JP2004328795A - スピーカー用部材およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基材を形成する工程と、基材の振動板部分となるべき部位に熱硬化性樹脂を含浸する工程と、含浸した熱硬化性樹脂を硬化させて振動板部分を形成すると同時にエッジ部分を形成する工程とを含む製造方法により、基材と基材に含浸された熱硬化性樹脂とを含む振動板部分と、振動板部分と同一の基材を含むエッジ部分とを有するスピーカー用部材が得られる。
【選択図】 なし
Description
本発明のスピーカー用部材は、振動板部分とエッジ部分とを有する。すなわち、本発明のスピーカー用部材は、一体で、振動板の機能とエッジの機能とを同時に有する。なお、振動板部分の形状としては、任意の適切な形状(例えば、コーン型、ドーム型、平面型、コーン型が最も広範に用いられる)が採用され得る。本実施形態においては、振動板部分の形状については特に限定せずに説明する。
例えば、基材が単一の不織布である場合には、当該不織布は、任意の適切な方法を用いて上記短繊維から形成される。不織布の形成方法の代表例としては、水などの液体または空気などの気体を用いる流体絡合法、あるいは機械的に短繊維をランダムに絡ませる方法などが挙げられる。弾性率の異方性が小さく成形性が良好な不織布が得られるという点で、流体絡合法が好ましい。例えば、上記短繊維を乾式法により空気流でランダムに配向させて集積層を作成し、次いで、水流絡合法により該集積層の繊維同士を絡ませることにより不織布が得られ得る。本発明に用いられる不織布の目付は目的に応じて変化し得るが、代表的には30〜150g/m2である。また例えば、基材が2つの不織布層と該不織布層の間に設けられた樹脂フィルム層とを有する積層体である場合には、不織布層と樹脂フィルム層とをそれぞれ任意の適切な方法で形成した後、任意の適切な方法で積層すればよい。なお、エラストマー不織布からなる基材または織布基材も、任意の適切な方法により作製され得る。
以下、基材が単一の不織布である場合について図1に基づいて説明する(本発明の方法が他の種類の基材にも同様に適用され得ることはいうまでもない)。図1に示すように、不織布基材1aは、供給装置1にロール状に巻かれて準備され、工程の流れに応じて供給装置1から送り出される。成形時の変形を防止するために、送り出された不織布基材1aの送り方向に対する両側部がクランプ2により移動可能に支持される。
次に、本発明の別の実施形態として、平面型振動板部分とエッジ部分とを有するスピーカー用部材について説明する。以下、図3A〜図3Dを参照して平面型スピーカー用部材に特徴的な部分についてのみ説明する。
(実施例1)
下記の組成を有する不飽和ポリエステル溶液を調製した:
不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒(株)製;N350L):100(部)
マイカ(クラレ(株)製;CLARITE MICA 600W) : 30
低収縮化剤(日本油脂(株);モディパーS501) : 5
パーオクタO(日本油脂(株)) : 3
一方、パラ型アラミド繊維(帝人(株)製、テクノーラ;繊維長38mm)の短繊維を乾式法により空気流でランダムに配向させて集積層を作成した後、さらに水流絡合法により繊維同士を機械的に絡ませて秤量35g/m2の不織布を作成した。得られた不織布を2枚用いて、不織布と不織布との間にポリウレタン系エラストマーフィルム(武田バーディシュウレタン工業(株)製、エラストラン・NYタイプ;厚み0.05mm)を配置した積層体を作成した。
レーヨン繊維(繊維長38mm)の短繊維から実施例1と同様にして不織布を作成した。得られた不織布と実施例1で得られた不織布との間にウレタン系エラストマーフィルムを配置した積層体を作成したこと以外は、実施例1と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表1に示す。
コットン繊維(繊維長38mm)の短繊維から実施例1と同様にして不織布を作成した。得られた不織布と実施例1で得られた不織布との間にウレタン系エラストマーフィルムを配置した積層体を作成したこと以外は、実施例1と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表1に示す。
メタ型アラミド繊維(帝人(株)製、コーネックス;繊維長38mm)の短繊維から実施例1と同様にして不織布を作成した。得られた不織布を2枚用いて、不織布と不織布との間にウレタン系エラストマーフィルムを配置した積層体を作成したこと以外は、実施例1と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表1に示す。
ウレタン系エラストマーフィルムの代わりにオレフィン系エラストマーフィルム(三井化学(株)製、ミラストマー5030N;厚み0.05mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表1に示す。
