JP2004338404A - インキジェットによるコンピューター−ツー−プレート - Google Patents
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Abstract
【課題】 インキジェット印刷による平版印刷版の製造方法を提供すること。
【解決手段】 本発明は、少なくとも1種の遷移金属錯体を含んでなるインキを用いて特定の表面処理された基質上でインキジェット印刷により形成される像の解像度を調節する方法を包含する。
【選択図】 なし
Description
本発明はインキジェット印刷による平版印刷版の製造方法に関する。
印刷の従来技術は、凸版印刷、グラビア印刷およびオフセット平版印刷を包含する。これらの印刷方法の全ては、インキを像のパターン中に移すための、普通は効率のために回転印刷機の版胴上に付与される、版を必要とする。凸版印刷では、像パターンは版上でインキを受容しそしてそれを刷りによって記録媒体上に移す隆起領域の形態で表示される。対照的に、グラビア印刷胴はウエルとインキの記録媒体上への沈着を可能にするインデントとの列を含む。
従来のオフセット平版印刷の場合には、印刷しようとする像が版上にインキ反撥性(疎油性または親水性)背景上のインキ受容性(親油性)領域のパターンとして存在する。湿潤システムでは、要求されるインキ反撥性はインキ処理前に湿し溶液(湿し水)の最初の適用により付与される。従来の予備感光された平版印刷版には光重合体またはジアゾニウム化学作用に基づく感紫外線コーティングが付与される。版は像を担持するマスクを通して紫外線露出されなければならない。マスクはハロゲン化銀化学作用に基づきそしてカメラによるまたはイメージ−セッターによる露出を包含し且つさらに湿潤処理を包含する写真技術により製造されるフィルムである。
印刷版前躯体は、像通りの露出時に露出された領域が水性アルカリ性現像剤中に不溶性となりそして印刷マスターの像領域(印刷領域)を規定する場合に「ネガ作用性」と称される。他方で、露出されなかった領域は水性アルカリ性現像剤中に可溶性のままである。ポジ作用性材料では、露出された領域が現像剤中に溶解しそして非印刷領域を規定する。これらの従来方法の欠点は、湿潤処理を含む写真中間体フィルムの行なわなくてはならない面倒な製造である。別の欠点は、印刷版自体の湿潤処理である。
印刷をもたらすグラフィックデザインの変革におけるコンピューターの出現で、写真中間体をもはや必要としない簡便で且つ安価なコンピューター−ツー−プレート(computer−to−plate)システムを開発するために多くの努力がなされた。最近の数年間で、種々の化学システムおよび露出方法に基づくこれらのシステムの一部が市場に導入されている。例えば、アグファ−ゲベルト(Agfa−Gevaert)N.V.の登録商標であるセットプリント(SETPRINT)材料はハロゲン化銀DTR化学作用に基づきそして光方式露出および処理後に相補性の親油性および親水性領域を製造する写真コーティングを担持するポリエチレンテレフタレートベースよりなる。光方式露出に基づくが親水性アルミニウムベースを有する別のシステムはアグファ−ゲベルトN.V.の登録商標であるリソスター(LITHOSTAR)である。強赤外レーザーによる熱方式露出に基づくシステムは、これもアグファ−ゲベルトN.V.の登録商標であるサーモスター(THERMOSTAR)と称する。
新規なコンピューター−ツー−プレートシステムの多くは大型であり、複雑であり、且つ高価である。それらは、それらの印刷操作の印刷前工程を能率化しそして急速交換の利点を得てそしてそれらの使用者から与えられるグラフィックデザインのデジタル情報に応答する手段として、大規模印刷会社による使用のために設計されている。平版印刷を利用する多くの比較的小さい印刷機のための経済的で且つ効率的なコンピューター−ツー−プレートシステムに対する強い要望がある。
多くの電子的非衝撃印刷システムが、これらの比較的小さい印刷機の要望を満たすための平版印刷版の製造における使用に関して研究されてきた。これらの中のほとんどは例えば特許文献1およびその中の参考文献に記載されているレーザー印刷システムであった。平版印刷用の経済的であり且つ簡便なコンピューター−ツー−プレート製造のための注目されている別の非衝撃印刷システムは例えば特許文献2に記載されている熱転移印刷である。
最近の数年間で、インキジェット印刷機が個人的使用者用の最も人気のあるハードコピーアウトプット印刷機としてレーザー印刷機を代替した。インキジェット印刷機の競争上の利点の一部は低価格および信頼度である。インキジェット印刷システムは比較的急速な像アウトプットシステムでありそしてそれが複雑な光学システムを必要としないため簡単な構造を有する。最近では、平版印刷版を製造するためのインキジェット印刷機の使用を提案するいくつかの報告が文献中でなされている。
特許文献3では、親油性液体または流体インキがインキジェット印刷により平版印刷版の親水性アルミニウム表面上に印刷される。酒石酸塩またはシラン結合剤がインキ中に存在する。
平版印刷版を製造するためのインキジェット印刷装置は特許文献4に記載されている。それは疎水性印刷版上の疎水性または親水性物質の沈着に関する。
特許文献5では、インキジェット印刷により銀で還元可能な像を形成するための材料を含有する流体インキおよび親水性媒体のセットが金属銀像を形成するために使用され、それは銀像を充分に疎水性にするための湿潤処理後に平版印刷版を与えると言われている。
