JP2004333876A - 非相反光デバイス - Google Patents

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Hiroshi Honma
洋 本間
Takashi Sato
尚 佐藤
Osamu Ishikawa
理 石川
Takayuki Kawashima
貴之 川嶋
Tsutomu Aoyama
勉 青山
Shojiro Kawakami
彰二郎 川上
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Abstract

【課題】寸法精度、位置合わせ精度の許容誤差が大きく部品点数が少なく、結果として安価な非相反光デバイス特に光サーキュレータを提供する。
【解決手段】ファイバコリメータとウォークオフ偏光子、フォトニック結晶偏光分離素子、45度ファラデー回転子、1/2波長板からなる非相反光デバイスであって、ウォークオフ偏光子で分離された2つの平行ビームが透過偏波方向が直交する2つの領域に分かれたフォトニック結晶偏光分離素子の2つの領域に別々に入射し、かつ前記フォトニック結晶偏光分離素子に順方向から入射する場合は2つのビームのいずれも透過し、逆方向から入射する場合は2つのビームのいずれも反射する非相反光デバイスを用いる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は光受動部品として主に光通信関連で光信号の経路の整理に用いられる非相反光デバイスの動作と構造に関する。
【0003】
【従来の技術】
【0004】
非相反光デバイスには光アイソレータと光サーキュレータがあるが、光信号の経路に用いられるのは光サーキュレータであり、光サーキュレータは当然として光アイソレータの機能を有する。
【0005】
光サーキュレータにはこれまで主に複屈折結晶、非相反性偏光面回転子、および相反性偏光面回転子を組み合わせ、複屈折結晶が順方向と逆方向の光経路を切り替える作用を持つものが使用されてきた。主なものとして特許文献1記載の構成や特許文献2記載の構成が挙げられる。
【0006】
特許文献1記載の構成はその構成部材の内、相反性偏光面回転子が1/2波長板であり、光進行方向に対して2分割され、互いの相対的な光軸の角度が45゜の関係を持ち、複屈折結晶で分離された互いに垂直な偏光面を持つ光を別々の1/2波長板に入射し、その偏光面をそろえて複屈折結晶で分離された2つの光を同じ方向にシフトさせ、さらに互いの相対的な光軸の角度が45゜の関係を持ち、複屈折結晶で分離された互いに垂直な偏光面を持つ光を別々の1/2波長板に入射し、その偏光面を互いに垂直にし、再度複屈折結晶で合成する動作原理が採られてきた。
【0007】
特許文献2記載の構成は偏光分離合成素子の間に偏光面回転子と、2枚の偏光面回転子の間に配置される互いに異常光シフト方向が逆向きである複屈折結晶偏光子群からなり、複屈折結晶偏光子群の各々の複屈折結晶偏光子には、偏光分離合成素子で分離された2つのビームが別々に入射する。
【0008】
偏光面回転子は45度ファラデー回転子であり、順方向において前記異常光シフト方向が逆向きである複屈折結晶偏光子群に含まれる一方の偏光子で異常光であった成分が、逆方向では常光となり、順方向と逆方向で光入出射位置がシフトし、偏光分離合成素子で偏波合成され偏光無依存で射出する。
【0009】
なお列記した全ての従来例は光学結晶部(光非相反部)についてのみ述べたが、これらは光ファイバ、レンズ他よりなる光学系と組み合わせて光サーキュレータとして動作する。
【0010】
例えば特許文献3、特許文献4に記載されようにプリズムと組み合わせた平行ビーム結合系が用いられる例が知られる。別の例としては特許文献5記載の光結合系を光サーキュレータに適用できるようにした特許文献6、特許文献7、特許文献8のような光結合系が用いられてきた。
【0011】
ここで従来例に組み合わせる光学系は、たとえば3ポート光サーキュレータの場合、第1ポート、第3ポート用の光ファイバは光ファイバが同一のフェルール中に並んで配置する2芯ファイバを用いることが多い。さらにレンズを1枚に抑えた光学系が特許文献9記載の構成である。
【0012】
また特許文献10に記載されるように、2枚の反射型偏光分離素子と2枚の反射部品を用いた光サーキュレータの構成も知られている。
【0013】
また光非相反デバイスの波長特性は、ファラデー回転の波長依存性に依存するが、特許文献11の様に異なる特性を有するファラデー回転子を組み合わせて改善する例も知られている。
【特許文献1】日本国特許第2539563号
【特許文献2】アメリカ合衆国特許第5574596号
【特許文献3】特開平10−62720号公報
【特許文献4】特開平11−264954号公報
【特許文献5】特開平4−116616号公報
【特許文献6】アメリカ合衆国特許第6014475号
【特許文献7】特開平11−167040号公報
【特許文献8】特開平11−194301号公報
【特許文献9】特公昭58−10726号公報
【特許文献10】特開2000−284225号公報
【特許文献11】特開平5−257084号公報
【特許文献12】日本国特許第3288976号
【特許文献13】アメリカ合衆国特許第6111697号
【特許文献14】アメリカ合衆国特許第5772905号
【特許文献15】特開2002−303732号公報
【特許文献16】特開2000−284225号公報
【特許文献17】特開平10−170867号公報
【特許文献18】特開平6−222311号公報
【特許文献19】特開平11−337893号公報
【非特許文献1】T.Kawashima et al.,Photonic Crystal Polarization Beam Splitters and their Applications:First Industriazation of Photonic Crystal Devices,OFC2003,ThI2
【非特許文献2】Michael F. Weber et al,GiantBirefringent Optics in Multilayer Polymer Mirros,SCIENCE vol.287,2000,pp2451
【非特許文献3】川上彰二郎 白石和男 大橋正治 著,「光ファイバとファイバ型デバイス」,培風館,1996年7月10日,pp.266−270
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の光サーキュレータや光アイソレータは、いずれも光結合部品及び光学部品の寸法精度、位置合わせ精度が厳しく要求され、かつ部品点数も多く結果として高価である。本発明の課題は寸法精度、位置合わせ精度の許容誤差が大きく部品点数が少なく、結果として安価な非相反光デバイス特に光サーキュレータや光アイソレータを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明では下記の解決手段の内少なくとも1つの解決手段を用いる。または複数の解決手段を組み合わせて用いることも可能である。
【0016】
本発明では反射型偏光分離素子と非相反偏波面回転子を含み、前記反射型偏光分離素子が透過偏波方向が互いに直交する2つの領域に分かれ、かつ前記2つの領域には互いに直交する直線偏波成分からなるビームが別々に入射し、かつ前記2つのビームの反射方向が略平行であることを特徴とする非相反光デバイスを用いる。
【0017】
また本発明では、前記反射型偏光分離素子が垂直入射または入射角によらず動作しうる反射型偏光分離素子を用いる。
【0018】
また本発明では、前記光非相反デバイスにおいて、少なくとも2枚の1つの入射ビームを互いに平行に伝搬する直線偏波成分からなる2つのビームに分離する機構、ファラデー回転子、相反性偏波面回転子、1つの入射ビームを互いに平行に伝搬する直線偏波成分からなる2つのビームに分離する機構で分離された直交する直線偏波成分からなるビームが別々に入出射する互いの透過偏波方向が異なる反射型偏光分離素子を用いる。
【0019】
また本発明では、前記光非相反デバイスに対する入射光として平行ビームを用い、かつ前記光非相反デバイスに含まれる光学結晶部品としてすべて平行平板を用いる。
【0020】
また前記反射型偏光分離素子に対する入射光と反射光が異なる光学結晶部品を透過することを特徴とする非相反光デバイスを用いる
また本発明では一方から入射した光がその偏波状態によらず透過し、かつ逆方向から入射した光がその偏波状態によらず前記反射型偏光分離素子で反射する非相反光デバイスを用いる。
【0021】
また本発明では、前記平行ビームを生成する手段として、2芯コリメータを用いる。さらに前記2芯ファイバのコア中心間隔をPとしレンズの焦点距離をfとしたとき前記反射型偏光分離素子に対する入射角が略tan−1(P/2f)とする。
