JP2004340589A - 蛍光検出方法および蛍光検出装置 - Google Patents

蛍光検出方法および蛍光検出装置 Download PDF

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弘昌 半沢
Toshiaki Fukui
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Abstract

【課題】被試験物に励起光を照射して放射される蛍光の検出を好適に行う。
【解決手段】光ファイバー3の一端側31に励起光源4の励起光を入射する。光ファイバー3の他端側32を被試験物9に押し付けて被試験物9に励起光を照射する。これにより被試験物9が放射する蛍光を光ファイバー3の他端側32で受光し、光ファイバー3の一端側31に導いて分光器5で受光する。このようにすると、被試験物9において、励起光の照射点と蛍光の受光点とにずれが生じず、確実に蛍光を検出することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被試験物に励起光を照射したときに発せられる蛍光を検出するための蛍光検出装置および蛍光検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂等の高分子材料に各種の蛍光物質を含有させ、これに励起光を照射したときに放射される蛍光と、高分子材料の種類情報、製造履歴情報、真偽判別情報等を予め関連付けておくことで高分子材料等に各種の情報を付与する方法等が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
【0003】
また、血液成分濃度等を測定する近赤外光の分光分析装置として、光源から照射される光を被試験物まで発光用光ファイバーで導き、被試験物が反射した光を光学測定機器まで受光用光ファイバーで導くように構成するとともに、これら発光用光ファイバーと受光用光ファイバーとを被試験物近くで束ねたものが提案されている(特許文献3、特許文献4)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−332414号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2002−336798号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平8−50092号公報
【0007】
【特許文献4】
特開平11−70101号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の高分子材料等に情報を付与する方法では、被試験物となる高分子材料等に付与された情報を検出する際、この被試験物に対して励起光を照射する光学系と蛍光を受光する光学系の両方を正確に位置決めしなければならず、付与された情報の検出を容易に行うことができなかった。
【0009】
なお、被試験物に付与された情報の検出に、上述した血液成分濃度測定用の分光分析装置を転用しても、被試験物の表面において発光用光ファイバーによる光照射点と受光用光ファイバーによる受光点とにはずれが生じるため、被試験物が透明あるいは半透明で励起光が被試験物の内部に滲むように拡がるものでない限り、十分な蛍光を検出することができないという問題がある。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、被試験物からの蛍光の検出を好適に行うことができる蛍光検出方法および蛍光検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明にかかる蛍光検出方法は、励起光源から発せられる励起光を光ファイバーの一端側に入射し、前記励起光が射出される前記光ファイバーの他端側を被試験物に対向させ、前記励起光によって前記被試験物が放射する蛍光を前記光ファイバーの他端側で受光し、前記蛍光が射出される前記光ファイバーの一端側から射出される前記蛍光を測光器に導くことを特徴とするものである。
【0012】
このような蛍光検出方法によると、励起光源や測光器と離れ、取り回し易い光ファイバーの他端側を被試験物に自由な角度で対向させることで、励起光に対して被試験物が放射する蛍光を容易に検出することができる。また、同一の光ファイバーの他端側にて励起光の照射と蛍光の受光を行うため、励起光の照射点と蛍光の受光点とにずれが生じず、確実に蛍光を検出することができる。また、蛍光と励起光とは波長が異なるため、同一の光ファイバー内で励起光と蛍光とが混在しても蛍光成分を分離して分析することも容易である。
【0013】
また、このような蛍光検出方法においては、前記光ファイバーの他端側を前記被試験物の表面に密着させることが好ましい。
【0014】
このようにすると、被試験物に対してより確実に励起光を照射し、かつ放射される蛍光をより確実に受光することができる。
【0015】
また、本発明にかかる蛍光検出装置は、励起光源と、前記励起光源から発せられる励起光がその一端側に入射され、その他端側から前記励起光を射出し、前記他端側に対向する被試験物に前記励起光が照射されることによって前記被試験物が放射する蛍光を前記他端側で受光し、前記一端側から前記蛍光を射出する光ファイバーと、前記光ファイバーの前記一端側から射出される前記蛍光を測光器に導く受光光学系と、を備えたことを特徴とするものである。
