JP2004331933A - Lubricating oil composition - Google Patents

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a lubricating oil composition which displays a good foam suppressing effect in a wide range from low to high temperature. <P>SOLUTION: The lubricating oil composition comprises a lubricant base oil and an additive contained in the base oil, wherein the additive contains a compound having a skeletal structure of at least one sort of perfluoropolyether, whose dynamic viscosity at 25°C is not less than 20 mm<SP>2</SP>/s, in an amount effective in suppressing foaming, especially in an amount not less than 10 ppm based on a total weight of the lubricating oil composition. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、潤滑油組成物に関するものであり、さらに詳しくは、低温から高温にわたる広範囲の温度領域において優れた泡立ち抑制効果を得ることが可能な潤滑油組成物に関するものである。
【0002】
また、本発明は、自動変速機油、無段変速機油、油圧油、ギヤ油、コンプレッサー油、タービン油、エンジン油、特に動力伝達油等として好適な潤滑油組成物を提供するものである。
【0003】
【従来の技術】
近年、環境保全対策の観点から環境対応型潤滑油への要望が高まる一方にあり、省燃費性を向上させるため、潤滑油は低粘度化されると共に品質改善のための各種添加剤が多種使用される状況となっている。一方、自動変速機および油圧装置は、高性能化・小型化の傾向にあり、さらにこれに加えて内燃機関の高出力化が自動変速機内の油温を上昇させる傾向にある。かかる傾向は、自動変速機油にとっては空気の存在下において高温下、高速回転による撹拌、高速飛散等により油中に空気を取り込み、低粘度化と相挨って、発泡の原因となっている。また、高速回転による発泡現象は、高速のディーゼルエンジン油、極圧剤を含有するタービン油、トルクコンバータ油、無灰分散剤を含有するエンジン油、油圧作動油等においても発生する状況にある。
【0004】
このようにして発生した泡が油中に安定して存在するときは、例えば、自動変速機ではブリーザからの油漏れを起こしやすくするという問題を生じさせ、また、油膜破断による摩耗、焼付きを発生させやすくするという懸念もある。さらに、油圧系では泡が発生すると圧縮性に異常が生じ誤操作を導くことになり、高速ギヤボックスではギヤの歯面損傷を起こす等の難点を包蔵している。
【0005】
かかる状況下において、従来から泡消し剤として、ジメチルポリシロキサン(シリコーン)系化合物および変性シリコーン等が提案されてきている。例えば、摩擦調整剤により生ずる消泡性の悪化を解消するために比較的高粘度のジメチルポリシロキサンを摩擦調整剤(リン酸エステル、カルボン酸、カルボン酸エステル、硫黄化合物等)と共に配合してなる自動変速機油組成物(特許文献1(特開平4−209697号公報)参照。)が提案され、また、溶解性の高い炭化水素系合成油基油に対しては、密度1.15g/cm(15℃)以上のポリフルオロアルキルシロキサンを配合してなる自動変速機油(特許文献2(特開2000−87069号公報)参照。)も提案されている。さらには、ポリアクリレート系泡消し剤として重合フッ素化アクリレートモノマーを含有するアクリレートコポリマーを炭化水素油に配合した耐発泡性炭化水素油組成物(特許文献3(特開2001−520302号公報)参照。)等も挙げることができる。
【0006】
しかしながら、前記の如き先行技術は、いずれも先に述べたような小型化・高性能化した装置または高速条件下の装置に対して泡立ち抑制作用は未だ十分でなく、しかも泡立ち抑制効果を奏する温度範囲が狭く、特に自動車用変速機等における如き潤滑条件の変動に対して対応が困難であるという問題があった。
【0007】
かかる状況において、前記の如き難点を解消した泡立ち抑制効果の大きい潤滑油組成物の開発が切望されてきた。
【0008】
【特許文献1】特開平4−209697号公報
【特許文献2】特開2000−87069号公報
【特許文献3】特開2001−520302号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、前記の如き技術開発状況に鑑み、低温から高温までの広範囲の温度領域において、良好な泡立ち抑制効果を奏する潤滑油組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、前記課題を解決するため、鋭意検討を重ねたところ、特定の粘度のフッ素系ポリエーテル化合物、特にパーフルオロポリエーテルの骨格構造を有する化合物が各種基油に対し不溶または難溶であり、表面張力が低いこと等から泡消し剤の資質を有することに着目し、これを潤滑油に配合することにより、基油の種類に拘らず広範囲の温度範囲において高度の泡立ち抑制効果を奏する潤滑油組成物が得られることを見出し、これらの知見に基づいて、本発明の完成に到達した。
【0011】
かくして、本発明によれば、
基油と該基油に含有された添加剤とからなる潤滑油組成物であって、該添加剤が、25℃における動粘度が20mm/s以上の少なくとも一種のパーフルオロポリエーテルの骨格構造を有する化合物(以下、本明細書において「パーフルオロポリエーテル化合物」という。)を泡立ち抑制量含有してなることを特徴とする潤滑油組成物
が提供される。
【0012】
本発明は、前記の如く、パーフルオロポリエーテル化合物を泡立ち抑制有効量含有する潤滑油組成物を提供するものであるが、さらに、次の1)〜8)に掲げる好ましい実施の態様を包含する。
【0013】
1)前記基油が、フェノール、フルフラール等の芳香族抽出溶剤を用いることにより得られる抽出残油からなる溶剤精製鉱油および/または水素化分解、水素化精製等の処理で得られる水素化処理油である前記潤滑油組成物。
2)前記パーフルオロポリエーテル化合物が、炭素数1〜3のパーフルオロアルキレン基を有し、ポリエーテル構造を主鎖とする骨格構造を含有する化
合物である前記潤滑油組成物。
3)前記パーフルオロポリエーテル化合物が、次の式(1)〜(4)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種の化合物である前記潤
滑油組成物。
【0014】
【化1】

Figure 2004331933
【0015】
【化2】
Figure 2004331933
【0016】
【化3】
Figure 2004331933
【0017】
【化4】
Figure 2004331933
【0018】
前記式(1)〜(4)の各式において、
XおよびXは、それぞれ
(i)フッ素原子
または
(ii)次の(a)〜(g)からなる群より選択されるいずれかの置換基Y
(a)−CHOH
(b)−CH(OCOH
【0019】
(c)
【化5】
Figure 2004331933
【0020】
(d)
【化6】
Figure 2004331933
【0021】
(e)−CHCOOH
(f)−CFCOOH
(g)−CFCOONH−(CH−CHなどが挙げられる。
【0022】
4)前記XおよびXが、いずれもフッ素原子である潤滑油組成物。
5)前記パーフルオロポリエーテル化合物の25℃における動粘度が、20〜1,200mm/sである前記潤滑油組成物。
6)前記パーフルオロポリエーテル化合物の泡立ち抑制量が、潤滑油組成物全重量基準で20ppm以上である前記潤滑油組成物。
7)前記基油に対し、潤滑油組成物全量基準で、パーフルオロポリエーテル化合物を10ppm以上配合し、さらに、粘度指数向上剤、無灰分散剤、酸化防止剤、摩耗防止剤、摩擦調整剤、有機酸金属塩、金属不活性化剤および流動点降下剤からなる群より選択される少なくとも一種の添加剤を配合してなる前記潤滑油組成物。
8)前記基油に対し、潤滑油組成物全量基準で、パーフルオロポリエーテル化合物を10ppm以上配合し、0.01重量%〜30重量%の粘度指数向上剤、0.05重量%〜8重量%の無灰分散剤、0.05重量%〜5重量%の金属系清浄剤、0.05重量%〜5重量%の摩擦調整剤、0.01重量%〜5重量%の摩耗防止剤、0.05重量%〜5重量%の酸化防止剤、0.01重量%〜3重量%の金属不活性化剤および0.01重量%〜5重量%の流動点降下剤からなる群より選択される少なくとも一種の添加剤を配合してなる前記潤滑油組成物。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明に係る潤滑油組成物は、基油と、該基油に含有されたパーフルオロポリエーテル化合物を構成成分として含有するものであり、潤滑油の用途に応じて他の添加剤がさらに配合されたものである。
