【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴムローラに関し、さらに詳しくは、複写機、レーザープリンタ、ファクシミリなどの電子写真装置や静電記録装置などに好適に使用される帯電ローラ、転写ローラ、紙搬送ローラなどのゴムローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真装置には帯電ローラ、転写ローラ、紙搬送ローラ等多数のゴムローラが用いられている。この種のゴムローラは、芯金の外周面にメッキ皮膜が形成され、そのメッキ皮膜上に少なくとも一層以上の加硫ゴム層を形成することにより構成されている。そして上記ゴムローラは、通常、芯金の左右両端に軸芯部を設け、この軸芯部を軸受部に嵌合することにより取付け固定される。特に、この種のゴムローラでは寸法に高い精度が要求されている。このため、上記メッキ皮膜としては、電気メッキではなく、無電解メッキによって形成されたニッケルメッキ皮膜が用いられている。上記無電解メッキは、化学メッキとも称されるものであって、電気メッキのように電気エネルギーを用いずに金属相互の化学的置換および還元作用を応用して金属をメッキするものであり、均一な膜厚のメッキを施すことができることから、上記のような高い精度が要求される電子写真装置用ゴムローラの芯金のメッキに用いられている。
【0003】
従来このようなゴムローラとしては、例えば以下のようにして製造されている。ゴム組成物としてエチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)等のゴムにイオウ及び又はイオウ化合物(イオウドナー)等の加硫剤、カーボンブラック等のフィラー類、加硫促進剤、加硫助剤、軟化剤、発泡剤等の添加剤を加えたものを混練りしたものをチューブ状に押出した後、加硫缶やマイクロ波加硫装置(UHF)、熱風炉(HAV)等を用い加硫したゴムチューブを作製し、外周面に無電解ニッケルメッキ皮膜を形成した芯金(以後、無電解ニッケルメッキ芯金と記す場合がある)にあらかじめ必要部分(ゴム層と芯金を接着させる部分)に接着剤を塗布した芯金を圧入し、さらに接着加硫を行い所定のゴム長になるように芯金両端部のゴムを切り取る工程を経て製造されるゴムローラが知られる。
【0004】
また、工程を簡略化するために、あらかじめ必要部分に接着剤を塗布した無電解ニッケルメッキ芯金上に上記ゴム組成物を配置し芯金上で加硫と接着を同時に行い、所定のゴム長になるように芯金両端部のゴムを切り取る工程を経て製造されるゴムローラも知られる。
【0005】
しかしながら、あらかじめ必要部分に接着剤を塗布した無電解ニッケルメッキ芯金上に上記のようなゴム組成物を配置し芯金上で加硫したものは、接着剤を塗布していない部分においてもゴム層がニッケルメッキ皮膜に焼きつき、芯金両端部のゴム層を切り取ることが出来なかったり、切り取ることが出来ても芯金上のゴムかすが付着したりするため、この付着したゴムかすを除去するため後加工が必要になるという問題を有している。
【0006】
このような問題に対応するため、芯金上のゴムを切り取る部分に離型剤等を塗布し、あらかじめ必要部分に接着剤を塗布した芯金上に上記ゴム組成物を配置し芯金上で加硫することが行われている。ところが、このようにする場合には、離型剤を塗布した部分は芯金とゴム層が接着しないために極めて精度良く離型剤を塗布する必要があり、接着が必要な部分に離型剤が入り込んだ場合には接着不良が生じるという問題がある。
【0007】
また、これらの問題に対する解決方法として、芯金の外周面に無電解ニッケルメッキを施した後、クロム酸溶液にこのニッケルメッキ芯金を浸漬し無電解ニッケルメッキを不活性化処理することによりゴムの焼きつきを防止する方法や100〜300℃で熱処理(表面酸化)を施し無電解ニッケルメッキを不活性化処理する方法も知られている(例えば、特許文献1)。
【0008】
しかしながら、これらの方法は、加工工程を増加させるためコストアップにつながる上、近年、環境問題が非常に重要視され、有害なクロム酸の使用を廃止することが望まれており、クロム酸処理による不活性化処理をなくす必要が生じている。また、100〜300℃で熱処理を行い表面酸化する方法においては、表面を酸化させるためには、無電解ニッケルメッキ芯金の1本1本を十分に空気(酸素)に触れさせる必要が生じ、1度に多数の処理を行うことが難しいという問題を有している。
【0009】
一方、現像ローラ用導電性ゴム組成物として、ゴム成分にエチレンプロピレンゴムを用い正帯電性物質としてハイドロタルサイト類等を用いることによって、トナーのローラ表面からの脱落が抑制され、画像のかぶりや裏汚れのない現像ローラが提案されている(例えば、特許文献2)。このものでは、感光体汚染をなくすためには、加硫剤にイオウやイオウ化合物を用いるのは好ましくないとされており、加硫剤にイオウやイオウ化合物を用いたゴム組成物の無電解ニッケルメッキ芯金への焼きつきや付着については、なんら検討されていない。
