JP2004335140A - コイル一体型点火プラグの検査装置及び検査方法 - Google Patents

コイル一体型点火プラグの検査装置及び検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コイル一体型点火プラグの電気的特性を効率良く検査し得る検査装置及び検査方法を提供すること。
【解決手段】点火コイルと点火プラグとを,接地電極23を設けてなる円筒状のケース11に一体的に収容してなるコイル一体型点火プラグ10の電気的特性を検査する方法である。この検査方法は,最終製品における状態と比較して上記放電ギャップのギャップ長さを拡大した状態の上記コイル一体型点火プラグについて実施する。また,この検査方法は,外部電源から1次コイル31に通電する通電ステップと,中心電極22の放電面221の少なくとも一部との当接により中心電極22と電気的に接続したブリッジターミナル60の電位を計測する電位計測ステップとを有してなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,点火プラグと点火コイルとを一体化したコイル一体型点火プラグの検査装置及び検査方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より,1次コイル及び2次コイルを含む点火コイルと,中心電極及び接地電極を含む点火プラグとを一体化したコイル一体型点火プラグが提案されている。
このようなコイル一体型点火プラグの構造としては,中心電極及び2次コイルを内挿すると共に,外周側に1次コイルを配設した円筒状の碍子を,円筒状を呈するケースに収容した構造がある(例えば,特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−252040号公報(明細書中の段落番号「0027」〜「0036」)
【0004】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来のコイル一体型点火プラグには,次のような問題がある。すなわち,内蔵する点火コイルが発生する電圧や,内蔵する点火プラグの耐電圧等の電気的特性を,コイル一体型点火プラグとして組み立てた状態で計測することが難しい。
【0005】
例えば,コイル一体型点火プラグに内蔵した状態で,点火コイルの性能を検査しようとすると,該点火コイルの発生する高電圧により中心電極と接地電極との間で放電作用を生じるおそれがある。点火コイルの性能検査中に,中心電極と接地電極との間に放電作用を生じると,点火コイルが発生電圧を精度良く計測することが困難である。
以上のごとく,上記コイル一体型点火プラグでは,点火コイルの発生電圧や,点火プラグの耐電圧等の電気的特性を,コイル一体型点火プラグ全体として計測することが難しく,製品の良否を効率良く検査することが困難であった。
【0006】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,コイル一体型点火プラグの電気的特性を効率良く検査し得る検査装置及び検査方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】
第1の発明は,外部から電力を供給する1次コイル及び該1次コイルの内周側又は外周側に配設した2次コイルを含む点火コイルと,該2次コイルと電気的に接続した中心電極を含む点火プラグとを,上記中心電極の放電面との間に放電ギャップを形成する接地電極を配設してなる筒状のケースに一体的に収容してなるコイル一体型点火プラグの電気的特性を検査するコイル一体型点火プラグの検査装置において,
該検査装置は,上記1次コイルに通電する外部電源と,上記中心電極の上記放電面の少なくも一部と当接して上記中心電極と電気的に接続されるブリッジターミナルと,該ブリッジターミナルの電位を計測する電位計測手段とを有してなることを特徴とするコイル一体型点火プラグの検査装置にある(請求項1)。
【0008】
上記第1の発明のコイル一体型点火プラグの検査装置においては,上記ブリッジターミナルは,上記中心電極の上記放電面に当接した状態で,上記中心電極と電気的に接続してある。
そのため,所定の上記放電ギャップを置いて対峙する上記接地電極と上記中心電極との間の電気的な抵抗に比べて,上記ブリッジターミナルと上記中心電極との電気的な抵抗は格段に小さくなっている。
それ故,上記検査装置では,上記コイル一体型点火プラグにおける上記中心電極の上記放電面と上記接地電極との間で,放電作用が生じるおそれが少ない。
【0009】
したがって,上記コイル一体型点火プラグの検査装置によれば,上記中心電極と上記接地電極との間の放電作用を抑制した状態で,上記コイル一体型点火プラグの性能,特に点火コイルの発生する電圧を精度良く計測し,上記コイル一体型点火プラグの検査を効率良く実施することができる。
【0010】
第2の発明は,外部から電力を供給する1次コイル及び該1次コイルの内周側又は外周側に配設した2次コイルを含む点火コイルと,該2次コイルと電気的に接続した中心電極を含む点火プラグとを,上記中心電極の放電面との間に放電ギャップを形成する接地電極を配設してなる筒状のケースに一体的に収容してなるコイル一体型点火プラグの電気的特性を検査する検査方法において,