熱いワックスをオフセット版の表面上に沈着させるための、インキが液体または流体タイプの代わりに固体または相変化タイプインキであるインキジェット印刷が、特許文献6に記載されている。ワックスの冷却時に、それは固化し、それにより印刷版を与える。固体インキジェット印刷は、ワックスまたは樹脂像がその熱可塑性質、化学性質、および接着性質によって制限される耐久性を有しそして媒体上の固化したインキジェット小滴の量および丸くされた形状が液体インキジェット印刷において見られる固有の像解像性質を有していない点で平版に関する重大な欠点を有する。
例えば特許文献7のように、インキジェット印刷の使用において不透明な像またはマスクを感光性平版印刷版空白に適用する先行技術もある。空白を次にインキジェット像形成されたマスクパターンを通して露出しそして次に従来手段により処理して平版印刷版を与える。この方式は従来の平版印刷版の材料および処理をそのまま使用しそして従来版を露出するための光マスクの代替法としてインキジェット印刷を使用する。特許文献8は、印刷版用の光マスクを製造するためのインキジェット印刷の固体または相変化タイプを記載している。
インキジェット印刷システムを用いることにより印刷版を製造するための方法の別の例として、特許文献9はインキ反撥性材料(例えば硬化性シリコーン類)がインキジェット印刷により印刷版上に印刷される印刷版の製造方法を提案している。この方法により得られる印刷版は、基質の表面上に形成されるインキ反撥性材料が非像部分として作用する凹版印刷版である。
特許文献10は、場合により約30°−260℃の温度に予備加熱された光重合体状インキ組成物を用いるインキジェット印刷により基質上にポジまたはネガ像を形成しそして生じた印刷された基質を紫外線照射にかけて、それによりインキ組成物を硬化させて像を形成することを含んでなる光重合体状レリーフタイプ印刷版の製造方法を開示している。
特許文献11は、インキ吸収層および基質と吸収層との間にある親水性化された層を有する基質上にインキジェット印刷により光重合可能なインキ組成物を用いて像を形成し、そしてそれを該インキ組成物が感光されて像を硬化させる波長領域内の活性光線に露出することを含んでなる平版印刷版の製造方法を開示している。
特許文献12は、親水性処理にかけられた記録材料上で光硬化性成分を含有する疎水性インキを使用するインキジェット印刷により印刷された像を形成し、そして全表面を活性光線に露出する段階を含んでなる印刷版の製造方法を開示している。
特許文献13は、平版ベースをインキ印刷後に除去されるインキ吸収層でコーティングすることによりインキの画線太りを回避する方法を開示している。
非特許文献1は、インキが疎水性重合体ラテックスであるインキジェットの使用による印刷版の製造方法を開示している。
特許文献14は、インキ像を空白印刷版上に形成しそしてトナーをこの像形成領域に付着させることによりこの像を熱的に定着させることによる印刷版の製造方法を開示している。
特許文献15は、インキジェット記録時にバイアス電圧を伝導性支持体に適用することにより、表面層が静電吸引タイプインキセットシステムに従い親水性にされてそれを乾燥または硬化するような伝導性支持体上に親水性物質を含有するインキ像を形成する版製造方法を開示している。
特許文献16は、熱融合性成分を含有する噴出可能物質を使用するインキジェット印刷により版表面上に像形成沈澱を射出することによる印刷用の再使用可能印刷版の製造方法を開示している。この像が像形成沈澱を形成し、それが可変周波数および可変粉末誘発ヒーターを用いて印刷版の表面に融合される。
特許文献17には、ポリアクリレート類、ポリアミド類、スチレン化されたポリアクリレート類およびポリウレタン類よりなる群から選択される複数の第三級アミン部位を有する共重合体を含んでなる流体組成物が記載されており、それはインキジェット印刷装置により適用されうる。
特許文献18には、種々の温度における可変粘度を有し、それにより基質上の流体の延展性を調節する流体組成物が記載されている。好ましい態様では、流体組成物は少なくとも1種の非脂環式エポキシ化合物、少なくとも1種の脂環式エポキシ化合物および少なくとも1種の紫外線開始剤化合物を含んでなる。
特許文献19には流体組成物が界面活性剤を含んでなるインキジェット印刷により基質上で形成される像の解像度を調節する方法が記載されているが、特許文献20では像の解像度を調節するために界面活性剤が基質上に適用される。
特許文献21には、流体がその化学構造中に平版受容体の表面と反応可能な燐含有基を有する親油性化剤を含有することを特徴とする、インキジェット印刷により流体の小滴を平版受容体の表面上に情報通りに分配することを含んでなる平版印刷版の製造方法が開示されている。
特許文献22、特許文献23および特許文献24では、遷移金属錯体よりなる群から選択される反応性成分を含んでなるインキジェット流体により平版印刷版が製造される。好ましい態様では、反応性化合物は1種もしくはそれ以上の有機酸のクロム錯体を含んでなる。
これまでに、本発明の特許性に関連する下記の文書が知られている:
・1998年4月14日に発行された米国特許第5,738,013号明細書(特許文献25参照)
・2001年11月28日に発行された欧州特許第1,157,825号明細書(特許文献26参照)。
米国特許第5304443号明細書
米国特許第4958564号明細書
特開昭62−25081号公報
国際公開第94/11191号パンフレット
米国特許第5501150号明細書
米国特許第4833486号明細書
特開昭63−109,052号公報
米国特許第5,495,803号明細書
特開昭56−113456号公報
米国特許第5,511,477号明細書
米国特許第5,312,654号明細書
特開平4−69244号公報
欧州特許第533,168号明細書