ウレタン系エラストマーフィルムの代わりにスチレン系エラストマーフィルム(クラレ(株)製、ハイブラー5127;厚み0.05mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表1に示す。
ウレタン系エラストマーフィルムの代わりにアミド系エラストマーフィルム(ダイセル・ヒュルス(株)製、ダイアミドPAE・E47-S1;厚み0.05mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表1に示す。
ウレタン系エラストマーフィルムの代わりにポリエステル系エラストマーフィルム(東レ・デュポン(株)製、ハイトレル4057;厚み0.05mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表1に示す。
パルプ懸濁液から定法により、コーンとその外周にロール形状エッジとを抄き網で抄造し、熱プレス成形した。次いで、エッジ部分にアクリル系樹脂を塗布し、そして乾燥することにより、口径16cm、厚さ0.85mmのエッジ一体型パルプコーン振動板を得た。得られた振動板を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表1に示す。
射出成形の2色成形により、振動板部分をポリプロピレン樹脂(マイカを30重量%含有する)で成形し、その外周にオレフィン系エラストマーをエッジ形状に成形することにより、口径16cm、厚さ0.28mmのポリプロピレンコーン/オレフィンエラストマーエッジの一体型振動板を得た。得られた振動板を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表1に示す。
厚み50μmのチタン箔を、ドーム型振動板部分とその外周にロール型エッジ部分とが一体となったマッチドダイ金型で熱プレス成形することにより、口径25mmのロールエッジ一体型ドーム振動板を得た。得られた振動板を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表1に示す。
(実施例9)
実施例1と同様の不飽和ポリエステル溶液を調製した。一方、パラ型アラミド繊維(帝人(株)製、テクノーラ;繊維長38mm)の短繊維を乾式法により空気流でランダムに配向させて集積層を作成した後、さらに水流絡合法により繊維同士を機械的に絡ませて秤量35g/m2の不織布を作成した。
パラ型アラミド繊維の代わりにレーヨン繊維(繊維長38mm)を用いたこと以外は実施例9と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例9と同様の評価に供した。結果を上記表2に示す。
パラ型アラミド繊維の代わりにコットン繊維(繊維長38mm)を用いたこと以外は実施例9と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例9と同様の評価に供した。結果を上記表2に示す。
パラ型アラミド繊維の代わりにメタ型アラミド繊維(帝人(株)製、コーネックス;繊維長38mm)を用いたこと以外は実施例9と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例9と同様の評価に供した。結果を上記表2に示す。
(実施例13)
実施例1で用いた積層体の代わりにウレタン系エラストマー不織布(鐘紡合繊(株)製、エスパンシオーネ;目付200g/m2)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてスピーカー用部材を得た。このスピーカー用部材の振動板部分は口径16cm、厚さ0.23mmのコーン形状であり、その樹脂含有量は約55%であり、エッジ部分は幅13mm、厚さ0.50mmのロール形状であった。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を後述の実施例14〜18の結果と併せて下記表3に示す。
不飽和ポリエステル溶液にパラ型アラミド短繊維(帝人(株)製、テクノーラ;繊維長6.0mm)20部をさらに含有させたこと以外は実施例13と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材の振動板部分の樹脂含有量は約50%であった。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表3に示す。
不飽和ポリエステル溶液にポリアリレート系短繊維(クラレ(株)製、ベクトラン;繊維長6.0mm)20部をさらに含有させたこと以外は実施例13と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材の振動板部分の樹脂含有量は約50%であった。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表3に示す。
