JP2004325143A - 面形状測定装置及び面形状測定方法 - Google Patents

面形状測定装置及び面形状測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は光学部品等の表面形状を高精度で測定する面形状測定装置及び方法を提供することを課題とする。
【解決手段】測定対象物を、少なくとも3つの球を固定したジグにより支持し(100)、それを測定装置により測定する。その際、それら球の表面をトレースして中心位置を算出し(103)、中心位置の相互関係に基づく評価値、たとえば中心間の距離を計算する(104)。それを、ジグの個体毎に予め測定されている基準値と比較し(105)、許容範囲内の差であれば、測定対象物の表面形状を測定する(113)。その表面形状は測定装置の座標系で得られているところ、前記ジグ毎、及び測定対象物の設計データから予め得られている、前記球の中心位置を基準とする座標系から測定対象物の座標系への変換、および中心位置とを基にして、表面形状のデータを、測定対象物に固定された座標系へと変換する(114)。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自由曲面で構成された光学部品、例えばレンズやミラー面や光学素子を成形するための金型などを、その形状だけではなく位置についても、1ミクロン以下のいわゆるサブミクロンの精度で精密に測定できる面形状測定装置及び面形状測定方法を提供することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】
従来、位置決め球を用いて金型全体に対する金型転写面の位置関係を測定する方法が提案されている(特許文献4等参照)。特許文献4においては、図9および図10に示すような構成及び方法で金型転写面の測定を行っている。
【0003】
図9において、互いに同一形状の3個の位置決め球11が、レンズ金型1の金型ベース1aの表面に載置し、かつ、金型ベース1a上の金型軸部1bに密着状態に固定されている。その状態で、各位置決め球11に対し測定用プローブ3のセンタリングを行って仮りの測定原点を設定したのちに、プローブ3をXY座標方向(図9の上下方向がZ座標方向であり、XY平面はZ軸に直交する平面である。)に走査することで、XY平面の各格子点における球面のZ座標データの列を求めて各位置決め球11の形状を測定し、各位置決め球11の測定データとその設計データとの二乗平均値が最小になるように座標変換を行って各位置決め球11の各々の頂点(ここではZ軸方向について最大値または最小値を持つ球面上の点を意味していると考えられる。)座標を算出する。そして、算出された3つの頂点座標で形成される平面と、2つの頂点座標を結ぶ線分の垂直2等分線に基づくレンズ金型1の中心とを算出する。
【0004】
金型軸部1bの端面に形成された金型転写面1c上でプローブ3をXY座標方向に走査することで、XY平面の各格子点における金型転写面1cのZ座標データの列に基づいて金型転写面1cの形状の測定データを求めて、位置決め球11の頂点を通る平面を基準とした金型転写面1cの傾きと、レンズ金型1の中心に対する金型転写面1cの測定データの中心の偏心とを算出する。
【0005】
図10は、特許文献4に記載された測定手順の流れ図である。まず、図9(a),(b)に示すように、同一形状の3個の位置決め球11を金型軸部1bの側面に接触させた状態で金型ベース1aの表面に設置する(S1)。つぎに、測定用プローブ3を、固定状態の3個の位置決め球11の各々の上面に接触させながらXY座標方向に順次走査することにより、各位置決め球11の各々の形状を測定して各位置決め球11の(X,Y,Z)データを順次取得する(ステップS2)。その際、原点は仮決めしておく。測定データは仮の原点を基準としているため、位置決め球11の設計データとは異なっている。そこで、測定した(X,Y,Z)データにおけるZ座標データZを設計式の設計値Z´に置き換えた(X,Y,Z´)データを算出する(ステップS3)。さらに、着目XY座標位置における測定値Zから設計値Z´を減算したZdを算出し(ステップS4)、すべてのX,YについてZdの二乗平均値(RMS:Root Mean Square)を算出する(ステップS5)。
【0006】
次に周知の最小二乗法を用いて、Zdの二乗平均値がより小さくなるように(X,Y,Z)データを平行移動および回転方向に座標変換する(ステップS6)。その座標変換を行ったのちに、Z座標データの変化量が所定範囲内であるか否かを判別し(ステップS7)、範囲内でない場合にはステップS4に戻り、ステップS4〜S7の処理を、二乗平均値が最小であると判別されるまで繰り返す。Zdの二乗平均値が最小であると判別されると、その処理を3個の位置決め球11の全てについて行う(ステップS8)。
【0007】
つぎに、この測定データに基づき、3個の位置決め球11の各々の頂点座標を算出する(ステップS9)。
【0008】
つぎに、算出した3個の位置決め球11の各頂点座標を含む平面と、3つの頂点座標のうちの各2つの頂点座標の垂直2等分線17の交点で求まるレンズ金型1の中心とを算出する(ステップS10)。
【0009】
つぎに、レンズ金型1の金型転写面1c上に測定用プローブ3を接触させながらXY座標方向に順次走査することにより、金型転写面1cの形状を測定して(X,Y,Z)データを取得する(ステップS11)。この(X,Y,Z)データを得るには、仮りの測定原点を基準として測定される。測定データは仮の原点を基準としているため、金型転写面1cの設計データとは異なっている。そのため、測定した(X,Y,Z)データにおけるZ座標データZを設計式の設計値Z´に置き換えた(X,Y,Z´)データを算出する(ステップS12)。さらに、着目XY座標位置における測定値Zから設計値Z´を減算したZdを算出し(ステップS13)、すべてのX,YについてZdの二乗平均値を算出する(ステップS14)。
【0010】
次に最小二乗法を用いて、Zdの二乗平均値がより小さくなるように(X,Y,Z)データを平行移動および回転方向に座標変換する(ステップS15)。その座標変換を行ったのちに、Z座標データの変化量が所定範囲内であるか否かを判別し(ステップS16)、範囲内でない場合にはステップS13に戻り、ステップS13〜S15の処理を、二乗平均値が最小であると判別されるまで繰り返す。
【0011】
二乗平均値が最小であると判別されると、その各座標軸が設計値の各座標軸とほぼ一致した金型転写面1cの形状の測定データを得ることができる(ステップS17)。続いて、ステップS10で算出した3個の位置決め球11の各頂点座標を含む平面14に対する金型転写面1cの傾きを算出し(ステップS18)、レンズ金型1の中心18と、ステップS17で算出した金型転写面1cの測定データの中心とのずれ量を算出することにより、レンズ金型1の中心に対する金型転写面1cの中心の偏心量が得られる(ステップS19)。
【0012】
このほか、測定装置及び測定データの処理方法については特開平10−19504号公報に記載されたものなどがあり、測定対象物を固定するためのジグとして、特開平11−14906号に記載されているように位置マーク球が固定されたもの、測定用のプローブとしては、例えば特開平11−304463号公報に記載されているように平行板ばね構造のものがある。
