JP2004341746A - ブート・サーバ・アドレス検索方法、システム、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
ブート・サーバ・アドレス検索方法、システム、プログラムおよび記録媒体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004341746A JP2004341746A JP2003136443A JP2003136443A JP2004341746A JP 2004341746 A JP2004341746 A JP 2004341746A JP 2003136443 A JP2003136443 A JP 2003136443A JP 2003136443 A JP2003136443 A JP 2003136443A JP 2004341746 A JP2004341746 A JP 2004341746A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- boot server
- address
- image file
- icmp message
- response
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Stored Programmes (AREA)
Abstract
【課題】同一のサブネット15内に複数のブート・サーバ20等が存在する場合であっても、これらの複数のブート・サーバ20等がクライアント端末30からのOSイメージ・ファイル28等のリクエストに対して対応できるブート・サーバ・アドレス検索方法およびシステム等を提供する。
【解決手段】クライアント端末30がエニーキャスト・アドレスを宛先IPアドレスとして用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを含むICMPメッセージを送信する。ICMPメッセージを受信したブート・サーバ20等は、ブート・サーバ20のユニキャスト・アドレス62と提供可能なOSに関する情報とを含む応答ICMPメッセージをクライアント端末30のIPアドレスを用いて送信する。クライアント端末30は上記ユニキャスト・アドレス62を用い、ユーザが選択したブート・サーバ20等へOSのイメージ・ファイル28を要求し入手する。
【選択図】 図1
【解決手段】クライアント端末30がエニーキャスト・アドレスを宛先IPアドレスとして用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを含むICMPメッセージを送信する。ICMPメッセージを受信したブート・サーバ20等は、ブート・サーバ20のユニキャスト・アドレス62と提供可能なOSに関する情報とを含む応答ICMPメッセージをクライアント端末30のIPアドレスを用いて送信する。クライアント端末30は上記ユニキャスト・アドレス62を用い、ユーザが選択したブート・サーバ20等へOSのイメージ・ファイル28を要求し入手する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クライアント端末装置と複数のブート・サーバ・コンピュータを有し、少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いたブート・サーバ・アドレス検索方法およびシステム等に関する。
【0002】
【従来の技術】
【非特許文献1】日経コミュニケーション編集、「通信・ネットワーク用語ハンドブック(2001年版)」、第58頁、2001年3月23日第1版第1刷発行、日経BP社発行。
【0003】
従来、システム・ディスクを持たずにネットワークから所望のOSのイメージ・ファイルを入手してブート(ネットワーク・ブート)を行なうディスクレス・クライアント端末装置への需要がある。ネットワーク・ブートではOSのイメージ・ファイルをネットワーク上のブート・サーバ・コンピュータに置いておくため、管理者にとってはOSイメージ・ファイルを制御しやすくなり、少ない工数で多数のディスクレス・クライアント端末装置を管理することが可能となる。このネットワーク・ブートを実現するため、非特許文献1に記載されているようにIPv4の環境ではbootp(bootstrap protocol)が利用されている。bootpではブート・サーバ・コンピュータ1台に対してディスクレス・クライアント端末装置1台または複数台という構成を前提としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにIPv4の環境におけるbootpを利用する場合、ブート・サーバ・コンピュータは1台という前提があるため、仮に2台以上のブート・サーバ・コンピュータから応答があった場合、誤動作を引き起こすことになる。このため、同一のサブネット(subnet)内に複数のブート・サーバ・コンピュータが存在する場合、これらの複数のブート・サーバ・コンピュータはディスクレス・クライアント端末装置からのOSイメージ・ファイルのリクエストに対して対応することができないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決するためになされたものであり、同一のサブネット内に複数のブート・サーバ・コンピュータが存在する場合であっても、これらの複数のブート・サーバ・コンピュータがディスクレス・クライアント端末装置からのOSイメージ・ファイルのリクエストに対して対応することができるブート・サーバ・アドレス検索方法およびシステム等を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明のブート・サーバ・アドレス検索方法は、クライアント端末装置と複数のブート・サーバ・コンピュータを有し、少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いたブート・サーバ・アドレス検索方法であって、
クライアント端末装置が、
宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードを含むインターネット・コンピュータ・コントロール・メッセージ・プロトコル(Internet Control Message Protocol : 「ICMP」という)メッセージを送信するICMPメッセージ送信ステップと、
前記ICMPメッセージ送信ステップで送信されたICMPメッセージを受信したブート・サーバ・コンピュータが、
宛先IPアドレスとして該ICMPメッセージを送信した前記クライアント端末装置のIPアドレスを用い、前記リクエストへの応答を示すタイプコードと、単一のインタフェースに割当てられる該ブート・サーバ・コンピュータのユニキャスト・アドレスと、提供可能なオペレーティング・システム(Operating System : 「OS」という)に関するOS情報とを含む応答ICMPメッセージを送信する応答ICMPメッセージ送信ステップと、
前記クライアント端末装置が、
前記応答ICMPメッセージ送信ステップで送信され且つ所定の時間内に受信した前記応答ICMPメッセージに基づく、該クライアント端末装置のユーザからのブート・サーバ・コンピュータの選択指示を待つ選択指示待ちステップと、
前記選択指示待ちステップで該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示を入力した場合、宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信するOSイメージ・ファイル要求ステップと、
前記OSイメージ・ファイル要求ステップで送信されたOSイメージ・ファイル要求メッセージを受信したブート・サーバ・コンピュータが、該OSイメージ・ファイル要求メッセージを送信した前記クライアント端末装置へ、要求されたOSのイメージ・ファイルを送信するOSイメージ・ファイル送信ステップと、前記OSイメージ・ファイル送信ステップで送信されたOSイメージ・ファイルを受信した前記クライアント端末装置が、該OSイメージ・ファイルに基づきブートを行なうブート・ステップとを備えたことを特徴とする。
【0007】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索方法において、
前記応答ICMPメッセージ送信ステップで送信される応答ICMPメッセージは、可変な値に設定し得る設定値をさらに含み、
前記OSイメージ・ファイル要求ステップは、前記選択指示待ちステップで該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力されなかった場合、前記応答ICMPメッセージ送信ステップで送信され且つ所定の時間内に受信した前記応答ICMPメッセージ中の前記設定値に基づく選択形式によりブート・サーバ・コンピュータを選択し、宛先IPアドレスとして、該選択されたブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信することができる。
【0008】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索方法において、前記設定値は、ブート・サーバ・コンピュータ側におけるOSのイメージ・ファイルの送信処理を含む処理負荷に応じて設定されることができる。
【0009】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索方法において、前記設定値は、予めクライアント端末装置に応じて設定されることができる。
【0010】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索方法において、前記OSイメージ・ファイル要求ステップにおける応答ICMPメッセージ中の設定値に基づく選択形式は、最大の設定値を有する応答ICMPメッセージを送信したブート・サーバ・コンピュータを選択する形式とすることができる。
【0011】
この発明のブート・サーバ・アドレス検索システムはクライアント端末装置と複数のブート・サーバ・コンピュータを有し、少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いたブート・サーバ・アドレス検索システムであって、
クライアント端末装置は、
宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードを含むインターネット・コンピュータ・コントロール・メッセージ・プロトコル(Internet Control Message Protocol : 「ICMP」という)メッセージを送信するICMPメッセージ送信手段と、
ブート・サーバ・コンピュータから送信され且つ所定の時間内に受信した、前記リクエストへの応答を示すタイプコードと、単一のインタフェースに割当てられる該ブート・サーバ・コンピュータのユニキャスト・アドレスと、提供可能なオペレーティング・システム(Operating System : 「OS」という)に関するOS情報とを含む応答ICMPメッセージに基づく、該クライアント端末装置のユーザからのブート・サーバ・コンピュータの選択指示を待つ選択指示待ち手段と、
前記選択指示待ち手段で該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力された場合、宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信するOSイメージ・ファイル要求手段と、
ブート・サーバ・コンピュータから送信されたOSイメージ・ファイルに基づきブートを行なうブート手段とを備え、
前記ICMPメッセージ送信手段により送信されたICMPメッセージを受信したブート・サーバ・コンピュータは、
宛先IPアドレスとして該ICMPメッセージを送信した前記クライアント端末装置のIPアドレスを用い、前記応答ICMPメッセージを作成して送信する応答ICMPメッセージ送信手段と、
前記OSイメージ・ファイル要求手段によりOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信した前記クライアント端末装置へ、要求されたOSのイメージ・ファイルを送信するOSイメージ・ファイル送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索システムにおいて、
前記応答ICMPメッセージ送信手段で送信される応答ICMPメッセージは、可変な値に設定し得る設定値をさらに含み、
前記OSイメージ・ファイル要求手段は、前記選択指示待ち手段で該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力されなかった場合、ブート・サーバ・コンピュータから送信され且つ所定の時間内に受信した前記応答ICMPメッセージ中の前記設定値に基づく選択形式によりブート・サーバ・コンピュータを選択し、宛先IPアドレスとして、該選択されたブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信することができる。
【0013】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索システムにおいて、前記設定値は、ブート・サーバ・コンピュータ側におけるOSのイメージ・ファイルの送信処理を含む処理負荷に応じて設定されることができる。
【0014】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索システムにおいて、前記設定値は、予めクライアント端末装置に応じて設定されることができる。
【0015】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索システムにおいて、前記OSイメージ・ファイル要求手段における応答ICMPメッセージ中の設定値に基づく選択形式は、最大の設定値を有する応答ICMPメッセージを送信したブート・サーバ・コンピュータを選択する形式とすることができる。
【0016】
この発明のプログラムは少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いて、クライアント端末装置が複数のブート・サーバ・コンピュータに対してブート・サーバ・アドレスを検索するプログラムであって、該クライアント端末装置を、
宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードを含むインターネット・コンピュータロール・メッセージ・プロトコル(Internet Control Message Protocol : 「ICMP」という)メッセージを送信するICMPメッセージ送信手段、