不飽和ポリエステル溶液にポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール(PBO)短繊維(東洋紡績(株)製、ザイロン;繊維長6.0mm)20部をさらに含有させたこと以外は実施例13と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材の振動板部分の樹脂含有量は約50%であった。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表3に示す。
不飽和ポリエステル溶液に炭素繊維短繊維(東レ(株)製、トレカ;繊維長6.0mm)20部をさらに含有させたこと以外は実施例13と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材の振動板部分の樹脂含有量は約50%であった。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表3に示す。
不飽和ポリエステル溶液に超高強力ポリエチレン短繊維(東洋紡績(株)製、ダイニーマ;繊維長6.0mm)20部をさらに含有させたこと以外は実施例13と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材の振動板部分の樹脂含有量は約50%であった。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表3に示す。
(実施例19)
実施例1で用いた積層体の代わりに飽和ポリエステル繊維からなる弾性織布(Shell Chemical(株)製、Corterra;目付200g/m2)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてスピーカー用部材を得た。このスピーカー用部材の振動板部分は口径16cm、厚さ0.23mmのコーン形状であり、その樹脂含有量は約55%であり、エッジ部分は幅13mm、厚さ0.50mmのロール形状であった。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を後述の実施例20〜25の結果と併せて下記表4に示す。
実施例19とは異なる飽和ポリエステル弾性織布(東レ(株)製、テトロン;目付200g/m2)を用いたこと以外は実施例19と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材の振動板部分の樹脂含有量は約50%であった。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表4に示す。
不飽和ポリエステル溶液にパラ型アラミド短繊維(帝人(株)製、テクノーラ;繊維長6.0mm)20部をさらに含有させたこと以外は実施例19と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材の振動板部分の樹脂含有量は約50%であった。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表4に示す。
不飽和ポリエステル溶液にポリアリレート系短繊維(クラレ(株)製、ベクトラン;繊維長6.0mm)20部をさらに含有させたこと以外は実施例19と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材の振動板部分の樹脂含有量は約50%であった。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表4に示す。
不飽和ポリエステル溶液にポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール(PBO)短繊維(東洋紡績(株)製、ザイロン;繊維長6.0mm)20部をさらに含有させたこと以外は実施例19と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材の振動板部分の樹脂含有量は約50%であった。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表4に示す。
不飽和ポリエステル溶液に炭素繊維短繊維(東レ(株)製、トレカ;繊維長6.0mm)20部をさらに含有させたこと以外は実施例19と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材の振動板部分の樹脂含有量は約50%であった。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表4に示す。
