JP2004335868A - アレスタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】火災報知器のコントロールパネルの信号線に対する雷サージの侵入などを一括して集中監視し得るアレスタ装置を提供する。
【解決手段】複数個の避雷素子1を配線基板2上に配列させて実装し、その配列方向に沿うように形成した長孔状の窓部3を有するケース4内に前記配線基板2上の避雷素子1を収容し、前記避雷素子1のそれぞれの表面に素子温度表示手段としてラベル状示温材13を付設して前記ケース4の窓部3を通して目視可能とする。
【選択図】 図1
【解決手段】複数個の避雷素子1を配線基板2上に配列させて実装し、その配列方向に沿うように形成した長孔状の窓部3を有するケース4内に前記配線基板2上の避雷素子1を収容し、前記避雷素子1のそれぞれの表面に素子温度表示手段としてラベル状示温材13を付設して前記ケース4の窓部3を通して目視可能とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアレスタ装置に関し、詳しくは、多数の信号線が接続された情報処理装置を雷サージ等から保護して誤動作や破損を防止するアレスタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、オフィスや工場等において、コンピュータ、電話交換装置、各種制御監視機器などの情報処理装置では、これら装置を雷サージ等から保護するためにアレスタ装置を設置するのが一般的である。
【0003】
例えば火災報知器は、一般的に、センサ類が接続された多数の信号線を導出したコントロールパネルを備えているが、落雷があると、そのコントロールパネルの電源ラインからだけでなく、多数の信号線からも雷サージが侵入してくることがある。そのため、コントロールパネルの電源ラインだけでなく、センサ類の各信号線にもアレスタ装置を設置しているというのが現状であった(例えば特許文献1参照)。
【0004】
このように火災報知器のコントロールパネルの信号線にアレスタ装置を設置することにより、落雷があっても、それによる高電圧または大電流のサージをアレスタ装置で吸収することで、火災報知器の誤動作や破損を未然に防止するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−117409号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したように火災報知器のコントロールパネルから導出した信号線のそれぞれにアレスタ装置を設置する場合、1ラインまたは2ラインに1個のアレスタ装置を設置することから、すべての信号線にアレスタ装置を個別に設置していると、その設置スペースが大きくならざるを得ない。
【0007】
また、前述のアレスタ装置は、信号線のそれぞれに挿入接続しなければならないことから、その使用に際して作業性が悪く、また、設備コストが大幅にアップするという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、火災報知器などの信号処理装置の信号線それぞれに配された避雷素子のうち、信号線に侵入したサージによって特性劣化を生じた素子を容易に識別し得るアレスタ装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための技術的手段として、本発明は、複数個の避雷素子を配線基板上に配列させて実装し、その配列方向に沿うように形成した窓部を有するケース内に前記配線基板上の避雷素子を収容し、前記避雷素子のそれぞれの表面に素子温度表示手段を付設して前記ケースの窓部を通して目視可能としたことを特徴とする。なお、前記避雷素子は、配線基板の一面側に互いに平行となるように配列され、前記窓部は、前記避雷素子の配列方向に沿う長孔状を有することが望ましい。
【0010】
本発明のアレスタ装置は、火災報知機のコントロールパネルなどの情報処理装置における各種信号を伝送する信号線にサージが侵入し、それによって特性劣化を生じた避雷素子の有無を一括して集中監視することができる。また、このアレスタ装置では、ケースの窓部を通して素子温度表示手段を目視することにより、サージの侵入によりいずれの避雷素子が劣化したかをきわめて容易に判別することができる。
【0011】