ブート・サーバ・コンピュータから送信され且つ所定の時間内に受信した、前記リクエストへの応答を示すタイプコードと、単一のインタフェースに割当てられる該ブート・サーバ・コンピュータのユニキャスト・アドレスと、提供可能なオペレーティング・システム(Operating System : 「OS」という)に関するOS情報とを含む応答ICMPメッセージに基づく、該クライアント端末装置のユーザからのブート・サーバ・コンピュータの選択指示を待つ選択指示待ち手段、
前記選択指示待ち手段で該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力された場合、宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信するOSイメージ・ファイル要求手段、
ブート・サーバ・コンピュータから送信されたOSイメージ・ファイルに基づきブートを行なうブート手段
として機能させるためのプログラムである。
【0017】
ここで、この発明のプログラムにおいて、
前記応答ICMPメッセージは、可変な値に設定し得る設定値をさらに含み、前記OSイメージ・ファイル要求手段は、前記選択指示待ち手段で該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力されなかった場合、ブート・サーバ・コンピュータから送信され且つ所定の時間内に受信した前記応答ICMPメッセージ中の前記設定値に基づく選択形式によりブート・サーバ・コンピュータを選択し、宛先IPアドレスとして、該選択されたブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信することができる。
【0018】
ここで、この発明のプログラムにおいて、前記OSイメージ・ファイル要求手段における応答ICMPメッセージ中の設定値に基づく選択形式は、最大の設定値を有する応答ICMPメッセージを送信したブート・サーバ・コンピュータを選択する形式とすることができる。
【0019】
この発明のプログラムは、少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いて、クライアント端末装置が複数のブート・サーバ・コンピュータに対してブート・サーバ・アドレスを検索される際にブート・サーバ・コンピュータ側で応答するプログラムであって、
クライアント端末装置から、宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードを含むインターネット・コンピュータロール・メッセージ・プロトコル(Internet Control Message Protocol : 「ICMP」という)メッセージを受信したブート・サーバ・コンピュータを、
宛先IPアドレスとして該ICMPメッセージを送信した前記クライアント端末装置のIPアドレスを用い、前記リクエストへの応答を示すタイプコードと、単一のインタフェースに割当てられる該ブート・サーバ・コンピュータのユニキャスト・アドレスと、提供可能なオペレーティング・システム(Operating System : 「OS」という)に関するOS情報とを含む応答ICMPメッセージを送信する応答ICMPメッセージ送信手段、
前記応答ICMPメッセージ送信手段で送信された応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信したクライアント端末装置へ、要求されたOSのイメージ・ファイルを送信するOSイメージ・ファイル送信手段
として機能させるためのプログラムである。
【0020】
ここで、この発明のプログラムにおいて、
前記応答ICMPメッセージ送信手段で送信される応答ICMPメッセージは、可変な値に設定し得る設定値をさらに含み、該設定値は、ブート・サーバ・コンピュータ側におけるOSのイメージ・ファイルの送信処理を含む処理負荷に応じて設定されることができる。
【0021】
ここで、この発明のプログラムにおいて、前記設定値は、予めクライアント端末装置に応じて設定されることができる。
【0022】
この発明の記録媒体は、本発明のプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるブート・サーバ・アドレス検索システム10を例示する。図1において、符号12はTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)プロトコルを使ったインターネット等のネットワーク、14はネットワーク12に接続するルーティング機能を有するルータ、15はルータ14で区切られたサブネット(subnet)、16、18および20はサブネット15内で種々のOSイメージ・ファイル28を有するブート・サーバ・コンピュータ(以下、「ブート・サーバ」と略す)、30はサブネット15内でブート・サーバ16、18および20に接続したノート型パーソナル・コンピュータ(以下、「PC」と略す)等のディスクレス・クライアント端末装置(以下、「クライアント端末」と略す)、31はクライアント端末30のディスプレイ等の表示装置である。ここでOSイメージ・ファイル28とはディスクまたはメモリの内容(すなわちOSイメージ)をそのままファイル化したものである。図1において、符号22はブート・サーバ20の機能をブロックで示したものであり、32はクライアント端末30の機能をブロックで示したものである。図1ではブート・サーバ20についてのみブロックを示しているが、これは図面の都合上省略したものであり他のブート・サーバ16および18も同様の機能を有している。ブート・サーバ16等は3台に限定されるものではなく、クライアント端末30についても同様に、1台に限定されるものではない。
【0025】
以下、まず本発明のブート・サーバ・アドレス検索システム10等における概念を説明する。本発明のブート・サーバ・アドレス検索システム10等では少なくともIPv6以上のIPを用いることを前提とする。このIPv6ではエニーキャスト・アドレス(anycast address)等の6種類のアドレスが規定されている。エニーキャスト・アドレスは同報型通信の一形態のアドレスであり、複数のインタフェースに対して割当てられる。通常、ブート・サーバ20等のアドレスは予め一意に決められており、サブネット15内のクライアント端末30に設定してある。ここでブート・サーバ20等のアドレスとして予めウエル・ノン(well−known)なアドレスをエニーキャスト・アドレスで決めておき、クライアント端末30はこのエニーキャスト・アドレスに対してリクエストを行なうようにする。このエニーキャスト・アドレスに対応するブート・サーバ20等は1台であっても複数台であってもよい。これらのブート・サーバ20等群はいずれもこのエニーキャスト・アドレスに対して応答するように設定しておく。この結果、クライアント端末30からのリクエストに対して少なくともどれか1台のブート・サーバ20等が応答することができる。この応答の際、ブート・サーバ20等から当該ブート・サーバ20等のユニキャスト・アドレス(unicast address:IPv6における上述の6種類のアドレスの1つで、1対1の通信用アドレスである)を送信させる。つまりクライアント端末30からブート・サーバ20等のアドレスを自動的に検索することが可能となる。クライアント端末30は検索されたブート・サーバ20等のユニキャスト・アドレスを用いることにより、当該ブート・サーバ20等から所望のOSイメージ・ファイルを入手してブートすることができる。IPv6では、全世界の範囲に通用するグローバル・アドレス(global address)、企業などの組織(サイト)内においてのみ有効なサイト・ローカル・アドレス(site−local address)および通信回線(リンク)を越えない範囲のリンク・ローカル・アドレス(link−local address)の3種類のアドレス・スコープ(address scope)を利用できる。以下では、リンク・ローカル・アドレスの場合について説明するが、上述のエニーキャスト・アドレスを利用した本発明のブート・サーバ・アドレスの自動検索方法は、リンク・ローカル・アドレスとグローバル・アドレスとの両方に対して適用できるものである。
【0026】
まず、クライアント端末30の機能について図1に示されるブロック32、図2のICMPメッセージの構造50および図3の応答ICMPメッセージの構造60aを用いて説明する。図1のブロック32において、符号34は、宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードをICMPメッセージを送信するICMPメッセージ送信部(ICMPメッセージ送信手段)である。図2はICMPメッセージの構造50を示す。図2において、符号52はICMPメッセージのタイプを表す8ビット長のICMPタイプ(タイプコード)、54はICMPタイプ52により使用される、ICMPメッセージの詳細な種類を表す8ビット長のコード、56は送信データをチェックするために用いられる16ビット長のチェックサム、58はICMPメッセージで用いられるデータであり、ICMPメッセージのタイプにより異なり得る長さのICMPデータである。ICMPタイプ52にはエコー・リクエスト(Echo request)、エコー・リプライ(Echo reply)等の既存のタイプがあるが、その総数は8ビット長の割には少ないため、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すICMPタイプを定義することは充分に可能である。
【0027】
図1に戻り、符号36はブート・サーバ20等から送信され且つ所定の時間(T1:例えば3秒間)内に受信した応答ICMPメッセージに基づく、クライアント端末30のユーザからのブート・サーバ20等の選択指示を待つ選択指示待ち部(選択指示待ち手段)である。図3は応答ICMPメッセージの構造60aを示す。図3で図2と同じ符号を付した箇所は同じ要素を示すため説明は省略する。図3において、ICMPタイプ(タイプコード)52は上述のクライアント端末30からのリクエストへの応答を示すものに設定されており、単一のインタフェースに割当てられるブート・サーバ20等のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報が入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含んでいる。図1に戻り、一般的には所定の時間(T1)内に複数のブート・サーバ20等から応答ICMPメッセージが送信される。そこで、この複数のOS情報をクライアント端末30の表示装置31に表示させ、クライアント端末30のユーザに所望のOSを有するブート・サーバ20等を選択させることができる。ユーザが選択したブート・サーバ20等は選択指示として入力される。
【0028】
続いて符号38は、選択指示待ち部36でユーザからブート・サーバ20等の選択指示が入力された場合、上述の応答ICMPメッセージ中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信するOSイメージ・ファイル要求部(OSイメージ・ファイル要求手段)である。このOSイメージ・ファイル要求メッセージは、宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ20等から送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレス62を用いる。符号40はブート・サーバ20等から送信されたOSイメージ・ファイルに基づきブートを行なうブート部(ブート手段)である。
【0029】
次に、上述のICMPメッセージ送信部34により送信されたICMPメッセージを受信したブート・サーバ20等の機能について、図1に示されるブロック22および図3の応答ICMPメッセージの構造60を用いて説明する。図1のブロック22において、符号24は、上述の応答ICMPメッセージを送信する応答ICMPメッセージ送信部(応答ICMPメッセージ送信手段)であり、宛先IPアドレスとして、ICMPメッセージを送信したクライアント端末30のIPアドレスを用いる。応答ICMPメッセージ送信部24は、図3に示されるようにブート・サーバ20等のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報が入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージを作成する。
【0030】
続いて符号26は、上述のOSイメージ・ファイル要求部38によりOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信したクライアント端末30へ、要求されたOSイメージ・ファイル20を送信するOSイメージ・ファイル送信部(OSイメージ・ファイル送信手段)である。
【0031】
図4は、本発明の実施の形態1におけるブート・サーバ・アドレスを検索するプログラムの機能またはブート・サーバ・アドレス検索方法の流れをフローチャートで示す。図4において、最左端はクライアント端末30のフローチャートであり、左から2番目はブート・サーバ20、3番目はブート・サーバ18、最右端はブート・サーバ16のフローチャートである。相互の通信は相互のフローチャート間の矢印で示す。図4では3台のブート・サーバ20等のみ示しているが、上述したようにブート・サーバ20等は3台に限定されるものではない。
【0032】
図4に示されるように、まずクライアント端末30が、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すICMPタイプ52(タイプコード)を含むICMPメッセージICMP−REQ30を送信する(ICMPメッセージ送信ステップ。ステップS10)。ここで宛先IPアドレスとしては複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用いる。
【0033】
ICMPメッセージ送信ステップ(ステップS10)で送信されたICMPメッセージをブート・サーバ20、18および16が受信したものと想定する。ブート・サーバ20は、上述のようにクライアント端末30からのリクエストへの応答を示すICMPタイプ52(タイプコード)と、ブート・サーバ20のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報の入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージICMP−RPY20を設定する(ステップS30)。この応答ICMPメッセージICMP−RPY20を、宛先IPアドレスとしてICMPメッセージICMP−REQ30を送信したクライアント端末30のIPアドレスを用いて送信する(応答ICMPメッセージ送信ステップ。ステップS32)。
【0034】
