JP2004332303A - リモートコントロール式解錠装置 - Google Patents

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Hideo Owaki
秀夫 大脇
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Abstract

【課題】リモートコントロール式解錠装置のセキュリティ機能を強化する。
【解決手段】送信ユニット1の押しボタン式スイッチ4に指紋読み取り用のスキャナーを組み付け、押しボタン式スイッチ4を操作した指の指紋を読み取って、その指紋のパターンと予め登録されている指紋データのパターンとを比較し、両者が一致すれば赤外線発光部4より解錠信号を発信し、一致しない限り、解錠信号を送信させない。受光部6により発信された解錠信号が受信されたら、受信ユニットは受信された解錠信号が所定の信号コードと合致するかを照合し、合致することが確認されたら、ロック解除の指令を出す。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットマシン、パチスロ機、パチンコ機など、ホールに設置されて不特定多数のプレイヤーを対象とする遊技機、同じくホール内に設置される玉貸し機、両替機など、現金を取り扱う各種機器のリモートコントロール式解錠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホール内に設置されている遊技機は、内部を勝手に操作されないよう、ガラス扉や枠体は施錠装置によってロックされている。
又、同じホール内には、玉貸し機、両替機など、現金を取り扱う各種機器も設置されていて、それらの機器も施錠装置によって厳重にロックされている。
遊技機では、メンテナンスにおける調整時ばかりでなく、盤面上で遊技玉が釘の間に挟まったり、盤の裏で遊技球が詰まったりした場合には、窓枠或いは枠体のロックを解除して所定の作業を行わなくてはならないし、遊技機以外の各種機器も、解錠しなくてはお金を回収できない。
そのためホールの係員は、各機器に対し、必要に応じて解錠操作をし、所定の作業が行えるように、常時、専用のキーを携帯している。
そして従来の解錠装置は、錠前にキーを挿し込んで回動させる手動式が広く利用されていた。
【0003】
しかしながら手動式のキーは簡単に複製されてしまうので、セキュリティ面での不安があることと、プレイヤーの肩越しに手を伸ばして回動させる操作性の悪さなどから、特許文献1に記載のように、電波、赤外線、超音波等の無線手段、或いは管理センターからの指令により、アクチュエータによってロックを解除するリモートコントロール式解錠装置が実用化されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−301251号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
リモートコントロール式解錠装置を採用すれば、作業性が大幅に改善され、キーの電子化によってセキュリティ対策も強化される。
しかしながら他人に貸し渡して使い回しされても、そこまでチェックすることはできないし、紛失や盗難によって一旦他人の手に渡ってしまうと、防御対策が施されるまでの間は無防備になってしまい、複製も絶対に不可能とは断言できない。
特に近年は、外国人の窃盗団グループや従業員を巻き込んだ内部犯行の多発によって、損害額も増加の一歩をたどっているのが実情である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電子化の特質を効果的に利用してセキュリティをより高めたリモートコントロール式解錠装置であって、その構成は、スイッチ操作によって特定の解錠信号を発信する送信ユニットと、その送信ユニットから発信された解錠信号が所定の信号コードと一致することを確認したら、施錠機構に解錠指令を出力する受信ユニットとを具備し、前記送信ユニットは、指紋読み取り用のスキャナーを備え、そのスキャナーにより読み取られた指紋データのパターンと、予め登録させてある指紋データのパターンとを照合し、両者が一致したら、前記受信ユニットから施錠機構に解錠指令を出力することにある。
【0007】
そして、前記指紋データのパターンは、送信ユニット内と受信ユニット内とのいずれにも登録することができ、送信ユニットから発信する解錠信号に、その解錠信号を発信する送信ユニット固有の信号を付加し、その送信ユニット固有の信号を受けた受信ユニットは、固有の信号と予め登録されている確認コードとが一致した場合を除き、解錠指令の出力を拒否するようにできる。
