JP2004337964A - プラズマアーク溶接方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】穴埋め工程及び平滑化工程では、シールドガス中の酸素流量を穴開け工程に比べて低くする。また、平滑化工程におけるシールドガス中の酸素流量を、穴埋め工程に比べて低くする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマアークを用いてワークの溶接を行うプラズマアーク溶接方法及びその装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プラズマアーク溶接では、プラズマアークによりワークに穴を開ける穴開け工程と、プラズマアークで溶融させたフィラー(充填材)により上記ワークに開けた穴を埋める穴埋め工程と、その穴埋め部分にプラズマアークを吹き付けることで、その表面を平滑化する平滑化工程(この平滑化工程は省略される場合がある)とが順次行われる(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0003】
上記穴開け工程では、酸化熱による穴開け速度の向上、溶融粘度の低下、溶融濡れ性の向上、爆飛発生の抑制等といった理由から、プラズマアークをシールドするシールドガス中に酸素を含ませることが望ましい。例えば特許文献2には、プラズマガス又はシールドガスの少なくとも一方に、ガス流量全体の10〜100%(好ましくは約50%)の酸素ガスを混入することで、爆飛の発生を抑制できることが開示されている。上記爆飛は、亜鉛メッキ鋼板のように、表面が母材の融点よりも低い物質でコーティングされたワークを溶接する際に、その低沸点の物質(亜鉛等)が蒸発して、その蒸気が溶湯(ワークやフィラー等の溶融金属全般をいう)の一部を吹き飛ばす現象であり、この爆飛の発生を抑制したいというニーズは極めて高い。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−271748号公報
【特許文献2】
特開2001−105148号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにシールドガスに比較的多量の酸素ガスを含ませた状態で穴埋め工程や平滑化工程を行うと、1700℃という高温の溶湯に、その酸素が固溶限界(約0.35%)まで固溶され、この溶湯が凝固したときには、酸素固溶率が0.004%程度と激減するために、その固溶していた酸素が析出して、溶接部(穴埋め部分)内に酸素の気泡であるブローホールが生じてしまう。このようなブローホールが生じると、車体のフレーム部材等のように、比較的大きな応力が加わる場合には、溶接部が応力集中により破断する可能性がある。
【0006】
さらに、シールドガスに比較的多量の酸素ガスを含ませた状態で穴埋め工程や平滑化工程を行うと、溶接部表面にスラグ(金属酸化物)が生じるという問題もある。すなわち、穴埋め工程では、溶湯に固溶した酸素が、溶湯内に含まれているSiやMn等と反応して酸化物を形成し、この酸化物の比重が小さいために溶湯表面に浮き上がり、これが冷却されたときにスラグとなる。また、平滑化工程では、溶湯表面に酸素が吹き付けられることで、その溶湯表面が酸化してスラグとなる。
【0007】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シールドガス中に酸素を含ませることで、酸化熱による穴開け速度の向上や爆飛発生の抑制等といった効果が得られるようにしつつ、溶接部にブローホールやスラグが発生するのを抑制しようとすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、穴埋め工程及び平滑化工程では、シールドガス中の酸素流量を穴開け工程に比べて低くするようにした。
【0009】
具体的には、請求項1の発明では、プラズマアークを用いて、ワークに穴を開ける穴開け工程と、該ワークに開けた穴を埋める穴埋め工程と、該穴埋め部分を平滑化する平滑化工程とを順次行うことで、ワークを溶接するプラズマアーク溶接方法を対象とする。
【0010】
そして、上記穴埋め工程及び平滑化工程では、上記プラズマアークをシールドするシールドガス中の酸素流量を、上記穴開け工程に比べて低くするようにする。
【0011】
