しかしながら、上記従来の技術には、以下のような問題点があった。
第1の問題点は、利用者が一つのホームページを窓口としてさまざまな情報サービスを享受したいという要求にこたえることが出来ないということである。その理由は従来技術は、あらかじめ特定されたサービスを効果的に利用者に提供する手段に関して工夫しているものであり、利用者が必要とする複数の情報サービスを束ねて提供することを想定していないためである。現在のインターネットWWWの利用形態においては、利用者が主として利用する情報サービスが一つであるとしても、その情報サービスを効果的に利用するためにはその他の付随的なサービスが必要となることが多い。例えば不動産物件情報の提供サービスが利用者の主な目的である場合、検索した物件の所在地に関する生活情報や、通勤手段に関する情報を含めて提供できることによって利用者は不動産物件情報サービスを有効活用できるのである。
第2の問題点は、利用者が数多くの種類の情報サービスを享受したいと考えた場合サービスの数だけ情報アクセス用のID/パスワードを利用者が管理しなければならないということである。その理由は従来の方式では単一のID/パスワードで複数のサービスへのアクセス管理行うことを想定していないためである。現在のインターネットWWWにおいてはさまざまな会員型サービスが存在しており、利用者にとってサービス毎にID/パスワードを管理することが大変な面倒であり、ID/パスワード管理の省力化は解決すべき重要な課題である。
なお、この点に関して参照される技術として、特開平11−149451号公報に記載されたものがある。しかしながら、この技術では、利用者が入力したID/パスワードにより会員認証がなされると、ワンタイムIDを利用者端末に送信しており、これをインターネットで接続されたコンピュータシステムに適用した場合、ワンタイムIDを盗み見られるというリスクがあり、セキュリティの点で問題を有するものである。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決すべくなされたものであり、その目的は、利用者が必要とする複数の情報サービスを束ねて提供することができるインターネットによる情報サービス方式、情報サービス方法及び情報サービス用プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
また本発明の他の目的は、単一のID/パスワードで複数のサービスを横断的に利用できるインターネットによる情報サービス方式、情報サービス方法及び情報サービス用プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
本発明の第1のインターネットによる情報サービス方式は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの情報サービスと前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの情報サービスの双方にアクセス可能なホームページを記憶するホームページ記憶手段を備えている。
本発明の第2のインターネットによる情報サービス方式は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの情報サービスと前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの情報サービスとから利用者が選択した少なくとも1つの情報サービスに係る情報を記憶するサービス利用情報記憶手段と、前記サービス利用情報記憶手段に記憶された情報により示される少なくとも1つの情報サービスにアクセス可能なホームページを自動作成するホームページ作成手段と、前記ホームページ作成手段により作成されたホームページを記憶するホームページ記憶手段とを備えている。
本発明の第3のインターネットによる情報サービス方式は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの第1の情報サービスを運用するネットワークオペレーションセンターと、前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの第2の情報サービスを運用する情報サービスシステムとをインターネットで接続してなるインターネットによる情報サービス方式であって、前記ネットワークオペレーションセンターは、前記第1の情報サービスと前記第2の情報サービスの双方にアクセス可能なホームページを記憶する記憶手段を備えている。
本発明の第4のインターネットによる情報サービス方式は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの第1の情報サービスを運用するネットワークオペレーションセンターと、前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの第2の情報サービスを運用する情報サービスシステムとをインターネットで接続してなるインターネットによる情報サービス方式であって、前記ネットワークオペレーションセンターは、前記第1の情報サービスと前記第2の情報サービスとから利用者が選択した少なくとも1つの情報サービスに係る情報を記憶するサービス利用情報記憶手段と、前記サービス利用情報記憶手段に記憶された情報により示される情報サービスにアクセス可能なホームページを自動作成するホームページ作成手段と、前記ホームページ作成手段により作成されたホームページを記憶するホームページ記憶手段とを備えている。
