JP2004336612A - 受信端末、送信端末、通信システム、受信端末を設定する方法、および受信端末を設定する方法 - Google Patents

受信端末、送信端末、通信システム、受信端末を設定する方法、および受信端末を設定する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】データ通信ネットワークにおいて、地理的な位置関係に基づいた情報通信を行う。
【解決手段】1つのセグメントがカバーする領域を格子線51によって地理的に分割した複数のブロックのそれぞれについてブロードキャストアドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、無線端末が、自らの位置するブロックおよびそれに隣接するブロックに割り当てられたブロードキャスト宛てに送信されたパケットがあることを検出すると、この検出に基づいて、当該パケットを受信する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地理的な位置に基づいた通信を行う受信端末、送信端末および当該受信端末、送信端末の設定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インターネット等の通信ネットワークに利用されている規格として、IP(Internet Protocol)が広く利用されている。IPにおいて識別子として個々の端末に付与されるIPアドレスは、そのネットワークの論理的な構成に基づいて付与されるようになっており、具体的な物理的、地理的位置とは独立に決まるものである。
【0003】
その一例として、図25に、従来通りのIPアドレス付与が行われた無線LANネットワーク中の1セグメントの全体図を示す。図中、小さな円で示された無線端末1〜4は、近隣にあるアクセスポイントAP1〜AP6のいずれかと無線通信を行うことで、このアクセスポイントAP1〜AP6を介してインフラストラクチャモードでこのセグメントに接続する。なお、大きな円は、それぞれその中心にあるアクセスポイントの通信可能範囲、すなわちカバーエリアである。全てのアクセスポイントAP1〜6のカバーエリアの総和の領域が、このセグメントのカバーエリアとなる。
【0004】
この場合、このセグメント内においては、それぞれの端末1〜4に、あらかじめこのセグメントに割り当てられたIPアドレス空間に属するIPアドレスのうちのいずれか1つが付与される。付与されるIPアドレスは、上記した通り、端末が存在する物理的、地理的位置とは無関係に決まる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなIPアドレスの付与の方法では、例えば端末2がその近隣5にある他の端末に情報を送信するために、IPで規定される同報通信であるブロードキャストメッセージを送信した場合、このブロードキャストメッセージは情報を送信したい範囲を超えて端末3まで届いてしまう。端末2と端末3とは同一のセグメントにあり、したがって同一のブロードキャストアドレスが設定されているからである。
【0006】
また、図25において、アクセスポイントAP1、AP2が同一のセグメントに属し、AP3〜AP6がAP1、AP2が属するものとは別の同一セグメントに属する場合は、以下のような問題が生じる。端末1がアクセスポイントAP2に接続し、端末4がアクセスポイントAP4に接続している場合、端末1が近隣に情報を送信しようとブロードキャストメッセージを送信すると、このブロードキャストメッセージはアクセスポイント1に接続する端末2には届くが、より物理的、地理的に端末1に近い端末4には届かない。端末1と端末4とは別のセグメントに属するからである。
【0007】
これらは、IPアドレスの付与が地理的な構成に基づいて行われないが故に発生する問題である。上記問題点に鑑み、本発明は、データ通信ネットワークにおいて、地理的な位置関係に基づいた情報通信を行うことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、1つのセグメントがカバーする領域を地理的に分割した複数の部分領域のそれぞれについて同報用アドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、前記複数の部分領域のうち特定の部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てに送信されたデータがあることを検出する検出手段(510、520)と、前記検出手段の検出に基づいて、当該データを受信する受信手段(530)と、を備えた受信端末である。
【0009】
これによって、この特定の部分領域に割り当てられた同報用アドレスの1つにデータが送信されると、検出手段がこの同報用アドレス宛てに送信されたデータがあることを検出し、受信手段がこの検出に基づいて当該データを受信するので、データ通信ネットワークにおいて、地理的な位置関係に基づいた情報通信を行うことが可能となる。
【0010】
なお、同報とは、1つの端末から送信された同一のデータを1つ以上の端末に受信させることをいう。また、「1つのセグメントがカバーする領域」とは、「1つのセグメントがカバーする全ての領域」および「1つのセグメントがカバーする全ての領域の一部」を含む概念である。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の受信端末において、前記検出手段は、前記複数の部分領域のうち自らが位置する部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てに送信されたデータがあることを検出することを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の受信端末において、前記検出手段は更に、自らが位置する前記部分領域に隣接する部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てに送信されたデータがあることを検出することを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の受信端末において、位置検出手段に基づいて自らが位置する前記部分領域を特定する部分領域特定手段(610)と、前記検出手段が検出の対象とする前記特定の部分領域を、前記部分領域特定手段が特定した部分領域とする部分領域設定手段(620、630、640、650)と、を更に備えたことを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、地理的に分割された複数の部分領域のそれぞれについてマルチキャストアドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、前記複数の部分領域のうち特定の部分領域に割り当てられた前記マルチキャストアドレス宛てに送信されたデータがあることを検出する検出手段(510、520)と、前記検出手段の検出に基づいて、当該データを受信する受信手段(530)と、を備えた受信端末である。
【0015】
これによって、この特定の部分領域に割り当てられたマルチキャストアドレスにデータが送信されると、検出手段がこのマルチキャストアドレス宛てに送信されたデータがあることを検出し、受信手段がこの検出に基づいて当該データを受信するので、データ通信ネットワークにおいて、地理的な位置関係に基づいた情報通信を行うことが可能となる。
【0016】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の受信端末において、前記検出手段は、前記複数の部分領域のうち自らが位置する部分領域に割り当てられた前記マルチキャストアドレス宛てに送信されたデータがあることを検出することを特徴とする。
【0017】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の受信端末において、前記検出手段は更に、自らが位置する前記部分領域に隣接する部分領域に割り当てられた前記マルチキャストアドレス宛てに送信されたデータがあることを検出することを特徴とする。
【0018】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の受信端末において、位置検出手段に基づいて自らが位置する前記部分領域を特定する部分領域特定手段(810)と、前記検出手段が検出の対象とする前記特定の部分領域を、前記部分領域特定手段が特定した部分領域とする部分領域設定手段(820、830)と、を更に備えたことを特徴とする。