特開昭57−038142号明細書
特開平07−108667号明細書
米国特許第5,213,041号明細書
米国特許第6,455,132号明細書
国際公開第0154903号パンフレット
国際公開第0154915号パンフレット
国際公開第0076779号パンフレット
欧州特許出願公開第11157825号明細書
米国特許第5,738,013号明細書
米国特許第5,849,066号明細書
米国特許出願公開第2001/0007464号明細書
米国特許第5,738,013号明細書
欧州特許第1,157,825号明細書
Research Disclosure 289118 of May 1988
・1998年4月14日に発行された米国特許第5,738,013号明細書(特許文献25参照)
・2001年11月28日に発行された欧州特許第1,157,825号明細書(特許文献26参照)。
後者の先行技術文書により解決されていない問題は、インキジェット印刷後に劣悪な像を生ずる基質上のこれらのインキジェット流体の延展性である。本発明の目的は、減じられたインキ延展性により特徴づけられ、それにより高解像度像を担持する版の製造を可能にするインキジェット印刷による平版製造方法を提供することである。
この目的は請求項1の方法によりそして従属請求項の具体的態様により実現される。
少なくとも1種の金属錯体反応性成分を燐酸中または硫酸および燐酸の混合物中でアノード処理された親水性金属上に含んでなる流体を用いるインキジェット印刷後に、得られた平版印刷版を好ましくは外部エネルギー源または他の適当な手段に露出して反応性成分の反応を引き起こす。これが有効量の耐久性があり且つ水不溶性であるパターンを平版上に形成し、それによりそれは長い運転回数にわたり高品質平版印刷の準備がなされる。
発明の詳細な記述
本発明の方法に従い使用される種々の成分を次に詳細に説明する。
I.インキジェット流体
本発明で使用されるインキジェット流体は、遷移金属錯体反応性成分を含んでなる。好ましい態様では、インキジェット流体は例えばデュポン・コーポレーション(DuPont Corporation)によりクイロン(QUILON)商品名で販売されている錯体の如き1種もしくはそれ以上の有機酸のクロム錯体を含んでなる。好ましくは、クロム錯体の該有機酸は親油性基を含んでなり、例えばミリスチン酸およびステアリン酸である。さらに別の態様では、1種もしくはそれ以上のクロム錯体は3価クロムおよび有機カルボン酸の錯体を含んでなる。そのようなクロム錯体の一例は、3価クロムおよびミリスチン酸の錯体(ジペンタヒドロキシ(テトラデカン酸)クロム、CAS番号65229−24−5)のイソプロピルアルコール中25〜30重量%溶液であるクイロンCであり、別の例はクイロン・クロム・コンプレクセス(Quilon Chrome Complexes)、デュポン・コーポレーション、1992年4月に記載されている。別の好ましい態様では、インキジェット流体は1種もしくはそれ以上の有機酸のクロム錯体を含んでなり、ここで1種もしくはそれ以上の有機酸のクロム錯体は例えば不飽和アクリルまたはビニル基の如き感放射線反応性基を含んでなる。感放射線反応性基を有する有機酸のクロム錯体のこれらの反応性成分の例は、デラウェア州、ウィルミントンのデュポン・コーポレーションによりボラン(VOLAN)商品名で販売されている不飽和有機酸のクロム錯体である。遷移金属錯体に関するさらに詳細な情報は米国特許第5738013号明細書、米国特許第5849066号明細書、米国特許第5971535号明細書、米国特許出願公開第2001/0007464号明細書に見ることができる。
発明の詳細な記述
本発明の方法に従い使用される種々の成分を次に詳細に説明する。
I.インキジェット流体
本発明で使用されるインキジェット流体は、遷移金属錯体反応性成分を含んでなる。好ましい態様では、インキジェット流体は例えばデュポン・コーポレーション(DuPont Corporation)によりクイロン(QUILON)商品名で販売されている錯体の如き1種もしくはそれ以上の有機酸のクロム錯体を含んでなる。好ましくは、クロム錯体の該有機酸は親油性基を含んでなり、例えばミリスチン酸およびステアリン酸である。さらに別の態様では、1種もしくはそれ以上のクロム錯体は3価クロムおよび有機カルボン酸の錯体を含んでなる。そのようなクロム錯体の一例は、3価クロムおよびミリスチン酸の錯体(ジペンタヒドロキシ(テトラデカン酸)クロム、CAS番号65229−24−5)のイソプロピルアルコール中25〜30重量%溶液であるクイロンCであり、別の例はクイロン・クロム・コンプレクセス(Quilon Chrome Complexes)、デュポン・コーポレーション、1992年4月に記載されている。別の好ましい態様では、インキジェット流体は1種もしくはそれ以上の有機酸のクロム錯体を含んでなり、ここで1種もしくはそれ以上の有機酸のクロム錯体は例えば不飽和アクリルまたはビニル基の如き感放射線反応性基を含んでなる。感放射線反応性基を有する有機酸のクロム錯体のこれらの反応性成分の例は、デラウェア州、ウィルミントンのデュポン・コーポレーションによりボラン(VOLAN)商品名で販売されている不飽和有機酸のクロム錯体である。遷移金属錯体に関するさらに詳細な情報は米国特許第5738013号明細書、米国特許第5849066号明細書、米国特許第5971535号明細書、米国特許出願公開第2001/0007464号明細書に見ることができる。