【0016】
このような蛍光検出装置によると、励起光源や測光器と離れ、取り回し易い光ファイバーの他端側を被試験物に自由な角度で対向させることで、励起光に対して被試験物が放射する蛍光を容易に検出することができる。また、同一の光ファイバーの他端側にて励起光の照射と蛍光の受光を行うため、励起光の照射点と蛍光の受光点とにずれが生じず、確実に蛍光を検出することができる。また、蛍光と励起光とは波長が異なるため、同一の光ファイバー内で励起光と蛍光とが混在しても蛍光成分を分離して分析することも容易である。
【0017】
また、このような蛍光検出装置においては、前記励起光源は、前記被試験物から放射される蛍光の波長域を含まない励起光を発することが望ましい。
【0018】
このようにすると、光ファイバーの一端側から導かれる光の前記蛍光の波長域には、前記励起光の反射が含まれないため、正確に蛍光の検出を行うことができる。
【0019】
また、このような蛍光検出装置においては、前記励起光源は、レーザ光源であることが望ましい。
【0020】
このようにすると、励起光を簡素な構成で光ファイバーの一端側に入射させることができる。
【0021】
また、このような蛍光検出装置においては、前記励起光源から発せられる励起光を前記光ファイバーの前記一端側に集光する集光光学系を備えたことが望ましい。
【0022】
このようにすると、励起光を効率的に光ファイバーの一端側に入射させることができる。
【0023】
また、このような蛍光検出装置においては、前記光ファイバーの前記一端側の対向位置に設けられ、前記励起光源から前記光ファイバーの前記一端側に至る励起光と前記光ファイバーの前記一端側から前記測光器に至る蛍光とのいずれか一方を透過し、いずれか一方を反射するダイクロイックミラーを備えたことが望ましい。
【0024】
このようにすると、光ファイバーの一端側に入射するまでの励起光の光路と、光ファーバーの一端側から射出されてくる蛍光の光路とを重ねて、励起光および蛍光とも光ファイバーの一端側の有効入射角の全域を利用することができるため、光ファイバーの一端側に対して励起光源からの励起光を効率的に入射させ、また光ファイバーの一端側から射出されてくる蛍光を測光器で効率的に受光することができる。
【0025】
また、このような蛍光検出装置においては、前記受光光学系から蛍光が導かれる測光器を備えたことが望ましい。
【0026】
このようにすると、被試験物から放射された蛍光を分析することができる。
【0027】
また、このような蛍光検出装置においては、前記測光器によって検出される前記被試験物が放射した蛍光のスペクトル情報から、前記スペクトル情報に関連付けられた情報を判別する判別手段と、前記判別結果を出力する出力手段と、を備えることが望ましい。
【0028】
このようにすると、被試験物の種類情報、製造履歴情報、真偽判別情報等の各種情報が蛍光のスペクトル情報に予め関連付けられることで被試験物に付与されている場合等には、この被試験物に付与されている各種情報等を判別することができる。
【0029】
また、このような蛍光検出装置においては、前記スペクトル情報に関連付けられた情報を判別する判別手段を備えた所定のサーバに対し、前記測光器によって検出される前記被試験物が放射した蛍光のスペクトル情報をネットワーク回線を介して送信し、前記サーバにおける前記判別手段の判別結果をネットワーク回線を介して受信する送受信手段と、前記判別結果を出力する出力手段と、を備えるように構成することもできる。
【0030】
このようにすると、被試験物の種類情報、製造履歴情報、真偽判別情報等の各種情報が蛍光のスペクトル情報に予め関連付けられることで被試験物に付与されている場合等には、この被試験物に付与されている各種情報等を判別することができる。また、被試験物の各種情報と蛍光のスペクトル情報との関係をサーバ側で管理するため、この情報を秘匿化することができる。また、蛍光検出装置には判別手段を必要としないため、その構成を簡素なものとすることができる。
【0031】
また、本発明にかかる蛍光検出システムは、前述した蛍光検出装置およびサーバを備えたことを特徴とするものである。
【0032】
このような蛍光検出システムによると、被試験物の種類情報、製造履歴情報、真偽判別情報等の各種情報が蛍光のスペクトル情報に予め関連付けられることで被試験物に付与されている場合等には、この被試験物に付与されている各種情報等を判別することができる。また、被試験物の各種情報と蛍光のスペクトル情報との関係をサーバ側で管理するため、この情報を秘匿化することができる。また、蛍光検出装置には判別手段を必要としないため、その構成を簡素なものとすることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、具体的な実施形態に基づいて本発明を説明する。
【0034】
なお、以下の実施形態では、意図的に各種の蛍光物質が含有された被試験物を想定しており、蛍光物質を含有することで放射する蛍光のスペクトルには、予め設定されたルールに従い、被試験物の種類情報、製造履歴情報、真偽判別情報等が関連付けられているものとする。