【0010】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【0011】
【特許文献1】
特公平7−74056号公報(2ページ 左49〜右28行)
【特許文献2】
特開平09−062087号公報(2〜3ページ [0004]〜[0010])
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、クロム酸処理等の不活性化処理を必要とせずに無電解ニッケルメッキ芯金へのゴム層の焼きつきや付着が生じず、しかも、製造の容易なゴムローラを提供することをその目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明らは鋭意研究の結果、芯金の外周面に無電解ニッケルメッキ皮膜が形成されおり、該無電解ニッケルメッキ皮膜上に少なくとも一層以上の加硫ゴム層を有するゴムローラであって、かつ該加硫ゴム層が該無電解ニッケルメッキ皮膜上で加硫剤としてイオウ及びイオウ化合物のうち少なくとも一つを含有するゴム組成物から加硫工程を経て形成されてなるゴムローラにおいて、該ゴム組成物のゴム成分が非ハロゲン系ゴムであり、該ゴム成分を100質量部としたときにハイドロタルサイト類及び酸化マグネシウムのうち少なくとも一つが2〜20質量部含有されることで、無電解ニッケルメッキ皮膜上でゴム組成物が加硫工程を経てゴム層を形成しても無電解ニッケルメッキ皮膜を形成した芯金へのゴム層の焼きつきが生じない事を見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は、芯金の外周面に無電解ニッケルメッキ皮膜が形成されおり、該無電解ニッケルメッキ皮膜上に少なくとも一層以上の加硫ゴム層を有するゴムローラであって、かつ該加硫ゴム層が該無電解ニッケルメッキ皮膜上で加硫剤としてイオウ及びイオウ化合物のうち少なくとも一つを含有するゴム組成物から加硫工程を経て形成されてなるゴムローラにおいて、該ゴム組成物のゴム成分が非ハロゲン系ゴムであり、該ゴム成分を100質量部としたときにハイドロタルサイト類及び酸化マグネシウムのうち少なくとも一つが2〜20質量部含有されることを特徴とするゴムローラである。
【0015】
ゴムローラ用のゴム組成物としては、その加硫ゴムの物性上に優れること及び種々の加硫方法が採用できる等の理由から加硫剤にはイオウ及び/又はイオウドナーとなるイオウ化合物(イオウ及び/又はイオウドナーとなるイオウ化合物を以下イオウ系加硫剤と記す場合がある)が好適に用いられている。特に、非ハロゲン系ゴムの場合、イオウ系加硫剤を用いることが一般的である。
【0016】
本発明者らは、このようなゴム組成物中にゴム成分を100質量部としたときにハイドロタルサイト類及び/又は酸化マグネシウムを2〜20質量部含有させることにより、無電解ニッケルメッキ皮膜上でゴム組成物が加硫工程を経てゴム層を形成してもニッケルメッキ芯金へのゴム層の焼きつきが生じず、容易に製造することが出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0017】
イオウ系加硫剤を含有するゴム組成物中の非ハロゲン系ゴム成分を100質量部としたときにハイドロタルサイト類及び/又は酸化マグネシウムを2〜20質量部含有させることで、無電解ニッケルメッキ皮膜上でゴム組成物が加硫工程を経て加硫ゴム層を形成しても無電解ニッケルメッキ芯金への加硫ゴム層の焼きつきが生じない理由はさだかではないが、特許文献1に記載されているようなイオウないしはイオウドナーが直接的に無電解ニッケルメッキ皮膜と化学反応を起こしているからではなく、加硫反応中に発生した硫化水素等の酸性ガスが無電解ニッケルメッキ皮膜表面を腐食し加硫ゴム層が焼きつくと考えられる。
【0018】
このため受酸剤として作用するハイドロタルサイト類や酸化マグネシウムを添加することにより焼きつきが防止できるものと考えられる。ここで、本発明に配合せしめられるハイドロタルサイト類は、MgxAly(OH)2x+3y−2CO3・wH2O [式中、xは1〜10、yは1〜5、wは実数を表す。]等が挙げられ、より具体的には、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3、Mg4Al2(OH)12CO3・3.5H2O、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O、Mg5Al2(OH)14CO3・4H2O、Mg3Al2(OH)10CO3・1.7H2O、Mg3ZnAl2(OH)12CO3・wH2O、Mg3ZnAl2(OH)12CO3等を挙げることができる。
【0019】