このことにより、穴開け工程では、シールドガスに酸素を多量に含ませることで、酸化熱により穴開けを効率良く行うことができるとともに、亜鉛メッキ鋼板のように、表面が母材の融点よりも低い物質でコーティングされたワークを溶接する際には、その低融点の物質(亜鉛等)の蒸発による爆飛の発生を抑制することができる。一方、穴埋め工程や平滑化工程では、シールドガス中の酸素流量を低くすることで、溶湯に固溶したり溶湯表面に吹き付けられたりする酸素量を低減することができ、溶接部にブローホールやスラグが発生するのを抑制することができる。そして、このように酸素流量を低くしても、穴埋め工程や平滑化工程では、元来、穴開け工程に比べて爆飛が生じ難いので、問題はない。
【0012】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、平滑化工程におけるシールドガス中の酸素流量を、穴埋め工程に比べて低くするようにする。
【0013】
こうすることで、平滑化工程では、穴埋め工程に比べて更に爆飛が生じ難くなるので、シールドガス中の酸素流量を穴埋め工程に比べて低くすることで、ブローホールやスラグの発生を効果的に抑制することができる。
【0014】
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、平滑化工程におけるシールドガス中の酸素流量を、0にするようにする。
【0015】
このことで、平滑化工程では、爆飛発生の可能性が極めて低いので、酸素流量を0にすることで、ブローホールやスラグの発生をより一層効果的に抑制することができる。
【0016】
請求項4の発明では、請求項1〜3のいずれか1つの発明において、穴埋め工程及び平滑化工程におけるシールドガス中の酸素以外のガス成分の流量を、穴開け工程に比べて高くするようにする。
【0017】
こうすることで、シールドガス中の酸素流量を低くしても、その低下分を酸素以外のガス成分で補うことで、シールドガスの総流量の低下を抑制することができ、シールド効果を確保することができる。
【0018】
請求項5の発明では、請求項1〜4のいずれか1つの発明において、平滑化工程におけるシールドガスの総流量を、穴開け工程及び穴埋め工程に比べて高くするようにする。
【0019】
このことにより、シールドガスの総流量を高くすることで、溶湯の冷却速度を向上させることができ、これにより、ワークの溶接部周囲における熱影響を受ける部分の範囲を小さくすることができる。
【0020】
請求項6の発明では、プラズマアークを用いて、ワークに穴を開ける穴開け工程と、該ワークに開けた穴を埋める穴埋め工程とを順次行うことで、ワークを溶接するプラズマアーク溶接方法を対象とする。
【0021】
そして、上記穴埋め工程では、上記プラズマアークをシールドするシールドガス中の酸素流量を、上記穴開け工程に比べて低くするようにする。
【0022】
このことにより、平滑化工程を省略した場合において、請求項1の発明と同様に、酸化熱による穴開け速度の向上や爆飛発生の抑制等といった効果を得るようにしつつ、溶接部にブローホールやスラグが発生するのを抑制することができる。
【0023】
請求項7の発明では、請求項1〜6のいずれか1つの発明において、ワークは、表面が母材の融点よりも低い物質でコーティングされたものであるとする。
【0024】
また、請求項8の発明では、請求項7の発明において、ワークは、亜鉛メッキ鋼板であるものとする。
【0025】
これら請求項7及び8の発明により、酸素なしでは爆飛が生じるワークに対してプラズマアーク溶接を行っても、爆飛の発生を抑制しつつ、ブローホールやスラグの発生を抑制することができ、請求項1の発明の作用効果を有効に発揮させることができる。
【0026】
請求項9の発明は、プラズマアークを用いて、ワークに穴を開ける穴開け工程と、該ワークに開けた穴を埋める穴埋め工程と、該穴埋め部分を平滑化する平滑化工程とを順次行うことで、ワークを溶接するように構成されたプラズマアーク溶接装置の発明であり、この発明では、上記穴埋め工程及び平滑化工程では、上記プラズマアークをシールドするシールドガス中の酸素流量を、上記穴開け工程に比べて低くするように構成されているものとする。この発明により、請求項1の発明と同様の作用効果が得られる。
【0027】
請求項10の発明では、請求項9の発明において、平滑化工程におけるシールドガス中の酸素流量を、穴埋め工程に比べて低くするように構成されているものとする。このことにより、請求項2の発明と同様の作用効果が得られる。
【0028】
請求項11の発明では、請求項9又は10の発明において、平滑化工程におけるシールドガス中の酸素流量を、0にするように構成されているものとする。このことで、請求項3の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【0029】