【0024】
潤滑油組成物の構成成分の基油は、通常の潤滑油基油として用いられ、また使用が可能なものであれば、特に限定されるものではないが、本発明に係る潤滑油組成物において用いられるパーフルオロポリエーテル化合物を完全に溶解せず分散させるものが好適である。具体的には、鉱油系基油、GTL(Gas to liquid)系基油、合成油系基油またはこれらの混合油系基油等が用いられる。
【0025】
鉱油系基油としては、パラフィン系、中間基系またはナフテン系原油の常圧蒸留装置の残渣油の減圧蒸留による留出油として得られる潤滑油留分を溶剤精製、水素化分解、水素化処理、水素化精製、溶剤脱蝋、接触脱蝋、白土処理等の各種精製工程を任意に選択して用いることにより処理して得られる溶剤精製鉱油または水素化処理油等の鉱油、減圧蒸留残渣油の溶剤脱瀝処理により得られる脱瀝油を前記の精製工程により処理して得られる鉱油、またはワックス分の異性化により得られる鉱油等またはこれらの混合油を基油基材として用いることができる。
前記の溶剤精製においては、フェノール、フルフラール、N−メチル−2−ピロリドン等の芳香族抽出溶剤が用いられ、また、溶剤脱蝋の溶剤としては、液化プロパン、MEK/トルエン等が用いられる。一方、接触脱蝋においては、例えば形状選択性ゼオライト等が脱蝋触媒として用いられる。
【0026】
前記の如くして得られる精製基油基材として粘度レベルの異なる軽質ニュートラル油、中質ニュートラル油、重質ニュートラル油、ブライトストック等を挙げることができ、これらの基材を潤滑油製品の各用途に応じて動粘度等の要求性状を満たすように適宜調合することにより鉱油系基油を製造することができる。
【0027】
また、GTL系基油としては、GTLプロセスにより天然ガス等を原料として得られる液体生成物から分離される潤滑油留分、または生成ワックスの水素化分解により得られる潤滑油留分等を挙げることができる。さらには、アスファルト等の重質残油成分を原料とするATL(Asphalt to Liquid)プロセスにより得られる液状生成油から分離される潤滑油留分等も用いることができる。
【0028】
一方、合成油系基油としては、ポリα−オレフィンオリゴマー(例えば、ポリ(1−ヘキセン)、ポリ(1−オクテン)、ポリ(1−デセン)等およびこれらの混合物。);ポリブテン;エチレン−アルキレンコポリマー;アルキルベンゼン(例えば、ドデシルベンゼン、テトラデシルベンゼン、ジ(2−エチルヘキシル)ベンゼン、ジノニルベンゼン等。);ポリフェニル(例えば、ビフェニル、アルキル化ポリフェニル等。);アルキル化ジフェニルエーテルおよびアルキル化ジフェニルスルフィドおよびこれらの誘導体;二塩基酸(例えば、フタル酸、コハク酸、アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸、マレイン酸、アゼライン酸、スペリン酸、セバチン酸、フマル酸、アジピン酸、リノール酸ダイマー等。)と各種アルコール(例えば、ブチルアルコール、ヘキシルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ドデシルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノエーテル、プロピレングリコール等。)とのエステル;炭素数5〜18のモノカルボン酸とポリオール(例えば、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール等。)とのエステル;その他、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールエステル、ポリオキシアルキレングリコールエーテル、リン酸エステル等を挙げることができる。
【0029】
基油は、前記の基油基材を各々単独でまたは二種以上を混合して所望の粘度その他の性状を有するように調合して製造することができる。例えば、各種の基油基材の調合により、本発明の潤滑油組成物としては、100℃における動粘度を2〜20mm/s、好ましくは3〜15mm/sの範囲に調整すればよい。
基油の動粘度が高すぎると、攪拌抵抗が大きくなり、また流体潤滑域での摩擦係数が高くなり省燃費特性が悪化する。一方、粘度が低すぎると、摺動部分、例えば内燃機関の動弁系、ピストンリングや軸受等において摩耗が増加するという難点が生じる。
【0030】
次に、本発明に係る潤滑油組成物の泡消し剤として用いられるパーフルオロポリエーテル化合物について説明する。
本発明に係る潤滑油組成物の構成成分として用いられるパーフルオロポリエーテル化合物は、25℃における動粘度が好ましくは20mm/s以上のものである。さらに好ましくは20〜1,200mm/sであり、特に100〜500mm/sのものである。25℃動粘度が20mm/sに満たないと十分な泡立ち抑制効果が得られず、一方、粘度を増加させても極度に支障となることはないが、高粘度化により、特に高温での泡立ち抑制効果が低下する傾向にある。
【0031】
かかるパーフルオロポリエーテル化合物の骨格構造の例としては、パーフルオロアルキレン基を末端に有し、繰り返し単位のポリエーテル構造を主鎖として含有する化合物であり、次の式(1)〜(4)で表されるものが挙げられる。
【0032】
【化7】
Figure 2004331933
【0033】
【化8】
Figure 2004331933
【0034】
【化9】
Figure 2004331933
【0035】
【化10】
Figure 2004331933
【0036】
前記の式(1)〜(4)の各式においては、骨格構造に特徴があり、
XおよびXは、特に制限されるものではないが、
(i)フッ素原子
または
(ii)下記の架橋基Wおよび官能基Zの各群からそれぞれ選択され構成されてなる置換基Y
(ここで、Y=W−Z(sは0または1)
が好ましい。
【0037】
前記架橋基Wとしては
(1)−O−
(2)−CH
(3)−CHCHO−
(4)−CHCH(CH)O−
(5)−COO−
(6)−COS−
(7)−CO−
(8)−(O−CHCH− (t=0〜3)
等を挙げることができる。
【0038】
また、官能基Zとしては
(1)−OH
(2)−COOH
(3)−SH
(4)−NH
(5)−CH=CH
(6)−CN
(7)−NCO
(8)
【0039】
【化11】
Figure 2004331933
(該シリル基は、R、RおよびRが、次の(A)〜(D)に示す側鎖である3種のタイプのものである。
【0040】
(A) R、R、Rがいずれもベンジル基またはいずれもフェニル基。
(B)−(1)Rがアクリル基、R、Rがいずれもメチル基。
(B)−(2)Rがビニル基、R、Rがそれぞれメチル基。
(B)−(3)R、R、Rがいずれもビニル基。
(C) Rがビニル基、R、Rがいずれもフェニル基。
(D) R、R、Rがいずれもエチル基。
【0041】
(9)
【化12】
Figure 2004331933
【0042】
(10)−CH(OH)CHOH
等を挙げることができるが、潤滑油用泡消し剤の成分として、好ましい官能基Zは、−OH、−COOH、
【化13】
Figure 2004331933
【0043】
【化14】
Figure 2004331933
等であり、架橋基Wとしては−CH−、−CHO−、−CH−(O−CHCH−等が好ましい。架橋基Wと官能基Zとからなる特に好ましい置換基Yとしては、
(a)−CHOH
(b)−CH(OCHCH−OH
【0044】
(c)
【化15】
Figure 2004331933
【0045】
(d)
【化16】
Figure 2004331933
【0046】
(e)−CHCOOH
(f)−CFCOOH
(g)−CFCOONH−(CH−CH
等を挙げることができる。なお、置換基Yとしては架橋基Wを有しないものであってもよい。
【0047】
本発明に係る潤滑油組成物の構成成分として特に好ましい具体例は、前記XおよびXがそれぞれフッ素原子であり、骨格構造の両末端がフッ素原子で封鎖されたものであって、下記の式I〜IVで表される化合物を挙げることができる。
【0048】
第一の化合物は、次の式;
【化17】
Figure 2004331933
で示されるようにポリエーテル構造が分岐構造のものであり、
【0049】
【化18】
Figure 2004331933

【化19】
Figure 2004331933
とのランダム重合により得られるものである。式Iにおいて、m+nは8〜45であり、m/nは20〜100であるものが泡消し剤として好適である。
【0050】
第二の化合物は、次式で示すように、分子中、分岐鎖を有するポリエーテル構造のホモポリマーである。式IIにおいて、oが7〜60である。
