JP2004325866A - 光ファイバ間の結合構造および結合方法 - Google Patents

光ファイバ間の結合構造および結合方法 Download PDF

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剛 金子
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Abstract

【課題】光の伝達を確実に行なうことが可能な、光ファイバ間の結合構造および結合方法を提供する。
【解決手段】本発明の光ファイバ間の結合構造1000は、複数の光ファイバ(光ファイバ120,220)と、光ファイバ120,220の各端面と接合された結合部140と、を含む。光ファイバ120,220のうち少なくとも1つは、結合部140に近いほうの端部において、コアの端面の高さとクラッドの端面の高さとが異なる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ間の結合構造および結合方法に関する。
【0002】
【背景技術】
近年、情報通信が高速化・大容量化の傾向にあり、光通信の開発が進んでいる。光通信では、光ファイバの間の光の伝達を確実に行なうことが求められている。
【0003】
光通信で用いられる光ファイバ同士を結合する方法としては、例えば、レンズ等の光学部材を介してカップリングを行なう方法、コネクタを介して光ファイバ同士を結合する方法(例えば、特許文献1参照)、および光ファイバ同士を融着させる方法(例えば、特許文献2参照)がある。
【0004】
コネクタを介して光ファイバ同士を結合する方法は、光ファイバの先端にコネクタを設け、このコネクタを介して光ファイバ同士を結合する方法である。また、光ファイバ同士を融着する方法は、2つの光ファイバの先端を接合させた状態で接合部分にエネルギーを加えて融着させることにより、光ファイバ同士を結合する方法である。
【0005】
また、複数の光ファイバを結合する方法として、光ファイバカプラを用いた方法がある。この光ファイバカプラは、複数の光ファイバを横並びにした状態で融着させた後融着部分を延伸することにより形成される。すなわち、光ファイバカプラを形成する場合においても、融着工程が必要とされる。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−123821号公報
【特許文献2】
特開平7−84142号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レンズ等の光学部材を介して光ファイバを接合する方法では、光ファイバおよび光学部材を厳密に位置合わせするのが難しい。
【0008】
また、光ファイバ同士をコネクタを介して結合する方法では、光ファイバの先端にコネクタが設置されるため、光ファイバの結合部分が大きくなる。このため、コネクタを介して結合された光ファイバを、例えば光モジュール等の微細な装置内に組み込むことが困難である場合がある。
【0009】
さらに、光ファイバ同士を融着する方法では、光ファイバの接合部分に大きな熱エネルギーを加えなければならない。光ファイバの接合部分を融解させるためには、通常、大掛かりな製造工程が必要であるため、製造コストが高くなる。さらに、光ファイバ同士を融着する方法では、融着前に光ファイバ同士を厳密に位置合わせする必要がある。この場合、光ファイバの径は一般に微細であるため、光ファイバ同士を厳密に位置合わせするのが難しい。また、光ファイバカプラを形成する場合においても融着工程が必要であるため、同様の問題が生じる。
【0010】
本発明の目的は、光ファイバの間の光の伝達を確実に行なうことが可能な光ファイバ間の結合構造を提供することにある。
【0011】
また、本発明の目的は、簡便にかつ低コストで実施可能な光ファイバ間の結合方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の光ファイバ間の結合構造は、
複数の光ファイバと、
前記複数の光ファイバの各端面と接合された結合部と、を含み、
前記複数の光ファイバのうち少なくとも1つは、前記結合部に近いほうの端部において、コアの端面の高さとクラッドの端面の高さとが異なる。
【0013】
ここで、前記複数の光ファイバの各端面の形状は、前記結合部を設置できる限り特に限定されるわけではなく、円形であってもよいし楕円形であってもよい。また、前記結合部の切断面の形状も同様に、特に限定されるわけではない。
【0014】
本発明の光ファイバ間の結合構造によれば、上記構成を有することにより、前記複数の光ファイバ間の光の伝達を確実に行なうことが可能である。詳しくは、本実施の形態の欄で説明する。
【0015】
なお、本発明において、光ファイバの材質は特に限定されるわけではなく、例えば石英ガラス、プラスチック、プラスチックと石英との複合体、あるいは多成分ガラスからなる光ファイバに本発明を適用することができる。
【0016】
(2)上記光ファイバ間の結合構造では、前記端部において、前記コアを前記クラッドで覆わないようにすることができる。これにより、前記端部において、前記コアと前記クラッドとで凸部を構成することができる。
【0017】
(3)上記光ファイバ間の結合構造では、前記端部において、クラッドがコアを覆っていないようにすることができる。これにより、前記端部において、前記コアと前記クラッドとで凹部を構成することができる。この構成によれば、前記結合部を前記コアの端面上に確実に固定することができる。その結果、歩留まりがより高い結合構造を得ることができる。
【0018】
(4)上記光ファイバ間の結合構造では、前記結合部の屈折率を、前記複数の光ファイバのクラッドの屈折率より大きくすることができる。
【0019】
(5)上記光ファイバ間の結合構造では、前記結合部の屈折率を、前記複数の光ファイバのコアの屈折率とほぼ等しくすることができる。この構成によれば、前記結合部と前記コアとの界面における光の反射を少なくすることができるため、該界面における光の損失を少なくすることができる。