前記避雷素子は、円板状または方形板状の素子本体を有するバリスタであることが、ケース内で配列させて収容する上で望ましい。また、前記素子温度表示手段としては、避雷素子の周縁部分に貼着したラベル状示温材が簡便な手段として好適である。さらに、前記窓部に、紫外線を遮断して可視光を透過する材質からなる透光性部材を配設すれば、外光に含まれる紫外線によりラベル状示温材が変色することを未然に防止できる点で望ましい。また、前記窓部の周縁に沿った部分に、避雷素子から導出されたリード線を避雷素子ごとに識別するマークを付設すれば、避雷素子とリード線との対応関係が容易に把握できる点で好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係るアレスタ装置の実施形態を以下に詳述する。以下の実施形態は、火災報知器のコントロールパネルに付設する場合について説明するが、火災報知器以外の他の情報処理装置、つまり、センサ類などが接続されて遠方まで延びる多数の信号線を持つ制御機器や、多数の端末と信号線で接続された情報処理装置に対して適用可能である。
【0013】
図1は実施形態のアレスタ装置を示す平面図、図2は図1の正面図、図3は図1のA−A線に沿う断面図、図4は図1乃至図3のアレスタ装置の組立分解斜視図、図5は組立完了斜視図である。
【0014】
同図に示す実施形態のアレスタ装置10は、複数個の避雷素子1(バリスタ)を配線基板2上に配列させ、その配列方向に沿うように形成された長孔状の窓部3を有するケース4に、前記避雷素子1を実装した配線基板2を取り付け、このケース4内に避雷素子1を収容した構造を具備する。配線基板2に実装された避雷素子1の数は、火災報知器5のコントロールパネル6から導出された信号線7の数と一致する(図6参照)。
【0015】
避雷素子1は、例えば円板状の素子本体を有し、同一方向に二本のリード線1a,1bを導出したディスク型バリスタを例示しているが、方形板状などの他の形状の避雷素子であっても搭載可能である。
【0016】
これら複数個の避雷素子1は、配線基板2の一面側に互いに平行となるように配列され、それぞれの二本のリード線1a,1bを配線基板2に形成されたスルーホールを利用して配線基板2の他面側で半田付けにより固定する。これにより、避雷素子1は、配線基板2上で起立した状態に保持される。
【0017】
各避雷素子1の一方のリード線1aは、配線基板2の導電パターン8に共通してアース接続され、他方のリード線1bは、このアレスタ装置10から導出されて火災報知器5のコントロールパネル6の信号線用端子部9(図6参照)に接続されるリード線11に半田付けにより接続される。
【0018】
これら避雷素子1が実装された配線基板2が収容されるケース4は、例えば難燃性エポキシ樹脂を箱型に成形したもので、底部が開口した形状を有する。このケース4の開口部から前述した避雷素子1をケース4に入れ、その開口部に配線基板2をネジ止め等の手段で取り付ける。
【0019】
なお、ケース4の長手方向両側から突出した配線基板2の両端部には、取付孔12が設けられており、この取付孔12によりアレスタ装置10を所定の箇所にネジ止め固定するようにしている。また、この配線基板2の取付孔周囲まで、避雷素子1の一方のリード線1aが電気的に接続された導電パターン8が延設されており、アレスタ装置10の取り付けと共に、アース接続が可能となっている。
【0020】
また、配線基板2の他面側に避雷素子1のリード線1a,1bを半田付けした部分が若干突出するため、絶縁性合成樹脂からなる板状絶縁部材(図示せず)を貼着したり、あるいは配線基板2の他面側のリード線1a,1bの半田付け部分が突出しない大きさを有するケースにその配線基板2を格納したりすることが望ましい。
【0021】
ケース4の天板部には、避雷素子1の配列方向に沿って長孔状の窓部3が開口形成されている。この窓部3を通して目視できる避雷素子1の周縁部分には、ラベル状示温材13が貼着されている。このラベル状示温材13は、雷サージにより大電流が流れて避雷素子1の温度が設定温度に達することで変色する非可逆性のものであり、例えば、日油技研工業(株)製の「サーモラベル(登録商標)」を使用することが好ましい。
【0022】
避雷素子1の表面に付す素子温度表示手段としては、前述したラベル状示温材13以外に、温度によって発色が変化する塗料を塗布してもよい。また、ケース4の窓部3には、紫外線を吸収する材質からなる可視光透過性の板状部材を嵌着することにより、避雷素子1に付設されたラベル状示温材13が外光に含まれる紫外線により劣化することを未然に防止することができる。
【0023】
