となってきている。
【0003】
ショートテイル方式における中継FPCは、ポリイミド等のフィルムと配線パターンを接着剤により貼り合わせたもので、その両端の接続部には半球状の金属バンプが形成されている。このバンプとサスペンションのフレクシャ中継端子やメインFPCの端子をはんだで接続する。
【0004】
一方、中継FPCとサスペンションのフレクシャとでは製造工程が異なり、エッチングまたはメッキ技術により金属体上に絶縁層を介して薄膜配線パターンの形成を行うが、この製造方法ではフレクシャの接続部にバンプを形成することが難しい。そこで、ロングテイル方式の場合、一般にフレクシャの薄膜配線パターンの一部が剥き出しとなった、いわゆるフライングリード方式が用いられ、直接、はんだ、またはUSB(Ultrasonic Bonding)によってメインFPC側端子との接続が行われている。
【0005】
特許文献1には、ロングテイル方式サスペンションの磁気ヘッド素子側の端子は磁気ヘッド素子にワイヤボンディングし、逆側のフライングリードはメインFPCのパッドに低酸素雰囲気中ではんだ付けする技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−324823号公報(第3頁、第7頁、図4、図16)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ロングテイル方式のサスペンションのキャリッジアーム側面に沿って配置されるテイル部分は、薄膜配線パターンの下部に絶縁層を介してステンレス等の金属体を有する構造であり、下部に金属体の無い中継FPCに比べ質量が大きくなる。従って、テイル部分を固定しない構造で高速シークを行ったり、暴走時のようにシーク方向に大きな衝撃力が加わる場合には、テイル部に大きな慣性力が作用する。それにより、サスペンションの接続部分に引き剥がし力が加わり、接続部が破断する可能性がある。
【0008】
そこでフライングリード方式ではこれを防止するために接続部を樹脂等で補強する場合がある。しかし、サスペンションのリペアが生じた場合には、補強用の樹脂を取り除いた後、残渣を除去するための洗浄工程や乾燥工程が必要となり、これにより製造工程が増大する結果となる。
【0009】
本発明の目的は、サスペンションとメインFPCの接続部の剥がれを防止し、サスペンションのリペアが容易なヘッド・スタック・アッセンブリを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、サスペンションとメインFPCの接続部の剥がれを防止し、サスペンションのリペアが容易なヘッド・スタック・アッセンブリを搭載した信頼性の高い磁気ディスク装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のヘッド・スタック・アッセンブリは、ピボットに揺動可能に装着され、一端にコイルを有し他端にキャリッジアームを有するキャリッジと、前記キャリッジの側面に取付けられ一端に接続端子を有するメインFPCと、一端が前記キャリッジアームに取付けられたサスペンションと、前記サスペンションを構成する一部材であってサスペンションの先端側に、ヘッドスライダを保持するジンバルと、前記サスペンションの面及びキャリッジアームの側面に沿って配置され、一端が前記ヘッドスライダの電気的接続端子に、他端が前記メインFPCの接続端子に接続される接続部を有するフレクシャと、前記メインFPCの接続端子と前記フレクシャの他端との接続部近傍を前記キャリッジに押付けるバネ部材とを有することを特徴とする。
【0012】
前記バネ部材はL字状を成し、一端が前記キャリッジに設けられた支持ピンに固定され、他端で前記接続部近傍を前記キャリッジに押圧する構成とする。
【0013】
前記バネ部材はクリップ状を成し、両端が前記キャリッジに掛け止められ、中間部分で前記接続部近傍を前記キャリッジ側に押圧する構成とする。
【0014】
上記他の目的を達成するために本発明の磁気ディスク装置は、回転軸に装着された磁気ディスクと、ピボットに揺動可能に装着され、一端にコイルを有し他端にキャリッジアームを有するキャリッジと、前記キャリッジの側面に取付けられ一端に接続端子を有するメインFPCと、一端が前記キャリッジアームに取付けられたサスペンションと、前記サスペンションを構成する一部材であってサスペンションの先端側に、ヘッドスライダを保持するジンバルと、前記サスペンションの面及びヘッドアームの側面に沿って配置され、一端が前記ヘッドスライダの電気的接続端子に、他端が前記メインFPCの接続端子に接続される接続部を有するフレクシャと、前記メインFPCの接続端子と前記フレクシャの他端との接続部近傍を前記キャリッジに押付けるバネ部材とを有することを特徴とする。
【0015】
前記バネ部材はL字状を成し、一端が前記キャリッジに設けられた支持ピンに固定され、他端で前記接続部近傍を前記キャリッジに押圧する構成とする。
【0016】
前記バネ部材はクリップ状を成し、両端が前記キャリッジに掛け止められ、中間部分で前記接続部近傍を前記キャリッジ側に押圧する構成とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図により説明する。図1は本発明の第1の実施例を示すHSAの斜視図である。図2の(a)はヘッドスライダ側から見たHSAを構成するヘッド・ジンバル・アッセンブリ(Head Gimbal Assembly:HGA)の平面図で、HGAは一般にサスペンションにヘッドスライダを取付け電気的に接続した組立体を示す。(b)はサスペンションを構成する一部品であるフレクシャの平面図である。図3は本発明の第1の実施例によるHSAを搭載した磁気ディスク装置の構成図である。
