JP2004329224A - ベッドマットレス - Google Patents

Abstract

【課題】寿命、使用者による弾性度の選択幅及び安定感、商品価値を向上させたベッドマットレスを提供することである。
【解決手段】多数のスプリングが一定の間隔で配設されたスプリング体１０が内蔵され、その上下両側面にはパッド層１３を積層し、その４側面は側面地２０で取り囲んでなるマットレスにおいて、前記スプリング体の上下両側面に、クッション材６０とカバー地７０を積層してなるクッション部１０ａの外周縁端部のみを連結地３０で取り囲んで隔離させ、前記クッション部の各素材を接着剤で接着するとともに、その外周縁には補強リム６３を内蔵し、クッション材６０又はカバー地を結束紐でパッド層１３と結束したものである。
【選択図】 図７

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、寝台に使用されるベッドマットレス、より詳しくは、長期間使用しても弾性が低下することなく、変形が防止されることから、寿命が延長されるとともに、スプリング体の上下両面に二つのクッション部を有するベッドマットレスに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来のベッドマットレスは、内部に多数のスプリングが一定の間隔で配設されたスプリング体が装着され、その上下両面をカバー地でそれぞれ覆ってから、その外周縁を側面地で取り囲んで、その側面地の周縁部と前記カバー地の周縁部とを重ね、封緘地で共に縫い付けてなるたものであった。
そして、前記カバー地と側面地はそれぞれ不織布地に板状のスポンジ層と織物地、布地、反物などを順に重ねて縫製してなるものであるが、その構造上厚さを大きくすることには限界があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
従来のベッドマットレスのカバー地は、その厚さが薄いから使用者の体重による圧力又は衝撃を緩和する役割を果たすことができなく、その負荷がスプリング体にそのまま加わって、スプリングの弾性が弱化しやすくなり、またカバー地も安易に損なわれて、ベッドマットレスの寿命が短縮されるという問題があった。
【０００４】
特に、ベッドマットレスの弾性は単にスプリング体だけによって左右され、その弾性を違えるとか変えるとかすることができないし、使用者の気に入る多様な弾性を持たせることができないという欠点があった。
【０００５】
そして、カバー地の周縁部が、縫い目により圧縮されるため、その部分の厚さが減じて薄くなり、ベッドマットレスの上下部の縁部がそれぞれ段部を成す形態となるので、安定感のみならず商品性が低下するなどの欠点もあった。
【０００６】
本発明は前記のような従来のものの欠点に鑑みてなされたもので、その目的はその寿命が延長され、使用者の気に入る弾性感を選択することができるベッドマットレスを提供することである。
【０００７】
本発明の他の目的は、安定感とともに商品としての価値も向上されたベッドマットレスを提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明の前記のような目的は、多数のスプリングが一定の間隔で配設されたスプリング体の上下両面にはパッド層を設け、スプリング体の外周面は側面地で取り囲み、パッド層の表面は、クッション部で覆われてなるベッドマットレスであって、前記クッション部は、板状のパッド層とスポンジ層とを合わせてなるクッション材と、前記クッション材を覆うカバー地と、前記クッション材の外周縁及びそれに続く底面の周縁部と前記パッド層の表面の周縁部が互いに離れている状態でそれらの表面に付着された連結地とを含んでなるベッドマットレスにより達成される。
【０００９】
本発明のベッドマットレスは、そのクッション材が使用者の体重又は使用時の圧力及び衝撃などを緩衝及び分散させてスプリング体にそのまま伝達されないようにするので、スプリングの弾性が長期間維持されることはもちろんのこと、その結果カバー地も容易には損傷されないようになる。なお、上下両面のクッション部をそれぞれの弾性を異なるように作ることもできる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のベッドマットレスをその実施形態により添付図面に基づいて詳細に説明する。
【００１１】
図１ないし図３は本発明の第１の実施形態によるベッドマットレスの一部を示す斜視図及び断面図である。
【００１２】
そのベッドマットレスは、多数のスプリングが一定の間隔を置いて並んで配設されたスプリング体１０の上下両面にパッド層１３が積層され、またその４側面は側面地２０で取り囲まれ、パッド層１３の上にはクッション部１０ａが設けられたものである。
【００１３】
また、このベッドマットレスは、前記クッション部１０ａが、板状の圧縮パッド層６１とスポンジ層６２を合わせてなるクッション材６０と、クッション材６０の表面を覆うカバー地７０と、クッション材６０の外周縁とそれに接する底面の周縁部を取り囲むように付着される前半部と中間部で折られて反対方向に延長され、パッド層１３の表面の周縁部を取り囲むように付着される後半部を有する連結地３２とを含んでなることを特徴とするものである。
【００１４】
スプリング体１０は鋼線などからなり、上下の支持枠１１内に多数のコイルスプリング１２が一定の間隔で並んで配列されてなるものである。
連結地３２が付着されるか付着されていないクッション材６０の底面とパッド層１３の表面の間には、比較的厚さの薄いスポンジ層の表面に布地を重ねて付着した底面材３１を介在させることも可能である。
【００１５】
連結地３２の前半部をクッション材６０の外周縁と底面の周縁部に付着し、その後半部を底面材３１の表面の周縁部に付着するにおいて、その折れ口の部分と底面材３１を縫い付けることにより、連結地３２がパッド層１３とクッション材６０とを連結することになる。
そして、連結地３２の後半部と底面材３１の兩方の周縁部を共に側面地２０の上端又は下端とそれぞれ重ね、封緘地４０で取り囲んでから、共に縫い付ける。
【００１６】
これにより、スプリング体１０とその上下に積層されたクッション材６０の兩方の外周縁は連結地３２と側面地２０により、それらの側面が全く取り囲まれてそれらの内部に内蔵される。
同時に、クッション材６０とカバー地７０の位置する収容部５０を前記連結地３２の前半部の長さに比例する深さで作ることもできる。カバー地７０は、不織布７１とスポンジ層７２及び布地７３を順に重ねて作られ、その外周縁部を連結地３２の前半部と重ね、これを封緘地４０′で取り囲んでから縫い付ける。
【００１７】
クッション材６０は、適宜の厚さの圧縮パッド層６１と、それよりもっと厚い板状のスポンジ層６２とを重ねて付着してなる。
その際、スポンジ層６２が高密度のものである場合は弾性が比較的硬くなり、低密度の場合は柔らかくなる。
