JP2004336203A - 電子機器の通信方法、電子機器および表示モジュール - Google Patents
電子機器の通信方法、電子機器および表示モジュール Download PDFInfo
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Abstract
【課題】小型、軽量、低消費電力、低コストで秘匿性の高い無線光通信をなし得ること。
【解決手段】各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを夫々備え、送信側電子機器および受信側電子機器間で光通信を行う電子機器の通信方法において、対向または近接して配置させた送信側電子機器および受信側電子機器の各表示パネルにおける実際に対向しているエリアの内側に通信枠を設定し、設定した通信枠内における送信側電子機器の表示パネルの表示素子および受信側電子機器の表示パネルの受光素子を介して光通信を行う。
【選択図】 図4
【解決手段】各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを夫々備え、送信側電子機器および受信側電子機器間で光通信を行う電子機器の通信方法において、対向または近接して配置させた送信側電子機器および受信側電子機器の各表示パネルにおける実際に対向しているエリアの内側に通信枠を設定し、設定した通信枠内における送信側電子機器の表示パネルの表示素子および受信側電子機器の表示パネルの受光素子を介して光通信を行う。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示パネルを有する電子機器の通信方法、電子機器および表示モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ、周辺機器、家電などの電子機器間、あるいは携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)などの携帯電子機器間、あるいは上記電子機器−携帯電子機器間でデータ交換を実現する無線インターフェイスとして、赤外線通信、あるいはブルートゥース(BluetoothTM)が着目されている。
【0003】
赤外線通信は、赤外線領域の光を利用してデータを転送する無線通信技術であり、赤外線出力ポートおよび赤外線入力ポートを介して近距離間での通信が行える。
【0004】
ブルートゥースは、2.4Ghzの周波数帯の無線を利用し、最大約10mの範囲の機器と1Mbpsの速度で音声・データ両方の通信が可能が技術であり、赤外線通信と異なり指向性を持たず、遮蔽物があっても通信することが可能である。
【0005】
他方、表示パネルにおける各表示素子毎に受光素子を設けるようした表示モジュールに関する従来技術として、特許文献1がある。この特許文献1においては、薄膜トランジスタ(TFT)を駆動素子として用い、有機EL素子を表示素子として用いる表示装置において、各表示素子(有機EL素子)毎に各表示素子からの光を受光する薄膜フォトダイオードを設け、有機EL素子の発光量の大小に応じて薄膜フォトダイオードの抵抗が変化する特性を利用することにより薄膜フォトダイオードに接続されるTFTのゲート電圧を変化させて、TFTのソース−ドレイン間の抵抗を変化させ、これにより有機EL素子の発光量を補正し、経年変化などに対処させている。
【0006】
【特許文献1】
再公表特許WO98/40871号公報(図15,図16)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、赤外線通信では、一般的にシリアル通信であるために、通信速度が遅く、エラー耐性も低い。また、赤外線通信では、赤外線通信専用の発光/受光部、赤外線入出力ポート、信号処理回路などが必要となるため、機器の大型化、重量アップ、コストアップ、消費電力アップなどの問題があり、携帯機器への採用は難しい。さらに、赤外線通信では、セキュリティ的に問題がある。
【0008】
また、ブルートゥースでは、通信速度に関する問題は解消されるが、ブルートゥース専用の送受信装置、ソフトウェアなどが必要となるため、機器の大型化、重量アップ、コストアップ、消費電力アップなどの問題があり、さらにセキュリティ的にも問題がある。
【0009】
また、特許文献1は有機EL素子の経時変化に対処すべく各表示素子毎にフォトダイオードを設けるようにしたものに過ぎず、基本的にはこの特許文献1の発明は本発明の技術分野とは異なるものである。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、小型、軽量、低消費電力、低コストで秘匿性の高い無線光通信をなし得る電子機器の通信方法、電子機器および表示モジュールを得ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
【0012】
本発明の電子機器の通信方法は、各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを夫々備え、送信側電子機器および受信側電子機器間で光通信を行う電子機器の通信方法において、対向または近接して配置させた送信側電子機器および受信側電子機器の各表示パネルにおける実際に対向しているエリアの内側に通信枠を設定し、設定した通信枠内における送信側電子機器の表示パネルの表示素子および受信側電子機器の表示パネルの受光素子を介して光通信を行うようにしたことを特徴とする。
【0013】
かかる電子機器の通信方法によれば、対向または近接して配置させた送信側電子機器および受信側電子機器の各表示パネルを介して光通信を行うようにしているので、通信専用の受光部、発光部、信号処理回路などが不要となり、携帯電子機器などの電子機器の小型化軽量化、コストダウン、低消費電力化に貢献することができる。また、近距離での光通信であるので、秘匿性の高い、エラー耐性の高い通信が可能となる。また、通信枠内の表示素子及び受光素子を用いた多ビット並列伝送が可能となるので、高速通信を実現することが可能となる。
【0014】
また、本発明の電子機器の通信方法は、前記送信側電子機器は、設定した通信枠を識別するための複数のマーカを通信枠の隅部に設定し、前記マーカ位置に対応する表示パネルの表示素子を発光させ、前記受信側電子機器は、前記送信側電子機器での表示素子の発光を表示パネルの受光素子で受光して表示パネル上におけるマーカ受光位置を検出し、該検出したマーカ受光位置に基づいて通信枠を認識することを特徴とする。
【0015】
かかる電子機器の通信方法によれば、マーカに基づいて通信枠を設定かつ認識しているので、送受信側において通信枠が安定的に確保され、通信枠内の表示素子および受光素子を用いた安定な通信が可能となる。
【0016】
また、本発明の電子機器の通信方法は、前記送信側電子機器は、表示パネルの全表示エリアをカバーする表示素子を発光させ、前記受信側電子機器は、前記送信側電子機器の発光を検出した各受光素子と同一画素に含まれる各表示素子を発光させ、前記送信側電子機器は、前記受信側電子機器の発光を表示パネルの受光素子で受光してその位置を検出することにより対向または近接して配置させた送信側電子機器および受信側電子機器の各表示パネルにおける実際に対向している前記エリアを判別することを特徴とする。
【0017】
かかる電子機器の通信方法によれば、送信側電子機器で表示パネルの全表示エリアをカバーする表示素子を発光させ、前記受信側電子機器でその受光状態を送信側電子機器に通知させるようにしているので、送信側電子機器および受信側電子機器の各表示パネルの対向状態に応じて適切な通信枠を確実に設定することができる。
【0018】
また、本発明の電子機器の通信方法は、前記受信側電子機器で、全てのマーカを受光検出できているときに前記光通信を実行し、前記マーカを受光検出できないときは光通信を中断することを特徴とする。
【0019】
かかる電子機器の通信方法によれば、全てのマーカを受光検出できているときに光通信を実行しているので、エラー耐性の高い光通信を実現することが可能となる。
【0020】
また、本発明の電子機器は、各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを備え光通信を行う電子機器であって、前記表示パネル内の通信を行う相手側電子機器の表示パネルと対向しているエリアの内側に通信枠を設定する通信枠設定手段と、設定された通信枠内の複数の表示素子を駆動することにより前記通信枠内の表示素子を介して光データを前記相手側電子機器の表示パネルに対して送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
かかる電子機器によれば、対向して配置させた相手側電子機器の表示パネルを介した光通信が可能とり、通信専用の受光部、発光部、信号処理回路などが不要となり、携帯電子機器などの電子機器の小型化軽量化、コストダウン、低消費電力化に貢献することができる。また、近距離での光通信であるので、秘匿性の高い、エラー耐性の高い通信が可能となる。また、通信枠内の表示素子及び受光素子を用いた多ビット並列伝送が可能となるので、高速通信を実現することが可能となる。
【0022】
また、本発明の電子機器は、各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを備え光通信を行う電子機器であって、前記表示パネル内の通信を行う相手側電子機器の表示パネルと対向しているエリアの内側に通信枠を設定する通信枠設定手段と、設定された通信枠内の複数の受光素子を駆動することにより前記相手電子機器の表示パネルから送信された光データを前記表示パネルの前記通信枠内の受光素子で受光検出し、この受光検出信号に対し受信処理を実行する受信手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
かかる電子機器によれば、対向して配置させた相手側電子機器の表示パネルを介した光通信が可能とり、通信専用の受光部、発光部、信号処理回路などが不要となり、携帯電子機器などの電子機器の小型化軽量化、コストダウン、低消費電力化に貢献することができる。また、近距離での光通信であるので、秘匿性の高い、エラー耐性の高い通信が可能となる。また、通信枠内の表示素子及び受光素子を用いた多ビット並列伝送が可能となるので、高速通信を実現することが可能となる。
【0024】
また、本発明の電子機器は、各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを備え光通信を行う電子機器であって、前記表示パネル内の通信を行う相手側電子機器の表示パネルと対向しているエリアの内側に通信枠を設定する通信枠設定手段と、設定された通信枠内の複数の表示素子を駆動することにより前記通信枠内の表示素子を介して光データを前記相手側電子機器の表示パネルに対して送信する送信手段と、設定された通信枠内の複数の受光素子を駆動することにより前記相手電子機器の表示パネルから送信された光データを前記表示パネルの前記通信枠内の受光素子で受光検出し、この受光検出信号に対し受信処理を実行する受信手段とを備えることを特徴とする。
【0025】