【化20】
Figure 2004331933
【0051】
第三の化合物は、次の式IIIで示すように、ポリエーテル構造が直鎖状であり、低粘度のものである。
【化21】
Figure 2004331933
式IIIにおいて、p+qは40〜180に、また、p/qは0.5〜2に制御されたものである。
【0052】
第四の化合物は、式IVにより示されるようにヘキサフルオロプロピレンオキシドのホモポリマーであり、rは10〜50である。
【化22】
Figure 2004331933
【0053】
前記式I〜IVの化合物は、各式におけるm、n、o、p、qおよびrを、パーフルオロポリエーテル化合物の前記25℃動粘度が20mm/s以上になるようにそれぞれ前記の範囲に制御したものである。
【0054】
また、本発明に係る潤滑油組成物に用いられるパーフルオロポリエーテル化合物としては、その片末端または両末端に前記置換基Yが導入されたものも好ましく、前記式(1)〜(4)で表される各パーフルオロポリエーテル化合物のXおよびXが、それぞれ前記(a)〜(g)から選択された置換基である。特に、XおよびXが各化合物においてそれぞれ同一の置換基であることが好ましい。
【0055】
これらのなかから具体例を挙げると、前記式(3)のパーフルオロポリエーテル化合物について
(1)X=X=−CHOHの場合
【化23】
Figure 2004331933
が提供される。
【0056】
また、
(2)X=X=−CH(−O−CH−CH−)−OHの場合;
【化24】
Figure 2004331933
【0057】
(3)
【化25】
Figure 2004331933
の場合
【化26】
Figure 2004331933
【0058】
(4)
【化27】
Figure 2004331933
の場合
【化28】
Figure 2004331933
【0059】
(5)X=X=−CHCOOHの場合
【化29】
Figure 2004331933
の各化合物が提供される。
【0060】
なお、他の式(1)、(2)および(4)で表されるパーフルオロポリエーテル化合物についても式(3)の化合物と同様にXおよびXが前記の置換基から選択されたものと同一のものを得ることができる。
【0061】
また、パーフルオロポリエーテル化合物の添加量は、潤滑油組成物の全重量を基準として10ppm(0.001重量%)以上、好ましくは20ppm(0.002重量%)以上である。添加量が10ppmに達しないと泡立ち抑制効果が十分得られないおそれが生ずるので、油種等の相違に応じて泡立ち抑制に有効量を選択して用いればよい。
【0062】
前記式Iおよび式IIで示されるパーフルオロポリエーテルを含有する添加剤は、市販品としては、例えば、ソルベイソレクシス社製の商品名FOMBLINYタイプおよびデュポン社製KRYTOX GLPタイプをそれぞれ入手することができる。ソルベイソレクシス社製の商品名 FOMBLIN Yタイプは、
−(−CF(CF)CFO−)−と−(CFO−)−のランダム重合体で主鎖の繰り返し単位が分岐構造を有するものである。一方、KRYTOXタイプはヘキサフルオロイソプロピレンのホモポリマーを含有する化合物である。また、式IIIおよびIVで示されるパーフルオロポリエーテルを含有する添加剤は、市販品としては、例えば、ソルベイソレクシス社製の商品名FOMBLINZタイプおよびダイキン工業(株)製の商品名デムナム(Demnum)タイプをそれぞれ入手することができる。FOMBLIN Zタイプは、−(−CF−CF−CFO−)−と−(CFO−)−の重合体で直鎖構造を有するもので、低粘度のものである。デムナムタイプは、ヘキサフルオロプロピレンオキシドのホモポリマーである。また、パーフルオロポリエーテル両末端に極性基を有するパーフルオロポリエーテル化合物(極性基として水酸基を導入)としてソルベイソレクシス社製の商品名FOMBLIN Z−DOLおよび同社製商品名FOMBLIN AM2001(極性基としてピペロニル基を導入)等を入手することができる。
【0063】
さらに、本発明の潤滑油組成物の成分としてパーフルオロポリエーテル化合物は、前記に掲げたものを一種または二種以上を選択して用いることができる。また、ポリフルオロアルキルシロキサン、ポリジメチルシロキサン等の従来から用いられている消泡剤と共存しても本発明に係るパーフルオロポリエーテル化合物の作用効果を低減させることがなければ十分使用することができる。
【0064】
本発明に係る潤滑油組成物を調製するには、パーフルオロポリエーテル化合物の分散方法として(1)少量の基油または組成物と混合し、ホモジナイザーでプレ分散したものをマスタバッチの形態で用いる方法、または(2)撹拌中の組成物にパーフルオロポリエーテル化合物または該化合物のプレ分散したものを高圧噴霧などにより微粒化した状態で混合する方法を採用することができる。
【0065】
本発明に係る潤滑油組成物は、自動変速機油、無段変速機油、油圧油、ギヤ油、タービン油、コンプレッサー油およびエンジン油等として好適なものであり、用途に応じてそれぞれ要求される性能を満たすために各種添加剤、例えば、粘度指数向上剤、無灰分散剤、有機酸金属塩(金属系清浄剤)、摩擦調整剤、摩耗防止剤、酸化防止剤、極圧剤、金属不活性化剤、流動点降下剤、防錆剤、着色剤などを適宜添加することができる。
【0066】
粘度指数向上剤としては、一般に非分散型ポリメタアクリレート、分散型ポリメタアクリレート、非分散型オレフィンコポリマー(ポリイソブチレン、エチレン−プロピレン共重合体)、分散型オレフィンコポリマー、ポリアルキルスチレン、スチレン−ブタジエン水添共重合体、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体、星状イソプレン等が挙げられる。非分散型オレフィンコポリマーとは、分子中に酸素または窒素を含有せずに分散性能を有しているものである。ポリイソブチレンやエチレン−プロピレン共重合体の分子量としては、重量平均分子量で10万以上(GPC分析においてポリスチレン換算量)のものが好ましい。これらは単独だけでなく複数のものを併用してもよい。通常0.01重量%〜30重量%の割合で使用される。
【0067】
無灰分散剤としては、コハク酸イミド、コハク酸アミド、ベンジルアミン、コハク酸エステル、コハク酸エステル−アミド等を含有する添加剤およびそれらのホウ素含有物等が挙げられるが、コハク酸イミド系およびホウ素含有コハク酸イミド系が好ましく用いられる。コハク酸イミド系およびホウ素含有コハク酸イミド系の配合量は、0.05重量%〜8重量%である。
【0068】
金属系清浄剤としては、例えば、カルシウム、マグネシウム、バリウム等のスルホネート、フェネート、サリシレート、カルボキシレートから選択される化合物を含むものが挙げられ、過塩基性塩、塩基性塩、中性塩等の塩基価の異なるものを任意に選択して用いることができる。これらの配合量は、金属元素量として、通常0.05重量%〜5重量%の範囲で使用することが好ましい。
【0069】
摩擦調整剤としては、例えば、有機モリブデン系化合物、脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、油脂類、アミン、ポリアミド、硫化エステル、リン酸エステル、酸性リン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸エステルアミン塩等が挙げられる。これらは、通常0.05重量%〜5重量%の割合で使用される。
【0070】
摩耗防止剤としては、一般にジチオリン酸亜鉛、ジチオリン酸金属塩(Pb,Sb,Moなど)、ジチオカルバミン酸金属塩(Zn、Pb、Sb、Moなど)、ナフテン酸金属塩(Pbなど)、脂肪酸金属塩(Pbなど)、ホウ素化合物、リン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸エステルアミン塩等が挙げられ、通常0.1重量%〜5重量%の割合で使用される。
【0071】
酸化防止剤としては、一般にアルキル化ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキル化フェニル−α−ナフチルアミン等のアミン系酸化防止剤、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のフェノール系酸化防止剤、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネイト等の硫黄系酸化防止剤、ホスファイト等のリン系酸化防止剤、モリブデン系酸化防止剤、さらにジチオリン酸亜鉛等が挙げられ、特に、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤およびこれらの組合せが好ましく用いられる。これらは、通常0.05重量%〜5重量%の割合で使用される。
【0072】
極圧剤としては、一般に無灰系サルファイド化合物、硫化油脂、リン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸エステルアミン塩等が挙げられ、これらは、通常0.05重量%〜3重量%の割合で使用される。