【0020】
(6)上記光ファイバ間の結合構造では、前記端部において、前記結合部の周囲を封止材で覆うことができる。この構成によれば、前記結合部と、前記複数の光ファイバの端面とを確実に固定することができる。その結果、歩留まりがより高い結合構造を得ることができる。
【0021】
この場合、前記封止材の屈折率を、前記複数の光ファイバのコアの屈折率および前記結合部の屈折率より小さくすることができる。
【0022】
また、この場合、前記結合部の屈折率を、前記複数の光ファイバのコアの屈折率とほぼ等しく、前記封止材の屈折率を、前記複数の光ファイバのクラッドの屈折率とほぼ等しくすることができる。この構成によれば、前記結合部および前記封止材にそれぞれ、光ファイバのコアおよびクラッドと同様の機能を付与することができる。これにより、光の損失を少なくすることができる。
【0023】
(7)上記光ファイバ間の結合構造では、前記結合部を、エネルギーを付加することによって硬化可能な液体材料を硬化させることにより形成できる。
【0024】
この場合、前記結合部は、紫外線硬化型樹脂からなることができる。
【0025】
(8)本発明の光ファイバ間の結合方法は、
(a)複数の光ファイバのうち少なくとも1つの端面に対して液滴を吐出して、結合部前駆体を形成し、
(b)前記複数の光ファイバの各端面を前記結合部前駆体に接触させた状態で、該結合体前駆体を硬化させて、結合部を形成すること、を含む。
【0026】
本発明の光ファイバ間の結合方法によれば、生産性に優れ、かつ、各光ファイバ間の位置合わせを精密に行なう必要がない。また、前記結合部を介して、前記複数の光ファイバ間を簡便な方法にて接合することができる。詳しくは、本実施の形態の欄で説明する。
【0027】
(9)上記光ファイバ間の結合方法では、前記(a)において、コアの端面上のみに前記結合部前駆体を形成することができる。
【0028】
この場合、前記(a)において、前記結合部前駆体が形成される光ファイバにおいて、前記コアの端面の高さが、クラッドの端面の高さと異なることができる。
【0029】
(10)上記光ファイバ間の結合方法では、前記(a)において、前記液滴の吐出を、インクジェット法により行なうことができる。ここで、「インクジェット法」とは、インクジェットヘッドを用いて液滴を吐出する方法である。ただし、この場合、吐出する液滴は、印刷物に用いられる所謂インクではなく、前記結合部を構成する材料物質を含む液状物である。この方法によれば、前記液滴の吐出量の微妙な調整が可能であるため、微細な結合部前駆体を、前記光ファイバの端面上に簡便に設置することができる。
【0030】
(11)上記光ファイバ間の結合方法では、前記(b)において、前記結合部前駆体の硬化を、エネルギーの付加により行なうことができる。
【0031】
(12)上記光ファイバ間の結合方法では、さらに、(c)前記結合部の周囲を封止材で覆うこと、を含むことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0033】
1.光ファイバ間の結合構造
図1は、本発明を適用した本実施の形態の光ファイバ間の結合構造を模式的に示す側面図である。図1には、光ファイバ間の結合構造として、結合ユニット1000が示されている。
【0034】
この結合ユニット1000は、図1に示すように、複数の光ファイバ(光ファイバ120,220)と、結合部140とを含む。光ファイバ120,220は、結合部140を介して接合されている。すなわち、光ファイバ120と光ファイバ220とが結合部140を介して光学的に結合している。以下、この結合ユニット1000の各構成要素について、それぞれ説明する。
【0035】
[光ファイバ]
光ファイバ120は、コア122およびクラッド124を含む。クラッド124はコア122を同心円状に囲んでいる。光ファイバ120では、コア122とクラッド124との境界で光が反射されて、コア122内に光が閉じ込められ、コア122内を光が伝搬する。また、クラッド124の周囲は、ジャケット(図示せず)によって保護されていてもよい。
【0036】
光ファイバ220は、光ファイバ120と同様に、コア222およびクラッド224を含む。本実施の形態においては、光ファイバ220が光ファイバ120と同様の構成を有する場合について示す。
【0037】
また、本実施の形態においては、光ファイバ120,220の断面形状が円形である場合について示したが、光ファイバ120,220の断面形状は特に限定されるわけではない。このことは、後述する実施形態および変形例に示される光ファイバについても同様である。例えば、光ファイバ120,220として、断面形状が楕円形である光ファイバや、コアが円形または楕円形でクラッドがその他の形状である光ファイバを用いることができる。
【0038】
図1に示すように、光ファイバ120の端部において、コア122の端面122aと、クラッド124の端面124aとの高さが異なる。同様に、光ファイバ220の端部において、コア222の端面222aと、クラッド224の端面224aとの高さが異なる。
【0039】
具体的には、本実施の形態において、光ファイバ120は、端部において、コア122がクラッド124で覆われていない場合を示す。すなわち、光ファイバ120の端部において、コア122の端面122aは、クラッド124の端面124aより突出しており、コア122とクラッド124とで凸部160が構成されている。
【0040】
同様に、本実施の形態においては、光ファイバ220は、端部において、コア222がクラッド224で覆われていない場合を示す。すなわち、光ファイバ220の端部において、コア222の端面222aはクラッド224の端面224aより突出しており、コア222とクラッド224とで凸部260が構成されている。
【0041】