かかる電子機器によれば、対向して配置させた相手側電子機器の表示パネルを介した光通信が可能とり、通信専用の受光部、発光部、信号処理回路などが不要となり、携帯電子機器などの電子機器の小型化軽量化、コストダウン、低消費電力化に貢献することができる。また、近距離での光通信であるので、秘匿性の高い、エラー耐性の高い通信が可能となる。また、通信枠内の表示素子及び受光素子を用いた多ビット並列伝送が可能となるので、高速通信を実現することが可能となる。
【0026】
また、本発明の表示モジュールは、複数の表示素子がマトリックス状に配置された表示モジュールにおいて、1ピクセルを構成する素子領域内に、外部からの光を受光する受光素子を設け、各ピクセル毎に受光機能を具備させるようにしたことを特徴とする。
【0027】
かかる表示モジュールによれば、各ピクセル毎に表示機能および受光機能を具備させることができる。
【0028】
また、本発明の表示モジュールは、前記1ピクセルを構成する素子領域内には、赤、緑および青のサブピクセルと、受光素子とが備えられることを特徴とする。
【0029】
かかる表示モジュールによれば、カラー表示モジュールにおいて、各ピクセル毎に表示機能および受光機能を具備させることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる電子機器の通信方法、電子機器および表示モジュールの好適な実施の形態を詳細に説明する。以下の実施の形態においては、この発明を電子機器の一つとしての携帯電話に適用する。この携帯電話では、表示パネルを介して携帯電話同士間で光データ通信を実行する。すなわち、2つの携帯電話の各表示パネルを対向または近接して配置させた状態で、各携帯電話の表示パネルを介して2つの携帯電話間で光データ通信を実行する。
【0031】
図1はこの発明を適用する携帯電話の外観構成を示すものである。この図1に示す携帯電話1は、有機EL(エレクトロルミネセンス)素子あるいは液晶素子などの表示素子で構成される表示パネル2と、各種操作ボタンが配設された操作部3と、アンテナ4と、受話口5と、送話口6などを備えている。但し、表示パネル2は、1ピクセルを構成する素子領域内に、外部からの光を受光する受光素子が設けられ、各ピクセル毎に受光機能を具えている。
【0032】
図2は、携帯電話1の制御系の回路構成を概念的に示すものである。なお、図2は、表示パネルの駆動回路系および表示パネルを介したデータ通信制御系についての構成のみを示しており、携帯電話の主機能である通話、インターネット接続、電子メール、各種設定などのための回路構成については省略している。
【0033】
図2において、表示部(表示パネル)2は、図3(a)に示すように、1表示画素を構成する3原色(赤(R)、緑(G)および青(B))のサブ表示ピクセル2R,2G,2Bに隣接して、フォトダイオードあるいは有機受光素子などから成る1つの受光素子Sが備えられており、このような3つのサブ表示ピクセル2R,2G,2Bおよび1つの受光素子Sによって1つの発光受光素子(以下1ピクセルという)が構成される。
【0034】
この場合は、2×2の正方領域の3区画にR,G,Bのサブ表示ピクセル2R,2G,2Bが配置され、残りの1区画に1つの受光素子Sが配置されている。なお、1つのサブ表示ピクセルとは、有機EL(エレクトロルミネセンス)素子を用いる場合は、有機EL素子、これを駆動する薄膜トランジスタ(TFT)などの駆動素子およびカラーフィルタ素子などの表示のための必要構成要素を全て含んだ総称であり、また液晶素子を用いる場合は、液層素子、TFTなどの駆動素子およびカラーフィルタ素子などの構成要素を全て含んだ総称である。このような3つのサブ表示ピクセル2R,2G,2Bおよび1つの受光素子Sによって構成されるピクセルが、水平方向および垂直方向に複数個マトリックス状に配設されることによって、表示パネル2が構成されている。また、マトリックス配置される複数のサブ表示ピクセル2R,2G,2Bおよび複数の受光素子Sに対し、走査線および信号線が夫々接続されている。
【0035】
なお、表示パネル2として、図3(b)に示すように、1ピクセルを3つの受発光素子から成る表示受光サブピクセル2RS,2GS,2BSで構成するようにしてもよい。すなわちこの場合は、1サブピクセルを1つの発光素子および1つの受光素子で構成する。
【0036】
図2において、水平駆動回路(信号線駆動回路)10は、表示素子を駆動する際には表示パネル2の各信号線に表示データを供給し、受光素子を駆動して受光素子から受光信号を取り出す際には表示パネル2の各信号線から受光信号を受ける。垂直駆動回路(走査線駆動回路)11は、表示素子を駆動する際と受光素子から受光信号を取り出す際には、表示パネル2の各走査線に走査信号を供給する。すなわち、表示パネル2の表示駆動の際には、垂直駆動回路11によって各走査線に順次走査信号を供給することによって各走査線を線順次走査し、かつオンとなった走査線の各画素の表示素子に対し水平駆動回路10によってオン/オフの表示データを与えることによって所要の画素を発光させる。また、表示パネル2の受光駆動の際には、垂直駆動回路11によって各走査線に順次走査信号を供給することによって各走査線を線順次走査し、かつオンとなった走査線の各画素の受光素子から各信号線、水平駆動回路10を介して受光信号を順次取得する。
【0037】
センスアンプ12は、各信号線、水平駆動回路10を介して得られた受光素子の受光信号を増幅して取り出す。データバッファ13は、センスアンプ12から入力された各受光素子の受光信号を一時記憶してフレームメモリ20に出力するとともに、フレームメモリ20から入力される表示パネルの表示データを一時記憶する。
【0038】
アドレス制御回路14は、表示パネル2における表示素子および受光素子を駆動する際に、所要の表示素子および受光素子を選択するためのアドレス信号を発生る。アドレス制御回路14で生成されたアドレス信号は、水平駆動回路10および垂直駆動回路11に入力される。
【0039】
受光発光制御回路15は、表示パネル2を通信の送信装置および受信装置の何れで機能させるかの選択制御を実行するとともに、上記の水平駆動回路10、垂直駆動回路11、センスアンプ12,データバッファ13およびアドレス制御回路14を統括的に制御する。ここで、受光発光制御回路15は、表示パネル2における表示素子および受光素子の双方を同時に駆動するようにしてもよいが、自身の表示素子からの光が周辺の受光素子で検出されないようにするために、表示パネル2を受信装置として機能させる場合は、発光素子を発光させないように制御している。
【0040】
フレームメモリ20は、表示用の画像・文字データ及び通信用の送受信データを記憶するためのメモリであり、通信時には後述する送受信の際の通信可能領域の決定、受信の際のマーカ探索、通信ポイントの演算などの際に用いられる。DSP(デジタルシグナルプロセッサ)21は、フレームメモリ20中でのデータの再配置、フレームメモリ20を用いたマーカ探索および通信ポイントの演算などを実行する。ホストI/F(インターフェース)22は、図示しないホスト(この場合は携帯電話の主制御を行うCPUなどの制御装置)とフレームメモリ20との間で送受信データを入出力する際のインターフェース合わせを実行するものである。
【0041】
図4は、表示パネルを介した光通信時の2つの携帯電話の配置状態を示すものである。光送信器として機能させる携帯電話(以下光送信器という)と光受信器として機能させる携帯電話(以下光受信器という)とは、互いの表示パネル2を比較的近距離に対向配置させて無線光通信を実行させる。勿論、光送信器および光受信器は、各表示パネル2を接触させて重ね合わせたほうが望ましい。
【0042】
図4(a)は光送信器および光受信器の配置角度が0°または180°の場合を示しており、図4(b)は光送信器および光受信器の配置角度が90°または270°の場合を示しており、図4(c)は光送信器および光受信器の配置角度が45°、135°、215°または305°の場合を示しており、図4(c)は光送信器および光受信器の配置角度がθの場合を示している。
【0043】
このような光通信においては、表示パネルの重なる面積が大きく、表示パネル間の距離が均等で小さく、さらに手振れなどの時間軸に対する位置、距離ずれが小さいほど高速な通信が可能となる。このため、各表示パネルは、図4(b)に示すように、直交させるのが望ましい。さらに、高速通信が要求される場合は、光送信器および光受信器を重ねて置き、かつ手で保持するよりも適当な治具を用いて固定するほうが望ましい。
【0044】
つぎに、図5〜図9に示すフローチャートに従って通信の際の制御手順について説明する。図5は全体的な通信手順を示すもので、図6は図5のステップS200の通信可能領域設定手順の詳細を示すもので、図7は図5のステップS300の通信枠設定手順の詳細を示すもので、図8は図5のステップS400の通信経路設定手順の詳細を示すもので、図9は図5のステップS500のデータ転送手順の詳細を示すものである。
【0045】
(a)初期設定(図5ステップS100)
初期設定(例えば、通信速度、発光・受光素子数、感度、多ビット通信のビット数など)が必要な場合、光送信器および光受信器の各表示パネルの中心部付近を利用した光の強弱による2値の光通信を実行する。すなわち、光送信器側では、表示パネル2の中央部近傍に配された1〜隣接された複数個の発光素子についてその発光量の強弱を制御して時系列的な2値のオンオフデータを送信する。光受信器では、この2値データを表示パネルにおける対応する受光素子で受光する。双方向の通信が必要な場合は、光受信器側で同様にして、2値データを光送信器側に返送する。なお、この初期設定に関しては、2値の光通信に限らず、他の通信手段(携帯電話の場合、例えば本来の無線通信機能)を用いるようにしても良い。
【0046】
(b)通信可能領域設定(図5ステップS200)
通信可能領域設定手順は、次のステップS300で行われる通信枠の設定のための前手順であり、光送受信器の表示パネル同士の重ね合わせによって実際に対向している各表示パネル内の通信可能領域を検出するためのものである。そして、この通信可能領域設定手順によって検出された光受信器の表示パネル内の通信可能領域に基づいて後述の通信枠が決定される。
【0047】
まず、光送信器側では、受光発光制御回路15がアドレス制御回路14に対し表示パネル2の全発光素子を発光させるよう指令を与える。アドレス制御回路14は、水平駆動回路10および垂直駆動回路11に所要のアドレスを与えることによって表示パネル2の全発光素子を発光させる(図6ステップS201)。
【0048】
光受信器側の受光発光制御回路15は、表示パネル2の全受光素子の受光検出データをセンスアンプ12、データバッファ13を介してフレームメモリ20に入力する。DSP21は、フレームメモリ20上で全受光素子の受光データを調べることによって、全受光素子中のどの受光素子が光送信器側からの光を受光しているかを判別する。そして、全受光素子から光送信器側からの光を受光している受光素子を抽出し、抽出した受光素子によって構成される通信可能領域を特定する(ステップS202)。
【0049】