【0019】
また、請求項9に記載の発明は、1つのセグメントがカバーする領域を地理的に分割した複数の部分領域のそれぞれについて同報用アドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち特定の部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てにデータを送信する送信手段を備えた送信端末である。
【0020】
これによって、この特定の部分領域に割り当てられた同報用アドレスの1つに送信手段によってデータが送信されると、受信端末の検出手段がこの同報用アドレス宛てに送信されたデータがあることを検出し、また受信端末の受信手段がこの検出に基づいて当該データを受信するので、データ通信ネットワークにおいて、地理的な位置関係に基づいた情報通信を行うことが可能となる。
【0021】
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の送信端末において、前記送信手段は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち自らが位置する部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てにデータを送信することを特徴とする。
【0022】
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の送信端末において、位置検出手段に基づいて自らが位置する前記部分領域を特定する部分領域特定手段(610)を備え、前記送信手段は、前記部分領域特定手段の特定に基づいて、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち自らが位置する部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てにデータを送信することを特徴とする。
【0023】
また、請求項12に記載の発明は、地理的に分割された複数の部分領域のそれぞれについて同報用アドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、請求項5ないし8のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち特定の部分領域に割り当てられた前記マルチキャストアドレス宛てにデータを送信する送信手段を備えた送信端末である。
【0024】
これによって、この特定の部分領域に割り当てられたマルチアドレスの1つに送信手段によってデータが送信されると、受信端末の検出手段がこのマルチキャストアドレス宛てに送信されたデータがあることを検出し、また受信端末の受信手段がこの検出に基づいて当該データを受信するので、データ通信ネットワークにおいて、地理的な位置関係に基づいた情報通信を行うことが可能となる。
【0025】
また、請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の送信端末において、前記送信手段は、請求項5ないし8のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち自らが位置する部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てにデータを送信することを特徴とする。
【0026】
また、請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の送信端末において、位置検出手段に基づいて自らが位置する前記部分領域を特定する部分領域特定手段(810)を備え、前記送信手段は、前記部分領域特定手段の特定に基づいて、請求項5ないし8のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち自らが位置する部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てにデータを送信することを特徴とする。
【0027】
また、請求項15に記載の発明は、1つのセグメントがカバーする領域を地理的に分割した複数の部分領域のそれぞれについて同報用アドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、前記セグメントに属する受信端末が、前記複数の部分領域のうち特定の部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てに送信されたデータがあることを検出し、この検出に基づいて、当該データを受信するよう、前記受信端末を設定する方法である。
【0028】
また、請求項16〜18に記載の発明は、上記した効果を有する受信端末、送信端末を設定する方法である。
【0029】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係るネットワークセグメント20の構成を示す。このネットワークセグメント20はIPプロトコルに基づいたデータ通信のためのセグメントであり、ルータRを介して公衆網21と接続されるようになっている。ネットワークセグメント20内には、このルータRのほか、スイッチSW1、SW2、アクセスポイントAP1〜AP6等が接続されている。
【0031】
スイッチSW1、SW2は、複数のポートを有し、それぞれのポートを通じて他のネットワークセグメント20内の機器と接続されている。このスイッチSW1、SW2がネットワークセグメント20内で伝送されるデータの単位であるパケットを1つのポートから受信すると、他の全てのポートからこのパケットを送出する。このように、スイッチSW1、スイッチSW2は、ネットワークセグメント20内を流れるパケットの中継を行う。
【0032】
アクセスポイントAP1〜AP6は、図示しない無線端末との無線通信により、この無線端末がネットワークセグメント20に属する1つの通信機器としてパケットの送受信を行うことができるようにする。
【0033】
図2に、このネットワークセグメント20に属するアクセスポイントAP1〜AP6、およびこれらのアクセスポイントAP1〜AP6のいずれかと通信を行うことでネットワークセグメント20に属する送信端末であり、かつ受信端末である無線端末1〜4の地理的な位置関係を示す。図中に示される領域は、ネットワークセグメント20に属するアクセスポイントAP1〜AP6の無線通信の通信可能範囲(図中点線で示される円内の領域)の和、すなわちネットワークセグメント20がカバーする地理的領域である。
【0034】
このネットワークセグメント20がカバーする領域は、格子線51を境界として複数のブロック(すなわち部分領域)に地理的に分割されている。分割の具体的方法としては、MAPCODE(登録商標)の最小ブロックを単位として分割する方法、緯度、経度に基づいて分割する方法等が考えられる。
【0035】
本実施形態においては、これら地理的に分割されたブロックのそれぞれが1つの仮想的なネットワークセグメントを構成するように、無線端末1〜4のネットワーク設定を行う。
【0036】
すなわち、各ブロックにはそれぞれ別個のIPアドレス空間を割り当て、無線端末1〜4は、自らがどのアクセスポイントを介してネットワークセグメント20に属しているかに関わらず、自らの位置するブロックに割り当てられたIPアドレス空間内のIPアドレスを自己の送信用IPアドレスとして有する。さらに、無線端末1〜4は、自らが属するセグメントの同報用アドレスすなわちブロードキャストアドレスとして、当該ブロックに割り当てられたブロードキャストアドレスを有する。なお、このブロードキャストアドレスは、当該ブロックに割り当てられたIPアドレス空間に属する1つのIPアドレスである。
【0037】
また無線端末1〜4は、自らの位置するブロックに隣接する全てのブロックのそれぞれについて、そのブロックに割り当てられたIPアドレス空間内のIPアドレスを自己の受信用IPアドレスとして有する。さらに無線端末1〜4は、自らが属するセグメントの同報用アドレスすなわちブロードキャストアドレスとして、上記した各隣接ブロックに割り当てられたブロードキャストアドレスを有する。
【0038】
図3に、このような機能を実現する無線端末1〜4の構成を示す。無線端末1〜4のそれぞれは、CPU11、HDD(ハードディスクドライブ)12、RAM13、ROM14、通信部15、入力装置17、および表示装置18を有している。