【0073】
金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾール、トリアゾール誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体等が挙げられ、これらは、通常0.01重量%〜3重量%の割合で使用される。
【0074】
流動点降下剤としては、一般にエチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化パラフィンとナフタレンとの縮合物、塩素化パラフィンとフェノールとの縮合物、ポリメタクリレート、ポリアルキルスチレン等が挙げられ、特に、ポリメタアクリレートが好ましく用いられる。これらは、通常0.01重量%〜5重量%の割合で使用される。
【0075】
防錆剤としては、例えば、脂肪酸、アルケニルコハク酸ハーフエステル、脂肪酸セッケン、アルキルスルホン酸塩、多価アルコール脂肪酸エステル、脂肪酸アミン、酸化パラフィン、アルキルポリオキシエチレンエーテル等が挙げられ、これらは、通常0.01重量%〜3重量%の割合で使用される。
【0076】
また、特に、自動変速機油としては、各種添加剤の好ましい含有量は、次の通りであり、本発明に係るパーフルオロポリエーテル系泡消し剤10ppm以上の配合により、発泡を抑制することができ、如何なる添加剤フォーミュレーションによっても泡立ち抑制上での問題は生じない。
【0077】
Figure 2004331933
【0078】
【実施例】
以下、本発明について、実施例および比較例によりさらに具体的に説明する。もっとも本発明は、実施例等により限定されるものではない。
なお、実施例等により得られた潤滑油組成物の泡立ち抑制効果は、次の泡立ち性試験により評価した。
【0079】
また、実施例等における、「%」は、ことわりのない限り「重量%」を示す。(1)泡立ち性試験
泡立ち抑制性は、ASTM D892(Seq.I,II,III)およびASTM D6082(Seq.IV)の方法により評価した。なお、Seq.IVは高温における泡立ち性を評価することを目的として設定された試験法である。
Seq.I〜IVの基本操作および主要な試験条件は次の通りであるが、詳細はASTMD892およびD6082に規定するところによる。
【0080】
Seq.I;(ASTM D892) 1,000mlのメスシリンダに試料油190ml採り、24℃に保ち、ディフューザーピストン付き空気導入管を差し込み、94ml/分の乾燥空気を5分間吹き込み発生した泡の量を泡立ち度とする。さらに10分間放置後の泡の量を泡安定度とする。
Seq.II;(ASTM D892)新たに試料油を採取し、試料油温度を93.5℃とすること以外はSeq.Iと同一の試験を行い、泡立ち度および泡安定度を測定する。
Seq.III;(ASTM D892)Seq.II試験後の試料油を、そのまま24℃に温度を下げてSeq.Iと同一の泡立ち試験を行い、泡立ち度および泡安定度を測定する。
Seq.IV; (ASTM D6082)試料油温度を150℃、乾燥空気量を200ml/分に設定したこと以外Seq.Iと同一の試験を行い、泡立ち度および泡安定度を測定する。
【0081】
実施例1
パラフィン系精製鉱油(100℃における動粘度;4mm/s)にパーフルオロポリエーテル(25℃における動粘度;182mm/s(ソルベイソレクシス社製FOMBLINY25)を0.004%(40ppm)配合し、さらに、その他の添加剤として粘度指数向上剤(ポリメタクリレート5%)、無灰清浄分散剤(コハク剤イミド4%)、有機酸金属塩(カルシウムスルホネート0.1%)、摩擦調整剤(オレイン酸アミド0.3%、酸性リン酸エステル0.3%)、酸化防止剤(アルキル化ジフェニルアミン0.3%、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール0.3%)および金属不活性剤(ベンゾトリアゾール0.05%)を配合し、表1に示す潤滑油組成物を調製した。泡立ち抑制能を前記泡立ち性試験法で測定した泡立ち量により評価した。評価結果(泡立ち性試験結果)を表1に示す。ここで得られた潤滑油組成物は、Seq.I〜IVの各目標値のすべてに合格し、泡立ち抑制能について低温から高温にわたり顕著な効果を得た。
【0082】
実施例2
25℃動粘度182mm/sのパーフルオロポリエーテルの代わりに25℃動粘度29mm/sのパーフルオロポリエーテル(ソルベイソレクシス社製FOMBLIN Y04)を0.004%(40ppm)用いたこと以外すべて実施例1の潤滑油組成物の組成と同一の組成の表1に示す潤滑油組成物を得た。前記泡立ち性試験により、泡立ち抑制能を評価したところ、Seq.IIの泡立ち量が若干増加したが、目標値を十分満足し、全体として実施例1の潤滑油組成物の評価結果とほとんど遜色はみられなかった。
【0083】
実施例3
25℃動粘度182mm/sのパーフルオロポリエーテルの代わりに133mm/sのパーフルオロポリエーテル(デュポン社製KRYTOX GPL104)を0.004%(40ppm)用いたこと以外すべて実施例1の潤滑油組成物の組成と同一の組成の表1に示す潤滑油組成物を得た。前記泡立ち性試験に供したところ、実施例1の潤滑油組成物と同等の泡立ち抑制能の評価結果を得た。
【0084】
実施例4
25℃動粘度182mm/sのパーフルオロポリエーテルの代わりに25℃動粘度1,060mm/sのパーフルオロポリエーテル(ソルベイソレクシス社製FOMBLIN YPL1500)を用いたこと以外すべて実施例1の潤滑油組成物の組成と同一の組成の表1に示す潤滑油組成物を得た。前記泡立ち性試験に供したところ、実施例1の潤滑油組成物と同等の泡立ち抑制能の評価結果を得た。
【0085】
比較例1
パラフィン系精製鉱油(100℃動粘度;4mm/s)に実施例1で使用した「その他の添加剤」と同一組成の添加剤混合物を10.35%配合し、泡消し剤を配合していない潤滑油組成物を調製し、前記泡立ち性試験により泡立ち抑制能を評価した。表2に示すように、泡立ち抑制能は、低いものであり、特に低温において不良であった。
【0086】
比較例2
25℃動粘度182mm/sのパーフルオロポリエーテルの代わりに25℃動粘度2mm/sのパーフルオロポリエーテル(ソルベイソレクシス社製GALDEN)を0.004%(40ppm)を用いたこと以外すべて実施例1の潤滑油組成物の組成と同一の組成の表2に示す潤滑油組成物を調製した。この結果から、パーフルオロポリエーテルの粘度が低すぎるとSeq.IとSeq.IIIの泡立ち量の増加で示すように低温での泡立ち抑制効果が低下することが示された。
【0087】
比較例3
25℃動粘度182mm/sのパーフルオロポリエーテルの代わりに25℃動粘度12,500mm/sのポリジメチルシロキサン(信越シリコーン社製KF96H)を用いて潤滑油組成物を調製したこと以外すべて実施例1の潤滑油組成物の組成と同一組成の潤滑油組成物を調製した。前記泡立ち性試験の結果、表2に示すように高温での泡立ち量が多く、シリコーン系消泡剤は、実施例の各パーフルオロポリエーテルに比較して特に高温での泡立ち抑制効果が劣ることが判明した。
【0088】
比較例4
25℃動粘度182mm/sのパーフルオロポリエーテルの代わりに「分子量50,000のパーフルオロオクチルエチルアクリレート」/「ステアリルアクリレート」=10:90の共重合体をポリマー有効濃度で0.004%を用いたこと以外は実施例1の潤滑油組成物の組成と同一の組成の潤滑油組成物を調製した。評価結果を表2に示す。
【0089】
【表1】
Figure 2004331933
【0090】
【表2】
Figure 2004331933
【0091】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明によれば、低温から高温までの広範囲の温度領域において良好な泡立ち抑制効果を奏する潤滑油組成物を提供することができる。
また、基油の種類を問わず、かつ添加剤の種類にも拘らず十分な泡立ち抑制効果を得ることもできる。
本発明に係る潤滑油組成物は、かかる性能を有することから、自動変速機油、無段変速機油、油圧油、ギヤ油、タービン油、コンプレッサー油、エンジン油として好適であり、特に自動変速機油、油圧油として優れた効果を奏する。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a lubricating oil composition, and more particularly to a lubricating oil composition capable of obtaining an excellent foaming suppression effect in a wide temperature range from a low temperature to a high temperature.