このケース4の窓部3の周縁に沿った部分は、避雷素子1の一方のリード線1bが接続されたリード線11と対応させて、識別マーク14、例えばリード線11の被覆部分と同一の色名を表示させている。なお、他の識別マークとしては、前述した色以外にリード線11と対応した番号を付すようにしてもよい。このようにすれば、避雷素子1とリード線11との対応関係が容易に認知可能である。
【0024】
このアレスタ装置10は、図6に示すように各避雷素子1から導出されたリード線11を火災報知器5のコントロールパネル6の端子部9に接続すると共に、配線基板2の両側の取り付け孔12を利用して所定部位に固定すると共にアース接続する(図7参照)。
【0025】
火災報知器5のコントロールパネル6の端子部9に接続された信号線7のいずれかに雷サージまたはスイッチングサージなどが侵入し、それによって端子部9に接続された避雷素子1のいずれかが劣化すると、素子温度が上昇してラベル状示温材13が初期の色から他の色に変化する。この避雷素子1のラベル状示温材13の変色は、ケース4の窓部3を通して見ることで容易に確認することが可能である。
【0026】
なお、上述では避雷素子1を一列に配置した例について述べたが、複数列に配置してもよい。また、各避雷素子1のアース接続については、図8(a)に示すように簡易タイプ以外に、同図(b)に示すように各避雷素子1の一方のリード線1aを共通接続した上でギャップアレスタ15を挿入接続した回路絶縁タイプを使用することも可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、複数個の避雷素子を配線基板上に配列させて実装し、その配列方向に沿うように形成した長孔状の窓部を有するケース内に前記配線基板上の避雷素子を収容し、前記避雷素子のそれぞれの表面に素子温度表示手段を付設して前記ケースの窓部を通して目視可能としたことにより、情報処理装置における信号線の端子部に接続される形態でもって、侵入サージによる避雷素子の劣化を一括して集中監視することができ、アレスタ装置の設置スペースを縮小化することができると共に、設置作業性の向上が図れ、設置コストの低減化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアレスタ装置の実施形態を示す平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図4】本発明の実施形態で、アレスタ装置の組立分解斜視図である。
【図5】図4のアレスタ装置の組立完了斜視図である。
【図6】本発明のアレスタ装置を火災報知器のコントロールパネルに接続した状態を示す回路構成図である。
【図7】本発明のアレスタ装置の設置状態を示す正面図である。
【図8】(a)はバリスタにギャップアレスタを設けていない簡易タイプを示す回路図、(b)はバリスタにギャップアレスタを設けた回路絶縁タイプを示す回路図である。
【符号の説明】
1 避雷素子(バリスタ)
2 配線基板
3 窓部
4 ケース
5 火災報知器
6 コントロールパネル
7 信号線
9 端子部
10 アレスタ装置
11 リード線
13 素子温度表示手段(ラベル状示温材)
【発明の属する技術分野】
本発明はアレスタ装置に関し、詳しくは、多数の信号線が接続された情報処理装置を雷サージ等から保護して誤動作や破損を防止するアレスタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、オフィスや工場等において、コンピュータ、電話交換装置、各種制御監視機器などの情報処理装置では、これら装置を雷サージ等から保護するためにアレスタ装置を設置するのが一般的である。
【0003】
例えば火災報知器は、一般的に、センサ類が接続された多数の信号線を導出したコントロールパネルを備えているが、落雷があると、そのコントロールパネルの電源ラインからだけでなく、多数の信号線からも雷サージが侵入してくることがある。そのため、コントロールパネルの電源ラインだけでなく、センサ類の各信号線にもアレスタ装置を設置しているというのが現状であった(例えば特許文献1参照)。
【0004】
このように火災報知器のコントロールパネルの信号線にアレスタ装置を設置することにより、落雷があっても、それによる高電圧または大電流のサージをアレスタ装置で吸収することで、火災報知器の誤動作や破損を未然に防止するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−117409号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したように火災報知器のコントロールパネルから導出した信号線のそれぞれにアレスタ装置を設置する場合、1ラインまたは2ラインに1個のアレスタ装置を設置することから、すべての信号線にアレスタ装置を個別に設置していると、その設置スペースが大きくならざるを得ない。