また、非ハロゲン系ゴムを100質量部としたときにハイドロタルサイト類及び/又は酸化マグネシウムの添加量については、2質量部よりも少ないと無電解ニッケルメッキ皮膜を形成した芯金上で、加硫工程を経てゴム組成物からゴム層を形成した場合、無電解ニッケルメッキ皮膜を形成した芯金へのゴム層の焼きつきの防止効果が少なく好ましくない。また、ハイドロタルサイト類及び/又は酸化マグネシウムの添加量が20質量部よりも多い場合は、無電解ニッケルメッキ皮膜を形成した芯金へのゴム層の焼きつきの防止効果は良好であるが、必要以上の添加は加硫ゴムの物性低下が生じ好ましくない。
【0020】
より好ましくは、非ハロゲン系ゴムを100質量部としたときにハイドロタルサイト類を4〜15質量部添加する。酸化マグネシウムよりもハイドロタルサイト類の方が無電解ニッケルメッキ皮膜を形成した芯金へのゴム層の焼きつき防止効果がより大きく好ましい。
【0021】
本発明に使用するゴム組成物の主ゴム成分としては、イオウ系加硫が可能な非ハロゲン系のゴムであれば特に限定するものではなく、例えば、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)等が挙げられるが、中でも耐オゾン性が優れる、耐熱性が優れる、安価であるという観点からエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴムが好ましい。
【0022】
本発明に使用される加硫剤としては、イオウ及び/又はイオウ化合物である。イオウ化合物とは、前述のようにイオウドナーとなり得る化合物であり、具体的にはテトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOTD)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)、モルフォリンジスルフィド、2−(4’−モルフォリノジチオ)ベンゾチアゾール等が挙げられる。加硫剤としてイオウ及び/又はこれらイオウ化合物が単独若しくは2種以上が混合して用いられ、添加量は、ゴム成分100質量部に対して、0.3〜8質量部である。
【0023】
本発明のゴムローラに使用されるゴム組成物には、上記成分の他にも各種添加剤を適宜配合することができる。添加剤としては、導電性カーボンブラック、ゴム用カーボンブラック等の導電性充填剤、ゴム用カーボンブラック等の補強剤、充填剤、加硫促進剤、加硫助剤、発泡剤、老化防止剤、加工助剤等があげられる。これらの添加剤を単独あるいは、2種以上を併用して用いられる。
【0024】
本発明のゴムローラは、無電解ニッケルメッキ皮膜を形成した芯金上でゴム組成物が加硫工程を経て形成されるものであれば製造方法は特に限定されるものではないが、連続的に外周面に無電解ニッケルメッキ皮膜を形成してなる芯金を押出し機のクロスヘッドダイを通過させつつ、該クロスヘッドダイに未加硫のゴム組成物を押出して、該芯金の外周上に該未加硫のゴム組成物を配置せしめローラ形状にした後、加硫工程を経て製造される方法は製造工程数が少なく好ましい。
【0025】
上記製造工程は、押出し機を用いて無電解ニッケルメッキ皮膜を形成した芯金の外周上に未加硫のゴム組成物を配置せしめるため、無電解ニッケルメッキ皮膜を形成した芯金とゴム組成物がよりよく密着し、加硫後のゴム層が焼きつきやすいと言う問題があったが、本発明では、外周面に無電解ニッケルメッキ皮膜を形成した芯金への焼きつき防止が施されたゴム組成物を用いているため、製造工程数が少ない上記工程で製造することが可能となる。また、このとき、ゴム層と無電解ニッケルメッキ皮膜を形成した芯金の接着が必要な部分には、あらかじめ無電解ニッケルメッキ皮膜を形成した芯金(以下、単に無電解ニッケルメッキ芯金という。)の外周上に接着剤を塗布しておくことが好ましい。接着剤としては、公知のものが使用でき、例えば、加硫接着剤やホットメルト系の接着剤等が挙げられる。
【0026】
なお、本発明のゴムローラは、抵抗調整や保護や表面平滑性の向上等を目的として前記加硫ゴム層の外周上に1層以上の層を設けてもかまわない。
【0027】
【実施例】
次に、本発明を実施例にもとづいて詳しく説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
【0028】
なお、実施例及び比較例に用いたゴム組成物の配合内容及び芯金へのゴム層の焼きつきの評価結果を表1に示す、また、実施例及び比較例のゴムローラの製造方法と芯金へのゴム層の焼きつきの評価は下記の通り実施した。
【0029】
表1に記載の配合からなる各材料を密閉型混練機及びロール機を用いて混練を行い各未加硫のゴム組成物を得た。
【0030】
また、直径6mmで長さ240mmの外周面に無電解ニッケルメッキ皮膜を形成した芯金を用い両端から10mmを除く芯金外周面にホットメルト接着剤を塗布した。
【0031】