請求項12の発明では、請求項9〜11のいずれか1つの発明において、穴埋め工程及び平滑化工程におけるシールドガス中の酸素以外のガス成分の流量を、穴開け工程に比べて高くするように構成されているものとする。こうすることで、請求項4の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【0030】
請求項13の発明では、請求項9〜12のいずれか1つの発明において、平滑化工程におけるシールドガスの総流量を、穴開け工程及び穴埋め工程に比べて高くするように構成されているものとする。このことにより、請求項5の発明と同様の作用効果が得られる。
【0031】
請求項14の発明では、プラズマアークを用いて、ワークに穴を開ける穴開け工程と、該ワークに開けた穴を埋める穴埋め工程とを順次行うことで、ワークを溶接するように構成されたプラズマアーク溶接装置を対象とする。
【0032】
そして、上記穴埋め工程では、上記プラズマアークをシールドするシールドガス中の酸素流量を、上記穴開け工程に比べて低くするように構成されているものとする。このことで、請求項6の発明と同様の作用効果が得られる。
【0033】
請求項15の発明では、請求項9〜14のいずれか1つの発明において、ワークは、表面が母材の融点よりも低い物質でコーティングされたものであるとする。また、請求項16の発明では、請求項15の発明において、ワークは、亜鉛メッキ鋼板であるものとする。これら請求項15及び16の発明により、それぞれ請求項7及び8の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0035】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るプラズマアーク溶接装置を示す。このプラズマアーク溶接装置は、多関節ロボットのアーム先端等に取り付けられたプラズマトーチ1を備えていて、このプラズマトーチ1の先端から噴出されるプラズマアークにより、ワークとしての、互いに重ね合わされた2枚の金属板20をスポット溶接するものである。これら2枚の金属板20の表面には、母材の融点よりも低い物質がコーティングされている。このような金属板20としては、亜鉛メッキ鋼板等が挙げられる。
【0036】
図1中、2は、プラズマアークの発生及び維持に必要な電流(電力)を上記プラズマトーチに供給するためのプラズマ電源であり、3は、ワイヤ状のフィラー4(充填材)をフィラーノズル5を介して上記プラズマトーチ1の先方(下方)に送給するためのフィラー送給装置である。また、6は、後述の如く、プラズマアークをシールドするシールドガス中の酸素流量等を変化させるための切替装置であり、電磁弁等からなる第1及び第2バルブ7,8を有している。これらプラズマ電源2、フィラー送給装置3及び切替装置6における第1及び第2バルブ7,8の各作動は、溶接コントローラ10によってそれぞれ制御される。
【0037】
上記切替装置6の第1バルブ7は、アルゴンと酸素とを混合した第1混合ガス(酸素濃度50%)が充填された第1ガスボンベ15に接続され、上記第2バルブ8は、アルゴンのみが充填された第2ガスボンベ16に接続されており、切替装置6は、上記第1バルブ7を通過した第1混合ガスと、上記第2バルブ8を通過したアルゴンとを混合して、該混合ガス(第2混合ガスという)を上記プラズマトーチ1に供給するようになっている。そして、上記溶接コントローラ10によって第1及び第2バルブ7,8の開度が制御されて、この第1及び第2バルブ7,8の開度により、シールドガス中の酸素濃度及び酸素流量並びにシールドガスの総流量が決まることになる。
【0038】
上記プラズマアーク溶接装置は、図2に示すように、プリフロー工程、穴開け工程、穴埋め工程、平滑化工程及びポストフロー工程を順次行うことで、上記2枚の金属板20を溶接するように構成されている。尚、この溶接は、実質的には、穴開け工程、穴埋め工程及び平滑化工程により行われる。
【0039】
具体的には、先ず、図2(a)に示すように、上下方向に重ね合わせた2枚の金属板20における溶接を行う部分の上側にプラズマトーチ1を位置させて、該プラズマトーチ1から上側(プラズマトーチ1に近い側)の金属板20表面に向けてシールドガスを流出させる。この工程は、プラズマアークを発生させる前にシールドガスを流出させておくだけの工程であり、プリフロー工程と呼ばれている。このプリフロー工程では、図3に示すように、第1バルブ7の開度をA1とし、第2バルブ8の開度を0とする。これにより、シールドガス中の酸素濃度はC1(50%)となり、酸素流量はD1となり、シールドガスの総流量はE1となる。
【0040】