【0022】
またさらに前記1つの入射ビームを互いに平行に伝搬する直線偏波成分からなる2つのビームに分離する機構に対する入射角がtan−1(P/2f)より大きくする事が結合損失を低減するために有効である。
【0023】
【発明の実施の形態】
【0024】
以下、本発明の非相反光デバイスについての実施形態を説明する。すべての非相反光デバイスは光サーキュレータとしての機能を有しており、当然に光アイソレータとしての機能も有する。また光サーキュレータとしての機能に加えて種々の機能を備える実施形態もあり、併せて非相反光デバイスとする。
【0025】
(実施例1)
本発明の第1の実施例を図1から図5を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施例の構成を示す図であり、図1(a)は上面図、図1(b)は側面図である。
【0026】
フォトニック結晶偏光分離素子108は、特許文献12に記載されるフォトニック結晶偏光分離素子であり、溶融石英基板上にサブミクロンの溝を電子線露光で加工しその上にSiO2、水素化アモルファスシリコンを交互に積層することで、2次元周期構造体としたもので、垂直入射での偏光分離が可能であり、入射角が±15度程度までであれば消光比40dB、入射角が±30度まででも消光比30dBが得られる偏光分離素子である。またフォトニック結晶偏光分離素子108は2つの領域に分かれており、各々の領域にはルチル単結晶ウオークオフ偏光子106で分離された互いに直交する直線偏波ビームが別々に入射し、かつフォトニック結晶偏光分離素子108内の2つの領域は互いの透過偏波方向が直交している。フォトニック結晶偏光分離素子108は同一基板上に1次元周期の凸凹の方向が90度異なるパターンを並べ、その上に自己クローニング法で成膜する事で作製されている(非特許文献1参照)。45度ファラデー回転子109はビスマス置換ガドリニウム鉄ガーネット(以下GBIGと略記する)で厚さ約500μmで波長1550nm、温度300Kに対して最適化されている。なおすべての光学部品にはARコート(反射防止膜)が施されている。
【0027】
なおファラデー回転子の材料は前記のGBIGの他のファラデー回転子を用いてもかまわない。例えば非特許文献3に記載されるファラデー回転子材料等が使用できる。また特許文献15に記載されるようにガーネット結晶上にフォトニック結晶偏光分離素子を直接積層したものも使用可能である。また本実施例に用いたファラデー回転子として特許文献11と同様に、複数種のファラデー回転子を組み合わせて波長依存性の少ないファラデー回転子とすることも有効である。
【0028】
さらにウォークオフ偏光子に関しても2つの入射ビームを互いに平行に伝搬する直線偏波成分からなる2つのビームに分離する機構であればその種類は問われないため、ルチル単結晶に限定する必要はなく、ニオブ酸リチウム、YVO、方解石、LPS等のウォークオフ偏光子を用いてもかまわない。またルチル単結晶ウオークオフ偏光子106、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子110、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子111はそれぞれ1枚で動作に必要な偏光ビームのシフト量を得ているが、十分な厚さの単体の結晶が得られない場合は偏光ビームのシフト方向が同一の複数のウォークオフ偏光子を用いることが有効である。
【0029】
他に複屈折結晶くさび形偏光分離素子を2枚用いることでウォークオフ偏光子と同様の作用を持たせることも有効である。複屈折結晶くさび形偏光分離素子を2枚用いる場合、単体のウォークオフ偏光子に比べ薄い結晶で同量のウォークオフ量が得られるため、十分な厚さの単体の結晶が得られない場合などに有効である。他に特許文献16におけるフォトニック結晶偏光分離素子とミラーの組み合わせもウォークオフ偏光子と同様の作用を有する。
【0030】
また相反性偏波面回転子として水晶1/2波長板107に替えて、材料をポリイミド等に変更することや奇数/2波長板または45度旋光子等の相反性偏波面回転子に変更することも可能である。
【0031】
また図2にシングルモード光ファイバ101、シングルモード光ファイバ102、シングルモード光ファイバ103と非球面コリメートレンズ104、非球面コリメートレンズ105を除いた光学結晶部の構成の斜視図を示し図1の補足とする。
【0032】
次に本実施例の動作について説明する。
【0033】
図3は第1ポートから第2ポートへのビームの進行を示す図である。
【0034】
第1ポートとなるシングルモード光ファイバ101から射出したビームは非球面コリメートレンズ104でビーム径約200μmの平行ビームに変換され、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子106で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に水晶1/2波長板107でいずれのビームもその偏波方向が右回り45度回転し、フォトニック結晶偏光分離素子108に入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子108の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と同じであり、2つのビームは透過する。次に45度ファラデー回転子109で偏波方向が45度回転し、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子110に入射し、2つの直線偏波からなるビームは合成され、非球面コリメートレンズ105で集光され、第2ポートとなるシングルモード光ファイバ102に結合する。
【0035】
図4は第2ポートから第3ポートへのビームの進行を示す図である。
【0036】
第2ポートとなるシングルモード光ファイバ102から射出したビームは非球面コリメートレンズ105でビーム径約200μmの平行ビームに変換され、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子110で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に45度ファラデー回転子109で偏波方向が45度回転し、フォトニック結晶偏光分離素子108に入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子108の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と直交しており、2つのビームは反射する。次に45度ファラデー回転子109で偏波方向が45度回転し、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子111に入射し、2つの直線偏波からなるビームは合成され、非球面コリメートレンズ105で集光され、第3ポートとなるシングルモード光ファイバ103に結合する。
【0037】
図5は第3ポートから光路外へのビームの進行を示す図である。
【0038】
第3ポートとなるシングルモード光ファイバ103から射出したビームは非球面コリメートレンズ105でビーム径約200μmの平行ビームに変換され、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子111で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に45度ファラデー回転子109で偏波方向が45度回転し、フォトニック結晶偏光分離素子108に入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子108の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と同一であり、2つのビームは透過する。次に水晶1/2波長板107で偏波方向が−45度回転し、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子106に入射し、2つの直線偏波からなるビームは合成され、非球面コリメートレンズ104で集光される。この位置に第4ポートとなる光導波路を配置すれば結合するが、本実施例では具備していない。また本実施例では第3ポートから第4ポートへの経路では偏波モード分散(以下PMD)が生じる。
【0039】
以上より光サーキュレータとして動作することが理解できる。
【0040】
