JP2004331255A - 搬送装置及び記録装置 - Google Patents

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Satoshi Fujioka
聡 藤岡
Yasuyuki Sakado
保幸 坂戸
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Abstract

【課題】種々の厚さの媒体のスキュー取り及び頭出しを確実に高精度に行うことができる搬送装置及び記録装置と液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】給送されてくる媒体を反転させる第1搬送ローラ、反転させた媒体を搬送する第2搬送ローラとを備え、媒体の先端を第1搬送ローラから下流側へ一定量搬送させた後、当該媒体を第1搬送ローラから上流側へ一定量戻すことにより行うスキュー取りと、媒体の先端を第1搬送ローラに突き当てた状態で給送ローラをスリップさせることにより行うスキュー取りを媒体の種類に応じて切り替える。これにより、薄手の媒体は送り・戻しの方法でスキュー取りを行うことができ、厚手の媒体は突き当て・スリップの方法でスキュー取りを行うことができるので、1台の装置で種々の厚さの媒体に対応することができる。
【選択図】 図11

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、媒体を搬送する搬送装置及びその搬送装置を備えた記録装置と液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
媒体として例えばJIS規格のA4判からJIS規格のA2判といった比較的大型のサイズの用紙にまで印刷できる大型の記録装置の1つであるインクジェット式プリンタがある。このような大型のインクジェット式プリンタは、重量のある用紙を取り扱う関係上、小型のインクジェット式プリンタのように背面側から給紙して前面側に排紙することが困難であるため、前面側で給排紙するようになっている。すなわち、インクジェット式プリンタの前面には、給紙トレイと排紙トレイが配設されている。
【0003】
給紙トレイに収納された用紙は、給紙ローラにより取り出されて給紙され、搬送ローラにより反転される。そして、反転された用紙は、紙送りローラにより記録部へ搬送されるようになっている。ここで、用紙のスキュー取りは、給紙ローラと搬送ローラを駆動制御して、用紙の先端を搬送ローラから下流側へ一定量突出させ、先端を上流側へ吐き出すことで行われる。また、用紙の頭出しは、給紙ローラを通過してから紙送りローラを通過するまでの間の搬送量に基づいて行われる(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−233505号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、写真と同等以上の画質で印刷することができる種々の用紙が開発されてきている。このような用紙は、いわゆる普通紙に比べて一般的に厚さが厚い。ところが、上述した従来のインクジェット式プリンタでは、厚手の用紙のスキュー取りや頭出しが困難な場合がある。
【0006】
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、種々の厚さの媒体のスキュー取り及び頭出しを確実に高精度に行うことができる搬送装置及びその搬送装置を備えた記録装置と液体噴射装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明の搬送装置では、給送されてくる媒体を反転させる第1の搬送ローラと、反転させた前記媒体を搬送する第2の搬送ローラとを備え、前記媒体の先端を前記第1の搬送ローラから下流側へ一定量搬送させた後、当該媒体を前記第1の搬送ローラから上流側へ一定量戻すことにより行うスキュー取りと、前記媒体の先端を前記第1の搬送ローラに突き当てた状態で給送ローラをスリップさせることにより行うスキュー取りを前記媒体の種類に応じて切り替えることを特徴としている。これにより、薄手の媒体は送り・戻しの方法でスキュー取りを行うことができ、厚手の媒体は突き当て・スリップの方法でスキュー取りを行うことができるので、1台の装置で種々の厚さの媒体に対応することができる。
【0008】
また、反転させた前記媒体が前記第2の搬送ローラを通過する前後の搬送量に基づいて当該媒体の頭出しを行うことを特徴としている。これにより、短い搬送量で頭出しを行うことができるので、媒体の厚さによらず高精度な頭出しを行うことができる。
【0009】