又、解錠信号には、装着者を認識するデータを含ませることが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る解錠装置をパチンコ機に利用した一例につき図面に基づき説明する。
図1はワンチップマイコン内蔵の送信ユニットを示したもので、この送信ユニッ1は、赤外線発光部2と、ロックを解除する対象がガラス窓か枠体かを選択するスライド式の切り換えスイッチ3、及び、スキャナー(4a)を備えた押しボタン式スイッチ4とが設けられている。
そして押しボタン式スイッチ4は、送信ユニット1を親指と人差し指とで両サイドを挟んで持ったとき、親指をあてがって押しやすい位置に配置されている。
【0009】
送信ユニット1に内蔵されているワンチップマイコンには、スキャナー4aで取り込んだ指紋データのパターンと、予め登録されている指紋データのパターンとの照合を行い、それらのパターンが一致した場合に、赤外線発光部から解錠信号を発信するプログラムが記憶されている。
又、この解錠信号には、各送信ユニット毎に設定されている固有のIDが含まれていて、受信ユニットで受信された全てのデータを管理コンピュータに蓄積しておき、誰がどの送信ユニットで解錠操作したかをいつでも追跡調査できるようになっている。
【0010】
送信ユニット1を使用するには、図2に示すように、スライドスイッチ3でロックを外す対象を選択し、発光部2をパチンコ機5に組み込まれている受信ユニットの受光部6に向け、押しボタン式スイッチ4を操作する。
受信ユニットには、予め解錠指令の出力を容認する信号コードが登録されていて、送信ユニット1から発信された特定の解錠信号と登録されている信号コードと一致することを確認したら、施錠機構に解錠指令を出力するプログラムが記憶されている。
【0011】
次に送信ユニットの具体的な動作を図3のフローチャート図に基づいて説明する。
押しボタン式スイッチ4が操作されると、S1にて電源がONされ、同時にスキャナー4aによって指紋データが読み込まれる。
読み込まれた指紋のパターンは、S2にて予め記憶されている指紋データのパターンと照合され、合致すれば、S3にて切り換えスイッチ3により選択されたガラス窓か枠体か、いずれかのロックを外す解錠信号を送出する。
パチンコ機内に組み込まれている受信ユニットは、受光部6で受けた前記解錠信号を、予め登録されている解錠信号のコードと照合し、合致すれば施錠機構に対してロック解除の指令を出力してロックを外す。
【0012】
このように、押しボタンを操作した際にその操作した者の親指の指紋が予め送信ユニットに登録された指紋データと一致した場合に限って解錠信号を発信するようになっているので、送信ユニットは登録されている指紋の持ち主専用となって、異なる指紋の持ち主がボタン操作しても解錠信号は送出されず、万一送信ユニットが盗難や強奪されても、不正に解錠されることはなく、従業員同士の貸し借りによるトラブルもおこらない。
【0013】
前記実施例は、指紋の照合を送信ユニット内にて実行するようになっているが、受信ユニット内にて実行するようにもできる。
この場合、送信ユニットには照合すべき指紋データの登録は不要で、図4に示すように、スキャナーで読み込まれた指紋データは、S4にて電源がONされるとほぼ同時に読み込まれ、S5にてその読み込みが確認されたら、S6によってロックを解除する対象の判別を行い、指紋データが解錠信号と共に発信される。
受信ユニットでは、図5に示すように、先ずS7にて解錠信号が受信されたことを確認すると、S8にてその受信した信号に指紋データが含まれているかをチェックし、指紋データが含まれていれば、S9にてその指紋データのパターンと予め登録されている指紋データのパターンとを照合し、合致すれば続くS10にて解錠信号のコードを照合し、両信号とも登録のものと合致したら指定された解錠指令を出力する。
【0014】
尚、前記送信ユニットにて実行されるS7とS8、S9とS10との組合わせには、いずれも並行処理と同じ結果が求められ、いずれのステップを先に実行するかは問題にしない。
このように構成すれば、送信ユニットにはデータが登録されていないので、送信ユニットを入手しただけでは肝心な指紋データを送信できず、何の役にも立たない。
又、送信ユニットを紛失しても、指紋の登録、抹消は受信ユニット側で行うから、解錠信号の登録データを一括更新してしまえば何の心配もない。
【0015】
そしていずれの実施例も、指紋の照合と解錠信号の照合とで二重にチェックされるので、セキュリティ対策は万全となる。