最終製品における状態と比較して上記放電ギャップのギャップ長さを拡大した状態の上記コイル一体型点火プラグについて,
外部電源から上記1次コイルに通電する通電ステップと,
上記中心電極の上記放電面の少なくとも一部との当接により上記中心電極と電気的に接続したブリッジターミナルの電位を計測する電位計測ステップとを有してなることを特徴とするコイル一体型点火プラグの検査方法にある(請求項6)。
【0011】
上記第2の発明のコイル一体型点火プラグの検査方法は,上記放電ギャップを拡大した状態の上記コイル一体型点火プラグについて,上記1次コイルに通電する上記通電ステップを実施すると共に,上記中心電極に印加される電位を計測する上記電位計測ステップを実施する検査方法である。
【0012】
上記電位計測ステップでは,上記放電ギャップを拡大した状態で上記中心電極に印加される電圧を計測する。
そのため,上記通電ステップの実施に伴って,上記中心電極に高電圧が印加された場合であっても,上記中心電極と上記接地電極との間で放電作用が生じるおそれを抑制することができる。
したがって,上記第2の発明のコイル一体型点火プラグの検査方法によれば,上記中心電極と上記接地電極との間の放電作用を抑制して,精度良好にコイル一体型点火プラグの電気的特性を計測することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
上記第1の発明においては,上記ブリッジターミナルは,弾性変形による付勢力を生じるように構成してあると共に,上記中心電極の上記放電面に対して,上記付勢力を作用した状態で当接するように構成してあることが好ましい(請求項2)。
この場合には,上記付勢力の作用により,上記ブリッジターミナルと上記中心電極との間の電気的な接続状態を確実性高く保持することができる。
【0014】
また,上記検査装置は,内部の圧力を大気圧よりも高い圧力に保持する圧力室を含む圧力容器を有してなり,
該圧力容器は,上記中心電極の上記放電面が上記圧力室に配置された状態となるように,上記コイル一体型点火プラグを取り付け可能に構成してあることが好ましい(請求項3)。
【0015】
この場合には,上記圧力室の圧力を大気圧よりも高く保持することにより,上記中心電極の放電面と上記接地電極との間に起こるおそれのある放電作用を抑制することができる。一般的に,上記放電ギャップに作用する圧力を高くするほど,該放電ギャップにおける放電作用を抑制することができる。
【0016】
また,上記圧力室は,1MPa以上の圧力に保持し得るように構成されていることが好ましい(請求項4)。
この場合には,上記中心電極に印加される電圧等の測定中に,上記中心電極と上記接地電極との間で発生するおそれがある放電作用をさらに抑制することができる。
一方,上記圧力容器の内圧が1MPa未満であると,上記中心電極と上記接地電極との間で生じるおそれがある放電作用により,上記の電圧等の測定結果に誤差を生じるおそれがある。
【0017】
また,上記電位計測手段は,上記ブリッジターミナルとの電気的な接点であるブリッジ接点と,該ブリッジ接点と電気的に接続されてなり,外部コネクタを接続するためのジョイント用の接続端子とを有する測定用プラグを含み,
該測定用プラグは,上記ブリッジ接点を上記圧力室に配置すると共に,上記接続端子を外部に露出した状態で,上記圧力容器に取り付けるよう構成してあることが好ましい(請求項5)。
この場合には,上記圧力容器の耐圧性,気密性を高く保持し得るよう構成した上記測定用プラグを経由して,上記圧力容器の外部に設置する計測機器等の外部機器に上記ブリッジターミナルの電位を入力することができる。
【0018】
また,上記電位計測ステップは,内部の圧力を保持する圧力室を含む圧力容器を用い,上記中心電極の上記放電面を上記圧力室に配置した状態で実施することが好ましい(請求項7)
この場合には,上記中心電極の放電面と上記接地電極との間に生じるおそれのある放電作用を,上記圧力室の圧力の大きさに応じて,さらに抑制することができる。
ここで,一般に,中心電極と接地電極との間の放電ギャップに作用する圧力が高圧になるほど,放電作用は発生し難くなるという傾向がある。
【0019】
また,上記電位計測ステップにおける上記圧力室の圧力は,1MPa以上であることが好ましい(請求項8)。
この場合には,上記コイル一体型点火プラグの検査中において,上記中心電極と上記接地電極との間で発生するおそれがある放電作用を,確実性高く抑制することができる。
一方,上記圧力室の圧力が1MPa未満であると,上記中心電極と上記接地電極との間の放電作用により,検査結果の信頼性が低下するおそれがある。
【0020】
【実施例】
(実施例1)
本例のコイル一体型点火プラグの検査方法について,図1〜図10を用いて説明する。
本例のコイル一体型点火プラグ10の検査方法は,図2に示すごとく,外部から電力を供給する1次コイル31及び,該1次コイル31の内周側に配設した2次コイル32を含む点火コイル13と,該2次コイル32と電気的に接続した中心電極22を含む点火プラグ12とを,中心電極22の放電面221との間に放電ギャップGを形成する接地電極23を設けてなる円筒状のケース11に一体的に収容してなるコイル一体型点火プラグ10の電気的特性を検査する方法である。