本発明の第5のインターネットによる情報サービス方式は、上記第4のインターネットによる情報サービス方式において、前記ネットワークオペレーションセンターは、利用者から前記ホームページの第1の情報に関する設定変更の要求があった場合に、当該設定変更の要求に応じて前記サービス利用情報記憶手段に記憶された情報を更新する第1の情報サービス設定手段を備え、前記情報サービスシステムは、利用者から前記ホームページの第2の情報に関する設定変更の要求があった場合に、当該設定変更の要求に応じて前記サービス利用情報記憶手段に記憶された情報を更新する第2の情報サービス設定手段を備えている。
本発明の第6のインターネットによる情報サービス方式は、上記第3のインターネットによる情報サービス方式において、前記情報サービスシステムは、利用者から前記第2の情報サービスへの入会申請があった場合に、該利用者が前記インターネット接続サービス事業者の会員であることの申告を行っていなければ、第1のID/パスワードを生成・保管するとともに該利用者に通知する入会審査手段と、利用者から前記ネットワークオペレーションセンターへ前記ホームページの送信要求があった場合に、該利用者が前記インターネット接続サービス事業者の会員でなければ、該利用者にID/パスワードの送信を要求し、該送信されたID/パスワードと前記入会審査手段が保管しておいた第1のID/パスワードとが一致すれば、前記ホームページの送信を前記ネットワークオペレーションセンターに指示する会員認証手段とをさらに備えている。
本発明の第7のインターネットによる情報サービス方式は、上記第3のインターネットによる情報サービス方式において、前記情報サービスシステムは、利用者から前記第2の情報サービスへの入会申請があった場合に、該利用者が前記インターネット接続サービス事業者の会員であることの申告を行っていれば、前記ネットワークオペレーションセンターに該利用者の認証を依頼し、認証がなされれば、第2のID/パスワードを生成・保管するとともに前記ネットワークオペレーションセンターに通知する入会審査手段と、利用者から前記ネットワークオペレーションセンターへ前記ホームページの送信要求があった場合に、該利用者が前記インターネット接続サービス事業者の会員であれば、前記ネットワークオペレーションセンターに前記第2のID/パスワードの送信を要求し、該送信された第2のID/パスワードと前記入会審査手段が保管しておいた第2のID/パスワードとが一致すれば、前記ホームページの送信を前記ネットワークオペレーションセンターに指示する会員認証手段とをさらに備えている。
本発明の第8のインターネットによる情報サービス方式は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの情報サービスと前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの情報サービスの双方にアクセス可能な複数のホームページを、互いにリンクさせて記憶するホームページ記憶手段を備えている。
本発明の第9のインターネットによる情報サービス方式は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの情報サービスと前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの情報サービスとから利用者が選択した少なくとも1つの情報サービスに係る情報を記憶するサービス利用情報記憶手段と、前記サービス利用情報記憶手段に記憶された情報の間のリンクに関する情報を記憶するリンク情報手段と、前記サービス利用情報記憶手段に記憶された情報により示される少なくとも1つの情報サービスにアクセス可能な複数のホームページを自動作成するホームページ作成手段と、前記ホームページ作成手段により作成された複数のホームページを、前記リンク情報記憶手段に記憶された情報に基づきリンクさせて記憶するホームページ記憶手段とを備えている。
本発明の第10のインターネットによる情報サービス方式は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの第1の情報サービスを運用するネットワークオペレーションセンターと、前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの第2の情報サービスを運用する情報サービスシステムとをインターネットで接続してなるインターネットによる情報サービス方式であって、前記ネットワークオペレーションセンターは、前記第1の情報サービスと前記第2の情報サービスの双方にアクセス可能な複数のホームページを、互いにリンクさせて記憶する記憶手段を備えている。