同様にしてブート・サーバ18は、クライアント端末30からのリクエストへの応答を示すICMPタイプ52(タイプコード)と、ブート・サーバ18のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報の入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージICMP−RPY18を設定する(ステップS40)。この応答ICMPメッセージICMP−RPY18を、宛先IPアドレスとしてICMPメッセージICMP−REQ30を送信したクライアント端末30のIPアドレスを用いて送信する(応答ICMPメッセージ送信ステップ。ステップS42)。
【0035】
同様にしてブート・サーバ16は、クライアント端末30からのリクエストへの応答を示すICMPタイプ52(タイプコード)と、ブート・サーバ16のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報の入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージICMP−RPY16を設定する(ステップS50)。この応答ICMPメッセージICMP−RPY16を、宛先IPアドレスとしてICMPメッセージICMP−REQ30を送信したクライアント端末30のIPアドレスを用いて送信する(応答ICMPメッセージ送信ステップ。ステップS52)。
【0036】
クライアント端末30は、応答ICMPメッセージ送信ステップ(ステップS32、S42、S52)で送信され且つ所定の時間(T1)内に受信した応答ICMPメッセージICMP−RPY20、ICMP−RPY18、ICMP−RPY16に基づき、複数のOSイメージ・ネーム64を表示装置31に表示させる(ステップS12)。次に、ユーザからのブート・サーバ20等の選択指示を待つ(選択指示待ちステップ。ステップS14)。選択指示はユーザにより選択されたブート・サーバ20等である。選択指示待ちステップ(ステップS14)では所定の時間(T2:例えば5秒間)だけ待ち、T2経過後は処理を終了させることもできる。あるいはT2時間経過後に処理を終了させないで他の任意の処理を行うこともできる。例えば、上述の所定の時間(T1)内に最初に受信した応答ICMPメッセージに対応するブート・サーバをユーザが選択したものとして以下のステップS16以下を実行してもよい。選択指示待ちステップ(ステップS14)でユーザからブート・サーバ20の選択指示を入力した場合、応答ICMPメッセージICMP−REQ20中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル28を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ30を送信する(OSイメージ・ファイル要求ステップ。ステップS16)。ここで宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ20から送信された応答ICMPメッセージICMP−RPY20中のユニキャスト・アドレス62を用いる。
【0037】
選択指示待ちステップ(ステップS14)でユーザからブート・サーバ18の選択指示を入力した場合、上述と同様に応答ICMPメッセージICMP−REQ18中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル(不図示)を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ30を送信する(OSイメージ・ファイル要求ステップ。ステップS16)。ここで宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ18から送信された応答ICMPメッセージICMP−RPY18中のユニキャスト・アドレス62を用いる。選択指示待ちステップ(ステップS14)でユーザからブート・サーバ16の選択指示を入力した場合、上述と同様に応答ICMPメッセージICMP−REQ16中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル(不図示)を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ30を送信する(OSイメージ・ファイル要求ステップ。ステップS16)。ここで宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ16から送信された応答ICMPメッセージICMP−RPY16中のユニキャスト・アドレス62を用いる。
【0038】
OSイメージ・ファイル要求ステップ(ステップS16)で送信されたOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ30を受信したブート・サーバ20が、OSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ30を送信したクライアント端末30へ、要求されたOSのイメージ・ファイル28を送信する(OSイメージ・ファイル送信ステップ。ステップS34。OS−RPY20で示す)。
【0039】
OSイメージ・ファイル送信ステップ(ステップS34)で送信されたOSイメージ・ファイル28を受信(ステップS18)したクライアント端末30が、OSイメージ・ファイル28に基づきブートを行なう(ブート・ステップ。ステップS20)。
【0040】
以上説明したように、本発明の実施の形態1によれば、まずクライアント端末30がブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すICMPタイプ52(タイプコード)を含むICMPメッセージを送信する。ここで宛先IPアドレスとしては複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用いる。送信されたICMPメッセージを受信したブート・サーバ20等は、クライアント端末30からのリクエストへの応答を示すICMPタイプ52(タイプコード)と、ブート・サーバ20のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報の入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージを設定する。この応答ICMPメッセージを、宛先IPアドレスとしてICMPメッセージを送信したクライアント端末30のIPアドレスを用いて送信する。クライアント端末30は、ブート・サーバ20等から送信され且つ所定の時間(T1)内に受信した応答ICMPメッセージに基づき、複数のOSイメージ・ネーム64を表示装置31に表示させ、ユーザからのブート・サーバ20等の選択指示を待つ。ユーザからブート・サーバ20の選択指示を入力した場合、応答ICMPメッセージ中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル28を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信する。ここで宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ20から送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレス62を用いる。OSイメージ・ファイル要求メッセージを受信したブート・サーバ20は、OSイメージ・ファイル要求メッセージを送信したクライアント端末30へ、要求されたOSのイメージ・ファイル28を送信する。
【0041】
以上により、クライアント端末30からブート・サーバ20等のアドレスを自動的に検索することが可能となる。クライアント端末30は、ブート・サーバ20等から所望のOSイメージ・ファイルを入手してブートすることができる。この結果、同一のサブネット15内に複数のブート・サーバ20等が存在する場合であっても、これらの複数のブート・サーバ20等がクライアント端末30からのOSイメージ・ファイル28等のリクエストに対して対応することができるブート・サーバ・アドレス検索方法およびシステム等を提供することができる。
【0042】
実施の形態2.
実施の形態1では、選択指示待ちステップ(ステップS14)で所定の時間(T2:例えば5秒間)だけ待ち、T2経過後は処理を終了させた。実施の形態2では、選択指示待ちステップ(ステップS14)で所定の時間(T2)だけ待ってもユーザからブート・サーバ20等の選択指示が入力されなかった場合、処理を終了させない方法について説明する。
【0043】
図5は、応答ICMPメッセージの構造60bを示す。図5で図3と同じ符号を付した箇所は同じ要素を示すため説明は省略する。図5において、符号66は可変な値に設定し得る優先度(preference value : 設定値)である。応答ICMPメッセージ送信部24は、適当な数値を優先度66に設定した応答ICMPメッセージを送信することができる。
【0044】
OSイメージ・ファイル要求部38は、選択指示待ち部36でユーザからブート・サーバ20等の選択指示が入力されなかった場合、ブート・サーバ20等から送信され且つ所定の時間(T1)内に受信した応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中の優先度66に基づく選択形式によりブート・サーバ20等を選択することができる。後は実施の形態1と同様に、宛先IPアドレスとして、選択されたブート・サーバ20等から送信された応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中のユニキャスト・アドレスを用い、応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル28等を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ30等を送信する。上述の選択形式としては、例えば最大の優先度66を有する応答ICMPメッセージICMP−RPY20等を送信したブート・サーバ20等を選択する形式とすることができる。
【0045】
応答ICMPメッセージ送信部24は、優先度66をブート・サーバ20等側におけるOSのイメージ・ファイル28等の送信処理を含む処理負荷(ブート負荷)に応じて設定することができる。例えば、2種類のOS1およびOS2の内、通常OS1を使用し、時々OS2を使用するような場合、OS1のブート・サーバ20等を3台用意し、OS2のブート・サーバ20等を1台用意しておく。OS1のブート・サーバ20等については、ブート負荷がない場合は優先度66を「200」とし、1台のクライアント端末30のブート負荷がある場合は優先度66を「150」とし、2台以上のクライアント端末30のブート負荷がある場合は優先度66を「100」とすることができる。OS2のブート・サーバ20等については優先度を「50」としておけばよい。クライアント端末30側で上述の選択形式を用いた場合、最大の優先度66を有する応答ICMPメッセージICMP−RPY20等を送信したブート・サーバ20等を選択することになる。この結果、ブート・サーバ20等間の負荷分散と共に冗長性も実現することができる。あるいは応答ICMPメッセージ送信部24は、予めクライアント端末30に応じて優先度66が設定されたテーブルを用意しておき、クライアント端末30からリクエストがあった場合、当該テーブルを用いて優先度66を応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中に設定してもよい。
【0046】
図6は、本発明の実施の形態2におけるブート・サーバ・アドレスを検索するプログラムの機能またはブート・サーバ・アドレス検索方法の流れをフローチャートで示す。図6で図4と同じステップS番号を付した箇所は同じ機能を有するため説明は省略する。以下、実施の形態1と異なる機能のステップについて説明する。
【0047】
実施の形態1のステップS30において、ブート・サーバ20はクライアント端末30からのリクエストへの応答を示すICMPタイプ52(タイプコード)と、ブート・サーバ20のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報の入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージICMP−RPY20を設定した。実施の形態2では対応するステップS30a、S40aおよびS50aに示されるように、実施の形態1で設定される内容に加えてさらに優先度66が設定される。
【0048】
実施の形態1のステップS14において、クライアント端末30は所定の時間(T2:例えば5秒間)だけ待ち、T2経過後は処理を終了させた。実施の形態2ではステップS14においてT2の間にユーザからの指示が入力されなかった場合、ステップS17に示されるように最大の優先度66を有する応答ICMPメッセージICMP−RPY20等を送信したブート・サーバ20等を選択する。後は実施の形態1と同様に、宛先IPアドレスとして、選択されたブート・サーバ20等から送信された応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中のユニキャスト・アドレスを用い、応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル28等を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ32等を送信する。 送信されたOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ32等を受信したブート・サーバ16等が、OSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ32を送信したクライアント端末30へ、要求されたOSのイメージ・ファイル28等を送信する(ステップS54。OS−RPY16で示す)。
【0049】
以上説明したように、本発明の実施の形態2によれば、応答ICMPメッセージICMP−RPY20等に実施の形態1で設定される内容に加えてさらに優先度66を設定することができる。優先度66はブート・サーバ20等側におけるOSのイメージ・ファイル28等の送信処理を含むブート負荷に応じた数値に設定することができる。OSイメージ・ファイル要求部38は、選択指示待ち部36でユーザからブート・サーバ20等の選択指示が入力されなかった場合、ブート・サーバ20等から送信され且つ所定の時間(T1)内に受信した応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中の優先度66に基づく選択形式によりブート・サーバ20等を選択することができる。選択形式としては、例えば最大の優先度66を有する応答ICMPメッセージICMP−RPY20等を送信したブート・サーバ20等を選択する形式とすることができる。この結果、実施の形態1における効果に加えて、さらにブート・サーバ20等間の負荷分散および冗長性を実現することができる。
【0050】
実施の形態3.