光ファイバ120,220は、図1に示すように、結合部140を介して接合されている。これにより、光ファイバ120は、結合部140によって、光ファイバ220との相対的な位置が固定されている。この結合ユニット1000では、光ファイバ120のコア122の端面122a(以下、単に「端面122a」ともいう)は、光ファイバ220のコア222の端面222a(以下、単に「端面222a」ともいう)と対向している。
【0042】
なお、図1においては、光ファイバ120,220の一方の端部を示している。すなわち、光ファイバ120,220において、結合部140に近いほうの端部を示している。なお、光ファイバ120,220のもう一方の端部においても、コアの端面の高さが、クラッドの端面の高さと異なることができる。例えば、光ファイバ120,220のもう一方の端部においても、コアの端面に結合部(図示せず)が形成され、この結合部を介して他の光ファイバ(図示せず)が接合されていてもよい。このことは、後述する実施形態および変形例に示される光ファイバ間の結合構造でも同様である。
【0043】
[結合部]
結合部140には、図1に示すように、端面122aおよび端面222aに接合している。
【0044】
光ファイバ120から出射する光を、光ファイバ220に入射させる場合、光ファイバ120の端面122aから出射した光は、結合部140を経た後、光ファイバ220の端面222aに入射することができる。あるいは、光ファイバ220から出射する光を、光ファイバ120に入射させる場合、光ファイバ220の端面222aから出射した光は、結合部140を経た後、光ファイバ120の端面122aに入射することができる。
【0045】
結合部140は、エネルギー硬化型樹脂からなる。すなわち、結合部140は、熱や光等のエネルギーを付加することによって硬化可能な液体材料を硬化させて形成することができる。前記液体材料としては、例えば、紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂の前駆体が挙げられる。この場合、前記前駆体に対してエネルギーを付加して硬化させることにより、紫外線硬化型樹脂または熱硬化型樹脂からなる結合部140が形成される。紫外線硬化型樹脂としては、例えば紫外線硬化型のアクリル系樹脂およびエポキシ系樹脂が挙げられる。また、熱硬化型樹脂としては、熱硬化型のポリイミド系樹脂が例示できる。
【0046】
紫外線硬化型樹脂の前駆体は、短時間の紫外線照射によって硬化する。このため、紫外線硬化型樹脂の前駆体を硬化させて結合部140を形成する場合、製造時間を短縮化することができる。
【0047】
具体的には、結合部140は、端面122aおよび端面222aのうち、少なくとも一方に対して液滴を吐出して、結合部前駆体(後述する)を形成した後、この結合部前駆体を硬化させることにより形成することができる。
【0048】
結合部140の形状および大きさは、結合部140を形成する際に用いる液体材料の種類や量を調整することによって、制御することができる。結合部140の形状および大きさは、端面122aと端面222aとの距離に基づいて決定される。すなわち、端面122aと端面222aとが接合できるように、端面122aと端面222aとの距離に応じて、結合部140の形状および大きさを決定する。このことは、後述する実施形態および変形例においても同様に適用される。
【0049】
また、結合部140の屈折率は、光ファイバ120,220のクラッド124,224の屈折率よりも大きくすることができる。この構成によれば、結合部140からクラッド124,224への光の導入を低減することができる。
【0050】
さらに、結合部140の屈折率を、光ファイバ120,220のコア122,222の屈折率とほぼ等しくすることができる。この構成によれば、結合部140とコア122,222との界面における光の反射を少なくすることができるため、前記界面における光の損失を少なくすることができる。このことは、後述する実施形態および変形例においても同様である。
【0051】
2.光ファイバ間の結合方法
次に、図1に示す結合ユニット1000の製造方法について、図2〜図7を参照して説明する。図2〜図7はそれぞれ、結合部140を介した光ファイバ120,220間の結合方法の一工程を模式的に示す図である。
【0052】
[コアおよびクラッドの端面の加工]
本実施の形態においては、図1に示すように、光ファイバ120,220のコア122,222の端面122a,222aが、クラッド124,224の端面124a,224aよりも高くなるように加工する。以下、光ファイバ120を例にとり説明するが、光ファイバ220の端面についても同様の方法にて加工することができる。
【0053】
まず、コア122の端面122aを、クラッド124の端面124aより突出させる工程について説明する。コア122の端面122aを、クラッド124の端面124aより突出させるためには、具体的には、下記の(1)および(2)に示す方法が例示できる。
【0054】
(1)ウエットエッチングによる方法
まず、ウエットエッチングによって、コア122の端面122aを、クラッド124の端面124aより突出させる工程について、図2を参照して説明する。ここでは、光ファイバ120が石英系光ファイバからなる場合について説明する。
【0055】
一般に、光ファイバは、コアの屈折率をクラッドとの屈折率よりも大きくするために、コアとクラッドとが異なる成分から形成されている。このコアとクラッドとの成分の違いを利用して、ウエットエッチングにて、コアまたはクラッドを選択的に除去することができる。
【0056】
ここでは、平坦な端面を有する光ファイバ120(図2参照)に対してウエットエッチングを行なうことによって、クラッド124を選択的に除去できるエッチャントを用いる。これにより、コア122の端面122aを、クラッド124の端面124aよりも突出させることができる。
【0057】
石英系光ファイバのコアとクラッドとの選択的エッチングに用いられるエッチャントとしては、例えば、フッ化水素酸とフッ化アンモニウムを混合した水溶液(バッファフッ酸水溶液)を用いることができる。このバッファフッ酸水溶液中のフッ化水素酸およびフッ化アンモニウムの濃度を調整することにより、クラッド124を選択的に除去することができる。