続いて、図2(b)に示すように、プラズマ電源2によるプラズマトーチ1への電流供給を開始して、プラズマアークを発生させ、このプラズマアークをプラズマトーチ1から上側の金属板20表面に向けて噴出させる。このとき、上記シールドガスは、プラズマアークの外周を取り囲むことになる。このプラズマアークにより、2枚の金属板20を溶融して穴20a(ここでは、2枚の金属板20を連続して貫通する穴であるが、上側の金属板20のみを貫通する穴であってもよい)を開ける。つまり、穴開け工程を行う。この穴開け工程においても、図3に示すように、プリフロー工程と同様に、第1バルブ7の開度をA1とし、第2バルブ8の開度を0とする。これにより、シールドガス中の酸素濃度及び酸素流量並びにシールドガスの総流量は、それぞれ上記プリフロー工程と同じになる。
【0041】
上記穴開け工程終了後に、図2(c)に示すように、上記プラズマアークを維持した状態で、フィラー送給装置3により、フィラーノズル5を介してフィラー4をプラズマトーチ1の先方(下方)に送給する。これにより、その送給されたフィラー4をアーク熱により溶融させて、この溶融したフィラー4や金属板20の母材等からなる溶湯21により上記2枚の金属板20に開けた穴20aを埋める(溶湯21は表面張力により落下することはない)。つまり、穴埋め工程を行う。この穴埋め工程では、図3に示すように、第1バルブ7の開度を、A1から0まで時間経過に比例して低下させる一方、第2バルブ8の開度を、シールドガスの総流量が一定になるように、上記第1バルブ7の開度の低下に対応させて、0からB1まで時間経過に比例して増大させる。つまり、シールドガス中の酸素流量を、穴開け工程に比べて低くするとともに、シールドガス中の酸素以外のガス成分(アルゴン)の流量を穴開け工程に比べて高くする。これにより、シールドガス中の酸素濃度は、C1から0まで時間経過に比例して低下し、酸素流量も、D1から0まで時間経過に比例して低下する。また、シールドガスの総流量は穴開け工程と同じになる。上記穴埋めが完了すると、フィラー送給装置3によるフィラー4の送給を停止する。
【0042】
上記穴埋め工程終了後に、図2(d)に示すように、上記プラズマアークを維持したまま、上記穴埋め部分(溶湯21)にプラズマアークを吹き付けることで、その表面を平滑化する。つまり、平滑化工程を行う。これにより、穴埋め部分の表面がその周囲の金属板表面と略面一となるとともに、穴埋め部分にある溶湯21が冷却される。この平滑化工程では、図3に示すように、第1バルブ7の開度を0とし、第2バルブ8の開度を、B1からB2(B2>B1)まで時間経過に比例して増大させる。つまり、シールドガス中の酸素流量を穴開け工程及び穴埋め工程に比べて低くするとともに、シールドガス中の酸素以外のガス成分(アルゴン)の流量を穴開け工程及び穴埋め工程に比べて高くする。これにより、シールドガス中の酸素濃度及び酸素流量は0となる。また、シールドガスの総流量は穴開け工程及び穴埋め工程よりも高くなるとともに、第2バルブ8の開度の増大に対応して、E1からE2(E2>E1)まで時間経過に比例して増大する。尚、この平滑化工程が終了した段階で、上記溶湯21は完全に固化しており(溶湯21が固化した部分を溶接部22とする)、基本的に2枚の金属板20の溶接は完了する。
【0043】
次いで、図2(e)に示すように、プラズマ電源による電流供給を停止して、プラズマアークを消滅させ、上記プリフロー工程と同様に、シールドガスのみを流出させる。この工程は、ポストフロー工程と呼ばれている。このポストフロー工程では、図3に示すように、第1バルブ7の開度を0とし、第2バルブ8の開度をB2とする。これにより、シールドガス中の酸素濃度及び酸素流量は0となり、シールドガスの総流量はE2となる。このポストフロー工程は、その開始から所定時間経過した段階で、第1及び第2バルブ7,8の開度を0とすることで終了し、これにより、溶接作業が完全に終了する。
【0044】
尚、上記穴開け工程、穴埋め工程及び平滑化工程において、プラズマ電源2による供給電流と、フィラー送給装置3によるフィラー送給量とは、時間経過に伴って図4の如く変化する。
【0045】
図5は、プラズマアーク溶接装置により溶接する2枚の金属板20の第1の具体例を示し、1つは、自動車車体のフロアパネル31であり、もう1つは、このフロアパネル31に取り付けられるフレーム32である(図5中、X印箇所が溶接部22となる部分である)。この場合、溶接部22となる部分の上側にプラズマトーチ1を配設するだけであり、通常のスポット溶接装置のように溶接部22となる部分の上下両側に配設する必要がないので、プラズマアーク溶接装置が大型化することがなく、しかも溶接を容易に行うことができる。
【0046】