【0013】
また、特開平11−173835号公報および特開平11−344330号公報にも、被測定物の取付位置を示す球面を3カ所設け、その中心点を測定することにより装置座標系で測定した位置を被測定物座標系での位置表現に変換する技術が示されている。
【0014】
【特許文献1】
特開平10−19504号公報
【特許文献2】
特開平11−14906号
【特許文献3】
特開平11−304463号公報
【特許文献4】
特開2001−133239号公報
【特許文献5】
特開平11−173835号公報
【特許文献6】
特開平11−344330号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
このように特許文献4の測定方法では、金型転写面の形状のみ成らず、その金型全体に対する位置を測定できる。しかしながら、位置決め球の測定に誤差が生じると、金型の位置がずれて測定されることになる。もしその誤差が許容できる範囲を超えていた場合、金型の製作しなおしなど、金型生産工程に大きな影響を及ぼすことが懸念される。そのためこのように位置決め球の測定信頼性を確保することは重要なことである。しかしながら、前記従来例では次の欠点があった。
【0016】
(1)位置決め球の測定結果をチェックできない。
測定誤差や測定ミスは実用上、必ず発生すると言ってよい。例えば位置決め球表面が汚れていたり、プローブ球表面のクリーニングが不十分な場合、汚れの表面を測定することになるので、大きな測定誤差が生じる。装置の故障の場合にはなおさらである。ところが、従来方法では位置決め球の測定誤差がどの程度あったのか確認できない。言い換えると位置決め球の測定信頼性を確認することができない。従って位置の測定ミスを発見できず、生産は後工程に流れてしまい、いずれは位置の測定ミスのために不良品であることが発覚、コストと時間の無駄になる。
【0017】
(2)被測定物の変形をチェックできない。
従来装置では、温度ならし時間が不十分などの理由により、位置決め球および位置決め球を設置するジグが変形してもこれをチェックできない。その変形が誤差として測定結果に混入してきてしまう。従ってミスを発見できず、生産は後工程に流れてしまうため、コストと時間の無駄になる。
【0018】
(3)位置決め球の取り違えをチェックできない。
従来装置では、位置決め球のサイズを間違えたとしてもチェックできない。一般に球はロットが異なると微妙に、例えばサブミクロンのオーダーで球のサイズが異なる場合がふつうである。そのため、位置決め球はすべて同一のロットのものが使用される。ところが、3つの位置決め球のうちいくつか、あるいは全部が本来使用されるべきロットではないものに取り違えられた場合、従来装置ではこれをチェックできない。従ってミスを発見できず、生産は後工程に流れてしまうため、コストと時間の無駄になる。
【0019】
(4)複数の被測定物がある場合、どれを測定したのかチェックできない。
被測定物は、同じ形状に設計製作された複数のものである場合が多い。その場合、第1の被測定物を測定するところを、誤って第2の被測定物をセットしてしまった場合、従来装置だとこれをチェックできない。従ってミスを発見できず、生産は後工程に流れてしまうため、コストと時間の無駄になる。
【0020】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、第1の目的は、位置マーク球の測定信頼性を確認チェックすることである。
第2の目的は、位置マーク球を取り付けている部品、すなわち測定ジグの変形状態をチェックすることである。
第3の目的は、位置マーク球の測定信頼性が確保できない場合、エラーをオペレータに通知し、後工程に流れるのを防ぐことである。
第4の目的は、位置マーク球の取り違えをチェックすることである。
第5の目的は、位置マーク球を取り付けている部品、被測定物が複数ある場合でも、どの被測定物を測定したかチェックできるようにすることである。
第6の目的は、位置マーク球の測定信頼性が確保されるまで、あらかじめ定められた回数だけ無人で自動復旧することである。
そして、上記目的を達成することにより、測定ミスを発見し、後工程に流さないようにし、コストと時間の無駄を排除することが、本発明の目的である。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は以下の構成を有する。
【0022】
第1の発明は、測定対象物の3次元形状を測定する面形状測定装置であって、
少なくとも3つの球体が固定された、測定対象物を支持するジグと、
所定の測定領域に載置された前記ジグの各球体の表面形状に基づいて前記球体の中心位置を前記測定領域における装置座標系で測定するマーク球測定手段と、
前記マーク球測定手段により測定された前記少なくとも3つの球体の中心位置相互の位置関係の精度を一定の評価値に基づいて評価する評価手段と、
前記ジグに取り付けられた測定対象物の形状データを前記装置座標系で測定する形状測定手段と、前記形状測定手段により測定される形状データを、前記ジグに取り付けられた測定対象物の位置関係と前記球体の中心位置とに基づいて、前記測定対象物に対して固定された座標系における形状データに変換する変換手段とを備える。
【0023】
第2の発明は、第1の発明において、前記評価手段により前記精度が一定の基準値に達していないと評価された場合には、前記マーク球測定手段により再度前記球体の中心位置を測定し、達していると判定された場合には、前記形状測定手段による前記測定対象物の測定を行う。
【0024】
第3の発明は、第2の発明において、前記評価手段は、前記評価値として前記少なくとも3つの球体の中心位置の間の距離を算出し、該距離と、当該ジグについて予め測定された当該距離の基準値との差が許容値以内であれば、前記精度が一定の基準に達していると評価する。
【0025】
第4の発明は、第2の発明において、前記評価手段は、前記評価値として前記少なくとも3つの球体の中心位置を結ぶ直線のなす角度を算出し、該角度と、当該ジグについて予め測定された当該角度の基準値との差が許容値以内であれば、前記精度が一定の基準に達していると評価する。
【0026】
第5の発明は、第2の発明において、前記評価手段は、前記評価値として前記球体の中心位置を複数回測定してその差分を算出し、該差分と、当該ジグについて予め設定された差分の基準値との差が許容値以内であれば、前記精度が一定の基準に達していると評価する。
【0027】
第6の発明は、第2の発明において、前記球体は少なくとも4つ以上前記ジグに固定されており、前記評価手段は、前記評価値として3つの球体の中心位置に対して相対的に決定されるもう1つの球体の中心位置を算出し、該中心位置と、当該ジグについて予め測定された当該中心位置の基準値との差が許容値以内であれば、前記精度が一定の基準に達していると評価する。
【0028】
第7の発明は、第2乃至第6の発明において、前記ジグの個体毎に測定された前記基準値を、複数のジグの個体について格納するテーブル格納手段を更に備え、前記評価手段は、前記評価値がもっとも近似する基準値を選択し、選択された基準値を用いて評価を行う。
【0029】
第8の発明は、第2乃至第7の発明において、前記評価手段は、前記精度が一定の基準に達していると評価した場合には、前記基準値を、算出された前記評価値により更新する。
【0030】