尚、解錠信号には各送信ユニット固有のIDを追加したり、暗号化するなどセキュリティを高めることができる
【0016】
本発明によれば、保管してある送信ユニットを無断で持ち出したり拾ったりしても悪用されることがなく、パチンコ機を始めとした遊技機、両替機、玉貸し機など、ホール内に設置される全ての機器に好適利用されるが、とりわけ常時大金がプールされ、絶好の標的と言われている玉貸し機にあっては、完璧なセキュリティのチェックにより被害は激減される。
尚本発明は前記実施例に限定されるものでなく、赤外線以外の信号、例えば超音波や電波を利用したり、人差し指の指紋をスキャンするようにしたり、操作する指の違いを利用して窓ガラス用と枠体用との判別をするようにしたり、グリップタイプとして複数の指の指紋を同時にスキャンし、読み込みが不良な指紋データを除外して、正確に読み込まれた指紋データのみを照合の対象とすることが可能であり、送信ユニットの形態、スイッチの位置、ワンチップマイコンに記憶させるプログラムなどは、適宜変更して差し支えない。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、施錠機構のロックを解除するには、送信ユニットに組み付けられた指紋読み取り用のスキャナーで読み取った指紋データのパターンと、予め登録されている指紋データのパターンとが一致しなくてはならないので、指紋データのパターンが登録されている本人以外は、たとえ送信ユニットを入手しても、施錠機構のロックを解除することは不可能であり、指紋データのパターンと解錠信号のコード確認とによる二重のチェックで、高いセキュリティ機能が発揮される。
【0018】
そして、指紋データのパターンを送信ユニットに登録するようにすれば、その指紋データが登録されている個人専用のものになるので、従業員仲間での貸し借りによるトラブル発生を防止でき、指紋データのパターンを受信ユニットに登録するようにすれば、指紋データの登録を制御コンピュータで一括管理できる。
又、送信ユニットから発信する解錠信号に、その解錠信号を発信する送信ユニット固有の信号を付加することにより、予め登録されている確認コードと一致した場合を除いて解錠指令の出力を拒否するようにすれば、信頼性はより向上される。
更に、解錠信号に、操作した者を認識するデータを含ませれば、遊技機の状態と共に係員の勤務状況等の履歴を簡単に追跡調査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリモートコントロール式解錠装置の送信ユニットを示した説明図である。
【図2】リモートコントロール式解錠装置の使用説明図である。
【図3】送信ユニットの動作例を示したフローチャート図である。
【図4】他の送信ユニットの動作例を示したフローチャート図である。
【図5】他の送信ユニットに対応した受信ユニットの動作例を示したフローチャート図である。
【符号の説明】
1・・送信ユニット、2・・赤外線発光部、3・・スライドスイッチ、4・・押しボタン式スイッチ、4a・・スキャナー、5・・パチンコ機、6・・受光部。

Claims (5)

  1. スイッチ操作によって特定の解錠信号を発信する送信ユニットと、その送信ユニットから発信された解錠信号が所定の信号コードと一致することを確認したら、施錠機構に解錠指令を出力する受信ユニットとを具備し、前記送信ユニットは、指紋読み取り用のスキャナーを備え、そのスキャナーにより読み取られた指紋データのパターンと、予め登録させてある指紋データのパターンとを照合し、両者が一致したら、前記受信ユニットから施錠機構に解錠指令を出力することを特徴とするリモートコントロール式解錠装置。
  2. 指紋データのパターンが送信ユニット内に登録されている請求項1に記載のリモートコントロール式解錠装置。
  3. 指紋データのパターンが受信ユニット内に登録されている請求項1に記載のリモートコントロール式解錠装置。
  4. 送信ユニットから発信する解錠信号に、その解錠信号を発信する送信ユニット固有の信号を付加し、その送信ユニット固有の信号を受けた受信ユニットは、予め登録されている確認コードと一致した場合を除き、解錠指令の出力を拒否する請求項1〜3のいずれかに記載のリモートコントロール式解錠装置。
  5. 解錠信号に、操作した者を認識するデータを含ませた請求項1〜4のいずれかに記載のリモートコントロール式解錠装置。
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