JP2004332705A - マイクロポンプ - Google Patents

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Yoichi Shimada
陽一 島田
Yasuaki Aoki
康彰 青木
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【目的】小形でポンプ性能が安定し、構造的に強固なマイクロポンプを容易に製造することができるようにする。
【構成】下側基板と上側基板との間に振動子によって振動する通気孔があけられた振動板を挟持して、上側基板との間で背圧室が、ポンプ吐出口が設けられた下側基板との間で吸気口を有する吸排気室が形成されるようにしたマイクロポンプにあって、半導体ウエハの(100)面の一部をウェットエッチングにより薄膜化することによって振動板が形成された半導体基板を、下側基板と上側基板との間に挟持するように構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、振動板の振動によってガス等の流体を吐出する、半導体基板のマイクロマシニング加工によって製造されるマイクロポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のマイクロポンプにあっては、例えば、図7に示すように、ポンプ吐出口72および吸気口73が設けられた金属製のケース71の内部に、圧電素子74が取り付けられた振動板75を、ケース71との間で吸排気室76が、基板78との間で背圧室77が形成されるように、基板78を介してバネ79によって加圧保持するように構成されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−236880号公報(第5〜6頁、図1)
【0004】
このような構造によるマイクロポンプでは、その構成部品の全てが機械加工によるもので小形化には自ずと限界があるものとなっている。また、ポンプ性能を高めるためには部材の組付け精度が要求されるが、部材の寸法誤差や、振動板を加圧保持させる際の加圧状態のばらつきなどによって共振周波数、機械電気結合係数等のポンプ特性が個々にばらついてしまい、製品の歩留りの低下につながっている。
【0005】
特に、センサ本体に作用する角速度に応じたガス流の偏向状態を感熱抵抗素子によって電気的に検出するガスレートセンサで、センサ本体が半導体基板のエッチングによるマイクロマシニング加工によって製造された超小形のものにあって、そのセンサ本体に安定したガス流を送り込むポンプとして、より小形でポンプ性能の良いものが求められており、ポンプの駆動周波数、ガス吐出効率のばらつきはセンサ精度の低下につながるものとなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、機械加工による構成部品を組み立てたマイクロポンプでは小形化に自ずと限界があるものとなっていることである。
【0007】
また、機械加工による構成部品を組み立てたマイクロポンプでは、振動板の組み付け精度が悪く、ポンプ性能にばらつきを生じてしまうという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下側基板と上側基板との間に歪振動子によって振動する通気孔があけられた振動板を挟持して、上側基板との間で背圧室が、ポンプ吐出口が設けられた下側基板との間で吸気口を有する吸排気室が形成されるようにしたマイクロポンプにあって、小形でポンプ性能にばらつきのないものを容易に製造することができるようにするべく、シリコンウエハの(100)面の一部をウェットエッチングにより薄膜化することによって振動板が形成された半導体基板を、下側基板と上側基板との間に挟持するようにしている。
【0009】
【実施例】
本発明によるマイクロポンプにあっては、図1および図2に示すように、シリコンウエハをエッチングすることによって吸排気室6となる空間およびポンプ吐出口7が形成された下側基板1と、シリコンウエハをエッチングすることによって背圧室5となる空間が形成された上側基板2と、シリコンウエハをエッチングすることによって薄膜化された振動板31が形成され、その振動板31の基部32において下側基板1と上側基板2との間に挟持されて一体に接着された半導体基板3と、その振動板31上に接着された平板状の圧電素子4とによって構成されている。
【0010】
ここでは、振動子として圧電素子を用いているが、その他電磁気的に振動する電歪振動子や磁歪振動子などが広く用いられる。
【0011】
また、半導体基板3の側壁の一部が切り欠かれて下側基板1との間でガスの吸入口9が形成されている。
【0012】