[0002]
The present invention also provides a lubricating oil composition suitable as an automatic transmission oil, a continuously variable transmission oil, a hydraulic oil, a gear oil, a compressor oil, a turbine oil, an engine oil, particularly a power transmission oil.
[0003]
[Prior art]
In recent years, there has been an increasing demand for environmentally friendly lubricants from the viewpoint of environmental conservation measures, and in order to improve fuel efficiency, the lubricants have a low viscosity and a variety of additives are used to improve quality. It has become a situation. On the other hand, automatic transmissions and hydraulic devices tend to have higher performance and smaller size, and in addition to this, higher output of the internal combustion engine tends to increase the oil temperature in the automatic transmission. Such tendency tends to cause foaming for automatic transmission oil due to the intake of air into the oil due to high temperature, agitation by high speed rotation, high speed scattering, etc. in the presence of air, and low viscosity. In addition, the foaming phenomenon due to high-speed rotation occurs in high-speed diesel engine oils, turbine oils containing extreme pressure agents, torque converter oils, engine oils containing ashless dispersants, hydraulic fluids, and the like.
[0004]
When bubbles generated in this manner are stably present in the oil, for example, an automatic transmission may cause a problem of oil leakage from the breather, and wear and seizure due to oil film breakage. There is also a concern of making it easier to generate. Furthermore, in the hydraulic system, if bubbles are generated, the compressibility becomes abnormal, leading to an erroneous operation, and the high-speed gearbox incorporates difficulties such as gear tooth damage.
[0005]
Under such circumstances, dimethylpolysiloxane (silicone) compounds and modified silicones have been proposed as defoaming agents. For example, in order to eliminate the defoaming deterioration caused by the friction modifier, a relatively high viscosity dimethylpolysiloxane is blended together with the friction modifier (phosphate ester, carboxylic acid, carboxylic ester, sulfur compound, etc.). An automatic transmission oil composition (see Patent Document 1 (Japanese Patent Laid-Open No. Hei 4-209497)) has been proposed, and the density is 1.15 g / cm for a highly synthetic hydrocarbon-based synthetic base oil.3An automatic transmission oil (see Patent Document 2 (Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-87069)) obtained by blending polyfluoroalkylsiloxane having a temperature of (15 ° C.) or higher has also been proposed. Furthermore, refer to a foam-resistant hydrocarbon oil composition in which an acrylate copolymer containing a polymerized fluorinated acrylate monomer as a polyacrylate defoamer is blended with a hydrocarbon oil (Patent Document 3 (Japanese Patent Laid-Open No. 2001-520302)). ) And the like.
[0006]
However, the prior arts as described above are not sufficient in the foaming suppression effect for the downsized / high performance apparatus or the apparatus under high speed conditions as described above, and the temperature at which the foaming suppression effect is exhibited. There is a problem that the range is narrow and it is difficult to cope with a change in lubrication conditions such as in a transmission for an automobile.
[0007]
Under such circumstances, development of a lubricating oil composition having a large foaming suppression effect that eliminates the above-described difficulties has been eagerly desired.
[0008]
[Patent Document 1] Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 4-209697
[Patent Document 2] Japanese Unexamined Patent Publication No. 2000-87069
[Patent Document 3] Japanese Patent Laid-Open No. 2001-520302
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a lubricating oil composition that exhibits a good foaming suppression effect in a wide temperature range from a low temperature to a high temperature in view of the state of technical development as described above.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, the present inventor has conducted extensive studies to solve the above problems, and as a result, a fluorine-based polyether compound having a specific viscosity, particularly a compound having a skeleton structure of perfluoropolyether is insoluble in various base oils. Focusing on the fact that it has the properties of a defoaming agent due to its poor solubility and low surface tension, etc., and by blending it with lubricating oil, it suppresses high foaming in a wide temperature range regardless of the type of base oil. The inventors have found that a lubricating oil composition having an effect can be obtained, and based on these findings, the present invention has been completed.
[0011]
Thus, according to the present invention,
A lubricating oil composition comprising a base oil and an additive contained in the base oil, the additive having a kinematic viscosity at 25 ° C. of 20 mm2A lubricating oil composition comprising a compound having a skeletal structure of at least one perfluoropolyether of at least / s (hereinafter referred to as “perfluoropolyether compound” in the present specification) in a foaming suppression amount. object
Is provided.
[0012]
As described above, the present invention provides a lubricating oil composition containing a perfluoropolyether compound in an effective amount for suppressing foaming, and further includes preferred embodiments described in 1) to 8) below. .
[0013]
1) Solvent refined mineral oil and / or hydrotreated oil obtained by a process such as hydrocracking or hydrotreating, wherein the base oil is an extraction residual oil obtained by using an aromatic extraction solvent such as phenol or furfural. Said lubricating oil composition.
2) The perfluoropolyether compound has a skeleton structure having a perfluoroalkylene group having 1 to 3 carbon atoms and having a polyether structure as a main chain.
The lubricating oil composition which is a compound.
3) The said perfluoropolyether compound is at least one compound selected from the group consisting of compounds represented by the following formulas (1) to (4):
Lubricating oil composition.
[0014]
[Chemical 1]
Figure 2004331933
[0015]
[Chemical 2]
Figure 2004331933
[0016]
[Chemical Formula 3]
Figure 2004331933
[0017]
[Formula 4]
Figure 2004331933
[0018]
In each of the formulas (1) to (4),
X and X1Respectively
(I) Fluorine atom
Or
(Ii) any substituent Y selected from the group consisting of the following (a) to (g)
(A) -CH2OH
(B) -CH2(OC2H4)tOH
[0019]
(C)
[Chemical formula 5]
Figure 2004331933
[0020]
(D)
[Chemical 6]
Figure 2004331933
[0021]
(E) -CH2COOH
(F) -CF2COOH
(G) -CF2COONH3-(CH2)5-CH3Etc.
[0022]
4) X and X1However, the lubricating oil composition is a fluorine atom.
5) The perfluoropolyether compound has a kinematic viscosity at 25 ° C. of 20 to 1,200 mm.2The lubricating oil composition is / s.
6) The lubricating oil composition wherein the perfluoropolyether compound has a foaming suppression amount of 20 ppm or more based on the total weight of the lubricating oil composition.
7) The perfluoropolyether compound is blended in an amount of 10 ppm or more based on the total amount of the lubricating oil composition with respect to the base oil, and further, a viscosity index improver, an ashless dispersant, an antioxidant, an antiwear agent, a friction modifier, The lubricating oil composition comprising at least one additive selected from the group consisting of organic acid metal salts, metal deactivators and pour point depressants.
8) The perfluoropolyether compound is blended in an amount of 10 ppm or more based on the total amount of the lubricating oil composition with respect to the base oil, a viscosity index improver of 0.01 wt% to 30 wt%, 0.05 wt% to 8 wt% % Ashless dispersant, 0.05 wt% to 5 wt% metal detergent, 0.05 wt% to 5 wt% friction modifier, 0.01 wt% to 5 wt% antiwear agent, 0% .05 wt% to 5 wt% antioxidant, 0.01 wt% to 3 wt% metal deactivator and 0.01 wt% to 5 wt% pour point depressant. The lubricating oil composition comprising at least one additive.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The lubricating oil composition according to the present invention contains a base oil and a perfluoropolyether compound contained in the base oil as constituent components, and further blended with other additives depending on the use of the lubricating oil. It has been done.
[0024]
The base oil as a constituent component of the lubricating oil composition is not particularly limited as long as it is used as a normal lubricating base oil and can be used, but in the lubricating oil composition according to the present invention. Those in which the perfluoropolyether compound used is not completely dissolved but dispersed are preferred. Specifically, mineral base oils, GTL (Gas to liquid) base oils, synthetic oil base oils, or mixed oil base oils thereof are used.