不飽和ポリエステル溶液に超高強力ポリエチレン短繊維(東洋紡績(株)製、ダイニーマ;繊維長6.0mm)20部をさらに含有させたこと以外は実施例19と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材の振動板部分の樹脂含有量は約50%であった。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表4に示す。
(実施例26)
実施例1と同様にして不飽和ポリエステル溶液を調製した。さらに、下記の組成を有するポリエーテルウレア・エラストマー溶液を調製した:
ポリエーテルウレア・エラストマー A液
(イハラケミカル工業(株)製:SX-027/A) :100(部)
ポリエーテルウレア・エラストマー B液
(イハラケミカル工業(株)製:SX-027/B) : 60.9
メタ型アラミド繊維(帝人(株)製、コーネックス;繊維長38mm)を用いて基材を作成したこと以外は実施例26と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表5に示す。
レーヨン繊維不織布(日本バイリーン(株)製、XL-6040;繊維長38mm、目付40g/cm2)を基材としたこと以外は実施例26と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表5に示す。
コットン繊維不織布(日清紡績(株)製、オイコス/AP1040;繊維長38mm)を基材としたこと以外は実施例26と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表5に示す。
絹の短繊維(繊維長58mm)を弱アルカリ性熱水で煮沸することにより、セリシン含有量が1%未満となるまで精錬した。この絹糸から不織布を作製し、基材とした。以下の手順は実施例26と同様にしてスピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例1と同様の評価に供した。結果を上記表5に示す。
(実施例31)
実施例1と同様の不飽和ポリエステル溶液を調製した。一方、パラ型アラミド繊維(帝人(株)製、テクノ−ラ;繊維長38mm)の短繊維を乾式法により空気流でランダムに配向させて集積層を作成した後、さらに水流絡合法により繊維同士を機械的に絡ませて秤量35g/m2の不織布を作成した。得られた不織布を2枚用いて、それらの間にウレタン系エラストマー不織布(鐘紡(株)、エスパンシオーネ・ES25A;目付25g/m2)を配置した積層体を作成した。
レーヨン繊維(繊維長38mm)の短繊維から実施例31と同様にして、不織布を作成した。得られた不織布と実施例31で得られたパラ型アラミド不織布との間に実施例31と同様のウレタン系エラストマー不織布を配置した積層体を作成した。以下の手順は実施例31と同様にして、スピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例31と同様の評価に供した。結果を上記表6に示す。
コットン繊維(繊維長38mm)の短繊維から実施例31と同様にして不織布を作成した。得られた不織布と実施例31で得られたパラ型アラミド不織布との間に実施例31と同様のウレタン系エラストマー不織布を配置した積層体を作成した。以下の手順は実施例31と同様にして、スピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例31と同様の評価に供した。結果を上記表6に示す。
メタ型アラミド繊維(帝人(株)製、コーネックス;繊維長38mm)の短繊維から実施例31と同様にして不織布を作成した。得られた不織布を2枚用いて、それらの間に実施例31と同様のウレタン系エラストマー不織布を配置した積層体を作成したこと以外は実施例31と同様にして、スピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例31と同様の評価に供した。結果を上記表6に示す。
(実施例35)
実施例1と同様の不飽和ポリエステル溶液を調製した。一方パラ型アラミド繊維(帝人(株)製、テクノ−ラ;繊維長38mm)の短繊維を乾式法により空気流でランダムに配向させて集積層を作成した後、さらに水流絡合法により繊維同士を機械的に絡ませて秤量35g/m2の不織布を作成した。得られた不織布を2枚用いて、それらの間に飽和ポリエステル繊維(Shell Chemi(株)製Cortterra)の弾性織布(目付25g/m2)を配置した積層体を作成した。
レーヨン繊維(繊維長38mm)の短繊維から実施例35と同様にして、不織布を作成した。得られた不織布と実施例35で得られた不織布との間に実施例35と同様の飽和ポリエステル繊維の弾性織布を配置した積層体を作成した。以下の手順は実施例35と同様にして、スピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例35と同様の評価に供した。測定結果を上記表7に示す。