さらに付け加えるならば、第2ポートから第3ポートへの経路に関しては、シングルモード光ファイバ101、非球面コリメートレンズ104、ルチル単結晶ウォークオフ偏光子106、水晶1/2波長板107は何ら作用していないことがわかる。そのため相反性偏波面回転子である水晶1/2波長板107に替えて、45度ファラデー回転子を用いてもかまわない。
【0041】
また本実施例ではルチル単結晶ウオークオフ偏光子110、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子111に対するビームの入射角度を、シングルモード光ファイバ102およびシングルモード光ファイバ103と非球面コリメートレンズ105が成すビームの傾き角度より大きくしているが、これによりリターンロスの増大とビームがルチル単結晶ウオークオフ偏光子110、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子111の境界でぶつかることを抑止する効果が得られる。
【0042】
なお反射型偏光分離素子108に対する入射角度θは、シングルモード光ファイバ102とシングルモード光ファイバ103の間隔(ピッチ)をPとし、非球面コリメートレンズ105の焦点距離をfとするとθ=tan−1(P/2f)となる。また入射角度θが小さいときはθ=P/2fと近似できる。ここで示した入射角度θからはずれた角度の場合、その角度ずれ量に応じて結合損失が生じる。本実施例ではP=500μm、レンズ焦点距離約1.0mmとしており、入射角度θは約14度である。
【0043】
次に本実施例で得られる特性について説明する。
【0044】
第1ポート第2ポート間については約0.35dBの順方向損失と、ピーク波長で40dBの逆方向損失が得られる。順方向損失の内訳は材料損失0.13dBと結合系の過剰損失0。2dBその他であり、逆方向損失は構成部品の中で最も低い消光比によって抑制されガーネット結晶の消光比である40dBが最大となる。偏波依存性損失(以下PDL)は各偏光成分の透過損失の偏光依存性と各偏光成分の結合効率によって決定されるが、各偏光成分の結合効率はルチル単結晶ウオークオフ偏光子110透過後のビーム位置不一致に依存する。しかしながらルチル単結晶ウオークオフ偏光子110透過後のビーム位置不一致が存在しても非球面コリメートレンズ105の焦点位置(シングルモード光ファイバ102の先端の位置)で集光するためシングルモード光ファイバ102への入射角による損失は存在しうるものの無視できる程度に収まる。よって本実施例では結晶部品の配置がある程度ずれてもPDL及び損失の増加は少ない。このような特徴は本発明の構成であるファイバコリメータ内に平行に偏波成分を分離するウォークオフ結晶偏光子を用いたことの効果である。
【0045】
第1ポート第2ポート間については約0。45dBの順方向損失と、ピーク波長で22dBの逆方向損失が得られる。逆方向損失が小さいがこれはフォトニック結晶偏光分離素子108の反射光の消光比が22dB程度であるためで、光線追跡によって容易にわかる。
【0046】
本実施例で図2に記載される光学結晶の配置位置精度、配置角度精度及び結晶加工精度が損失に与えるについて述べる。
【0047】
第1ポート第2ポート間ではフォトニック結晶偏光分離素子108も含めてすべて平行ビーム中に配置された平行平板であるので、光学結晶の配置位置精度、配置角度精度はズレと呼べる程度であれば光進行方向を軸とした回転方向を除いて結合効率に影響しない。光進行方向を軸とした回転方向についても、余弦の自乗の関数であり事実上影響しない。また結晶加工精度は水晶1/2波長板107と45度ファラデー回転子109の厚さは高い精度が要求されるものの、従来の非相反光デバイスと同程度であり、かつ損失に関しては影響が少ない。このことはレンズとファイバの調芯後に光学結晶の配置位置精度、配置角度精度のズレが生じた場合も同様であり、原理的に信頼性に優れているといえる。
【0048】
第2ポート第3ポート間ではフォトニック結晶偏光分離素子108を除いて第1ポート第2ポート間と同様である。フォトニック結晶偏光分離素子108の光進行方向の位置ズレ及び配置角度ズレは結合効率に影響を与えうるが、光進行方向の位置ズレはズレと呼べる程度であれば事実上影響を与えず、配置角度ズレは組み合わせるレンズとファイバの位置調整で補償できる。
【0049】
以上から本実施例では図2に記載される光学結晶の配置位置精度、配置角度精度及び結晶加工精度に対する要求が非常に緩く量産性に富むことがわかる。なお以上は後述の実施例2にも該当する。
【0050】
また本実施例では第1ポートと第2ポート間の結合と第2ポートと第3ポート間の結合を独立に調整できることからレンズとファイバの位置調整(調芯)は容易である。
【0051】
(実施例2)
本発明の第2の実施例を図6から図11を用いて説明する。図6は本発明の第2の実施例の構成を示す図であり、図6(a)は上面図、図6(b)は側面図である。
【0052】
まず構成部品について説明する。シングルモード光ファイバ601と非球面コリメートレンズ605はビーム径180μmの平行ビームを射出する。シングルモード光ファイバ602と非球面コリメートレンズ606及びシングルモード光ファイバ603と非球面コリメートレンズ606並びにシングルモード光ファイバ604と非球面コリメートレンズ605も同様である。
【0053】
ルチル単結晶ウオークオフ偏光子607、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子608、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子612ならびにルチル単結晶ウオークオフ偏光子613は厚さ2500μmで250μmの分離量を持つ。
【0054】
フォトニック結晶偏光分離素子610は、実施例1記載のものと同様である。
【0055】
45度ファラデー回転子609及び45度ファラデー回転子611はビスマス置換ガドリニウム鉄ガーネットで厚さ約500μmで波長1550nm、温度300Kに対して最適化されている。
【0056】
また図7にシングルモード光ファイバ601、シングルモード光ファイバ602、シングルモード光ファイバ603、シングルモード光ファイバ604と非球面コリメートレンズ605、非球面コリメートレンズ606を除いた光学結晶部の構成の斜視図を示し図6の補足とする。
【0057】
図8は第1ポートから第2ポートへのビームの進行を示す図である。図8(a)は上面図、図8(b)は側面図である。
【0058】
第1ポートとなるシングルモード光ファイバ601から射出したビームは非球面コリメートレンズ605でビーム径180μmの平行ビームに変換され、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子607で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に45度ファラデー回転子609でいずれのビームもその偏波方向が右回り45度回転し、フォトニック結晶偏光分離素子610に入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子610の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と同じであり、2つのビームは透過する。次に45度ファラデー回転子611で偏波方向が45度回転し、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子612に入射し、2つの直線偏波からなるビームは合成され、非球面コリメートレンズ606で集光され、第2ポートとなるシングルモード光ファイバ602に結合する。
【0059】
図9は第2ポートから第3ポートへのビームの進行を示す図である。図9(a)は上面図、図9(b)は側面図である。
【0060】
第2ポートとなるシングルモード光ファイバ602から射出したビームは非球面コリメートレンズ606でビーム径180μmの平行ビームに変換され、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子612で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に45度ファラデー回転子611で偏波方向が45度回転し、フォトニック結晶偏光分離素子610に入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子610の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と直交しており、2つのビームは反射する。次に45度ファラデー回転子611で偏波方向が45度回転し、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子613に入射し、2つの直線偏波からなるビームは合成され、非球面コリメートレンズ606で集光され、第3ポートとなるシングルモード光ファイバ603に結合する。