インキジェット印刷で使用される典型的なインキジェット流体は、反応性成分、例えばイソシアネート、ブロックされたイソシアネート、ジケテン、ジケテン乳剤、ポリアミドエポキシド、酸無水物または酸塩化物、をさらに含んでなることができる。これらの反応性成分の例は、バスフ・コーポレーション(BASF Corporation)によりルプラネート(LUPRANATE)商品名で販売されているイソシアネート類、例えばルプラネートM205、バイエル・コーポレーション(Bayer Corporation)によりデスモジュル(DESMODUR)商品名で販売されているブロックされたイソシアネート類、例えばデスモジュルBL3175、ハーキュルス・コーポレーション(Hercules Corporation)によりアクアペル(AQUAPEL)商品名で販売されているジケテン類、ハーキュルス・コーポレーションによりヘルコン(HERCON)商品名で販売されているジケテン乳剤、例えばヘルコン79、ハーキュルス・コーポレーションによりポリカップ(POLYCUP)商品名で販売されているポリアミドエポキシド類、例えばポリカップ172、ISPコーポレーション(ISP Corporation)によりガントレズ(GANTREZ)商品名で販売されている酸無水物、例えばアルキル長鎖ビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体およびアルドリッヒ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company)からの塩化パルミトイルを包含する。
反応性成分は、親水性層上に印刷されそして引き続き外部エネルギー源または他の適当な手段に露出されて反応性成分の反応を引き起こす場合に、親油性の、水不溶性の、そして耐久性のある像を好ましくは形成可能である。非照射反応性成分に関すると、好ましい外部エネルギー源は熱である。熱は熱空気を介してまたは近赤外線もしくは赤外線を介して適用することができる。放射線硬化性成分に関しては、例えば電子線照射、紫外線照射、可視光線照射および赤外線照射の如き照射が外部エネルギー源として好ましい。さらに、反応性成分は好ましくは適当な液体担体を有するインキジェット印刷ヘッドの少なくとも1つのタイプの中で使用するのに充分なほど相容性であり且つ安定性である。
好ましい態様では、触媒をインキジェット流体に加えて、印刷後にそして反応を引き起こすためのエネルギー源または他の適当な手段への露出時に、反応性成分の反応速度を高める。最も好ましい態様では、加えられる触媒は金属錯体、例えばステアリン酸第一錫、である。1つの態様では、加えられる触媒は感放射線基の反応を促進させるための増感剤である。例えば、材料を例えば不飽和アクリル基の如き感放射線基と反応させる技術において既知であるように、感光剤を加えて紫外線もしくは可視光線に対する露出からの反応を促進させることができまたは過酸化物化合物を加えて加熱により反応を促進させることができる。
インキジェット流体は好ましくは水もしくは有機溶媒またはそれらの組み合わせを液体担体としてさらに含んでなる。具体的な液体担体の選択は具体的なインキジェット印刷機並びにインキジェット印刷用に使用されるその相容性インキジェット印刷ヘッドおよびカートリッジに依存する。それはまた、選択される具体的な反応性成分にも依存する。インキジェットハードウェアおよび反応性成分の両者との相容性が液体担体の選択において重要である。種々のタイプのインキジェット印刷ヘッドと共に使用に適する液体担体のタイプは例えば米国特許第5,085,698号明細書に記載されているように当該技術で既知である。例えばイソシアネート類、ケテン類および酸無水物の如き反応性成分は典型的には、非水性または有機性の液体担体とだけ相容性であろう水と充分に反応性である。一般に、インキジェット印刷ヘッドの圧電および連続流タイプはインキジェット印刷ヘッドの熱または泡タイプより広い許容可能な液体担体範囲を有する。例えば、圧電インキジェット印刷ヘッドは種々の非水性または有機性の液体担体を用いて許容可能なように作用するが、熱インキジェット印刷ヘッドは典型的には液体担体中での水または揮発性有機溶媒の高い割合を必要とする。水が水性インキ用の好ましい媒体であるが、水性組成物は1種もしくはそれ以上の水混和性溶媒、例えば多価アルコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールまたはトリメチロールプロパン、を含んでなることができる。そのような多価アルコール類はいわゆる湿潤剤として機能してインキが印刷ヘッドのオリフィス中で乾くのを防止する。水性組成物中の水性担体媒体の量は30〜99.995、好ましくは50〜95、重量%の範囲内でありうる。有機溶媒、例えばアルコール類、ケトン類または酢酸塩類、をインキ用の担体媒体として使用することもできる。
インキジェット技術に関して知られているように、噴射速度、小滴の分離長さ、滴寸法および流安定性は水性組成物の表面張力および速度により大きく影響される。インキジェット印刷システムを用いる使用に適するインキジェットインキは20〜60、好ましくは30〜50、ダイン/cmの範囲内の表面張力を有することができる。水性インキ中の表面張力の調節は少量の界面活性剤の添加により行なうことができる。界面活性剤の使用量は簡単な試行錯誤実験により決めることができる。数種のアニオン性および非イオン性界面活性剤がインキジェット技術で既知である。市販の界面活性剤は、エアー・プロダクツ(Air Products)からの商品名であるシルフィノール(SYRFINOL)TMシリーズ、デュポン(Dupont)からの商品名であるゾニル(ZONYL)TMシリーズ、3Mからの商品名であるフルオラド(FLUORAD)TMシリーズ、およびシアナミド(Cyanamid)からの商品名であるアエロゾル(AEROSOL)TMシリーズを包含する。