何らかの原因(雑音光など)によって光受信器側で通信可能領域を特定不可能な場合は、前述の2値データ通信手法を用いて送信側にその旨を通知する。なお、受信側で通信可能領域を特定可能か否かを光送信器側で判定するようにしてもよい。例えば、光送信器側で、全発光素子を発光させた後、予め設定された所定時間が経過しても、光受信器側での通信可能領域を特定させるための発光動作が発生しないときに、通信可能領域を特定できないと判別する。
【0050】
上記などの手法により、通信可能領域を検出できないと判定した場合、光送信器は、各発光素子の発光強度を所定量上昇させて再度全発光素子を発光させる(ステップS205〜S201)。光受信器側では、前記と同様にして、通信可能領域の特定動作を実行する。このような通信可能領域を検出できない場合に光送信器側の各発光素子の発光強度を上昇させる処理は、発光強度が最大値になるまで、繰り返し実行される。発光強度を最大値としても通信可能領域を検出できない場合は(ステップS206)、光送信器および光受信器の表示パネルにエラーを表示するなどしてその旨を操作者に通知する。
【0051】
通信可能領域が特定された場合、光受信器側では、特定した通信可能領域内の全ての発光素子を発光させる(ステップS207)。
【0052】
光送信器側では、表示パネル2の全受光素子の受光データをセンスアンプ12、データバッファ13を介してフレームメモリ20に入力する。DSP21は、フレームメモリ20上で全受光素子の受光データを調べることによって、全受光素子中のどの受光素子が光受信器側からの光を受光しているかを判別する。そして、全受光素子から光受信器側からの光を受光している受光素子を抽出し、受信側の通信可能領域に対応する光受信器側のエリア(通信可能領域)を特定する(ステップS208)。
【0053】
この場合も、何らかの原因によって光送信器側で通信可能領域に対応するエリアを特定するのが不可能と判定した場合、光送信器側は、光受信器側にその旨を前記と同様、時系列的な2値のオンオフデータを用いて通知し、光受信器側で通信可能領域の各発光素子の発光強度を所定量上昇させる(ステップS210)。このような発光強度の上昇処理は、光受信器側での発光強度が最大値になるまで、繰り返し実行される。発光強度を最大値としても通信可能領域を検出できない場合は(ステップS211)、光送信器および光受信器の表示パネルにエラーを表示するなどしてその旨を操作者に通知する。
【0054】
以上のような双方向の発光/受光動作によって光受信器側および光送信器側の通信可能領域が決定される。光送信器においては、決定した通信可能領域をDSP21からホストI/F22を介して上位のホストに通知する。
【0055】
なお、上記の場合は、光送信器側の全ての発光素子を発光させるようにしたが、光送信器側の表示パネルの全表示エリアをカバーするように間引きして一部の発光素子を発光させるようにしてもよい。すなわち、表示パネルの最外縁に位置する発光素子を間引きして発光させるとともに、その内側に位置する発光素子についても適宜間引きして発光させる。
【0056】
(c)通信枠設定(図5ステップ300)
この通信枠設定手順では、先の通信可能領域設定手順で決定した通信可能領域に基づいて実際に通信を行うエリアを示す通信枠(この場合方形の通信枠)を設定し、さらにこの通信枠を光受信器側で識別させるために通信枠の四隅にマーカを設定して、これら4つのマーカを発光させるようにしている。1つのマーカとは、1〜隣接する複数の発光素子で構成され、これら1〜隣接する複数の発光素子を後述する通信経路(通信ポイント)を構成する発光素子群とは異なる形態(大きさ、形を変えるなど)で発光させている。
【0057】
まず、光送信器側では、先の通信可能領域設定手順で決定した通信可能領域の内側に方形の通信枠を設定する。通信枠を設定する際には、通信枠の四隅の4つのマーカも通信可能領域設定手順で決定した通信可能領域の内側に入るように設定する。すなわち、通信枠としては、通信可能領域の内側に4つのマーカおよび通信枠が入るような最大領域を設定する。
【0058】
図10は、通信可能領域W1と、通信枠W2と、4つのマーカM0〜M3の配置例を示すものである。4つのマーカM0〜M3および方形の通信枠W2は、通信可能領域W1の内側に設定されている。通信枠W2の内側に配置されている16個の点D0〜D15は、後述する通信ポイントを構成する発光素子群を示しており、この場合には16ビットのデータ通信が可能となる。
【0059】
なお、方形の通信枠を特定させるためには、マーカは最低3つ必要である。また3〜4つのマーカのうち少なくとも2つのマーカをその発光パターンなどを他と異ならせることにより3〜4つのマーカM0〜M4のうちのどのマーカであるかを識別させる。すなわち、基準点(原点)に対応する第1のマーカ(例えばM0)と、x軸y軸のうちの何れかを識別させるための第2のマーカ(例えばM1またはM2)を他のマーカと識別可能とし、かつ第1のマーカと第2のマーカ間も識別可能とする。
【0060】
このようなマーカの識別は、その後に行われる多ビット通信のビット列の並びを送信側および受信側で一致させるために必要である。すなわち、例えば図10に示すように、16個の通信ポイントD0〜D15で構成される16ビット通信を想定した場合において、マーカM0を基準点に対応する第1のマーカとし、マーカM1をx軸の方向を識別させるための第2のマーカとし、さらに第1のマーカM0に最も近い通信ポイントD0をLSB(Least Significant Bit)とし、かつx軸の方向(M0とM1を結ぶ方向)にラスタ走査の対応する順番にビット番号が増加していくとして、光送受信器双方のプロトコルを設定したとする。
【0061】
このようなプロトコルの設定の場合、第1のマーカM0および第2のマーカM1の2つのマーカを他のマーカと区別することができれば、通信枠W2内に設定される可変の多ビット通信のビット列の並びを送信側および受信側で一致させることができる。図10の場合は、マーカM0に最も近い通信ポイントD0をLSBとし、通信ポイントD15をMSB(Most Significant Bit)とした16ビットのデータ通信が行われる。
【0062】
光送信器側のDSP21は、フレームメモリ20を用いて上記のような通信枠W2および4つのマーカM0〜M3の設定動作を実行する。このような通信枠W2および4つのマーカM0〜M3の設定が終了すると、光送信器側では、これら4つのマーカM0〜M3の設定位置に対応する表示パネル2の発光素子を発光させる(図7ステップS310)。
【0063】
一方、光受信器側の受光発光制御回路15は、表示パネル2の全受光素子の受光データをセンスアンプ12、データバッファ13を介してフレームメモリ20に入力する(ステップS320)。光受信器側のDSP21は、フレームメモリ20上で受光検出データを調べることによって、光受信器の表示パネル上の4つのマーカ光の受光位置を特定する。特定したマーカ光の受光位置は記憶保持しておく。光受信器側において、全てのマーカが検出できない場合は、先の図6に示した通信可能領域設定手順の開始ステップ(ステップS201)に手順を戻し、図6の通信可能領域設定手順を再度実行させる。
【0064】
これ以降は、全てのマーカが検出状態にあるか否かを監視し、検出できない場合は通信を中断して再度通信枠の設定手順を実行する。この監視は、一定時間毎にあるいはデータ通信の際にエラーが発生したときに実行する。
【0065】
(d)通信経路設定(図5ステップS400)
この通信経路設定手順では、通信枠W2内に、複数の通信ポイント(例えば図10のD0〜D15)を設定する。1つの通信ポイントは、1つの発光素子で構成してもよいし、受光側の感度が不足する場合は、隣接する複数の素子で通信ポイントを設定してもよい。
【0066】
ここで、光送信器側および光受信器側の各メモリには、最終的に決定される通信枠W2のサイズおよび形状(x方向の長さとy方向の長さとの割合)に応じてどのような通信ポイントをデフォルトで選択するかを示す通信ポイント情報が予め記憶されている。
【0067】
この通信ポイント情報には、例えば、1つの通信ポイントを構成する素子数および各通信ポイント間の間隔を示す通信ポイント間隔情報などが含まれている。通信ポイント間隔は、例えば、通信ポイントを1素子で構成する場合は素子間隔の3倍をデフォルトとし、通信ポイントをN×Nの素子で構成する場合はN×3倍をデフォルトとする。勿論、感度が高く、通信可能領域同士の距離が小さいと想定される場合は通信ポイントの間隔を零としても良い。
【0068】
このように通信枠W2が決定されれば、どのような通信ポイントをデフォルトで選択するかは、光送信器側および光受信器側の双方で一意に決定される。
【0069】
光送信器側では、上記のようにして、決定した通信枠W2に対応する複数の通信ポイントのデフォルト値を決定する。そして、光送信器側では、これら複数のデフォルトの通信ポイントの設定位置に対応する表示パネル2の発光素子を発光させる(図8ステップS410)。
【0070】
光受信器側でも、マーカによって特定される通信枠W2に対応する複数の通信ポイントのデフォルト値を決定する。そして、光受信器側では、これら複数のデフォルトの通信ポイントの設定位置に対応する表示パネル2の受光素子で受光検出を行い(ステップS420)、各通信ポイントの感度及び周辺へのクロストークを判定する(ステップS430,S460)。なお、感度の判定の際、各通信ポイント間で感度に一定の傾向で差が見られる場合は、光送信器および光受信器の各表示パネルが平行でないと考えられるので、このような傾向が見られる場合は、感度が低いポイントを規準として感度判定を実行する。
【0071】
感度が不足する場合は、前述した表示パネルの中心周辺を利用した2値の光強度による通信等で光受信器側から光送信器側へその旨を通知する。この通知を受けた光送信器側は、各表示素子の発光強度を上げるかあるいは各通信ポイントの素子数を増やし(ステップS440)、再試行する(ステップS410,S420)。
【0072】
なお、光送信器側で、各通信ポイントの素子数を増やす場合、その増やした素子数情報を表示パネルの中心周辺を利用した2値の光強度による通信等で光受信器側へ通知するようにしても良いし、あるいは感度が不足する場合のデフォルトの通信ポイントからの素子数の増加のさせ方を光送受信器側の双方で予めメモリに記憶させるようにしてもよい。
【0073】
また、ステップS460の判定で、クロストークが許容値より大きい場合は、2値の光強度による通信等で光受信器側から光送信器側へその旨を通知する。この通知を受けた光送信器側は、各通信ポイントの間隔を大きくして(ステップS470)、再試行する(ステップS485,S490)。
【0074】
光送信器側で、各通信ポイントの間隔を大きくする場合、大きくした通信ポイント間隔情報を表示パネルの中心周辺を利用した2値の光強度による通信等で光受信器側へ通知するようにしても良いし、あるいはクロストークが発生する場合のデフォルトの通信ポイントからの通信ポイントの間隔の増加のさせ方を光送受信器側の双方で予めメモリに記憶させるようにしてもよい。
【0075】
なお、発光強度の増加処理、通信ポイントの素子数の増加処理および通信ポイント間隔の増大処理は、各値が最大値になるまで、繰り返し実行される。各値を最大値としても感度不良あるいはクロストークが解消しない場合は(ステップS450,S480)、光送信器および光受信器の表示パネルにエラーを表示するなどしてその旨を操作者に通知する。