【0058】
ウエットエッチングの模式図を図2に示す。図2に示すように、光ファイバ120の端面をエッチャント230に浸す。これにより、クラッド124がエッチャント230に選択的に溶解するため、光ファイバ120の端部において、クラッド124を選択的に除去することができる。
【0059】
具体的には、40重量%フッ化アンモニウム水溶液と50重量%フッ化水素酸水溶液と純水(HO)とを所定の体積比で用いることにより調製されたバッファフッ酸水溶液を用いることにより、クラッド124を選択的に除去することができる。
【0060】
なお、バッファフッ酸水溶液中のフッ化水素酸とフッ化アンモニウムの濃度を調整することにより、コア122を選択的に除去することもできる。この場合については、詳しくは、後述する変形例にて説明する。
【0061】
(2)光硬化による方法
次に、光硬化によってコア122を伸長させる工程について、図3を参照して説明する。この方法では、光ファイバ120のコア122の端面で光硬化型樹脂を伸長させることにより、コア122の端面122aを、クラッド124の端面124aよりも突出させる。ここで、光ファイバ120の材質は、光硬化型樹脂との密着性が確保できるかぎり、特に限定されない。
【0062】
具体的には、図3に示すように、端面122aを含む光ファイバ120の端部(一方の端部)を、紫外線硬化型樹脂の前駆体を含有する液体材料232の中に浸す。光ファイバ120のもう一方の端部において、コア122の端面122bから紫外線213を入射させる。これにより、端面122bから入射した紫外線213はコア122内を伝搬した後、コア122の端面122aから出射する。ここで、クラッド124には紫外光が導入されないため、クラッド124からは紫外光が出射せず、紫外光213が出射するのは、コア122の端面122aからのみである。すなわち、コア122の端面122aから出射する紫外線213によって、コア122の端面122aにおいて、液体材料230に含まれる紫外線硬化型樹脂の前駆体が反応する。これにより、コア122の端面122a上に紫外線硬化樹脂が形成されることによってコア122が伸長する。この結果、図1に示すように、コア122の端面122aが、クラッド124の端面124aより突出した構造の光ファイバ120が得られる。
【0063】
なお、図3においては、光ファイバ120の端部を液体材料232内に浸した状態でコア122を伸長する例について示した。ここで、光ファイバ120の端部を液体材料232内に浸すかわりに、図示しないが、光ファイバ120の端面122上に液体材料232を設置した状態で、図3に示す場合と同様に、もう一方の端部のコア122の端面122bから紫外線を導入して、コア122を伸長してもよい。
【0064】
[結合部前駆体の形成]
次に、光ファイバ120,220のうち少なくとも一方に対して、結合部140を形成するための液体材料の液滴140bを吐出して、結合部前駆体を形成する。前述したように、前記液体材料は、エネルギーを付加することによって硬化可能な性質を有する。
【0065】
本実施の形態においては、具体的には、図4および図5に示すように、端面122a,222a上に結合部前駆体140x,140yを形成する場合について説明する(図4および図5参照)。具体的には、端面122a,222aの両方に対して液滴140bを吐出して、結合部前駆体140x,140yを形成する場合について説明する。
【0066】
液滴140bを吐出する方法としては、例えば、ディスペンサ法またはインクジェット法が挙げられる。ディスペンサ法は、液滴140bを吐出する方法として一般的な方法であり、比較的広い領域に液滴140bを吐出する場合に有効である。
【0067】
インクジェット法は、インクジェットヘッドを用いて液滴を吐出する方法であり、液滴を吐出する位置についてμmオーダーの単位で制御が可能である。また、吐出する液滴の量をピコリットルオーダーの単位で制御することができる。このため、微細な光ファイバの端面上に、微細な構造の結合部を作製することができる。
【0068】
ここでは、図4に示すように、インクジェットヘッド110を用いて液滴140bを吐出する方法について説明する。図4に示すように、端面122aおよび端面222aに対して、インクジェットヘッド110のノズル112から、液体材料の液滴140bを吐出する。これにより、図5に示すように、端面122a上に結合部前駆体140xを形成し、端面222a上に結合部前駆体140yを形成する。
【0069】
インクジェットの吐出方法としては、例えば、(i)熱により液体(ここでは結合部前駆体)中の気泡の大きさを変化させることで圧力を生じ、液体を吐出する方法、(ii)圧電素子により生じた圧力によって液体を吐出させる方法とがある。圧力の制御性の観点からは、前記(ii)の方法が望ましい。
【0070】
インクジェットヘッドのノズルの位置と、液滴の吐出位置とのアライメントは、一般的な半導体集積回路の製造工程における露光工程や検査工程で用いられる公知の画像認識技術を用いて行なわれる。例えば、インクジェットヘッド120のノズル112の位置と、端面122a,222aの位置とのアライメントを行なう。アライメント後、インクジェットヘッド110に印加する電圧を制御した後、液滴140bを吐出する。これにより、図5に示すように、端面122a,222a上に、それぞれ結合部前駆体140x,140yを形成する。
【0071】
液滴140bを端面122a,222aに対して吐出した場合、この液滴140bは表面張力によって,端面122a,222aの上面に堆積される。これにより、所望の形状および大きさの結合部前駆体140x,140yを形成することができる。
【0072】
ここで、必要に応じて、液滴140bを複数回吐出することにより、結合部前駆体140x,140yを所望の形状および大きさに形成する。結合部前駆体140x,140yは、端面122aと端面222aとの距離を所定の値に設定した場合に、少なくとも一部が互いに接合できるような形状および大きさに形成される。