【0039】
入力装置17は、ボタン、タッチパネル、スイッチ、マイク等を備え、これらへのユーザの操作に基づいた信号をCPU11に出力する。
【0040】
表示装置18は、CPU11からの映像信号の入力に基づいて映像や文字を表示するディスプレイ、およびCPU11からの音声信号の入力に基づいて音声を出力するスピーカから成る。
【0041】
通信部15は、アンテナ19が受信した信号に対して増幅、周波数変換、復調、A/D変換等を施し、その結果をCPU11に出力する。また通信部15は、CPU11から入力されたデータに対してD/A変換、変調、周波数変換、増幅等を施し、その結果の信号をアンテナ19に出力する。
【0042】
CPU11は、HDD12またはROM14からプログラムを読み出して実行し、そのプログラムに記述された処理内容に基づいて動作し、その動作において、適宜HDD12、RAM13、およびROM14から情報を読み出し、またHDD12およびRAM13に情報を書き込む。またCPU11は、その動作中に外部との無線通信のための信号の授受を通信部15と行う。
【0043】
このCPU11が読み出して実行するプログラムとしては、公知のTCP/IPスタックがある。TCP/IPスタックは、TCP/IPプロトコルによるデータ通信を実現するために必要なプログラムの集合体である。CPU11がこのTCP/IPスタックを実行することで、例えばネットワークセグメント20を流れるパケットのうち必要なものの受信が可能となり、また例えば他のCPU11によって実行されるプログラムよって生成された、ネットワークセグメント20内の他の通信機器に送信するためのデータを、TCP/IPプロトコルの要請に適合するような形式に加工して通信部15に出力することが可能となる。
【0044】
このようなTCP/IPスタックによって上記した本実施形態の無線端末1〜4の機能を実現するため、各無線端末1〜4のIPアドレス(送信用IPアドレス、受信用IPアドレス)、およびブロードキャストアドレスがあらかじめ設定される。設定は、例えばTCP/IPスタックに含まれる設定用プログラムを実行することで実現される。
【0045】
設定用プログラムとしては、例えば設定を行う者が入力装置17を操作することによってCPU11に入力されたIPアドレス、ブロードキャストアドレスの情報を、HDD12に保存される所定のファイルに格納するようになっていてもよい。また、設定を行う者はブロードキャストアドレスを指定せず、IPアドレスおよびサブネットマスクを設定し、設定プログラムがこのサブネットマスクからブロードキャストアドレスを特定し、それを所定のファイルに格納するようになっていてもよい。
【0046】
図4にIPアドレスの形式を示す。IPアドレスは、複数のビットから形成され、それら複数のビットは上位のネットワーク(NW)アドレス部41、および下位のノードアドレス部42に区分けされる。1つのブロックに割り当てられたIPアドレス空間のそれぞれは、同一のネットワークアドレス部41を有する。そしてノードアドレス部42は、同じブロック内の端末を個別に識別するための部分である。
【0047】
以下、図2のような配置に無線端末1〜4が固定されている場合のIPアドレス、ブロードキャストアドレスの設定について説明する。図2中における各ブロックは、列位置のラベルとしてAからFのいずれかが、行位置のラベルとして1から6のいずれかが特定されることで一意に指定される。具体的には、無線端末1はブロックC2内に、無線端末2はブロックC3内に、無線端末3はブロックE5内に、無線端末4はブロックE2内に、それぞれ位置している。
【0048】
無線端末1の位置するブロックC2の隣接ブロックは、ブロックB1、B2、B3、C1、C3、D1、D2、D3である。この場合、無線端末1の設定としては、送信用IPアドレスのネットワークアドレス部は“C2”に、ノードアドレス部は“CAR1”に設定される。すなわち、送信用IPアドレスは、“C2.CAR1”に設定される。また同様にして、受信用IPアドレスは“B1.CAR1”、“B2.CAR1”、“B3.CAR1”、“C1.CAR1”、“C3.CAR1”、“D1.CAR1”、“D2.CAR1”、“D3.CAR1”に設定される。また、ブロードキャストアドレスとしては、“B1.BRD”、“B2.BRD”、“B3.BRD”、“C1.BRD”、“C2.BRD”、“C3.BRD”、“D1.BRD”、“D2.BRD”、“D3.BRD”の9個が設定される。
【0049】
無線端末2〜4についても、同様に、自己の位置するブロックに割り当てられたIPアドレス空間の1つを送信用IPアドレスとし、このブロックに隣接する全てのブロックに割り当てられたIPアドレス空間の1つのそれぞれを受信用IPアドレスとし、自己の位置するブロックおよびこのブロックに隣接する全てのブロックに割り当てられたブロードキャストアドレスのそれぞれをブロードキャストアドレスとする。
【0050】
なお、ノードアドレス部は、無線端末1に付与されたMAC(Media Access Control)アドレス等に基づいて設定プログラムが決定するようになっていてもよい。
【0051】
また、“C2.CAR1”、“E1.CAR3”等のアドレス表記は、それぞれに設定されるアドレスをシンボリックに表現したものであって、実際に付与される値を直接表記したものではない。ただし、CAR1とCAR2とはその値が異なり、またB1とA3とはその値が異なる等、シンボリックな表現が異なればその実際のアドレスの値も異なるものとする。
【0052】
このように各アドレスを設定することで、各無線端末1〜4は、その時接続しているアクセスポイントに無関係なアドレスを持つことができる。
【0053】
このように各アドレスの設定が行われた無線端末1〜4における、TCP/IPスタックの一部であるパケット受信用プログラムの構成を図5に示す。このパケット受信用プログラムは、無線端末1〜4の動作中常時実行されているプログラムである。
【0054】
まずステップ510で、パケットの検出を行う。具体的には、ネットワークセグメント20上にパケットが送出されたか否かを、接続しているアクセスポイントからの無線信号により監視し、パケットが送出されたことを検出すると処理はステップ520に進む。
【0055】
ステップ520では、検出したパケットが自分宛てのパケットであるか否かを判定する。自分宛てのパケットとは、自己が有する送信用IPアドレス、受信用IPアドレス、およびブロードキャストアドレスのいずれか宛てのパケットをいう。具体的には、HDD12中のファイルに格納されている送信用IPアドレス、受信用IPアドレス、ブロードキャストアドレスを読み出し、これらのアドレスのうち、検出したパケットのヘッダ部に記載されている送信先アドレスと同じものがあるか否かを判定する。そして、同じものが無ければ処理はステップ510に戻り、同じものがあれば処理はステップ530に進む。
【0056】
ステップ530では、当該自分宛てのパケットを受信し、受信したパケットを、このパケットの記載によって特定できる他のプログラム(例えばFTPデーモン、Webクライアント、メールクライアント等)に、プロセス間通信により送信する。そして処理はステップ510に戻る。
【0057】
以上のような無線端末1〜4の動作およびアドレスの設定によって、近隣のみにパケットを送信したい場合は、無線端末等の送信端末が自らの位置するブロックにあらかじめ割り当てられたブロードキャストアドレスに対して情報を送信(送信手段)すると、その特定のアドレスをブロードキャストアドレスとして設定した無線端末の受信用プログラムがそのパケットを検出し、またこの検出に基づいて当該パケットを受信して適切なプログラムに渡す。従って、データ通信ネットワークにおいて、地理的な位置関係に基づいた情報通信を行うことが可能となる。
【0058】
また、無線端末1〜4のいずれかが移動する場合には、その移動する端末が、GPS(Global Positioning System)受信機等の、付随して移動する現在位置検出装置(位置検出手段)から現在位置情報を受信し、その現在位置情報に基づいて自己が位置するブロックを特定し、この特定したブロックを、図5のステップ510、520において自分宛てのパケットであるか否かの基準とするブロックであると設定する。具体的には、当該自己が位置するブロック、およびそのブロックに隣接する全てのブロックに割り当てられたブロードキャストアドレス、IPアドレス等を、自己のブロードキャストアドレス、IPアドレスとする。