【0076】
感度およびクロストークについてのチェックが終了すると、これ以降はマーカ部分にて感度とクロストークが所定値内にあることを監視する。この監視中、感度またはクロストークが所定値外となった場合は通信を中断し、再度経路設定を行う。
【0077】
図11は、通信ポイントの一例を示すものであり、図11(b)は図11(a)の0番の通信ポイントの拡大図である。この場合は、0番の通信ポイントを00〜0fの16個の発光素子で構成する。そしてこれら16個の発光素子のうちの中央の4つの隣接する発光素子05,06,09,0aのみを発光し、残りの発光素子はクロストークを防止するために未発光としている。
【0078】
なお、上記の説明では、複数の通信ポイントの設定位置に対応する表示パネル2の全ての発光素子を発光させるようにしたが、一部の通信ポイントに対応する発光素子を発光させ、これら一部の通信ポイントについて、受光感度およびクロストークを判定するようにしてもよい。
【0079】
(e)データ通信(図5ステップS500)
このデータ通信手順は、先の通信経路設定手順を用いて決定した複数の通信ポイントを用いて実際にデータの送受信を行うものである。
【0080】
光送信器および光受信器では、設定した複数の通信ポイントを用いて光データ通信を実行する。この光データ通信の際、通信状況によっては多値化も可能であり、誤り訂正符号等で冗長性を持たせることによりエラー耐性を高めることも可能である。
【0081】
光送信器側では、ホストからの送信データは一旦フレームメモリ20に蓄積され、ここでDSP21によって通信枠内の各通信ポイントに対応するように再配置される。再配置されたデータはアドレス制御回路14によるアドレス指定によってデータバッファ13を介して表示パネルの2の対応するアドレスに転送される。これにより、表示パネル2の複数の通信ポイントに対応する発光素子が転送された送信データに応じて発光される。
【0082】
光受信器側では、複数の通信ポイントに対応する受光素子の受光検出信号をセンスアンプ12で増幅しデータバッファ13に保持する。データバッファ13に保持された受信データは、フレームメモリ20に転送される。DSP21は、フレームメモリ20に記憶されたデータに対して後述のマーカ探索、通信ポイントの演算などを行って受信データを抽出する。抽出された受信データは、ホストI/Fを介してホスト側に送られる。
【0083】
すなわち、このような光データ通信中、光受信器のDSP21では、まず、全てのマーカの検出を行う(ステップS510)。すなわち、図12に示すように、記憶しておいた前回の4つのマーカM0〜M3の位置を起点として、今回の4つのマーカM0´〜M3´を探索する。マーカM0´を探索する際にはマーカM0を起点とし、マーカM1´を探索する際にはマーカM1を起点とし、マーカM2´を探索する際にはマーカM2を起点とし、マーカM3´を探索する際にはマーカM3を起点とする。全領域からではなく、前回の4つのマーカM0〜M3の位置を起点として、今回のM0´〜M3´を探索するようにしているので、探索時間を短縮することができる。
【0084】
この探索の結果、4つのマーカ全てが検出不能の場合は、大きな位置ズレが発生したとして、光送信器および光受信器の表示パネルにエラーを表示するなどしてその旨を操作者に通知する。
【0085】
光受信器側では、4つのマーカの全てを検出できたときには、今回探索した4つのマーカ位置に基づいて通信枠の位置を設定し直し、さらに通信枠の座標位置に基づいて複数の通信ポイントの位置を計算し直す。そして、再計算した通信ポイントに対応する受光素子の受光データを検出し、それらの1通信面分の受信データをホスト側に出力する(ステップS520)。なお、光送信器側では、1回に予め設定された複数面分のデータを1画面分ずつ順次送信し、光受信器側では、4つのマーカの全てを検出できたときに、ステップS520において、複数面分のデータを1画面分ずつ順次ホスト側に出力するするようにしてもよい。
【0086】
受信データから光送信器−光受信器間の転送エラーが検出されたときは、マーカ位置の再検出、通信ポイントの再計算を実行して受信データを再検出し(ステップS540)、手ぶれ等による両表示パネル間の位置ズレを吸収している。これでも転送エラーが発生している場合は(ステップS550)、光送信器および光受信器の表示パネルにエラーを表示するなどしてその旨を操作者に通知する。転送エラーが解消された場合(ステップS550)あるいは転送エラーが発生していない場合は(ステップS530)、通信完了か否かを判定し(ステップS560)、通信完了である場合は通信を終了し、通信完了でない場合は、手順をステップS510に復帰して、上述の処理を繰り返し実行する。なお、通信中、光送信器および光受信器間の間隔ズレについては、前述したように、マーカ部分の受信感度、クロストークの監視に基づいて検出され、マーカ部分で受信感度の低下あるいはクロストークが発生している場合は、送信側に通知される。
【0087】
このようにこの実施の形態においては、対向または近接して配置させた2つの携帯電話の各表示パネルを介して光通信を行うようにしているので、通信専用の受光部、発光部、信号処理回路などが不要となり、携帯電子機器などの電子機器の小型化軽量化、コストダウン、低消費電力化に貢献することができる。また、近距離での光通信であるので、秘匿性の高い、エラー耐性の高い通信が可能となる。また、通信枠内の表示素子及び受光素子を用いた多ビット並列伝送が可能となるので、高速通信を実現することが可能となる。また、マーカに基づいて通信枠を設定かつ認識しているので、送受信側において通信枠が安定的に確保され、通信枠内の表示素子および受光素子を用いた安定な通信が可能となる。また、通信可能領域設定手順において、光送信器側で表示パネルの全表示エリアをカバーする表示素子を発光させ、光受信器側でその受光状態を光送信器側に通知させるようにしているので、光送受信器の各表示パネルの対向状態に応じて適切な通信枠を確実に設定することができる。さらに、全てのマーカを受光検出できているときにのみ光通信を実行しているので、エラー耐性の高い光通信を実現することが可能となる。
【0088】
なお、上記実施の形態においては、方形の通信枠を設定するようにしたが、方形以外の三角、多角形、丸、楕円などの形状の通信枠を設定するようにしてもよい。また、上記実施の形態においては、2つの携帯電話での一方向の光通信について説明したが、2つの携帯電話間で双方向の光通信を行うようにしてもよい。
【0089】
また、表示パネル2を駆動する際には、通常のディスプレイと同様に全領域を線順次で走査し、水平駆動回路10を介して1ライン単位で表示データの供給及び、受光信号の取り出しを行うようにしてもよいし、また、消費電力の低減や、走査時間の短縮等を狙う場合は、通信可能領域にその一部が含まれる走査線のみを線順次で垂直走査することで通信可能領域にその一部が含まれていない走査線を除外した複数ライン分の表示データの供給及び、受光信号の取り出しを行うようにしてもよいし、さらに消費電力を低減させるために、通信可能領域内のみを水平および垂直走査するようにしてもよい。
【0090】
また、上記実施の形態では、表示パネルとして、液晶素子、有機エレクトロルミネッセンス素子を用いているが、本発明はこれに限定されず、無機エレクトロルミネッセンス素子、プラズマディスプレイ(PD)などを用いた表示パネルに適用するようにしてもよい。
【0091】
また、本発明にかかる電子機器としては、携帯電話の他に、図13(a)に示すような腕時計型電子機器、図13(b)に示すようなワープロ、パソコン等の携帯型情報処理装置(PDA)、図13(c)に示すようなデジタルカメラあるいはデジタルビデオなどがある。なお、電子機器は、表示パネルがあるものであれば、これらに限らない。
【0092】
ところで、上記実施の形態では、2つの携帯電子機器間で光データ伝送を行う場合について説明したが、本発明をイメージによる認証に適用することも可能である。すなわち、2つの携帯電子機器の表示パネルを重ね合わせた状態で、一方の携帯電子機器の表示パネルに認証のためのイメージを表示し、他方の携帯電子機器の表示パネルの各ピクセルに配された受光素子で前記イメージを取得し、該取得したイメージデータを用いて認証を行うようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用する携帯電話の外観構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態の制御系の構成を示すブロック図である。
【図3】表示パネルの1ピクセルの構成を示す概念図である
【図4】2つの携帯電話の各種対向状態を示す図である。
【図5】通信手順全体を示すフローチャートである。
【図6】通信可能領域設定手順を示すフローチャートである。
【図7】通信枠設定手順を示すフローチャートである。
【図8】通信経路設定手順を示すフローチャートである。
【図9】データ通信手順を示すフローチャートである。
【図10】通信可能領域、マーカ、通信枠の関係を示す図である。
【図11】通信ポイントを例示する図である。
【図12】マーカ探索の説明図である。
【図13】本発明を適用する他の電子機器を示す図である。
【符号の説明】
1 携帯電話、2 表示パネル、2R,2G,2B サブ表示ピクセル、2RS,2GS,2BS 表示受光サブピクセル、3 操作部、4 アンテナ、5 受話口、6 送話口、10 水平駆動回路、11 垂直駆動回路、12 センスアンプ、13 データバッファ、14 アドレス制御回路、15 受光発光制御回路、20 フレームメモリ、21 DSP、22 ホストインターフェース
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示パネルを有する電子機器の通信方法、電子機器および表示モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ、周辺機器、家電などの電子機器間、あるいは携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)などの携帯電子機器間、あるいは上記電子機器−携帯電子機器間でデータ交換を実現する無線インターフェイスとして、赤外線通信、あるいはブルートゥース(BluetoothTM)が着目されている。
【0003】
赤外線通信は、赤外線領域の光を利用してデータを転送する無線通信技術であり、赤外線出力ポートおよび赤外線入力ポートを介して近距離間での通信が行える。
【0004】
ブルートゥースは、2.4Ghzの周波数帯の無線を利用し、最大約10mの範囲の機器と1Mbpsの速度で音声・データ両方の通信が可能が技術であり、赤外線通信と異なり指向性を持たず、遮蔽物があっても通信することが可能である。
【0005】