【0021】
本例のコイル一体型点火プラグ10の検査方法は,最終製品における状態と比較して上記放電ギャップのギャップ長さを拡大した状態の上記コイル一体型点火プラグについて実施する検査方法である。
この検査方法は,図示しない外部電源から1次コイル31に通電する通電ステップと,中心電極22の放電面221の少なくとも一部との当接により中心電極22と電気的に接続したブリッジターミナル60の電位を計測する電位計測ステップとを有してなる方法である。
以下,この内容について詳しく説明する。
【0022】
まず,本例のコイル一体型点火プラグ10について説明する。
このコイル一体型点火プラグ10は,図2に示すごとく,磁性体であり,かつ,導電性を有する鉄鋼材料よりなる円筒形状のケース11内に,点火プラグ12と点火コイル13とを収納してなるプラグである。
このコイル一体型点火プラグ10は,点火プラグ12を構成する中心電極22の放電面221と,接地電極23とがなす放電ギャップGが燃焼室(図示略)に位置した状態で,内燃機関に取り付けるように構成してある。
【0023】
上記ケース11は,図2に示すごとく,点火コイル13を収容するコイル収容部130と,該コイル収容部130よりも小径であり,点火プラグ12を収容するプラグ収容部120とを組み合わせた2重円柱状をなす貫通孔を設けてなる略円筒形状を呈する部材である。
また,ケース11におけるコイル収容部130側の端部の内周面には,雌ねじ部134を形成してある。そして,該雌ねじ部134には,後述する保持部18をねじ結合するように構成してある。
【0024】
このケース11は,図2に示すごとく,コイル収容部130の外周に当たる部分の外径を,プラグ収容部120の外周に当たる部分の外径よりも大きく構成してなる2重円柱状を呈する外形状を呈する。
ケース11におけるプラグ収容部120側の端部付近の外周面には,雄ねじ部122を形成してあり,軸方向反対側の端部の外周面には,工具を係合可能に構成した締め付け用のナット部132を形成してある。
【0025】
そして,本例のコイル一体型点火プラグ10は,図2に示すごとく,所定の工具を上記ナット部132に係合して軸芯中心に回転させることにより,上記雄ねじ部122を,対応するプラグホールの雌ねじ部(図示略)にねじ結合できるよう構成してある。
【0026】
さらに,ケース11は,図2に示すごとく,雄ねじ部122側の先端に溶融接合された接地電極23を有している。
最終製品としてコイル一体型点火プラグ10における接地電極23は,軸方向に略平行なストレート部231と,中心電極22の放電面221に対峙するアングル部232とからなり,全体としてL字状に近い形状を呈している。
【0027】
ここで,上記の接地電極23を形成する手順について説明する。
ここでは,まず,図3に示すごとく,接地電極23となる直線状の部材について,上記ストレート部231となる側の端部をケース11の先端に当接させて,該ケース11の軸方向と略平行な状態で接合する。
【0028】
その後,図2に示すごとく,上記アングル部232となる部分を適宜,折り曲げ加工することにより,ストレート部231とアングル部232とが所定の角度をなす接地電極23を形成する。ここで,本例では,ストレート部231とアングル部232とがなす角度として,両者が放電面221側に形成する角度とする。
上記の折り曲げ加工では,接地電極23におけるアングル部231が,中心電極22の先端面にある放電面221と,所定の放電ギャップGを形成して対峙するようにアングル部231の折り曲げを実施する。
【0029】
なお,本例のコイル一体型点火プラグ10の検査方法は,図3に示すごとく,上記折り曲げ加工前の状態にあるコイル一体型点火プラグ10について,検査を実施する点に特徴を有している。
この検査方法では,接地電極23について折り曲げ加工を施す前であって,放電ギャップGを拡大した状態にあるコイル一体型点火プラグ10(図3)を,後述する圧力容器70に取り付けて検査を実施するのである。
【0030】
また,本例のコイル一体型点火プラグ10は,図2に示すごとく,アルミナ等の電気絶縁材料からなる円筒状の碍子15を,上記ケース11に内挿収容してなる。
そして,このコイル一体型点火プラグ10は,ケース11に対して碍子15を挿入した際,ケース11のプラグ収容部120側の端部から突出するように構成してある。
【0031】
上記碍子15は,ケース11のプラグ収容部120に内挿されて点火プラグ12を構成するプラグ側筒部52と,コイル収容部130に内挿されて点火コイル13を構成するコイル側筒部53とからなる。
該コイル側筒部53の外周面には,1次コイル31を外挿配置する巻線配設部531を形成してある。
【0032】
また,碍子15には,図2に示すごとく,軸芯と同軸に貫通する貫通孔を穿孔してある。該貫通孔は,コイル側筒部53の内周側に配置されるコイル孔部530と,プラグ側筒部52の内周側に配置されると共に,上記コイル孔部530よりも小径のプラグ孔部520とから構成されている。