上記未加硫のゴム組成物及び接着剤塗布無電解ニッケルメッキ芯金を用い、押出し機を用いて該未加硫のゴム組成物を押出すと同時に、連続的に該接着剤塗布無電解ニッケルメッキ芯金を押出し機のクロスヘッドダイを通過させて、無電解ニッケルメッキ芯金の外周上に未加硫のゴム組成物を配置せしめローラ形状にした後、200℃で20分間熱風炉に投入して加硫を行い芯金上に加硫ゴム層を形成した。
【0032】
更に、このローラを回転させながら芯金の両端部から10mmの位置でゴム層の表面から芯金表面までカッター刃を入れた後、芯金端部上のゴム層を切り取った。
【0033】
このゴム層を切り取った部分の無電解ニッケルメッキ芯金を観察し、ゴム層の焼きつきがあって容易には取り除けないものを×、ゴム層の焼きつき及びゴム層の付着が全くないものを○、ゴム層の焼きつきはないが、エアなどで容易に取り除けることができるゴムかすが付着しているものを△とし、芯金へのゴム層の焼きつきの評価とした。
【0034】
なお、実施例及び比較例に用いた資材は以下の通りである。
エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴム[EPDM;商品名 EPT4070 三井化学(株)社製]
酸化亜鉛[商品名 亜鉛華2種 白水テック(株)社製]
ステアリン酸[商品名 ステアリン酸S 花王(株)社製]
FT級カーボンブラック[商品名 旭#15 旭カーボン(株)社製]
導電性カーボンブラック[商品名 ケッチェンブラック600JD ケッチェンブラックインターナショナル(株)社製]
パラフィンオイル[商品名 ダイアナプロセスオイルPW−380 出光興産(株)社製]
ハイドロタルサイト[商品名 DHT−4A 協和化学工業(株)社製]
酸化マグネシウム[商品名 協和マグ#150 協和化学工業(株)社製]
イオウ系加硫剤テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)[商品名 ノクセラーTT 大内振興化学工業(株)社製]
イオウ系加硫剤ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)[商品名 ノクセラーTRA 大内振興化学工業(株)社製]
イオウ系加硫剤ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)[商品名 ノクセラーTRA 大内振興化学工業(株)社製]
イオウ系加硫剤テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)[商品名 ノクセラーTET 大内振興化学工業(株)社製]
イオウ[商品名 サルファックスPMC 鶴見化学工業(株)社製]
発泡剤アゾジカルボンアミド(ADCA)[商品名 ビニホールAC#LQ 永和化成工業(株)社製]
尿素系発泡助剤[商品名 セルペースト101 永和化成工業(株)社製]
このようにして得られたゴムローラにおいて、ゴム成分を100質量部としたときにハイドロタルサイト類及び/又は酸化マグネシウムをゴム組成物中に2〜20質量部含有させることにより、無電解ニッケルメッキ皮膜上でゴム組成物が加硫工程を経てゴム層を形成しても無電解ニッケルメッキ芯金へのゴム層の焼きつきが生じることはなく、製造が容易であった。一方、ハイドロタルサイト類及び/又は酸化マグネシウムを用いない比較例は、無電解ニッケルメッキ芯金へのゴム層の焼きつきが生じ、無電解ニッケルメッキ皮膜上に付着したゴムを除去する工程が必須となり、製造がより困難なものとなった。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】
本発明のゴムローラは、以上のように無電解ニッケルメッキ皮膜上でゴム組成物が加硫工程を経て形成されてもゴム層が焼きついていない。したがって、後工程で無電解ニッケルメッキ皮膜上に付着したゴムの除去等を必要とせず、外観および寸法精度の優れた状態となる。また、無電解ニッケルメッキ皮膜上の必要部分に接着剤を塗布することにより、ゴム層を強固に芯金に接着することも可能となる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a rubber roller, and more particularly to a rubber roller such as a copying machine, a laser printer, a charging roller suitably used in an electrophotographic apparatus such as a facsimile or an electrostatic recording apparatus, a transfer roller, and a paper conveyance roller. is there.