図6は、プラズマアーク溶接装置により溶接する2枚の金属板20の第2の具体例を示し、1つは、上記フロアパネル31とフレーム32との間の空間内に設ける補強構造体33であり、もう1つは、上記フロアパネル31又はフレーム32である(図6中、X印箇所が溶接部22となる部分である)。この場合、補強構造体33の上部は、上記空間の奥側に折れ曲がっているので、通常のスポット溶接装置では、この補強構造体33の上部とフロアパネル31との溶接は不可能である。しかし、プラズマアーク溶接装置を用いれば、このような溶接も容易に行うことができる。
【0047】
したがって、上記実施形態1では、穴埋め工程及び平滑化工程において、シールドガス中の酸素流量を、穴開け工程に比べて低くするようにしたので、穴開け工程では、シールドガスに酸素を多量に含ませることで、酸化熱により穴開けを効率良く行うことができるとともに、金属板20表面にコーティングされた低融点の物質(亜鉛等)の蒸発による爆飛の発生を抑制することができる。一方、穴埋め工程や平滑化工程では、シールドガス中の酸素流量を低くすることで、溶湯に固溶したり溶湯表面に吹き付けられたりする酸素量を低減することができ、溶接部22にブローホールやスラグが発生するのを抑制することができる。そして、このように酸素流量を低くしても、穴埋め工程や平滑化工程では、元来、穴開け工程に比べて爆飛が生じ難いので、問題はなく、特に平滑化工程では、爆飛発生の可能性が極めて低いので、酸素流量を穴埋め工程に比べて低くしかつ0にしても、爆飛は殆ど生じない。この結果、溶接部22にブローホールやスラグが発生するのを効果的に抑制することができ、上記フレーム32や補強構造体33等のように、比較的大きな応力が加わるものであっても、溶接部22で破断するようなことはない。尚、上記金属板20が、表面が母材の融点よりも低い物質でコーティングされたものでなくても、穴埋め工程及び平滑化工程において、シールドガス中の酸素流量を、穴開け工程に比べて低くすることで、酸化熱により穴開けを効率良く行うことができるとともに溶接部22にブローホールやスラグが発生するのを抑制することができるという効果が得られ、このことから、溶接するワークはどのようなものであってもよい。
【0048】
また、穴埋め工程において、シールドガス中の酸素以外のガス成分の流量を穴開け工程に比べて高くして、シールドガスの総流量を穴開け工程と同じになるようにしたので、シールドガス中の酸素流量を低くしても、シールドガスの総流量の低下を防止して、シールド効果を確保することができる。
【0049】
さらに、平滑化工程において、シールドガス中の酸素以外のガス成分の流量を穴開け工程及び穴埋め工程に比べて高くして、シールドガスの総流量を穴開け工程及び穴埋め工程よりも高くするようにしたので、溶湯21の冷却速度を向上させることができ、これにより、金属板20の溶接部22周囲における熱影響を受ける部分の範囲を小さくすることができる。
【0050】
図7は、切替装置6における第1及び第2バルブ7,8の開度の他の制御例を示す。この制御例では、第1バルブ7の開度については、穴埋め工程中の所定タイミングまではA1とし、その所定タイミングで急激に0まで低下させて、それ以降は0とする。一方、第2バルブ8の開度については、上記第1バルブ7の開度を低下させる所定タイミングまでは0とし、その所定タイミングで急激にB1まで増大させ、該所定タイミングから穴埋め工程完了までの間は、B1からB3(B3>B2)まで時間経過に比例して増大させ、平滑化工程からはB3とする。
【0051】
上記第1及び第2バルブ7,8の開度の制御により、シールドガス中の酸素濃度は、上記所定タイミングまではC1を維持し、所定タイミングでC1から0に急激に低下し、それ以降は0を維持する。また、酸素流量は、上記所定タイミングまではD1を維持し、所定タイミングでD1から0に急激に低下し、それ以降は0を維持する。さらに、シールドガスの総流量は、上記所定タイミングから穴埋め工程完了までの間は、E1からE3(E3>E2)まで時間経過に比例して増大し、それ以降はE3を維持する。
【0052】
このような制御においては、特に爆飛発生の可能性が比較的高い穴埋め工程前半で、シールドガス中の酸素流量を穴開け工程と同じにする一方、爆飛発生の可能性が殆どない穴埋め工程後半及び平滑化工程で、シールドガス中の酸素流量を穴開け工程に比べて低くしかつ0にするので、爆飛の発生をより確実に抑制しつつ、ブローホールやスラグの発生をより効果的に抑制することができる。
【0053】
(実施形態2)
図8は本発明の実施形態2を示し(尚、図1と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、切替装置6の構成を上記実施形態1とは異ならせたものである。
【0054】