上記目的達成のため、本発明の記録装置では、前記媒体に記録する記録装置であって、上記各搬送装置を備えたことを特徴としている。また、本発明の液体噴射装置では、被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置であって、上記各搬送装置を備えたことを特徴としている。これにより、上記各作用効果を奏する記録装置及び液体噴射装置を提供することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。このインクジェット式プリンタ100は、例えばJIS規格のA4判からJIS規格のA2判といった比較的大型のサイズのいわゆるカットされた用紙及びロール状の用紙に印刷できる卓上型の大型のプリンタであり、全体が幅方向に長く延びる略直方体状のハウジング101で覆われている。
【0011】
このハウジング101の上面には、矩形状の窓部102が形成されている。この窓部102は、透明もしくは半透明の窓カバー103によって覆われている。窓カバー103は、その上部の回動軸を中心に図示矢印a方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、窓カバー103を持ち上げて窓部102を開放することにより、窓部102を通して内部機構のメンテナンス作業等を行うことができる。
【0012】
ハウジング101の前面両側には、複数のインクカートリッジが抜き差しされるカートリッジ収納部104がそれぞれ形成されている。各インクカートリッジは、印刷用の各色のインクを貯留している。各カートリッジ収納部104は、透明もしくは半透明のカートリッジカバー105によって覆われている。カートリッジカバー105は、その下部の回動軸を中心に図示矢印b方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、カートリッジカバー105を軽く押して係止部を外しカートリッジ収納部104を開放することにより、インクカートリッジの交換作業等を行うことができる。
【0013】
ハウジング101の前面右側のカートリッジ収納部104の上部には、プリンタ動作を指示する操作部110が配設されている。操作部110は、パワーをオン・オフするパワー系、用紙の頭出し等を操作したりインクのフラッシング等を操作する操作系、画像処理等を行う処理系等のボタン111と、状態を表示する液晶パネル112等を備えている。ユーザは、液晶パネル112を見て確認しながらボタン111を操作することができる。
【0014】
ハウジング101の前面右側のカートリッジ収納部104の下部には、廃液タンク120が抜き差しされるタンク収納部106が形成されている。この廃液タンク120は、記録ヘッド162(図5参照)のクリーニング処理時やインクカートリッジの交換時に廃棄される廃インクを貯留する。ユーザは、廃液タンク120を引き出すことにより、内部に溜まっている廃インクの廃棄作業等を行うことができる。
【0015】
ハウジング101の背面には、ロール状の用紙を給紙する給紙部130が上部後方に突き出るように配設されている。給紙部130の内部には、1本のロール状の用紙がセット可能な図示しないロール紙ホルダが配設され、給紙部130の前面には、跳ね上げ式の開閉可能なロール紙カバー131が図示しないロール紙ホルダを覆うように取り付けられている。ユーザは、ロール紙カバー131を持ち上げて給紙部130を開放することにより、ロール状の用紙の取り付け・取り外し作業等を行うことができる。なお、ロール紙カバー131の上面は、カットされた用紙を手差しで給紙案内することが可能な給紙案内面に形成されている。
【0016】
ハウジング101の前面中央、すなわち一対のカートリッジ収納部104の間には、印刷前のカットされた用紙及び印刷後のカットされた用紙またはロール状の用紙を積載する給排紙トレイ200が抜き差しされる給排紙部140が形成されている。なお、この給排紙部140は、搬送時に折り曲げることが不可能な厚手の用紙を手差しで給紙することが可能なようにも形成されている。
【0017】
この給排紙部140には、給排紙トレイ200の前部が差し込まれ、給排紙トレイ200の後部が突き出るようにして固定される。給排紙トレイ200は、カセット型に形成されており、内部に印刷前の給紙されるカットされた用紙が積層収納され、上部に印刷後の排紙されるカットされた用紙またはロール状の用紙が積層載置されるようなっている。このような給排紙トレイ200の詳細構造について、図2〜図4を参照して以下説明する。
【0018】