【0018】
キャリッジ1は押し出し成形や機械加工によって複数本のキャリッジアーム2やその他の形状を形成する。これに駆動力を発生するコイル3を取付け、キャリッジ1をピボット4に揺動可能に装着する。キャリッジアーム2の先端にはサスペンション5が取付けられ、サスペンション5にはその構成部品の一つであるフレクシャ6がスポット溶接等で固着されている。フレクシャ6には2対の薄膜配線パターン7とその先端にジンバル8が形成されており、ジンバル8には磁気ヘッド(図示せず)を具備したヘッドスライダ9が接着剤などにより取付けられる。
【0019】
ヘッドスライダ9からの信号線はジンバル8の面でフレクシャ6の一端25に接続され、そのフレクシャ6の他端には薄膜配線パターン7が剥き出しとなったフライングリード10が形成されている。なお、HGAにおけるフレクシャ6のフライングリード10近傍部分は、キャリッジ1の側面と平行に取付けるため略90°の曲げ加工が行われる。
【0020】
一方、キャリッジ1の側面からは2本の支持ピン11が突き出ており、2本の支持ピン11の先端にはルーフブラケット12が取付けられる。また、キャリッジ1の側面にはメインFPC基板13が取付けられる。メインFPC基板13にはプリアンプ14が搭載されており、メインFPC基板13の一端側には図3に示すように、可撓性配線パターン部15が可動部となる折り曲げ部を構成してヘッド・ディスク・アッセンブリ(Head Disk Assembly:HDA)30側のコネクタ20に接続される。メインFPC基板13の反対側には図示されないが接続端子部が形成されている。
【0021】
フレクシャ6はサスペンション5の面及びキャリッジアーム1の側面に沿って配置され、フライングリード10ははんだによってメインFPC基板13の接続端子部上に接続される。図1ではその接続部16が見えている。次に2本の支持ピン11にルーフブラケット12と2枚のバネ部材17の一端をねじ固定する。バネ部材17はL字形状をしており、反対側の端部は板材18で連結されている。この板材18がメインFPC基板13とフレクシャ6の接続部16よりヘッドスライダ9側のフレクシャ6のテイル部19に接触し、テイル部19をメインFPC基板13側あるいはキャリッジ1側に押付けている。板材18は振動によってフレクシャ6の薄膜配線パターン7が傷つくのを防止するためのもので、例えば樹脂等で構成される。しかし、板材18を用いずにバネ部材17のフレクシャ6との接触部分を円筒状に折り返してコの字状の一枚のバネ部材17で構成する構造としても良い。
【0022】
上記第1の実施例によるHSAを搭載した磁気ディスク装置の構成を図3に示す。磁気ディスク装置はヘッド・ディスク・アッセンブリ(HDA)30と信号処理基板40で構成される。HDA30はデータを記録する磁気ディスク31と、磁気ディスク31を装着したスピンドル32と、磁気ディスク31に対してデータの記録及び再生を行うヘッドスライダ9を具備するHSAと、キャリッジ1に揺動運動を与えるボイス・コイル・モータ(Voice Coil Motor:VCM)33とで構成される。HDA30の基本的な動作は、サスペンション5先端のジンバル8に保持されたヘッドスライダ9が、回転する磁気ディスク31上に微小隙間を保って浮上し、VCM33によってキャリッジ1をピボット4を中心として回転させることにより、ヘッドスライダ9を磁気ディスク31の半径方向に移動し、データの記録再生を行う。
【0023】
信号処理基板40は信号処理回路41と、ハードディスクコントローラ(HDC)42と、外部装置に接続するインタフェース43とで構成される。HDA30と信号処理基板40との電気的接続はコネクタ20とコネクタ44にて行われる。
【0024】
磁気ディスク装置の稼動時に、HSAが高速シークを行ったり、暴走した場合、フレクシャ6のテイル部19にシーク方向に慣性力が作用するが、上記バネ部材17がフレクシャ6のテイル部19をメインFPC基板13側あるいはキャリッジ1側に押付けているために、フレクシャ6とメインFPC基板13の接続部16に引剥がし力が加わるのを防ぐことができる。従って、信頼性の高い磁気ディスク装置を実現することが可能となる。また、フレクシャ6とメインFPC基板13の接続部16を補強用の樹脂で覆う必要がなくなるので、サスペンション5のリペアが生じた場合、簡単に交換することができる。
【0025】
図4に本発明の他の実施例によるHSAの斜視図を示す。上記第1の実施例との違いはバネ部材21の形状と取付け方であり、HSAの基本構成は上記図1に示された第1の実施例とほぼ同じである。メインFPC基板13の接続端子部とフレクシャ6のフライングリード10とをはんだ接合した後、接続部16の近傍で、ヘッドスライダ9寄りの部分に、クリップ状バネ部材21の両端22をキャリッジ1に形成された凹部24に掛け止め、クリップ状バネ部材21の中間部分23でフレクシャ6のテイル部19をメインFPC13側あるいはキャリッジ1側に押付ける構造である。
【0026】