【0059】
これを実現するためにCPU11が実行するプログラムを図6に示す。このプログラムは、無線端末1〜4の動作中、他のプログラムと並行して常時実行される。
【0060】
まずステップ610では、新しいブロックへ入ったことを検知する。具体的には、上記した位置検出装置からの現在位置情報を定期的に監視し、この現在位置情報に基づいて、現在自己が位置するブロック内から他のブロック内に自己が移動したと判定したとき処理をステップ620に移す。
【0061】
ステップ620では、このブロック間の移動に基づいて受信用のIPアドレスを追加する。具体的には、ブロック間の移動によって、新たに隣接することになったブロックに割り当てられたアドレス空間のうちの1つのそれぞれを、受信用IPアドレス等の設定を格納する所定のファイルに追加する。例えば、図2において無線端末2がブロックC3内からブロックC2内に移動した場合、受信用IPアドレスとして、“B1.CAR2”、“C1.CAR2”、“D1.CAR2”、“C3.CAR2”を新たに当該ファイルに追加する。
【0062】
ステップ630では、このブロック間の移動に基づいて送信用のIPアドレスを追加する。具体的には、送信用IPアドレス等の設定を格納する所定のファイルに現在格納されている送信用IPアドレスを削除し、ブロック間の移動によって、新たに位置することになったブロックに割り当てられたアドレス空間のうちの1つを新たな送信用アドレスとして当該ファイルに格納する。例えば、上記の無線端末2の移動の場合、送信用IPアドレスとして、“C3.CAR2”を削除し、“C2.CAR2”を送信用IPアドレスとして新たに当該ファイルに追加する。
【0063】
ステップ640では、このブロック間の移動に基づいて受信用のIPアドレスを削除する。具体的には、ブロック間の移動によって、もはや隣接することのなくなったブロックのIPアドレスとして、受信用IPアドレス等の設定を格納する所定のファイルに格納していたものを削除する。例えば、上記の無線端末2の移動の場合、受信用IPアドレスとして格納されている、“B4.CAR2”、“C4.CAR2”、“D4.CAR2”、“C2.CAR2”を当該ファイルから削除する。
【0064】
ステップ650では、このブロック間の移動に基づいてブロードキャストアドレスの追加、削除を行う。具体的には、新たに隣接またはその内部に位置することになったブロックに割り当てられたブロードキャストアドレスを、ブロードキャスト等の設定を格納する所定のファイルに追加し、もはや隣接もその内部に位置することもなくなったブロックに割り当てられたブロードキャストアドレスを、当該ファイルから削除する。例えば、上記の無線端末2の移動の場合、受信用IPアドレスとして“B1.BRD”、“C1.BRD”、“D1.BRD”を新たに当該ファイルに追加し、“C4.BRD”、“D4.BRD”、“C2.BRD”を当該ファイルから削除する。そして処理はステップ610に戻る。
【0065】
このようなプログラムの設定に基づいて、無線端末1〜4は移動しても、自己の位置するブロックおよび隣接するブロックへのブロードキャストを受信し、また自己の位置するブロックへブロードキャストを送信することができるので、自動的に地理的な位置関係に基づいた情報通信を継続することが可能となる。
【0066】
なお、本実施形態における無線端末1〜4は、自己が位置するブロックおよびそのブロックに隣接する全てのブロック宛てに送信されたブロードキャストを受信するようになっているが、自己が位置するブロックおよび特定の方向に隣接するブロック宛てに送信されたブロードキャストを受信するようになっていてもよい。図7は、このような場合の一例を示す図である。例えば図7の無線端末1のように、図中の上下方向のみに隣接するブロック宛てに送信されたブロードキャストを受信するようになっていてもよい。
【0067】
また、本実施形態では、ブロックの形状は正方形となっているが、必ずしも正方形である必要は無く、6角形や長方形であってもよい。また、ブロックの分割方法としては、位置および端末の移動方向に基づいた分割方法も考えられる。図8にこの方法の一例を示す。図8は、片側2車線両側4車線の道路を上から見た図であり、ブロックは中央分離帯81および直線82によって分割されている。このような分割により、図中右側に向かう車線と、図中左側に向かう車線との区別によってブロックの分割が行われている。
【0068】
このようにすることで、必要な範囲にのみ情報を送信・受信することができる。
【0069】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態が第1実施形態と異なるのは、スイッチSW1、スイッチSW2がVLAN(Virtual LAN)機能を有することである。
【0070】
図9に、本実施形態におけるネットワークセグメント20の構成を示す。本実施形態のスイッチSW1、SW2は、第1実施形態と同様、複数のポートを有し、それぞれのポートを通じて他のネットワークセグメント20内の機器と接続されている。具体的にはスイッチSW1は、ポートP1を通じてアクセスポイントAP1と、ポートP2を通じてアクセスポイントAP2と、ポートP3を通じてアクセスポイントAP3と、ポートP0を通じてルータRおよびスイッチSW2と、それぞれ接続している。またスイッチSW2は、ポートP1を通じてアクセスポイントAP4と、ポートP2を通じてアクセスポイントAP5と、ポートP3を通じてアクセスポイントAP6と、ポートP0を通じてルータRおよびスイッチSW1と、それぞれ接続している。
【0071】
VLAN機能とは、スイッチの各ポートをグループ分けし、それぞれのグループを独立した仮想的なセグメント(ブロードキャストドメイン)として機能させるメカニズムをいう。
【0072】
スイッチSW1、SW2では、VLANIDという識別子とポートとの対応関係があらかじめ設定されている。そして、このスイッチSW1、SW2がパケットを1つのポートから受信すると、このパケットに付加されているVLANID部の値を読み出し、このVLANIDに対応したポートのみにこのパケットを送出する。ただし、ポートP1、P2、P3から受信したデータは、そのVLANIDに関わらず、ポートP0から送出するようになっている。
【0073】
図9の下部には、上記したVLANIDとポートとの対応関係が示されている。VLANIDは、図2中のブロック毎に付与され、図5のように、例えばスイッチSW1のポートP1には、アクセスポイントAP1の位置するブロックB1およびこのブロックに隣接するブロックA1、A2、B2、C1、C2のVLANIDが対応づけられ、スイッチSW2のポートP2にはアクセスポイントAP5の位置するブロックB6およびこのブロックに隣接するブロックA4、A5、A6、B4、B5、C5、C6が対応付けられている。
【0074】
このようなスイッチSW1、SW2のVLAN機能を利用するために無線端末1〜4のCPU11が実行するTCP/IPスタックの一部であるパケット送信プログラム(送信手段に対応する)の構成を図10に示す。
【0075】
このパケット送信プログラムは、他のプログラム(例えばFTPデーモン、Webクライアント、メールクライアント等)が送信用に生成したデータにヘッダ等の付加情報を加え、その結果生成されたパケットを通信部15に出力する。より詳しくは、パケット生成プログラムは、図10のステップ110で、他のプログラムによって生成された送信用のデータをプロセス間通信等によって受信し、そのデータに送信元アドレス、送信先アドレス等のヘッダを付加する。そしてステップ120で、このデータに更にVLANIDを付加し、通信部15にその結果のデータ(パケット)を送信する。付加するVLANIDは、データを送信する端末が位置しているブロックのVLANIDである。
【0076】
本実施形態において端末がパケットを送信する場合の例として、ブロックC2に位置し、アクセスポイントAP2に接続している無線端末1が、自らが位置するブロックC2に割り当てられたブロードキャストアドレスに対してブロードキャストパケットを送信する場合の、当該パケットの流れを図11に示す。
【0077】
まず、端末1から送信されたブロードキャストパケットは、その送信先のアドレスがブロックC2のブロードキャストアドレス“C2.BRD”であり、付加されているVLANIDはC2のVLANIDである。このパケットは、まずアクセスポイントAP2に送信される(ステップ205)。
【0078】