他方、表示パネルにおける各表示素子毎に受光素子を設けるようした表示モジュールに関する従来技術として、特許文献1がある。この特許文献1においては、薄膜トランジスタ(TFT)を駆動素子として用い、有機EL素子を表示素子として用いる表示装置において、各表示素子(有機EL素子)毎に各表示素子からの光を受光する薄膜フォトダイオードを設け、有機EL素子の発光量の大小に応じて薄膜フォトダイオードの抵抗が変化する特性を利用することにより薄膜フォトダイオードに接続されるTFTのゲート電圧を変化させて、TFTのソース−ドレイン間の抵抗を変化させ、これにより有機EL素子の発光量を補正し、経年変化などに対処させている。
【0006】
【特許文献1】
再公表特許WO98/40871号公報(図15,図16)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、赤外線通信では、一般的にシリアル通信であるために、通信速度が遅く、エラー耐性も低い。また、赤外線通信では、赤外線通信専用の発光/受光部、赤外線入出力ポート、信号処理回路などが必要となるため、機器の大型化、重量アップ、コストアップ、消費電力アップなどの問題があり、携帯機器への採用は難しい。さらに、赤外線通信では、セキュリティ的に問題がある。
【0008】
また、ブルートゥースでは、通信速度に関する問題は解消されるが、ブルートゥース専用の送受信装置、ソフトウェアなどが必要となるため、機器の大型化、重量アップ、コストアップ、消費電力アップなどの問題があり、さらにセキュリティ的にも問題がある。
【0009】
また、特許文献1は有機EL素子の経時変化に対処すべく各表示素子毎にフォトダイオードを設けるようにしたものに過ぎず、基本的にはこの特許文献1の発明は本発明の技術分野とは異なるものである。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、小型、軽量、低消費電力、低コストで秘匿性の高い無線光通信をなし得る電子機器の通信方法、電子機器および表示モジュールを得ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
【0012】
本発明の電子機器の通信方法は、各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを夫々備え、送信側電子機器および受信側電子機器間で光通信を行う電子機器の通信方法において、対向または近接して配置させた送信側電子機器および受信側電子機器の各表示パネルにおける実際に対向しているエリアの内側に通信枠を設定し、設定した通信枠内における送信側電子機器の表示パネルの表示素子および受信側電子機器の表示パネルの受光素子を介して光通信を行うようにしたことを特徴とする。
【0013】
かかる電子機器の通信方法によれば、対向または近接して配置させた送信側電子機器および受信側電子機器の各表示パネルを介して光通信を行うようにしているので、通信専用の受光部、発光部、信号処理回路などが不要となり、携帯電子機器などの電子機器の小型化軽量化、コストダウン、低消費電力化に貢献することができる。また、近距離での光通信であるので、秘匿性の高い、エラー耐性の高い通信が可能となる。また、通信枠内の表示素子及び受光素子を用いた多ビット並列伝送が可能となるので、高速通信を実現することが可能となる。
【0014】
また、本発明の電子機器の通信方法は、前記送信側電子機器は、設定した通信枠を識別するための複数のマーカを通信枠の隅部に設定し、前記マーカ位置に対応する表示パネルの表示素子を発光させ、前記受信側電子機器は、前記送信側電子機器での表示素子の発光を表示パネルの受光素子で受光して表示パネル上におけるマーカ受光位置を検出し、該検出したマーカ受光位置に基づいて通信枠を認識することを特徴とする。
【0015】
かかる電子機器の通信方法によれば、マーカに基づいて通信枠を設定かつ認識しているので、送受信側において通信枠が安定的に確保され、通信枠内の表示素子および受光素子を用いた安定な通信が可能となる。
【0016】
また、本発明の電子機器の通信方法は、前記送信側電子機器は、表示パネルの全表示エリアをカバーする表示素子を発光させ、前記受信側電子機器は、前記送信側電子機器の発光を検出した各受光素子と同一画素に含まれる各表示素子を発光させ、前記送信側電子機器は、前記受信側電子機器の発光を表示パネルの受光素子で受光してその位置を検出することにより対向または近接して配置させた送信側電子機器および受信側電子機器の各表示パネルにおける実際に対向している前記エリアを判別することを特徴とする。
【0017】
かかる電子機器の通信方法によれば、送信側電子機器で表示パネルの全表示エリアをカバーする表示素子を発光させ、前記受信側電子機器でその受光状態を送信側電子機器に通知させるようにしているので、送信側電子機器および受信側電子機器の各表示パネルの対向状態に応じて適切な通信枠を確実に設定することができる。
【0018】
また、本発明の電子機器の通信方法は、前記受信側電子機器で、全てのマーカを受光検出できているときに前記光通信を実行し、前記マーカを受光検出できないときは光通信を中断することを特徴とする。
【0019】
かかる電子機器の通信方法によれば、全てのマーカを受光検出できているときに光通信を実行しているので、エラー耐性の高い光通信を実現することが可能となる。
【0020】
また、本発明の電子機器は、各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを備え光通信を行う電子機器であって、前記表示パネル内の通信を行う相手側電子機器の表示パネルと対向しているエリアの内側に通信枠を設定する通信枠設定手段と、設定された通信枠内の複数の表示素子を駆動することにより前記通信枠内の表示素子を介して光データを前記相手側電子機器の表示パネルに対して送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
かかる電子機器によれば、対向して配置させた相手側電子機器の表示パネルを介した光通信が可能とり、通信専用の受光部、発光部、信号処理回路などが不要となり、携帯電子機器などの電子機器の小型化軽量化、コストダウン、低消費電力化に貢献することができる。また、近距離での光通信であるので、秘匿性の高い、エラー耐性の高い通信が可能となる。また、通信枠内の表示素子及び受光素子を用いた多ビット並列伝送が可能となるので、高速通信を実現することが可能となる。
【0022】
また、本発明の電子機器は、各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを備え光通信を行う電子機器であって、前記表示パネル内の通信を行う相手側電子機器の表示パネルと対向しているエリアの内側に通信枠を設定する通信枠設定手段と、設定された通信枠内の複数の受光素子を駆動することにより前記相手電子機器の表示パネルから送信された光データを前記表示パネルの前記通信枠内の受光素子で受光検出し、この受光検出信号に対し受信処理を実行する受信手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
かかる電子機器によれば、対向して配置させた相手側電子機器の表示パネルを介した光通信が可能とり、通信専用の受光部、発光部、信号処理回路などが不要となり、携帯電子機器などの電子機器の小型化軽量化、コストダウン、低消費電力化に貢献することができる。また、近距離での光通信であるので、秘匿性の高い、エラー耐性の高い通信が可能となる。また、通信枠内の表示素子及び受光素子を用いた多ビット並列伝送が可能となるので、高速通信を実現することが可能となる。
【0024】
また、本発明の電子機器は、各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを備え光通信を行う電子機器であって、前記表示パネル内の通信を行う相手側電子機器の表示パネルと対向しているエリアの内側に通信枠を設定する通信枠設定手段と、設定された通信枠内の複数の表示素子を駆動することにより前記通信枠内の表示素子を介して光データを前記相手側電子機器の表示パネルに対して送信する送信手段と、設定された通信枠内の複数の受光素子を駆動することにより前記相手電子機器の表示パネルから送信された光データを前記表示パネルの前記通信枠内の受光素子で受光検出し、この受光検出信号に対し受信処理を実行する受信手段とを備えることを特徴とする。
【0025】
かかる電子機器によれば、対向して配置させた相手側電子機器の表示パネルを介した光通信が可能とり、通信専用の受光部、発光部、信号処理回路などが不要となり、携帯電子機器などの電子機器の小型化軽量化、コストダウン、低消費電力化に貢献することができる。また、近距離での光通信であるので、秘匿性の高い、エラー耐性の高い通信が可能となる。また、通信枠内の表示素子及び受光素子を用いた多ビット並列伝送が可能となるので、高速通信を実現することが可能となる。
【0026】
また、本発明の表示モジュールは、複数の表示素子がマトリックス状に配置された表示モジュールにおいて、1ピクセルを構成する素子領域内に、外部からの光を受光する受光素子を設け、各ピクセル毎に受光機能を具備させるようにしたことを特徴とする。
【0027】
かかる表示モジュールによれば、各ピクセル毎に表示機能および受光機能を具備させることができる。
【0028】
また、本発明の表示モジュールは、前記1ピクセルを構成する素子領域内には、赤、緑および青のサブピクセルと、受光素子とが備えられることを特徴とする。
【0029】
かかる表示モジュールによれば、カラー表示モジュールにおいて、各ピクセル毎に表示機能および受光機能を具備させることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる電子機器の通信方法、電子機器および表示モジュールの好適な実施の形態を詳細に説明する。以下の実施の形態においては、この発明を電子機器の一つとしての携帯電話に適用する。この携帯電話では、表示パネルを介して携帯電話同士間で光データ通信を実行する。すなわち、2つの携帯電話の各表示パネルを対向または近接して配置させた状態で、各携帯電話の表示パネルを介して2つの携帯電話間で光データ通信を実行する。
【0031】
図1はこの発明を適用する携帯電話の外観構成を示すものである。この図1に示す携帯電話1は、有機EL(エレクトロルミネセンス)素子あるいは液晶素子などの表示素子で構成される表示パネル2と、各種操作ボタンが配設された操作部3と、アンテナ4と、受話口5と、送話口6などを備えている。但し、表示パネル2は、1ピクセルを構成する素子領域内に、外部からの光を受光する受光素子が設けられ、各ピクセル毎に受光機能を具えている。
【0032】
図2は、携帯電話1の制御系の回路構成を概念的に示すものである。なお、図2は、表示パネルの駆動回路系および表示パネルを介したデータ通信制御系についての構成のみを示しており、携帯電話の主機能である通話、インターネット接続、電子メール、各種設定などのための回路構成については省略している。
【0033】
図2において、表示部(表示パネル)2は、図3(a)に示すように、1表示画素を構成する3原色(赤(R)、緑(G)および青(B))のサブ表示ピクセル2R,2G,2Bに隣接して、フォトダイオードあるいは有機受光素子などから成る1つの受光素子Sが備えられており、このような3つのサブ表示ピクセル2R,2G,2Bおよび1つの受光素子Sによって1つの発光受光素子(以下1ピクセルという)が構成される。
【0034】