【0061】
図10は第3ポートから第4ポートへのビームの進行を示す図である。図10(a)は上面図、図10(b)は側面図である。
【0062】
第3ポートとなるシングルモード光ファイバ603から射出したビームは非球面コリメートレンズ606でビーム径180μmの平行ビームに変換され、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子613で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に45度ファラデー回転子611で偏波方向が45度回転し、フォトニック結晶偏光分離素子610に入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子610の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と同一であり、2つのビームは透過する。次に45度ファラデー回転子609で偏波方向が45度回転し、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子608に入射し、2つの直線偏波からなるビームは合成され、非球面コリメートレンズ605で集光され、シングルモード光ファイバ604に結合する。
【0063】
図11は第4ポートから第1ポートへのビームの進行を示す図である。図11(a)は上面図、図11(b)は側面図である。
【0064】
第4ポートとなるシングルモード光ファイバ604から射出したビームは非球面コリメートレンズ605でビーム径180μmの平行ビームに変換され、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子608で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に45度ファラデー回転子609で偏波方向が45度回転し、フォトニック結晶偏光分離素子610に入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子610の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と直交しており、2つのビームは反射する。次に45度ファラデー回転子609で偏波方向が45度回転し、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子607に入射し、2つの直線偏波からなるビームは合成され、非球面コリメートレンズ605で集光され、シングルモード光ファイバ601に結合する。
【0065】
以上より本実施例が4ポート完全循環型光サーキュレータとして動作することが理解できる。
【0066】
また本実施例の第4ポートに全反射処理が成される場合、3ポートの完全循環型光サーキュレータとして動作する。3ポートの完全循環型光サーキュレータは特許文献17などで知られているが、本実施例の第4ポートに全反射処理を施したものは構成の単純さで有利である。
【0067】
また一般に光サーキュレータのファラデー回転子に対する印加磁界の方向を逆転させると入出力ポートが切り替わり、いわゆる光スイッチとなることは特許文献16等でよく知られるところである。本実施例も同様で、45度ファラデー回転子609及び45度ファラデー回転子611に印加する磁界の方向を切り替えることで、第1ポート→第4ポート→第3ポート→第2ポート→第1ポートというポート間動作になる。
【0068】
(実施例3)
本発明の第3の実施例を図12から図15を用いて説明する。図23は本発明の第12の実施例の構成を示す図であり、図12(a)は上面図、図12(b)は側面図である。
【0069】
まず構成部品について説明する。シングルモード光ファイバ1201と非球面コリメートレンズ1205はビーム径180μmの平行ビームを射出する。シングルモード光ファイバ1202と非球面コリメートレンズ1206及びシングルモード光ファイバ1203と非球面コリメートレンズ1206並びにシングルモード光ファイバ1204と非球面コリメートレンズ1205も同様である。
【0070】
ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1207、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1208、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1213ならびにルチル単結晶ウオークオフ偏光子1214は厚さ2500μmで250μmの分離量を持つ。
【0071】
フォトニック結晶偏光分離素子1211は2つの領域に分かれており、各々の領域にはルチル単結晶ウオークオフ偏光子1207で分離された互いに直交する直線偏波ビームが別々に入射し、かつフォトニック結晶偏光分離素子1211内の2つの領域は互いの透過偏波方向が直交している。またフォトニック結晶偏光分離素子1211のバンド構造は図14に示されるが、図14のバンド構造を有するフォトニック結晶偏光分離素子1211は波長1550nmではTM偏波はフォトニックバンドギャップ内にあたるのでTM偏波を反射し、TE偏波はフォトニックバンドが存在するのでTE偏波を透過させる偏光分離素子として動作し、波長1200nmから1500nmではTE偏波、TM偏波ともにフォトニックバンドが存在するので透過する。また1640nmから2000nmではTE偏波、TM偏波ともにフォトニックバンドギャップ内にあたるので反射する。
【0072】
水晶1/2波長板1209はのC軸の向きは、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1207の異常光分離方向に対して45度の関係を持つ。
【0073】
−45度ファラデー回転子1210及び45度ファラデー回転子1212はビスマス置換ガドリニウム鉄ガーネットで波長1550nm、温度300Kに対して最適化されている。−45度ファラデー回転子1210及び45度ファラデー回転子1212の偏波面回転方向は互いに逆向きであるが、印加する磁界の方向を逆にすることで前記のような偏波面回転方向を得ている。
【0074】
また図13に図12からシングルモード光ファイバ1201、シングルモード光ファイバ1202、シングルモード光ファイバ1203、シングルモード光ファイバ1204と非球面コリメートレンズ1205、非球面コリメートレンズ1206を除いた光学結晶部の構成の斜視図を示し図12の補足とする。
【0075】
次に動作について説明する。
【0076】
波長1550nmでは水晶1/2波長板1209と−45度ファラデー回転子1210の組み合わせは、実施例2における45度ファラデー回転子609と等価な作用を持つのでポート間の光の進行は1550nmにおいては実施例2と同様である。
【0077】
波長1310nmでは、フォトニック結晶偏光分離素子1211は単なるARコートが施された石英板と同等であり、その存在は無視できる。そのため−45度ファラデー回転子1210と45度ファラデー回転子1212は連続して配置されるものと見なしてよく、そのファラデー回転角の合計は順方向、逆方向、波長、温度等に関わらず0度となり、やはり無視できる存在となる。そのため、波長1310nmでは図12の構成は相反性デバイスとなり、さらにいえば実質的に何らの作用も有しないことになる。
【0078】
そのため図15に示すような伝送経路が実現できるが、図15の様な伝送経路は伝送経路の監視用途などで有用である。
【0079】
(実施例4)
本発明の第4の実施例を図16を用いて説明する。図16は本発明の第4の実施例の構成を示す図であり、図16(a)は上面図、図16(b)は側面図である。
【0080】
まず構成部品について説明する。シングルモードTECファイバ1601と非球面コリメートレンズ1604はビーム径180μmの平行ビームを射出する。シングルモードTECファイバ1602と非球面コリメートレンズ1605及びシングルモードTECファイバ1603と非球面コリメートレンズ1605も同様である。ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1606、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1610、は厚さ2000μmで200μmの分離量を持つ。水晶1/2波長板1607及び水晶1/2波長板1611は相反性45度偏波面回転子である。フォトニック結晶偏光分離素子1608は、実施例1と同じである。45度ファラデー回転子1609も実施例1と同一のものである。