アクセスポイントAP2はこのパケットを受信すると、無線通信によってアクセスポイントAP2に接続している他の無線端末にこのパケットを送信する(ステップ210)。
【0079】
次にアクセスポイントAP2は、受信したパケットを有線側、すなわちスイッチSW1に送信する(ステップ215)。
【0080】
次に、このパケットをポートP1から受信したスイッチSW1は、このパケットに付加されているVLANID部の値C2を読み出し、このC2に対応するポート、すなわちポートP1、P3から当該パケットを送出する(ステップ220)。なお、パケットを送出する際、このパケットに付加されているVLANID部は削除する。また、ポートP0にも当該パケットをVLANID部を削除せずに送出する(ステップ220)。
【0081】
このパケットを受信したAP1、AP3では、無線通信によって自己に接続している他の無線端末にこのパケットを送信する(ステップ225)。
【0082】
また、ステップ220で送信されたパケットを受信したスイッチSW2では、このパケットに付加されているVLANID部の値C2を読み出し、このC2に対応するポート、すなわちポートP4から当該パケットを送出する(ステップ230)。
【0083】
このパケットを受信したアクセスポイントAP4では、無線通信によって自己に接続している他の無線端末にこのパケットを送信する(ステップ235)。
【0084】
このようなデータの流れにより、無線端末1から送信されたブロードキャストパケットは、アクセスポイントAP5、AP6には届かない。
【0085】
このように、VLAN機能を有し、ポートとブロックとが関連づけられたスイッチを有するセグメントにおいて、無線端末が自分が位置するブロックのVLANIDを送信するパケットに付加することで、このデータはアクセスポイントAP5、AP6の用な不要なアクセスポイントに送られず、不要な電波消費を低減することができ、さらにネットワークの効率的な利用を行うことができるようになる。
【0086】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態が第1実施形態と異なるのは、第1実施形態において用いられる無線LANのモードがインフラストラクチャモードであったのに対し、本実施形態ではアドホックモードが用いられることである。アドホックモードとは、端末同士がアクセスポイントを介さず直接通信を行うことでデータのやりとりを行うモードである。
【0087】
このようなアドホックモードで、自分の位置の周辺の端末にパケットを送信したい場合、自分の位置するブロックのブロードキャストアドレスをパケットの宛先として送信する。この場合、パケットを送信する端末が送信する電波の届く範囲が、パケットを送信したい範囲より大きいケースと、パケットを送信したい範囲より小さいケースが考えられる。
【0088】
図12に、パケットを送信する無線端末が送信する電波の届く範囲が、パケットを送信したい範囲より大きい場合の一例を示す。図12において、無線端末1が送信する電波の届く範囲が、点線による円内であり、無線端末1の位置するブロックおよびそれに隣接するブロックよりも広い。無線端末2、無線端末3のいずれもがこの電波の到達範囲に入っているが、第1実施形態と同様、無線端末2は隣接するブロックC2のブロードキャストアドレスを有しているので、無線端末1が送信したパケットを受信する。また、第1実施形態と同様、無線端末2は隣接しないブロックC2のブロードキャストアドレスを有してないので、無線端末1が送信したパケットを受信しない。従って、この場合はデータ通信ネットワークにおいて、地理的な位置関係に基づいた情報通信を行うことが可能となる。
【0089】
図13に、パケットを送信する無線端末が送信する電波の届く範囲(図中点線内部)が、パケットを送信したい範囲より小さい場合の一例を示す。この場合、無線端末1がパケットを送信しただけでは、無線端末4はパケットを受信することができるが、無線端末4と同じく隣接ブロック内にいる無線端末2はパケットを受信することができない。そこで、無線端末4がルーティング・スイッチングまたはフラッディングを行う。具体的には、無線端末1が送信したブロードキャストパケットを受信した無線端末4が、受信したものと同じブロードキャストパケット4を再度送信する。その場合、無線端末1の電波が届く範囲と無線端末4の電波が届く範囲とを示した図14に示すように、無線端末4から送信されたブロードキャストパケットは、無線端末2によって受信される。
【0090】
このようにすることで、データ通信ネットワークにおいて、地理的な位置関係に基づいた情報通信を行うことが可能となる。
【0091】
なお、各無線端末は、2回同じブロードキャストパケットを受信した場合は、そのブロードキャストパケットを再度送信しないようになっていてもよい。これによって、無駄な再送信を防ぐことができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図15に、本実施形態に係るネットワークセグメント22、23の構成を示す。
【0092】
ネットワークセグメント22は、ルータR1を介して公衆網21と接続されるようになっている。ネットワークセグメント22内には、このルータR1のほか、第1実施形態と同等の機能を有するスイッチSW1、アクセスポイントAP1、AP2等が接続されている。
【0093】
ネットワークセグメント23は、ルータR2を介して公衆網21と接続されるようになっている。ネットワークセグメント23内には、このルータR2のほか、第1実施形態と同等の機能を有するスイッチSW2、アクセスポイントAP3、AP4等が接続されている。
【0094】
図16に、このネットワークセグメント22、23に属するアクセスポイントAP1〜AP4、およびこれらのアクセスポイントAP1〜AP4のいずれかと通信を行うことでネットワークセグメント22または23に属する無線端末1、2の地理的な位置関係を示す。無線端末1はアクセスポイントAP1、無線端末2はアクセスポイントAP4に接続していることで、それぞれ別のネットワークセグメントに属するようになっている。
【0095】
本実施形態では、図16の格子線51によって地理的に分割された複数のブロックのそれぞれについてマルチキャストグループを割り当てる。マルチキャストグループに無線端末が参加することで、あるマルチキャストアドレスに送信されたパケットは、無線端末が属するセグメントに関わらず、その無線端末に届けられる。なお、ブロックにマルチキャストグループを割り当てることと、マルチキャストアドレスを割り当てることとは同じことの異なる表現である。
【0096】
図17に、マルチキャストアドレスの構成を示す。マルチキャストアドレスは、それがマルチキャストであることを表す識別子と、マルチキャストグループ識別子とから成る。マルチキャストであることを表す識別子は、全てのマルチキャストアドレスに共通の値であり、マルチキャストグループ識別子は、マルチキャストアドレス毎に異なる値である。
【0097】
例えば、図16の無線端末1が位置するブロックC2に割り当てるマルチキャストアドレスのマルチキャストグループ識別子は“C2”とする。
【0098】
本実施形態の無線端末1、2のハードウェア構成は、第1実施形態において図3に示したものと同等である。また、無線端末1、2は、自らの位置するブロックに隣接する全てのブロックのそれぞれについて、そのブロックに割り当てられたマルチキャストグループに参加する。マルチキャストグループへの参加は、例えば第1実施形態と同様のTCP/IPスタックに含まれるマルチキャスト参加用プログラムを実行することで実現される。
【0099】
マルチキャスト参加用プログラムとしては、例えば設定を行う者が入力装置17を操作することによってCPU11に入力されたマルチキャストアドレスの情報を、HDD12に保存される所定のファイルに格納し、更に自らが属するセグメントのルータに、自分が当該マルチキャストアドレスに係るマルチキャストグループに参加する旨の通知、すなわちマルチキャスト登録メッセージを送信するようになっていてもよい。
【0100】
マルチキャストグループに参加している無線端末に、そのマルチキャストアドレスに送信されたパケットが届けられるようにするために、ルータR1、R2、および公衆網21に接続しているルータは、DVMRP(Distance Vector Multicast Routing Protocol)等のマルチキャストルーティングプロトコルを用いてマルチキャストルーティング情報をやりとりする。