本発明の第11のインターネットによる情報サービス方式は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの第1の情報サービスを運用するネットワークオペレーションセンターと、前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの第2の情報サービスを運用する情報サービスシステムとをインターネットで接続してなるインターネットによる情報サービス方式であって、前記ネットワークオペレーションセンターは、前記第1の情報サービスと前記第2の情報サービスとから利用者が選択した少なくとも1つの情報サービスに係る情報を記憶するサービス利用情報記憶手段と、前記サービス利用情報記憶手段に記憶された情報の間のリンクに関する情報を記憶するリンク情報手段と、前記サービス利用情報記憶手段に記憶された情報により示される情報サービスにアクセス可能な複数のホームページを自動作成するホームページ作成手段と、前記ホームページ作成手段により作成された複数のホームページを、前記リンク情報記憶手段に記憶された情報に基づきリンクさせて記憶するホームページ記憶手段とを備えている。
本発明の第1のインターネットによる情報サービス方法は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの情報サービスと前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの情報サービスの双方にアクセス可能なホームページを作成して記憶することを特徴とする。
本発明の第2のインターネットによる情報サービス方法は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの第1の情報サービスを運用するネットワークオペレーションセンターと、前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの第2の情報サービスを運用する情報サービスシステムとをインターネットで接続してなるコンピュータネットワークシステムにおいて、前記ネットワークオペレーションセンターは、前記第1の情報サービスと前記第2の情報サービスの双方にアクセス可能なホームページを作成して記憶することを特徴とする。
本発明の第3のインターネットによる情報サービス方法は、上記第2のインターネットによる情報サービス方法において、前記情報サービスシステムは、利用者から前記第2の情報サービスへの入会申請があった場合に、該利用者が前記インターネット接続サービス事業者の会員であることの申告を行っていなければ、第1のID/パスワードを生成・保管するとともに該利用者に通知し、利用者から前記ネットワークオペレーションセンターへ前記ホームページの送信要求があった場合に、該利用者が前記インターネット接続サービス事業者の会員でなければ、該利用者にID/パスワードの送信を要求し、該送信されたID/パスワードと自身が保管しておいた第1のID/パスワードとが一致すれば、前記ホームページの送信を前記ネットワークオペレーションセンターに指示することを特徴とする。
本発明の第4のインターネットによる情報サービス方法は、上記第2のインターネットによる情報サービス方法において、前記情報サービスシステムは、利用者から前記第2の情報サービスへの入会申請があった場合に、該利用者が前記インターネット接続サービス事業者の会員であることの申告を行っていれば、前記ネットワークオペレーションセンターに該利用者の認証を依頼し、認証がなされれば、第2のID/パスワードを生成・保管するとともに前記ネットワークオペレーションセンターに通知し、利用者から前記ネットワークオペレーションセンターへ前記ホームページの送信要求があった場合に、該利用者が前記インターネット接続サービス事業者の会員であれば、前記ネットワークオペレーションセンターに前記第2のID/パスワードの送信を要求し、該送信された第2のID/パスワードと自身が保管しておいた第2のID/パスワードとが一致すれば、前記ホームページの送信を前記ネットワークオペレーションセンターに指示することを特徴とする。
本発明の第5のインターネットによる情報サービス方法は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの情報サービスと前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの情報サービスの双方にアクセス可能な複数のホームページを、互いにリンクさせて記憶することを特徴とする。
本発明の第1の記録媒体は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの情報サービスと前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの情報サービスの双方にアクセス可能なホームページを作成して記憶する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録している。