【0007】
また、前述のアレスタ装置は、信号線のそれぞれに挿入接続しなければならないことから、その使用に際して作業性が悪く、また、設備コストが大幅にアップするという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、火災報知器などの信号処理装置の信号線それぞれに配された避雷素子のうち、信号線に侵入したサージによって特性劣化を生じた素子を容易に識別し得るアレスタ装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための技術的手段として、本発明は、複数個の避雷素子を配線基板上に配列させて実装し、その配列方向に沿うように形成した窓部を有するケース内に前記配線基板上の避雷素子を収容し、前記避雷素子のそれぞれの表面に素子温度表示手段を付設して前記ケースの窓部を通して目視可能としたことを特徴とする。なお、前記避雷素子は、配線基板の一面側に互いに平行となるように配列され、前記窓部は、前記避雷素子の配列方向に沿う長孔状を有することが望ましい。
【0010】
本発明のアレスタ装置は、火災報知機のコントロールパネルなどの情報処理装置における各種信号を伝送する信号線にサージが侵入し、それによって特性劣化を生じた避雷素子の有無を一括して集中監視することができる。また、このアレスタ装置では、ケースの窓部を通して素子温度表示手段を目視することにより、サージの侵入によりいずれの避雷素子が劣化したかをきわめて容易に判別することができる。
【0011】
前記避雷素子は、円板状または方形板状の素子本体を有するバリスタであることが、ケース内で配列させて収容する上で望ましい。また、前記素子温度表示手段としては、避雷素子の周縁部分に貼着したラベル状示温材が簡便な手段として好適である。さらに、前記窓部に、紫外線を遮断して可視光を透過する材質からなる透光性部材を配設すれば、外光に含まれる紫外線によりラベル状示温材が変色することを未然に防止できる点で望ましい。また、前記窓部の周縁に沿った部分に、避雷素子から導出されたリード線を避雷素子ごとに識別するマークを付設すれば、避雷素子とリード線との対応関係が容易に把握できる点で好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係るアレスタ装置の実施形態を以下に詳述する。以下の実施形態は、火災報知器のコントロールパネルに付設する場合について説明するが、火災報知器以外の他の情報処理装置、つまり、センサ類などが接続されて遠方まで延びる多数の信号線を持つ制御機器や、多数の端末と信号線で接続された情報処理装置に対して適用可能である。
【0013】
図1は実施形態のアレスタ装置を示す平面図、図2は図1の正面図、図3は図1のA−A線に沿う断面図、図4は図1乃至図3のアレスタ装置の組立分解斜視図、図5は組立完了斜視図である。
【0014】
同図に示す実施形態のアレスタ装置10は、複数個の避雷素子1(バリスタ)を配線基板2上に配列させ、その配列方向に沿うように形成された長孔状の窓部3を有するケース4に、前記避雷素子1を実装した配線基板2を取り付け、このケース4内に避雷素子1を収容した構造を具備する。配線基板2に実装された避雷素子1の数は、火災報知器5のコントロールパネル6から導出された信号線7の数と一致する(図6参照)。
【0015】
避雷素子1は、例えば円板状の素子本体を有し、同一方向に二本のリード線1a,1bを導出したディスク型バリスタを例示しているが、方形板状などの他の形状の避雷素子であっても搭載可能である。
【0016】
これら複数個の避雷素子1は、配線基板2の一面側に互いに平行となるように配列され、それぞれの二本のリード線1a,1bを配線基板2に形成されたスルーホールを利用して配線基板2の他面側で半田付けにより固定する。これにより、避雷素子1は、配線基板2上で起立した状態に保持される。
【0017】
各避雷素子1の一方のリード線1aは、配線基板2の導電パターン8に共通してアース接続され、他方のリード線1bは、このアレスタ装置10から導出されて火災報知器5のコントロールパネル6の信号線用端子部9(図6参照)に接続されるリード線11に半田付けにより接続される。