第9の発明は、第1乃至第6の発明において、前記ジグの個体毎に与えられる、前記球体の中心位置を基準とする座標系から、前記ジグに対して前記測定対象物を一定位置に取り付けるための基準面を基準とする座標系への第1の変換行列と、前記測定対象物毎に与えられる、前記ジグの基準面に当接する位置を基準とする座標系から前記測定対象物の設計上の測定対象物座標系へと変換する第2の変換行列とを格納する格納手段を更に備え、
前記変換手段は、前記マーク球測定手段により測定された前記装置座標系における前記球体の中心位置、および、前記格納手段により格納された前記第1の変換行列及び第2の変換行列に基づいて、前記装置座標系から測定対象物座標系へと変換する変換行列を算出し、前記形状測定手段により測定された、前記装置座標系における前記測定対象物の形状データを、前記測定対象物座標系へと変換する。
【0031】
【第1の実施形態】
図1から図3に第1の実施形態を示す。まず、図2を用いて測定装置全体を説明する。
【0032】
測定対象のレンズ等の光学部品1は測定用ジグ2に取り付けられる。この測定ジグ2には3つ以上の位置マーク球3が固定的に取り付けられている。このジグ2は特開平11−14906号に記載されているように位置マーク球を固定し、光学部品を着脱可能に保持するものである。
【0033】
このジグ2を測定装置のベース4に取り付ける。測定装置本体については特開平10−19504号公報に詳細が記載されている。ベース4にはXYZの3軸方向に移動可能にXスライダ5、Yスライダ6、Zスライダ7を設け、それぞれXYZ制御装置8に接続する。図においては、X軸は左右方向に、Y軸は紙面に対して直交する方向に、Z軸は上限方向に延びる。Zスライダ7には位置を測定するレーザ測長器X1,X2,Z1および、図示しないが紙面に垂直方向のレーザ測長器Y1,Y2が設けてある。また、Zスライダには先端に球9を有する接触式のプローブ10が設けてある。このプローブは例えば、特開平11−304463号公報に記載されているように平行板ばね構造であり、板ばねの変位にしたがって信号を出力する。その信号をプローブ制御用アンプ11を介し、さきほどのXYZ制御装置8に接続する。そのため、XYZ制御装置8は、図示しないCPUとメモリとを備えており、後述する所定のプログラムを実行して入力信号を処理し、被測定物の形状情報を算出する。
【0034】
ベース4には、位置測定の基準を支えるコラム14が固定されて設けられる。コラム14に固定してX方向の基準となる参照ミラー15が設けられている。この参照ミラー15はさきほどのレーザ測長器X1,X2のターゲットとして用いるものである。
【0035】
コラム14に固定してZ方向の基準となる参照ミラー16も設けられる。この参照ミラー16はさきほどのレーザ測長器Z1のターゲットとして用いるものである。
【0036】
図示しないが同様に、コラム14に固定してY方向の基準となる参照ミラーも設けられる。この不図示の参照ミラーはさきほどのレーザ測長器Y1,Y2のターゲットとして用いるものである。
【0037】
レーザ測長器の出力信号すなわち参照ミラーとの距離を示す信号は、図示しないデータ処理装置に接続され、被測定物面の位置情報として処理される。このデータ処理については以下に説明する特開平10−19504号に記載されたものと同じである。
【0038】
簡単に説明すると以下のような処理が行われてプローブ先端の位置が得られる。
【0039】
レーザ測長器X1,X2は、参照ミラー15との距離を測定する。レーザ測長器には、垂直偏光と水平偏光とで周波数の異なるレーザ光を発生する不図示のレーザ光源と、レーザ光を偏光の方向に応じて光ビームを90°反射あるいは透過する偏光ビームスプリッタ(PBS)と、PBSにより90°方向に反射された光ビームの径路上に設けられた4分の1波長板が備えられている。参照ミラー15は、その4分の1波長板を通過した光ビームが垂直に入射するように設けられている。さらに、PBSには、レーザ光源からの入射光および参照ミラー15からの入射光の入射面に対向する面に、入射光に直交する反射面を持つコーナーキューブが設けられている。
【0040】
垂直偏光と水平偏光とで周波数の異なるレーザ光を発生する不図示のレーザ光源からのレーザ光はPBSに導かれ、垂直偏光と水平偏光とに分離される。その一方はPBSをまっすぐ通過し、コーナーキューブにより反射されて再びPBSに入射してこれを通過し、光ファイバ入射装置に導かれる。
【0041】
もう一方はPBSで反射され、その径路上に設けられた4分の1波長板に入射し、直線偏光が円偏光に変換された光ビームを形成する。これが参照ミラー15で反射され、再び同じ4分の1波長板に入射されて直線偏光にもどされる。この光ビームは4分の1波長板を2回通過しているため、この直線偏光の偏光方向は先程と90度回転しているので、今度はPBSを通過し、その先に設けられたコーナーキューブで反射されて再びPBSに入射し、PBSを通過する。
【0042】
この光ビームは再々度4分の1波長板に入射され、円偏光に変換された光ビームを形成する。これは参照ミラー15で再度反射されてそれまでと同一の4分の1波長板に入射されて直線偏光にもどされる。すると、4分の1波長板を2回通過しているため、この直線偏光の偏光方向は先程より更に90度回転しているので、今度はPBSで反射されて光ファイバ入射装置に導かれる。
【0043】
こうして、垂直、水平偏光した光ビームの一方を、参照ミラーとPBSの間で2回往復させ、再びもう一方と合成することにより、両者の光路長さの差に応じた干渉信号が得られる。光ファイバを図示しない光電気回路に接続し、この信号を処理し、上記の光路長さの差を測定する。レーザ測長器Z1,Y1,Y2についても同様である。
【0044】
ここで、レーザ測長器X1の測定軸とY1の測定軸とはZ1の測定軸上の点P1で交わり、レーザ測長器X2の測定軸とY2の測定軸はZ1の測定軸上の点P2で交わる様に各レーザ測長器は設けられている。点P1と点P2との間の距離をL1とし、点P2とプローブの上端に固定した鏡の間の距離をL2とし、そこからプローブ先端の球9の中心P3までの距離をL3とする。なお、各測長器で測定された距離については、その測長器と同じ符号で示す。
【0045】
この条件のもとにおいて、プローブの先端の球9の中心位置座標(Xp,Yp,Zp)は、次の式によりもとめられる。
Xp=X1+(X2−X1)×(L1+L2+L3)/L1+δx … (1)
Yp=−Y1−(Y2−Y1)×(L1+L2+L3)/L1+δy … (2)
Zp=−Z1+δz … (3)
ただし、δx,δy,δzは定数である。
【0046】
ここで、上記の式の詳しい意味は、特開平10−19504号公報に記載されている。こうして求められたプローブ先端の座標値に基づいて、被測定物の形状が測定される。その際には、測定器の座標系から被測定物の座標系へと座標変換が行われ、被測定物の座標系を用いて、図面等の設計データと測定データとの照合が行われる。次に図3を用い、本実施形態で用いられる座標系と座標変換とを説明する。
【0047】
<座標系>
本実施形態の測定装置において用いられる座標系は以下の4通りがある。
・C0(装置座標系):
測定装置の用いる座標系である。測定装置は通常この座標系での座標値を出力する。上述した式(1)〜(3)で得られる(Xp,Yp,Zp)はこの座標系C0で表される。