【0073】
なお、液滴140bを吐出する前に、必要に応じて、端面122a,222aに、親液性処理または撥液性処理を行なう。これにより、液滴140bに対する端面122a,222aの濡れ性を制御することができる。これにより、結合部140の形状および大きさをより厳密に制御することができる。
【0074】
次いで、光ファイバ120のコア122の端面122aと、光ファイバ220のコア222の端面222aとを対向させる。この場合、端面122aの少なくとも一部を、端面222aに対向させる。光の利用効率の観点からいえば、図6に示すように、端面122aの中心を通りかつ端面122aに垂直な直線R上に、端面222aの中心が位置するように、光ファイバ120,220を設置するのが望ましい。
【0075】
また、ここで、端面122aと端面222aとの間が所定の距離になるように近接させ、結合部前駆体140xと結合部前駆体140y(図5参照)とを接触させる。これにより、液体の状態である結合部前駆体140xと結合部前駆体140yとが一体化し、結合部前駆体140aが形成される(図6参照)。すなわち、ここで得られた結合部前駆体140aは、図6に示すように、端面122a,222aに接触している。
【0076】
なお、上述したように、端面122a,222a上にそれぞれ結合部前駆体140x,140yを形成し、これらの結合部前駆体140x,140yを接合させて結合部前駆体140aを形成するかわりに、図7に示すように、光ファイバ120,220の端面のいずれか一方(図7では端面222a)に対して、液滴140bを吐出して結合部前駆体140zを形成し、端面122aと端面222aとを対向させた状態で、結合部前駆体140zと端面122aとを接合させることにより、図6に示す結合部前駆体140aを形成してもよい。
【0077】
この場合、光ファイバ120においては、コア122の端面122aがクラッド124の端面124aより突出している。このため、コア122の端面122aのみを容易に結合部前駆体140aに接触させることができる。
【0078】
また、この場合、図7に示すように、光ファイバ220では、コア222の端面222aとクラッド224の端面224aとから凸部260が構成されている。ここで、結合部前駆体140zを端面222a上に形成する際に、使用する液滴の量を調整することによって、結合部前駆体140zの最大径dを、端面222aの直径dよりも大きくすることができる。これにより、結合部140をより大きく形成することができる。その結果、端面122aと端面222aとを結合部140を介して接合する際の距離のマージンを広げることができる。
【0079】
[結合部の形成]
次いで、図6に示すように、結合部前駆体140aを硬化させて、結合部140を形成する。具体的には、結合部前駆体140aに対して、熱または光等のエネルギー113を付加する。
【0080】
結合部前駆体140aを硬化する際は、前記液体材料の種類により適切な方法を選択する。硬化手段としては、具体的には、熱エネルギーの付加、あるいは紫外線またはレーザ光等の光照射が挙げられる。また、付加するエネルギー113の量は、結合部前駆体140aの形状、大きさおよび材質によって適宜調整する。以上の工程により、光ファイバ120,220と、光ファイバ120,220に接合された結合部140とを含む結合ユニット1000が得られる(図1参照)。
【0081】
3.作用効果
本実施の形態の光ファイバ間の結合構造および結合方法は、以下に示す作用効果を有する。
【0082】
(1)第1に、結合部140を介して、光ファイバ120のコア122の端面122aと、光ファイバ220のコア222の端面222aとが接合されていることにより、光ファイバ120,220間を伝搬する光の損失を少なくすることができる。
【0083】
一般に、光ファイバにおいて、実際に光が伝搬するのはコアの部分である。したがって、本実施の形態の結合構造によれば、結合部140が、コア122,222の端面122a,222aとのみ接合していることにより、結合部140を介して、光ファイバ120,220間を光が効率良く伝搬することができる。
【0084】
また、本実施の形態の結合構造によれば、一般的な光ファイバの結合方法の一つである、コネクタを介して光ファイバ同士を結合する方法(背景技術の欄参照)と比較して、コネクタを使用する必要がない。このため、光ファイバの結合部分の簡素化および小型化を図ることができる。これにより、本実施の形態の結合構造は、微細な装置(例えば光モジュール)内に設置することができる。
【0085】
(2)第2に、結合部140が、光ファイバ120,220のコア122,222の端面122a,222aと接合している。これにより、光ファイバ120と光ファイバ220との位置合わせを精密に行なう必要がない。その理由を説明するために、まず、一般的な光ファイバ間の結合構造について、以下に説明する。
【0086】
一般に、光ファイバ同士を光学的に結合する場合、光ファイバ間には結合部が形成されていない場合がある。この場合、一方の光ファイバから出射した光を、他の光ファイバへの入射させるためには、光ファイバ間の位置合わせを厳密に行なう必要がある。また、光ファイバ同士を結合するための一般的な方法として、光ファイバ同士を融着する方法もある(背景技術の欄参照)。この方法においては、融着前に光ファイバ同士を厳密に位置合わせする必要がある。
【0087】
これに対して、本実施の形態の結合構造(結合ユニット1000)によれば、光ファイバ120のコア122の端面122aと、光ファイバ220のコア222の端面222aとの間に結合部140が接合されている。このため、光ファイバ120と光ファイバ220との位置合わせを厳密に行なうことなく、結合部140を介して光ファイバ120,220間の光の伝達を確実に行なうことができる。また、一般的な光ファイバの結合方法の一つである、光ファイバ同士を融着させる方法と比較して、光ファイバの接合部分を融解させる必要がない。したがって、光ファイバの接合部分に大きな熱エネルギーを加える必要がない。これにより、光ファイバの接合部分を融解させるために必要とされる大掛かりな製造工程が不要となるため、製造工程の低コスト化を図ることができる。