【0035】
また、蛍光物質を含有された被試験物は、何らかの識別が求められる各種物品自体でも、あるいは各種物品の包装体や各種物品に貼着されるシール体等であってもよい。
【0036】
また、被試験物が蛍光物質を含有する形態は、被試験物が合成樹脂素材から構成されるものであれば合成樹脂素材自身に蛍光物質を練り混んでも、あるいは透明または有色顔料のインク等に蛍光物質を混入させ、このインク等を被試験物の表面に塗装することにより、被試験物に付着させてもよい。
【0037】
また、蛍光物質は、励起光によって蛍光を放射する物質であれば特にその種類は限定しないが、具体的には、不完全3d殻を有する遷移元素イオン、不完全4d殻を有する遷移元素イオン、不完全5d殻を有する遷移元素イオン、または不完全4f殻を有する希土類元素イオンのいずれか一種ないし二種以上を含む物質を例示することができる。さらに、蛍光物質は、励起光に対して一ないし複数の線スペクトル状の蛍光を放射するものであると、種々の蛍光を容易に識別しうる点から好ましい。
【0038】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【0039】
この蛍光検出装置1は、これらの図に示すように、検出装置本体2と光ファイバー3とからなる。
【0040】
光ファイバー3は、検出装置本体2の内部で発せられる励起光を被試験物9に導いて、被試験物9を照射するとともに、この励起光によって被試験物9が放射する蛍光を受光し、検出装置本体2に導くものである。
【0041】
この光ファイバー3は、その一端側31が検出装置本体2内に挿し込まれており、被試験物9が発する蛍光を検出する際には、検出装置本体2の外部に延びる他端側32が、被試験物9の表面に密着するように押し付けられる。
【0042】
装置本体2内に挿し込まれた光ファイバー3の一端側31には、検出装置本体2内の励起光源4から発せられる励起光が入射される。光ファイバー3の一端側31に入射した励起光は、被試験物9の表面に押し付けられた他端側32から射出され、被試験物9の表面に励起光が照射される。
【0043】
図2は、蛍光検出時における光ファイバーの他端側の断面拡大図である。
【0044】
この図に示すように、光ファイバー3は、コア34がクラッド35で被覆された断面構成となっている。光ファイバー3の他端側32が被試験物9に押し付けられると、励起光は、被試験物9の表面のうち、光ファイバー3のコア34に対応する部分91に集中的に照射される。励起光が集中的に照射された被試験物9の表面の一部分91は蛍光を放射し、放射された蛍光はこの部分91に押し付けられている光ファイバー3の他端側32によって効率的に受光される。こうして受光された蛍光は光ファイバー3によって検出装置本体2まで導かれ、その一端側31から射出される。
【0045】
なお、この光ファイバー3は、特にその直径(サイズ)、長さ、構成等が限定されるものではなく、励起光および蛍光を伝達できるものであればよい。具体的には、直径としてたとえば1mm、長さとしてたとえば1000mmを挙げることができる。
【0046】
検出装置本体2は、光ファイバー3から取り込まれる被試験物9が放射した蛍光を分光処理し、さらに蛍光を分光して得たスペクトルから、この蛍光のスペクトルに関連付けられた各種の情報、すなわちこの被試験物9に与えられた情報を判別する機能をも果たすようになっている。この情報を判別する機能等は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク装置等の記憶手段および外部入出力装置等を備えたコンピュータ上に構成されている。この検出装置本体2は、機能的に、励起光源4と、集光光学系41と、受光光学系51と、分光器5と、スペクトルパターン記憶手段71と、比較判断手段72と、モニタ73と、全体制御部74とを備えている。
【0047】
励起光源4は、被試験物9に照射する励起光を発するものである。この実施形態では、励起光源4は、キセノンフラッシュランプから構成されている。
【0048】
励起光源4は、被試験物9から放射されることが想定される蛍光の波長域を含まない励起光を発するものとなっている。
【0049】
集光光学系41は、励起光源4から発せられる励起光を光ファイバー3の一端側31に集光するものである。この実施形態では、集光光学系41は、励起光源4と光ファイバー3の一端側31との間に配設され、この一端側31を狙うように位置決めされた集光レンズから構成されている。この集光光学系41は、光ファイバー3の一端側31において光を入射あるいは射出可能な有効入射角度領域33の一部を占めている。
【0050】
受光光学系51は、光ファイバー3の一端側31から射出される蛍光を受光して、分光器5に導くものである。この実施形態では、受光光学系51は、光ファイバー3の一端側31と分光器5との間に配設され、この一端側31を狙うように位置決めされた集光レンズから構成されている。この受光光学系51は、光ファイバー3の一端側31において光を入射あるいは射出可能な有効入射角度領域33の一部を占めている。すなわち、この実施形態においては、光ファイバー3の有効入射角度領域33を励起光源4からの励起光の照射と、分光器5への蛍光の受光とで分け合ったようになっている。