図7は、上述した各実施の形態を実現するための本発明のコンピュータ・プログラムを実行するクライアント端末30またはブート・サーバ20等のコンピュータの内部回路80を示すブロック図である。図7において、上述の本発明のコンピュータ・プログラムは、ROM82、ディスク85aまたはCD−ROM85n等の記録媒体に記録されている。このコンピュータ・プログラムは、ROM82、ディスク85aまたはCD−ROM85n等の記録媒体からコンピュータローラ84を介しバス86を通ってRAM83へロードされる。ディスク85a等の記録媒体にはOSイメージ・ファイル28等を記録しておくことができる。入力操作部88はクライアント端末30またはブート・サーバ20等のコンピュータに入力を行うためのマウスまたはテンキー等の入力装置であり、入力制御部87は入力操作部88と接続され入力制御等を行う。外部インタフェース(I/F)部89は、クライアント端末30がブート・サーバ20等と、あるいはブート・サーバ20等がクライアント端末30と通信を行う際のインタフェース機能を有する。
【0051】
CPU81がRAM83内の上述の本発明のコンピュータ・プログラムを実行することにより、本発明の目的を達成することができる。当該コンピュータ・プログラムは上述のようにCD−ROM85n等の脱着可能な記録媒体の形態でコンピュータCPU81に供給することができ、当該コンピュータ・プログラムを記録したCD−ROM85n等の記録媒体も同様に本発明を構成することになる。当該コンピュータ・プログラムを記録した記録媒体としては上述された記録媒体の他に、例えばDVD、光ディスク、メモリ・カード、メモリスティック、MO、FD等を用いることができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のブート・サーバ・アドレス検索方法およびシステム等によれば、クライアント端末30がブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すICMPタイプ52(タイプコード)を含むICMPメッセージを送信する。ここで宛先IPアドレスとしては複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用いる。送信されたICMPメッセージを受信したブート・サーバ20等は、クライアント端末30からのリクエストへの応答を示すICMPタイプ52(タイプコード)と、ブート・サーバ20のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報の入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージを設定する。この応答ICMPメッセージを、宛先IPアドレスとしてICMPメッセージを送信したクライアント端末30のIPアドレスを用いて送信する。クライアント端末30は、ブート・サーバ20等から送信され且つ所定の時間(T1)内に受信した応答ICMPメッセージに基づき、複数のOSイメージ・ネーム64を表示装置31に表示させ、ユーザからのブート・サーバ20等の選択指示を待つ。ユーザからブート・サーバ20の選択指示を入力した場合、応答ICMPメッセージ中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル28を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信する。ここで宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ20から送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレス62を用いる。OSイメージ・ファイル要求メッセージを受信したブート・サーバ20は、OSイメージ・ファイル要求メッセージを送信したクライアント端末30へ、要求されたOSのイメージ・ファイル28を送信する。この結果、クライアント端末30からブート・サーバ20等のアドレスを自動的に検索することが可能となる。クライアント端末30は、ブート・サーバ20等から所望のOSイメージ・ファイルを入手してブートすることができる。したがって、同一のサブネット15内に複数のブート・サーバ20等が存在する場合であっても、これらの複数のブート・サーバ20等がクライアント端末30からのOSイメージ・ファイル28等のリクエストに対して対応することができるブート・サーバ・アドレス検索方法およびシステム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるブート・サーバ・アドレス検索システム10を例示する図である。
【図2】ICMPメッセージの構造50を示す図である。
【図3】応答ICMPメッセージの構造60aを示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1におけるブート・サーバ・アドレスを検索するプログラムの機能またはブート・サーバ・アドレス検索方法の流れを示すフローチャートである。
【図5】応答ICMPメッセージの構造60bを示す図である。
【図6】本発明の実施の形態2におけるブート・サーバ・アドレスを検索するプログラムの機能またはブート・サーバ・アドレス検索方法の流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明のコンピュータ・プログラムを実行するクライアント端末30またはブート・サーバ20等のコンピュータの内部回路80を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 ブート・サーバ・アドレス検索システム、 12 インターネット等のネットワーク、 14 ルータ、 15 サブネット、 16,18,20 ブート・サーバ・コンピュータ(ブート・サーバ)、 22,32 機能ブロック、 24 応答ICMPメッセージ送信部、 26 OSイメージ・ファイル送信部、 28 OSイメージ・ファイル、 30 ディスクレス・クライアント端末装置(クライアント端末)、 31 ディスプレイ等の表示装置、 34 ICMPメッセージ送信部、 36 選択指示部、 38 OSイメージ・ファイル要求部、 40 ブート部、 50 ICMPメッセージの構造、 52 ICMPタイプ、 54 コード、 56 チェックサム、 58 ICMPデータ、 60a、60b 応答ICMPメッセージの構造、 62 ユニーキャスト・アドレス、 64 OSイメージ・ネーム、 80 内部回路、 81 CPU、 82 ROM、 83 RAM、 84 コンピュータローラ、 85a ディスク、 85n CD−ROM、 86 バス、 87 入力制御部、 88 入力操作部、 89 外部I/F部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、クライアント端末装置と複数のブート・サーバ・コンピュータを有し、少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いたブート・サーバ・アドレス検索方法およびシステム等に関する。
【0002】
【従来の技術】
【非特許文献1】日経コミュニケーション編集、「通信・ネットワーク用語ハンドブック(2001年版)」、第58頁、2001年3月23日第1版第1刷発行、日経BP社発行。
【0003】
従来、システム・ディスクを持たずにネットワークから所望のOSのイメージ・ファイルを入手してブート(ネットワーク・ブート)を行なうディスクレス・クライアント端末装置への需要がある。ネットワーク・ブートではOSのイメージ・ファイルをネットワーク上のブート・サーバ・コンピュータに置いておくため、管理者にとってはOSイメージ・ファイルを制御しやすくなり、少ない工数で多数のディスクレス・クライアント端末装置を管理することが可能となる。このネットワーク・ブートを実現するため、非特許文献1に記載されているようにIPv4の環境ではbootp(bootstrap protocol)が利用されている。bootpではブート・サーバ・コンピュータ1台に対してディスクレス・クライアント端末装置1台または複数台という構成を前提としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにIPv4の環境におけるbootpを利用する場合、ブート・サーバ・コンピュータは1台という前提があるため、仮に2台以上のブート・サーバ・コンピュータから応答があった場合、誤動作を引き起こすことになる。このため、同一のサブネット(subnet)内に複数のブート・サーバ・コンピュータが存在する場合、これらの複数のブート・サーバ・コンピュータはディスクレス・クライアント端末装置からのOSイメージ・ファイルのリクエストに対して対応することができないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決するためになされたものであり、同一のサブネット内に複数のブート・サーバ・コンピュータが存在する場合であっても、これらの複数のブート・サーバ・コンピュータがディスクレス・クライアント端末装置からのOSイメージ・ファイルのリクエストに対して対応することができるブート・サーバ・アドレス検索方法およびシステム等を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明のブート・サーバ・アドレス検索方法は、クライアント端末装置と複数のブート・サーバ・コンピュータを有し、少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いたブート・サーバ・アドレス検索方法であって、
クライアント端末装置が、
宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードを含むインターネット・コンピュータ・コントロール・メッセージ・プロトコル(Internet Control Message Protocol : 「ICMP」という)メッセージを送信するICMPメッセージ送信ステップと、
前記ICMPメッセージ送信ステップで送信されたICMPメッセージを受信したブート・サーバ・コンピュータが、
宛先IPアドレスとして該ICMPメッセージを送信した前記クライアント端末装置のIPアドレスを用い、前記リクエストへの応答を示すタイプコードと、単一のインタフェースに割当てられる該ブート・サーバ・コンピュータのユニキャスト・アドレスと、提供可能なオペレーティング・システム(Operating System : 「OS」という)に関するOS情報とを含む応答ICMPメッセージを送信する応答ICMPメッセージ送信ステップと、
前記クライアント端末装置が、
前記応答ICMPメッセージ送信ステップで送信され且つ所定の時間内に受信した前記応答ICMPメッセージに基づく、該クライアント端末装置のユーザからのブート・サーバ・コンピュータの選択指示を待つ選択指示待ちステップと、
前記選択指示待ちステップで該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示を入力した場合、宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信するOSイメージ・ファイル要求ステップと、
前記OSイメージ・ファイル要求ステップで送信されたOSイメージ・ファイル要求メッセージを受信したブート・サーバ・コンピュータが、該OSイメージ・ファイル要求メッセージを送信した前記クライアント端末装置へ、要求されたOSのイメージ・ファイルを送信するOSイメージ・ファイル送信ステップと、前記OSイメージ・ファイル送信ステップで送信されたOSイメージ・ファイルを受信した前記クライアント端末装置が、該OSイメージ・ファイルに基づきブートを行なうブート・ステップとを備えたことを特徴とする。
【0007】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索方法において、
前記応答ICMPメッセージ送信ステップで送信される応答ICMPメッセージは、可変な値に設定し得る設定値をさらに含み、
前記OSイメージ・ファイル要求ステップは、前記選択指示待ちステップで該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力されなかった場合、前記応答ICMPメッセージ送信ステップで送信され且つ所定の時間内に受信した前記応答ICMPメッセージ中の前記設定値に基づく選択形式によりブート・サーバ・コンピュータを選択し、宛先IPアドレスとして、該選択されたブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信することができる。
【0008】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索方法において、前記設定値は、ブート・サーバ・コンピュータ側におけるOSのイメージ・ファイルの送信処理を含む処理負荷に応じて設定されることができる。
【0009】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索方法において、前記設定値は、予めクライアント端末装置に応じて設定されることができる。
【0010】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索方法において、前記OSイメージ・ファイル要求ステップにおける応答ICMPメッセージ中の設定値に基づく選択形式は、最大の設定値を有する応答ICMPメッセージを送信したブート・サーバ・コンピュータを選択する形式とすることができる。
【0011】
この発明のブート・サーバ・アドレス検索システムはクライアント端末装置と複数のブート・サーバ・コンピュータを有し、少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いたブート・サーバ・アドレス検索システムであって、
クライアント端末装置は、
宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードを含むインターネット・コンピュータ・コントロール・メッセージ・プロトコル(Internet Control Message Protocol : 「ICMP」という)メッセージを送信するICMPメッセージ送信手段と、
ブート・サーバ・コンピュータから送信され且つ所定の時間内に受信した、前記リクエストへの応答を示すタイプコードと、単一のインタフェースに割当てられる該ブート・サーバ・コンピュータのユニキャスト・アドレスと、提供可能なオペレーティング・システム(Operating System : 「OS」という)に関するOS情報とを含む応答ICMPメッセージに基づく、該クライアント端末装置のユーザからのブート・サーバ・コンピュータの選択指示を待つ選択指示待ち手段と、
前記選択指示待ち手段で該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力された場合、宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信するOSイメージ・ファイル要求手段と、
ブート・サーバ・コンピュータから送信されたOSイメージ・ファイルに基づきブートを行なうブート手段とを備え、
前記ICMPメッセージ送信手段により送信されたICMPメッセージを受信したブート・サーバ・コンピュータは、
宛先IPアドレスとして該ICMPメッセージを送信した前記クライアント端末装置のIPアドレスを用い、前記応答ICMPメッセージを作成して送信する応答ICMPメッセージ送信手段と、
前記OSイメージ・ファイル要求手段によりOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信した前記クライアント端末装置へ、要求されたOSのイメージ・ファイルを送信するOSイメージ・ファイル送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索システムにおいて、