[0002]
[Prior art]
Many rubber rollers such as a charging roller, a transfer roller, and a paper conveyance roller are used in an electrophotographic apparatus. This type of rubber roller is formed by forming a plating film on the outer peripheral surface of a cored bar and forming at least one vulcanized rubber layer on the plating film. The rubber rollers are usually provided with shaft cores at both left and right ends of a cored bar, and are fitted and fixed by fitting the shaft cores to bearings. In particular, this type of rubber roller requires high accuracy in dimensions. For this reason, a nickel plating film formed by electroless plating instead of electroplating is used as the plating film. The electroless plating is also referred to as chemical plating, in which metal is plated by applying chemical replacement and reduction of metals without using electric energy as in electroplating. Since it can be plated with a large thickness, it is used for plating a core metal of a rubber roller for an electrophotographic apparatus, which requires high accuracy as described above.
[0003]
Conventionally, such a rubber roller is manufactured, for example, as follows. As rubber compositions, ethylene-propylene-diene copolymer rubber (EPDM), butadiene rubber (BR), acrylonitrile butadiene rubber (NBR), styrene-butadiene copolymer rubber (SBR), isoprene rubber (IR), natural rubber (NR) A mixture of rubber and other additives such as sulfur and / or sulfur compounds (sulfur donors) and other additives such as vulcanizing agents, carbon black and other fillers, vulcanization accelerators, vulcanization aids, softeners, and foaming agents. After extruding the kneaded material into a tube, a vulcanized rubber tube is prepared using a vulcanizer, a microwave vulcanizer (UHF), a hot air oven (HAV), etc., and an electroless nickel plating film is formed on the outer peripheral surface. Apply an adhesive to the necessary parts (the part that bonds the rubber layer and the core) in advance to the formed core (hereinafter sometimes referred to as electroless nickel-plated core) Metal core was pressed, is known rubber roller is further prepared through a step of cutting the rubber of the core end portions to a predetermined rubber boots perform adhesion vulcanization.
[0004]
Also, in order to simplify the process, the rubber composition is placed on an electroless nickel-plated metal core in which an adhesive has been applied to necessary portions in advance, and vulcanization and bonding are simultaneously performed on the metal core to obtain a predetermined rubber length. There is also known a rubber roller manufactured through a process of cutting rubber at both ends of a cored bar so as to obtain a rubber roller.
[0005]
However, when the rubber composition as described above is arranged on an electroless nickel-plated metal core in which an adhesive is applied to necessary portions in advance and vulcanized on the metal core, the rubber is applied even in a portion where the adhesive is not applied. The layer sticks to the nickel plating film, and the rubber layer on both ends of the core cannot be cut off, or even if it can be cut, the rubber residue on the core is attached. Therefore, there is a problem that post-processing is required.
[0006]
In order to cope with such a problem, a release agent or the like is applied to a portion on which the rubber on the core is cut off, and the rubber composition is arranged on the core in which an adhesive has been applied to necessary portions in advance, and the rubber composition is placed on the core. Vulcanization has been performed. However, in such a case, it is necessary to apply the release agent with extremely high precision because the core metal and the rubber layer do not adhere to the portion where the release agent is applied. When there is a problem, there is a problem that poor adhesion occurs.
[0007]
As a solution to these problems, a rubber is obtained by applying electroless nickel plating to the outer peripheral surface of a metal core and then immersing the nickel-plated metal core in a chromic acid solution to inactivate the electroless nickel plating. There is also known a method of preventing image sticking and a method of performing a heat treatment (surface oxidation) at 100 to 300 ° C. to inactivate electroless nickel plating (for example, Patent Document 1).
[0008]
However, these methods lead to increased costs due to an increase in the number of processing steps, and in recent years, environmental issues have become very important, and it has been desired to abolish the use of harmful chromic acid. There is a need to eliminate the inactivation process. Further, in the method of oxidizing the surface by performing heat treatment at 100 to 300 ° C., in order to oxidize the surface, it is necessary to sufficiently contact each of the electroless nickel-plated cores with air (oxygen), There is a problem that it is difficult to perform many processes at once.
[0009]
On the other hand, as the conductive rubber composition for the developing roller, by using ethylene propylene rubber as a rubber component and using hydrotalcites or the like as a positively chargeable substance, the toner is prevented from falling off the roller surface, and image fogging and the like are prevented. A developing roller without back stain has been proposed (for example, Patent Document 2). In this article, it is said that it is not preferable to use sulfur or a sulfur compound as a vulcanizing agent in order to eliminate contamination of the photoreceptor, and the electroless nickel of a rubber composition using sulfur or a sulfur compound as a vulcanizing agent is not preferred. No consideration has been given to seizure or adhesion to the plated core metal.