インキは他の成分をさらに含んでなることができる。殺菌剤を加えて、時間がたったインキ中で起きうる望ましからざる微生物の成長を防止することができる。場合によりインキ中に存在できる別の添加剤は、濃稠化剤、pH調節剤、緩衝液、伝導率促進剤、乾燥剤、および発泡防止剤を包含する。
像を平版受容体上に噴射した後の像コントラストを強化するために、染料を加えることができる。多くの染料および顔料がインキジェット技術に適することが知られている。適する染料は担体媒体(すなわち水をベースとしたものまたは溶媒をベースとしたもの)とのそれらの相容性並びに親油性化剤とのそれらの相容性に基づいてさらに選択され、すなわちそれらは凝固をもたらしてはならない。カチオン性染料、例えばクリスタルバイオレット、が水性インキ用に特に好ましい。
II.像受容基質
本発明の平版印刷版用の支持体は、好ましくはアルミニウムである親水性金属表面を有する支持体である。本発明の好ましい態様によると、支持体は電気化学的研磨により研磨されそして燐酸または硫酸/燐酸混合物を使用するアノード処理技術によりアノード処理されたアルミニウムから製造される。研磨およびアノード処理の両方の方法は当該技術で非常に良く知られている。
II.像受容基質
本発明の平版印刷版用の支持体は、好ましくはアルミニウムである親水性金属表面を有する支持体である。本発明の好ましい態様によると、支持体は電気化学的研磨により研磨されそして燐酸または硫酸/燐酸混合物を使用するアノード処理技術によりアノード処理されたアルミニウムから製造される。研磨およびアノード処理の両方の方法は当該技術で非常に良く知られている。
アルミニウム基質を研磨(または粗面化)することにより、印刷像の付着性および非像領域の湿潤特性の両者が改良される。研磨段階中の電解質のタイプおよび/または濃度並びに適用される電圧を変えることにより、種々のタイプの粒子が得られうる。表面の粗面度は種々の技術により、例えば表面を越えて自動記録針(stylus)を横断させて算術平均中心線粗面度(Ra)値として表示するかまたはCLA(中心線平均)とも称する計器上の平均読み取り値を与えることにより、測定することができる。ここで使用されるRaはISO4287/1(=DIN4762)およびその中の参考文献で定義されている。ここで報告されるRa値はISO4288およびその中の参考文献に従い非常に小さい先端を有する接触自動記録針を用いる機械的輪郭方法により測定される(光学的輪郭方法も既知であり、そのような光学的方法はISO方法より高い値を与える)。Raを測定するために使用される装置はテイラー・ホブソン・リミテッド(Taylor Hobson Ltd.)からのタリサーフ(Tlysurf)10であった。
研磨中に塩酸塩および燐酸の混合物を使用することより、より低いRa値が(限定された範囲にわたり)得られるが、塩酸塩をある種のカルボン酸と組み合わせて使用することにより、低いRa値並びに広範囲の粗面度が得られうる。典型的には、Ra値は0.2−1.5μmの間で変動し、Ra値の下限は0.05μm、好ましくは0.1μmでありうる。アルミニウム表面の電解質研磨のさらなる詳細は英国特許第1598701号に記載されている。
アルミニウム支持体をアノード処理することにより、その磨耗耐久性および親水性質が改良される。Al2O3層の微細構造並びに厚さはアノード処理段階により決められ、アノード重量(アルミニウム表面上に形成されたAl2O3のg/m2)は1〜8g/m2の間で変動する。本発明によると、アノード処理は燐酸中または燐酸および硫酸の混合物中で行なわれ、そしてこのアノード処理技術により得られるアノード層の孔の直径は硫酸だけの中で行なわれるアノード処理と比べてより大きい。アノード処理のタイプ、すなわち硫酸中、燐酸中、または両者の混合物中、はR.メイヤーズ(Mayers)、V.チャウ(Chau)、G.E.トンプソン(Thompson)により発行された論文「再アノード処理工程を用いる平版印刷版処理の評価(Assessment of lithographic printing plate processing using a re−anodizing procedure)」、アルミニウム表面科学および技術に関する第2回国際シンポジュームの会報(Proceedings of 2nd International Symposium on Aluminum Surface Science and Technology)、UMIST、マンチェスター、英国(2000)、327−334に記載されているような再アノード処理を用いて同定されうる。アノード処理の一例は0.25〜4分間にわたり電解質として20−150g/l(好ましくは40−100g/l)の硫酸および250−380g/lの燐酸を含有する水溶液を用いて15−35Vの電圧および15−46℃の温度で行なわれる。アルミニウム支持体のアノード処理技術のさらなる詳細は英国特許第2088091号に記載されている。