・C1(3球位置マーク座標系(マーク球座標系)):
測定ジグ2に取り付けた3つの位置マーク球3の中心位置から定義される座標系である。3つの点から唯一の座標系を定義するためには例えば次のようにすればよい。3つの点で定義される平面に直交する方向にZ軸をとる。Z軸と交差し、2つの球の中心点を結ぶ線と平行な直線をX軸とする。Y軸はX,Z軸と交差し、双方に垂直な軸とする。球の中心位置はどの方向から測定しても同じ点を指し示すはずなので、位置マーク球を取り付けたこのジグをどの方向から測定しても、ジグと一緒に動く唯一の座標系C1が決定される。換言すると、球の中心位置は、球の表面のどの位置からも等距離にあり、またジグ2に対する位置は固定されている。そのために、ジグ2の姿勢の変化等により測定の方向等が異なる場合でも、また、球のサイズが互いに異なる場合などでも、球の中心位置は正確に測定することができる。3つの位置マーク球の中心位置が特定できれば、その位置からジグ2の位置(及び姿勢)は一意に特定できる。そこで、位置マーク球を取り付けたジグ2の位置を位置マーク球3の中心位置により特定することで、位置マーク球3の中心位置をどの方向から測定してもジグ2と一緒に動く唯一の座標系C1が決定されることになる。したがってこの座標系C1は、ジグ2の製造時における位置マーク球3の取付位置により決定される。
・C2(光学部品取り付け座標系(取付座標系)):
測定ジグ2に光学部品を取り付ける位置姿勢を表す座標系である。例えば被測定物を突き当て位置を基準とした一定の座標系を表す。したがって、座標系C2も、ジグ2の製造時に被測定物の付き当て位置によって決定される。
・C3(光学面ローカル座標系(測定対象物座標系)):
光学部品の中での光学面等の位置姿勢を表す座標系である。測定対象の光学部品を基準とした座標系であり、たとえば設計図面により、当該部品の一定個所を基準としてこの座標系を決定できる。また、設計が3次元のCADなどで実現されていれば、この光学面ローカル座標系により表された形状データの取得は極めて容易である。さらに、測定対象の面に限らず、光学部品においてジグの付き当て位置に付き当てられるべき位置もこの光学面ローカル座標系で表される。したがって、光学面ローカル座標系は、光学部品(あるいは光学部品の設計データ)ごとに与えられる。
【0048】
<座標変換>
上記座標系C0〜C3において、以下のような座標変換T01〜T23が行われる。なお、たとえば本実施形態の座標系C0〜C3がすべて3次元の直交座標系とすれば、座標変換T01〜T23は並行移動と回転移動の組み合わせで実現される。
・T01:
測定装置座標系C0から3球位置マーク座標系C1への座標変換である。後述するように3球の中心位置を本発明による測定装置を用いて測定することによって決定される。
・T12:
3球位置マーク座標系C1から光学部品取り付け座標系C2への座標変換である。座標系C1,C2ともジグ2の製造時に決定されるために、測定ジグ2を2三次元形状測定装置などを使用して評価することで、たとえば座標系C1における被測定物の付き当て基準位置を測定するなどしてあらかじめ求めておく。
・T23:
光学部品取り付け座標系C2から光学面ローカル座標系C3への座標変換である。通常被測定物の設計値、すなわち、被測定物の取り付け基準から光学面があるべき位置姿勢を表現する。座標系C3は設計図面等に表された座標系であるから、たとえば、設計図面上で、ジグ2の付き当て基準位置へと当接する基準位置の座標が明らかにされていれば、その値を用いて変換を求めることができる。
・T03:
本実施形態の測定装置において、求めたい座標はC3の位置姿勢であるから、座標系C0からC3までの座標変換T03が求まればよい。これは次のように座標変換を次々に繰り返すことで表現される。
T03=T01*T12*T23 … (4)
この座標変換式の中で、前述したようにT01以外は予めジグ2を測定することで得られている。そしてT01は本実施形態による測定装置で、位置マーク球の中心位置を測定することによって決定できる。また変換T12及びT23は、上述したように予め得られている。そこで、変換T03は、ジグ2の位置マーク球3の中心位置を測定することで得ることができる。
【0049】
<被測定物の測定手順>
以上説明してきた構成において、図1のフローチャートを参照して測定装置の動作を説明する。
【0050】
まず3つの位置マーク球3を取り付けたジグ2に被測定物1を着脱可能に取り付ける(100)。この際、ジグ2の付き当て基準位置に被測定物の基準位置を当接させる。そして被測定物を取り付けたジグ2を測定装置の所定箇所に、プローブの接触により移動しないよう取り付ける。この手順はオペレータ等により行われ、制御装置8が行う処理ではない。このとき、オペレータは、複数のジグを使用する場合には、ジグの個体を特定するための情報を測定装置に入力する。変換T12およびT23あるいは後述する評価基準値はジグの個体毎に与えられるためである。制御装置8は、処理開始の指示に応じてステップ101から処理を開始する。
【0051】
まず、メモリ等に用意したカウンタCをゼロにリセットする(101)。
【0052】
次に3つの位置マーク球表面を接触式プローブ10でトレースする(102)。その測定結果から3つの位置マーク球中心位置を計算する(103)。中心位置は、レーザ測長器X1,X2,Y1,Y2,Z1により求められた参照ミラーとの距離に基づいて、上述した式(1)(2)(3)により座標系C0における座標(Xp,Yp,Zp)として与えられる。その位置をPnとする。球は3つあるので、添え字nは各位置マーク球に対応して1、2、3とする。
【0053】
この点Pnは、従来例のように球の頂点ではないことに注意すべきである。頂点位置と異なり、球の中心位置とジグ2との相対位置関係は、どの方向から測定しても一定となるはずである。言い換えると、従来例では。たとえば測定時にジグに傾きがあれば、測定される頂点の位置はジグの傾きにより異なる。これに対して本発明では、そのような従来例と異なり、位置マーク球の中心位置を測定するために、どの方向から測定しても同じ結果を与え、測定方向やジグの姿勢等に起因する誤差を生じない。さらに、球中心位置は球のサイズが多少変化しても同じ点を指し示す。従来例の球の頂点では、球のサイズのばらつきによって高さ方向の位置がばらついたが、本発明によれば、球のサイズがばらついても中心位置はどの方向から測定しても同じ結果を与えるため、誤差にならない。
【0054】
次に3つの球の中心位置から評価値を計算する(104)。その計算方法は次のバリエーションが考えられる。
(1)位置マーク球中心間距離:
3点を結ぶ直線の距離を評価値とする。本実施形態では3点あるので、評価値も3つ考えられる。3つ以上n個の球を考えたとき、(n個から2個選択する組み合わせ)通りの評価値がある。3球以上の場合は第2の実施形態として説明する。
(2)3つの点でできる三角形の頂点角度:
本実施形態では3つの球があるので、頂点角度も3つ考えられる。さらに、この場合も3つ以上n個の球を考えたとき、(n個から2個選択する組み合わせ)通りの評価値がある。
(3)位置マーク球中心位置測定結果の差:
一つの位置マーク球に対して測定を2回行い、測定した中心位置の差を評価値とする。もし測定誤差がゼロだとすると、この評価値もゼロになるはずである。2回目の位置マーク球測定の順番は、一つの球に対して2回ずつ測定し、3つの球全部を測定する方法、または、3つの球を測定してから、もう一度3つの球を測定する方法、または、3つの球を測定してから、目標の自由曲面を測定し、次にもう一度3つの球を測定する方法などがある。
【0055】
こうして計算した評価値の良否を判定するため、あらかじめ決めておいた不図示のメモリに保存されている所定の評価基準値106を差し引く(105)。この評価基準値106には評価値の標準的な値を設定する。例えばステップ104の工程で3球の中心距離を評価値として計算した場合には、ジグ2についてあらかじめ測定されている球9の3つの中心間距離の平均値を、評価基準の値として設定する。また、ステップ104の工程で3球の中心からなる三角形の3つの内角の値を評価値として計算した場合には、ジグ2についてあらかじめ測定されている球9の三角形の3つの内角の値の平均値を、評価基準の値として設定する。測定により得られた球の中心位置に基づいて計算された3つの評価値から、あらかじめ三次元座標測定装置などを使用して測定し保存した3つの距離を差し引く。この場合、使用されているジグがどの個体であるかステップ100で予め指定されており、指定された個体に対応する評価基準値を不図示のメモリから読み出して用いる。なお、評価値と評価基準値との差に基づいて、使用個体を決定することもできる。
【0056】
次にその差が大きいか判定する(107)。判定は3つの球間距離の最大の誤差、すなわち最悪値があらかじめ定めたしきい値を超えるかどうかで判定する。その値は例えば0.1μmといった値である。もし、0.1μmよりも差が小さければ十分信頼性が高いと判断する。言い換えると、0.1μmの精度で3球位置が補償されている。
【0057】
なお、測定値と測定した位置マーク球との対応関係が明らかでなければ、評価値は正確に求めることはできない。評価基準値106は、上記3通りの何れを採用するにしても、位置マーク球に対応して与えられるためである。そこで、ステップ105では、評価値の差分が最小となるように位置マーク球を特定する。
【0058】
たとえば、位置マーク球が3つでありそれらの中心間距離を評価値として用いた場合を考える。測定により評価値を得ても、得られた評価値がどの球とどの球との距離であるかまでは明らかにはならない。そこで、測定により得られた評価値と所定の評価基準値106との差分(3つ得られる)の二乗平均が最小となるように、測定により得られた評価値がどの球の中心間距離から得られた評価値であるかを決定する。この場合、位置マーク球の相対的な位置関係は固定されているために、全ての組み合わせについて試行する必要はない。所定の評価値106が位置マーク球に対応して与えられているのであれば、一つずつずらして3回試行することにより決定できる。なおこの手順をステップ107における判定と組みあわせて、しきい値と比較しつつ行うこともできる。
【0059】
一方、ステップ107において判定結果が悪ければ、すなわち差分がしきい値よりも大きければ、カウンタCに1を加え(108)、あらかじめ定めておいた最大繰り返し数に達したかどうかを判定する(109)。最大繰り返し数に達してしまったらオペレータに異常終了したことを表示してつたえ(110)、プログラムを終了する。最大繰り返し数に達していなければ、再び工程102にもどり、位置マーク球を測定しなおす。
【0060】
一方ステップ107でしきい値よりも小さい誤差が検出された場合、数式(4)の座標変換が計算できる(112)。すなわち、まず3つの球中心位置から座標変換T01を求める。例えば、ジグ2における座標系C1は予め決定されているために、各位置マーク球の座標系C0における位置が得られれば、座標系C1における各位置マーク球の位置へと変換できる。
【0061】
座標変換T12(111)はジグの個体毎に予め得られており、また、T23(116)は被測定物ごとにたとえば設計データとして予め得られている。そしてそれらデータはあらかじめメモリ等に格納されている。座標変換T01,T12,T23はいずれも並行移動及び回転の組み合わせで実現できることから、座標変換は、たとえば行列により表すことができ、T12(111)とT23(116)はこの変換を表す行列として保存される。この変換データが、指定されたジグの個体に応じて選択されて読み出される。これらはそれぞれの変換ごとに保存されていても良いが、合成された変換T13として保存されていてもよい。これら変換を合成して、測定装置のもつ座標系C0から光学面のローカル座標C3までの座標変換T03が決定できる。たとえば変換が行列により与えられていれば、変換T01もまた行列で表せ、それらの行列の積により変換を合成できる。
【0062】
こうして得られた変換T03を座標系C0に施して得られる座標系C3は、結局3つの位置マーク球に対して固定されている。そのため、測定ジグ2を、測定装置の測定領域の中のどの位置にどのような姿勢にセットしても、また、ひとつのジグに固定された複数の位置マーク球の製造ロットの相違等によりそれぞれの寸法に差があったとしても、変換後の座標系C3は光学面のローカル座標を高精度に指し示す。
【0063】
次に、被測定物の自由曲面を接触式プローブ10でトレースし、自由曲面上の点群の位置を測定する(113)。測定結果は座標系C0で得られるため、この点群をすべて光学面ローカル座標系C3に変換T03を用いて座標変換する(114)。こうして得られた点群の位置は、3つの位置マーク球の位置を基準として一定の位置関係を有する座標系C3で与えられる。そのため前述の通り、被測定物の位置や姿勢に関わらずその形状のみに応じた形状情報が、設計上の座標系で得られる。次に最小二乗法を用いて設計形状との差、すなわち形状誤差を計算する(115)。
【0064】
形状誤差が一定の許容範囲内であれば、測定対象の光学部品は所定の品質を満たすものと判定され、次の工程への移行等が行われるし、許容範囲外であれば、形状の修正やあるいは廃棄等、一定の処分が行われる。
【0065】
以上説明してきた方法によれば、被測定物を支持するジグに固定された球の中心位置を測定し、その位置を基準として被測定物の面形状を測定する。そのため、ジグの位置の測定をその位置や姿勢、球の個体ごとの寸法差等に関わらず高精度に行える。これは、どの方向から測定しても、球の中心位置とジグとの相対位置関係は不変であるという球の性質を利用しているからである。
【0066】
また、予め測定しておいた評価値を用いて測定の精度を評価するために、位置マーク球表面の汚れや、プローブ球表面の汚れ、ジグの変形、測定すべき被測定物と実際に測定された被測定物との取り違え、装置のエラー等に起因する測定ミスを防止することができる。
【0067】
また、位置マーク球の中心位置をジグの座標系の基準として用いることで、位置マーク球の設計上のサイズや製造誤差データ等が不要となった。このため、位置マーク球は、その真球度は一定値より高精度でなければならないものの、個体差に関しては誤差の要因とはならず、測定誤差を軽減することが可能となった。
【0068】
なお、本実施形態において、自由曲面を測定するプローブは接触式のプローブとして説明してきたが、非接触式のプローブを用いる場合も、同様にして、測定した座標系をジグに固定された座標系に変換することで、高精度の面形状測定を実現できる。
【0069】
また、以下の効果がある。
(1)位置マーク球の測定信頼性を確認チェックすることができる。