【0018】
これら避雷素子1が実装された配線基板2が収容されるケース4は、例えば難燃性エポキシ樹脂を箱型に成形したもので、底部が開口した形状を有する。このケース4の開口部から前述した避雷素子1をケース4に入れ、その開口部に配線基板2をネジ止め等の手段で取り付ける。
【0019】
なお、ケース4の長手方向両側から突出した配線基板2の両端部には、取付孔12が設けられており、この取付孔12によりアレスタ装置10を所定の箇所にネジ止め固定するようにしている。また、この配線基板2の取付孔周囲まで、避雷素子1の一方のリード線1aが電気的に接続された導電パターン8が延設されており、アレスタ装置10の取り付けと共に、アース接続が可能となっている。
【0020】
また、配線基板2の他面側に避雷素子1のリード線1a,1bを半田付けした部分が若干突出するため、絶縁性合成樹脂からなる板状絶縁部材(図示せず)を貼着したり、あるいは配線基板2の他面側のリード線1a,1bの半田付け部分が突出しない大きさを有するケースにその配線基板2を格納したりすることが望ましい。
【0021】
ケース4の天板部には、避雷素子1の配列方向に沿って長孔状の窓部3が開口形成されている。この窓部3を通して目視できる避雷素子1の周縁部分には、ラベル状示温材13が貼着されている。このラベル状示温材13は、雷サージにより大電流が流れて避雷素子1の温度が設定温度に達することで変色する非可逆性のものであり、例えば、日油技研工業(株)製の「サーモラベル(登録商標)」を使用することが好ましい。
【0022】
避雷素子1の表面に付す素子温度表示手段としては、前述したラベル状示温材13以外に、温度によって発色が変化する塗料を塗布してもよい。また、ケース4の窓部3には、紫外線を吸収する材質からなる可視光透過性の板状部材を嵌着することにより、避雷素子1に付設されたラベル状示温材13が外光に含まれる紫外線により劣化することを未然に防止することができる。
【0023】
このケース4の窓部3の周縁に沿った部分は、避雷素子1の一方のリード線1bが接続されたリード線11と対応させて、識別マーク14、例えばリード線11の被覆部分と同一の色名を表示させている。なお、他の識別マークとしては、前述した色以外にリード線11と対応した番号を付すようにしてもよい。このようにすれば、避雷素子1とリード線11との対応関係が容易に認知可能である。
【0024】
このアレスタ装置10は、図6に示すように各避雷素子1から導出されたリード線11を火災報知器5のコントロールパネル6の端子部9に接続すると共に、配線基板2の両側の取り付け孔12を利用して所定部位に固定すると共にアース接続する(図7参照)。
【0025】
火災報知器5のコントロールパネル6の端子部9に接続された信号線7のいずれかに雷サージまたはスイッチングサージなどが侵入し、それによって端子部9に接続された避雷素子1のいずれかが劣化すると、素子温度が上昇してラベル状示温材13が初期の色から他の色に変化する。この避雷素子1のラベル状示温材13の変色は、ケース4の窓部3を通して見ることで容易に確認することが可能である。
【0026】
なお、上述では避雷素子1を一列に配置した例について述べたが、複数列に配置してもよい。また、各避雷素子1のアース接続については、図8(a)に示すように簡易タイプ以外に、同図(b)に示すように各避雷素子1の一方のリード線1aを共通接続した上でギャップアレスタ15を挿入接続した回路絶縁タイプを使用することも可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、複数個の避雷素子を配線基板上に配列させて実装し、その配列方向に沿うように形成した長孔状の窓部を有するケース内に前記配線基板上の避雷素子を収容し、前記避雷素子のそれぞれの表面に素子温度表示手段を付設して前記ケースの窓部を通して目視可能としたことにより、情報処理装置における信号線の端子部に接続される形態でもって、侵入サージによる避雷素子の劣化を一括して集中監視することができ、アレスタ装置の設置スペースを縮小化することができると共に、設置作業性の向上が図れ、設置コストの低減化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアレスタ装置の実施形態を示す平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図4】本発明の実施形態で、アレスタ装置の組立分解斜視図である。