本発明の第2の記録媒体は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの第1の情報サービスを運用するネットワークオペレーションセンターと、前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの第2の情報サービスを運用する情報サービスシステムとをインターネットで接続してなるコンピュータネットワークシステムの前記ネットワークオペレーションセンターに対し、前記第1の情報サービスと前記第2の情報サービスの双方にアクセス可能なホームページを作成して記憶する処理を実行させるためのプログラムを記録している。
本発明の第3の記録媒体は、上記第2の記録媒体において、さらに、前記情報サービスシステムに対し、利用者から前記第2の情報サービスへの入会申請があった場合に、該利用者が前記インターネット接続サービス事業者の会員であることの申告を行っていなければ、第1のID/パスワードを生成・保管するとともに該利用者に通知する処理と、利用者から前記ネットワークオペレーションセンターへ前記ホームページの送信要求があった場合に、該利用者が前記インターネット接続サービス事業者の会員でなければ、該利用者にID/パスワードの送信を要求し、該送信されたID/パスワードと自身が保管しておいた第1のID/パスワードとが一致すれば、前記ホームページの送信を前記ネットワークオペレーションセンターに指示する処理とを実行させるためのプログラムを記録している。
本発明の第4の記録媒体は、上記第2の記録媒体において、さらに、前記情報サービスシステムに対し、利用者から前記第2の情報サービスへの入会申請があった場合に、該利用者が前記インターネット接続サービス事業者の会員であることの申告を行っていれば、前記ネットワークオペレーションセンターに該利用者の認証を依頼し、認証がなされれば、第2のID/パスワードを生成・保管するとともに前記ネットワークオペレーションセンターに通知する処理と、利用者から前記ネットワークオペレーションセンターへ前記ホームページの送信要求があった場合に、該利用者が前記インターネット接続サービス事業者の会員であれば、前記ネットワークオペレーションセンターに前記第2のID/パスワードの送信を要求し、該送信された第2のID/パスワードと自身が保管しておいた第2のID/パスワードとが一致すれば、前記ホームページの送信を前記ネットワークオペレーションセンターに指示する処理とを実行させるためのプログラムを記録している。
本発明の第5の記録媒体は、インターネット接続サービス事業者が提供する少なくとも1つの情報サービスと前記インターネット接続サービス事業者以外の者が提供する少なくとも1つの情報サービスの双方にアクセス可能な複数のホームページを作成し、互いにリンクさせて記憶する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録している。
本発明の記録媒体群は、上記第1乃至第5のいずれかの記録媒体に記録された前記プログラムを複数の部分に分割して該複数の部分をそれぞれ複数の記録媒体に記録してなる。
本発明には、利用者が必要とする複数の情報サービスを束ねて提供することができるという効果がある。
また本発明には、単一のID/パスワードで複数のサービスを横断的に利用できるようにすることができるという効果もある。
次に、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態は、情報サービスへの入会処理、利用者本人だけが閲覧できるホームページ(以下、「プライベートホームページ」という)の構築/変更処理、及び、情報サービス利用処理を実現するために、利用者のコンピュータ端末1と、インターネット接続サービス事業者(ISPが利用者に対して提供する情報サービス(以下、「ISP情報サービス」という)を運用するネットワークオペレーションセンター2と、インターネット接続サービス事業者以外の利用者に対して情報サービスを提供する者に設けられた情報サービスシステム3とを含む。ネットワークオペレーションセンター2は、情報サービス利用者の認証を行う認証サーバ21と、情報サービスシステム3が提供するプライベートホームページを管理するホームページサーバ22と、情報サービス利用者のサービス利用情報を管理する会員データベースサーバ23とを備えている。
以下に順次、図2乃至4を参照しながら情報サービスへの入会処理、プライベートホームページ構築/変更処理、及び、情報サービス利用処理の構成を説明する。なお、図2乃至4は、図1において概略を示した本実施の形態の構成について、それぞれの処理に関与する部分のみを詳細に示したものである。