上記他の実施例によるHSAを図3に示す磁気ディスク装置に搭載した場合においても、前記第1の実施例と同様の効果が得られる。なお上記実施例では、フレクシャとメインFPCの接続には、接続端子部とフライングリードを用いたが、その接続形態は他の方法でも良い。また、バネ部材は上記実施例と同じ機能を満たす構造、材質であれば、その構造、材質は変更可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上の説明のとおり本発明によれば、磁気ディスク装置の稼動時に、サスペンションとメインFPCの接続部に引剥がし力が加わるのを防ぐことができる。従って、信頼性の高い磁気ディスク装置を実現することが可能となる。また、サスペンションとメインFPCの接続部を補強用の樹脂で覆う必要がなくなるので、HSAのサスペンションのリペアが生じた場合、簡単に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるHSAの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例によるHGA及びフレクシャの構成を示す平面図である。
【図3】本発明の実施例によるHSAを搭載した磁気ディスク装置を示す構成図である。
【図4】本発明の他の実施例によるHSAの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…キャリッジ、2…キャリッジアーム、3…コイル、4…ピボット、5…サスペンション、6…フレクシャ、8…ジンバル、9…ヘッドスライダ、10…フライングリード、11…支持ピン、13…メインFPC、16…接続部、17…バネ部材、18…板材、19…テイル部、21…クリップ状バネ部材、22…クリップ状バネ部材の両端部、23…クリップ状バネ部材の中間部分、24…凹部、31…磁気ディスク。
Claims (6)
- ピボットに揺動可能に装着され、一端にコイルを有し他端にキャリッジアームを有するキャリッジと、前記キャリッジの側面に取付けられ一端に接続端子を有するメインFPCと、一端が前記キャリッジアームに取付けられたサスペンションと、前記サスペンションを構成する一部材であってサスペンションの先端側に、ヘッドスライダを保持するジンバルと、前記サスペンションの面及びキャリッジアームの側面に沿って配置され、一端が前記ヘッドスライダの電気的接続端子に、他端が前記メインFPCの接続端子に接続される接続部を有するフレクシャと、前記メインFPCの接続端子と前記フレクシャの他端との接続部近傍を前記キャリッジに押付けるバネ部材とを有することを特徴とするヘッド・スタック・アッセンブリ。
- 前記バネ部材はL字状を成し、一端が前記キャリッジに設けられた支持ピンに固定され、他端で前記接続部近傍を前記キャリッジに押圧することを特徴とする請求項1記載のヘッド・スタック・アッセンブリ。
- 前記バネ部材はクリップ状を成し、両端が前記キャリッジに掛け止められ、中間部分で前記接続部近傍を前記キャリッジ側に押圧することを特徴とする請求項1記載のヘッド・スタック・アッセンブリ。
- 回転軸に装着された磁気ディスクと、ピボットに揺動可能に装着され、一端にコイルを有し他端にキャリッジアームを有するキャリッジと、前記キャリッジの側面に取付けられ一端に接続端子を有するメインFPCと、一端が前記キャリッジアームに取付けられたサスペンションと、前記サスペンションを構成する一部材であってサスペンションの先端側に、ヘッドスライダを保持するジンバルと、前記サスペンションの面及びキャリッジアームの側面に沿って配置され、一端が前記ヘッドスライダの電気的接続端子に、他端が前記メインFPCの接続端子に接続される接続部を有するフレクシャと、前記メインFPCの接続端子と前記フレクシャの他端との接続部近傍を前記キャリッジに押付けるバネ部材とを有することを特徴とする磁気ディスク装置。
- 前記バネ部材はL字状を成し、一端が前記キャリッジに設けられた支持ピンに固定され、他端で前記接続部近傍を前記キャリッジに押圧することを特徴とする請求項4記載の磁気ディスク装置。
- 前記バネ部材はクリップ状を成し、両端が前記キャリッジに掛け止められ、中間部分で前記接続部近傍を前記キャリッジ側に押圧することを特徴とする請求項4記載の磁気ディスク装置。
Priority Applications (1)
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JP2003140267A JP2004342270A (ja) | 2003-05-19 | 2003-05-19 | ヘッド・スタック・アッセンブリ及び磁気ディスク装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003140267A JP2004342270A (ja) | 2003-05-19 | 2003-05-19 | ヘッド・スタック・アッセンブリ及び磁気ディスク装置 |
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JP2004342270A true JP2004342270A (ja) | 2004-12-02 |
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JP (1) | JP2004342270A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7400472B2 (en) | 2006-05-30 | 2008-07-15 | Fujitsu Limited | Head suspension assembly having flexible printed wiring board with alignment void arrangement |
-
2003
- 2003-05-19 JP JP2003140267A patent/JP2004342270A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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