【0081】
次に本実施例の動作について説明する。
【0082】
第1ポートとなるシングルモードTECファイバ1601から射出したビームは非球面コリメートレンズ1604でビーム径180μmの平行ビームに変換され、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1606で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に水晶1/2波長板1607でいずれのビームもその偏波方向が右回り45度回転し、フォトニック結晶偏光分離素子1608に入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子1608の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と同じであり、2つのビームは透過する。次に45度ファラデー回転子1609で偏波方向が45度回転し、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1610に入射し、2つの直線偏波からなるビームは合成され、非球面コリメートレンズ1605で集光され、第2ポートとなるシングルモードTECファイバ1602に結合する。
【0083】
第2ポートとなるシングルモードTECファイバ1602から射出したビームは非球面コリメートレンズ1605でビーム径180μmの平行ビームに変換され、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1610で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に45度ファラデー回転子1609で偏波方向が45度回転し、フォトニック結晶偏光分離素子1608に入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子1608の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と直交しており、2つのビームは反射する。次に45度ファラデー回転子1609で偏波方向が45度回転し、水晶1/2波長板1611で偏波方向が90度回転し、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1610に入射し、2つの直線偏波からなるビームは合成され、非球面コリメートレンズ1605で集光され、第3ポートとなるシングルモードTECファイバ1603に結合する。
【0084】
第3ポートとなるシングルモードTECファイバ1603から射出したビームは非球面コリメートレンズ1605でビーム径180μmの平行ビームに変換され、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1610で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に水晶1/2波長板1611で偏波方向が−90度回転し、次に45度ファラデー回転子1609で偏波方向が45度回転し、フォトニック結晶偏光分離素子1608に入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子1608の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と同一であり、2つのビームは透過する。次に水晶1/2波長板1607で偏波方向が−45度回転し、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1606に入射し、2つの直線偏波からなるビームは合成され、非球面コリメートレンズ1604で集光される。この位置に第4ポートとなる光導波路を配置すれば結合するが、本実施例では具備していない。また本実施例では第2ポートから第3ポートへの経路ではPMDが生じる。
【0085】
本実施例は伝送経路にPMDが生じるが、偏光分離を成さない複屈折結晶板を例えば非球面コリメートレンズ1605とルチル単結晶ウオークオフ偏光子1610の間に挿入するなどで回避することも可能である。
【0086】
また水晶1/2波長板1611は組み立ての難易度を上げるが、45度ファラデー回転子1609の偏波面回転方向がシングルモードTECファイバ1602とフォトニック結晶偏光分離素子1608の間の経路とシングルモードTECファイバ1603とフォトニック結晶偏光分離素子1608の間の経路とで逆になるようにすることで水晶1/2波長板1611を排除することも可能である。
【0087】
(実施例5)
本発明の第5の実施例を図17、図18を用いて説明する。本実施例は前記第2の実施例を筐体に組み込む実施例である。
【0088】
図17(a)は非磁性ステンレス製の筐筒1701とフェライト磁石1702と光学結晶を組み合わせた例の正面図、図17(b)同じく側面図である。馬蹄形のフェライト磁石1702に各光学結晶を接着剤で固定した後、筐筒1701とフェライト磁石1702を接着剤で固定する。なお筐筒1701の内側には金メッキが成されている。
図18は図17記載の構成に対し、2つの2芯コリメータを取り付けた光サーキュレータの側面図である。2芯コリメータ1801及び2芯コリメータ1802の外側には金メッキが施されており、調芯の後に筐筒1701とはんだ付けで固定される。用いられるはんだの種類は、用いられる接着剤の耐熱温度等を勘案して選定される。
【0089】
またはんだの経時変化を防止するため、はんだの外側には樹脂によるコーティングが施される。
【0090】
ここで45度ファラデー回転子1703および45度ファラデー回転子1704が特許文献18や特許文献19記載の着磁可能なファラデー回転子である場合は、フェライト磁石1702に替えて、セラミクスやガラス、非磁性金属などで作製したスペーサに置き換えることも可能である。
【0091】
(実施例6)
本発明の第6の実施例を図19を用いて説明する。実施例1から実施例5までは2芯コリメータを用いた例であったが、各光ファイバが専用のコリメートレンズを備えることも可能である。
【0092】
まず構成部品について説明する。シングルモード光ファイバ1901と非球面コリメートレンズ1904はビーム径180μmの平行ビームを射出する。シングルモード光ファイバ1902と非球面コリメートレンズ1905及びシングルモード光ファイバ1903と非球面コリメートレンズ1906も同様である。
【0093】
ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1907、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1911、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子1913は厚さ2000μmで200μmの分離量を持つ。水晶3/2波長板1908、水晶3/2波長板1912は相反性45度偏波面回転子である。フォトニック結晶偏光分離素子1909は、実施例1と同様であるが入射角が45度近傍でもっとも特性がよくなるよう設計されている。45度ファラデー回転子1910も実施例1と同一のものである。
【0094】
次に本実施例の動作について説明する。
【0095】
第1ポートとなるシングルモード光ファイバ1901から第2ポートとなるシングルモード光ファイバ1902に進行する動作は実施例1と同様である。
【0096】
第2ポートとなるシングルモード光ファイバ1902から射出したビームはルチル単結晶ウォークオフ偏光子1911で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に45度ファラデー回転子1910で偏波方向が45度回転しフォトニック結晶偏光分離素子1909に入射角45度で入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子1909の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と直交しており、2つのビームは反射角45度をもって反射する。次に水晶3/2波長板1902で偏波面が45度回転し、ルチル単結晶ウォークオフ偏光子1913に入射して2つのビームは合成され、非球面コリメートレンズ1906で集光されシングルモード光ファイバ1903に結合する。
【0097】
以上で光サーキュレータとして動作することがわかる。
【0098】
(実施例7)
本発明の第7の実施例を図20を用いて説明する。実施例6ではルチル単結晶ウオークオフ偏光子を用いたが本実施例では、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子に替えてフォトニック結晶偏光分離素子とミラーの組み合わせによるビームを直交する直線偏波からなる互いに平行に伝搬する2つのビームに分離する機構を用いる。