[0025]
Mineral oil base oils include solvent refining, hydrocracking, and hydrotreating of the lubricating oil fraction obtained as distillate by vacuum distillation of residual oil from paraffinic, intermediate or naphthenic crude oil distillation equipment. , Mineral oil such as solvent refined mineral oil or hydrotreated oil obtained by arbitrarily selecting and using various refining steps such as hydrorefining, solvent dewaxing, catalytic dewaxing, clay treatment, etc., vacuum distillation residue oil Mineral oil obtained by treating the deoiled oil obtained by the above solvent defoaming treatment by the above-mentioned refining process, mineral oil obtained by isomerization of the wax, or a mixed oil thereof can be used as the base oil base material. .
In the solvent purification, aromatic extraction solvents such as phenol, furfural and N-methyl-2-pyrrolidone are used, and liquefied propane, MEK / toluene and the like are used as solvents for solvent dewaxing. On the other hand, in catalytic dewaxing, for example, shape selective zeolite or the like is used as a dewaxing catalyst.
[0026]
Examples of the refined base oil base material obtained as described above include light neutral oils, medium neutral oils, heavy neutral oils, bright stocks, and the like having different viscosity levels. A mineral oil-based base oil can be produced by appropriately blending so as to satisfy the required properties such as kinematic viscosity according to the application.
[0027]
Examples of the GTL base oil include a lubricating oil fraction separated from a liquid product obtained by using a natural gas or the like as a raw material by a GTL process, or a lubricating oil fraction obtained by hydrocracking a produced wax. Can do. Furthermore, the lubricating oil fraction etc. which are isolate | separated from the liquid production | generation oil obtained by the ATL (Asphalt to Liquid) process which uses heavy residual oil components, such as asphalt, as a raw material can also be used.
[0028]
On the other hand, synthetic base oils include poly α-olefin oligomers (for example, poly (1-hexene), poly (1-octene), poly (1-decene), and mixtures thereof); polybutene; ethylene Alkylene copolymers; alkylbenzenes (eg dodecylbenzene, tetradecylbenzene, di (2-ethylhexyl) benzene, dinonylbenzene etc.); polyphenyls (eg biphenyl, alkylated polyphenyl etc.); alkylated diphenyl ethers and alkylations Diphenyl sulfide and derivatives thereof; dibasic acids (for example, phthalic acid, succinic acid, alkyl succinic acid, alkenyl succinic acid, maleic acid, azelaic acid, speric acid, sebacic acid, fumaric acid, adipic acid, linoleic acid dimer, etc. ) And various alcohols (eg An ester with butyl alcohol, hexyl alcohol, 2-ethylhexyl alcohol, dodecyl alcohol, ethylene glycol, diethylene glycol monoether, propylene glycol, etc.); a monocarboxylic acid having 5 to 18 carbon atoms and a polyol (for example, neopentyl glycol, Ester with trimethylolpropane, pentaerythritol, dipentaerythritol, tripentaerythritol, etc.); other examples include polyoxyalkylene glycol, polyoxyalkylene glycol ester, polyoxyalkylene glycol ether, and phosphate ester.
[0029]
The base oil can be produced by blending the above base oil bases individually or in combination of two or more so as to have a desired viscosity and other properties. For example, by preparing various base oil base materials, the lubricating oil composition of the present invention has a kinematic viscosity at 100 ° C. of 2 to 20 mm.2/ S, preferably 3-15mm2It may be adjusted to the range of / s.
If the kinematic viscosity of the base oil is too high, the agitation resistance increases, and the friction coefficient in the fluid lubrication region increases, resulting in a deterioration in fuel saving characteristics. On the other hand, if the viscosity is too low, there is a problem that wear increases in sliding parts, for example, a valve system of an internal combustion engine, a piston ring, a bearing and the like.
[0030]
Next, the perfluoropolyether compound used as a defoaming agent for the lubricating oil composition according to the present invention will be described.
The perfluoropolyether compound used as a constituent of the lubricating oil composition according to the present invention preferably has a kinematic viscosity at 25 ° C. of 20 mm.2/ S or more. More preferably 20 to 1,200 mm2/ S, especially 100-500mm2/ S. 25 ° C kinematic viscosity 20mm2If it is less than / s, a sufficient foaming suppression effect cannot be obtained. On the other hand, even if the viscosity is increased, there is no extreme problem, but the increase in viscosity tends to decrease the foaming suppression effect particularly at high temperatures. It is in.
[0031]
Examples of the skeleton structure of such a perfluoropolyether compound are compounds having a perfluoroalkylene group at the end and containing a polyether structure of a repeating unit as a main chain. The following formulas (1) to (4) The thing represented by is mentioned.
[0032]
[Chemical 7]
Figure 2004331933
[0033]
[Chemical 8]
Figure 2004331933
[0034]
[Chemical 9]
Figure 2004331933
[0035]
Embedded image
Figure 2004331933
[0036]
In each of the formulas (1) to (4), the skeletal structure is characterized.
X and X1Is not particularly limited,
(I) Fluorine atom
Or
(Ii) Substituent Y selected from the group consisting of the following bridging group W and functional group Z
(Where Y = Ws-Z (s is 0 or 1)
Is preferred.
[0037]
As the crosslinking group W,
(1) -O-
(2) -CH2
(3) -CH2CH2O-
(4) -CH2CH (CH3) O-
(5) -COO-
(6) -COS-
(7) -CO-
(8)-(O-CH2CH2)t-(T = 0-3)
Etc.
[0038]
As the functional group Z,
(1) -OH
(2) -COOH
(3) -SH
(4) -NH2
(5) -CH = CH2
(6) -CN
(7) -NCO
(8)
[0039]
Embedded image
Figure 2004331933
(The silyl group is R1, R2And R3Are the three types of side chains shown in the following (A) to (D).
[0040]
(A) R1, R2, R3Are both benzyl groups or both phenyl groups.
(B)-(1) R1Is an acrylic group, R2, R3Are all methyl groups.
(B)-(2) R1Is vinyl group, R2, R3Are methyl groups.
(B)-(3) R1, R2, R3Are all vinyl groups.
(C) R1Is vinyl group, R2, R3Are both phenyl groups.
(D) R1, R2, R3Are all ethyl groups.
[0041]
(9)
Embedded image
Figure 2004331933
[0042]
(10) -CH (OH) CH2OH
As a component of the defoamer for lubricating oil, preferred functional group Z is -OH, -COOH,
Embedded image
Figure 2004331933
[0043]
Embedded image
Figure 2004331933
And the crosslinking group W is -CH2-, -CH2O-, -CH2-(O-CH2CH2)t-Etc. are preferable. As a particularly preferred substituent Y composed of a crosslinking group W and a functional group Z,
(A) -CH2OH
(B) -CH2(OCH2CH2)t-OH
[0044]
(C)
Embedded image
Figure 2004331933
[0045]
(D)
Embedded image
Figure 2004331933
[0046]
(E) -CH2COOH
(F) -CF2COOH
(G) -CF2COONH3-(CH2)5-CH3
Etc. Note that the substituent Y may not have the crosslinking group W.
[0047]
Particularly preferred specific examples of the constituents of the lubricating oil composition according to the present invention include X and X1Are fluorine atoms, and both ends of the skeleton structure are blocked with fluorine atoms, and examples thereof include compounds represented by the following formulas I to IV.
[0048]
The first compound has the formula:
Embedded image
Figure 2004331933
The polyether structure is a branched structure as shown in
[0049]
Embedded image
Figure 2004331933
When
Embedded image
Figure 2004331933
And obtained by random polymerization. In formula I, m + n is 8 to 45, and m / n is 20 to 100, which is suitable as a defoaming agent.
[0050]
The second compound is a polyether homopolymer having a branched chain in the molecule, as shown by the following formula. In Formula II, o is 7-60.
Embedded image
Figure 2004331933
[0051]
As shown in the following formula III, the third compound has a linear polyether structure and a low viscosity.
Embedded image
Figure 2004331933
In the formula III, p + q is controlled to 40 to 180, and p / q is controlled to 0.5 to 2.
[0052]
The fourth compound is a homopolymer of hexafluoropropylene oxide as shown by Formula IV, and r is 10-50.
Embedded image
Figure 2004331933
[0053]
In the compounds of the formulas I to IV, m, n, o, p, q and r in each formula are the same as those of the perfluoropolyether compound, the 25 ° C. kinematic viscosity being 20 mm.2/ S or more is controlled within the above range.