【0088】
(3)第3に、結合部140は、エネルギーを付加することによって硬化可能な液体材料を硬化させることにより形成される。すなわち、端面122a,222aのいずれか一方の上に結合部前駆体を形成し、結合部前駆体が端面122a,222aに接触した状態で硬化させる。ここで、結合部前駆体140aの形状および大きさは、液滴140bの吐出量によって制御することができる。
【0089】
例えば、端面122a上に結合部前駆体140xを形成する場合(図5参照)、光ファイバ120の側面が結合部前駆体140xで濡れない限り、結合部前駆体140xには表面張力が主に作用する。このことは、端面222a上に結合部前駆体140yを形成する場合も同様である。
【0090】
すなわち、結合部前駆体140x,140yを形成するための液滴の量を調整することによって、結合部前駆体140aの形状および大きさを制御することができる。これにより、光ファイバ120と光ファイバ220との間の距離に応じて、結合部前駆体140aの形状および大きさを調整することができる。
【0091】
(4)第4に、結合部前駆体140x,140yはそれぞれ、光ファイバ120,220のコア122,222の端面122a,222a上に形成される。一般に、光ファイバのコアの端面は微細である。本実施の形態において、端面122a,222aに対してインクジェット法を用いて液滴を吐出することにより、微細なコア122,222の端面122a,222aに、結合部前駆体140x,140yを確実に形成することができる。
【0092】
なお、上記作用効果は、本実施の形態において、光ファイバ120,220のかわりに、一般的な光ファイバの端面(図示せず)に液滴を形成して結合部前駆体(図示せず)を形成し、他の光ファイバの端面(図示せず)を前記結合部前駆体に接触させた状態で、該結合部前駆体を硬化する場合についても同様である。ここで、「一般的な光ファイバ」とは、一端部において、コアの端面の高さと、クラッドの端面の高さとがほぼ等しい光ファイバのことをいう。
【0093】
このように、一般的な光ファイバを用いて本実施の形態の結合ユニットを形成する場合においても、前記結合部前駆体を形成するための液滴の量を調整することによって、前記結合部前駆体の形状および大きさを制御することができる。これにより、所望の形状および大きさの結合部を介して光ファイバが接合された、光ファイバ間の結合構造を得ることができる。
【0094】
4.変形例
次に、本実施の形態の光ファイバ間の結合構造の変形例について説明する。下記の変形例1〜4は、本実施の形態の結合ユニット1000(図1参照)と同様の作用効果を有する。また、各変形例は、本実施の形態の結合ユニット1000のみならず、他の変形例の結合構造にも適用することができる。なお、各変形例において、本実施の形態の結合ユニット1000と同一の構成部分については、同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
【0095】
また、以下の変形例において、結合部240,340,440は、本実施の形態の結合部140と同様の材質で形成でき、かつ、同様の方法にて形成することができる。
【0096】
(1)変形例1
図8は、本実施の形態の一変形例たる光ファイバ間の結合構造(結合ユニット1100)を模式的に示す側面図である。
【0097】
この結合ユニット1100では、図8に示すように、光ファイバ120のコア122の端面122aの中心を通りかつ端面122aと垂直な直線R上に、光ファイバ220のコア222の端面222aの中心が位置していない。しかしながら、結合部240を介して、端面122aと端面222aとが接合されていることにより、結合部240を介して光ファイバ120,220間を光が伝搬することができる。したがって、光ファイバ120と光ファイバ220との位置合わせを厳密に行なう必要がない。これにより、より簡便に光ファイバ120と光ファイバ220とを光学的に結合することができる。
【0098】
(2)変形例2
図9は、本実施の形態の一変形例たる光ファイバ間の結合構造(結合ユニット1200)を模式的に示す側面図である。図10は、図9に示す結合ユニット1200の形成方法を模式的に示す側面図である。
【0099】
図9に示す結合ユニット1200は、結合部340を介して3つの光ファイバ120,220,320が光学的に結合している点で、本実施の形態の結合ユニット1000(図1参照)と異なる構成を有する。
【0100】
すなわち、この結合ユニット1200においては、結合部340を介して、光ファイバ120のコア122の端面122aと、光ファイバ220のコア222の端面222aと、光ファイバ320のコア322の端面322aとが接合している。光ファイバ320は、本実施の形態において光ファイバ120,220の材質として示したものと同様の材質から形成することができる。
【0101】
なお、本変形例では、3つの光ファイバ120,220,320のいずれも、コアの端面の高さがクラッドの端面の高さと異なる場合について示したが、光ファイバ120,220,320の1つまたは2つのみが、コアの端面の高さがクラッドの端面の高さと異なるものであってもよい。
【0102】
次に、この結合ユニット1200の形成方法の一例を以下に示す。
【0103】
まず、図10に示すように、光ファイバ220のコア222の端面222a上に、結合部前駆体340aを形成する。結合部前駆体340aは、前述した結合部前駆体140xの形成方法(図5参照)と同様の方法にて形成することができる。次いで、光ファイバ120のコア122の端面122aと、光ファイバ320のコア322の端面322aとを結合部前駆体340aに接触させる。この状態でエネルギー(図示せず)を付加して、結合部前駆体340aを硬化させる。これにより、図9に示すように、結合部340を形成することができる。