【0099】
まず構成部品について説明する。
【0100】
フォトニック結晶偏光分離素子2007とミラー2008を石英平板上に成膜した偏光分離機構部品2009は実施例7におけるルチル単結晶ウォークオフ偏光子1907と同じ役割を担う。偏光分離機構部品2013、偏光分離機構部品2015も同様にウォークオフ偏光子互換品である。他の部品構成は実施例7と同じである。
【0101】
動作についても実施例6と同等である。本実施例の実施例6に対するメリットは高価な光学結晶点数を削減できることであり、デメリットは偏光分離機構部品2009、偏光分離機構部品2013、偏光分離機構部品2015が所定の位置から傾いた場合に損失が生じることである。
【0102】
(実施例8)
本発明の第8の実施例を図21を用いて説明する。実施例1から実施例7まではファイバコリメータが対向する構造を含んでいたが、偏波に依存しないミラーと組み合わせることで、すべてのファイバコリメータが並んだ構成も可能であることを示す実施例である。 まず構成部品について説明する。シングルモード光ファイバ2101と非球面コリメートレンズ2104はビーム径180μmの平行ビームを射出する。シングルモード光ファイバ2102と非球面コリメートレンズ2105及びシングルモード光ファイバ2103と非球面コリメートレンズ2106も同様である。
【0103】
ルチル単結晶ウオークオフ偏光子2107は厚さ2500μmで250μmの分離量を持つ。水晶1/2波長板2108、水晶1/2波長板2113は相反性45度偏波面回転子である。フォトニック結晶偏光分離素子2110は、実施例1と同様であるが入射角が45度近傍でもっとも特性がよくなるよう設計されている。45度ファラデー回転子2112も実施例1と同一のものである。ミラー2109とミラー2111は金属ミラーである。
【0104】
次に動作について説明する。
【0105】
第1ポートとなるシングルモード光ファイバ2101から射出したビームはルチル単結晶ウォークオフ偏光子2104で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に水晶1/2波長板2108で偏波方向が45度回転し、ミラー2109で進行方向が90度曲げられる。次にフォトニック結晶偏光分離素子2110に入射角45度で入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子2110の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と一致しており、2つのビームは透過する。次にミラーで進行方向が90度曲げられ、45度ファラデー回転子2112で偏波面が45度回転し、ルチル単結晶ウォークオフ偏光子2107に入射して2つのビームは合成され、非球面コリメートレンズ2105で集光されシングルモード光ファイバ2102に結合する。
【0106】
第2ポートとなるシングルモード光ファイバ2102から射出したビームはルチル単結晶ウォークオフ偏光子2104で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に45度ファラデー回転子2112で偏波方向が45度回転し、ミラー2109で進行方向が90度曲げられる。次にフォトニック結晶偏光分離素子2110に入射角45度で入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子2110の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と直交しており、2つのビームは反射角45度で反射する。次に水晶1/2波長板2113で偏波面が45度回転し、ルチル単結晶ウォークオフ偏光子2107に入射して2つのビームは合成され、非球面コリメートレンズ2106で集光されシングルモード光ファイバ2103に結合する。
【0107】
以上で光サーキュレータとして動作することがわかる。
【0108】
本実施例のようにすべてのファイバコリメータが並んだ構成は、システムへの組み込みが容易である。また組み立てに際しミラー2109とミラー2111及びフォトニック結晶偏光分離素子2110の入射角がずれた場合でもファイバコ
リメータの調整で補償でき
【0109】
(実施例9)
本発明の第9の実施例を図22を用いて説明する。実施例1から実施例7まではファイバコリメータが対向する構造を含んでいたが、偏波に依存しないミラーと組み合わせることで、すべてのファイバコリメータが同じ側に配置する構成も可能であることを示す実施例である。
【0110】
まず構成部品について説明する。シングルモード光ファイバ2201と非球面コリメートレンズ2204はビーム径180μmの平行ビームを射出する。シングルモード光ファイバ2202と非球面コリメートレンズ2205及びシングルモード光ファイバ2203と非球面コリメートレンズ2206も同様である。ルチル単結晶ウオークオフ偏光子2207、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子2208、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子2209は厚さ2500μmで250μmの分離量を持つ。45度ファラデー回転子2210は実施例1と同一のものである。フォトニック結晶偏光分離素子2211も、実施例1と同様である。ミラー2212は誘電体多層膜ミラーである。
【0111】
次に動作について説明する。
【0112】
第1ポートとなるシングルモード光ファイバ2201から射出したビームはルチル単結晶ウォークオフ偏光子2207で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に45度ファラデー回転子2210で偏波方向が45度回転し、フォトニック結晶偏光分離素子2211に入射角45度で入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子2211の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と一致しており、2つのビームは透過する。続いてミラー2212で2つのビームは反射して、再度フォトニック結晶偏光分離素子2211を透過する。次に45度ファラデー回転子2210で偏波面が45度回転し、ルチル単結晶ウォークオフ偏光子2208に入射して2つのビームは合成され、非球面コリメートレンズ2205で集光され第2のポートとなるシングルモード光ファイバ2202に結合する。
【0113】
第2ポートとなるシングルモード光ファイバ2202から射出したビームはルチル単結晶ウォークオフ偏光子2208で直交する直線偏光成分からなる2つのビームに分離される。次に45度ファラデー回転子2210で偏波方向が45度回転し、フォトニック結晶偏光分離素子2211に入射角45度で入射するが、フォトニック結晶偏光分離素子2211の2つの領域の透過偏波方向はいずれも2つのビームの偏波方向と直交しており、2つのビームは反射する。次に45度ファラデー回転子2210で偏波面が45度回転し、ルチル単結晶ウォークオフ偏光子2209に入射して2つのビームは合成され、非球面コリメートレンズ2206で集光され第3のポートとなるシングルモード光ファイバ2203に結合する。
【0114】
以上で光サーキュレータとして動作することが理解できる。
【0115】
(実施例10)
本発明の第10の実施例を図23及び図24を用いて説明する。本実施例はいわば実施例9の構成に実施例3の特徴を加えたものである。
【0116】
まず構成について説明する。シングルモード光ファイバ2301、シングルモード光ファイバ2302、シングルモード光ファイバ2303、非球面コリメートレンズ2304、非球面コリメートレンズ2305、非球面コリメートレンズ2306、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子2307、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子2308、ルチル単結晶ウオークオフ偏光子2309、45度ファラデー回転子2310は実施例9と同一のものである。フォトニック結晶偏光分離素子2311は実施例3と同様に波長1550nmではTE偏波を反射し、TM偏波を透過させる偏光分離素子として動作するが、波長1310nmではTE偏波、TM偏波ともに透過させる。波長選択フィルタ2312は誘電体多層膜からなり、1550nm近傍では偏波無依存の反射素子として動作し、波長1310nm近傍では、偏波無依存の透過素子として動作する。−45度ファラデー回転子2310、水晶1/2波長板2314はそれぞれ実施例3記載の−45度ファラデー回転子1210、水晶1/2波長板1209と同一のものである。またシングルモード光ファイバ2317、非球面コリメートレンズ2316はそれぞれシングルモード光ファイバ2303、非球面コリメートレンズ2306と同じものである。