振動板31には、下側基板1に設けられているポンプ吐出口7と同一の中心線上となる位置に通気孔8があけられており、振動板31が背圧室5側にたわんで背圧室5内のガスを吐出する際、ガスが一直線にポンプ吐出口7に流れて効率良く安定に吐出されるように、ポンプ吐出口7と通気孔8との相対的な位置決めがなされているとともに、ポンプ吐出口7と通気孔8との大きさが最適設定されている。
【0013】
このようなマイクロポンプにあって、特に本発明では、図3および図4に示すように、シリコンウエハにおける(100)面からなる片面をウェットエッチングすることによって、薄膜化された振動板31を形成するようにしている。
【0014】
半導体(シリコン)ウエハのマイクロマシニング加工には、ドライエッチングおよびウェットエッチングによる加工技術がある。そして、それぞれのエッチングには全ての方向にエッチングする等方性エッチングと特定の方向に選択的にエッチングする異方性エッチングとがあり、半導体ウエハを立体的に加工するフォトリゾグラフィー技術では異方性エッチングが比較的多く用いられる。
【0015】
本発明では、エッチング速度が速くてスループット性が良く、バッチ処理によりコストの削減が可能であり、ドライエッチングよりも生産性に優れたウェットエッチングを採用して、シリコンウエハを異方性エッチングするようにしている。その際、シリコンウエハの(100)面をエッチングすると、(111)面からなる側面をもった四角錐状に切削加工されて、正方形の薄膜化された振動板31が形成される。
【0016】
その正方形の振動板31上には、振動時に圧電素子4が振動板31に与える応力が円周上均等に分散して、部分的に集中するようなことがないように、円形の平板状の圧電素子4が同一中心をもって接着されている(図2参照)。
【0017】
シリコンウエハの(100)面を異方性のウェットエッチングして薄膜状の振動板31を形成する工程としては、以下のとおりである。
【0018】
まず、シリコンウエハの(100)面における非加工部分をマスキングして、エッチャントに投入する。
【0019】
エッチャントは、異方性のウェットエッチングのために、KOH、EDP(エチレンジアミン・ピロカテコール)、TMAH(4メチル水酸化アンモニウム)などのアルカリ性の水溶液を用いる。
【0020】
エッチャントに投入されたシリコンウエハは、エッチャントの濃度と時間とにより決まるエッチング速度により、エッチングが進行する。そして、シリコンウエハのエッチング部位が予定の薄膜の厚さになったときにエッチャントから引き出してエッチングをストップさせる。
【0021】
その際、エッチングされた部位は、(100)面による平面が露出され、(111)面による側面が露出された状態になる。(111)面は異方性ウェットエッングにおいて最終的に出現する安定な結晶面であり、エッチングにより薄膜状に形成された振動板31の全周がその(111)面からなる部分によって支持される、このような振動板31の支持状態は安定であるとともに構造的に強固であり、ばらつきなく常に一定の振動特性を発揮することのできる振動板31を容易に得ることができるようになる。
【0022】
次いで、そのエッチングにより薄膜化された平面に通気孔8をエッチングにより穿設する。
【0023】
それは、シリコンウエハの薄膜化された平面に通気孔8があけられる部分以外にマスキングを施して、エッチャントに投入してウェットエッチングを行わせることによって、方形の開口部をもった孔が穿設される。
【0024】
その通気孔8の穿設は、それをドライエッチングによって行わせるようにしてもよい。その場合には、背圧室5内のガスを吐出する際に比較的乱流になりにくい円形の開口部をもった孔を穿設することができるが、ウェットエッチングに比べてスループットが低下してしまう。
【0025】
下側基板1および上側基板2にあっても同様に、半導体(シリコン)ウエハの(001)面を異方性のウェットエッチングすることによって加工するようにしている。
【0026】
なお、下側基板1および上側基板2にあっては、それが特にシリコンウエハをエッチングにより加工したものに限らず、合成樹脂やセラミックなどの成型品を用いるようにしてもよい。
【0027】
また、図5はシリコンウエハをエッチングすることにより薄膜化された振動板31が形成された半導体基板3の他の構成例を示している。
【0028】
ここでは、シリコンウエハの表裏における(100)面を両側からそれぞれ異方性のウェットエッチングにより切削して薄膜化するようにしている。
【0029】
このようにシリコンウエハの両面をエッチングして振動板31を形成することにより、図3に示すシリコンウエハの片面をエッチングして振動板31を形成したものに比べて、振動板31の端部の構造が強化されて、振動に対して耐久性に優れ、破壊に強いものになる。そして、マイクロポンプにおける背圧室5の容量を増大させることができるようになる。