(2)位置マーク球を取り付けている部品、すなわち測定ジグの変形をチェックすることができる。
(3)信頼性が確保されない場合には、エラーをオペレータに通知し、停止するので、そのままエラーに気がつかずに後工程に流れる無駄を防止できる。この無駄な作業を省略することができるので、結果的に生産コストを下げることができる。
(4)位置マーク球の取り違えがあった場合、あらかじめ設定しておいた所定の評価値と照合できないので、これをチェックすることができる。
(5)位置マーク球の測定信頼性が確保されるまで、あらかじめ定められた回数だけ無人で自動復旧できる。これにより、位置マーク球測定における突発的な異常測定、たとえば、プローブと被測定物の間にゴミをはさんで測定するなどの状況に対処できる。自動復旧可能な場合には測定装置は無人で動くので、作業者の作業時間を節約でき、結果的に生産コストを低減することができる。
(6)測定ジグが複数あった場合、測定ジグの取り違えによる測定ミスを防止することができる。測定ジグが想定していたものと異なれば、3つの位置マーク球の評価値も異なるからである。
【0070】
なお、第1実施形態の測定方法は、以下のように換言できる。すなわち、あらかじめ、ジグの位置マーク球の中心(位置マーク)と被測定物のあるべき表面形状との関係を獲得しておき、実際の測定にあたっては、ジグの位置マーク球の中心と、被測定物の面形状とを測定する。そして、測定した被測定物の面形状の座標系を、予め獲得しておいた位置マークと測定した位置マークとの対応関係に従って変換する。これにより、測定した面形状データは、予め獲得しておいたあるべき表面形状と共通の座標系により表現され、比較が可能となる。
【0071】
そして、位置マークを球の中心としてジグに実装することにより、測定時の誤差を軽減している。
【0072】
【第2の実施形態】
図4に第2の実施形態を示す。図2に示す測定装置の構成などについては第1実施形態と共通であるために、第1の実施形態に対して異なる部分だけ説明する。
【0073】
第1の実施形態では、位置マーク球中心位置から評価値を計算するために、位置マーク球の中心間距離や、3つの中心点でできる三角形の頂点角度などを使用していた。本実施形態では、4つ以上の球を用い、そのうち3つの球の中心点でできる座標系で4つめ以降の球中心位置を表現し、その値を評価値として用いる。
【0074】
図4に4つの位置マーク球が固定されたジグ2の断面図を示す。図4において、光学部品1を3つの位置マーク球3と、4つめの位置マーク球17を取り付けた測定ジグ2に取り付け、第1の実施形態で示した図1のフローチャートの手順により、4つの球中心位置と、光学部品の光学面を測定する。その際、3つの位置マーク球については第1実施形態と同様にして測定する。加えて、4番目の球中心位置の位置P4を測定して座標系C1に変換し、それを評価値とする。この評価値について、ステップ105において予め設定された評価基準値との差が許容値内であるかを判定し、許容値に納まっていれば被測定物の表面形状の測定を行う。後は第1実施形態と同様である。
【0075】
本実施形態によれば、4番目の球の位置が動く方向を確認することができる。そのために、複数のジグが用意されているのであれば、個体毎に制御部8において評価値の履歴を不図示のメモリ等に保存しておく。その履歴を読み出して、時系列で座標値の変動を、例えばオペレータに対して表示あるいは印刷することにより、測定ジグ2の変形する方向および量をわかりやすく表現できる。
【0076】
また、第1の実施形態においては、3つの球中心の測定信頼性が高ければ、評価判断の工程107をパスしていた。本実施形態では、4つの球中心の測定信頼性が高くなければ、評価判断の工程107をパスしないので、第1実施形態の効果に加えて、より厳しい信頼性チェックが可能であるという効果を奏する
また本実施形態では、4つの球の場合について述べてきたが、5つ以上の球があっても同じことである。球が多ければおおいほど、測定ジグの変形を厳しく監視することになるので、測定精度が向上できる。
【0077】
【第3の実施形態】
一般に材料は経時的にその寸法が変化する。特に線熱膨張係数の小さいインバー材料は、環境温度の影響を受けにくいため、本発明にかかる測定ジグなどの精密部品に多用されているにもかかわらず経時的な寸法変化が大きい。1年や2年といった長い周期の変化は、数分から数時間で終了するような表面形状測定にとっては、通常は無視してもかまわない小さな量である。しかし実施形態1あるいは実施形態2の測定装置においては、測定ジグの変形を監視しているため、測定ジグの寸法変化が一定量を超えると評価値と評価基準値との差が許容量を超えるためにエラーとなり、測定が停止する。本来、無視してもかまわない経時的変化で、測定がエラー停止することは、測定装置の稼働率を下げるので問題である。
【0078】
そこで、本実施形態では評価基準値106を、評価値が許容範囲内にある場合にはその最新の評価値により更新する。こうすることによって、測定ジグの経時的な変形によって測定装置が停止することがなくなり、測定歩留まりを向上することができる。
【0079】
図5に第3の実施形態における測定手順のフローチャートを示す。第1の実施形態に対して異なる部分だけ説明する。
【0080】
第1の実施形態では、位置マーク球の測定の結果評価値を計算して(104)、その値からあらかじめ定めておいた所定の評価基準値106を差し引き(105)、その差が小さいかどうかを判定していた(107)。
【0081】
これに対して本実施形態では、判定工程(107)において一旦チェックした評価値、すなわちステップ104で算出した評価値で、メモリ等に保存されている評価基準値106を差し替える(118)。従って、評価基準値106は、評価値を計算するたびに最新の評価値に更新されていくことになる。評価基準値はジグの個体毎に保存されているので、更新されるのは、測定時に使用されている個体に対応する評価基準値である。
【0082】
このようにして、ジグ等の経時形状変化による測定エラーを防止できる。また、評価基準値を更新するのみならず、更新された評価基準値あるいは測定された評価値の履歴を記録しておけば、その分析をすることで測定ジグの変形状況を監視することができる。
【0083】
【第4の実施形態】
生産工程における表面形状測定では、通常被測定物の個数は1個ではなく複数ある。そこで、図6のように、多数の被測定物を測定装置に同時にセットし、連続的に測定することが行われる。こうすると、測定している間は無人で装置を動かせるため、作業者の時間、すなわち測定コストを下げることができるので広く行われている。一方、表面形状測定には、測定ジグに特有のパラメータをあらかじめ測定装置にセットしておくことが必要である。それは、取り付け位置を表す座標変換T12および、光学面の位置を表す座標変換T23である。それらのパラメータは測定ジグの製作誤差があるので、測定ジグごとに異なる。本発明に係る測定装置の測定精度である0.1μmといった精度で、同じように部品を加工して測定ジグを組み立てるのは非常に困難だからである。
【0084】
複数の測定ジグが存在すると、それらに固有の値を取り違える可能性が生じる。もし測定ジグを取り違えると、3つの位置マーク球の測定位置も変化するため、第1実施形態においては装置がエラー停止する。
【0085】