この場合は、2×2の正方領域の3区画にR,G,Bのサブ表示ピクセル2R,2G,2Bが配置され、残りの1区画に1つの受光素子Sが配置されている。なお、1つのサブ表示ピクセルとは、有機EL(エレクトロルミネセンス)素子を用いる場合は、有機EL素子、これを駆動する薄膜トランジスタ(TFT)などの駆動素子およびカラーフィルタ素子などの表示のための必要構成要素を全て含んだ総称であり、また液晶素子を用いる場合は、液層素子、TFTなどの駆動素子およびカラーフィルタ素子などの構成要素を全て含んだ総称である。このような3つのサブ表示ピクセル2R,2G,2Bおよび1つの受光素子Sによって構成されるピクセルが、水平方向および垂直方向に複数個マトリックス状に配設されることによって、表示パネル2が構成されている。また、マトリックス配置される複数のサブ表示ピクセル2R,2G,2Bおよび複数の受光素子Sに対し、走査線および信号線が夫々接続されている。
【0035】
なお、表示パネル2として、図3(b)に示すように、1ピクセルを3つの受発光素子から成る表示受光サブピクセル2RS,2GS,2BSで構成するようにしてもよい。すなわちこの場合は、1サブピクセルを1つの発光素子および1つの受光素子で構成する。
【0036】
図2において、水平駆動回路(信号線駆動回路)10は、表示素子を駆動する際には表示パネル2の各信号線に表示データを供給し、受光素子を駆動して受光素子から受光信号を取り出す際には表示パネル2の各信号線から受光信号を受ける。垂直駆動回路(走査線駆動回路)11は、表示素子を駆動する際と受光素子から受光信号を取り出す際には、表示パネル2の各走査線に走査信号を供給する。すなわち、表示パネル2の表示駆動の際には、垂直駆動回路11によって各走査線に順次走査信号を供給することによって各走査線を線順次走査し、かつオンとなった走査線の各画素の表示素子に対し水平駆動回路10によってオン/オフの表示データを与えることによって所要の画素を発光させる。また、表示パネル2の受光駆動の際には、垂直駆動回路11によって各走査線に順次走査信号を供給することによって各走査線を線順次走査し、かつオンとなった走査線の各画素の受光素子から各信号線、水平駆動回路10を介して受光信号を順次取得する。
【0037】
センスアンプ12は、各信号線、水平駆動回路10を介して得られた受光素子の受光信号を増幅して取り出す。データバッファ13は、センスアンプ12から入力された各受光素子の受光信号を一時記憶してフレームメモリ20に出力するとともに、フレームメモリ20から入力される表示パネルの表示データを一時記憶する。
【0038】
アドレス制御回路14は、表示パネル2における表示素子および受光素子を駆動する際に、所要の表示素子および受光素子を選択するためのアドレス信号を発生る。アドレス制御回路14で生成されたアドレス信号は、水平駆動回路10および垂直駆動回路11に入力される。
【0039】
受光発光制御回路15は、表示パネル2を通信の送信装置および受信装置の何れで機能させるかの選択制御を実行するとともに、上記の水平駆動回路10、垂直駆動回路11、センスアンプ12,データバッファ13およびアドレス制御回路14を統括的に制御する。ここで、受光発光制御回路15は、表示パネル2における表示素子および受光素子の双方を同時に駆動するようにしてもよいが、自身の表示素子からの光が周辺の受光素子で検出されないようにするために、表示パネル2を受信装置として機能させる場合は、発光素子を発光させないように制御している。
【0040】
フレームメモリ20は、表示用の画像・文字データ及び通信用の送受信データを記憶するためのメモリであり、通信時には後述する送受信の際の通信可能領域の決定、受信の際のマーカ探索、通信ポイントの演算などの際に用いられる。DSP(デジタルシグナルプロセッサ)21は、フレームメモリ20中でのデータの再配置、フレームメモリ20を用いたマーカ探索および通信ポイントの演算などを実行する。ホストI/F(インターフェース)22は、図示しないホスト(この場合は携帯電話の主制御を行うCPUなどの制御装置)とフレームメモリ20との間で送受信データを入出力する際のインターフェース合わせを実行するものである。
【0041】
図4は、表示パネルを介した光通信時の2つの携帯電話の配置状態を示すものである。光送信器として機能させる携帯電話(以下光送信器という)と光受信器として機能させる携帯電話(以下光受信器という)とは、互いの表示パネル2を比較的近距離に対向配置させて無線光通信を実行させる。勿論、光送信器および光受信器は、各表示パネル2を接触させて重ね合わせたほうが望ましい。
【0042】
図4(a)は光送信器および光受信器の配置角度が0°または180°の場合を示しており、図4(b)は光送信器および光受信器の配置角度が90°または270°の場合を示しており、図4(c)は光送信器および光受信器の配置角度が45°、135°、215°または305°の場合を示しており、図4(c)は光送信器および光受信器の配置角度がθの場合を示している。
【0043】
このような光通信においては、表示パネルの重なる面積が大きく、表示パネル間の距離が均等で小さく、さらに手振れなどの時間軸に対する位置、距離ずれが小さいほど高速な通信が可能となる。このため、各表示パネルは、図4(b)に示すように、直交させるのが望ましい。さらに、高速通信が要求される場合は、光送信器および光受信器を重ねて置き、かつ手で保持するよりも適当な治具を用いて固定するほうが望ましい。
【0044】
つぎに、図5〜図9に示すフローチャートに従って通信の際の制御手順について説明する。図5は全体的な通信手順を示すもので、図6は図5のステップS200の通信可能領域設定手順の詳細を示すもので、図7は図5のステップS300の通信枠設定手順の詳細を示すもので、図8は図5のステップS400の通信経路設定手順の詳細を示すもので、図9は図5のステップS500のデータ転送手順の詳細を示すものである。
【0045】
(a)初期設定(図5ステップS100)
初期設定(例えば、通信速度、発光・受光素子数、感度、多ビット通信のビット数など)が必要な場合、光送信器および光受信器の各表示パネルの中心部付近を利用した光の強弱による2値の光通信を実行する。すなわち、光送信器側では、表示パネル2の中央部近傍に配された1〜隣接された複数個の発光素子についてその発光量の強弱を制御して時系列的な2値のオンオフデータを送信する。光受信器では、この2値データを表示パネルにおける対応する受光素子で受光する。双方向の通信が必要な場合は、光受信器側で同様にして、2値データを光送信器側に返送する。なお、この初期設定に関しては、2値の光通信に限らず、他の通信手段(携帯電話の場合、例えば本来の無線通信機能)を用いるようにしても良い。
【0046】
(b)通信可能領域設定(図5ステップS200)
通信可能領域設定手順は、次のステップS300で行われる通信枠の設定のための前手順であり、光送受信器の表示パネル同士の重ね合わせによって実際に対向している各表示パネル内の通信可能領域を検出するためのものである。そして、この通信可能領域設定手順によって検出された光受信器の表示パネル内の通信可能領域に基づいて後述の通信枠が決定される。
【0047】
まず、光送信器側では、受光発光制御回路15がアドレス制御回路14に対し表示パネル2の全発光素子を発光させるよう指令を与える。アドレス制御回路14は、水平駆動回路10および垂直駆動回路11に所要のアドレスを与えることによって表示パネル2の全発光素子を発光させる(図6ステップS201)。
【0048】
光受信器側の受光発光制御回路15は、表示パネル2の全受光素子の受光検出データをセンスアンプ12、データバッファ13を介してフレームメモリ20に入力する。DSP21は、フレームメモリ20上で全受光素子の受光データを調べることによって、全受光素子中のどの受光素子が光送信器側からの光を受光しているかを判別する。そして、全受光素子から光送信器側からの光を受光している受光素子を抽出し、抽出した受光素子によって構成される通信可能領域を特定する(ステップS202)。
【0049】
何らかの原因(雑音光など)によって光受信器側で通信可能領域を特定不可能な場合は、前述の2値データ通信手法を用いて送信側にその旨を通知する。なお、受信側で通信可能領域を特定可能か否かを光送信器側で判定するようにしてもよい。例えば、光送信器側で、全発光素子を発光させた後、予め設定された所定時間が経過しても、光受信器側での通信可能領域を特定させるための発光動作が発生しないときに、通信可能領域を特定できないと判別する。
【0050】
上記などの手法により、通信可能領域を検出できないと判定した場合、光送信器は、各発光素子の発光強度を所定量上昇させて再度全発光素子を発光させる(ステップS205〜S201)。光受信器側では、前記と同様にして、通信可能領域の特定動作を実行する。このような通信可能領域を検出できない場合に光送信器側の各発光素子の発光強度を上昇させる処理は、発光強度が最大値になるまで、繰り返し実行される。発光強度を最大値としても通信可能領域を検出できない場合は(ステップS206)、光送信器および光受信器の表示パネルにエラーを表示するなどしてその旨を操作者に通知する。
【0051】
通信可能領域が特定された場合、光受信器側では、特定した通信可能領域内の全ての発光素子を発光させる(ステップS207)。
【0052】
光送信器側では、表示パネル2の全受光素子の受光データをセンスアンプ12、データバッファ13を介してフレームメモリ20に入力する。DSP21は、フレームメモリ20上で全受光素子の受光データを調べることによって、全受光素子中のどの受光素子が光受信器側からの光を受光しているかを判別する。そして、全受光素子から光受信器側からの光を受光している受光素子を抽出し、受信側の通信可能領域に対応する光受信器側のエリア(通信可能領域)を特定する(ステップS208)。
【0053】
この場合も、何らかの原因によって光送信器側で通信可能領域に対応するエリアを特定するのが不可能と判定した場合、光送信器側は、光受信器側にその旨を前記と同様、時系列的な2値のオンオフデータを用いて通知し、光受信器側で通信可能領域の各発光素子の発光強度を所定量上昇させる(ステップS210)。このような発光強度の上昇処理は、光受信器側での発光強度が最大値になるまで、繰り返し実行される。発光強度を最大値としても通信可能領域を検出できない場合は(ステップS211)、光送信器および光受信器の表示パネルにエラーを表示するなどしてその旨を操作者に通知する。
【0054】
以上のような双方向の発光/受光動作によって光受信器側および光送信器側の通信可能領域が決定される。光送信器においては、決定した通信可能領域をDSP21からホストI/F22を介して上位のホストに通知する。
【0055】
なお、上記の場合は、光送信器側の全ての発光素子を発光させるようにしたが、光送信器側の表示パネルの全表示エリアをカバーするように間引きして一部の発光素子を発光させるようにしてもよい。すなわち、表示パネルの最外縁に位置する発光素子を間引きして発光させるとともに、その内側に位置する発光素子についても適宜間引きして発光させる。
【0056】
(c)通信枠設定(図5ステップ300)