図2を参照すると、情報サービスへの入会処理を実現するために、情報サービスシステム3は、入会審査手段31と、情報サービス設定手段32とを備えている。入会審査手段31は、利用者から受理した情報サービス利用申請に基づき入会の可否判断を行い、入会許可の場合は利用者に対して第一ID/パスワードを通知し、利用者がISP会員であることを申告している場合には、ISP会員認証手段211に対してISP会員であることの認証を依頼し、認証の結果が正常の場合に第二ID/パスワードを生成・保管するとともに会員データベースサーバに送信する。情報サービス設定手段32は、利用者の入会申請が許可された場合に、会員データベースサーバ22に対してサービス利用情報を送信する。
認証サーバ21は、ISP会員認証手段211を備えている。ISP会員認証手段211は、インターネット接続サービスに会員登録されているID/パスワード(以下、「ISP会員ID/パスワード」という)の提示を利用者のコンピュータ端末1に対し要求し、提示されたISP会員ID/パスワードを会員データベースサーバ22に照会することによって会員判定を行い、判定の結果を入会審査手段31に返却するものである。
会員データベースサーバ22は、ISP認証情報記憶領域221と、第二認証情報記憶領域222と、サービス利用情報記憶領域223とを備えている。ISP認証情報記憶領域221にはあらかじめ利用者のISP会員IDとパスワードが記憶されている。第二認証情報記憶領域222には、入会審査手段31から送信された第二ID/パスワードが記憶される。サービス利用情報記憶領域223には、情報サービス設定手段32から送信されたサービス利用情報が記憶される。
次に図3を参照すると、プライベートホームページ構築/変更処理を実現するために、情報サービスシステム3は、情報サービス設定手段32と、情報サービス提供手段33とを備える。情報サービス設定手段31は、利用者に対し利用者が使用する情報サービスの設定・変更画面を提示し、必要な設定・変更情報を取得して会員データベースサーバ22に送信する機能を有する。情報サービス提供手段33は、情報サービスシステム3が有する情報サービスを提供する手段であり、プライベートホームページ234のHTML文において情報サービス提供手段33の所在情報を記述することにより利用することができる。
ホームページサーバ23は、ISP情報サービス設定手段231と、ホームページ作成手段232と、ISP情報サービス提供手段233と、プライベートホームページ234とを備えている。ISP情報サービス設定手段231は、利用者に対し利用者が使用するISP情報サービスの設定・変更画面を提示し、必要な設定・変更情報を取得して会員データベースサーバ22に送信する機能を有する。ホームページ作成手段232は、会員データベースサーバ22のサービス利用情報記憶領域223に格納されたサービス利用情報に基づきプライベートホームページ234を作成する機能を有する。ISP情報サービス提供手段233は、インターネット接続サービス事業者自身が提供する情報サービス(以下、「ISP情報サービス」という)を提供する手段であり、プライベートホームページ234の仕様を記述するHTML文においてISP情報サービス提供手段233の所在情報を記述することにより利用することができる。
次に図4を参照すると、情報サービス利用処理を実現するために、認証サーバ21は、接続要求解析手段212を備える。接続要求解析手段212は、利用者がプライベートホームページ234にアクセスする際に送信する接続要求のパケットを解析し、すでにISP会員認証が完了しているか否かを判定し、ISP会員認証が完了していれば会員データベースサーバから第二ID/パスワードを取り出して情報サービスシステム3に認証を依頼する機能を有する。
情報サービスシステム3は、情報サービス提供手段33と、会員認証手段34とを備える。会員認証手段34は、ISP会員認証を通過していない利用者からは直接の認証要求を受け付け、第一ID/パスワードによる認証を行うとともに、ISP会員認証を通過している利用者についてはネットワークオペレーションセンターから認証要求を受け付け、第二ID/パスワードによる認証を行う機能を有する。
次に図5を参照して本実施の形態における情報サービスへの入会処理の動作について詳細に説明する。
まず利用者はコンピュータ端末1から入会申請を情報サービスシステム3に送付する。なお、入会申請には、本人確認のための個人情報(氏名、電話番号、住所、勤務先等)、利用するISPのチェック項目(例えば、BIGLOBE、InfoWeb等)、利用する情報サービスの選択項目等の情報が含まれている。
情報サービスシステム3は上記申請を受理し(ステップA1)、入会審査手段31が本人確認を行う(ステップA2)。申請内容不備あるいはその他の理由で入会を拒絶する場合は利用者に対して入会拒絶処理を行う(ステップA3)。一方、入会が許可された場合、入会審査手段31は、第一ID/パスワードを生成・保管する。