前記応答ICMPメッセージ送信手段で送信される応答ICMPメッセージは、可変な値に設定し得る設定値をさらに含み、
前記OSイメージ・ファイル要求手段は、前記選択指示待ち手段で該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力されなかった場合、ブート・サーバ・コンピュータから送信され且つ所定の時間内に受信した前記応答ICMPメッセージ中の前記設定値に基づく選択形式によりブート・サーバ・コンピュータを選択し、宛先IPアドレスとして、該選択されたブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信することができる。
【0013】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索システムにおいて、前記設定値は、ブート・サーバ・コンピュータ側におけるOSのイメージ・ファイルの送信処理を含む処理負荷に応じて設定されることができる。
【0014】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索システムにおいて、前記設定値は、予めクライアント端末装置に応じて設定されることができる。
【0015】
ここで、この発明のブート・サーバ・アドレス検索システムにおいて、前記OSイメージ・ファイル要求手段における応答ICMPメッセージ中の設定値に基づく選択形式は、最大の設定値を有する応答ICMPメッセージを送信したブート・サーバ・コンピュータを選択する形式とすることができる。
【0016】
この発明のプログラムは少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いて、クライアント端末装置が複数のブート・サーバ・コンピュータに対してブート・サーバ・アドレスを検索するプログラムであって、該クライアント端末装置を、
宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードを含むインターネット・コンピュータロール・メッセージ・プロトコル(Internet Control Message Protocol : 「ICMP」という)メッセージを送信するICMPメッセージ送信手段、
ブート・サーバ・コンピュータから送信され且つ所定の時間内に受信した、前記リクエストへの応答を示すタイプコードと、単一のインタフェースに割当てられる該ブート・サーバ・コンピュータのユニキャスト・アドレスと、提供可能なオペレーティング・システム(Operating System : 「OS」という)に関するOS情報とを含む応答ICMPメッセージに基づく、該クライアント端末装置のユーザからのブート・サーバ・コンピュータの選択指示を待つ選択指示待ち手段、
前記選択指示待ち手段で該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力された場合、宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信するOSイメージ・ファイル要求手段、
ブート・サーバ・コンピュータから送信されたOSイメージ・ファイルに基づきブートを行なうブート手段
として機能させるためのプログラムである。
【0017】
ここで、この発明のプログラムにおいて、
前記応答ICMPメッセージは、可変な値に設定し得る設定値をさらに含み、前記OSイメージ・ファイル要求手段は、前記選択指示待ち手段で該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力されなかった場合、ブート・サーバ・コンピュータから送信され且つ所定の時間内に受信した前記応答ICMPメッセージ中の前記設定値に基づく選択形式によりブート・サーバ・コンピュータを選択し、宛先IPアドレスとして、該選択されたブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信することができる。
【0018】
ここで、この発明のプログラムにおいて、前記OSイメージ・ファイル要求手段における応答ICMPメッセージ中の設定値に基づく選択形式は、最大の設定値を有する応答ICMPメッセージを送信したブート・サーバ・コンピュータを選択する形式とすることができる。
【0019】
この発明のプログラムは、少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いて、クライアント端末装置が複数のブート・サーバ・コンピュータに対してブート・サーバ・アドレスを検索される際にブート・サーバ・コンピュータ側で応答するプログラムであって、
クライアント端末装置から、宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードを含むインターネット・コンピュータロール・メッセージ・プロトコル(Internet Control Message Protocol : 「ICMP」という)メッセージを受信したブート・サーバ・コンピュータを、
宛先IPアドレスとして該ICMPメッセージを送信した前記クライアント端末装置のIPアドレスを用い、前記リクエストへの応答を示すタイプコードと、単一のインタフェースに割当てられる該ブート・サーバ・コンピュータのユニキャスト・アドレスと、提供可能なオペレーティング・システム(Operating System : 「OS」という)に関するOS情報とを含む応答ICMPメッセージを送信する応答ICMPメッセージ送信手段、
前記応答ICMPメッセージ送信手段で送信された応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信したクライアント端末装置へ、要求されたOSのイメージ・ファイルを送信するOSイメージ・ファイル送信手段
として機能させるためのプログラムである。
【0020】
ここで、この発明のプログラムにおいて、
前記応答ICMPメッセージ送信手段で送信される応答ICMPメッセージは、可変な値に設定し得る設定値をさらに含み、該設定値は、ブート・サーバ・コンピュータ側におけるOSのイメージ・ファイルの送信処理を含む処理負荷に応じて設定されることができる。
【0021】
ここで、この発明のプログラムにおいて、前記設定値は、予めクライアント端末装置に応じて設定されることができる。
【0022】
この発明の記録媒体は、本発明のプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるブート・サーバ・アドレス検索システム10を例示する。図1において、符号12はTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)プロトコルを使ったインターネット等のネットワーク、14はネットワーク12に接続するルーティング機能を有するルータ、15はルータ14で区切られたサブネット(subnet)、16、18および20はサブネット15内で種々のOSイメージ・ファイル28を有するブート・サーバ・コンピュータ(以下、「ブート・サーバ」と略す)、30はサブネット15内でブート・サーバ16、18および20に接続したノート型パーソナル・コンピュータ(以下、「PC」と略す)等のディスクレス・クライアント端末装置(以下、「クライアント端末」と略す)、31はクライアント端末30のディスプレイ等の表示装置である。ここでOSイメージ・ファイル28とはディスクまたはメモリの内容(すなわちOSイメージ)をそのままファイル化したものである。図1において、符号22はブート・サーバ20の機能をブロックで示したものであり、32はクライアント端末30の機能をブロックで示したものである。図1ではブート・サーバ20についてのみブロックを示しているが、これは図面の都合上省略したものであり他のブート・サーバ16および18も同様の機能を有している。ブート・サーバ16等は3台に限定されるものではなく、クライアント端末30についても同様に、1台に限定されるものではない。
【0025】
以下、まず本発明のブート・サーバ・アドレス検索システム10等における概念を説明する。本発明のブート・サーバ・アドレス検索システム10等では少なくともIPv6以上のIPを用いることを前提とする。このIPv6ではエニーキャスト・アドレス(anycast address)等の6種類のアドレスが規定されている。エニーキャスト・アドレスは同報型通信の一形態のアドレスであり、複数のインタフェースに対して割当てられる。通常、ブート・サーバ20等のアドレスは予め一意に決められており、サブネット15内のクライアント端末30に設定してある。ここでブート・サーバ20等のアドレスとして予めウエル・ノン(well−known)なアドレスをエニーキャスト・アドレスで決めておき、クライアント端末30はこのエニーキャスト・アドレスに対してリクエストを行なうようにする。このエニーキャスト・アドレスに対応するブート・サーバ20等は1台であっても複数台であってもよい。これらのブート・サーバ20等群はいずれもこのエニーキャスト・アドレスに対して応答するように設定しておく。この結果、クライアント端末30からのリクエストに対して少なくともどれか1台のブート・サーバ20等が応答することができる。この応答の際、ブート・サーバ20等から当該ブート・サーバ20等のユニキャスト・アドレス(unicast address:IPv6における上述の6種類のアドレスの1つで、1対1の通信用アドレスである)を送信させる。つまりクライアント端末30からブート・サーバ20等のアドレスを自動的に検索することが可能となる。クライアント端末30は検索されたブート・サーバ20等のユニキャスト・アドレスを用いることにより、当該ブート・サーバ20等から所望のOSイメージ・ファイルを入手してブートすることができる。IPv6では、全世界の範囲に通用するグローバル・アドレス(global address)、企業などの組織(サイト)内においてのみ有効なサイト・ローカル・アドレス(site−local address)および通信回線(リンク)を越えない範囲のリンク・ローカル・アドレス(link−local address)の3種類のアドレス・スコープ(address scope)を利用できる。以下では、リンク・ローカル・アドレスの場合について説明するが、上述のエニーキャスト・アドレスを利用した本発明のブート・サーバ・アドレスの自動検索方法は、リンク・ローカル・アドレスとグローバル・アドレスとの両方に対して適用できるものである。
【0026】
まず、クライアント端末30の機能について図1に示されるブロック32、図2のICMPメッセージの構造50および図3の応答ICMPメッセージの構造60aを用いて説明する。図1のブロック32において、符号34は、宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードをICMPメッセージを送信するICMPメッセージ送信部(ICMPメッセージ送信手段)である。図2はICMPメッセージの構造50を示す。図2において、符号52はICMPメッセージのタイプを表す8ビット長のICMPタイプ(タイプコード)、54はICMPタイプ52により使用される、ICMPメッセージの詳細な種類を表す8ビット長のコード、56は送信データをチェックするために用いられる16ビット長のチェックサム、58はICMPメッセージで用いられるデータであり、ICMPメッセージのタイプにより異なり得る長さのICMPデータである。ICMPタイプ52にはエコー・リクエスト(Echo request)、エコー・リプライ(Echo reply)等の既存のタイプがあるが、その総数は8ビット長の割には少ないため、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すICMPタイプを定義することは充分に可能である。
【0027】
図1に戻り、符号36はブート・サーバ20等から送信され且つ所定の時間(T1:例えば3秒間)内に受信した応答ICMPメッセージに基づく、クライアント端末30のユーザからのブート・サーバ20等の選択指示を待つ選択指示待ち部(選択指示待ち手段)である。図3は応答ICMPメッセージの構造60aを示す。図3で図2と同じ符号を付した箇所は同じ要素を示すため説明は省略する。図3において、ICMPタイプ(タイプコード)52は上述のクライアント端末30からのリクエストへの応答を示すものに設定されており、単一のインタフェースに割当てられるブート・サーバ20等のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報が入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含んでいる。図1に戻り、一般的には所定の時間(T1)内に複数のブート・サーバ20等から応答ICMPメッセージが送信される。そこで、この複数のOS情報をクライアント端末30の表示装置31に表示させ、クライアント端末30のユーザに所望のOSを有するブート・サーバ20等を選択させることができる。ユーザが選択したブート・サーバ20等は選択指示として入力される。
【0028】
続いて符号38は、選択指示待ち部36でユーザからブート・サーバ20等の選択指示が入力された場合、上述の応答ICMPメッセージ中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信するOSイメージ・ファイル要求部(OSイメージ・ファイル要求手段)である。このOSイメージ・ファイル要求メッセージは、宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ20等から送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレス62を用いる。符号40はブート・サーバ20等から送信されたOSイメージ・ファイルに基づきブートを行なうブート部(ブート手段)である。
【0029】
次に、上述のICMPメッセージ送信部34により送信されたICMPメッセージを受信したブート・サーバ20等の機能について、図1に示されるブロック22および図3の応答ICMPメッセージの構造60を用いて説明する。図1のブロック22において、符号24は、上述の応答ICMPメッセージを送信する応答ICMPメッセージ送信部(応答ICMPメッセージ送信手段)であり、宛先IPアドレスとして、ICMPメッセージを送信したクライアント端末30のIPアドレスを用いる。応答ICMPメッセージ送信部24は、図3に示されるようにブート・サーバ20等のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報が入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージを作成する。
【0030】
続いて符号26は、上述のOSイメージ・ファイル要求部38によりOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信したクライアント端末30へ、要求されたOSイメージ・ファイル20を送信するOSイメージ・ファイル送信部(OSイメージ・ファイル送信手段)である。
【0031】
図4は、本発明の実施の形態1におけるブート・サーバ・アドレスを検索するプログラムの機能またはブート・サーバ・アドレス検索方法の流れをフローチャートで示す。図4において、最左端はクライアント端末30のフローチャートであり、左から2番目はブート・サーバ20、3番目はブート・サーバ18、最右端はブート・サーバ16のフローチャートである。相互の通信は相互のフローチャート間の矢印で示す。図4では3台のブート・サーバ20等のみ示しているが、上述したようにブート・サーバ20等は3台に限定されるものではない。
【0032】
図4に示されるように、まずクライアント端末30が、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すICMPタイプ52(タイプコード)を含むICMPメッセージICMP−REQ30を送信する(ICMPメッセージ送信ステップ。ステップS10)。ここで宛先IPアドレスとしては複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用いる。