【0033】
上記点火プラグ12は,図2に示すごとく,導電性金属よりなるステム21と,導電性金属よりなる中心電極22と,導電性金属よりなる接地電極23とを有している。
そして,ステム21及び中心電極22は,碍子15のプラグ孔部520に収容してある。ここで,プラグ孔部520における接地電極23側に配置された中心電極22は,その先端の放電面221と,上記接地電極23との間に所定の間隙の放電ギャップGを形成するように構成してある。
【0034】
上記点火コイル13は,図2に示すごとく,外部から電力供給される1次コイル31と,該1次コイル31の内周側に配置した2次コイル32と,該2次コイル32のさらに内周側に配置した円柱状の中心コア33との組み合わせにより,2次コイル32の両端に高電圧を発生するものである。
そして,本例の点火コイル13は,一対の端子61,62を介して,1次コイル31に電力を供給するように構成してある。
【0035】
なお,上記中心コア33と,上記2次コイル32との間には,図2に示すごとく,電気絶縁性の樹脂よりなる略円柱状の2次スプール34を配置してある。すなわち,該2次スプール34は,軸芯と同軸に穿孔した中心穴340に中心コア33を収容すると共に,外周側に2次コイル32を形成している。
そして,この2次スプール34は,電気絶縁性の樹脂を充填した碍子15の上記コイル孔部530に収容してある。
【0036】
また,図2に示すごとく,2次コイル32の高電圧端は,ステム21を介して,点火プラグ12の中心電極22に電気的に接続してある。そして,2次コイル32の低電圧端は,図示しないターミナルを介してケース11に電気的に接続してある。
なお,本例のコイル一体型点火プラグ10では,ケース11は,プラグホールへの取り付け部としての雄ねじ部122を介して,車両のボデー側に接地してある。
【0037】
上記のごとく,本例のコイル一体型点火プラグ10では,図2に示すごとく,2次コイル32,ステム21及び中心電極22を含む高電圧部と,1次コイル31及びケース11を含む低電圧部とが,碍子15によって完全に絶縁されている。
そのため,本例のコイル一体型点火プラグ10は,電気的な信頼性が高く,優れた点火性能を有している。
【0038】
上記の1次コイル31は,図2に示すごとく,断面矩形状を呈する絶縁被覆付きの銅よりなる電線を,碍子15の巻線配設部531の外周に100〜200回,巻回してなる巻線である。
なお,本例の1次コイル31を形成する上記電線は,表面に自己融着層を有する電線である。そして,本例の1次コイル31は,製造治具としての芯棒(図示略)の外周に上記電線を巻き付けた後,加熱により上記自己融着層を溶融させて電線間を接着,固定した後,芯棒を抜き取って作製したものである。
【0039】
また,1次コイル31を形成する電線の巻き始めと巻き終わりの両端部は,図2に示すごとく,図示しない接合箇所を介在して,コネクタ16に貫通収容される一対のコネクタ端子61と電気的に接続してある。
そして,本例のコイル一体型点火プラグ10は,上記コネクタ端子61を介して,イグナイタ等の外部機器から1次コイル31へ制御信号を入力するように構成してある。
【0040】
さらに,図2に示すごとく,碍子15における点火コイル13側の端部側には,圧力検出素子4を挟持した状態で,保持部18が対峙するように構成してある。
この圧力検出素子4は,図示しないターミナルと電気的に接続してあり,該ターミナルを介して圧力計測信号を出力するように構成してある。
なお,本例の圧力検出素子4は,例えば,チタン酸鉛からなる薄板状の素子であって,負荷される荷重の変化に伴って電位が変位するように構成してなる素子である。
【0041】
上記保持部18は,図2に示すごとく,その軸方向に貫通する貫通穴180を有する略円筒形状を呈する部材である。そして,この保持部18は,PBT等の樹脂よりなるコネクタ16を貫通穴180に嵌合するように構成してある。
この保持部18の外周面のうち,ケース11に収容される部分には,図2に示すごとく,上記ケース11の雌ねじ部134とネジ結合する雄ねじ部184を形成してある。
また,保持部18の外周面のうち,ケース11に収容されず外部に露出する部分には,断面略6角形状を呈するナット部185を形成してある。
【0042】
そして,本例の内燃機関用点火装置1では,図2に示すごとく,スパナ等,所定の工具(図示略)をナット部185に係合して保持部18を回転させることにより,該保持部18の雄ねじ部184と,ケース11の雌ねじ部134とのねじ結合による保持部18の進退を可能としてある。
また,本例の内燃機関用点火装置1では,碍子15に向けて軸方向の荷重を作用した状態で上記保持部18をねじ結合することにより,碍子15と保持部18との間に配置した上記圧力検出素子4に所定の予荷重を作用してある。
【0043】
上記コネクタ16は,略円筒状を呈する部材について,軸方向の1箇所に壁面165を形成してなるものである。
そして,この壁面165には,上記一対のコネクタ端子61等を貫通配置する挿通穴を穿孔してある。
【0044】
次に,本例のコイル一体型点火プラグ10の検査装置1について説明する。