研磨されそしてアノード処理されたアルミニウム支持体を後処理してその表面の親水性質を改良することができる。例えば、アルミニウム支持体の表面を珪酸ナトリウム溶液を用いて高められた温度、例えば95℃で、で処理することによりアルミニウム支持体を珪酸処理することができる。或いは、酸化アルミニウム表面を無機弗化物をさらに含有していてもよい燐酸塩溶液で処理することを含む燐酸塩処理を適用することもできる。さらに、酸化アルミニウム表面を有機酸および/またはその塩、例えばカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、スルホン酸もしくはホスホン酸、またはそれらの塩類、例えば琥珀酸塩、燐酸塩、ホスホン酸塩、硫酸塩、およびスルホン酸塩、ですすぐこともできる。クエン酸またはクエン酸塩溶液が好ましい。この処理は室温で行うこともでき或いは約30〜50℃のわずかに高められた温度で行なうこともできる。別の興味ある処理は、酸化アルミニウム表面を炭酸水素塩溶液ですすぐことを包含する。さらに、酸化アルミニウム表面をポリビニルホスホン酸、ポリビニルメチルホスホン酸、ポリビニルアルコールの燐酸エステル、ポリビニルスルホン酸、ポリビニルベンゼンスルホン酸、ポリビニルアルコールの硫酸エステル、並びにスルホン化された脂肪族アルデヒドとの反応により製造されるポリビニルアルコールのアセタールで処理することができる。1種もしくはそれ以上のこれらの後処理を単独でまたは組み合わせて行ない得ることも明らかである。これらの処理のさらなる詳細な記述は英国特許第1084070号明細書、独国特許第4423140号明細書、独国特許第4417907号明細書、欧州特許第659909号明細書、欧州特許第537633号明細書、独国特許第4001466号明細書、欧州特許第292801号明細書、欧州特許第291760号明細書および米国特許第4458005号明細書に示されている。
III.場合により行なわれるベーキングおよび/またはゴム処理段階
像の記録および場合により行なわれるエネルギー源に対する露出後に、印刷版を印刷インキを用いて通常方法でインキ付与することができ、そしてこの版を印刷機械上で使用することができる。インキ付与前に、当分野の専門家により知られているように版を仕上げゴムで処理することができる。仕上げゴムを用いる本発明の印刷版の処理が版の印刷品質をさらに改良する。しかしながら、印刷版をポリビニルホスホン酸で後処理する場合には、版の品質はすでに最適でありそして仕上げゴム段階を省略することができる。印刷技術で良く知られているように、典型的には仕上げゴムは天然ゴム、例えばアカシアゴム、または合成ゴム、例えばカルボキシメチルセルロース、の水溶液である。さらに、ゴムは種々のタイプの界面活性剤を含有しうる。市販のゴム溶液の例は、アグファの登録商標であるRC795またはRC515を包含する。
IV.インキジェット印刷方法
インキジェット印刷では、印刷装置と受容体との間の物理的接触なしにインキ流体の微小滴がインキ受容体表面上に直接射出される。印刷装置が印刷データを電子的に貯蔵しそして小滴を像通りに噴出させる機構を調節する。印刷ヘッドを紙を越えてまたは逆に動かすことにより、印刷が行なわれる。インキジェット印刷機の初期の特許は米国特許第3739393号明細書、米国特許第3805273号明細書および米国特許第3891121号明細書を包含する。
III.場合により行なわれるベーキングおよび/またはゴム処理段階
像の記録および場合により行なわれるエネルギー源に対する露出後に、印刷版を印刷インキを用いて通常方法でインキ付与することができ、そしてこの版を印刷機械上で使用することができる。インキ付与前に、当分野の専門家により知られているように版を仕上げゴムで処理することができる。仕上げゴムを用いる本発明の印刷版の処理が版の印刷品質をさらに改良する。しかしながら、印刷版をポリビニルホスホン酸で後処理する場合には、版の品質はすでに最適でありそして仕上げゴム段階を省略することができる。印刷技術で良く知られているように、典型的には仕上げゴムは天然ゴム、例えばアカシアゴム、または合成ゴム、例えばカルボキシメチルセルロース、の水溶液である。さらに、ゴムは種々のタイプの界面活性剤を含有しうる。市販のゴム溶液の例は、アグファの登録商標であるRC795またはRC515を包含する。
IV.インキジェット印刷方法
インキジェット印刷では、印刷装置と受容体との間の物理的接触なしにインキ流体の微小滴がインキ受容体表面上に直接射出される。印刷装置が印刷データを電子的に貯蔵しそして小滴を像通りに噴出させる機構を調節する。印刷ヘッドを紙を越えてまたは逆に動かすことにより、印刷が行なわれる。インキジェット印刷機の初期の特許は米国特許第3739393号明細書、米国特許第3805273号明細書および米国特許第3891121号明細書を包含する。
インキ小滴の噴射は数種の方法で行なうことができる。第一のタイプの方法では、圧力波パターンを適用することにより連続的小滴流が作成される。この方法は連続的インキジェット印刷として知られる。第一の態様では、小滴流は、静電的に荷電され偏向されそして再収集された小滴と、未電荷のままでありそれらの方向が未偏向し続けそして像を形成する小滴とに分割される。或いは、荷電された偏向流が像を形成しそして未荷電の未偏向噴射が再収集される。連続的インキジェット印刷のこの変法では、数本の噴射が異なる角度に偏向されそしてそこで像を記録する(多偏向システム)。
第二の方法によると、インキ小滴は「オン・デマンド(on demand)」(「DOD」または「ドロップ・オン・デマンド(drop on demand)」方法)で作成することができ、それにより印刷装置が小滴をそれらが受容体上で像形成する際にのみ噴出させ、それにより小滴荷電、偏向ハードウェア、およびインキ再収集の複雑さを回避する。ドロップ・オンデマンドでは、圧電変換器の機械的運動により(いわゆる「圧電方法」)または別個の熱負荷により(いわゆる「泡噴射」方法もしくは「熱噴射」方法)作成される圧力波によりインキ小滴を作成することができる。
本発明を次に下記の実施例により説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
1.アノード処理されたアルミニウム基質の製造
硫酸/燐酸の混合物中でアノード処理されたアルミニウム支持体の製造
種々の基質の概観は表6実施例1〜12に示されている。