この通信枠設定手順では、先の通信可能領域設定手順で決定した通信可能領域に基づいて実際に通信を行うエリアを示す通信枠(この場合方形の通信枠)を設定し、さらにこの通信枠を光受信器側で識別させるために通信枠の四隅にマーカを設定して、これら4つのマーカを発光させるようにしている。1つのマーカとは、1〜隣接する複数の発光素子で構成され、これら1〜隣接する複数の発光素子を後述する通信経路(通信ポイント)を構成する発光素子群とは異なる形態(大きさ、形を変えるなど)で発光させている。
【0057】
まず、光送信器側では、先の通信可能領域設定手順で決定した通信可能領域の内側に方形の通信枠を設定する。通信枠を設定する際には、通信枠の四隅の4つのマーカも通信可能領域設定手順で決定した通信可能領域の内側に入るように設定する。すなわち、通信枠としては、通信可能領域の内側に4つのマーカおよび通信枠が入るような最大領域を設定する。
【0058】
図10は、通信可能領域W1と、通信枠W2と、4つのマーカM0〜M3の配置例を示すものである。4つのマーカM0〜M3および方形の通信枠W2は、通信可能領域W1の内側に設定されている。通信枠W2の内側に配置されている16個の点D0〜D15は、後述する通信ポイントを構成する発光素子群を示しており、この場合には16ビットのデータ通信が可能となる。
【0059】
なお、方形の通信枠を特定させるためには、マーカは最低3つ必要である。また3〜4つのマーカのうち少なくとも2つのマーカをその発光パターンなどを他と異ならせることにより3〜4つのマーカM0〜M4のうちのどのマーカであるかを識別させる。すなわち、基準点(原点)に対応する第1のマーカ(例えばM0)と、x軸y軸のうちの何れかを識別させるための第2のマーカ(例えばM1またはM2)を他のマーカと識別可能とし、かつ第1のマーカと第2のマーカ間も識別可能とする。
【0060】
このようなマーカの識別は、その後に行われる多ビット通信のビット列の並びを送信側および受信側で一致させるために必要である。すなわち、例えば図10に示すように、16個の通信ポイントD0〜D15で構成される16ビット通信を想定した場合において、マーカM0を基準点に対応する第1のマーカとし、マーカM1をx軸の方向を識別させるための第2のマーカとし、さらに第1のマーカM0に最も近い通信ポイントD0をLSB(Least Significant Bit)とし、かつx軸の方向(M0とM1を結ぶ方向)にラスタ走査の対応する順番にビット番号が増加していくとして、光送受信器双方のプロトコルを設定したとする。
【0061】
このようなプロトコルの設定の場合、第1のマーカM0および第2のマーカM1の2つのマーカを他のマーカと区別することができれば、通信枠W2内に設定される可変の多ビット通信のビット列の並びを送信側および受信側で一致させることができる。図10の場合は、マーカM0に最も近い通信ポイントD0をLSBとし、通信ポイントD15をMSB(Most Significant Bit)とした16ビットのデータ通信が行われる。
【0062】
光送信器側のDSP21は、フレームメモリ20を用いて上記のような通信枠W2および4つのマーカM0〜M3の設定動作を実行する。このような通信枠W2および4つのマーカM0〜M3の設定が終了すると、光送信器側では、これら4つのマーカM0〜M3の設定位置に対応する表示パネル2の発光素子を発光させる(図7ステップS310)。
【0063】
一方、光受信器側の受光発光制御回路15は、表示パネル2の全受光素子の受光データをセンスアンプ12、データバッファ13を介してフレームメモリ20に入力する(ステップS320)。光受信器側のDSP21は、フレームメモリ20上で受光検出データを調べることによって、光受信器の表示パネル上の4つのマーカ光の受光位置を特定する。特定したマーカ光の受光位置は記憶保持しておく。光受信器側において、全てのマーカが検出できない場合は、先の図6に示した通信可能領域設定手順の開始ステップ(ステップS201)に手順を戻し、図6の通信可能領域設定手順を再度実行させる。
【0064】
これ以降は、全てのマーカが検出状態にあるか否かを監視し、検出できない場合は通信を中断して再度通信枠の設定手順を実行する。この監視は、一定時間毎にあるいはデータ通信の際にエラーが発生したときに実行する。
【0065】
(d)通信経路設定(図5ステップS400)
この通信経路設定手順では、通信枠W2内に、複数の通信ポイント(例えば図10のD0〜D15)を設定する。1つの通信ポイントは、1つの発光素子で構成してもよいし、受光側の感度が不足する場合は、隣接する複数の素子で通信ポイントを設定してもよい。
【0066】
ここで、光送信器側および光受信器側の各メモリには、最終的に決定される通信枠W2のサイズおよび形状(x方向の長さとy方向の長さとの割合)に応じてどのような通信ポイントをデフォルトで選択するかを示す通信ポイント情報が予め記憶されている。
【0067】
この通信ポイント情報には、例えば、1つの通信ポイントを構成する素子数および各通信ポイント間の間隔を示す通信ポイント間隔情報などが含まれている。通信ポイント間隔は、例えば、通信ポイントを1素子で構成する場合は素子間隔の3倍をデフォルトとし、通信ポイントをN×Nの素子で構成する場合はN×3倍をデフォルトとする。勿論、感度が高く、通信可能領域同士の距離が小さいと想定される場合は通信ポイントの間隔を零としても良い。
【0068】
このように通信枠W2が決定されれば、どのような通信ポイントをデフォルトで選択するかは、光送信器側および光受信器側の双方で一意に決定される。
【0069】
光送信器側では、上記のようにして、決定した通信枠W2に対応する複数の通信ポイントのデフォルト値を決定する。そして、光送信器側では、これら複数のデフォルトの通信ポイントの設定位置に対応する表示パネル2の発光素子を発光させる(図8ステップS410)。
【0070】
光受信器側でも、マーカによって特定される通信枠W2に対応する複数の通信ポイントのデフォルト値を決定する。そして、光受信器側では、これら複数のデフォルトの通信ポイントの設定位置に対応する表示パネル2の受光素子で受光検出を行い(ステップS420)、各通信ポイントの感度及び周辺へのクロストークを判定する(ステップS430,S460)。なお、感度の判定の際、各通信ポイント間で感度に一定の傾向で差が見られる場合は、光送信器および光受信器の各表示パネルが平行でないと考えられるので、このような傾向が見られる場合は、感度が低いポイントを規準として感度判定を実行する。
【0071】
感度が不足する場合は、前述した表示パネルの中心周辺を利用した2値の光強度による通信等で光受信器側から光送信器側へその旨を通知する。この通知を受けた光送信器側は、各表示素子の発光強度を上げるかあるいは各通信ポイントの素子数を増やし(ステップS440)、再試行する(ステップS410,S420)。
【0072】
なお、光送信器側で、各通信ポイントの素子数を増やす場合、その増やした素子数情報を表示パネルの中心周辺を利用した2値の光強度による通信等で光受信器側へ通知するようにしても良いし、あるいは感度が不足する場合のデフォルトの通信ポイントからの素子数の増加のさせ方を光送受信器側の双方で予めメモリに記憶させるようにしてもよい。
【0073】
また、ステップS460の判定で、クロストークが許容値より大きい場合は、2値の光強度による通信等で光受信器側から光送信器側へその旨を通知する。この通知を受けた光送信器側は、各通信ポイントの間隔を大きくして(ステップS470)、再試行する(ステップS485,S490)。
【0074】
光送信器側で、各通信ポイントの間隔を大きくする場合、大きくした通信ポイント間隔情報を表示パネルの中心周辺を利用した2値の光強度による通信等で光受信器側へ通知するようにしても良いし、あるいはクロストークが発生する場合のデフォルトの通信ポイントからの通信ポイントの間隔の増加のさせ方を光送受信器側の双方で予めメモリに記憶させるようにしてもよい。
【0075】
なお、発光強度の増加処理、通信ポイントの素子数の増加処理および通信ポイント間隔の増大処理は、各値が最大値になるまで、繰り返し実行される。各値を最大値としても感度不良あるいはクロストークが解消しない場合は(ステップS450,S480)、光送信器および光受信器の表示パネルにエラーを表示するなどしてその旨を操作者に通知する。
【0076】
感度およびクロストークについてのチェックが終了すると、これ以降はマーカ部分にて感度とクロストークが所定値内にあることを監視する。この監視中、感度またはクロストークが所定値外となった場合は通信を中断し、再度経路設定を行う。
【0077】
図11は、通信ポイントの一例を示すものであり、図11(b)は図11(a)の0番の通信ポイントの拡大図である。この場合は、0番の通信ポイントを00〜0fの16個の発光素子で構成する。そしてこれら16個の発光素子のうちの中央の4つの隣接する発光素子05,06,09,0aのみを発光し、残りの発光素子はクロストークを防止するために未発光としている。
【0078】
なお、上記の説明では、複数の通信ポイントの設定位置に対応する表示パネル2の全ての発光素子を発光させるようにしたが、一部の通信ポイントに対応する発光素子を発光させ、これら一部の通信ポイントについて、受光感度およびクロストークを判定するようにしてもよい。
【0079】
(e)データ通信(図5ステップS500)
このデータ通信手順は、先の通信経路設定手順を用いて決定した複数の通信ポイントを用いて実際にデータの送受信を行うものである。
【0080】
光送信器および光受信器では、設定した複数の通信ポイントを用いて光データ通信を実行する。この光データ通信の際、通信状況によっては多値化も可能であり、誤り訂正符号等で冗長性を持たせることによりエラー耐性を高めることも可能である。
【0081】
光送信器側では、ホストからの送信データは一旦フレームメモリ20に蓄積され、ここでDSP21によって通信枠内の各通信ポイントに対応するように再配置される。再配置されたデータはアドレス制御回路14によるアドレス指定によってデータバッファ13を介して表示パネルの2の対応するアドレスに転送される。これにより、表示パネル2の複数の通信ポイントに対応する発光素子が転送された送信データに応じて発光される。
【0082】
光受信器側では、複数の通信ポイントに対応する受光素子の受光検出信号をセンスアンプ12で増幅しデータバッファ13に保持する。データバッファ13に保持された受信データは、フレームメモリ20に転送される。DSP21は、フレームメモリ20に記憶されたデータに対して後述のマーカ探索、通信ポイントの演算などを行って受信データを抽出する。抽出された受信データは、ホストI/Fを介してホスト側に送られる。
【0083】
すなわち、このような光データ通信中、光受信器のDSP21では、まず、全てのマーカの検出を行う(ステップS510)。すなわち、図12に示すように、記憶しておいた前回の4つのマーカM0〜M3の位置を起点として、今回の4つのマーカM0´〜M3´を探索する。マーカM0´を探索する際にはマーカM0を起点とし、マーカM1´を探索する際にはマーカM1を起点とし、マーカM2´を探索する際にはマーカM2を起点とし、マーカM3´を探索する際にはマーカM3を起点とする。全領域からではなく、前回の4つのマーカM0〜M3の位置を起点として、今回のM0´〜M3´を探索するようにしているので、探索時間を短縮することができる。