本例の検査装置1は,図1に示すごとく,コイル一体型点火プラグ10の中心電極22の放電面221の少なくも一部と当接し,中心電極22と電気的に接続されたブリッジターミナル60と,該ブリッジターミナル60の電位を計測する電位計測手段(本例ではオシロスコープ62)と,上記ブリッジターミナル60と電気的に接続された測定用プラグ61と,コイル一体型点火プラグ10及び測定用プラグ61を取り付ける圧力容器70とを有してなる装置である。
【0045】
上記圧力容器70は,図4に示すごとく,内部に圧力室700を有すると共に,該圧力室700に連通する供給ポート(図示略)と,排出ポート(図示略)とを有する容器である。
本例の圧力容器70は,鍋形状を呈する本体部71と,該本体部71の開口部の上蓋としてのシールプレート部72とよりなり,両者をボルト結合してなる容器である。
【0046】
上記の供給ポート及び排出ポートは,本体部71の外周面に形成してある。
そして,供給ポートには,圧縮空気を供給する加圧ポンプ(図示略)が延設されている。また,排出ポートには,該排出ポートを開閉する開閉バルブ(図示略)を延設してある。
【0047】
本例の圧力容器70は,上記開閉バルブを閉じる一方,上記加圧ポンプを稼働することにより,圧力室700に圧縮空気を供給して,内部を所定の圧力まで高めることができるように構成してある。
本例では,上記電位計測ステップを実施するに当たって,圧力室700の圧力を2MPaに保持した。
なお,圧力室700に充填するガスとしては,空気のほか,窒素等のガスを充填することもできる。
【0048】
上記シールプレート部72には,図4に示すごとく,コイル一体型点火プラグ10(図1)を取り付けるプラグホール721と,測定用プラグ61(図1)を取り付けるプラグホール725とを形成してなる。
なお,本例の圧力容器70は,その耐圧性を高く保持するため,保持部材723,727により強固に保持したシールリング722,726を介して,コイル一体型点火プラグ10及び測定用プラグ61を取り付けるように構成してある。
【0049】
プラグホール721,725は,シールプレート部72を貫通するように形成されている。そして,プラグホール721,725の周囲には,上記保持部材723,727をシールプレート部72に固定するための取り付け部724,728を形成してある。
【0050】
上記シールリング722,726は,図4に示すごとく,略円筒形状を呈する部材であり,プラグホール721,725と同軸に配置するように構成してある。
このシールリング721,725の内周面には,コイル一体型点火プラグ10の雄ねじ部122(図1)或いは,測定用プラグ61の外周面に形成した雄ねじ部612(図5)と係合する雌ねじを形成してある。
【0051】
上記測定用プラグ61は,図5に示すごとく,導電性を有する鉄鋼材料よりなり,外周面に上記雄ねじ部612を有してなる略円筒状のプラグケース610と,該プラグケース610に内挿する絶縁性を有するプラグ碍子615と,該プラグ碍子615の軸方向に配置した電極棒619とからなる。
【0052】
測定用プラグ61の軸方向の端部であって,圧力容器70(図4)に取り付けたときに圧力室700内に露出する側の端部では,図5に示すごとく,プラグ碍子615の端部から電極棒619の先端が突出するように構成してある。
そして,本例では,この電極棒619の先端の外周面に雄ねじを形成(図8)してある。
【0053】
一方,測定用プラグ61の軸方向の反対側の端部では,図5に示すごとく,プラグケース610からプラグ碍子615が突出している。さらに,該プラグ碍子615の端部には,電極棒619と電気的に接続した端子618が突出している。
そして,測定用プラグ61の端子618側の端部は,図1に示すごとく,オシロスコープ62に計測信号を入力する高圧プローブ621から延設されたプラグソケット622を外挿装着するように構成してある。
該プラグソケット622は,測定用プラグ61に装着した際,プラグ碍子615から突出する端子618との電気的な接続が確保されるように構成してなるジョイント用のソケットである。
【0054】
上記ブリッジターミナル60は,図6及び図7に示すごとく,導電性を有するばね材よりなり,弾性変形力を発揮する平板ピン状のターミナルである。
本例のブリッジターミナル60は,その一方の端部に,測定用プラグ61の電極棒619(図8参照。)の先端を貫通させる貫通孔603を形成したリング部601を有してなり,他方の端部には,相手部材であるコイル一体型点火プラグ10の中心電極22と電気的な接触を図る接点部602を有してなる。
【0055】
本例の接点部602は,図7に示すごとく,ブリッジターミナル60の長手方向の端部に向けて開口するU字状を呈するように形成してある。そして,U字状を呈する接点部602の内部には,間隙604が形成されている。
そして,図9及び図10に示すごとく,コイル一体型点火プラグ10の中心電極22と接続するに当たっては,接点部602は,その間隙604に中心電極22を収容するように構成してある。
そのため,本例のブリッジターミナル60によれば,接点部602と中心電極22とを確実に接触させて,両者の電気的な接続状態を安定的に維持し得る。