すなわち、この実施形態2では、切替装置6は、上記実施形態1と同様の第1及び第2バルブ7,8の他に、第1バルブ7を通過した第1混合ガスと第2バルブ8を通過したアルゴンとを混合した第2混合ガスの流量を決める第3バルブ9を有し、これら第1〜第3バルブ7〜9の開度が溶接コントローラ10によって図9の如く制御される。
【0055】
具体的には、第1及び第2バルブ7,8の開度については、穴埋め工程完了までは上記実施形態1と同様であるが、プリフロー工程及び穴開け工程における第1バルブ7の開度は、A2(A1>A2)とし、穴埋め工程完了時における第2バルブ8の開度は、B4(B4>B1)とする。これは、第3バルブ9によってガスの流れが制限されても、シールドガスの総流量を上記実施形態1と同じE1にするためである。また、平滑化工程以降では、上記実施形態1と同様に、第1バルブ7の開度を0とするが、第2バルブ8の開度を変化させずにB4とする点が上記実施形態1とは異なる。
【0056】
そして、上記第3バルブ9の開度については、穴埋め工程完了までは、F1とし、平滑化工程で、F1からF2(F2>F1)まで時間経過に比例して増大させ、ポストフロー工程でF2とする。
【0057】
上記第1〜第3バルブ7〜9の開度の制御により、シールドガス中の酸素濃度及び酸素流量並びにシールドガスの総流量の変化は、基本的に上記実施形態1と同様となる。但し、シールドガスの総流量は、平滑化工程において、E2よりも大きいE3(上記実施形態1の他の制御例において増大したときの値と同じ)まで増大し、ポストフロー工程でその値E3を維持する。
【0058】
したがって、この実施形態2においても、上記実施形態1と同様の作用効果が得られ、酸化熱による穴開け速度を向上させたり爆飛発生を抑制したりしつつ、溶接部22にブローホールやスラグが発生するのを抑制することができる。
【0059】
図10は、上記切替装置6における第1〜第3バルブ7〜9の開度の他の制御例を示す。この制御例では、第1バルブ7の開度については、穴開け工程完了までは、上記実施形態2と同じA2とし、穴埋め工程では、A2からA3(A3<A2)まで時間経過に比例して低下させ、平滑化工程の開始から所定タイミングまでの間は、A3から0まで時間経過に比例して低下させ、それ以降は0とする。また、第2バルブ8の開度については、上記実施形態2と同様である。さらに、第3バルブ9については、穴埋め工程完了まではF1とし、平滑化工程の開始と同時にF1からF2に急激に増大させ、それ以降はF2とする。
【0060】
上記第1〜第3バルブ7〜9の開度の制御により、シールドガス中の酸素濃度は、穴開け工程完了まではC1を維持し、穴埋め工程では、C1からC2(C2<C1)まで時間経過に比例して低下し、平滑化工程の開始から上記所定タイミングまでの間は、C2から0まで時間経過に比例して低下し、それ以降は、0を持する。また、酸素流量は、穴開け工程完了まではD1を維持し、穴埋め工程では、D1からD2(D2<D1)まで時間経過に比例して低下し、平滑化工程の開始と同時にD2からD3(D2<D3<D1)に急激に増大し、そこから上記所定タイミングまでの間は、D3からD4(D2<D4<D3)まで時間経過に比例して低下し、それ以降は、D4を維持する。さらに、シールドガスの総流量は、穴開け工程完了までは、E1を維持し、穴埋め工程では、E1からE4(E1<E4<E3)まで時間経過に比例して増大し、平滑化工程開始と同時にE4からE5(E5>E3)に急激に増大し、そこから上記所定タイミングまでの間は、E5からE3まで時間経過に比例して低下し、それ以降は、E3を維持する。
【0061】
このような制御においては、平滑化工程初期におけるシールドガスの総流量が比較的高くなるので、溶湯21の冷却速度をより一層向上させて、金属板20の溶接部22周囲における熱影響を受ける部分の範囲をより小さくすることができる。一方、平滑化工程におけるシールドガス中の酸素流量は、穴埋め工程後半よりも高くなるが、穴埋め工程と同様に、穴開け工程よりも低くするので、ブローホールやスラグの発生を抑制することは可能である。
【0062】
尚、切替装置6の構成は、上記実施形態1又は2のものに限らず、シールドガス中の酸素流量及び酸素以外の流量並びにシールドガスの総流量を変更可能なものであればよく、少なくともシールドガス中の酸素流量を変更可能なものであればよい。また、第1及び第2ボンベ15,16は、アルゴンと酸素とをそれぞれ単独で充填したものであってもよく、アルゴンと酸素との混合ガス(酸素濃度を50%としたもの)と、アルゴンと酸素との混合ガス(酸素濃度を50%よりも低くしたもの)とをそれぞれ充填したものであってもよい。また、アルゴンの代わりに、二酸化炭素、ヘリウム、窒素等のガスを用いてもよく、アルゴンを含めてこれらのガスの内の複数を混合したものを用いてもよい。
【0063】