【0033】
ICMPメッセージ送信ステップ(ステップS10)で送信されたICMPメッセージをブート・サーバ20、18および16が受信したものと想定する。ブート・サーバ20は、上述のようにクライアント端末30からのリクエストへの応答を示すICMPタイプ52(タイプコード)と、ブート・サーバ20のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報の入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージICMP−RPY20を設定する(ステップS30)。この応答ICMPメッセージICMP−RPY20を、宛先IPアドレスとしてICMPメッセージICMP−REQ30を送信したクライアント端末30のIPアドレスを用いて送信する(応答ICMPメッセージ送信ステップ。ステップS32)。
【0034】
同様にしてブート・サーバ18は、クライアント端末30からのリクエストへの応答を示すICMPタイプ52(タイプコード)と、ブート・サーバ18のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報の入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージICMP−RPY18を設定する(ステップS40)。この応答ICMPメッセージICMP−RPY18を、宛先IPアドレスとしてICMPメッセージICMP−REQ30を送信したクライアント端末30のIPアドレスを用いて送信する(応答ICMPメッセージ送信ステップ。ステップS42)。
【0035】
同様にしてブート・サーバ16は、クライアント端末30からのリクエストへの応答を示すICMPタイプ52(タイプコード)と、ブート・サーバ16のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報の入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージICMP−RPY16を設定する(ステップS50)。この応答ICMPメッセージICMP−RPY16を、宛先IPアドレスとしてICMPメッセージICMP−REQ30を送信したクライアント端末30のIPアドレスを用いて送信する(応答ICMPメッセージ送信ステップ。ステップS52)。
【0036】
クライアント端末30は、応答ICMPメッセージ送信ステップ(ステップS32、S42、S52)で送信され且つ所定の時間(T1)内に受信した応答ICMPメッセージICMP−RPY20、ICMP−RPY18、ICMP−RPY16に基づき、複数のOSイメージ・ネーム64を表示装置31に表示させる(ステップS12)。次に、ユーザからのブート・サーバ20等の選択指示を待つ(選択指示待ちステップ。ステップS14)。選択指示はユーザにより選択されたブート・サーバ20等である。選択指示待ちステップ(ステップS14)では所定の時間(T2:例えば5秒間)だけ待ち、T2経過後は処理を終了させることもできる。あるいはT2時間経過後に処理を終了させないで他の任意の処理を行うこともできる。例えば、上述の所定の時間(T1)内に最初に受信した応答ICMPメッセージに対応するブート・サーバをユーザが選択したものとして以下のステップS16以下を実行してもよい。選択指示待ちステップ(ステップS14)でユーザからブート・サーバ20の選択指示を入力した場合、応答ICMPメッセージICMP−REQ20中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル28を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ30を送信する(OSイメージ・ファイル要求ステップ。ステップS16)。ここで宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ20から送信された応答ICMPメッセージICMP−RPY20中のユニキャスト・アドレス62を用いる。
【0037】
選択指示待ちステップ(ステップS14)でユーザからブート・サーバ18の選択指示を入力した場合、上述と同様に応答ICMPメッセージICMP−REQ18中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル(不図示)を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ30を送信する(OSイメージ・ファイル要求ステップ。ステップS16)。ここで宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ18から送信された応答ICMPメッセージICMP−RPY18中のユニキャスト・アドレス62を用いる。選択指示待ちステップ(ステップS14)でユーザからブート・サーバ16の選択指示を入力した場合、上述と同様に応答ICMPメッセージICMP−REQ16中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル(不図示)を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ30を送信する(OSイメージ・ファイル要求ステップ。ステップS16)。ここで宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ16から送信された応答ICMPメッセージICMP−RPY16中のユニキャスト・アドレス62を用いる。
【0038】
OSイメージ・ファイル要求ステップ(ステップS16)で送信されたOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ30を受信したブート・サーバ20が、OSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ30を送信したクライアント端末30へ、要求されたOSのイメージ・ファイル28を送信する(OSイメージ・ファイル送信ステップ。ステップS34。OS−RPY20で示す)。
【0039】
OSイメージ・ファイル送信ステップ(ステップS34)で送信されたOSイメージ・ファイル28を受信(ステップS18)したクライアント端末30が、OSイメージ・ファイル28に基づきブートを行なう(ブート・ステップ。ステップS20)。
【0040】
以上説明したように、本発明の実施の形態1によれば、まずクライアント端末30がブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すICMPタイプ52(タイプコード)を含むICMPメッセージを送信する。ここで宛先IPアドレスとしては複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用いる。送信されたICMPメッセージを受信したブート・サーバ20等は、クライアント端末30からのリクエストへの応答を示すICMPタイプ52(タイプコード)と、ブート・サーバ20のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報の入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージを設定する。この応答ICMPメッセージを、宛先IPアドレスとしてICMPメッセージを送信したクライアント端末30のIPアドレスを用いて送信する。クライアント端末30は、ブート・サーバ20等から送信され且つ所定の時間(T1)内に受信した応答ICMPメッセージに基づき、複数のOSイメージ・ネーム64を表示装置31に表示させ、ユーザからのブート・サーバ20等の選択指示を待つ。ユーザからブート・サーバ20の選択指示を入力した場合、応答ICMPメッセージ中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル28を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信する。ここで宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ20から送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレス62を用いる。OSイメージ・ファイル要求メッセージを受信したブート・サーバ20は、OSイメージ・ファイル要求メッセージを送信したクライアント端末30へ、要求されたOSのイメージ・ファイル28を送信する。
【0041】
以上により、クライアント端末30からブート・サーバ20等のアドレスを自動的に検索することが可能となる。クライアント端末30は、ブート・サーバ20等から所望のOSイメージ・ファイルを入手してブートすることができる。この結果、同一のサブネット15内に複数のブート・サーバ20等が存在する場合であっても、これらの複数のブート・サーバ20等がクライアント端末30からのOSイメージ・ファイル28等のリクエストに対して対応することができるブート・サーバ・アドレス検索方法およびシステム等を提供することができる。
【0042】
実施の形態2.
実施の形態1では、選択指示待ちステップ(ステップS14)で所定の時間(T2:例えば5秒間)だけ待ち、T2経過後は処理を終了させた。実施の形態2では、選択指示待ちステップ(ステップS14)で所定の時間(T2)だけ待ってもユーザからブート・サーバ20等の選択指示が入力されなかった場合、処理を終了させない方法について説明する。
【0043】
図5は、応答ICMPメッセージの構造60bを示す。図5で図3と同じ符号を付した箇所は同じ要素を示すため説明は省略する。図5において、符号66は可変な値に設定し得る優先度(preference value : 設定値)である。応答ICMPメッセージ送信部24は、適当な数値を優先度66に設定した応答ICMPメッセージを送信することができる。
【0044】
OSイメージ・ファイル要求部38は、選択指示待ち部36でユーザからブート・サーバ20等の選択指示が入力されなかった場合、ブート・サーバ20等から送信され且つ所定の時間(T1)内に受信した応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中の優先度66に基づく選択形式によりブート・サーバ20等を選択することができる。後は実施の形態1と同様に、宛先IPアドレスとして、選択されたブート・サーバ20等から送信された応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中のユニキャスト・アドレスを用い、応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル28等を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ30等を送信する。上述の選択形式としては、例えば最大の優先度66を有する応答ICMPメッセージICMP−RPY20等を送信したブート・サーバ20等を選択する形式とすることができる。
【0045】
応答ICMPメッセージ送信部24は、優先度66をブート・サーバ20等側におけるOSのイメージ・ファイル28等の送信処理を含む処理負荷(ブート負荷)に応じて設定することができる。例えば、2種類のOS1およびOS2の内、通常OS1を使用し、時々OS2を使用するような場合、OS1のブート・サーバ20等を3台用意し、OS2のブート・サーバ20等を1台用意しておく。OS1のブート・サーバ20等については、ブート負荷がない場合は優先度66を「200」とし、1台のクライアント端末30のブート負荷がある場合は優先度66を「150」とし、2台以上のクライアント端末30のブート負荷がある場合は優先度66を「100」とすることができる。OS2のブート・サーバ20等については優先度を「50」としておけばよい。クライアント端末30側で上述の選択形式を用いた場合、最大の優先度66を有する応答ICMPメッセージICMP−RPY20等を送信したブート・サーバ20等を選択することになる。この結果、ブート・サーバ20等間の負荷分散と共に冗長性も実現することができる。あるいは応答ICMPメッセージ送信部24は、予めクライアント端末30に応じて優先度66が設定されたテーブルを用意しておき、クライアント端末30からリクエストがあった場合、当該テーブルを用いて優先度66を応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中に設定してもよい。
【0046】
図6は、本発明の実施の形態2におけるブート・サーバ・アドレスを検索するプログラムの機能またはブート・サーバ・アドレス検索方法の流れをフローチャートで示す。図6で図4と同じステップS番号を付した箇所は同じ機能を有するため説明は省略する。以下、実施の形態1と異なる機能のステップについて説明する。
【0047】
実施の形態1のステップS30において、ブート・サーバ20はクライアント端末30からのリクエストへの応答を示すICMPタイプ52(タイプコード)と、ブート・サーバ20のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報の入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージICMP−RPY20を設定した。実施の形態2では対応するステップS30a、S40aおよびS50aに示されるように、実施の形態1で設定される内容に加えてさらに優先度66が設定される。
【0048】
実施の形態1のステップS14において、クライアント端末30は所定の時間(T2:例えば5秒間)だけ待ち、T2経過後は処理を終了させた。実施の形態2ではステップS14においてT2の間にユーザからの指示が入力されなかった場合、ステップS17に示されるように最大の優先度66を有する応答ICMPメッセージICMP−RPY20等を送信したブート・サーバ20等を選択する。後は実施の形態1と同様に、宛先IPアドレスとして、選択されたブート・サーバ20等から送信された応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中のユニキャスト・アドレスを用い、応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル28等を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ32等を送信する。 送信されたOSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ32等を受信したブート・サーバ16等が、OSイメージ・ファイル要求メッセージOS−REQ32を送信したクライアント端末30へ、要求されたOSのイメージ・ファイル28等を送信する(ステップS54。OS−RPY16で示す)。
【0049】
以上説明したように、本発明の実施の形態2によれば、応答ICMPメッセージICMP−RPY20等に実施の形態1で設定される内容に加えてさらに優先度66を設定することができる。優先度66はブート・サーバ20等側におけるOSのイメージ・ファイル28等の送信処理を含むブート負荷に応じた数値に設定することができる。OSイメージ・ファイル要求部38は、選択指示待ち部36でユーザからブート・サーバ20等の選択指示が入力されなかった場合、ブート・サーバ20等から送信され且つ所定の時間(T1)内に受信した応答ICMPメッセージICMP−RPY20等の中の優先度66に基づく選択形式によりブート・サーバ20等を選択することができる。選択形式としては、例えば最大の優先度66を有する応答ICMPメッセージICMP−RPY20等を送信したブート・サーバ20等を選択する形式とすることができる。この結果、実施の形態1における効果に加えて、さらにブート・サーバ20等間の負荷分散および冗長性を実現することができる。
【0050】
実施の形態3.