【００１８】
また、必要によっては、圧縮パッド層６１とスポンジ層６２の位置を前記と逆にしてもよい。この場合には、クッション部がより硬い感じを与えるでしよう。
これにより、スプリング体１０の上下両面に、カバー地７０を含む適宜の厚さのクッション部１０ａが連結地３２により取り付けられたマットレスが提供される。
【００１９】
その際、前記クッション部は連結地３２の前半部と折れ口３２１の間の幅に比例してその底面部の周縁部のみがパッド層１３と隔離される状態で設けられるとともに、側面地２０の上側には封緘地４０による第１封緘部が、下部には封緘地４０′による第２封緘部がそれぞれ設けられる。
【００２０】
そして、前記クッション部は上下側の弾性を同じくするか又は異なるようにしてもよいし、またクッション材６０を構成するにおいて、圧縮パッド層６１とスポンジ層６２の周縁部の間に金屬線からなる補強リム６３を介在させてもよい。
【００２１】
したがって、上下のクッション部１０ａを異なる構造で作ると、一つのベッドマットレスが２種のクッション部を備えることになって、必要によっていずれかの一側のクッション部を選んで使用することができるし、前記補強リムはクッション部１０ａの外周縁の下部を補強するので、クッション材の形態が長期間にわたって原形を維持するようにする。
【００２２】
図４及び図５は本発明の第２の実施形態によるベッドマットレスの一部を示す側面図及び拡大断面図である。
【００２３】
本実施形態によるベッドマットレスにおいて、クッション材６０の周縁部は連結地３２の上段を重ねて封緘地４０”で、カバー地７０の周縁部は封緘地４０′で取り囲んでそれぞれ縫い付け、クッション材６０とカバー地７０の周縁部を互いに離れるようにするとともに、クッション材６０とカバー地７０の周縁部の間を 第２側面地２０′で取り囲み、第２側面地２０′の端部を各々封緘地４０′、４０”で取り囲んで縫い付けたことが 第一の実施形態と異なる点である。
【００２４】
これにより、封緘地４０′、４０”が側面地２０′で連結されるとともに、これらの間が取り囲まれて封緘されるので、クッション材６０とカバー地７０の周縁部が互いに連結される。
【００２５】
したがって、周縁部に沿って封緘地４０′、４０”を縫い付けることで形成される第２、第３封緘部によりクッション部１０ａの周縁部の上下側の端部が補強されるため、クッション材６０内に補強リム６３を介在させなくてもクッション部１０ａの周縁部の形態が長期間の経過してもなかなか変形されなくて原形が維持される。
【００２６】
一方、前記第１、第２の実施形態においては、クッション部１０ａが圧縮パッド層６１とスポンジ層６２からなるものをその例として挙げたが、これに限定されることではなく、圧縮パッドとスポンジ層の機能に代え得る素材であればどんなものを使用してもかまわないことであり、そうする場合も本発明の権利に属することはもちろんである。
【００２７】
図６は本発明の第１の実施形態の一つの変形例による本発明の第３の実施形態であるベッドマットレスの一部を示す拡大断面図である。
【００２８】
この第３の実施形態のものは、パッド層１３にクッション材６０を積層し、両端に結束片８１を持つ結束紐（コード又はワイヤ）８０を適正部位に垂直に貫通させて、パッド層１３とクッション材６０を結束したことを特徴とするものである。
【００２９】
図７は本発明の第２の実施形態の他の変形例による本発明の第４の実施形態であるベッドマットレスの一部を示す拡大断面図である。
【００３０】
この第４の実施形態のものは、パッド層１３にクッション材６０とカバー地７０を順に積層した後、両端に結束片８１を持つ結束紐８０を適正部位に垂直に貫通させて、パッド層１３とクッション材６０とカバー地７０を結束したことを特徴とするものである。
【００３１】
前記第１の実施形態の一つの変形例（第３の実施例）のように、結束紐８０を貫通させて結束すると、クッション材６０やカバー地７０がパッド層１３より遊動できないようにしっかり固定される。
また、クッション部１０ａを構成する各々の素材が互いに接する面、又は前記クッション部１０ａとパッド層１３とが接する面には、接着剤を噴射または塗布して接着することもよい。
【００３２】
そうすると、各々の素材が互いに一体化されるため、各素材を積層して結束又は縫い付ける作業が容易になり、かつ使用時には素材が遊動できなくなってベッドマットレスの変形も防止される。
【００３３】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のベッドマットレスは、そのスプリング体の上下両面にクッション部が設けられるので、使用者の体重による圧力、又は使用時の衝撃がクッション部で分散及び緩衝されて、スプリング体に直接加わらないので、スプリングの寿命の短縮が防止され、クッションの機能が長期間維持されるなどの利点がある。
【００３４】
また、上下のクッション部の材料とその配置を変えるなどして上下両面で弾性を異にするものとすると、使用者の好みによりある一方のものを選んで使用することができ、またクッション部と第１ないし第３封緘部によりマットレスの周縁部の弾性が補強されるので、長期間使用しても周縁部が圧縮されて崩れる現象がなくなり、これによりマットレスの実質的な可用面積が増大するとともに、その原形が長期間維持され、これにより、外観の損傷が防止され、商品性が高くなるなどの効果も得られる。
【００３５】
そして、カバー地がクッション材により支えられ、スプリング体から隔離されるため、カバー地が容易には損傷されにくく、ベッドマットレスの寿命短縮が防止されるなどの効果もある。
【００３６】
また、クッション材とカバー地を構成する各々の素材の接觸面を接着するとともに適正部位を結束紐で結束すると、各素材が遊動することなくしっかりと結束されて一体となり、長期間使用してもベッドマットレスの変形が防止され、クッション機能が継続して維持されるなどの特徴もある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施形態によるマットレスの一部を示す斜視図である。
【図２】図１のマットレスの部分拡大断面図である。
【図３】図１のマットレスの結合状態の拡大断面図である。
【図４】本発明の第２の実施形態によるマットレスの部分側面図である。
【図５】図４のマットレスの拡大断面図である。
【図６】本発明の第１の実施形態の一つの変形例による第３の実施形態のベッドマットレスの部分拡大断面図である。
【図７】本発明の第２の実施形態の一つの変形例による第４の実施形態のベッドマットレスの部分拡大断面図である。
【符号の説明】
１０ スプリング体
１０ａ クッション部
１３ パッド層
２０ 側面地
６０ クッション材
６１ 圧縮パッド層
６２ スポンジ層
６３ 補強リム
７０ カバー地
８０ 結束紐
８１ 結束片