【0104】
なお、上記工程において、結合部前駆体340aを端面222a上に形成し、この結合部前駆体340aに端面122a,322aを接触させるかわりに、端面122a,322aの少なくとも一方の上にも結合部前駆体(図示せず)を形成した後、この結合部前駆体と結合部前駆体340aとを接触させてより大きな結合部前駆体(図示せず)を形成し、端面122a,222a,322aがこの結合部前駆体に接触した状態で、前記エネルギーを付加してもよい。
【0105】
(3)変形例3
図11は、本実施の形態の一変形例たる光ファイバ間の結合構造(結合ユニット1300)を模式的に示す側面図である。図12は、図11に示す結合ユニット1300の形成方法を模式的に示す側面図である。
【0106】
図11に示す結合ユニット1300は、光ファイバ420を含み、この光ファイバ420が結合部440を介して光ファイバ120と光学的に結合している点で、本実施の形態の結合ユニット1000(図1参照)と異なる構成を有する。また、光ファイバ420は、結合部440に近いほうの端部において、クラッド424がコア422を覆っていない点で、光ファイバ120とは異なる構成を有する。
【0107】
すなわち、図11に示すように、光ファイバ420は、結合部440に近いほうの端部において、クラッド424の端面424aがコア422の端面422aより突出しており、コア422とクラッド424とで凹部460が構成されている。光ファイバ420は、本実施の形態において光ファイバ120,220の材質として示したものと同様の材質から形成することができる。
【0108】
一方、図11に示す結合ユニット1300は、光ファイバ420の端部において、コアの端面(端面422a)とクラッドの端面(端面424a)との高さが異なる点、およびコア422の端面422a上に結合部440が設けられている点で、本実施の形態の結合ユニット1000(図1参照)と同様の構成を有する。
【0109】
次に、この結合ユニット1300の形成方法の一例を以下に示す。
【0110】
まず、本変形例において、光ファイバ420のコア422およびクラッド424の端面は、本実施の形態の欄で説明した方法のうち、ウエットエッチングを用いる方法にて加工することができる。具体的には、ウエットエッチングにおいて、エッチャントを構成する各成分の種類や濃度を調整することによって、コア422が選択的に除去できる条件にてエッチングを行なう。
【0111】
例えば、光ファイバ420が石英系光ファイバからなり、エッチャントとしてバッファフッ酸水溶液を用いる場合、このバッファフッ酸水溶液中のフッ化水素酸およびフッ化アンモニウムの濃度を調整することにより、コア422を選択的に除去することができる。
【0112】
具体的には、本実施の形態の欄でクラッドを除去する際に用いた水溶液を、各成分の割合を変えることにより用いることができる
次いで、図12に示すように、光ファイバ420のコア422の端面422a上に、結合部前駆体440aを形成する。結合部前駆体440aは、前述した結合部前駆体140zの形成方法(図7参照)と同様の方法にて形成することができる。具体的には、結合部440を形成するための液体材料からなる液滴を、光ファイバ420のコア422の端面422aに対して吐出して、図12に示すように、結合部前駆体440aを端面422a上に形成する。
【0113】
次いで、この端面422aと、光ファイバ120のコア122の端面122aとを対向させた状態で、端面422aと端面122aとの間が所定の距離になるように近接させ、結合部前駆体440aと端面122aとを接触させる。この状態で、結合部前駆体440aにエネルギーを付加して、結合部前駆体440aを硬化させる。これにより、結合部440を形成する。以上により、図11に示すように、光ファイバ120,420間の結合構造(結合ユニット1300)を形成することができる。
【0114】
本変形例によれば、図11に示すように、コア422とクラッド424とで凹部460が構成されている。結合部440はこの凹部460に設けられているため、結合部440を確実に固定することができる。その結果、歩留まりが高い結合構造を得ることができる。
【0115】
(4)変形例4
図13は、本実施の形態の一変形例たる光ファイバ間の結合構造(結合ユニット1400)を模式的に示す側面図である。
【0116】
この結合ユニット1400は、本実施の形態の結合ユニット1000(図1参照)のうち、コア122,222の突出した部分(凸部160,260)と結合部140の周囲とを、封止材226で埋め込んだものである。すなわち、この結合ユニット1400において、封止材226以外の構成は、本実施の形態の結合ユニット1000と同様である。
【0117】
この結合ユニット1400においては、結合部140の周囲を封止材226で覆うことにより、端面122aと端面222aとの間に結合部140を確実に固定することができる。その結果、歩留まりを高めることができる。
【0118】
ここで、封止材226の屈折率は、光ファイバ120,220のコア122,222の屈折率および結合部140の屈折率よりも小さいことが望ましい。これにより、光ファイバ120,220の端部において、結合部140を介してコア122とコア222との間を伝搬する光を閉じ込めるクラッドとしての機能を、封止材226に付与することができる。
【0119】
さらに、結合部140の屈折率は、光ファイバ120,220のコア122,222の屈折率と同一であることが望ましく、封止材226の屈折率は、光ファイバ120,220のクラッド124,224の屈折率と同一であることがより望ましい。すなわち、この場合、結合部140および封止材226にそれぞれ、光ファイバのコアおよびクラッドと同一の機能を付与することができる。これにより、光の損失を少なくすることができる。
【0120】
封止材226の材質は特に限定されないが、例えば紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂等の樹脂材料を用いることができる。