【0101】
このように、マルチキャストルーティングプロトコルに対応するルータは、あるマルチキャストアドレスに送信されたマルチキャストパケットを受信すると、マルチキャストルーティング情報に基づき、どこにこのパケットを転送すればこのマルチキャストアドレスに対応するマルチキャストグループに属する無線端末1にデータを届けるかを判断し、その判断に基づいて当該パケットを転送する。
【0102】
また、無線端末1、2のCPU11は、第1実施形態において図5に示したパケット受信用プログラムと同等のプログラムを実行する。ただし、ステップ520の、検出したパケットが自分宛てのパケットであるか否かの判定処理は、上記した所定のマルチキャストアドレスの情報が格納されたファイルを参照し、受信したパケットの宛先アドレスがそのファイルに格納されたマルチキャストアドレスであるか否かによって判定する。
【0103】
以上のような無線端末1〜4、ルータ等の動作およびアドレスの設定によって、無線端末等の端末がある特定のブロック宛てにパケットを送信したい場合は、その特定のブロックにあらかじめ割り当てられたマルチキャストアドレスに対して情報を送信する(送信手段に対応する)と、その特定のマルチキャストアドレスに係るマルチキャストグループに参加するよう設定した無線端末の受信用プログラムがそのパケットを検出し、またこの検出に基づいて当該パケットを受信して適切なプログラムに渡す。従って、データ通信ネットワークにおいて、地理的な位置関係に基づいた情報通信を行うことが可能となる。
【0104】
また、無線端末1、2のいずれかが移動する場合には、その移動する端末のCPU11が、GPS(Global Positioning System)受信機等の、当該無線端末に付随して移動する現在位置検出装置(位置検出手段)から現在位置情報を受信し、その現在位置情報に基づいて自己が位置するブロックを特定し、この特定したブロックを、図5のステップ510、520において自分宛てのパケットであるか否かの基準とするブロックであると設定する。具体的には、当該自己が位置するブロック、およびそのブロックに隣接する全てのブロックに割り当てられたブロードキャストアドレス、IPアドレス等を、自己のブロードキャストアドレス、IPアドレスとする。
【0105】
これを実現するためにCPU11が実行するプログラムを図18に示す。このプログラムは、無線端末1、2の動作中、他のプログラムと並行して常時実行される。
【0106】
まずステップ810では、新しいブロックへ入ったことを検知する。具体的には、上記した位置検出装置からの現在位置情報を定期的に監視し、この現在位置情報に基づいて、現在自己が位置するブロック内から他のブロック内に自己が移動したと判定したとき処理をステップ820に移す。
【0107】
ステップ820では、このブロック間の移動に基づいてマルチキャストアドレスを追加する。具体的には、ブロック間の移動によって、新たに隣接または位置することになったブロックに割り当てられたマルチキャストアドレスのそれぞれを、マルチキャストアドレスの設定を格納する所定のファイルに追加する。例えば、無線端末2がブロックC3内からブロックC2内に移動した場合、マルチキャストアドレスのマルチキャストグループ識別子として、“B1”、“C1”、“D1”を新たに当該ファイルに追加する。また、これら新たに追加したマルチキャストアドレスに係るマルチキャストグループに参加した旨の通知、すなわちマルチキャスト登録メッセージを自己のセグメントが属する直近のルータに送信する。
【0108】
ステップ830では、このブロック間の移動に基づいてマルチキャストアドレスを削除する。具体的には、ブロック間の移動によって、もはや隣接することも位置することもなくなったブロックに割り当てられたマルチキャストアドレスとして、マルチキャストアドレス等の設定を格納する所定のファイルに格納していたものを削除する。例えば、上記の無線端末2の移動の場合、マルチキャストアドレスのマルチキャストグループ識別子として格納されている、“B4”、“C4”、“D4”を当該ファイルから削除する。また、これら削除したマルチキャストアドレスに係るマルチキャストグループから離脱した旨の通知、すなわちマルチキャスト離脱メッセージを自己のセグメントが属する直近のルータに送信する。そして処理はステップ810に戻る。
【0109】
上記したマルチキャスト登録メッセージ、マルチキャスト離脱メッセージがルータに届くと、図19に示すように、ルータRはこのマルチキャスト登録メッセージ、マルチキャスト離脱メッセージに基づくマルチキャストルーティング情報を他のルータRに転送し、この転送の連鎖により各ルータRにこのマルチキャスト登録メッセージ、マルチキャスト離脱メッセージによる情報が届く。
【0110】
このようにすることで、無線端末1、2は移動しても、自己の位置するブロックおよび隣接するブロックへのマルチキャストを受信し、また自己の位置するブロックへマルチキャストを送信することができるので、自動的に地理的な位置関係に基づいた情報通信を継続することが可能となる。
【0111】
なお、無線端末1、2は、マルチキャスト離脱メッセージを送信せず、各ルータがマルチキャスト登録メッセージの情報に基づくマルチキャストルーティング情報を受信してからの所定の時間(ライフタイム)が経つと、このマルチキャストルーティング情報によって行われた設定を自動的に破棄するようになっていてもよい。
【0112】
また、無線端末1、2は、必ずしもマルチキャスト登録メッセージもマルチキャスト離脱メッセージも送信しなくともよい。なぜなら、無線端末は常に地理的位置に基づいてマルチキャストグループに参加するので、マルチキャストグループとアクセスポイントとの関連はほぼ一定なので、あるアクセスポイントまたはルータに届くべきマルチキャストパケットは基本的に不変だからである。すなわち、マルチキャストルーティング情報を動的にアップデートすることは必須ではない。
【0113】
また、本実施形態において、無線端末の全てがある特定のマルチキャストグループに必ず参加するようになっていてもよい。この特定のマルチキャストグループに係るマルチキャストアドレス宛てに緊急の情報や災害の情報など、全ての端末に関連する情報を送信することで、これらの情報が全端末に配信される。
【0114】
また、このような特定のマルチキャストグループへの情報送信には、認証を必要とするようにしてもよい。全端末に届くような情報送信では、セキュリティを高める必要があるからである。
【0115】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態が第4実施形態と異なるのは、第4実施形態では、無線端末1、2は、自らが位置するブロックに割り当てられたマルチキャストグループに参加するようになっているのに対し、本実施形態の無線端末1、2は、任意のブロックに割り当てられたマルチキャストグループに参加できるようになっていることである。
【0116】
図20に、本実施形態における、無線端末1〜6のマルチキャストグループ参加の概念図を示す。図20においては、無線端末1、2、4、6が目的地をブロックE13として移動しており、無線端末3、5が目的地をブロックD2として移動している。このような場合、その目的地の位置するブロックのマルチキャストグループに参加することで、当該マルチキャストグループに係るマルチキャストアドレスに向けてプッシュ配信されるその目的地の情報を取得する。
【0117】
また、本実施形態においては、各ブロックには複数のマルチキャストアドレスが割り当てられる。本実施形態のマルチキャストアドレスの構成を図21に示す。マルチキャストグループ識別子は、情報内容識別子と位置を表す識別子から成る。
【0118】
位置(地域)を表す識別子は、ブロック毎に固有に決まる値である。位置(地域)を表す識別子としては、例えば、マップコード、郵便番号、緯度経度、電話番号の局番等を用いることができる。これにより、地図情報を有するナビゲーション装置などから容易に検索できる。
【0119】
情報内容識別子は、例えば、交通情報、店情報等、プッシュ配信される情報の種類によって決まる値である。図22に、情報内容識別子と情報の種別(情報内容)との対応の一例を示す。
【0120】
この例によれば、無線端末1において、ブロックE13の地域の交通情報(情報内容識別子001)、および観光情報(情報内容識別子010)のプッシュ配信を受ける場合は、無線端末1はマルチキャストグループ識別子が001E13、010E13となるマルチキャストグループに参加する。