【0056】
さらに,ブリッジターミナル60は,図8に示すごとく,そのリング部601の貫通孔603に上記電極棒619を貫通させ,その先端部の雄ねじに袋ナット608をねじ結合することにより,測定用プラグ61に固定し得るように構成してある。
そして,上記のブリッジターミナル60は,図1に示すごとく,プラグホール725に取り付けた測定用プラグ61に固定したとき,その接点部602が,他方のプラグホール721に取り付けたコイル一体型点火プラグ10の中心電極22の放電面221に当接し得るように構成してある。
【0057】
次に,上記のように構成した検査装置1を用いて,コイル一体型点火プラグ10を検査する検査方法の手順について説明する。
まず,上記のごとく,コイル一体型点火プラグ10の中心電極22に印加される電位を計測する電位計測ステップを実施する。
【0058】
このステップでは,図1に示すごとく,接地電極23を折り曲げ加工前であって,放電ギャップGを拡大設定したコイル一体型点火プラグ10(図3)を,プラグホール721に取り付ける。
具体的には,上記シールリング722とねじ結合したコイル一体型点火プラグ10を,保持部材723を用いて,圧力容器70のプラグホール721に取り付ける。
なお,このとき,コイル一体型点火プラグ10における接地電極23と,ブリッジターミナル60とが干渉しないように,コイル一体型点火プラグ10に対する接地電極23の周方向位置を所定の位置にしておく。
【0059】
上記のごとく,コイル一体型点火プラグ10を圧力容器70に取り付けると,コイル一体型点火プラグ10の放電面221が,予め,測定用プラグ61に固定したブリッジターミナル60の接点部602に当接し,中心電極22とブリッジターミナル60とが電気的に接続されることになる。
【0060】
ここで,上記ブリッジターミナル60は,上記のごとく,弾性変形力を発揮し得るばね材よりなる。
そのため,ブリッジターミナル60の接点部602を,コイル一体型点火プラグ10の中心電極22に向けて確実に押し付けることができ,それ故,両者間の電気的な接続を,さらに確実にできる。
【0061】
そして,上記のごとくコイル一体型点火プラグ10を取り付けた後,図1に示すごとく,該コイル一体型点火プラグ10のコネクタ16に,外部電源(図示略)から延設してなる電源供給用のプラグ609を挿入する。
コネクタ16とプラグ609との挿入構造により,上記プラグの電線(図示略)と,上記1次コイル31と電気的に接続した一対のコネクタ端子61(図2)との電気的な接続を実現することができる。
【0062】
その後,上記プラグ609を介して,コイル一体型点火プラグ10を構成する1次コイル31(図2)に所定の電圧を印加する。
そうすると,図2に示すごとく,点火コイル13の2次コイル32に高電位が発生し,その高電位が中心電極22に印加されることになる。
【0063】
中心電極22に印加された電位は,該中心電極22と電気的に接続されたブリッジターミナル60にも印加されることになる。さらに,ブリッジターミナル60に印加された電位は,該ブリッジターミナル60を固定した測定用プラグ61に伝達されることになる。
ここで,該測定用プラグ61には,上記のごとく,オシロスコープ62に計測信号を入力する高圧プローブ621から延設されたプラグソケット622を外挿装着してある。
そのため,本例の検査装置1によれば,上記の電気的な伝達経路を介して,検査対象であるコイル一体型点火プラグ10の中心電極22に印加される電位の変化を,オシロスコープ62により精度良く計測することができる。
【0064】
なお,ここで,上記のごとく,圧力容器70の圧力室700(図4)は,2MPaという高圧に保持してある。
そのため,上記中心電極22に高い電位が印加された場合であっても,その放電面221から接地電極23に向けて放電作用を生じるおそれが少ない。
したがって,上記検査装置1によれば,中心電極22から接地電極23への放電作用を抑制して,精度良く中心電極22に印加される電位を計測することができる。
【0065】
そして,電位計測ステップを実施した後,上記ギャップ設定ステップを実施する。
このステップでは,上記の検査により良品と判断したコイル一体型点火プラグ10について,放電ギャップG(図3)を最終製品としての適正なギャップ長さとするべく,接地電極23のアングル部232を折り曲げる。そして,この折り曲げ加工により,最終製品としてのコイル一体型点火プラグ10を完成する。
【0066】
以上のごとく,本例のコイル一体型点火プラグ10の検査方法では,中心電極22に印加される電位を計測する電位計測ステップを実施した後,中心電極22の放電面221と,接地電極23との放電ギャップG(図3)を縮小するギャップ設定ステップを実施する。
そのため,上記電位計測ステップにおいて放電ギャップGを拡大した状態の上記コイル一体型点火コイル10では,その中心電極22の放電面221と,接地電極23との間で放電作用が発生するおそれが少ない。
【0067】
さらに,上記電位計測ステップでは,圧力室700内に位置した中心電極22の放電面221の少なくとも一部に当接し,中心電極22と電気的に接続したブリッジターミナル60の電位を,測定用プラグ61を介して計測する。