[0010]
Prior art document information related to the invention of this application includes the following.
[0011]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Publication No. 7-74056 (page 2, 49 left to 28 right)
[Patent Document 2]
JP-A-09-062087 (pages 2-3 [0004]-[0010])
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of such circumstances, and does not require seizure or adhesion of a rubber layer to an electroless nickel-plated core metal without requiring inactivation treatment such as chromic acid treatment, and It is an object of the present invention to provide a rubber roller that can be easily manufactured.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present inventors have conducted intensive studies and, as a result, formed an electroless nickel plating film on the outer peripheral surface of a core metal, and provided at least one vulcanized rubber layer on the electroless nickel plating film. A rubber roller having the vulcanized rubber layer formed from a rubber composition containing at least one of sulfur and a sulfur compound as a vulcanizing agent on the electroless nickel plating film through a vulcanizing step. In a rubber roller, the rubber component of the rubber composition is a non-halogen rubber, and when the rubber component is 100 parts by mass, at least one of hydrotalcites and magnesium oxide is contained in an amount of 2 to 20 parts by mass. Even if the rubber composition forms a rubber layer through a vulcanization process on the electroless nickel plating film, the rubber layer on the core metal on which the electroless nickel plating film is formed It found that the seizure does not occur, which resulted in the completion of the present invention.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The present invention is a rubber roller having an electroless nickel plating film formed on an outer peripheral surface of a cored bar, and having at least one vulcanized rubber layer on the electroless nickel plating film, wherein the vulcanized rubber layer is In a rubber roller formed from a rubber composition containing at least one of sulfur and a sulfur compound as a vulcanizing agent on the electroless nickel plating film through a vulcanization step, the rubber component of the rubber composition is non-halogen. A rubber roller, characterized in that the rubber roller contains at least one of hydrotalcites and magnesium oxide in an amount of 2 to 20 parts by mass based on 100 parts by mass of the rubber component.
[0015]
As a rubber composition for a rubber roller, a sulfur compound (sulfur and / or sulfur) serving as a sulfur donor and / or a sulfur donor is used as the vulcanizing agent because of the excellent properties of the vulcanized rubber and various vulcanization methods can be adopted. Alternatively, a sulfur compound serving as a sulfur donor may be hereinafter referred to as a sulfur-based vulcanizing agent). In particular, in the case of a non-halogen rubber, it is common to use a sulfur vulcanizing agent.
[0016]
The present inventors have made the rubber composition contain 2 to 20 parts by mass of hydrotalcites and / or magnesium oxide when the rubber component is 100 parts by mass. It has been found that even when the rubber composition forms a rubber layer through a vulcanization step, the rubber layer does not seize to the nickel-plated core metal and can be easily manufactured, and the present invention has been completed. Was.
[0017]
Electroless nickel plating by containing 2 to 20 parts by mass of hydrotalcites and / or magnesium oxide when the non-halogen rubber component in the rubber composition containing the sulfur-based vulcanizing agent is 100 parts by mass. The reason why the vulcanized rubber layer does not burn on the electroless nickel-plated core even when the rubber composition forms a vulcanized rubber layer through a vulcanization step on the film is not obvious. It is not because the sulfur or sulfur donor as described is directly causing a chemical reaction with the electroless nickel plating film, but the acid gas such as hydrogen sulfide generated during the vulcanization reaction is applied to the surface of the electroless nickel plating film. It is considered that the vulcanized rubber layer burns due to corrosion.
[0018]
Therefore, it is considered that seizure can be prevented by adding hydrotalcites or magnesium oxide acting as an acid acceptor. Here, hydrotalcite induced to formulations in the present invention, Mg x Al y (OH) 2x + 3y-2 CO 3 · wH 2 O [ wherein, x is 1 to 10, y is 1 to 5, w is a real number Represents And more specifically, Mg 4.5 Al 2 (OH) 13 CO 3 .3.5 H 2 O, Mg 4.5 Al 2 (OH) 13 CO 3 , and Mg 4 Al 2 (OH ) 12 CO 3 · 3.5H 2 O , Mg 6 Al 2 (OH) 16 CO 3 · 4H 2 O, Mg 5 Al 2 (OH) 14 CO 3 · 4H 2 O, Mg 3 Al 2 (OH) 10 CO 3 · 1.7H 2 O, Mg 3 ZnAl 2 (OH) 12 CO 3 · wH 2 O, can be cited Mg 3 ZnAl 2 (OH) 12 CO 3 and the like.