【0121】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の光ファイバ間の結合構造を模式的に示す側面図である。
【図2】図1に示す光ファイバの製造方法の一例を模式的に示す図である。
【図3】図1に示す光ファイバの製造方法の一例を模式的に示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態の光ファイバ間の結合方法の一工程を模式的に示す側面図である。
【図5】本発明の一実施の形態の光ファイバ間の結合方法の一工程を模式的に示す側面図である。
【図6】本発明の一実施の形態の光ファイバ間の結合方法の一工程を模式的に示す側面図である。
【図7】本発明の一実施の形態の光ファイバ間の結合方法の一工程を模式的に示す側面図である。
【図8】本発明の一実施の形態の光ファイバ間の結合構造の一変形例を模式的に示す側面図である。
【図9】本発明の一実施の形態の光ファイバ間の結合構造の一変形例を模式的に示す側面図である。
【図10】図9に示す光ファイバ間の結合構造の製造方法の一例を模式的に示す側面図である。
【図11】本発明の一実施の形態の光ファイバ間の結合構造の一変形例を模式的に示す側面図である。
【図12】図11に示す光ファイバ間の結合構造の製造方法の一例を模式的に示す側面図である。
【図13】本発明の一実施の形態の光ファイバ間の結合構造の一変形例を模式的に示す側面図である。
【符号の説明】
110 インクジェットヘッド、 112 インクジェットノズル、 113エネルギー、 120,220,320,420 光ファイバ、 122,222,322,422 コア、 122a,122b,222a,322a,422a コアの端面、 124,224,324,424 クラッド、 124a,224a,324a,424a クラッドの端面、 140,240,340,440 結合部、 140a,140x,140y,140z,240a,340a,440a 結合部前駆体、 140b 液滴、 160,260,360 凸部、 213 紫外線、 226 封止材、 230 エッチャント、232 液体材料、 460 凹部、 1000,1100,1200,1300,1400 結合ユニット

Claims (18)

  1. 複数の光ファイバと、
    前記複数の光ファイバの各端面と接合された結合部と、を含み、
    前記複数の光ファイバのうち少なくとも1つは、前記結合部に近いほうの端部において、コアの端面の高さとクラッドの端面の高さとが異なる、光ファイバ間の結合構造。
  2. 請求項1において、
    前記端部において、前記コアは前記クラッドで覆われていない、光ファイバ間の結合構造。
  3. 請求項1または2において、
    前記端部において、前記コアと前記クラッドとで凸部が構成される、光ファイバ間の結合構造。
  4. 請求項1において、
    前記端部において、クラッドがコアを覆っていない、光ファイバ間の結合構造。
  5. 請求項4において、
    前記端部において、前記コアと前記クラッドとで凹部が構成される、光ファイバ間の結合構造。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記結合部の屈折率は、前記複数の光ファイバのクラッドの屈折率より大きい、光ファイバ間の結合構造。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記結合部の屈折率は、前記複数の光ファイバのコアの屈折率とほぼ等しい、光ファイバ間の結合構造。
  8. 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    前記端部において、前記結合部の周囲が封止材で覆われた、光ファイバ間の結合構造。
  9. 請求項8において、
    前記封止材の屈折率は、前記複数の光ファイバのコアの屈折率および前記結合部の屈折率より小さい、光ファイバ間の結合構造。
  10. 請求項8または9において、
    前記結合部の屈折率は、前記複数の光ファイバのコアの屈折率とほぼ等しく、
    前記封止材の屈折率は、前記複数の光ファイバのクラッドの屈折率とほぼ等しい、光ファイバ間の結合構造。
  11. 請求項1ないし10のいずれかにおいて、
    前記結合部は、エネルギーを付加することによって硬化可能な液体材料を硬化させることにより形成された、光ファイバ間の結合構造。
  12. 請求項11において、
    前記結合部は、紫外線硬化型樹脂からなる、光ファイバ間の結合構造。
  13. (a)複数の光ファイバのうち少なくとも1つの端面に対して液滴を吐出して、結合部前駆体を形成し、
    (b)前記複数の光ファイバの各端面を前記結合部前駆体に接触させた状態で、該結合体前駆体を硬化させて、結合部を形成すること、を含む、光ファイバ間の結合方法。
  14. 請求項13において、
    前記(a)において、コアの端面上のみに前記結合部前駆体を形成する、光ファイバ間の結合方法。
  15. 請求項14において、
    前記(a)において、前記結合部前駆体が形成される光ファイバにおいて、前記コアの端面の高さは、クラッドの端面の高さと異なる、光ファイバ間の結合方法。
  16. 請求項13ないし15のいずれかにおいて、
    前記(a)において、前記液滴の吐出は、インクジェット法により行なわれる、光ファイバ間の結合方法。
  17. 請求項13ないし16のいずれかにおいて、
    前記(b)において、前記結合部前駆体の硬化は、エネルギーの付加により行なわれる、光ファイバ間の結合方法。
  18. 請求項13ないし17のいずれかにおいて、
    さらに、(c)前記結合部の周囲を封止材で覆うこと、を含む、光ファイバ間の結合方法。
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