【0121】
このようにすることで、図20においては、ブロックD2やブロックE13の地域では、地方公共団体や店舗が、公共情報(天気予報等)・交通情報・観光情報などをその地域のマルチキャストアドレスへ送信すれば、このマルチキャストグループに参加している無線端末へその情報が自動的に送信されることになる。
【0122】
上記のような情報配信を実現するために無線端末1〜6のCPU11が実行するプログラムの構成を図23に示す。なお、本実施形態においては、無線端末1〜6は、地図情報を備え、無線端末1〜6から位置の情報と、その位置に対応するマルチキャストグループ識別子の要求を受信すると、この地図情報等に基づいてマルチキャストグループ識別子を出力するナビゲーション装置30と信号の授受を行う。
【0123】
音声認識プログラム31は、入力装置17のマイクから入力されたユーザの音声から、目的地、情報の種別を識別し、その識別した情報をマルチキャストグループ決定プログラム32に出力する。
【0124】
マルチキャストグループ決定プログラム32は、音声認識プログラム31から目的地、情報の種別の情報が入力されると、ナビゲーション装置30に対してその目的地、およびその目的地に対応するマルチキャストグループ識別子の要求をナビゲーション装置30に出力し、またその情報の種別に対応する情報内容識別子を、あらかじめROM14等に記録された対応表に基づいて選び出す。またマルチキャストグループ決定プログラム32は、ナビゲーション装置30からマルチキャスト識別子の情報を受信すると、このマルチキャスト識別子と選び出した情報内容識別子とを、マルチキャスト参加用プログラム33に出力する。マルチキャスト参加用プログラム33は、第4実施形態に記載のものと同等の処理を行う。
【0125】
このような構成のプログラム群およびナビゲーション装置30が協同して行う作動を、図24にシーケンス図として示す。
【0126】
まず、ユーザが「○○市の交通情報と観光情報を知りたい」等、目的地と情報種別を指定する音声を発すると、音声認識プログラム31はその音声の信号を入力装置17のマイクから入力され、その音声信号から○○市、交通情報、観光情報を識別して、その識別した情報をマルチキャストグループ決定プログラム32に出力する。
【0127】
この情報を受けたマルチキャストグループ決定プログラム32は、ナビゲーション装置30に対して○○市を特定する位置情報と、この位置についてのマルチキャストグループ識別子の要求を送信する。さらにマルチキャストグループ決定プログラム32は、受信した交通情報と観光情報に対応する情報内容識別子001、011を選び出す。
【0128】
ナビゲーション装置30は、マルチキャストグループ決定プログラム32から、○○市を特定する位置情報と、この位置についてのマルチキャストグループ識別子の要求を受信すると、地図情報等に基づいてこの位置に対応するマルチキャストグループ識別子(E13)を無線端末に送信する。
【0129】
無線端末に送信されたこのマルチキャストグループ識別子を受信したマルチキャストグループ決定プログラム32は、このマルチキャスト識別子E13と選び出した情報内容識別子001、011とを組み合わせたマルチキャストグループ識別子(001E13、011E13)をマルチキャスト参加用プログラム33に出力する。
【0130】
このマルチキャスト識別子の入力を受けたマルチキャスト参加用プログラム33は、このマルチキャスト識別子およびマルチキャスト識別子であることを表す識別子から成るマルチキャストアドレスの情報を、HDD12に保存される所定のファイルに格納し、更に自らが属するセグメントのルータに、自分が当該マルチキャストアドレスに係るマルチキャストグループに参加する旨の通知、すなわちマルチキャスト登録メッセージを送信する。
【0131】
これにより、第4実施形態と同様、図5に示した受信用プログラムが、当該マルチキャストアドレスにプッシュ配信された情報を検出して受信するので、データ通信ネットワークにおいて、地理的な位置関係に基づいた情報通信を行うことが可能となる。
【0132】
なお、本実施形態においては、例えば1つの市のような、ある程度大きなブロックを想定しているが、このような大きさに特定されるものではない。
【0133】
また、無線端末1〜6は、ナビゲーション装置30に地域のマルチキャストグループ識別子を問い合わせるのではなく、ネットワーク上に設置したサーバに問い合わせるようになっていてもよい。これにより、ナビゲーション装置のような、マルチキャストグループ識別子を検索する装置と接続していない無線端末でも、マルチキャストグループに参加することができる。
(他の実施形態)
なお、第4実施形態では、無線端末は情報を自端末の位置するマルチキャストグループへ送信するのではなく、他の地域のマルチキャストアドレスへ送信するようになっていてもよい。これにより、例えば、救急車両が道路前方1kmの車両に対して情報を送信したいときは、救急車両に搭載された無線端末が、1km前方のマルチキャストアドレスに向けて情報を送信すればよい。
【0134】
また、第1〜3実施形態では、端末は自端末の位置するブロックではなく、ある特定のブロックのブロードキャストアドレスへ送信するようになっていてもよい。ただしこの場合、ルータおよび各端末においてブロードキャストアドレスを転送するしくみを有することが必要となる。これによって、自端末を中心とした近隣の範囲ではなく、必要とするエリアへ情報を送信することが可能となる。
【0135】
また、上記した各実施形態の移動する無線端末において、無線端末が車両に搭載されている場合、車両のイグニッションがオフとなった瞬間の自位置(またはアドレス)をメモリに保存しておき、イグニッションがオンとなったときに保存しておいた当該位置(またはアドレス)に基づくIPアドレス、ブロードキャストアドレス、マルチキャストアドレスを設定するようになっていてもよい。車両は基本的にイグニッションがオフの間は移動することがないので、保存しておいた位置(またはアドレス)を利用することによって、すばやく各アドレスの設定を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るネットワークセグメント20の構成を示す図である。
【図2】ネットワークセグメント20に属するアクセスポイントAP1〜AP6、および無線端末1〜4の地理的な位置関係を示す図である。
【図3】無線端末1〜4の構成を示す図である。
【図4】IPアドレスの形式を示す図である。
【図5】無線端末1〜4のパケット受信用プログラムの構成を示すフローチャートである。
【図6】無線端末1〜4の移動に対応するプログラムの構成を示すフローチャートである。
【図7】特定の方向のみに隣接するブロック宛てに送信されたブロードキャストを受信する例を示す図である。
【図8】ブロック分割の他の例を示す図である。
【図9】第2実施形態におけるネットワークセグメント20の構成を示す図である。
【図10】パケット送信プログラムの構成を示す図である。
【図11】無線端末1が、ブロードキャストパケットを送信する場合の、当該パケットの流れを示す図である。
【図12】第3実施形態において、パケットを送信する無線端末が送信する電波の届く範囲が、パケットを送信したい範囲より大きい場合の一例を示す図である。
【図13】第3実施形態において、パケットを送信する無線端末が送信する電波の届く範囲が、パケットを送信したい範囲より小さい場合の一例を示す図である。
【図14】無線端末1の電波が届く範囲と無線端末4の電波が届く範囲とを示す図である。
【図15】第4実施形態に係るネットワークセグメント22、23の構成を示す図である。
【図16】第4実施形態の各通信機器の地理的な位置関係を示す図である。
【図17】マルチキャストアドレスのフォーマットを示す図である。
【図18】無線端末1〜4の移動に対応するプログラムの構成を示すフローチャートである。
【図19】マルチキャストルーティング情報の流れを示す図である。
【図20】第5実施形態における、無線端末1〜6のマルチキャストグループ参加の概念図を示す図である。
【図21】第5実施形態におけるマルチキャストアドレスのフォーマットを示す図である。
【図22】情報内容識別子と情報の種別(情報内容)との対応の一例を示す図表である。
【図23】無線端末1〜6のCPU11が実行するプログラムの構成を示す図である。
【図24】第5実施形態のプログラム群およびナビゲーション装置30が協同して行う作動を示すシーケンス図である。