さらに、穴埋め工程及び平滑化工程におけるシールドガス中の酸素流量を、穴開け工程に比べて低くするのであれば、その酸素流量を溶接時にどのように変化させてもよい。但し、図11〜図13に示すように、穴埋め工程の初期ないし前半では、酸素流量を高目にし、穴埋め工程後半及び平滑化工程では、低目にするのがよい。
【0064】
また、上記実施形態1及び2では、プリフロー工程、穴開け工程、穴埋め工程、平滑化工程及びポストフロー工程を順次行うことで、2枚の金属板20を溶接するようにしたが、穴埋め部分の表面をその周囲の金属板表面と略面一にする必要がない場合には、平滑化工程を省略して、プリフロー工程、穴開け工程、穴埋め工程及びポストフロー工程を順次行うことで、2枚の金属板20を溶接するようにしてもよい。この場合も、穴埋め工程では、シールドガス中の酸素流量を、穴開け工程に比べて低くするようにすればよい。
【0065】
すなわち、例えば、上記実施形態1と同様の切替装置6を用いて、図14の如く第1及び第2バルブ7,8の開度を制御する(穴埋め工程までは、上記実施形態1と同じであり、ポストフロー工程開始と同時に、第2バルブ8の開度をB1からB2に急激に増大させる一方、第1バルブ7の開度は0のままとする)ことで、シールドガス中の酸素濃度及び酸素流量並びにシールドガスの総流量を、同図のように変化させればよい(穴埋め工程までは、上記実施形態1と同じであり、ポストフロー工程開始と同時に、シールドガスの総流量をE1からE2に急激に増大させる)。また、穴開け工程及び穴埋め工程において、プラズマ電源2による供給電流と、フィラー送給装置3によるフィラー送給量とを、図15の如く変化させればよい。
【0066】
このように平滑化工程を省略する場合も、平滑化工程がある場合と同様に、穴埋め工程におけるシールドガス中の酸素流量を、穴開け工程に比べて低くするのであれば、その酸素流量を溶接時にどのように変化させてもよい。但し、図16〜図18に示すように、穴埋め工程の初期ないし前半では、酸素流量を高目にし、穴埋め工程後半では、低目にするのがよい。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプラズマアーク溶接方法及びその装置によると、穴埋め工程(及び平滑化工程)で、シールドガス中の酸素流量を穴開け工程に比べて低くするようにしたことにより、酸化熱による穴開け速度の向上や爆飛発生の抑制等といった効果を得るようにしつつ、溶接部にブローホールやスラグが発生するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るプラズマアーク溶接装置を示す概略図である。
【図2】(a)はプリフロー工程を、(b)は穴開け工程を、(c)は穴埋め工程を、(d)は平滑化工程を、(e)はポストフロー工程をそれぞれ示す概略図である。
【図3】第1及び第2バルブの開度、シールドガス中の酸素濃度及び酸素流量、並びにシールドガスの総流量のタイムチャートである。
【図4】プラズマ電源による供給電流及びフィラー送給装置によるフィラー送給量のタイムチャートである。
【図5】プラズマアーク溶接装置により溶接する2枚の金属板の第1の具体例を示す斜視図である。
【図6】プラズマアーク溶接装置により溶接する2枚の金属板の第2の具体例を示す斜視図である。
【図7】第1及び第2バルブの開度の他の制御例を示す図3相当のタイムチャートである。
【図8】実施形態2を示す図1相当図である。
【図9】実施形態2における、第1〜第3バルブの開度、シールドガス中の酸素濃度及び酸素流量、並びにシールドガスの総流量のタイムチャートである。
【図10】第1〜第3バルブの開度の他の制御例を示す図9相当のタイムチャートである。
【図11】シールドガス中の酸素流量の変化のさせ方の他の例を示すタイムチャートである。
【図12】シールドガス中の酸素流量の変化のさせ方の更に他の例を示すタイムチャートである。
【図13】シールドガス中の酸素流量の変化のさせ方の更に他の例を示すタイムチャートである。
【図14】平滑化工程を省略する場合における第1及び第2バルブの開度の制御例を示す図3相当のタイムチャートである。
【図15】平滑化工程を省略する場合における図4相当のタイムチャートである。
【図16】平滑化工程を省略する場合におけるシールドガス中の酸素流量の変化のさせ方の他の例を示すタイムチャートである。
【図17】平滑化工程を省略する場合におけるシールドガス中の酸素流量の変化のさせ方の更に他の例を示すタイムチャートである。
【図18】平滑化工程を省略する場合におけるシールドガス中の酸素流量の変化のさせ方の更に他の例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 プラズマトーチ
