JP2004327378A - 電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】電池と電池の側面に電気部品を装着した電池パックにおいて、電気部品の確実な保護が可能で、容積効率が優れ、製造が容易な電池パックを提供する。
【解決手段】電池パック1において、電池2の側面には電池端子と電気的に接続された電気部品4が配置され、電気部品4が配置された面は、ヒンジ部9で連結した保護部材8によって被覆され、保護部材で被覆された面とその対向する面の保護部材8はラベル7によって被覆された固定された電池パック。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池パックに関し、とくに充放電容量が大きなリチウムイオン電池等を電池保護素子、あるいは電池保護回路基板等の電気部品と共に、一体化した電池パックに関する。
【0002】
【従来の技術】
リチウムイオン電池等の充放電容量密度が大きな電池は、単独で用いられることは少なく、PTC等の保護素子、電池の端子が短絡された場合等の過大な電流が流れた場合、電池が高温度になった場合、あるいは過充電、過放電時等に通電を遮断して電池を保護する充放電保護回路等からなる保護回路基板等の電気部品を電池側面等に配置し、これらを電池と共に合成樹脂製の筺体に収納したり、可撓性の材料で被覆した電池パックを作製したうえで用いられている。
【0003】
図6は、従来の電池パックの一例を説明する図であり、分解斜視図である。
電池パック1は、電池端子を有する面3と電池2の側面に、電池保護回路基板、電池保護素子、電源回路基板等からなる電気部品4を設け、下ケース5に収容した後に、更に上部から上ケース6を載置して、下ケース5および上ケース6電池本体を超音波溶接等によってと一体化した後に、電池の周囲を粘着性物質層を形成したラベル7によって表面を覆っていた。
ところがこのような電池パックは、複数個の部材の正確な位置決めが必要であり、製造工程が複雑なものであった。
一方、熱収縮チューブによって外装を施した電池パックも知られているが、熱収縮チューブでは、寸法精度に問題があり、また回路基板が衝撃によって損傷を受けるおそれがあった。
【0004】
そこで、組立に使用する部材の個数を減少させるとともに耐衝撃性等の大きな電池パックを、薄肉樹脂シートにより半殻直方体形状の上ケースおよび下ケースのそれぞれの一辺をヒンジ部で連結した部材を用いて、両者の側面にテープを貼着して一体化した電池パックが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0005】
ところが、電池を合成樹脂製部材によって覆うと、合成樹脂製部材の厚みによって電池パックは厚みが大きなものとなったり、ヒンジ部を折り曲げて合成樹脂製部材を確実に接合して膨らみが生じることがないように一体化する工程が必要であった。また、ヒンジ部は、強度が大きく肉厚が大きなものでは、折り曲げにくいものとなり、折り曲げた際に膨らみを生じたり、逆にヒンジ部として強度が小さく肉厚が薄いものとすると、折り曲げ等は容易となるものの、ヒンジ部を折り曲げた際に合成樹脂にひび割れ、あるいは白化が生じることがあった。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−50329号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電池を電池保護回路基板、電池保護回路素子と共に一体化した電池パックにおいて、電池パックが外装材によって厚みが厚くならず、また製造が容易な電池パックを提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、電池パックにおいて、電池の側面には電池端子と電気的に接続された電気部品が配置され、電気部品を配置した側面は、電池端子を有する面とともに、ヒンジ部で連結した保護部材によって被覆され、保護部材で被覆された側面とその対向する面の保護部材はラベルによって被覆されて固定された電池パックによって解決することができる。
このように、本発明の電池パックは、電気保護素子、電源回路基板、電池の充放電保護基板等からなる電池端子と電気的に接続した電気部品を装着した電池面のみを、ヒンジ部で結合した保護部材によって被覆したので、電池パックに装着した電気部品を保護することができる。
【0009】
また、両側から延びる保護部材で被覆された面とその対向する面とをラベルによって被覆することによって、保護部材の電池への固定を確実なものとすることができる。
また、保護部材は、帯状の部材を4個所のヒンジ部で結合したものであり、両終端部はいずれかの側面の端部以外の部分に位置する前記の電池パックである。
このように、保護部材の両終端部を側面の端部以外の部分に設けることによって、ラベルを貼着して固定する場合には容易に、しかも確実に固定することがができる。
また、保護部材は、電池端子を有する面と他の二つの面を被覆する部材を2個所のヒンジ部で結合したものである前記の電池パックである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、電池パックにおいて、電池を電池端子と電気的に接続した電池保護回路素子、電池保護回路基板等の電気部品ととともに収納した電池パックにあっては、電池パック全体が合成樹脂製の部材等の保護部材によって覆われていなくても良く、電池保護回路素子、電池保護回路基板等を合成樹脂製の保護部材によって被覆するのみで、衝撃等に対しても充分な強度を有した、保護部材による容積の増加が少ない電池パックを提供することが可能であることを見出したものである。
【0011】
以下に図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の電池パックを説明する図であり、分解斜視図である。
電池パック1は、電池2の側面に、電池保護回路基板、電池保護素子、電源回路等からなる電気部品4が設けられており、電気部品4は、電池端子を有する面3とともに保護部材8によって被覆されており、各面を覆う保護部材8は、各面の会合部に相当する部分が4個のヒンジ部9によって結合されており、一つの側面のみに、終端部10を有している。