コットン繊維(繊維長38mm)の短繊維から実施例35と同様にして、不織布を作成した。得られた不織布と実施例35で得られた不織布との間に実施例35と同様の飽和ポリエステル繊維の弾性織布を配置した積層体を作成した。以下の手順は実施例35と同様にして、スピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例35と同様の評価に供した。測定結果を上記表7に示す。
メタ型アラミド繊維(帝人(株)製、コーネックス;繊維長38mm)の短繊維から実施例35と同様にして、不織布を作成した。得られた不織布を2枚用いて、それらの間に実施例35と同様の飽和ポリエステル繊維の弾性織布を配置した積層体を作成した。以下の手順は実施例35と同様にして、スピーカー用部材を得た。得られたスピーカー用部材を実施例35と同様の評価に供した。測定結果を上記表7に示す。
(実施例39)
下記の組成を有する不飽和ポリエステル溶液を調整した:
不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒(株)製;N350L):100(部)
グラファイト(日本黒鉛(株)製;CSPE) : 20
低収縮化剤(日本油脂(株)製;モディパーS501) : 5
パーオクタO(日本油脂(株)製) : 3
発泡系材料(変性PPO(ポリフェニレンオキサイド))からなる振動板(大きさ:62mm×100mm、厚み:3mm)とポリウレタン系エラストマー(厚み:0.07mm)からなるエッジとを貼り合わせることにより、平面型振動板部分とエッジ部分とを有するスピーカー用部材を作成した。得られたスピーカー用部材について、実施例39と同様の評価に供した。測定結果を図5に示す。
Claims (16)
- 基材と該基材に含浸された熱硬化性樹脂とを含む振動板部分と、該振動板部分と同一の基材を含むエッジ部分とを有するスピーカー用部材であって、
該基材が、熱可塑性エラストマー繊維、パラ型アラミド繊維、メタ型アラミド繊維、またはポリアリレート系繊維からなる不織布でなる、
スピーカ用部材。 - 前記熱可塑性エラストマー繊維が、ポリウレタン系エラストマー繊維、ポリアミド系エラストマー繊維、ポリスチレン系エラストマー繊維、ポリエステル系エラストマー繊維およびエチレン/酢酸ビニル系エラストマー繊維から選択される、請求項1に記載のスピーカー用部材。
- 基材と該基材に含浸された熱硬化性樹脂とを含む振動板部分と、該振動板部分と同一の基材を含むエッジ部分とを有する、スピーカー用部材であって、
該基材が飽和ポリエステル繊維からなる弾性織布である、
スピーカー用部材。 - 前記飽和ポリエステル繊維が、ポリ(トリメチレンテレフタレート)繊維である、請求項3に記載のスピーカー用部材。
- 前記熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂である、請求項1から4のいずれかに記載のスピーカー用部材。
- 前記熱硬化性樹脂が、天然繊維、再生繊維または合成繊維の短繊維、あるいはこれらの混合物をさらに含有する、請求項1から5のいずれかに記載のスピーカー用部材。
- 前記エッジ部分が、前記基材に含浸された光硬化性樹脂を含む、請求項1から6のいずれかに記載のスピーカー用部材。
- 前記光硬化性樹脂がアクリル系樹脂である、請求項7に記載のスピーカー用部材。
- 前記エッジ部分が、前記振動板部分に含浸された熱硬化性樹脂とは異なる熱硬化性樹脂を含む、請求項1から8のいずれかに記載のスピーカー用部材。
- 前記エッジ部分に含まれる熱硬化性樹脂が、天然繊維または合成繊維の短繊維、あるいはこれらの混合物をさらに含有する、請求項9に記載のスピーカー用部材。
- 前記エッジ部分に含まれる熱硬化性樹脂が、熱硬化性ポリエーテルウレア系エラストマーである、請求項9または10に記載のスピーカー用部材。
- 前記振動板部分がコーン型である、請求項1から11のいずれかに記載のスピーカー用部材。
- 前記振動板部分が平面型である、請求項1から11のいずれかに記載のスピーカー用部材。
- 前記振動板部分が補強用部分を有する、請求項13に記載のスピーカー用部材。
- 基材を形成する工程と、
該基材の振動板部分となるべき部位に熱硬化性樹脂を含浸する工程と、
該含浸した熱硬化性樹脂を硬化させて振動板部分を形成すると同時にエッジ部分を形成する工程とを含み、
該基材が、熱可塑性樹脂エラストマー繊維、パラ型アラミド繊維、メタ型アラミド繊維、またはポリアリレート系繊維からなる不織布でなる、
スピーカー用部材の製造方法。 - 基材を形成する工程と、
該基材の振動板部分となるべき部位に熱硬化性樹脂を含浸する工程と、
該含浸した熱硬化性樹脂を硬化させて振動板部分を形成すると同時にエッジ部分を形成する工程とを含み、
該基材が、飽和ポリエステル繊維からなる弾性織布でなる、
スピーカー用部材の製造方法。
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