[0054]
In addition, as the perfluoropolyether compound used in the lubricating oil composition according to the present invention, one in which the substituent Y is introduced at one or both ends thereof is also preferable, and in the above formulas (1) to (4) X and X of each perfluoropolyether compound represented1Are substituents selected from the above (a) to (g). In particular, X and X1Are preferably the same substituents in each compound.
[0055]
Among these, specific examples of the perfluoropolyether compound of the formula (3)
(1) X = X1= -CH2For OH
Embedded image
Figure 2004331933
Is provided.
[0056]
Also,
(2) X = X1= -CH2(-O-CH2-CH2−)tIn the case of -OH;
Embedded image
Figure 2004331933
[0057]
(3)
Embedded image
Figure 2004331933
in the case of
Embedded image
Figure 2004331933
[0058]
(4)
Embedded image
Figure 2004331933
in the case of
Embedded image
Figure 2004331933
[0059]
(5) X = X1= -CH2In the case of COOH
Embedded image
Figure 2004331933
Are provided.
[0060]
The perfluoropolyether compounds represented by the other formulas (1), (2) and (4) are also X and X as in the compound of the formula (3).1Can be the same as those selected from the above substituents.
[0061]
Further, the amount of the perfluoropolyether compound added is 10 ppm (0.001 wt%) or more, preferably 20 ppm (0.002 wt%) or more based on the total weight of the lubricating oil composition. If the added amount does not reach 10 ppm, there is a possibility that the foaming suppression effect may not be sufficiently obtained. Therefore, an effective amount may be selected and used for foaming suppression according to the difference in oil type and the like.
[0062]
The additive containing the perfluoropolyether represented by the above formula I and formula II can be obtained as, for example, a product name FOBBLYLY type manufactured by Solvay Solexis and a KRYTOX GLP type manufactured by DuPont. it can. Product name FOMBLIN Y type made by Solvay Solexis
-(-CF (CF3CF2O-)-and-(CF2O-)-random polymer in which the repeating unit of the main chain has a branched structure. On the other hand, the KRYTOX type is a compound containing a homopolymer of hexafluoroisopropylene. Moreover, the additive containing the perfluoropolyether represented by the formulas III and IV is, for example, a trade name FOMBLINZ type manufactured by Solvay Solexis and a trade name demnum manufactured by Daikin Industries, Ltd. ) Each type can be obtained. FOMBLIN Z type is-(-CF2-CF2-CF2O-)-and-(CF2O-)-polymer having a linear structure and having a low viscosity. The demnum type is a homopolymer of hexafluoropropylene oxide. In addition, as a perfluoropolyether compound having polar groups at both ends of perfluoropolyether (hydroxyl group introduced as a polar group), the trade name FOBBLIN Z-DOL manufactured by Solvay Solexis Co., Ltd. and the product name FOBBLIN AM2001 manufactured by the same company as polar groups A piperonyl group is introduced) and the like.
[0063]
Further, as the component of the lubricating oil composition of the present invention, the perfluoropolyether compound can be used by selecting one or two or more of those listed above. Moreover, even if it coexists with conventionally used antifoaming agents such as polyfluoroalkylsiloxane and polydimethylsiloxane, it can be used sufficiently if the effect of the perfluoropolyether compound according to the present invention is not reduced. it can.
[0064]
In order to prepare the lubricating oil composition according to the present invention, the dispersion method of the perfluoropolyether compound is (1) mixed with a small amount of base oil or composition and pre-dispersed with a homogenizer in the form of a master batch. A method or (2) a method in which a perfluoropolyether compound or a pre-dispersed product of the compound is mixed with the composition being stirred in a state of being atomized by high-pressure spraying or the like can be employed.
[0065]
The lubricating oil composition according to the present invention is suitable as an automatic transmission oil, a continuously variable transmission oil, a hydraulic oil, a gear oil, a turbine oil, a compressor oil, an engine oil, etc., and the performance required for each application. Various additives such as viscosity index improver, ashless dispersant, organic acid metal salt (metal detergent), friction modifier, antiwear agent, antioxidant, extreme pressure agent, metal deactivation An agent, a pour point depressant, a rust inhibitor, a colorant, and the like can be added as appropriate.
[0066]
As viscosity index improvers, generally non-dispersed polymethacrylate, dispersed polymethacrylate, non-dispersed olefin copolymer (polyisobutylene, ethylene-propylene copolymer), dispersed olefin copolymer, polyalkylstyrene, styrene-butadiene Examples thereof include hydrogenated copolymers, styrene-maleic anhydride ester copolymers, and star-shaped isoprene. The non-dispersed olefin copolymer has a dispersion performance without containing oxygen or nitrogen in the molecule. The molecular weight of polyisobutylene or ethylene-propylene copolymer is preferably 100,000 or more in terms of weight average molecular weight (polystyrene equivalent in GPC analysis). These may be used alone or in combination. Usually, it is used in a proportion of 0.01% to 30% by weight.
[0067]
Ashless dispersants include additives containing succinimide, succinic amide, benzylamine, succinic acid ester, succinic acid ester-amide, etc., and boron-containing materials thereof. A succinimide-containing system is preferably used. The compounding quantity of a succinimide type | system | group and a boron containing succinimide type | system | group is 0.05 weight%-8 weight%.
[0068]
Examples of the metal detergent include those containing a compound selected from sulfonates such as calcium, magnesium and barium, phenates, salicylates, and carboxylates, such as overbased salts, basic salts, and neutral salts. Those having different base numbers can be arbitrarily selected and used. These compounding amounts are usually preferably used in the range of 0.05% by weight to 5% by weight as the amount of metal element.
[0069]
Examples of the friction modifier include organic molybdenum compounds, fatty acids, higher alcohols, fatty acid esters, oils and fats, amines, polyamides, sulfurized esters, phosphate esters, acidic phosphate esters, phosphite esters, phosphate ester amine salts. Etc. These are usually used in a proportion of 0.05 to 5% by weight.
[0070]
Antiwear agents generally include zinc dithiophosphate, metal dithiophosphate (Pb, Sb, Mo, etc.), metal dithiocarbamate (Zn, Pb, Sb, Mo, etc.), metal naphthenate (Pb, etc.), fatty acid metal, etc. Examples thereof include salts (such as Pb), boron compounds, phosphate esters, phosphite esters, phosphate ester amine salts and the like, and they are usually used at a ratio of 0.1 wt% to 5 wt%.
[0071]
As the antioxidant, amine-based antioxidants such as alkylated diphenylamine, phenyl-α-naphthylamine, alkylated phenyl-α-naphthylamine, 2,6-di-t-butylphenol, 4,4′-methylenebis (2 , 6-di-t-butylphenol), isooctyl-3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate and the like, and dilauryl-3,3′-thiodipropionate. Sulfur-based antioxidants such as phosphites, molybdenum-based antioxidants, molybdenum-based antioxidants, and zinc dithiophosphate, among others, amine-based antioxidants, phenol-based antioxidants, and combinations thereof Is preferably used. These are usually used in a proportion of 0.05 to 5% by weight.
[0072]
Examples of extreme pressure agents generally include ashless sulfide compounds, sulfurized fats and oils, phosphate esters, phosphite esters, phosphate ester amine salts, etc., and these are usually in a proportion of 0.05% to 3% by weight. Used in.
[0073]
Examples of the metal deactivator include benzotriazole, triazole derivatives, benzotriazole derivatives, thiadiazole derivatives and the like, and these are usually used in a proportion of 0.01% by weight to 3% by weight.
[0074]
Pour point depressants generally include ethylene-vinyl acetate copolymers, condensates of chlorinated paraffin and naphthalene, condensates of chlorinated paraffin and phenol, polymethacrylate, polyalkylstyrene, etc. Methacrylate is preferably used. These are usually used in a proportion of 0.01% to 5% by weight.
[0075]
Examples of the rust preventive include fatty acids, alkenyl succinic acid half esters, fatty acid soaps, alkyl sulfonates, polyhydric alcohol fatty acid esters, fatty acid amines, oxidized paraffins, alkyl polyoxyethylene ethers, and the like. Used in a proportion of 0.01% to 3% by weight.