図7は、上述した各実施の形態を実現するための本発明のコンピュータ・プログラムを実行するクライアント端末30またはブート・サーバ20等のコンピュータの内部回路80を示すブロック図である。図7において、上述の本発明のコンピュータ・プログラムは、ROM82、ディスク85aまたはCD−ROM85n等の記録媒体に記録されている。このコンピュータ・プログラムは、ROM82、ディスク85aまたはCD−ROM85n等の記録媒体からコンピュータローラ84を介しバス86を通ってRAM83へロードされる。ディスク85a等の記録媒体にはOSイメージ・ファイル28等を記録しておくことができる。入力操作部88はクライアント端末30またはブート・サーバ20等のコンピュータに入力を行うためのマウスまたはテンキー等の入力装置であり、入力制御部87は入力操作部88と接続され入力制御等を行う。外部インタフェース(I/F)部89は、クライアント端末30がブート・サーバ20等と、あるいはブート・サーバ20等がクライアント端末30と通信を行う際のインタフェース機能を有する。
【0051】
CPU81がRAM83内の上述の本発明のコンピュータ・プログラムを実行することにより、本発明の目的を達成することができる。当該コンピュータ・プログラムは上述のようにCD−ROM85n等の脱着可能な記録媒体の形態でコンピュータCPU81に供給することができ、当該コンピュータ・プログラムを記録したCD−ROM85n等の記録媒体も同様に本発明を構成することになる。当該コンピュータ・プログラムを記録した記録媒体としては上述された記録媒体の他に、例えばDVD、光ディスク、メモリ・カード、メモリスティック、MO、FD等を用いることができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のブート・サーバ・アドレス検索方法およびシステム等によれば、クライアント端末30がブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すICMPタイプ52(タイプコード)を含むICMPメッセージを送信する。ここで宛先IPアドレスとしては複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用いる。送信されたICMPメッセージを受信したブート・サーバ20等は、クライアント端末30からのリクエストへの応答を示すICMPタイプ52(タイプコード)と、ブート・サーバ20のユニキャスト・アドレス62と、提供可能なOSに関する情報の入ったOSイメージ・ネーム64(OS情報)とを含む応答ICMPメッセージを設定する。この応答ICMPメッセージを、宛先IPアドレスとしてICMPメッセージを送信したクライアント端末30のIPアドレスを用いて送信する。クライアント端末30は、ブート・サーバ20等から送信され且つ所定の時間(T1)内に受信した応答ICMPメッセージに基づき、複数のOSイメージ・ネーム64を表示装置31に表示させ、ユーザからのブート・サーバ20等の選択指示を待つ。ユーザからブート・サーバ20の選択指示を入力した場合、応答ICMPメッセージ中のOSイメージ・ネーム64に示されるOSのイメージ・ファイル28を要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信する。ここで宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ20から送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレス62を用いる。OSイメージ・ファイル要求メッセージを受信したブート・サーバ20は、OSイメージ・ファイル要求メッセージを送信したクライアント端末30へ、要求されたOSのイメージ・ファイル28を送信する。この結果、クライアント端末30からブート・サーバ20等のアドレスを自動的に検索することが可能となる。クライアント端末30は、ブート・サーバ20等から所望のOSイメージ・ファイルを入手してブートすることができる。したがって、同一のサブネット15内に複数のブート・サーバ20等が存在する場合であっても、これらの複数のブート・サーバ20等がクライアント端末30からのOSイメージ・ファイル28等のリクエストに対して対応することができるブート・サーバ・アドレス検索方法およびシステム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるブート・サーバ・アドレス検索システム10を例示する図である。
【図2】ICMPメッセージの構造50を示す図である。
【図3】応答ICMPメッセージの構造60aを示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1におけるブート・サーバ・アドレスを検索するプログラムの機能またはブート・サーバ・アドレス検索方法の流れを示すフローチャートである。
【図5】応答ICMPメッセージの構造60bを示す図である。
【図6】本発明の実施の形態2におけるブート・サーバ・アドレスを検索するプログラムの機能またはブート・サーバ・アドレス検索方法の流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明のコンピュータ・プログラムを実行するクライアント端末30またはブート・サーバ20等のコンピュータの内部回路80を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 ブート・サーバ・アドレス検索システム、 12 インターネット等のネットワーク、 14 ルータ、 15 サブネット、 16,18,20 ブート・サーバ・コンピュータ(ブート・サーバ)、 22,32 機能ブロック、 24 応答ICMPメッセージ送信部、 26 OSイメージ・ファイル送信部、 28 OSイメージ・ファイル、 30 ディスクレス・クライアント端末装置(クライアント端末)、 31 ディスプレイ等の表示装置、 34 ICMPメッセージ送信部、 36 選択指示部、 38 OSイメージ・ファイル要求部、 40 ブート部、 50 ICMPメッセージの構造、 52 ICMPタイプ、 54 コード、 56 チェックサム、 58 ICMPデータ、 60a、60b 応答ICMPメッセージの構造、 62 ユニーキャスト・アドレス、 64 OSイメージ・ネーム、 80 内部回路、 81 CPU、 82 ROM、 83 RAM、 84 コンピュータローラ、 85a ディスク、 85n CD−ROM、 86 バス、 87 入力制御部、 88 入力操作部、 89 外部I/F部。
Claims (17)
- クライアント端末装置と複数のブート・サーバ・コンピュータを有し、少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet
Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いたブート・サーバ・アドレス検索方法であって、
クライアント端末装置が、
宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードを含むインターネット・コンピュータ・コントロール・メッセージ・プロトコル(Internet Control Message Protocol : 「ICMP」という)メッセージを送信するICMPメッセージ送信ステップと、
前記ICMPメッセージ送信ステップで送信されたICMPメッセージを受信したブート・サーバ・コンピュータが、
宛先IPアドレスとして該ICMPメッセージを送信した前記クライアント端末装置のIPアドレスを用い、前記リクエストへの応答を示すタイプコードと、単一のインタフェースに割当てられる該ブート・サーバ・コンピュータのユニキャスト・アドレスと、提供可能なオペレーティング・システム(Operating System : 「OS」という)に関するOS情報とを含む応答ICMPメッセージを送信する応答ICMPメッセージ送信ステップと、
前記クライアント端末装置が、
前記応答ICMPメッセージ送信ステップで送信され且つ所定の時間内に受信した前記応答ICMPメッセージに基づく、該クライアント端末装置のユーザからのブート・サーバ・コンピュータの選択指示を待つ選択指示待ちステップと、
前記選択指示待ちステップで該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示を入力した場合、宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信するOSイメージ・ファイル要求ステップと、
前記OSイメージ・ファイル要求ステップで送信されたOSイメージ・ファイル要求メッセージを受信したブート・サーバ・コンピュータが、該OSイメージ・ファイル要求メッセージを送信した前記クライアント端末装置へ、要求されたOSのイメージ・ファイルを送信するOSイメージ・ファイル送信ステップと、前記OSイメージ・ファイル送信ステップで送信されたOSイメージ・ファイルを受信した前記クライアント端末装置が、該OSイメージ・ファイルに基づきブートを行なうブート・ステップとを備えたことを特徴とするブート・サーバ・アドレス検索方法。 - 請求項1記載のブート・サーバ・アドレス検索方法において、
前記応答ICMPメッセージ送信ステップで送信される応答ICMPメッセージは、可変な値に設定し得る設定値をさらに含み、
前記OSイメージ・ファイル要求ステップは、前記選択指示待ちステップで該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力されなかった場合、前記応答ICMPメッセージ送信ステップで送信され且つ所定の時間内に受信した前記応答ICMPメッセージ中の前記設定値に基づく選択形式によりブート・サーバ・コンピュータを選択し、宛先IPアドレスとして、該選択されたブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信することを特徴とするブート・サーバ・アドレス検索方法。 - 請求項2記載のブート・サーバ・アドレス検索方法において、前記設定値は、ブート・サーバ・コンピュータ側におけるOSのイメージ・ファイルの送信処理を含む処理負荷に応じて設定されることを特徴とするブート・サーバ・アドレス検索方法。
- 請求項2記載のブート・サーバ・アドレス検索方法において、前記設定値は、予めクライアント端末装置に応じて設定されることを特徴とするブート・サーバ・アドレス検索方法。
- 請求項2ないし4のいずれかに記載のブート・サーバ・アドレス検索方法において、前記OSイメージ・ファイル要求ステップにおける応答ICMPメッセージ中の設定値に基づく選択形式は、最大の設定値を有する応答ICMPメッセージを送信したブート・サーバ・コンピュータを選択する形式であることを特徴とするブート・サーバ・アドレス検索方法。
- クライアント端末装置と複数のブート・サーバ・コンピュータを有し、少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet
Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いたブート・サーバ・アドレス検索システムであって、
クライアント端末装置は、
宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードを含むインターネット・コンピュータ・コントロール・メッセージ・プロトコル(Internet Control Message Protocol : 「ICMP」という)メッセージを送信するICMPメッセージ送信手段と、
ブート・サーバ・コンピュータから送信され且つ所定の時間内に受信した、前記リクエストへの応答を示すタイプコードと、単一のインタフェースに割当てられる該ブート・サーバ・コンピュータのユニキャスト・アドレスと、提供可能なオペレーティング・システム(Operating System : 「OS」という)に関するOS情報とを含む応答ICMPメッセージに基づく、該クライアント端末装置のユーザからのブート・サーバ・コンピュータの選択指示を待つ選択指示待ち手段と、
前記選択指示待ち手段で該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力された場合、宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信するOSイメージ・ファイル要求手段と、
ブート・サーバ・コンピュータから送信されたOSイメージ・ファイルに基づきブートを行なうブート手段とを備え、
前記ICMPメッセージ送信手段により送信されたICMPメッセージを受信したブート・サーバ・コンピュータは、
宛先IPアドレスとして該ICMPメッセージを送信した前記クライアント端末装置のIPアドレスを用い、前記応答ICMPメッセージを作成して送信する応答ICMPメッセージ送信手段と、
前記OSイメージ・ファイル要求手段によりOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信した前記クライアント端末装置へ、要求されたOSのイメージ・ファイルを送信するOSイメージ・ファイル送信手段とを備えたことを特徴とするブート・サーバ・アドレス検索システム。 - 請求項6記載のブート・サーバ・アドレス検索システムにおいて、