図2は、上記給排紙トレイ200の外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。この給排紙トレイ200は、箱状に形成された給紙トレイ210と、この給紙トレイ210の上面を覆う蓋状に形成された排紙トレイ230を備えている。給排紙トレイ200は、給排紙方向に伸縮自在に形成されており、不使用のときはコンパクトに格納しておくことができ、また使用のときは種々のサイズのカットされた用紙に対応可能になっている。
【0019】
図3及び図4は、給排紙トレイ200が装着された給排紙部140を示す斜視図である。カットされた用紙を積層載置する場合は、図3に示すように、ロール紙案内部240は排紙部材239aの上面に格納した状態、すなわち排紙部材239aの上面はフラットな面にする。これにより、排紙ローラ155(図5参照)を通って排紙されるカットされた用紙は、断面がL字状に形成された案内部145の側面及び底面と排紙部材239a〜239dの上面とで形成される排紙受け面上にスムーズに積層載置される。
【0020】
なお、案内部145の底面には、スポンジマット145aが貼着されている。
このスポンジマット145aは、1枚目のカットされた用紙を載置した後、2枚目のカットされた用紙が排紙されてきたとき、2枚目のカットされた用紙の先端が1枚目のカットされた用紙を突付いて排紙受け面から突き落としてしまうことを防止するための滑り止めの機能を有している。
【0021】
一方、ロール状の用紙を積層載置する場合は、図4に示すように、排紙部材239aの上面に格納されているロール紙案内部240の第1の案内板241の他長辺側にユーザが指を掛けて後方に向かって旋回させる。すると、第2の案内板242が第1の案内板241に引っ張られて、長手方向の一端側が持ち上げられ、長手方向の他端側が排紙部材239aの上面に形成されている溝239aaに沿って後方に摺動する。そして、第1の案内板241と第2の案内板242とがなす角度が鋭角になるまで、第1の案内板241を旋回させる。
【0022】
これにより、第2の案内板242は、その長手方向の一端側が案内部の側面の頂部に近接して滑り台状になる。このため、排紙ローラを通って排紙されるロール状の用紙がカールしていても、その先端が案内部側に巻き込まれてしまうことはなく、その先端は滑り台状の第2の案内板242上を滑走して排紙部材239a〜239dの上面側に導かれる。したがって、ロール状の用紙は、第2の案内板242と排紙部材239a〜239dの上面とで形成される排紙受け面上にスムーズに積層載置される。
【0023】
図5は、図1のインクジェット式プリンタ100の内部構成の概略を示す断面側面図である。ハウジング101内には、給排紙部140と搬送部150と記録部160等が配設されている。給排紙部140には、カットされた用紙を給紙するためのホッパ141、給紙ローラ142、分離部材143等が配設されている。ホッパ141は、カットされた用紙が載置可能な平板状に形成されており、一端が給紙ローラ142と分離部材143の近傍に位置し、他端が装着されている給排紙トレイ200の給紙部210の底面に近接して位置するように配設されている。そして、ホッパ141は、一端側の裏面にハウジング101の底面に一端が取り付けられた圧縮バネ144の他端が取り付けられており、この圧縮バネ144の伸縮により他端側を中心に一端側が旋回するように配設されている。
【0024】
給紙ローラ142は、断面の一部が切り欠かれたD字状に形成されており、間欠的に回転してホッパ141上のカットされた用紙を摩擦搬送するようになっている。分離部材143は、上面が粗面に形成されており、給紙ローラ142によりカットされた用紙が重送されたときに下層のカットされた用紙を最上層のカットされた用紙から摩擦分離するようになっている。ここで、ホッパ141上に載置されたカットされた用紙と給紙ローラ142との関係について図を参照して説明する。
【0025】
図6は、ホッパ141上に載置されたカットされた用紙と給紙ローラ142との接触状態を示す図である。図6(A)は、ホッパ141上に最大枚数のカットされた用紙Pが載置された場合であり、この場合はホッパ141が上昇したとき、最上層のカットされた用紙P1が給紙ローラ142の切り欠き部分には接触せず、少なくとも円弧開始点142a以降の円周に接触するように調節されている。
【0026】
また、図6(B)は、ホッパ141上に最小枚数(1枚)のカットされた用紙P1が載置された場合であり、この場合はホッパ141が上昇したとき、そのカットされた用紙P1が給紙ローラ142の円弧開始点142aから少し回転した点142bに接触するように調節されている。この接触点142bは、接触点142bから円弧終了点142cまでの円周長さが、用紙P1の先端psからサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aまでの間隔と同一長aとなるときの点である。