【0117】
次に動作について説明する。波長1550nmでの動作は実施例9と同じで、第4ポートを成すシングルモード光ファイバ2317と他のポート間の光の進行は存在しない。波長1310nmでは第3ポートを成すシングルモード光ファイバ2303と第4ポートを成すシングルモード光ファイバ2317との間で相反の光の進行が成立する。これは実施例3における第1ポートと第2ポート間の関係と同一であるが、本実施例では第4ポートと相反の光の進行が成立するポートを対向して配置することで、第4ポートと相反の光の進行が成立するポートを任意に選択することができる。
【0118】
例えば図23記載の構成においては、波長1310nmでは図24に示すようなポート間の光の進行が成立するが、このようなポート間の光の進行は波長分割多重通信での利用に有効である。
【0119】
(実施例11)
本発明の第11の実施例を図25から図26を用いて説明する。本実施例は実施例1をアレイ化する実施例であり、例えば光アッドドロップマルチプレクシング等のように複数個の光サーキュレータを用いる場合に有効な実施例である。
【0120】
図25は本実施例の構成の側面図である。特徴は図1(b)が3台分並びかつレンズ及び光学結晶部品が共通化されていることである。
【0121】
シングルモード光ファイバ2501は1台目の光サーキュレータの第1ポート、シングルモード光ファイバ2502は1台目の光サーキュレータの第2ポート、シングルモード光ファイバ2503は1台目の光サーキュレータの第3ポートとなり、シングルモード光ファイバ2504は2台目の光サーキュレータの第1ポート、シングルモード光ファイバ2505は2台目の光サーキュレータの第2ポート、シングルモード光ファイバ2506は2台目の光サーキュレータの第3ポートとなり、シングルモード光ファイバ2507は3台目の光サーキュレータの第1ポート、シングルモード光ファイバ2508は3台目の光サーキュレータの第2ポート、シングルモード光ファイバ2509は3台目の光サーキュレータの第3ポートとなる。各光サーキュレータ間の結合は成り立たない。
【0122】
図26に光学結晶部の構成の斜視図を示すが、フォトニック結晶偏光分離素子2514を除いて図2記載の部品を3台分に幅を広げた構成である。
【0123】
フォトニック結晶偏光分離素子2514は図2記載のフォトニック結晶偏光分離素子108を3台分同一基板上に形成したものである。前述のようにフォトニック結晶偏光分離素子はその透過偏光方向の異なる領域を同一基板上に容易に形成できるため、本実施例に最適である。
【発明の効果】
以上のように本発明によれば寸法精度、位置合わせ精度の許容誤差が大きく部品点数の少なく、結果として安価な非相反光デバイスを提供することができる。また従来の非相反光デバイスに比べ多機能な非相反光デバイスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成を示す図
【図2】第1の実施例の光学結晶部の構成の斜視図
【図3】第1ポートから第2ポートへのビームの進行を示す図
【図4】第2ポートから第3ポートへのビームの進行を示す図
【図5】第3ポートから光路外へのビームの進行を示す図
【図6】第2の実施例の構成を示す図
【図7】第2の実施例の光学結晶部の構成の斜視図
【図8】第1ポートから第2ポートへのビームの進行を示す図
【図9】第2ポートから第3ポートへのビームの進行を示す図
【図10】第3ポートから第4ポートへのビームの進行を示す図
【図11】第4ポートから第1ポートへのビームの進行を示す図
【図12】本発明の第3の実施例の構成を示す図
【図13】光学結晶部の構成の斜視図
【図14】フォトニック結晶偏光分離素子のバンド構造
【図15】伝送経路の概略図
【図16】本発明の第4の実施例の構成を示す図
【図17】筐筒とフェライト磁石と光学結晶を組み合わせた例
【図18】図16記載の構成に対し、2つの2芯コリメータを取り付けた光サーキュレータの側面図
【図19】本発明の第6の実施例を示す図
【図20】本発明の第7の実施例を示す図
【図21】本発明の第8の実施例を示す図
【図22】本発明の第9の実施例を示す図
【図23】本発明の第10の実施例を示す図
【図24】第10の実施例の光学結晶部の構成の斜視図
【図25】本発明の第11の実施例の構成を示す側面図
【図26】第11の実施例の光学結晶部の構成の斜視図
【符号の説明】
101 シングルモード光ファイバ
102 シングルモード光ファイバ
103 シングルモード光ファイバ
104 非球面コリメートレンズ
105 非球面コリメートレンズ
106 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
107 水晶1/2波長板
108 フォトニック結晶偏光分離素子
109 45度ファラデー回転子
110 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
111 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
601 シングルモード光ファイバ
602 シングルモード光ファイバ
603 シングルモード光ファイバ
604 シングルモード光ファイバ
605 非球面コリメートレンズ
606 非球面コリメートレンズ
607 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
608 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
609 45度ファラデー回転子
610 フォトニック結晶偏光分離素子
611 45度ファラデー回転子
612 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
613 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
1201 シングルモード光ファイバ
1202 シングルモード光ファイバ
1203 シングルモード光ファイバ
1204 シングルモード光ファイバ
1205 非球面コリメートレンズ
1206 非球面コリメートレンズ
1207 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
1208 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
1209 水晶1/2波長板
1210 −45度ファラデー回転子
1211 フォトニック結晶偏光分離素子
1212 45度ファラデー回転子
1213 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
1214 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
1601 シングルモードTECファイバ
1602 シングルモードTECファイバ
1603 シングルモードTECファイバ
1604 非球面コリメートレンズ
1605 非球面コリメートレンズ
1606 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
1607 水晶1/2波長板
1608 フォトニック結晶偏光分離素子
1609 45度ファラデー回転子
1610 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
1611 水晶1/2波長板
1701 非磁性ステンレス製の筐筒
1702 フェライト磁石
1703 45度ファラデー回転子
1704 45度ファラデー回転子
1801 2芯コリメータ
1802 2芯コリメータ
1901 シングルモード光ファイバ
1902 シングルモード光ファイバ
1903 シングルモード光ファイバ
1904 非球面コリメートレンズ
1905 非球面コリメートレンズ
1906 非球面コリメートレンズ
1907 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
1908 水晶3/2波長板
1909 フォトニック結晶偏光分離素子
1910 45度ファラデー回転子
1911 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
1912 水晶3/2波長板