さらに利用者がISP会員であることを申告している場合(ステップA4でイエス)、入会審査手段31は、ISP会員認証手段211に対してISP会員照会依頼を送付する。ISP会員認証手段211は、利用者に対してISP会員ID/パスワードの提示を要求し、利用者から提示されたISP会員ID/パスワードとISP認証情報記憶領域221に記憶された設定情報とを照合する。照合の結果両者が一致していればISP会員認証を完了しその結果を入会審査手段31に送付する(ステップA5)。入会審査手段31はISP会員照会依頼の結果に基づき第二ID/パスワードを生成・保管し、会員データベースサーバ22に対して第二ID/パスワードを送信する(ステップA6)。会員データベースサーバ22は第二ID/パスワードを受信するとこれを第二認証情報記憶領域221に記憶する(ステップA7)。
情報サービス設定手段32は、利用者がISP会員である場合にはステップA7の処理後、利用者がISP会員でないと判定された場合にはステップA4における当該判定の時に、利用者が使用する情報サービスに関するサービス利用情報を会員データベースサーバ22に対して送信する(ステップA8)。会員データベースサーバ22は、サービス利用情報記憶領域223に利用者が使用するサービス利用情報を記憶するとともに入会審査手段31に対して利用者のプライベートホームページ234のアドレスを送信する(ステップA9)。入会審査手段31はプライベートホームページ234のアドレス及び第一ID/パスワードを利用者に対して通知する(ステップA10)。
以上により、本実施の形態における情報サービスへの入会処理の動作が終了する。
なお、上記動作例では、ステップA4でISP会員の申告があるかどうかを判断する前に第一ID/パスワードを生成し、ステップA10でISP会員であるかどうかにかかわらずその第一ID/パスワードを送信しているが、後述するプライベートホームページの構築/変更処理、及び、情報サービス利用処理においては、ISP会員ID/パスワードのみでアクセスできるようにすることが本発明の目的であるので、第一ID/パスワードは、ステップA4でISP会員でないことの申告があった場合にのみ生成し、送信するようにしてもよい。
次に図6を参照して本実施の形態におけるプライベートホームページ234の構築処理の動作について詳細に説明する。
利用者はステップA8で受領したアドレス情報に基づきプライベートホームページ234にアクセスする。このときまず後述のステップC1からステップC5までの処理が会員認証処理として実施される(ステップB1)。ステップB1で認証の結果が正常であった場合、ホームページサーバは利用者による初回のアクセスをホームページの構築処理と判定し、利用者に対して設定・変更用のホームページを送信する(ステップB2)。
利用者が設定・変更用のホームページにおいて情報サービスに関する設定・変更を選択した場合、情報サービス設定手段32は、サービス利用情報を利用者から取得し(ステップB3)、これを会員データベースサーバ22に送信する(ステップB4)。会員データベースサーバ22は受信したサービス利用情報をサービス利用情報記憶領域223に記憶する(ステップB6)。
一方、利用者が設定・変更用のホームページにおいてISP情報サービスの設定・変更を選択した場合、ISP情報サービス設定手段231は、サービスの設定・変更情報を利用者から取得し(ステップB5)、これをサービス利用情報記憶領域223に記憶する(ステップB6)。
次にホームページ作成手段は、ISP情報サービス提供手段233のアドレス、情報サービス提供手段33のアドレス、設定変更ボタン、などを含むプライベートホームページ234を生成する(ステップB7)。
以上により、本実施の形態におけるプライベートホームページの構築/変更処理の動作が終了する。
図7はプライベートホームページ234、ISP情報サービス提供手段233、サービス利用情報記憶領域223、及び、情報サービス提供手段33の具体例をそれぞれ示している。例えば、利用者が利用するサービスとしてA社情報サービスの投資情報、値洗い、約定を選択し、ISPであるX社の情報サービスのライフプランサービス(金融資産、投資性向)、ブックマークサービス(カーライフ)を選択したとすると、これらのサービスに関する設定情報が図7に示すようにサービス利用情報記憶領域223に記入される。ホームページ作成手段232はサービス利用情報記憶領域223の内容に基づき、図7に示すようなプライベートホームページ234を生成する。
また、図8は作成されたプライベートホームページ234と、設定・変更用のホームページ2342との関連を示している。ステップB7でプライベートホームページ234を作成する際には、設定・変更ボタン2341を押せば設定・変更用ホームページ2342が呼び出されるように関連づけておくようにすればよい。
次に図9を参照して本実施の形態における情報サービス利用処理の動作について詳細に説明する。
利用者が自分のプライベートホームページ234へのアクセスを要求すると、ホームページサーバ23はこの要求を受信し、接続要求解析手段212に対して認証処理を依頼する(ステップC1)。接続要求解析手段212は利用者が送信してきた接続要求を構成するパケットを解析し、すでにISP会員認証を通過しているかどうかを判定する(ステップC2)。