【0027】
以上のように調節することにより、ホッパ141上に載置されるカットされた用紙Pが最大枚数以下であれば、最上層のカットされた用紙P1の先端psがサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aに届くまで、カットされた用紙P1は給紙ローラ142からレリースされないので、カットされた用紙P1をサブローラ151に確実に受け渡すことができ、給紙ミスを無くすことができる。
【0028】
本発明の特徴的な部分である搬送部150には、用紙を搬送するためのサブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152c、紙送りローラ153とその従動ローラ154、排紙ローラ155とギザローラ156及び用紙を検知する検知センサ157a、157b等が配設されている。サブローラ151は、給紙トレイ210から給紙されるカットされた用紙を排紙トレイ230に排紙するために、カットされた用紙を従動ローラ152a、152b、152cとともに挟持してU字状に反転搬送させるようになっている。また、サブローラ151は、給紙部130から給紙されるロール状の用紙を排紙部230に排紙するために、ロール状の用紙を従動ローラ152cとともに挟持して搬送させるようになっている。
【0029】
紙送りローラ153は、反転搬送されてきたカットされた用紙もしくは給紙されてくるロール状の用紙を従動ローラ154とともに挟持してプラテン163へ送り出すようになっている。排紙ローラ155は、プラテン163を通過してくる用紙をギザローラ156とともに挟持して排紙トレイ230上へ排紙するようになっている。検知センサ157aは、給紙されてくるカットされた用紙のスキュー取りの際の搬送量を検知するようになっている。検知センサ157bは、反転搬送されてくるカットされた用紙もしくは搬送されてくるロール状の用紙の頭出しの際の搬送量を検知するようになっている。
【0030】
記録部160には、キャリッジ161、記録ヘッド162等が配設されている。キャリッジ161は、図示しないキャリッジベルトに連結されており、図示しないキャリッジ駆動装置によってキャリッジベルトが作動すると、キャリッジベルトの動きに連行され、図示しないガイド軸に案内されて往復移動するようになっている。
【0031】
記録ヘッド162は、例えば2種類のブラックインクを吐出する複数のブラックインク用記録ヘッドと、イエロー、ダークイエロー、シアン、ライトシアン、マゼンタ、ライトマゼンタの6色のインクをそれぞれ吐出する複数のカラーインク用記録ヘッドとを備えている。そして、記録ヘッド162は、圧力発生室とそれに繋がるノズル開口が設けられており、圧力発生室内にインクを貯留して所定圧で加圧することにより、ノズル開口から用紙に向けてコントロールされた大きさのインク滴を吐出するようになっている。
【0032】
図7は、上記給排紙部140の詳細構成を示す斜視図である。ホッパ141は、カットされた用紙の面を支持する平板状の支持面141aと、この支持面141aに支持されたカットされた用紙の両側部をそれぞれ案内する断面がL字状の右エッジガイド141b及び左エッジガイド141cを備えている。前部から見て右側の右エッジガイド141bは、支持面141aの右側部に固定して取り付けられており、前部から見て左側の左エッジガイド141cは、支持面141aの左側部から右側部に向かって摺動自在に取り付けられている。左エッジガイド141cを摺動させることにより、JIS規格のA4サイズからA2サイズまでの用紙を確実に支持してその両側部を正確に案内することができる。
【0033】
さらに、右エッジガイド141bの折れ曲り部の全部分が、カットされた用紙の右側部に当接して案内し、左エッジガイド141cの折れ曲り部の奥側に段差として形成されているエッジガイド141dが、カットされた用紙の左側部に部分的に当接して案内するようになっている。すなわち、このエッジガイド141dは、カットされた用紙の左側部が左エッジガイド141cの折れ曲り部の全部分にわたって当接しないように、左エッジガイド141cの折れ曲り部からカットされた用紙の左側部を離間させる機能を有している。
【0034】
カットされた用紙が給紙ローラ142により給送される際、カットされた用紙の両側部が両エッジガイド141b、141cの折れ曲り部の全部分に当接した状態で案内されると、カットされた用紙の両側部と両エッジガイド141b、141cの折れ曲り部との間で発生する摩擦抵抗が大きくなり過ぎ、用紙折れやジャム等の給送不良が発生するおそれがある。しかし、このようなエッジガイド141dを設けることにより、カットされた用紙の右側部が右エッジガイド141bの折れ曲り部の全部分に当接した状態で案内され、カットされた用紙の左側部は部分的にエッジガイド141dに当接した状態で案内されるので、上記摩擦抵抗は小さくなり、用紙折れやジャム等の給送不良を防止することができる。