【0051】
分光器(測光器)5は、光ファイバー3によって導かれた蛍光を分光して、蛍光のスペクトル波形を得るものである。この分光器5には、光ファイバー3の一端側31から射出される蛍光が受光光学系51によって集光して導かれるようになっている。この分光器5によって得られる蛍光のスペクトル波形は、比較判断手段72に送られ、このスペクトル波形に関連付けられた情報が判別される。
【0052】
スペクトルパターン記憶手段71は、意図的に各種の蛍光物質を含有された被試験物が発する蛍光の種々のスペクトルパターンと、各スペクトルパターンに関連付けられた被試験物の種類情報、製造履歴情報、真偽判別情報等の種々の情報とを記憶するものである。すなわち、被試験物9に蛍光のスペクトルを介して種々の情報を担わせるための予め設定されたルールを記憶するものである。このスペクトルパターン記憶手段71は、上述したように検出装置本体2内のコンピュータ上に機能的に構成されたものである。このスペクトルパターン記憶手段71は、比較判断手段72とともに判別手段として機能する。
【0053】
この実施形態では、このスペクトルパターン記憶手段71は、スペクトル波形そのものをスペクトルパターンとして記憶している。
【0054】
比較判断手段72は、被試験物9が発した蛍光のスペクトル波形(スペクトル情報)から、このスペクトル波形(スペクトル情報)に関連付けられた各種の情報、すなわちこの被試験物9に与えられた情報を判別するものである。この比較判断手段72は、上述したように検出装置本体2内のコンピュータ上に機能的に構成されたものである。この比較判断手段72は、スペクトルパターン記憶手段71とともに判別手段として機能する。
【0055】
この実施形態では、比較判断手段72は、スペクトルパターン記憶手段71に予め記憶されている多数のスペクトルパターンと、被試験物9が発した蛍光のスペクトル波形(スペクトル情報)とを順次比較し、一致するスペクトルパターンに関連付けられた情報をスペクトルパターン記憶手段71から読み出すようになっている。
【0056】
図3は、スペクトル波形の分析の一例を示す説明図である。図3(a)は、スペクトルパターン記憶手段71に予め記憶されてるスペクトルパターンの一例、図3(b)は、被試験物9から検出したスペクトル波形の一例を示している。
【0057】
図3(a)に示すスペクトルパターンと、図3(b)に示すスペクトル波形とは厳密には一致していない。しかしながら、実際に被試験物9から検出されたスペクトル波形(図3(b))は、ノイズ等の影響を受けている可能性があるため、ここでは、いくつかの(具体的には3つ)のピーク波長が一致することをもって両者が一致すると判断する。そうすると、図3(a)、(b)は、ともにピーク波長はa,b,cであるため、両者は一致していると判断される。
【0058】
したがって、この場合、図3(a)に示したスペクトルパターンに関連付けられ、スペクトルパターン記憶手段71に記憶されている情報が、判別結果となる。
【0059】
モニタ73は、比較判断手段72における判別結果(判別された情報)を出力し、検出作業者に伝達するものである。このモニタ73は、出力手段として機能する。
【0060】
全体制御部74は、検出装置本体2が備える励起光源4による励起光の発光、分光器5による蛍光の分光分析、比較判断手段72による蛍光の判別、モニタ73による判別結果の出力などの各種動作を統括的に制御するものである。この全体制御部74もまた検出装置本体2内のコンピュータ上に機能的に構成されている。この全体制御部74は、具体的には、検出作業を行う者が図示しない検出開始スイッチ等を操作することによって、上記一連の動作を順次実行させるようになっている。
【0061】
以上のように構成された蛍光検出装置1によると、励起光源4や分光器5を含む検出装置本体2から離れ、取り回しやすい光ファイバー3の他端側32を被試験物9に押し付けるだけで、励起光に対して被試験物9が放射する蛍光を容易に検出することができる。
【0062】
また、被試験物9が狭くて奥まった位置に位置したとしても、光ファイバー3の他端側32を狭い隙間等から差し入れていくことで、蛍光の検出を行うことができるなど、被試験物9の置かれた様々な状況に対応することができる。
【0063】
また、同一の光ファイバー3の他端側にて励起光の照射と蛍光の受光を行うため、被試験物9上で、励起光の照射点と蛍光の受光点とにずれが生じず、確実に蛍光を検出することができる。
【0064】
また、光ファイバー3の他端側32を被試験物9の表面に密着させるように押し付けて検出を行うため、図2に示したように、被試験物9の表面のうち、光ファイバー3のコア34に対応する部分91に集中的に照射され、被試験物9が十分な量の蛍光を発することを促すことができる。さらに、励起光が照射される被試験物9の表面の一部分91には、光ファイバー3の他端側32が押し付けられているため、被試験物9が発した蛍光を効率的に受光して、これを分析することができる。
【0065】
また、励起光源4は、被試験物9から放射されることが想定される蛍光の波長域を含まない励起光を発するため、被試験物9側から返ってくる光に被試験物9で反射した励起光が混在する場合であっても、波長域の異なる励起光と蛍光とを容易に分離することができ、被試験物9が発した蛍光を高精度に検出することができる。