[0019]
If the amount of hydrotalcites and / or magnesium oxide is less than 2 parts by mass when the non-halogen rubber is 100 parts by mass, the amount of addition on the core metal on which the electroless nickel plating film is formed is less than 2 parts by mass. When the rubber layer is formed from the rubber composition through the sulfurizing step, the effect of preventing the rubber layer from seizing on the core metal having the electroless nickel plating film formed thereon is not preferable. When the addition amount of hydrotalcites and / or magnesium oxide is more than 20 parts by mass, the effect of preventing the rubber layer from sticking to the core metal having the electroless nickel plating film formed thereon is good, but is necessary. The above addition is not preferable because the physical properties of the vulcanized rubber are reduced.
[0020]
More preferably, 4 to 15 parts by mass of hydrotalcite is added when the non-halogen rubber is 100 parts by mass. Hydrotalcites are more preferable than magnesium oxide because they have a greater effect of preventing the rubber layer from sticking to the core metal on which the electroless nickel plating film is formed.
[0021]
The main rubber component of the rubber composition used in the present invention is not particularly limited as long as it is a non-halogen rubber capable of sulfur vulcanization. For example, ethylene-propylene-non-conjugated diene copolymer rubber ( EPDM), acrylonitrile butadiene rubber (NBR), butadiene rubber (BR), styrene-butadiene copolymer rubber (SBR), natural rubber (NR), isoprene rubber (IR), and the like. Ethylene-propylene-non-conjugated diene copolymer rubber is preferred from the viewpoint of excellent heat resistance and low cost.
[0022]
The vulcanizing agent used in the present invention is sulfur and / or a sulfur compound. The sulfur compound is a compound that can be a sulfur donor as described above, and specifically, tetramethylthiuram disulfide (TMTD), tetraethylthiuram disulfide (TETD), tetrabutylthiuram disulfide (TBTD), and tetrakis (2-ethylhexyl) thiuram Examples thereof include disulfide (TOTD), dipentamethylenethiuram tetrasulfide (DPTT), morpholine disulfide, and 2- (4′-morpholinodithio) benzothiazole. Sulfur and / or a mixture of two or more of these sulfur compounds are used as a vulcanizing agent, and the amount of addition is 0.3 to 8 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the rubber component.
[0023]
The rubber composition used for the rubber roller of the present invention may appropriately contain various additives in addition to the above components. As additives, conductive carbon black, conductive fillers such as carbon black for rubber, reinforcing agents such as carbon black for rubber, fillers, vulcanization accelerators, vulcanization aids, foaming agents, antioxidants, And processing aids. These additives may be used alone or in combination of two or more.
[0024]
The production method of the rubber roller of the present invention is not particularly limited as long as the rubber composition is formed through a vulcanization step on a metal core on which an electroless nickel plating film is formed. An unvulcanized rubber composition is extruded into the crosshead die while passing a core having an electroless nickel plating film formed on the surface thereof through a crosshead die of an extruder. A method in which an unvulcanized rubber composition is placed in a roller shape after being arranged and then subjected to a vulcanization step is preferable because the number of production steps is small.
[0025]
In the above manufacturing process, an unvulcanized rubber composition is arranged on the outer periphery of the core metal on which the electroless nickel plating film is formed by using an extruder, so that the core metal having the electroless nickel plating film and the rubber composition However, the rubber layer after vulcanization had a problem that the rubber layer after vulcanization was easily seized, but in the present invention, seizure was prevented on a core metal having an electroless nickel plating film formed on the outer peripheral surface. Since the rubber composition is used, the production can be performed by the above-described steps in which the number of production steps is small. Further, at this time, a part of the rubber layer and the core metal on which the electroless nickel plating film is required to be bonded is a core metal on which an electroless nickel plating film has been formed in advance (hereinafter simply referred to as an electroless nickel plating core metal). It is preferable to apply an adhesive on the outer periphery of the above (1). As the adhesive, a known adhesive can be used, and examples thereof include a vulcanized adhesive and a hot-melt adhesive.
[0026]
In the rubber roller of the present invention, one or more layers may be provided on the outer periphery of the vulcanized rubber layer for the purpose of resistance adjustment, protection, improvement of surface smoothness, and the like.
[0027]
【Example】
Next, the present invention will be described in detail based on examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0028]
Table 1 shows the content of the rubber composition used in the examples and comparative examples and the evaluation results of the seizure of the rubber layer on the core metal. Of the rubber layer was evaluated as follows.