【0035】
給紙ローラ142と分離部材143は、右エッジガイド141bと左エッジガイド141cにそれぞれ一体的に2個配設されている。すなわち、各給紙ローラ142は、両端がサイドフレーム107に回動自在に軸支持された給紙ローラ軸146の両側に貫装され、各エッジガイド141b、141cから延びるフレーム141ba、141caにそれぞれ装着されている。また、各分離部材143は、各給紙ローラ142の下方に配置され、各エッジガイド141b、141cの奥側にそれぞれ装着されている。
【0036】
右エッジガイド141bに配設された給紙ローラ142と分離部材143は、支持面141aの右側部に固定して取り付けられており、左エッジガイド141cに配設された給紙ローラ142と分離部材143は、支持面141aの左側部から右側部に向かって摺動自在に取り付けられている。従来の給紙ローラは、カットされた用紙の片側のみを給紙するように配設され、幅が比較的狭小に形成されていたが、この給紙ローラ142は、カットされた用紙の両側を給紙するように配設され、かつ幅が比較的広大に形成されている。これにより、給紙時に給紙ローラ142から用紙面に掛かる単位面積当りの面圧を下げつつ全体の押圧を上げることができるので、比較的幅広のカットされた用紙、例えばJIS規格でA2サイズの用紙を真直ぐに給紙することができるとともに、特に印刷専用紙に対する給紙ローラ142によるダメージを抑制することができる。
【0037】
また、2個の給紙ローラ142の間には、2個の補助ローラ147が所定間隔をあけて配設されている。そして、各ローラ142、147の3つの軸間には、少なくとも両側が同一の圧縮バネ148が挿入されている。補助ローラ147が給紙されるカットされた用紙の中間部を押さえ込むことができるので、比較的幅広のカットされた用紙、例えばJIS規格でA2サイズの用紙の幅方向の撓みを防止して真直ぐに給紙することができる。
【0038】
また、各圧縮バネ148が各ローラ142、147を軸方向に付勢することになるので、左エッジガイド141cを支持面141a上で摺動させて左側の給紙ローラ142を移動させると、それに伴って各補助ローラ147も各ローラ142、147の軸間をリニアに変化させながら移動することになる。したがって、種々のサイズの用紙の中間部を確実に押さえ込んで撓みを防止することができる。
【0039】
図8〜図10は、上記給紙ローラ142と分離部材143の詳細を示す斜視図、正面図、側面図である。分離部材143の上面143aは、傾斜面として形成されており、分離パッド149が貼着されている。また、分離部材143の前面143bの上面143aとの境界には、分離壁143cが形成されている。給紙ローラ142により引き出されたカットされた用紙が重送されてきたときは、その種類、すなわち厚さに応じて分離壁143cあるいは分離パッド149で最上層の1枚に分離されるようになっている。
【0040】
分離壁143cは、右側の分離パッド149は右端側の頂部の高さ、左側の分離パッド149は左端側の頂部の高さが、中側の頂部の高さより少し高くなるように形成されている。このような形状に形成した理由は、当初、分離壁143cの頂部と給紙ローラ142の周面との最小間隙は、その間隙内に多数の所謂普通紙、すなわち薄手のカットされた用紙が入り込まないような距離になるように設定していた。
【0041】
ところが、腰の強いカットされた用紙、すなわち厚手のカットされた用紙の場合は上記間隙内に多数入り込んでしまう問題が判明したため、上記間隙をさらに狭小(約1mm)に設定した。これにより、多数の厚手のカットされた用紙の入り込みは防止することができたが、薄手のカットされた用紙に問題が生じた。すなわち、薄手のカットされた用紙は、腰が弱いために両側部が上方に湾曲していることが多く、このため薄手のカットされた用紙の中央部は上記間隙内に入り込むことができるが、両側部は給紙ローラ142に邪魔されて上記間隙内に入り込むことができない場合がある。この場合、そのカットされた用紙は中央部のみが引っ張られるので、両側部が折れ曲ったり切れてしまう事態が発生した。
【0042】
そこで、右側の分離パッド147の分離壁143cの右端側の頂部の高さと、左側の分離パッド147の分離壁143cの左端側の頂部の高さが、中側の頂部の高さより少し高くなるように分離壁143cを形成することにより、多数の厚手のカットされた用紙の侵入は分離壁143cの右端側と左端側で阻止し、薄手のカットされた用紙は両側部が上方に湾曲していてもスムーズに入り込むことができるようにしている。