【0066】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。
【0067】
図4は、第2実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【0068】
なお、以下の実施形態では重複説明を避けるため、上記第1実施形態と実質的に同じ機能を果たす構成要素には原則として同符号を付し、特に言及しない構成は上記第1実施形態と実質的に同じとする。
【0069】
この第2実施形態にかかる検出装置本体21は、励起光源4からの励起光を光ファイバー3の一端側31に導く光路と、光ファイバー3の一端側31からの蛍光を分光器5に導く光路とを、ダイクロイックミラー61を用いて構成したものである。
【0070】
この第2実施形態にかかる検出装置本体21では、光ファイバー3の一端側31の光軸上に分光器5が配置され、その中間位置に前記光軸に対して45度の角度でダイクロイックミラー61が配置されている。そして励起光源(キセノンフラッシュランプ)4は、前記光軸に対して90度の角度を有するダイクロイックミラー61の対向位置に配置されている。
【0071】
ダイクロイックミラー61は、励起光源4から光ファイバー3の一端側31に至る励起光の波長域の光を反射し、光ファイバー3の一端側31から分光器5に至る蛍光の波長域の光を透過するように構成されている。
【0072】
励起光源4の正面位置、光ファイバー3の一端側31の正面位置、および分光器5の正面位置には、それぞれコリメートレンズ62,63,64が配置されており、励起光源4から発せられた励起光は、コリメートレンズ62で平行光になり、ダイクロイックミラー61で反射し、コリメートレンズ63で光ファイバー3の一端側31に集光されるようになっている。一方、被試験物9から発せられ、光ファイバー3の一端側31から射出される蛍光は、コリメートレンズ63で平行光になり、ダイクロイックミラー61を透過し、コリメートレンズ64で分光器5に集光されるようになっている。
【0073】
以上のように構成された第2実施形態にかかる蛍光検出装置1によると、励起光源4から光ファイバー3の一端側31へ照射される励起光の光路と、光ファイバー3の一端側31から分光器5への導かれる蛍光の光路とが重ねられ、いずれの光路も光ファイバー3の有効入射角度領域33の全域を用いることができる。したがって、光ファイバー3の一端側31に対して励起光源4からの励起光を効率的に入射させ、また光ファイバー3の一端側31から射出されてくる蛍光のほぼ全てを効率的に分光器5に導くことができる。
【0074】
また、励起光源4から発せられた励起光は、蛍光の波長域を透過するダイクロイックミラー61で反射して光ファイバー3の一端側31に入射するため、仮に励起光源4が発する光に蛍光の波長域の成分が含まれていたとしても、これが光ファイバー3に送り込まれることがない。したがって、確実に蛍光の波長成分を除去された励起光を光ファイバー3に送り込んで、正確な蛍光の検出を行うことができる。
【0075】
なお、この第2実施形態では、励起光を反射して蛍光を透過するダイクロイックミラーを用いたが、逆に励起光を透過して蛍光を反射するダイクロイックミラー61を用い、これに応じて励起光源4および分光器5を配置するようにしてもよい。
【0076】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。
【0077】
図5は、第3実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【0078】
この第3実施形態にかかる検出装置本体22は、励起光源としてレーザ光源45を用い、光ファイバー3の一端側31から射出される蛍光を分光器5に導く受光光学系として集光ミラー65を採用したものである。
【0079】
レーザ光源(励起光源)45は、励起光として、光ファイバー3のコア径よりも小径の平行光を発するように構成されている。このレーザ光源45は、光ファイバー3の一端側の光軸上に配置され、集光ミラー(受光光学系)65に形成された透過孔66を通って、光ファイバー3の一端側31にレーザ光(励起光)を入射するようになっている。
【0080】
このようなレーザ光源としては、励起光となるレーザ光を発することができるものであれば特にその種類は問わないが、たとえば波長266nmのレーザ光を発するNd:YAGレーザを挙げることができる。
【0081】
集光ミラー(受光光学系)65は、その中心軸が光ファイバー3の光軸から若干ずれるように配置され、光ファイバー3の一端側31から射出され、有効入射角度領域33で拡がる蛍光を、光ファイバー3の一端側31の近傍に配置された分光器5に向かって集光させるように反射するものである。また、この集光ミラー65には、レーザ光(励起光)を通過させるための前述した透過孔66が設けられている。
【0082】
以上のように構成された第3実施形態にかかる蛍光検出装置1によると、励起光源として平行光を発するレーザ光源45を用いたため、集光光学系等を用いることなく、レーザ光源45が発した励起光を直接光ファイバー3の一端側31に入射させることができ、簡素な構成を実現することができる。