[0076]
In particular, as an automatic transmission oil, the preferred content of various additives is as follows, and foaming can be suppressed by blending 10 ppm or more of the perfluoropolyether-based defoamer according to the present invention. Any additive formulation will not cause problems with foam suppression.
[0077]
Figure 2004331933
[0078]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples and comparative examples. However, the present invention is not limited to the examples.
In addition, the foaming inhibitory effect of the lubricating oil composition obtained by the Example etc. was evaluated by the following foaming property test.
[0079]
In Examples and the like, “%” means “% by weight” unless otherwise specified. (1)Foam test
Foam suppression was evaluated by the methods of ASTM D892 (Seq. I, II, III) and ASTM D6082 (Seq. IV). Seq. IV is a test method set for the purpose of evaluating foamability at high temperatures.
Seq. Basic operations of I to IV and main test conditions are as follows, and details are as defined in ASTM D892 and D6082.
[0080]
Seq. I: (ASTM D892) Put 190ml of sample oil in a 1,000ml graduated cylinder, keep it at 24 ° C, insert an air inlet tube with a diffuser piston, and blow dry air of 94ml / min for 5 minutes. And The amount of foam after standing for 10 minutes is defined as the foam stability.
Seq. II; (ASTM D892) Seq. Except that sample oil is newly collected and the sample oil temperature is set to 93.5 ° C. The same test as I is performed and the foaming degree and foam stability are measured.
Seq. III; (ASTM D892) Seq. The sample oil after the II test was directly cooled to 24 ° C. and Seq. The same foaming test as in I is performed and the foaming degree and foam stability are measured.
Seq. IV; (ASTM D6082) Seq., Except that the sample oil temperature was set to 150 ° C. and the amount of dry air was set to 200 ml / min. The same test as I is performed and the foaming degree and foam stability are measured.
[0081]
Example 1
Paraffin refined mineral oil (kinematic viscosity at 100 ° C .; 4 mm2/ S) perfluoropolyether (kinematic viscosity at 25 ° C .; 182 mm2/ S (Folbly25 manufactured by Solvay Solexis Co., Ltd.) is added in an amount of 0.004% (40 ppm), and as other additives, a viscosity index improver (polymethacrylate 5%), an ashless detergent dispersant (succinimide 4%). ), Organic acid metal salt (calcium sulfonate 0.1%), friction modifier (oleic amide 0.3%, acidic phosphate 0.3%), antioxidant (alkylated diphenylamine 0.3%, 2 , 6-di-tert-butylphenol 0.3%) and a metal deactivator (benzotriazole 0.05%) were blended to prepare lubricating oil compositions shown in Table 1. The foam suppression ability was evaluated by the foaming amount measured by the foamability test method. The evaluation results (foaming test results) are shown in Table 1. The lubricating oil composition obtained here was obtained from Seq. All the target values of I to IV were passed, and a remarkable effect was obtained from a low temperature to a high temperature with respect to foaming suppression ability.
[0082]
Example 2
25 ° C kinematic viscosity 182mm2/ S kinematic viscosity 29mm instead of perfluoropolyether2Lubricating oil shown in Table 1 having the same composition as that of the lubricating oil composition of Example 1 except that 0.004% (40 ppm) of / fluoroperfluoropolyether (FOMBLIN Y04 manufactured by Solvay Solexis) was used. A composition was obtained. When the foaming suppression ability was evaluated by the foaming property test, Seq. Although the amount of foaming of II slightly increased, the target value was sufficiently satisfied, and the evaluation result of the lubricating oil composition of Example 1 as a whole was hardly inferior.
[0083]
Example 3
25 ° C kinematic viscosity 182mm2/ Mm instead of perfluoropolyether2/ S perfluoropolyether (KRYTOX GPL104 manufactured by DuPont) was used except that 0.004% (40 ppm), and the lubricating oil composition shown in Table 1 having the same composition as that of the lubricating oil composition of Example 1 Got. When subjected to the foamability test, an evaluation result of foaming suppression ability equivalent to that of the lubricating oil composition of Example 1 was obtained.
[0084]
Example 4
25 ° C kinematic viscosity 182mm2/ S kinematic viscosity 1,060 mm instead of perfluoropolyether2A lubricating oil composition shown in Table 1 having the same composition as that of the lubricating oil composition of Example 1 was obtained except that / s perfluoropolyether (Folvin YPL1500 manufactured by Solvay Solexis) was used. When subjected to the foamability test, an evaluation result of foaming suppression ability equivalent to that of the lubricating oil composition of Example 1 was obtained.
[0085]
Comparative Example 1
Paraffin-based refined mineral oil (100 ° C kinematic viscosity; 4 mm2/ S) is mixed with 10.35% of an additive mixture having the same composition as “other additives” used in Example 1 to prepare a lubricating oil composition containing no defoamer, and the foaming property The ability to suppress foaming was evaluated by a test. As shown in Table 2, the foaming suppression ability was low, and was poor particularly at low temperatures.
[0086]
Comparative Example 2
25 ° C kinematic viscosity 182mm2/ S kinematic viscosity 2 mm instead of perfluoropolyether2Lubricating oil shown in Table 2 having the same composition as that of the lubricating oil composition of Example 1, except that 0.004% (40 ppm) of perfluoropolyether of / s (GALDEN manufactured by Solvay Solexis) was used. A composition was prepared. From this result, when the viscosity of perfluoropolyether is too low, Seq. I and Seq. As shown by the increase in the amount of foaming of III, it was shown that the foaming suppression effect at low temperatures was reduced.
[0087]
Comparative Example 3
25 ° C kinematic viscosity 182mm2/ S kinematic viscosity 12,500 mm instead of perfluoropolyether2A lubricating oil composition having the same composition as that of the lubricating oil composition of Example 1 was prepared except that the lubricating oil composition was prepared using / s polydimethylsiloxane (KF96H manufactured by Shin-Etsu Silicone Co., Ltd.). As a result of the foaming property test, the amount of foaming at a high temperature is large as shown in Table 2, and the silicone-based antifoaming agent is inferior in foaming suppression effect at a particularly high temperature as compared with each perfluoropolyether of the examples. There was found.
[0088]
Comparative Example 4
25 ° C kinematic viscosity 182mm2Except that a copolymer of “perfluorooctylethyl acrylate having a molecular weight of 50,000” / “stearyl acrylate” = 10: 90 was used instead of / 4 perfluoropolyether in an effective polymer concentration of 0.004%. A lubricating oil composition having the same composition as that of the lubricating oil composition of Example 1 was prepared. The evaluation results are shown in Table 2.
[0089]
[Table 1]
Figure 2004331933
[0090]
[Table 2]
Figure 2004331933
[0091]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a lubricating oil composition that exhibits a good foaming suppression effect in a wide temperature range from a low temperature to a high temperature.
In addition, a sufficient foaming suppression effect can be obtained regardless of the type of base oil and regardless of the type of additive.
Since the lubricating oil composition according to the present invention has such performance, it is suitable as an automatic transmission oil, a continuously variable transmission oil, a hydraulic oil, a gear oil, a turbine oil, a compressor oil, and an engine oil, and in particular, an automatic transmission oil, Excellent effect as hydraulic oil.

Claims (2)

基油と該基油に含有された添加剤とからなる潤滑油組成物であって、該添加剤が、25℃における動粘度20mm/s以上の少なくとも一種のパーフルオロポリエーテルの骨格構造を有する化合物を泡立ち抑制量含有してなることを特徴とする潤滑油組成物。A lubricating oil composition comprising a base oil and an additive contained in the base oil, wherein the additive has a skeleton structure of at least one perfluoropolyether having a kinematic viscosity of 20 mm 2 / s or more at 25 ° C. A lubricating oil composition comprising a foaming compound in an amount to suppress foaming. 前記パーフルオロポリエーテルの骨格構造を有する化合物の泡立ち抑制量が、潤滑油組成物全重量基準で10ppm以上である請求項1に記載の潤滑油組成物。The lubricating oil composition according to claim 1, wherein the amount of foaming suppression of the compound having a skeleton structure of perfluoropolyether is 10 ppm or more based on the total weight of the lubricating oil composition.
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