【0084】
この探索の結果、4つのマーカ全てが検出不能の場合は、大きな位置ズレが発生したとして、光送信器および光受信器の表示パネルにエラーを表示するなどしてその旨を操作者に通知する。
【0085】
光受信器側では、4つのマーカの全てを検出できたときには、今回探索した4つのマーカ位置に基づいて通信枠の位置を設定し直し、さらに通信枠の座標位置に基づいて複数の通信ポイントの位置を計算し直す。そして、再計算した通信ポイントに対応する受光素子の受光データを検出し、それらの1通信面分の受信データをホスト側に出力する(ステップS520)。なお、光送信器側では、1回に予め設定された複数面分のデータを1画面分ずつ順次送信し、光受信器側では、4つのマーカの全てを検出できたときに、ステップS520において、複数面分のデータを1画面分ずつ順次ホスト側に出力するするようにしてもよい。
【0086】
受信データから光送信器−光受信器間の転送エラーが検出されたときは、マーカ位置の再検出、通信ポイントの再計算を実行して受信データを再検出し(ステップS540)、手ぶれ等による両表示パネル間の位置ズレを吸収している。これでも転送エラーが発生している場合は(ステップS550)、光送信器および光受信器の表示パネルにエラーを表示するなどしてその旨を操作者に通知する。転送エラーが解消された場合(ステップS550)あるいは転送エラーが発生していない場合は(ステップS530)、通信完了か否かを判定し(ステップS560)、通信完了である場合は通信を終了し、通信完了でない場合は、手順をステップS510に復帰して、上述の処理を繰り返し実行する。なお、通信中、光送信器および光受信器間の間隔ズレについては、前述したように、マーカ部分の受信感度、クロストークの監視に基づいて検出され、マーカ部分で受信感度の低下あるいはクロストークが発生している場合は、送信側に通知される。
【0087】
このようにこの実施の形態においては、対向または近接して配置させた2つの携帯電話の各表示パネルを介して光通信を行うようにしているので、通信専用の受光部、発光部、信号処理回路などが不要となり、携帯電子機器などの電子機器の小型化軽量化、コストダウン、低消費電力化に貢献することができる。また、近距離での光通信であるので、秘匿性の高い、エラー耐性の高い通信が可能となる。また、通信枠内の表示素子及び受光素子を用いた多ビット並列伝送が可能となるので、高速通信を実現することが可能となる。また、マーカに基づいて通信枠を設定かつ認識しているので、送受信側において通信枠が安定的に確保され、通信枠内の表示素子および受光素子を用いた安定な通信が可能となる。また、通信可能領域設定手順において、光送信器側で表示パネルの全表示エリアをカバーする表示素子を発光させ、光受信器側でその受光状態を光送信器側に通知させるようにしているので、光送受信器の各表示パネルの対向状態に応じて適切な通信枠を確実に設定することができる。さらに、全てのマーカを受光検出できているときにのみ光通信を実行しているので、エラー耐性の高い光通信を実現することが可能となる。
【0088】
なお、上記実施の形態においては、方形の通信枠を設定するようにしたが、方形以外の三角、多角形、丸、楕円などの形状の通信枠を設定するようにしてもよい。また、上記実施の形態においては、2つの携帯電話での一方向の光通信について説明したが、2つの携帯電話間で双方向の光通信を行うようにしてもよい。
【0089】
また、表示パネル2を駆動する際には、通常のディスプレイと同様に全領域を線順次で走査し、水平駆動回路10を介して1ライン単位で表示データの供給及び、受光信号の取り出しを行うようにしてもよいし、また、消費電力の低減や、走査時間の短縮等を狙う場合は、通信可能領域にその一部が含まれる走査線のみを線順次で垂直走査することで通信可能領域にその一部が含まれていない走査線を除外した複数ライン分の表示データの供給及び、受光信号の取り出しを行うようにしてもよいし、さらに消費電力を低減させるために、通信可能領域内のみを水平および垂直走査するようにしてもよい。
【0090】
また、上記実施の形態では、表示パネルとして、液晶素子、有機エレクトロルミネッセンス素子を用いているが、本発明はこれに限定されず、無機エレクトロルミネッセンス素子、プラズマディスプレイ(PD)などを用いた表示パネルに適用するようにしてもよい。
【0091】
また、本発明にかかる電子機器としては、携帯電話の他に、図13(a)に示すような腕時計型電子機器、図13(b)に示すようなワープロ、パソコン等の携帯型情報処理装置(PDA)、図13(c)に示すようなデジタルカメラあるいはデジタルビデオなどがある。なお、電子機器は、表示パネルがあるものであれば、これらに限らない。
【0092】
ところで、上記実施の形態では、2つの携帯電子機器間で光データ伝送を行う場合について説明したが、本発明をイメージによる認証に適用することも可能である。すなわち、2つの携帯電子機器の表示パネルを重ね合わせた状態で、一方の携帯電子機器の表示パネルに認証のためのイメージを表示し、他方の携帯電子機器の表示パネルの各ピクセルに配された受光素子で前記イメージを取得し、該取得したイメージデータを用いて認証を行うようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用する携帯電話の外観構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態の制御系の構成を示すブロック図である。
【図3】表示パネルの1ピクセルの構成を示す概念図である
【図4】2つの携帯電話の各種対向状態を示す図である。
【図5】通信手順全体を示すフローチャートである。
【図6】通信可能領域設定手順を示すフローチャートである。
【図7】通信枠設定手順を示すフローチャートである。
【図8】通信経路設定手順を示すフローチャートである。
【図9】データ通信手順を示すフローチャートである。
【図10】通信可能領域、マーカ、通信枠の関係を示す図である。
【図11】通信ポイントを例示する図である。
【図12】マーカ探索の説明図である。
【図13】本発明を適用する他の電子機器を示す図である。
【符号の説明】
1 携帯電話、2 表示パネル、2R,2G,2B サブ表示ピクセル、2RS,2GS,2BS 表示受光サブピクセル、3 操作部、4 アンテナ、5 受話口、6 送話口、10 水平駆動回路、11 垂直駆動回路、12 センスアンプ、13 データバッファ、14 アドレス制御回路、15 受光発光制御回路、20 フレームメモリ、21 DSP、22 ホストインターフェース
Claims (9)
- 各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを夫々備え、送信側電子機器および受信側電子機器間で光通信を行う電子機器の通信方法において、
対向または近接して配置させた送信側電子機器および受信側電子機器の各表示パネルにおける実際に対向しているエリアの内側に通信枠を設定し、設定した通信枠内における送信側電子機器の表示パネルの表示素子および受信側電子機器の表示パネルの受光素子を介して光通信を行うようにしたことを特徴とする電子機器の通信方法。 - 前記送信側電子機器は、設定した通信枠を識別するための複数のマーカを通信枠の隅部に設定し、前記マーカ位置に対応する表示パネルの表示素子を発光させ、
前記受信側電子機器は、前記送信側電子機器での表示素子の発光を表示パネルの受光素子で受光して表示パネル上におけるマーカ受光位置を検出し、該検出したマーカ受光位置に基づいて通信枠を認識することを特徴とする請求項1に記載の電子機器の通信方法。 - 前記送信側電子機器は、表示パネルの全表示エリアをカバーする表示素子を発光させ、
前記受信側電子機器は、前記送信側電子機器の発光を検出した各受光素子と同一画素に含まれる各表示素子を発光させ、
前記送信側電子機器は、前記受信側電子機器の発光を表示パネルの受光素子で受光してその位置を検出することにより対向または近接して配置させた送信側電子機器および受信側電子機器の各表示パネルにおける実際に対向している前記エリアを判別することを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器の通信方法。 - 前記受信側電子機器で、全てのマーカを受光検出できているときに前記光通信を実行し、前記マーカを受光検出できないときは光通信を中断することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の電子機器の通信方法。
- 各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを備え光通信を行う電子機器であって、
前記表示パネル内の通信を行う相手側電子機器の表示パネルと対向しているエリアの内側に通信枠を設定する通信枠設定手段と、
設定された通信枠内の複数の表示素子を駆動することにより前記通信枠内の表示素子を介して光データを前記相手側電子機器の表示パネルに対して送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。 - 各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを備え光通信を行う電子機器であって、
前記表示パネル内の通信を行う相手側電子機器の表示パネルと対向しているエリアの内側に通信枠を設定する通信枠設定手段と、
設定された通信枠内の複数の受光素子を駆動することにより前記相手電子機器の表示パネルから送信された光データを前記表示パネルの前記通信枠内の受光素子で受光検出し、この受光検出信号に対し受信処理を実行する受信手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。 - 各画素毎に表示素子および受光素子を有する表示パネルを備え光通信を行う電子機器であって、
前記表示パネル内の通信を行う相手側電子機器の表示パネルと対向しているエリアの内側に通信枠を設定する通信枠設定手段と、
設定された通信枠内の複数の表示素子を駆動することにより前記通信枠内の表示素子を介して光データを前記相手側電子機器の表示パネルに対して送信する送信手段と、
設定された通信枠内の複数の受光素子を駆動することにより前記相手電子機器の表示パネルから送信された光データを前記表示パネルの前記通信枠内の受光素子で受光検出し、この受光検出信号に対し受信処理を実行する受信手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。 - 複数の表示素子がマトリックス状に配置された表示モジュールにおいて、
1ピクセルを構成する素子領域内に、外部からの光を受光する受光素子を設け、各ピクセル毎に受光機能を具備させるようにしたことを特徴とする表示モジュール。 - 前記1ピクセルを構成する素子領域内には、赤、緑および青のサブピクセルと、受光素子とが備えられることを特徴とする請求項8に記載の表示モジュール。
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