【0043】
このような構成において、インクジェット式プリンタ100にてカットされた用紙に印刷する場合の動作について本発明の特徴的な部分である搬送部150を中心に説明する。給排紙部140に装着された給排紙トレイ200の給紙トレイ210内に積層収納されたカットされた用紙Pは、用紙束が給紙ローラ142の回転に機械的に同期した圧縮バネ144の復元によるホッパ141の上昇により給紙ローラ142に押付けられ、最上層のカットされた用紙Pのみが分離部材143により分離されて搬送部150へ給紙される。
【0044】
そして、図11(A)に示すように、給紙されるカットされた用紙Pがサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aに到達すると、カットされた用紙Pのスキュー取りが行われる。このスキュー取り方法は、用紙厚によって異なる方法が採られる。すなわち、普通紙以下の薄手のカットされた用紙の場合は、カットされた用紙の先端を少しだけサブローラ151とその従動ローラ152aとの間に食い込ませ、その後にローラ151、152aを逆転させてカットされた用紙を撓ませることにより、カットされた用紙の先端を揃えてスキュー取りする方法が採られる。
【0045】
一方、普通紙より厚手のカットされた用紙の場合は、カットされた用紙の先端をサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aに突き当て、給紙ローラ142をスリップさせることでカットされた用紙の先端を揃えてスキュー取りする方法が採られる。なお、上記食い込み量及び突き当て量は、検知センサ157aにより検知され、この検知量にしたがってスキュー取りが制御される。
【0046】
このように、用紙厚によってスキュー取り方法を異ならせるのは、薄手のカットされた用紙は腰が無いために、給紙ローラ142はカットされた用紙上でスリップせずにカットされた用紙を送り出してしまうおそれがあるからであり、厚手のカットされた用紙は薄手のカットされた用紙を貼り合わせた構造であるため、ローラ151、152aを逆転させたときに剥離してしまうおそれがあるためである。
【0047】
スキュー取りが完了したカットされた用紙Pは、図示しない紙送りモータにより駆動されているサブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152cに挟持されてU字経路で反転、すなわち給紙方向とは逆方向に搬送される。
そして、図11(B)に示すように、カットされた用紙Pの先端が検知センサ157bの検知位置DPに到達すると、カットされた用紙Pの印刷開始位置決めである頭出しが行われる。
【0048】
すなわち、カットされた用紙Pの先端が、検知位置DPから紙送りローラ153とその従動ローラ154の間を通って図12(A)に示す頭出し位置HPに到達するまで、検知センサ157bにより搬送量が検知され、この検知量にしたがって頭出しが制御される。なお、従来の頭出しはサブローラ151より上流側に配設されている検知センサ157aにより行っていたが、この頭出しはサブローラ151より下流側に配設されている検知センサ157bにより行うので、検知量が少なくて済み、特に用紙厚による頭出し誤差を無くして頭出し精度を高めることができる。
【0049】
その後、頭出しが完了したカットされた用紙Pは、図示しない紙送りモータにより駆動されている紙送りローラ153とその従動ローラ154に挟持されて記録部160へ搬送されることになる。したがって、サブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152cによるカットされた用紙Pの挟持は搬送精度を悪化させる原因になるので、図12(B)に示すように、各従動ローラ152a、152b、152cはサブローラ151からレリースする。
【0050】
搬送されるカットされた用紙Pは、図示しない吸引ポンプによりプラテン163上に吸着されて平坦にされ、図示しないキャリッジモータとタイミングベルトにより走査されるキャリッジ161に搭載された記録ヘッド162により印刷される。このとき、インクジェット式記録装置100の制御部は、例えばイエロー、ダークイエロー、マゼンタ、ライトマゼンタ、シアン、ライトシアン、ブラックの計7色のインクカートリッジから記録ヘッド162へ各色インクを供給し、各色インクの吐出タイミング及びキャリッジ161や紙送りローラ153の駆動を制御して、高精度なインクドット制御、ハーフトーン処理等を実行する。そして、印刷が完了したカットされた用紙Pは、図示しない紙送りモータにより駆動されている排紙ローラ155とギザローラ156に挟持されて給排紙部140へ排紙され、給排紙トレイ200の排紙トレイ230上へ積層載置される。