前記応答ICMPメッセージ送信手段で送信される応答ICMPメッセージは、可変な値に設定し得る設定値をさらに含み、
前記OSイメージ・ファイル要求手段は、前記選択指示待ち手段で該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力されなかった場合、ブート・サーバ・コンピュータから送信され且つ所定の時間内に受信した前記応答ICMPメッセージ中の前記設定値に基づく選択形式によりブート・サーバ・コンピュータを選択し、宛先IPアドレスとして、該選択されたブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信することを特徴とするブート・サーバ・アドレス検索システム。 - 請求項7記載のブート・サーバ・アドレス検索システムにおいて、前記設定値は、ブート・サーバ・コンピュータ側におけるOSのイメージ・ファイルの送信処理を含む処理負荷に応じて設定されることを特徴とするブート・サーバ・アドレス検索システム。
- 請求項7記載のブート・サーバ・アドレス検索システムにおいて、前記設定値は、予めクライアント端末装置に応じて設定されることを特徴とするブート・サーバ・アドレス検索システム。
- 請求項7ないし9のいずれかに記載のブート・サーバ・アドレス検索システムにおいて、前記OSイメージ・ファイル要求手段における応答ICMPメッセージ中の設定値に基づく選択形式は、最大の設定値を有する応答ICMPメッセージを送信したブート・サーバ・コンピュータを選択する形式であることを特徴とするブート・サーバ・アドレス検索システム。
- 少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いて、クライアント端末装置が複数のブート・サーバ・コンピュータに対してブート・サーバ・アドレスを検索するプログラムであって、該クライアント端末装置を、
宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードを含むインターネット・コンピュータロール・メッセージ・プロトコル(Internet Control Message Protocol : 「ICMP」という)メッセージを送信するICMPメッセージ送信手段、
ブート・サーバ・コンピュータから送信され且つ所定の時間内に受信した、前記リクエストへの応答を示すタイプコードと、単一のインタフェースに割当てられる該ブート・サーバ・コンピュータのユニキャスト・アドレスと、提供可能なオペレーティング・システム(Operating System : 「OS」という)に関するOS情報とを含む応答ICMPメッセージに基づく、該クライアント端末装置のユーザからのブート・サーバ・コンピュータの選択指示を待つ選択指示待ち手段、
前記選択指示待ち手段で該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力された場合、宛先IPアドレスとして、入力された選択指示に示されるブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信するOSイメージ・ファイル要求手段、
ブート・サーバ・コンピュータから送信されたOSイメージ・ファイルに基づきブートを行なうブート手段
として機能させるためのプログラム。 - 請求項11記載のプログラムにおいて、
前記応答ICMPメッセージは、可変な値に設定し得る設定値をさらに含み、前記OSイメージ・ファイル要求手段は、前記選択指示待ち手段で該ユーザからブート・サーバ・コンピュータの選択指示が入力されなかった場合、ブート・サーバ・コンピュータから送信され且つ所定の時間内に受信した前記応答ICMPメッセージ中の前記設定値に基づく選択形式によりブート・サーバ・コンピュータを選択し、宛先IPアドレスとして、該選択されたブート・サーバ・コンピュータから送信された応答ICMPメッセージ中のユニキャスト・アドレスを用い、該応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信することを特徴とするプログラム。 - 請求項11または12記載のプログラムにおいて、前記OSイメージ・ファイル要求手段における応答ICMPメッセージ中の設定値に基づく選択形式は、最大の設定値を有する応答ICMPメッセージを送信したブート・サーバ・コンピュータを選択する形式であることを特徴とするプログラム。
- 少なくともインターネット・プロトコル・バージョン6(Internet Protocol version 6:「IPv6」という)以上のIPを用いて、クライアント端末装置が複数のブート・サーバ・コンピュータに対してブート・サーバ・アドレスを検索される際にブート・サーバ・コンピュータ側で応答するプログラムであって、
クライアント端末装置から、宛先IPアドレスとして複数の異なるインタフェースに割当てられるエニーキャスト・アドレスを用い、ブート・サーバ・アドレスを得るリクエストを示すタイプコードを含むインターネット・コンピュータロール・メッセージ・プロトコル(Internet Control Message Protocol : 「ICMP」という)メッセージを受信したブート・サーバ・コンピュータを、
宛先IPアドレスとして該ICMPメッセージを送信した前記クライアント端末装置のIPアドレスを用い、前記リクエストへの応答を示すタイプコードと、単一のインタフェースに割当てられる該ブート・サーバ・コンピュータのユニキャスト・アドレスと、提供可能なオペレーティング・システム(Operating System : 「OS」という)に関するOS情報とを含む応答ICMPメッセージを送信する応答ICMPメッセージ送信手段、
前記応答ICMPメッセージ送信手段で送信された応答ICMPメッセージ中のOS情報に示されるOSのイメージ・ファイルを要求するOSイメージ・ファイル要求メッセージを送信したクライアント端末装置へ、要求されたOSのイメージ・ファイルを送信するOSイメージ・ファイル送信手段
として機能させるためのプログラム。 - 請求項14記載のプログラムにおいて、
前記応答ICMPメッセージ送信手段で送信される応答ICMPメッセージは、可変な値に設定し得る設定値をさらに含み、該設定値は、ブート・サーバ・コンピュータ側におけるOSのイメージ・ファイルの送信処理を含む処理負荷に応じて設定されることを特徴とするプログラム。 - 請求項14記載のプログラムにおいて、前記設定値は、予めクライアント端末装置に応じて設定されることを特徴とするプログラム。
- 請求項11ないし16のいずれかに記載のプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003136443A JP2004341746A (ja) | 2003-05-14 | 2003-05-14 | ブート・サーバ・アドレス検索方法、システム、プログラムおよび記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003136443A JP2004341746A (ja) | 2003-05-14 | 2003-05-14 | ブート・サーバ・アドレス検索方法、システム、プログラムおよび記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004341746A true JP2004341746A (ja) | 2004-12-02 |
Family
ID=33526409
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003136443A Pending JP2004341746A (ja) | 2003-05-14 | 2003-05-14 | ブート・サーバ・アドレス検索方法、システム、プログラムおよび記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004341746A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007183918A (ja) * | 2005-12-29 | 2007-07-19 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | 装置、システム、信号担持媒体、方法(高可用性ネットワーク・ブート・サービスを自律的に保つ装置、システム、および方法) |
JP2014016672A (ja) * | 2012-07-05 | 2014-01-30 | Fujitsu Ltd | コンピュータプログラム、管理サーバ及び通信システム |
-
2003
- 2003-05-14 JP JP2003136443A patent/JP2004341746A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007183918A (ja) * | 2005-12-29 | 2007-07-19 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | 装置、システム、信号担持媒体、方法(高可用性ネットワーク・ブート・サービスを自律的に保つ装置、システム、および方法) |
JP2014016672A (ja) * | 2012-07-05 | 2014-01-30 | Fujitsu Ltd | コンピュータプログラム、管理サーバ及び通信システム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3759001B2 (ja) | ネットワーク・ブートを指定変更する方法 | |
US7886139B2 (en) | Method to enable firmware to boot a system from an ISCSI device | |
JP5132770B2 (ja) | 最善のdhcpサーバを見出すためのルータの動的な構成 | |
US7139816B2 (en) | Method, apparatus, and program for server based network computer load balancing across multiple boot servers | |
US7512139B2 (en) | Methods and systems for enabling remote booting of remote boot clients in a switched network defining a plurality of virtual local area networks (VLANS) | |
US7231660B1 (en) | Method and system for preventing unauthorized server interference in an internet protocol network | |
US9557931B1 (en) | Systems, methods, and computer readable media for managing a hosts file | |
CN104094554A (zh) | 无服务器名称指示(sni)的隐式ssl证书管理 | |
US6578198B2 (en) | Personal computer upgrade | |
EP2864877A1 (en) | Clientless cloud computing | |
TW200934198A (en) | Method and apparatus for dynamically configuring virtual internet protocol addresses | |
EP1956801B1 (en) | Electronic device, management server and control method thereof | |
JP4897892B2 (ja) | 自動プロトコル切替 | |
EP1895747B1 (en) | Network device, network device control method, and storage medium | |
WO2007119422A1 (ja) | 情報通信システム、情報通信方法、情報通信システムに含まれるノード装置および情報処理プログラムが記録された記録媒体 | |
JP2004341746A (ja) | ブート・サーバ・アドレス検索方法、システム、プログラムおよび記録媒体 | |
JP2010193015A (ja) | 通信装置およびその通信方法 | |
CN102833287A (zh) | 分布式文件系统及分布式文件系统中访问数据资源的方法 | |
JP2005110001A (ja) | 通信環境設定方法および通信環境設定プログラム | |
Cisco | Configuring Basic File Transfer Services | |
JP2007174201A (ja) | 情報処理装置及び通信方法及びプログラム | |
JP4223045B2 (ja) | Dnsサーバ装置、要求電文処理方法および要求電文処理プログラム | |
JP3979055B2 (ja) | 固定アドレス設定装置、固定アドレス設定方法および固定アドレス設定プログラム | |
JP2007228522A (ja) | 端末管理システム | |
JP2005055982A (ja) | 情報処理方法及び情報処理用プログラム並びにデバイス |