内圧を高く保持した圧力室700内に放電面221を配置すれば,検査中に放電ギャップGに放電作用が生じるおそれをさらに抑制することができる。
また,上記測定用プラグ61とブリッジターミナル60との組み合わせによれば,測定用プラグ61により圧力室700の圧力を高く保持しつつ,ブリッジターミナル60を介して,外部機器としてのオシロスコープ62に中心電極22の電位を入力することができる。
【0068】
したがって,本例の検査装置1を用いて実施するコイル一体型点火プラグ10の検査方法によれば,コイル一体型点火プラグ10として組み立てた状態で,内蔵した点火コイル13(図2)の発生する電圧や,点火プラグ12の耐電圧等の性能を効率良く検査することができる。
【0069】
(実施例2)
本例は,実施例1のコイル一体型点火プラグの検査装置を基にして,ブリッジターミナルの構成を変更した例である。本例について,図11及び図12を用いて説明する。
本例のブリッジターミナル80は,図11に示すごとく,圧力容器70の内部において容器壁面と電気的に絶縁した状態で固定したターミナルである。
【0070】
本例のブリッジターミナル80は,図12に示すごとく,ばね材よりなり,略平板ピン状を呈するターミナルである。該ブリッジターミナル80は,その長手方向の両端部には,測定用プラグ61の電極棒619及び,コイル一体型点火プラグ10の中心電極22と電気的に接触する接点面803,804を形成してある。
【0071】
そして,このブリッジターミナル80は,図11に示すごとく,電気的な絶縁性を有するカラー810を介在して,圧力容器70の内周面に固定するように構成してある。
カラー810は,図12に示すごとく,貫通ねじ孔811を形成してなる略円筒形状を呈する部材である。そして,上記カラー810の長手方向の一方の端部には,圧力容器70の内周壁面に接着するための接合面を有している。
また,他方の端部には,他の部分よりも小径の小径部812を形成してある。ここで,該小径部812の軸方向長さは,ブリッジターミナル80の板厚tに満たない長さとしてある。
【0072】
一方,ブリッジターミナル80における長手方向の中間の2箇所には,図12に示すごとく,上記カラー810の小径部812よりもわずかに大径の貫通孔800を穿孔してある。
そして,ブリッジターミナル80は,小径部812を貫通孔800に収容したカラー810と,該カラー810の貫通ねじ孔811にねじ結合するスクリュー830に係合するワッシャ820との間で挟持されるように構成してある。
【0073】
さらに,ブリッジターミナル80は,図11に示すごとく,上記のようにカラー810を介在して圧力容器70に固定したとき,長手方向の一方の端部の接点面803が,プラグホール725に取り付けた測定用プラグ61の電極棒619と当接し,他方の端部の接点面804が,プラグホール721に取り付けたコイル一体型点火プラグ10の中心電極22に当接するように構成してある。
なお,その他の構成及び作用効果については実施例1と同様である。
【0074】
(実施例3)
本例は,実施例1のコイル一体型点火プラグの検査装置について,圧力室の圧力に応じた放電作用の抑止効果について調べた例である。本例について,図13を用いて説明する。
本例では,圧力室の圧力及び,放電ギャップG(図3参照。)のギャップ長さをそれぞれ変更しながら,上記圧力容器に装着したコイル一体型点火プラグについて放電作用の発生を抑止しつつ,中心電極へ印加し得る上限の電圧値(以下,抑止電圧値と記載する。)を実験的に求めた。
【0075】
その実験結果を,図13に示す。なお,同図では,横軸に圧力室の圧力を示し,縦軸には放電作用を抑止しつつ中心電極に印加し得る上限の電圧値である抑止電圧値を示している。
また,同図では,放電ギャップG=1.0mmとした場合の結果を実線で,G=0.8mmとした場合の結果を点線で,G=0.6mmとした場合の結果を一点鎖線で示している。
【0076】
その結果,図13に示すごとく,圧力室の圧力が高いほど,上記抑止電圧値が大きくなることがわかる。すなわち,上記の検査装置では,圧力室の圧力を高めるほど,さらに高電圧を発生する点火コイルを備えたコイル一体型点火プラグの検査が可能となる。
【0077】
さらに,図13において,実線(G=1.0mm)と点線(G=0.8mm)と一点鎖線(G=0.6mm)との関係を比較すると,放電ギャップGのギャップ長さが長いほど,上記抑止電圧値が大きくなることがわかる。
すなわち,実施例1の検査方法では,上記放電ギャップGを拡大するほど,さらに高電圧を発生する点火コイルを備えたコイル一体型点火プラグの検査が可能となる。
【0078】
また,図13によれば,抑止電圧値をV2としたい場合には,放電ギャップG=1.0mmの場合には圧力室の圧力をAとし,G=0.8mmの場合には圧力室の圧力をBとし,G=0.6mmの場合には圧力室の圧力をCとする必要があることがわかる。ここで,各圧力値A,B,Cの関係は,A<B<Cである。