【0083】
また、光ファイバー3の一端側31から分光器5への導かれる蛍光の光路は、励起光であるレーザ光の光路を確保するために形成した透過孔66の部分を除いた光ファイバー3の有効入射角度領域33のほぼ全域を用いることができる。したがって、また光ファイバー3の一端側31から射出されてくる蛍光のほぼ全てを効率的に分光器5に導くことができる。
【0084】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。
【0085】
図6は、第4実施形態にかかる蛍光検出システム8の全体構成図である。
【0086】
上述した第1〜第3実施形態では、光ファイバー3において検出した被試験物9の蛍光を検出装置本体2で分光し、さらに被試験物9が担う各種の情報を判別するようにしていた。これに対し、この第4実施形態にかかる蛍光検出システム8は、検出装置本体3で分光して得られたスペクトル情報を、ネットワーク回線を介して遠隔地のサーバコンピュータに送信し、このサーバコンピュータにおいて被試験物9が担う各種の情報の判別を行うように構成したものである。ネットワーク回線とは、遠隔地での情報の送受を担う媒体であればよく、たとえばインターネット、携帯電話網等を挙げることができる。
【0087】
具体的には、この蛍光検出システム8は、被試験物9から蛍光を検出する蛍光検出装置81と、サーバコンピュータ84とを備えている。
【0088】
蛍光検出装置81は、検出装置本体82と、光ファイバー83とを備え、被試験物9が存在する現場近傍に置かれている。検出装置本体82は、上述した第1実施形態のそれと同様に、励起光を発する励起光源831、被試験物9が放射した蛍光を分光してスペクトル情報を得る分光器832、励起光を光ファイバー83の一端側に集光する集光光学系833、光ファイバー83の一端側から蛍光を分光器に導く受光光学系834、被試験物9が担う各種情報を検出作業者等に提示するためのモニタ835等に加えて、スペクトル情報をサーバコンピュータ84に送信し、判別結果を受信する送受信手段836を備えている。
【0089】
サーバコンピュータ84は、検出装置本体82からスペクトル情報を受信し、判別結果を送信する送受信手段841と、スペクトルパターン記憶手段842と、比較判断手段843とを備えており、受信したスペクトル情報をスペクトルパターン記憶手段842に記憶している予め設定されたスペクトルパターンと比較して、一致するスペクトルパターンに関連付けられた情報を特定し、これを判別結果として検出装置本体83に送信するようになっている。具体的な方法は、上述した第1実施形態において検出装置本体3にて行われる方法と同様である。
【0090】
このような蛍光検出システム8によると、蛍光検出装置81(検出装置本体82)には、検出した蛍光のスペクトルを分析して、判断するための判別手段を必要としないため、その構成を簡素なものとすることができる。また、被試験物に関する各種情報と蛍光のスペクトル情報との関係をサーバコンピュータ側で管理できるため、この関係を秘匿化することができる。
【0091】
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。
【0092】
図7は、第5実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【0093】
この第5実施形態にかかる検出装置本体23は、上記第2実施形態における分光器5に替えて、透過型回折格子67と光検出器55とによって構成した測光器を採用したものである。その他の構成は上記第2実施形態と同様である。
【0094】
この第5実施形態では、被試験物9から発せられ、光ファイバー3の一端側31から射出される蛍光は、コリメートレンズ63で平行光になり、ダイクロイックミラー61、透過型回折格子67、コリメートレンズ64を経て光検出器55に到達する。透過型回折格子67は、透過していく光を、その各波長成分に応じてそれぞれ異なる角度に回折させるようになっており、蛍光を各波長成分に分けて光検出器55の受光面の異なる位置に到達させる。一方、光検出器55は、たとえばCCD等の、それぞれ光強度を判別可能な光センサの集合体から構成され、受光面の各位置に到達した光強度を検出できるようになっており、蛍光の各波長成分の光強度を判別することができる。このようにすると、簡素な構成で蛍光を分析することができる。
【0095】
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。
【0096】
図8は、第6実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【0097】
この第6実施形態にかかる検出装置本体24は、上記第3実施形態における集光ミラー65と分光器5に替えて、反射型凹面回折格子68と光検出器55を採用したものである。その他の構成は上記第3実施形態と同様である。
【0098】