そこで、本実施形態では、ジグの個体毎にデータのセットを用意し、その中から最適なデータセットを選択して測定及び評価を行うものとした。
【0086】
図6、図7に第4の実施形態を示す。第1の実施形態に対して異なる部分だけ説明する。
【0087】
図7において、測定ジグデータテーブル119を予め準備しておく。この測定ジグデータテーブル119は、位置マーク球の評価基準値に対して、座標変換T12および座標変換T23が、たとえばそれぞれの変換行列として格納されている。第1の実施形態と同じように、ステップ102,103で位置マーク球の中心を測定し、十分信頼性が高いと判断された場合(たとえば複数回の測定を行って測定誤差が一定の許容範囲内にある場合)、その測定結果に基づく評価値と、あらかじめ準備しておいたさきほどの測定ジグデータテーブルに含まれる、各ジグ個体毎の評価基準値とを順次比較する。そして評価基準値が最も近い個体の測定ジグデータを選択し、対応する座標変換T12(111)、および座標変換T23(116)を選び出す(120)。この後の工程は第1の実施形態と同じなので省略する。
【0088】
本実施形態によれば、複数の測定ジグを用いて複数の光学部品を測定する場合でも、測定ジグの取り間違いを気にすることなく測定ができる。すなわち、どんな順番に被測定物をセットしても自動的に識別することができる。
【0089】
また、使用しているジグの個体に対応する評価基準値及び座標変換T12,T23を選択することで、測定ジグの取り違え等に起因する、ジグの個体と用いる基準値等のジグデータとの齟齬によるエラー停止することがなくなる。このため、連続運転可能な時間を延ばすことができる。これは測定作業者が装置に関わる時間を減らすことになるので、結局測定コストを下げ、生産性を向上することにつながる。
【0090】
【第5の実施形態】
本実施形態は、第3実施形態と第4実施形態とを組みあわせたもので、測定ジグデータテーブルを検索し、最も値の近い評価基準に対応するジグデータを抽出し、評価結果が良好ならば、その評価値を改めてジグデータテーブルの評価基準値として登録する。
【0091】
一般に材料は経時的にその寸法が変化する。特に線熱膨張係数の小さいインバー材料は、環境温度の影響を受けにくいため、本発明にかかる測定ジグなどの精密部品に多用されているにもかかわらず経時的な寸法変化が大きい。1年や2年といった長い周期の変化は、数分から数時間で終了するような表面形状測定にとっては、通常は無視してもかまわない小さな量である。しかし実施形態4の測定装置においては、測定ジグの変形を監視しているため、測定ジグの寸法変化が一定量を超えると評価値と評価基準値との差が許容量を超えてしまう。そのために、最適なジグデータを選択しても評価値と評価基準値との差が所定の許容範囲内に納まらなくなり、測定が停止する。本来、無視してもかまわない経時的変化で、測定がエラー停止することは、測定装置の稼働率を下げるので問題である。
【0092】
そこで、本実施形態ではジグデータテーブル119に登録された評価基準値106を、評価値が許容範囲内にある場合にはその最新の評価値により更新する。こうすることによって、測定ジグの経時的な変形によって測定装置が停止することがなくなり、測定歩留まりを向上することができる。
【0093】
図8に第5の実施形態を示す。第4の実施形態に対し異なる部分のみ説明を加える。
【0094】
この実施形態では、評価値を測定するたびに、評価結果が良好であれば、ステップ118において、最新の評価値により、対応するジグの個体の評価基準値が更新されていくことになる。また、次々に変更されていく評価値の履歴をメモリ等に記録することで、その履歴の分析により測定ジグの変形状況を監視することが可能となる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下の効果を奏する。
【0096】
第1の発明によれば、測定ジグに固定した位置マーク球の中心位置をジグの座標系の基準として用いることで、被測定物の位置の測定を、その位置や姿勢等に関わらず高精度に行える。また、位置マーク球の設計上のサイズや製造誤差データ等が不要となり、球の個体差に起因する誤差の発生をなくし、測定誤差を軽減することが可能となった。
【0097】
さらに、予め測定しておいた評価値を用いて測定の精度を評価するために、ジグの付着物や変形、測定すべき被測定物と実際に測定された被測定物との取り違え、装置のエラー等に起因する測定の誤りを防止することができる。
【0098】
また請求項3に係る発明によれば、位置マーク球の測定精度の評価を、複数の球中心位置の間の距離により行うことで、簡便に、位置マーク球の測定精度の評価が可能である。
【0099】
また請求項4に係る発明によれば、位置マーク球の測定精度の評価を、3つの球中心位置の相対角度により行うことで、簡便に、位置マーク球の測定精度の評価が可能である。
【0100】
また請求項5に係る発明によれば、位置マーク球の測定精度の評価を、複数回の測定の差分により行うことで、簡便に、位置マーク球の測定精度の評価が可能である。
【0101】
また請求項6に係る発明によれば、位置マーク球の測定精度の評価を、4つ以上の球中心位置のうち、3球の中心位置で定義される座標系で表現した残りの少なくとも1の球の中心位置座標により行うことで、簡便に、位置マーク球の測定精度の評価が可能である。
【0102】
また請求項7に係る発明によれば、位置マーク球を取り付けている被測定物が複数ある場合でも、ジグに応じたジグデータを用いることで高精度の測定をオペレータの介入なしに行うことができ、測定の生産性を向上させることが可能となった。
【0103】
また請求項8に係る発明によれば、測定により得られた評価値により、評価値を評価するための基準値を更新することによりジグの変形に応じて基準値を更新し、経時変化を折り込んだ測定が可能となり、測定歩留まりおよび測定装置の生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1の実施形態を説明するフロー図である。
【図2】本発明における第1の実施形態の装置の主要部分を説明する図である。
【図3】本発明における第1の実施形態の座標変換を説明する図である。
【図4】本発明における第2の実施形態の座標変換を説明する図である。
【図5】本発明における第3の実施形態を説明するフロー図である。
【図6】本発明における第4の実施形態の複数の測定物を示す図である。
【図7】本発明における第4の実施形態を説明するフロー図である。
【図8】本発明における第4の実施形態を説明するフロー図である。
【図9】従来の例を説明する図である。
【図10】従来の例の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 光学部品
2 測定ジグ
3 位置マーク球
4 ベース
5 Xスライダ
6 Yスライダ
7 Zスライダ
8 XYZ制御装置
9 先端球
10 接触式プローブ
11 プローブ制御用アンプ
12 球位置測定手段
13 位置測定用アンプ
14 コラム
15 X方向参照ミラー
16 Z方向参照ミラー
17 第4番目の位置マーク球

Claims (16)

  1. 測定対象物の3次元形状を測定する面形状測定装置であって、
    少なくとも3つの球体が固定された、測定対象物を支持するジグと、