・脱脂段階
0.30mm厚さのアルミニウム箔を10g/lの水酸化ナトリウムを含有する水溶液中に40℃で45秒間にわたり浸漬することにより箔を脱脂しそして脱塩水ですすいだ。
・研磨
箔を次に交流(表1に示されている)を用いて9g/lの塩酸および22.5g/lの酢酸を含有する水溶液の中で35℃の温度で25秒間にわたり電気化学的に研磨した。電流密度を変えることにより表面形状を変えた。CLA(中心線平均)は0.4から1.0μmで変動した。
硫酸/燐酸の混合物中でアノード処理されたアルミニウム支持体の製造
種々の基質の概観は表6実施例1〜12に示されている。
・脱脂段階
0.30mm厚さのアルミニウム箔を10g/lの水酸化ナトリウムを含有する水溶液中に40℃で45秒間にわたり浸漬することにより箔を脱脂しそして脱塩水ですすいだ。
・研磨
箔を次に交流(表1に示されている)を用いて9g/lの塩酸および22.5g/lの酢酸を含有する水溶液の中で35℃の温度で25秒間にわたり電気化学的に研磨した。電流密度を変えることにより表面形状を変えた。CLA(中心線平均)は0.4から1.0μmで変動した。
・汚染除去
脱塩水ですすいだ後にアルミニウム箔を次に135g/lの燐酸を含有する水溶液を用いて40℃で25秒間にわたりエッチングしそして脱塩水で25℃で30秒間にわたりすすいだ。
・アノード処理
箔を引き続き50g/lの硫酸および340g/lの燐酸を含有する水溶液の中で45℃の温度で25秒間にわたりアノード酸化にかけた。電流密度を変えてアノード層の種々の重量を得た。電流密度設定に関する詳細事項を表2に示す。
脱塩水ですすいだ後にアルミニウム箔を次に135g/lの燐酸を含有する水溶液を用いて40℃で25秒間にわたりエッチングしそして脱塩水で25℃で30秒間にわたりすすいだ。
・アノード処理
箔を引き続き50g/lの硫酸および340g/lの燐酸を含有する水溶液の中で45℃の温度で25秒間にわたりアノード酸化にかけた。電流密度を変えてアノード層の種々の重量を得た。電流密度設定に関する詳細事項を表2に示す。
・後アノード処理
次に箔を脱塩水で洗浄しそして水溶液で後処理した。種々の後アノード処理を行なった。詳細事項(濃度、滞在時間および温度)を表3に示す。後アノード処理後に基質を水ですすいだ。
次に箔を脱塩水で洗浄しそして水溶液で後処理した。種々の後アノード処理を行なった。詳細事項(濃度、滞在時間および温度)を表3に示す。後アノード処理後に基質を水ですすいだ。
硫酸中でのアノード処理された比較用アルミニウム支持体の製造
種々の基質の概観を表6比較例1〜8に示す。
種々の基質の概観を表6比較例1〜8に示す。
脱脂段階、研磨、汚染除去、および後アノード処理を硫酸/燐酸アノード処理したアルミニウム支持体の製造において記載された通りにして行なった。アノード処理用に下記の工程を使用した。
・アノード処理
箔を引き続き105g/lの硫酸を含有する水溶液の中で45℃の温度で25秒間にわたりアノード酸化にかけた。電流密度を変えてアノード層の種々の重量を得た。電流密度設定に関する詳細事項を表4に示す。
・アノード処理
箔を引き続き105g/lの硫酸を含有する水溶液の中で45℃の温度で25秒間にわたりアノード酸化にかけた。電流密度を変えてアノード層の種々の重量を得た。電流密度設定に関する詳細事項を表4に示す。
2.インキジェット流体の製造
クイロンC化合物(デュポンの登録商標)を脱イオン水およびイソプロパノールに加えることによりインキジェット流体を製造した。次に、アルドリッヒから市販されているカチオン染料であるクリスタルバイオレットを加えた。混合物を攪拌して確実に均一に混合し、そして1μm孔寸法フィルターを通して濾過した。インキジェット流体組成を表5に示す。
クイロンC化合物(デュポンの登録商標)を脱イオン水およびイソプロパノールに加えることによりインキジェット流体を製造した。次に、アルドリッヒから市販されているカチオン染料であるクリスタルバイオレットを加えた。混合物を攪拌して確実に均一に混合し、そして1μm孔寸法フィルターを通して濾過した。インキジェット流体組成を表5に示す。
3.平版印刷版の製造
インキジェット流体をエプソン(Epson)900インキ−ジェット印刷機のインキ−ジェットカートリッジの中に充填した。1%被覆率を有するスクリーンを印刷機中に充填されたアノード処理されたアルミニウム印刷版の上に1cm当たり567ドット(1440dpi)で像形成した。乾燥後に版上のドット寸法の直径を顕微鏡下で測定した。ドット寸法が小さくなればなるほど、アルミニウム基質上の流体の延展性が小さくなる。
4.結果
ドット寸法測定の結果を表6に示す。
インキジェット流体をエプソン(Epson)900インキ−ジェット印刷機のインキ−ジェットカートリッジの中に充填した。1%被覆率を有するスクリーンを印刷機中に充填されたアノード処理されたアルミニウム印刷版の上に1cm当たり567ドット(1440dpi)で像形成した。乾燥後に版上のドット寸法の直径を顕微鏡下で測定した。ドット寸法が小さくなればなるほど、アルミニウム基質上の流体の延展性が小さくなる。
4.結果
ドット寸法測定の結果を表6に示す。
これらの結果から、硫酸および燐酸の混合物中でアノード処理することにより製造された基質は硫酸中でアノード処理することにより製造された比較用基質と比べて版に対してはるかに改良された像品質を与えることは明らかである。
5.印刷
5.A.後ゴム処理の使用あり
版を5分間にわたり90℃で炉の中で加熱して像を硬化させた。引き続き、全ての版をRC795(仕上げゴム、アグファの登録商標)を用いてゴム処理した。
5.印刷
5.A.後ゴム処理の使用あり