1913 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
2001 シングルモード光ファイバ
2002 シングルモード光ファイバ
2003 シングルモード光ファイバ
2004 非球面コリメートレンズ
2005 非球面コリメートレンズ
2006 非球面コリメートレンズ
2007 フォトニック結晶偏光分離素子
2008 ミラー
2009 偏光分離機構部品
2010 水晶3/2波長板
2011 フォトニック結晶偏光分離素子
2012 45度ファラデー回転子
2013 偏光分離機構部品
2014 水晶3/2波長板
2015 偏光分離機構部品
2101 シングルモード光ファイバ
2102 シングルモード光ファイバ
2103 シングルモード光ファイバ
2104 非球面コリメートレンズ
2105 非球面コリメートレンズ
2106 非球面コリメートレンズ
2107 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
2108 水晶1/2波長板
2109 ミラー
2110 フォトニック結晶偏光分離素子
2111 ミラー
2112 45度ファラデー回転子
2113 水晶1/2波長板
2201 シングルモード光ファイバ
2202 シングルモード光ファイバ
2203 シングルモード光ファイバ
2204 非球面コリメートレンズ
2205 非球面コリメートレンズ
2206 非球面コリメートレンズ
2207 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
2208 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
2209 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
2210 45度ファラデー回転子
2211 フォトニック結晶偏光分離素子
2212 ミラー
2301 シングルモード光ファイバ
2302 シングルモード光ファイバ
2303 シングルモード光ファイバ
2304 非球面コリメートレンズ
2305 非球面コリメートレンズ
2306 非球面コリメートレンズ
2307 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
2308 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
2309 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
2310 45度ファラデー回転子
2311 フォトニック結晶偏光分離素子
2312 ミラー
2313 −45度ファラデー回転子
2314 水晶1/2波長板
2315 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
2316 非球面コリメートレンズ
2317 シングルモード光ファイバ
2501 シングルモード光ファイバ
2502 シングルモード光ファイバ
2503 シングルモード光ファイバ
2504 シングルモード光ファイバ
2505 シングルモード光ファイバ
2506 シングルモード光ファイバ
2507 シングルモード光ファイバ
2508 シングルモード光ファイバ
2509 シングルモード光ファイバ
2510 レンズアレイ
2511 レンズアレイ
2512 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
2513 水晶1/2波長板
2514 フォトニック結晶偏光分離素子
2515 45度ファラデー回転子
2516 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子
2517 ルチル単結晶ウオークオフ偏光子

Claims (9)

  1. 少なくとも光入出力ポートを2個以上有する非相反光デバイスであり、光の入力側と出力側それぞれに電界振動成分を互いに直交する成分に分離する手段を有し、その間の所定位置に少なくても1個の反射型偏光分離素子と非相反型の偏光面を回転する手段があり、かつ前記反射型偏光分離素子が透過偏波方向が概略互いに直交する2つの領域を有し、かつ前記2つの領域には同一の光入出力ポートから入力され電界振動成分を互いに直交する成分に分離する手段で分離された2つのビームが別々に入射する事を特徴とする非相反光デバイス。
  2. 請求項1記載の非相反光デバイスであって、ある光入出力ポートから入力された光が当該光入出力ポートから入力された光の偏波状態によらずに前記反射型偏光分離素子を透過し、別の少なくとも1つの光入出力ポートから入力された光が当該光入出力ポートから入力された光の偏波状態によらずに前記反射型偏光分離素子で反射することを特徴とする非相反光デバイス。
  3. 請求項1または請求項2記載の非相反光デバイスであって、いずれかの光入出力ポートから入力され電界振動成分を互いに直交する成分に分離する手段で分離された2つのビームの前記反射型偏光分離素子に対する入射方向が概略互いに平行であり、前記光入出力ポートから入力された光から生成された2つのビームの前記反射型偏光分離素子における反射方向が概略互いに平行である事を特徴とする非相反光デバイス。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の非相反光デバイスであって、電界振動成分を互いに直交する成分に分離する手段に入射するビーム方向と出力ビーム方向が概略平行であり、かつ反射型偏光分離素子と非相反型の偏光面を回転する手段に入射するビーム方向と透過ビーム方向が概略平行であり、かつ反射型偏光分離素子に対する入射ビームがコリメートビームであることを特徴とする非相反光デバイス
  5. 請求項2から請求項4のいずれかに記載の非相反光デバイスであって、かつ前記平行ビーム源が対向して配置され、かつ前記ビーム源の内少なくとも1つがコリメートレンズと2芯ファイバからなる2芯コリメータであって、かつ前記2芯ファイバのコア中心間隔をPとしレンズの焦点距離をfとしたとき前記反射型偏光分離素子に対する入射角が略tan−1(P/2f)であることを特徴とする非相反光デバイス
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の非相反光デバイスであって、前記1つの入射ビームを互いに平行に伝搬する直線偏波成分からなる2つのビームに分離する機構に対する入射角がtan−1(P/2f)より大きいことを特徴とする非相反光デバイス
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の非相反光デバイスであって、前記反射型偏光分離素子が有限の波長帯域で偏波依存性を有し、さらに別の有限の波長帯域において偏波に関わらず透過または反射の作用を有することを特徴とする非相反光デバイス
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の非相反光デバイスであって、第1の光ファイバと第1のコリメートレンズ、第1の電界振動成分を互いに直交する成分に分離する手段であるウォークオフ偏光子、第1の非相反型の偏光面を回転する手段である45度ファラデー回転子、反射型偏光分離素子、第2のウォークオフ偏光子、第2のコリメートレンズ、第2のポートを成す光ファイバからなる光経路を有し、かつ前記第1のウォークオフ偏光子と前記第2のウォークオフ偏光子の異常光シフト方向が概略逆方向であることを特徴とする非相反光デバイス
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の非相反光デバイスの1種を複数個アレイ化したものであって、各々独立の非相反光デバイスが、電界振動成分を互いに直交する成分に分離する手段、非相反型の偏光面を回転する手段、反射型偏光分離素子のうち少なくとも1つを共有することを特徴とする非相反光デバイス
JP2003129771A 2003-05-08 2003-05-08 非相反光デバイス Pending JP2004333876A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101769950B (zh) * 2009-12-30 2012-05-23 哈尔滨工业大学 基于法拉第效应的全光纤差流测量装置

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CN101769950B (zh) * 2009-12-30 2012-05-23 哈尔滨工业大学 基于法拉第效应的全光纤差流测量装置

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