この第6実施形態では、被試験物9から発せられ、光ファイバー3の一端側31から射出される蛍光は、反射型凹面回折格子68によって反射され、光検出器55に到達する。反射型凹面回折格子68は、反射する光をその各波長成分に応じてそれぞれ異なる角度に反射させるようになっており、蛍光を各波長成分に分けて光検出器55の受光面の異なる位置に到達させる。光検出器55は、上述した第5実施形態と同様に、たとえばCCD等の、それぞれ光強度を判別可能な光センサの集合体から構成され、受光面の各位置に到達した光強度を検出できるようになっており、蛍光の各波長成分の光強度を判別することができる。このようにすると、簡素な構成で蛍光を分析することができる。
【0099】
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について説明する。
【0100】
図9は、第7実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【0101】
この第7実施形態にかかる検出装置本体25は、上記第3実施形態では、レーザ光源45から発せられたレーザ光を光ファイバー3の一端側に送り込むために集光ミラー65に透過孔66を設けていた構成に替えて、光ファイバー3の一端側31の光軸上に配置したミラー46でレーザ光を光ファイバー3の一端側31に送り込むようにしたものである。このようにすると、集光ミラー65への加工が不要になるとともに、励起光を光ファイバー3に送り込む光路と、光ファイバーから蛍光を受け取る光路とをそれぞれ別個に調整することができるメリットがある。
【0102】
(第8実施形態)
次に、第8実施形態について説明する。
【0103】
図10は、第8実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【0104】
この第8実施形態にかかる検出装置本体26は、上記第6実施形態ではレーザ光源45から発せられたレーザ光を光ファイバー3の一端側に送り込むために反射型凹面回折格子68に透過孔66を設けていた構成に替えて、光ファイバー3の一端側31の光軸上に配置したミラー46でレーザ光を光ファイバー3の一端側31に送り込むようにしたものである。集光ミラー65への加工が不要になるとともに、励起光を光ファイバー3に送り込む光路と、光ファイバーから蛍光を受け取る光路とをそれぞれ別個に調整することができるメリットがある。
【0105】
(その他の実施形態)
以上、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように構成してもよい。
【0106】
(1)上記実施形態では、光ファイバー3の被試験物側(他端側)32の端面を直接被試験物9に押し付けて励起光を照射し、また蛍光を受光したが、光ファイバー3の被試験物側(他端側)32の終端部分に集光レンズ等の光学系を設け、この集光レンズ等を介して励起光を被試験物9に照射し、また被試験物9から発せられる蛍光を受光するようにしてもよい。
【0107】
(2)上記実施形態では、励起光源は、被試験物が放射する蛍光の波長域成分を含まない励起光を発するものとしたが、励起光源自身は当該波長域成分を含む光を発しても、励起光源から発せられる光から被試験物が放射する蛍光の波長域成分が光ファイバーに入射しないように制限する入射波長制限手段を備えるようにしてもよい。具体的には選択透過フィルターや光学チョッパー等を挙げることができる。
【0108】
(3)上記実施形態では、光ファイバー3を1本のみ用いた構成としたが、励起光の照射と蛍光の受光の両方を行う光ファイバーが含まれるならば、複数本の光ファイバーを用いてもよい。
【0109】
(4)光ファイバー3の被試験物側(他端側)32等に、光ファイバーを扱いやすくするためのつまみ部材等を設けるようにしてもよい。
【0110】
(5)被試験物9が発した蛍光のスペクトル情報からこれに関連付けられた情報を判別する方法は、上記一例(図3)に限定されない。
【0111】
また、判別に供されるスペクトル情報は、スペクトル波形そのものでなく、スペクトル波形から取り出される特定の特徴でもよい。具体的には、スペクトル波形における1または複数のピーク波長、ピーク波長における光強度、ピーク波長近傍の波形(半値幅)、複数のピーク波長における光強度比など、種々の情報を挙げることができる。
【0112】
また、これと比較するためのスペクトルパターンについても、被試験物から検出されたスペクトル情報と比較することができる情報であればよい。
【0113】
また、被試験物9から検出されたスペクトル情報と予め設定されているスペクトルパターンとが一致するか否かの判断も、その判別対象とする情報の重要性や、判断手法の信頼性(誤認率)等を考慮して、任意の公知の方法から適宜採用すればよい。
【0114】
(6)上記各実施形態では、蛍光を分析する手段として分光器5や回折格子67,68および光検出器55の組み合わせを挙げたが、特定波長成分の光のみを透過するフィルターを備えた光センサを複数種類用い、各波長に分解されていない蛍光をこれらに導くことによって、蛍光を分析するようにしてもよい。