2 プラズマ電源
3 フィラー送給装置
4 フィラー
5 フィラーノズル
6 切替装置
7 第1バルブ
8 第2バルブ
9 第3バルブ
10 溶接コントローラ
20 金属板(ワーク)
20a 穴
21 溶湯
22 溶接部
Claims (16)
- プラズマアークを用いて、ワークに穴を開ける穴開け工程と、該ワークに開けた穴を埋める穴埋め工程と、該穴埋め部分を平滑化する平滑化工程とを順次行うことで、ワークを溶接するプラズマアーク溶接方法であって、
上記穴埋め工程及び平滑化工程では、上記プラズマアークをシールドするシールドガス中の酸素流量を、上記穴開け工程に比べて低くすることを特徴とするプラズマアーク溶接方法。 - 請求項1記載のプラズマアーク溶接方法において、
平滑化工程におけるシールドガス中の酸素流量を、穴埋め工程に比べて低くすることを特徴とするプラズマアーク溶接方法。 - 請求項1又は2記載のプラズマアーク溶接方法において、
平滑化工程におけるシールドガス中の酸素流量を、0にすることを特徴とするプラズマアーク溶接方法。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載のプラズマアーク溶接方法において、
穴埋め工程及び平滑化工程におけるシールドガス中の酸素以外のガス成分の流量を、穴開け工程に比べて高くすることを特徴とするプラズマアーク溶接方法。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載のプラズマアーク溶接方法において、
平滑化工程におけるシールドガスの総流量を、穴開け工程及び穴埋め工程に比べて高くすることを特徴とするプラズマアーク溶接方法。 - プラズマアークを用いて、ワークに穴を開ける穴開け工程と、該ワークに開けた穴を埋める穴埋め工程とを順次行うことで、ワークを溶接するプラズマアーク溶接方法であって、
上記穴埋め工程では、上記プラズマアークをシールドするシールドガス中の酸素流量を、上記穴開け工程に比べて低くすることを特徴とするプラズマアーク溶接方法。 - 請求項1〜6のいずれか1つに記載のプラズマアーク溶接方法において、
ワークは、表面が母材の融点よりも低い物質でコーティングされたものであることを特徴とするプラズマアーク溶接方法。 - 請求項7記載のプラズマアーク溶接方法において、
ワークは、亜鉛メッキ鋼板であることを特徴とするプラズマアーク溶接方法。 - プラズマアークを用いて、ワークに穴を開ける穴開け工程と、該ワークに開けた穴を埋める穴埋め工程と、該穴埋め部分を平滑化する平滑化工程とを順次行うことで、ワークを溶接するように構成されたプラズマアーク溶接装置であって、
上記穴埋め工程及び平滑化工程では、上記プラズマアークをシールドするシールドガス中の酸素流量を、上記穴開け工程に比べて低くするように構成されていることを特徴とするプラズマアーク溶接装置。 - 請求項9記載のプラズマアーク溶接装置において、
平滑化工程におけるシールドガス中の酸素流量を、穴埋め工程に比べて低くするように構成されていることを特徴とするプラズマアーク溶接装置。 - 請求項9又は10記載のプラズマアーク溶接装置において、
平滑化工程におけるシールドガス中の酸素流量を、0にするように構成されていることを特徴とするプラズマアーク溶接装置。 - 請求項9〜11のいずれか1つに記載のプラズマアーク溶接装置において、
穴埋め工程及び平滑化工程におけるシールドガス中の酸素以外のガス成分の流量を、穴開け工程に比べて高くするように構成されていることを特徴とするプラズマアーク溶接装置。 - 請求項9〜12のいずれか1つに記載のプラズマアーク溶接装置において、
平滑化工程におけるシールドガスの総流量を、穴開け工程及び穴埋め工程に比べて高くするように構成されていることを特徴とするプラズマアーク溶接装置。 - プラズマアークを用いて、ワークに穴を開ける穴開け工程と、該ワークに開けた穴を埋める穴埋め工程とを順次行うことで、ワークを溶接するように構成されたプラズマアーク溶接装置であって、
上記穴埋め工程では、上記プラズマアークをシールドするシールドガス中の酸素流量を、上記穴開け工程に比べて低くするように構成されていることを特徴とするプラズマアーク溶接装置。 - 請求項9〜14のいずれか1つに記載のプラズマアーク溶接装置において、
ワークは、表面が母材の融点よりも低い物質でコーティングされたものであることを特徴とするプラズマアーク溶接装置。 - 請求項15記載のプラズマアーク溶接装置において、
ワークは、亜鉛メッキ鋼板であることを特徴とするプラズマアーク溶接装置。
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