【0030】
いま、図1に示す本発明によるマイクロポンプ(A)と図7に示す従来構造によるマイクロポンプ(B)とをそれぞれ87個作製し、それぞれの共振周波数の平均値と共振周波数の変動率(標準偏差を平均値で割った値)を測定した結果を表1に示す。
【0031】
Figure 2004332705
【0032】
また、図6は、各マイクロポンプA,Bの共振周波数の分布を表わすために、各共振周波数の平均値からのずれ量を平均値で割った値のヒストグラムを示している。階級としては、マイクロポンプBの分布に対応する1〜8とした。
【0033】
この測定結果によれば、本発明によるマイクロポンプAの方が共振周波数の分布が狭く、ポンプ特性が安定していることがわかる。このことから、ポンプ駆動回路の発生周波数を狭くすることができ、共振周波数の適正値の設定によっては検査行程を省略できるといったコストダウンにつながる。
【0034】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、半導体ウエハの(100)面の一部をウェットエッチングすることによって薄膜化による振動板が形成された半導体基板を上側基板と下側基板との間に挟持するようにしているので、小形で、ポンプ性能の安定した構造的に強固なマイクロポンプを容易に製造することができるという利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施によるマイクロポンプを示す正断面図である。
【図2】本発明の一実施によるマイクロポンプの分解斜視図である。
【図3】半導体ウエハをエッチングすることによって振動板が形成された半導体基板の一例を示す正断面図である。
【図4】その振動板が形成された半導体基板の斜視図である。
【図5】半導体ウエハをエッチングすることによって振動板が形成された半導体基板の他の例を示す正断面図である。
【図6】本発明によって製造されたマイクロポンプと従来構造によるマイクロポンプとをそれぞれ複数製造したときの各共振周波数の分布状態を示すヒストグラム図である。
【図7】従来のマイクロポンプの構成例を示す正断面図である。
【符号の説明】
1 下側基板
2 上側基板
3 半導体基板
31 振動板
4 圧電素子
5 背圧室
6 吸排気室
7 ポンプ吐出口
8 通気孔
9 吸気口

Claims (3)

  1. 下側基板と上側基板との間に振動子によって振動する通気孔があけられた振動板を挟持して、上側基板との間で背圧室が、ポンプ吐出口が設けられた下側基板との間で吸気口を有する吸排気室が形成されるようにしたマイクロポンプであって、半導体ウエハの(100)面の一部をウェットエッチングにより薄膜化することによって振動板が形成された半導体基板を、下側基板と上側基板との間に挟持するようにしたことを特徴とするマイクロポンプ。
  2. 半導体基板が、半導体ウエハにおける(100)面からなる両面をそれぞれウェットエッチングすることによって薄膜化されていることを特徴とする請求項1の記載によるマイクロポンプ。
  3. 半導体基板における薄膜化された部分の支持部が、シリコンウエハの(111)面によって構成されていることを特徴とする請求項1の記載によるマイクロポンプ。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100650547B1 (ko) 2005-11-03 2006-11-27 재단법인서울대학교산학협력재단 벤츄리 타입 마이크로 펌프 및 이를 이용한 연료전지시스템
JP2013100746A (ja) * 2011-11-08 2013-05-23 Murata Mfg Co Ltd 流体制御装置
US8596998B2 (en) 2008-06-03 2013-12-03 Murata Manufacturing Co., Ltd. Piezoelectric micro-blower
US8684707B2 (en) 2008-06-05 2014-04-01 Murata Manufacturing Co., Ltd. Piezoelectric microblower
JP2014240662A (ja) * 2014-10-03 2014-12-25 株式会社村田製作所 流体制御装置
US9482217B2 (en) 2011-09-06 2016-11-01 Murata Manufacturing Co., Ltd. Fluid control device

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