【0115】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかる蛍光検出方法および同装置によれば、励起光源から発せられる励起光と被試験物が放射する蛍光とを同一の光ファイバー伝達するため、励起光源や測光器と離れ、取り回し易い光ファイバーの他端側を被試験物に自由な角度で対向させることで、励起光に対して被試験物が放射する蛍光を容易に検出することができる。また、同一の光ファイバーの他端側にて励起光の照射と蛍光の受光を行うため、励起光の照射点と蛍光の受光点とにずれが生じず、確実に蛍光を検出することができる。また、蛍光と励起光とは波長が異なるため、同一の光ファイバー内で励起光と蛍光とが混在しても蛍光成分を分離して分析することも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【図2】蛍光検出時における光ファイバーの他端側の断面拡大図である。
【図3】スペクトル波形の分析の一例を示す説明図であり、(a)は、予め記憶されてるスペクトルパターンサンプルの一例、(b)は、被試験物から検出したスペクトル波形の一例を示している。
【図4】第2実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【図5】第3実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【図6】第4実施形態にかかる蛍光検出システムの全体構成図である。
【図7】第5実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【図8】第6実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【図9】第7実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【図10】第8実施形態にかかる蛍光検出装置の構成説明図である。
【符号の説明】
1 蛍光検出装置
2 検出装置本体
3 光ファイバー
31 一端側
32 他端側
33 有効入射角度領域
4 励起光源
41 集光光学系
5 分光器(測光器)
51 受光光学系
71 スペクトルパターン記憶手段
72 比較判断手段
73 モニタ
74 全体制御部
9 被試験物

Claims (11)

  1. 励起光源から発せられる励起光を光ファイバーの一端側に入射し、
    前記励起光が射出される前記光ファイバーの他端側を被試験物に対向させ、
    前記励起光によって前記被試験物が放射する蛍光を前記光ファイバーの他端側で受光し、
    前記蛍光が射出される前記光ファイバーの一端側から射出される前記蛍光を測光器に導くことを特徴とする蛍光検出方法。
  2. 前記光ファイバーの他端側を前記被試験物の表面に密着させることを特徴とする請求項1に記載の蛍光検出方法。
  3. 励起光源と、
    前記励起光源から発せられる励起光がその一端側に入射され、その他端側から前記励起光を射出し、前記他端側に対向する被試験物に前記励起光が照射されることによって前記被試験物が放射する蛍光を前記他端側で受光し、前記一端側から前記蛍光を射出する光ファイバーと、
    前記光ファイバーの前記一端側から射出される前記蛍光を測光器に導く受光光学系と、を備えたことを特徴とする蛍光検出装置。
  4. 前記励起光源は、前記被試験物から放射される蛍光の波長域を含まない励起光を発することを特徴とする請求項3に記載の蛍光検出装置。
  5. 前記励起光源は、レーザ光源であることを特徴とする請求項3または4に記載の蛍光検出装置。
  6. 前記励起光源から発せられる励起光を前記光ファイバーの前記一端側に集光する集光光学系を備えたことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の蛍光検出装置。
  7. 前記光ファイバーの前記一端側の対向位置に設けられ、前記励起光源から前記光ファイバーの前記一端側に至る励起光と前記光ファイバーの前記一端側から前記測光器に至る蛍光とのいずれか一方を透過し、いずれか一方を反射するダイクロイックミラーを備えたことを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の蛍光検出装置。
  8. 前記受光光学系から蛍光が導かれる測光器を備えたことを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の蛍光検出装置。
  9. 前記測光器によって検出される前記被試験物が放射した蛍光のスペクトル情報から、前記スペクトル情報に関連付けられた情報を判別する判別手段と、
    前記判別結果を出力する出力手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項8に記載の蛍光検出装置。
  10. 前記スペクトル情報に関連付けられた情報を判別する判別手段を備えた所定のサーバに対し、前記測光器によって検出される前記被試験物が放射した蛍光のスペクトル情報をネットワーク回線を介して送信し、前記サーバにおける前記判別手段の判別結果をネットワーク回線を介して受信する送受信手段と、
    前記判別結果を出力する出力手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項8に記載の蛍光検出装置。
  11. 請求項10に記載の蛍光検出装置およびサーバを備えたことを特徴とする蛍光検出システム。
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