なお,その他の構成及び作用効果については実施例1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,検査装置の構成を示す構成図。
【図2】実施例1における,コイル一体型点火プラグの断面構造を示す断面図。
【図3】実施例1における,検査するコイル一体型点火プラグを示す側面図。
【図4】実施例1における,圧力容器の断面構造を示す断面図。
【図5】実施例1における,測定用プラグを示す側面図。
【図6】実施例1における,ブリッジターミナルを示す側面図。
【図7】実施例1における,ブリッジターミナルを示す上面図。
【図8】実施例1における,測定用プラグに対するブリッジターミナルの取り付け構造を示す組み付け図。
【図9】実施例1における,コイル一体型点火プラグとブリッジターミナルとの接触構造を示す説明図(側面図)。
【図10】実施例1における,コイル一体型点火プラグとブリッジターミナルとの接触構造を示す説明図(下面図)。
【図11】実施例2における,圧力容器の構造を示す断面図。
【図12】実施例2における,ブリッジターミナルの取り付け構造を示す組み付け図。
【図13】実施例3における,圧力室の圧力と,抑止電圧値との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1...検査装置,
10...コイル一体型点火プラグ,
12...点火プラグ,
13...点火コイル,
15...碍子,
21...ステム,
22...中心電極,
221...放電面,
23...接地電極,
31...1次コイル,
32...2次コイル,
34...2次スプール,
60,80...ブリッジターミナル,
61...測定用プラグ,
62...オシロスコープ,
70...圧力容器,
700...圧力室,

Claims (8)

  1. 外部から電力を供給する1次コイル及び該1次コイルの内周側又は外周側に配設した2次コイルを含む点火コイルと,該2次コイルと電気的に接続した中心電極を含む点火プラグとを,上記中心電極の放電面との間に放電ギャップを形成する接地電極を配設してなる筒状のケースに一体的に収容してなるコイル一体型点火プラグの電気的特性を検査するコイル一体型点火プラグの検査装置において,
    該検査装置は,上記1次コイルに通電する外部電源と,上記中心電極の上記放電面の少なくも一部と当接して上記中心電極と電気的に接続されるブリッジターミナルと,該ブリッジターミナルの電位を計測する電位計測手段とを有してなることを特徴とするコイル一体型点火プラグの検査装置。
  2. 請求項1において,上記ブリッジターミナルは,弾性変形による付勢力を生じるように構成してあると共に,上記中心電極の上記放電面に対して,上記付勢力を作用した状態で当接するように構成してあることを特徴とするコイル一体型点火プラグの検査装置。
  3. 請求項1又は2において,上記検査装置は,内部の圧力を大気圧よりも高い圧力に保持する圧力室を含む圧力容器を有してなり,
    該圧力容器は,上記中心電極の上記放電面が上記圧力室に配置された状態となるように,上記コイル一体型点火プラグを取り付け可能に構成してあることを特徴とするコイル一体型点火プラグの検査装置。
  4. 請求項3において,上記圧力室は,1MPa以上の圧力に保持し得るように構成されていることを特徴とするコイル一体型点火プラグの検査装置。
  5. 請求項3又は4において,上記電位計測手段は,上記ブリッジターミナルとの電気的な接点であるブリッジ接点と,該ブリッジ接点と電気的に接続されてなり,外部コネクタを接続するためのジョイント用の接続端子とを有する測定用プラグを含み,
    該測定用プラグは,上記ブリッジ接点を上記圧力室に配置すると共に,上記接続端子を外部に露出した状態で,上記圧力容器に取り付けるよう構成してあることを特徴とするコイル一体型点火プラグ。
  6. 外部から電力を供給する1次コイル及び該1次コイルの内周側又は外周側に配設した2次コイルを含む点火コイルと,該2次コイルと電気的に接続した中心電極を含む点火プラグとを,上記中心電極の放電面との間に放電ギャップを形成する接地電極を配設してなる筒状のケースに一体的に収容してなるコイル一体型点火プラグの電気的特性を検査する検査方法において,
    最終製品における状態と比較して上記放電ギャップのギャップ長さを拡大した状態の上記コイル一体型点火プラグについて,
    外部電源から上記1次コイルに通電する通電ステップと,
    上記中心電極の上記放電面の少なくとも一部との当接により上記中心電極と電気的に接続したブリッジターミナルの電位を計測する電位計測ステップとを有してなることを特徴とするコイル一体型点火プラグの検査方法。
  7. 請求項6において,上記電位計測ステップは,内部の圧力を保持する圧力室を含む圧力容器を用い,上記中心電極の上記放電面を上記圧力室に配置した状態で実施することを特徴とするコイル一体型点火プラグの検査方法。
  8. 請求項6又は7において,上記電位計測ステップにおける上記圧力室の圧力は,1MPa以上であることを特徴とするコイル一体型点火プラグの検査方法。
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