具体的には、ステップC1に先だって利用者がアクセスポイントにダイヤルアップ接続した時に、ISPの会員管理・認証機構(図示せず)が利用者にISP会員ID/パスワードの提示を要求して会員認証を行い、その結果を管理しているので、接続要求解析手段212は、前記会員管理・認証機構に認証済みであるかどうかを問い合わせることで行うことが考えられるが、ISP会員ID/パスワードの認証機構としては、このような方法によるものに限られない。
ISP会員認証を通過している場合、接続要求解析手段212は会員データベースサーバ22に照会し、該当する第二ID/パスワードを抽出しこれを会員認証手段34に送信する(ステップC3)。会員認証手段34は、受信した第二ID/パスワードと、ステップA6の処理後に入会審査手段31から渡された第二ID/パスワードとが一致するかどうかを判断することにより、利用者の認証を行い、認証を通過すればその回答を接続要求解析手段212に返信する(ステップC4)。ホームページサーバ23は接続要求解析手段212からの認証完了通知を受けて利用者に対してプライベートホームページ234を送信する(ステップC5)。
一方、ステップC2においてISP会員認証を通過していない、すなわち他社ISP経由のアクセスあるいは職場のLAN経由のアクセス等であると判定される場合、ステップC2にひきつづき、会員認証手段34は利用者に対して第一ID/パスワードの提示を要求する。そして利用者が提示した第一ID/パスワードと、ステップA2の処理後に入会審査手段31から渡された第一ID/パスワードとが一致するかどうかを判断することにより、利用者の認証を行い(ステップC6)、認証に成功した場合にはその回答を接続要求解析手段212に送信し、以下ステップC5の処理にすすむ。
以後、利用者が情報サービスを選択した場合は、情報サービス提供手段33が利用者に対して情報サービスを提供する(ステップC7)。また、利用者がISP情報サービスを選択した場合は、ISP情報サービス提供手段233が利用者に対して情報サービスを提供する(ステップC8)。
以上により、本実施の形態における情報サービス利用処理の動作が終了する。
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図10及び図11を参照すると、本発明の第2の実施の形態は、第2の情報サービスシステム4が追加されており、さらに会員データベースサーバ22がリンク情報記憶領域224を備えている点で、上記第1の実施の形態と異なる。利用者は2種類の情報サービスシステム3、4に同時に入会している場合、異なった2種類のプライベートホームページを有することになる。自分が有する2種類のホームページを統合するために、リンク情報記憶領域224に対し当該プライベートホームページから接続する利用者が所有する他のプライベートホームページのアドレスを記述しておく。例えば、ある利用者がA社とB社の情報サービスを利用するとする。ホームページサーバ23はリンク情報記憶領域224に記載されたB社提供のプライベートホームページのアドレス情報をもとに、図12のプライベートホームページ2343、2344に示すような画面を生成する。
なお、上記実施の形態では、情報サービスへの入会処理において、入会審査手段31が利用者のコンピュータ端末1を使ったオンラインでの形態を前提としていたが、これをFAX、郵便等のオフラインによる形態に置き換えることもできる。
また、本発明の上記第1及び第2の実施の形態の他の構成として、ネットワークオペレーションセンター2又は情報サービスシステム3に対し、インターネットによる情報サービス処理を実行させるプログラムを記録する記録媒体5を備えたものも考えられる。ここで、記録媒体5は、磁気ディスク、半導体メモリその他の記録媒体であってよく、また、記録媒体5に記録されたプログラムは、複数の記録媒体からなる記録媒体群に分割して記録されていてもよい。
記録媒体5に記録されたプログラムは、ネットワークオペレーションセンター2又は情報サービスシステム3にロードされ、ネットワークオペレーションセンター2又は情報サービスシステム3は、そのロードされたプログラムによる制御の下、上記第1又は第2の実施の形態におけるのと同様の動作を行う。
本発明は、ネットワークオペレーションセンター内に利用者が必要とする複数の情報サービスを記憶する領域を設け、この領域に記憶された情報サービスにアクセス可能なホームページを自動作成するようにしたことにより、利用者が必要とする複数の情報サービスを束ねて提供することができるという効果を有している。すなわち、本発明により、複数の情報サービスを利用者が自分で統合的に管理する手間は無くなる。
また本発明は、ISP会員である利用者が情報サービスを利用する場合は、ISP会員ID/パスワードを提示すればそれをネットワークオペレーションセンターが第二ID/パスワードに変換した上で情報サービスシステムに認証依頼し、ISP会員でない利用者が情報サービスを利用する場合は、情報サービスシステムが直接第一ID/パスワードによる認証を行うようにしたことにより、単一のID/パスワードで複数のサービスを横断的に利用することができるという効果も有している。すなわち、本発明によれば、サービス毎にID/パスワードを管理することなくきわめて秘匿性の高いサービスを維持することができる。