版を5分間にわたり90℃で炉の中で加熱して像を硬化させた。引き続き、全ての版をRC795(仕上げゴム、アグファの登録商標)を用いてゴム処理した。
次に、版をインキとしてK+E800スキネックス・ブラック(Skinnex Black)(バスフの登録商標)をそして湿し水として4%エメラルド・プレミウム(Emerald Premium)MXEH(アンカー(Anchor)の登録商標)を使用するサクライ・オリバー(Sakurai Oliver)52印刷機械に設置した。版のクリーンアップおよびロールアップ性能は非常に良好でありそして優れた印刷コピーが得られた。硫酸および燐酸の混合物を用いてアノード処理することにより製造されたアルミニウム基質上で観察された改良された像品質が印刷物上でも観察された。
5.B.後ゴム処理の使用なし
版を5分間にわたり90℃で炉の中で加熱して像を硬化させた。
5.B.後ゴム処理の使用なし
版を5分間にわたり90℃で炉の中で加熱して像を硬化させた。
次に、版をインキとしてK+E800スキネックス・ブラック(バスフの登録商標)をそして湿し水として4%エメラルド・プレミウムMXEH(アンカーの登録商標)を使用するサクライ・オリバー52印刷機械に設置した。CPD後アノード処理を行なった版(実施例6、7、8並びに比較例6、7および8)だけが許容可能なクリーンアップおよびロールアップ性能(<15頁)を示しそして優れた印刷コピーが得られた。全ての他の版は非常に遅いクリーンアップ(>100頁)を示した。
本発明の好ましい態様を詳細に記載したが、請求項で規定された発明の範囲から逸脱せずに多くの改変を行ないうることは当業者にここで明らかにあるであろう。
刊行物、特許出願、および特許を包含するここに引用された全ての参考文献は、それぞれの参考文献が引用することにより本発明の内容となることが個別にかつ具体的に示されているようにそしてその内容が示されたように、引用することにより同程度に本発明の内容となる。
発明を記述する文脈中の(特に請求項の文脈中の)語「a」、「an」および「the」並びに同様な照会は、ここで断らない限りまたは明らかに文脈により否定されない限り、単数および複数の両方を包括すると解釈される。値の範囲の記述はここでは、ここで断らない限り、範囲内に入るそれぞれ別個の値を個別に照会する簡単方法後して作用することだけが意図され、そしてそれぞれ別個の値はあたかもそれがここに個別に引用されるように明細書の中に導入される。ここに記載された全ての方法は、ここで断らない限りまたは明らかに文脈により否定されない限り、いずれかの適当な順序で行なうことができる。いずれかのそして全ての実施例、またはここに提示されている例示用語(例えば「の如き」)の使用は発明をより良く説明するためだけが意図されそして特許請求されない限り発明の範囲を限定するものではない。明細書中の用語は発明の実施にとって必須である特許請求されていない要素を示すものと考えるべきでない。
発明を行なうために発明者に知られた最良方式を包含する本発明の好ましい態様がここに記載される。もちろん、これらの好ましい態様の改変は当業者には以上の記述を読むと明らかになるであろう。発明者は、当業者がそのような改変を適宜使用することを予期しており、そして発明者は発明をここに具体的に記載されたものとは異なる方法で行なうつもりである。従って、本発明はここに添付された請求項に引用された主題の全ての改変および同等物を適用可能な法律により認可されたものとして包含する。さらに、全ての可能な改変における上記要素の組み合わせも、ここで断らない限りまたは明らかに文脈により否定されない限り、本発明により包括される。
Claims (11)
- インキジェット印刷により流体の小滴を親水性金属基質上に情報通りに分配する段階を含んでなる平版印刷版の製造方法であって、該流体が遷移金属錯体よりなる群から選択される1種もしくはそれ以上の反応性成分を含んでなり、そして親水性金属を燐酸または硫酸と燐酸の混合物を含んでなる媒体中でアノード処理することを特徴とする方法。
- 該親水性金属が研磨されそしてアノード処理されたアルミニウムである請求項1に記載の方法。
- 該親水性金属基質が0.2〜1.5ミクロンの間の表面粗さRaを有する請求項1または2に記載の方法。
- 親水性金属が1〜8g/m2の間のアノード重量を有する請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 遷移金属錯体が1種もしくはそれ以上の有機酸のクロム錯体を含んでなる請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 1種もしくはそれ以上のクロム錯体が3価クロムおよび有機カルボン酸の1種もしくはそれ以上の錯体を含んでなる請求項5に記載の方法。
- 該有機カルボン酸がミリスチン酸およびステアリン酸よりなる群から選択される請求項6に記載の方法。
- 1)請求項1〜7のいずれかに記載の方法を含んでなり、そして次に
2)印刷版を該反応性成分を活性化するエネルギー源に露出し、それにより親水性金属上に耐久性があり且つ水不溶性の平版像を形成する
ことを含んでなる平版印刷版の製造方法。 - 段階2)における該エネルギー源が熱である請求項8に記載の方法。
- 段階2)における該エネルギー源が電子線照射、紫外線照射、可視光線照射および赤外線照射よりなる群から選択される請求項8に記載の方法。
- 印刷版を仕上げゴムでさらに処理する請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
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