Claims (6)

1. 多数のスプリングが一定の間隔を置いて並んで配設されたスプリング体１０の上下両面にパッド層１３が積層され、またその４側面は側面地２０で取り囲まれ、前記パッド層１３の表面にはクッション部１０ａが設けられたベッドマットレスであって、
   前記クッション部１０ａは、クッション材６０と、前記クッション材６０の表面を覆うカバー地７０と、前半部が前記クッション材６０の外周縁とそれに接する底面の周縁部を取り囲むように付着されるとともに、後半部がパッド層１３の表面の周縁部を取り囲むように反対方向に折られて付着される連結地３２とを含んでなることを特徴とするベッドマットレス。
2. 前記クッション材６０は板状の圧縮パッド層６１とスポンジ層６２を合わせてなることを特徴とする請求項１記載のベッドマットレス。
3. 前記圧縮パッド層６１とスポンジ層６２の周縁部の間に補強リム６３が介在していることを特徴とする請求項１又は２記載のベッドマットレス。
4. 前記圧縮パッド層６１とスポンジ層６２、クッション材６０とパッド層１３、クッション材６０とカバー地７０の接觸面は接着剤で各々接着されていることを特徴とする請求項１，２又は３記載のベッドマットレス。
5. 前記クッション材６０とパッド層１３は、結束紐８０により結束されていることを特徴とする請求項１，２又は３記載のベッドマットレス。
6. 前記クッション材６０とカバー地７０とパッド層１３は、両端に結束片８１が設けられた結束紐８０を適正の間隔で垂直に貫通させることにより結束されていることを特徴とする請求項１，２又は３記載のベッドマットレス。

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