    所定の測定領域に載置された前記ジグの各球体の表面形状に基づいて前記球体の中心位置を前記測定領域における装置座標系で測定するマーク球測定手段と、
    前記マーク球測定手段により測定された前記少なくとも3つの球体の中心位置相互の位置関係の精度を一定の評価値に基づいて評価する評価手段と、
    前記ジグに取り付けられた測定対象物の形状データを前記装置座標系で測定する形状測定手段と、前記形状測定手段により測定される形状データを、前記ジグに取り付けられた測定対象物の位置関係と前記球体の中心位置とに基づいて、前記測定対象物に対して固定された座標系における形状データに変換する変換手段と、を備えることを特徴とする面形状測定装置。
  2. 前記評価手段により前記精度が一定の基準値に達していないと評価された場合には、前記マーク球測定手段により再度前記球体の中心位置を測定し、達していると判定された場合には、前記形状測定手段による前記測定対象物の測定を行うことを特徴とする請求項1に記載の面形状測定装置。
  3. 前記評価手段は、前記評価値として前記少なくとも3つの球体の中心位置の間の距離を算出し、該距離と、当該ジグについて予め測定された当該距離の基準値との差が許容値以内であれば、前記精度が一定の基準に達していると評価することを特徴とする請求項2に記載の面形状測定装置。
  4. 前記評価手段は、前記評価値として前記少なくとも3つの球体の中心位置を結ぶ直線のなす角度を算出し、該角度と、当該ジグについて予め測定された当該角度の基準値との差が許容値以内であれば、前記精度が一定の基準に達していると評価することを特徴とする請求項2に記載の面形状測定装置。
  5. 前記評価手段は、前記評価値として前記球体の中心位置を複数回測定してその差分を算出し、該差分と、当該ジグについて予め設定された差分の基準値との差が許容値以内であれば、前記精度が一定の基準に達していると評価することを特徴とする請求項2に記載の面形状測定装置。
  6. 前記球体は少なくとも4つ以上前記ジグに固定されており、前記評価手段は、前記評価値として3つの球体の中心位置に対して相対的に決定されるもう1つの球体の中心位置を算出し、該中心位置と、当該ジグについて予め測定された当該中心位置の基準値との差が許容値以内であれば、前記精度が一定の基準に達していると評価することを特徴とする請求項2に記載の面形状測定装置。
  7. 前記ジグの個体毎に測定された前記基準値を、複数のジグの個体について格納するテーブル格納手段を更に備え、前記評価手段は、前記評価値がもっとも近似する基準値を選択し、選択された基準値を用いて評価を行うことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の面形状測定装置。
  8. 前記評価手段は、前記精度が一定の基準に達していると評価した場合には、前記基準値を、算出された前記評価値により更新することを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の面形状測定装置。
  9. 前記ジグの個体毎に与えられる、前記球体の中心位置を基準とする座標系から、前記ジグに対して前記測定対象物を一定位置に取り付けるための基準面を基準とする座標系への第1の変換行列と、前記測定対象物毎に与えられる、前記ジグの基準面に当接する位置を基準とする座標系から前記測定対象物の設計上の測定対象物座標系へと変換する第2の変換行列とを格納する格納手段を更に備え、
    前記変換手段は、前記マーク球測定手段により測定された前記装置座標系における前記球体の中心位置、および、前記格納手段により格納された前記第1の変換行列及び第2の変換行列に基づいて、前記装置座標系から測定対象物座標系へと変換する変換行列を算出し、前記形状測定手段により測定された、前記装置座標系における前記測定対象物の形状データを、前記測定対象物座標系へと変換することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の面形状測定装置。
  10. 少なくとも3つの球体が固定されたジグに支持された測定対象物の3次元形状を測定する面形状測定方法であって、
    所定の測定領域に載置された前記ジグの各球体の表面形状に基づいて前記球体の中心位置を前記測定領域における装置座標系で測定するマーク球測定工程と、
    前記マーク球測定工程により測定された前記少なくとも3つの球体の中心位置相互の位置関係の精度を一定の評価値に基づいて評価する評価工程と、
    前記ジグに取り付けられた測定対象物の形状データを前記装置座標系で測定する形状測定工程と、前記形状測定工程により測定される形状データを、前記ジグに取り付けられた測定対象物の位置関係と前記球体の中心位置とに基づいて、前記測定対象物に対して固定された座標系における形状データに変換する変換工程と、備えることを特徴とする面形状測定方法。
  11. 前記評価工程により前記精度が一定の基準値に達していないと評価された場合には、前記マーク球測定工程により再度前記球体の中心位置を測定し、達していると判定された場合には、前記形状測定工程による前記測定対象物の測定を行うことを特徴とする請求項10に記載の面形状測定方法。
  12. 前記評価工程では、(1)前記評価値として前記少なくとも3つの球体の中心位置の間の距離を算出し、該距離と、当該ジグについて予め測定された当該距離の基準値との差が許容値以内であれば、前記精度が一定の基準に達していると評価するか、あるいは、(2)前記評価値として前記少なくとも3つの球体の中心位置を結ぶ直線のなす角度を算出し、該角度と、当該ジグについて予め測定された当該角度の基準値との差が許容値以内であれば、前記精度が一定の基準に達していると評価するか、あるいは、(3)前記評価値として前記球体の中心位置を複数回測定してその差分を算出し、該差分と、当該ジグについて予め設定された差分の基準値との差が許容値以内であれば、前記精度が一定の基準に達していると評価するか、あるいは、(4)前記球体は少なくとも4つ以上前記ジグに固定されており、前記評価値として、そのうち3つの球体の中心位置に対して相対的に決定されるもう1つの球体の中心位置を算出し、該中心位置と、当該ジグについて予め測定された当該中心位置の基準値との差が許容値以内であれば、前記精度が一定の基準に達していると評価するか、(1)乃至(4)のいずれかの基準により評価を行うことを特徴とする請求項10又は11に記載の面形状測定方法。
  13. 前記ジグの個体毎に測定された前記基準値を、複数のジグの個体について格納しており、前記評価工程では、前記評価値がもっとも近似する基準値を選択し、選択された基準値を用いて評価を行うことを特徴とする請求項10乃至12に記載の面形状測定方法。
  14. 前記評価工程では、前記精度が一定の基準に達していると評価した場合には、前記基準値を、算出された前記評価値により更新することを特徴とする請求項10乃至12に記載の面形状測定方法。
  15. 請求項10乃至14のいずれか1項に記載の面形状測定方法をコンピュータにより実行させるためのプログラム。
  16. 請求項15に記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読記録媒体。
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