[0029]
Each material having the composition shown in Table 1 was kneaded using a closed kneader and a roll machine to obtain each unvulcanized rubber composition.
[0030]
A hot melt adhesive was applied to the outer peripheral surface of the core bar except for 10 mm from both ends using a core bar having an electroless nickel plating film formed on the outer peripheral surface having a diameter of 6 mm and a length of 240 mm.
[0031]
Using the unvulcanized rubber composition and the adhesive-coated electroless nickel-plated metal core, simultaneously extruding the unvulcanized rubber composition using an extruder, the adhesive-coated electroless nickel After passing the plated core through the crosshead die of the extruder, the unvulcanized rubber composition is placed on the outer periphery of the electroless nickel-plated core to form a roller, and then placed in a hot air oven at 200 ° C. for 20 minutes. Then, vulcanization was performed to form a vulcanized rubber layer on the cored bar.
[0032]
Further, while rotating this roller, a cutter blade was inserted from the surface of the rubber layer to the surface of the core metal at a position 10 mm from both ends of the core metal, and then the rubber layer on the end of the core metal was cut off.
[0033]
Observe the electroless nickel-plated metal core at the part where the rubber layer has been cut out, and indicate that the rubber layer is seized and cannot be easily removed. 、: A rubber layer which does not seize the rubber layer, but has a rubber residue which can be easily removed with air or the like adheres, and was evaluated as △.
[0034]
The materials used in the examples and comparative examples are as follows.
Ethylene-propylene-non-conjugated diene copolymer rubber [EPDM; trade name: EPT4070 manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.]
Zinc oxide [Trade name: Zinc flower 2 types, manufactured by Hakusui Tech Co., Ltd.]
Stearic acid [Product name Stearic acid S manufactured by Kao Corporation]
FT grade carbon black [trade name Asahi # 15 manufactured by Asahi Carbon Co., Ltd.]
Conductive carbon black [Product name Ketjen Black 600JD, manufactured by Ketjen Black International Co., Ltd.]
Paraffin oil [Product name: Diana Process Oil PW-380, manufactured by Idemitsu Kosan Co., Ltd.]
Hydrotalcite [Product name: DHT-4A, manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.]
Magnesium oxide [trade name Kyowa Mug # 150 manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.]
Sulfur vulcanizing agent tetramethylthiuram disulfide (TMTD) [trade name: Noxeller TT manufactured by Ouchi Shinko Chemical Co., Ltd.]
Sulfur vulcanizing agent dipentamethylene thiuram tetrasulfide (DPTT) [trade name: Noxeller TRA manufactured by Ouchi Shinko Chemical Co., Ltd.]
Sulfur vulcanizing agent dipentamethylene thiuram tetrasulfide (DPTT) [trade name: Noxeller TRA manufactured by Ouchi Shinko Chemical Co., Ltd.]
Sulfur vulcanizing agent tetraethylthiuram disulfide (TETD) [trade name: Noxeller TET manufactured by Ouchi Shinko Chemical Co., Ltd.]
Sulfur [Product name Sulfax PMC Tsurumi Chemical Industry Co., Ltd.]
Blowing agent azodicarbonamide (ADCA) [trade name VINHALL AC # LQ manufactured by Eiwa Chemical Co., Ltd.]
Urea-based foaming assistant [Product name Cell Paste 101 manufactured by Eiwa Chemical Industry Co., Ltd.]
In the rubber roller thus obtained, when the rubber component is 100 parts by mass, the rubber composition contains 2 to 20 parts by mass of hydrotalcites and / or magnesium oxide, so that the electroless nickel plating film is formed. Even if the rubber composition formed a rubber layer through a vulcanization step, the rubber layer did not seize on the electroless nickel-plated core metal, and the production was easy. On the other hand, in the comparative example not using hydrotalcites and / or magnesium oxide, the rubber layer was baked on the electroless nickel-plated core metal, and the step of removing the rubber adhered on the electroless nickel plating film was essential. And became more difficult to manufacture.
[0035]
[Table 1]
[0036]
【The invention's effect】
In the rubber roller of the present invention, the rubber layer is not baked even if the rubber composition is formed through the vulcanization step on the electroless nickel plating film as described above. Therefore, it is not necessary to remove the rubber adhered on the electroless nickel plating film in a later step, and the appearance and the dimensional accuracy are excellent. Further, by applying an adhesive to a required portion on the electroless nickel plating film, the rubber layer can be firmly bonded to the core metal.