【0012】
電池パック1は、保護部材8を電池2の側面に装着した後に、粘着性物質層を有するラベル7によって固定されている。ラベルは、保護部材の終端部10とその対向面を含む面に貼着することによって保護部材を固定することができる。
なお、本発明の電池パックは、直方体状、円柱状、側面が曲面状である糸巻き状等の各種の電池に適用することができる。直方体状の電池の場合には、電気部品および保護部材を厚み方向の側面に装着することによって、厚みが薄い電池パックを製造することができる。
【0013】
図2は、本発明の電池パックの製造方法を説明する図である。
角柱状の電池2の側面に電池端子と電気部品を電気的に接続した後に、保護部材8の接続端子形成面11を、電池2に装着し、保護部材8の各面の会合部であるヒンジ部9を順次折り曲げて、電池2の側面に装着する。次いで、保護部材の終端部10が位置する面とその対向面を含めて、ラベル7によって貼着して保護部材を固定する。
このように、本発明の電池パックでは、保護部材の複数の面がヒンジ部で結合された一つの部材で構成されているので、組立時には、一つの部材を用意するのみで良いという特徴を有している。また、保護部材のヒンジ部は、折り曲げによって白化が生じることがあるが、保護部材の表面をラベルによって被覆しているので、白化部はラベルによって保護されており、水分の浸透等を防止することができる。
【0014】
図3は、本発明の電池パックを説明する図である。
図3(A)は、平面図であり、図3(B)は、図3(A)におけるA−A’線での断面図を示す図である。
電池パック1は、側面に電気部品4が装着され、電気部品4上のみに保護部材8が配置され、全体にラベル7が貼着されて固定されているので、側面は保護部材によって大きさが寸法が大きくなるものの、他の面はラベル7の厚みだけ寸法が増加するのみである。
したがって、電池として扁平な角柱状の電池を用いた場合には、厚みが薄い扁平な電池パックを提供することができる。
【0015】
次に、本発明の電池パックに使用する保護部材を説明する。
図4は、本発明の電池パックに使用する保護部材を説明する図である。
図4(A)は、斜視図であり、図4(B)は、図4(A)におけるAの部分の拡大図である。
本発明の保護部材8は、合成樹脂材料を用いて金型を使用して直線状の部材として成形することができるので、成形工程においては成形が容易であるのみではなく金型から容易に取り出すことができ、製造も容易なものである。
また、電池の周囲の側面に合致する保護部材が4個所のヒンジ部9で結合された5個の面から形成されており、両側の終端部10が形成された2面である8a、8bは、両者を併せて一つの面を保護するものである。
このように、ヒンジ部9を4個所に設けることによって、保護部材の終端部は電池の角部以外に位置させることができるので、両者の終端部をラベルを貼り付けて固定する際には容易にしかも確実に固定することができる。
【0016】
図5は、本発明の電池パックの他の実施例を説明する図である。
図5(A)は保護部材を示す斜視図であり、2個のヒンジ部で電池の側面の3面を保護する部材を、結合したものである。
図5(B)は、図5(A)に示す保護部材によって作製した電池パックを説明する分解斜視図である。
電池2の3個の側面に保護部材8を装着した後に、ラベル7を貼着して電池に装着した電池保護回路基板等の電気部品を保護したものである。
また、図5(B)に示す電池パックでは、保護部材の一方が開放されているので、電池の大きさに合致したU字形状の保護部材を合成樹脂材料の成形によって製造する方法が考えられる。
しかしながら、電池の大きさに厳密に合致した形状のものとした場合には、わずかな寸法のばらつきによって製造が困難となることがあるので好ましくない。
これに対して、本発明のように、ヒンジによって自由に開閉可能な部材によって電池側面を覆った後に、ラベルを貼着して固定することにより電池の組立も容易なものとなる。
【0017】
【発明の効果】
本発明の電池パックは、電池端子を形成した面と、電池の保護、充放電保護回路基板、電源基板等の電気部品を装着した面とを、ヒンジ部によって接続された保護部材によって被覆されるとともに、保護部材をラベルを貼着して固定したものであるので、電気部品の保護を確実に行うとともに、保護部材で被覆していない面の厚みを大きく増大することがないので、容積密度が大きな電池パックを、複雑な製造工程を経ることなく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の電池パックを説明する図である。
【図2】図2は、本発明の電池パックの製造方法を説明する図である。
【図3】図3は、本発明の電池パックを説明する図である。
【図4】図4は、本発明の電池パックに使用する保護部材を説明する図である。
【図5】図5は、本発明の電池パックの他の実施例を説明する図である。
【図6】図6は、従来の電池パックの一例を説明する図である。
【符号の説明】
1…電池パック、2…電池、3…電池端子を有した面、4…電気部品、5…下ケース、6…上ケース、7…ラベル、8…保護部材、9…ヒンジ部、10…終端部、11…接続端子形成面

Claims (3)

  1. 電池パックにおいて、電池の側面には電池端子と電気的に接続された電気部品が配置され、電気部品を配置した側面は、電池端子を有する面とともに、ヒンジ部で連結した保護部材によって被覆され、保護部材で被覆された側面とその対向する面の保護部材はラベルによって被覆されて固定されたことを特徴とする電池パック。
  2. 保護部材は、帯状の部材を4個所のヒンジ部で結合されており、両終端部はいずれかの側面の端部以外の部分に位置することを特徴とする請求項1記載の電池パック。
  3. 保護部材は、電池端子を有する面と他の二つの面を被覆する部材を2個所のヒンジ部で結合したものである請求項1記載の電池パック。
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