【0051】
以上のように、本実施形態の搬送部150では、用紙の先端をサブローラ151とその従動ローラ152aとの間から下流側へ一定量搬送させた後、当該用紙をサブローラ151とその従動ローラ152aとの間から上流側へ一定量戻すことにより、普通紙以下の薄手のカットされた用紙のスキュー取りを行っている。
また、用紙の先端をサブローラ151とその従動ローラ152aとの間に突き当てた状態で給紙ローラ142をスリップさせることにより、普通紙より厚手のカットされた用紙のスキュー取りを行っている。したがって、各スキュー取りを切り替えて行うことにより、1台の装置で種々の厚さの用紙に対応することができる。また、サブローラ151により反転させた用紙が紙送りローラ163を通過する前後の短い搬送量に基づいて頭出しを行っているので、用紙の厚さによらず高精度な頭出しを行うことができる。
【0052】
以上、本発明を種々の実施形態に関して述べたが、本発明は以上の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、他の実施形態についても適用されるのは勿論である。例えば、上述した実施形態では、記録装置としてインクジェット式プリンタを例に説明したが、これに限定されるものではなく、搬送部を有する記録装置であれば、例えばファクシミリ装置、コピー装置等であっても適用可能である。
【0053】
さらに、記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を液体噴射ヘッドから被噴射媒体に噴射して液体を被噴射媒体に付着させる液体噴射装置の意味として、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等を備えた装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。
【図2】図1のプリンタの給排紙トレイの斜視図である。
【図3】図2の給排紙トレイの使用形態を示す斜視図である。
【図4】図2の給排紙トレイの別の使用形態を示す斜視図である。
【図5】図1のプリンタの内部構成の概略を示す断面側面図である。
【図6】ホッパ上の用紙と給紙ローラとの接触状態を示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る給排紙部の詳細を示す斜視図である。
【図8】図7の給排紙部の主要部の詳細を示す斜視図である。
【図9】図8の正面図である。
【図10】図8の側面図である。
【図11】図1のプリンタの用紙の搬送状態を示す第1の図である。
【図12】図1のプリンタの用紙の搬送状態を示す第2の図である。
【符号の説明】
100 インクジェット式プリンタ、101 ハウジング、104 カートリッジ収納部、105 カートリッジカバー、110 操作部、111 ボタン、112 液晶パネル、130 給紙部、140 給排紙部、141 ホッパ、142 給紙ローラ、143 分離部材、147 補助ローラ、148 圧縮バネ、149 分離パッド、150 搬送部、151 サブローラ、152a、152b、152c 従動ローラ、153 紙送りローラ、157a、157b 検知センサ、160 記録部、200 給排紙トレイ、210給紙トレイ、230
排紙トレイ

Claims (4)

  1. 給送されてくる媒体を反転させる第1の搬送ローラと、
    反転させた前記媒体を搬送する第2の搬送ローラとを備え、
    前記媒体の先端を前記第1の搬送ローラから下流側へ一定量搬送させた後、当該媒体を前記第1の搬送ローラから上流側へ一定量戻すことにより行うスキュー取りと、前記媒体の先端を前記第1の搬送ローラに突き当てた状態で給送ローラをスリップさせることにより行うスキュー取りを前記媒体の種類に応じて切り替えることを特徴とする搬送装置。
  2. 反転させた前記媒体が前記第2の搬送ローラを通過する前後の搬送量に基づいて当該媒体の頭出しを行うことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記媒体に記録する記録装置であって、
    請求項1または2に記載の搬送装置を備えたことを特徴とする記録装置。
  4. 被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置であって、
    請求項1または2に記載の搬送装置を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
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