【図5】図4のアレスタ装置の組立完了斜視図である。
【図6】本発明のアレスタ装置を火災報知器のコントロールパネルに接続した状態を示す回路構成図である。
【図7】本発明のアレスタ装置の設置状態を示す正面図である。
【図8】(a)はバリスタにギャップアレスタを設けていない簡易タイプを示す回路図、(b)はバリスタにギャップアレスタを設けた回路絶縁タイプを示す回路図である。
【符号の説明】
1 避雷素子(バリスタ)
2 配線基板
3 窓部
4 ケース
5 火災報知器
6 コントロールパネル
7 信号線
9 端子部
10 アレスタ装置
11 リード線
13 素子温度表示手段(ラベル状示温材)
Claims (8)
- 複数個の避雷素子を配線基板上に配列させて実装し、その配列方向に沿うように形成した窓部を有するケース内に前記配線基板上の避雷素子を収容し、前記避雷素子のそれぞれの表面に素子温度表示手段を付設して前記ケースの窓部を通して目視可能としたことを特徴とするアレスタ装置。
- 前記避雷素子は、配線基板の一面側に互いに平行となるように配列され、前記窓部は、前記避雷素子の配列方向に沿う長孔状を有する請求項1に記載のアレスタ装置。
- 前記避雷素子は、円板状または方形板状の素子本体を有するバリスタである請求項1又は2に記載のアレスタ装置。
- 前記素子温度表示手段は、前記避雷素子の周縁部分に貼着したラベル状示温材である請求項1乃至3のいずれかに記載のアレスタ装置。
- 前記窓部に、紫外線を遮断して可視光を透過する材質からなる透光性部材を配設した請求項1乃至4のいずれかに記載のアレスタ装置。
- 前記窓部の周縁に沿った部分に、前記避雷素子から導出されたリード線を避雷素子ごとに識別するマークを付設した請求項1乃至5のいずれかに記載のアレスタ装置。
- 前記配線基板から導出されたリード線は、多数の信号線が接続された情報処理装置の端子部に接続される請求項1乃至6のいずれかに記載のアレスタ装置。
- 前記情報処理装置は、火災報知機のコントロールパネルである請求項7に記載のアレスタ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003131840A JP2004335868A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | アレスタ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003131840A JP2004335868A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | アレスタ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004335868A true JP2004335868A (ja) | 2004-11-25 |
Family
ID=33506911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003131840A Withdrawn JP2004335868A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | アレスタ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004335868A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009266834A (ja) * | 2008-04-21 | 2009-11-12 | Mitsubishi Electric Corp | 送電用避雷装置の故障表示器および送電用避雷装置 |
EP2709116B1 (en) * | 2012-04-04 | 2017-12-20 | Otowa Electric Co., Ltd. | Nonlinear resistive element |
JP2020038861A (ja) * | 2018-09-03 | 2020-03-12 | 岡谷電機産業株式会社 | 避雷器 |
-
2003
- 2003-05-09 JP JP2003131840A patent/JP2004335868A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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