【図25】従来通りのIPアドレス付与が行われたネットワーク中の1セグメントの全体図である。
【符号の説明】
1〜6…無線端末、11…CPU、12…HDD、13…RAM、
14…ROM、15…通信部、17…入力装置、18…表示装置、
19…アンテナ、20…ネットワークセグメント、21…公衆網、
30…ナビゲーション装置、31…音声認識プログラム、
32…マルチキャストグループ決定プログラム、
33…マルチキャスト参加用プログラム、41…ネットワークアドレス部、
42…ノードアドレス部、51…格子線。

Claims (18)

  1. 1つのセグメントがカバーする領域を地理的に分割した複数の部分領域のそれぞれについて同報用アドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、
    前記複数の部分領域のうち特定の部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てに送信されたデータがあることを検出する検出手段(510、520)と、
    前記検出手段の検出に基づいて、当該データを受信する受信手段(530)と、を備えた受信端末。
  2. 前記検出手段は、前記複数の部分領域のうち自らが位置する部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てに送信されたデータがあることを検出することを特徴とする請求項1に記載の受信端末。
  3. 前記検出手段は更に、自らが位置する前記部分領域に隣接する部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てに送信されたデータがあることを検出することを特徴とする請求項2に記載の受信端末。
  4. 位置検出手段に基づいて自らが位置する前記部分領域を特定する部分領域特定手段(610)と、
    前記検出手段が検出の対象とする前記特定の部分領域を、前記部分領域特定手段が特定した部分領域とする部分領域設定手段(620、630、640、650)と、を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の受信端末。
  5. 地理的に分割された複数の部分領域のそれぞれについてマルチキャストアドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、
    前記複数の部分領域のうち特定の部分領域に割り当てられた前記マルチキャストアドレス宛てに送信されたデータがあることを検出する検出手段(510、520)と、
    前記検出手段の検出に基づいて、当該データを受信する受信手段(530)と、を備えた受信端末。
  6. 前記検出手段は、前記複数の部分領域のうち自らが位置する部分領域に割り当てられた前記マルチキャストアドレス宛てに送信されたデータがあることを検出することを特徴とする請求項5に記載の受信端末。
  7. 前記検出手段は更に、自らが位置する前記部分領域に隣接する部分領域に割り当てられた前記マルチキャストアドレス宛てに送信されたデータがあることを検出することを特徴とする請求項6に記載の受信端末。
  8. 位置検出手段に基づいて自らが位置する前記部分領域を特定する部分領域特定手段(810)と、
    前記検出手段が検出の対象とする前記特定の部分領域を、前記部分領域特定手段が特定した部分領域とする部分領域設定手段(820、830)と、を更に備えたことを特徴とする請求項7に記載の受信端末。
  9. 1つのセグメントがカバーする領域を地理的に分割した複数の部分領域のそれぞれについて同報用アドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、
    請求項1ないし4のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち特定の部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てにデータを送信する送信手段を備えた送信端末。
  10. 前記送信手段は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち自らが位置する部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てにデータを送信することを特徴とする請求項9に記載の送信端末。
  11. 位置検出手段に基づいて自らが位置する前記部分領域を特定する部分領域特定手段(610)を備え、
    前記送信手段は、前記部分領域特定手段の特定に基づいて、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち自らが位置する部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てにデータを送信することを特徴とする請求項10に記載の送信端末。
  12. 地理的に分割された複数の部分領域のそれぞれについて同報用アドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、
    請求項5ないし8のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち特定の部分領域に割り当てられた前記マルチキャストアドレス宛てにデータを送信する送信手段を備えた送信端末。
  13. 前記送信手段は、請求項5ないし8のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち自らが位置する部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てにデータを送信することを特徴とする請求項12に記載の送信端末。
  14. 位置検出手段に基づいて自らが位置する前記部分領域を特定する部分領域特定手段(810)を備え、
    前記送信手段は、前記部分領域特定手段の特定に基づいて、請求項5ないし8のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち自らが位置する部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てにデータを送信することを特徴とする請求項13に記載の送信端末。
  15. 1つのセグメントがカバーする領域を地理的に分割した複数の部分領域のそれぞれについて同報用アドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、前記セグメントに属する受信端末が、前記複数の部分領域のうち特定の部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てに送信されたデータがあることを検出し、この検出に基づいて、当該データを受信するよう、前記受信端末を設定する方法。
  16. 1つのセグメントがカバーする領域を地理的に分割した複数の部分領域のそれぞれについて同報用アドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、前記データ通信ネットワークに属する送信端末が、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち特定の部分領域に割り当てられた前記同報用アドレス宛てにデータを送信するよう、前記送信端末を設定する方法。
  17. 地理的に分割された複数の部分領域のそれぞれについてマルチキャストアドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、受信端末が、前記複数の部分領域のうち特定の部分領域に割り当てられた前記マルチキャストアドレス宛てに送信されたデータがあることを検出し、この検出に基づいて、当該データを受信するよう、前記受信端末を設定する方法。
  18. 地理的に分割された複数の部分領域のそれぞれについてマルチキャストアドレスが割り当てられたデータ通信ネットワークにおいて、前記データ通信ネットワークに属する送信端末が、請求項5ないし8のいずれか1つに記載の受信端末が受信できるように、前記複数の部分領域のうち特定の部分領域に割り当てられた前記マルチキャストアドレスアドレス宛てにデータを送信するよう、前記送信端末を設定する方法。
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